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図面 (7)

課題

5−アミノレブリン酸投与時に生じる光障害を軽減する手段を提供する。

解決手段

鉄化合物を有効成分とする5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩投与時の光障害の軽減剤

概要

背景

5−アミノレブリン酸又は、δ−アミノ酸構造を有し、動物及び植物の細胞内に存在する物質であり、それ自体は光増感作用を有しないが、過剰に細胞内に投与されると、病巣部に選択的に取り込まれ、細胞内のヘム生合成経路内で光増感作用を有するポルフィリン系化合物、特にプロトポルフィリンIXを生成し、これを細胞内に蓄積する。過度に蓄積したプロトポルフィリンIXは、外部から可視光線照射すると光増感作用を誘導し、ガン細胞などの病細胞のみを選択的に壊死されることができるので、ガン、特に皮膚ガン光線力学的治療剤として有用である(非特許文献1、2、特許文献1、2)。また、当該効果は、5−アミノレブリン酸だけでなく、そのエステル体を投与した場合にも得られることが知られている(特許文献3)。
さらに5−アミノレブリン酸の投与は、プロトポルフィリンIXの生成を利用した脳腫瘍の術中診断にも応用されている(非特許文献3)。
国際公開第91/01727号パンフレット
特開2006−151927号公報
特表平11−501914号公報
Rebeiz CA et al, Enzyme Microb. Technol. 6, 390-401(1984)
Grant WE et al, The Lancet, 342, 147-148(1993)
Kamasaki N. et al, Jpn. Soc. Laser Surgery Medicine, 22, 255-262(2001)

概要

5−アミノレブリン酸投与時に生じる光障害を軽減する手段を提供する。鉄化合物を有効成分とする5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩投与時の光障害の軽減剤。なし

目的

5−アミノレブリン酸投与後蓄積したプロトポルフィリンIXの光増感作用によるガンの治療や診断における副作用は、他の光増感剤のそれに比べて少ないとされているが、それでも光照射部位には24時間程度細胞壊死の副作用(光線過敏症)の発生が避けられない。
従って、本発明の目的は、5−アミノレブリン酸投与時に生じる光障害を軽減する手段を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
4件

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請求項1

鉄化合物を有効成分とする5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩投与時の光障害軽減剤

請求項2

鉄化合物が、有機酸鉄塩である請求項1記載の光障害の軽減剤。

請求項3

有機酸の鉄塩が、有機酸と鉄を含むキレート錯体である請求項2記載の光障害の軽減剤。

請求項4

(A)5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩と(B)鉄化合物とを組み合せてなる細胞活性化剤

請求項5

(B)鉄化合物が、有機酸の鉄塩である請求項4記載の細胞の活性化剤。

請求項6

有機酸の鉄塩が、有機酸と鉄を含むキレート錯体である請求項5記載の細胞の活性化剤。

技術分野

0001

本発明は、光線過敏症などの光障害に対する症状軽減剤及び細胞活性化剤に関する。

背景技術

0002

5−アミノレブリン酸又は、δ−アミノ酸構造を有し、動物及び植物の細胞内に存在する物質であり、それ自体は光増感作用を有しないが、過剰に細胞内に投与されると、病巣部に選択的に取り込まれ、細胞内のヘム生合成経路内で光増感作用を有するポルフィリン系化合物、特にプロトポルフィリンIXを生成し、これを細胞内に蓄積する。過度に蓄積したプロトポルフィリンIXは、外部から可視光線照射すると光増感作用を誘導し、ガン細胞などの病細胞のみを選択的に壊死されることができるので、ガン、特に皮膚ガン光線力学的治療剤として有用である(非特許文献1、2、特許文献1、2)。また、当該効果は、5−アミノレブリン酸だけでなく、そのエステル体を投与した場合にも得られることが知られている(特許文献3)。
さらに5−アミノレブリン酸の投与は、プロトポルフィリンIXの生成を利用した脳腫瘍の術中診断にも応用されている(非特許文献3)。
国際公開第91/01727号パンフレット
特開2006−151927号公報
特表平11−501914号公報
Rebeiz CA et al, Enzyme Microb. Technol. 6, 390-401(1984)
Grant WE et al, The Lancet, 342, 147-148(1993)
Kamasaki N. et al, Jpn. Soc. Laser Surgery Medicine, 22, 255-262(2001)

発明が解決しようとする課題

0003

5−アミノレブリン酸投与後蓄積したプロトポルフィリンIXの光増感作用によるガンの治療や診断における副作用は、他の光増感剤のそれに比べて少ないとされているが、それでも光照射部位には24時間程度細胞壊死の副作用(光線過敏症)の発生が避けられない。
従って、本発明の目的は、5−アミノレブリン酸投与時に生じる光障害を軽減する手段を提供することにある。

課題を解決するための手段

0004

そこで本発明者は、上記課題を解決すべく種々検討してきたところ、5−アミノレブリン酸投与後に鉄化合物、特に有機酸鉄塩を投与しておけば、光障害が顕著に軽減されることを見出した。さらに、光障害が軽減されている部位では、プロトポルフィリンIXが有意にヘムに変換されており、ヘムの生成促進に基づく細胞の活性化も生じていることを見出した。

0005

すなわち、本発明は、鉄化合物を有効成分とする5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩投与時の光障害の軽減剤を提供するものである。
また、本発明は、(A)5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩と(B)鉄化合物とを組み合せてなる細胞の活性化剤を提供するものである。

発明の効果

0006

本発明によれば、ガンの治療や診断時、及びその他の5−アミノレブリン酸類投与に起因する光線過敏症、皮膚炎等の光障害が顕著に軽減される。また、細胞の活性化剤、特に皮膚細胞の活性化剤は、各種皮膚炎、皮膚のトラブル等の予防治療剤として、またアンチエイジング剤として有用である。すなわち、5−アミノレブリン酸投与に加えて鉄化合物を投与することにより、プロトポルフィリンIXからヘムへの変換が促進される結果、細胞内のシトクロームの産生が促進され、細胞の活性化が促進される。

発明を実施するための最良の形態

0007

本発明の光障害の軽減剤は、5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩投与時の光障害を軽減するものである。ここで、5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩の投与時とは、ガンの治療、ガンの診断、貧血の治療、その他の疾患の治療、予防、美容等の目的でヒトを含む哺乳類に対して投与した時を意味する。
5−アミノレブリン酸又は誘導体としては、次の一般式(1)で表されるものが挙げられる。
R2R1NCH2COCH2CH2COR3 (1)
[式中、R1及びR2は各々独立に、水素原子アルキル基アシル基アルコキシカルボニル基アリール基又はアラルキル基を示し;R3はヒドロキシ基アルコキシ基アシルオキシ基アルコキシカルボニルオキシ基アリールオキシ基アラルキルオキシ基又はアミノ基を示す。]

0008

一般式(1)中、R1及びR2で示されるアルキル基としては、炭素数1〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜18のアルキル基、特に炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基エチル基、n−プロピル基イソプロピル基n−ブチル基、sec−ブチル基等が挙げられる。アシル基としては、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖のアルカノイル基アルケニルカルボニル基又はアロイル基が好ましく、特に炭素数1〜6のアルカノイル基が好ましい。当該アシル基としては、ホルミル基アセチル基プロピオニル基ブチリル基等が挙げられる。アルコキシカルボニル基としては、総炭素数2〜13のアルコキシカルボニル基が好ましく、特に炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基が好ましい。当該アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基イソプロポキシカルボニル基等が挙げられる。アリール基としては、炭素数6〜16のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基ナフチル基等が挙げられる。アラルキル基としては、炭素数6〜16のアリール基と上記炭素数1〜6のアルキル基とからなる基が好ましく、例えば、ベンジル基等が挙げられる。

0009

R3で示されるアルコキシ基としては、炭素数1〜24の直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜16のアルコキシ基、特に炭素数1〜12のアルコキシ基が好ましい。当該アルコキシ基としては、メトキシ基エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基等が挙げられる。アシルオキシ基としては、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖のアルカノイルオキシ基が好ましく、特に炭素数1〜6のアルカノイルオキシ基が好ましい。当該アシルオキシ基としては、アセトキシ基プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基等が挙げられる。アルコキシカルボニルオキシ基としては、総炭素数2〜13のアルコキシカルボニルオキシ基が好ましく、特に総炭素数2〜7のアルコキシカルボニルオキシ基が好ましい。当該アルコキシカルボニルオキシ基としては、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、イソプロポキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。アリールオキシ基としては、炭素数6〜16のアリールオキシ基が好ましく、例えば、フェノキシ基ナフチルオキシ基等が挙げられる。アラルキルオキシ基としては、前記アラルキル基を有するものが好ましく、例えば、ベンジルオキシ基等が挙げられる。

0010

一般式(1)中、R1及びR2としては水素原子が好ましい。R3としてはヒドロキシ基、アルコキシ基又はアラルキルオキシ基が好ましく、より好ましくはヒドロキシ基又は炭素数1〜12のアルコキシ基、特にメトキシ基又はヘキシルオキシ基が好ましい。

0011

5−アミノレブリン酸誘導体としては、5−アミノレブリン酸メチルエステル、5−アミノレブリン酸エチルエステル、5−アミノレブリン酸プロピルエステル、5−アミノレブリン酸ブチルエステル、5−アミノレブリン酸ペンチルエステル、5−アミノレブリン酸ヘキシルエステル等が挙げられ、特に5−アミノレブリン酸メチルエステル又は5−アミノレブリン酸ヘキシルエステルが好ましい。

0012

5−アミノレブリン酸及びその誘導体の塩としては、例えば塩酸塩リン酸塩硝酸塩硫酸塩、スルホン酸塩酢酸塩プロピオン酸塩酪酸塩吉草酸塩クエン酸塩フマル酸塩マレイン酸塩リンゴ酸塩等の酸付加塩及びナトリウム塩カリウム塩カルシウム塩等の金属塩が挙げられる。5−アミノレブリン酸とその塩はそれぞれ単独でも、これらの2種以上を混合して用いることもできる。

0013

5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩は、化学合成微生物酵素を用いる方法のいずれの方法によっても製造できる。例えば、特開平4−9360号公報、特表平11−501914号公報、特願2004−99670号明細書、特願2004−99671号明細書、特願2004−99672号明細書記載の方法が挙げられる。その生産物は、哺乳動物に対して有害な物質を含まない限り分離精製することなく、そのまま用いることができる。また、有害な物質を含む場合は、その有害物質を適宜、有害とされないレベルまで除去した後、用いることができる。

0014

一方、本発明に用いられる鉄化合物としては、鉄を分子内に有する化合物であれば特に制限されないが、光障害軽減効果及び細胞活性化効果の点から、無機化合物よりも有機化合物であることが特に好ましい。より具体的には有機酸の鉄塩が特に好ましく、さらに有機酸と鉄を含むキレート錯体であるのが好ましい。

0015

具体的な有機酸の鉄塩としては、例えば、クエン酸第一鉄クエン酸鉄ナトリウムクエン酸鉄アンモニウム酢酸鉄シュウ酸鉄コハク酸第一鉄コハク酸クエン酸鉄ナトリウム、ヘム鉄デキストラン鉄、乳酸鉄グルコン酸第一鉄ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸鉄アンモニウムエチレンジアミン四酢酸鉄ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウムトリエチレンテトラアミン鉄、ジカルボキシメチルグルタミン酸鉄ナトリウム、ジカルボキシメチルグルタミン酸アンモニウムクエン酸鉄コリン蟻酸第一鉄、蟻酸第二鉄シュウ酸カリウム第二鉄アンモニウム、炭酸第二鉄等を例示することができる。これらのうち、クエン酸シュウ酸、コハク酸、ヘム、デキストラン、乳酸グルコン酸エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラアミン、ジカルボキシメチルグルタミン酸等の有機酸と鉄を含むキレート錯体が好ましい。さらにこれらの中でもジエチレントリアミン五酢酸鉄ナトリウムやジエチレントリアミン五酢酸鉄アンモニウムが好ましい。これらの鉄化合物は、それぞれ単独でも、2種以上を混合して用いてもよい。

0016

本発明の光障害の軽減剤又は細胞活性化剤における(A)5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩(成分(A))と、(B)鉄化合物(成分(B))との投与手段は特に制限されず、静脈内、筋肉内、動脈内等の注射;経口投与経皮投与経粘膜投与経直腸投与;経腔投与;脳等の局所投与等が挙げられるが、このうち、注射、経口、経皮投与が特に好ましい。例えば、成分(A)を注射、経口又は経皮投与し、成分(B)を注射、経口又は経皮投与する手段が挙げられる。

0017

本発明の光障害軽減剤又は細胞活性化剤においては、成分(A)と成分(B)が同一の投与手段の場合には、これらを一の製剤中に含有していてもよいが、別の製剤中に含有させてもよい。また、成分(A)と成分(B)の投与手段が相違する場合は、各々別個の製剤中に含有させる。

0018

本発明の光障害軽減剤又は細胞活性化剤は、成分(A)及び(B)を各々別個の製剤中に含有させて、同時又は時間差を設けて投与することができる。光障害軽減剤の場合には時間差を設けて投与するのが好ましい。細胞活性化剤の場合には、同時投与でも時間差を設けて投与してもよい。時間差を設けて投与する場合には、成分(A)が標的部位に到達し、光増感作用を生じた後に投与するのが好ましく、例えば光障害軽減剤の場合には、成分(A)を投与し光増感作用に基づく目的治療を行った後に成分(B)を投与するのが好ましい。細胞活性化剤の場合には、成分(A)及び(B)を同時投与するか、又は成分(A)を投与後1〜4時間後に成分(B)を投与するのが好ましい。

0019

成分(A)及び/又は成分(B)を含有する組成物、例えば錠剤顆粒剤細粒剤粉末剤カプセル剤等の経口用組成物を製造するには、賦形剤結合剤崩壊剤滑沢剤等を配合することができる。また、注射用組成物を製造するには、溶解剤生理食塩水等)、緩衝剤溶解補助剤等を配合することができる。クリームローション軟膏等の経皮用組成物を製造するには、水、油性成分、界面活性剤保湿剤増粘剤色剤香料pH調整剤抗酸化剤防腐剤等を配合することができる。

0020

本発明の光障害軽減剤中の成分(B)の含有量は、投与形態によって異なるが、例えば(A)に対して、0.125〜4のモル比、さらに0.25〜2のモル比、特に0.5〜1のモル比が好ましい。

0021

本発明における成分(A)の投与量は、例えば成人1日あたり0.01〜2g、さらに0.05〜1.5g、特に0.1〜1gが好ましい。また成分(B)の投与量は、例えば成人1日あたり0.01〜20g、さらに0.1〜10g、特に1.0〜3.0gが好ましい。

0022

次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は何らこれに限定されるものではない。

0023

実施例1(5−アミノレブリン酸(ALA)単独経口投与の観察)
週齢雄のCH3マウス背部の毛を、皮膚表面に傷をつけないよう短く刈った。翌日毛を刈った場所に傷の無いことを確認し、1ケージ2匹に分け、尾にマジックし、個体識別を行い、体重を測定した。(ALA)塩酸塩を5%グルコース溶液に溶解して、経口ゾンデを用いて、ALA塩酸塩50,100,150mg/kgを経口投与した。
投与後遮光し、時間毎に皮膚をVLD−M1(分光器内蔵型紫色半導体レーザー装置、エムアンドエム社)を用いて405nmを照射し、635nmの発光を測定した。その際、組織由来の500nmの白色蛍光自家蛍光)も測定し、白色蛍光の影響を考慮した。塗布後遮光した状態で四時間経過した後、マウスを尊殺し、塗布部分毛根凍結切片を作成し、蛍光顕微鏡蛍光の有無を確認した。
その結果、蛍光強度(635nm/500nm)は、塗布後210分で最高に達し、その後減衰した(図1)。また、蛍光顕微鏡で、405nmの蛍光をあて毛根付近赤色光部位を観察し、ALAが代謝されてプロとポルフィリンIXに変換されことを確認した(図2)。

0024

実施例2(ALAと鉄の種類による経口投与の観察)
8週齢雄のCH3マウスの背部の毛を、皮膚表面に傷をつけないよう短く刈った。翌日毛を刈った場所に傷の無いことを確認し、1ケージ2匹に分け、尾にマジックし、個体識別を行い、体重を測定した。経口ゾンデを用いて、ALA塩酸塩100mg/kgを経口投与した後、鉄剤(クエン酸第一鉄、ジエチレントリアミン五酢酸鉄アンモニウム(DTPA−Fe)、ピロリン酸第二鉄硫酸第一鉄)をALAとモル比が1:4となるように続けてゾンデで経口投与した。なお、ALA塩酸塩のみを経口投与したものをコントロールとした。投与後遮光し、時間毎に皮膚をVLD−M1(分光器内蔵型紫色半導体レーザー装置、エムアンドエム社)を用いて405nmを照射し、635nmの発光を測定した。その際、組織由来の500nmの白色蛍光(自家蛍光)も測定し、白色蛍光の影響を考慮した。塗布後遮光した状態で四時間経過した後、マウスを尊殺し、塗布部分の毛根の凍結切片を作成し、蛍光顕微鏡で蛍光の有無を確認した。
その結果、鉄なしのときの時間毎の蛍光強度(635nm/500nm)を100%とした場合、クエン酸第一鉄とDTPA−Feでは、塗布30分以降において80%以上蛍光強度を抑制しているのに対し、ピロリン酸第二鉄と硫酸第一鉄では、80%未満しか抑制していなかった(表1)。また、蛍光顕微鏡で、405nmの蛍光をあてたところ、クエン酸第一鉄とDTPA−Feでは赤色光部位を観察できず、プロとポルフィリンIXに鉄が配位されヘムに変換されことを確認した(図3)。

0025

実施例3
8週齢雄のCH3マウスの背部の毛を、皮膚表面に傷をつけないよう短く刈った。翌日毛を刈った場所に傷の無いことを確認し、1ケージ2匹に分け、尾にマジックし、個体識別を行い、体重を測定した。ゾンデを用いて、ALA塩酸塩100mg/kgを経口投与した後、クエン酸第一鉄をALAとモル比が1:0.25、1:0.5、1:2、1:4となるように続けてゾンデで経口投与した。投与後遮光し、時間毎に皮膚をVLD−M1(分光器内蔵型紫色半導体レーザー装置、エムアンドエム社)を用いて405nmを照射し、635nmの発光を測定した。その際、組織由来の500nmの白色蛍光(自家蛍光)も測定し、白色蛍光の影響を考慮した。塗布後遮光した状態で四時間経過した後、マウスを尊殺し、塗布部分の毛根の凍結切片を作成し、蛍光顕微鏡で蛍光の有無を確認した。
その結果、クエン酸第一鉄をALAとモル比が1:0.25、1:0.5、1:2、1:4となるよう投与すると120分をピークとしてそれ以降蛍光強度が抑制されていくことを確認した。(図4)。

0026

実施例4(ALA単独塗布の観察)
8週齢オスのCH3マウスの背部の毛を、処方液を塗布できるよう剃毛した。翌日剃毛した場所に傷の無いことを確認し、1ケージ2匹に分け、尾にマジックし、個体識別を行った。ALAリン酸塩0.6%、1.5%、3%、6%を塗布した。塗布後遮光し、時間毎に皮膚をVLD−M1(分光器内蔵型紫色半導体レーザー装置、エムアンドエム社)を用いて405nmを照射し、635nmの発光を測定した。その際、組織由来の500nmの白色蛍光(自家蛍光)も測定し、白色蛍光の影響を考慮した。塗布後遮光した状態で四時間経過した後、マウスを尊殺し、塗布部分の毛根の凍結切片を作成し、蛍光顕微鏡で蛍光の有無を確認した。
その結果、蛍光強度(635nm/500nm)は、塗布後240分まで向上した(図5)。また、蛍光顕微鏡で、405nmの蛍光をあて毛根付近で赤色光部位を観察し、ALAが代謝されてプロとポルフィリンIXに変換されことを確認した(図6)。

0027

実施例5
8週齢オスのCH3マウスの背部の毛を、処方液を塗布できるよう剃毛した。翌日剃毛した場所に傷の無いことを確認し、1ケージ2匹に分け、尾にマジックし、個体識別を行った。ALA塩酸塩6%とDTPA−FeをALAとモル比が1:0.25、1:0.5、1:2、1:4となる詳報液を作成し塗布した。塗布後遮光し、時間毎に皮膚をVLD−M1(分光器内蔵型紫色半導体レーザー装置、エムアンドエム社)を用いて405nmを照射し、635nmの発光を測定した。その際、組織由来の500nmの白色蛍光(自家蛍光)も測定し、白色蛍光の影響を考慮した。塗布後遮光した状態で四時間経過した後、マウスを尊殺し、塗布部分の毛根の凍結切片を作成し、蛍光顕微鏡で蛍光の有無を確認した。
その結果、DTPA−FeをALAとモル比が1:0.25、1:0.5、1:2、1:4となるよう投与すると180分をピークとしてそれ以降蛍光強度が抑制されていくことを確認した。(図7)。

0028

図面の簡単な説明

0029

ALA単独経口投与した場合の皮膚の蛍光強度を示す。
蛍光顕微鏡で、405nmの蛍光をあて毛根付近で赤色光部位を観察した結果を示す。
鉄化合物の種類と蛍光強度抑制効果との差を示す。
ALA100mg/kgに対しクエン酸第一鉄をモル量を変えて経口投与した場合の皮膚の蛍光強度を示す。
ALA単独塗布した場合の皮膚の蛍光強度を示す。
ALA塗布量と蛍光強度との関係を示す。
ALA6%に対しDTPA−Feのモル量を変えて塗布した場合の皮膚の蛍光強度を示す。

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