図面 (/)

技術 ガス・センサの作動方法および装置

出願人 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
発明者 アイゼレ,ウルリッヒディール,ロータータベリー,エリッククレット,サッシャサテ,ラファエル
出願日 2007年2月12日 (13年10ヶ月経過) 出願番号 2008-558749
公開日 2009年8月20日 (11年4ヶ月経過) 公開番号 2009-529691
状態 特許登録済
技術分野 濃淡電池(酸素濃度の測定)
主要キーワード 作動準備状態 低温センサ 作動準備 低温表面 蒸発エンタルピー 測定作動 加熱傾斜 中央領
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2009年8月20日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

センサ、特にセラミック材料からなるセンサの作動方法を改善する。

解決手段

センサ、特にセラミック材料からなるセンサの作動方法において、センサが、少なくとも、固有作動温度より大きい衝撃抵抗温度(T3)に加熱される。

概要

背景

物理的性質を決定するためのセンサないしは測定センサが多数使用される。例えば、内燃機関排気系内に、温度センサすすセンサおよびガス・センサが設けられ、これらのセンサは、触媒および制御と組み合わされて、排気ガスの有効な浄化を可能にする。

特に、λセンサを用いて、排気ガス内にλ=1の理論空燃比が設定される。この場合、λ値は、実際に存在する空気/燃料混合物が、完全燃焼のために理論的に必要な、1kgの燃料に対する14.7kgの空気の質量比からどれだけ離れているかを与える。この場合、λは供給空気質量と理論空気質量との商である。

λセンサの作動方法は、固体電解質を有するガルバニック酸素濃淡電池原理に基づいている。固体電解質は、セラミックにより分離された2つの境界面から構成されている。使用されるセラミック材料は約350℃において酸素イオンに対して導電体となるので、このときセラミックの両側の酸素成分が異なる場合には、境界面の間にいわゆるネルンスト電圧が発生される。この電圧はセラミックの両側の酸素分圧比に対する尺度である。内燃機関の排気ガス内の残存酸素含有量は、かなり正確に、エンジンに供給される混合物空燃比関数であるので、排気ガス内の酸素成分を、実際に存在する空燃比に対する尺度として使用することが可能である。

センサの作動温度は、一般にメーカーにより指定され且つ典型的には750°−850℃の間にある。
他のセンサにおいてもまた、しばしば、始動させるためにセンサを作動温度まで加熱することが必要である。好ましくは内燃機関の暖機過程の間にできるだけ早く利用可能なセンサの測定信号を得るために、センサをできるだけ急速に加熱することが望ましい。

内燃機関の始動において、ここでは特に低温の内燃機関において、燃焼時に発生した水蒸気排気系の低温表面上に水滴の形で沈降することがある。
水滴がセンサのセラミック表面に落下したとき、水滴による局部冷却が、温度差に基づく熱応力によってセラミックが破壊されるほどに大きくなることがある。

ドイツ特許公開第19934319号から、例えば、セラミック・センサ・エレメントを保護するために保護管を有するガス測定センサ既知である。測定ガスないしは排気ガスが出入するための開口を有する他の内管が、セラミック・センサ・エレメントを、水との直接接触から保護するものである。

ドイツ特許公開第102004035230号から、そのときに内燃機関の運転状態が決定される、ガス測定センサの作動方法が既知である。例えば低温始動におけるような、排気系内に低温が予想される運転状態が存在する場合、水の作用による熱衝撃の危険を排除するために、センサは低温に低下されるかまたは完全に遮断される。したがって、内燃機関の始動時に、センサは制御準備を有していない。

概要

センサ、特にセラミック材料からなるセンサの作動方法を改善する。センサ、特にセラミック材料からなるセンサの作動方法において、センサが、少なくとも、固有の作動温度より大きい衝撃抵抗温度(T3)に加熱される。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

センサ、特にセラミック材料からなるセンサの作動方法において、前記センサが、少なくとも、固有作動温度より大きい衝撃抵抗温度(T3)に加熱されることを特徴とするセンサの作動方法。

請求項2

衝撃抵抗温度(T3)が、センサの故障確率関数として決定される請求項1の作動方法。

請求項3

衝撃抵抗温度(T3)におけるセンサの故障確率(ψ)は、前記固有の作動温度においてよりも小さい請求項1または2の作動方法。

請求項4

前記センサが、衝撃抵抗温度(T3)を有したとき直ちに測定作動が開始する請求項1ないし3の少なくともいずれかの作動方法。

請求項5

前記センサを衝撃抵抗温度(T3)に加熱したのちに、前記センサが第2の作動温度(T2)で作動される請求項1ないし4の少なくともいずれかの作動方法。

請求項6

第2の作動温度(T2)が、前記固有の作動温度である請求項1ないし5の少なくともいずれかの作動方法。

請求項7

衝撃抵抗温度(T3)に加熱される前に、前記センサが、はじめに、前記固有の作動温度より小さい第1の温度(T1)に加熱される請求項1ないし6の少なくともいずれかの作動方法。

請求項8

内燃機関始動前に、前記センサが衝撃抵抗温度(T3)に加熱される請求項1ないし7の少なくともいずれかの作動方法。

請求項9

衝撃抵抗温度(T3)は、少なくとも、露点終端(tTPE)が到達されるまでの間保持される請求項1ないし8の少なくともいずれかの作動方法。

請求項10

故障確率(ψ)が許容限界値(ψtol)を下回るように、衝撃抵抗温度(T3)が決定される請求項1ないし9の少なくともいずれかの作動方法。

請求項11

衝撃抵抗温度(T3)は、少なくとも、その温度以上でセンサ表面上の水がライデンフロスト効果を受けるライデンフロスト温度の大きさである請求項1ないし10の少なくともいずれかの作動方法。

請求項12

センサの加熱を調節する温度設定手段を備えたセンサの作動装置において、センサが、少なくとも、固有の作動温度より大きい衝撃抵抗温度(T3)を有するように、前記温度設定手段がセンサの加熱を作動させることを特徴とするセンサの作動装置。

技術分野

0001

本発明は、独立請求項に記載のガスセンサ作動方法および装置に関するものである。

背景技術

0002

物理的性質を決定するためのセンサないしは測定センサが多数使用される。例えば、内燃機関排気系内に、温度センサすすセンサおよびガス・センサが設けられ、これらのセンサは、触媒および制御と組み合わされて、排気ガスの有効な浄化を可能にする。

0003

特に、λセンサを用いて、排気ガス内にλ=1の理論空燃比が設定される。この場合、λ値は、実際に存在する空気/燃料混合物が、完全燃焼のために理論的に必要な、1kgの燃料に対する14.7kgの空気の質量比からどれだけ離れているかを与える。この場合、λは供給空気質量と理論空気質量との商である。

0004

λセンサの作動方法は、固体電解質を有するガルバニック酸素濃淡電池原理に基づいている。固体電解質は、セラミックにより分離された2つの境界面から構成されている。使用されるセラミック材料は約350℃において酸素イオンに対して導電体となるので、このときセラミックの両側の酸素成分が異なる場合には、境界面の間にいわゆるネルンスト電圧が発生される。この電圧はセラミックの両側の酸素分圧比に対する尺度である。内燃機関の排気ガス内の残存酸素含有量は、かなり正確に、エンジンに供給される混合物空燃比関数であるので、排気ガス内の酸素成分を、実際に存在する空燃比に対する尺度として使用することが可能である。

0005

センサの作動温度は、一般にメーカーにより指定され且つ典型的には750°−850℃の間にある。
他のセンサにおいてもまた、しばしば、始動させるためにセンサを作動温度まで加熱することが必要である。好ましくは内燃機関の暖機過程の間にできるだけ早く利用可能なセンサの測定信号を得るために、センサをできるだけ急速に加熱することが望ましい。

0006

内燃機関の始動において、ここでは特に低温の内燃機関において、燃焼時に発生した水蒸気排気系の低温表面上に水滴の形で沈降することがある。
水滴がセンサのセラミック表面に落下したとき、水滴による局部冷却が、温度差に基づく熱応力によってセラミックが破壊されるほどに大きくなることがある。

0007

ドイツ特許公開第19934319号から、例えば、セラミック・センサ・エレメントを保護するために保護管を有するガス測定センサ既知である。測定ガスないしは排気ガスが出入するための開口を有する他の内管が、セラミック・センサ・エレメントを、水との直接接触から保護するものである。

0008

ドイツ特許公開第102004035230号から、そのときに内燃機関の運転状態が決定される、ガス測定センサの作動方法が既知である。例えば低温始動におけるような、排気系内に低温が予想される運転状態が存在する場合、水の作用による熱衝撃の危険を排除するために、センサは低温に低下されるかまたは完全に遮断される。したがって、内燃機関の始動時に、センサは制御準備を有していない。

0009

独立請求項の特徴を有する本発明による方法は、従来技術に比較して、センサの加熱において、特に低温排気系内の低温センサの加熱においてもまた、センサが遮断されたままであったり、または低温で作動されるのではなく、固有の作動温度よりも大きい、いわゆる衝撃抵抗温度と呼ばれる温度に加熱されるという利点を有している。

0010

さらに、センサが、固有の作動温度より大きい衝撃抵抗温度(T3)を有するようにセンサの加熱を調節する温度設定手段を備えた、本発明による方法を実行するための装置が提供されることが有利である。

0011

従属請求項に記載の手段により、独立請求項に記載の方法の有利な改良および改善が可能である。
衝撃抵抗温度(T3)がセンサの故障確率の関数として決定されることが、特に有利である。即ち、衝撃抵抗温度を、存在するセンサ・タイプまたは使用事例に適合させ、且つセンサを、それ以上においては十分な熱衝撃安全性が存在する温度に加熱するだけでよいことが有利である。衝撃抵抗温度が、この温度において故障確率が固有の作動温度においてよりも小さいように選択されることが好ましい。

0012

他の改善により、センサが既に衝撃抵抗温度においてセンサの測定作動を行うように設計されている。即ち、既知の方法においてはセンサの安全性の理由から遮断されたままである過程において、既にセンサ信号が評価可能となる。

0013

他の形態において、センサを衝撃抵抗温度(T3)に加熱したのちに、センサが第2の温度(T2)において測定動作が行われるように設計されている。この第2の温度はセンサの作動温度であることが好ましい。即ち、センサは、常に衝撃抵抗温度において作動される必要はなく、熱衝撃の危険がもはや存在しないときに正常作動に切換可能であることが有利である。

0014

他の修正態様において、衝撃抵抗温度(T3)に加熱される前に、センサが、はじめに、第2の温度(T2)ないしはセンサの固有の作動温度より小さい第1の温度(T1)に加熱されるように設計されている。この方法により、センサははじめに低温において加熱可能であり、即ち場合により存在する凝縮水膜を排除可能である。これにより、例えばセンサが程度の差を問わず濡れていることにより、セラミックを急激に加熱したときに熱応力が発生し、これが場合によりセラミックを破壊させるという危険が低減されることが有利である。

0015

他の形態において、内燃機関の始動前にセンサが衝撃抵抗温度に加熱されるように設計されている。この方法は、内燃機関が始動したとき、および最初のガス流れが排気系内に発生したとき、センサが既に作動準備状態にあり且つはじめから関連する測定結果を提供可能であるという利点を有している。

0016

他の有利な修正態様において、衝撃抵抗温度は、少なくとも、露点終端(tTPE)が到達されるまでの間保持され、これにより、排気系内には凝縮液体が存在せず且つ他の温度特に作動温度においても危険なく作動可能である。

発明を実施するための最良の形態

0017

例として、本発明が広帯域λセンサにより示される。本発明は、他のλセンサ、特にその作動準備において液接触による熱衝撃の危険を受けるあらゆるセンサ、センサ装置、測定センサ等にも使用可能であることは明らかである。熱衝撃の危険は、特にセラミックからなるセンサ材料、またはその構造が加えられた機械的応力により容易に破壊されるセラミックに類似の物質からなるセンサ材料において存在する。特に温度が異なるときに材料の伸びが異なることにより、局部的な温度変化が材料内にきわめて大きな機械的応力を発生させることがあり、これにより、材料強度が超えられて材料が破壊することになる。高速カメラによる観察は、この亀裂開始が、液滴が付着したのち僅か数ミリ秒で行われることを示している。

0018

図1は、例として、付属操作装置制御装置)200を備えた、ガス混合物内のガス成分の濃度を決定するためのセンサないしはガス・センサ100を示す。この例においては、ガス・センサは広帯域λセンサとして形成されている。広帯域λセンサは、本質的に、下部領域内にヒータ160を、中間領域内にネルンストセル140を、および上部領域内にポンプ・セル120を含む。ポンプ・セル120は中央領域内に開口105を含み、開口105を通過して排気ガス10がポンプ・セル120の測定室130内に到達する。測定室130の外側端部に電極135、145が配置され、この場合、上部電極135はポンプ・セルに付属されて内部ポンプ電極(IPE)135を形成し、下部電極145はネルンスト・セル140に付属されてネルンスト電極(NE)145を形成する。ポンプ・セル120の排気ガスに面している側は保護層110を有し、保護層110の内部に外部ポンプ電極APE)125が配置されている。外部ポンプ電極125と測定室130の内部ポンプ電極135との間に固体電解質が伸長し、電極125、135にポンプ電圧印加されたとき、固体電解質を介して酸素が測定室130内に搬送可能、または測定室130から搬出可能である。

0019

ポンプ・セル120に他の固体続き、この他の固体は基準ガス室150と共にネルンスト・セル140を形成する。基準ガス室150にはポンプ・セルの方向に基準電極(RE)155が設けられている。基準電極155と、ポンプ・セル120の測定室130内のネルンスト電極145との間に設定された電圧は、ネルンスト電圧に対応する。他のセラミック層内の下部領域内にヒータ160が配置されている。

0020

ネルンスト・セル140の基準ガス室150内に酸素基準ガスが保持される。ポンプ電極125および135を介して流れるポンプ電流(I_pump)により、測定室内に、測定室130内の「λ=1」の濃度に対応する酸素濃度が設定される。

0021

この電流の制御およびネルンスト電圧の評価は操作装置ないしは制御装置200が行う。この場合、演算増幅器220は、基準電極155にかかっているネルンスト電圧を測定し、且つこの電圧を、典型的には約450mVである基準電圧U_Refと比較する。偏差がある場合、演算増幅器220は、抵抗210およびポンプ電極125、135を介してポンプ・セル120にポンプ電流を印加する。

0022

さらに、制御装置200の内部において、ヒータ160への電気ライン内に温度設定手段300が配置され、温度設定手段300は、ヒータに印加されている電圧を、したがって間接的にセンサの温度もまた、λセンサの作動のために適した方法で設定する。

0023

図2並びに図3にλセンサの可能な加熱方式が示され、ここで、図2にはセンサ表面における表面温度の線図が、また図3にはヒータに印加されている電圧の対応の線図が略図で示されている。

0024

図2および図3に例として示されている作動方式は、時点tStartにおける内燃機関のスタート前にセンサの加熱を行う。センサ・エレメントの多孔層内に蓄積された凝縮水を加熱除去するために、センサ・エレメントは、ヒータ電圧U1で、表面温度T1=300℃に加熱される。加熱除去期間Δtaus=t2−t1は、最大蓄積凝縮水量mK,max、印加加熱電力PH,ausおよび水の蒸発エンタルピーΔhvにより決定される。即ち次式成立する。

0025

0026

加熱除去後に、センサ・エレメント表面は電圧U3で衝撃抵抗温度T3に加熱される。センサ・エレメントを直接包囲する保護管を加熱するために、加熱期間ΔtH,SR=tStart−t3の間加熱される。したがって、全予熱期間は、加熱除去期間Δtaus、保護管加熱期間ΔtH,SRおよびそれぞれの加熱傾斜期間t1およびt3−t2から構成されている。

0027

最大温度は時点tTPEにおける露点終端TPEに到達するまで保持される。その後に、センサ表面は電圧U2で標準作動温度T2に低下される。
ここで、原理的に他の温度経過もまた考えられる。特に、適切なセンサにおいては、場合により加熱除去が省略され且つ加熱除去過程なしに直接衝撃抵抗温度T3に加熱されてもよい。

0028

本発明は、エンジン・スタート時のλセンサの即時の制御準備、即ち0秒の作動準備を可能にし、並びに適用条件に基づいて水の注入ないしは熱衝撃が予想される、例えば触媒後方、または引き込んだ場所のような組込み位置におけるセンサの作動を可能にする。これは、落下する液滴が発生した膜蒸発により反発される温度、即ち衝撃抵抗温度にセンサ・エレメントの表面を上昇させる作動方式によって実現される。この方法は、あらゆるλセンサに適用可能である。従来の作動方式は、低温始動の間において露点終端以下においては有害物質エミッションの制御を可能にしていない。

0029

センサ・エレメント表面上における膜沸騰範囲の設定は、接近する液滴と表面との間に蒸気膜自発的に形成させる。液滴は表面に接触せずに反発され、したがって僅かな熱流が伝達されるにすぎない。この効果は、ライデンフロスト効果として、または「熱板上でる液滴」として知られている。

0030

センサを包囲する保護管が同様に膜沸騰範囲に加熱された場合、このとき液滴は同様に反発され、且つ液滴が完全に蒸発されるかまたはガス流れにより保護管から排出されるまで、液滴はセンサ・エレメントと保護管との間で急速に往復運動する。保護管が十分に高温ではなくしたがって核沸騰の範囲内にある場合、液滴は保護管表面上に広がって蒸発する。

0031

水の場合、液相から気相への相転移において1500倍以上の容積増加が起こるので、保護管内発生蒸気量を小さくするために、水滴の急速な往復運動を行わせることが目的に適っている。したがって、核沸騰の場合に発生した蒸気は保護管内の排気ガスを排出させるので、センサは排気ガス組成に対する信号を提供しない可能性が存在する。

0032

さらに、その温度以上においてライデンフロスト効果が発生するライデンフロスト温度と呼ばれる温度は、特に材料に依存し、且つ与えられたセンサ・エレメントに対して固有に決定可能である。ライデンフロスト効果が発生する温度を識別するための特性基準として、液滴が表面上で蒸発するために必要な蒸発期間が使用可能である。

0033

図4にこのような方法が略図で示されている。縦座標に蒸発期間tVが示され、横座標に表面温度TOが示されている。沸騰温度TSの範囲内においては、液体は表面をほぼ完全に濡らし、したがって固体表面から液滴に良好な熱伝達保証されているので、液滴はきわめて急速に蒸発する。温度の上昇と共に、液滴は高温になるので、液滴と表面との間に蒸気クッションが形成され且つ液滴を表面から熱的に絶縁する。蒸気クッションのこの絶縁作用は蒸発期間tVを著しく上昇させることにより顕著になる。この上昇はいわゆるライデンフロスト温度TLTを顕著に表わしている。

0034

上記のように、本発明により、絶縁蒸気クッションの形成期間亀裂発生期間より短くなるようにセンサの表面温度がライデンフロスト温度TLT以上にあるとき、水の注入によるセンサの熱衝撃が回避される。酸化ジルコニウムベースとしたセンサにおいては、この効果は、例えば750℃より大きいセンサ温度ないしは表面温度において発生する。このような表面上に落下した水滴は直ちに蒸気クッションを形成する。この絶縁により、および蒸気クッション上を浮遊する水滴の上下運動により、局部冷却が、およびこれによって熱的に誘導される材料内の機械的応力が回避される。これにより、破壊または亀裂形成が有効に阻止される。

0035

しかしながら、ライデンフロスト温度は表面の材料に依存するのみならず、落下する液体およびその組成にも依存する。酸化ジルコニウム上の純水に対するライデンフロスト温度は470℃であるが、一方で、同じセンサ材料において、排気系内で汚染された水滴に対するこの温度は上記の750℃に上昇する。

0036

ライデンフロスト温度以下の温度においては、センサないしはセラミックは、材料および強度に応じてそれぞれ異なる故障確率で故障する。このことから、その故障確率があらゆる状況のもとで所定の値を超えないようにセラミック材料が選択可能である。

0037

図5に材料A(実線カーブ)および材料B(破線のカーブ)からなるセラミックに対する故障確率ψが温度に対して示されている。
図5の線図は、既知のように、熱衝撃に基づく故障確率が温度の上昇と共に低下することを示す。ライデンフロスト温度TLT以上においてもまた、特定の材料、ここでは例えば材料Aに対して、故障確率は100%に上昇する。しかしながら、驚くべきことに、温度がさらに上昇したとき、故障確率は再び低下することがわかる。即ち、特定のセンサ材料A、Bに対して衝撃抵抗温度T3,A、T3,Bが特定され、この衝撃抵抗温度T3,A、T3,Bにおいては、故障確率ψは適切な限界値ψtolを下回っている。使用例およびセンサの構造に応じてそれぞれ、例えば100−1000ppmの故障確率が許容される。

0038

センサ材料の適切な選択または設計により、例えば表面粗さ、細孔サイズ基盤の組成等により、衝撃抵抗温度T3は調節可能である。

図面の簡単な説明

0039

図1はガス・センサの略構成図を示す。
図2は本発明による方法における略表面温度線図を示す。
図3は本発明による操作におけるヒータに印加された電圧線図を略図で示す。
図4は表面温度の関数としての蒸発期間線図を略図で示す。
図5は表面温度の関数としての故障確率線図を略図で示す。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • エナジーサポート株式会社の「 酸素分析装置の校正方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】圧力検出器の経時変化による測定値のずれを補正することのできる酸素分析装置の校正方法を提供する。【解決手段】酸素分析装置1は、測定電極と基準電極との酸素分圧に応じて発生する両電極間の起電力を検出... 詳細

  • 日本特殊陶業株式会社の「 センサ素子の製造方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】センサ素子の電極が臨む空隙の形状を一定に保ち、センサの特性を安定化させたセンサ素子の製造方法を提供する。【解決手段】1対の電極123、125と、軸線O方向に延びて大気導入孔131となる空隙を有... 詳細

  • 日本特殊陶業株式会社の「 センサ素子の製造方法、センサ素子及びガスセンサ」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】素子本体に後から形成される検知電極の位置ズレを抑制し、センサの特性の変動を抑制したセンサ素子の製造方法、センサ素子及びガスセンサを提供する。【解決手段】固体電解質体42dと、Ptを主成分とする... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ