図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2009年6月11日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題・解決手段

本発明は、1mg/g以下の量の遊離アスパラギンを含む新規酵母抽出物自己溶解酵母およびタンパク加水分解物について記載している。この酵母抽出物、自己溶解酵母またはタンパク加水分解物は、800ppb以下の量のアクリルアミドを含むプロセスフレーバーの製造において有利に使用することができる。このプロセスフレーバーは、食料または飼料香味付けで使用するのに特に適する。

概要

背景

概要

本発明は、1mg/g以下の量の遊離アスパラギンを含む新規酵母抽出物自己溶解酵母およびタンパク加水分解物について記載している。この酵母抽出物、自己溶解酵母またはタンパク加水分解物は、800ppb以下の量のアクリルアミドを含むプロセスフレーバーの製造において有利に使用することができる。このプロセスフレーバーは、食料または飼料香味付けで使用するのに特に適する。なし

目的

本発明は、本発明の第1の態様に従う酵母抽出物、または本発明の第4の態様に従う方法によって得られる酵母抽出物の、食料、飼料または食料もしくは飼料成分、あるいはその調製物における使用を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

乾燥物質を基準として1mg/g以下、好ましくは0.2mg/g以下、より好ましくは0.1mg/g以下の量の遊離アスパラギンを含む酵母抽出物

請求項2

乾燥物質を基準として1mg/g以下、好ましくは0.2mg/g以下、より好ましくは0.1mg/g以下の量の遊離アスパラギンを含む自己溶解(autolysed)酵母

請求項3

生成物の乾燥物質を基準として1mg/g以下、好ましくは0.2mg/g以下、より好ましくは0.1mg/g以下の量の遊離アスパラギンを含むタンパク加水分解物

請求項4

酵母抽出物、自己溶解酵母またはタンパク加水分解物中の遊離アスパラギンの量を低減することができる酵素物理的方法、化学的方法またはこれらの組み合わせを用いて、遊離アスパラギンを含有する出発酵母抽出物、出発自己溶解酵母または出発タンパク加水分解物を処理し、乾燥物質を基準として1mg/g以下、より好ましくは0.2mg/g以下、最も好ましくは0.1mg/g以下である量の、酵母抽出物中、自己溶解酵母中またはタンパク加水分解物中の遊離アスパラギンを得ることを含む、請求項1に記載の酵母抽出物、請求項2に記載の自己溶解酵母または請求項3に記載のタンパク加水分解物の製造方法。

請求項5

前記処理が、酵素と遊離アスパラギンとが反応するのに十分なpH、温度および反応時間の条件下で最終生成物中の遊離アスパラギンの量を低減することができる酵素を用いて実施される請求項4に記載の方法。

請求項6

前記酵素による処理が、遊離アスパラギンの側鎖を修飾することができる酵素、好ましくは遊離アスパラギンの側鎖のアミド基加水分解することができる酵素、より好ましくは酵素アスパラギナーゼ(EC3.5.1.1)を用いて実施される請求項5に記載の方法。

請求項7

前記出発酵母抽出物、前記出発自己溶解酵母または前記出発タンパク加水分解物が、酵母細胞から酵母抽出物または自己溶解酵母を製造するための方法の1つのステップにおいて、好ましくは細胞内容物を放出し、そして任意で少なくとも部分的に分解するための前記酵母細胞の処理の最中、より好ましくは処理の後に得られる中間生成物であるか、あるいはタンパク質基質からタンパク加水分解物を製造するための方法の1つのステップにおいて、好ましくは加水分解してペプチドおよびアミノ酸の混合物にするための前記タンパク質基質の処理の最中、より好ましくは処理の後に得られる中間生成物である請求項4〜6のいずれか一項に記載の方法。

請求項8

食料飼料、または食料もしくは飼料成分における、あるいはこれらの調製物、好ましくはプロセスフレーバー(processflavour)の調製物における、請求項1に記載の酵母抽出物または請求項4〜7のいずれか一項に記載の方法によって得られる酵母抽出物の使用。

請求項9

食料、飼料、または食料もしくは飼料成分における、あるいはこれらの調製物、好ましくはプロセスフレーバーの調製物における、請求項2に記載の自己溶解酵母または請求項4〜7のいずれか一項に記載の方法によって得られる自己溶解酵母の使用。

請求項10

食料、飼料、または食料もしくは飼料成分における、あるいはこれらの調製物、好ましくはプロセスフレーバーの調製物における、請求項3に記載のタンパク加水分解物または請求項4〜7のいずれか一項に記載の方法によって得られるタンパク加水分解物の使用。

請求項11

生成物の乾燥物質を基準として800ppb以下、好ましくは600ppb以下、より好ましくは400ppb以下、最も好ましくは200ppb以下である量のアクリルアミドを含むプロセスフレーバー。

請求項12

請求項1に記載の酵母抽出物、請求項2に記載の自己溶解酵母、請求項3に記載のタンパク加水分解物またはこれらの混合物から選択されるアミノ酸源と、好ましくは少なくとも還元炭水化物とを含有する混合物に、フレーバーが発生するのに十分なpH、温度、圧力および反応時間の条件下での加熱を受けさせることを含む請求項11に記載のプロセスフレーバーの製造方法。

請求項13

1mg/gよりも多い量の遊離アスパラギンを含有する酵母抽出物、自己溶解酵母、タンパク加水分解物、またはこれらの混合物から選択されるアミノ酸源を含有する混合物に、好ましくは1mg/gよりも低いレベルまで遊離アスパラギンの量を低減することができる酵素、物理的方法、化学的方法またはこれらの組み合わせによる処理と、フレーバーが発生するのに十分なpH、温度、圧力および反応時間の条件下での加熱とを受けさせることを含む請求項11に記載のプロセスフレーバーの製造方法。

請求項14

前記混合物の成分が押出機内に導入され、前記混合物が、フレーバーが発生するのに十分なpH、温度、圧力および反応時間の条件下で混練および加熱され、そして得られたプロセスフレーバーが次に押出機から押し出される請求項12または13に記載の方法。

請求項15

pH、温度、圧力および/または反応時間の前記条件が、反応フレーバー(reactionflavour)中のアクリルアミドの量を低減するように調整され、好ましくは、前記プロセスフレーバーが減圧下で乾燥される請求項12〜14のいずれか一項に記載の方法。

請求項16

前記反応フレーバーが、アクリルアミドを修飾または分解することができる酵素、好ましくはアミダーゼによってさらに処理される請求項12〜15のいずれか一項に記載の方法。

請求項17

食料または飼料または食料もしくは飼料成分の香味付けにおける、請求項11に記載のプロセスフレーバーまたは請求項12〜16のいずれか一項に記載の方法によって得られるプロセスフレーバーの使用。

発明の詳細な説明

0001

[発明の分野]
本発明は、酵母抽出物自己溶解(autolysed)酵母タンパク加水分解物と、これらの製造方法と、食料または飼料または食料もしくは飼料成分におけるこれらの使用とに関する。また本発明は、プロセスフレーバー(process flavour)と、その製造方法と、食料または飼料または食料もしくは飼料成分におけるその使用とに関する。

0002

[発明の背景
我々の社会では、加工食品およびレディミールの使用は毎日増加している。このようなタイプの食料には、食料をよりおいしくするために加工中または加工後に、加水分解植物性タンパク質、酵母抽出物、チーズスパイスなどの数種類香味料が添加されることが多い。食料のフレーバーは、調理中に生じる異なる反応経路の複雑な組み合わせの結果であることが知られている。加工食品またはレディミールの製造中に遭遇され得る問題は、その製造における加熱ステップが、満足できるフレーバーを発生させるために十分に長くはないかもしれないことである。しかしながら、加工食品で遭遇され得るフレーバーの格差は、このような食料にプロセスフレーバー(「反応フレーバー(reaction flavour)」とも呼ばれる)を添加することによって満たすことができる。一般に、プロセスフレーバーは、主要な加工ステップが完了した後に加工食品に添加される。

0003

「プロセスフレーバー」という用語は、本明細書全体を通して、フレーバーが発生するために十分なpH、温度、圧力および反応時間の条件下で、少なくともアミノ基の形態の窒素を含有する化合物、および好ましくは少なくとも還元炭水化物を含む成分の混合物を加熱することによって得ることができる独特なフレーバー、例えばミートフレーバーを有する組成物のために使用される。プロセスフレーバーの製造において使用される成分の混合物は、さらに、1つまたは複数の脂質、硫黄含有化合物カルボニル含有化合物などを含み得る。

0004

プロセスフレーバーは、加熱ステップ中に各成分の間で生じる反応経路の複雑な組み合わせによって得られる。プロセスフレーバーの製造に関与するいくつかの反応経路の概観は、例えば、「Savory Flavours」、1995年、T.W.ナゴダウサナ(Nagodawithana)著、米国ウィスコシン州(Wisconsin,USA)のEsteekay Associates Inc.、103−163頁において与えられる。

0005

本発明に従って製造されるプロセスフレーバーにおいて、「少なくとも、アミノ基の形態の窒素を含有する化合物」は、任意で1つまたは複数の補助的なアミノ酸と組み合わせて、酵母抽出物、自己溶解酵母、タンパク加水分解物またはこれらの成分のうちの1つまたは複数の混合物から選択されるアミノ酸源から得ることができる。

0006

様々な技術用途のために長い間商業的に製造されてきたアクリルアミドは、動物および人間に対しておそらく発癌性であると考えられる。1991年、食品科学委員会(Scientific Committee on food)は、食品材料と接触する単量体アクリルアミドを調査し、その評価において、アクリルアミドは遺伝毒性発癌物質であると結論付けられた。

0007

近年、多数の食料およびオーブン調理された食料におけるアクリルアミドの発生が発表され(タレク(Tareke)ら、Chem.Res.Toxicol.13、517−522頁(2000年))、これは世界的な関心をもたらした。さらなる研究によって、焼いた、揚げた、そしてオーブン調理された様々な一般食品において多量のアクリルアミドが検出可能であることが明らかになり、食料中のアクリルアミドの発生はベーキング工程の結果であることが実証された。

0008

プロセスフレーバー(次に数種類の食料において使用される)中のアクリルアミドの存在は、非常に望ましくないであろう。予想外に、本出願人はこれまでに、残念ながら、プロセスフレーバーが多量のアクリルアミド(例えば、10000ppbもの量であり得る)を含み得ることを発見した。プロセスフレーバー中のアクリルアミドは、アクリルアミドの形成が予想され得ない120℃より低い温度においても生成され得る。プロセスフレーバー中のアクリルアミドの存在の問題はこれまで知られていなかった。

0009

酵母抽出物、自己溶解酵母およびタンパク加水分解物は、プロセスフレーバーの製造のためのアミノ酸源として有利に使用することができる。

0010

本出願人はこれまでに、驚くことに、標準の酵母抽出物、標準の自己溶解酵母または標準のタンパク加水分解物がプロセスフレーバーの製造におけるアミノ酸源として使用される場合、高レベルのアクリルアミドが生成され得ることを発見した。

0011

従って、本発明は、低アクリルアミドを含むプロセスフレーバーの製造に適した新規の酵母抽出物、新規の自己溶解酵母および新規のタンパク加水分解物にも関する。さらに、本発明は、低アクリルアミドを含む新規のプロセスフレーバーにも関する。

0012

[発明の詳細な説明]
本発明は、第1の態様では、乾燥物質を基準として1mg/g以下、好ましくは0.2mg/g以下、より好ましくは0.1mg/g以下である量の遊離アスパラギンを含む酵母抽出物に関する。第1の態様に従う酵母抽出物中の遊離アスパラギンの量は0mg/g近くまで低くすることが可能である。

0013

酵母抽出物は、酵母細胞から抽出される水溶性成分を含む組成物と定義される。一般に、酵母抽出物は、アミノ酸、タンパク質ペプチドビタミン、炭水化物およびリン酸塩のような塩を含む。酵母抽出物は、さらに5’−リボヌクレオチドを含んでもよい。酵母抽出物は、例えば、自己溶解酵母抽出物加水分解酵母抽出物とに分けることができる。

0014

自己溶解酵母抽出物は、細胞破壊および高分子酵母材料の消化(溶解)の後に酵母から得ることができる可溶性材料濃縮物である。細胞破壊の後に培地中に放出される活性酵母酵素は溶解に寄与する。これらのタイプの酵母抽出物はアミノ酸が豊富であり、ネイティブRNAは自己溶解工程中に、5’−リボヌクレオチドに分解できない形態に分解または修飾されるので、通常5’−リボヌクレオチドを含まない。これらは、食品産業において、基本的な風味を提供するものとして使用される。酵母抽出物中に存在するアミノ酸は、ブイヨンタイプのブロス風味を食料に付与する。

0015

加水分解酵母抽出物は可溶性材料の濃縮物であり、細胞の破壊、消化(溶解)、そしてプロテアーゼおよび/またはペプチダーゼ、特にヌクレアーゼ、例えば5’−ホスホジエステラーゼなど、そして任意で5’−アデニリックデアミナーゼのような外因性酵素を溶解中に酵母懸濁液に添加した後に酵母から得ることができる。天然酵母酵素は、通常、溶解の前に不活性化される。この過程で、グアニンの5’−リボヌクレオチド(5’−グアニン一リン酸、5’−GMP)、ウラシルの5’−リボヌクレオチド(5’−ウラシル一リン酸、5’−UMP)、シトシンの5’−リボヌクレオチド(5’−シトシン一リン酸、5’−CMP)、およびアデニンの5’−リボヌクレオチド(5’−アデニン一リン酸、5’−AMP)が形成され得る。アデニリックデアミナーゼが混合物に添加されると、5’−AMPは5’−イノシン一リン酸(5’−IMP)に変化される。従って、この方法によって得られる加水分解酵母抽出物は、5’−リボヌクレオチド、特に5’−GMPおよび5’−IMPが豊富である。酵母抽出物は、グルタミン酸モノナトリウム(MSG)が豊富であることも多い。5’−IMP、5’−GMPおよびMSGは、そのフレーバー増強特性について知られている。これらは、特定の種類の食料において、香味がよく美味しい風味を増強することができる。この現象は、「口あたり」または「うまみ」といわれている。

0016

本発明の第1の態様の1つの実施形態では、酵母抽出物は自己溶解酵母抽出物または加水分解酵母抽出物またはこれらの混合物でよい。酵母抽出物は、5’−リボヌクレオチドを含み得る。「5’−リボヌクレオチド」という用語は、ここでは5’−GMP、5’−CMP、5’−UMP、そしてさらに5’−AMPおよび/または5’−IMPの混合物を指すことが意図され、混合物中の5’−IMPは、5’−AMPから5’−IMPへの部分的または完全な転化によって得られる。

0017

第2の態様では、本発明は、乾燥物質を基準として、1mg/g以下、好ましくは0.2mg/g以下、より好ましくは0.1mg/g以下である量の遊離アスパラギンを含む自己溶解酵母に関する。自己溶解酵母中の遊離アスパラギンの量は、0mg/g近くまで低いことが可能である。

0018

自己溶解酵母は、自己溶解酵母抽出物の前駆体である。これは、細胞の破壊および高分子酵母材料の消化(溶解)の後に酵母から得ることができる可溶性材料の濃縮物を含み(ここで、細胞破壊の後に培地中に放出される活性酵母酵素は溶解に寄与する)、溶解中に形成される不溶性物質は、主に、分解した酵母の細胞壁画分によるものである。

0019

第3の態様では、本発明は、生成物の乾燥物質を基準として1mg/g以下、好ましくは0.2mg/g以下、より好ましくは0.1mg/g以下である量の遊離アスパラギンを含むタンパク加水分解物に関する。

0020

タンパク加水分解物は、加水分解の程度および/または使用される酵素の種類によって決定される様々な割合のアミノ酸およびペプチドの混合物を含有する、酸または酵素で処理されたタンパク質基質である。タンパク加水分解物の調製のための典型的なタンパク質基質は、小麦グルテンコーングルテン大豆タンパク質菜種タンパク質、エンドウ豆タンパク質アルファルファタンパク質、ヒマワリタンパク質マメ(fabaceous bean)タンパク質、綿またはゴマ種子タンパク質、トウモロコシタンパク質大麦タンパク質、モロコシタンパク質、ポテトタンパク質、米タンパク質コーヒータンパク質などの植物性タンパク質である。他の可能性のあるタンパク質基質は、乳タンパク質(例えば、カゼイン乳漿タンパク質)、卵白魚タンパク質食肉タンパク質ゼラチンコラーゲン血液タンパク質(例えば、ヘモグロビン)、毛髪羽毛および魚粉を含む)などの動物性タンパク質である。

0021

酵母抽出物、自己溶解酵母またはタンパク加水分解物は、例えば、液体中に溶解された形態または乾燥された形態などの任意の形態でよい。通常、酵母抽出物、自己溶解酵母またはタンパク加水分解物は、例えば、粉末形態または粒状形態などの乾燥形態であり得る。

0022

第4の態様では、本発明は、第1の態様の酵母抽出物、第2の態様の自己溶解酵母、または第3の態様のタンパク加水分解物を製造するための方法に関し、該方法は、好ましくは、乾燥物質を基準として1mg/g以下、より好ましくは0.2mg/g以下、最も好ましくは0.1mg/g以下である量の、最終生成物中の遊離アスパラギンを得るために、最終生成物中の遊離アスパラギンの量を低減することができる酵素、物理的方法、化学的方法、またはこれらの組み合わせによって、出発酵母抽出物、出発自己溶解酵母または出発タンパク加水分解物(全て、遊離アスパラギンを含有する)を処理することを含む。

0023

出発酵母抽出物、出発自己溶解酵母または出発タンパク加水分解物の組成物(全て、遊離アスパラギンを含有する)は、本明細書全体を通して「出発生成物」とも呼ばれる。本発明の方法において使用すべき出発生成物は市販の製品でもよいし、調製方法の最終生成物でもよいし、あるいは最終生成物のための調製方法の1つのステップで得られる中間生成物でもよい。従って、本発明の実施形態では、酵素、物理的方法、化学的方法またはこれらの組み合わせによる処理は、酵母細胞から酵母抽出物または自己溶解酵母を調製するため、またはタンパク質基質からタンパク加水分解物を調製するための方法の1つのステップにおいて得られる遊離アスパラギンを含有する中間生成物に対して実施される。

0024

本発明の方法において使用すべき出発生成物は、上記のように遊離アスパラギンを含有するどの出発生成物でもよい。出発生成物は、例えば液体中に溶解された形態または乾燥形態などの任意の形態でよい。通常、出発生成物は、例えば粉末形態または粒状形態などの乾燥形態であり得る。

0025

本発明の第4の態様に従う方法の実施形態では、遊離アスパラギンの量を低減することができる酵素、物理的方法、化学的方法またはこれらの組み合わせによる処理は、好ましくは、適切な溶媒中でのその懸濁および/または可溶化の後に出発生成物に対して実施され、出発生成物は、酵母抽出物、自己溶解酵母またはタンパク加水分解物であり、市販されているか、あるいは調製方法の最終生成物であるかのいずれかである。通常、溶媒は、酵素が遊離アスパラギンと反応できるようにするために適切であるようなものでもよいし、あるいは物理的または化学的方法において使用されるのに適切なものでもよい。通常、溶媒は水系の溶媒でよく、より好ましくは、溶媒は水である。

0026

本発明との関連では、「遊離アスパラギンの量を低減することができる酵素、物理的方法、化学的方法またはこれらの組み合わせ」とは、遊離アスパラギンの一部または全てを除去すること、および/または遊離アスパラギンを分解して、還元糖の存在下で加熱したときにアクリルアミドの形成をもたらし得ない形態にすることができる任意の酵素または酵素混合物、物理的方法または化学的方法もしくはこれらの組み合わせである。

0027

遊離アスパラギンの量を低減するための処理において使用され得る物理的方法は、一部または全ての遊離アスパラギンを出発生成物から除去する方法である。該方法は、例えば、クロマトグラフ法などの分離技法の使用を含むことができる。化学的方法は、遊離アスパラギンを修飾および/または分解して、アクリルアミドの形成をもたらし得ない形態にする方法である。該方法は、例えば、酸化、還元、脱アミノ化のような化学反応の使用を含むことができる。

0028

本発明の第4の態様の方法の好ましい実施形態では、処理は、酵素が遊離アスパラギンと反応するのに十分なpH、温度および反応時間の条件下で最終生成物中の遊離アスパラギンの量を低減することができる酵素を用いて実施される。

0029

好ましくは、酵素による処理は、遊離アスパラギンの側鎖を修飾することができる酵素、より好ましくは遊離アスパラギン側鎖のアミド基を加水分解することができる酵素、さらにより好ましくは酵素アスパラギナーゼ(EC3.5.1.1)を用いて実施される。

0030

本発明の第3の態様の方法の好ましい実施形態において使用される酵素または酵素の混合物は、酵素調製物として添加することができる。アスパラギナーゼは、例えば植物、動物および微生物(細菌、真菌または酵母など)などの様々な源から得ることができる。適切な微生物の例は、大腸菌属(Escherichia)、エルウィニア属(Erwinia)、ストレプトミセス属(Streptomyces)、シュードモナス属(Pseudomonas)、アスペルギルス属(Aspergillus)およびバチルス属(Bacillus)である。適切な大腸菌属の菌株の一例は、大腸菌(Escherichia coli)である。適切なエルウィニア属の菌株の一例は、黒脚病菌(Erwinia chrysanthemi)である。適切なストレプトミセス属の菌株の例は、ストレプトミセスリビダンス(Streptomyces lividans)またはストレプトミセス・ムリヌス(Streptomyces murinus)である。適切なアスペルギルス属の菌株の例は、アスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)またはアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)である。適切なバチルス属の菌株の例は、バチルスアルカロフィルス(Bacillus alkalophilus)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・ブレビス(Bacillus brevis)、バチルス・サーキュランス(Bacillus circulans)、バチルス・コーアグランス(Bacillus coagulans)、バチルス・ロータス(Bacillus lautus)、バチルス・レンタス(Bacillus lentus)、バチルス・リシェニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megateruim)、バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothemophilus)、枯草菌(Bacillus subtilis)またはバチルス・スリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)である。バチルス属、ストレプトミセス属、大腸菌属またはシュードモナス属の菌株からアスパラギナーゼを産生するための適切な方法の一例は、国際公開第03/083043号パンフレットに記載されている。好ましくは、アスパラギナーゼは、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)または枯草菌(Bacillus subtilis)に由来し、より好ましくはアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)に由来する。アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)からの適切なアスパラギナーゼ(asparginase)は、国際公開第2004/030468号パンフレットに記載されている。

0031

本発明の第4の態様の方法の好ましい実施形態で使用される遊離アスパラギンの量を低減することができる酵素は、酵素が遊離アスパラギンと反応するのに十分なpH、温度および反応時間の条件下で使用されるであろう。

0032

pHおよび温度は、酵素活性に影響を与えることが知られている。使用される酵素の種類によって、当業者は、酵素が反応できるpHおよび温度の最適な条件を決定することができるであろう。さらに、このような条件はテキストによって得ることができる。そして/あるいは、酵素の供給業者によって提供される。酵素が遊離アスパラギンと反応するのに十分な反応時間は、とりわけ、使用される酵素の量および種類と、最終生成物に所望されるアスパラギンの転化の量とに依存する。当業者は、最適な反応時間を決定できるであろう。

0033

遊離アスパラギンの量を低減することができ、出発生成物に添加される酵素の量は、とりわけ、使用される酵素の種類および酵素活性に依存し得る。添加すべき適切な量は、当業者によって決定することができる。

0034

本発明の第4の態様の方法の好ましい実施形態では、遊離アスパラギンの量を低減することができる酵素、物理的方法、化学的方法またはこれらの組み合わせによる処理、好ましくは遊離アスパラギンの量を低減することができる酵素による処理は、酵母細胞から酵母抽出物または自己溶解酵母を製造するための方法の1つのステップで得られる遊離アスパラギンを含有する中間生成物において実施される。

0035

この場合、酵母細胞から酵母抽出物または自己溶解酵母を製造するための方法は、酵母細胞、例えば酵母細胞の発酵ブロスなどの酵母細胞の水性懸濁液から開始され得る。どの種類の酵母でも、本発明の方法において使用することができる。特に、サッカロミセス属クルイベロミセス属またはカンジダ属に属する酵母菌株は適切に使用され得る。サッカロミセス属に属する酵母菌株、例えばサッカロミセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)が好ましい。

0036

酵母細胞の懸濁液を製造するために適切な発酵方法は当該技術分野において知られている。いくつかの場合には、発酵ブロスは、例えば遠心分離またはろ過によって、酵母細胞から酵母抽出物または自己溶解酵母を製造するための方法において使用する前に濃縮され得る。例えば、クリーム酵母(15〜27%w/w/乾燥物質含量まで濃縮されたパン酵母)が使用され得る。

0037

本発明の第4の態様の方法の好ましい実施形態では、遊離アスパラギンの量を低減することができる酵素、物理的方法、化学的方法またはこれらの組み合わせによる処理は、細胞内容物を放出し、そして任意で、少なくとも部分的に分解するために、酵母細胞から酵母抽出物または自己溶解酵母を製造するための方法の1つのステップにおいて、好ましくは酵母細胞の処理の最中、より好ましくは処理の後に得られる遊離アスパラギンを含有する中間生成物に対して実施される。細胞壁は、それによって(部分的に)損傷および/または破壊され、その結果、細胞内容物が放出され、そして任意で、タンパク質および/またはRNAおよび/または多糖類などの細胞内容物は、少なくとも部分的に分解される。

0038

細胞内容物を細胞から放出し、そして任意で、少なくとも部分的に細胞内容物を分解するために、細胞は、当業者に既知の方法を用いて化学的機械的、酵素的、またはこれらの方法の2つ以上の組み合わせによって処理され得る。機械的な処理としては、均質化技法がある。この目的では、高圧ホモジナイザーの使用が可能である。その他の均質化技法は、粒子(例えば、砂および/またはガラスビーズ)による混合、または製粉装置(例えば、ビードミル)の使用を含み得る。化学的な処理としては、塩、アルカリおよび/または1つまたは複数の界面活性剤または洗剤の使用がある。化学的な処理は、特にアルカリが使用される場合、RNAの部分的な分解を生じ、結果として2’−リボヌクレオチドおよび3’−リボヌクレオチドが形成され得るので、場合によってはあまり好ましくないこともある。

0039

好ましくは、任意で化学的および/または機械的な処理の後に、細胞は酵素的に処理される。酵素処理は、酵母細胞に天然酵母酵素および/または添加した外因性酵素の作用を受けさせることによって実施され得る。酵素処理は、使用される酵素の種類に応じて4〜10の間のpH、そして/あるいは40℃〜70℃の間の温度で実施され得る。通常、酵素処理は、1時間〜24時間の間で実施され得る。酵素処理は、細胞壁(部分的に)を損傷および/または破壊することによって細胞内容物を放出するだけでなく、関係する酵素によっては、タンパク質、RNAおよび多糖類などの細胞内容物の分解にも寄与し得る。

0040

1つまたは複数の外因性酵素を酵母細胞に添加して、酵素処理を実施することができる。好ましくは、外因性酵素としてプロテアーゼ、より好ましくはエンドプロテアーゼが使用され得る。任意で、1つまたは複数の外因性酵素は、天然酵母酵素が不活性化された後に添加される。当業者は、天然酵母酵素を不活性化する方法を知っている。不活性化は、例えばpH処理または熱ショックによって影響され、後者の方法が好ましい。熱ショックは、酵母細胞を80〜97℃の温度で5〜10分間処理することによって、適切に実施することができる。本発明の方法によって自己溶解酵母抽出物または自己溶解酵母が製造される場合には、天然酵母酵素は通常不活性化されない。

0041

任意で、RNAを5’−ホスホジエステラーゼ(5’−Fdase)などの5’−リボヌクレオチドに変化させるために使用される1つまたは複数の酵素、そして任意でデアミナーゼも、上記の酵素による処理と一緒に、またはその後に添加され得る。5’−Fdaseは、好ましくは、RNAを5’−リボヌクレオチドに転化するために使用される。5’−Fdaseは、微生物源または植物源(例えば、麦芽根抽出物)から得ることができる。市販の微生物5’−Fdaseの一例は、アマノ(Amano)(日本国)により製造される酵素RP−1である。任意で、デアミナーゼ、例えばアデニリックデアミナーゼによって、5’−AMPは5’−IMPに転化される。市販のデアミナーゼの一例は、アマノ(Amano)(日本国)により製造されるデアミナーゼ500である。

0042

上記のように、本発明の第4の態様の方法の好ましい実施形態では、処理は、酵母抽出物または自己溶解酵母を酵母細胞から製造するための方法の1つのステップで得られる遊離アスパラギンを含有する中間生成物において実施される。好ましくは、処理は、細胞内容物を放出し、そして任意で、少なくとも部分的に分解するために酵母細胞を処理する間、より好ましくは処理した後に実施される。しかしながら、RNAを5’−リボヌクレオチドに変化させるために処理が実施されれば、遊離アスパラギンの量を低減することができる酵素による処理は、RNAの変化の前または後に実施され得る。遊離アスパラギンの量を低減することができる酵素による処理は、細胞内容物を酵母細胞から放出し、そして任意で、少なくとも部分的に分解するために使用される酵素および/または化学物質非活性化の前または後に実施され得る。酵素の不活性化は、上記の方法に従って実施することができる。遊離アスパラギンの量を低減することができる酵素による処理は、前のステップが実行されたpHおよび使用される酵素のpH最適条件に依存して、反応が生じ得る混合物のpHの調整を必要とすることがある。処理の後、遊離アスパラギンの量を低減することができる酵素は、好ましくは、上記の方法の1つを用いて不活性化される。

0043

第4の態様の方法を用いて酵母抽出物が製造される場合、酵母細胞壁の(部分的な)損傷および/または破壊、そして任意で、酵母細胞内容物の損傷の後に得られる不溶性画分は、全ての酵素処理が完了した後、すなわちどのステップが最後に実施されるかに依存して、RNAの5’−リボヌクレオチドへの分解の後、あるいは遊離アスパラギン側鎖のアミド基を加水分解することができる酵素による処理の後のいずれかで除去することができる。不溶性画分は、遠心分離またはろ過などの普通の固体液体分離法によって上澄みから分離することができる。第3の態様の方法を用いて自己溶解酵母が製造される場合、不溶性画分の除去は省略することができる。

0044

固体画分の除去の後に得られる液体画分は濃縮または乾燥され得る。液体画分は濃縮されて液体形態の酵母抽出物をもたらすことができる(通常、約40〜65%w/wの乾燥物質含量を有する)。あるいはさらに濃縮されてペースト形態の酵母抽出物をもたらすこともできる(通常、約70〜80%w/wの乾燥物質含量を有する)。酵母抽出物は、乾燥させて、例えば、約95%w/w以上の乾燥物質含量を有する乾燥粉末にすることができる。自己溶解酵母の製造の場合、液体画分および不溶性画分を含む懸濁液は、酵母抽出物について記載したものと同様の方法に従って、濃縮または乾燥させることができる。

0045

本発明のもう1つの実施形態では、本発明の第4の態様の方法において使用される出発生成物は、加水分解してペプチドおよびアミノ酸の混合物にするために、好ましくは、タンパク質基質を処理する間、より好ましくは処理した後に、タンパク加水分解物をタンパク質基質から製造するための方法の1つのステップで得られる、遊離アスパラギンを含有する中間生成物でよい。

0046

この実施形態では、タンパク加水分解物をタンパク質基質から製造するための方法は、タンパク質基質、例えば適切な溶媒、好ましくは水中のその懸濁液から開始され得る。上記のタンパク質基質のいずれかまたはこれらの組み合わせを使用することができる。好ましくは、タンパク質基質は、加水分解してペプチドおよびアミノ酸の混合物にするために処理される。処理は、化学的または酵素的のいずれかで実施され得る。化学的な処理は通常、当該技術分野において既知の方法、例えば「Savory Flavours」、1995年、T.W.ナゴダウィサナ著、米国ウィスコンシン州のEsteekay Associates Inc.、233−237頁に記載されるような方法に従って、塩酸を用いて実施することができる。好ましくは、処理は酵素的に実施される。好ましくは、エンド−プロテアーゼおよびエキソ−プロテアーゼの混合物を用いて、酵素処理が実施される。適切なエンドプロテアーゼは、動物、植物または微生物材料に由来することができる。これらには、組換え酵素、例えば、遺伝子操作技術によって得られる酵素も含まれる。適切なエンドプロテアーゼの一例は、とりわけ、トリプシン(EC3.4.21.4)、キモトリプシン(EC3.4.21.1)、サブチリシン(EC3.4.21.14)およびパパイン(EC3.4.22.2)であり得る。適切なエキソプロテアーゼは、カルボキシペプチダーゼ(EC3.4.16およびEC3.4.17)および/またはアミノペプチダーゼ(EC3.4.11)を含むことができる。エキソプロテアーゼは、動物、植物または微生物材料に由来し得る。これらは、組換え酵素でもよい。適切なカルボキシペプチダーゼの一例は、例えば、カルボキシペプチダーゼB(EC3.4.17.2)であり得る。適切なアミノペプチダーゼの一例は、例えば、アマノ−日本からのペプチダーゼR(登録商標)、またはABEnzymes(UK)からのコロラーゼ(Corolase)LAP(登録商標)であり得る。さらに、エンドプロテアーゼ、カルボキシペプチダーゼおよびアミノペプチダーゼの両方を含む複雑な酵素調製物を用いることができる。このような調製の一例は、フレーバーザイム(Flavourzyme)(登録商標)(NOVO、デンマーク)またはスミザイム(Sumizyme)FP(登録商標)(日本のShin Ninon).

0047

使用される酵素の種類に応じて、適切なpHおよび温度を用いることができる。適切なpHは、約pH3から9まで変化し得る。適切な温度は約5から75℃まで変化し得る。タンパク質基質、ならびにエキソプロテアーゼおよびエンドプロテアーゼ混合物は一緒にインキュベートされてもよいし、あるいはエキソプロテアーゼは、エンドプロテアーゼを用いるタンパク質基質のインキュベーションの後、任意でエンドプロテアーゼの不活性化の後、インキュベートされても良い。

0048

遊離アスパラギンの量を低減することができる酵素による処理は、エンドプロテアーゼおよび/またはエキソプロテアーゼによる酵素処理中に起こり得る。酵素のpH最適値に依存して、遊離アスパラギンの量を低減することができる酵素による処理は、エンドプロテアーゼによる処理の間、またはエキソプロテアーゼによる処理の間に実施され得る。任意で、遊離アスパラギンの量を低減することができる酵素による処理は、エンドプロテアーゼおよびエキソプロテアーゼによる処理の後に起こり得る。

0049

所望のタンパク加水分解物が得られたらすぐに、該方法で使用される酵素(単数または複数)は不活性化され得る。不活性化は、第3の態様の方法において酵素の不活性化のための同様の条件下で生じ得る。当業者は、酵素を不活性化するために最もよい条件を選択できるであろう。

0050

第4の態様の方法によって得られるタンパク加水分解物は、当業者に既知の方法に従って仕上げることができる。例えば、タンパク加水分解物を含む水性懸濁液は、例えば遠心分離および/または限外ろ過され、次に、例えば蒸発によって濃縮され、そして任意で、スプレー乾燥凍結乾燥流動床処理またはこれらの方法の組み合わせなどの便利な方法で乾燥される。

0051

第5の態様では、本発明は、本発明の第1の態様に従う酵母抽出物、または本発明の第4の態様に従う方法によって得られる酵母抽出物の、食料、飼料または食料もしくは飼料成分、あるいはその調製物における使用を提供する。

0052

第6の態様では、本発明は、本発明の第2の態様に従う自己溶解酵母、または本発明の第4の態様に従う方法によって得られる自己溶解酵母の、食料、飼料または食料もしくは飼料成分、あるいはその調製物における使用を提供する。

0053

第7の態様では、本発明は、第3の態様に従うタンパク加水分解物、または第4の態様の方法によって得られるタンパク加水分解物の、食料、飼料または食料もしくは飼料成分、あるいはその調製物における使用に関する。好ましくは、タンパク加水分解物は、プロセスフレーバーの調製において使用される。

0054

本発明の第5、第6または第7の態様の使用の好ましい実施形態では、酵母抽出物、自己溶解酵母またはタンパク加水分解物は、プロセスフレーバーの製造において使用される。

0055

驚くことに、本発明に従う酵母抽出物、自己溶解酵母またはタンパク加水分解物がプロセスフレーバーの製造において使用される場合、プロセスフレーバーは、普通の酵母抽出物、自己溶解酵母またはタンパク加水分解物を用いて得られるプロセスフレーバー中に存在する量よりもかなり少ない量のアクリルアミドと共に得られる。

0056

第8の態様では、本発明は、生成物の乾燥物質を基準として800ppb以下、好ましくは600ppb以下、より好ましくは400ppb以下、最も好ましくは200ppb以下である量のアクリルアミドを含むプロセスフレーバーに関する。プロセスフレーバーは、ここでは、「発明の背景」に示されたように定義される。プロセスフレーバーは、任意で、1つまたは複数の補助的なアミノ酸と組み合わせて、酵母抽出物、自己溶解酵母、タンパク加水分解物またはこれらの成分の1つまたは複数の混合物から選択されるアミノ酸源から得ることができる。有利に、本発明のプロセスフレーバーは少量の有毒成分アクリルアミドを含む。好ましくは、アクリルアミドは、50ppb、より好ましくは20ppb、さらにより好ましくは10ppbという少量であり、そして最も好ましくは、本発明のプロセスフレーバー中にほとんど存在しない。この特徴によって、本発明のプロセスフレーバーは、食品または食料成分の香味付けにおいて使用するのに特に適切とされる。

0057

第9の態様では、本発明は、本発明の第8の態様のプロセスフレーバーを製造するための方法に関する。該方法は、少なくとも、酵母抽出物、自己溶解酵母、タンパク加水分解物(全て、1mg/g以下、好ましくは0.2mg/g以下、より好ましくは0.1mg/g以下である量の遊離アスパラギンを含有する)、またはこれらの混合物から選択されるアミノ酸源と、好ましくは少なくとも還元炭水化物とを含有する混合物に、フレーバーが発生するのに十分なpH、温度、圧力および反応時間の条件下で加熱を受けさせるステップを含む。

0058

非常に驚くことに、この態様の方法で上記のアミノ酸源が使用される場合、最終生成物中のアクリルアミドの量は、普通のアミノ酸源を用いたプロセスフレーバー中に存在する量と比較してかなり低減される。実施例において示されるように、後者は、プロセスフレーバーが押出機によって製造される場合に特に明らかである。

0059

最終生成物中のアクリルアミドの量は、乾燥物質を基準として800ppb以下、好ましくは600ppb以下、より好ましくは400ppb以下、最も好ましくは200ppb以下である。

0060

1つの実施形態では、本発明の第9の態様に従う方法は、任意で、1つまたは複数の補助的なアミノ酸と組み合わせて、1mg/g以下、好ましくは0.2mg/g以下、より好ましくは0.1mg/g以下である量の遊離アスパラギンを含有する酵母抽出物、自己溶解酵母、タンパク加水分解物、またはこれらの混合物から選択されるアミノ酸源を含む初期混合物から開始される。

0061

もう1つの実施形態では、本発明の第9の態様に従う方法は、1mg/gよりも多い量の遊離アスパラギンを含有する酵母抽出物、自己溶解酵母、タンパク加水分解物、またはこれらの混合物から選択されるアミノ酸源を含む初期混合物から開始されてもよい。この実施形態では、混合物は、例えば、市販の酵母抽出物、自己溶解酵母またはタンパク加水分解物を含むことができる。以下に記載されるプロセスフレーバーを発生させるために適した条件に混合物をさらす前に、まず混合物に、上記のような遊離アスパラギンの量を低減することができる酵素、物理的方法、化学的方法またはこれらの組み合わせによる処理を受けさせて、アスパラギンの量を1mg/gよりも低いレベルまで低下させる。遊離アスパラギンの量を低減するステップは、プロセスフレーバーを発生させるステップと部分的に重複してもよい。

0062

好ましくは、上記の2つの実施形態のような初期混合物は、さらに、少なくとも還元炭水化物を含む。還元炭水化物は、単糖二糖多糖、またはこれらの成分の1つまたは複数の混合物でよい。好ましくは、還元炭水化物は、単糖、好ましくはC5−またはC6−単糖の群から選択され、より好ましくはL−またはD−リボースD−キシロースデキストロース(D−グルコース)、L−アラビノースL−ラムノース、L−フルクトースの群から選択される。本発明は、2つ以上の還元炭水化物を併用する可能性を排除しない。後者の場合、多糖類の化学分解または酵素分解から得られる加水分解物は、マルトデキストリンなどの還元炭水化物源として使用することもできる。好ましくは、還元炭水化物は、混合物の乾燥物質を基準として0〜25%w/wの間、より好ましくは1〜25%w/wの間、さらにより好ましくは2〜25%w/wの間の量で混合物中に存在する。マルトデキストリンなどの多糖類が混合物中に存在する場合、還元炭水化物の量は、混合物の乾燥物質を基準として5%w/wから50%w/wまで、好ましくは10%w/wから40%w/wまで、より好ましくは15%w/wから40%w/wまで変化し得る。

0063

発明の背景において指定されたようなアミノ酸源の量は、初期混合物中にアミノ酸源のほかに他の成分が存在する場合には、混合物全体の乾燥物質を基準として30〜98%w/wでよい。

0064

プロセスフレーバーの製造において使用される成分の混合物は、さらに、油または脂肪などの1つまたは複数の脂質、硫黄含有化合物、カルボニル含有化合物などを含むことができる。

0065

混合物中に油または脂肪が存在する場合、これらは、混合物全体の乾燥物質を基準として0〜5%w/wの量で存在することができる。

0066

好ましくは、反応混合物は溶媒、好ましくは水を含み、通常、反応混合物中の乾燥物質の含量は、水を含む混合物全体を基準として60〜98%w/w、より好ましくは75〜95%w/wであり得る。

0067

成分は、混合物中に存在する水の量にも依存し、当該技術分野で既知の方法に従って混合することができる。成分は同時または後で混合物に添加され得る。機械ミキサーが使用されてもよい。

0068

この態様の方法では、任意で、1つまたは複数のアミノ酸と組み合わせて、少なくとも、上記のようなアミノ酸源またはこれらの混合物、そして好ましくは少なくとも還元炭水化物を含む混合物は、フレーバーが発生するのに十分なpH、温度、圧力および反応時間の条件下で加熱される。

0069

良好なフレーバープロファイルを得るために、本発明の方法における混合物のpHは通常少なくとも2であり得る。好ましくは、pHは4〜8の間である。より好ましくは5〜7の間であり、さらにより好ましくは5.5〜6の間である。pHは、十分に当業者の知識の範囲内である食料に許容される酸または塩基を用いて調整され得る。

0070

通常、プロセスフレーバーを製造するために、反応混合物は、反応時間にも依存して、70〜200℃の間、好ましくは70〜190℃の間の温度で加熱される。より長い反応時間は、通常より低い反応温度を必要とし、より短い反応時間は通常、より高い反応温度を必要とする。反応時間は、数秒(例えば、2秒)〜6時間の間、好ましくは10秒〜4時間の間、より好ましくは20秒〜2時間の間で変化し得る。加熱中の溶媒の損失を回避するために、反応混合物は、還流条件下に保持され得る。

0071

獲得すべきフレーバーの種類およびプロセスフレーバーを製造するために使用されるシステムによって、第9の態様の方法は、減圧(例えば真空オーブン中で例えば50mbar)から、大気圧よりも高い圧力、例えば2〜5barの圧力まで変化する圧力で実施され得る。

0072

任意で、加熱ステップ後のプロセスフレーバー中の水の量が4%w/w以上である場合、第9の態様の方法は、プロセスフレーバーを乾燥するステップを含む。これに関して、オーブン乾燥ベルト乾燥、スプレー乾燥などの当該技術分野において既知の方法を使用することができる。

0073

発生が望まれるフレーバーの種類に応じて、混合物の乾燥物質含量、および/または加熱ステップの温度、および/または加熱ステップの持続時間、および/または加熱ステップ中に用いられる圧力の様々な組み合わせを使用することができる。

0074

例えば、ローストした風味を有するプロセスフレーバーを製造するために、通常、水を含む混合物全体を基準として約80%w/wの乾燥物質を含む混合物は、例えば50〜400mbarの減圧において100℃より高温、例えば110〜120℃の温度で4〜6時時間加熱され得る。

0075

例えば、調理された風味を有するプロセスフレーバーを製造するために、通常、水を含む混合物全体を基準として40〜60%w/wの乾燥物質含量を含む混合物は、約100℃の温度で約1〜2時間加熱される。

0076

本発明の第9の態様の方法の好ましい実施形態では、少なくとも上記のようなアミノ酸源、そして好ましくは少なくとも還元炭水化物を含む混合物の成分は押出機内に導入され、混合物はフレーバーが発生するのに十分なpH、温度および反応時間の条件下で混練および加熱され、そして反応生成物は次に押出機から押し出される。

0077

押出機は、二軸(twin)押出機などのプロセスフレーバーの製造に適切などんなタイプの押出機でもよい。押出機、例えば二軸押出機は当業者に知られている。成分は、同じまたは別々のフィーダから押出機内に導入され得る。押出機が使用される場合、好ましくは、混合物は、110〜190℃、好ましくは130〜165℃の温度で混練および加熱される。好ましくは、1〜3barの圧力が用いられる。反応時間は、好ましくは、2秒〜30分間、より好ましくは10秒〜5分間である。押出機が使用される場合、反応混合物中の乾燥物質の量は、好ましくは、水を含む混合物の全量を基準として少なくとも90%w/wである。

0078

反応生成物は、減圧(例えば、5mbar)から大気圧(例えば、約1bar)まで変化する圧力において押出機から外に出て行く。押し出された生成物はさらに、冷却ベルトまたはそれに適切な任意の方法を用いて冷却および/または乾燥される。

0079

必要であれば、第9の態様の方法は、さらに、最終プロセスフレーバー中のアクリルアミドの量のさらなる低減を目的とする処理を含んでもよい。処理は、生成物中のアクリルアミドの量を低減するために適切であり、プロセスフレーバーの製造において適用され得る任意の処理でよい。

0080

1つの実施形態では、第9の態様の方法におけるpH、温度、圧力および反応時間の条件は、その過程のアクリルアミドの量を低減するために調整される。例えば、プロセスフレーバーは減圧下で乾燥される。圧力は通常20〜400mbarを含む。

0081

もう1つの実施形態では、最終生成物は、アクリルアミドを修飾または分解することができる酵素によって処理される。処理は、酵素がアクリルアミドと反応するのに十分なpH、温度および反応時間の条件下で実行される。好ましくは、アミダーゼ酵素を使用することができる。使用され得る酵素および酵素が使用され得る条件の例は、2005年10月13日に出願された国際特許出願、出願番号第PCT/EP2005/055242号明細書において記載されている。

0082

本発明の第8の態様に従うプロセスフレーバーまたは本発明の第9の態様に従う方法を用いて得られるプロセスフレーバーは、非常に低レベルのアクリルアミドのおかげで、食料または飼料または食料もしくは飼料成分における香味付けとして使用するために非常に適している。

0083

[実施例]
[材料および方法]
[アクリルアミドの測定]
サンプルの前処理]
600mgの乾燥および均質化したサンプルを、5mlのmilliQ水を用いて抽出する。溶液CIL)中の1μgの内部標準13C3アクリルアミドを抽出物に添加する。10分間の遠心分離(6000rpm)の後、3mlの上部層をExtreluut−3BTカラムメルク(Merck))上に移す。15mlの酢酸エチルを用いて、アクリルアミドをカラムから溶出させる。穏やかな窒素の流れの中で酢酸エチルを約0.5mlになるまで蒸発させる。

0084

クロマトグラフィー条件]
ガスクロマトグラフィーを用いて酢酸エチル溶液分析する。CP−Wax57(バリアン(Varian))カラム(長さ25m、内径0.32mm、膜1.2μm)と、キャリアガスとして5.4ml/分の一定流量のヘリウムとを用いて分離を得る。3μlのスプリットレス注入が実施される。オーブン温度を1分間50℃に維持し、その後、温度を30℃/分で220℃まで上昇させる。220℃の一定温度で12分経った後、オーブンを冷却し、次の注入の前に安定化させる。

0085

イオン化ガスとしてメタンを用いるオンライン化イオン化質量分析陽イオンモードで用いて検出を実施する。特徴的なイオン、m/z72(アクリルアミド)およびm/z75(13C3アクリルアミド)を定量化のためにモニターする。

0086

使用装置
GC:HP6890(ヒュレットパッカード(Hewlet Packard))
MSD(質量選択検出器):HP5973(ヒューレット・パッカード)

0087

遊離アミノ酸測定方法
以下の方法を用いて、遊離アミノ酸(例えば、酵母抽出物中)の量を測定した。正確に量した酵母抽出物材料のサンプルを希酸中に溶解し、エッペンドルフ(Eppendorf)遠心分離機における遠心分離によって沈殿物を除去した。ウォータズ(Waters)(米国マサチューセッツ州のミルフォード(Milford MA,USA))のアミノ酸分析システムのオペレータマニュアルに定められるPicoTag法に従って、アミノ酸分析を透明な上澄みに対して行った。そのために、希酸に添加および均質化された液体から適切なサンプルを入手した。後者の溶液から新しいサンプルを採取し、乾燥し、フェニルイソチオシアネートを用いて誘導体化する。HPLC法を用いて、存在する様々な誘導体化アミノ酸を定量し、合計して、秤量したサンプル中の遊離アミノ酸の総レベルを計算した。

0088

[実施例1]
[遊離アスパラギンが少ない自己溶解酵母抽出物の製造]
酵素単位の定義:pH5.5および37℃において1分間にL−アスパラギンから解放されるNH31μmole。

0089

200lの20%の自己溶解酵母抽出物(Gistex(登録商標)LS、オランダ(The Netherlands)のDSMFood Specialties)の水溶液を作った。4NのKOHを用いてこの溶液のpHを5.1に調整した。20mlのアスパラギナーゼ溶液(溶液は4602酵素単位/mlを含有した)を酵母抽出物溶液に添加し、混合物を51℃で4時間インキュベートした。反応が終了したらすぐに、熱処理によって酵素を不活性化した。pHをpH6.5に調整した後、得られた溶液をスプレー乾燥した。最終生成物は、3.5%w/wよりも少ない量の水を含有した。混合物のアミノ酸組成を、最初と上記のような酵素処理の後とに測定した。結果は表1に記載される。

0090

使用したアスパラギナーゼは、国際公開第2004/030468号パンフレットに記載されるアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)アスパラギナーゼであった。

0091

表1の結果は、明らかに、アスパラギナーゼ処理の後の酵母抽出物がアスパラギンを含まないことを実証する。さらに、アスパラギン酸の量は、アスパラギンの低下量と同様の量で増大する。

0092

0093

[実施例2]
[加熱ステップにおいて異なる温度のオーブンを用いたプロセスフレーバーの調製]
処方2a
81.3gのGistex(登録商標)LS粉末(オランダのDSMFood Specialties)
16.0グラムのMaxarome(登録商標)Plus HS粉末(オランダのDSM Food Specialties)
24.3グラムのデキストロース一水和物
処方2b
81.3gの実施例1で得られる酵母抽出物、粉末
16.0グラムのMaxarome(登録商標)Plus HS粉末(オランダのDSM Food Specialties)
24.3グラムのデキストロース一水和物。

0094

Gistex LS粉末は、1%w/w未満の塩化ナトリウム、62%w/wの量のタンパク質、および全タンパク質の40〜50%w/wの量の遊離アミノ酸を含む自己溶解酵母抽出物であり、全ての重量パーセントは乾燥物質を基準とする。

0095

Maxarome Plus HS粉末は、乾燥物質を基準として約40%w/wの塩化ナトリウムを含む加水分解酵母抽出物である。さらに、それぞれ約3%w/wの5’−GMPおよび5’−IMP(二ナトリウム水和物塩として測定される)、5%w/wのグルタミン酸遊離酸として測定される)、72%w/wのタンパク質、および全タンパク質の約20%w/wである量の遊離アミノ酸を含み、全ての重量パーセントは、塩化ナトリウムを含まない酵母抽出物の乾燥物質を基準とする。

0096

いずれの場合にも、粉末をスプーン攪拌した。液滴状で、3.4グラムのヒマワリ油粉末混合物に攪拌しながら落とした。

0097

粉末混合物をアルミニウムトレイ上に分けた。

0098

粉末をオーブン内で異なる温度で一定の時間加熱し、得られた粉末は、ローストビーフのフレーバーを有した。

0099

アクリルアミドの存在について粉末を分析した。結果は、表2に報告される。

0100

0101

[実施例3]
[バッチニーダーを用いるプロセスフレーバーの調製]
30グラムの処方3、3a、(その組成については表3を参照)のサンプルを、特定の温度に予熱した50ccのバッチニーダーに移し、同じ温度で180秒間混合した。

0102

処方3、3aのために使用した温度:145および150℃。

0103

0104

得られたプロセスフレーバーは、ローストチキンの風味を有した。

0105

得られたプロセスフレーバーを、アクリルアミド含量について分析した。

0106

結果は表4に報告される。

0107

0108

[実施例4]
[押出機を用いるプロセスフレーバーの調製]
[方法の説明:]
水用の投与装置およびインジェクタと、油用の投与装置およびインジェクタが備えられた二軸(twin−screw)押出機に、別々のフィーダを用いて、糖および酵母抽出物の混合物を添加する。2つの異なる処方(処方4および4a、表4を参照)を使用した。各処方8キログラムを、165℃で1時間、押出機内で加工した。

0109

大気圧下で、生成物を室内で押出機から押し出し、圧力ロールが備えられた冷却ベルト上で冷却および乾燥し、粉砕し、試料採取した。

0110

0111

得られた生成物は、濃いローストビーフの風味を有した。サンプルをアクリルアミドについて分析した。

0112

[結果:]
処方4:4568ppb。
処方4a:400ppb。

0113

[実施例5]
[遊離アスパラギンの少ないカゼイン加水分解物の製造]
酵素単位の定義:pH5.5および37℃において1分間にL−アスパラギンから解放されるNH31μmole。

0114

1lの10%のカゼイン加水分解物の水溶液を作った。この溶液のpHを5.1に調整した。62mgのアスパラギナーゼ(14772単位/mgを有する)をカゼイン溶液に添加し、混合物を51℃で2時間インキュベートした。反応が終了したらすぐに、熱処理によって酵素を不活性化した。得られた溶液を凍結乾燥した。混合物のアミノ酸組成を、最初と上記のような酵素処理の後とに測定した。結果は表6に記載される。

0115

0116

使用したアスパラギナーゼは、国際公開第2004/030468号パンフレットに記載されるアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)アスパラギナーゼであった。

0117

[実施例6]
[カゼイン加水分解物に基づいたプロセスフレーバーの製造]
4.7gのグルコース、0.4gのグリシン、1.6gのマルトデキストリンおよび実施例5で調製した13.4gのカゼイン加水分解物からなる混合物を調製した(アスパラギンを含まない)。リファレンスとして、実施例5のカゼイン加水分解物の代わりに非アスパラギナーゼ処理カゼイン加水分解物を用いて同様の混合物を調製した。

0118

両方の混合物を155℃で45分間オーブン処理した。最後に、材料および方法のセクションに記載した方法を用いてアクリルアミド含量を測定した。

0119

アクリルアミド分析の結果は表7に記載される。

0120

0121

[実施例7]
[遊離アスパラギンの少ない自己溶解酵母の製造]
18.5%乾燥固体のサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のクリーム酵母2lを、2グラムのエンドプロテアーゼアルカラーゼ(登録商標)(Novozymes−Denmark)の存在下、pH5.1において51℃で24時間自己溶解させた。次に、反応混合物を熱処理して、全ての酵素活性を不活性化した。

0122

1lの反応混合物を、53mgのアスパラギナーゼ(14772単位/mgを有する)の存在下で、pH5.1および51℃で2時間さらにインキュベートした。次に、熱処理によって酵素を不活性化した。得られた溶液をスプレー乾燥した。リファレンスサンプル(アスパラギナーゼで処理しない)もスプレー乾燥した。乾燥材料(アスパラギナーゼによる処理ありおよび処理なし)のアミノ酸組成を測定した。結果は、表8に記載される。

0123

0124

使用したアスパラギナーゼは、国際公開第2004/030468号パンフレットに記載されるアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)アスパラギナーゼであった。

0125

[実施例8]
[自己溶解酵母に基づいたプロセスフレーバーの製造]
4.7gのグルコース、0.4gのグリシン、1.6gのマルトデキストリンおよび13.4gの実施例7で調製した自己溶解酵母(アスパラギンを含まない)からなる混合物を調製した。リファレンスとして、処理していない自己溶解酵母を用いて同様の混合物を調製した

0126

両方の混合物を155℃で45分間オーブン処理した。最後に、材料および方法のセクションに記載した方法を用いてアクリルアミド含量を測定した。

0127

アクリルアミド分析の結果は表9に記載される。

0128

0129

[実施例9]
[遊離アスパラギンの少ない酵母抽出物の製造]
18.2%乾燥固体のサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のクリーム酵母2lを、2グラムのエンドプロテアーゼアルカラーゼ(登録商標)(Novozymes−Denmark)の存在下、pH5.1において51℃で17.5時間自己溶解させた。反応混合物を、613mgのアスパラギナーゼ(1802単位/mgを有する)の存在下で、pH5.1および51℃で2時間さらにインキュベートした。遠心分離によって細胞壁を除去し、上澄みを95℃で5分間熱処理して、存在する全ての酵素活性を不活性化した。次に、上澄みを濃縮し、スプレー乾燥した。

0130

アスパラギナーゼ処理の前および後の反応混合物中、そして最終抽出粉末中のアスパラギン濃縮物を測定した。結果は、表10に記載される。

0131

0132

使用したアスパラギナーゼは、国際公開第2004/030468号パンフレットに記載されるアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)アスパラギナーゼであった。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ