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課題・解決手段

律動管理(CRM)システムは、血行力学的信号感知し、かつ血行力学的信号から1つ以上の心臓動作パラメータを導くために、非侵襲性血行力学的感知装置と、埋め込み型医療装置とを含む。非侵襲性血行力学的感知装置は、埋め込み型医療装置が埋め込まれる身体に外部取り付けされるように構成された少なくとも一部を含む。1つ以上の心臓動作パラメータは、種々の診断監視治療制御の目的で使用される。

概要

背景

心臓は、人間の循環系の中心である。それは、2つの主要なポンピング機能を実行する電気機械システムを含む。心臓の左側部分は、酸素化された血液をから吸い出し、かつそれを身体器官に押し出して、器官にその酸素代謝要求を提供する。心臓の右側部分は、脱酸素化された血液を身体器官から吸い出し、かつそれを、血液が酸素化される肺に押し出す。これらのポンピング機能は、心筋心臓筋)の周期性収縮によって達成される。正常な心臓において、洞房結節は、正常な洞調律活動電位と呼ばれる電気インパルスを発生させる。電気インパルスは、電気伝導系を介して心臓の種々の領域に伝播し、これらの領域の心筋組織興奮させる。正常な電気伝導系における活動電位の伝播の組織的な遅延によって、心臓の種々の部分が同期して収縮し、正常な血行力学的性能によって示される効率的なポンピング機能をもたらす。遮断された、さもなければ異常な電気伝導及び/又は悪化した心筋組織は、心臓収縮同期不全を引き起こし、心臓や身体の残りの部分への血液供給の低下を含む、乏しい血行力学的性能となる。心臓が、身体の代謝要求に応じるために十分な血液を押し出せない状態は、心不全として知られている。

心筋梗塞MI)は、冠状動脈のような血管の閉塞によって引き起こされる血液供給の中断によって心筋が適正な酸素及び代謝物除去を奪われる状態である、心虚血から生じた心筋組織の部分的な壊死である。梗塞組織として知られる壊死組織は、正常で、健康的な心筋組織の収縮性を失う。従って、心筋の全体的収縮性は弱められ、血行力学的性能の低下をもたらす。MIに続き心臓リモデリングは、梗塞組織の領域の膨張から始まり、かつ左心室全体の大きさの長期にわたる、全体的膨張と形状変化へ進行する。結果には、血行力学的性能の更なる低下、心不全を発現する危険の著しい増加、再発性MIを患う危険を含む。

心臓刺激治療は、心臓に電気パルスを送ることにより、電気伝導系の機能を回復させ、かつ心筋組織の悪化を減少させるために適用された。それらの患者に対する潜在的利益は、かかる治療が、時間の経過に伴い変化する、血行力学的性能に影響を及ぼす患者の心臓状態や他の生理的因子適応できる時に達成又は最大にされる。心臓刺激治療はまた、患者の心臓状態と代謝要求によって決まる衝撃の程度によって、血行力学的性能又は心臓リモデリングに意図されない効果を生じることがある。一例において、ペーシングパルスを比較的高い繰り返し数で一時的に送ることは、激しい身体活動関与する患者の瞬間的な代謝要求を満たす血行力学的性能のレベルを提供することがある。しかしながら、ペーシングパルスを比較的高い繰り返し数で長期にわたり送ることは、心筋組織の更なる悪化をもたらす。もう1つの例において、心筋組織の更なる悪化を予防する心臓刺激治療は、治療が実施される時に血行力学的性能が更に損なわれるので、患者の運動能力を著しく制限することがある。

概要

律動管理(CRM)システムは、血行力学的信号感知し、かつ血行力学的信号から1つ以上の心臓動作パラメータを導くために、非侵襲性血行力学的感知装置と、埋め込み型医療装置とを含む。非侵襲性血行力学的感知装置は、埋め込み型医療装置が埋め込まれる身体に外部取り付けされるように構成された少なくとも一部を含む。1つ以上の心臓動作パラメータは、種々の診断監視、治療制御の目的で使用される。

目的

心臓の左側部分は、酸素化された血液を肺から吸い出し、かつそれを身体器官に押し出して、器官にその酸素代謝要求を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

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請求項1

外部付属物の1つに取り付けられるように構成された少なくとも一部を含む非侵襲性血行力学的感知装置であって、血行力学的信号感知する血行力学的センサと、血行力学的信号に関連した血行力学的データを生成するセンサ信号プロセッサと、血行力学的データを非侵襲性血行力学的感知装置から送信するセンサ遠隔測定回路とを含む、非侵襲性血行力学的感知装置と、非侵襲性血行力学的感知装置に通信可能に連結された埋め込み型医療装置であって、非侵襲性血行力学的感知装置から血行力学的データを受信する埋込可能型遠隔測定回路と、電気刺激を送る電気刺激回路と、1つ以上の刺激パラメータを使用して電気刺激を送るのを制御することに適し、血行力学的データを使用して1つ以上の刺激パラメータを調整するのに適した刺激パラメータ調整モジュールを含む刺激コントローラとを含む埋め込み型医療装置とを含む、外部付属物を有する身体に連結されるシステム

請求項2

血行力学的センサは、フィンガクリップセンサ、足指クリップセンサ、クリップセンサの1つを含む請求項1に記載のシステム。

請求項3

非侵襲性血行力学的感知装置は、血行力学的センサに連結された携帯中継器を含み、携帯中継器は、信号プロセッサとセンサ遠隔測定回路の少なくとも一部を含む請求項1又は2に記載のシステム。

請求項4

血行力学的センサがフィンガクリップセンサを含み、かつ携帯中継器がリストバンドに組み込まれる、リストバンドを含む請求項3に記載のシステム。

請求項5

血行力学的センサは、動脈血液量を示す信号、脈圧を示す信号、血中酸素飽和度を示す信号、心拍数を示す信号の1つ以上を感知するのに適した請求項1から4のいずれかに記載のシステム。

請求項6

血行力学的センサは、プレチスモグラフィセンサを含む請求項1から4のいずれかに記載のシステム。

請求項7

血行力学的センサは、パルスオキシメータを含む請求項1から4のいずれかに記載のシステム。

請求項8

血行力学的センサは、末梢血圧を感知するのに適した圧力センサを含む請求項1から4のいずれかに記載のシステム。

請求項9

埋め込み型医療装置は、血行力学的データを処理するのに適した埋込可能型信号プロセッサを含み、かつセンサ信号プロセッサと埋込可能型信号プロセッサの一方は、血行力学的データを使用して1つ以上の心臓動作パラメータを生成するのに適したパラメータ発生器を含む請求項1から8のいずれかに記載のシステム。

請求項10

パラメータ発生器は、脈圧を表す脈圧パラメータを生成するのに適した脈圧発生器、血中酸素飽和度を表す血中酸素飽和度パラメータを生成するのに適した血中酸素飽和度発生器、及び心拍数を表す心拍数パラメータを生成するための心拍数発生器の1つ以上を含む請求項9に記載のシステム。

請求項11

刺激パラメータ調整モジュールは、1つ以上の心臓動作パラメータを使用して1つ以上の刺激パラメータを調整するのに適している請求項9又は10に記載のシステム。

請求項12

刺激パラメータ調整モジュールは、1つ以上の心臓動作パラメータを使用して1つ以上の刺激パラメータの少なくとも1つの刺激パラメータをほぼ最適化するのに適した刺激パラメータ最適化モジュールを含む請求項9から11のいずれかに記載のシステム。

請求項13

埋込可能型遠隔測定回路は、埋め込み型医療装置からデータを送信するのに更に適し、かつ埋め込み型医療装置は、1つ以上の心臓動作パラメータを表すデータを記憶するのに適したデータ記憶装置を含み、かつ埋め込み型医療装置に通信可能に連結された外部システムを更に含み、外部システムは、埋め込み型医療装置からデータを受信するための外部遠隔測定回路と、埋め込み型医療装置のデータ記憶装置に記憶されたデータを検索するためのデータ検索コマンドを含むユーザコマンドを受信するのに適したユーザ入力装置と、血行力学的信号を表すデータ及び1つ以上の心臓動作パラメータを表すデータの少なくとも一方を含む検索されたデータを表示するための表示装置とを含む請求項9から12のいずれかに記載のシステム。

請求項14

電気刺激回路は、ペーシングパルスを送るためのペーシング回路を含み、刺激コントローラは、1つ以上のペーシングパラメータを使用してペーシングパルスの送りを制御するためのペーシングコントローラを含み、かつ刺激パラメータ調整モジュールは、1つ以上の心臓動作パラメータを使用して1つ以上のペーシングパラメータを調整するのに適したペーシングパラメータ調整モジュールを含む請求項9から13のいずれかに記載のシステム。

請求項15

ペーシングパラメータ調整モジュールは、1つ以上の心臓動作パラメータが、許容可能なレベル心拍出量を示す間に、心室負荷除去をほぼ最大にするために、1つ以上のペーシングパラメータを調整するのに適している請求項14に記載のシステム。

請求項16

ペーシングパラメータ調整モジュールは、1つ以上の心臓動作パラメータを使用してペーシングパルスの送りを開始し、停止し、又は調整するのに適したペーシング安全スイッチを含む請求項14又は15に記載のシステム。

請求項17

電気刺激回路は、ペーシングパルス及び電気除細動除細動パルスの1つ以上を含む心臓刺激パルスを送るために心臓電気刺激回路を含み、かつ刺激コントローラは、1つ以上の心臓動作パラメータを少なくとも使用して不整脈を検出し分類するのに適した不整脈検出器を含み、刺激コントローラは、検出された各不整脈の分類に従って、検出された不整脈を治療するために心臓刺激パルスの送りを制御するのに適している請求項9から13のいずれかに記載のシステム。

請求項18

電気刺激回路は、神経刺激パルスを送るために神経電気刺激回路を含み、刺激コントローラは、1つ以上の神経刺激パラメータを使用して神経刺激パルスの送りを制御するために神経刺激コントローラを含み、かつ刺激パラメータ調整モジュールは、1つ以上の心臓動作パラメータを使用して1つ以上の神経刺激パラメータを調整するのに適した神経刺激パラメータ調整モジュールを含む請求項9から17のいずれかに記載のシステム。

請求項19

神経刺激パラメータ調整モジュールは、1つ以上の心臓動作パラメータが、許容可能なレベルの脈圧と許容可能な心拍数との1つ以上を示すときに、心室リモデリングを予防するために1つ以上の神経刺激パラメータを調整するのに適している請求項18に記載のシステム。

請求項20

神経刺激パラメータ調整モジュールは、1つ以上の心臓動作パラメータが異常に高い血圧を示す時に血圧を下げるために1つ以上の神経刺激パラメータを調整するのに適している請求項18に記載のシステム。

請求項21

神経刺激パラメータ調整モジュールは、1つ以上の心臓動作パラメータを使用して神経刺激パルスの送りを開始、停止、又は調整するのに適した神経刺激安全スイッチを含む請求項18に記載のシステム。

請求項22

身体の外部付属物に取り付けられた非侵襲性血行力学的センサを使用して血行力学的信号を感知することと、血行力学的信号に関連した血行力学的データを生成することと、血行力学的データを、無線通信リンクを介して埋め込み型医療装置に送信することと、埋め込み型医療装置の刺激コントローラを使用して血行力学的データを使用して1つ以上の刺激パラメータを調整することと、1つ以上の刺激パラメータを使用して電気刺激を送るのを制御することと、埋め込み型医療装置から電気刺激を送ることとを含む電気刺激を送る方法。

請求項23

血行力学的信号を感知することは、動脈血液量、脈圧、血中酸素飽和度、心拍数の1つ以上を示す血行力学的信号を感知することを含む請求項22に記載の方法。

請求項24

血行力学的信号を感知することは、プレチスモグラム酸素測定信号、血圧信号の1つ以上を感知することを含む請求項22又は23に記載の方法。

請求項25

血行力学的信号を使用して1つ以上の心臓動作パラメータを生成することを更に含み、1つ以上の心臓動作パラメータは、各々が心機能尺度である請求項22から24のいずれかに記載の方法。

請求項26

1つ以上の心臓動作パラメータを生成することは、脈圧を表す脈圧パラメータ、血中酸素飽和度を表す血中酸素飽和度パラメータ、心拍数を表す心拍数パラメータの1つ以上を生成することを含む請求項25に記載の方法。

請求項27

1つ以上の心臓動作パラメータを生成することは、埋め込み型医療装置の外部の信号プロセッサを使用して1つ以上の心臓動作パラメータを生成することを含み、かつ血行力学的データを埋め込み型医療装置に送信することは、1つ以上の心臓動作パラメータを埋め込み型医療装置に送信することを含む請求項25又は26に記載の方法。

請求項28

1つ以上の心臓動作パラメータを生成することは、埋め込み型医療装置の信号プロセッサを使用して1つ以上の心臓動作パラメータを生成することを含み、かつ血行力学的データを埋め込み型医療装置に送信することは、血行力学的信号を表すデータを埋め込み型医療装置に送信することを含む請求項25又は26に記載の方法。

請求項29

電気刺激を送ることを制御することは、1つ以上の心臓動作パラメータを使用して1つ以上の刺激パラメータを調整することを含む請求項25から28のいずれかに記載の方法。

請求項30

1つ以上の刺激パラメータを調整することは、1つ以上の心臓動作パラメータを使用して1つ以上の刺激パラメータの少なくとも1つの刺激パラメータをほぼ最適化することを含む請求項29に記載の方法。

請求項31

埋め込み型医療装置内で血行力学的信号を表すデータと1つ以上の心臓動作パラメータを表すデータとの1つ以上を記憶することと、データ検索コマンドを含むユーザコマンドを受信することと、血行力学的信号を表すデータ及び1つ以上の心臓動作パラメータを表すデータの記憶された1つ以上を含むデータを検索することと、検索されたデータを埋め込み型医療装置から遠隔測定を経由して外部システムに送信することと、外部システムの表示装置を使用して、血行力学的信号と1つ以上の心臓動作パラメータとの1つ以上を表示することとを更に含む請求項25から30のいずれかに記載の方法。

請求項32

電気刺激を送ることは、心臓ペーシングパルスを送ることを含み、かつ血行力学的信号を使用して電気刺激を送ることを制御することは、1つ以上のペーシングパラメータを使用して、心臓ペーシングパルスの送りを制御することと、1つ以上の心臓動作パラメータを使用して1つ以上のペーシングパラメータを調整することとを含む請求項25から31のいずれかに記載の方法。

請求項33

1つ以上の心臓動作パラメータは、脈圧を表す脈圧パラメータを含み、かつ1つ以上のペーシングパラメータを調整することは、脈圧パラメータを所定のしきい値脈圧と比較することと、脈圧パラメータが、所定のしきい値脈圧を超える間に、心室の負荷除去をほぼ最大にするために1つ以上のペーシングパラメータを調整することとを含む請求項32に記載の方法。

請求項34

1つ以上の心臓動作パラメータは、脈圧を表す脈圧パラメータを含み、かつ1つ以上のペーシングパラメータを調整することは、脈圧パラメータを所定のしきい値脈圧と比較することと、脈圧パラメータが、第1の所定のしきい値脈圧未満に下落する時にペーシングパルスの送りを停止し、かつ脈圧パラメータが、第2の所定のしきい値脈圧を超えて上昇する時にペーシングパルスの送りを開始し、第1の所定のしきい値脈圧が、第2の所定のしきい値脈圧よりも低いこととを含む請求項32に記載の方法。

請求項35

電気刺激を送ることは、心臓ペーシングパルス及び電気除細動/除細動パルスの少なくとも一方を含む心臓電気刺激パルスを送ることを含み、かつ血行力学的信号を使用して電気刺激を送ることを制御することは、1つ以上の心臓刺激パラメータを使用して心臓刺激パルスの送りを制御することと、1つ以上の心臓動作パラメータを使用して不整脈を検出し分類することと、不整脈の検出に応答してその不整脈の分類に従って検出された各不整脈を治療するために1つ以上の心臓刺激パラメータを調整することとを含む請求項25から31のいずれかに記載の方法。

請求項36

電気刺激を送ることは、神経刺激パルスを送ることを含み、かつ血行力学的信号を使用して電気刺激を送ることを制御することは、1つ以上の神経刺激パラメータを使用して神経刺激パルスの送りを制御することと、1つ以上の心臓動作パラメータを使用して1つ以上の神経刺激パラメータを調整することとを含む請求項25から35のいずれかに記載の方法。

請求項37

1つ以上の心臓動作パラメータは、脈圧を表す脈圧パラメータと、心拍数を表す心拍数パラメータとの少なくとも一方を含み、かつ1つ以上の神経刺激パラメータを調整することは、1つ以上の各心臓動作パラメータを、許容可能なレベルの血行力学的性能を示す対応する所定のしきい値と比較することと、比較の少なくとも1つの結果を使用して、心室の負荷除去をほぼ最大にするために、1つ以上の神経刺激パラメータを調整することとを含む請求項36に記載の方法。

請求項38

1つ以上の心臓動作パラメータは、脈圧を表す脈圧パラメータを含み、かつ1つ以上の神経刺激パラメータを調整することは、1つ以上の各心臓動作パラメータを、許容可能なレベルの血行力学的性能を示す対応する所定のしきい値と比較することと、比較の少なくとも1つの結果を使用して、神経刺激パルスの送りを開始し、停止し、又は調整することとを含む請求項36に記載の方法。

請求項39

電気刺激を送ることを制御することは、治療モード切り替えることを含む請求項22から38のいずれかに記載の方法。

請求項40

電気刺激を送ることを制御することは、徐脈ペーシングモード心臓再同期治療モード、心臓リモデリング制御治療モード、電気除細動モード、除細動モード、神経刺激モードの2つ以上を切り替えることを含む請求項39に記載の方法。

技術分野

0001

優先権主張
優先権の利益が、本明細書により2005年12月22日に出願された米国特許出願第11/315032号に対して請求され、その出願は、参照により本明細書に組み込まれる。

0002

関連出願の相互参照
本出願は、「NON−INVASIVEMETHODANDAPPARATUS FOR CARDIACPACEMKER PACING PARAMETEROPTIMIZATION AND MONITORING OF CARDIAC DYSFNCTION」と題し、2004年9月15日に出願され、同時係属の同一出願人による米国特許出願第10/941427号に関係し、それは、全体が参照により本明細書に組み込まれる。

0003

本文献は、一般的に心律動管理(CRM)システムに関し、かつ特には、但し限定としてではなく、心臓動作の監視及び/又は心臓治療の制御のために血行力学的信号感知する非侵襲性センサを含むシステムに関する。

背景技術

0004

心臓は、人間の循環系の中心である。それは、2つの主要なポンピング機能を実行する電気機械システムを含む。心臓の左側部分は、酸素化された血液をから吸い出し、かつそれを身体器官に押し出して、器官にその酸素代謝要求を提供する。心臓の右側部分は、脱酸素化された血液を身体器官から吸い出し、かつそれを、血液が酸素化される肺に押し出す。これらのポンピング機能は、心筋心臓筋)の周期性収縮によって達成される。正常な心臓において、洞房結節は、正常な洞調律活動電位と呼ばれる電気インパルスを発生させる。電気インパルスは、電気伝導系を介して心臓の種々の領域に伝播し、これらの領域の心筋組織興奮させる。正常な電気伝導系における活動電位の伝播の組織的な遅延によって、心臓の種々の部分が同期して収縮し、正常な血行力学的性能によって示される効率的なポンピング機能をもたらす。遮断された、さもなければ異常な電気伝導及び/又は悪化した心筋組織は、心臓収縮同期不全を引き起こし、心臓や身体の残りの部分への血液供給の低下を含む、乏しい血行力学的性能となる。心臓が、身体の代謝要求に応じるために十分な血液を押し出せない状態は、心不全として知られている。

0005

心筋梗塞MI)は、冠状動脈のような血管の閉塞によって引き起こされる血液供給の中断によって心筋が適正な酸素及び代謝物除去を奪われる状態である、心虚血から生じた心筋組織の部分的な壊死である。梗塞組織として知られる壊死組織は、正常で、健康的な心筋組織の収縮性を失う。従って、心筋の全体的収縮性は弱められ、血行力学的性能の低下をもたらす。MIに続き心臓リモデリングは、梗塞組織の領域の膨張から始まり、かつ左心室全体の大きさの長期にわたる、全体的膨張と形状変化へ進行する。結果には、血行力学的性能の更なる低下、心不全を発現する危険の著しい増加、再発性MIを患う危険を含む。

0006

心臓刺激治療は、心臓に電気パルスを送ることにより、電気伝導系の機能を回復させ、かつ心筋組織の悪化を減少させるために適用された。それらの患者に対する潜在的利益は、かかる治療が、時間の経過に伴い変化する、血行力学的性能に影響を及ぼす患者の心臓状態や他の生理的因子適応できる時に達成又は最大にされる。心臓刺激治療はまた、患者の心臓状態と代謝要求によって決まる衝撃の程度によって、血行力学的性能又は心臓リモデリングに意図されない効果を生じることがある。一例において、ペーシングパルスを比較的高い繰り返し数で一時的に送ることは、激しい身体活動関与する患者の瞬間的な代謝要求を満たす血行力学的性能のレベルを提供することがある。しかしながら、ペーシングパルスを比較的高い繰り返し数で長期にわたり送ることは、心筋組織の更なる悪化をもたらす。もう1つの例において、心筋組織の更なる悪化を予防する心臓刺激治療は、治療が実施される時に血行力学的性能が更に損なわれるので、患者の運動能力を著しく制限することがある。

発明が解決しようとする課題

0007

これら及び他の理由のために、血行力学的性能に影響を及ぼす患者の心臓状態及び/又は他の生理的因子に基づき心臓刺激療法の実施を調節することが必要である。

課題を解決するための手段

0008

CRMシステムは、血行力学的信号を感知し、かつ血行力学的信号から1つ以上の心臓動作パラメータを導くために、非侵襲性血行力学的感知装置と、埋め込み型医療装置とを含む。非侵襲性血行力学的感知装置は、埋め込み型医療装置が埋め込まれる身体に外部取り付けされるように構成された少なくとも一部を含む。1つ以上の心臓動作パラメータは、種々の診断、監視、治療制御目的で使用される。

0009

一実施態様において、システムは、非侵襲性血行力学的感知装置と、埋め込み型医療装置とを含む。非侵襲性血行力学的感知装置は、身体の外部付属物に取り付けられ、かつ血行力学的センサと、センサ信号プロセッサと、センサ遠隔測定回路とを含む。血行力学的センサは血行力学的信号を感知する。センサ信号プロセッサは、血行力学的信号に関連した血行力学的データを生成する。センサ遠隔測定回路は、非侵襲性血行力学的感知装置から埋め込み型医療装置へ血行力学的データを送信する。埋め込み型医療装置は、埋込可能型遠隔測定回路と、電気刺激回路と、刺激コントローラとを含む。埋込可能型遠隔測定回路は、非侵襲性血行力学的感知装置から血行力学的データを受信する。電気刺激回路は、電気刺激を身体に送る。刺激コントローラは、1つ以上の刺激パラメータを使用して電気刺激を送るのを制御し、かつ刺激パラメータ調整モジュールを含む。刺激パラメータ調整モジュールは、血行力学的データを使用して1つ以上の刺激パラメータを調整する。

0010

一実施態様において、電気刺激を送る方法が提供される。身体の外部付属物に取り付けられた非侵襲性血行力学的感知装置を使用して血行力学的信号が感知される。血行力学的信号に関連した血行力学的データが生成され、かつ無線通信リンクを介して埋め込み型医療装置に送信される。1つ以上の刺激パラメータは、埋め込み型医療装置の刺激コントローラを使用する血行力学的データを使用して調整される。電気刺激を送ることは、1つ以上の刺激パラメータを使用して制御される。電気刺激は、埋め込み型医療装置から送られる。

0011

この要旨は、本出願の教示内容の幾つかの概要であり、かつ本要旨の排他的又は網羅的な処理であることは意図されない。本要旨に関する更なる詳細は、詳細な説明及び添付の請求項において見出される。本発明の他の側面は、以下の詳細な説明を読み、かつ理解し、かつその一部をなす図面を見れば当業者にとって明らかになるであろう。本発明の範囲は、添付の請求項及びその法的な同等物によって定義される。

発明を実施するための最良の形態

0012

図面は一般的に、本文献において論じられる種々の実施態様を例として例示する。図面は、専ら例示目的であり、かつ原寸に比例しないことがある。

0013

以下の詳細な説明において、本明細書の一部をなし、かつ本発明が実施できる具体的な実施形態が説明図として示される添付図面が参照される。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施できるように十分に詳細に記載され、かつ実施形態が、組み合わせられること、又は他の実施形態が利用できること、かつ構造的論理的、電気的な変更が、本発明の精神と範囲から逸脱することなく行えることが理解されるべきである。本開示での「ある(an)」、「1つの」及び「種々の」実施形態への参照は、必ずしも同じ実施形態へのものとは限らず、かつかかる参照は、1つを超える実施形態を予期している。以下の詳細な説明は、例を提供し、かつ本発明の範囲は、添付の請求項及びその法的な同等物によって定義される。

0014

本文献は、患者の身体の付属物に取り付けるように構成された非侵襲性血行力学的感知装置を使用する血行力学的信号を感知する心律動管理(CRM)システムを開示する。非侵襲性血行力学的感知装置は、身体への切開又は身体からの生物組織の除去を必要とせずに患者の身体に取り付けられる。一旦、身体に取り付けられると、非侵襲性血行力学的感知装置は、治療及び/又は診断で用いるために、感知された血行力学的信号を埋め込み型医療装置に送信する。種々の実施形態において、非侵襲性血行力学的感知装置は、動脈血液量、脈圧血中酸素飽和度、及び/又は心拍数を示す血行力学的信号を感知するためのプレチスモグラフィセンサ又はオキシメータのような血行力学的センサを含む。種々の実施形態において、1つ以上の心臓動作パラメータは、血行力学的信号から導かれ、かつ心臓及び/又は神経刺激治療を調整又は最適化し、不整脈を検出し、かつ/又は心臓動作を監視するために使用される。種々の実施形態において、本要旨のCRMシステムは、診療所又は他の保健医療施設を頻繁に訪問することなく、患者の心機能の頻繁な診断と、患者の心機能の変化に応答した治療の調整とを可能にする。例えば、患者は、血行力学的信号を使用して埋め込み型医療装置による治療パラメータの定期的な最適化を可能にするために、非侵襲性血行力学的感知装置を定期的に取り付けるように指示されることがある。血行力学的信号の非侵襲性感知は、埋め込み型医療装置の簡易さと、低電力消費を提供する。

0015

図1は、CRMシステム100の実施形態と、システム100が使用される環境の部分の説明図である。システム100は、非侵襲性血行力学的感知装置114と、埋め込み型医療装置110と、リードシステム108と、外部システム118と、非侵襲性血行力学的感知装置114及び埋め込み型医療装置110の間に通信を提供する遠隔測定リンク112と、埋め込み型医療装置110及び外部システム118の間に通信を提供するもう1つの遠隔測定リンク116とを含む。

0016

非侵襲性血行力学的感知装置114は、血行力学的信号を感知する血行力学的センサを含む。種々の実施形態において、血行力学的信号は、動脈血液量、脈圧、血中酸素飽和度、心拍数の1つ以上を示す。非侵襲性血行力学的感知装置114の少なくとも一部は、外部身体付属物へ取り付けられるように構成される。一実施形態において、図1に示すように、非侵襲性血行力学的感知装置114は、フィンガクリップセンサである。もう1つの実施形態において、非侵襲性血行力学的感知装置114の少なくとも一部は、足指又はに取り付けられるように構成されたクリップセンサである。もう1つの実施形態において、非侵襲性血行力学的感知装置114の少なくとも一部は、腕又は手首に取り付けられるように構成されたカフセンサである。一実施形態において、非侵襲性血行力学的感知装置114は、末梢脈圧と心拍数を決定できる、時間の経過に伴う動脈血液量を感知するプレチスモグラフィセンサを含む。もう1つの実施形態において、非侵襲性血行力学的感知装置114は、血中酸素飽和度を感知するパルスオキシメータを含む。もう1つの実施形態において、非侵襲性血行力学的感知装置114は、脈圧を計算できる、収縮期拡張期圧を含む末梢血圧を感知するカフ圧力センサを含む。非侵襲性血行力学的感知装置114は、血行力学的データを生成し、かつ血行力学的データを埋め込み型医療装置110に送信するために、感知された血行力学的信号を処理する。血行力学的データは、感知された血行力学的信号及び/又は感知された血行力学的信号から導かれた1つ以上の心臓動作パラメータを表すデータを含む。

0017

種々の実施形態において、埋め込み型医療装置110は、ペースメーカ電気除細動器除細動器心臓再同期治療(CRT)装置、心臓リモデリング制御治療(RCT)装置、神経刺激器薬物投与装置又は薬物投与コントローラ生物治療装置生理的監視装置の1つ以上を含む埋め込み型CRM装置である。図1に示すように、埋め込み型医療装置110は、身体102に埋め込まれる。種々の実施形態において、リードシステム108は、生理的信号を感知し、かつペーシングパルス、電気除細動除細動ショック神経刺激パルス医薬品、生物剤、及び/又は心疾患を治療する他のタイプのエネルギー又は物質を送るリードを含む。一実施形態において、リードシステム108は、各々が、電位図を感知し、かつ/又はペーシングパルスを送る心臓101内又は上に置かれた少なくとも1つの電極を含む1つ以上のペーシング感知リードを含む。一実施形態において、身体102内であるが、心臓101から離して置かれた電極は、生理的信号を感知し、かつペーシングパルス、電気除細動/除細動ショック、神経刺激パルス、医薬品、生物剤、及び/又は心疾患を治療する他のタイプのエネルギー又は物質を送るために使用される。

0018

埋め込み型医療装置110は、非侵襲性血行力学的感知装置114から血行力学的データを受信し、かつ診断及び/又は治療制御のために血行力学的データを使用する埋込可能型コントローラ124を含む。一実施形態において、非侵襲性血行力学的感知装置114は、1つ以上の心臓動作パラメータを生成し、かつ1つ以上の心臓動作パラメータを表すデータを埋め込み型医療装置110に送信する。もう1つの実施形態において、埋め込み型医療装置110は、非侵襲性血行力学的感知装置114から送信された、感知された血行力学的信号を表すデータを使用して1つ以上の心臓動作パラメータを生成する。更なる実施形態において、埋め込み型医療装置110は、感知された血行力学的信号及び/又は1つ以上の心臓動作パラメータを表すデータを外部システム118に送信する。

0019

遠隔測定リンク112は、非侵襲性血行力学的感知装置114と埋め込み型医療装置110との間に通信を提供する無線通信リンクである。一実施形態において、遠隔測定リンク112は、高周波(RF)電磁遠隔測定リンクである。もう1つの実施形態において、遠隔測定リンク112は、身体102を導電媒体として使用する導電リンクである。具体的な実施形態において、遠隔測定リンク112は、超音波遠隔測定リンクである。超音波遠隔測定リンクの例は、「METHODANDAPPARATUS OF ACOUSTIC COMMUNICATION FORIMPLNTBLMEDICAL DEVICE」と題し、2004年7月9日に出願され、Cardiac Pacemakers,Inc.に譲渡され、全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第10/888956号に論じられている。もう1つの実施形態において、非侵襲性血行力学的感知装置114は、外部システム118を経由して埋め込み型医療装置110と通信する。すなわち、外部システム118は、有線又は無線通信リンクを介して非侵襲性血行力学的感知装置114と通信し、かつ中継器の役目を果たす。

0020

外部システム118は、医師又は他の介護者のような使用者が埋め込み型医療装置110の作動を制御し、かつ感知された血行力学的信号及び/又は1つ以上の心臓動作パラメータを表すデータ含む、埋め込み型医療装置110によって獲得された情報を得ることを可能にする。一実施形態において、外部システム118は、遠隔測定リンク116を経由して埋め込み型医療装置110と双方向に通信するプログラマを含む。もう1つの実施形態において、外部システム118は、電気通信網を介して遠隔装置と通信する外部装置を含む患者管理システムである。外部装置は、埋め込み型医療装置110の近傍にあり、かつ遠隔測定リンク116を経由して埋め込み型医療装置110と双方向に通信する。遠隔装置は、使用者が、遠隔位置から患者を監視し治療することを可能にする。患者監視システムは、図9を参照して、以下で更に論じる。

0021

遠隔測定リンク116は、埋め込み型医療装置110と外部システム118との間に通信を提供する無線通信リンクである。通信は、埋め込み型医療装置110から外部システム118へのデータ送信を含む。このことは例えば、埋め込み型医療装置110によって獲得されたリアルタイム生理的データを送信することと、埋め込み型医療装置110によって獲得され、かつ記憶された生理的データを抽出することと、埋め込み型医療装置110に記憶された治療履歴データを抽出することと、埋め込み型医療装置110の作動状態(例えば電池の状態及びリードのインピーダンス)を示すデータを抽出することとを含む。遠隔測定リンク116は、外部システム118から埋め込み型医療装置110へのデータ送信も提供する。このことは例えば、生理的データを獲得するために埋め込み型医療装置110をプログラミングすることと、(装置作動状態用のような)少なくとも1つの自己診断テストを実行するために埋め込み型医療装置110をプログラミングすることと、少なくとも1つの治療を実施するために埋め込み型医療装置110をプログラミングすることとを含む。一実施形態において、遠隔測定リンク116は、誘導性遠隔測定リンクである。一実施形態において、遠隔測定リンク116は、RF電磁遠隔測定リンクである。もう1つの実施形態において、遠隔測定リンク116は、超音波遠隔測定リンクである。

0022

図2は、非侵襲性血行力学的感知装置114の具体的な実施形態である、非侵襲性血行力学的感知装置214の実施形態の説明図である。非侵襲性血行力学的感知装置214は、血行力学的センサと、センサ信号プロセッサと、センサ遠隔測定回路と、電池とを含むフィンガクリップ装置を含む。遠隔測定リンク112の具体的な実施形態である遠隔測定リンク212は、非侵襲性血行力学的感知装置214及び埋め込み型医療装置110の間に通信を提供する。

0023

図3は、非侵襲性血行力学的感知装置114の具体的な実施形態である、非侵襲性血行力学的感知装置314の実施形態の説明図である。非侵襲性血行力学的感知装置314は、センサ314Aと、中継器314Bとを含む。センサ314Aは、血行力学的センサと、信号プロセッサと、電池とを含むフィンガクリップ装置である。中継器314Bは、もう1つの信号プロセッサと、埋め込み型医療装置110と通信するためのセンサ遠隔測定回路と、もう1つの電池とを含む携帯装置である。一実施形態において、図3に例示するように、遠隔測定リンク314Cは、センサ314Aと中継器314Bとの間に無線通信を提供する。代替的な実施形態において、センサ314Aと中継器314Bは、ケーブルを使用して電気接続され、フィンガクリップ装置内の遠隔測定リンク314Cと電池の必要性を取り除く。遠隔測定リンク112の具体的な実施形態である遠隔測定リンク312は、中継器314Bと埋め込み型医療装置110との間に通信を提供する。

0024

図4は、非侵襲性血行力学的感知装置114の具体的な実施形態である、非侵襲性血行力学的感知装置414の実施形態の説明図である。非侵襲性血行力学的感知装置414は、ケーブル414Cを使用して中継器414Bに電気接続されたセンサ414Aを含む。センサ414Aは、血行力学的センサを含むフィンガクリップ装置である。中継器414Bは、信号プロセッサと、センサ遠隔測定回路と、電池とを含む携帯装置である。一実施形態において、図4に例示するように、中継器414Bはリストバンドに組み込まれる。遠隔測定リンク112の具体的な実施形態である遠隔測定リンク412は、中継器414Bと埋め込み型医療装置110との間に通信を提供する。

0025

非侵襲性血行力学的感知装置114の種々の具体的な実施形態が、例示的であるが、制限的でない目的で図2〜4に例示される。種々の具体的な実施形態において、非侵襲性血行力学的感知装置114は、指、足指又は耳のような身体付属物に取り付けられるクリップ装置、又は肢のような身体付属物の一部の周りに取り付けられるカフ装置に組み込まれる血行力学的センサを含む。種々の具体的な実施形態において、非侵襲性血行力学的感知装置114は、血行力学的センサと、信号プロセッサと、センサ遠隔測定回路と、電池とを含む。これらの部品は、設計及び使用者の受容性の配慮に基づき、1つ以上の装置ユニット分配される。

0026

図5は、非侵襲性血行力学的感知装置514と、埋め込み型医療装置510と、外部システム118とを含む、CRMシステム100の回路の部分の実施形態を例示するブロック図である。非侵襲性血行力学的感知装置514は、非侵襲性血行力学的感知装置114の具体的な実施形態であり、かつ血行力学的センサ532と、センサ信号プロセッサ534と、センサ遠隔測定回路530とを含む。血行力学的センサ532は、血行力学的信号を感知するために身体102の外部付属物に取り付けられるように構成される。センサ信号プロセッサ534は、血行力学的信号と関連した血行力学的データを生成する。センサ遠隔測定回路530は、血行力学的データを非侵襲性血行力学的感知装置514から、遠隔測定リンク112を経由して埋め込み型医療装置510に送信する。埋め込み型医療装置510は、埋込可能型遠隔測定回路522と、電気刺激回路520と、埋込可能型コントローラ524とを含む。埋込可能型遠隔測定回路522は、遠隔測定リンク112を経由して非侵襲性血行力学的感知装置514から血行力学的データを受信する。電気刺激回路520は、心臓101及び/又は身体102の他の部分に電気刺激パルスを送る。かかる電気刺激パルスの例には、ペーシングパルスと、電気除細動/除細動パルスと、神経刺激パルスとを含む。埋込可能型コントローラ524は、埋込可能型コントローラ124の具体的な実施形態であり、かつ刺激コントローラ526を含む。刺激コントローラ526は、1つ以上の刺激パラメータを使用して電気刺激パルスの送りを制御し、かつ血行力学的データを使用して1つ以上の刺激パラメータを調整する刺激パラメータ調整モジュール528を含む。

0027

一実施形態において、血行力学的センサ532は、図1に例示されたものの1つのようなフィンガクリップ装置に組み込まれる。他の実施形態において、血行力学的センサ532は、足指クリップ装置又は耳クリップ装置に組み込まれる。一実施形態において、血行力学的センサ532は、末梢脈圧と心拍数を決定できる、時間の経過に伴う動脈血液量を感知するプレチスモグラフィセンサである。もう1つの実施形態において、血行力学的センサ532は、血中酸素飽和度を感知するパルスオキシメータである。

0028

図6は、非侵襲性血行力学的感知装置114の具体的な実施形態である、非侵襲性血行力学的感知装置614の回路の部分の実施形態を例示するブロック図である。非侵襲性血行力学的感知装置614は、血行力学的センサ532と、センサ遠隔測定回路530と、センサ信号プロセッサ634と、電池644とを含む。

0029

センサ信号プロセッサ634は、血行力学的信号と関連した血行力学的データを生成する。血行力学的データは、血行力学的信号を表すデータ及び/又は血行力学的信号から導かれた1つ以上の心臓動作パラメータを表すデータを含む。1つ以上の心臓動作パラメータは、各々が心機能の尺度である。一実施形態において、図6に例示するように、センサ信号プロセッサ634は、血行力学的信号から1つ以上の心臓動作パラメータを生成するパラメータ発生器636を含む。パラメータ発生器636は、脈圧発生器638と、血中酸素飽和度発生器640と、心拍数発生器642とを含む。脈圧発生器638は、血行力学的信号を使用して脈圧を表す脈圧パラメータを生成する。血中酸素飽和度発生器640は、血行力学的信号を使用して血中酸素飽和度を表す血中酸素飽和度パラメータを生成する。心拍数発生器642は、血行力学的信号を使用して心拍数を表す心拍数パラメータを生成する。種々の実施形態において、具体的な診断及び/又は治療のニーズに応じて、パラメータ発生器636は、脈圧発生器638、血中酸素飽和度発生器640、心拍数発生器642のいずれかの1つ以上を含む。代替的な実施形態において、埋め込み型医療装置110は、血行力学的信号を表すデータを受信し、かつパラメータ発生器636の機能を実行する。

0030

電池644は、非侵襲性血行力学的感知装置614に作動用エネルギーを提供する。一実施形態において、電池644は充電式電池である。具体的な実施形態において、非侵襲性血行力学的感知装置614は、断続的に、例えば定期的に使用される。電池充電器は、非侵襲性血行力学的感知装置614が使用中でない時、電池644を充電するために提供される。

0031

図7は、埋め込み型医療装置110の具体的な実施形態である、埋め込み型医療装置710の回路の部分の実施形態を例示するブロック図である。埋め込み型医療装置710は、感知回路746と、電気刺激回路520と、埋込可能型遠隔測定回路522と、データ記憶装置750と、埋込可能型コントローラ724と、電池752とを含む。

0032

感知回路746は、1つ以上の心臓信号及び/又は他の生理的信号を感知する。種々の実施形態において、感知された信号は、電気刺激回路520による電気刺激パルスの送りを制御するために、かつ/又は心機能を監視するために使用される。

0033

データ記憶装置750は、非侵襲性血行力学的感知装置114から受信し、かつ/又は埋込可能型コントローラ724によって処理された血行力学的データを含む種々のデータを記憶する。データは、要求に応じて、治療の実施を制御するための埋込可能型コントローラ724による使用、及び/又は外部システム118への送信用に記憶される。

0034

埋込可能型コントローラ724は、埋込可能型信号プロセッサ748と、刺激コントローラ526とを含む。埋込可能型信号プロセッサ748は、感知回路746によって感知された信号を処理する。非侵襲性血行力学的感知装置114が、血行力学的信号を表すデータを生成するが、血行力学的信号を使用して1つ以上の心臓動作パラメータを生成しない一実施形態において、(センサ信号プロセッサ634の代わりに)埋込可能型信号プロセッサ748は、血行力学的信号を表すデータを使用して1つ以上の心臓動作パラメータを生成するパラメータ発生器636を含む。刺激コントローラ526は、埋込可能型信号プロセッサ748によって処理された選択信号と、生成されたパラメータを使用して、電気刺激回路520からの電気刺激パルスの送りを制御する。

0035

電池752は、埋め込み型医療装置710にその作動用エネルギーを提供する。埋め込み型医療装置710の寿命の長さは、装置の電力消費及び電池752の寿命によって決まる。

0036

図8は、外部システム118の具体的な実施形態である、外部システム818の回路の部分の実施形態を例示するブロック図である。外部システム818は、外部遠隔測定回路854と、外部コントローラ856と、ユーザインタフェース858とを含む。外部遠隔測定回路818は、遠隔測定リンク116を経由して埋め込み型医療装置110にデータを送信し、かつそこからデータを受信する。外部コントローラ856は、埋め込み型医療装置110によって獲得され、かつそこから送信された情報の処理を含む外部装置818の作動を制御する。ユーザインタフェース858は、ユーザ入力装置860と、表示装置862とを含む。ユーザ入力装置858は、医師若しくは他の介護者及び/又は患者からのユーザコマンドを受信する。ユーザコマンドには、非侵襲性血行力学的感知装置114によって感知された血行力学的信号に関連したデータを含む、データ記憶装置750に記憶されたデータから選択されたデータを検索するためのデータ検索コマンドを含む。表示装置862は、血行力学的信号及び/又は血行力学的信号から導かれた1つ以上の心臓動作パラメータを含む種々の診断及び治療情報を表示する。

0037

一実施形態において、外部システム818は、プログラマを含む。もう1つの実施形態において、外部システム818は、患者及び/又は医師若しくは他の介護者によって使用するための手持ち式装置を含む。もう1つの実施形態において、外部システム818は、図9を参照して以下に記載するような、患者管理システムを含む。

0038

図9は、外部システム918の実施形態を例示するブロック図である。外部システム918は、CRMシステム100が外部患者管理システムを含む、外部システム118の特殊な実施形態を表す。図9に例示するように、外部システム918は、外部装置964と、電気通信網966と、遠隔装置968とを含む。外部装置964は、埋め込み型医療装置110の近傍に置かれ、かつ遠隔測定リンク116を経由して埋め込み型医療装置110と通信するために外部遠隔測定回路854を含む。遠隔装置968は、1つ以上の遠隔位置にあり、かつネットワーク966を介して外部装置964と通信し、それ故に医師又は他の介護者が、遠くの位置から患者を監視し治療することを可能にし、かつ/又は1つ以上の遠隔位置から種々の治療資源アクセスすることを可能にする。一実施形態において、ネットワーク966はインターネットである。一実施形態において、遠隔装置968は、医師又は他の介護者が、患者から遠隔の位置で、患者を監視し、かつ/又は治療を開始、停止若しくは調整することを可能にするためにユーザインタフェース858を含む。

0039

図10は、非侵襲性血行力学的センサと、埋め込み型医療装置とを含むCRMシステムを操作する方法を例示するフローチャートである。かかるCRMシステムの一例は、CRMシステム100である。

0040

血行力学的信号が、1000で非侵襲性血行力学的センサを使用して感知される。血行力学的信号は、動脈血液量、脈圧、血中酸素飽和度の1つ以上を示す。脈圧は、同様に心拍出量の変化を示す。一実施形態において、血行力学的信号はプレチスモグラム(plethysmogram)を含む。プレチスモグラムは、時間の経過に伴う動脈血液量の変化を感知するために光を使用することによって感知される。末梢脈圧と心拍数は、動脈血液量の変化を使用して決定される。もう1つの実施形態において、血行力学的信号は、酸素測定信号を含む。酸素測定信号は、血中酸素飽和度を感知するために光を使用することによって感知される。

0041

血行力学的信号に関連した血行力学的データが1010で生成される。一実施形態において、血行力学的データは、感知された血行力学的信号を表すデータを含む。非侵襲性血行力学的センサは、(1つ以上の心臓動作パラメータを生成するために、後に埋め込み型医療装置によって使用される)感知された血行力学的信号を表すデータを生成する。もう1つの実施形態において、血行力学的データは、感知された血行力学的信号を表すデータ及び/又は1つ以上の心臓動作パラメータを表すデータを含む。非侵襲性血行力学的センサは、感知された血行力学的信号を使用して1つ以上の心臓動作パラメータを生成し、かつ感知された血行力学的信号を表すデータ及び/又は1つ以上の心臓動作パラメータを表すデータを生成する。1つ以上の心臓動作パラメータは、各々が心機能の尺度である。血行力学的信号からのかかる心臓動作パラメータの例には、脈圧を表す脈圧パラメータと、血中酸素飽和度を表す血中酸素飽和度パラメータと、心拍数を表す心拍数パラメータとを含む。

0042

血行力学的データが、1020で埋め込み型医療装置に送信される。一実施形態において、血行力学的データは、RF電磁遠隔測定法を使用して、埋め込み型医療装置に送信される。もう1つの実施形態において、血行力学的データは、超音波遠隔測定法を使用して、埋め込み型医療装置に送信される。

0043

電気刺激パルスの送りが、1030で血行力学的データを使用して制御される。電気刺激パルスの送りは、1つ以上の刺激パラメータを使用して制御される。1つ以上の刺激パラメータは、1つ以上の心臓動作パラメータを使用して調整される。一実施形態において、1つ以上の刺激パラメータの少なくとも1つの刺激パラメータは、1つ以上の心臓動作パラメータを使用して、ほぼ最適化される。

0044

一実施形態において、ステップ1000〜1030は、所定のスケジュールに従って、例えば定期的に実行される。このことは、患者の変化する心機能及び血行力学的性能の変化する需要に従った、電気刺激パルスの送りの調整又は最適化を可能にする。一実施形態において、ステップ1000〜1030は、診断に続き医師又は他の介護者によって開始される時に、CRMシステムによって自動的に開始される時に、かつ/又はそれを行う必要性に気付いた患者によって開始される時に実行される。

0045

例1:MI後ペーシング制御
一実施形態において、CRMシステム100は、入力として心臓動作を使用して、MI後ペーシング治療へのフィードバック制御を提供する。心室予備励磁を誘発し、それ故に収縮期中の心筋の負荷を減少させることによって心室リモデリングを制御するために、MIを患った患者にMI後ペーシング治療が行われる。かかるMI後ペーシング治療の例は、Cardiac Pacemakers,Inc.に譲渡され、全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6973349号「METHODANDAPPARATUS FOR MINIMIZINGPOST−INFARCTVENTRICULARREMODELING」に論じられている。かかる心筋の負荷除去は、心筋が更に悪化することを予防するが、特に患者が活動的である時に、血行力学的性能を弱める傾向がある。フィードバック制御は、確実に、MI後ペーシング治療が患者の心臓動作を許容不可能な程度まで弱めないようにするために、必要な心拍出量との心筋の負荷除去のバランスを取るために適用される。

0046

図11は、埋め込み型医療装置110の具体的な実施形態である、埋め込み型医療装置1110の回路の部分の実施形態を例示するブロック図である。埋め込み型医療装置1110は、MI後ペーシング治療を実施し、かつ非侵襲性血行力学的感知装置114から送信された血行力学的データを使用してその治療にフィードバック制御を提供する。埋め込み型医療装置1110は、感知回路1146と、ペーシング回路1120と、埋込可能型遠隔測定回路522と、データ記憶装置750と、埋込可能型コントローラ1124と、電池752とを含む。

0047

感知回路1146は、感知回路746の具体的な実施形態であり、かつペーシング制御用の1つ以上の電位図を感知する。ペーシング回路1120は、電気刺激回路520の具体的な実施形態であり、かつリードシステム108を介して心臓101にペーシングパルスを送る。

0048

埋込可能型コントローラ1124は、埋込可能型信号プロセッサ1148と、ペーシングコントローラ1126とを含む。埋込可能型信号プロセッサ1148は、ペーシングコントローラ1126によって使用するための1つ以上の電位図を処理し、かつペーシングコントローラ1126に、非侵襲性血行力学的感知装置114から受信されたか、又は非侵襲性血行力学的感知装置114から受信された血行力学的データから生成された1つ以上の心臓動作パラメータを提供する。ペーシングコントローラ1126は、1つ以上のペーシングパラメータを使用してペーシングパルスの送りを制御し、かつペーシングパラメータ調整モジュール1128を含む。ペーシングパラメータ調整モジュール1128は、1つ以上の心臓動作パラメータを使用して1つ以上のペーシングパラメータを調整する。一実施形態において、ペーシングパラメータ調整モジュール1128は、脈圧パラメータによって示されるような患者の心拍出量が許容不可能なレベル未満に下落しない間に、心室の負荷除去をほぼ最大にするために、1つ以上のペーシングパラメータを調整する。

0049

一実施形態において、図11に例示されるように、ペーシングパラメータ調整モジュール1128は、脈圧パラメータを使用してペーシングパルスの送りの開始、停止、調整を可能にするペーシングスイッチモジュール1170を含む。ペーシングスイッチモジュール1170は、脈圧コンパレータ1172と、ペーシング安全スイッチ1174と、ペーシングモードスイッチ1176とを含む。他の実施形態において、ペーシングパラメータ調整モジュール1128は、ペーシング安全スイッチ1174と、ペーシングモードスイッチ1176のいずれか一方又は両方を含む。脈圧コンパレータ1172は、脈圧パラメータを所定のしきい値脈圧と比較する。しきい値脈圧は、それを下回ると患者の心拍出量が低すぎると考えられる脈圧レベルである。一実施形態において、ペーシング安全スイッチ1174は、脈圧パラメータが、所定のしきい値脈圧未満である時にペーシングパルスの送りを停止する。もう1つの実施形態において、ペーシング安全スイッチ1174は、脈圧パラメータが、第1の所定のしきい値脈圧未満に下落する時にペーシングパルスの送りを停止し、かつ脈圧パラメータが、第2の所定のしきい値脈圧を超えて上昇する時にペーシングパルスの送りを開始する。第1の所定のしきい値脈圧は、第2の所定のしきい値脈圧よりも低い。一実施形態において、ペーシングモードスイッチ1176は、脈圧パラメータに基づき、心臓再同期治療(CRT)モードとリモデリング制御治療(RCT)モードとの間で切り替わる。CRTモードは、脈圧を最大にすることにより心室収縮同期性を最大にする。RCTモードは、心室の負荷除去を提供することによって心室リモデリングを制限する。ペーシングモードスイッチ1176は、第1組のペーシングパラメータと第2組のペーシングパラメータとの間で切り替わることによって、RCTモードとCRTモードとの間で切り替わる。具体的な実施形態において、ペーシングモードスイッチ1176は、房室(AV)遅延、心室間(IV)遅延(IVオフセット及び左心室オフセットとも呼ばれる)、及び/又は心室ペーシング部位の間で切り替わることによって、RCTモードとCRTモードとの間で切り替わる。具体的な実施形態において、ペーシングモードスイッチ1176は、脈圧パラメータが所定のしきい値脈圧未満である時に、RCTモードからCRTモードに切り替わる。もう1つの具体的な実施形態において、ペーシングスイッチ1176は、脈圧パラメータが、第1の所定のしきい値脈圧未満に下落する時にRCTモードからCRTモードに切り替わり、かつ脈圧パラメータが、第2の所定のしきい値脈圧を超えて上昇する時にCRTモードからRCTモードに切り替わる。第1の所定のしきい値脈圧は、第2の所定のしきい値脈圧よりも低い。

0050

図12は、非侵襲性血行力学的センサと、埋め込み型医療装置とを使用してMI後ペーシングを制御する方法を例示するフローチャートである。一実施形態において、非侵襲性血行力学的センサは、その具体的な実施形態のいずれかを含む非侵襲性血行力学的感知装置114であり、かつ埋め込み型医療装置は、埋め込み型医療装置1110である。

0051

血行力学的データが、1200で非侵襲性血行力学的センサから受信される。一実施形態において、血行力学的データは、1つ以上の心臓動作パラメータを表すデータを含む。もう1つの実施形態において、血行力学的データは、感知された血行力学的信号を表すデータを含み、かつ埋め込み型医療装置は、血行力学的データを使用して1つ以上の心臓動作パラメータを生成する。電位図のような1つ以上の心臓信号が、ペーシング制御のために1210で感知される。ペーシングパルスの送りが、1220で1つ以上のペーシングパラメータを使用して制御される。1つ以上のペーシングパラメータは、1230で、1つ以上の心臓動作パラメータを含む血行力学的データを使用してペーシングパルスの送りを開始し、停止し又は調整するために調整される。一実施形態において、1つ以上のペーシングパラメータは、患者の心拍出量が許容可能なレベルであることを脈圧パラメータが示す間、心室の負荷除去をほぼ最大にするために、調整される。

0052

ステップ1230の一実施形態において、脈圧パラメータは、ペーシング安全制御のために、所定のしきい値脈圧と比較される。具体的な実施形態において、ペーシングパルスの送りは、脈圧パラメータが、所定のしきい値脈圧未満である時に停止される。もう1つの具体的な実施形態において、ペーシングパルスの送りは、脈圧パラメータが、第1の所定のしきい値脈圧未満に下落する時に停止され、かつ脈圧パラメータが、第2の所定のしきい値脈圧を超えて上昇する時に開始される。第1の所定のしきい値脈圧は、第2の所定のしきい値脈圧よりも低い。ステップ1230のもう1つの実施形態において、脈圧パラメータは、ペーシングモード制御のために、所定のしきい値脈圧と比較される。ペーシングモードは、脈圧パラメータに基づき、CRTモードとRCTモードとの間で切り替わる。RCTモードとCRTモードとの間で切り替わるモードは、第1組のペーシングパラメータと第2組のペーシングパラメータとの間で切り替わることによって達成される。具体的な実施形態において、RCTモードとCRTモードとの間で切り替わるモードは、第1AV遅延と第2AV遅延との間で切り替わることによって達成される。具体的な実施形態において、ペーシングモードは、脈圧パラメータが所定のしきい値脈圧未満である時に、RCTモードからCRTモードに切り替わる。もう1つの具体的な実施形態において、ペーシングモードは、脈圧パラメータが、第1の所定のしきい値脈圧未満に下落する時にRCTモードからCRTモードに切り替わり、かつ脈圧パラメータが、第2の所定のしきい値脈圧を超えて上昇する時にCRTモードからRCTモードに切り替わる。第1の所定のしきい値心拍出量は、第2の所定のしきい値脈圧よりも低い。

0053

種々の実施形態において、血行力学的データは、血行力学的データによって示される患者の必要性又は状態に応答して、治療モード切替を制御するために使用される。かかる治療モードの例には、徐脈ペーシングモード、CRTモード、RCTモード、電気除細動モード、除細動モード、神経刺激モードの2つ以上を含む。

0054

例2:神経刺激制御
一実施形態において、CRMシステム100は、心臓血管系障害を治療する神経刺激治療への心拍数と脈圧フィードバック制御を提供する。例えば、神経刺激パルスは、異常に高い血圧を有する患者の血圧を下げるために、患者の迷走神経に送られる。フィードバック制御は、患者の血圧を望ましい範囲に維持するために適用される。もう1つの例において、神経刺激パルスは、MI後心室リモデリングを制御するためにMIを患った患者の迷走神経に送られる。かかる迷走神経刺激は、患者の心拍数と脈圧を下げることが知られている。フィードバック制御は、MI後神経刺激治療が患者の心臓動作を許容不可能な程度まで弱めないことを確実にするために、必要な心拍出量とのリモデリング制御のバランスを取るために適用される。

0055

図13は、埋め込み型医療装置110の具体的な実施形態である、埋め込み型医療装置1310の回路の部分の実施形態を例示するブロック図である。埋め込み型医療装置1310は、非侵襲性血行力学的感知装置114によって感知される血行力学的信号を使用して神経刺激を制御する。一実施形態において、非侵襲性血行力学的感知装置114は、心臓101への直接接続が、神経刺激パルスを送るために必要でなく、かつそれ故に利用できない時に1つ以上の心臓動作パラメータを感知する。神経刺激が血圧を下げるために適用される具体的な実施形態において、非侵襲性血行力学的感知装置114は、収縮期圧、拡張期圧及び/又は脈圧が測定される、末梢血圧信号を感知するためにアームバンド又はリストバンドとして構成されるカフ圧力センサを含む。埋め込み型医療装置1310は、感知回路1346と、神経刺激回路1320と、埋込可能型遠隔測定回路522と、データ記憶装置750と、埋込可能型コントローラ1324と、電池752とを含む。

0056

感知回路1346は、感知回路746の具体的な実施形態であり、かつ神経刺激制御用の1つ以上の心臓及び/又は神経信号を感知する。神経刺激回路1320は、電気刺激回路520の具体的な実施形態であり、かつリードシステム108を介して、自律神経系の1つ以上の神経のような、身体102の1つ以上の神経に神経刺激パルスを送る。

0057

埋込可能型コントローラ1324は、埋込可能型信号プロセッサ1348と、神経刺激コントローラ1326とを含む。埋込可能型信号プロセッサ1348は、神経刺激コントローラ1326によって使用するための1つ以上の心臓及び/又は神経信号を処理し、かつ神経刺激コントローラ1326に、非侵襲性血行力学的感知装置114から受信されたか、又は非侵襲性血行力学的感知装置114から受信された血行力学的データから生成された1つ以上の心臓動作パラメータを提供する。神経刺激コントローラ1326は、1つ以上の神経刺激パラメータを使用して神経刺激パルスの送りを制御し、かつ神経刺激パラメータ調整モジュール1328を含む。神経刺激パラメータ調整モジュール1328は、1つ以上の心臓動作パラメータを使用して1つ以上の神経刺激パラメータを調整する。一実施形態において、神経刺激パラメータ調整モジュール1328は、心拍数パラメータが、所定のしきい値心拍数を超える時、かつ/又は脈圧パラメータが、所定のしきい値脈圧を超える時に、心室リモデリングを予防するため、又は心拍数及び/又は血圧を減少させるために、1つ以上の神経刺激パラメータを設定する。

0058

一実施形態において、図13に例示されるように、神経刺激パラメータ調整モジュール1328は、心拍数コンパレータ1378と、脈圧コンパレータ1380と、神経刺激スイッチ1382とを含む。他の実施形態において、神経刺激パラメータ調整モジュール1328は、心拍数コンパレータ1378と脈圧コンパレータ1380のいずれか一方を含む。神経刺激スイッチ1382は、心拍数パラメータと脈圧パラメータのいずれか一方又は両方を使用して神経刺激パルスの送りの開始、停止、調整を可能にする。心拍数コンパレータ1378は、心拍数パラメータを所定のしきい値心拍数と比較する。具体的な実施形態において、神経刺激スイッチ1382は、心拍数パラメータが所定のしきい値心拍数未満である時に神経刺激パルスの送りを停止する。もう1つの具体的な実施形態において、神経刺激スイッチ1382は、心拍数パラメータが、第1の所定のしきい値心拍数未満に下落する時に神経刺激パルスの送りを停止し、かつ心拍数が、第2の所定のしきい値心拍数を超えて上昇する時に神経刺激パルスの送りを開始する。第1の所定のしきい値心拍数は、第2の所定のしきい値心拍数よりも低い。脈圧コンパレータ1380は、脈圧パラメータを所定のしきい値脈圧と比較する。具体的な実施形態において、神経刺激スイッチ1382は、脈圧パラメータが所定のしきい値脈圧未満である時に神経刺激パルスの送りを停止する。もう1つの具体的な実施形態において、神経刺激スイッチは、脈圧パラメータが、第1の所定のしきい値脈圧未満に下落する時に神経刺激パルスの送りを停止し、かつ脈圧パラメータが、第2の所定のしきい値脈圧を超えて上昇する時に神経刺激パルスの送りを開始する。第1の所定のしきい値脈圧は、第2の所定のしきい値脈圧よりも低い。

0059

図14は、非侵襲性血行力学的センサと、埋め込み型医療装置とを使用して神経刺激を制御する方法を例示するフローチャートである。一実施形態において、非侵襲性血行力学的センサは、その具体的な実施形態のいずれかを含む非侵襲性血行力学的感知装置114であり、かつ埋め込み型医療装置は、埋め込み型医療装置1310である。

0060

血行力学的データが、1400で非侵襲性血行力学的センサから受信される。一実施形態において、血行力学的データは、1つ以上の心臓動作パラメータを表すデータを含む。もう1つの実施形態において、血行力学的データは、感知された血行力学的信号を表すデータを含み、かつ埋め込み型医療装置は、感知された血行力学的信号を表すデータを使用して1つ以上の心臓動作パラメータを生成する。1つ以上の心臓及び/又は神経信号が、神経刺激制御のために1410で感知される。神経刺激パルスの送りが、1420で1つ以上の神経刺激パラメータを使用して制御される。1つ以上の神経刺激パラメータは、1430で、1つ以上の心臓動作パラメータを含む血行力学的データを使用して神経刺激パルスの送りを開始し、停止し、又は調整するために調整される。一実施形態において、1つ以上の神経刺激パラメータは、患者の心拍出量が許容可能なレベルにあることを心拍数パラメータ及び/又は脈圧パラメータが示す時に、心室リモデリングを予防するために、又は心拍数及び/又は血圧を減少させるために設定される。

0061

ステップ1430の一実施形態において、心拍数パラメータは、所定のしきい値心拍数と比較される。具体的な実施形態において、神経刺激パルスの送りは、心拍数パラメータが、所定のしきい値心拍数未満である時に停止される。もう1つの具体的な実施形態において、神経刺激パルスの送りは、心拍数パラメータが、第1の所定のしきい値心拍数未満に下落する時に停止され、かつ心拍数が、第2の所定のしきい値心拍数を超えて上昇する時に開始される。第1の所定のしきい値心拍数は、第2の所定のしきい値心拍数よりも低い。脈圧パラメータは、所定のしきい値脈圧と比較される。具体的な実施形態において、神経刺激パルスの送りは、脈圧パラメータが、所定のしきい値脈圧未満である時に停止される。もう1つの具体的な実施形態において、神経刺激パルスの送りは、脈圧パラメータが、第1の所定のしきい値脈圧未満に下落する時に停止され、かつ脈圧パラメータが、第2の所定のしきい値脈圧を超えて上昇する時に開始される。第1の所定のしきい値脈圧は、第2の所定のしきい値脈圧よりも低い。

0062

例3:心臓動作最適化
一実施形態において、CRMシステム100は、心拍出量を最適化するために心臓刺激治療への心臓動作フィードバック制御を提供する。例えば、CRTを送る間、心拍出量は、非侵襲性血行力学的センサによって測定された末梢脈圧をほぼ最大にすることによって最適化される。

0063

図15は、埋め込み型医療装置110の具体的な実施形態である、埋め込み型医療装置1510の回路の部分の実施形態を例示するブロック図である。埋め込み型医療装置1510は、非侵襲性血行力学的感知装置114によって感知される血行力学的信号を使用して1つ以上の心臓動作パラメータを最適化するために心臓治療を制御する。埋め込み型医療装置1510は、感知回路1546と、心臓刺激回路1520と、埋込可能型遠隔測定回路522と、データ記憶装置750と、埋込可能型コントローラ1524と、電池752とを含む。

0064

感知回路1546は、感知回路746の具体的な実施形態であり、かつペーシング及び電気除細動/除細動を含む心臓刺激制御用の1つ以上の電位図を感知する。心臓刺激回路1520は、電気刺激回路520の具体的な実施形態であり、かつペーシング回路1520Aと、電気除細動/除細動回路1520Bとを含む。ペーシング回路1520Aは、リードシステム108を介して、心臓101にペーシングパルスを送る。電気除細動/除細動回路1520Bは、リードシステム108を介して、心臓101に電気除細動/除細動回路パルスを送る。

0065

埋込可能型コントローラ1524は、埋込可能型信号プロセッサ1548と、心臓刺激コントローラ1526とを含む。埋込可能型信号プロセッサ1548は、心臓刺激コントローラ1526によって使用するための1つ以上の電位図を処理し、かつ心臓刺激コントローラ1526に、非侵襲性血行力学的感知装置114から受信されたか、又は非侵襲性血行力学的感知装置114から受信された血行力学的データから生成された1つ以上の心臓動作パラメータを提供する。心臓刺激コントローラ1526は、1つ以上のペーシングパラメータを使用してペーシングパルスの送りと、1つ以上の電気除細動/除細動パラメータを使用して電気除細動/除細動パルスの送りとを制御する。心臓刺激コントローラ1526は、1つ以上の心臓動作パラメータを使用して1つ以上のペーシングパラメータ及び1つ以上の電気除細動/除細動パラメータを調整する心臓刺激パラメータ調整モジュール1528を含む。一実施形態において、心臓刺激調整モジュール1528は、1つ以上の心臓動作パラメータの1つによって示される心機能の尺度をほぼ最適化するために、1つ以上のペーシングパラメータを調整する。一実施形態において、心臓刺激調整モジュール1528は、1つ以上の心臓動作パラメータによって測定されるような、検出された頻脈性不整脈発症中の患者の血行力学的性能に従って電気除細動/除細動パルスのほぼ最適なタイプ及び/又はエネルギーレベルを選択するために1つ以上の電気除細動/除細動パラメータを調整する。

0066

一実施形態において、図15に例示されるように、心臓刺激パラメータ最適化モジュール1528は、脈圧パラメータを使用して1つ以上のペーシングパラメータをほぼ最適化するペーシングパラメータ最適化モジュール1584を含む。ペーシングパラメータ最適化モジュール1584は、房室(AV)遅延最適化モジュール1584Aと、ペーシング部位最適化モジュール1584Bとを含む。AV遅延最適化モジュール1584Aは、脈圧パラメータ値を最大にするために1つ以上のAV遅延をほぼ最適化する。具体的な実施形態において、心臓刺激コントローラ1526は、AV遅延最適化モジュール1584Aによって提供される複数のAV遅延を使用してペーシングパルスの送りを制御し、かつ各々がAV遅延の1つに対応する複数の脈圧パラメータ値を収集する。AV遅延最適化モジュール1584Aは、脈圧パラメータの最大収集値に対応するAV遅延のような、最適AV遅延、又は脈圧パラメータ値の減少を引き起こさない最短AV遅延を選択する。更なる具体的な実施形態において、AV遅延に加えて、心臓刺激コントローラ1526は、複数の心室間(IV)遅延を使用してペーシングパルスの送りを制御する。AV遅延最適化モジュール1584Aは、最適AV遅延と、最適IV遅延とを選択する。もう1つの具体的な実施形態において、ペーシングパルスは、リードシステム108を介して2つ以上の心室部位に送られる。心臓刺激コントローラ1526は、ペーシング部位最適化モジュール1584Bによって提供される複数の異なるペーシング部位及び/又はペーシング部位の組み合わせを使用して、ペーシングパルスの送りを制御し、かつ各々がペーシング部位の1つ及び/又はペーシング部位の組み合わせに対応する複数の脈圧パラメータ値を収集する。ペーシング部位最適化モジュール1584Bは、最適ペーシング部位又はペーシング部位の最適な組み合わせのような、脈圧パラメータの最大収集値に対応するペーシング部位又はペーシング部位の組み合わせを選択する。もう1つの具体的な実施形態において、心臓刺激コントローラ1526は、ペーシングパラメータ最適化モジュール1584によって提供されたAV遅延と、IV遅延と、ペーシング部位との2つ以上のパラメータ組み合わせを複数使用してペーシングパルスの送りを制御し、かつ各々がパラメータ組み合わせの1つに対応する複数の脈圧パラメータ値を収集する。ペーシングパラメータ最適化モジュール1584は、脈圧パラメータの最大収集値に対応する組み合わせのような、AV遅延と1つ以上のペーシング部位の最適な組み合わせを選択する。

0067

図16は、非侵襲性血行力学的センサと、埋め込み型医療装置とを使用して心臓動作パラメータを最適化する心臓治療を制御する方法を例示するフローチャートである。一実施形態において、非侵襲性血行力学的センサは、その具体的な実施形態のいずれかを含む非侵襲性血行力学的感知装置114であり、かつ埋め込み型医療装置は、埋め込み型医療装置1510である。

0068

血行力学的データが、1600で非侵襲性血行力学的センサから受信される。一実施形態において、血行力学的データは、1つ以上の心臓動作パラメータを表すデータを含む。もう1つの実施形態において、血行力学的データは、感知された血行力学的信号を表すデータを含み、かつ埋め込み型医療装置は、感知された血行力学的信号を表すデータを使用して1つ以上の心臓動作パラメータを生成する。電位図のような1つ以上の心臓信号が、心臓刺激制御のために1610で感知される。ペーシングパルス及び電気除細動/除細動パルスのような、心臓刺激パルスの送りが、1620でペーシングパラメータ及び電気除細動/除細動パラメータのような1つ以上の心臓刺激パラメータを使用して制御される。1つ以上の心臓刺激パラメータは、1630で、1つ以上の心臓動作パラメータを使用して心臓刺激パルスの送りを開始し、停止し、又は調整するために調整される。一実施形態において、1つ以上のペーシングパラメータは、1つ以上の心臓動作パラメータの1つによって示される心機能の尺度をほぼ最適化するために調整される。一実施形態において、1つ以上の電気除細動/除細動パラメータは、1つ以上の心臓動作パラメータによって測定されたような、検出された頻脈性不整脈発症中の患者の血行力学的性能に従って電気除細動/除細動パルスのほぼ最適なタイプ及び/又はエネルギーレベルを選択するために調整される。

0069

ステップ1630の一実施形態において、1つ以上のペーシングパラメータは、脈圧パラメータを使用してほぼ最適化される。1つ以上のペーシングパラメータは、1つ以上のAV遅延及び/又は1つ以上のペーシング部位を含む。1つ以上のAV遅延及び/又は1つ以上のペーシング部位は、脈圧パラメータのほぼ最大値によって示されるような最適心拍出量を提供するためにほぼ最適化される。具体的な実施形態において、ペーシングパルスは、複数のAV遅延を使用して送られ、かつ各AV遅延に対応する脈圧パラメータ値が記録される。脈圧パラメータの最大記録値に対応するAV遅延は、最適AV遅延として選択される。もう1つの具体的な実施形態において、ペーシングパルスは、複数の異なるペーシング部位及び/又はペーシング部位の組み合わせを使用して送られ、かつ各ペーシング部位及び/又はペーシング部位の組み合わせに対応する脈圧パラメータ値が記録される。脈圧パラメータの最大記録値に対応するペーシング部位及び/又はペーシング部位の組み合わせは、最適ペーシング部位又はペーシング部位の最適な組み合わせとして選択される。他の具体的な実施形態において、ペーシングパルスは、AV遅延と、IV遅延と、ペーシング部位との2つ以上のパラメータ組み合わせを複数使用して送られる。各パラメータ組み合わせに対応する脈圧パラメータ値が記録される。最適なパラメータ組み合わせは、脈圧パラメータの記録値に基づき選択される。

0070

例4:不整脈検出及び治療
一実施形態において、CRMシステム100は、患者の血行力学的状態を使用して、不整脈を検出し治療を実施する。例えば、不整脈は、非侵襲性血行力学的センサによって感知された血行力学的信号及び/又は心臓内電位図から検出された心拍数を使用して検出される。血行力学的信号は、患者の血行力学的性能も示し、適切な又は最適な抗不整脈治療がそれに基づき決定される。

0071

図17は、埋め込み型医療装置1710の回路の部分の実施形態を例示するブロック図である。埋め込み型医療装置1710は、埋め込み型医療装置110の具体的な実施形態であり、かつ非侵襲性血行力学的感知装置114によって感知された血行力学的信号を使用して不整脈検出と治療を制御する。埋め込み型医療装置1710は、感知回路1546と、心臓刺激回路1520と、埋込可能型遠隔測定回路522と、データ記憶装置750と、埋込可能型コントローラ1724と、電池752とを含む。

0072

埋込可能型コントローラ1724は、埋込可能型信号プロセッサ1748と、心臓刺激コントローラ1726とを含む。埋込可能型信号プロセッサ1748は、心臓刺激コントローラ1726によって使用するための1つ以上の電位図を処理し、かつ心臓刺激コントローラ1726に、非侵襲性血行力学的感知装置114から受信されたか、又は非侵襲性血行力学的感知装置114から受信された血行力学的データから生成された1つ以上の心臓動作パラメータを提供する。1つ以上の心臓動作パラメータは、心臓刺激治療の必要性及び/又は適切なタイプの決定を可能にする患者の血行力学的状態を表示する。かかる心臓刺激治療の例には、抗徐脈ペーシング治療と、抗頻脈ペーシング(ATP)治療と、電気除細動治療と、除細動治療とを含む。心臓刺激コントローラ1726は、1つ以上の心臓刺激パラメータを使用して心臓刺激パルスの送りを制御する。

0073

一実施形態において、図17に例示されるように、心臓刺激コントローラ1726は、不整脈検出器1786と、ペーシングコントローラ1788Aと、電気除細動/除細動コントローラ1788Bとを含む。不整脈検出器1786は、1つ以上の電位図及び/又は1つ以上の心臓動作パラメータを使用して不整脈を検出する。一実施形態において、不整脈検出器1786は、血行力学的信号から両方とも導かれる、心拍数パラメータと、脈圧パラメータとを使用して不整脈を検出する。例えば、頻脈性不整脈の検出は、心拍数パラメータが所定の頻脈性不整脈しきい値を超え、かつ脈圧パラメータが所定のしきい値脈圧未満に下落する時に宣言される。もう1つの実施形態において、不整脈検出器1786は、心拍数パラメータを使用して不整脈を検出し、かつ脈圧パラメータを使用して検出された各不整脈を分類する。例えば、頻脈性不整脈の検出は、心拍数パラメータが所定の頻脈性不整脈しきい値を超え、かつ検出された不整脈が、脈圧パラメータが1つ以上の所定のしきい値脈圧未満に下落するか否かに従って必要とされる治療タイプによって分類される時に宣言される。もう1つの実施形態において、不整脈検出器1786は、血行力学的信号から導かれる心拍数パラメータの代わりに電位図から検出される心拍数を表す心拍数パラメータを使用する。このことは、非侵襲性血行力学的感知装置114が患者に取り付けられない時に、連続的な不整脈検出を確実にする。一実施形態において、不整脈検出器1786は、不整脈検出と分類の一次パラメータとして1つ以上の電位図を使用し、かつ不整脈検出と分類の二次又は補助パラメータとして、利用できる場合に、血行力学的信号から導かれた1つ以上の心臓動作パラメータを使用する。例えば、かかる二次又は補助パラメータは、不整脈検出及び/又は分類を立証し、1つ以上の電位図にノイズがある時、一次パラメータの代わりになり、かつ/又は(電位図振幅が低くなることがある)心室細動を検出する別個の信号を提供するために使用される。

0074

ペーシングコントローラ1788Aは、徐脈性不整脈ペーシングモード又はATPモードに従ってペーシングパルスの送りを制御する。電気除細動/除細動コントローラ1788Bは、電気除細動/除細動パルスの送りを制御する。

0075

図18は、非侵襲性血行力学的センサと、埋め込み型医療装置とを使用して不整脈を検出及び治療する方法を例示するフローチャートである。一実施形態において、非侵襲性血行力学的センサは、その具体的な実施形態のいずれかを含む非侵襲性血行力学的感知装置114であり、かつ埋め込み型医療装置は、埋め込み型医療装置1710である。

0076

血行力学的データが、1800で非侵襲性血行力学的センサから受信される。一実施形態において、血行力学的データは、1つ以上の心臓動作パラメータを表すデータを含む。もう1つの実施形態において、血行力学的データは、感知された血行力学的信号を表すデータを含み、かつ埋め込み型医療装置は、感知された血行力学的信号を表すデータを使用して1つ以上の心臓動作パラメータを生成する。1つ以上の心臓動作パラメータは、不整脈の発生及び/又は患者の血行力学的性能に対する不整脈の影響を示す。電位図のような1つ以上の心臓信号が、心臓刺激制御及び/又は不整脈検出のために1810で感知される。不整脈が、1820で1つ以上の心臓動作パラメータを少なくとも使用して検出される。このことは、関連した血行力学的性能に基づく不整脈の発生の検出と、不整脈の分類とを含む。ペーシングパルス及び電気除細動/除細動パルスのような、心臓刺激パルスの送りは、1830で、検出された不整脈を治療するために、ペーシングパラメータ及び電気除細動/除細動パラメータのような1つ以上の心臓刺激パラメータを使用して制御される。心臓刺激パラメータは、例えば抗徐脈性不整脈ペーシング治療、ATP治療、又は電気除細動/除細動治療を実施することによって、検出された不整脈を治療するために、選択又は調整される。

0077

ステップ1820の一実施形態において、不整脈は、両方とも血行力学的信号から導かれる、心拍数パラメータと、脈圧パラメータとを使用して検出される。一実施形態において、頻脈性不整脈の検出は、心拍数パラメータが所定の頻脈性不整脈しきい値を超え、かつ脈圧パラメータが所定のしきい値脈圧未満に下落する時に宣言される。もう1つの実施形態において、頻脈性不整脈の検出は、心拍数パラメータが所定の頻脈性不整脈しきい値を超え、かつ脈圧パラメータを1つ以上の所定のしきい値脈圧と比較することによって不整脈が分類される時に宣言される。ステップ1820のもう1つの実施形態において、電位図から検出された心拍数パラメータは、血行力学的信号から導かれた心拍数パラメータの代わりに使用される。一実施形態において、1つ以上の電位図のような、埋め込み型医療装置によって感知された1つ以上の信号は、不整脈検出と分類の一次信号として使用される。利用可能な場合、非侵襲性血行力学的センサによって感知された血行力学的信号は、不整脈検出及び/又は分類の二次又は補助信号として使用される。

0078

例5:診断
一実施形態において、CRMシステム100は、ある期間にわたる末梢血圧と酸素飽和度変化に関する患者診断データを、1つ以上の治療がその期間中に行われる時、関連した治療設定に関する情報と共に提供する。このことは、種々の身体活動と治療に関連した心機能を含む、患者の心機能を示す情報を、医師又は他の介護者に提供する。

0079

図19は、埋め込み型医療装置110の具体的な実施形態である埋め込み型医療装置1910の回路の部分の実施形態を例示するブロック図である。埋め込み型医療装置1910は、非侵襲性血行力学的感知装置114によって感知された血行力学的信号に関連した血行力学的情報、並びに患者の生理的状態及び/又は身体活動に関連した他の情報の獲得を提供する。かかる情報は、医師又は他の介護者の前に患者が出席して、又は出席せずに診断と治療設定の調整を可能にするために、外部システム118に送信される。埋め込み型医療装置1910は、感知回路1946と、電気刺激回路520と、埋込可能型遠隔測定回路522と、1つ以上の埋め込み型センサ1990と、データ記憶装置750と、埋込可能型コントローラ1924と、電池752とを含む。

0080

感知回路1946は、リードシステム108を介して1つ以上の心臓及び/又は神経信号を感知する。埋め込み型センサ1990は各々が、患者の心機能を示す信号又は患者の心機能の評価に使用される他のタイプの信号を感知する。種々の実施形態において、埋め込み型センサ1990は、各々が埋め込み型医療装置1910内に含まれるか、埋め込み型医療装置1910のハウジングに組み込まれるか、又はリードシステム108又は他のリード若しくはケーブルを介して埋め込み型医療装置1910に接続される。一実施形態において、図19に例示されるように、埋め込み型センサ1990は、患者の心機能の評価に使用される、患者の総身体活動レベルを感知するための活動センサ1992を含む。具体的な実施形態において、活動センサ1992は、加速度計を含む。種々の他の実施形態において、埋め込み型センサ1990は、インピーダンスセンサ音響センサ姿勢センサ圧力センサ、血中電解質センサ、血液ガスセンサの1つ以上を含む。

0081

埋込可能型コントローラ1924は、埋込可能型信号プロセッサ1948と、刺激コントローラ526と、不整脈検出器1786と、コマンド受信器1994と、データ送信器1996とを含む。埋込可能型信号プロセッサ1948は、1つ以上の心臓及び/又は神経信号を処理し、1つ以上の埋め込み型センサ1990によって感知された1つ以上の信号を処理し、かつ刺激コントローラ526に、非侵襲性血行力学的感知装置114から受信されたか、又は非侵襲性血行力学的感知装置114から受信された血行力学的信号から生成された1つ以上の心臓動作パラメータを提供する。データ記憶装置750は、血行力学的信号を表すデータ及び/又は1つ以上の心臓動作パラメータを表すデータを記憶する。かかる記憶データには、脈圧パラメータを表すデータと、血中酸素飽和度パラメータを表すデータと、心拍数パラメータを表すデータとを含む。種々の実施形態において、データ記憶装置750はまた、例えば心臓及び/又は神経信号を表すデータと、活動レベルを表すデータと、検出された各不整脈発症に関する情報を表すデータと、1つ以上の刺激パラメータを含む治療設定及び履歴を表すデータとを記憶する。コマンド受信器1994は、外部システム118と遠隔測定リンク116を介して医師又は他の介護者によって入力されたデータ検索コマンドを受信する。データ送信器1996は、データ検索コマンドに従ってデータ記憶装置750からデータを検索し、かつ埋込可能型遠隔測定回路522に、検索されたデータを遠隔測定リンク116を介して外部システム118へ送信させる。

0082

図20は、非侵襲性血行力学的センサと、埋め込み型医療装置とを使用して診断データを獲得する方法を例示するフローチャートである。一実施形態において、非侵襲性血行力学的センサは、その具体的な実施形態のいずれかを含む非侵襲性血行力学的感知装置114であり、かつ埋め込み型医療装置は、埋め込み型医療装置1910である。

0083

血行力学的データが、2000で非侵襲性血行力学的センサから受信される。一実施形態において、血行力学的データは、1つ以上の心臓動作パラメータを表すデータを含む。もう1つの実施形態において、血行力学的データは、感知された血行力学的信号を表すデータを含み、かつ埋め込み型医療装置は、感知された血行力学的信号を表すデータを使用して1つ以上の心臓動作パラメータを生成する。1つ以上の心臓動作パラメータは、不整脈の発生及び/又は患者の血行力学的性能に対する不整脈の影響を示す。1つ以上の心臓動作パラメータの例には、脈圧パラメータと、血中酸素飽和度パラメータと、心拍数パラメータとを含む。

0084

電位図のような1つ以上の心臓信号が、心臓刺激制御、不整脈検出及び/又は患者の監視のために2010で感知される。1つ以上の生理的信号が、2020で1つ以上の埋め込み型センサを使用して感知される。かかる1つ以上の生理的信号の例には、神経信号と、活動レベル信号と、呼吸信号と、心臓又は経胸郭インピーダンス信号と、心音信号と、圧力信号と、血液化学を示す信号とを含む。かかる信号は、血行力学的信号及び血行力学的信号に対する影響を有する種々の因子に基づく患者の心機能の評価を可能にする。血行力学的信号及び/又は心臓動作パラメータを表すデータ、及び、生理的信号と生理的信号から導かれたパラメータを表すデータは、埋め込み型医療装置内に記憶するために生成される。

0085

一実施形態において、埋め込み型医療装置からの電気刺激パルスの送りが、2030で1つ以上の心臓動作パラメータを少なくとも使用して制御される。例えば、1つ以上の刺激パラメータは、1つ以上の心臓動作パラメータを使用して調整され、かつ電気刺激パルスは、1つ以上の刺激パラメータに従って送られる。1つ以上の使用される刺激パラメータの値を含む、治療設定を表すデータは、埋め込み型医療装置内に記憶するために、生成される。

0086

不整脈発症が、2040で1つ以上の心臓動作パラメータを少なくとも使用して検出され、分類される。一実施形態において、不整脈発症は、心拍数パラメータを使用して検出され、かつ脈圧パラメータを使用して分類される。分類は、適切な治療を決定するための基準を提供する。もう1つの実施形態において、不整脈発症は、電位図のような心臓信号から導かれる心拍数を使用して検出され、かつ脈圧パラメータを使用して分類される。一実施形態において、1つ以上の心臓信号は、不整脈検出と分類に使用される一次信号であり、他方で1つ以上の心臓動作パラメータは、不整脈検出と分類用の二次又は補助信号として使用される。検出された各不整脈発症に関する情報を表すデータは、埋め込み型医療装置内に記憶するために、生成される。

0087

血行力学、心臓、他の生理的信号に関連したデータ、検出された不整脈発症に関連したデータ、及び治療設定に関連したデータが、2050で埋め込み型医療装置内に記憶される。データ検索コマンドが、2060で受信される。一実施形態において、データ検索コマンドは、埋め込み型医療装置から検索されるデータのタイプを示す。データ検索コマンドに応答して、埋め込み型医療装置に記憶されたデータの少なくとも一部は、検索され、かつ2070で埋め込み型医療装置から外部システムに送信される。検索され送信されたデータは、患者の心機能を診断又は監視し、かつ治療決定を行うための基準を提供する。

0088

一般的に
上記の詳細な説明は、例示的であり、かつ制限的でないことが意図されていることを理解すべきである。他の実施形態は、上記説明を読み、かつ理解すれば、当業者にとり明らかであろう。従って、本発明の範囲は、添付の請求項を、かかる請求項が権利を与えられる同等物の全範囲と共に、参照して決定されるべきである。

図面の簡単な説明

0089

CRMシステムの実施形態と、CRMシステムが使用される環境の部分の説明図である。
CRMシステムの非侵襲性血行力学的感知装置の実施形態の説明図である。
CRMシステムの非侵襲性血行力学的感知装置のもう1つの実施形態の説明図である。
CRMシステムの非侵襲性血行力学的感知装置のもう1つの実施形態の説明図である。
CRMシステムの回路の部分の実施形態を例示するブロック図である。
CRMシステムの非侵襲性血行力学的センサの回路の部分の実施形態を例示するブロック図である。
CRMシステムの埋め込み型医療装置の回路の部分の実施形態を例示するブロック図である。
CRMシステムの外部システムの回路の部分の実施形態を例示するブロック図である。
外部システムの実施形態を例示するブロック図である。
非侵襲性血行力学的感知装置と、埋め込み型医療装置とを含むCRMシステムを操作する方法を例示するフローチャートである。
非侵襲性血行力学的センサによって感知される血行力学的信号を使用してMI後ペーシングを制御する埋め込み型医療装置の回路の部分の実施形態を例示するブロック図である。
非侵襲性血行力学的感知装置と、埋め込み型医療装置とを使用してMI後ペーシングを制御する方法を例示するフローチャートである。
非侵襲性血行力学的センサによって感知される血行力学的信号を使用して神経刺激を制御する埋め込み型医療装置の回路の部分の実施形態を例示するブロック図である。
非侵襲性血行力学的感知装置と、埋め込み型医療装置とを使用して神経刺激を制御する方法を例示するフローチャートである。
非侵襲性血行力学的センサによって感知される血行力学的信号を使用して心臓動作パラメータを最適化するために心臓治療を制御する埋め込み型医療装置の回路の部分の実施形態を例示するブロック図である。
非侵襲性血行力学的感知装置と、埋め込み型医療装置とを使用して心臓動作パラメータを最適化するために心臓治療を制御する方法を例示するフローチャートである。
非侵襲性血行力学的センサによって感知される血行力学的信号を使用して不整脈治療を制御する埋め込み型医療装置の回路の部分の実施形態を例示するブロック図である。
非侵襲性血行力学的感知装置と、埋め込み型医療装置とを使用して不整脈を検出及び治療する方法を例示するフローチャートである。
非侵襲性血行力学的センサによって感知される血行力学的信号に関連した血行力学的情報の獲得をもたらす埋め込み型医療装置の回路の部分の実施形態を例示するブロック図である。
非侵襲性血行力学的感知装置と、埋め込み型医療装置とを使用して診断データを獲得する方法を例示するフローチャートである。

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