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技術 4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンメタンスルホン酸塩:使用、合成方法および医薬組成物

出願人 ファエス・ファルマ・ソシエダッド・アノニマ
発明者 アウレリオ、オルハレス、ベネロラモン、モスケラ、ペスターニャマリア、カルメン、プマル、ドゥランアントニオ、トレド、アベリョゴンサロ、カナル、モリマラビリャス、ボルデル、マルティン
出願日 2007年4月12日 (12年10ヶ月経過) 出願番号 2009-510383
公開日 2009年10月22日 (10年4ヶ月経過) 公開番号 2009-536962
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 取り込みバッファ 行参照 ギロチン 蒸発残渣 濃度効果 断頭術 尾懸垂試験 電気的活性
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重要な関連分野

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課題・解決手段

本特許出願は、4−[(3−フルオロフェノキシフェニルメチルピペリジンメタンスルホン酸塩(式I)、その合成ならびにセロトニンおよび/またはノルエピネフリン介在性の疾患または病態治療および/または予防のための薬剤の製造における使用に関する。本発明はまた、それを含む医薬組成物に関する。

概要

背景

概要

本特許出願は、4−[(3−フルオロフェノキシフェニルメチルピペリジンメタンスルホン酸塩(式I)、その合成ならびにセロトニンおよび/またはノルエピネフリン介在性の疾患または病態治療および/または予防のための薬剤の製造における使用に関する。本発明はまた、それを含む医薬組成物に関する。

目的

そのため、4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジン誘導体を安定した扱いやすい形態で提供する

効果

実績

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請求項1

式I:の4−[(3−フルオロフェノキシフェニルメチルピペリジンメタンスルホン酸塩、その鏡像異性体もしくはそれらの混合物、またはそのプロドラッグもしくは溶媒和物

請求項2

(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンメタンスルホン酸塩またはそのプロドラッグもしくは溶媒和物。

請求項3

(R)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンメタンスルホン酸塩またはそのプロドラッグもしくは溶媒和物。

請求項4

(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンメタンスルホン酸および(R)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンメタンスルホン酸の塩の混合物としての、請求項1に記載の化合物またはそのプロドラッグもしくは溶媒和物。

請求項5

請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物の合成のための方法であって、メタンスルホン酸を、4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジン、その鏡像異性体またはそれらの混合物と接触させる工程を含んでなる、方法。

請求項6

請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物、および少なくとも1種の医薬上許容される担体を含んでなる、医薬組成物

請求項7

薬剤として用いるための、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。

請求項8

セロトニンおよび/またはノルエピネフリン介在性の疾患または病態治療および/または予防のための薬剤の製造における、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物の使用。

請求項9

前記セロトニンおよび/またはノルエピネフリン介在性の疾患または病態が中枢神経系障害である、請求項8に記載の使用。

請求項10

前記中枢神経系障害が、神経性過食症アルコール依存症、不安、強迫性障害パニック疼痛月経前症候群社会恐怖症鬱病および片頭痛予防からなる群から選択される、請求項9に記載の使用。

請求項11

前記中枢神経系障害が鬱病である、請求項10に記載の使用。

発明の背景

0001

発明の分野
本発明は、4−[(3−フルオロフェノキシフェニルメチルピペリジン塩、その使用、合成方法およびそれを含む組成物に関する。

0002

発明の背景
近年、鬱病および他の中枢神経系障害治療するために、フルオキセチンシタロプラムセルトラリンまたはパロキセチンなどの選択的セロトニン5−HT再取り込み阻害薬SSRI)が使用されている。これらの化合物の潜在治療用途は、神経性過食症アルコール依存症、不安、強迫性障害、鬱病、パニック疼痛月経前症候群および社会恐怖症、ならびに片頭痛予防の治療である。

0003

その一方で、デュアルセロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRI)は、鬱病の治療においてこれまでに利用できた薬剤よりも高い効力を有し、かつ/または作用がより早く現われることが提示されている。

0004

FAESS. A. の名義の特許US6,518,284 B2および特許出願EP1002794では、式:



[式中、R1およびR2は、非置換アリール基、またはハロゲンフッ素塩素臭素ヨウ素)、アルキルアルコキシシアノ、トリフルオロメトキシトリフルオロメチルベンゾイルフェニルニトロ、アミノアミノアルキルアミノアリールおよびカルボニルアミノで一−または多−置換されているアリール基である]
を有する4−置換ピペリジン、ならびに無機酸および有機酸とのそれらの医薬上許容される塩について記載されている。前記化合物は、中枢神経系障害、例えば神経性過食症、強迫性障害、アルコール依存症、不安、パニック、疼痛、月経前症候群、社会恐怖症、片頭痛予防、特に、鬱病を治療するのに優れた活性物質として記載されている。US 6,518,284 B2およびEP 1002794ではまた、無機酸、例えば塩酸臭化水素酸硝酸硫酸およびリン酸との前記化合物の医薬上許容される塩;ならびに有機酸、例えば酢酸フマル酸酒石酸シュウ酸クエン酸p−トルエンスルホン酸およびメタンスルホン酸との前記化合物の医薬上許容される塩の合成および使用についても記載されている。前記化合物の多くの塩がUS 6,518,284 B2およびEP1002794において開示されている。

0005

Artaiz, I.; Zazpe, A.; Innerarity, A.; del Olmo, E.; Diaz, A.; Ruiz-Ortega, J. A.; Castro, E.; Pena, R.; Labeaga, L.; Pazos, A. and Orjales, A., Psychopharmacology, 2005, 182(3), 400-413では、F−98214−TAとしても知られている(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンの抗鬱薬としての生化学的アッセイ電気生理学的アッセイおよび行動アッセイについて記載されている。

0006

(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンは、ラットシナプトゾームへの5−HTおよびNEの取り込みを阻害し(それぞれ、IC50=1.9および11.2nM)、背側縫線セロトニン作動性神経細胞電気的活性を低下させる(ED50=530.3μg/kg)。マウスにおける急性行動アッセイでは、経口投与された(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンは、5−ヒドロキシトリプトファン(5−HTP)による症候群を増強し[最小有効量MED)=10mg/kg]、高用量のアポモルヒネによって誘発される低体温症アンタゴナイズし(ED50=2mg/kg)、尾懸垂試験において不動状態を低減する(MED=10mg/kg)。(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンはまた、マウスおよびラットでの強制水泳試験においても不動状態を減少させる(30mg/kg、p.o.)。(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンの長期投与(14日、30mg kg(−1)日(−1)、p.o.)は、ラットにおいて嗅球摘除により誘発される活動亢進を軽減し、その抗鬱薬類似の性質が確認されている。同じ投与計画で、ラットにおいて社会的相互作用時間を大幅に増加させる。前記文献ではまた、(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンが、フルオキセチン、ベンラファキシンおよびデシプラミンよりも強力であるということも証明されている。

0007

上記を考慮して、(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンは優れたセロトニン(5−HT)・ノルエピネフリン(NE)再取り込み阻害薬であり、そのために関連疾患および病態の治療において使用することができるように思われる。しかしながら、(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジン、(R)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンおよびそれらのラセミ混合物またはその公知の誘導体、すなわち、それらの硫酸塩は、医薬組成物の調製には適していない。US 6,518,284 B2およびEP1002794に記載されているように、4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンは、水に不溶であり、固体組成物として処方することができない油である。4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジン硫酸塩は低融点(72〜76℃)の固体である。医薬組成物を調製する際には、添加物または賦形剤の存在により融点が下がる可能性があるため、このことは重大な欠点となりうる。加えて、4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジン硫酸塩が不定量の水とともに得られることが分かった。

0008

そのため、4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジン誘導体を安定した扱いやすい形態で提供する必要がある。

0009

本発明者らの継続的な研究努力により、4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンのメタンスルホン酸塩が医薬組成物の生産に優れた性質を有することが分かった。よって、第一の態様によれば、本発明は、式I:



の4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンメタンスルホン酸塩、その鏡像異性体もしくはそれらの混合物、またはそのプロドラッグもしくは溶媒和物に関する。前記化合物を「式Iの化合物」と呼ぶ。

0010

さらなる態様によれば、本発明は、式Iの化合物、その鏡像異性体もしくはそれらの混合物、またはそのプロドラッグもしくは溶媒和物の合成のための方法に関する。

0011

さらなる態様によれば、本発明は、式Iの化合物、その鏡像異性体もしくはそれらの混合物、またはそのプロドラッグもしくは溶媒和物、および少なくとも1種の医薬上許容される担体を含む医薬組成物に関する。

0012

さらなる態様によれば、本発明は、薬剤として用いるための式Iの化合物、その鏡像異性体もしくはそれらの混合物、またはそのプロドラッグもしくは溶媒和物に関する。

0013

さらなる態様によれば、本発明は、セロトニンおよび/またはノルエピネフリン介在性の疾患または病態の治療および/または予防のための薬剤の製造における、式Iの化合物、その鏡像異性体もしくはそれらの混合物、またはプロドラッグもしくは溶媒和物の使用に関する。

発明の具体的説明

0014

定義
式Iの化合物のプロドラッグであるいずれの化合物も本発明の範囲内である。用語「プロドラッグ」とは、その最も広い意味で用いられ、in vivoで本発明の化合物へと変換される誘導体を包含する。かかる誘導体は、当業者ならば容易に思い付き、該分子に存在する官能基に応じて、限定されるものではないが、本化合物の次の誘導体:カルバミン酸塩およびアミドを含むであろう。特定の作用化合物のプロドラッグの周知の生産方法の例は当業者に公知であり、例えばKrogsgaard-Larsen et al. "Textbook of Drugdesign and Discovery" Taylor & Francis (April 2002)において見出すことができる。特に有利な誘導体またはプロドラッグは、本発明の化合物が患者投与されると(例えば、経口投与された化合物を血液中により容易に吸収させることによって)かかる化合物のバイオアベイラビリティを増加させ、または親種と比べて親化合物生物学的コンパートメント(例えば、脳またはリンパ系)への送達を増強するものである。

0015

本発明の化合物は、溶媒和されているかまたは溶媒和されていないかにかかわらず、結晶形態であってよく、両方の形態が本発明の範囲内にあるものとされる。溶媒和の方法は当技術分野で一般に公知である。好適な溶媒和物は医薬上許容される溶媒和物である。特定の実施態様では、前記溶媒和物は水和物である。

0016

式Iの化合物、その鏡像異性体もしくはそれらの混合物、またはそのプロドラッグもしくは溶媒和物は、実質的に純粋な形であることが好ましい。実質的に純粋な形とは、とりわけ、担体などの通常の医薬品添加物を除いて、通常の投与量レベルで毒性があると考えられる材料を含まない医薬上許容されるレベル純度を有することを意味する。製剤原料純度レベルは、好ましくは50%より高く、より好ましくは70%より高く、最も好ましくは90%より高い。好ましい実施態様では、製剤原料の純度レベルは、95%より高い式Iの化合物、またはその溶媒和物もしくはプロドラッグである。

0017

式Iの化合物
上記のとおり、本発明の主な態様は、式I:



の4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンメタンスルホン酸塩、その鏡像異性体もしくはそれらの混合物、またはそのプロドラッグもしくは溶媒和物である。

0018

式Iの化合物は、4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンの他の塩と比べて驚くほど高い融点を有する。4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンの鏡像異性体混合物のメタンスルホン酸塩は、158〜161℃の融点を有し、(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンおよび(R)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンのメタンスルホン酸塩は191〜194℃で融解する。その一方で、一例として、(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジン硫酸塩の融点は大きく変動し、水含量によって異なり、この水含量は制御することが難しい。(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジン塩酸塩は55〜60℃の融点を有し、安定な医薬組成物を調製する際にはこの融点が重要な欠点である。(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンフマル酸塩は105〜108℃の融点を有する。(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンジベンゾイル−L−酒石酸塩は205〜208℃の融点を有しているが、水に不溶であるため、多くの医薬投与形態、例えば液体投与形態には適していない。(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンの他の鏡像異性体の対応する塩およびそのラセミ混合物の場合も同様である。

0019

加えて、式Iの化合物は優れた安定性を示した。式Iの化合物は、50および60℃で、ならびに40℃および湿度75%での強制条件下での安定性実験において少なくとも6ヶ月間安定していた。これは通常の条件下での2年を越える安定性を表す。

0020

さらに、式Iの化合物は、(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンの他の塩、例えば硫酸または塩酸塩とは異なり、吸湿性ではない。

0021

式Iの化合物の両方の鏡像異性体は、選択的セロトニン(5−HT)・ノルエピネフリン(NE)再取り込み阻害薬であるため、本発明に好適である。よって、本発明の特定の実施態様は、(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンメタンスルホン酸塩またはそのプロドラッグもしくは溶媒和物である。

0022

特定の実施態様によれば、本発明は、(R)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンメタンスルホン酸塩またはそのプロドラッグもしくは溶媒和物に関する。

0023

さらなる実施態様によれば、式Iの化合物は、(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンメタンスルホン酸および(R)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンメタンスルホン酸の塩の混合物またはそのプロドラッグもしくは溶媒和物である。前記混合物は任意の割合の両方の鏡像異性体を含んでよい。好ましくは、前記混合物中のRおよびS異性体の割合は55:45〜45:55間に含まれる。より好ましくは、前記混合物はラセミ混合物である。

0024

式Iの化合物の合成
さらなる態様によれば、本発明は、式Iの化合物、その鏡像異性体もしくはそれらの混合物、またはそのプロドラッグもしくは溶媒和物の合成のための方法であって、メタンスルホン酸を4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジン、その鏡像異性体またはそれらの混合物と接触させる工程を含む方法に関する。4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンを調製するために、US 6,518,284 B2およびEP 1002794が参照されるが、これらの文献は引用することにより本明細書の一部とされる。US 6,518,284の第2欄第64行〜第4欄第20行、第5欄第64−67行〜第7欄第1−12行目;および第7欄第13−29行参照。またUS 6,518,284において引用されている文献も参照のこと。

0025

加えて、式Iの化合物は従来の塩形成手法に従っても合成することができる。例えば、"Handbook of Pharmaceutical Salts. Properties, Selection and Use". P. Heinrich Stahl, Camille G. Wermouth (Eds.). Wiley-VCH, 2002参照。

0026

式Iの化合物を含む医薬組成物
さらなる態様によれば、本発明は、式Iの化合物、その鏡像異性体もしくはそれらの混合物、またはそのプロドラッグもしくは溶媒和物、および少なくとも1種の医薬上許容される担体を含む医薬組成物に関する。

0027

「担体」との用語は、有効成分とともに投与される希釈剤助剤、賦形剤、またはビヒクルを指す。かかる医薬担体は、滅菌液、例えば水および油(落花生油大豆油鉱油胡麻油などのような、石油動物、植物または合成由来のものを含む)であり得る。水または生理食塩水(aqueous solution saline solutions)およびデキストロース水溶液およびグリセロール水溶液は、好ましくは、担体として、特に注射可能な溶液のために使用される。好適な医薬担体は、E. W. Martinによる"Remington's Pharmaceutical Sciences"に記載されている。

0028

さらに、「医薬上許容される」との用語は、ヒトに投与されたときに、生理学的に耐性であり、かつ一般にアレルギー反応または同様の有害反応、例えば胃部不快感めまいなどを引き起こさない分子的実体および組成物を指す。好ましくは、本明細書において、「医薬上許容される」との用語は、連邦政府もしくは州政府の監督官庁により承認されるか、または米国薬局方(U.S.Pharmacopeia)もしくは一般に認識されている他の薬局方に、動物、さらに特にはヒトでの使用について記載されていることを意味する。

0029

治療を必要とする哺乳類、例えば、ヒトなどの被験体へのその投与のために、本発明の医薬組成物を経口(例えば、口腔下など)、非経口(例えば、皮下、筋肉内、静脈内など)、直腸鼻腔局所、眼などのような任意の適当な経路によって(経由して)投与してよい。

0030

本発明の医薬組成物の所望の投与剤形を得るために必要な担体および補助物質は、いくつかある因子の中で特に、選択された投与剤形(the elected administration pharmaceutical form)によって決まる。前記医薬組成物の前記投与剤形は当業者に公知の従来の方法に従って製造される。種々の有効成分の投与方法、使用する賦形剤およびそれらを生産するための方法の総説は、"Tratado de Farmacia Galenica", C. Fauli i Trillo, Luzan 5, S. A. de Ediciones, 1993において見出すことができる。

0031

式Iの化合物および医薬組成物の使用
式Iの化合物、その鏡像異性体もしくはそれらの混合物、またはそのプロドラッグもしくは溶媒和物は、薬剤の有効成分として使用することができる。よって、さらなる態様によれば、本発明は、薬剤として用いるための、式Iの化合物、その鏡像異性体もしくはそれらの混合物、またはそのプロドラッグもしくは溶媒和物に関する。

0032

具体的には、式Iの化合物はデュアルセロトニン(5−HT)・ノルエピネフリン(NE)再取り込み阻害薬(SNRI)である。よって、さらなる態様によれば、本発明は、セロトニンおよび/またはノルエピネフリン介在性の疾患または病態、好ましくは、中枢神経系障害の治療および/または予防のための薬剤の製造における、式Iの化合物、その鏡像異性体もしくはそれらの混合物、またはそのプロドラッグもしくは溶媒和物の使用に関する。

0033

好ましい実施態様によれば、前記中枢神経系障害は、神経性過食症、アルコール依存症、不安、強迫性障害、パニック、疼痛、月経前症候群、社会恐怖症、鬱病および片頭痛予防からなる群から選択される。さらなる好ましい実施態様によれば、前記中枢神経系障害は鬱病である。

0034

さらなる態様によれば、本発明は、該治療を必要とするヒトにおいて、治療上有効な量の式Iの化合物、その鏡像異性体もしくはそれらの混合物、またはそのプロドラッグもしくは溶媒和物を投与することにより、セロトニンおよび/またはノルエピネフリン介在性の疾患または病態、好ましくは中枢神経系障害、より好ましくは鬱病を治療するための方法に関する。

0035

本明細書において「治療上有効な量」との表現は、所望の効果をもたらすように算出された有効成分の量を指し、一般的には、いくつかある根拠の中で特に、使用される有効成分の特有の特徴および得られる治療効果によって決定される。特定の実施態様では、上記病態の治療および/または予防のために治療を必要とする被験体に投与される有効成分の前記用量は、10−4〜103mg/体重kg、好ましくは10−1〜102mg/体重kgの範囲内である。

0036

次の実施例は、本発明を例示するために用いられるが、その範囲の限定であると考えるべきではない。

0037

実施例1
(±)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンの合成
6mlDMSO中のNaH(0.40g,60%鉱油)懸濁液を6mlのDMSO中の(±)−4−(ヒドロキシフェニルメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.55g,8.75mmol)の溶液で処理した。安息香酸カリウム(1.35g,8.43mmol)および1,3−ジフルオロベンゼン(1.05ml,10.6mmol)を加え、その反応混合物を、出発物質消失するまで85℃に加熱した。次いで、それをNaCl飽和水溶液および水溶液で処理し、ジエチルエーテルで抽出した。その有機相蒸発残渣メタノール(30ml)および10%HCl水溶液(30ml)で処理し、1時間還流した。通常の反応操作プロセスにより琥珀色の油として2.16gの遊離塩基を得た(88%収量)。

0038

1H NMR(200MHz, CDCl3): δ= 7.37-7.03 (m, 6H), 6.65-6.46 (m, 3H), 4.78 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.08 (m, 2H), 2.55 (m, 2H), 1.98-1.81 (m, 2H), 1.43-1.22 (m, 3H). 13C NMR (50 MHz, CDCl3): δ= 163.3 (d, J = 233.1 Hz), 159.7 (d, J = 10.7 Hz), 139.4, 129.8 (d, J = 9.8 Hz), 128.3, 127.6, 126.6, 111.5 (d, J = 3.0 Hz), 107.3 (d, J = 21.0 Hz), 103.5 (d, J = 23.4 Hz), 84.6, 46.4, 46.4, 43.4, 29.5, 29.2.

0039

実施例2
(±)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンメタンスルホン酸塩の合成
10mlの2−ブタノンに溶かした1.06g(3.71mmol)の(±)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンに、0.22ml(3.34mmol)のメタンスルホン酸を滴加した。その溶媒真空下で蒸発させ、5.2mlのn−ブタノールから白色の固体を再結晶させ、0.75gを得た(mp 159.0〜160.6℃)。

0040

実施例3
(±)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンの分割
175mlのエタノール(96%)に溶かした7.1g(25mmol)の(±)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンに4.45gの(−)−O,O’−ジベンゾイル−L−酒石酸を加えた。白色の固体を得(mp 212℃)、その固体を5%NaOH水溶液で処理し、クロロホルムで抽出し、(S)−鏡像異性体を得た(e.e. 96%,mp 59〜62℃,[α]546=−11.4,c=0.576、CHCl3)。

0041

濾過した液体をNaOH(5%)水溶液およびクロロホルムで処理した。その有機層を分離し、乾燥させ、濃縮した。得られた生成物をエタノールに溶かし、それを前プロセスを用いて(+)−2,3−ジベンゾイル−D−酒石酸で処理した。白色の固体を得(mp 208℃)、その固体をNaOH(5%)水溶液で処理し、クロロホルムで抽出し、(R)−鏡像異性体((R)-enatiomer)を得た(e.e. 98%,mp 59〜62℃,[α]546=+11.4,c=0.618,CHCl3)。

0042

実施例4
(S)−フェニル(ピペリジン−4−イル)メタノール(1S)−(+)10−カンファースルホン酸塩の合成
無水THF(1l)、中の(−)−DIPCl(315mL,0.57mol,ヘプタン中63.6%)の溶液に4−(ベンゾイル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(75.0g,0.26mol)を室温で加えた。21時間後アセトアルデヒド(55mL)を加え、攪拌を室温で3時間続けた後、25%NaOH水溶液を加え、その混合物を45分間攪拌した。その有機相を分離し、ブライン洗浄し、その溶媒を減圧下で除去し、その残渣をジクロロメタンで処理した。その水相を30%NaOH水溶液で処理し、ジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、濾過し、濃縮して、褐色の油を得(56g)、その油をTHF(300mL)に溶かし、(1S)−(+)−カンファースルホン酸(51.9g)で処理し、85℃まで加熱した。室温で20時間後白色の固体を濾過した(mp 148.1〜150.9℃,収量:55.3%,ee 99.9%)

0043

実施例5
(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンの不斉合成
DMSO(100ml)中の、実施例4で調製した(S)−フェニル(ピペリジン−4−イル)メタノール(1S)−(+)−10−カンファースルホン酸塩(15g,35.4mmol)の溶液に、10.04gのカリウムtert−ブトキシドを室温で加えた。その混合物を2時間攪拌した後、25℃より低い温度を維持しながら1,3−ジフルオロベンゼン(4.2ml)を滴加した。16時間後、水(500ml)、NaCl飽和溶液(100ml)およびジクロロメタン(500ml)を加え、それらの層を振盪した。その有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥させ、その溶媒を除去した。清澄な油を得た、7.85g(e.e. 99.66%)。

0044

実施例6
(R)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンの不斉合成
DMSO(18ml)中の(R)−フェニル(ピペリジン−4−イル)メタノール(1.5g,7.84mmol)の溶液をDMSO(18.5ml)中のNaH(0.52g,10.9mmol)の懸濁液に室温で滴加した。安息香酸カリウム(1.3g,8.05mmol)および1,3−ジフルオロベンゼン(1.14g,10.04mmol)を加え、その混合物を40℃で20時間攪拌した。次いで、それを水(29ml)およびNaCl飽和水溶液(37ml)に注ぎ入れ、エチルエーテルで3回抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、その溶媒を除去した。その残渣をヘキサンおよび10%HCl水溶液で処理し、その水相をクロロホルムで抽出した。その有機相を10%NaOH水溶液で洗浄し、乾燥させ(無水Na2SO4)、濾過し、濃縮して、油を得、その油をエタノール(120mL)に溶かし、ジベンゾイル−D−酒石酸(1.4g,3.92mmol,0.5当量)で処理した。沈殿物を観察し、それを15分間攪拌し、濾過した。その固体を10%NaOH水溶液(30mL)で処理し、CH2Cl2で抽出しその有機相を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、その溶媒を除去して、淡黄色の油を得た(0.6g,,収量:27%,ee 97.6%)。

0045

実施例7
(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンメタンスルホン酸塩の合成
メタンスルホン酸(1.3ml,20.45mmol)を4−メチル−2−ペンタノン(50ml)中の(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジン(6.14g,21.53mmol)の溶液に95℃で加えた。その白色の結晶を濾過し、乾燥させた(6.47g,収量 82.8%,鏡像体過剰率 99.80%)。

0046

実施例8
(R)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンメタンスルホン酸塩の合成
(R)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジン(5.5g,18.22mmol)をイソプロパノール(18.2ml)に65℃で溶かし、メタンスルホン酸(1.12ml,17.31mmol)を加えた。その白色結晶を濾過し、乾燥させた(5.7g,収量 77.5%,鏡像体過剰率 99.76%)。

0047

実施例9
(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンメタンスルホン酸塩のセロトニン(5−HT)再取り込み阻害活性
体重220〜280gの成体雄Wistarラットを用いた。動物をギロチン断頭術により犠牲にし、全脳を速やかに摘出した。前頭皮質組織氷冷0.32Mスクロース(1:10w/v)中に入れ、電動テフロン乳棒のPotter−Sホモジナイザ−(12ストローク,800rpm)を用いてホモジナイズした。そのホモジェネートを4℃で1,500gにて10分間遠心分離した。そのペレット(P1)を廃棄し、その上清を4℃で18,000gにて10分間遠心分離した。最終ペレット(P2)を、95%O2および5%CO2下、室温で10分間ガス供給したクレブス重炭酸塩生理バッファー組成:120.8mM NaCl、5.9mM KCl、2.2mM CaCl2、1.2mM MgCl2・6H2O、1.2mM NaH2PO4、15.5mM NaHCO3および11.5mM α−D−グルコース溶液)(pH7.4)に懸濁した。

0048

そのシナプトソーム懸濁液を振盪水浴中、37℃で15分間インキュベートした。次いで、アリコート(150μl)を、275μlのクレブス−生理バッファーおよび50μlバッファー(全取り込み)または50μlの薬物溶液(10−10〜10−4Mの範囲の濃度)または50μl 10μMフルオキセチン(非特異的取り込み)の入った試験管に加えた。25μl[3H]−5−HT(20nM)を添加し、続いて、振盪水浴中、37℃で2分間のインキュベーションを行うことにより取り込みを開始した。プロセスを停止し、0.05〜0.1%ポリエチレンイミンを含有する取り込みバッファーに予め浸しておいたWhatman GF/Bフィルターで膜を濾過し、すぐにBrandel M−24Rセルハーベスタフィルターを使用して4ml氷冷溶液で3回すすぎ、乾燥させ、5mlのEcoscint−Hシンチレーションカクテルの入ったポリエチレンバイアルに浸漬した。フィルター保有放射能シンチレーション計数により決定した。データを非線形回帰モデルにより解析し、濃度効果曲線を作成して(GraphPad Prism、バージョン2.0);IC50値を決定した。アッセイした各薬物に対して、6〜8の薬物濃度を用いた最低3つの独立した試験からIC50平均値を得た。

0049

(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンメタンスルホン酸塩(F−98214−TA3)および参照として使用した化合物についてIC50値を算出した。その値を表Iに示す:

0050

0051

実施例10
(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンメタンスルホン酸塩のノルエピネフリン(5−HT)再取り込み阻害活性
体重220〜280gの成体雄Wistarラットを用いた。動物をギロチン断頭術により犠牲にし、全脳を速やかに摘出した。前頭皮質組織を氷冷0.32Mスクロース(1:10w/v)中に入れ、電動テフロン乳棒のPotter−Sホモジナイザ−(12ストローク,800rpm)を用いてホモジナイズした。そのホモジェネートを4℃で1,500gにて10分間遠心分離した。そのペレット(P1)を廃棄し、その上清を4℃で18,000gにて10分間遠心分離した。最終ペレット(P2)を、95%O2および5%CO2下、室温で10分間ガス供給したクレブス−重炭酸塩生理バッファー(組成:120.8mM NaCl、5.9mM KCl、2.2mM CaCl2、1.2mM MgCl2・6H2O、1.2mM NaH2PO4、15.5mM NaHCO3および11.5mM α−D−グルコース溶液)(pH7.4)に懸濁した。

0052

そのシナプトソーム懸濁液を振盪水浴中、37℃で15分間インキュベートした。次いで、アリコート(2.5mg湿重量(wett weight)組織に相当する150μl)を、275μlのクレブス−生理バッファーおよび50μlバッファー(全取り込み)または50μlの薬物溶液(10−10〜10−4Mの範囲の濃度)または50μl 10μMニソキセチン(非特異的取り込み)の入った試験管に加えた。25μl[3H]−NA(10nM)を添加し、続いて、振盪水浴中、37℃で5分間のインキュベーションを行うことにより取り込みを開始した。プロセスを停止し、0.05〜0.1%ポリエチレンイミンを含有する取り込みバッファーに予め浸しておいたWhatman GF/Bフィルターで膜を濾過し、すぐにBrandel M−24Rセルハーベスタフィルターを使用して4ml氷冷溶液で3回すすぎ、乾燥させ、5mlのEcoscint−Hシンチレーションカクテルの入ったポリエチレンバイアルに浸漬した。フィルター保有放射能をシンチレーション計数により決定した。データを非線形回帰モデルにより解析し、濃度効果曲線を作成して(GraphPad Prism、バージョン2.0);IC50値を決定した。アッセイした各薬物に対して、6〜8の薬物濃度を用いた最低3つの独立した試験からIC50平均値を得た。

0053

(S)−4−[(3−フルオロフェノキシ)フェニルメチル]ピペリジンメタンスルホン酸塩は、ノルアドレナリン取り込みの阻害薬としてナノモルの有効性(IC50=11.15±4.88nM)を示した。この有効性はデュロキセチンおよびレボキセチンによって示されるものと同様である。

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