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技術 ポリエステル系繊維の製造方法

出願人 東レ株式会社
発明者 清水壯夫関昌夫竹田恵司
出願日 2008年8月20日 (12年3ヶ月経過) 出願番号 2008-211468
公開日 2010年3月4日 (10年8ヶ月経過) 公開番号 2010-047858
状態 特許登録済
技術分野 繊維製品への有機化合物の付着処理 合成繊維
主要キーワード チップ混 非石油原料 モヘヤ 末端封鎖処理 脂肪族ポリエステル系繊維 芳香族ポリカルボジイミド化合物 分解糸 トレーニングウェア
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課題

ポリエステル系繊維からなる繊維構造物に、高い耐加水分解性を付与する。

解決手段

予め脂肪族ポリエステル系繊維芳香族ポリエステルの繊維内部に末端封鎖剤を含有させ、さらにカルボジイミド化合物オキサゾリン化合物エポキシ化合物から選ばれる少なくとも1種の末端封鎖剤を、ポリエステル系繊維の染色工程において染色と同浴でおこない、繊維内部に含浸させることで、高い耐加水分解性を賦与するポリエステル系繊維の製造方法。

概要

背景

近年は環境意識の高まりから、プラスチック廃棄物が問題となり、酵素微生物による分解が期待される生分解性プラスチックが注目されている。また、地球温暖化の観点から、二酸化炭素大気中への排気を抑制することが重要になっており、カーボンニュートラルという概念で表されるように、天然資源から作られる材料の使用が推奨される様になってきている。上記の問題から、特に非石油原料ポリ乳酸脚光を浴びているが、ポリ乳酸は室温や高温の水中における加水分解性が非常に高く、さらには空気中の水分によっても分解されるという性質を持っている。これはポリ乳酸繊維だけの問題ではなく、ポリエステル系繊維に共通の問題であり、末端カルボキシル基から放出されるプロトンエステル加水分解自己触媒として働くために促進される。この性質のため、熱水の存在下、高温、高湿度条件化で分解による強度低下が著しく、その使用が制限されてきた。

これを解決する方法として、末端封鎖剤を添加することより末端カルボキシル基濃度を低下させる方法が特開2001-261797や特開2002-30208で開示されている。これらの方法はポリマーチップに末端封鎖剤を混練・添加して製造するが、繊維を紡糸した後衣料用途等に使用する場合、繊維は染色して審美性を高めた後使用されることが多い。水浴中で行われる染色工程において、ポリエステル系繊維は高温高湿環境に曝されるため、末端封鎖剤が添加されていない繊維に比べると程度は小さいが、それでも染色工程における加水分解の発生は避けられず、末端カルボキシル基が増加し加水分解が進行するため、添加した末端封鎖剤の効果が損なわれ繊維強度が低下するという欠点があった。
特開2001-261797号公報
特開2002-30208号公報

概要

ポリエステル系繊維からなる繊維構造物に、高い耐加水分解性を付与する。予め脂肪族ポリエステル系繊維芳香族ポリエステルの繊維内部に末端封鎖剤を含有させ、さらにカルボジイミド化合物オキサゾリン化合物エポキシ化合物から選ばれる少なくとも1種の末端封鎖剤を、ポリエステル系繊維の染色工程において染色と同浴でおこない、繊維内部に含浸させることで、高い耐加水分解性を賦与するポリエステル系繊維の製造方法。なし

目的

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
0件

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請求項1

予め末端封鎖剤を含有するポリエステル系繊維の繊維内部に、末端封鎖剤を吸尽させることを特徴とするポリエステル系繊維の製造方法。

請求項2

末端封鎖剤の吸尽を、ポリエステル系繊維の染色工程において染色と同浴で行うことを特徴とする、請求項1記載のポリエステル系繊維の製造方法。

請求項3

末端封鎖剤がカルボジイミド化合物オキサゾリン化合物およびエポキシ化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1または2記載のポリエステル系繊維の製造方法。

請求項4

ポリエステル系繊維が脂肪族ポリエステルであることを特徴とした請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステル系繊維の製造方法。

請求項5

ポリエステル系繊維が芳香族ポリエステルであることを特徴とした請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステル系繊維の製造方法。

請求項6

請求項1〜3のいずれかに記載の方法で製造されたポリエステル系繊維。

技術分野

0001

本発明は、耐加水分解性に優れたポリエステル系繊維の製造方法に関するものである。

背景技術

0002

近年は環境意識の高まりから、プラスチック廃棄物が問題となり、酵素微生物による分解が期待される生分解性プラスチックが注目されている。また、地球温暖化の観点から、二酸化炭素大気中への排気を抑制することが重要になっており、カーボンニュートラルという概念で表されるように、天然資源から作られる材料の使用が推奨される様になってきている。上記の問題から、特に非石油原料ポリ乳酸脚光を浴びているが、ポリ乳酸は室温や高温の水中における加水分解性が非常に高く、さらには空気中の水分によっても分解されるという性質を持っている。これはポリ乳酸繊維だけの問題ではなく、ポリエステル系繊維に共通の問題であり、末端カルボキシル基から放出されるプロトンエステル加水分解自己触媒として働くために促進される。この性質のため、熱水の存在下、高温、高湿度条件化で分解による強度低下が著しく、その使用が制限されてきた。

0003

これを解決する方法として、末端封鎖剤を添加することより末端カルボキシル基濃度を低下させる方法が特開2001-261797や特開2002-30208で開示されている。これらの方法はポリマーチップに末端封鎖剤を混練・添加して製造するが、繊維を紡糸した後衣料用途等に使用する場合、繊維は染色して審美性を高めた後使用されることが多い。水浴中で行われる染色工程において、ポリエステル系繊維は高温高湿環境に曝されるため、末端封鎖剤が添加されていない繊維に比べると程度は小さいが、それでも染色工程における加水分解の発生は避けられず、末端カルボキシル基が増加し加水分解が進行するため、添加した末端封鎖剤の効果が損なわれ繊維強度が低下するという欠点があった。
特開2001-261797号公報
特開2002-30208号公報

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は、かかる従来の背景に鑑み、あらかじめ繊維内に末端封鎖剤を含むポリエステル系繊維を末端封鎖剤により処理する耐加水分解性に優れたポリエステル系繊維の製造方法を提供せんとするものである。

課題を解決するための手段

0005

本発明は、上記目的を達成するために下記の構成を有する。
(1)予め末端封鎖剤を含有するポリエステル系繊維に対し、繊維内部に末端封鎖剤を吸尽させることを特徴とするポリエステル系繊維の製造方法。
(2)上記(1)の繊維内部に末端封鎖剤を吸尽させる工程を染色工程において染色と同時に行うことを特徴とするポリエステル系繊維の製造方法。
(3)上記(1)または(2)のポリエステル系繊維が含有する末端封鎖剤と、吸尽させる末端封鎖剤がカルボジイミド化合物オキサゾリン化合物およびエポキシ化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とするポリエステル系繊維の製造方法。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかのポリエステル系繊維が脂肪族ポリエステルであることを特徴としたポリエステル系繊維の製造方法。
(5)上記(1)〜(3)のいずれかのポリエステル系繊維が芳香族ポリエステルであることを特徴としたポリエステル系繊維の製造方法。
(6)上記(1)〜(3)のいずれかの方法で製造されたポリエステル系繊維。

発明の効果

0006

本発明によれば、末端封鎖剤を含有するポリエステル系繊維を含む繊維構造物の耐加水分解性をさらに向上することができる。

発明を実施するための最良の形態

0007

本発明は、ポリエステル系繊維の耐加水分解性を向上させることについて鋭意検討した結果、予め末端封鎖剤を含有する該繊維に末端封鎖剤を吸尽させることで、さらに耐加水分解性を向上させることができることを見出したものである。

0008

本発明においては、ポリエステル系繊維として、脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステルが好ましく用いられる。

0009

脂肪族ポリエステルとしては、ポリ(D−乳酸)、ポリ(L−乳酸)、D−乳酸とL−乳酸との共重合体、D−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体、L−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体、DL−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体から選ばれる重合体、あるいはこれらのブレンド体で等が用いられる。中でも、汎用性の面からは、L−乳酸を主成分とするポリ乳酸が好ましく使用される。L−乳酸を主成分とするとは、脂肪族ポリエステル中、50重量%以上がL−乳酸であることを意味する。

0010

かかるポリ乳酸の製造方法としては、乳酸を原料としていったん環状二量体であるラクチドを生成せしめ、その後開環重合を行なう二段階のラクチド法と、乳酸を原料として溶媒中で直接脱水縮合を行なう一段階直接重合法が知られている。本発明で用いられるポリ乳酸は、いずれの製法によって得られたものであってもよい。

0011

芳香族ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレートポリトリメチレンテレフタレートポリブチレンテレフタレートなどが用いられる。また、これらの芳香族ポリエチレンコハク酸アジピン酸等の他の共重合成分を含んでいても良い。

0012

本発明に用いるポリエステル系繊維は、通常のフラットヤーン以外に、仮撚り加工糸、強撚糸タスラン加工糸、太細糸混繊糸などのフィラメントヤーンであってもよく、ステープルファイバートウ紡績糸、あるいは布帛など各種形態の繊維であってもよい。

0013

本発明に用いるポリエステル系繊維は、ポリアミドなど他のポリマーアロイを形成していてもよい。

0014

本発明に用いるポリエステル系繊維には、天然繊維再生繊維半合成繊維合成繊維などを混用することができる。複合の形態としては、混紡、交織、交編等いかなる形態でも良い。繊維構造物の形態としては、フィラメント、紡績糸、そしてそれらより得られる織物編み物、不織布、製品などの繊維構造物が挙げられるが、これらに制限されるものではない。

0015

天然繊維とは、綿、カポック亜麻大麻、苧麻、羊毛アルパカカシミヤモヘヤシルクなどが挙げられる。再生繊維とは、ビスコースキュプラポリノジックハイウエットモジュラスレーヨン溶剤紡糸セルロース繊維などが挙げられる。半合成繊維とは、アセテートジアセテートトリアセテート、などが挙げられる。合成繊維とは、ポリアミド、アクリルビニロンポリプロピレンポリウレタンポリ塩化ビニルポリエチレンプロミックスなどが挙げられる。

0016

本発明では、ポリエステル系繊維に他の繊維を任意の手法で任意に混用して良いが、ポリエステル系繊維の混率が小さいと本発明の効果が小さくなるため、ポリエステル系繊維の混率は20重量%以上が好ましく、30重量%以上がさらに好ましい。

0017

本発明においては、予め末端封鎖剤を含有するポリエステル系繊維の繊維内部に末端封鎖剤を吸尽させるが、「末端封鎖剤を含有するポリエステル系繊維」は、ポリエステルポリマー溶融状態でカルボジイミド化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物などの末端封鎖剤を適量反応させることで得ることができる。末端封鎖剤のポリエステル系繊維への含有方法としては、例えば、重合反応終了直後の溶融状態のポリエステルポリマーに末端封鎖剤を添加し攪拌・反応させる方法、ポリ乳酸のチップに末端封鎖剤を添加・混合した後に反応缶あるいはエクストルーダなどで混練・反応させる方法、エクストルーダでポリ乳酸に液状の末端封鎖剤を連続的に添加し、混練・反応させる方法、末端封鎖剤を高濃度含有させたポリエステルマスターチップとポリエステルのホモチップとを混合したブレンドチップをエクストルーダなどで混練・反応させる方法などにより行うことができるが、これらの方法に限定されるわけではない。重合により溶融状態にあるポリエステルポリマに末端封鎖剤を添加する場合、ポリエステルポリマーの高重合度化、残存低分子量物の抑制などの観点から、ポリマーの重合反応終了後に末端封鎖剤を添加・反応させることが好ましい。

0018

本発明で末端封鎖剤として用いられる化合物は、カルボジイミド化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物から選ばれる付加反応型化合物であることが好ましい。

0019

カルボジイミド化合物としては、例えば、N,N´−ジ−o−トリルカルボジイミド、N,N´−ジフェニルカルボジイミド、N,N´−ジオクチルデシルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジメチルフェニルカルボジイミド、N−トリイル−N´−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジ−tert.−ブチルフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−ニトロフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−アミノフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−ヒドロキシフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−トリルカルボジイミド、p−フェニレンビス−ジ−o−トリルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジシクロヘキシルカルボジイミドヘキサメチレン−ビス−ジシクロヘキシルカルボジイミド、エチレン−ビス−ジフェニルカルボジイミド,N,N′−ベンジルカルボジイミド、N−オクタデシル−N′−フェニルカルボジイミド、N−ベンジル−N′−フェニルカルボジイミド、N−オクタデシル−N′−トリルカルボジイミド、N−フェニル−N′−トリルカルボジイミド、N−ベンジル−N′−トリルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−エチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−エチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−イソブチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−イソブチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,6−ジエチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2−エチル−6−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2−イソブチル−6−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,4,6−トリメチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,4,6−トリイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,4,6−トリイソブチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジイソプロピルカルボジイミド、芳香族ポリカルボジイミドなどが挙げられる。中でも、耐熱性及び取扱いのし易さから、ポリカルボジイミド化合物が好適に用いられ、該ポリカルボジイミド化合物は、ジイソシアネート化合物を重合したものが好適に用いられるが、中でも4,4‘−ジシクロヘキシルメタンカルボジイミドの重合体やテトラメチルキシリレンカルボジイミドの重合体やその末端ポリエチレングリコール等で封鎖したものが好ましい。

0020

さらには、これらのカルボジイミド化合物の中から1種または2種以上の化合物を任意に選択してポリ乳酸のカルボキシル末端を封鎖すればよく、カルボジイミド化合物の種類により本発明はなんら制限されるものではない。

0021

エポキシ化合物の例としては、例えば、N−グリシジルフタルイミド、N−グリシジル−4−メチルフタルイミド、N−グリシジル−4,5−ジメチルフタルイミド、N−グリシジル−3−メチルフタルイミド、N−グリシジル−3,6−ジメチルフタルイミド、N−グリシジル−4−エトキシフタルイミド、N−グリシジル−4−クロルフタルイミド、N−グリシジル−4,5−ジクロルフタルイミド、N−グリシジル−3,4,5,6−テトラブロムフタルイミド、N−グリシジル−4−n−ブチル−5−ブロムフタルイミド、N−グリシジルサクシンイミド、N−グリシジルヘキサヒドロフタルイミド、N−グリシジル−1,2,3,6−テトラヒドロフタルイミド、N−グリシジルマレインイミド、N−グリシジル−α,β−ジメチルサクシンイミド、N−グリシジル−α−エチルサクシンイミド、N−グリシジル−α−プロピルサクシンイミド、N−グリシジルベンズアミド、N−グリシジル−p−メチルベンズアミド、N−グリシジルナフトアミド、N−グリシジルステラミド、N−メチル−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸イミド、N−エチル−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸イミド、N−フェニル−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸イミド、N−ナフチル−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸イミド、N−トリル−3−メチル−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸イミド、オルソフェニルフェニルグリシジルエーテル、2−メチルオクチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、3−(2−キセニルオキシ)−1,2−エポキシプロパンアリルグリシジルエーテルブチルグリシジルエーテルラウリルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、シクロヘキシルグリシジルエーテル、α−クレシルグリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、メタクリル酸グリシジルエーテルエチレンオキサイドプロピレンオキサイドスチレンオキサイドオクチレンオキサイド、ヒドロキノンジグリシジルエーテルレゾルシンジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールA−ジグリシジルエーテルなどが挙げられ、さらには、テレフタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルフタル酸ジメチルジグリシジルエステル、フェニレンジグリシジルエーテル、エチレンジグリシジルエーテル、トリメチレンジグリシジルエーテル、テトラメチレンジグリシジルエーテル、ヘキサメチレンジグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレートなどが挙げられる。中でもトリグリシジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレートジアリルモノグリシジルイソシアヌレートなどはトリアジン環骨核を持つことから融点が高く、更には耐熱性にも優れるため好ましく、中でも分子架橋による紡糸性悪化を防止できる観点からエポキシ基が2官能以下であることがより好ましい。これらのエポキシ化合物の中から1種または2種以上の化合物を任意に選択してポリ乳酸のカルボキシル末端を封鎖すればよく、エポキシ化合物の種類により本発明はなんら制限されるものではない。

0022

オキサゾリン化合物の例としては、例えば、2−メトキシ−2−オキサゾリン、2−エトキシ−2−オキサゾリン、2−プロポキシ−2−オキサゾリン、2−ブトキシ−2−オキサゾリン、2−ペンチルオキシ−2−オキサゾリン、2−ヘキシルオキシ−2−オキサゾリン、2−ヘプチルオキシ−2−オキサゾリン、2−オクチルオキシ−2−オキサゾリン、2−ノニルオキシ−2−オキサゾリン、2−デシルオキシ−2−オキサゾリン、2−シクロペンチルオキシ−2−オキサゾリン、2−シクロヘキシルオキシ−2−オキサゾリン、2−アリルオキシ−2−オキサゾリン、2−メタアリルオキシ−2−オキサゾリン、2−クロルオキシ−2−オキサゾリン、2−フェノキシ−2−オキサゾリン、2−クレジル−2−オキサゾリン、2−o−エチルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−o−プロピルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−o−フェニルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−m−エチルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−m−プロピルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−p−フェニルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−メチル−2−オキサゾリン、2−エチル−2−オキサゾリン、2−プロピル−2−オキサゾリン、2−ブチル−2−オキサゾリン、2−ペンチル−2−オキサゾリン、2−ヘキシル−2−オキサゾリン、2−ヘプチル−2−オキサゾリン、2−オクチル−2−オキサゾリン、2−ノニル−2−オキサゾリン、2−デシル−2−オキサゾリン、2−シクロペンチル−2−オキサゾリン、2−シクロヘキシル−2−オキサゾリン、2−アリル−2−オキサゾリン、2−メタアリル−2−オキサゾリン、2−クロチル−2−オキサゾリン、2−フェニル−2−オキサゾリン、2−o−エチルフェニル−2−オキサゾリン、2−o−プロピルフェニル−2−オキサゾリン、2−o−フェニルフェニル−2−オキサゾリン、2−m−エチルフェニル−2−オキサゾリン、2−m−プロピルフェニル−2−オキサゾリン、2−p−フェニルフェニル−2−オキサゾリンなどが挙げられ、さらには、2,2′−ビス(2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−エチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4,4′−ジエチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−プロピル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−ブチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−ヘキシル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−フェニル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−シクロヘキシル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−ベンジル−2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−o−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−エチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−テトラメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−ヘキサメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−オクタメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−デカメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−エチレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−テトラメチレンビス(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−9,9′−ジフェノキシエタンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−シクロヘキシレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−ジフニレンビス(2−オキサゾリン)などが挙げられる。さらには、上記した化合物をモノマー単位として含むポリオキサゾリン化合物など、例えばスチレン・2−イソプロペニル−2−オキサゾリン共重合体などが挙げられる。これらのオキサゾリン化合物の中から1種または2種以上の化合物を任意に選択してポリ乳酸のカルボキシル末端を封鎖すればよく、オキサゾリン化合物の種類により本発明はなんら制限されるものではない。

0023

また上述したカルボジイミド化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物のうち、2種類以上の化合物を末端封鎖剤として併用することもできる。

0024

本発明では、上述の末端封鎖剤を含有する繊維に対して、さらに末端封鎖剤を付与する。さらに付与する末端封鎖剤は、上述した薬剤の中で、高分子量型はポリエステル系繊維内に吸尽させることが難しいため、芳香族ポリカルボジイミド化合物やポリオキサゾリン化合物等のような高分子量のものを除いた薬剤を使用することが好ましい。付与する方法として、末端封鎖剤を繊維に吸尽させる必要があり、その態様例を以下に示す。

0025

処理する方法として、例えば液流染色機などで前記した末端封鎖剤を含む液中に布帛を浸し、常圧または加圧の下、80〜130℃で加熱処理することが好ましい。その加熱処理時間は10〜120分間が好ましい。脂肪族ポリエステルの場合、90〜110℃で20〜60分間処理することはより好ましい。芳香族ポリエステルの場合、110〜130℃で20〜60分間処理することはより好ましい。このときに末端封鎖剤が繊維に付着し、繊維内部に吸尽・拡散する。

0026

被処理物の形態としては、布帛、糸、製品、トウ、ワタ等を例示できるが、それらに限定されるものではない。浴中加工の処理装置としては、布帛であればウインス染色機ジッガー染色機、液流染色機、気流染色機ビーム染色機、糸であればチーズ染色機、トウ、ワタであればオーバーマイヤー等の装置が利用できるが、これらに限定されるものではない。

0027

末端封鎖剤を含有する処理液染料染色助剤pH調整剤等を加えて染色と末端封鎖処理を同時に行っても良い。染色と末端封鎖処理を同時に行うと、染色が必要な素材の場合は処理工程が合理化されるので経済的に有利なだけでなく、染色濃度が大きくなったり、ポリエステル系繊維の加水分解も抑制されるため好ましい。染料は分散染料に代表される疎水性染料が好ましく用いられる。

0028

末端封鎖剤を含む溶液に、分散剤均染剤柔軟剤帯電防止剤抗菌剤界面活性剤浸透剤、pH調整剤など末端封鎖剤の反応を阻害しないものであれば含んでいてもかまわない。

0029

かかる方法において液中処理した後、テンターなどで80〜170℃の乾熱処理をすることが好ましい。その処理時間は15秒〜8分間でよい。脂肪族ポリエステルの場合、より好ましくは、90〜130℃で30秒〜5分間がよい。芳香族ポリエステルの場合、より好ましくは、130〜170℃で30秒〜5分間がよい。末端封鎖剤の種類によっては乾熱処理を必要としないものもある。

0030

本発明のポリエステル系繊維の処理方法の他の態様は、前記した末端封鎖剤を含む液を、繊維構造物にパディング処理またはスプレー処理で付着させた後、80℃〜170℃で乾熱または湿熱の加熱処理を行うことが好ましい。その加熱処理は15秒〜10分間が好ましい。脂肪族ポリエステルの場合より好ましくは、100〜130℃で30秒〜5分間が好ましい。芳香族ポリエステルの場合より好ましくは、130〜170℃で30秒〜5分間が好ましい。

0031

末端封鎖剤を含む溶液に、分散剤、均染剤、柔軟剤、帯電防止剤、抗菌剤、界面活性剤、浸透剤、pH調整剤など末端封鎖剤の反応を阻害しないものであれば含んでいてもかまわない。

0032

末端封鎖剤の量は対象となるポリエステル系繊維の末端カルボキシル基の量にあわせて決定すればよい。

0033

本発明により得られたポリエステル系繊維は、高い耐加水分解性を有し、ドレスシャツブラウスパンツスカートポロシャツTシャツトレーニングウェア、コート、セーターパジャマスクールユニフォーム作業着、白衣、クリーンルームウェア浴衣肌着裏地芯地等として好ましく用いられる。

0034

以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例中の物性は次の方法で測定した値である。
(1)ポリ乳酸の末端カルボキシル基濃度(当量/103kg):精した試料をo−クレゾール(水分5%)調整液に溶解し、この溶液にジクロロメタンを適量添加の後、0.02規定の水酸化カリウムメタノール溶液にて滴定することにより測定した。
(2)ポリエチレンテレフタレートの末端カルボキシル基濃度(当量/103kg):精秤した試料をベンジルアルコールに溶解後、クロロホルムを加えた後、0.1規定の水酸化カリウムベンジルアルコール溶液で滴定することにより測定した。
(3)強度(cN/dtex):分解糸(試料を分解して得た緯糸)を試料とし、島津オートグラフAG−1Sを用い、試料長20cm、引張り速度20cm/分の条件で測定した。
(4)強度保持率(%):強度保持率は下記の式によって算出した。
強度保持率(%)=(湿熱処理後強度)/(初期強度)×100
(実施例1)
融点166℃のL−ポリ乳酸チップを105℃に設定した真空乾燥機で12時間乾燥した。乾燥したチップを溶融紡糸機投入し210℃で溶融した。 それとは別に、ポリカルボジイミドカルボジライト”HMV−8CA(日清紡社製熱可塑性ポリカルボジイミド、カルボジイミド1当量/カルボジイミド278g)を120℃で溶融した。 溶融したポリ乳酸とポリカルボジイミドを紡糸パックに導き、紡糸パック内の静止混練器で混練を行い、そのまま紡糸温度220℃、紡糸速度4500m/分で溶融紡糸し、品種100dtex−26フィラメントの未延伸糸を得た。この未延伸糸を予熱温度100℃、熱セット温度130℃にて延伸倍率1.2倍で延伸し、84dtex−26フィラメントの延伸糸を得た。得られた延伸糸でタフタ製織し、80℃で精練した後、130℃で1分間乾熱セットを行い、ポリ乳酸織物を得た。

0035

かかる方法で製作したポリ乳酸繊維織物へさらに高い耐加水分解性を付与するために、次のような方法を実施した。すなわち、高圧染色試験機を用い、末端封鎖剤としてN,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミドを3%owf、浴比1:30の液中にポリ乳酸織物を浸し、110℃、30分の条件で常法による加工を行った。この後、水洗し、風乾させ、130℃、2分間乾熱処理を行い耐加水分解性に優れたポリ乳酸布帛を得た。処理した織物を70℃、90%RHの条件下で7日間加水分解処理した。加水分解処理後の糸は非常に高い強度保持率を示した(表1)。
(実施例2)
融点166℃のL−ポリ乳酸チップを105℃に設定した真空乾燥機で12時間乾燥した。乾燥したチップを溶融紡糸機に投入し210℃で溶融した。 それとは別に、ポリカルボジイミド“カルボジライト”HMV−8CA(日清紡社製熱可塑性ポリカルボジイミド、カルボジイミド1当量/カルボジイミド278g)を120℃で溶融した。 溶融したポリ乳酸とポリカルボジイミドを紡糸パックに導き、紡糸パック内の静止混練器で混練を行い、そのまま紡糸温度220℃、紡糸速度4500m/分で溶融紡糸し、品種100dtex−26フィラメントの未延伸糸を得た。この未延伸糸を予熱温度100℃、熱セット温度130℃にて延伸倍率1.2倍で延伸し、84dtex−26フィラメントの延伸糸を得た。得られた延伸糸でタフタを製織し、80℃で精練した後、130℃で1分間乾熱セットを行い、ポリ乳酸織物を得た。

0036

かかる方法で製作したポリ乳酸繊維織物へさらに高い耐加水分解性を付与するために、次のような方法を実施した。すなわち、高圧染色試験機を用い、末端封鎖剤としてN,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミドを3%owf、染料としてDenapla Black GS(ナガセカラーケミカル(株)製ポリ乳酸繊維用染料)5%owf、80%酢酸0.3g/L、浴比1:30の液中にポリ乳酸織物を浸し、110℃、30分の条件で情報による加工を行った。この後、水洗し、風乾させ、130℃、2分間乾熱処理を行い耐加水分解性に優れたポリ乳酸布帛を得た。処理した織物を70℃、90%RHの条件下で7日間加水分解処理した。加水分解処理後の糸は非常に高い強度保持率を示した(表1)。
(実施例3)
融点166℃のL−ポリ乳酸チップを105℃に設定した真空乾燥機で12時間乾燥した。乾燥したチップにジアリルモノグリシジルイソシアヌレートを溶融混練により添加し、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート含有量が5.0wt%のチップを作成した。作成したジアリルモノグリシジルイソシアヌレート含有チップと、非含有チップを、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレートの混合率が20%になるようにチップ混合装置により混合し、溶融紡糸機に投入し溶融温度210℃にて溶融紡糸し紡糸温度220℃、紡糸速度4500m/分で品種100dtex−26フィラメントの未延伸糸を得た。この未延伸糸を予熱温度100℃、熱セット温度130℃にて延伸倍率1.2倍で延伸し、84dtex−26フィラメントの延伸糸を得た。得られた延伸糸でタフタを製織し、80℃で精練した後、130℃で1分間乾熱セットを行い、ポリ乳酸織物を得た。

0037

かかる方法で製作したポリ乳酸繊維織物へ耐加水分解性を付与するために、次のような方法を実施した。すなわち、高圧染色試験機を用い、末端封鎖剤としてN,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルカルボジイミドを3%owf、浴比1:30の液中にポリ乳酸織物を浸し、110℃、30分の条件で常法による加工を行った。この後、水洗し、風乾させ、130℃、2分間乾熱処理を行い耐加水分解性に優れたポリ乳酸布帛を得た。処理した織物を70℃、90%RHの条件下で7日間加水分解処理した。加水分解処理後の糸は非常に高い強度保持率を示した(表1)。
(実施例4)
融点166℃のL−ポリ乳酸チップを105℃に設定した真空乾燥機で12時間乾燥した。乾燥したチップにトリグリシジルイソシアヌレートを溶融混練により添加し、トリグリシジルイソシアヌレート含有量が5.0wt%のチップを作成した。作成したトグリシジルイソシアヌレート含有チップと、非含有チップを、トリグリシジルイソシアヌレートの混合率が20%になるようにチップ混合装置により混合し、溶融紡糸機に投入し溶融温度210℃にて溶融紡糸し紡糸温度220℃、紡糸速度4500m/分で品種100dtex−26フィラメントの未延伸糸を得た。この未延伸糸を予熱温度100℃、熱セット温度130℃にて延伸倍率1.2倍で延伸し、84dtex−26フィラメントの延伸糸を得た。得られた延伸糸でタフタを製織し、80℃で精練した後、130℃で1分間乾熱セットを行い、ポリ乳酸織物を得た。

0038

かかる方法で製作したポリ乳酸繊維織物へ耐加水分解性を付与するために、次のような方法を実施した。すなわち、高圧染色試験機を用い、末端封鎖剤としてN,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミドを3%owf、染料としてDenapla Black GS(ナガセカラーケミカル(株)製ポリ乳酸繊維用染料)5%owf、80%酢酸0.3g/L、浴比1:30の液中にポリ乳酸織物を浸し、110℃、30分の条件で常法による加工を行った。この後、水洗し、風乾させ、130℃、2分間乾熱処理を行い耐加水分解性に優れたポリ乳酸布帛を得た。処理した織物を70℃、90%RHの条件下で7日間加水分解処理した。加水分解処理後の後の分解糸は非常に高い強度保持率を示した(表1)。
(比較例1)
融点166℃のL−ポリ乳酸チップを105℃に設定した真空乾燥機で12時間乾燥した。乾燥したチップを溶融紡糸機に投入し210℃で溶融した。 それとは別に、ポリカルボジイミド“カルボジライト”HMV−8CA(日清紡社製熱可塑性ポリカルボジイミド、カルボジイミド1当量/カルボジイミド278g)を120℃で溶融した。 溶融したポリ乳酸とポリカルボジイミドを紡糸パックに導き、紡糸パック内の静止混練器で混練を行い、そのまま紡糸温度220℃、紡糸速度4500m/分で溶融紡糸し、品種100dtex−26フィラメントの未延伸糸を得た。この未延伸糸を予熱温度100℃、熱セット温度130℃にて延伸倍率1.2倍で延伸し、84dtex−26フィラメントの延伸糸を得た。得られた延伸糸でタフタを製織し、80℃で精練した後、130℃で1分間乾熱セットを行い、ポリ乳酸織物を得た。

0039

得られた織物を70℃、90%RHの条件下で7日間加水分解処理した。加水分解処理後の糸は実施例1または実施例2ほどの強度保持率は得られなかった(表1)。
(比較例2)
融点166℃のL−ポリ乳酸チップを105℃に設定した真空乾燥機で12時間乾燥した。乾燥したチップを溶融紡糸機に投入し210℃で溶融した。 それとは別に、ポリカルボジイミド“カルボジライト”HMV−8CA(日清紡社製熱可塑性ポリカルボジイミド、カルボジイミド1当量/カルボジイミド278g)を120℃で溶融した。 溶融したポリ乳酸とポリカルボジイミドを紡糸パックに導き、紡糸パック内の静止混練器で混練を行い、そのまま紡糸温度220℃、紡糸速度4500m/分で溶融紡糸し、品種100dtex−26フィラメントの未延伸糸を得た。この未延伸糸を予熱温度100℃、熱セット温度130℃にて延伸倍率1.2倍で延伸し、84dtex−26フィラメントの延伸糸を得た。得られた延伸糸でタフタを製織し、80℃で精練した後、130℃で1分間乾熱セットを行い、ポリ乳酸織物を得た。

0040

さらに、染料としてDenapla Black GS(ナガセカラーケミカル(株)製ポリ乳酸繊維用染料)5%owf、80%酢酸0.3g/L、浴比1:30の液中にポリ乳酸織物を浸し、110℃、30分の条件で、高圧染色試験機を用いて染色を行った。この後、水洗し、風乾させ、130℃、2分間乾熱処理を行った。処理した織物を70℃、90%RHの条件下で7日間加水分解処理した。加水分解処理後の糸は染色工程での加水分解の影響により強度保持率は低下した(表1)。
(比較例3)
融点166℃のL−ポリ乳酸チップを105℃に設定した真空乾燥機で12時間乾燥した。乾燥したチップにジアリルモノグリシジルイソシアヌレートを溶融混練により添加し、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート含有量が5.0wt%のチップを作成した。作成したジアリルモノグリシジルイソシアヌレート含有チップと、非含有チップを、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレートの混合率が20%になるようにチップ混合装置により混合し、溶融紡糸機に投入し溶融温度210℃にて溶融紡糸し紡糸温度220℃、紡糸速度4500m/分で品種100dtex−26フィラメントの未延伸糸を得た。この未延伸糸を予熱温度100℃、熱セット温度130℃にて延伸倍率1.2倍で延伸し、84dtex−26フィラメントの延伸糸を得た。得られた延伸糸でタフタを製織し、80℃で精練した後、130℃で1分間乾熱セットを行い、ポリ乳酸織物を得た。

0041

さらに、染料としてDenapla Black GS(ナガセカラーケミカル(株)製ポリ乳酸繊維用染料)5%owf、80%酢酸0.3g/L、浴比1:30の液中にポリ乳酸織物を浸し、110℃、30分の条件で、高圧染色試験機を用いて染色を行った。この後、水洗し、風乾させ、130℃、2分間乾熱処理を行った。処理した織物を70℃、90%RHの条件下で7日間加水分解処理した。加水分解処理後の糸は染色工程での加水分解の影響により強度保持率は低下した(表2)。
(比較例4)
融点166℃のL−ポリ乳酸チップを105℃に設定した真空乾燥機で12時間乾燥した。乾燥したチップにトリグリシジルイソシアヌレートを溶融混練により添加し、トリグリシジルイソシアヌレート含有量が5.0wt%のチップを作成した。作成したトグリシジルイソシアヌレート含有チップと、非含有チップを、トリグリシジルイソシアヌレートの混合率が20%になるようにチップ混合装置により混合し、溶融紡糸機に投入し溶融温度210℃にて溶融紡糸し紡糸温度220℃、紡糸速度4500m/分で品種100dtex−26フィラメントの未延伸糸を得た。この未延伸糸を予熱温度100℃、熱セット温度130℃にて延伸倍率1.2倍で延伸し、84dtex−26フィラメントの延伸糸を得た。得られた延伸糸でタフタを製織し、80℃で精練した後、130℃で1分間乾熱セットを行い、ポリ乳酸織物を得た。

0042

さらに、染料としてDenapla Black GS(ナガセカラーケミカル(株)製ポリ乳酸繊維用染料)5%owf、80%酢酸0.3g/L、浴比1:30の液中にポリ乳酸織物を浸し、110℃、30分の条件で、高圧染色試験機を用いて染色を行った。この後、水洗し、風乾させ、130℃、2分間乾熱処理を行った。処理した織物を70℃、90%RHの条件下で7日間加水分解処理した。加水分解処理後の糸は染色工程での加水分解の影響により強度保持率は低下した(表2)。
(比較例5)
融点166℃のL−ポリ乳酸チップを105℃に設定した真空乾燥機で12時間乾燥した。乾燥したチップを溶融紡糸機に投入し、溶融温度210℃、にて溶融紡糸し紡糸温度220℃、紡糸速度4500m/分で品種100dtex−26フィラメントの未延伸糸を得た。この未延伸糸を予熱温度100℃、熱セット温度130℃にて延伸倍率1.2倍で延伸し、84dtex−26フィラメントの延伸糸を得た。得られた延伸糸でタフタを製織し、80℃で精練した後、130℃で1分間乾熱セットを行い、ポリ乳酸織物を得た。

0043

織物を70℃、90%RHの条件下で7日間加水分解処理した。本比較例では末端封鎖処理が全くされていないため、加水分解処理による強度低下が激しく、分解糸の強度が測定できないほど脆化した(表2)。
(比較例6)
融点166℃のL−ポリ乳酸チップを105℃に設定した真空乾燥機で12時間乾燥した。乾燥したチップを溶融紡糸機に投入し、溶融温度210℃、にて溶融紡糸し紡糸温度220℃、紡糸速度4500m/分で品種100dtex−26フィラメントの未延伸糸を得た。この未延伸糸を予熱温度100℃、熱セット温度130℃にて延伸倍率1.2倍で延伸し、84dtex−26フィラメントの延伸糸を得た。得られた延伸糸でタフタを製織し、80℃で精練した後、130℃で1分間乾熱セットを行い、ポリ乳酸織物を得た。

0044

さらに、染料としてDenapla Black GS(ナガセカラーケミカル(株)製ポリ乳酸繊維用染料)5%owf、80%酢酸0.3g/L、浴比1:30の液中にポリ乳酸織物を浸し、110℃、30分の条件で、高圧染色試験機を用いて染色を行った。この後、水洗し、風乾させ、130℃、2分間乾熱処理を行った。処理した織物を70℃、90%RHの条件下で7日間加水分解処理した。本比較例では末端封鎖処理が全くされていないうえ、染色工程による加水分解の影響も受けているため初期の強度が低く、さらに加水分解処理による強度低下も激しく、織物から分解糸を抽出することが不可能なほど脆化した。(表2)。
(比較例7)
融点166℃のL−ポリ乳酸チップを105℃に設定した真空乾燥機で12時間乾燥した。乾燥したチップを溶融紡糸機に投入し、溶融温度210℃、にて溶融紡糸し紡糸温度220℃、紡糸速度4500m/分で品種100dtex−26フィラメントの未延伸糸を得た。この未延伸糸を予熱温度100℃、熱セット温度130℃にて延伸倍率1.2倍で延伸し、84dtex−26フィラメントの延伸糸を得た。得られた延伸糸でタフタを製織し、80℃で精練した後、130℃で1分間乾熱セットを行い、ポリ乳酸織物を得た。

0045

かかる方法で製作したポリ乳酸繊維織物へ耐加水分解性を付与するために、次のような方法を実施した。すなわち、高圧染色試験機を用い、末端封鎖剤としてN,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミドを3%owf、染料としてDenapla Black GS(ナガセカラーケミカル(株)製ポリ乳酸繊維用染料)5%owf、80%酢酸0.3g/L、浴比1:30の液中にポリ乳酸織物を浸し、110℃、30分の条件で常法による加工を行った。この後、水洗し、風乾させ、130℃、2分間乾熱処理を行い耐加水分解性に優れたポリ乳酸布帛を得た。処理した織物を70℃、90%RHの条件下で7日間加水分解処理した。吸尽処理による末端封鎖処理がされているため、加水分解処理後の糸は比較例5,6に比べると高い強度保持率を示すが、予め末端封鎖処理したポリエステル系繊維を使用していないため、実施例に比べると強度保持率は小さい(表2)。
(比較例8)
融点166℃のL−ポリ乳酸チップを105℃に設定した真空乾燥機で12時間乾燥した。乾燥したチップを溶融紡糸機に投入し、溶融温度210℃、にて溶融紡糸し紡糸温度220℃、紡糸速度4500m/分で品種100dtex−26フィラメントの未延伸糸を得た。この未延伸糸を予熱温度100℃、熱セット温度130℃にて延伸倍率1.2倍で延伸し、84dtex−26フィラメントの延伸糸を得た。得られた延伸糸でタフタを製織し、80℃で精練した後、130℃で1分間乾熱セットを行い、ポリ乳酸織物を得た。

0046

かかる方法で製作したポリ乳酸繊維織物へ耐加水分解性を付与するために、次のような方法を実施した。すなわち、高圧染色試験機を用い、末端封鎖剤としてN,N´−ジ−2,6−ジイソプロカルボジイミドを3%owf、染料としてDenapla Black GS(ナガセカラーケミカル(株)製ポリ乳酸繊維用染料)5%owf、80%酢酸0.3g/L、浴比1:30の液中にポリ乳酸織物を浸し、110℃、30分の条件で常法による加工を行った。この後、水洗し、風乾させ、130℃、2分間乾熱処理を行った。処理した織物を70℃、90%RHの条件下で7日間加水分解処理した。吸尽処理による末端封鎖処理がされているため、加水分解処理後の後の分解糸は比較例5,6に比べると高い強度保持率を示すが、予め末端封鎖処理したポリエステル系繊維を使用していないため、実施例に比べると強度保持率は小さい(表2)。

0047

0048

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