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技術 加圧水型原子炉の一次冷却系統における加圧装置のための加熱ロッド

出願人 アレヴァエヌペ
発明者 ステルツレンフランソワーズフュコールマルクメイゾーイヴスコットピーター
出願日 2006年12月12日 (13年11ヶ月経過) 出願番号 2008-545039
公開日 2009年5月14日 (11年6ヶ月経過) 公開番号 2009-519453
状態 特許登録済
技術分野 原子炉、減速部及び炉心部の構造 原子力プラント
主要キーワード 金属外被 中心オリフィス 腐食保護コーティング 膨張容器 中心マンドレル 電気部分 耐腐食性コーティング 腐食媒体
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

解決手段

本発明は、加圧水型原子炉一次冷却系統のための加圧装置加熱器に関し、この加熱器は、外面(62)を有し、長手方向に細長い形状である金属外被(36)と、外被(36)の内側に取り付けられた加熱要素(40)とを備えている。加熱器は、外被(36)の外面(62)の少なくとも一部分を被覆している、腐食保護コーティング(60)を備えている。

概要

背景

そうしたロッドは、通常、加圧装置の下方部分に取り付けられ、加圧装置に部分的に充填された一次冷却系統の水に浸漬される。ロッドは、原子炉の一次冷却系統の運転圧力を高めることを望むとき、動作する。ロッドは、水を沸点まで加熱して、その一部分を蒸発させる。

従来技術の加熱ロッドにおいては、漏れが生じることが見い出された。1つのロッドの外被時々クラックして、ロッドの内側は、加圧装置の内側の水と通じる。

そうした漏れは、ロッドの加熱要素の損傷、ロッドの運転損失、及びロッドの内部空間を通して、加圧装置の外部への加圧水の漏れにつながる。

概要

本発明は、加圧水型原子炉の一次冷却系統のための加圧装置の加熱器に関し、この加熱器は、外面(62)を有し、長手方向に細長い形状である金属外被(36)と、外被(36)の内側に取り付けられた加熱要素(40)とを備えている。加熱器は、外被(36)の外面(62)の少なくとも一部分を被覆している、腐食保護コーティング(60)を備えている。

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請求項1

加圧水型原子炉一次冷却系統(1)における加圧装置(8)のための加熱ロッド(28)であって、ロッドは、外面(62)を有し、長手方向に細長い形状である金属外被(36)と、外被(36)の内側に取り付けられた加熱要素(40)とを備え、外被(36)の外面(62)の少なくとも一部分を被覆している、耐腐食性コーティング(60)を備えていることを特徴とするロッド。

請求項2

コーティング(60)は、主として、ニッケルから構成されていることを特徴とする請求項1に記載のロッド。

請求項3

コーティング(60)は、少なくとも95重量%のニッケルから構成されていることを特徴とする請求項2に記載のロッド。

請求項4

コーティング(60)は、ニッケル塩類の電気分解槽によって、外面(62)に堆積されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のロッド。

請求項5

コーティング(60)は、50マイクロメータを越える厚みを有していることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のロッド。

請求項6

ロッドは、活性加熱領域(46)を備え、コーティング(60)は、活性加熱領域(46)の少なくとも全体に沿って長手方向に延びていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のロッド。

請求項7

コーティング(60)は、保護距離にわたって、活性加熱領域(46)の両側の長手方向に連続していることを特徴とする請求項6に記載のロッド。

請求項8

保護距離は、10ミリメートルを越えていることを特徴とする請求項7に記載のロッド。

請求項9

外被(36)は、オーステナイト系ステンレス鋼から作られていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載のロッド。

請求項10

請求項1乃至9の何れか1項に記載された加熱ロッド(28)における金属外被(36)の処理方法であって、この方法が、浴槽と浴槽に浸漬された電極(74)とを備えた電気分解セル(64)の中で、外被(36)の外面(62)における少なくとも一部分にコーティング(60)を堆積させる段階を備え、浴槽は、主として、ニッケルスルファメート塩化ニッケル、及び、ほう酸を含み、外被(36)が、浴槽内に配置されて、電極(74)と外被(36)との間に電流が維持されることを特徴とする方法。

請求項11

堆積段階中に、浴槽のpHは、3〜5に維持されることを特徴とする請求項10に記載の方法。

請求項12

電極(74)は、可溶性のニッケルから作られていることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の方法。

請求項13

電流は、堆積段階中に処理されるべき外被(36)の外面(62)において、5〜50アンペア平方デシメートル電流密度に維持されることを特徴とする請求項10乃至12の何れか1項に記載の方法。

請求項14

コーティング(60)を堆積する段階に先行して、浴槽と浴槽に浸漬した電極(74)とを備えた電気分解セル(64)の中で、外被(36)の外面(62)の少なくとも一部分に接着層を堆積させる予備的段階を備え、浴槽は、ワットの浴槽であって、主として、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、及び、ほう酸を含み、外被(36)が、浴槽内に配置されて、電極(74)と外被(36)との間に電流が維持されることを特徴とする請求項10乃至13の何れか1項に記載の方法。

請求項15

予備段階中に、浴槽のpHは、3〜5に維持されることを特徴とする請求項14に記載の方法。

請求項16

接着層は、10マイクロメータ未満の厚みを有していることを特徴とする請求項14又は請求項15に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、一般的に、加圧水型原子炉一次冷却系統における加熱装置のための加熱ロッドに関する。

0002

より詳しくは、本発明は、第1の観点においては、加圧水型原子炉の一次冷却系統における加圧装置の加熱ロッドであって、外面を有し、長手方向に細長い形状である金属外被と、外被の内側に取り付けられた加熱要素とを備えているようなタイプの加熱ロッドに関する。

背景技術

0003

そうしたロッドは、通常、加圧装置の下方部分に取り付けられ、加圧装置に部分的に充填された一次冷却系統の水に浸漬される。ロッドは、原子炉の一次冷却系統の運転圧力を高めることを望むとき、動作する。ロッドは、水を沸点まで加熱して、その一部分を蒸発させる。

0004

従来技術の加熱ロッドにおいては、漏れが生じることが見い出された。1つのロッドの外被が時々クラックして、ロッドの内側は、加圧装置の内側の水と通じる。

0005

そうした漏れは、ロッドの加熱要素の損傷、ロッドの運転損失、及びロッドの内部空間を通して、加圧装置の外部への加圧水の漏れにつながる。

発明が解決しようとする課題

0006

この文脈において、本発明は、改良された信頼性を有する加熱ロッドを提案することを目的としている。

課題を解決するための手段

0007

このために、本発明は、上述したタイプの加熱ロッドであって、外被の外面の少なくとも一部分を被覆している、耐腐食性コーティングを備えていることを特徴とするものに関する。

0008

また、ロッドは、個別的に又はすべての技術的に可能な組合せに従って考えられる、1又は複数の以下の特性を有する。
コーティングは、主として、ニッケルから構成されていること、
− コーティングは、少なくとも95重量%のニッケルから構成されていること、
− コーティングは、ニッケル塩類の電気分解槽によって、外面に堆積されていること、
− コーティングは、50マイクロメータを越える厚みを有していること、
− ロッドは、活性加熱領域を備え、コーティングは、活性加熱領域の少なくとも全体に沿って長手方向に延びていること、
− コーティングは、保護距離にわたって、活性加熱領域の両側の長手方向に連続していること、
− 保護距離は、10ミリメートルを越えていること、及び、
−外被は、オーステナイト系ステンレス鋼から作られていること。

0009

第2の観点によれば、本発明は、上述したタイプの加熱ロッドにおける金属外被の処理方法に関し、この方法は、浴槽と浴槽に浸漬された電極とを備えた電気分解セルの中で、外被の外面における少なくとも一部分にコーティングを堆積させる段階を備え、浴槽は、主として、ニッケルスルファメート塩化ニッケル、及び、ほう酸を含み、外被が、浴槽内に配置されて、電極と外被との間に電流が維持されることを特徴とする。

0010

また、方法は、個別的に又はすべての技術的に可能な組合せに従って考えられる、1又は複数の以下の特性を有する。
堆積段階中に、浴槽のpHは、3〜5に維持されること、
−電極は、可溶性のニッケルから作られていること、
−電流は、堆積段階中に処理されるべき外被の外面において、5〜50アンペア平方デシメートル電流密度に維持されること、
−コーティングを堆積する段階に先行して、浴槽と浴槽に浸漬した電極とを備えた電気分解セルの中で、外被の外面の少なくとも一部分に接着層を堆積させる予備的段階を備え、浴槽は、ワットの浴槽であって、主として、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、及び、ほう酸を含み、外被が、浴槽内に配置されて、電極と外被との間に電流が維持されること、
予備段階中に、浴槽のpHは、3〜5に維持されること、及び
− 接着層は、10マイクロメータ未満の厚みを有していること、である。

0011

本発明の他の特性及び利点は、添付図面を参照して、以下に例示的に与えられ、いかなる制限も含意しない、本発明の説明によって明らかになるだろう。

発明を実施するための最良の形態

0012

図1は、加圧水型原子炉の一次冷却系統1を示している。系統1は、内部に核燃料集合体が配置された容器2と、一次部分及び二次部分を有する蒸気発生器4と、一次ポンプ6と、加圧装置8とを備えている。容器2と、蒸気発生器4と、ポンプ6とは、一次配管10の部分によって接続されている。系統1は、一次冷却水を含んでおり、水は、ポンプ6によって容器2へ向けてポンプ送出され、燃料集合体に接触して加熱されつつ容器2を通過して、次に、蒸気発生器4の一次部分を通過してから、ポンプ6の入口側に戻される。容器2で加熱された一次冷却水は、蒸気発生器4において、発生器の二次部分を通過する二次冷却水にその熱を与える。二次冷却水は、二次冷却系統(図示せず)における閉ループ内を循環する。二次冷却水は、発生器4を通過するときに蒸発し、発生した蒸気は、蒸気タービンを駆動する。

0013

加圧装置8は、容器2を発生器4に接続している部分10にて分岐した導管18によって、一次配管の枝として取り付けられている。加圧装置は、ポンプ6及び容器2に比べて高い高さにある。加圧装置8は、実質的に円筒形に形成された外被11を備え、外被は、垂直軸線を有し、ドーム12及び底部14を備えている。底部14は、中心オリフィス16(図2)を備え、これは、導管18によって、一次配管に接続されている。

0014

また、加圧装置8は、ドーム12を通り抜ける枝結合20を有してなる噴霧手段19と、外被11の内側に配置され、枝結合20に取り付けられた噴霧ノズル21と、ポンプ6の出口側の領域において、枝結合20を一次配管に接続している配管22と、配管22内の一次冷却水がノズル21に流れることを許容又は阻止する手段(図示せず)とを備えている。

0015

また、一次冷却系統1は、安全回路23を備えており、安全回路は、オーバーフロータンク24と、タンク24を加圧装置のドーム12に接続する配管25と、タンク24と加圧装置8との間の配管25に介在されている安全弁26とを備えている。

0016

加圧装置8の内部空間は、一次冷却系統1と連通しており、加圧装置8は、一次冷却水で永久的に部分的に充填され、加圧装置の内部の水のレベルは、一次冷却系統の現在の運転圧力に依存している。加圧装置8の頂部は、蒸気で満たされ、その圧力は、発生器4に接続された一次配管10を循環する水の圧力と実質的に等しい圧力になっている。

0017

加圧装置が過大な圧力になると、弁26が開いて、蒸気はタンク24に吸引され、タンクの中で凝縮する。

0018

加圧装置8は、数十本の電気加熱ロッド28を備えている。ロッドは、垂直に配置されて、底部14に取り付けられる。ロッドは、その目的のために設けられたオリフィスによって、底部14を通り抜け、ロッドと底部14との間には、密封手段が介在されている。

0019

ロッド28は、代表的に、1m〜2.50mの大きな長さを有し、それらの長さに対して小さい横断面を有している。

0020

それぞれのロッド28は、加圧装置の外被11の内側に配置された部分30(図2)を備え、加圧装置を部分的に充填している水に浸漬されており、また、底部14のオリフィスに取り付けられた中間部分32と、外被11の外側に配置された結合部分34とを備えている。

0021

図4に示すように、浸漬部分30は、ステンレス鋼又は合金から作られた円筒形の形状の外被36と、一般に、中心軸線に従って外被36の内側に配置された中心マンドレル38と、螺旋状にマンドレル38のまわりに巻き付けられ、マンドレル38と外被36との間に介在された加熱ワイヤ40とを備えている。

0022

加熱ワイヤ40は、例えば、銅又はニッケルクロム合金から作られた、導電抵抗金属コア42と、鋼44から作られて、コア42を取り囲み酸化マグネシウムによって電気的に絶縁された金属シースとを備えている。これは、外被36の内面に接触している。

0023

ワイヤ40は、浸漬部分30において、中央の長手方向の加熱領域46と、加熱領域46の両側に配置された、2つの長手方向の非加熱領域48とを形成するように配置されている。

0024

加熱領域46においては、マンドレル38は、銅から作られ、ワイヤ40は、連続的なターンを形成するように、マンドレル38のまわりに巻き付けられている。

0025

ワイヤ40は、中間部分32に沿ってその内側に延び、部分34に配置された電気コネクタ49に接続されている。コネクタ49は、発電機(図示せず)に電気的に接続され、発電機は、ワイヤ40に電流を流すことができるようになっている。

0026

浸漬部分30は、例えば、2150mmの長手方向長さを有する。加熱領域46は、例えば、1100mmの長手方向長さを有する。領域46と中間部分32との間に介在された非加熱領域48は、例えば、450mmの長手方向長さを有する。加熱領域46における他方の側に配置された非加熱領域48は、およそ550mmの長手方向長さを有する。外被36の直径は、部分30の全体に沿って一定であり、例えば、22mmである。部分32及び34は、例えば、合計で340mmの長手方向長さを有する。

0027

それぞれのロッド28の電力は、6〜30kWの間で変化する。これは、外被36の外面の領域について考えたとき、20〜50W/cm2の間で変化する熱流を発生する。

0028

加圧装置8はさらに、図2に示すように、ロッド28を保持するために、案内板50を備えている。案内板50は、加圧装置8の内側部分の全体にわたって、実質的に水平に延びている。それらは、加圧装置8における異なる垂直レベルにて、一方が他方の上に配置されている。それぞれの案内板は、板50を通って水が流れるためのスロット52と、ロッド28を案内するための孔54とを備えている。

0029

孔54は、円形であり、ロッドの浸漬部分30における外径に比べて、わずかに大きな直径になっている。部分30は、様々な板50を通り抜け、上に重ねられた孔54を通り、ロッド28がいくつかのレベルにて案内され、板50によって実質的に垂直な方位に維持されるようになっている。ロッドの外被36は、通常は、孔54の縁部と接触していない。

0030

加圧装置8の機能は、一次冷却系統の水の圧力を制御することである。加圧装置は、配管18によって一次配管に連通しているので、膨張容器として機能する。従って、一次冷却系統中を循環する水の体積増減すると、加圧装置8の内側の水のレベルは、これに従って、上下する。

0031

水の体積のかかる変動は、例えば、一次冷却系統への水の注入、又は、一次冷却系統の運転温度の変動の結果である。

0032

また、加圧装置8は、一次冷却系統の運転圧力を増減させるように働く。

0033

一次冷却系統の運転圧力を高めるためには、加熱ロッド28に電力を供給し、加熱ロッドが加圧装置の下方部分に収容された水を加熱して、沸点にする。いくらかの水が沸騰するので、加圧装置8の頂部の圧力は高まる。蒸気は、絶えず、一次冷却系統1を循環する水と流体静力学的平衡にあるので、一次冷却系統1の運転圧力は増加する。

0034

一次冷却系統1の運転温度を下げるためには、加圧装置8の頂部に配置された噴霧ノズル21を動作状態に設定し、配管22に水を流すべく、かかる目的のために設けられた手段の助けを用いる。ポンプ6の出口側の一次配管10から回収された水は、加圧装置8の頂部に放出され、いくらかの蒸気を凝縮させる。加圧装置8の頂部における蒸気の圧力が低下すると、一次冷却系統1の運転圧力も低くなる。

0035

図4に示すように、加熱ロッド28は、それぞれ、外被36の外面62の少なくとも一部分を被覆する耐腐食性コーティング60を備えている。コーティング60は、ロッドの加熱領域46の全体にわたって長手方向に延び、また、領域46の両側に保護距離にわたって長手方向に延びている。保護距離は、10mmを越え、好ましくは、30mmを越え、代表的には、50mm〜100mmのオーダーである。コーティング60は、外被36の外周全体にわたっており、加熱領域46と、領域48における保護距離にわたる部分とにおいて、完全に外被36を被覆している。

0036

コーティング60は、主として、ニッケルからなり、好ましくは、少なくとも95重量%のニッケルを含んでいる。好ましい実施形態においては、コーティングは、純粋な又は事実上純粋なニッケルであって、後述するように、電気分解的に堆積される。

0037

コーティング60は、50μmを越え、200μm未満の厚みを有する。好ましくは、それは、およそ100μmの厚みを有する。

0038

次に、外被の表面62にコーティング60を堆積する方法について説明する。

0039

方法の主たる段階は、図5に示したタイプの電気分解セルにおいて実行される。セル64は、処理浴槽を収容し、入口68及び出口70が設けられた容器66と、容器の出口70から入口68への浴槽を形成する液体を循環させるためのポンプ72と、浴槽に浸漬された電極74と、発電機76とを備えている。電極74は、可溶性のニッケルから作られている。発電機76は、一方では、電極74に、他方では、処理されるべきロッド28に電気的に接続されている。発電機は、電極74と処理されるべきロッド28との間に電位差を維持するのに適している。

0040

処理方法は、以下の連続した段階を備えている。

0041

段階1:処理されるべき加熱ロッド28の準備。ロッドは、すべての内部要素(コア38、加熱ワイヤ40)を備えている。

0042

段階2:外被36の外面62の脱脂

0043

段階3:硫酸を用いた、コーティングすべき表面の酸洗い

0044

段階4:コーティングされるべき表面層を溶かすための逆極性電撃。この段階は、セル64内で実行される。その場合、セル64は、適当な水溶液で満たされ、ロッドの浸漬部分30は、水溶液に浸漬され、発電機76を取り付けて、外被36を正の電位に、電極74を負の電位に維持する。この段階の最後には、外被36の元の表面層は溶解され、新たに形成された受動膜で被覆された新たな表面に置き換えられる。

0045

段階5:コーティングされるべき表面を脱不動態化するための正極性電撃。この段階は、電気分解セル64内で実行される。その場合、セル64は、適当な電気分解浴で満たされ、ロッドの部分30は、同じく、浴槽に浸漬される。このとき、発電機76は、外被36が負の電位に、電極74が正の電位に維持されるように取り付けられる。この段階によれば、先行する段階4にて形成された受動膜を除去し、外被36の金属を露出させて、コーティング60を良好に付着させる。

0046

段階6:接着層の堆積。接着層は、コーティング60の一部分を形成し、事実上、ニッケルを含まない。それは、10μm未満、好ましくは、2μmの厚みを有する。この段階中には、容器66は、強い酸性のワットの浴槽で満たされ、これは、主として、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、及び、ほう酸からなる。水溶液のpHは、3〜5の間に維持される。発電機76は、電極74を正の電位に、外被36を負の電位に維持する。ポンプ72は、段階6中に、絶えず浴槽を再循環させるように働き、液体の流れは、出口70を通して容器66から回収され、入口68を通して再注入される。

0047

段階7:実際のコーティング60の堆積であって、接着層もコーティング60の一部分を形成する。堆積は、セル64内で実行される。容器66は、スルファメートの浴槽で満たされ、実質的に、ニッケルスルファメート、塩化ニッケル、及び、ほう酸を含む。浴槽のpHは、この段階中には、3〜5の間に維持され、好ましくは、およそ4.5である。発電機76は、電極74を正の電位に、外被36を負の電位に維持する。従って、電極74と、ロッドの外被36との間には電流が維持され、電流密度は、処理されるべき外被の外面において、5〜50アンペア/dm2である。好ましくは、電流密度は、20アンペア/dm2のオーダーである。段階7中に堆積されるニッケル層は、100μmのオーダーの厚みを有する。

0048

段階3〜段階7中に、ロッドの外面62におけるコーティングを受けていない部分は、例えば、有機ワニスなど、適当な保護層によって保護される。

0049

本願で開示した加熱ロッド及び処理方法は、多数の利点を有している。

0050

外被36の外面の一部分を被覆するコーティング60によれば、ロッドは腐食に対して保護され、ロッドの運転パフォーマンスは向上する。

0051

発明者らが実際に見い出したところによれば、所定の運転条件の下では、ロッドの加熱領域46と案内板50との間に、より正確には、領域46と孔54の縁部との間に、腐食媒体発達する。その隙間は、閉じ込められた空間を構成し、その中では、水はさほど循環せず、ゆっくりと交換され、その空間では沸騰の過熱が生じ、腐食媒体の生成につながる。

0052

コーティング60は、特に、板50の領域において、外被36がひび割れて、ロッド28の内側が一次冷却水と連通する原因となる、外被36に応力腐食が生じるのを防ぐことを可能にする。その結果、ロッド28の信頼性が向上する。

0053

ロッドの外被を部分的に被覆するために、上述した例において選ばれた電気分解のニッケルコーティングは、特に適しており、というのは、
−加熱ロッドの外被36を構成しているステンレス鋼と互換性があること、
− 高い純粋さのために、一次冷却系統に許容されること、
−加圧装置の特性運転条件(一次冷却水の化学組成、温度、圧力)の下で、腐食に耐えること、及び、
公称一次媒体において、応力腐食に抵抗力があること、である。

0054

可溶性のニッケルから作られた電極74は、コーティング60を堆積させるのに用いるセル64において使用するのに、特に適しており、というのは、段階6及び段階7中に、浴槽の組成を事実上一定に保ち、その結果、ニッケルコーティング作業中にわたって、ニッケルの品質を一定で再現性があるように保証するためである。

0055

加えて、方法のすべての段階は、代表的には60℃など、銅の融点よりはるかに低い温度にて実行される。従って、ニッケルの堆積作業中に、ロッドにおける電気部分銅線)を損傷するリスクは存在せず、従って、電気的な故障をもたらすリスクもない。

0056

コーティング60は、腐食に対して抵抗力があり、それには、原子炉の一次冷却系統の熱試験の状況、又は、サイクル膨張の状況が含まれ、これらの両方の状況において、基本的な媒体を加圧装置に展開させることが可能になる。サイクル膨張の状況は、いくつかの燃料集合体の除荷のための2回のコールドシャットダウンの間の原子炉の長期の使用に対応している。

0057

加熱ロッドの幾何学形状は、従来技術と比べて、事実上変化していない。浸漬部分30に正確に同じ直径を得るために、電気分解コーティングを堆積する前に、外被を研磨しておよそ100μmの層を除去することも可能である。

0058

本願に開示された加熱ロッド28及び処理方法には、多数の変形例がある。

0059

コーティング60は、浸漬部分30の全体をカバーすることもでき、領域46だけでなく、領域46の両側に配置された領域48が含まれる。

0060

コーティング60のためには、ニッケル以外の材料を使用することも可能である。そうした材料は、例えば、クロム、又は、白金又は金など、ニッケルに比べて高貴な材料でもよい。

0061

ロッド28は、本願に開示されたもの(マンドレル38、加熱ワイヤ40)とは異なった内部部品を備えてもよい。

0062

ロッド28の外被36は、オーステナイト系ステンレス鋼から作らずに、例えば、インコネル690から作ってもよい。

0063

加熱ロッドは、本願において述べたのとは異なる寸法を有することができる(部分30の全長、外径、加熱領域46の長さ、非加熱領域48の長さなど。)。

図面の簡単な説明

0064

加圧水型原子炉の一次冷却系統を模式的な形態にて示した概略図であって、本発明による加熱ロッドを備えた加圧装置が含まれている。
図1の加圧装置の下方部分を、垂直な平面において破断した断面図である。
図1及び図2の加圧装置における加熱ロッドの上方部分を示した拡大図である。
図3のロッドにおける部分IVを示した部分拡大図であって、ロッドの長手方向の平面における断面を示している。
図1乃至図4のロッドに耐腐食性コーティングを堆積するのに適した、電気分解セルを模式的な形態にて示した概略図である。

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