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技術 半導体装置の選別方法

出願人 富士通セミコンダクター株式会社
発明者 小崎進武藤嘉一
出願日 2008年6月12日 (12年8ヶ月経過) 出願番号 2008-154351
公開日 2009年12月24日 (11年1ヶ月経過) 公開番号 2009-302246
状態 未査定
技術分野 半導体等の試験・測定
主要キーワード 釣り鐘状 分布処理 製造単位 スソ引き 正規分布関数 設定範囲外 累積確率分布 累積確率
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2009年12月24日)のものです。
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図面 (9)

課題

特性値分布の型が異なる、複数の特性値に対応して、良品、又は、不良品半導体装置選別を正確に行う選別方法を提供すること。

解決手段

複数の半導体装置から、半導体装置の特性値に基づいて、不良な半導体装置を選別する方法であって、特性値を大きさ順に並べる工程と、特性値に大きさ順に番号を割り当て、番号をもとに、累積確率を求める工程と、各特性値に対して、正規分布において各累積確率を実現するシグマ値を求める工程と、シグマ値及び特性値に基づいて、特性値の集合の分布が正規分布であるか否かを判断する工程と、特性値の集合が正規分布ではなかった場合に、一つ前の番号の特性値から、その特性値への変化値を求め、変化値が予め決められた値以上であったときにその特性値を異常値とし、その特性値を有する半導体装置を不良な半導体装置とする工程と、を有することを特徴とする半導体装置を選別する方法。

概要

背景

不良品半導体チップ選別する場合、半導体チップの特性値サンプリングし、規格外の特性値を有する半導体チップを不良品とする手法が用いられている。 さらに、厳しく不良品の選別を行うときには、ダイナミックPAT(Part Average Testing)という手法が用いられている。ダイナミックPATは、半導体チップの特性値の集合に対して、統計処理を施し、規格内に特性値があっても、主分布からはずれている特性値を有する半導体チップを不良品とする手法である。主分布からはずれている特性値を有する半導体チップは、試験時には、規格内の動作をしても、実際の使用時には、規格外の動作をする可能性を有する、との考えを、ダイナミックPAT手法は基礎としている。

具体的には、ダイナミックPAT手法を用いるにあたって、特性値の平均値、及び、標準偏差値が計算される。そして、平均値を中央値とし、中央値に対して、係数倍に標準偏差値を乗じた値を加算した値、及び、減算した値を範囲とする設定範囲が設けられる。そこで、ダイナミックPAT手法によれば、その設定範囲からはずれた特性値を有する半導体チップを不良品とする。

しかし、ダイナミックPAT手法を用いるにあたって、特性値の集合の分布が正規分布或いは正規分布に類似するものでない場合、平均値及び標準偏差値により設定した設定範囲によって、はずれた特性値を判断し、その特性値を有する半導体チップを不良品とすると、問題が生じる。

例えば、特性値の平均値に対して、一方向側には狭い範囲に特性値が分布しているのに対し、他方向側には広い範囲に特性値が分布している状態、いわゆる、スソ引き分布について、ダイナミックPAT手法を適用した場合を考える。そこで、スソ引き分布に対して、ダイナミックPAT手法を適用すると、スソ引き部分に分布する特性値は、設定範囲外の特性値となり、分布はずれの特性値とされる。しかし、スソ引き部分に分布する特性値は、分布からはずれてはいなければ、正常な特性値であり、分布はずれとして処理すると、良品の半導体チップを不良品と判断することになる。

そこで、分布はずれの特性値を検出するため、次のステップを有するレンズ凹凸に関する特性値の異常を検出する方法が提案されている。まず、2次元的に配置された格子点において観測された特性値の集合において、注目した格子点の特性値と、その格子点に隣接する格子点の特性値との差分を取得する。次いで、複数の差分の中央値を算出する。次いで、上記の中央値を算出した後、各格子点が有する差分について、その差分より小さい差分を有する格子点の格子点の数を検出する。次いで、その差分を有する格子点の数と、全体の格子点の数の割合を算出し、確率値とする。次いで、各格子点に対応する確率値を用いて累積確率分布曲線を求める。そこで、累積確率分布曲線に急激な変化が見られる確率値をもつ差分は異常な差分であると判断し、その差分を有する格子点の特性値を異常値と判断することが提案されている(例えば、特許文献1。)。
特開2007−71847号公報

概要

特性値の分布の型が異なる、複数の特性値に対応して、良品、又は、不良品の半導体装置の選別を正確に行う選別方法を提供すること。複数の半導体装置から、半導体装置の特性値に基づいて、不良な半導体装置を選別する方法であって、特性値を大きさ順に並べる工程と、特性値に大きさ順に番号を割り当て、番号をもとに、累積確率を求める工程と、各特性値に対して、正規分布において各累積確率を実現するシグマ値を求める工程と、シグマ値及び特性値に基づいて、特性値の集合の分布が正規分布であるか否かを判断する工程と、特性値の集合が正規分布ではなかった場合に、一つ前の番号の特性値から、その特性値への変化値を求め、変化値が予め決められた値以上であったときにその特性値を異常値とし、その特性値を有する半導体装置を不良な半導体装置とする工程と、を有することを特徴とする半導体装置を選別する方法。

目的

そこで、本発明の目的は、特性値の分布の型が異なる、複数の特性値に対応して、良品、又は、不良品の半導体装置の選別を正確に行う選別方法を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

N個(Nは正の整数)の半導体装置から、複数種類の、前記N個の半導体装置に対応する複数の特性値に基づいて、不良な半導体装置を選別する方法であって、注目する種類の前記複数の特性値の集合において、前記複数の特性値を大きさ順に並べる工程と、前記複数の特性値に大きさ順に1からNまでの番号を割り当て、前記番号を前記集合の母数Nで除して、各前記特性値に対する累積確率を求める工程と、各前記特性値に対して、正規分布において各前記累積確率に対応するシグマ値を求め、前記シグマ値の集合を形成する工程と、前記シグマ値の集合と、前記複数の特性値の集合との関連に基づいて、前記複数の特性値の集合の分布が正規分布であるか否かを判定する工程と、前記複数の特性値の集合が正規分布ではなかった場合に、(M−1)番目の特性値から、M番目の特性値(Mは2からNまでの整数)への変化値を求め、前記変化値が予め決められた値以上であったときに前記M番目以降の番号が割り当てられた前記特性値を異常値とし、前記異常値を前記特性値として有する半導体装置を不良な半導体装置と判定する工程と、を有することを特徴とする半導体装置の選別方法

請求項2

前記複数の特性値の集合が正規分布であったときには、予め決められた整数値を用意し、N個の前記複数の特性値の平均値、及び、前記複数の特性値の集合の標準偏差を求め、前記標準偏差に前記整数を乗じた値に前記平均値を加えた値以上の前記特性値及び前記標準偏差に前記整数を乗じた値を前記平均値から差し引いた値以下の前記特性値を異常値とし、前記異常値を前記特性値として有する半導体装置を不良な半導体装置とする工程と、をさらに有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の選別方法。

請求項3

前記変化値は、前記M番目の特性値を前記(M−1)番目の特性値で除した比率であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の選別方法。

請求項4

前記変化値は、前記M番目の特性値から前記(M−1)番目の特性値を差し引いた値を、前記M番目の特性値に対するシグマ値から前記(M−1)番目の特性値に対するシグマ値を差し引いた値により除した変化率であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の選別方法。

請求項5

前記変化値は、前記M番目の特性値から前記(M−1)番目の特性値を差し引いた値であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の選別方法。

請求項6

N個(Nは正の整数)の半導体装置に対応する特性値に基づいて、不良な半導体装置を選別する方法であって、前記特性値を大きさ順に並べる工程と、前記特性値に大きさ順に1からNまでの番号を割り当て、前記番号を前記集合の母数Nで除して、各前記特性値に対する累積確率を求める工程と、各前記特性値に対して、正規分布において各前記累積確率を実現するシグマ値を求め、前記シグマ値の集合を形成する工程と、(M−1)番目の特性値から、M番目の特性値(Mは2からNまでの整数)への変化値を求め、前記変化値が予め決められた値以上であったときに前記M番目以降の番号が割り当てられた前記特性値を異常値とし、前記異常値を前記特性値として有する半導体装置を不良な半導体装置とする工程と、を有することを特徴とする半導体装置の選別方法。

技術分野

0001

半導体装置選別方法に関し、特に、統計処理を利用した半導体装置の選別方法に関する。

背景技術

0002

不良品半導体チップ選別する場合、半導体チップの特性値サンプリングし、規格外の特性値を有する半導体チップを不良品とする手法が用いられている。 さらに、厳しく不良品の選別を行うときには、ダイナミックPAT(Part Average Testing)という手法が用いられている。ダイナミックPATは、半導体チップの特性値の集合に対して、統計処理を施し、規格内に特性値があっても、主分布からはずれている特性値を有する半導体チップを不良品とする手法である。主分布からはずれている特性値を有する半導体チップは、試験時には、規格内の動作をしても、実際の使用時には、規格外の動作をする可能性を有する、との考えを、ダイナミックPAT手法は基礎としている。

0003

具体的には、ダイナミックPAT手法を用いるにあたって、特性値の平均値、及び、標準偏差値が計算される。そして、平均値を中央値とし、中央値に対して、係数倍に標準偏差値を乗じた値を加算した値、及び、減算した値を範囲とする設定範囲が設けられる。そこで、ダイナミックPAT手法によれば、その設定範囲からはずれた特性値を有する半導体チップを不良品とする。

0004

しかし、ダイナミックPAT手法を用いるにあたって、特性値の集合の分布が正規分布或いは正規分布に類似するものでない場合、平均値及び標準偏差値により設定した設定範囲によって、はずれた特性値を判断し、その特性値を有する半導体チップを不良品とすると、問題が生じる。

0005

例えば、特性値の平均値に対して、一方向側には狭い範囲に特性値が分布しているのに対し、他方向側には広い範囲に特性値が分布している状態、いわゆる、スソ引き分布について、ダイナミックPAT手法を適用した場合を考える。そこで、スソ引き分布に対して、ダイナミックPAT手法を適用すると、スソ引き部分に分布する特性値は、設定範囲外の特性値となり、分布はずれの特性値とされる。しかし、スソ引き部分に分布する特性値は、分布からはずれてはいなければ、正常な特性値であり、分布はずれとして処理すると、良品の半導体チップを不良品と判断することになる。

0006

そこで、分布はずれの特性値を検出するため、次のステップを有するレンズ凹凸に関する特性値の異常を検出する方法が提案されている。まず、2次元的に配置された格子点において観測された特性値の集合において、注目した格子点の特性値と、その格子点に隣接する格子点の特性値との差分を取得する。次いで、複数の差分の中央値を算出する。次いで、上記の中央値を算出した後、各格子点が有する差分について、その差分より小さい差分を有する格子点の格子点の数を検出する。次いで、その差分を有する格子点の数と、全体の格子点の数の割合を算出し、確率値とする。次いで、各格子点に対応する確率値を用いて累積確率分布曲線を求める。そこで、累積確率分布曲線に急激な変化が見られる確率値をもつ差分は異常な差分であると判断し、その差分を有する格子点の特性値を異常値と判断することが提案されている(例えば、特許文献1。)。
特開2007−71847号公報

発明が解決しようとする課題

0007

各半導体装置については、複数種類の特性値が取得される。そして、上記の複数種類の特性値のすべてを用いて、半導体装置の良品、不良品の判断がされる。ただし、それぞれの特性値は半導体装置の異なる動作に起因し、それぞれの特性値の分布の型は同じではない。そうすると、半導体装置について、良品又は不良品を選別するには、それぞれの特性値の分布の型に応じた選別方法が必要となる。

0008

そこで、本発明の目的は、特性値の分布の型が異なる、複数の特性値に対応して、良品、又は、不良品の半導体装置の選別を正確に行う選別方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

上記の課題を解決するため、提供される本発明の一側面は、複数の半導体装置から、半導体装置の複数種類の特性値に基づいて、不良な半導体装置を選別する方法である。その選別方法は、特性値を大きさ順に並べる工程と、特性値に大きさ順に番号を割り当て、番号を集合の母数で除して、各特性値に対する累積確率を求める工程と、各特性値に対して、正規分布において各累積確率を実現するシグマ値を求め、シグマ値の集合を形成する工程と、を有する。

0010

さらに、その選別方法は、シグマ値の集合と、特性値の集合との関連に基づいて、特性値の集合の分布が正規分布であるか否かを判断する工程と、特性値の集合が正規分布ではなかった場合に、(M−1)番目の特性値から、M番目の特性値(Mは2からNまでの整数)への変化値を求め、変化値が予め決められた値以上であったときにM番目以降の番号が割り当てられた前記特性値を異常値とし、異常値を特性値として有する半導体装置を不良な半導体装置とする工程と、を有することを特徴とする半導体装置を選別する方法。

発明の効果

0011

特性値の集合において、異常な変化値(比率又は変化率)を有する特性値を容易に特定することができ、その変化値(比率又は変化率)に対応する特性値を有する半導体装置を、容易に選別することができる。その結果、選別された半導体装置、すなわち、不安定な動作をする半導体装置を、正確に不良品とすることができる。従って、半導体装置に対する複数の特性値の集合が正規分布でない場合でも、その特性値の集合の分布に応じて、良品、不良品の選別を正確に行うことができる。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下、本発明の実施例1、及び、実施例2について説明する

0013

実施例1は、半導体装置の選別方法に関する。その選別法は、正規分布か否かを判断するステップと、正規分布であると判断するときに、ダイナミックPAT法の適用により、半導体装置を選別するステップと、正規分布でないと判断するときに、すそ引き分布処理法(後に詳細に説明する)の適用により半導体装置を選別するステップと、を有することを特徴とする。

0014

図1は、実施例1の半導体装置の選別方法に関するフローチャートを示す。そのフローチャートは、ステップ10からステップ16を有する。

0015

ステップ10は、読み込むべき、半導体装置の特性値の集合の識別番号を1に設定するステップである。ステップ11は識別番号Nの半導体装置の特性値の集合を読み込むステップである。

0016

ステップ12は、識別番号Nの半導体装置の特性値の集合が、正規分布となっているか否かを判断するステップである。具体的な判断方法については、後に図2図3を用いて説明する。

0017

ステップ13は、ダイナミックPAT法の適用により半導体装置を選別するステップである。後に図4Aを用いて、選別方法を説明する。

0018

ステップ14は、すそ引き分布処理法の適用により半導体装置を選別するステップである。後に図4B及び図4Cを用いて、選別方法を説明する。

0019

ステップ15は、NをN+1に設定するステップである。

0020

ステップ16は、Nが所定の値Mに達したか否かを判断するステップである。

0021

図2は、正規分布、すそ引き分布の例を示すグラフである。図2Aは、すそ引き分布を示し、図2Bは、正規分布を示す。図2Cは、図2Bの正規分布において、平均値近傍を拡大したものである。なお、正規分布とは、下記の式によって、値と、その値をとる確率が計算される分布をいう。

0022

Y=(1/square root( 2π/σ))×EXP(−(X−μ)2/σ2/2)
ここで、μは、集合を形成する値の平均、σは標準偏差、square root 2π/σは2π/σの平方根である。なお、確率値に集合の母数を乗じると度数となる。そこで、図2A、図2B、及び、図2Cでは、値をX軸方向、度数をY軸方向にとったグラフによって、正規分布、及び、すそ引き分布を示している。

0023

すなわち、正規分布とは、度数分布が、平均値における度数を頂点として釣り鐘状であって、平均値に対して対称となっている分布をいう。例えば、正規分布において、度数分布は、図2B及び、図2Cに示すような度数分布となっている。

0024

一方、すそ引き分布とは、度数が最大となる値からマイナス側又はプラス側の値については、度数は急激に減少するが、その逆側の値については、度数は緩やかに減少している分布である。

0025

例えば、図2Aに示したすそ引き分布においては、度数が最大となる値からマイナス側の値については、度数は急激に減少するが、プラス側の値については、度数は緩やかに減少している。そのため、図2Aに示す度数分布において、平均値は、度数が最大となる値と一致しない。

0026

図3は、図1に示すステップ12、すなわち、正規分布となっているか否かを判断するステップの詳細を示すフローチャートである。図3Aは、特性値に対してシグマ値をプロットして得た曲線の形状によって正規分布となっているか否かを判断する、ステップ12の詳細を示したフローチャートを示す。

0027

すなわち、次のステップにより、正規分布となっているか否かを判断する。ステップ12−1a:N個(Nは正の整数)の特性値を小さい順にソートする。ステップ12−2a:各特性値について、小さい順に番号を付ける。ステップ12−3a:その結果、その特性値以下の観測度数(特性値の数)はその番号で表される。そして、集合の母数Nで観測度数を除することにより、各特性値に対する累積確率を求める。ステップ12−4a:各特性値に対応する累積確率から、正規分布を仮定した場合にその累積確率を達成するシグマ値を、正規分布を表す関数逆関数により求める。ステップ12−5a:各特性値に対して、上記で求めたシグマ値をプロットする。そして、プロットした曲線が直線になっている場合は、半導体装置の特性値の集合が、正規分布であると判断する。特性値の集合の分布におけるシグマ値と、正規分布におけるシグマ値とが同様なものであると考えられるからである。

0028

なお、ソートの対象となる特性値の集合は、製造単位に属する複数の半導体装置に対するものであり、例えば、一つの半導体基板上に同時に形成される複数の半導体装置に対する特性値であってもよいし、半導体装置のロット単位であってもよい。

0029

図3B及び図3Cを用いて、ステップ12−5aを具体的に説明する。まず、図3Bは、特性値の集合に対するシグマ値をプロットし、その結果から得たシグマ値曲線と、分布の型の判定用の直線Aとを示す。ここで、図3BのグラフのY軸は正規分布を表す関数の逆関数により求めたシグマ値を示し、X軸は実際に観測した特性値を示す。

0030

直線Aは、座標(最小の特性値、シグマ値−4)と座標(最大値の特性値、シグマ値4)を結ぶ直線、すなわち、特性値の集合の分布が正規分布であるとしたら得られると考えられる傾きを有する直線である。平均値より小さい特性値領域では、図3Bに示すシグマ値曲線は直線Aとほぼ同一の傾きを有する直線状態である。一方、平均値より大きい特性値領域でも、シグマ値曲線は直線Aとほぼ同一の傾きを有する直線状態である。ただし、特性値が0の付近では、急峻な立ち上がりが見られる。しかし、シグマ値曲線は、全体として、直線Aとほぼ同一の傾きを有する。従って、シグマ値曲線及び直線Aより、特性値の集合の分布はおおむね正規分布であると判断される。

0031

一方、図3Cは、特性値の集合に対するシグマ値をプロットし、その結果から得たシグマ値曲線と、分布の型の判定用の直線Aとを示す。ここで、図3CのグラフのY軸は正規分布を表す関数の逆関数により求めたシグマ値を示し、X軸は実際に観測した特性値を示す。

0032

直線Aは、座標(最小の特性値、シグマ値−4)と座標(最大値の特性値、シグマ値4)を結ぶ直線、すなわち、特性値の集合の分布が正規分布であるとしたら得られると考えられる傾きを有する直線である。図3Cに示すシグマ値曲線は、直線Aより急峻に立ち上がり、シグマ値曲線は直線とはいえない。従って、シグマ値曲線及び直線Aから、この特性値の集合の分布は、正規分布ではないと判断される。
一方、図3Dは、正規分布の理論値と、観測値との差を評価することによって、正規分布となっているか否かを判断するステップの詳細を示すフローチャートである。

0033

他の判断方法としては、次のステップにより、正規分布となっているか否かを判断する。

0034

ステップ12−1b:特性値を大きさ順にソートする。そして、その特性値に、小さい順に番号を付ける。ステップ12−2b:予めさだめられたカテゴリに、各特性値を分類する。ステップ12−3b:各カテゴリに属する特性値の観測度数をカウントする。ステップ12−4b:特性値、度数分布より、特性値の集合の平均値及びシグマ値を求める。ステップ12−5b:特性値の集合が正規分布に従っているとして、正規分布関数を使用して、各カテゴリにおける期待度数を求める。ステップ12−6b:各カテゴリにおいて、観測度数と期待度数との差をとり、差の2乗を計算し2乗値を求め、各2乗値をすべてのカテゴリについて和をとり、カイ2乗値を求める。ステップ12−7b:カイ2乗値が予めきめられている限界値棄却限界値)未満である場合は、識別番号Nの半導体装置の特性値の集合が、正規分布であると判断する。一方、限界値(棄却限界値)以上の場合は、識別番号Nの半導体装置の特性値の集合が、正規分布でないと判断する。

0035

なお、ソートの対称となる特性値の集合は、半導体装置の製造単位、例えば、一つの半導体基板上に同時に形成される複数の半導体装置に対する特性値であってもよいし、半導体装置のロット単位であってもよい。

0036

図4は、半導体装置を選別するステップついて説明する図である。図4Aは、ダイナミックPAT法の適用により半導体装置を選別するステップ13ついて説明する図である。図4Aは、Y軸に度数、X軸に特性値を示したグラフと、度数に対応した数からなる点の集合と、不良品として除外する部分を示す楕円とを示す。図4Aのグラフにおいて、Aはμ+4σの値、Bはμの値、Cはμ−4σの値を示す。ここで、μは平均値、σは標準偏差を示す。すなわち、図4Aにおいては、良品と判断する範囲はμ±n×σ(nは4である)であることを示している。

0037

そこで、図4Bに示すフローチャートに沿って、ダイナミックPAT法の適用により半導体装置を選別する。まず、特性値の集合について、特性値の平均値を求めるステップ13−1を行う。次いで、特性値の度数分布より、標準偏差を求めるステップ13−2を行う。良品と判断する範囲を、平均値μ±(係数×σ(標準偏差))と定めるステップ13−3を行う。次いで、上記の範囲外の特性値を有する半導体装置を不良品とするステップ13−4を行う。

0038

特性値が規格値内であっても、分布からはずれている特性値をもつ半導体装置は、実際の使用において信頼性がかける可能性があると考えられるからである。

0039

図5は、すそ引き分布処理法の適用により半導体装置を選別するステップ14について説明する図である。

0040

図5Aは、累積確率に対応するシグマ値に対して変化率をプロットしたグラフである。

0041

ここで、
K番目の特性値に対する変化率=(K番目の特性値−(K−1)番目の特性値)/(K番目の特性値に対応するシグマ値−(K−1)番目の特性値に対応するシグマ値)である。ここで、Kは各特性値に対して、ステップ12−2a又はステップ12−1bにおいて付された番号である。

0042

そして、シグマ値は、すそ引き分布となる特性値の集合に対して平均値と、各特性値に対する累積確率を計算し、その特性値の集合が正規分布であると仮定した場合に、各特性値の累積確率に対して求められるシグマ値である。

0043

そこで、変化率を表す曲線は、全体としてシグマ値0を中心として釣り鐘状の曲線である。ただし、特性値の分布におけるすそ引き部分においては、隣接する特性値との間の差分が大きくなっており、シグマ値が2.5から3.5の範囲では、変化率の値が上下している。
また、図5Aは、ボーダー線D及び不良品として除外する部分を示す楕円を示す。ボーダー線Dは座標(1.5,0.00017)と座標(3.3,0.00001)を結ぶ直線である。そして、変化率の値が最初にボーダー線Dを越えた特性値以降の部分、すなわち、楕円で示した部分に含まれる変化値を有する特性値は、異常な特性値と判断される。

0044

図5Bは、累積確率に対応するシグマ値に対して比率をプロットしたグラフである。ここで、ステップ12における特性値のソートの結果を用いて、(K−1)番目の特性と、K番目の特性値との比率が、K番目の特性値に対する比率である。
従って、
K番目の特性値に対する比率=K番目の特性値/(K−1)番目の特性値である。ここで、Kは各特性値に対して、ステップ12−2a又はステップ12−1bにおいて付された番号である。

0045

そして、シグマ値は、すそ引き分布となる特性値の集合に対する平均値と、各特性値に対する累積確率を計算し、その特性値の集合が正規分布であると仮定した場合に、各特性値の累積確率に対して求められるシグマ値である。そこで、比率を表す曲線は、偏差値がマイナスの領域からプラスの領域にかけて、減少していく曲線である。ただし、特性値の分布におけるすそ引き部分においては、特性値の大きさが大きく変化するため、偏差値が2.5から3.5の範囲では比率が上下している。
また、図5Bは、ボーダー線E及び不良品として除外する部分を示す楕円を示す。ボーダー線Eは座標(1.13,0.00)、座標(1.06,0.00)、座標(1.06,4.00)を結ぶ直線である。そして、比率の値が最初にボーダー線Eを越えた特性値以降の部分、すなわち、楕円で示した部分に含まれる比率を有する特性値は、異常な特性値と判断される。

0046

なお、上記図5A、図5Bにおいては、以上な特性値を判断するのに、変化値(変化率又は比率)を用いたが、K番目の特性値に対する差分=K番目の特性値から(K−1)番目の特性値を差し引いた特性値値であってもよい。

0047

そして、図5Cに示すフローチャートに沿って、半導体装置を選別するステップ14においては、次のようなステップを実行する。まず、各特性値に対して上記の変化率又は比率を算出するステップ14−1を行う。特性値に対して変化率又は比率をプロットするステップ14−2を行う。次いで、予め決められた値(ボーダー線D又はEによって示されている値)より大きな変化率又は比率を特定するステップ14−3を行う。すなわち、異常な変化率又は比率を特定する。次いで、特定された変化率又は比率に対する特性値を特定するステップ14−4を行う。すなわち、異常な特性値を特定する。次いで、その特定値を有する半導体装置を不良品とするステップ14−5を行う。

0048

特性値の集合がすそ引き分布となっているときに、すそ引き部分に属する特性値をもつ半導体装置は必ずしも不良品ではない。その特性値の原因となる半導体装置の性質を考慮すると、半導体装置の動作が正常なものであったとしても、特性値の集合がすそ引き分布となることが予想できることがあるからである。しかし、図5A、図5Bに示すように、すそ引き部分に属する特性値であって、かつ、隣接する特性値から大きく変化する特性値をもつ半導体装置は、不良品である可能性がある。同一なロット内で、又は、同一の半導体基板上で作成された半導体装置の中に、そのような特異な特性値を有する半導体装置がある場合、その半導体装置の動作は不安定性な可能性があるからである。

0049

上記をまとめると、すそ引き分布処理法の適用により半導体装置を選別するステップ14は、すそ引き分布を有するN個(Nは正の整数)の特性値の集合に対して、平均値及び標準値を求め、正規分布であると仮定した場合に、各特性値における累積確率に対応するシグマ値を求めるステップと、K−1番目の特性値からK番目(Kは2からNまでの整数)の特性値への変化値(比率又は変化率又は差分)を求めるステップと、シグマ値に対して変化値(比率又は変化率)をプロットするステップと、予め決められた変化値(比率又は変化率)の基準値をもとに、異常な変化値(比率又は変化率又は差分)を特定するステップと、その異常な変化値(比率又は変化率又は差分)に対応する特性値及びその特性値に付された番号以降の番号を有する特性値、に対応する半導体装置を不良品として選別するステップとを含む。

0050

上記より、実施例1の半導体装置の選別法は、正規分布か否かを判断するステップと、正規分布であると判断するときに、ダイナミックPAT法の適用により、半導体装置を選別するステップと、正規分布でないと判断するときに、すそ引き分布処理法の適用により半導体装置を選別するステップと、を含む。

0051

従って、半導体装置の複数の特性値に対して、その特性値の集合の分布に応じた、適正な不良品選別法を適用できるため、良品、不良品の選別を正確に行うことができる。

0052

また、すそ引き分布処理法の適用により半導体装置を選別するステップ14は、一つの製造単位に属するN個(Nは正の整数)の半導体装置の特性値であって、ソートされ、小さい順に番号が付されたN個の特性値に対して、K−1番目の特性値からK番目(Kは2からNまでの整数)の特性値への変化値(比率又は変化率又は差分)を求めるステップと、シグマ値に対して変化値(比率又は変化率又は差分)をプロットし、変化値(比率又は変化率又は差分)が急激に変化している領域を特定するステップと、基準値をもとに、異常な変化値(比率又は変化率又は差分)を特定するステップと、を含む。

0053

従って、すそ引き分布のすそ引き部分に属する特性値において、異常な変化値(比率又は変化率又は差分)を有する特性値を容易に特定することができ、その変化値(比率又は変化率又は差分)に対応する特性値を有する半導体装置を、容易に選別することができる。その結果、選別された半導体装置、すなわち、不安定な動作をする半導体装置を、正確に不良品とすることができる。

0054

なお、実施例1では、特性値は、測定データそのものであったが、それだけに限られず、特性値は、測定データに何らかの処理(たとえば対数変換)をしたデータであってもよい。

0055

実施例2は、半導体装置の所定の特性値、すなわち、非動作時スタンバイ時)の電源端子間リーク電流値について、実施例1の半導体装置の選別方法を実施した例である。

0056

図6は、同一半導体基板上に形成された、複数の半導体装置の電源端子間のリーク電流値を、高温環境で、測定した結果に関するグラフを示す。図6のグラフにおいて、X軸は度数、Y軸は特性値を示す。また、図6は、観測された各特性値に対応し、観測度数に応じた数の点群を示す。

0057

図6のグラフによれば、特性値の集合の分布はすそ引き分布であり、Bで示した特性値は平均値μであり、Aで示した特性値は平均値にn倍したシグマ値を加えた不良判断のための特性値(=μ+nσ:この例の場合n=4)である。また、図6の点群によれば、Aで示した特性値を超える特性値に対応する点は、ダイナミックPAT法を適用した場合に、不良と選別される半導体装置の特性値に対応した点である。さらに、楕円で囲んだ点に対応する特性値を有する半導体装置は、図7において説明するように、すそ引き分布処理法の適用により、不良と選別される半導体装置である。

0058

図7は、同一の集合に属する複数の半導体装置について、高温環境と低温環境の双方において、電源端子間のリーク電流値を測定し、上記2種類の環境下で得られたリーク電流値間の相関を示すグラフである。

0059

図7Aは、Y軸方向に観測した特性値、X軸方向に高温又は低温という環境の別を表したグラフである。ここで、特性値は電源端子間のリーク電流値である。図7Aのグラフによれば、半導体装置の電源端子間のリーク電流は、高温環境下では、1.0E−5から0.7E−4までの狭い範囲に集約しているが、低温環境下では、2E−7から1.0E−3の広い範囲に分散している。リーク電流値が上記のようになる理由は以下のように推測される。まず、トランジスタのリーク電流は、高温環境下に比べ、低温環境下では、減少する。トランジスタのソースドレイン間のリーク電流は、低温環境下ではキャリヤー活性化が抑えられるからである。一方、抵抗のリーク電流は、高温環境下に比べ、低温環境下では、増加する。ここで、電源端子間のリーク電流は、半導体装置によって、トランジスタのリーク電流、抵抗のリーク電流のどちらに大きく依存するかが異なる。素子の製造工程のバラツキにより、どちらに依存するかが決まるからである。従って、どちらのリーク電流の原因が支配的であるかによって、低温環境下のリーク電流値は、広く分散する傾向にある。しかし、高温環境下では、一方のリーク電流の原因によるリーク電流は減少し、他方のリーク電流の原因によるリーク電流は増加する。従って、高温環境下のリーク電流値は、狭い範囲に集約することになる。

0060

図7Aは、5.0E−5の付近に引かれている直線a、及び、3.0E−5の付近に引かれた直線bを示す。直線bは、低温環境下で測定したリーク電流に対して、高温環境下で測定したリーク電流が増加した半導体装置に対する特性値と、低温環境下で測定したリーク電流に対して、高温環境下で測定したリーク電流が減少した半導体装置に対する特性値との境目を、低温環境下の特性値に対して示したものである。なお、低温環境下で測定したリーク電流に対して、高温環境下で測定したリーク電流が減少した場合を、温度傾斜異常という。直線aは、同様な境目を高温環境下の特性値に対して示したものである。そして、図7Aの直線a、直線bは、図7Bの直線a、直線bに対応し、異常な特性値と、正常な特性値との境目を表す直線である。

0061

図7Bは、Y軸方向にシグマ値、X軸方向に観測特性値をとり、複数の半導体装置について、特性値とシグマ値の関係を表したグラフである。

0062

特性値は、高温環境下での電源端子間のリーク電流値、及び、低温環境下での電源端子間のリーク電流値である。シグマ値は、特性値の集合の分布が正規分布であることを仮定した場合に、各特性値の累積確率に対応するシグマ値である。図7Bのグラフによれば、低温環境下での電源端子間のリーク電流値に対するシグマ値をプロットした曲線は、左の端から急激に立ち上がっている。電源端子間のリーク電流値の分布は、図6に示すようにすそ引き分布をしているため、累積確率が急に上がるためである。

0063

さらに、直線bの右側の領域では、リーク電流値に対するシグマ値をプロットした曲線は急激な変化をしている。従って、電源端子間のリーク電流値がすそ引き分布から外れた状態となっていると推測される。

0064

一方、高温環境下での電源端子間のリーク電流値に対するシグマ値をプロットした曲線は、左の端からさらに急激に立ち上がっている。図6に示すように、高温環境下での電源端子間のリーク電流値は集約するためである。一方、直線bより右側領域に属する低温環境下でのリーク電流値は、高温環境下では、直線aより右側領域に属するように変化する。なお、直線aより右側領域は、シグマ値が1.6以上となっている領域ともいえる。

0065

その変化の結果、高温環境下でのリーク電流値に対するシグマ値をプロットした曲線には、直線aより右側領域において、急激な変化が見られなくなっている。その結果、高温環境下でのリーク電流値に対するシグマ値をプロットした曲線をみるだけでは、リーク電流値がすそ引き分布から外れた状態となっているか否かを判断することができない。そうすると、低温環境下で得た、電源端子間のリーク電流値から、不良と推測される半導体装置を選別することができない。

0066

なお、ダイナミックPAT法により、不良な半導体装置を選別すると、+nσ判定線(この例ではn=4)より、右側の領域に属する特性値を有する半導体装置を、不良な半導体装置として選別することになる。従って、この場合にも、低温環境下で得た、電源端子間のリーク電流値から、不良と推測される半導体装置を選別することができない。

0067

上記より、通常の選別方法では、+nσ判定線(この例ではn=4)と直線aの間に挟まれた領域内にある、特性値を有する半導体装置を、不良な半導体装置であるとして、選別することができない。

0068

そこで、複数の半導体装置から得た、高温環境下でのリーク電流値の集合に、実施例1の選別方法を適用すると、以下のようになる。まず、ステップ12において、上記の集合はすそ引き分布であるため、正規分布でないと判断される。そうすると、ステップ14において、すそ引き分布処理法を適用することになる。

0069

図8は、すそ引き分布処理法の適用による、不良な半導体装置の選別を行う際に得られる、特性値の比率、又は、変化率とシグマ値の関係を表したグラフである。

0070

図8のグラフは、同一半導体基板上に形成された、複数の半導体装置から得た、高温環境下でのリーク電流値の集合について、リーク電流値の比率、又は、変化率とシグマ値の関係を表したグラフである。

0071

図8Aは、リーク電流値の比率とシグマ値の関係を表したグラフである。図8Aのグラフにおいて、シグマ値がマイナスとなっている側からプラス側に向けて、徐々に、リーク電流値の比率が減少している。また、シグマ値が1.6となったところからプラス側に向けて、リーク電流値の比率は上下している。さらに、直線Cは、特性値の異常を判断するための予め決められた基準値を示す。そこで、すそ引き分布処理法によれば、シグマ値1.6以上の領域において、直線Cにより示された基準値を超えた特性値を選別できることがわかる。

0072

図8Bは、リーク電流値の変化率とシグマ値の関係を表したグラフである。図8Bのグラフにおいて、シグマ値がマイナスとなっている側からプラス側に向けて、シグマ値が0を中心とした釣り鐘状の曲線が形成されている。また、シグマ値が1.6となったところからプラス側に向けて、リーク電流値の変化率は上下している。さらに、直線Dは、特性値の異常を判断するための予め決められた基準値を示す。そこで、すそ引き分布処理法によれば、シグマ値1.6以上の領域において、直線Dにより示された基準値を超えた特性値を選別できることがわかる。

0073

上記より、すそ引き分布処理法によれば、図6に示した楕円で囲んだ領域内、すなわち、図7Bに示した+nσ判定線(この例ではn=4)と直線aの間に挟まれた領域内にあるリーク電流値を有する半導体装置を、不良な半導体装置として選別することができる。

0074

また、低温環境下で得られた、リーク電流値の集合を用いて異常なリーク電流値を選別する場合と同様な精度で、高温環境下で得られた、リーク電流値の集合を用いて異常なリーク電流を選別することができる。

0075

なお、半導体装置の不良品の選別は、一般的には、高温環境下で得られた特性値と、低温環境下で得られた特性値の双方を用いて、行われる。なぜなら、特性値の異常を精度よく認識するのに、高温環境下で得た測定値を用いるのか、低温環境下で得た測定値を用いるのかは、特性値の種類によって、異なる。しかし、高温環境下で得た測定値に対して、すそ引き分布処理法を用いることによって、特性値の異常を認識するのに、精度があがれば、低温環境下における、特性値を取得する必要がなくなる。
以下に本発明の特徴を付記する。
(付記1)
N個(Nは正の整数)の半導体装置から、複数種類の、前記N個の半導体装置に対応する複数の特性値に基づいて、不良な半導体装置を選別する方法であって、
注目する種類の前記複数の特性値の集合において、前記複数の特性値を大きさ順に並べる工程と、
前記複数の特性値に大きさ順に1からNまでの番号を割り当て、前記番号を前記集合の母数Nで除して、各前記特性値に対する累積確率を求める工程と、
各前記特性値に対して、正規分布において各前記累積確率に対応するシグマ値を求め、前記シグマ値の集合を形成する工程と、
前記シグマ値の集合と、前記複数の特性値の集合との関連に基づいて、前記複数の特性値の集合の分布が正規分布であるか否かを判定する工程と、
前記複数の特性値の集合が正規分布ではなかった場合に、(M−1)番目の特性値から、M番目の特性値(Mは2からNまでの整数)への変化値を求め、前記変化値が予め決められた値以上であったときに前記M番目以降の番号が割り当てられた前記特性値を異常値とし、前記異常値を前記特性値として有する半導体装置を不良な半導体装置と判定する工程と、を有することを特徴とする半導体装置の選別方法。
(付記2)
前記複数の特性値の集合が正規分布であったときには、予め決められた整数値を用意し、N個の前記複数の特性値の平均値、及び、前記複数の特性値の集合の標準偏差を求め、前記標準偏差に前記整数を乗じた値に前記平均値を加えた値以上の前記特性値及び前記標準偏差に前記整数を乗じた値を前記平均値から差し引いた値以下の前記特性値を異常値とし、前記異常値を前記特性値として有する半導体装置を不良な半導体装置とする工程と、をさらに有することを特徴とする付記1記載の半導体装置の選別方法。
(付記3)
前記変化値は、前記M番目の特性値を前記(M−1)番目の特性値で除した比率であることを特徴とする付記1記載の半導体装置の選別方法。
(付記4)
前記変化値は、前記M番目の特性値から前記(M−1)番目の特性値を差し引いた値を、前記M番目の特性値に対するシグマ値から前記(M−1)番目の特性値に対するシグマ値を差し引いた値により除した変化率であることを特徴とする付記1記載の半導体装置の選別方法。
(付記5)
前記変化値は、前記M番目の特性値から前記(M−1)番目の特性値を差し引いた値であることを特徴とする付記1記載の半導体装置の選別方法。
(付記6)
前記シグマ値の集合と、前記複数の特性値の集合との関連に基づいて、前記複数の特性値の集合の分布が正規分布であるか否かを判断する工程は、前記複数の特性値に対して前記シグマ値をプロットとする工程と、前記プロットの結果と、座標(最小の特性値、シグマ値−4)と座標(最大値の特性値、シグマ値4)を結ぶ直線とを比較する工程と、を有することを特徴とする付記1記載の半導体装置の選別方法。
(付記7)
N個(Nは正の整数)の半導体装置から、複数種類の、前記N個の半導体装置に対応する複数の特性値に基づいて、不良な半導体装置を選別する方法であって、
注目する種類の前記複数の特性値を大きさ順にソートする工程と、
前記複数の特性値に、小さい順に番号を付ける工程と、
予めさだめられたカテゴリに、各特性値を分類する工程と、
各前記カテゴリに属する特性値の観測度数をカウントする工程と、
前記複数の特性値及び前記観測度数の分布より、前記複数の特性値の集合の平均値及びシグマ値を求める工程と、
前記複数の特性値の集合が正規分布に従っているとして、正規分布関数を使用して、各前記カテゴリにおける期待度数を求める工程と、
各前記カテゴリにおいて、前記観測度数と前記期待度数との差をとり、差の2乗を計算し2乗値を求め、各前記2乗値をすべての前記カテゴリについて和をとり、カイ2乗値を求める工程と、
カイ2乗値が予めきめられている限界値以上の場合は、前記特性値の集合が、正規分布でないと判断する工程と、
前記複数の特性値の集合が正規分布ではなかった場合に、(M−1)番目の特性値から、M番目の特性値(Mは2からNまでの整数)への変化値を求め、前記変化値が予め決められた値以上であったときに前記M番目以降の番号が割り当てられた前記特性値を異常値とし、前記異常値を前記特性値として有する半導体装置を不良な半導体装置とする工程と、を有することを特徴とする半導体装置の選別方法。
(付記8)
N個(Nは正の整数)の半導体装置に対応する特性値に基づいて、不良な半導体装置を選別する方法であって、
前記特性値を大きさ順に並べる工程と、
前記特性値に大きさ順に1からNまでの番号を割り当て、前記番号を前記集合の母数Nで除して、各前記特性値に対する累積確率を求める工程と、
各前記特性値に対して、正規分布において各前記累積確率を実現するシグマ値を求め、前記シグマ値の集合を形成する工程と、
(M−1)番目の特性値から、M番目の特性値(Mは2からNまでの整数)への変化値を求め、前記変化値が予め決められた値以上であったときに前記M番目以降の番号が割り当てられた前記特性値を異常値とし、前記異常値を前記特性値として有する半導体装置を不良な半導体装置とする工程と、を有することを特徴とする半導体装置の選別方法。

0076

特性値の集合において、異常な変化値(比率又は変化率)を有する特性値を容易に特定することができ、その変化値(比率又は変化率)に対応する特性値を有する半導体装置を、容易に選別することができる選別方法を提供することができる。従って、半導体装置に対する複数の特性値の集合が正規分布でない場合でも、その特性値の集合の分布に応じて、良品、不良品の選別を正確に行うことができる。

図面の簡単な説明

0077

図1は、実施例1の半導体装置の選別方法に関するフローチャートを示す。
図2は、正規分布、すそ引き分布の例を示すグラフである。
図3は、図1に示すステップ12、すなわち、正規分布となっているか否かを判断するステップの詳細を示すフローチャートである。
図4は、半導体装置を選別するステップについて説明する図である。
図5は、すそ引き分布処理法の適用により半導体装置を選別するステップ14について説明する図である。
図6は、同一半導体基板上に形成された、複数の半導体装置の電源端子間のリーク電流値を、高温環境で、測定した結果に関するグラフを示す。
図7は、同一の集合に属する複数の半導体装置について、高温環境と低温環境の双方において、電源端子間のリーク電流値を測定し、上記2種類の環境下で得られたリーク電流値間の相関を示すグラフである。
図8は、すそ引き分布処理法の適用による、不良な半導体装置の選別を行う際に得られる、特性値の比率、又は、変化率とシグマ値の関係を表したグラフである。

符号の説明

0078

10、11、12 ステップ
12−1a、12−2a、12−3a、12−4a、12−5a ステップ
12−1b、12−2b、12−3b、12−4b、12−5b、12−6b、12−7b ステップ

13 ステップ

13−1、13−2、13−3、13−4 ステップ
14 ステップ
14−1、14−2、14−3、14−4、14−5 ステップ

15、16 ステップ

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