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技術 シアノアクリレート系複合材料生成システム

出願人 ヘンケルアイルランドリミテッド
発明者 マクドネル、パトリックエフ.ニーフセイ、ブレンダンランバート、ロバートジェイ.
出願日 2006年10月13日 (13年3ヶ月経過) 出願番号 2008-546829
公開日 2009年5月21日 (10年7ヶ月経過) 公開番号 2009-520098
状態 特許登録済
技術分野 接着剤、接着方法 シーリング材組成物
主要キーワード ねじ込み継手 スリーブカラー 突起要素 固体複合材料 片持ち部 金属製カップ 重量パーセントベース チーク材
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2009年5月21日)のものです。
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図面 (3)

課題・解決手段

本発明は、シアノアクリレート組成物充填材から、基材くぼみ、穴、割れ目もしくは空隙内に複合材料を生成するシステムに関する。このシステムは、シアノアクリレート硬化したら、荷重支えるために充填された基材のくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙内に片持ち部材を設置することも考慮されている。

概要

背景

シアノアクリレート組成物は良く知られており、多様な用途を有する急速硬化瞬間接着剤として広く使われている。Handbook of Adhesives、27、463〜77、I.Skeist編、Van Nostrand Reinhold,New York,第3版(1990)のH.V.Coover、D.W.DreifusおよびJ.T.O’Connerの論文「Cyanoacrylate Adhesives」を参照されたい。また、Structural Adhesives: Chemistry and Technology、S.R.Hartshorn編、Plenum Press、New York、p.249〜307(1986)のG.H.Milletの論文「Cyanoacrylate Adhesives」も参照されたい。

一液型組成物物理的性質に何らかの変更を加えるために、シアノアクリレート組成物には種々の充填材が直接組み込まれてきた。例えば、米国特許第2,794,788号は、シアノアクリレート系接着剤に、多量の高分子量アルキルシアノアクリレートと、ポリアクリレートメタクリレート、ならびにアセテートプロピオネートおよびブチレートなどのセルロースエステルを含めたその他の化合物とを溶解することによってシアノアクリレート接着剤を増粘することを教示している。米国特許第3,836,377号は、知られている補足的な増粘剤の中でもポリビニルメチルエーテルなどのポリビニルエーテルに特に言及している。米国特許第3,692,752号は、ある種のポリエーテルアクリレート/メタクリレート、ビスヒドロキシアルキルホスホン酸誘導体アクリル酸メタクリル酸エステル、およびトリス(ヒドロキシアルキル)シアヌル酸誘導体のアクリル酸/メタクリル酸エステルを含有する増粘されたシアノアクリレートを開示している。前記米国特許第2,794,788号、同第3,836,377号および同第3,692,752号はそれぞれ、増粘剤として有機化合物を含有する増粘された一液型シアノアクリレート組成物に関するものである。

種々の無機材料もまた、前記組成物を増粘することができる充填材として提案されている。その点については米国特許第3,663,501号が、溶融シリカ溶融石英および溶融アルミナなどの不活性微粉固体を含有する歯科用セメントの調製について教示している。同様に、米国特許第3,607,542号は、とりわけ、カルシウムチタン亜鉛、スズ、アルミニウム、鉄および銅それぞれの塩などの不溶性不活性充填材を含有する耐水性のシアノアクリレートペーストの調製について教示している。

米国特許第4,102,945号(Gleave)は、2−シアノアクリル酸のモノマーエステルと、モノマーエステルを重量で100部に対してアクリロニトリルブタジエンスチレンターポリマーである有機材料を重量で約3から約30部とを含む増粘された硬化性接着剤組成物に関するものであり、その特許を請求するものである。ここで、この組成物は、これに対応する増粘されていない接着剤に比べて剥離強さが向上している

米国特許第4,105,715号(Gleave)は、2−シアノアクリル酸のモノマーエステルと、モノマーエステルを重量で100部に対してポリビニリデンフルオライド粉末を重量で約5から約100部とを含む硬化性チキソトロープ接着剤組成物に関するものであり、その特許を請求するものである。この特許明細書には、ポリカーボネートポリエチレン、および飽和エラストマーセグメントを含有するアクリル系ブロック共重合体を使うことができることも開示されている。充填材の粒子径は約2から200ミクロンである。これら微細有機粉末は、シアノアクリレートモノマーには不溶であるかまたはかならずしも十分に溶解しないが、液体シアノアクリレートを不滴下性のチキソトロープゲルまたはペーストに変化させる。

最新技術の実態にもかかわらず、シアノアクリレートが、充填材と共に基材くぼみ、穴、割れ目もしくは空隙内にまたは2つの基材の間に複合材料を生成するために、二液系の1つの部分として使われていたとは思われていず、ましてや荷重支えることができる片持ち部材を定着設置したとは思われていない。

しかし、一般に、そのような用途の他の接着システムが知られている。例えば、CHEMOFAST Ramcord Befestigungssyteme GmbHは、コンクリートソリッドストーンまたは中空レンガ表面の重荷重積付属品用の3つの異なる「ケミカルアンカー」システム販売を促進してきた。これらのシステムは、「カートリッジに収められた反応系樹脂モルタルエポキシアクリレート系」、「反応系樹脂モルタル、ポリエステル系」または「反応系樹脂モルタル、ビニルエステル系スチロール無し」の1つを基にしたものである。

これら各システムの場合、その使用法は以下のように説明される。すなわち、基材に穴を開け、開けた穴を清掃し、さらに、清掃した穴を反応系樹脂モルタルで充填し次いで補強筋もしくはネジ棒を反応系樹脂モルタルで充填した穴に設置するか、または清掃した穴にスリーブカラーを設置してカラーを反応系樹脂モルタルで充填して次いでアンカー要素を開けた穴の中の反応系樹脂モルタルで充填したカラーに設置し、その後反応系樹脂モルタルを例えば室温で45分間硬化する(ただし、その他の温度と時間の組合せの条件も開示されている)。いったん硬化したら、補強筋、ネジ棒またはアンカー要素に部材を据え付け、そこにトルク印加することができる。

これらCHEMOFASTのシステムは商業的に受け入れられてきたが、このような用途の接着システムであって、室温でより速く硬化し、また穴が「ケミカルアンカー」の目的のために作られたものであれ、または穴があらかじめ存在していたものであって、その穴を別の物品を「ケミカルアンカーする」ために使うことにしているもしくは単に充填することにしているのであれ、穴を清掃する工程を必要としないような接着システムを作ることが望ましいであろう。さらにまた、接着剤が充填材の後でディスペンスされることで、それによって余分な接着剤を使う機会が減り、したがって清掃がより簡単になるような接着システムを作ることが望ましいであろう。

また、日本ではあるシステムが売られてきた。そのシステムは一見CHEMOFASTのシステムに似ているが、ポリウレタン化学を基にしたものであり、そのパッケージには、ポリウレタンをディスペンスする前に穴の中に設置する一連スポンジが含まれている。

概要

本発明は、シアノアクリレート組成物と充填材から、基材のくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙内に複合材料を生成するシステムに関する。このシステムは、シアノアクリレートが硬化したら、荷重を支えるために充填された基材のくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙内に片持ち部材を設置することも考慮されている。

目的

このように、最新技術の実態にもかかわらず、シアノアクリレートを、少なくともその一部に充填材が充填されている基材のくぼみ、穴または割れ目に適用することができ、また複合材料を室温で約5分足らずの時間内にくぼみ、穴または割れ目の内部に生成することができ、さらにいったん生成されると、その複合材料は、荷重を支えることができる片持ち部材を定着することができるような複合材料生成システムを提供することが望ましいであろう。

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

基材くぼみ、穴、割れ目もしくは空隙を充填するための、または2つまたはそれ以上の基材から成る集成体の間の空隙を充填するための硬化型ステムであって、第1の部分中のシアノアクリレート組成物と第2の部分中の充填材との組合せを含み、前記基材のくぼみ、穴、割れ目または空隙の少なくとも一部を充填材で充填するために先ず第2の部分を前記くぼみ、穴、割れ目または空隙に適用し、その後、前記くぼみ、穴、割れ目または空隙の少なくとも一部をシアノアクリレート組成物で充填するために、第1の部分を少なくとも部分的に充填材を充填した基材のくぼみ、穴、割れ目または空隙に適用し、室温で5分またはそれより短い時間硬化すると、前記くぼみ、穴、割れ目または空隙の少なくとも一部を占める充填された硬化シアノアクリレートを含有する基材または2つまたはそれ以上の基材から成る集成体が形成される硬化型システム。

請求項2

シアノアクリレート組成物と充填材とを含む組合せであって、最初に充填材が物品のくぼみ、穴、割れ目または空隙の少なくとも一部を占め、その上にシアノアクリレート組成物を適用してその後硬化させ、それによって硬化したシアノアクリレート組成物で充填されたくぼみを有する物品が造られるように、前記シアノアクリレート組成物と充填材がそれぞれ、前記物品のくぼみ、穴、割れ目または空隙に段階的に適用されるような組合せ。

請求項3

A部分:シアノアクリレート成分を含む一液型接着剤と、B部分:充填材とを含む室温硬化性複合材料生成システム。

請求項4

A部分:シアノアクリレート成分を含む一液型接着剤と、B部分:充填材とを含む、基材のくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙を充填するための、または2つもしくはそれ以上の基材から成る集成体の間の空隙を充填するためのキット

請求項5

シアノアクリレート組成物を使用して物品のくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙を充填する方法であって、くぼみ、穴、割れ目もしくは空隙を有する物品を提供する工程、充填材を提供する工程、シアノアクリレート組成物を提供する工程、前記充填材を前記物品のくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙の少なくとも一部に導入し、その後そこに前記シアノアクリレート組成物を適用する工程、および前記くぼみ、穴、割れ目もしくは空隙内に置いたシアノアクリレート組成物を硬化させ、それによって硬化シアノアクリレート組成物で少なくとも部分的に充填されたくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙を有する物品を形成する工程を含む方法。

請求項6

二液型シアノアクリレート接着システムを使用して2つもしくはそれ以上の基材を接着する方法であって、接着すべき第1の基材を提供する工程、前記第1の基材と少なくとも部分的に間隔をおいて配置される関係にある接着すべき第2の基材を提供する工程、充填材を提供する工程、シアノアクリレート組成物を提供する工程、前記充填材を前記少なくとも部分的な間隔をおいて配置される第1および第2の基材に導入し、その後前記第1および第2の基材間の空隙の少なくとも一部に前記シアノアクリレート組成物を適用する工程、および前記シアノアクリレート組成物を硬化させ、それによって前記第1および第2の基材間に少なくとも部分的に充填された硬化シアノアクリレート組成物を有する物品を形成する工程を含む方法。

請求項7

前記充填材が、紙、厚紙、繊維、ガーゼ、綿、木材、ガラスゴムスポンジ、金属、粉砕貝殻堅果殻無機充填材および合成物から成る群から選択されるメンバーである、請求項1に記載のシステム。

請求項8

前記充填材が、紙、厚紙、繊維、ガーゼ、綿、木材、ガラス、ゴム、スポンジ、金属、粉砕貝殻、麻、堅果殻、無機充填材および合成物から成る群から選択されるメンバーである、請求項2に記載の組合せ。

請求項9

前記充填材が、紙、厚紙、繊維、ガーゼ、綿、木材、ガラス、ゴム、スポンジ、金属、貝殻、麻、堅果殻、無機充填材および合成物から成る群から選択されるメンバーである、請求項3に記載のシステム。

請求項10

前記充填材が、紙、厚紙、繊維、ガーゼ、綿、木材、ガラス、ゴム、スポンジ、金属、粉砕貝殻、麻、堅果殻、無機充填材および合成物から成る群から選択されるメンバーである、請求項4に記載のキット。

請求項11

前記充填材が、紙、厚紙、繊維、ガーゼ、綿、木材、ガラス、ゴム、スポンジ、金属、粉砕貝殻、麻、堅果殻、無機充填材および合成物から成る群から選択されるメンバーである、請求項5に記載の方法。

請求項12

前記充填材が、紙、厚紙、繊維、ガーゼ、綿、木材、ガラス、ゴム、スポンジ、金属、粉砕貝殻、麻、堅果殻、無機充填材および合成物から成る群から選択されるメンバーである、請求項6に記載の方法。

請求項13

前記くぼみ、穴、割れ目または空隙に少なくとも部分的にシアノアクリレートと充填材の組合せが充填され、前記少なくとも部分的に充填されたくぼみ、穴、割れ目または空隙の中に片持ち部材が設置される、請求項1に記載のシステム。

請求項14

前記片持ち部材が保持部材である、請求項13に記載のシステム。

請求項15

前記くぼみ、穴、割れ目または空隙が少なくとも部分的にシアノアクリレートと充填材の組合せで充填され、前記少なくとも部分的に充填されたくぼみ、穴、割れ目または空隙の中に片持ち部材が設置される、請求項2に記載の組合せ。

請求項16

前記片持ち部材が保持部材である、請求項15に記載の組合せ。

請求項17

前記くぼみ、穴、割れ目または空隙が少なくとも部分的にシアノアクリレートと充填材の組合せで充填され、前記少なくとも部分的に充填されたくぼみ、穴、割れ目または空隙の中に片持ち部材が設置される、請求項3に記載のシステム。

請求項18

前記片持ち部材が保持部材である、請求項17に記載のシステム。

請求項19

前記くぼみ、穴、割れ目または空隙が少なくとも部分的にシアノアクリレートと充填材の組合せで充填され、前記少なくとも部分的に充填されたくぼみ、穴、割れ目または空隙の中に片持ち部材が設置される、請求項4に記載のキット。

請求項20

前記片持ち部材が保持部材である、請求項19に記載のキット。

請求項21

前記くぼみ、穴、割れ目または空隙が少なくとも部分的にシアノアクリレートと充填材の組合せで充填され、前記少なくとも部分的に充填されたくぼみ、穴、割れ目または空隙の中に片持ち部材が設置される、請求項5に記載のキット。

請求項22

前記片持ち部材が保持部材である、請求項21に記載のキット。

請求項23

前記くぼみ、穴、割れ目または空隙が少なくとも部分的にシアノアクリレートと充填材の組合せで充填され、前記少なくとも部分的に充填されたくぼみ、穴、割れ目または空隙の中に片持ち部材が設置される、請求項6に記載のキット。

請求項24

前記片持ち部材が保持部材である、請求項23に記載のキット。

技術分野

0001

本発明は、シアノアクリレート組成物充填材から、基材くぼみ、穴、割れ目または空隙内に複合材料を生成するシステムに関する。このシステムは、シアノアクリレート硬化したとき、荷重支えるために充填された基材のくぼみ、穴、割れ目または空隙内に片持ち部材を設置することも考慮されている。

背景技術

0002

シアノアクリレート組成物は良く知られており、多様な用途を有する急速硬化瞬間接着剤として広く使われている。Handbook of Adhesives、27、463〜77、I.Skeist編、Van Nostrand Reinhold,New York,第3版(1990)のH.V.Coover、D.W.DreifusおよびJ.T.O’Connerの論文「Cyanoacrylate Adhesives」を参照されたい。また、Structural Adhesives: Chemistry and Technology、S.R.Hartshorn編、Plenum Press、New York、p.249〜307(1986)のG.H.Milletの論文「Cyanoacrylate Adhesives」も参照されたい。

0003

一液型組成物物理的性質に何らかの変更を加えるために、シアノアクリレート組成物には種々の充填材が直接組み込まれてきた。例えば、米国特許第2,794,788号は、シアノアクリレート系接着剤に、多量の高分子量アルキルシアノアクリレートと、ポリアクリレートメタクリレート、ならびにアセテートプロピオネートおよびブチレートなどのセルロースエステルを含めたその他の化合物とを溶解することによってシアノアクリレート接着剤を増粘することを教示している。米国特許第3,836,377号は、知られている補足的な増粘剤の中でもポリビニルメチルエーテルなどのポリビニルエーテルに特に言及している。米国特許第3,692,752号は、ある種のポリエーテルアクリレート/メタクリレート、ビスヒドロキシアルキルホスホン酸誘導体アクリル酸メタクリル酸エステル、およびトリス(ヒドロキシアルキル)シアヌル酸誘導体のアクリル酸/メタクリル酸エステルを含有する増粘されたシアノアクリレートを開示している。前記米国特許第2,794,788号、同第3,836,377号および同第3,692,752号はそれぞれ、増粘剤として有機化合物を含有する増粘された一液型シアノアクリレート組成物に関するものである。

0004

種々の無機材料もまた、前記組成物を増粘することができる充填材として提案されている。その点については米国特許第3,663,501号が、溶融シリカ溶融石英および溶融アルミナなどの不活性微粉固体を含有する歯科用セメントの調製について教示している。同様に、米国特許第3,607,542号は、とりわけ、カルシウムチタン亜鉛、スズ、アルミニウム、鉄および銅それぞれの塩などの不溶性不活性充填材を含有する耐水性のシアノアクリレートペーストの調製について教示している。

0005

米国特許第4,102,945号(Gleave)は、2−シアノアクリル酸のモノマーエステルと、モノマーエステルを重量で100部に対してアクリロニトリルブタジエンスチレンターポリマーである有機材料を重量で約3から約30部とを含む増粘された硬化性接着剤組成物に関するものであり、その特許を請求するものである。ここで、この組成物は、これに対応する増粘されていない接着剤に比べて剥離強さが向上している

0006

米国特許第4,105,715号(Gleave)は、2−シアノアクリル酸のモノマーエステルと、モノマーエステルを重量で100部に対してポリビニリデンフルオライド粉末を重量で約5から約100部とを含む硬化性チキソトロープ接着剤組成物に関するものであり、その特許を請求するものである。この特許明細書には、ポリカーボネートポリエチレン、および飽和エラストマーセグメントを含有するアクリル系ブロック共重合体を使うことができることも開示されている。充填材の粒子径は約2から200ミクロンである。これら微細有機粉末は、シアノアクリレートモノマーには不溶であるかまたはかならずしも十分に溶解しないが、液体シアノアクリレートを不滴下性のチキソトロープゲルまたはペーストに変化させる。

0007

最新技術の実態にもかかわらず、シアノアクリレートが、充填材と共に基材のくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙内にまたは2つの基材の間に複合材料を生成するために、二液系の1つの部分として使われていたとは思われていず、ましてや荷重を支えることができる片持ち部材を定着設置したとは思われていない。

0008

しかし、一般に、そのような用途の他の接着システムが知られている。例えば、CHEMOFAST Ramcord Befestigungssyteme GmbHは、コンクリートソリッドストーンまたは中空レンガ表面の重荷重積付属品用の3つの異なる「ケミカルアンカー」システムの販売を促進してきた。これらのシステムは、「カートリッジに収められた反応系樹脂モルタルエポキシアクリレート系」、「反応系樹脂モルタル、ポリエステル系」または「反応系樹脂モルタル、ビニルエステル系スチロール無し」の1つを基にしたものである。

0009

これら各システムの場合、その使用法は以下のように説明される。すなわち、基材に穴を開け、開けた穴を清掃し、さらに、清掃した穴を反応系樹脂モルタルで充填し次いで補強筋もしくはネジ棒を反応系樹脂モルタルで充填した穴に設置するか、または清掃した穴にスリーブカラーを設置してカラーを反応系樹脂モルタルで充填して次いでアンカー要素を開けた穴の中の反応系樹脂モルタルで充填したカラーに設置し、その後反応系樹脂モルタルを例えば室温で45分間硬化する(ただし、その他の温度と時間の組合せの条件も開示されている)。いったん硬化したら、補強筋、ネジ棒またはアンカー要素に部材を据え付け、そこにトルク印加することができる。

0010

これらCHEMOFASTのシステムは商業的に受け入れられてきたが、このような用途の接着システムであって、室温でより速く硬化し、また穴が「ケミカルアンカー」の目的のために作られたものであれ、または穴があらかじめ存在していたものであって、その穴を別の物品を「ケミカルアンカーする」ために使うことにしているもしくは単に充填することにしているのであれ、穴を清掃する工程を必要としないような接着システムを作ることが望ましいであろう。さらにまた、接着剤が充填材の後でディスペンスされることで、それによって余分な接着剤を使う機会が減り、したがって清掃がより簡単になるような接着システムを作ることが望ましいであろう。

0011

また、日本ではあるシステムが売られてきた。そのシステムは一見CHEMOFASTのシステムに似ているが、ポリウレタン化学を基にしたものであり、そのパッケージには、ポリウレタンをディスペンスする前に穴の中に設置する一連スポンジが含まれている。

発明が解決しようとする課題

0012

このように、最新技術の実態にもかかわらず、シアノアクリレートを、少なくともその一部に充填材が充填されている基材のくぼみ、穴または割れ目に適用することができ、また複合材料を室温で約5分足らずの時間内にくぼみ、穴または割れ目の内部に生成することができ、さらにいったん生成されると、その複合材料は、荷重を支えることができる片持ち部材を定着することができるような複合材料生成システムを提供することが望ましいであろう。

課題を解決するための手段

0013

本発明によれば、第1の態様において、基材のくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙を充填するための、または2つまたはそれ以上の基材から成る集成体の間の空隙を充填するための硬化型システムが提供される。この硬化型システムは、第1の部分中にシアノアクリレート組成物と第2の部分中に充填材の組合せを含んでいる。

0014

1つの方法では、基材のくぼみ、穴、割れ目または空隙の少なくとも一部を充填材で充填するために、第2の部分を先ず基材のくぼみ、穴、割れ目または空隙に適用または導入することができる。その後、第1の部分を、少なくとも部分的に充填材で充填した基材のくぼみ、穴、割れ目または空隙に適用または導入してそのくぼみ、穴、割れ目または空隙の少なくとも一部をシアノアクリレート組成物で充填することができる。

0015

もう1つの方法では、第1の部分と第2の部分を混合して1つの部分とし、次いでこの1つの部分を基材のくぼみ、穴、割れ目または空隙に適用または導入することができる。

0016

前記シアノアクリレートを室温にて5分またはそれより短い時間で硬化させ、それによって前記くぼみ、穴、割れ目または空隙の少なくとも一部を占めている充填された硬化シアノアクリレートを含む基材または2つもしくはそれ以上の基材からなる集成体を形成するようにすべきである。もちろん、くぼみ、穴、割れ目または空隙の寸法(例えば、幅、深さ等)によって、選択されるシアノアクリレートの種類および選択される充填材の種類、ならびに前記組成物を硬化して複合材料を生成するのに要する時間は異なってよい。

0017

本発明の第2の態様においては、シアノアクリレート組成物と充填材の組合せが提供される。ここで前記シアノアクリレート組成物と充填材はそれぞれ、物品のくぼみ、穴、割れ目または空隙に段階的に適用され、充填材が最初にそのくぼみ、穴、割れ目または空隙の少なくとも一部を占めるようにし、その上にシアノアクリレート組成物を適用してその後硬化させるようにする。このようにして、硬化したシアノアクリレート組成物で充填されたくぼみ、穴、割れ目または空隙を有する物品が出来上がることになる。

0018

本発明の第3の態様においては、室温硬化性複合材料生成システムが提供される。このシステムは2つの部分を含む。A部分はシアノアクリレート成分からなる一液型接着剤を含み、B部分は充填材を含んでいる。

0019

本発明の第4の態様においては、基材のくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙を充填するための、または2つもしくはそれ以上の基材から成る集成体の間の空隙を充填するためのキットが提供される。このキットは2つの部分を含む。A部分はシアノアクリレート成分を含む一液型接着剤を含み、B部分は充填材を含んでいる。

0020

本発明の第5の態様においては、シアノアクリレート組成物を使用して基材のくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙を充填する方法が提供される。この方法は、くぼみ、穴、割れ目もしくは空隙を有する物品を提供する工程、充填材を提供する工程、シアノアクリレート組成物を提供する工程、前記充填材を前記物品のくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙の少なくとも一部に導入し、その後そこに前記シアノアクリレート組成物を適用する工程、および前記シアノアクリレート組成物を硬化させ、それによって硬化シアノアクリレート組成物で少なくとも部分的に充填されたくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙を有する物品を形成する工程を含む。

0021

本発明の第6の態様においては、二液型シアノアクリレート接着システムを使用して2つもしくはそれ以上の基材を接着する方法が提供される。この方法は、接着すべき第1の基材を提供する工程、前記第1の基材と少なくとも部分的に間隔をおいて配置される関係にある接着すべき第2の基材を提供する工程、充填材を提供する工程、シアノアクリレート組成物を提供する工程、前記充填材を前記少なくとも部分的な間隔をおいて配置される第1および第2の基材に導入し、その後前記第1および第2の基材間の空隙の少なくとも一部に前記シアノアクリレート組成物を適用する工程、および前記シアノアクリレート組成物を硬化させ、それによって前記第1および第2の基材間に少なくとも部分的に充填され、硬化された硬化シアノアクリレート組成物を有する物品を形成する工程を含む。

0022

充填すべき基材のくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙にいったん入れられた組成物は、そのくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙の形をとり、その形に硬化することができる。いったん組成物(シアノアクリレート/充填材組合せ)がそのような形に硬化したら、平滑な表面ができるようにサンド仕上げをすることができる。また、前記組成物は、ペイントステインまたは塗料を塗るようにして塗布することができる(塗料が物品に接着する度合いは、物品そのものだけでなく選択した充填材の性質によってある程度決まる)。

発明を実施するための最良の形態

0023

シアノアクリレート成分は、H2C=C(CN)−COOR(式中、RはC1〜15アルキル基アルコキシアルキル基シクロアルキル基アルケニル基アラルキル基アリール基アリル基およびハロアルキル基から選択される)で表わすことができるシアノアクリレートモノマーを含む。望ましくは、シアノアクリレートモノマーは、メチルシアノアクリレートエチル2−シアノアクリレートプロピルシアノアクリレート、ブチルシアノアクリレート(n−ブチル−2−シアノアクリレートなど)、オクチルシアノアクリレートアリルシアノアクリレート、β−メトキシエチルシアノアクリレートおよびそれらの組合せから選択される。特に望ましいシアノアクリレートモノマーはエチル−2−シアノアクリレートである。

0024

より長い保存寿命チキソトロピー、高い粘度、色、より高い靱性、柔軟性、および高い耐熱崩壊性などのさらなる物理的特性を付与するために、本発明の組成物に添加剤を含ませることができる。したがって、このような添加剤は、遊離基安定剤、アニオン安定剤、ゲル化剤、増粘剤、染料強化剤耐熱性強化剤およびそれらの組合せから選択することができる。

0025

アニオン安定剤は、通例、2−シアノアクリル酸のエステルに可溶性酸性物質であり、この酸性物質がアニオン重合を抑制する。また、アニオン安定剤は、通例シアノアクリレート組成物中に存在する。選択される特定の安定剤が本発明にとって決定的に重要というわけではなく、数多くの好適なアニオン重合抑制剤、例えば二酸化硫黄三酸化硫黄酸化窒素およびフッ化水素などの可溶性の酸性ガス当技術分野で知られている。

0026

キノンヒドロキノン、t−ブチルカテコール、p−メトキシフェノールなどの重合を抑制する遊離基安定剤も、通例シアノアクリレート組成物中に存在する。前記抑制剤は、簡略にするためにここでは再記しないが当技術分野で知られている広い範囲で使うことができる。前記組成物を外で使う場合は、環境悪化を抑制する目的でシアノアクリレート中の遊離基安定剤のレベルを高くする方が望ましいであろう。

0027

可塑剤は、シアノアクリレート組成物中で使用すると、硬化生成物脆性を低減し、したがって耐久性を増す役目を果たす。本発明の文脈では、可塑剤は、充填材に粘着性を付与するために使うこともできる(さらなる議論については以下を参照されたい)。シアノアクリレート中で使われる一般的な可塑剤は、セバシン酸およびマロン酸などの二塩基酸のC1〜10アルキルエステルである。ジアリールエーテルおよびポリウレタンなどのその他の可塑剤を使うこともでき、その他種々の可塑剤が知られている。例えば、ガラス基材への接着性増進し強固にするコンテクストでは、米国特許第6,607,632号(McDonell)が、シアノアクリレートモノマーの他に、少なくとも1種類の可塑剤を組成物に対し重量で28から60%w/wおよび少なくとも1種類のシランを組成物に対し重量で0.1から5.0%w/w含む組成物について論じ、その特許を請求している。この組合せを使うと、ガラス基材への接着性が増し強固になった。代表的な可塑剤としては、英国特許出願GB1 529 105に開示されているような、例えば、アルキルフタレートアゼレートアジペートセバケートシトレートホスフェートスクシネートベンゾエートおよびトリメリテートなどの従来の材料が挙げられる。望ましい可塑剤は、ジブチルフタレートベンジルブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジブチルセバケートおよびジエチレングリコールジベンゾエートである。2種類またはそれ以上の異なる可塑剤のブレンドも有益である。

0028

さらに、米国特許第6,977,278号(Misiak)(この開示を参照によって本明細書に組み込む)は、高い柔軟性を有するシアノアクリレート組成物であって、異なるシアノアクリレート同士の組合せとさらにエステル基含有可塑剤とを使ったシアノアクリレート組成物について記載し、その特許を請求している。ここで前記可塑剤はシアノアクリレート組成物と相溶性であって、組成物中にその組成物に対して重量で約15から40%の量で存在し、さらにAp/Po比が約1.25から約6未満であり、かつ/または可塑剤成分がトリメリテートを含みまたはAp/Po比が約1から約6未満である。ただし、可塑剤成分は単独可塑剤としてペンタエリスリトールテトラベンゾエートを含まない。再び米国特許第6,607,632号に言及すると、同明細書で使われている用語「シラン」は、水素化ケイ素および置換シランを含んでいる。前記シランは環状構造を含んでいてよい。Si原子が環(cycle)の一部を形成している場合は、Si原子はシラクラウン環クラウン構造)の一部を形成すべきではない。Si原子が環の一部を形成している場合は、その環は望ましくは酸素原子を3個以下含むべきである。環状基ハロゲン置換されていなくてもまた置換されていてもよく、あるいはまた1個もしくはそれ以上のオキソ基架橋しているかもしくはさえぎられていてよく、好適には4から8個の原子が環を形成する。この一般式を有する環状シランの例としては、シクロヘキシルジメチルクロロシラン、シクロヘキシルジメチルシランシクロヘキシルメチルトリクロロシラン、シクロヘキシルトリクロロシラン、(3−シクロペンタジエニルプロピル)−トリエトキシシランシクロペンタメチレンジクロロシラン、シクロペンタメチレンジメチルシラン、シクロテトラメチレンジクロロシラン、シクロテトラメチレンジメチルシラン、シクロトリメチルエチレンジクロロシラン、シクロトリメチレンジメチルシラン、ジヘキシルジクロロシラン、ジイソプロペノキシジメチルシラン、ジイソプロピルクロロシラン、ジメシチルジクロロシラン、1,1−ジメチル−1−シラ−2−オキサシクロヘキサン、Si−メチル(4−クロロ−3,5ジメチル)ベンゾオキサシレピンメチルエステルおよびベンゾオキサシレピンジメチルエステルが挙げられる。

0029

シラン成分は、好適には、ビニルトリエトキシシランビニルトリメトキシシラングリシドオキシプロピルトリメトキシシランエチルトリエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、プロピルトリアセトキシシラン、およびビニルメチルジアセトキシシランなどの一定の範囲のアルコキシシランのうちの1つまたはそれ以上とすることができる。相容性と性能のバランスを特に良くするシランとしては、メチルトリアセトキシシラン、3−(メタクリロキシプロピルトリメトキシシランおよびビニルトリアセトキシシランが挙げられる。

0030

強化剤に関しては、米国特許第4,440,910号(O’Connor)が、重量で約0.5%から約20%の、低級アルケンモノマーと(i)アクリル酸エステル、(ii)メタクリル酸エステルまたは(iii)ビニルアセテートとのエラストマーコポリマーなどのエラストマー充填材を使って強化したシアノアクリレート組成物について論じている。

0031

前記充填材は、紙、厚紙、繊維、ガーゼ、綿、木材、ガラスビーズ粉砕ガラス破片等)、ゴム、スポンジ、金属、天然材料粉砕貝殻堅果殻等)、無機充填材および合成物を含めた種々の材料から選択することができる。選択された充填材は、シアノアクリレートがくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙を占めている充填材にくまなく行きわたることを確実にするために、シアノアクリレートによって容易に濡れるようでなければならない。

0032

くぼみ、穴、割れ目もしくは空隙の中にいったん入れられた充填材は、シアノアクリレートが、充填材とシアノアクリレートが配置されたくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙の奥に浸透可能となるようにある程度の多孔性を有していなければならない。

0033

充填材がくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙の内の適所にとどまるためには、充填材が幾分粘着性を有していることが望ましい。粘着性は、使われる材料に固有のものであってもよいし、または充填材を初めに補足の材料と組合せることによって作りだしてもよい。ここで補足の材料とは、例えば、そのレオロジーがシアノアクリレートのレオロジーより大きくかつ/または少なくとも部分的に充填材を湿潤にし、充填材の表面が粘着質になりしたがってペーストを形成することができるような任意の液体などである。本発明のコンテクストでは、「粘着性」とは、充填材を適正な場所に維持し、充填材がくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙から出てくることのないようにする能力とみなしてよい。例えば、粘着付与樹脂を充填材と混合して所望の粘着性を付与することができる。粘着付与樹脂は、炭化水素樹脂ロジン樹脂およびテルペン樹脂の3つの群に分けることができる。炭化水素樹脂は、石油系原料、すなわち合成源を基にしたものであり、ロジン樹脂は天然原料すなわちの木から得られる原料を基にしたものであり、テルペン樹脂は天然源のウッドテレピン油またはクラフトサルフェートパルプ製造プロセスから生成される。C.Donkerの論文「The Chemistry of Tackifying Resins−Parts I,II and III」、 Adhesives&Sealants(2002および2003)、www.specialchem4adhesives.comを参照されたい。

0034

補足の材料を使って粘着性が生じる程度まで、その材料は、例えば重量で約5パーセントなど、重量で2から約10パーセントの範囲の量で使われるべきである。

0035

粘着性を有する充填材を使って、くぼみ、穴、割れ目もしくは空隙をモデル化合物と類似の方法で充填することもできる。

0036

その点については、シアノアクリレートを初めに充填材と混合し、粘着付与樹脂を使ってまたは使わずにペーストを形成し、次いでこのペーストをくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙内に配置することができる。あるいはまた、充填材を、この場合も粘着付与樹脂を使ってまたは使わずにくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙内に配置し、その後その上にシアノアクリレートをディスペンスすることもできる。

0037

合成物またはプラスチックは、ポリアクリレートおよびポリメタクリレート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテルポリフェノリック、ポリスチレン、ならびにポリオレフィンを含めた、ポリ炭化水素などの多数の材料から選択することができる。このような材料の代表例としては、アセテート、プロピオネートおよびブチレートなどのセルロースエステル、例えばポリビニルメチルエーテルなどのポリビニルエーテルなどのポリエーテル、ポリエーテルアクリレート/メタクリレート、ビス(ヒドロキシアルキル)ホスホン酸誘導体のアクリル酸/メタクリル酸エステル、トリス(ヒドロキシアルキル)シアヌル酸誘導体のアクリル酸/メタクリル酸エステル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンターポリマー、ポリビニリデンフルオライド、ポリカーボネート、ポリエチレン、ならびに飽和エラストマーセグメントを含有するアクリル酸ブロックコポリマー樹脂が挙げられるが、これに限定されない。

0038

好適な金属(ならびにその塩および/または酸化物)としては、例えばチタン、亜鉛、スズ、アルミニウム、鉄および銅が挙げられる。

0039

例えばシリカ石英およびカルシウムといった無機充填材などの充填材を使うことができる。

0040

建築環境では発泡体、ゴム、石、砂、紙、厚紙および粘土などの充填材を使うことができる。

0041

さらに、くぼみ、穴、割れ目もしくは空隙を充填するために膨張性微小球を使うこともできる。一般にこれらの微小球は、シアノアクリレートの重合で生じる発熱時の温度で軟化し得る材料から構築することができる。材料が軟化すると、微小球の中に含まれていた気体(この気体は単なる空気であるかまたは炭化水素ガスもしくは貴ガスなどの気体であるかは問わない)が重合時に放出され、膨張性または発泡性の組成物を作るものと考えられる。このような微小球の市販品の一例が、オランダのAkzo Nobel社からEXPANCELの商品名で入手できる。EXPANCELブランドの微小球は、小さな球状のプラスチック粒子である。この微小球は、気体を封入したポリマーシェルから成る。シェル内の気体が加熱されると、その圧力が増大して熱可塑性のシェルが軟化し、その結果、微小球の体積が劇的に増大する。完全に膨張した場合は、微小球の体積は40倍を超えて増大する。

0042

別法として、微小球を、より脆性が強い材料から、すなわちシアノアクリレートの重合で生じる発熱時の温度で気体が膨張し、それにつれてその内側の圧力が増大し亀裂が入ったり破壊したりするような材料で構築することもできる。これもまた、膨張性または発泡性の組成物を作るものと考えられる。シリコーン組成物の状況では、米国特許第5,246,973号(Nakamura)を参照されたい。同特許明細書では、熱膨張性中空プラスチック粒子を使った発泡性シリコーンが開示されている。また、独立気泡型スポンジゴム作製の状況では、加国特許第715,140号を参照されたい。

0043

充填材が、少なくとも部分的に充填しようとしているくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙内にぴったり収まらなければならないということを除けば、充填材の大きさおよび形状は重要ではない。もちろん、このような充填材を組合せて使うこともでき、特にこの発明のシステムから何らかの美的重要性を見つけるということであれば、異なる大きさおよび形状のものも使うことができる。

0044

シアノアクリレート組成物の硬化促進剤および抑制剤(先にアニオン安定剤として言及した材料など)は良く知られている。従来、シアノアクリレート組成物の硬化速度を促進または抑制したければ、組成物に直接促進剤および/または抑制剤を添加するという選択をすることができる。本発明においても同様に行うことができる。それに加えて、または別法として、粘着付与樹脂を使うということであれば、シアノアクリレート硬化促進剤または抑制剤を粘着付与樹脂に添加するという選択をすることもできる。使うために選択された充填材は、シアノアクリレートの硬化を速めるために促進剤をあるいはまた硬化を遅らせるために抑制剤を使って前処理することができ、それについては、このシステムを適用しようとする基材もそのように前処理することができる。

0045

前記促進剤は、以下に言及するような多数の異なる化学系列から選択することができる。

0046

有用な促進剤は、カリックスアレーンおよびオキサカリックスアレーン、シラクラウンクラウンエーテルシクロデキストリン、ポリ(エチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、エトキシル化水素含有化合物ならびにそれらの組合せから選択することができる。

0047

カリックスアレーンおよびオキサカリックスアレーンのうち、多くが知られており、特許文献に報告されている。例えば、米国特許第4,556,700号、同第4,622,414号、同4,636,539号、同4,695,615号、同4,718,966号および同4,855,461号を参照されたい。これら各々の開示を参照によって明示的に本明細書に組み込む。

0048

例えば、カリックスアレーンに関しては、下記構造Iの範囲内のものが本発明では有用である。

0049

(式中、R1はアルキル、アルコキシ置換アルキルまたは置換アルコキシであり、R2はHまたはアルキルであり、nは4、6または8である。)

0050

1つの特に望ましいカリックスアレーンはテトラブチルテトラ[2−エトキシ−2−オキソエトキシカリックス−4−アレーンである。

0051

多数のクラウンエーテルが知られている。例えば、本発明において単独もしくは組合せて、または他の第1の促進剤と組合せて使うことができるクラウンエーテルとしては、15−クラウン−5、18−クラウン−6、ジベンゾ−18−クラウン−6、ベンゾ−15−クラウン−5−ジベンゾ−24−クラウン−8、ジベンゾ−30−クラウン−10、トリベンゾ−18−クラウン−6、asym−ジベンゾ−22−クラウン−6、ジベンゾ−14−クラウン−4、ジシクロヘキシル−18−クラウン−6、ジシクロヘキシル−24−クラウン−8、シクロヘキシル−12−クラウン−4、1,2−デカリル−15−クラウン−5、1,2−ナフト−15−クラウン−5、3,4,5−ナフチル−16−クラウン−5、1,2−メチル−ベンゾ−18−クラウン−6、1,2−メチルベンゾ−5,6−メチルベンゾ−18−クラウン−6、1,2−t−ブチル−18−クラウン−6、1,2−ビニルベンゾ−15−クラウン−5、1,2−ビニルベンゾ−18−クラウン−6、1,2−t−ブチル−シクロヘキシル−18−クラウン−6、asym−ジベンゾ−22−クラウン−6、および1,2−ベンゾ−1,4−ベンゾ−5−酸素−20−クラウン−7が挙げられる。米国特許第4,837,260号(Sato)を参照のこと。この開示を参照によって明示的に本明細書に組み込む。

0052

シラクラウンのうちの、多くがやはり知られており、文献に報告されている。例えば、典型的なシラクラウンは下記構造IIの範囲内で表わすことができる。

0053

(式中、R3およびR4はそれ自身シアノアクリレートモノマーの重合を引き起こさない有機基であり、R5はHまたはCH3であり、nは1から4の範囲の整数である。)
好適なR3およびR4基の例は、R基メトキシなどのアルコキシ基、およびフェノキシなどのアリールオキシ基である。R3およびR4基は、ハロゲンまたはその他の置換基を含んでいてよく、その例としてはトリフルオロプロピルがある。ただし、R4およびR5基として好適でない基は、アミノ置換アミノおよびアルキルアミノなどの塩基性基である。

0054

本発明におけるシラクラウンの具体例としては、

0055

ジメチルシラ−11−クラウン−4(III)

0056

ジメチルシラ−14−クラウン−5(IV)

0057

およびジメチルシラ−17−クラウン−6(V)
が挙げられる。米国特許第4,906,317号(Liu)を参照のこと。この開示を参照によって明示的に本明細書に組み込む。

0058

本発明に関連して多くのシクロデキストリンを使うことができる。例えば、米国特許第5,312,864号(Wenz)に記載および特許請求の、少なくとも部分的にシアノアクリレートに可溶なα、βまたはγ−シクロデキストリンのヒドロキシ基誘導体であるシクロデキストリン(この開示を参照によって明示的に本明細書に組み込む)は、本発明において第1の促進剤成分として使うのにふさわしい選択肢と考えられる。

0059

例えば、本発明において使うのに好適なポリ(エチレングリコール)ジ(メタ)アクリレートとしては、下記構造VIの範囲のものが挙げられる。

0060

(式中、nは3より大きく、例えば、3から12の範囲内であり、特に望ましくは9である。)
さらに具体的な例としては、PEG200DMA(この場合nは約4である)、PEG400DMA(この場合nは約9である)、PEG600DMA(この場合nは約14である)、およびPEG800DMA(この場合nは約19である)が挙げられる。ここで数字(例えば、400)は、2つのメタクリレート基を除いた分子グリコール部分の平均分子量を表わし、グラムモル(すなわち、400g/モル)で表わされる。特に望ましいPEG DMAはPEG400DMAである。

0061

また、エトキシル化ヒドロキシ化合物(またはエトキシル化脂肪族アルコールを採用できる)のうち、ふさわしいエトキシル化水素含有化合物は、構造VIIの範囲のものから選択することができる。

0062

(式中、Cmは線状または枝分かれ状アルキルまたはアルケニル鎖であってよく、mは5から20などの1から30の範囲の整数であり、nは5から15などの2から30の範囲の整数であり、RはHまたはC1〜6アルキルなどのアルキルであってよい。)

0063

構造VIIの範囲の材料で市販されているものの例としては、独国、デュッセルドルフのHenkel KGaA社製、DEHYDOL 100の商品名で売り出されている材料が挙げられる。

0064

補足の促進剤は構造VIIIの範囲のものである。

0065

(式中、Rは水素、アルキル、アルキルオキシアルキルチオエーテルハロアルキルカルボン酸およびそのエステル、スルフィン酸スルホン酸および亜硫酸ならびにそれらのエステル、ホスフィン酸ホスホン酸および亜リン酸ならびにそれらのエステルであり、Xは随意であるが、存在する場合には脂肪族または芳香族ヒドロカルビル結合基であって、酸素または硫黄で置換されていてよく、zは単結合または下式のように二重結合である。)

0066

(式中、RとXは先に定義した通りであり、nは1〜12であり、mは1〜4であり、pは1〜3である。)

0067

例えば、構造VIIの範囲内の特に望ましい化学物質の類は、

0068

(式中、R、Zおよびnは先に定義した通りであり、R’はRと同じであり、gはnと同じである。)この類の中で特に望ましい化学物質は下記の化学物質である。

0069

(式中、nとmは、併せて12またはそれより大きい数である。)

0070

硬化時に、促進剤は、シアノアクリレート組成物中に直接、または充填材および/または基材と接触するようになった後、組成物全量に対して重量で約0.01%から約10%の範囲内、望ましくは重量で約0.1%から約0.5%の範囲内、特に望ましくは重量で約0.4%存在しなければならない。したがって、促進剤が粘着付与樹脂に望ましく混入される場合、促進剤は先に述べたような濃度とすることができる。促進剤を充填材または基材に対する前処理剤として使う場合、大気条件下あるいはまたは温和温度条件下で蒸発することができるようなキャリヤー中で、先の濃度で使うことができる。

0071

同様に、先に言及したように、ある種の用途においてはシアノアクリレートの硬化速度を遅くすることが望ましいことがある。これは、当技術分野で良く知られているように、強酸弱酸を問わず酸性材料を使うことによって達成することができる。

0072

これら促進剤または抑制剤によって、エンドユーザーは、ある用途に特有ニーズまたは要望に合わせて作業を調節することが可能になる。

0073

いったんくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙が少なくとも部分的にシアノアクリレートと充填材の組合せで充填されるとき、その少なくとも部分的に充填されたくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙の中に片持ち部材を設置することができる。片持ち部材は、充填材を導入した後で、ただしシアノアクリレートを導入する前にくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙の中に設置することもできる。別法として、充填材を片持ち部材におよび/またはその周囲に適用することもできる。ここで片持ち部材はくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙の中に挿入し、次いでシアノアクリレートが導入される、あるいはまた片持ち部材をシアノアクリレートに暴露し、片持ち部材/充填材/シアノアクリレートの組合せがくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙の中に挿入される。もちろん、これらのプロセスのいずれにおいても、シアノアクリレートは硬化可能である。

0074

いずれにせよ、片持ち部材を、物品のくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙内に分散させた充填材の中にあらかじめ作製したオリフィス内に設置してもよい。あるいは、片持ち部材を物品のくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙内に設置しながら、片持ち部材それ自体が物品のくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙内に分散された充填材の中にオリフィスを作るようにすることもできる。シアノアクリレートは、片持ち部材を導入する前または導入した後に充填材の中または周囲に適用することができる。

0075

今、言及したように、片持ち部材をシアノアクリレート後にくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙内に導入する場合は、シアノアクリレートの一部または全部が適用された直後に導入してもよく、あるいはまたシアノアクリレートが硬化し始めるのを待って短い時間が経過後に導入してもよい。この点についての正確なタイミングまたは組立順序は、当業者の裁量にゆだねられる。

0076

片持ち部材は保持装置であって、フックポール、または、例えば棚受けなどその他の保持装置などの商品であってよい。フックの形をしたフック装置は、いったん固定されたら、例えば、本発明のシアノアクリレート複合材料生成システムによって中にフックが固定されたレンガや石の穴に、つり植物を保持するために使うことができる。

0077

図1〜3を参照すると、基材11の穴の中にセットされ、シアノアクリレートと充填材の混合物で囲まれた片持ち部材(10、20または30)が示されている。ここでシアノアクリレートは硬化している12。

0078

図1ヘッドボルト10である片持ち部材を示し、図2はねボルト20である片持ち部材を示し、図3ロッド様部材30である片持ち部材を示す。

0079

シアノアクリレートの粘度は、効果的に充填材を湿潤させることができ、また充填材がくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙に導入され、配置されたときにできるすきまに浸透できるように調整しなければならない。粘度が高すぎ、すきまが狭すぎると、シアノアクリレートは、少なくとも硬化する前の適正な作業時間内にくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙内の充填材の中および周りを通過しにくくなると考えられる。

0080

しかし、シアノアクリレートの反応性は、エンドユーザーの作業時間を最適化するために調整すべきであり、くぼみ、穴、割れ目もしくは空隙の外あるいは内のいずれにおいても、充填材のすきまの中およびその全体に実質的に完全に浸透する前に硬化が生じないようにする。

0081

本発明の利益および利点の1つは、充填材を使わない従来のシアノアクリレートを使った時、または別の種類の技術に基づく接着剤またはシーラントを使った時に出くわす典型的な流延または滴下を伴わずに、このシステムを頭上にまたは垂直に向けられたくぼみ、穴、割れ目もしくは空隙に使うことができることである。これは、一つには、充填材と、粘着性を有する増粘されたスラリーを作るバインダーとを混合することによって達成される。

0082

本発明を以下の実施例によってさらに説明する。

0083

<実施例1>
ACRNALLR8820(BASFAktiengesellschaft社製アクリル酸エステルポリマー分散液)2グラムと粒子径が150から200ミクロンの範囲のガラスビーズ(Baud Minerals and Polymers社(英国およびスウェーデン)から入手)98グラムとを混合して、固形分の高いガラスビーズのペーストを調製した。ACRONAL樹脂は、ガラス粒子用の効果的バインダーの役目をし、ペーストを、入れられた場所にとどまらせるに十分な表面粘着性を有する、非移動性で柔軟性のペーストを形成した。このペーストを使って、標準的な建築用赤レンガに水平に10mmの奥行で開けた直径10mmの穴を充填した。ヘラを使ってペーストを塗布し、穴を囲むレンガ表面と同じレベルまで完全に穴を充填した。次いで、低粘度のシアノアクリレート組成物を、ペーストを充填した穴の中心部に、ペーストをくまなく湿潤させるに十分な量適用した。約45から60秒の時間が経過した後、シアノアクリレート組成物が硬化し始めて穴に固体複合材料を生成し、この複合材料は、周囲のレンガと同様の固さまたはそれ以上の固さを急速に発現した。さらに、このペーストは、シアノアクリレート液接着特性おかげで、穴内にしっかり定着した。高固形分のおかげで、硬化したペースト組成物収縮は生じなかった。硬化した材料の超過分は、サンダー仕上げまたは類似の研磨法によって容易にならすことができた。本実施例で使用したシアノアクリレート接着剤は、15〜30ppmの二酸化硫黄またはそれに相当する酸性材料と1000ppmのヒドロキノンとによって安定化された、粘度が1〜3mPasのエチルシアノアクリレート配合剤であった。

0084

<実施例2>
実施例1で用いた材料および手順を繰り返した。ただし、本実施例では、レンガに垂直の向きの穴を開けた。本実施例でも穴をペーストで充填したが、ペーストのレオロジーおよび粘着性のおかげで、ペーストは外へ落ちることなく適正な場所にとどまった。シアノアクリレート組成物を実施例1でした通りに適用して、硬質で耐久性の複合材料を得、穴をふさぐ仕事は首尾よく完了した。

0085

<実施例3>
実施例1と同様にペーストを調製し、これを用いて、チーク厚板に15mmの深さに開けた直径10mmの穴を充填した。ヘラを使ってペーストを塗布し、穴を囲む木材表面と同じレベルまで完全に穴を充填した。促進剤としての0.4%カリックスアレーンを含有する低粘度(1〜3mPa・s)エチルシアノアクリレート組成物を滴下して適用し、ペーストを湿潤させた。約10秒後、シアノアクリレート組成物が硬化して硬質な塊となったが、その塊は前記直径10mmの穴の側面および底面に強力に接着していた。

0086

<実施例4>
チークの代わりにマホガニー材を使ったこと以外、実施例3と同じことを繰り返した。シアノアクリレート組成物を前記の通りに適用すると、約10秒後に、ねばりつくように木材に接着した硬化した塊が形成しているのが認められた。

0087

<実施例5>
チークの代わりにMDF材(中密度繊維板)マホガニー材を使ったこと以外、実施例3と同じことを繰り返した。シアノアクリレート組成物を前記の通りに適用すると、約10秒後に、ねばりつくように木材に接着した硬化した塊が形成しているのが認められた。

0088

<実施例6>
チークの代わりに厚さ10mmの石膏ボードを使ったこと以外、実施例3と同じことを繰り返した。シアノアクリレート組成物を前記の通りに適用すると、約10秒後に、ねばりつくように石膏ボードに接着した硬化した塊が固体詰め物として形成しているのが認められた。

0089

<実施例7>
実施例1に記載のガラスビーズペーストを使って、チーク材に開けられた穴を充填した。穴の直径は15mm、深さは20mmであった。実施例1に記載の低粘度シアノアクリレート組成物を滴下して適用し、ペーストを湿潤させた。約30秒後、シアノアクリレート組成物が硬化し始め、ペーストの構造が大きくなり粘度が増し始めた。この段階で、標準的な金属製カップフックのねじ込み部を、ペーストの真ん中に15mmの深さまで(ねじ込み動作を使って)挿入した。その後30秒間でペーストが次第に硬化したため、接着を防ぐためにカップフックをはずした。

0090

検査すると、固化したペーストにねじ山ができており、カップフックは自由自在に簡単に再挿入およびはずすことができるということが判明した。カップフックを固化したペーストの中に15mmの深さまでねじ込むと、フックは、無期限に5kgの重量を支えることが可能な片持ちデバイスとなった。

0091

<実施例8>
充填材のペーストを、重量パーセントベースで下記の成分から調製した。

0092

粒子径250〜400ミクロンのガラスビーズ93%
EXPANCELブランドの微小球(Akzo Nobel) 3.5%
ACRONALLR8820(BASFAktiengesellschaft) 3.5%

0093

オベチェ木材の1枚の平坦な板に、深さ10mmの一連の穴を7mmの深さまで開けた。次いで、この板を垂直の向きに置いた。ヘラを使ってそれぞれの穴を充填材のペーストで完全に充填し、穴を囲む木材の表面のレベル仕上げを確実にした。実施例1に記載のような低粘度シアノアクリレート組成物を、ペーストが湿潤されるまで、注射器および針アプリケーターを使って注意深くペーストに注入した。これを成し遂げるために、シアノアクリレート組成物を約0.5グラム使った。約60秒後、シアノアクリレートは硬化して固体の構造体となり、次いでこの構造体は膨張し始めて表面から約1mm盛り上がった。シアノアクリレート組成物の重合によって発生した熱は、EXPANCEL微小球の膨張特性を活性化するに十分であって、上に認められたような膨張を引き起こした。

0094

<実施例9>
建築用赤レンガの直径20mmの空洞を、MATLINE 200不織布芯材(Nida−Core Corp.、米国フロリダ州)を使い、先ず前記不織布を巻いて円柱の詰棉を形成し、次いでその詰棉をレンガの空洞の中にしっかりかつ密に押し込むことによって20mmの深さまでふさいだ。過剰な布は切り取ってレンガの表面と同じ高さになるようにした。

0095

十分な低粘度エチルシアノアクリレート接着剤を布充填物の中心部に適用し、空洞内の材料全体が確実に湿潤されるようにした。これを成し遂げるために約1グラムのシアノアクリレート組成物を使った。約60〜90秒後、シアノアクリレート組成物が硬化し始めた。この布/シアノアクリレート組成物の組合せは、レンガの内表面に対する接着性に非常に優れた固体の空洞用詰め物を形成した。前記実施例6のように、シアノアクリレート組成物が完全に硬化してしまう前にこの固体の詰め物でふさがれた空洞に、カップフックを自由自在にねじ込むまたははずすことができるようにした。フックを固体の詰め物でふさがれた空洞に完全にねじ込み、2分間硬化を進行させると、フックは無期限にレンガの重量(2.3kg)を支えることができるようになった。

0096

<実施例10>
下記の成分から重量パーセントベースで充填材のペーストを調製した。

0097

粒子径250〜400ミクロンのガラスビーズ98%
ACRONALLR8820(BASFAktiengesellschaft) 2.0%

0098

標準的な真鍮ボルト、10mm×76mm、を実施例8に記載のように建築用赤レンガの空洞の中心部に置いた。ボルトヘッドを空洞内に配置し、ねじ込み部分をレンガの表面から垂直に約56mm出した。充填材のペーストをボルトの周りにしっかり詰め込み、ヘラを使って周囲の表面と同じ高さにした。この手順を進める間、ボルトは手で適正な位置に保持した。十分な低粘度エチルシアノアクリレート組成物を充填材のペーストに適用し、空洞内の材料全体が確実に湿潤されるようにした。約60秒後、シアノアクリレート組成物が硬化して、適正な位置にボルトを定着させた固体の塊となった。さらに2分が経過した後、ボルトの突起要素は、かなりの重量または取付け器具を支えることができる片持ちデバイスとして作用した。これらの取付け器具は、適切なナット座金などを使って容易に適正な場所に固定することができた。

0099

<実施例11>
下記の成分から重量パーセントベースで充填材のペーストを調製した。

0100

粒子径250〜400ミクロンのガラスビーズ97%
ACRONALLR8820(BASFAktiengesellschaft) 3.0%

0101

6.5kgのコンクリート縁石を切り取った部分に、直径25mmの穴を25mmの深さまで開けた。実施例9に記載した種類の真鍮ボルトを穴の中心部に配置し、前述したように充填材をボルトの周りに詰め込んだ。ボルトのねじ込み要素はコンクリート表面から垂直に突き出しており、手で適正な場所に保持した。充填材のペーストをボルトの周りにしっかり詰め込み、ヘラを使って周囲の表面と同じ高さにした。ボルトの周りの充填材は、促進剤としてカリックスアレーン0.5%を含有する低粘度エチルシアノアクリレート組成物(1〜3mPa・s)で湿潤させた。約45〜60秒後、シアノアクリレート組成物が硬化して、適正な位置にボルトをしっかり定着させた固体の塊となった。約1〜3分経過した後、ボルトの突起要素は、かなりの重量または取付け器具を支えることができる片持ちデバイスとして作用した。これらの取付け器具は、適切なナット、座金などを使って容易に適正な場所に固定することができた。

0102

本実施例では、適切なナットおよびその他のねじ込み継手を使ってこの片持ちデバイスに金属の鎖を取り付けた。約3分以内の硬化で、6.5kgの縁石を切り取った部分は、鎖を取り付けた定着ボルトによって持ち上げられ、無期限につるされた。

図面の簡単な説明

0103

シアノアクリレートが充填された穴に挿入された片持ち部材(ここではヘッドボルト)の断面図である。
シアノアクリレートが充填された穴に挿入された片持ち部材(ここではねじボルト)の断面図である。
シアノアクリレートが充填された穴に挿入された片持ち部材(ここではロッド様部材)の断面図である。

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