図面 (/)

技術 太陽光追尾装置

出願人 一般財団法人航空宇宙技術振興財団木皿且人新野正之
発明者 木皿且人新野正之鈴木一行石川東一郎
出願日 2008年6月3日 (13年5ヶ月経過) 出願番号 2008-145420
公開日 2009年12月17日 (11年10ヶ月経過) 公開番号 2009-294739
状態 特許登録済
技術分野 光起電力装置 光起電力装置 位置、方向の制御
主要キーワード 所定口径 時コンピュータ 差分式 受光量差 光カップリング 直達光 集光型太陽光発電システム 励起電圧
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2009年12月17日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (8)

課題

電力で高精度に太陽光入射方向を検出できる差分式太陽光追尾装置を提供する。

解決手段

太陽光追尾装置は、所定長さ及び所定口径の筒部20と、筒部を回転移動させる駆動部と、筒部の外部に設けられる第一の一対の太陽電池10a、10bを有し、前記第一の一対の太陽電池の受光量差に対応する第一の差分電圧を出力する第一の検出部と、筒部の内部に設けられ且つ筒部内に入射された太陽光を受光する第二の一対の太陽電池10c、10dを有し、第二の一対の太陽電池の受光量差に対応する第二の差分電圧を出力する第二の検出部と、第一の差分電圧及び第二の差分電圧に基づいて駆動部を駆動させる駆動制御部とを備える。

概要

背景

太陽光発電システム太陽光受光装置)では、太陽光を受光する面(太陽電池パネル)を太陽光入射方向に対向させるように追尾させる太陽光追尾装置を搭載するものがある。太陽光追尾装置として、一対の太陽電池出力差により太陽光の入射方向を検出する差分式の太陽光追尾装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。

図1は、従来における差分式太陽光追尾装置の原理を説明する図である。図1において、一対の検出用太陽電池10a、10bが所定角度をなして、具体的には二等辺三角形の二辺となるように組み立てられ、それぞれの出力差を抽出するため出力極性位相反転して接続する。太陽電池10a、10bそれぞれの受光量の差は差分電圧ΔVとして出力される。差分電圧ΔVは太陽光の入射方向とのずれ角に応じて正の値又は負の値となる。

差分電圧ΔVはフォトリレー回路30に入力される。フォトリレー回路30には、LED(発光ダイオード)による光カップリングによりON/OFF動作する2つのスイッチが設けられる。2つスイッチは、それぞれ太陽電池10a、10bを駆動するモータ(図示せず)を正方向又は負方向に駆動させるスイッチである。なお、太陽電池10a、10bは通常太陽電池パネル面上の所定位置に配置され、モータは太陽電池パネルを回転させる駆動手段であり、太陽電池パネルの回転に伴って、太陽電池10a、10bも回転移動する。

差分電圧ΔVがLEDの励起電圧より大きい場合、その符号によりいずれか一方のLEDが発光し、対になっているスイッチがONすることで、差分電圧ΔVが小さくなる方向に太陽電圧a、bを駆動させる。

太陽の入射方向とのずれ角が小さくなり、太陽電池10a、10bそれぞれの受光量が均等に近づくほど、差分電圧ΔVの絶対値は0に近づき、差分電圧ΔVがLEDの励起電圧より小さくなったときに、太陽光の入射方向が特定される。なお、太陽電池パネル及び太陽電池10a、10bは、仰角方向及び方位角方向の両方に回転可能に取り付けられ、仰角方向及び方位角方向それぞれについて、差分電圧ΔVによる方向検出制御が行われる。本明細書では、説明を簡略化するために、一方向についての方向検出制御について説明するが、仰角方向及び方位角方向それぞれについて同一の方向検出制御が適用される。

差分電圧ΔVがLEDの励起電圧より小さくなったときの入射方向とのずれ角、すなわち差分式太陽光追尾装置の検出精度は、太陽電池10a、10bの受光量差に依存するため、検出精度を高めるには、太陽光との入射方向とのずれているときの受光量差を大きくするようにする必要がある。検出精度が低いと、入射方向に正確に向いていないので、そのずれ角分太陽電池パネルでの受光量が減少し、発電効率が低下する。そのため、図1に示すように太陽電池10a、10bが所定角度を形成するように配置したり、太陽電池10a、10bの間に陰を作るための衝立(図示せず)を設けたりして、相対的に大きな受光量差を作り出す構成が採用される場合があるが、このような構成は受光量自体を制限することにもつながり限界がある。

特に、広範囲検出範囲視野角)を維持するには、広範囲にわたって一定光量以上を受光する必要があり、追尾が停止した状態から一定時間経過してから追尾を再開する場合、ずれ角が大きくなってしまうと、必要な受光量を得られない場合があり得る。雨天曇天、夜間などでの光量不足により比較的長い期間追尾が停止し、太陽電池パネルの向きが太陽光入射方向に対して大きくずれてしまった場合に、その後、晴天になり十分な日射量があっても、太陽電池10a、10bは必要な受光量を得られず、追尾が再開できないおそれがある。特に、日没によって追尾が停止し、翌日の日の出から追尾を再開させる場合、約180度のずれを検出し補正する必要がある。

一方、近年、太陽光発電システムの高効率化一環として、集光型太陽光発電システムが開発され、高精度で太陽を追尾する必要が生じてきている。集光型太陽光発電システムは、例えば、レンズや鏡(反射板)により構成された光学系によって集められた太陽光を太陽電池パネルに入射させることで、太陽電池パネルに入射させる太陽光を高密度化して高効率の発電を実現するものである。太陽光の高密度化のためには、さらに高精度に太陽光の入射方向を特定することが求められており、高精度で太陽を追尾するために、例えば、コンピュータを用いて、緯度経度、日付、時間をパラメータとして太陽高度を計算し、時々刻々と変化する太陽光の入射方向を演算により求めて追尾するシステムも実用化している。
特開平6−250739号公報

概要

電力で高精度に太陽光の入射方向を検出できる差分式の太陽光追尾装置を提供する。太陽光追尾装置は、所定長さ及び所定口径の筒部20と、筒部を回転移動させる駆動部と、筒部の外部に設けられる第一の一対の太陽電池10a、10bを有し、前記第一の一対の太陽電池の受光量差に対応する第一の差分電圧を出力する第一の検出部と、筒部の内部に設けられ且つ筒部内に入射された太陽光を受光する第二の一対の太陽電池10c、10dを有し、第二の一対の太陽電池の受光量差に対応する第二の差分電圧を出力する第二の検出部と、第一の差分電圧及び第二の差分電圧に基づいて駆動部を駆動させる駆動制御部とを備える。

目的

そこで、本発明の目的は、相対的に低い電力で高精度に太陽光の入射方向を検出することができる差分式の太陽光追尾装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

太陽光入射方向を追尾する太陽光追尾装置において、所定長さ及び所定口径の筒部と、前記筒部を回転移動させる駆動部と、前記筒部の外部に設けられる第一の一対の太陽電池を有し、前記第一の一対の太陽電池の受光量差に対応する第一の差分電圧を出力する第一の検出部と、前記筒部の内部に設けられ且つ前記筒部内に入射された太陽光を受光する第二の一対の太陽電池を有し、前記第二の一対の太陽電池の受光量差に対応する第二の差分電圧を出力する第二の検出部と、前記第一の差分電圧及び前記第二の差分電圧に基づいて前記駆動部を駆動させる駆動制御部とを備えることを特徴とする太陽光追尾装置。

請求項2

請求項1において、前記第一の検出部と前記第二の検出部とは並列に接続され、前記第一の差分電圧及び前記第二の差分電圧が前記駆動制御部に供給されることを特徴とする太陽光追尾装置。

請求項3

請求項2において、前記第一の差分電圧が所定しきい値電圧以上の場合、前記第二の差分電圧は前記所定しきい値電圧未満であって、前記第一の差分電圧が前記所定しきい値電圧未満になると、前記第二の差分電圧が前記所定しきい値電圧以上になることを特徴とする太陽光追尾装置。

請求項4

請求項3において、前記駆動制御部は、前記第一の差分電圧及び前記第二の差分電圧のいずれか一方が前記所定しきい値電圧以上の場合のみ前記駆動部を駆動させることを特徴とする太陽光追尾装置。

技術分野

0001

本発明は、太陽光入射方向を追尾する太陽光追尾装置に関し、特に、一対の太陽電池出力差により太陽光の入射方向を検出する差分式の太陽光追尾装置の高精度化に関するものである。

背景技術

0002

太陽光発電システム(太陽光受光装置)では、太陽光を受光する面(太陽電池パネル)を太陽光入射方向に対向させるように追尾させる太陽光追尾装置を搭載するものがある。太陽光追尾装置として、一対の太陽電池の出力差により太陽光の入射方向を検出する差分式の太陽光追尾装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。

0003

図1は、従来における差分式太陽光追尾装置の原理を説明する図である。図1において、一対の検出用太陽電池10a、10bが所定角度をなして、具体的には二等辺三角形の二辺となるように組み立てられ、それぞれの出力差を抽出するため出力極性位相反転して接続する。太陽電池10a、10bそれぞれの受光量の差は差分電圧ΔVとして出力される。差分電圧ΔVは太陽光の入射方向とのずれ角に応じて正の値又は負の値となる。

0004

差分電圧ΔVはフォトリレー回路30に入力される。フォトリレー回路30には、LED(発光ダイオード)による光カップリングによりON/OFF動作する2つのスイッチが設けられる。2つスイッチは、それぞれ太陽電池10a、10bを駆動するモータ(図示せず)を正方向又は負方向に駆動させるスイッチである。なお、太陽電池10a、10bは通常太陽電池パネル面上の所定位置に配置され、モータは太陽電池パネルを回転させる駆動手段であり、太陽電池パネルの回転に伴って、太陽電池10a、10bも回転移動する。

0005

差分電圧ΔVがLEDの励起電圧より大きい場合、その符号によりいずれか一方のLEDが発光し、対になっているスイッチがONすることで、差分電圧ΔVが小さくなる方向に太陽電圧a、bを駆動させる。

0006

太陽の入射方向とのずれ角が小さくなり、太陽電池10a、10bそれぞれの受光量が均等に近づくほど、差分電圧ΔVの絶対値は0に近づき、差分電圧ΔVがLEDの励起電圧より小さくなったときに、太陽光の入射方向が特定される。なお、太陽電池パネル及び太陽電池10a、10bは、仰角方向及び方位角方向の両方に回転可能に取り付けられ、仰角方向及び方位角方向それぞれについて、差分電圧ΔVによる方向検出制御が行われる。本明細書では、説明を簡略化するために、一方向についての方向検出制御について説明するが、仰角方向及び方位角方向それぞれについて同一の方向検出制御が適用される。

0007

差分電圧ΔVがLEDの励起電圧より小さくなったときの入射方向とのずれ角、すなわち差分式太陽光追尾装置の検出精度は、太陽電池10a、10bの受光量差に依存するため、検出精度を高めるには、太陽光との入射方向とのずれているときの受光量差を大きくするようにする必要がある。検出精度が低いと、入射方向に正確に向いていないので、そのずれ角分太陽電池パネルでの受光量が減少し、発電効率が低下する。そのため、図1に示すように太陽電池10a、10bが所定角度を形成するように配置したり、太陽電池10a、10bの間に陰を作るための衝立(図示せず)を設けたりして、相対的に大きな受光量差を作り出す構成が採用される場合があるが、このような構成は受光量自体を制限することにもつながり限界がある。

0008

特に、広範囲検出範囲視野角)を維持するには、広範囲にわたって一定光量以上を受光する必要があり、追尾が停止した状態から一定時間経過してから追尾を再開する場合、ずれ角が大きくなってしまうと、必要な受光量を得られない場合があり得る。雨天曇天、夜間などでの光量不足により比較的長い期間追尾が停止し、太陽電池パネルの向きが太陽光入射方向に対して大きくずれてしまった場合に、その後、晴天になり十分な日射量があっても、太陽電池10a、10bは必要な受光量を得られず、追尾が再開できないおそれがある。特に、日没によって追尾が停止し、翌日の日の出から追尾を再開させる場合、約180度のずれを検出し補正する必要がある。

0009

一方、近年、太陽光発電システムの高効率化一環として、集光型太陽光発電システムが開発され、高精度で太陽を追尾する必要が生じてきている。集光型太陽光発電システムは、例えば、レンズや鏡(反射板)により構成された光学系によって集められた太陽光を太陽電池パネルに入射させることで、太陽電池パネルに入射させる太陽光を高密度化して高効率の発電を実現するものである。太陽光の高密度化のためには、さらに高精度に太陽光の入射方向を特定することが求められており、高精度で太陽を追尾するために、例えば、コンピュータを用いて、緯度経度、日付、時間をパラメータとして太陽高度を計算し、時々刻々と変化する太陽光の入射方向を演算により求めて追尾するシステムも実用化している。
特開平6−250739号公報

発明が解決しようとする課題

0010

しかしながら、コンピュータにより太陽光の入射方向を演算して追尾される方式は、常時コンピュータ電力を供給し続ける必要があり、差分式と比べて大きな電力を消費する。また、追尾のためのコンピュータシステムが複雑であり、またメンテナンスも容易でなく、追尾用システムの構築及びメンテナンスに多大なコストがかかる。

0011

そこで、本発明の目的は、相対的に低い電力で高精度に太陽光の入射方向を検出することができる差分式の太陽光追尾装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

上記目的を達成するための本発明の太陽光追尾装置の第一の構成は、太陽光の入射方向を追尾する太陽光追尾装置において、所定長さ及び所定口径の筒部と、前記筒部を回転移動させる駆動部と、前記筒部の外部に設けられる第一の一対の太陽電池を有し、前記第一の一対の太陽電池の受光量差に対応する第一の差分電圧を出力する第一の検出部と、前記筒部の内部に設けられ且つ前記筒部内に入射された太陽光を受光する第二の一対の太陽電池を有し、前記第二の一対の太陽電池の受光量差に対応する第二の差分電圧を出力する第二の検出部と、前記第一の差分電圧及び前記第二の差分電圧に基づいて前記駆動部を駆動させる駆動制御部とを備えることを特徴とする。

0013

本発明の太陽光追尾装置の第二の構成は、上記第一の構成において、前記第一の検出部と前記第二の検出部とは並列に接続され、前記第一の差分電圧及び前記第二の差分電圧が前記駆動制御部に供給されることを特徴とする。

0014

本発明の太陽光追尾装置の第三の構成は、上記第二の構成において、前記第一の差分電圧が所定しきい値電圧以上の場合、前記第二の差分電圧は前記所定しきい値電圧未満であって、前記第一の差分電圧が前記所定しきい値電圧未満になると、前記第二の差分電圧が前記所定しきい値電圧以上になることを特徴とする。

0015

本発明の太陽光追尾装置の第四の構成は、上記第三の構成において、前記駆動制御部は、前記第一の差分電圧及び前記第二の差分電圧のいずれか一方が前記所定しきい値電圧以上の場合のみ前記駆動部を駆動させることを特徴とする。

発明の効果

0016

本発明の太陽光追尾装置によれば、低電力且つ簡易な構成により、太陽光の追尾をヨリ高精度に行うことができ、太陽光受光装置を高い精度で入射方向に向けさせることができ、発電効率の向上に貢献する。

発明を実施するための最良の形態

0017

以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。

0018

図2は、本発明の実施の形態における太陽光追尾装置の構成例を示す図である。本太陽光追尾装置は発電用の太陽電池パネルなどの太陽光受光装置(図示せず)に搭載され、パネル面を太陽光の入射方向に向けるためのモータにより、太陽電池パネルとともに回転移動する。

0019

図2において、太陽光追尾装置は、一方が開口した所定口径及び所定長さの筒部20の開口部分の外側に一対の太陽電池(以下、粗調整用太陽電池と称する)10a、10bが互いの所定角度をなして配置され、筒部20の底部にもう一対の太陽電池(以下、微調整用太陽電池と称する)10c、10dが配置される。粗調整用太陽電池10a、10bは、筒部20の中心に対して対称となる位置に、筒部20の長手方向軸線に対して左右対称同一角度で配置される。微調整用太陽電池10c、10dは、図示されるように、筒部20の底面に筒部20の長手方向軸線に対して左右対称に平面上に配置される。なお、筒部20の内面無反射塗装により筒部20内での反射が防止される。

0020

図3図4及び図5は、本発明の実施の形態における太陽光追尾装置の動作例を示す図である。図3乃至図5では、便宜上太陽光の入射角度のみが変化しているように示されるが、実際上太陽光の入射角度の変化を追尾するように太陽光追尾装置自体が回転する。

0021

本実施の形態の太陽光追尾装置は、図3に示すように、太陽光の入射角と筒部20の長手方向軸性とのずれ角が大きく、粗調整用太陽電池10a、10bの差分電圧ΔVabがLED励起電圧以上の場合、差分電圧ΔVabを0とする方向に筒部20をモータなどの駆動部により回転駆動し、筒部20の開口部分が太陽光の入射方向に向くように回転させる。差分電圧ΔVabによる駆動は、差分電圧ΔVabがLED励起電圧より小さくなるまで行われる。図3の状態では、太陽光は筒部20の底面まで到達していないため、微調整用太陽電池10c、10dによる差分電圧ΔVcdは0である。

0022

そして、差分電圧ΔVabがLED励起電圧未満となる状態においては、太陽光が筒部20の底面にまで到達する程度にまで筒部20の軸線を入射方向とほぼ一致させる検出精度を備えさせる(筒部20の底面にまで届く太陽光を直達光と称する場合がある)。具体的には、図4に示すように、差分電圧ΔVabがLED励起電圧より小さくなるときのずれ角αにおいて、太陽光が筒部20の底面の一部に太陽光が到達し、微調整用太陽電池10c、10dの差分電圧ΔVcdがLED励起電圧以上となるように、筒部20の長さL及び半径Rが決められる。

0023

こうして、筒部20の底面にまで太陽が到達すると、微調整用太陽電池10c、10dが太陽光を受光し、微調整用太陽電池10c、10dの検出する光量差すなわち差分電圧ΔVcdに基づいたより高精度な駆動制御が行われる。

0024

粗調整用太陽電池10a、10bは、筒部20の外側に配置されるので、図1に示した太陽電池10a、10bと同等の太陽光に対する広い視野角を有し、追尾停止時から追尾再開時の角度差が大きい場合であっても、好ましくは、想定される最大角度差例えば日没時と日の出時の角度差が生じても追尾可能な光量を取得できる位置に配置される。ただし、差分式の検出方式の場合、視野角と検出精度はトレードオフの関係にあるため、広範囲の視野角を有する粗調整用太陽電池10a、10bにより検出可能な入射方向は所定のずれ角が伴う。図4に示す例では、差分電圧ΔVabがLED励起電圧未満となっても、太陽光の入射方向と筒部20の長手方向の軸線は所定のずれ角α分の角度差がある。

0025

一方、微調整用太陽電池10c、10dは、筒部20内の底面に配置されるため、入射方向との角度差が所定ずれ角αより大きい場合(図3の状態)は、微調整用太陽電池10c、10dによるLED励起電圧以上の差分電圧ΔVcdを作り出すのに十分な太陽光が筒部20の底面に到達しない。

0026

そして、入射方向と筒部20の長手方向軸線方向との角度差が所定ずれ角α以内となってはじめて、LED励起電圧以上の差分電圧ΔVcdが発生する。このとき、微調整用太陽電池10c、10dは筒部20内に収容されるため、所定ずれ角α以内において、微調整用太陽電池10c、10dには、太陽光が到達しない領域(半径方向長さ)Zが作り出され、入射角度の違いによる光量差よりも大きい光量差を作り出すことができる。そのため、微調整用太陽電池10c、10dの光量差は相対的に大きくなり、より高い検出精度が得られる。

0027

微調整用太陽電池cの検出精度、すなわち微調整用太陽電池10c、10dの差分電圧ΔVcdがLED励起電圧未満となるときの角度βは角度αより小さく(図5参照)、筒部20の長さをL、差分電圧ΔVcdがLED励起電圧未満となるとき筒部20の半径方向における直達光が到達しない長さをZminとすると、
β=tan-1(Zmin/L) …(1)
と表すことができる。

0028

図6は、本発明の実施の形態における太陽光追尾装置の回路構成例を示す図である。図6において、粗調整用太陽電池10a、10bは、その出力差を抽出するため出力極性の位相を反転して接続され、太陽電池10a、10bそれぞれの受光量の差は差分電圧ΔVabとして出力される。微調整用太陽電池10c、10dもその出力差を抽出するために出力極性の位相を判定して接続され、太陽電池10c、10dそれぞれの受光量の差は差分電圧ΔVcdとして出力される。そして、一対の粗調整用太陽電池10a、10bと一対の微調整用太陽電池10c、10dとは並列に接続され、その出力(差分電圧)は同じフォトリレー回路30に入力される。

0029

差分電圧ΔVab、ΔVcdはフォトリレー回路30に入力される。フォトリレー回路30には、図1の構成と同様に、LEDによる光カップリングによりON/OFF動作する2つのスイッチ31a、31bが設けられる。2つスイッチ31a、31bは、それぞれ筒部20を駆動する駆動部40を正方向又は負方向に駆動させるスイッチである。筒部20は通常太陽電池パネル面上の所定位置に配置され、駆動部40は、例えばモータなどの太陽電池パネルを回転させる駆動手段であり、太陽電池パネルの回転に伴って筒部20も回転移動する。

0030

太陽光の入射方向と筒部20の長手方向軸線との角度差θが所定ずれ角αより大きい場合(α<θ)、粗調整用太陽電池10a、10bは、LED励起電圧以上の差分電圧ΔVabを出力し、差分電圧ΔVabが小さくなる方向(筒部20が入射方向に向く方向)に筒部20が回転される。この場合、微調整用太陽電池10c、10dには直達光が届かないので、微調整用太陽電池10c、10dの差分電圧ΔVcdは0であり(直達光が届く場合でも差分電圧ΔVcdがLED励起電圧未満)、差分電圧ΔVabのみで駆動制御される。

0031

そして、太陽光の入射方向と筒部20の長手方向軸線との角度差θが所定ずれ角αとなるまで回転すると(θ=α)、差分電圧ΔVabはLED励起電圧未満となるが、同時に、微調整用太陽電池10c、10dに十分な直達光が届き、両者の光量差に基づいてLED励起電圧以上の差分電圧ΔVcdが発生する。差分電圧ΔVcdを小さくなる方向にさらに筒部20を回転駆動させる。すなわち、太陽光の入射方向と筒部20の長手方向軸線の角度差θが所定ずれ角αより小さい場合(α>θ≧β)、差分電圧ΔVabは励起電圧未満となるが、励起電圧より大きい差分電圧ΔVcdが発生することで、角度差をさらに小さくする励起電圧より大きくずれ角βまで小さくすることができる。角度差が更に小さくなる方向に筒部20を回転させることができ、ずれ角β(<α)まで検出精度を高めることができる。また、粗調整用太陽電池10a、10bによる検出から微調整用太陽電池10c、10dによる検出への移行シームレスに行われる。

0032

このように、本太陽光追尾装置は、粗調整用太陽電池10a、10bによる差分電圧ΔVabにより筒部20を太陽の方向におおよそ向くように回転させ(粗調整)、太陽光が筒部20の底面にまで到達する程度にまで筒部20を太陽に向けると、筒部20の底面の微調整用太陽電池10c、10dが直達光を検出し、さらに高精度に筒部20の角度を調整する(微調整)。

0033

図6に示したように、粗調整用太陽電池10a、10bと微調整用太陽電池10c、10dを並列に接続し、差分電圧ΔVabとΔVcdを共通のフォトリレー回路(駆動制御部)30に入力する構成とすることで、粗調整用太陽電池10a、10bによる検出から微調整用太陽電池10c、10dによる検出にシームレスに移行させることができる。また、回路が共通化され、簡素な回路構成で高精度な追尾が可能となる。

0034

差分電圧ΔVab及び差分電圧ΔVcdともにLED励起電圧より小さくなると、追尾は停止する。逆にいうと、直達光がある場合においても、ずれ角βがβ=tan-1(Zmin/L)に達すると、それ以上の追尾動作は行わない。すなわち、ずれ角βより大きくなった場合のみ追尾動作を行う。ずれ角βの誤差許容することで、ずれ角βをさらに小さくするための機構及びそれを駆動するための追加の電力を不要とし、装置構成の簡素化、低コストが図られる。ずれ角βの値は、筒部20の長さL及び半径Rに加えて、太陽電池の寸法、配置角度、LEDの励起電圧しきい値など各種パラメータによって設定される。

0035

図7は、微調整用太陽電池10c、10dの配置の別の例を示す図であり、微調整太陽電池10c、10dを筒部20の底面において角度を設けて配置する。これにより、微調整用太陽電池10c、10dの面積を平面上に配置する場合よりも大きくすることができ、筒部20内部に照射される太陽光の受光面積を大きくすることができる。

0036

本太陽光追尾装置は、より高精度な追尾を簡易な構成且つ最低限の電力消費で実現するものであり、太陽電池パネルを有する発電システムに本太陽光追尾装置を適用することで、発電システムによって発電される電力を発電システム自体回転駆動用の電力に使うのを最低限に抑えられ、全体としての発電効率の寄与に貢献する。また、複雑な機構及びメンテナンスが不要であり、設置コストやメンテナンスコストも低く抑えることができる。

図面の簡単な説明

0037

従来における差分式太陽光追尾装置の原理を説明する図である。
本発明の実施の形態における太陽光追尾装置の構成例を示す図である。
本発明の実施の形態における太陽光追尾装置の動作例を示す図である。
本発明の実施の形態における太陽光追尾装置の動作例を示す図である。
本発明の実施の形態における太陽光追尾装置の動作例を示す図である。
本発明の実施の形態における太陽光追尾装置の回路構成例を示す図である。
微調整用太陽電池10c、10dの配置の別の例を示す図である。

符号の説明

0038

10a、10b、10c、10d:太陽電池、20:筒部、30:フォトリレー回路、31a、13b:スイッチ、40駆動部

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ