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技術 フィルタ処理された活性パターンを生成するためのデバイスおよび方法、音源分割器、デバッグされた音声信号を生成するための方法およびコンピュータ・プログラム

出願人 フラウンホッファー−ゲゼルシャフトツァフェルダールングデァアンゲヴァンテンフォアシュンクエー.ファオ
発明者 クレフェンツフランク
出願日 2007年6月26日 (11年7ヶ月経過) 出願番号 2009-516978
公開日 2009年11月26日 (9年2ヶ月経過) 公開番号 2009-540978
状態 特許登録済
技術分野 眼耳の治療、感覚置換 補綴 補聴器 音声の分析・合成
主要キーワード 許容差範囲 比較器ユニット 博士課程 サンプル値信号 評価合計 信号組合せ 曲率差 連絡線
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2009年11月26日)のものです。
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図面 (20)

課題・解決手段

第1の聴覚モデルでの第1の活性パターン(110)および第2の耳の聴覚モデルでの第2の活性パターン(112)に基づいてフィルタ処理された活性パターン(146)を生成するためのデバイスは、同じ音源と関連している第1の活性パターンにおける第1のトラジェクトリおよび第2の活性パターンにおける第2のトラジェクトリを確認するための識別器(120)を含む。デバイス(100)は、2つのトラジェクトリが有用な音源の音声事象と関連しているかどうか決定するための決定器(130)を含む。さらに、デバイスは、トラジェクトリが有用な音源の音声事象と関連しているかどうかの決定の結果に基づいて第1の活性パターンまたは第2の活性パターンをフィルタ処理するためのフィルタ(140)を含み、フィルタ処理された活性パターンにおいて、有用な音源の音声事象と関連している活性事象が支配的であるか、または、有用な音源の音声事象と関連していない活性事象がフィルタ処理された活性パターンの中にもはや存在しなくなる。上述のデバイスは、それとは別に、音源分割器を実現するために使われる。発明のデバイスは、効率的で、信頼性が高く、聴覚適応された方法で、フィルタ処理された活性パターンの決定を可能にし、フィルタ処理された活性パターンにおいて、有用な音源は強調され、干渉する音源は抑制されるか減衰される。

概要

背景

今日の医療工学の分野において、難聴の人を普通の生活に参加できるようにすることは重要な課題である。この目的のために、医療技術から、多くの異なる補聴器が公知である。患者内耳が損傷を受けている場合、それは特別な課題である。この場合、直接患者の聴神経刺激することが必要である。

これは、人工内耳の助けを借りることにより、すでにうまく達成されているが、いくつかの異なる音源の近くにいるときに、人工内耳を有する患者はまだ特別な問題点を持っている。この場合、特に、音声了解度は、明らかに減少する。

そのため、特にいくつかの音源がある状況において、人工内耳をもつ患者の聴取感覚を改善する必要がある。

以下に、上述の課題に関して背景となる情報を提供するものとして、いくつかの文献において議論されている。

T.Harczos(博士課程の2年目)および彼の指導教員T.Roska博士PPCU Multidisciplinary Doctoral School、2005〜2006の年次報告)による論文蝸牛修正された神経生物学的パラメータ化されたモデルおよび付属聴覚処理ネットワーク(A revised neurobiologically parameterized model of the cochlea and an attached auditory image processing network)」は、蝸牛の神経生物学的にパラメータ化されたモデルを記載する。記載されているモデルにおいて、基底膜モデリングが、拡張ビッカー/バウガルテモデル(Zwicker/Baumgarte model)モデルに従って用いられる。さらに、内有毛細胞がメディス(Meddis)によるモデルを用いて複製され、それによって、小胞放出が算出される。さらに、シナプス間隙モデル化され、さらに、シナプス間隙後のプロセスがモデル化される。

ハフ変換を用いた音声データの処理に関する情報が、例えば、T.Harczos、F.KlefenzおよびA.Katai(議事録ISAPP 2006、セトゥバルポルトガル、2006年2月25−28日の公表)による論文「ハフ変換を用いた神経生物学的に刺激される母音認識器」に見られる。

G.Szepannek、F.KlefenzおよびC.Weihsによる表題「Neuronale Repraesentation des Hoervorgangs als Basis」を有する主要な寄稿CHALLNALYSEは、2005年9月28日にオンライン発表され、インフォマティク—シュペクトラム、シュプリンガー出版社から国際標準逐次刊行物番号0170−6012として文書発行されたが、聴神経の応答のモデリングおよび情報抽出を記載する。

さらなる情報は、T.Harczos、A.Katai、F.Klefenz、P.SchikowskiおよびG.Szepannekの論文「知覚動機づけされた神経生理学的にパラメータ化された聴覚器官モデルによる音声分類のための特徴抽出(Feature Extraction for sound classification by means of a perceptionally motivated neurophysiologic parameterized auditory model)」(ベルリンにおける2006年3月8日から3月10日までの分類GfKl 2006 に関するゲゼルシャフトにおける会議で公表)に見られる。

さらに、公式ファイル番号10 2005 030 326を有する事前に公表されていないドイツ特許出願には、音声信号分析するためのコンセプトが開示されている。前述の特許出願には、さらに、ファイル番号PCT/EP2005/006315を有する後願の国際出願が存在するが、音声信号の分析表現を得るために音声信号を分析する方法およびコンピュータプログラムが記載されている。さらに、上述の文書には、聴覚系の第1ステージの神経生理学的にパラメータ化されたシミュレーションのためのコンセプトが記載されている。DE 10 2005 030 326およびPCT/EP2005/006315の教示および定義は、言及することによりここに含まれる。

同様に、公文書のファイル番号10 2005 030 327を有するドイツ特許出願には、神経生理学的聴覚モデルの使用およびそれに基づく信号の生成について記載されている。上述の文書に関して、平行した米国出願が、公式ファイル番号11/172,605として存在する。2つの最近の教示および定義は、言及することによりここに含まれる。

それとは別に、米国特許第6,442,510B1には、光学および音響信号リアルタイムパターン認識局在および監視のための信号波形のための実行時間差を決定するためのコンセプトが記載されている。上述のコンセプトは、部分的な検出のステップを含み、そして、リアルタイム・パターン認識のための、そして、光学および音響信号の局在および監視のための単調なおよび連続的なトラジェクトリへの変換のための信号波形の一致に至らせる。上述の文書に記載されている方法は、実行時間差を決定し、前もってプログラムされたキー信号は、信号サンプリングによって検出される。データはサンプル値信号によって修正され、所定の信号実行時間差の信号組合せの対は検出信号の一致から決定される。

デバイスは、入って来る音響信号からデジタル量シーケンスを生成するための少なくとも2つのレシーバを含む。デバイスは、入力ベクトルのデジタル量を形成するためのベクトル発生器、各ベクトル発生器の後に配置され、平行でプログラム可能シグナルフローチェーンからなる信号検出装置および加算器比較器ユニットを含む。加算器/比較器ユニットは、等距離の間隔に、シグナルフロー・チェーンに垂直に配置される。デバイスは、フリップフロップ・チェーンを形成する2つの逆平行シフトレジスタおよびANDゲートからなるマルチ一致ユニットを含む。

概要

第1のの聴覚モデルでの第1の活性パターン(110)および第2の耳の聴覚モデルでの第2の活性パターン(112)に基づいてフィルタ処理された活性パターン(146)を生成するためのデバイスは、同じ音源と関連している第1の活性パターンにおける第1のトラジェクトリおよび第2の活性パターンにおける第2のトラジェクトリを確認するための識別器(120)を含む。デバイス(100)は、2つのトラジェクトリが有用な音源の音声事象と関連しているかどうか決定するための決定器(130)を含む。さらに、デバイスは、トラジェクトリが有用な音源の音声事象と関連しているかどうかの決定の結果に基づいて第1の活性パターンまたは第2の活性パターンをフィルタ処理するためのフィルタ(140)を含み、フィルタ処理された活性パターンにおいて、有用な音源の音声事象と関連している活性事象が支配的であるか、または、有用な音源の音声事象と関連していない活性事象がフィルタ処理された活性パターンの中にもはや存在しなくなる。上述のデバイスは、それとは別に、音源分割器を実現するために使われる。発明のデバイスは、効率的で、信頼性が高く、聴覚適応された方法で、フィルタ処理された活性パターンの決定を可能にし、フィルタ処理された活性パターンにおいて、有用な音源は強調され、干渉する音源は抑制されるか減衰される。

目的

今日の医療工学の分野において、難聴の人を普通の生活に参加できるようにすることは重要な課題である

効果

実績

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牽制数
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請求項1

第1の聴覚モデルにおける第1の活性パターン(110)および第2の耳の聴覚モデルにおける第2の活性パターン(112)に基づいてフィルタ処理された活性パターン(146)を生成するためのデバイス(100,200)であって、同じ音声事象と関連した第1の活性パターンにおける第1のトラジェクトリ(430,432,434)および第2の活性パターンにおける第2のトラジェクトリ(440,442,444)を確認するための識別器(120)、2つのトラジェクトリ(430,440;432,442;434,444)が有用な音源(462)の音声事象と関連するかどうかを決定するための決定器(130)、およびフィルタ処理された活性パターンにおいて有用な音源の音声事象と関連している活動事象が支配的であるか、または、有用な音源の音声事象と関連していない活性事象がフィルタ処理された活性パターンにもはや存在しないように、トラジェクトリ(430,432,434,440,442,444)が有用な音源の音声事象と関連しているかどうかの判定の結果(136)に基づいて第1の活性パターンまたは第2の活性パターンをフィルタ処理するためのフィルタ(140)を含む、デバイス。

請求項2

識別器(120)は、同じ音声事象と関連している2つの確認されたトラジェクトリの間の時間シフト(Δt1,Δt2,Δt3)を決定し、決定器(130)は、同じ音源と関連している2つの確認されたトラジェクトリ(430,440;432,442;434,444)が有用な音源(462)の音声事象と関連しているかどうかについて時間シフトを用いて決定する、請求項1に記載のデバイス(100,200)。

請求項3

第1の耳は左耳および第2の耳は右耳、またはその逆であって、第1の活性パターン(110)が第1の耳の聴覚モデルによって処理される第1の音声信号に基づき、第2の活性パターン(112)が第2の耳の聴覚モデルによって処理される第2の音声信号に基づいており、第1の音声信号は、第1の耳の環境において把握される音声信号を示し、第2の音声信号は、第2の耳の環境において把握される音声信号を示す、請求項1または請求項2に記載のデバイス(100;200)。

請求項4

第1の活性パターン(110)は、第1の耳での第1の音声信号の存在下で複数の神経線維上の反応を示す第1の耳の聴覚モデルの複数の神経線維(NF1,NF2,NF3,NF4)における時間経過にともなう神経活性パターンであり、第2の活性パターン(112)は、第2の耳での第2の音声信号の存在下で複数の神経線維上の反応を示す第2の耳の聴覚モデルの複数の神経線維における時間経過にともなう神経活性パターンであって、活性パターンは、フィルタ処理された神経活性パターンである、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項5

神経活性パターンは、聴覚モデルの複数の神経線維の活性を示す、請求項4に記載のデバイス(100;200)。

請求項6

トラジェクトリは、音声信号の同じ事象に基づく異なる神経線維上の活性インパルスを含む、請求項4または請求項5に記載のデバイス(100;200)。

請求項7

活性事象は、神経線維上の活性インパルスの発生である、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項8

第1の活性パターンは、第1の音声信号が第1の耳に存在するときの反応を示す第1の耳の聴覚モデルの内聴細胞(IHZ1,IHZ2,IHZ3,IHZ4)における神経伝達物質小胞発生であり、第2の活性パターンは、第2の耳における第2の音声信号の存在に対する反応を示す第2の耳の聴覚モデルの内聴細胞における神経伝達物質小胞発生であり、フィルタ処理された活性パターンは、フィルタ処理された神経伝達物質小胞発生である、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項9

トラジェクトリは、音声信号における同じ事象に基づく複数の内聴細胞内の、または、複数の内聴細胞における神経伝達物質小胞発生を含む、請求項8に記載のデバイス(100;200)。

請求項10

活性パターンは、内聴細胞内の、または、内聴細胞における神経伝達物質小胞発生である、請求項1ないし請求項3、請求項8または請求項9のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項11

活性パターンにおけるトラジェクトリは、聴覚モデルの基底膜上の進行波と関連したグループを成す活性パターンにおける活性事象を示す、請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項12

第1のトラジェクトリおよび第2のトラジェクトリが所定の許容差範囲内で同じ曲率を有するとき、および、第1のトラジェクトリおよび第2のトラジェクトリが所定の最大の時間範囲内で発生するとき、識別器(120)は、第1の活性パターンにおける第1のトラジェクトリ(430,432,434)および第2の活性パターンにおける第2のトラジェクトリ(440,442,444)を同じ音声事象に帰属しているトラジェクトリとして確認する、請求項1ないし請求項11のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項13

第1のトラジェクトリおよび第2のトラジェクトリが所定の許容差範囲内で同じ長さを有するとき、および、第1のトラジェクトリおよび第2のトラジェクトリが所定の最大の時間範囲内で発生するとき、識別器(120)は、第1の活性パターンにおける第1のトラジェクトリ(430,432,434)および第2の活性パターンにおける第2のトラジェクトリ(440,442,444)を同じ音声事象に帰属しているトラジェクトリとして確認する、請求項1ないし請求項12のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項14

識別器(120)は、同じ音声事象と関連している2つの確認されたトラジェクトリの間の時間シフト(Δt1,Δt2,Δt3)を決定し、決定器(130)は、2つの確認されたトラジェクトリの間の時間シフトが固定のまたは設定可能な範囲内に位置するとき、2つの確認されたトラジェクトリが有用な音源(462)の音声事象と関連していることを示し、そうでなければ、2つの確認されたトラジェクトリが有用な音源の音声事象と関連していないことを示す、請求項1ないし請求項13のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項15

固定のまたは設定可能な範囲は、ゼロの時間シフトを含む、請求項14に記載のデバイス(100;200)。

請求項16

デバイスは、その強度が所定の強度閾値より大きい同じ音声事象に帰属している2つのトラジェクトリが設定可能な範囲内で時間シフトを有し、その強度が所定の強度閾値より低い同じ音声事象に帰属している2つのトラジェクトリが選択された範囲外で時間シフトを有するように、設定可能な範囲を設定する範囲設定器を含む、請求項14または請求項15に記載のデバイス(100;200)。

請求項17

デバイスは、さらに、同じ音声事象と関連している2つのトラジェクトリの間の異なる時間シフトに対するトラジェクトリ(430,432,434,440,442,444)の発生を示す情報を受信する範囲設定器を含み、時間シフトの少なくとも2つの範囲に対するトラジェクトリの発生を示すために、時間の少なくとも2つの範囲に対する時間パターンまたは統計値を決定し、時間パターンまたは統計値に基づいて設定可能な範囲を設定する、請求項14、請求項15または請求項16に記載のデバイス(100;200)。

請求項18

デバイスは、さらに、音声信号または音楽信号に帰属しているトラジェクトリが第1の活性パターンにおける、および、第2の活性パターンにおける設定された範囲内で時間シフトを含むように、第1の活性パターンまたは第2の活性パターンの分析に基づいて設定可能な範囲を設定する範囲設定器を含む、請求項14ないし請求項17のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項19

第1の活性パターン(110)は、第1の複数の信号(392,394,396,398;510;710)における信号の時間経過(302,310,315,320;342,360,365,370)によって示される二次元のパターンであって、第1の複数の信号のうちの信号が第1の耳の聴覚モデルの異なる聴神経または内聴細胞と関連しており、第1の複数の信号のうちの信号の時間経過が、聴神経での、または内聴細胞での、または第1の耳の聴覚モデルの内聴細胞における特性変数の経過を示し、第2の活性パターン(112)は、第2の複数の信号(392,394,396,398;510;710)の時間経過(302,310,315,320;342,360,365,370)によって示される二次元のパターンであって、第2の複数の信号のうちの信号が第2の耳の聴覚モデルの異なる聴神経または内聴細胞と関連しており、第1の複数の信号のうちの信号の時間経過が、聴神経での、または内聴細胞での、または第2の耳の聴覚モデルの内聴細胞における特性変数の経過を示す、請求項1ないし請求項18のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項20

識別器(120)が第1の活性パターン(110)における、および第2の活性パターン(112)における少なくともおよそ同じ曲率のトラジェクトリを検出し、識別器は、第1の活性パターンおよび第2の活性パターンが異なるシフト状態に対する一致を含む位置を検出する時間方向に関して各々に対して第1の活性パターンおよび第2の活性パターンをシフトし、異なるシフト状態に対して検出される一致の位置に基づいて、第1の活性パターンにおけるトラジェクトリおよび第2の活性パターンにおけるトラジェクトリが、同じ曲率を有するかどうかを検出し、そして、そうであれば、一致の検出された位置に基づいて、第1の活性パターンにおけるトラジェクトリおよび第2の活性パターンにおけるトラジェクトリの時間シフトを検出する、請求項19に記載のデバイス(100;200)。

請求項21

識別器(120)は、複数の並列の時間信号(510)の形で並行して第1の活性パターン(110)を受信して、第1の方向にクロック的または時間連続的にそれをシフトし、複数の並列の時間信号(512)の形で平行に第2の活性パターン(112)を受信して、第1の方向と逆の第2の方向にクロック的または時間連続的にそれをシフトする活性パターン・シフト装置(500)を含み、活性パターン・シフト装置は、第1の活性パターンをシフトする第1の複数の並列分岐を含み、さらに、活性パターン・シフト装置は、第2の活性パターンをシフトする第2の複数の並列分岐を含み、第1の複数の並列分岐のうちの分岐および第2の複数の並列分岐のうちの分岐間の配置が存在し、第1の複数の並列分岐のうちの第1の検討される分岐に沿った個々の位置および第2の複数の並列分岐のうちの関連する第2の検討される分岐に沿った位置の間の配置が存在し、第1の検討される分岐に供給される活性事象が、第1のシーケンスにおける時間の経過において関連する位置を通り抜け、第2の検討される分岐に供給される活性事象が、第1のシーケンスの反対側にある第2のシーケンスにおける時間経過において関連する位置を通り抜け、さらに、識別器は、複数の関連する並列分岐に関して、および関連する並列分岐内の複数の関連する位置に関して、2つの活性事象が2つの関連する位置に同時に存在するときを検出する一致検出手段を含み、さらに、識別器は、一致検出手段によって与えられる情報に基づいて、同じ音声事象と関連した2つのトラジェクトリが第1の活性パターンおよび第2の活性パターンに含まれるときを検出する評価手段を含む、請求項19または請求項20に記載のデバイス(100;200)。

請求項22

評価手段は、同じ音源と関連しており、それに基づいて第1の活性パターンにおける第1のトラジェクトリおよび第2の活性パターンにおける第2のトラジェクトリを確認し、同じ音声事象と関連している2つのトラジェクトリの間の時間シフトを決定するために、活性パターンのシフトする方向の複数の位置に関して、第1の活性パターン(110)における活性事象および第2の活性パターン(112)における活性事象のどれだけ多くの一致が全体的に所定の時間範囲における複数の関連する並列分岐に対して発生したかを別に決定する、請求項21に記載のデバイス(100;200)。

請求項23

識別器(120)は、活性事象のどれくらいの一致が全体として所定の時間範囲における活性パターンのシフト方向に沿った検討される位置での複数の関連している並列分岐に関して第1の活性パターンおよび第2の活性パターンにおいて生じたかという情報に基づいて、数値情報が少なくとも所定の最小数の一致の発生を示すとき、同じ音声事象と関連している第1のトラジェクトリおよび第2のトラジェクトリが第1の活性パターンおよび第2の活性パターンに存在することを検出し、活性パターンのシフト方向に沿った検討される位置に基づいて、同じ音声事象と関連している2つのトラジェクトリの間の時間シフトを決定する、請求項21または請求項22に記載のデバイス(100;200)。

請求項24

識別器(120)は、トラジェクトリ検出器(730、732;15000;17000)を含み、トラジェクトリ出器に第1の活性パターン(110)および第2の活性パターン(112)を供給し、トラジェクトリ検出器は、第1の活性パターンに基づいて第1の活性パターンにおいて検出されるトラジェクトリに関する情報(740,742,744,746)を提供し、第1の活性パターンにおいて検出されるトラジェクトリに関する情報は検出されたトラジェクトリの時間的位置および曲率を示し、トラジェクトリ検出器は、第2の活性パターンに基づいて第2の活性パターンにおいて検出されるトラジェクトリに関する情報(750,752,754,756)を提供し、第2の活性パターンにおいて検出されるトラジェクトリに関する情報は検出されたトラジェクトリの時間的位置および曲率を示し、識別器は、第1の活性パターンにおいて検出されるトラジェクトリに関する情報および第2の活性パターンにおいて検出されるトラジェクトリに関する情報に基づいて、第1の検出されたトラジェクトリおよび第2の検出されたトラジェクトリが同じ音声事象と関連しているかどうかを決定し、識別器は、第1の活性パターンにおいて検出されるトラジェクトリおよび第2の活性パターンにおいて検出されるトラジェクトリに関する情報に基づいて、第1の検出されたトラジェクトリおよび第2の検出されたトラジェクトリの時間シフトを決定する、請求項19に記載のデバイス(100;200)。

請求項25

トラジェクトリ検出器(730)は、第1の活性パターンに基づいて第1の複数の並列の出力信号(740,742,744,746)を生成し、トラジェクトリ検出器(730)は、第1の活性パターンにおけるトラジェクトリがある場合に第1の活性パターンにおけるトラジェクトリの曲率に応じて第1の複数の出力信号から少なくとも1つの出力信号を活性化させ、その結果、活性化された出力信号は、第1の活性パターンにおけるトラジェクトリの曲率およびトラジェクトリが発生する時点に関する情報を有し、トラジェクトリ検出器(732)は、第2の活性パターン(112)に基づいて第2の複数の並列の出力信号(750,752,754,756)を生成し、トラジェクトリ検出器(732)は、第2の活性パターンにおけるトラジェクトリがある場合に第2の活性パターンにおけるトラジェクトリの曲率に応じて第2の複数の出力信号から少なくとも1つの出力信号を活性化させ、その結果、活性化された出力信号は、第1の活性パターンにおけるトラジェクトリの曲率およびトラジェクトリが発生する時点に関する情報を有する、請求項24に記載のデバイス(100;200)。

請求項26

トラジェクトリ検出器(730、732)は、第1の複数の並列の出力信号(740,742,744,746)および第2の複数の並列の出力信号(750,752,754,756)を得るために並列ハフ変換を実行する、請求項25に記載のデバイス(100;200)。

請求項27

識別器は、第1の曲率/時間パターンとして第1の複数の出力信号のうちの出力信号(740,742,744,746)を受信し、第2の曲率/時間パターンとして第2の複数の出力信号のうちの出力信号(750,752,754,756)を受信し、第1の曲率/時間パターンおよび第2の曲率/時間パターンが異なるシフト状態に対して一致する位置を検出するために互いに反対の時間方向に関して第1の曲率/時間パターンおよび第2の曲率/時間パターンをシフトし、異なるシフト状態に対して検出される一致位置に基づいて、第1の活性パターンおよび第2の活性パターンにおけるトラジェクトリが同じ曲率を有するかどうかを決定し、そうであれば、検出された一致位置に基づいて、第1の活性パターンにおける第1のトラジェクトリおよび第2の活性パターンにおける第2のトラジェクトリの時間シフトを決定する一致手段(770)を含む、請求項25または請求項26に記載のデバイス(100;200)。

請求項28

識別器(120)は、第1の活性パターン(110)および第2の活性パターン(112)をシフトレジスタセル(580)のフィールドを通って並列に逆方向にシフトさせるシフト手段(500)を含み、シフトレジスタ・セルのフィールドは、複数の行と複数の列とを有し、シフトレジスタ・セルのフィールドは、第1の列の入力信号としての複数の並列の行信号(510)として第1の活性パターンを受信し、最後の列の入力信号としての複数の並列の行信号として第2の活性パターンを受信し、検討される行および検討される列のシフトレジスタ・セルは、活性状態および非活性状態受け入れる第1の活性パターンの情報価値および活性状態および非活性状態を受け入れる第2の活性パターンの情報価値を格納し、検討される行および第1の隣接する列の隣接するシフトレジスタ・セルに第1の活性パターンに帰属している情報価値を送り、検討される行および第2の隣接する列の隣接するシフトレジスタ・セルに第2の活性パターンに帰属している情報価値を送り、シフトレジスタ・セルに存在し、第1の活性パターンおよび第2の活性パターンに帰属する情報価値が同時に活性状態を示すときに、シフトレジスタ・セルは、一致事象を検出し、識別器は、複数の列に対して、どれくらい多くの一致事象が検討される列における所定の時間間隔の中で起こったかを別に決定し、それに基づいて、そうならば、どの時間シフトでトラジェクトリが同じ音声事象と関連している活性パターンにおいて発生したかどうかを決定する、請求項19ないし請求項27のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項29

第1の識別器(120)は、フィールドの列に関連しており、列における検討される時間間隔においてどれくらい多くの一致事象が発生したかを決定する複数のカウンタ加算器または積分器を含む、請求項28に記載のデバイス(100;200)。

請求項30

トラジェクトリ検出器は、時間とともに活性パターンによって形成される二次元的な図解のトラジェクトリとしてまっすぐまたは曲線状のパターンを検出し、トラジェクトリの時間的位置を決定して、トラジェクトリに帰属する時間情報を提供するパターン認識手段を含む、請求項24ないし請求項29のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項31

さらに、パターン認識手段がトラジェクトリの長さに関する情報を提供する、請求項30に記載のデバイス(100;200)。

請求項32

パターン認識手段は、まっすぐな、または誇張してカーブするトラジェクトリを検出する、請求項30または請求項31に記載のデバイス(100;200)。

請求項33

パターン認識手段は、トラジェクトリを検出して、トラジェクトリの時間的な位置を示す時間情報を得るために、時間的な活性パターンを示す二次元的な図解を少なくとも1つの比較パターンと比較するためのパターン比較手段を含む、請求項30ないし請求項33のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項34

比較パターンは、まっすぐであるか誇張してカーブした曲線を含む、請求項33に記載のデバイス(100;200)。

請求項35

パターン認識手段は、時間とともに段階的に活性パターンの二次元的な図解を歪めて、時間的に活性パターンの歪められた二次元の図解を得て、時間的に活性パターンの歪められた二次元の図解においておよそまっすぐなラインが含まれるときを検出し、およそまっすぐなラインをトラジェクトリとして検出して、トラジェクトリの時間的位置を決定し、トラジェクトリに帰属している時間情報を提供する、請求項30ないし請求項34のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項36

段階的に歪められることによる神経活性パターンにおいてカーブするトラジェクトリが時間とともにまっすぐとなるように曲げられるように、パターン認識手段は時間とともに段階的に神経活性パターンの二次元的な図解を歪め、カーブするトラジェクトリをまっすぐとなるように曲げるのに必要な複数の歪曲テップはカーブするトラジェクトリの曲率に対応し、カーブするトラジェクトリをまっすぐとなるように曲げるのに必要な複数の歪曲ステップはトラジェクトリのオリジナルの形状に関する表示を含む、請求項35に記載のデバイス(100;200)。

請求項37

パターン認識手段は、複数の直列接続ステージを通して並行して異なる速度で信号を通すための複数の信号の形で並行して神経活性パターンを受信するための曲線認識手段を含み、少なくとも1つの所定のステージは、少なくとも所定の数の信号が所定のステージにおいて同時にアクティブであるときを検出するための閾値検出手段を含む、請求項30ないし請求項36のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項38

少なくとも1つのステージは、いくつかの信号をステージを通して通過させるときに、異なる程度にそれらの信号を遅延させる、請求項37に記載のデバイス(100;200)。

請求項39

デバイスは、フィルタ処理された活性パターン(146)またはそこから引き出される信号を蝸牛インプラントに送る、請求項1ないし請求項38のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項40

デバイスは、フィルタ処理された活性パターン(146)またはそこから引き出される信号を人間または動物聴細胞または聴神経に連結する、請求項1ないし請求項39のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項41

フィルタ(140)は、有用な音源の音声事象と関連していない活性事象を減衰させるかまたは取り除くことにより第1の活性パターン(110)または第2の活性パターン(112)からフィルタ処理された活性パターン(146)を得る、請求項1ないし請求項40のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項42

フィルタ(140)は、有用な音源の音声事象と関連しているフィルタ処理された活性パターンに活性事象を送ることにより第1の活性パターン(110)または第2の活性パターン(112)からフィルタ処理された活性パターン(146)を得る、請求項1ないし請求項41のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項43

フィルタ(140)は、2つのトラジェクトリがいつ有用な音源の音声事象と関連しているかを示す決定器(130)の事象(136)に基づいてトラジェクトリに帰属している活性事象を確認するかまたは記録し、確認されたあるいは記録された活性事象に基づいてフィルタ処理された活性パターン(146)を得る、請求項1ないし請求項42のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項44

フィルタ(140)は、第2のフィルタ処理された活性パターンを得るために、トラジェクトリが有用な音源の音声事象と関連しているかどうかについての決定器(130)の結果(136)に基づいて第1の活性パターン(110)または第2の活性パターン(112)をフィルタ処理して、第2のフィルタ処理された活性パターンにおいて有用な音源の音声事象と関連している活動事象が支配的であるか、有用な音源の音声事象と関連していない活性事象がフィルタ処理された活性パターンにもはや存在しないようにし、その結果、全体として2つのフィルタ処理された活性パターンが得られ、その1つが第1の活性パターン(110)に基づき、他の1つが第2の活性パターン(112)に基づく、請求項1ないし請求項43のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項45

デバイスは、第1の活性パターンとして第1の耳の聴覚モデルで第1の応答感度の内聴細胞内の、または内聴細胞における活性パターンを受信し、第2の活性パターンとして第2の耳の聴覚モデルで第1の応答感度の内聴細胞内の、また内聴細胞における活性パターンを受信し、第1の耳の聴覚モデルで第2の応答感度の内聴細胞内の、または内聴細胞における第3の活性パターンを受信し、第2の耳の聴覚モデルで第2の応答感度の内聴細胞内の、または内聴細胞における第4の活性パターンを受信し、識別器(120)は、同じ音声事象に関連している第3の活性パターンにおける第3のトラジェクトリおよび第4の活性パターンにおける第4のトラジェクトリを確認し、決定器は、第1のトラジェクトリ、第2のトラジェクトリ、第3のトラジェクトリおよび第4のトラジェクトリが有用な音源(462)の音声事象と関連しているかどうかを決定し、決定器は、トラジェクトリに対する音量情報、つまり第1の活性パターンおよび第3の活性パターンにおいて、所定の時間的許容差範囲内で所定の曲率許容差範囲内の同じ曲率のトラジェクトリが存在するかどうかの比較の結果に基づくトラジェクトリと関連した活性事象に対する音量情報を決定し、確認されたトラジェクトリが前記音量情報に基づいて有用な音源と関連しているかどうかの情報を決定する、請求項1ないし請求項44のいずれかに記載のデバイス。

請求項46

フィルタは、音量情報またはフィルタ処理された活性パターンを得るためにトラジェクトリが有用な音源と関連しているかどうかに関する音量情報から得られる情報を用いて、第1の活性パターン、第2の活性パターン、第3の活性パターンまたは第4の活性パターンをフィルタ処理し、その結果、フィルタ処理された活性パターンにおいて、関連する音量情報が所定の音量範囲内にある活性事象は音量情報が所定の音量範囲外にある活性事象に関して支配的であり、または、フィルタ処理された活性パターンにおいて、音量情報が所定の音量範囲外にある活性事象はもはや存在しない、請求項45に記載のデバイス。

請求項47

デバイスは、第1の耳の聴覚モデルで第3の応答感度の内聴細胞内の、または内聴細胞における第5の活性パターンを受信し、第2の耳の聴覚モデルで第3の応答感度の内聴細胞内の、または内聴細胞における第6の活性パターンを受信し、決定器は、トラジェクトリに対する音量情報、つまり所定の時間的許容差範囲内の第1の活性パターンおよび第3の活性パターンにおいて、所定の曲率許容差範囲内で同じ曲率を有するトラジェクトリが存在するかどうか、および所定の時間的許容差範囲内の第3の活性パターンおよび第5の活性パターンにおいて、所定の曲率許容差範囲内で同じ曲率を有するトラジェクトリが存在するかどうかの比較の結果に基づいてトラジェクトリと関連している活性事象に対する音量情報を決定する、請求項45または請求項46に記載のデバイス。

請求項48

第1の応答感度の内聴細胞は、低い自然放出率の聴細胞、中間の自然放出率の聴細胞または高い自然放出率の聴細胞を含み、第2の応答感度の内聴細胞は、低い自然放出率の聴細胞、中間の自然放出率の聴細胞または高い自然放出率の聴細胞を含み、第3の応答感度の内聴細胞は、低い自然放出率の聴細胞、中間の自然放出率の聴細胞または高い自然放出率の聴細胞を含み、第1の応答感度、第2の応答感度および第3の応答感度は互いに異なる、請求項45ないし請求項48のいずれかに記載のデバイス。

請求項49

さらに、帰還回路を含み、帰還回路は、マルチ一致手段(120;500;700)から出力信号を受信し、マルチ一致手段の出力信号に基づいて制御信号外有毛細胞に提供する、請求項1ないし請求項48のいずれかに記載のデバイス(100;200)。

請求項50

少なくとも2つのチャネルを有する音声信号に基づいてデバッグされた音声信号(1330)を生成するための音源分割器(1300)であって、音声信号の第1のチャネル(1310)に基づいて第1の耳の聴覚モデルでの第1の活性パターン(110)を生成するための、および、音声信号の第2のチャネル(1320)に基づいて第2の耳の聴覚モデルでの第2の活性パターン(112)を生成するための活性パターン発生器(1340,1342)、請求項1ないし請求項44のいずれかに記載の第1の活性パターン(110)および第2の活性パターン(112)に基づいてフィルタ処理された活性パターン(146)を生成するためのデバイス(100,200)、デバッグされた音声信号(1330)を得るために、フィルタ処理された活性パターン(146)を時間図解図、周波数図解図またはサブバンド図解図に変換するためのシンセサイザ(1350)を含む、ソース分割器。

請求項51

第1の耳の聴覚モデルでの第1の活性パターン(110)および第2の耳の聴覚モデルでの第2の活性パターン(112)に基づいてフィルタ処理された活性パターン(146)を生成する方法(1200)であって、同じ音声事象に関連する第1の活性パターン(110)における第1のトラジェクトリ(430,432,434)および第2の活性パターンにおける第2のトラジェクトリ(440,442,444)を確認するステップ(1210)、2つのトラジェクトリ(430,440;432,442;434,444)が有用な音源(462)の音声事象と関連しているかどうかを決定するステップ(1220)、トラジェクトリが有用な音源(462)の音声事象と関連しているかどうか決定した(1220)結果(136)に基づいて第1の活性パターンまたは第2の活性パターンをフィルタ処理するステッップ(1230)を含み、その結果、フィルタ処理された活性パターンにおいて、有用な音源の音声事象と関連した活性事象が有用な音源の音声事象と関連していない活性事象に関して支配的であるか、または、有用な音源の音声事象と関連していない活性事象がフィルタ処理された活性パターンの中にもはや存在しないようになる、方法。

請求項52

少なくとも2つのチャネルを有する音声信号に基づいてデバッグされた音声信号(1330)を生成する方法(1400)であって、音声信号の第1のチャンネル(1310)に基づいて第1の耳の聴覚モデルで第1の活性パターン(110)を生成するステップ(1410)、および音声信号の第2のチャネル(1320)に基づいて第2の耳の聴覚モデルで第2の活性パターン(112)を生成するステップ(1420)、請求項51に記載の第1の活性パターン(110)および第2の活性パターン(112)に基づいてフィルタ処理された活性パターン(146)を生成するステップ、およびデバッグされた音声信号(1330)を得るために、フィルタ処理された活性パターンを時間図解図、周波数図解図またはサブバンド図解図に変換するステップ(1440)を含む、方法。

請求項53

コンピュータプログラムがコンピュータで実行されるとき、請求項51または請求項52に記載の方法を実行するための、コンピュータ・プログラム。

技術分野

0001

本発明は、フィルタ処理された活性パターンを生成するためのデバイスおよび方法、音源分割器デバッグされた音声信号を生成するための方法およびコンピュータプログラムに関し、特に、ノイズ源フィルタリングのためのコンセプトに関する。

背景技術

0002

今日の医療工学の分野において、難聴の人を普通の生活に参加できるようにすることは重要な課題である。この目的のために、医療技術から、多くの異なる補聴器が公知である。患者内耳が損傷を受けている場合、それは特別な課題である。この場合、直接患者の聴神経刺激することが必要である。

0003

これは、人工内耳の助けを借りることにより、すでにうまく達成されているが、いくつかの異なる音源の近くにいるときに、人工内耳を有する患者はまだ特別な問題点を持っている。この場合、特に、音声了解度は、明らかに減少する。

0004

そのため、特にいくつかの音源がある状況において、人工内耳をもつ患者の聴取感覚を改善する必要がある。

0005

以下に、上述の課題に関して背景となる情報を提供するものとして、いくつかの文献において議論されている。

0006

T.Harczos(博士課程の2年目)および彼の指導教員T.Roska博士PPCU Multidisciplinary Doctoral School、2005〜2006の年次報告)による論文蝸牛修正された神経生物学的パラメータ化されたモデルおよび付属聴覚処理ネットワーク(A revised neurobiologically parameterized model of the cochlea and an attached auditory image processing network)」は、蝸牛の神経生物学的にパラメータ化されたモデルを記載する。記載されているモデルにおいて、基底膜モデリングが、拡張ビッカー/バウガルテモデル(Zwicker/Baumgarte model)モデルに従って用いられる。さらに、内有毛細胞がメディス(Meddis)によるモデルを用いて複製され、それによって、小胞放出が算出される。さらに、シナプス間隙モデル化され、さらに、シナプス間隙後のプロセスがモデル化される。

0007

ハフ変換を用いた音声データの処理に関する情報が、例えば、T.Harczos、F.KlefenzおよびA.Katai(議事録ISAPP 2006、セトゥバルポルトガル、2006年2月25−28日の公表)による論文「ハフ変換を用いた神経生物学的に刺激される母音認識器」に見られる。

0008

G.Szepannek、F.KlefenzおよびC.Weihsによる表題「Neuronale Repraesentation des Hoervorgangs als Basis」を有する主要な寄稿CHALLNALYSEは、2005年9月28日にオンライン発表され、インフォマティク—シュペクトラム、シュプリンガー出版社から国際標準逐次刊行物番号0170−6012として文書発行されたが、聴神経の応答のモデリングおよび情報抽出を記載する。

0009

さらなる情報は、T.Harczos、A.Katai、F.Klefenz、P.SchikowskiおよびG.Szepannekの論文「知覚動機づけされた神経生理学的にパラメータ化された聴覚器官モデルによる音声分類のための特徴抽出(Feature Extraction for sound classification by means of a perceptionally motivated neurophysiologic parameterized auditory model)」(ベルリンにおける2006年3月8日から3月10日までの分類GfKl 2006 に関するゲゼルシャフトにおける会議で公表)に見られる。

0010

さらに、公式ファイル番号10 2005 030 326を有する事前に公表されていないドイツ特許出願には、音声信号を分析するためのコンセプトが開示されている。前述の特許出願には、さらに、ファイル番号PCT/EP2005/006315を有する後願の国際出願が存在するが、音声信号の分析表現を得るために音声信号を分析する方法およびコンピュータ・プログラムが記載されている。さらに、上述の文書には、聴覚系の第1ステージの神経生理学的にパラメータ化されたシミュレーションのためのコンセプトが記載されている。DE 10 2005 030 326およびPCT/EP2005/006315の教示および定義は、言及することによりここに含まれる。

0011

同様に、公文書のファイル番号10 2005 030 327を有するドイツ特許出願には、神経生理学的聴覚モデルの使用およびそれに基づく信号の生成について記載されている。上述の文書に関して、平行した米国出願が、公式ファイル番号11/172,605として存在する。2つの最近の教示および定義は、言及することによりここに含まれる。

0012

それとは別に、米国特許第6,442,510B1には、光学および音響信号リアルタイムパターン認識局在および監視のための信号波形のための実行時間差を決定するためのコンセプトが記載されている。上述のコンセプトは、部分的な検出のステップを含み、そして、リアルタイム・パターン認識のための、そして、光学および音響信号の局在および監視のための単調なおよび連続的なトラジェクトリへの変換のための信号波形の一致に至らせる。上述の文書に記載されている方法は、実行時間差を決定し、前もってプログラムされたキー信号は、信号サンプリングによって検出される。データはサンプル値信号によって修正され、所定の信号実行時間差の信号組合せの対は検出信号の一致から決定される。

0013

デバイスは、入って来る音響信号からデジタル量シーケンスを生成するための少なくとも2つのレシーバを含む。デバイスは、入力ベクトルのデジタル量を形成するためのベクトル発生器、各ベクトル発生器の後に配置され、平行でプログラム可能シグナルフローチェーンからなる信号検出装置および加算器比較器ユニットを含む。加算器/比較器ユニットは、等距離の間隔に、シグナルフロー・チェーンに垂直に配置される。デバイスは、フリップフロップ・チェーンを形成する2つの逆平行シフトレジスタおよびANDゲートからなるマルチ一致ユニットを含む。

0014

ドイツ特許出願10 2005 030 326
PCT/EP2005/006315
米国特許出願11/172,605
米国特許第6,442,510B1

先行技術

0015

論文「蝸牛の修正された神経生物学的にパラメータ化されたモデルおよび付属の聴覚像処理ネットワーク(A revised neurobiologically parameterized model of the cochlea and an attached auditory image processing network)」、T.Harczos(博士課程の2年目)および彼の指導教員T.Roska博士(PPCU Multidisciplinary Doctoral School、2005〜2006の年次報告)
T.Harczos、F.KlefenzおよびA.Katai(議事録VISAPP 2006、セトゥバル、ポルトガル、2006年2月25−28日の公表)による論文「ハフ変換を用いた神経生物学的に刺激される母音認識器」
T.Harczos、A.Katai、F.Klefenz、P.SchikowskiおよびG.Szepannekの論文「知覚で動機づけされた神経生理学的にパラメータ化された聴覚器官モデルによる音声分類のための特徴抽出(Feature Extraction for sound classification by means of a perceptionally motivated neurophysiologic parameterized auditory model)」(ベルリンにおける2006年3月8日から3月10日までの分類GfKl 2006 に関するゲゼルシャフトにおける会議で公表)

発明が解決しようとする課題

0016

先行技術に対して、本発明の目的は、音声信号のフィルタ処理された表現を生成するための聴覚に適合したコンセプトを提供し、その結果、干渉する音源の影響がフィルタ処理された表現において減少することである。

課題を解決するための手段

0017

この目的は、請求項1に記載のフィルタ処理された活性パターンを生成するためのデバイス、請求項50に記載の音源分割器、請求項51に記載のフィルタ処理された活性パターンを生成する方法、請求項52に記載のデバッグされた音声信号を生成する方法および請求項53に記載のコンピュータ・プログラムによって達成される。

発明の効果

0018

本発明は、クレーム1によるフィルタ処理された活性パターンを生成するためのデバイスを提供する。

0019

2つの確認されたトラジェクトリが有用な音源からの音声事象と関連しているかどうかを決定することにより同じ音声事象と関連した第1の活性パターンおよび第2の活性パターンにおけるトラジェクトリを確認することによって、およびトラジェクトリが有用な音源からの音声事象(または、干渉する音源からの音声事象)と関連しているかどうかの決定の結果に基づいて第1の活性パターンまたは第2の活性パターンを得ることによって、フィルタ処理された活性パターンが第1のの聴覚モデル上の第1の活性パターンおよび第2の耳の聴覚モデル上の第2の活性パターンに基づいて特に信頼性が高い方法で発生することができることが、本発明についての中心考えである。

0020

第1の耳の聴覚モデルおよび第2の耳の聴覚モデルの上に形成される2つの活性パターンを用いて、両方の活性パターンにおいて発生し、同じ音声事象と関連する2つのトラジェクトリが、有用な音源から来るか、または干渉する音源から来るかについて、特に正確な情報が得られることを分かった。第1の耳の聴覚モデルに基づく第1のトラジェクトリおよび第2の耳の聴覚モデルに基づく第2のトラジェクトリが決定され、トラジェクトリが同じ音声事象に属する場合、トラジェクトリが有用な音源から来るか干渉する音源から来るかを、2つのトラジェクトリを比較することによって特にシンプルで信頼性の高い方法で示すことができる。

0021

その理由は、有用な音源から来ているトラジェクトリは干渉する音源に帰属しているトラジェクトリより通常歪められ、および/または2つの耳におけるお互いに関して異なる方法で時間的にシフトされるということである。同じ音声事象に属する2つのトラジェクトリの歪みおよび/またはシフトのため、2つの活性パターンにおいて、トラジェクトリが有用な音声事象に関連するか干渉する音声事象に関連するか、特にシンプルな指摘が可能である。

0022

フィルタ処理された活性パターンにおいて有用な音源からの音声事象と関連している活性事象が干渉する音源と関連している音声事象に関して支配的であるように、またはフィルタ処理された活性パターンにおいて有用な音源からの音声事象と関連していない活性事象が存在しない、および/または除去されるように、トラジェクトリが有用な音声事象または干渉する音声事象(および/または有用な音源または干渉する音源)と関連しているかどうかの知識は、さらに、第1の活性パターンから、または、第2の活性パターンからフィルタ処理された活性パターンを得るために発明のフィルタの範囲内で使用される。

0023

換言すれば、発明のコンセプトは、基本的に、同じ音声事象と関連する第1の活性パターンにおけるまたは第2の活性パターンにおけるトラジェクトリの比較および/または歪みによって、トラジェクトリが有用な音源からの有用な音声事象に帰属するか、または、干渉する音源からの干渉する音声事象に帰属するかについて決定することにあり、そして、フィルタ処理された活性パターンを得るために上述の情報に基づいて第1の活性パターンまたは第2の活性パターンをフィルタ処理することである。

0024

フィルタ処理された活性パターンを生成するときに、2つの耳が使われることは、本発明の基本的な利点である。トラジェクトリが有用な音源と関連しているか、干渉する音源と関連しているかの決定のため、2つの聴覚モデルの完全な入手可能な(例えば、左耳および右耳の)情報が用いられる。有用な音源および/または干渉する音源のトラジェクトリの識別のため、グループを成す(同じ音声事象に帰属する)第1の活性パターンと第2の活性パターンのトラジェクトリの間の関係が用いられることができる。これにより、有用な音源と干渉する音源のトラジェクトリの特に効率的で信頼性が高い区別が得られ、それは人間の脳の音響信号のバイノーラル処理に基づくものである。

0025

本発明の好ましい実施例によれば、識別器は、同じ音声事象と関連する2つの確認されたトラジェクトリの間における時間シフトを決定するために行われる。この場合、決定器は、時間シフトを用いて、同じ音声事象と関連している2つのトラジェクトリが有用な音源からの音声事象と関連しているか、干渉する音源からの音声事象と関連しているかを決定するために行われる。

0026

本発明の一実施例に従う記載されているコンセプトは、特に2つのトラジェクトリ間の時間シフトが有用な音声事象および/または有用な音源からのトラジェクトリが干渉する音源および/または干渉する音声事象からのトラジェクトリから切り離されることを可能にする特に分化機能であるという知見に基づく。トラジェクトリ間の時間シフトは、音源の空間位置のための測定である。時間シフトは、概して音源と第1の耳との間の、そして、音源と第2の耳との間の実行時間差から生じる。この実行時間差は、2つの(間隔を離して置かれる)耳と関連して、音源の位置に依存する。

0027

それが概して正確に一方向からおよび/またはから限られた(おそらく近接していない)角度範囲から音声事象を受け取り、そして、干渉する音源として上述の角度範囲の外側でそれらの起源を有する音声事象を考慮するという良い結果に至るので、特に、実行時間差、すなわち有用な音源および/または干渉する音源からの音が来る方向が、有用な音源と干渉する音源とを切り離すために特に重要で効果的な特徴であることがわかった。したがって、上述の角度範囲の外側でそれらの起源を有する動作を減らすかまたは抑制することが好ましい。

0028

さらに、本発明は、請求項51に従ってフィルタ処理された活性パターンを生成する方法を提供する。

0029

従来の方法と比較して、この方法の基礎をなしている所見および発明の方法の効果に関して、それとは別に、請求項1に記載のデバイスに関する実施について述べる。

0030

さらに、本発明は、請求項50に記載のソース分割器を提供する。

0031

本発明についての中心的な考えによれば、いくつかの音源、例えば有用な音源と干渉する音源を少なくとも2チャネル音声信号に分離するために、まず第一に音声信号の2つのチャネルを別々に第1の耳の聴覚モデル上の、および第2の耳の聴覚モデル上の活性パターンに変換することが有利であることが分かっている。活性パターンに基づいて、同じ音声事象と関連している活性パターンのトラジェクトリは認められている。すでに、上で説明するのと同じ音声事象と、それから、同じ音声事象と関連している2つのトラジェクトリの検出および/または識別に基づいて、すでに上述しているように、2つのトラジェクトリが有用な音源からの音声事象と関連しているのか、干渉する音源からの音声事象と関連しているのかが決定される。したがって、音源分離は、活性パターンに基づいて発明の方法で行われることができる。

0032

活性パターンの異なる音源からの音声事象が識別可能なトラジェクトリとして表現されるので、特に聴覚モデル上の活性パターンを用いて、音源が特に効率的な方法で分離されることができることがわかった。音声信号の時間的表現でおよび/または音声信号の周波数表現において、異なる音源に帰属している信号が重複すると共に、異なる音源および/または聴覚モデルの活性パターンの異なる音源の情報量は別々の識別可能なトラジェクトリによって表される。このため、聴覚モデルの活性パターンに基づくフィルタ処理は特に効率的で、それとは別に、人間の脳の処理に適応し、その結果、フィルタ処理された活性パターンにおいて、干渉する音源は、それぞれ、特に高い抑制によって、抑制されることができるかまたは除去されることができる。有用な音声事象または干渉する音声事象に帰属しているトラジェクトリの検出は、それぞれ、すでに上述しているように、2つの耳の聴覚モデルのための2つの活性パターンを用いて特に信頼性が高く効率的な方法で成し遂げられる。時間表現、周波数表現またはフィルタ処理された活性パターンによって示されているデバッグされた音声信号のサブバンド表現へのフィルタ処理された活性パターンの次の後方変形によって、フィルタ処理された音声信号、すなわち、後方変形によってフィルタ処理された活性パターンから得られる音声信号の従来の後処理が可能にされる。

0033

それとは別に、本発明は、請求項52に記載のデバッグされた音声信号を生成するための方法を提供する。デバッグされた活性パターンを生成するための前述のコンセプトは、それが機能することに関して、発明のソース分割器のそれに対応する。

0034

さらに、本発明は、請求項53に記載のコンピュータ・プログラムを提供する。

0035

それとは別に、本発明の好ましい実施例が従属する特許クレームによって定義される点に留意する必要がある。
以下に、本発明の好ましい実施例が、添付図面を参照して更に詳細に説明される。

図面の簡単な説明

0036

本発明の一実施例による活性パターンを生成するための発明のデバイスを示すブロック図である。
本発明の一実施例によるフィルタ処理された活性パターンを生成するための発明のデバイスを示すブロック図である。
神経伝達物質小胞の数を示す活性パターンのトラジェクトリを示す図解図である。
複数の神経線維に関する活性パターンのトラジェクトリを示す図解図である。
図3aおよび3bにより活性パターンを示しているデジタル化された信号を示す図解図である。
図3aまたは3bによる活性パターンを示し、図3cによってデジタル化された信号に基づく二次元パターンを示す図解図である。
複数のトラジェクトリを含む第1の活性パターンおよび第2の活性パターンを示す図解図である。
図4aにより活性パターンに基づいて発生するフィルタ処理された活性パターンを示す図解図である。
本発明の一実施例による発明のマルチ一致手段を示すブロック図である。
図5aによる発明のマルチ一致手段の列を示す詳細な回路図である。
図5aによるマルチ一致手段に用いるための一致セルを示す回路図である。
トラジェクトリ間の時間シフトがある場合とない場合における発明のマルチ一致手段の同じ曲率の2つのトラジェクトリの段階的な処理を示す図解図である。
発明のマルチ一致手段の異なる曲率の2つのトラジェクトリの段階的な処理を示す図解図である。
本発明の一実施例により2つの活性パターンのトラジェクトリを確認するための発明の識別器を示すブロック図である。
活性パターンに基づいて発明のパターン認識の実行のためのデバイスを示すブロック図である。
発明のパターン認識の実行のためのデバイスの信号を示す図解図である。
発明のパターン認識の実行のためのヒューベル—ウィーゼル・ネットワークを示す回路図である。
人間の聴覚のシミュレーションの、および発生している中間のおよび最終的な結果のシミュレーションの事象の進行を示す図解図である。
本発明の一実施例によるフィルタ処理された活性パターンを生成する発明の方法を示すフローチャートである。
本発明の一実施例による発明の音源分割器を示すブロック図である。
本発明の一実施例によるデバッグされた音声信号を生成する発明の方法を示すフローチャートである。
本発明の一実施例による発明のデバイスのブロック図の抜粋である。
人間の蝸牛および選択された内有毛細胞を示す図解図である。

実施例

0037

図1は、第1の耳の聴覚モデル上の第1の活性パターンおよび第2の耳の聴覚モデル上の第2の活性パターンに基づいてフィルタ処理された活性パターンを生成するための発明のデバイスのブロック図を示す。図1によるデバイスは、全体が100で示される。デバイス100は、第1の耳の聴覚モデルから第1の活性パターン110を受け取る。さらに、デバイス100は、第2の耳の聴覚モデルから第2の活性パターン112を受け取る。デバイス100は、第1の活性パターン110および第2の活性パターン112を受信するための識別器120を含む。識別器120は、同じ音声事象(例えば、基底膜上の進行波になる母音、子音、音、クロッキングノイズまたは他の音の始まり)と関連する第1の活性パターンにおける第1のトラジェクトリおよび第2の活性パターンにおける第2のトラジェクトリを検出する。同じ音声事象は、例えば、同じ曲率および/または同じ長さを有するトラジェクトリ(少なくとも許容差範囲に近いか、または、許容差範囲内)につながる音声事象である。好ましくは、同じ音声事象は、音源から生じている音響信号の等しい事象である。

0038

識別器120は第1の活性パターン110における第1のトラジェクトリおよび第2の活性パターン112における第2のトラジェクトリ124を示す情報126を提供し、それらは両方とも同じ音声事象と関連している。決定器130は、情報126を受信して、第1のトラジェクトリ122および第2のトラジェクトリ124に関する情報126に基づいて、2つのトラジェクトリ122、124が同じ音声事象、有用な音源からの音声事象または干渉する音源からの音声事象と関連しているかどうかを決定する。決定器130は、トラジェクトリ122、124が有用な音源からの有用な音声事象と関連しているか、干渉する音源からの干渉する音声事象と関連しているかについて示す情報136を提供する。

0039

デバイス100は、トラジェクトリが有用な音源からの音声事象と関連しているか干渉する音源からの音声事象と関連しているかの判定の結果136に基づいて第1の活性パターン110または第2の活性パターン112をフィルタ処理するためのフィルタ140を含む。フィルタ140は、第1の活性パターン110または第2の活性パターン112のいずれかを受信する。しかしながら、フィルタ140が第1の活性パターン110および第2の活性パターン112の両方を受信することも可能である。

0040

それとは別に、フィルタ140はフィルタ処理された活性パターン146を生成し、その結果、フィルタ処理された活性パターンにおいて有用な音源からの音声事象と関連している活性事象が支配的となるか、または、有用な音源からの音声事象と関連していない活性事象がもはや存在しないかまたはフィルタから活性パターンから除去される。

0041

上の構造記述に基づいて、以下に、デバイス100の機能が更に詳細に説明される。識別器120は、第1の活性パターン110および第2の活性パターン112を受信する。活性パターン110、112は、例えば、各々、聴覚モデルの聴細胞(好ましくは内聴細胞または内有毛細胞)内の、または聴細胞における活性を示す複数の並列信号である。換言すれば、第1の活性パターン110は、第1の耳(例えば左耳)の複数の聴細胞内の、または聴細胞における活性を示す複数の並列信号または情報を含む。さらに、第2の活性パターン112は、第2の耳の聴細胞(好ましくは内側聴細胞または内有毛細胞)内の、または聴細胞における活性を示す複数の並列情報または信号を含む。

0042

あるいは、活性パターンは、聴神経の神経線維上の活性を示すこともできる。例えば、第1の活性パターン110は第1の耳(例えば左耳)に帰属している複数の神経線維上の活性(または、活性の時間経過)を示すことができ、第2の活性パターン112は第2の耳(例えば右耳)に帰属している複数の神経線維上の活性を示す。

0043

それとは別に、第1の活性パターン110および第2の活性パターン112は第1の耳および第2の耳の聴覚モデルを用いて得られることが好ましい。換言すれば、第1の耳の聴覚モデルは、(例えば人間の)頭の左側に配置されたマイクロホンから第1の音声信号を受信し、第1の活性パターンを提供する。

0044

さらに、第2の活性パターンが第2の音声信号に基づいて第2の耳(例えば右耳)の聴覚モデルで測定されることが好ましい。第2の音声信号は、例えば、(例えば人間の)頭の右側に配置された第2のマイクロホンによって提供されることができる。

0045

このように、第1の活性パターン110および第2の活性パターン112は、概して(例えば、2つの異なって配置されたマイクロホンからの)2つの異なる音声信号源からの2つの音声信号を示す。しかしながら、2つの活性パターンは、マルチチャネル音声信号の少なくとも2つのチャネルからの音声信号を示すこともできる。それとは別に、第1の活性パターン110および第2の活性パターン112が、(例えばその二次元の表現で)例えば二次元のパターンを示す複数の時間信号によって典型的に形成される点に留意する必要がある。例えば、第1の活性パターンNは情報または並列の時間信号を含むことができ、それぞれ、N個の聴細胞内のまたは聴細胞における活性を示し、またはN個の聴神経における時間の関数としての活性を示す。同様に、第2の活性パターン112は、複数の情報または平行した(時間)信号を含み、それぞれ、複数の聴細胞内の、または聴細胞における活性の時間経過を示し、または複数の聴神経における活性の時間経過を示す。

0046

活性の発生(すなわち、例えば特定物質濃縮による特性変化または電位によって示される活性状態)は、活性事象として以下において言及され、活性パターン110、112から見られることができる。活性事象は、例えば、(例えば、聴細胞のシナプス間隙で)聴細胞に発生する神経伝達物質小胞であってもよく、神経線維上における(活性)活動電位の発生でもよい。

0047

識別器120は、第1の活性パターン110および第2の活性パターン112を受信して、同じ音声事象に関連している第1の活性パターン110における第1のトラジェクトリ122および第2の活性パターン112における第2のトラジェクトリ124を確認する。この点で、同じ音声事象と関連したトラジェクトリは概して少なくともよく似た形状および/または同程度の長さから成り、前述の特徴に基づいて、グループを成すかまたは同じ音声事象に帰属すると確認されることができる。さらに、同じ事象と関連するかまたは同じ音声事象に帰属するトラジェクトリが、所定の最大の時間間隔の中で典型的に発生することは公知である。

0048

このように、識別器120は、同じ音声事象に帰属するトラジェクトリとして、互いに類似しているトラジェクトリ、すなわち、たとえばそれらの曲率が所定の最大限認められる偏差より小さく、所定の最大時間間隔内で発生するトラジェクトリを確認する。あるいは、2つのトラジェクトリが同じ音声事象と関連しているかどうか決定するときに、識別器120はトラジェクトリの長さを考慮することができる。換言すれば、識別器120は、例えば、所定の最大の時間間隔内で発生し、所定の最大限認められる偏差を除いて等しい長さから成るときに、2つのトラジェクトリが等しい音声事象に帰属することを示すことができる。

0049

2つのトラジェクトリ122、124が同じ音声事象と関連しているという発見に基づいて、識別器120は、グループを成す2つの確認されたトラジェクトリ122、124に関する情報を含む情報126を提供する。情報126は、例えば、第1の活性パターン110または第2の活性パターン112において共に(または、それぞれ、関連する活性事象に)帰属する確認されたトラジェクトリ122、124のうちの少なくとも1つを発見することを可能にする情報を含むことができる。

0050

例えば、情報126は、グループを成すトラジェクトリ124が発生する時点に関する情報を含むことができる。さらに、情報126は、代わりに、または、さらに、2つのトラジェクトリ124、126の長さに関する情報を含むことができる。あるいは、情報126は、2つのトラジェクトリ122、124が互いにどれくらい強く異なるかという目安を含む。前述の情報126は、例えば、グループを成す同じ音声事象と関連している2つのトラジェクトリ124、126の曲率がどの程度まで異なるかについての目安を与えることができる。さらに、情報126は、代わりに、または、さらに、2つのトラジェクトリ124、126間の時間シフトがどれくらい大きいかという情報をもたらすことができる。

0051

決定器130は、好ましくは、識別器120から情報126を受け取って、それに基づいて、それぞれ、グループを成す2つの確認されたトラジェクトリ122、124が有用な音声事象か有用な音源と関連しているか、または干渉する音声事象か干渉する音源と関連しているかを決定する。好ましい実施例において、決定器130は、グループを成す2つの確認されたトラジェクトリ122、124の特性または特徴の比較により、グループを成す2つのトラジェクトリが有用な音源と関連しているか、干渉する音源と関連しているかに関する情報を引き出す。このように、識別器130は、例えば、グループを成すと確認される2つのトラジェクトリ122、124の長さを比較することができる。長さが逸脱する場合、例えば、2つの確認されたトラジェクトリ122、124が干渉する音源と関連しているという表れであると見ることができ、もしそうならば、例えば、有用な音源と関連したトラジェクトリの長さが予め定められた許容差範囲の中で互いに等しいと見なすことができる。

0052

さらに、決定器130は、2つのトラジェクトリ122、124が有用な音源と関連しているか干渉する音源と関連しているかに関して、それに基づいて表示を提供するためにグループを成すと確認される2つのトラジェクトリ122、124の曲率を比較することができる。

0053

さらなる好ましい実施例において、決定器はグループを成すと確認される2つのトラジェクトリ122、124との間の時間シフトを決定し、グループを成すと確認されるトラジェクトリ122、124の間の時間シフトの大きさに基づいてグループを成すと確認されるトラジェクトリが有用な音源または干渉する音源の音声事象と関連しているかどうかを決定する。

0054

フィルタ140は、好ましくは、識別器120によって確認されるトラジェクトリが有用な音源の音声事象に関連している事実および/または決定器130によって確認されるどちらのトラジェクトリが干渉する音源の音声事象と関連しているかという事実に関する情報を受信する。実施例において、フィルタ140は、第1の活性パターンまたは第2の活性パターンを受信し、第1の活性パターンまたは第2の活性パターンに含まれるトラジェクトリのうちのどちらが有用な音源と関連しているかについて更に情報を受信する。フィルタ140は、この場合、情報136によって示され、有用な音源の音声事象と関連するトラジェクトリ(またはそれらの活性事象)をフィルタ処理された活性パターン146に取り入れ、例えば、フィルタ処理された活性パターン146を生成するときに第1の活性パターン110および第2の活性パターン112の残りのトラジェクトリ(または、それらの活性事象)を抑制し、少なくとも有用な音源の有用な音声事象に帰属するトラジェクトリおよび/または活性事象に関してそれを減少させる。

0055

さらなる実施例において、フィルタ140は、情報136として、識別器120によって確認されるトラジェクトリ122、124のどちらが干渉する音源の音声事象と関連しているかに関する情報を得る。この場合、フィルタ140は、好ましくは、第1の活性パターン110から、または、情報136によって干渉する音源からの音声事象に帰属する第2の活性パターン112からそれらのトラジェクトリ(または、対応するトラジェクトリに帰属している活性事象)を取り除くかまたは減少させる。

0056

換言すれば、フィルタ140は、第1の活性パターン110または第2の活性パターン112に基づいて、情報136により有用な音源の音声事象に関連するこれらのトラジェクトリまたは音声事象を単に通過させる。あるいは、フィルタ140は、情報136により、第1の活性パターン110から、または干渉する音源からの音声事象に帰属する第2の活性パターン112からそれらのトラジェクトリまたは活性事象を取り除くことができる。

0057

したがって、全般的に、フィルタ146の出力において、フィルタ処理された活性パターンが得られ、そこにおいて、干渉する音源の音声事象に帰属するトラジェクトリまたは活性事象は抑制されるかまたは減らされ、有用な音源からの音声事象に帰属する活性事象またはトラジェクトリは減衰されないか増幅された形で含まれる。

0058

図2は、第1の耳の聴覚モデル上の第1の活性パターンおよび第2の耳の聴覚モデル上の第2の活性パターンに基づいてフィルタ処理された活性パターンを生成するための発明のデバイスのブロック図を示す。図2によるデバイスは、全体が200で示される。図2によるデバイス200は図1に示すデバイス100と非常に類似しており、図1および2によるデバイス100、200において、同じ特徴および信号は同一参照番号で示し、繰り返して記述しない。

0059

デバイス200の識別器120は、同じ音声事象と関連している第1の活性パターン110における第1のトラジェクトリ122および第2の活性パターン112における第2のトラジェクトリ124を確認するように選択される。この識別は、例えば、すでに上に記載されているように、2つのトラジェクトリ122、124の曲率の比較および/または2つのトラジェクトリ122、124の長さの比較を使用して実行されることができる。それとは別に、同じ音声事象と関連している2つのトラジェクトリ122、124を確認するために、以下に説明されるパターン認識手段の1つが用いられることができる。

0060

デバイス100に関して説明されている識別器に加えて、デバイス200の識別器120は、グループを成す(すなわち、同じ音声事象と関連している)2つのトラジェクトリ122、124との間で時間シフトを決定する。識別器120は、情報126として、または情報126の一部として、グループを成すと確認される2つのトラジェクトリ122、124の間の時間シフトに関する情報を決定器130に提供する。決定器130は、時間シフトΔtを用いて(または、少なくとも時間シフトに基づいて)、2つのトラジェクトリ122、124が有用な音源の音声事象と関連しているかどうか決定する。

0061

この目的のため、決定器130は、例えば、2つのトラジェクトリ122、124間の時間シフトΔtが所定の許容範囲内にあるかどうかを調べることができる。2つのトラジェクトリ122、124間の時間シフトΔtが所定の許容範囲内にある場合、決定器130は、例えば、トラジェクトリが有用な音源からの音声事象に帰属すると決定することができる。時間シフトΔtが所定の許容範囲外にある場合、決定器130は、トラジェクトリ122、124が干渉する音源からの音声事象と関連していると決定することができる。

0062

許容範囲は、例えば、確実に予定されていてもよく、許容範囲内の時間シフトΔtがある場合、2つのトラジェクトリ122、124が有用な音源からの音声事象に帰属すると見なされるという事実によって定義される。好ましい実施例において、トラジェクトリ122、124の時間シフトのための許容範囲は、その量が所定の上限より小さい時間シフトのための値を含むと仮定される。換言すれば、トラジェクトリ間の時間シフトΔtが所定の最大値より小さいとき、2つのトラジェクトリが有用な音源からの音声事象として確認される。

0063

第1の活性パターンが、例えば、第1の耳の近くに配置されるマイクロホンから来て、第2の活性パターンが、例えば、第2の人間の耳の近くに配置されるマイクロホンから来ると仮定される場合、同時に2つの活性パターン110、112内で到達するトラジェクトリ122、124は、例えば、音源が頭の前方にまっすぐにあることを示す。有用な音源からの音声事象に帰属するとして2つのトラジェクトリ122、124を確認するために時間差Δtの最高値を決定する定義は、人の頭の前方における角度範囲の測定に対応し、その耳の近くにおいて、音声信号が記録され、第1の活性パターン110および第2の活性パターン112はそれに基づいている。

0064

別の実施形態では、活性パターン110、112の基礎をなしている信号の特性に基づいて許容範囲を決定することが好ましい。この目的のために、例えば、関連するトラジェクトリが時間シフトの範囲の各々に対して発生するとき、時間シフトの複数の範囲が決定されることができる。換言すれば、例えば、グループを成すすべてのそれらのトラジェクトリの対が決定され(それは、同じ曲率を有するか、または同じ音声事象に関連する)、各々に関する時間シフトが、Δt1およびΔt2の間の範囲にある。Δt1およびΔt2の間の範囲の時間シフトを有するトラジェクトリに基づいて、Δt1およびΔt2の間の範囲で時間シフトを有するトラジェクトリがどの時点で発生するかを示す発生パターンが決定される。発生パターンまたは発生パターンから導き出される統計データから、例えば、Δt1およびΔt2の間の範囲の時間シフトを有するトラジェクトリが音声信号に帰属するかどうかが決定される。換言すれば、Δt1およびΔt2の間の範囲に、または間隔で、時間シフトを有するトラジェクトリの発生パターンから、例えば、トラジェクトリが発生する時点間の平均時間、トラジェクトリが発生する時点間の標準偏差、2つのトラジェクトリの発生の間の最大時間距離、2つのトラジェクトリの発生の間の最小時間距離または他の統計変数(例えば、上述の統計値のうちの1つの関連する標準偏差)を含む統計が決定される。前述の統計変数のうちの1つまたは前述の統計変数の組合せに基づいて、時間シフトがΔt1およびΔt2の間の範囲にあるトラジェクトリが有用な信号を示すか、干渉する信号を示すかを決定することができる。

0065

統計の計算に代わるものとして、それとは別に、パターン認識がトラジェクトリの発生パターンに適用されることができる。換言すれば、時間シフトがΔt1とΔt2の間の範囲にあるトラジェクトリが発生する時間パターンは、Δt1およびΔt2の間の範囲に時間シフトを有するトラジェクトリが有用な信号を示すか、干渉する信号を示すかを決定するために、少なくとも1つの比較パターンと比較することができる。ここで、比較パターンは、例えば、典型的な有用な信号(例えば、音声信号)のトラジェクトリおよび/または典型的な干渉する信号のトラジェクトリの発生を特徴づける特性パターンを含む。

0066

上記の手順に基づいて、Δt1とΔt2の間の範囲において時間シフトを有するグループを成すトラジェクトリが、有用な音源または干渉する音源からの音声事象を示すことが知られている場合、それに基づいて、遅延時間Δt1およびΔt2の間の間隔が許容範囲に加えられるか、または許容範囲から取り除かれる。

0067

換言すれば、この場合、決定器130は、それぞれの間隔の中の遅延時間を有するトラジェクトリが有用な音源と関連しているかまたは干渉する音源と関連しているかの(グループを成す2つのトラジェクトリの間の)遅延時間の複数の間隔を決定し、有用な音源と関連している(グループを成すトラジェクトリ間の時間シフトの)これらの時間間隔の組合せとしての許容範囲を得るための範囲調節手段を含む。

0068

したがって、範囲選択手段は、許容範囲(すなわち、時間シフトΔtの範囲、その結果、許容範囲から時間シフトを有するグループを成すトラジェクトリ122、124が有用な音源からの音声事象に帰属しているトラジェクトリと確認される。)を選択する。その結果、許容範囲は、1つまたはいくつかの有用な音源からの音声事象に基づいてトラジェクトリに帰属している時間シフトを示す1つまたはいくつかの(連続的または不連続的な)時間的間隔を含む。

0069

時間シフトΔtの許容範囲の選択は、それとは別に、第1の活性パターン110および/または第2の活性パターン112が基礎とする音声信号の他の特性に基づいて決定されることもできる。例えば、第1の活性パターンのどのトラジェクトリが最も大きい音声信号に帰属するかが決定されることができる。最も大きい音声信号に帰属しているトラジェクトリが許容範囲内にある時間シフトΔtを含むように、許容範囲がそこにおいて設定されることができる。

0070

換言すれば、許容範囲を設定するために、例えば、決定されることができる音声信号部の特性(例えば、相関特性音量、強度の時間経過、帯域、トラジェクトリの発生時間)に基づいて、対応する音声信号部が有用な信号源からの有用な信号として見なされるか、または干渉する信号源からの干渉する信号として見なされるかについて決定することが有利である。有用な信号源からの有用な信号または干渉する信号源からの干渉する信号としての信号部分の前述の分類、および対応する信号部に帰属するグループを成すトラジェクトリ122、124の間の時間シフトΔtの決定に基づいて、有用な信号源からの有用な信号に帰属するトラジェクトリはΔt1およびΔt2の間の範囲の時間シフトΔtを含み、干渉する信号源からの干渉する信号に帰属するトラジェクトリは前述の範囲外の時間シフトを含むように、時間シフトの範囲がΔt1およびΔt2の間で決定される。

0071

以下に、Δt1およびΔt2の間の範囲内の時間シフトΔtを含むグループを成すトラジェクトリが、有用な信号に帰属するトラジェクトリであると見なされ、さらに処理されることが、決定器130によって決定される。

0072

このように、全般的に見て、遅延時間Δtの許容範囲の動的な調整は可能であり、許容範囲内で遅延時間を有するトラジェクトリは、決定器130によって有用な信号源からの有用な信号に帰属しているトラジェクトリとして確認される。

0073

許容範囲Δtの決定の後、それとは別に、グループを成すトラジェクトリ122、124の間の時間シフトのみが、トラジェクトリが有用な音源の音声事象と関連するものとして確認されるのか、または干渉する音源の音声事象と関連するものとして確認されるのかを決定するために評価されなければならない。したがって、許容範囲を調整した後に、(例えば、相関特性の連続測定の形の)活性パターン110、112のコストおよび時間のかかる処理は、干渉する信号源の音声事象に基づく活性事象のトラジェクトリから有用な信号源の音声事象に基づく活性事象のトラジェクトリを切り離すために、もはや必要としない。

0074

有用な信号および干渉する信号の分離は、有用な音源からの音声事象に関連したグループを成すトラジェクトリ間の時間シフトが大幅に変化しない限り維持される。例えば、第1の活性パターン110および第2の活性パターン112が基礎とした音声信号を記録するのに役立つマイクロホンに関する有用な音源の位置が変化するときのみ、許容範囲の新たな設定が必要である。

0075

同じ音声事象と関連している第1の活性パターン110の第1のトラジェクトリ122の存在および第2の活性パターン112の第2のトラジェクトリ124の存在がどのように検出されることができるか、そして、2つのトラジェクトリ122、124間の時間シフトΔtが技術的に有利な方法でどのように決定されることができるかが、以下に説明される。

0076

この点で、トラジェクトリが何であるか、そして、第1の活性パターン110、第2の活性パターン112およびフィルタ処理された活性パターン146がどんな形で表されることができるかが、簡単に最初に説明される。

0077

この目的のために、図3aは、内聴細胞内の、または、内聴細胞における神経伝達物質小胞発生の図における2つのトラジェクトリの図解図を示す。

0078

図3aの図解図は、全体が300で示される。第1の説明図302は、第1の内聴細胞IHZ1内で、または第1の内聴細胞IHZ1において発生している多くの神経伝達物質小胞の時間経過を示す。時間軸は304で示され、数軸306はタイムユニットの範囲内で放出され、または(例えば、放出された形で)考慮される内聴細胞内の、または内聴細胞における特定の時点で存在する神経伝達物質小胞の数を示す。第1の図解図302は、第1の神経伝達物質小胞発生308および第2の神経伝達物質小胞発生309を示す。第1の神経伝達物質小胞発生308は、例えば、第1の活性事象と考えることができ、第2の神経伝達物質小胞発生309は、例えば、第2の活性事象と考えることができる。第2の図解図310は、第2の内聴細胞IHZ2における神経伝達物質小胞発生を示す。数軸312は、タイムユニットにつき放出されるかまたは(例えば、放出された形で)特定の時点で全体的に存在する内聴細胞IHZ2内の、または内聴細胞IHZ2における神経伝達物質小胞の数を示す。内聴細胞IHZ2の第1の神経伝達物質小胞発生は313で示され、内聴細胞IHZ2の第2の神経伝達物質小胞発生は314で示される。第3の図解図315は、同様に、第3の内聴細胞IHZ3における神経伝達物質小胞発生を示し、内聴細胞IHZ3の第1の神経伝達物質小胞発生は318で示され、第2の神経伝達物質小胞発生は319で示される。第4の図解図320は、最後に、第4の内聴細胞IHZ4での第1の神経伝達物質小胞発生232および内聴細胞IHZ4での第2の神経伝達物質小胞発生324を示す。

0079

内聴細胞IHZ1、IHZ2、IHZ3、IHZ4が、例えば、図15を参照して後述するように配置されることに注意されたい。

0080

図3aの図解図300に関して、第1の聴細胞IHZ1における第1の活性事象308、第2の内側聴細胞IHZ2における第1の活性事象313、第3の内側聴細胞IHZ3における第1の活性事象318および第4の内側聴細胞IHZ4における第1の活性事象323は、活性事象の二次元の図解において時間とともにおよそまっすぐなライン330で接続されていることがわかる。ライン330は、したがって第1のトラジェクトリである。第1の内聴細胞IHZ1におけるまたは内部の第2の活性事象309、第2の内聴細胞IHZ2におけるまたは内部の第2の活性事象314、第3の内聴細胞IHZ3におけるまたは内部の第2の活性事象319および第4の内聴細胞IHZ4におけるまたは内部の第2の活性事象324は、第2のトラジェクトリを形成する図3aの図解図300の第2のライン332によって接続されている。

0081

トラジェクトリは、同じ音声事象に基づく2つ、好ましくは2つ以上の活性事象を接続する線状の経過であるように定義される。トラジェクトリは、概してまっすぐであるかまたは単一方向にカーブし、好ましくは湾曲方向を変えない。さらに、トラジェクトリは、概して、いかなる折れ曲がりも弁別不能な閾値も示さない滑らかな曲線である。それとは別に、この説明の範囲内で複数の活性事象がトラジェクトリと関連していると仮定され、その結果、トラジェクトリという語は、トラジェクトリと関連した活性事象を含む。例えば、トラジェクトリ330は、活性事象308、313、318、323を含む。トラジェクトリ332は、さらに活性事象309、314、319、324を含む。

0082

トラジェクトリが、好ましくは人間の内耳の基底膜上の進行波の伝播に基づく複数の活性事象を含む点にさらに注意される。

0083

図3bは、聴覚モデルの内聴細胞に連結する複数の神経線維上の活性の図解図を示す。図3bの図解図は、全体が340で示される。第1の図解図342は、例えば、第1の内聴細胞IHZ1に連結する第1の神経線維の活性を示す。時間軸344は時間を示し、ポテンシャル軸346は例えば第1の神経線維NF1上のポテンシャルを示す。図解図342は、例えば、第1の神経線維NF1上の活動電位のトリガーを含む第1の活性事象348を示す。換言すれば、第1の神経線維NF1上のポテンシャル・コースは、活性事象348を形成する活性(時間変更またはインパルス)を含む。第1の図解図342は、第1の神経線維NF1上の第2の活性事象350を示す。第2の図解図360は、例えば、第2の内聴細胞IHZ2に連結する第2の神経線維NF2の活性を示す。ここで、2つの活性事象363、364は、第2の神経線維NF2に明らかである。第3の図解図365は、第3の神経線維NF3上の2つの活性事象368、369を示す。さらに、第4の図解図370は、第4の神経線維NF4上の2つの活性事象373、374を示す。

0084

さらに、図3bの図解図340において、時間の関数として、複数の神経線維NF1、NF2、NF3、NF4上の活性を示し、活性事象348、363、368、373は第1のトラジェクトリ380に接続しているか、またはトラジェクトリ308上に存在している。さらに、活性事象350、364、369、374の全てが、トラジェクトリ382によって接続されるかまたは、トラジェクトリ382上に存在している。

0085

図3cは、例えば図3aまたは図3bに図示された活性事象に基づいて、時間的に離散化されたおよび数値的に離散化された信号の図解図を示す。換言すれば、例えば、複数の時間的に離散化されたおよび数値的に離散化された信号は、複数の内聴細胞において神経伝達物質小胞の数の時間的な図解図から得られ、信号は、発生している活性事象3089、313、318、323、309、314、319、324を示す。例えば、第1の信号392は、第1の内聴細胞IHZ1において、または第1の内聴細胞IHZ1内で起こっている活性事象を示す。第2の信号394は、例えば、第2の内聴細胞IHZ2において、または第2の内聴細胞IHZ2内で起こっている活性事象を示す。第3の信号396は、例えば、第3の内側聴細胞IHZ3において、または第3の内聴細胞IHZ3内で起こっている活性事象を示し、第4の信号398は、例えば、第4の内聴細胞IHZ4において、または第4の内聴細胞IHZ4内で起こっている活性事象を示す。

0086

あるいは、4つの信号392、394、396、398は、神経線維NF1、NF2、NF3、NF4上の活性事象を示すこともできる。図3cの二次元の時間図解390において、活性事象(または活性状態)が、トラジェクトリ398a、399b上の信号392、394、396、398上に存在している。

0087

換言すれば、平行な(例えば、2進値の)信号392、394、396、398は、活性事象308、313、318、323、309、314、319、324の、または、活性事象348、363、368、373、350、364、369、374の電気的な(例えば、2進値の)表現を表すだけである。二次元の図解の中の活性事象がトラジェクトリ上にあるという事実は、並列信号392、394、396、398としての表現への変換によって影響されない。

0088

さらに、図3dは、図3cの図解図390において図示される電気信号392、394、396、398と関連したパターンの図解図を示す。ここで、第1の信号392の時間経過は、図解図400において図示されるパターンの第1列402に対応する。第2の信号394の時間経過は、図解図400において図示されるパターンの第2列404に対応する。第3の信号396の時間経過は、パターン400の第3列406によって表される。第4の信号398の時間経過は、パターン400の第4列408によって表される。

0089

換言すれば、図3dによるパターン400は、聴覚モデルの複数の(内)聴細胞内の、または聴細胞における、または、聴覚モデルの複数の神経線維における活性事象308、309、313、314、318、319、323、324;348、350、363、364、368、369、373、374の発生を表す。図3dによるパターンへの図3a、3bによる活性パターンの変換が、例えば、信号392、394、396、398の時間的な、並列サンプリングによって、および、移動手段による前述の信号のサンプルの移動によって起こることができる。

0090

図3a、3bによる活性パターンがパターン認識の方法を受け入れる点に注意すべきである。以下において、図4aおよび4bを参照して、2つの活性パターンの処理の例が示されている。図4aの図解図は、全体が400で示される。第1の図解図410は、聴覚モデルの、または聴覚モデルの複数の神経線維の複数の内聴細胞における、または複数の内聴細胞内の活性パターンにおけるトラジェクトリを示す。ここで、第1の軸412は時間を示し、第2の軸414は蝸牛に沿って(活性パターンまたはトラジェクトリがその活性に基づく)内聴細胞の空間位置を示す。あるいは、第2の軸414は、神経線維のインデックスを示し、神経線維が内聴細胞に連結し、そして、神経線維のインデックスは神経線維が単調な方法で蝸牛に沿って連結される内聴細胞の位置を示すものと仮定される。

0091

それとは別に、明快さの理由で、図解図400がもはや個々の活性事象を示さないが、グループを成す(1つの単一音声事象に帰属する)複数の活性事象が二次元の図解の活性事象に接続しているトラジェクトリによって示されている点に留意する必要がある。

0092

第1の図解図410は、第1の耳の聴覚モデルにおける活性パターンを示し、第1の耳の聴覚モデルが第1の音声信号によって振動すると仮定される。第2の図解図420は、第2の耳の聴覚モデル上の関連するトラジェクトリの形で活性パターンの対応する図解を示し、第2の耳の聴覚モデルが第2の音声信号によって振動すると仮定される。

0093

第1の図解図410に類似の第2の図解図420は、時間がプロットされる横座標422を含む。縦座標424は、上で説明されたように、蝸牛または神経線維のインデックスに沿った内聴細胞の空間位置を示す。

0094

第1の図解図410は、まっすぐであるかまたはわずかな第1の曲率を有するだけである第1のトラジェクトリ430を示す。第2のトラジェクトリ432は、第1のトラジェクトリ430より強い曲率を有し、トラジェクトリ430の後に発生する。例えば、第3のトラジェクトリ434は、第1のトラジェクトリ430の第1の曲率および第2のトラジェクトリ432の第2の曲率と異なる第3の曲率を有する。第3のトラジェクトリ434は、第1のトラジェクトリ430および第2のトラジェクトリ432の後で発生する。図解図420において図示される第2の活性パターンは、第4のトラジェクトリ440を含む。ここで、第1のトラジェクトリ430および第4のトラジェクトリ440が有用な音源の同じ音声事象に基づき、第1のトラジェクトリ430および第4のトラジェクトリ440が同じ曲率を有するか、所定の許容偏差以上に異ならない曲率を有するものと仮定される。それとは別に、第4のトラジェクトリ440が、第1のトラジェクトリ430と比較して遅延時間Δt1だけ遅れて発生する点に留意する必要がある。

0095

さらに、図解図420は、第2の活性パターンに含まれる第5のトラジェクトリ442を示す。ここで、第2のトラジェクトリ432および第5のトラジェクトリ442が有用な音源の同じ音声事象に基づくと仮定される。したがって、第2のトラジェクトリ432および第5のトラジェクトリ442は、等しい曲率を有するか、または所定の最大許容偏差より少ない差を有する第2のトラジェクトリ432および第5のトラジェクトリ442の曲率を有する。第5のトラジェクトリ442が、第2のトラジェクトリ432と比較して遅延時間Δt2だけ遅れる点に更に注意される。全てのトラジェクトリ430、432、440、442が同じ有用な信号源の音声事象に基づくため、遅延時間Δt2が遅延時間Δt1から所定の最大許容偏差より小さい値だけそれると仮定されることができる。

0096

さらに、第2の図解図420は、第2の活性パターンに含まれる第6のトラジェクトリ444を示す。ここで、第3のトラジェクトリ434および第6のトラジェクトリ444は、両方とも干渉する音源の同じ音声事象に基づくと仮定される。このために、第3のトラジェクトリ434および第6のトラジェクトリ444が例えば同じ曲率を有するか、または、第3のトラジェクトリ434および第6のトラジェクトリ444の曲率が所定の最大許容偏差以上に異ならないと仮定されることができる。さらに、干渉する音源が有用な音源とは異なる位置にあると仮定される。図解図450は、手本となるようにこの状況を示す。

0097

図解図450は、人間の頭452の上面図を示す。第1の耳454(例えば左耳)の近くにおいて、第1のマイクロホン456が配置される。第2の耳458(例えば右耳)の近くにおいて、第2のマイクロホン460が配置される。さらに、図解図450は、有用な音源462および干渉する音源464を示す。第1の図解図410は、人間の耳の聴覚モデルを使用している第1のマイクロホン456から受信する音声信号から発生する第1の活性パターンを示し、さらに、第2の図解図420は、第2のマイクロホン460によって与えられる音声信号に(例えば人間の耳の)聴覚モデルを通貨することによって、第2のマイクロホン460によって与えられるマイクロホン信号に基づいて発生する第2の活性パターンを示すと仮定される点に注意される。

0098

上面図450において図示される有用な音源462および干渉する音源464と同様にマイクロホン456、460の配置から、例えば、有用な音源462および第1のマイクロホン456の間で、そして、有用な音源462および第2のマイクロホン460の間で実行時時間差があるということがわかる。換言すれば、有用な音源462の音声事象は、第2のマイクロホン460より先に第1のマイクロホン456に到達する。対応する工程差は470で示され、時間シフトΔt1という結果となる。

0099

換言すれば、工程差470のため、第2の活性パターンにおける第4のトラジェクトリ440は、第1の活性パターンにおける第1のトラジェクトリ430より遅延時間Δt1だけ遅れて発生する。有用な音源462が移動しないと仮定される場合、第2の遅延時間Δt2が第1の遅延時間Δt1に等しいと仮定することができる。

0100

さらに、干渉する音源464および第1のマイクロホン456間の移動経路が、干渉する音源464および第2のマイクロホン460間の移動経路より工程差472だけ短い点に注意されるべきである。このため、干渉する音源464の音声事象を示す第6のトラジェクトリ444は、干渉する音源464の同じ音声事象を示す第3のトラジェクトリ434より遅延時間Δt3だけ遅れて発生する。ここで、遅延時間Δt3は、工程差472によって決定される。

0101

図示の例では、工程差472は、工程差470より大きい。したがって、遅延時間Δt3は、遅延時間Δt1より大きいか、遅延時間Δt2より大きい。換言すれば、同じ音声事象に帰属する第1の活性パターンおよび第2の活性パターンにおけるトラジェクトリ430,440;432,442;434,444間の遅延時間Δt1、Δt2、Δt3は、2つのマイクロホン456、460と関連するそれぞれの音声事象の位置に依存する(そして、対応する音源が2つのマイクロホン456、460の連絡線に関して位置する角度に依存する)。

0102

すでに上述されているように、発明のデバイスは、最初に、同じ音声事象に基づく第1の活性パターンにおけるトラジェクトリおよび第2の活性パターンにおける第2のトラジェクトリを確認する。これは、例えば、同じ曲率および/または等しい長さを有するトラジェクトリを確認することによって実行されることができ、さらにオプションとして、所定の最大の時間間隔の中で追加的に発生する。最大時間間隔の決定によって、第1の活性パターンおよび第2の活性パターンにおける同じ音声事象に帰属している2つのトラジェクトリ間の時間シフトが、第1のマイクロホン456および第2のマイクロホン460の間の実行時間差によって一番上に限定されると考えられる。

0103

前述の処理仕様に基づいて、識別器120は、第1の活性パターンの第1のトラジェクトリ430および第2の活性パターンの第4のトラジェクトリ440が同じ曲率を有し、同じ音声事象に2つのトラジェクトリ430、440を結びつける。さらに、識別器120は、2つのトラジェクトリが等しい曲率および/または等しい長さを有するので、第2のトラジェクトリ432および第5のトラジェクトリ442が同じ音声事象に基づくことを検出する。さらに、識別器120は、第3のトラジェクトリ434および第6のトラジェクトリ444が同じ音声事象に基づくことを検出する。

0104

さらに、決定器120は、第1のトラジェクトリ430および第4のトラジェクトリ440の発生の間、すなわち同じ音声事象に基づくグループを成すトラジェクトリの間の遅延時間Δt1を決定する。さらに、決定器は、第2のトラジェクトリ432の発生および第5のトラジェクトリ442の発生との間の遅延時間Δt2を決定する。それとは別に、識別器120は、第3のトラジェクトリ434の発生および第6のトラジェクトリ444の発生の間の遅延時間Δt3を決定する。

0105

決定器130は、トラジェクトリ430,432,434,440,442,444に関する情報に基づいて、トラジェクトリ430,433,434,440,442,444のうちのどれが有用な音源の音声事象に関連しているか、そして、どのトラジェクトリが干渉する音源の音声事象と関連しているかを決定する。

0106

最も単純なケースにおいて、決定器130は、グループを成す2つのトラジェクトリ430,440;432,442;434,444の間の時間シフトが所定の許容範囲内にあるかどうかを決定するための手段を含む。ここで、決定器130は、格納された最小限の遅延値Δtminおよび格納された最大遅延値Δtmaxを含むものと仮定され、最小限の許容遅延値Δtminおよび許容最大遅延値Δtmaxは、許容範囲を間隔[Δtmin;Δtmax]として定義する。ここで、以下の関係が与えられると仮定される。
Δtmin≦Δt1≦Δtmax および Δtmin≦Δt2≦Δtmax
さらに、例えば、以下の関係が与えられる。
Δtmax≦Δt3

0107

したがって、決定器130は、第1のトラジェクトリ430および第4のトラジェクトリ440の間の遅延時間Δt1が許容範囲内にあり、第2のトラジェクトリ432および第5のトラジェクトリ442の間の遅延時間Δt2が許容範囲内にあると決定する。したがって、決定器130は、トラジェクトリ430、432、440、442が有用な音源の音声事象と関連したトラジェクトリであることを示す信号136によって信号を送る。さらに、決定器130は、遅延時間Δt3が許容範囲外にあることを認めて、例えば、トラジェクトリ434、444は干渉する音源の音声事象と関連していることを信号136によって合図する。

0108

決定器によって与えられる情報136に基づいて、フィルタ140は、フィルタ処理された活性パターンを生成する。フィルタ処理された活性パターンの1つの例が図4bに示される。図4bの図解図は、全体が480で示される。第1の図解図482における図解図480は、図解図410による第1の活性パターンに基づいて第1のフィルタ処理された活性パターンを示す。第1のフィルタ処理された活性パターンは、第1の活性パターンに従って第1のトラジェクトリ430および第2のトラジェクトリ432を含む。しかしながら、第1のフィルタ処理された活性パターンは、干渉する信号源の音声事象に基づく第3のトラジェクトリ430を含まない。換言すれば、第1のフィルタ処理された活性パターンの生成において、例えば、フィルタ140は、干渉する音源の音声事象と関連したトラジェクトリ434を取り除く。あるいは、フィルタ140は、第1のフィルタ処理活性パターンに、有用な音源の有用な音声事象に基づいて、トラジェクトリ430および432を取り入れる。

0109

第2の図解図484は、第2のフィルタ処理された活性パターンを示す。第2のフィルタ処理された活性パターン484は、第2の活性パターンに従って、第4のトラジェクトリ440および第5のトラジェクトリ442を含むが、第6のトラジェクトリ444を含まない。第2のフィルタ処理された活性パターンは、有用な音源からの有用な音声事象と関連した第1の活性パターンのトラジェクトリを含むが、干渉する音源からの干渉する音声事象と関連したトラジェクトリは含まない。それと同様に、第2のフィルタ処理された活性パターンは、有用な音源の有用な音声事象と関連した第2の活性パターンの音声事象を含むが、干渉する音源の干渉する音声事象と関連したトラジェクトリは含まない。

0110

それとは別に、第1のフィルタ処理された活性パターンが、それぞれのトラジェクトリを形成している複数の活性事象を含む点に留意する必要がある。換言すれば、各トラジェクトリは、複数の個々の活性事象を表す。

0111

したがって、全体的に、第1のフィルタ処理された活性パターンが、第1のマイクロホン456の位置で把握される有用な音源の情報内容を示す。しかしながら、干渉する音源464の情報内容は、第1のフィルタ処理された活性パターンには含まれないか、弱められた形でのみ含まれる。それと同様に、第2のフィルタ処理された活性パターンは、第2のマイクロホン460の位置で把握される有用な音源の情報内容を含むが、干渉する音源464の情報内容は含まれないか、弱められた形でのみ含まれる。

0112

以下において、上記のコンセプトの拡張が、改良された聴覚的印象を達成するか、または干渉する信号源からの干渉する信号の改良された距離を達成するために用いられてもよい。本発明の一実施例によれば、神経活性パターンは、異なる応答感度を有する内聴細胞に対して別に算出される。

0113

換言すれば、拡張された識別手段は、第1の耳の聴覚モデルから、第1の応答感度を有する内聴細胞内の、または内聴細胞における活性事象を示す第1の活性パターン、第2の応答感度を有する内側聴細胞内の、または、内聴細胞における活性事象を示す第2の活性パターン、第3の応答感度を有する内聴細胞内の、または内聴細胞における活性事象を示す第3の活性パターンを受信する。第1の応答感度は好ましくは第2の応答感度より大きく、第2の応答感度は好ましくは第3の応答感度より大きい。それとは別に、第1の活性パターン、第2の活性パターンおよび第3の活性パターンが、同じ音声信号に基づいて異なる聴細胞の励起によって得られる異なる応答感度を有する異なるタイプの内聴細胞における活性事象を示す点に留意する必要がある。例えば、3つの活性パターンは、低い自然放出率(LSR)、中間の放出率(MSR)または高い自然放出率(HSR)を有する内聴細胞から生じる。

0114

さらに、拡張された識別手段は、第2の耳の聴覚モデルから、第4の応答感度を有する内聴細胞内の、または内聴細胞における活性事象を示す第4の活性パターン、第5の応答感度を有する内聴細胞内の、または内聴細胞における活性事象を示す第5の活性パターン、および第6の応答感度を有する内聴細胞内の、または内聴細胞における活性事象を示す第6の活性パターンを受信する。第4の応答感度は好ましくは第5の応答感度より大きく、第5の応答感度は好ましくは第6の応答感度より大きい。それとは別に、第4の活性パターン、第5の活性パターンおよび第6の活性パターンが、同じ音声信号に基づいて異なる聴細胞の励起によって得られる異なる応答感度を有する異なるタイプの内聴細胞での活性事象を示す点に留意する必要がある。

0115

第1の耳および第2の耳の聴覚モデルは、それとは別に、任意に発明のデバイスの一部でもよい。換言すれば、高感度の聴細胞が第1の音声信号によって刺激されたとき、第1の活性パターンは、例えば、高感度の内聴細胞で得られる活性事象を示す。聴細胞が第1の音声信号によって刺激されたとき、第2の活性パターンは中間の感度の聴細胞内で、または聴細胞において得られる活性事象を示す。さらに、内聴細胞(または聴覚モデル、それぞれ、対応する内聴細胞を含む)が第1の音声信号によって刺激されたとき、第3の活性パターンは低い感度を有する内聴細胞内で、または内聴細胞において得られる活性パターンまたは活性事象を示す。

0116

対応する内聴細胞(または、基礎をなす聴覚モデル)が第2の音声信号によって刺激されたとき、第4の活性パターンは、高感度の内聴細胞で得られる活性事象を示す。内聴細胞が第2の音声信号によって刺激されたとき、第5の活性パターンは、中間の感度の内聴細胞内で、または内聴細胞において得られる活性事象を示し、対応する内聴細胞が第2の音声信号によって刺激されたとき、第6の活性パターンは、低感度の内聴細胞内で、または内聴細胞において得られる活性事象を示す。

0117

換言すれば、第1、第2および第3の活性パターンは、第1の音声信号によって刺激される第1の耳の聴覚モデルの異なる感度を有する内聴細胞における活性事象を示す。第4、第5および第6の活性パターンは、第2の音声信号によって刺激される第2の耳の聴覚モデルの異なる感度を有する内聴細胞における活性事象を示す。

0118

識別器は、同等の感度ステージ(高感度;中間の感度;低感度)の内聴細胞と関連している第1の耳の聴覚モデルにおける活性パターンおよび第2の耳の聴覚モデルにおける活性パターンをそれぞれ処理する。例えば、識別器は、同じ音声事象と関連している第1の活性パターンにおける第1のトラジェクトリおよび第4の活性パターンにおける第4のトラジェクトリを確認する。この目的のために、例えば、第1の活性パターンおよび第4の活性パターンは、第1の活性パターンおよび第4の活性パターンにグループを成すトラジェクトリと同じ曲率および/または同じ長さを有するトラジェクトリを確認する第1の検出手段に供給される。第1の検出手段は、例えば、(例えば、図5aに示す)マルチ一致装置または図7に示す検出手段とすることができる。対応する第1の検出手段は、どのような時点に、およびどのような時間シフトで、同じ音声事象と関連しているトラジェクトリが第1の活性パターンおよび第4の活性パターンで起こるかの情報を提供する。

0119

同様にして、第2の検出手段は、例えば第2の活性パターンおよび第5の活性パターンを受信して、それらの中の、同じ音声事象と関連しているトラジェクトリを決定する。第2の検出手段は、いつおよび/または互いに関してどのような時間シフトで、トラジェクトリが同じ音声事象に関連している第2の活性パターンおよび第5の活性パターンに含まれるかに関する情報を提供する。

0120

さらに、第3の検出手段は、第3の活性パターンおよび第6の活性パターンを受信して、それらの中の、同じ音声事象に関連しているトラジェクトリを確認する。第3の検出手段は、同じ音声事象に関連している第3の活性パターンおよび第6の活性パターンにおけるトラジェクトリに関する情報、および同じ音声事象と関連しているトラジェクトリ間の時間シフトに関する情報を提供する。

0121

第1の検出手段、第2の検出手段および第3の検出手段によって与えられた情報を比較することによって、活性パターンの1つにおけるトラジェクトリによって示される音声事象の音量がどれくらい高いか決定することができる。

0122

以下に、3つの音量程度が区別される。したがって、高い音量の音声事象、中間の音量の音声事象および低い音量の音声事象があると仮定される。高い音量の音声事象が、第1の活性パターンにおける、第2の活性パターンにおける、第3の活性パターンにおける、第4の活性パターンにおける、第5の活性パターンにおける、そして第6の活性パターンにおけるトラジェクトリという結果になると仮定される。さらに、中間の音量の音声事象が、第1の活性パターンにおける、第2の活性パターンにおける、第4の活性パターンにおける、そして第5の活性パターンにおけるトラジェクトリという結果になるが、第3の活性パターンにおける、および第6の活性パターンにおけるトラジェクトリという結果にはならないと仮定される。その理由は、中間の音量の音声事象が低感度の聴細胞(その反応が、第3の活性パターンおよび第6の活性パターンによって示される)を刺激するのに十分強くないと仮定されるので、第3の活性パターンおよび第6の活性パターンが低感度の聴細胞によって形成されるということである。しかしながら、低い音量の音声事象は、第1の活性パターンにおける、および第4の活性パターンにおけるトラジェクトリを生成するだけである。低い音量の音声事象が中間の感度の、および低感度の聴細胞を刺激するのに十分でないと仮定され、その結果、低い音量の音声事象は、(中間の感度の聴細胞によって形成される)第2の活性パターンにおける、および第5の活性パターンにおけるトラジェクトリをもたらさず、そして、同様に、(低感度の聴細胞によって形成される)第3の活性パターンにおける、および第6の活性パターンにおけるものをほとんどもたらさない。

0123

したがって、第1の活性パターンにおける、第2の活性パターンにおける、および第3の活性パターンにおけるトラジェクトリを比較することにより、音声事象の音量に関する情報を得ることが可能である。

0124

換言すれば、例えば、識別器の一部または決定器の一部である音声事象音量検出手段は、情報および複数のトラジェクトリのためのトラジェクトリの基礎をなす音声事象の量を生成することができる。音量検出手段は、例えば、第1の活性パターンにおいて、および第2の活性パターンにおいて(または、それぞれ、所定の最大の時間間隔の中で)、同じ曲率を有するトラジェクトリ(または、それぞれ、曲率が所定の最大許容曲率差より小さい曲率のトラジェクトリ)があるかどうか検出することができる。特定の曲率のトラジェクトリが対応する(少なくとも、およそ)等しい曲率を有する関連するトラジェクトリが第2の活性パターンに存在しない第1の活性パターンで起こるとここで決定される場合、音量決定器は、第1の活性パターンに存在するトラジェクトリが低い音量の音声事象と関連していることを検出することができる。さらに、音量検出器は、第2の活性パターンにおいて、および第3の活性パターンにおいて、少なくともおよそ同じ曲率を有するトラジェクトリが少なくともおよそ同時に発生するかどうかを検出することができる。トラジェクトリのために、対応するおよそ同時に発生するおよそ同じ曲率の関連するトラジェクトリが第2の活性パターンに存在しない場合、音量検出器は、第2の活性パターンの対応する曲率が帰属する音声事象が中間の音量を含むことを検出することができる。

0125

さらに、音量検出器は、例えば、第1の活性パターンおよび第2、第3の活性パターンの両方においておよそ同時に起こるおよそ同じ曲率のトラジェクトリが発生するとき、音声事象が高い音量を含むことを決定することができる。

0126

対応する処理は、第4の活性パターン、第5の活性パターンおよび第6の活性パターンに対して起こることもできる。第5の活性パターンに存在するおよそ同時に発生するおよそ同じ曲率のトラジェクトリに対応しないトラジェクトリが第4の活性パターンに発生する場合、音量検出器は、第4の活性パターンで起こっている曲率が低い音量を有する音声事象と関連していると決定することができる。さらに、音量検出器が、第6の活性パターンに存在するおよそ同時に発生するおよそ同じ曲率のトラジェクトリに関連しないトラジェクトリを第5の活性パターンにおいて確認する場合、音量検出器は、第5の活性パターンにおいて確認されるトラジェクトリが中間の音量の音声事象と関連していると決定することができる。さらに、音量検出器が、第4の活性パターン、第5の活性パターン、および第6の活性パターンにおいておよそ同時に発生するおよそ同じ曲率のトラジェクトリが発生すると決定する場合、音量検出器は、対応するトラジェクトリが高い音量の音声事象と関連していると決定することができる。

0127

換言すれば、音量検出器は、音量情報を検討された活性パターンで起こっているトラジェクトリ(または、少なくともトラジェクトリの一部)と関連させる。

0128

この目的のため、音量検出器は、一般的に、異なると見られる活性パターンにおいて同じ曲率のトラジェクトリがおよそ同時に(すなわち所定の最大の時間間隔の範囲内で)発生するかどうかを分析し、もしそうならば、どの活性パターンにおいて、およそ同じ曲率のトラジェクトリがおよそ同時に発生するかを分析する。前述の情報に基づいて、または、異なる感度の内聴細胞と関連している異なる活性パターンで起こるトラジェクトリの間の比較に基づいて、音量検出器は、トラジェクトリと関連した音量情報を決定する。

0129

それとは別に、実施例において、フィルタ140が、フィルタリングの間、音量情報を考慮する。換言すれば、フィルタ140は、音量検出器から音量情報を受け取ることができる。したがって、フィルタ140は、関連する音量情報が所定の最小限の音量より低いすべてのトラジェクトリをフィルタ処理し、または除去し、または減衰することができる。あるいは、フィルタ処理された活性パターンにおいて、所定の範囲の音量を含む音量検出器によって与えられる情報に従って音声事象と関連しているトラジェクトリだけが含まれるように、フィルタはフィルタ処理された活性パターンを生成することもできる。例えば、活性パターンにおいて、トラジェクトリが低い音量の音声事象に帰属して強調されるかまたは増幅されるように、フィルタ140はフィルタ処理された活性パターンを生成することができ、その一方で、例えば、より高い音量の音声事象に帰属するトラジェクトリは、それと関連して減衰されるか完全に取り除かれる。

0130

このようにして、例えば、フィルタ処理された活性パターンでだけ、または少なくとも主としてそこで、トラジェクトリが低い音量の音声事象に帰属して含まれることが達成されることができる。したがって、フィルタ処理された活性パターンによって、特に、オリジナルの活性パターンの静かな信号部分が示されることを可能にされ、それによって静かな部分の了解度は、オリジナルの活性パターンにおいて改良されるかまたは可能にされるだけである。

0131

全体として、図1または図2による発明のデバイスが、それぞれ、高い自然放出率、中間の自然放出率および低い自然放出率を有する聴細胞でそれぞれ活性事象を示す2つの耳の聴覚モデルにおいて2セットの活性パターンを受信するデバイスによって拡張されることができるということができる。そこにおいて同じ音声事象に帰属しているトラジェクトリの識別は、異なる放出率の聴細胞の活性パターンに対して別々に行われる。換言すれば、高い放出率の聴細胞に対する第1の耳の聴覚モデルの活性パターンは、(同じ音声事象に基づく)対応するトラジェクトリに関する情報を得るために、高い放出率の聴細胞に対する第2の耳の聴覚モデルで活性パターンと共に処理される。同様にして、一般の処理は、中間の放出率の聴細胞に帰属している2つの活性パターンのために実行される。さらに、低放出率の聴細胞の2つの活性パターンのために一般の処理が実行される。第1の活性パターン、第2の活性パターンおよび第3の活性パターンにおけるトラジェクトリの間の比較によって、対応するトラジェクトリが低いか、高いか、中間の音量の音声事象と関連しているかどうかを示す更なる音量情報が得られる。音量情報は、フィルタ処理されるときに、またはトラジェクトリが有用な音声事象と関連するか、干渉する音声事象と関連するかに関する情報を生成するときに考慮される。

0132

それとは別に、好ましい実施例において、音量情報、更には時間シフトに関する情報が考慮されることになっている点に留意する必要がある。したがって、フィルタ処理された活性パターンにおいて、関連する音量情報が例えば所定の範囲内にあり、関連する時間シフト情報が所定の範囲内にあるトラジェクトリが支配的であるように、(決定器と関連して)フィルタは、フィルタ処理された活性パターンを得ることができる。したがって、フィルタ処理された活性パターンが基本的に空間的に限られた範囲から生じている音声信号を含むように、(決定器と関連して)フィルタは、例えば、フィルタ処理された活性パターンを生成することができる。範囲の角度制限は、グループを成す2つのトラジェクトリの間の許容時間シフトの限定によって与えられる。ここで距離に関する限定は、音量の所定の範囲への限定から得られる。

0133

換言すれば、図1または図2の回路(または、少なくともそれからの識別器120)は、それぞれ実施例において、3回反復される。したがって、3つの音量・スペースHSR、MSR、LSRのための3つの平行な分岐が得られる。その構成は構造的に同じであるが、高い自然放出率を有する聴細胞(または螺旋神経節細胞)の1回の活性事象または活性パターンが処理されて、中間の自然放出率を有する聴細胞の1回の活性パターンが処理されて、そして低い自然放出率を有する聴細胞の活性パターンが処理される。

0134

要約すると、実施例において、回路(例えば、識別器、決定器、マルチ一致装置500および/または検出手段700)は、HSRスペース、MSRスペースおよびLSRスペースのために3回設けられると言えるかもしれない。

0135

したがって、本発明は、以下の特徴を有する。
a)時間シフトによって各々に関して遅延トラジェクトリに適合することによる両耳性小胞フィルタリング
b)一致対を決定するための各々に関する直接の小胞フィルタリング
c)騒音源から小胞を除くことによってそこから得られる雑音抑圧
d)音源が空間的に正確に配置されるように、左右の蝸牛インプラントの正確に時刻を決められたクロッキングおよび同期

0136

さらなる態様によれば、本発明は全ての3つのHSR、MSR、LSRスペースの態様a)、b)およびc)に従って方法およびデバイスを提供する(そこにおいて、HSRスペースは、高い自然放出率を有する複数の聴細胞とみなされ、MSRスペースは、中間の自然放出率を有する複数の聴細胞とみなされ、LSRスペースは、低い自然放出率を有する複数の聴細胞とみなされる)。全ての3つの螺旋神経節細胞(または、それぞれ、全ての3種類の螺旋神経節細胞、すなわちHSR細胞、MSR細胞およびLSR細胞)が異なる動的閾値を含むので、比較すると、異なるタイプの細胞(HSR、MSR、LSR)は同時に小胞を始動させ、および/または差動対の形成によって、大きいおよびかすかな音源は切り離されることができる。

0137

換言すれば、(例えば図1および2に示す)発明のシステムは、実施例において、3回設けられ、高い自然放出率、中間の自然放出率および低い自然放出率(HSR、MSR、LSR)を有する螺旋神経節細胞からの別々の信号または活性パターンがそれぞれ用いられる。異なる自然放出率を有する螺旋神経節細胞が異なる感度レベル範囲を有するので、小胞放出(または、一般に、活性パターン)は、大きい、中程度のおよび静かなトーンによって異なる。このように、異なる音量の信号源は、切り離されることができる。

0138

図5aは、本発明の一実施例において、発明のデバイスに使用する発明のマルチ一致装置の回路図を示す。図5aによる回路は、全体が500で示される。回路500は、第1の複数の並列信号510および第2の複数の並列信号512を受信する。例えば、複数の第1の並列信号510が活性パターンを示すと仮定される。換言すれば、第1の複数の並列信号510の時間経過は、二次元のパターンを示す(図3a図3dを参照)。同じことは、第2の複数の並列信号512にあてはまる

0139

回路500は、一致セルの領域を含む。単一の一致セルの1つの実施例は、図5cにおいて示される。換言すれば、図5cは、一致セルの回路図を示す。一致セル580は、第1のデータ入力582および第2のデータ入力584を含む。さらに、一致セル580は、第1のデータ出力586および第2のデータ出力588を含む。一致セル580は、第1のメモリ手段590および第2のメモリ手段592を含む。第1のメモリ手段またはメモリ・セル590および第2のメモリ手段またはメモリ・セル592は、それぞれ、共通の(または別々の)クロック信号594を受信して、クロック信号594に応答して入力から情報を取り入れて格納する。したがって、第1のメモリ・セル590は、例えば、第1の入力582から情報(例えば2進値)を取り入れて、それを格納し、第1の出力586にそれを出力する。さらに、第2のメモリ・セル592は、クロック信号594に応答して第2の入力584から情報(例えば2進値)を取り入れて、それを格納し、第2の出力588でそれを出力する。さらに、一致セル580は、例えば、一致セル580の両方の出力586、588がアクティブ状態であるときを見つけるANDゲートを含む。ANDゲートは596で示されて、一致信号598を出力する。

0140

マルチ一致装置500は、配線が以下にて説明する複数の一致セル580で構成される。マルチ一致装置500が一致セル580のマトリクスの形でセットアップされる点に留意する必要がある。一致セルは、次の2つのインデックスi、jによって示され、インデックスiは行を示し、インデックスjは列を示す。それとは別に、マルチ一致装置は、少なくともI行および少なくともJ列で構成されると仮定され、ここでI≧3かつJ≧3である。個々の一致セルは、Z(i,j)によって示される。

0141

通常、以下のことが適用され、一致セルZ(i,j)の第1の出力は、隣接する一致セルZ(i,j+1)の第1の入力に接続され、ここで、1≦j≦J−1である。
さらに、一致セルZ(i,j)の第2の入力は、一致セルZ(i,j+1)の第2の出力に接続され、ここで、1≦j≦J−1である。一致セルz(i,j=1)の第1の入力は、第1の複数の並列の入力信号510からi番目の信号を受信する。さらに、一致セルZ(i,j=J)の第2の入力は、第2の複数の並列信号512のi番目の信号を受信する。

0142

換言すれば、i番目の行の一致セルは、段階的に(時間信号594に応答して)第1の方向(例えば、左から右)に第1の複数の並列の入力信号510のi番目の入力信号を送り、第2の複数の並列の入力信号512のi番目の入力信号を段階的に第2の方向(例えば、右から左)に送る。

0143

このように、一致セルZ(i,j)の出力586、588で、送られた信号が得られる。ここで、一致セルは、対応する一致セルの第1の出力586における第1の複数の並列信号510の送られた信号および一致セルの第2の出力588における第2の複数の並列信号512の送られた信号が同時にアクティブになるときを検出する。この場合、対応する一致セルは、出力598で一致信号を出力する。

0144

マルチ一致装置500は、さらに加算器530を含む。ここで、好ましくは、少なくとも1つの加算器530は、マルチ一致装置500の列と関連している。換言すれば、j番目の加算器530は、j番目の列の一致セル580の一致信号598を受信して、それを合計する。したがって、j番目の加算器530は、J番目の列のどれくらいの数の一致セルの出力で一致信号598が同時に、または所定の時間間隔内に発生するかにを見出す。それとは別に、加算器530は、同期をとって、または非同期リセット信号を受信する。換言すれば、例えばトラジェクトリを検出するために、J番目の列のマルチ一致装置500において多数の一致が合計される時間間隔が定められる。

0145

さらに、マルチ一致装置500は、関連する加算器530から関連する合計信号を受け取るための閾値決定器540を含む。閾値決定器540は、少なくとも所定の数の一致が、単一の列j内で合計される一致セル580で発生するときを検出する。この場合、閾値決定器540は、関連する閾値信号542を出力する。

0146

換言すれば、一致装置500は、j番目の列の所定の時間間隔内に、少なくとも所定の数の一致が発生したかどうかを決定し、その一方で、2つの活性パターンはマルチ一致装置500を介して反対方向にシフトされる。ここで、一致は、上記記載の通り、一致ステージ580における2つのアクティブ信号の同時の存在のことである。

0147

一致装置500によって、トラジェクトリを含む2つの活性パターンが逆方向にシフトすると仮定される。したがって、同じ一致セルにおいて第1の活性パターンの活性事象および第2の活性パターンの活性事象の両方が適用されるときに、一致は発生する。簡単に言うと、第1の活性パターンの第1のトラジェクトリ(例えば、第1の複数の並列入力510によるマルチ一致装置500への入力)が第2の活性パターンの第2のトラジェクトリ(例えば、第2の複数の並列入力512によるマルチ一致装置500への入力)と交差するときに、一致は発生する。したがって、マルチ一致装置は、全体として、第1の活性パターンのトラジェクトリおよび第2の活性パターンのトラジェクトリがどんな位置において2つの活性パターンのシフトの間に交差するかについて決定する。

0148

マルチ一致装置500の結果を評価する可能性は、以下において説明する。

0149

図5bは、例えば、マルチ一致装置500において使われることができるような列の回路図を示す。図5bに示される列570は基本的にその構成において一致セル580の列jに対応するため(図5aおよび5cを参照)、詳細な説明はここでは省略される。

0150

図6aは、第1の活性パターンおよび第2の活性パターンの2つのトラジェクトリがマルチ一致装置500によってシフトされるときのマルチ一致装置500の過程を示す概略図である。ここで、図形記述におけるマルチ一致装置500によるトラジェクトリのシフトは、(例えば、列によって)トラジェクトリをシフトさせることに対応することに注意されるべきである。それとは別に、マルチ一致装置500による評価を目的とした図6a、6bおよび6cに例示されるトラジェクトリが複数の平行した時間信号によって表される点に留意する必要がある。第1の図解図610において、図6aは、例えば、第1の活性パターンに含まれ、そして、第1の複数の並列信号510の複数の並列信号によってマルチ一致装置に入力されるとみなされる第1のトラジェクトリ612を示す。さらに、図解図610は、第2の活性パターンの第2のトラジェクトリ614を示す。第2の活性パターンの第2のトラジェクトリ614が第2の複数の並列な二進信号512の複数の並列信号によってマルチ一致装置500に入力されると仮定される。さらに、2つのトラジェクトリ612、614が同じ曲率を有し、さらに同時に発生すると仮定される。図解図620、624、628、632は、マルチ一致装置500のステージによるトラジェクトリ612、614の段階的なシフトを示す。トラジェクトリ612、614が同じ曲率を有して、さらに同時に発生すると仮定されるので、トラジェクトリ612、614のシフトの過程において、一致は各々のマルチ一致装置500の中間の列で生じる。しかしながら、トラジェクトリのシフトが続くときに、一致はマルチ一致装置500の異なる列で生じる。トラジェクトリ612、614のシフトが続くときに、図解図624、628、632、636において際立った点638で示されるように、マルチ一致装置500の中間の列に帰属している加算器530はそのカウントを増加させる。

0151

以下において、トラジェクトリ614の代わりに、それに関して時間シフトされるトラジェクトリ640がマルチ一致装置に入力されると仮定される。トラジェクトリ640がトラジェクトリ612に関して時間シフトされるので、トラジェクトリ612およびトラジェクトリ614の間の一致が発生するときに、すでにトラジェクトリ612はマルチ一致装置によってトラジェクトリ640よりさらにシフトされている。対応する状況は、図解図644、648、652、656および660で示されている。マルチ一致装置500の中間の列は、664で示される。図解図644、648、652、656、660において、トラジェクトリ612に関して時間シフトされるトラジェクトリ640があるときに、シフトされたトラジェクトリ612およびシフトされたトラジェクトリ640の間の一致が発生し、一致の位置は、マルチ一致装置500の中間の列664に関してシフトされることがわかる。

0152

換言すれば、第1の複数の並列信号510によってマルチ一致装置500に供給される第1のトラジェクトリおよび第2の複数の並列信号512によってマルチ一致装置500に供給される第2のトラジェクトリ614、640が同じ曲率を有すると仮定され、したがって、第1のトラジェクトリ612および第2のトラジェクトリ614、640の間の時間シフトは、一致がマルチ一致装置500のどの列jで生じるかについて決定する。換言すれば、(第1の複数の並列信号510によってマルチ一致装置に供給される)第1の活性パターンにおける第1のトラジェクトリおよび(第2の複数の並列信号512によってマルチ一致装置500に供給される)第2の活性パターンの第2のトラジェクトリの間の時間シフトに関する情報は、一致がマルチ一致装置のどの列で発生するかという事実に由来することができる。

0153

図6bは、マルチ一致装置500が第1の活性パターンに含まれる第1のトラジェクトリ670および第2の活性パターンに含まれる第2のトラジェクトリ674で振動するとき結果としてマルチ一致装置500に生じる割合を示す図解図であり、第1のトラジェクトリ670および第2のトラジェクトリ674が異なる曲率を有すると仮定される。図6bに示される極端な例において、明確にするために、第1のトラジェクトリ670がカーブしない、または、まっすぐであるとみなされる。第1のトラジェクトリ670および第2のトラジェクトリ674が上記の通りにマルチ一致装置500によって逆方向にシフトされる場合、第1の一致は680で示されるマルチ一致装置500の列で生じる。トラジェクトリ670が第1の方向にさらにシフトされる場合、トラジェクトリ674は反対方向にさらにシフトされるが、次の一致は列680では起こらず、一般的にマルチ一致装置500の隣接する列682において生じる(図解図690を参照)。トラジェクトリ670、674のさらなるシフトの後、最終的に、一致は、一般的に列682と隣接している列684で生じる(図解図692を参照)。移転のさらなる継続は図解図694において示され、一致はさらなる列686で起こる結果となる。

0154

換言すれば、同じ曲率のトラジェクトリがマルチ一致装置500によって逆方向に段階的にシフトされるときに一致が各々同じ列で生じるように、マルチ一致装置500は実行される。しかしながら、異なる曲率のトラジェクトリがマルチ一致装置500によって段階的にシフトされる場合、一致は異なる列で生じる。

0155

実施例において、同じ曲率の(または、所定の最大の逸脱より小さい逸脱で互いに異なる曲率を有する)トラジェクトリがマルチ一致装置500によって逆方向にシフトされるときに閾値決定器540が応答する(または、アクティブな出力信号を出力する)だけであるように、閾値決定器540の閾値が設定される。

0156

換言すれば、閾値決定器540のいずれかのアクティブな出力信号の発生が、第1の活性パターンおよび第2の活性パターンにおいて、およそ(所定の許容差範囲内で)同じ曲率の2つのトラジェクトリが存在するようにマルチ一致装置500は実行される。どの閾値決定器540がその出力においてアクティブな信号を出力するかという事実から、同じ曲率のトラジェクトリ間の時間シフトに関するさらなる情報が得られる。

0157

しかしながら、同じまたはおよそ同じ曲率を有するトラジェクトリ間の時間シフトを決定するために、マルチ一致装置500は、少なくともおよそ(すなわち、例えば同じ許容差範囲内で)同じ曲率を有する第1の活性パターンおよび第2の活性パターンにおける(または、線状の幾何学的な形の)トラジェクトリを検出することが可能である他のいかなる手段とも交換されることができる点に留意する必要がある。第1の活性パターンおよび第2の活性パターンのトラジェクトリの曲率とは別に、第1の活性パターンの第1のトラジェクトリおよび第2の活性パターンの第2のトラジェクトリが同じ音声事象と関連しているかどうか決めるために、さらに第1の活性パターンおよび第2の活性パターンのトラジェクトリの長さを用いることは可能である。

0158

図7は、本発明の実施例において、発明の識別器を示すブロック図である。図7に示す識別器は、全体が700で示される。識別器700は、第1の複数の並列信号710または並列の情報の形で第1の活性パターンを受信する。さらに、識別器700は、第2の複数の並列信号720の形で第2の活性パターンを受信する。並列信号710、720による活性パターンの説明は、例えば二進信号によって実行され、活性状態は、活性事象の発生を示す。

0159

識別器700は、第1のトラジェクトリ検出器730および第2のトラジェクトリ検出器732を含む。第1のトラジェクトリ検出器730は、第1の複数の並列信号710によって第1の活性パターンを受信し、第1の活性パターンのトラジェクトリを検出する。例えば、第1のトラジェクトリ検出器730は、特定の所定の曲率を有する第1の活性パターンの線形の構造を検出する。例えば、トラジェクトリ検出器は、複数の異なる所定の曲率を有する線形の構造を検出することができる。トラジェクトリ検出器の例は、さらに図8、9および10を参照して後で説明する。同様に、第2のトラジェクトリ検出器732は、第2の複数の並列信号720によって第2の活性パターンを受信する。例えば、第2のトラジェクトリ検出器732は、異なる曲率のトラジェクトリを検出する。

0160

例えば、いくつかの出力ラインのうちの1つが活性化されるという事実が活性パターンにおいて確認されるトラジェクトリの曲率についての情報を含むように、第1のトラジェクトリ検出器730は、第1の活性パターンに基づいて出力ラインを活性化させる。換言すれば、トラジェクトリ検出器730が第1の活性パターンのトラジェクトリを検出する場合、トラジェクトリ検出器は、好ましくはトラジェクトリの曲線に応じて、出力ライン740、742、744、746の1つ(場合によっては、1つ以上)を活性化する。さらに、例えば、第2のトラジェクトリ検出器732は、第2の活性パターンにおいて検出されるトラジェクトリの曲率に応じて、出力ライン750、752、754、756のうちの少なくとも1つ(好ましくは正確に1つ、場合によっては、いくつか)を活性化する。ここで、2つのトラジェクトリ検出器730、732の対応する出力ラインが(許容差範囲内で)トラジェクトリの同じ曲率を示すように、第1のトラジェクトリ検出器730および第2のトラジェクトリ検出器732は実行される。換言すれば、第1のトラジェクトリ検出器730のi番目の出力信号は第1の活性パターンの特定のi番目の曲率を有するトラジェクトリの存在を示し、第2のトラジェクトリ検出器732のi番目の出力信号は第2の活性パターンの同じi番目の曲率を有するトラジェクトリの存在を示す。

0161

さらに、識別器700は、一致検出器770を含む。その構成に関して、一致検出器770は、例えばマルチ一致装置500に対応する。一致検出器700は、例えば、第1の複数の入力510の入力信号として、第1のトラジェクトリ検出器730の出力信号740、742、744、746を受信する。さらに、一致検出器770は、第2の複数の入力512の入力として、好ましくは、第2のトラジェクトリ検出器732の出力信号750、752、754、756を受信する。第1のトラジェクトリ検出器730のi番目の出力信号および第2のトラジェクトリ検出器732のi番目の出力信号は、マルチ一致装置500のi番目の行に供給されると仮定される。第1のトラジェクトリ検出器730および第2のトラジェクトリ検出器732がこのように同じ曲率のトラジェクトリを検出する場合、第1のトラジェクトリ検出器730および第2のトラジェクトリ検出器732は対応する出力信号(例えば、各i番目の出力信号)を活性化させる。したがって、例えば、(一致検出器770を形成する)マルチ一致装置500のi番目の行で、一致は発生する。マルチ一致装置500のどの列jにおいて一致が発生するかという事実は、同じ曲率のトラジェクトリの間の時間シフトがどれくらい大きいかの程度を表す。

0162

換言すれば、マルチ一致装置500の一致セルにおける一致の単なる発生は、識別器700でのすでに同じ曲率のトラジェクトリの存在を示す。したがって、例えば、一致検出器770としてマルチ一致装置500を使用する場合、閾値決定器540および加算器l530は任意に省略されることができる。一致検出器770は、どのような時間シフトで同じ曲率のトラジェクトリが発生するかについて示す複数の好ましくは並列な出力信号を提供する。一致検出器770の出力信号は、780で示される。

0163

したがって、回路700は、2つの活性パターンにおいて同じ曲率(すなわち、同じ音声事象と関連するトラジェクトリ)のトラジェクトリがあるかどうか、そして、そうならば、これらのトラジェクトリはどのような時間シフトを有するかを、2つの活性パターンに基づいて決定する別の手段を表す。

0164

それとは別に、好ましい実施例において、一致検出器770の代わりにマルチ一致装置500を使用するときに、加算器530をOR演算と置き換えて、OR演算の出力信号が一致検出器770または識別器700の出力信号780を形成するようにできる点に留意する必要がある。

0165

以下において、図8、9および10を参照して、例えば、トラジェクトリ検出器として使用され、トラジェクトリ検出器730、732の代わりに、本発明の特定の実施例で起こり得る異なるデバイスが説明される。

0166

図8は、神経活性パターンの発明の処理のためのデバイスのブロック図を示す。図8に示すデバイスは、全体が15000で示される。図示されたデバイス15000は、複数のステージ15100、15120、15140を含み、そこにおいて、第1のステージ15100は、神経細胞から並列信号15200、15220、15240を受信する。信号15200、15220、15240は、好ましくは、活性パターン(例えば、対応する神経細胞または内有毛細胞に連結する神経線維または複数の内聴細胞で発生する神経伝達物質小胞上の活動電位)を示す。信号15200、15220、15240は、例えば神経活性パターンを示す。しかしながら、信号は、例えば複数の内有毛細胞において発生する神経伝達物質小胞のような他の活性パターンを示すこともできる。

0167

第1ステージ15100において、第1の信号または神経信号15200は、それぞれ、例えば、第1の遅延手段15300において遅延させられ、それから遅延信号または神経信号15320として第2ステージ15120に送られる。同様にして、第2信号または神経信号15220は、それぞれ、第1ステージ15100において遅延させられ、遅延信号または神経信号として第2ステージ15120に送られる。同様に、残りの信号または神経信号は、それぞれ、第1ステージ15100において処理される(すなわち、例えば、n番目の信号または神経信号15240も)。

0168

それぞれ、第2ステージ15120が第1ステージ15100と平行して実行され、すなわち再び遅延信号または神経信号15320、15340、15360の遅延転送を可能にし、それによって、2回遅延された信号または神経信号が得られる。活性パターンの発明の処理のためのデバイスは、第1ステージ15100または第2ステージ15120のように構成された複数の直列接続のステージを含む。信号または神経信号15200、15220、15240は、それぞれ、複数のステージ15100、15120、15140を通して並列に通され、そこにおいて、それぞれのステージは、設定可能な遅延を信号または神経信号に加える。

0169

さらに、ステージ15100、15120、15140の各々は、その入って来るか出て行く信号または神経信号(または、m回遅延神経信号)を合計するために形成される。さらに、ステージ15100、15120、15140は、好ましくは、特定の時に、少なくとも所定の数の信号または神経信号または遅延された信号または神経信号(すなわち、入ってくる信号または神経信号、または出ていく信号または神経信号)がアクティブである(すなわち、活動電位を含んでいる)かどうかを決定するために、この合計を設定可能な閾値と比較する。

0170

例えば、第1の信号または神経信号15200が、ステージ15100、15120、15140を通過するときに、第2の信号または神経信号15220と異なる遅延となるように、ステージ15100、15120、15140にある遅延手段の遅延が異なって設定されることが好ましい。ステージ15100、15120、15140(例えば、2つの信号または神経信号が、それぞれ、同様に遅延されることは、もちろん認められる)を通過するときに、信号または神経信号15200、15220、15240のために異なる全体の遅延が起こるように、遅延は、例えば、設定されることができる。換言すれば、同じ遅延がすべての信号または神経信号に起こらないように、手段15000は、好ましくは実行される。それとは別に、jステージ15100、15120、15140がある場合に、少なくとも、複数の信号のための1つのステージに含まれる遅延手段が全て同じ遅延を含むわけではないように、(j−1)ステージ15100、15120が実行されることが有利である。このようにして、個々の信号または神経信号が、それぞれ他の信号または神経信号に関して時間シフトされるように、時間とともに発明の手段15000に入る活性パターンが、示されている手段を通過するときに、時間に関して歪められることが達成される。時間的図解図の歪曲によって、曲がった線状のパターン、すなわちトラジェクトリは、活性パターンにおいて直線状になるために曲がっていてもよい。

0171

ステージにおける合計によって、当初は曲がっているトラジェクトリが活性パターンにおいて直線状にされるときが検出される点に更に注意されるべきである(そこにおいて、直線状になる線は、所定の数の遅延信号または神経信号が、それぞれ、実質的に同時にまたは時間的に重複した活性ステージまたは活動電位を含むという事実によって示されるか検出される)。

0172

手段1500の機能が、図9に関して示される。図9は、発明の活性パターンの処理のためのデバイス15000における信号の典型的な図解図を示す。図9の図解図は、全体が16000で示される。

0173

ここで、第1の図解図16100は、デバイス15000の入力での典型的な活性パターンを示す。例として、4つの神経細胞(または、4つの神経線維上)の信号が、時間経過の形で示される。それとは別に、活動電位16120がトラジェクトリ16140を形成する点に留意する必要がある。例示されているように、異なる神経線維の活動電位16120は第1ステージ15100の入力においてかなりの時間オフセットを有するので、トラジェクトリ16140は時間的な図解図において高い曲率を有する。したがって、第1ステージ15100において、ある時点で、それぞれ1つの活動電位だけがあり、その結果、第1ステージに適用される活動電位の合計に対する閾値は、例えば2に設定され、超されることはない。したがって、第1ステージは、閾値出力において出力信号を提供しない。

0174

第2の図解図16200は、第1ステージ15100の出力における状況を示す。第1ステージ15100において、第1の神経細胞NZ1によって与えられている神経信号が他のステージによって与えられている神経信号より強く遅延させられていると仮定される。それとは別に、挙げられた実施例において、第4の神経細胞NZ4によって与えられている神経信号が最少で遅延させられ、第3の神経細胞NZ3からの神経信号はもう少し遅延させられ、神経細胞NZ2およびNZ1からの神経信号は連続的に増加する。一般的に言って、低い周波数に応答する神経細胞に帰属している信号は、より高い周波数を検出している神経細胞からの神経信号より小さく遅延する。

0175

第2の図解図は、時間の関数として、再び活動電位16240を示し、活動電位16220は、トラジェクトリ16240を形成する。第2の図解図16200から見られるように、第1ステージの出力におけるトラジェクトリ16240の曲率は、第1ステージの入力におけるトラジェクトリ16160の(それぞれ、時間的−空間的または時間的—周波数的)曲率より小さい。これは、第1ステージの遅延手段(例えば、15300)における異なる神経細胞に帰属している神経信号の異なる遅延から生じる。これによって、曲がった軌道は、いわばまっすぐとなるように曲げられる。しかしながら、第2の図解図16200からわかるように、第2のトラジェクトリ16240は残余の曲率を有し、その結果、異なる神経細胞または神経線維から来ている活動電位16220は、第1ステージ15100の出力または第2ステージ15120の入力に同時に適用されるわけではない。

0176

また、第2ステージ15120は、さらなる遅延を引き起こし、低周波に関して感度が高い神経細胞からの信号は、より高い周波数に関して感度が高い神経細胞からの信号より小さく遅延される。第3の図解図1630は、第2ステージ15120において再び遅延する第2ステージの出力における神経信号を示す。第3の図解図16300から、本実施例において、いくつかの神経細胞からの活動電位16320が同時に第2ステージの出力に適用されるように、第2ステージの出力の神経信号がそれぞれ遅延させられることがわかる。換言すれば、活動電位16320によって示されるトラジェクトリ16340は、少なくとも、まっすぐとなるように曲げられる。活動電位16320は同時に、またはほぼ同時に(少なくとも、時間的に重複して)発生し、その結果、同時発生が第2ステージの出力(または、第3ステージの入力)において適用される信号の合計による所定の(例えば、2または3の)閾値を超えるのに十分高い明らかなピークを有する。

0177

換言すれば、曲線状のトラジェクトリがまっすぐとなるように曲げられるとき、それは適切な合計手段(または、他の適当な手段)によって検出される。対応する情報は、トラジェクトリの開始時間およびトラジェクトリの形状の両方に関して達すべき結果を可能にする。何回のステージを通過した後にトラジェクトリがまっすぐに曲げられるかが決定されることができる。これによって、手段15000のステージにおける個々の神経信号に対する遅延を知るとき、トラジェクトリのオリジナルの形状に関して結論が出される。さらに、ステージのための実行時間は好ましくは公知であり、その結果、トラジェクトリが手段15000に入力された時間が決定される。したがって、どの活性事象がトラジェクトリに帰属するかおよび/またはどの活性事象がトラジェクトリに帰属しないか決定するために、トラジェクトリの特性時間情報およびトラジェクトリの形状または曲率に関する情報の両方が、それぞれ決定されることができる。

0178

それとは別に、明確さを向上させるための第4の図解図16400が、第3ステージの出力における出力信号を示す点に留意する必要がある。活動電位16420は、トラジェクトリのさらなる屈曲によって再び曲げられるトラジェクトリ16440を示す。

0179

ステージ15100、15120、15160における遅れが異なる方法で成し遂げられる点にさらに注意される。遅延手段(例えば、15300)は、例えば、計測されることができ、および/または、連続的に、または別々に設定可能な遅延手段であってもよい。それとは別に、1つまたはいくつかの遅延手段が、1つまたはいくつかの神経信号に対して所定のステージにおいて停止することは可能であり、その結果、神経信号のいくつかは最も遅延の可能性の少ないステージによって通過させられる。それとは別に、手段15000が全体としてアナログ回路またはデジタル回路として実施できることに留意すべきである。

0180

神経活性パターンの評価が上述されている点にさらに注意される。しかしながら、デバイス15000は、いかなる活性パターンにおいてもトラジェクトリを発見するために用いられることができる。

0181

例えば、信号15200、15220、15240が、それぞれ、信号710または720に対応する点にさらに注意される。(閾値に対する合計信号の比較から得られる)閾値評価合計信号Σ1、Σ2、Σiは、それぞれ信号740、742、744、746または750、752、754、756に対応する。

0182

図10は、本発明の第2実施例における音声信号の実例を分析する計算のための典型的なヒューベル—ウィーゼル・ネットワークの回路図を示す。図17の回路図は、全体が17000で示される。第1の回路ブロック17100は、例えば、神経活性パターン、基底膜の興奮パターンまたは神経伝達物質小胞発生を表すことができる入力信号17200、17220、17240を受信する。入力信号17200、17220、17240は、それから複数のステージ17300、17320、17340によって導かれる。入力信号17200は、複数のステージ17300、17320、17340を通過し、1つのステージ17300、17320、17340において入力信号17200は、遅延手段を通過するかまたは後段に直接通過させられる。換言すれば、遅延手段は、橋渡しされることもできる。

0183

換言すれば、各信号に対する各ステージは、切り換え可能な遅延手段を含み、遅延手段は、入力信号によって通過するかまたは橋渡しされることができる信号経路に切り換えられることができる。各ステージの入力における信号は、加算器17400、17420、17440に供給され、1つのステージの入力に供給された信号は、各々合計される。第1の回路ブロック17100はこのように遅延素子および加算器のグリッドを形成し、図示されているように相互接続される。

0184

さらに、ヒューベル−ウィーゼル・ネットワーク17000は閾値手段17500を含み、1つの値が、それぞれ閾値レジスタ17600、17620、17640および加算器17400、17420、17440の出力から比較器17700、17720、17740に供給される。比較器17700、17720、17740の出力信号17800、17820、17840は、ここで、所定のステージ17300、17320、17340の入力で多くの信号が同時にアクティブであるかどうかを表示し、アクティブな出力信号17800、17820、17840が出力されている最小数は、閾値レジスタ17600、17620、17640によって決定される。換言すれば、加算器17400、17420、17440および閾値レジスタ17600、17620、17640と関連した比較器17700、17720、17740によって、第1のブロック17100の入力17200、17220、17240を介して読み込まれたトラジェクトリがいつまっすぐに曲げられるか(または、通過の後、ステージ17300、17320、17340の中のどれくらい)が、決定されることができる。

0185

個々のステージ17300、17320、17340の遅延は、できるだけ高い多くのトラジェクトリ(または、トラジェクトリの形態)の検出を可能にするように、最適に予定されている。

0186

入力信号17200、17220、17240は、例えば図7に示す信号710、720に対応し、その一方で、出力信号17800、17820、17840は、例えば図7に示す信号740、742、744、746または信号750、752、754、756に対応する。

0187

以下において、どのようにして、活性パターンが人間の耳の聴覚モデルに基づいて本発明の範囲内の使用のために計算されることができるかについて図11を参照して説明する。活性パターンが聴覚モデルの複数の聴細胞内のまたは複数の聴細胞における活性、または聴覚モデルの複数の聴神経における活性の説明を表す点に留意する必要がある。以下において、例えば、どの中間の変数が、耳の聴覚モデルの評価において計算されることができるかが説明される。例えば、それぞれの中間の変数は活性パターンを決定することに適しており、対応する中間の変数が予定値より大きい音声信号が存在しないときに得られる不活発な値から逸脱するときに、活性事象は与えられる。換言すれば、以下に述べる中間の変数または最終的な変数のうちの1つが所定の閾値を超えるかまたは所定の閾値以下にあるときに、活性事象はある。それとは別に、活性パターンの形成のために、伝達物質放出速度2680、神経伝達物質小胞発生2760および神経活性パターン2840が特に適切なことがわかった。

0188

高度な聴覚モデルを使用している所定の変数の計算の詳細は、以下において示される。しかしながら、活性パターンの計算のため、他の聴覚モデルが、1つ以上の中間の変数が別の方法で計算されるか、または1つまたはいくつかの中間の変数の計算が省略されるのに適している点に留意する必要がある。

0189

この目的のために、図11は、人間の聴覚のシミュレーション、およびシミュレーションで起こっている中間のおよび最終的な結果のシミュレーションの動作シーケンスの概略図を示す。図11の概略図は、全体が2000で示される。換言すれば、図11は、本発明との関係で用いられる人間の耳の聴覚モデルを示す。

0190

図11の概略図2000は、このように人間の聴覚システムシミュレーションモデルを示す。音声信号2100は、シミュレーションモデル2000のための入力信号の役割を果たす。音声信号2100に基づいて、第1ステップ2140において、外耳の力学的音声変換が評価され、それによって鼓膜励振2180が決定される。第2ステップ2220において、小骨を経た音響伝送が算出されるかシミュレーションされ、それによって鼓膜の励振2180から、中耳および蝸牛間の前庭窓の励振2260が決定される。第3のステップ2300において、蝸牛の流体力学的振動の励振2340が算出されるかまたはシミュレーションされる。第4のステップ2380において、蝸牛の振動励振2340から、基底膜運動2420が決定される。第5のステップ2460において、基底膜運動2420から不動毛偏位2520まで結論が出される。不動毛の偏位2520に基づいて、第6のステップ2560において、有毛細胞カルシウム濃度2600が計算される。カルシウム濃度2600は、第7のステップ2640において、伝達物質の伝達物質放出速度2680を算出するために用いられる。伝達物質放出速度2680に基づいて、第8のステップ2720において、神経伝達物質小胞の発生を示す神経伝達物質小胞発生2760が導き出される。最後に、第9のステップ2800において、神経活性パターン2840は、神経伝達物質小胞発生2760から推定される。ここで、神経活性パターン2840は、およそ、(人間または動物の)聴神経の神経細胞における健康な聴力によって発生している活性を示す。神経活性パターン2840は、蝸牛インプラントによる聴神経の刺激についての説明を提供することに適している。

0191

シミュレーションモデル2000の範囲内で、ステップ2140、2220、2300、2380、2460、2560、2640、2720、2800のいくつかが対応する中間結果を計算しないで結合されることができる点に留意する必要がある。換言すれば、いくつかのステップは、図解図2000において示される中間のステップを計算することのない簡略ステップで処理されることができる。

0192

不動毛の偏位2520、内有毛細胞のカルシウム濃度2600、内有毛細胞の伝達物質放出速度2680、内有毛細胞における神経伝達物質小胞発生2760または内有毛細胞に適用される神経活性パターン2840(またはその関連する時間的経過)は、内有毛細胞で活性パターンまたは活性パターンの一部を各々表すことができる。

0193

同様に、例えば、カルシウムイオンの濃度2600は、複数の内有毛細胞の活性パターンを形成することができる。カルシウム濃度を考慮するときに、活性事象は、例えば、特定の閾値を超えたカルシウム濃度の大幅な上昇または特定の閾値を下回るカルシウム濃度の減少である。

0194

それとは別に、活性パターンは、例えば、平衡なカルシウム濃度からの現在のカルシウム濃度の偏差を示すこともできる。この場合、活性事象は、それぞれのカルシウム濃度の頂点または底面への大幅な偏差によって示されている。

0195

さらに、伝達物質放出速度2680または伝達物質放出確率の時間経過が、時間の経過にともなう活性パターンとして複数の内有毛細胞において用いられることができる。活性パターンは、i番目の内有毛細胞における伝達物質放出速度または伝達物質放出確率によって形成される。

0196

それとは別に、伝達物質放出速度2680または伝達物質放出確率を考えるときに、例えば、ゼロより大きい伝達物質放出速度またはゼロより大きい伝達物質放出確率の存在が、それぞれ、活性事象として考えられることができるという点に留意する必要がある。

0197

さらに、神経伝達物質小胞発生2760は、複数の内有毛細胞に活性パターンを形成することができる。換言すれば、前述のケースにおける活性パターンは、どれくらいの神経伝達物質小胞が、例えば、特定の時間か時間的間隔の間に放出されるかについて示している。しかしながら、神経伝達物質小胞発生2760は、どれくらいの神経伝達物質小胞が特定の時間か時間的間隔の間に新しく放出されるかについて示すこともできる。それぞれの時間経過が、例えば、どれくらいの神経伝達物質小胞がタイムユニットのシナプス前内有毛細胞において放出されるか、または時間間隔内に存在するか、または放出した形における時点について更に示すことができる。さらに、神経伝達物質小胞発生2760は、例えば、どれくらいの神経伝達物質が、タイムユニットにつき、シナプス前内有毛細胞を神経線維から、シナプス前内有毛細胞を神経線維に連結するシナプス間隙に拡散するかについて示すこともできる。

0198

換言すれば、神経伝達物質小胞発生は、例えば、タイムユニットにつき実際に存在するか放出された神経伝達物質小胞の数であり、神経伝達物質小胞の対応する数か神経伝達物質小胞の対応する放出速度が有毛細胞かシナプスのどこで決定されるかは、必ずしも本発明には関連しない。内有毛細胞のシナプス前部において放出される神経伝達物質小胞が特定の時定数でシナプス間隙に広まると仮定される。

0199

それとは別に、神経伝達物質小胞発生が、本発明という意味において活性パターンを示すために質および量の両方に関して示されることができる点に留意する必要がある。換言すれば、神経伝達物質小胞発生2760に属している時間経過は、例えば、どれくらいの神経伝達物質小胞が放出されるかまたは放出された形で存在するかについて示すことができる。経過は、神経伝達物質小胞が時間的間隔において放出されるか、または放出された形に存在するかどうかについての定性的情報を与えることができるだけである。

0200

聴覚モデルの複数の内有毛細胞内の、または複数の内有毛細胞における神経伝達物質小胞発生2760を活性パターンとみなすとき、例えば、特定の閾値より大きいタイムユニットにおける複数の神経伝達物質小胞の放出は活性パターンと考えることができる。例えば、神経伝達物質小胞が時間間隔の中で放出されるときに、活性事象が常に起こると仮定されることができる。さらに、少なくとも1つの(または、一般的にいえば、所定の最小数より多い)遊離伝達物質小胞が内有毛細胞に存在するとき、活性事象が存在すると仮定されることができる。

0201

換言すれば、活性事象は、1つの内有毛細胞で発生する事象である。活性事象は、概して活性パターンの極小または極大から、または、閾値を上回るかまたは下回ることから知ることができる。

0202

さらに、聴覚モデルの複数の内有毛細胞の神経活性パターンが、活性パターンとして用いられることができる。ここで、神経活性パターンは、いくつかの異なる内側有毛細胞に連結するいくつかの異なる神経線維上の活性または活性の時間経過を示す。例えば、i番目の内有毛細胞に連結する神経細胞の電位または電圧の時間経過は、活性パターンのi番目の時間経過に関連する。発生が活性パターンによって示される活動電位は、個々の神経線維に発生する。活性事象は、この場合、神経線維と考えられるnのうちの1つにおける活動電位の発生である。

0203

全体として、フローチャート2000による方法で、異なる量2520、2600、2680、2760が、複数の異なる内有毛細胞に対して計算されることができ、活性パターンは、複数の異なる有毛細胞に対して同じ量の組合せによって形成される。

0204

それとは別に、図12は、第1の耳の聴覚モデルでの第1の活性パターンおよび第2の耳の聴覚モデルでの第2の活性パターンに基づいて、フィルタ処理された活性パターンを生成する発明の方法のフローチャートを示す。図12による方法は、全体が1200で示される。

0205

第1のステップ1210において、方法1200は、同じ音声事象と関連している第1の活性パターンにおける第1のトラジェクトリおよび第2の活性パターンにおける第2のトラジェクトリを確認することを含む。

0206

第2のステップ1220において、方法1200は、2つのトラジェクトリが有用な音源の音声事象と関連しているかどうかについて決定することを含む。

0207

第3のステップ1230において、方法1200は、トラジェクトリが有用な音源の音声事象と関連しているかどうかの判定の結果に基づいて第1の活性パターンまたは第2の活性パターンをフィルタ処理することを更に含み、その結果、フィルタ処理された活性パターンにおいて、有用な音源の音声事象と関連している活動事象が支配的となり、または、有用な音源の音声事象と関連していない活性事象はフィルタ処理された活性パターンにもはや含まれない。

0208

それとは別に、方法1200が上述の発明のデバイスによって実行されるすべてのこれらのステップによって補充されるかまたは延長されることができる点に留意する必要がある。

0209

図13は、本発明の実施例において、発明の音源分割器のブロック図を示す。図13の音源分割器は、全体が1300で示される。音源分割器1300は、少なくとも2チャネル音声信号の第1のチャンネル1310を受信する。さらに、音源分割器1300は、少なくとも2チャネル音声信号の第2のチャネル1320を受信する。さらに、音源分割器1300は、少なくとも2チャネルを有する音声信号に基づいてデバッグされた音声信号1330を提供する。

0210

音源分割器1300は、音声信号の第1のチャンネル1310に基づいて第1の活性パターン110を計算する第1の活性パターン計算機1340を含む。ここで、活性パターン計算機1340は、例えば、耳の聴覚モデルを含むかまたは使用する。さらに、音源分割器1300は、音声信号の第1のチャンネル1320に基づいて第2の活性パターン112を計算する第2の活性パターン計算機1342を含む。この目的のために、活性パターン計算機1342は、例えば、第2の活性パターン112を得るために、1つの耳の聴覚モデルを音声信号の第2のチャネル1320に適用する。

0211

それとは別に、音源分割器1300は、図1に関してすでに記載されているように、識別器120、決定器130およびフィルタ140を含む。デバイス100の手段に対応する音源分割器1300の手段は、図1および図2と同じ参照番号によって示されて、再びここでは説明されない。むしろ、参照は、図1および2に関する説明になされる。

0212

音源分割器1300は、デバイス100、200の手段に加えて、フィルタ処理された活性パターン146を受信し、フィルタ処理された活性パターン146に基づいてデバッグされた音声信号1330を生成するためのシンセサイザ1350を含む。この目的のために、シンセサイザは、デバッグされた活性パターン146を時間表現、周波数表現またはサブバンド表現に変換する。換言すれば、シンセサイザ1350は、少なくとも部分的に聴覚モデルを用いて活性パターンの決定において実行された計算を逆転させる。換言すれば、シンセサイザ1350は、例えば、神経伝達物質小胞発生を表す活性パターンに基づいて時間範囲音声信号としてデバッグされた音声信号を再構成する。あるいは、例えば、シンセサイザ1350は、神経活性パターンを時間範囲音声信号に変換することもできる。それとは別に、音声信号の時間範囲表現の代わりに、周波数範囲表現を用いることができる、すなわち、例えば、複数のスペクトル範囲における、または、複数の周波数帯域における複数の複素標識の形の表現としてのエネルギーまたは複素振幅値の表現である。

0213

したがって、音源分割器1300は、マルチチャネル(少なくとも2チャネル)音声信号を用いて音源分割を可能にし、音声信号の2つのチャネルを表している2つの活性パターンに共に帰属しているトラジェクトリの検出に基づいて音源分割が起こる。

0214

図14は、少なくとも2つのチャネルを有する音声信号に基づいてデバッグされた音声信号を生成する発明の方法のフローチャートを示す。図14による方法は、全体が1400で示される。

0215

第1のステップ1410において、方法1400は、音声信号の第1チャンネルに基づいて第1の耳の聴覚モデルで第1の活性パターンを生成するステップを含む。

0216

さらに、第2のステップ1420において、方法1400は、音声信号の第2チャネルに基づいて第2の耳の聴覚モデルで第2の活性パターンを生成するステップを含む。

0217

第3のステップ1430において、図1および図2を参照してすでに記載したように、方法1400は、第1の活性パターンおよび第2の活性パターンに基づいてフィルタ処理された活性パターンを生成するステップをさらに含む。

0218

さらに、第4のステップ1440において、方法1400は、デバッグされた音声信号を得るために、フィルタ処理された活性パターンを時間表現、周波数表現またはサブバンド表現に変換するステップを含む。

0219

それとは別に、方法1400が本願の範囲内で記載されている発明のデバイスによって実行される全てのそれらのステップによって拡張されることができる点に留意する必要がある。それとは別に、第1の活性パターンおよび第2の活性パターンに基づいてフィルタ処理された活性パターンを生成することが、例えば、図12に示す方法1200を用いて起こる点に留意する必要がある。

0220

図15は、2つの音声信号に基づいてフィルタ処理された活性パターンを計算するための発明のデバイスのブロック図からの抜粋を示す。図15によるデバイスは、全体が1500で示される。デバイス1500は、(例えば、人間の)第1の耳の近くに配置される第1のマイクロホンから第1の音声信号1510を受信する。さらに、デバイス1500は、(例えば、人間の)第2の耳の近くに配置される第2のマイクロホンから第2の音声信号1512を受信する。例えば、デバイス1500は、人間の頭の左側に配置されるマイクロホンから第1の音声信号1510を受信し、人間の頭の右面に配置されるマイクロホンから第2の音声信号1512を受信する。デバイス1500は、例えば聴覚モデルを用いて、第1の音声信号1510に基づいて第1の活性パターン1522を計算する第1の活性パターン計算機1520を含む。さらに、デバイス1500は、聴覚モデルを用いて、第2の音声信号1512に基づいて第2の活性パターン1532を計算する第2の活性パターン計算機1530を含む。さらに、デバイス1500は、活性パターン1522における異なる曲率のトラジェクトリの存在を示す第1の活性パターン1522を受信して、複数の並列信号1542を生成する第1のヒューベル−ウィーゼル・ネットワーク1540を含む。換言すれば、複数の並列信号1542は、信号と関連した曲率を有するトラジェクトリが異なる曲率を有する複数のトラジェクトリから与えられるときを示す。ここで、平行線1542はそれらの機能に関してデバイス700の信号740、742、744、746に対応し、そして、第1のヒューベル−ウィーゼル・ネットワーク1540は第1のトラジェクトリ検出器730に対応する。さらに、デバイス1500は、第2の活性パターン1532に基づいて複数の並列信号1552を生成する第2のヒューベル—ウィーゼル・ネットワーク1550を含む。ここで、複数の並列信号1542の並列信号は、第2の活性パターン1532における特定の曲率を有するトラジェクトリの存在を明確にする。複数の平行線1552の平行線に関して、複数の平行線1542に関して言われたことがあてはまる。さらに、平行線1552はデバイス700の線750、752、754、756に対応し、そして、第2のヒューベル−ウィーゼル・ネットワーク1550はデバイス700の第2のトラジェクトリ検出器732に対応する。

0221

デバイス1500は、第1の複数の平行線1542によって第1の入力を受信し、第2の複数の平行線1552によって第2の入力信号を受信するためのマルチ一致装置1560を含む。それとは別に、マルチ一致装置1560は、基本的にデバイス700の一致検出器770に対応する点に留意する必要がある。マルチ一致装置1560は、例えば、すでに図5に示されているマルチ一致装置であってもよい点に留意する必要がある。

0222

マルチ一致装置1560は、ヒューベル−ウィーゼル・ネットワーク1540、1550と関連して、同じ曲率のトラジェクトリが活性パターン1522、1532に含まれるかどうかを決定して、同じ曲率のトラジェクトリの間の時間シフトを決定する。対応する情報は、上述したように、フィルタ処理された活性パターンを得るために第1の活性パターン1522および/または第2の活性パターン1532をフィルタ処理するために用いることができる。

0223

明快さのために、図16は、どのようにして内聴細胞または内有毛細胞IHZ1、IHZ2、IHZ3、IHZ4が、それぞれ、基底膜に沿って配置されるかを示す。

0224

この目的のため、図16は、基底膜の形状および基底膜の励振への反応の図解図を示す。

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