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技術 義歯を製造するための方法、ブランク、ブランクのストック、歯のデータバンク、および予め製造された部分端面を有するブランクのデータバンク

出願人 シロナ・デンタル・システムズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
発明者 オース,ウーリッヒ
出願日 2007年5月8日 (13年6ヶ月経過) 出願番号 2009-508370
公開日 2009年10月8日 (11年1ヶ月経過) 公開番号 2009-536056
状態 拒絶査定
技術分野 歯科補綴
主要キーワード ブランク位置 較正面 中央領 溝削り 部分端面 歯番号 遠心面 部分面
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図面 (17)

課題・解決手段

本発明は、義歯を製造するための方法、ブランク、ブランクのストック、歯のデータバンク、およびブランクのデータバンクに関する。方法は、義歯の三次元モデルを準備し、可能性のある複数のブランクから適切なブランクを選択するステップを含んでいる。義歯の三次元モデルの準備の範囲内で、義歯の三次元モデルで審美的に重要な部分構造面が義歯の外表面の一部として決定され、歯の表面の審美的に重要な予め製造された部分端面を有する複数のブランクから、部分端面が決定された部分構造面に少なくとも近似的に対応するブランクが特定される。ブランクの予め製造された部分端面が少なくとも中央領域で未加工のままに留められるように、義歯の三次元モデルが選択されたブランクから加工される。

概要

背景

ドイツ特許第100 05 354 A1号明細書には歯を作製するための歯のストックおよび方法が開示されている。製造業者が製造する歯のストックは、歯頸部領域では作製される歯よりも大きい外形寸法を有している。製造のため、予め製造された歯は装置に固定され、作製される歯の状態と仮想的に関連付けされる。作製される歯に正確に適合する接合保証するため、作製される歯の内部嵌め合いは空洞の溝削りによって、また外部嵌め合いは作製周縁部まで面取りすることによって行われる。

その際に、予め製造された歯は歯頸部領域の作製の周縁部にしか適合し得ず、したがって残りの外表面を患者口腔内解剖学的状態に個々に適合させる自由度がないことが欠点である。

このような予め製造された歯のストックは、色および形状が適合する義歯を保証するために、着色および歯の機能に関して可能性がある全てのバリエーションを揃えなければならず、したがって、天然歯の可能性がある全ての形状および着色を網羅するために、ストックには膨大な数の予め製造された歯が必要になる。

義歯は複雑な方法で完全に予め製造される。

さらに、予め製造された歯の外表面が作製の周縁部の領域で、製造される義歯の最終形態に対して僅かな超過寸法しか有していないことが欠点になることがある。使用される加工工具の位置の制御が、加工される材料との接触で初めて、例えば加工工具の電動モータ電力消費の変化の確認によってしか行われないと、位置の制御は予め製造された歯の最終形態に達する直線でしか可能ではない。

加工工具の電力消費の変化を記録することによって、加工工具が破損し、ひいては電動モータが空転しているか否かを確認することも可能である場合が多い。歯頸部の領域では僅かな材料しか除去されてはならないので、加工工具が破損しておらず、発生する加工材料との摩擦力が少なすぎる場合でも、加工時に誤警報が生ずることがある。

したがって、先行技術ではホルダと予め製造された歯との間に、歯に対する位置が判明している較正体が備えられる。そこで較正体の遮断によって、加工される歯の位置も判明する。

欧州特許第1 454 596 A1号には義歯用の隔膜の製造方法が開示されている。隔膜は着色層を塗布したプラスチック材料製の薄壁の外皮を有しており、隔膜の透明性および色合いは多層構造であるため自由に、かつ独立して形成することができる。着色層は透明または半透明の義歯に着色するための染料からなっている。隔膜は義歯部材の表面に被覆され、厚さは0.2mmから1.5mmである。

計画されている義歯の半透明特性および着色を考慮すると、義歯部材に隔膜を被覆するには時間がかかり、高い技術的コストがかかることが欠点である。したがって、患者が座っている間に義歯を備え付けることは不可能である。

ドイツ特許第198 28 239 A1号から、ブランク群がそれぞれ同じ外側および内側の幾何形状を有し、歯冠用に指定されたブランクの外側の幾何形状が代用の歯の外形と同一であるか、ほぼ同一である、作製される歯を製造するシステムが公知である。

個々の義歯に適合する同じ外形を有するブランクを探し出すために、極めて大規模なブランクのストックを利用できなければならないことが欠点である。

ドイツ特許第198 14 762 A1号から、様々な大きさの純正の人間の歯に基づくプリフォームを使用して義歯を製造する方法が公知である。

完全な義歯をそれから構成する個々のプリフォームは、中間面にしか適合させることができず、外面には適合させることができないことが欠点である。したがって、個々の義歯の形状への需要を満たすには多数のプリフォームを準備しなければならない。

ドイツ特許第296 21 807 U1号から、臼歯小臼歯の損傷した、または作製された咀嚼面および/または側面を扇形または半円状に被覆する、臼歯や小臼歯用の量産の部分歯冠が公知である。

部分歯冠は部分的に破壊された歯の代用には適しているが、完全な歯の代用には適していない。

米国特許第6 979 469 B2号から、研削加工の終了時に材料廃物が最小限になるようにブランクの外形が選択されるブランクのデータバンクが公知である。

この方法の場合、義歯の全ての表面が切削加工によってブランクから削り取られ、したがって義歯の審美的需要を満たすには審美的に重要な面を事後的に被覆しなければならないことが欠点である。

米国特許第5 691 905 A号から、大きさおよび/または着色は異なるが、形状は共通である人工歯および人工歯類が製造される、歯の成形部分のセットを切削し、研磨する方法が公知である。

義歯の審美的需要を満たすために、加工後に審美的に重要な面を再加工しなければならないことが欠点である。

概要

本発明は、義歯を製造するための方法、ブランク、ブランクのストック、歯のデータバンク、およびブランクのデータバンクに関する。方法は、義歯の三次元モデルを準備し、可能性のある複数のブランクから適切なブランクを選択するステップを含んでいる。義歯の三次元モデルの準備の範囲内で、義歯の三次元モデルで審美的に重要な部分構造面が義歯の外表面の一部として決定され、歯の表面の審美的に重要な予め製造された部分端面を有する複数のブランクから、部分端面が決定された部分構造面に少なくとも近似的に対応するブランクが特定される。ブランクの予め製造された部分端面が少なくとも中央領域で未加工のままに留められるように、義歯の三次元モデルが選択されたブランクから加工される。

目的

本発明の目的は、比較的小規模なブランクのストックを使用して、技術的コストをそれほどかけずに、最初のセッションから継続的に使用可能であり、天然歯と比較して審美的要求を十分に満たす義歯を製造することである。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

部分義歯三次元モデルを準備するステップと、可能性のある複数のブランクから適切なブランクを選択するステップとを含む義歯の製造方法であって、前記義歯の三次元モデルの準備の範囲内で、前記義歯(10、30)の前記三次元モデルで審美的に重要な部分構造面(7)が前記義歯(10、30)の外表面の一部として決定され、歯の表面の審美的に重要な予め製造された部分端面(2)を有する複数のブランク(1、20)から、部分端面(2)が前記決定された部分構造面(7)に少なくとも近似的に対応するブランク(1、20)が特定され、前記ブランク(10、30)の前記予め製造された部分端面(2)が少なくとも中央領域で未加工のままに留められるように、前記義歯(10、30)の三次元モデルが選択された前記ブランク(1、20)から加工されることを特徴とする方法。

請求項2

前記義歯(10、30)の三次元モデルの準備の範囲内で、作製部位に適合する歯の前記三次元モデルが、決定された少なくとも1つの審美的に重要な部分端面(2.1から2.3)を有する歯の複数の三次元モデル(60.1から60.3)から選択され、歯のデータバンクからの歯の前記三次元モデル(60.1から60.3)の各々について、ブランク・データバンク内に前記歯の前記部分端面(2.1から2.3)と一致する部分端面(2.1から2.3)を有するブランクの三次元モデル(70.1から70.3)が存在し、前記歯の前記選択された三次元モデル(60.1から60.3)が前記作製部位の個々の歯の状態に適合させるために変更され、前記決定された部分端面(2.1から2.3)が少なくとも中央領域で未加工のままに留められ、前記ブランク・データバンクに適合するブランクのストックが存在し、前記義歯(10、30)の三次元モデルが歯の三次元モデルに対応するブランク(80.1から80.3)から加工されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項3

準備される前記義歯(10、30)の三次元モデルの部分構造面(7)がユーザーにより入力手段(52、53)を用いて対話式に、または所定のパラメータを利用してコンピュータ(50)によって自動的に決定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項4

歯の表面の少なくとも1つの予め製造された部分端面(2)を有する複数のブランク(1、20)からの、部分端面を有するブランク(1、20)の選択は、前記コンピュータ(50)によって自動的に行われ、前記義歯(10、30)の三次元モデルの前記決定された部分構造面(7)と前記予め製造された部分端面(2)との偏差が最小限にされることを特徴とする請求項3に記載の方法。

請求項5

前記選択されたブランク(1、20)からの前記義歯(10、30)の前記三次元モデルは、製造された義歯内でブランクの予め製造された部分端面(2)の少なくとも部分領域が義歯の三次元モデルの選択された部分構造面(7)の代用になるように加工されることを特徴とする請求項3または4に記載の方法。

請求項6

前記偏差の前記最小化が、前記偏差が主として前記選別された部分構造面(7)の縁部の領域内にあるように実施されることを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の方法。

請求項7

前記義歯の前記三次元モデルの前記決定された部分構造面(7)と、前記ブランクの前記予め製造された部分端面との位置関係が決定されることを特徴とする請求項3から6のいずれか一項に記載の方法。

請求項8

前記位置関係を利用して、前記選択されたブランクの加工プランが決められることを特徴とする請求項3から7のいずれか一項に記載の方法。

請求項9

前記ブランクが前記部分端面(2)の前記縁部の領域のみで、かつ加工面(6)の前記部分端面(2)の外側で加工されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。

請求項10

前記ブランクが半透明層(3)を有し、前記予め製造された部分端面(2)が前記半透明層(3)上に配置されることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。

請求項11

前記ブランク(1、20)の前記予め製造された部分端面(2)が前記義歯(10、30)の前記部分構造面(7)を含み、前記半透明層(3)上に配置された前記部分端面(2)が前記部分構造面(7)になるまで加工され、次いで前記半透明層(3)の加工済みの縁部が研磨されることを特徴とする請求項10に記載の方法。

請求項12

前記義歯(10、30)の前記部分構造面(7)が前記ブランク(1、20)の前記予め製造された部分端面(2)を含み、前記予め製造された部分端面(2)と、当初は半透明層(3)を有していない前記部分構造面(7)との間の残りの前記縁部の領域(40)が事後的に半透明層(41)で被覆され、研磨されることを特徴とする請求項10に記載の方法。

請求項13

前記ブランク(1、20)の前記部分端面(2)の外側の前記加工面(6)が、前記製造される義歯(10、30)の表面よりも少なくとも1mmの超過寸法を有することを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。

請求項14

前記決定された部分構造面(7)が、前記義歯(10、30)を口腔内に挿入した後で口腔の外から目視できる面に対応することを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。

請求項15

前記決定された部分構造面(7)が、門歯の場合は舌側面(16)に、好ましくはさらに切歯平面(12)に、または臼歯の場合は頬側面(21)に、好ましくはさらに咬合面(22)に対応することを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。

請求項16

前記決定された部分構造面(7)は、前記義歯の前記三次元モデルの外表面全体の最大50%に達することを特徴とする請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。

請求項17

前記ブランク(1、20)が、形状および/または着色および/または半透明特性が異なる予め製造された部分端面(2)を有する複数のブランク(1、20)から選択されることを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。

請求項18

製造される義歯の幾何形状および表面特性に関して予め製造された部分端面を有する、義歯を製造するためのブランクであって、前記ブランクが前記審美的に重要な予め製造された部分端面(2)の外側に、前記準備された義歯(10、30)の表面(8、12、13、14、15、31、32、33、34)に対して超過寸法を有する加工面(6)を有することを特徴とするブランク。

請求項19

前記ブランク(10、30)の前記加工面(6)が、前記審美的に重要な予め製造された部分端面(2)の外側に、計画された義歯(10、30)の表面(8、12、13、14、15、31、32、33、34)よりも少なくとも1mmの超過寸法を有することを特徴とする請求項18に記載のブランク。

請求項20

前記予め製造された部分端面(2)が前記ブランクの表面積全体の50%に達することを特徴とする請求項18または19に記載のブランク。

請求項21

前記超過寸法が少なくとも1mmであることを特徴とする請求項18から20のいずれか一項に記載のブランク。

請求項22

前記ブランクが半透明層(3)を有し、前記予め製造された部分端面(2)が前記半透明層(3)上に配置されることを特徴とする請求項18から21のいずれか一項に記載のブランク。

請求項23

前記半透明層(3)が0.3mmから1.5mmの間の厚さを有し、好ましくは研磨され、形状および/または半透明性および/または着色が異なる領域を有することを特徴とする請求項22に記載のブランク。

請求項24

前記審美的に重要な予め製造された部分端面(2)が、天然歯に類似した着色と半透明特性を有することを特徴とする請求項18から23のいずれか一項に記載のブランク。

請求項25

前記ブランクに前記加工面(6)が、幾何的基本形状、特に円錐立方体直方体または角錐の一部であることを特徴とする請求項18から24のいずれか一項に記載のブランク。

請求項26

前記加工面(6)の相互の、部分端面(2)に対する、および前記ブランク(1、20)のホルダ(4)に対する前記位置関係が判明していることを特徴とする請求項18から25のいずれか一項に記載のブランク。

請求項27

前記加工面(6)が、位置を特定するための基準面として形成されることを特徴とする請求項18から26のいずれか一項に記載のブランク。

請求項28

前記ブランク(1、20)がプラスチックまたはセラミックス、好ましくは長石セラミックスから製造されることを特徴とする請求項18から27のいずれか一項に記載のブランク。

請求項29

前記ブランク(1、20)が、着色および/または半透明特性が互いに異なる少なくとも2つの層(5)から構成されることを特徴とする請求項18から28のいずれか一項に記載のブランク。

請求項30

前記予め製造された部分端面(2)が、門歯の場合は舌側面(16)に、好ましくはさらに切歯平面(12)に、または臼歯の場合は頬側面(21)に、好ましくはさらに咬合面(22)に対応することを特徴とする請求項18から29のいずれか一項に記載のブランク。

請求項31

複数のブランクを含むブランクのストックであって、少なくとも前記請求項17から25のいずれか一項に記載のものと種類が同じで寸法が異なるブランク(1、20)を含むことを特徴とするブランクのストック。

請求項32

少なくとも1つの義歯の前記三次元モデルを含む、義歯を製造するための歯のデータバンクであって、前記義歯の前記三次元モデルが、境界画定される少なくとも1つの審美的に重要な部分端面(2)を有することを特徴とする歯のデータバンク。

請求項33

前記三次元モデル(10、30)が個々の義歯(10、30)の前記三次元モデルを構成する目的のために前記境界の外側でのみ前記部分端面(2)に適合可能であり、好ましくは前記部分端面(2)の縁部の領域では適合性が低下することを許容できることを特徴とする請求項32に記載のデータバンク。

請求項34

ブランクの少なくとも1つの三次元モデルを含む、義歯を製造するためのブランクのデータバンクであって、前記ブランク(1、20)の三次元モデルが、歯のデータバンクからの歯の三次元モデルの審美的に重要な部分端面(2)と一致する、画定された境界を有する少なくとも1つの部分端面(2)を有することを特徴とするブランクのデータバンク。

請求項35

前記ブランクの各三次元モデルに、前記部分端面の加工の境界に関する情報が含まれることを特徴とする請求項34に記載のブランクのデータバンク。

技術分野

0001

本発明は、加工される義歯三次元モデルが備えられる、義歯を製造するための方法およびブランクに関する。ブランクは形状と表面特性が、製造される義歯の少なくとも部分面と一致する予め製造された部分端面を有している。

背景技術

0002

ドイツ特許第100 05 354 A1号明細書には歯を作製するための歯のストックおよび方法が開示されている。製造業者が製造する歯のストックは、歯頸部領域では作製される歯よりも大きい外形寸法を有している。製造のため、予め製造された歯は装置に固定され、作製される歯の状態と仮想的に関連付けされる。作製される歯に正確に適合する接合保証するため、作製される歯の内部嵌め合いは空洞の溝削りによって、また外部嵌め合いは作製周縁部まで面取りすることによって行われる。

0003

その際に、予め製造された歯は歯頸部領域の作製の周縁部にしか適合し得ず、したがって残りの外表面を患者口腔内解剖学的状態に個々に適合させる自由度がないことが欠点である。

0004

このような予め製造された歯のストックは、色および形状が適合する義歯を保証するために、着色および歯の機能に関して可能性がある全てのバリエーションを揃えなければならず、したがって、天然歯の可能性がある全ての形状および着色を網羅するために、ストックには膨大な数の予め製造された歯が必要になる。

0005

義歯は複雑な方法で完全に予め製造される。

0006

さらに、予め製造された歯の外表面が作製の周縁部の領域で、製造される義歯の最終形態に対して僅かな超過寸法しか有していないことが欠点になることがある。使用される加工工具の位置の制御が、加工される材料との接触で初めて、例えば加工工具の電動モータ電力消費の変化の確認によってしか行われないと、位置の制御は予め製造された歯の最終形態に達する直線でしか可能ではない。

0007

加工工具の電力消費の変化を記録することによって、加工工具が破損し、ひいては電動モータが空転しているか否かを確認することも可能である場合が多い。歯頸部の領域では僅かな材料しか除去されてはならないので、加工工具が破損しておらず、発生する加工材料との摩擦力が少なすぎる場合でも、加工時に誤警報が生ずることがある。

0008

したがって、先行技術ではホルダと予め製造された歯との間に、歯に対する位置が判明している較正体が備えられる。そこで較正体の遮断によって、加工される歯の位置も判明する。

0009

欧州特許第1 454 596 A1号には義歯用の隔膜の製造方法が開示されている。隔膜は着色層を塗布したプラスチック材料製の薄壁の外皮を有しており、隔膜の透明性および色合いは多層構造であるため自由に、かつ独立して形成することができる。着色層は透明または半透明の義歯に着色するための染料からなっている。隔膜は義歯部材の表面に被覆され、厚さは0.2mmから1.5mmである。

0010

計画されている義歯の半透明特性および着色を考慮すると、義歯部材に隔膜を被覆するには時間がかかり、高い技術的コストがかかることが欠点である。したがって、患者が座っている間に義歯を備え付けることは不可能である。

0011

ドイツ特許第198 28 239 A1号から、ブランク群がそれぞれ同じ外側および内側の幾何形状を有し、歯冠用に指定されたブランクの外側の幾何形状が代用の歯の外形と同一であるか、ほぼ同一である、作製される歯を製造するシステムが公知である。

0012

個々の義歯に適合する同じ外形を有するブランクを探し出すために、極めて大規模なブランクのストックを利用できなければならないことが欠点である。

0013

ドイツ特許第198 14 762 A1号から、様々な大きさの純正の人間の歯に基づくプリフォームを使用して義歯を製造する方法が公知である。

0014

完全な義歯をそれから構成する個々のプリフォームは、中間面にしか適合させることができず、外面には適合させることができないことが欠点である。したがって、個々の義歯の形状への需要を満たすには多数のプリフォームを準備しなければならない。

0015

ドイツ特許第296 21 807 U1号から、臼歯小臼歯の損傷した、または作製された咀嚼面および/または側面を扇形または半円状に被覆する、臼歯や小臼歯用の量産の部分歯冠が公知である。

0016

部分歯冠は部分的に破壊された歯の代用には適しているが、完全な歯の代用には適していない。

0017

米国特許第6 979 469 B2号から、研削加工の終了時に材料廃物が最小限になるようにブランクの外形が選択されるブランクのデータバンクが公知である。

0018

この方法の場合、義歯の全ての表面が切削加工によってブランクから削り取られ、したがって義歯の審美的需要を満たすには審美的に重要な面を事後的に被覆しなければならないことが欠点である。

0019

米国特許第5 691 905 A号から、大きさおよび/または着色は異なるが、形状は共通である人工歯および人工歯類が製造される、歯の成形部分のセットを切削し、研磨する方法が公知である。

0020

義歯の審美的需要を満たすために、加工後に審美的に重要な面を再加工しなければならないことが欠点である。

発明が解決しようとする課題

0021

本発明の目的は、比較的小規模なブランクのストックを使用して、技術的コストをそれほどかけずに、最初のセッションから継続的に使用可能であり、天然歯と比較して審美的要求を十分に満たす義歯を製造することである。

課題を解決するための手段

0022

上記の目的は、本発明の方法、158ブランク、31 ブランクのストック、32 歯のデータバンク、および3424 ブランクのデータバンクに関する独立クレーム1の特徴によって達成される。

0023

本発明により、義歯の三次元モデルを準備し、可能性のある複数のブランクから適切なブランクを選択するステップを含む義歯の製造方法が提供される。

0024

義歯の三次元モデルの準備の範囲内で、義歯の三次元モデルで審美的に重要な部分構造面が義歯の外表面の一部として決定され、歯の表面の審美的に重要な予め製造された部分端面を有する複数のブランクから、部分端面が決定された部分構造面に少なくとも近似的に対応するブランクが特定される。ブランクの予め製造された部分端面が少なくとも中央領域で未加工のままに留められるように、義歯の三次元モデルが選択されたブランクから加工される。

0025

義歯の三次元モデルは例えば、本発明による方法で使用するために、ディジタル義歯プラニング・システムを用いて作製部位に適するように構成することによって準備され、データメモリファイルされる。審美的に重要な部分構造面は、位置と形状とに基づいて選択される所定の構造の三次元モデルの部分面である。例えば、審美的に重要な部分構造面として、後に口をあけると口腔の外側から見て目視することができ、審美的な理由から天然歯と類似した視覚的印象を持つ面を選択することができる。

0026

複数のブランクからの、部分構造面に少なくとも近似的に対応する予め製造された部分端面を有するブランクの選択は、好ましくはデータメモリにファイルされた複数のブランクの三次元モデルからコンピュータを利用して選択する形態で行われる。したがって、ブランクの残りの表面は予め製造されたものではなく、計画された義歯の最終形態へと加工される。選択されたブランクの加工は例えば、計算された加工ルーチンに基づいてコンピュータ制御された加工機械によって行うことができる。

0027

したがって、本発明による方法によって、指定の部分面を有するブランクから、一方では部分端面に類似した部分構造面を有し、他方では部分端面の外側の異なる外形を有する複数の異なる義歯を製造することができる。ブランクの製造方法では、計画された義歯に対応して完全に予め製造されるのではなく、例えば形状、着色および半透明性などの指定の部分端面だけが予め製造されなければならない。それによって製造方法が簡単になる。

0028

選択されたブランクからの義歯の製造は、例えば歯科技工士の研究所で計画された義歯とは別個に行うことができる。

0029

部分構造面に少なくとも近似的に類似した部分端面は部分構造面の代わりになる。したがって、予め製造された部分端面の審美的印象はできるだけ変わらないようにされるが、そのためには義歯の三次元モデルの外形は審美的に重要な部分構造面の範囲内で部分端面の少なくとも類似した部分によって代用される。したがって、加工時に予め製造された部分端面の該当する領域が余地として残されるので、製造された義歯は部分構造面の領域で製造されるべき義歯の所定のディジタル三次元モデルからやや異なったものでもよい。部分構造面が例えば目視できる面である場合は、僅かな偏差は隣接の歯との適合の正確さにはそれほど影響を及ぼさない。

0030

有利には、義歯の三次元モデルの準備の範囲内で、作製部位に適合する歯の三次元モデルが、決定された少なくとも1つの審美的に重要な部分端面を有する歯の複数の三次元モデルから選択される。歯のデータバンクからの歯の三次元モデルの各々について、ブランク・データバンク内に歯の部分端面と一致する部分端面を有するブランクの三次元モデルが存在する。歯の選択された三次元モデルが作製部位の個々の歯の状態に適合させるために変更され、決定された部分端面が少なくとも中央領域で未加工のままに留められる。さらに、ブランク・データバンクに適合するブランクのストックが存在し、義歯の三次元モデルが歯の三次元モデルに対応するブランクから加工される。

0031

歯のデータバンクからの歯の三次元モデル、およびブランクのストックに存在するブランクのデータバンクからのブランクの対応する三次元モデルは、所定の境界を有する一致する部分端面を有している。歯の三次元モデルはやや変更されるが、その際、部分端面の少なくとも中央領域は変更されず、個々に適合された義歯の三次元モデルが製造される。引き続いて、ブランクのストックの対応するブランクから義歯が加工される。部分構造面と部分端面の位置関係所与のものであり、部分構造面は歯のデータバンクの歯の三次元モデルの部分端面から製造され、少なくとも中央領域では部分構造面と一致するので、補足的に規定する必要がない。加工機械内でのブランクの位置が判明すると、位置関係が判明しているので加工計画も直ちに用意することができる。

0032

代替として有利には、準備される義歯の三次元モデルの部分構造面は歯のデータバンクからの歯の三次元モデルを利用するのではなく、ユーザーにより入力手段を用いて対話式に、または所定のパラメータを利用してコンピュータによって自動的に決定される。例えば、ユーザーは例えば境界線を引き、または予め規定された行をパズル式に選択することによって、ソフトウエアアプリケーションキーボードマウスなどの入力手段を用いて部分構造面をマークすることができる。部分構造面はさらに、所定のパラメータを用いてコンピュータを利用して自動的に選択することもできる。例えば、光の入射および歯の表面の目視可能性をコンピュータを利用してシミュレートし、見えるものと特定された部分面を自動的に部分構造面として定義することができる。したがって、三次元モデルは部分端面を有する歯のデータバンクを考慮せずに準備されるので、部分端面は部分端面の部分領域からやや異なっていてもよい。

0033

有利には、歯の表面の少なくとも1つの予め作製された部分端面を有する、例えばデータメモリにファイルされたブランクの複数の三次元モデルからの1つのブランクの三次元モデルの選択は、コンピュータによって自動的に行うことができる。その際、歯の三次元モデルの決定された部分構造面と、予め作製された部分端面との偏差は最小限にされる。それによって、部分構造面の部分端面が最も対応するブランクが探し出される。

0034

有利には、選択されたブランクからの義歯の三次元モデルは、製造された義歯内でブランクの予め作製された部分端面の少なくとも部分領域が義歯の三次元モデルの選択された部分構造面の代用になるように加工される。それによって、予め作製された部分端面は部分構造面と類似する領域では未加工のままに留められるが、その場合は製造される義歯は準備された義歯の三次元モデルとはやや異なっている。しかし、目視できる面などの審美的に重要な面の場合は、そのことは義歯の適合の正確さをもたらさない。

0035

有利には、偏差が主として部分構造面の縁部の領域に存在するように偏差の最小化が行われる。部分構造面はコンピュータを利用して部分端面の様々な部分領域と比較され、偏差が最も少ないブランクが選択される。縁部の領域での視覚的な印象重要度が低いので、偏差は縁部の領域にある必要がある。

0036

有利には、義歯の三次元モデルの部分構造面と、予め作製された部分端面の類似した三次元モデルの部分領域とを一致させるため、義歯の三次元モデルの決定された部分構造面とブランクの予め作製された部分端面との位置関係が決定されることができる。これは選択されたブランクの三次元モデル内に義歯の三次元モデルを表示し、視覚制御することによって行うことができる。一致させるための義歯の三次元モデルの位置決めはコンピュータを利用して自動的に、またはユーザーによって行うことができる。義歯の三次元モデルは、例えば、ブランクの三次元モデル内に表示手段でグラフ表示され、ユーザーによって入力手段を用いて位置決めされ、それにより位置関係を確定することができる。

0037

有利には、位置関係を利用して、選択されたブランクの加工プランを決めることができる。その際、加工プランは加工されてはならない面と共に、さらに加工されなければならない面も考慮される。

0038

有利には、ブランクを部分端面の縁部の領域のみで、かつ部分端面の外側の加工されるべき面で加工することができる。それによって、部分端面の少なくとも中央領域に余地が残され、したがって予め作製された部分端面の審美的な表面特性を有する。

0039

有利には、ブランクは半透明層を有し、予め作製された部分端面はこの半透明層上に配置されることができる。それによって、天然歯の半透明特性が模造され、審美的印象を改善することができる。

0040

有利には、ブランクの予め製造された部分表面は義歯の部分構造面を含み、半透明層上に配置された部分表面は部分構造面になるまで加工されることができる。引き続いて半透明層の加工済みの縁部が研磨される。それによって、研削工程で低下した半透明層の半透明特性が再生される。

0041

有利には、義歯の部分構造面はブランクの予め製造された部分端面を含むことができる。予め製造された部分端面と、当初は半透明層を有していない部分構造面との間の残りの縁部の領域は事後的に半透明層で被覆され、研磨される。それによって、部分構造面全体の所望の半透明特性が縁部の領域でも保証される。

0042

有利には、ブランクの部分端面の外側の加工面は、製造される義歯の表面よりも少なくとも1mmの超過寸法を有することができる。

0043

例えばグラインダなどの加工工具の制御は、加工される材料との接触によって行われる場合が多い。したがって、それにより位置制御も、計画されている義歯の表面に達する少なくとも1mm前で行うことができ、精密な加工が可能になる。その上、加工工具は加工中に十分に大きい電気的負荷でブランク内を移動できるので、負荷に応じた制御またはコントロールが可能である。

0044

有利には、決定された部分構造面は、義歯を口腔内に挿入した後で口腔の外から目視できる表面部分に対応することができる。審美的な理由から、目視可能な面は天然歯に類似した視覚的印象を有する必要がある。それは、目視可能な面が部分構造面として選択され、または特定され、天然歯に類似した視覚的印象を保証するブランクの予め作製された部分端面から加工されることによって達成される。

0045

有利には、計画された義歯の決定された部分構造面は、門歯の場合は舌側面に、好ましくはさらに切歯平面に、または臼歯の場合は頬側面に、好ましくはさらに咬合面に対応することができる。前記表面は口を開けた場合に通常の昼光で目視でき、審美的な理由から視覚的印象が天然歯にできるだけ対応する必要がある。これに対して、さらに別の面は審美的印象についてはそれほど重要ではない。

0046

歯科治療では、以下の概念指針役割を果たす。咬合面(okklusal)は臼歯の咀嚼面を意味し、唇側(labial)はの側を意味し、頬側(bukkal)はの側を意味し、近心側(mesial)は歯列弓を意味し、切歯(inzisal)は門歯の切端を意味し、歯頸部(zervikal)は歯の頸部を意味する。したがって、歯は側面の近心面と、側面の遠心面とを有し、門歯の場合は唇の側の唇側面と切歯とを、また臼歯の場合は頬の側の頬側面と咬合面とを有している。義歯の結合面は歯頸部の側を向き、歯頸部面と呼ばれる。

0047

後臼歯は昼光では外からは僅かしか見えず、したがってそこに挿入される義歯には表面の視覚的適合は限定的にしか必要ではない。国際歯科機構によれば、前歯の場合は11〜13、21〜23、31〜33、41〜43の唇側面、前臼歯の場合は14、15、24、25、34、35、44、45の頬側面および/または咬合面、また後臼歯の場合は16〜18、26〜28、36〜38、46〜48の咬合面が、天然歯の視覚的印象の適合を必要とする審美的な面であると見なされる。

0048

有利には、決定された部分構造面は、義歯の三次元モデルの外表面全体の最大50%に達することができる。それによって、ブランクの製造コストは境界内に留まり、ブランクを患者の口腔内の個々の解剖学的状況に正確に適合するように加工する十分な自由度が残され、予め作製された部分端面の少なくとも中央領域に余地が残される。

0049

有利には、ブランクは、形状および/または着色および/または半透明特性が異なる予め製造された部分端面を有する複数のブランクから選択されることができる。半透明層は天然歯に類似した着色と半透明特性とを有している。したがって、様々な天然歯の着色および半透明特性の多様性を網羅する半透明特性を有する多数のブランクが準備されなければならない。

0050

本発明による義歯を製造するためのブランクは、製造される義歯の幾何形状および表面特性が予め作製された部分端面を有している。予め作製された審美的に重要な部分端面の他に、ブランクは準備された義歯の表面に対して超過寸法を有する加工面を有している。

0051

このようなブランクは、部分端面の外側、または周縁の面の加工のための十分な自由度をもたらす。このようにして、一種類のブランクから異なる複数の義歯を製造することができ、それによってブランクのストックの規模を縮小することができる。

0052

有利には、決定された部分構造面は、義歯の三次元モデルの外表面全体の最大50%に達することができる。この面積比率は、審美的に十分な品質で患者の口腔の解剖学的な状況の個々に適合するようにブランクを加工し、同時に部分端面のコストがかかる事前作製を少なく保つには十分である。

0053

有利には、超過寸法は少なくとも1mmであることができる。それによって、材料との接触時に、加工工具の適時の位置制御、すなわち計画された義歯の表面から少なくとも1mmの間隔での位置制御が可能になり、その上、加工時の負荷制御も可能になる。

0054

有利には、ブランクは半透明層を有し、予め製造された部分端面は半透明層上に配置されることができる。それによって、ブランクから、天然歯に類似した半透明特性を有する義歯を加工することが可能になる。

0055

有利には、半透明層は0.3mmから1.5mmの間の厚さを有し、好ましくは研磨され、形状および/または半透明性および/または着色が異なる領域を有することができる。半透明層の厚さは半透明特性の変化を招き、半透明層内部の色素の配分は色彩の視覚的印象に影響を及ぼす。

0056

有利には、予め製造された部分端面は、天然歯に類似した着色と半透明特性を有することができ。したがって、複数のブランクが天然歯の十分な数の着色および半透明性のバリエーションを網羅しなければならない。

0057

有利には、ブランクの残りの加工面は、幾何的基本形状、特に円錐立方体直方体または角錐の一部であることができる。このような幾何的な基本形状は妥当な技術的コストで製造され、ブランクの表面の十分に精密な決定を達成する。

0058

本発明の方法を利用する場合、ブランクの加工面が判明している基本形状を有していれば、付加的な較正面を設ける必要なく、ブランクを加工機械のブランク位置を決めるために引き寄せることができるので有利である。

0059

有利には、加工面の相互の、部分端面に対する、およびブランクのホルダに対する位置関係が判明していることができる。それによって、加工面の複数のポイントの位置を測定することにより、加工機械に対する部分端面の位置を特定することができる。

0060

有利には、加工面は、位置を特定するための基準面として形成されることができる。それによって、加工機械に対するブランクの位置を特定するため、加工工程の前に加工面の位置を特定するための加工面の較正工程を実施することができる。検査される表面の表面特性が損なわれる較正技術、すなわち特に材料除去工程との接触が行われる較正技術を取捨することができる。

0061

有利には、ブランクは、プラスチックまたはセラミックス、好ましくは長石セラミックスから製造されることができる。これらの材料は、歯科技術において実証されており、製造される義歯の要件に応じて特性が選択される。

0062

有利には、ブランクは、着色および/または半透明特性が互いに異なる少なくとも2つの層から構成されることができる。積層されたブランクそれ自体は、先行技術から公知である。層はプラスチックまたはセラミックス、好ましくは長石セラミックスから製造することができる。これらの層は互いに平行に、歯の縦軸に沿って配置することができる。それによって、着色を例えば複数の層内で歯頸部から切歯へと段階的に天然歯の色のグラデーションに適合させることができる。材料自体が半透明で、色素が材料内に配分されている場合は、入射光線は着色された材料の異なる深さから反射される。天然歯の視覚的な色の深みはこのようにしてより良好に模倣される。

0063

有利には、予め製造された部分端面を、門歯の場合は舌側面に、好ましくはさらに切歯平面に、または臼歯の場合は頬側面に、好ましくはさらに咬合面に対応させることができる。

0064

本発明によるブランクのストックは複数のブランクを含んでおり、ブランクのストックは前述のように、種類が互いに同じで、寸法が異なるブランクを含んでいる。したがって、国際歯科機構に基づく特定の歯番号を有する各々の歯には、寸法が異なり、形状、着色、および半透明特性が多様な予め作製された部分端面を有するブランクを含むブランクのストックが存在する。そこで、このブランクのストックから適合するブランクを探し出すことができる。

0065

本発明によって、義歯の少なくとも1つの三次元モデルを含む義歯の製造方法が提供される。義歯の三次元モデルは、境界が決定されている少なくとも1つの部分端面を有している。作製部位に適する三次元モデルが歯のデータバンクから選択され、引き続いて作成部位に適合させることができる。それによって、義歯の構成が容易になる。

0066

有利には、三次元モデルは、個々の義歯の三次元モデルを構成する目的のため、部分端面に境界の外側のみで適合可能であり、好ましくは部分端面の縁部の領域では適合性を低下させることが許容される。それによって、一種類のブランクからそれぞれ同じ予め作製された審美的面を有する異なる複数のブランクを加工するために、既製の歯よりも大きい自由度が得られる。

0067

本発明により、歯のデータバンクからの歯の三次元モデルの審美的に重要な部分端面と一致する少なくとも1つの部分端面を有するブランクの少なくとも1つの三次元モデルを含む、義歯を製造するためのブランクのデータバンクが提供される。それによって、歯のデータバンクからの歯の三次元モデルから始まる義歯の準備の際に、審美的要請を満たし、製造される義歯の三次元モデルの部分構造面に少なくとも近似的に対応する部分端面の準備が達成される。

0068

有利には、ブブランクの各三次元モデルに、部分端面の加工の境界に関する情報が含まれる。それによって、歯のデータバンクからの歯の三次元モデルを適合させる際に、部分端面の少なくとも中央領域を考慮に入れ、変更しないままに留めておくことができる。

発明を実施するための最良の形態

0069

図面を参照して本発明の実施形態を説明する。

0070

図1Aは門歯用の義歯を製造するためのブランク1の平面図を示し、図1B切断線AAに沿った断面図を示す。ブランク1は、半透明層3上に配置された予め作製された部分端面3を有している。予め作製された部分端面2は、国際歯科機構に基づく歯番号41を有する右下の門歯と形状が対応している。ブランク2は、ブランク1を加工機械(図示せず)に固締するホルダ4を含んでいる。

0071

予め作製された部分端面2は、門歯の唇側面の形状を模造している。半透明層3は予め作製された面の切歯端面で1mmの最大の厚さを有し、半透明層3上に配置された予め作製された部分端面2が天然歯と類似した半透明層を有するようにされている。

0072

ブランク1は長石セラミックスから製造され、異なる着色特性を有する3つの層5.1、5.2および5.3からなるように試みることができ、層5.1から5.3は、天然の門歯の色のグラデーションをできるだけ模倣するように形成し、配置することができる。積層された色が異なるブランクは先行技術から公知である。加工面6は直六面体であるが、特に円錐、円筒および角錐などの他の幾何的な基本形状を有することもできる。

0073

加工面6のホルダ4および部分端面2に対する位置関係は判明している。したがって、本発明により面6の様々なポイントの位置を測定することによって、加工機械に対するブランクの、ひいては部分端面2の位置を特定することができる。

0074

部分端面2の内側には、ディジタル三次元モデルとして存在する製造されるべき義歯に部分構造面7が示されている。この部分構造面7は切歯縁部で間隔△i、歯頸部縁部で間隔△z、近心縁部で間隔△m、および遠心縁部で間隔△dを有している。計画されている義歯は歯頸部側に、作製された歯の残根(図示せず)と連結するための内腔8を有している。ブランク1は、部分構造面7が予め作製された部分端面2の内側の領域と近似的に一致するものをストックから選択することができる。

0075

図2Aは、図1Aに示されたブランクから加工された門歯用の義歯10の唇側を示し、図2Bは、図2Aの切断線BBに沿った義歯10の断面図を示す。図1A、1Bのブランクから、内腔8、切歯端面12、近心面13、遠心面14および舌側面15と共に歯頸部面11が自動的に加工され、唇側面16に対応する図1A、1Bの部分構造面7の周囲の部分端面2は加工されていない。

0076

唇側面16の周縁では予め作製された部分端面2が半透明層3と共に研削工程中に加工され、引き続き、研削されない唇側面16と残りの研削された面12から16との間に均一な視覚的遷移部を作製するために研磨される。

0077

図3Aは臼歯用の義歯を製造するためのブランク20の頬側の側面図であり、図3Bはブランク20の咬合面の平面図である。ブランク20は半透明層3上に予め作製された部分端面2を含んでいる。予め作製された部分端面2の形状は、国際歯科機構に基づく歯番号45を有する右下の臼歯の頬側面21と咬合面22とを模倣している。半透明層3は1.5mmの最大厚さを有することができる。ブランク20は長石セラミックスから製造することができ、色のグラデーションが天然の臼歯にできるだけ類似するように、異なる着色特性を有する3つの層5.1、5.2および5.3からなることができる。加工面6はこの場合も直六面体を形成している。

0078

部分端面2の内側には計画されている義歯の部分構造面7が示されており、咬合面22と、頬側面21の主要部分とは変更されないままに留められている。この部分構造面7は部分端面2との間に歯頸部の縁部で間隔△z、近心縁部で間隔△m、遠心縁部で間隔△dを有している。計画されている義歯は歯頸部側に、作製される歯の残根(図示せず)と連結するための空腔を有している。予め作製された部分端面22は、視覚的印象が天然の臼歯と類似した裂溝23を有している。

0079

図4A図3Aのブランクから加工された義歯30の頬側の側面図であり、図4Bは義歯30の咬合面の平面図である。

0080

加工工程中、破線で示す義歯30の内側の空腔8を有するは頸部面31、近心面32、遠心面33および陰影線で示した舌側面34が図3Aのブランクから加工され、頬側面21と咬合面22とを含む部分構造面7の周囲では部分端面2は加工されず、義歯30をホルダ4と連結する円筒形連結路35はそのままにされた。部分構造面7の縁部では、部分構造面7の縁部の領域に所望の半透明特性を生ずるように、加工された半透明層3を次いで研磨することができる。

0081

図5Aは、部分端面2から突出した部分構造面7を有する門歯用の義歯を製造するためのブランク1の平面図であり、図5Bはブランク1の断面図である。したがって、半透明層3の上に配置された予め作製された部分端面2は図1のものよりも小さく、製造される義歯の改革されている部分構造面7は部分端面2を囲んでいる。加工工程では、ブランク1は部分端面2まで加工される。

0082

図6Aは、図5Aのブランクから研削加工された義歯10の平面図であり、図6B図6Aのブランクの切断線DDに沿った断面図である。研削工程では、予め作製された部分端面2と、図6Aでは陰影線で示される部分構造面7との間の縁部の領域40が研削され、その結果、もはや半透明層を有していない。したがって、縁部の領域40の半透明特性を再生するために、縁部の領域40は次いで、図6Bに陰影線で示した半透明層41が被覆される。

0083

図7は、ディスプレイユニット51、コンピュータ・キーボード52、コンピュータ・マウス53およびデータメモリ54を含むコンピュータ50を示している。ディスプレイ・ユニット51は空腔8を有する門歯用の製造される義歯51の三次元モデルを表示する。コンピュータ50は製造される義歯の三次元モデルを構成する際、および義歯10、30(図2、図4、図6)をプラニングする際のデータ処理のために機能することができる。その際、計画されている義歯の部分構造面7(図2、図4、図6)は、選択的にユーザーにより入力手段3および4を使用して手動で、またはコンピュータ1を使用して自動的に選択される。患者の口腔内の義歯の位置から、コンピュータ1を利用してコンピュータ・アルゴリズムを用いて口を通る光の入射をシミュレートし、外側から見える面を自動的に特定し、義歯の部分構造面7(図2、図4、図6)として決定することができる。さらに別の実施形態の可能性は、特定の歯番号を有する対応する歯用の義歯の選択された部分構造面を有する既に計画された熱の三次元モデルのデータメモリ5にファイルされた文献データを用いて、部分構造面7(図2、図4、図6)を自動的に確定することである。

0084

予め作製された部分端面2(図1、図3、図5)を有するブランク1、20は、部分端面2の形状は計画されている義歯の選択された部分構造面7に少なくとも近似的に対応するように、コンピュータ50によって自動的に、または入力手段52および53を利用してユーザーにより手動的に選択される。計画されている義歯の三次元モデルは、選択されたブランク1、20の三次元モデルの内部にディスプレイ・ユニット2で表示され、部分構造面7が部分端面2とできるだけ一致するように位置決めすることができる。さらに、所定の部分端面を三次元モデル内に嵌め込むために位置関係を特定することができる。

0085

引き続き、義歯10、30(図2、図4、図6)を選択されたブランク1、10から加工するために、加工プランが自動的に計算される。

0086

図8は、ディスプレイ・ユニット51によって表示される歯のデータバンクの歯の3つの三次元モデル60.1、60.2、60.3を示しており、歯のデータバンクはデータメモリ54にファイルされている。寸法と形状が異なる歯の三次元モデル60.1、60.2および60.3は国際歯科機構に基づく歯番号41を有する歯の可能性のあるバリエーションを提示する。三次元モデル60.1、60.2および60.3は、形状、着色および半透明特性などの計画されている特性が異なる規定された審美的に重要な部分端面2.1、2.2および2.3を有している。部分端面2.1、2.2および2.3の外側にある残りの面61.1、61.2および61.3は天然歯の形状を模倣した形状が異なっている。本発明の方法では、決定された部分端面2.1から2.3を有する歯のデータバンクの三次元モデル60.1から60.3から、作製部位に適合する三次元モデルが選択される。引き続き、選択された三次元モデルは作製部位の個々の歯の状況に適合させるために、決定された部分端面2.1から2.3が少なくとも中央領域では変更されずに留められるように変更される。それによって、ブランクの部分端面に少なくとも近似的に対応する、部分構造面を有する製造される義歯の、作製部位に適合する三次元モデルが得られる。

0087

図9は、図7のデータメモリ54にファイルされ、ディスプレイ手段51に表示されるブランクのデータバンクからのブランク70.1、70.2および70.3を示している。ブランクのデータバンクからの三次元モデル70.1、70.2および70.3に対応する歯のデータバンクからの三次元モデル60.1、60.2および60.3は一致する部分端面2.1、2.2および2.3を有している。加工面6.1、6.2および6.3の互いの、部分端面2.1、2.2および2.3に対する位置関係は判明している。義歯の三次元モデルの表面データと、義歯がそれから加工されるブランクの三次元モデルの表面特性とが判明していれば、加工工具用の加工プランを作成することが可能である。

0088

図10は、ブランクのデータバンクからのからの三次元モデル70.1、70.2および70.3に基づいて製造されたブランクのストックの3つのブランク80.1、80.2および80.3を示している。ブランク80.1から80.3は加工面6.1、6.2および6.3と、加工機械に固締するためのホルダ4.1、4.2および4.2を有している。本発明の方法では、義歯は、歯のデータバンクから選択された歯60.1、60.2および60.3の部分端面2.1、2.2および2.3と一致する部分端面を有するブランクのストックの1つのブランクから加工される。加工後にも部分端面2.1、2.2および2.3は少なくとも中央領域では変更されずに留められる。加工面6.1から6.3の互いの、部分端面2.1から2.3に対する、およびホルダ4.1から4.3に対する位置関係は判明している。加工工程の前に、ブランクの位置を特定するための較正工程が実施される。その際に、この場合は直方体の基本形状である様々な加工面6.1から6.3の、加工機械に対する少なくとも3つのポイントが特定される。引き続き、加工面6.1から6.3に対する、ホルダ4.1から4.3に対する部分端面2.1から2.3の位置関係、および加工機械に対するホルダ4.1から4.3の位置関係が導き出される。

図面の簡単な説明

0089

門歯用のブランクの平面図である。
図1Aの切断線AAに沿った図1Aのブランクの断面図である。
図1Aのブランクから加工された速成の義歯の断面図である。
図2Aの切断線BBに沿った加工されたブランクの断面図である。
臼歯用のブランクの頬側の側面図である。
図3Aのブランクの平面図である。
図3A、3Bのブランクから加工された速成の義歯の頬側の断面図である。
図4Aの加工されたブランクの平面図である。
部分端面から突出した部分構造面を有する門歯用のブランクの平面図である。
図5Aの切断線CCに沿ったブランクの断面図である。
図5Aのブランクから加工された速成の義歯の平面図である。
図6Aの切断線DDに沿った加工されたブランクの断面図である。
方法を実施する装置である。
ディスプレイ・ユニットによって表示される歯のデータバンクからの歯の三次元モデルである。
ディスプレイ・ユニットによって表示され、図8の歯のデータバンクに対応するブランクのデータバンクからのブランクの三次元モデルである。
図9のブランクの三次元モデルのブランクのストックからのブランクである。

符号の説明

0090

1ブランク
2部分端面
3半透明層
4ホルダ
5 異なる着色特性を有する層
6 加工面
7部分構造面
8空腔
10門歯用の義歯
11 歯頸部面
12切歯端面
13近心面
14遠心面
15舌側面
16唇側面
20 ブランク
21 保護側面
22咬合面
23 空腔
24裂溝
30臼歯用義歯
31 歯頸部面
32 近心面
33 遠心面
34 舌側面
35連結路
40 部分構造面の縁部
41 半透明層
50コンピュータ
51ディスプレイ・ユニット
52 コンピュータ・キーボード
53 コンピュータ・マウス
54データメモリ
60.1 歯の三次元モデル
60.2 歯の三次元モデル
60.3 歯の三次元モデル
2.1 部分端面
2.2 部分端面
2.3 部分端面
70.1 ブランクの三次元モデル
70.2 ブランクの三次元モデル
70.3 ブランクの三次元モデル
6.1 加工面
6.2 加工面
6.3 加工面
4.1 ホルダ
4.2 ホルダ
4.3 ホルダ
80.1 ブランク
80.2 ブランク
80.3 ブランク
△i 切歯での間隔
△z 歯頸部での間隔
△m 近心面での間隔
△d 遠心面での間隔

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