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技術 搬送装置、搬送装置の電流リーク防止方法、及びこの搬送装置を備えた画像形成装置

出願人 株式会社リコー
発明者 萩原匠
出願日 2009年2月27日 (11年8ヶ月経過) 出願番号 2009-046561
公開日 2009年11月26日 (10年11ヶ月経過) 公開番号 2009-274435
状態 特許登録済
技術分野 インクジェット(インク供給、その他) 用紙の取扱い 単票の取扱い ベルト、ローラ以外の手段による供給
主要キーワード 後段搬送 リーク流 結露除去 ホールド装置 給水操作 被搬送部材 搬送終了位置 吸湿紙
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

搬送ベルト結露による電流リーク製造コスト使用電力量をほとんど増加させることなく、結露吸収用の用紙を大幅に省いた搬送装置の提供。

解決手段

記録部材を、電圧印加した無端ベルト表面に吸着させながら搬送する搬送装置であって、前記無端ベルトを懸架して周回させる駆動装置と、前記無端ベルトに電圧を印加する電源と、前記記録部材を挟持して、前記無端ベルト31上に搬送する搬送ローラ対44と、吸湿部材を、前記無端ベルト31上の所定位置に配置し、その一部又は全部を無端ベルト表面に接触させたまま、前記所定位置に保持する保持装置44と、前記無端ベルトの回転量を測定する回転量測定装置とを備えることを特徴とする搬送装置。

概要

背景

インクジェット方式画像形成装置インクジェットプリンタという。)では、用紙搬送装置上で移動している記録用紙インク噴射して画像形成する。記録用紙が薄すぎたり、記録用紙へのインク噴射量が多すぎたりすると、記録用紙の繊維の中にインクがしみ込み、紙の繊維の膨潤によるたわみが生じ、所謂「しわしわ」状態となって記録用紙の浮き上がりが発生することがある(この「しわしわ」のことを「コックリング」という。)。記録用紙が浮き上がると、噴射したインク滴着弾位置が所定位置からずれたり、記録用紙が記録ヘッドに接触したりして、記録用紙上の画像品質を著しく低下させてしまう。

このような記録用紙の浮き上がりを避ける為に、インクが染み込んでも膨潤しないような厚手の記録用紙や、記録用紙の表面にインクが染み込まないようなインク吸収体コーティングした高価なコート紙を用いたり、記録用紙に温風を当てて膨潤する前に乾燥させたり、記録用紙の裏側からヒータで加熱し強制乾燥させたり、あるいは、浮き防止のガイド板を設けたりするなど、様々な手段が提案されているが、いずれも印刷コスト上昇につながるという難点がある。

そこで、ページめくり機電子写真方式の画像形成装置の用紙搬送装置で実績のある静電吸着方式の用紙搬送装置の応用が提案されている。この用紙搬送装置は、用紙搬送装置の搬送ベルト高電圧印加して静電力で記録用紙を強制的に搬送ベルト吸着させ、記録用紙の膨潤による浮き上がりを防止するものである。(例えば、特許文献1を参照)。この用紙搬送装置によれば、複雑なメカ機構を用いることなく、用紙の膨潤による浮き上がりの防止が可能となり、ほとんど印刷コストを増加させずに高プリント品質の画像形成が可能となる。

しかし、インクジェットプリンタなどでは、冬場に夜間充分に冷やされた状態から、一番におけるエアコンガスヒータ石油ヒータなどの暖房器具から発せられる暖気プリンタに当たったときに、低温にある搬送ベルト表面高温多湿の空気があたって結露が生じることがある。搬送ベルト表面に結露が生じると、搬送ベルトへの高電圧の印加により、電流リークが発生する。通常、高圧電源系にリークが発生すれば、装置保護及び安全確保の観点から、装置本体の電源は停止される。そこまでは達しない程度の電流リークにおいては、電源オン時に制御ボードは正常に立ち上がってレディー状態になるものの、プリント開始命令を受けると、高圧電源ボードのオンとともに搬送ベルト表面上の結露を伝ってリーク電流が流れ、高圧電源の内部に設けられたリーク検知回路が異常を察知し、エラーとなってしまう。このような現象は、寒冷地におけるユーザー特定時期において毎朝起こり得るトラブルである。

そこで、このようなトラブル対策として、簡単な対策でありながら確実な効果を得る手段が望まれていた。例えば、高級機種電子写真式プリンタなどに採用されている結露防止ヒータ内蔵という方式が知られているが、製造コストが高く、廉価な機種のプリンタには適用しにくく、電源オフ時に消費電流が発生し、元電源をOFFにした場合は対策が機能しないなどの不具合がある。

これに対し、特許文献2には、別の観点から、搬送ベルトからの電流リーク防止方法が開示されている。この電流リーク防止方法においては、装置停止時の搬送ベルトへの結露による電流リークがあり、画像形成装置にエラーが発生した場合、高圧電源をOFFにして搬送ベルトに用紙を搬送し、搬送ベルト上に発生した結露(水分)を記録用紙により吸収させる。通常、記録用紙を複数枚搬送ベルト上に供給し印刷せずに空搬送し、これを搬送ベルト全体の結露を吸収するまで続ける。そうすれば、搬送ベルトからの電流リークが解消する。搬送ベルトからの電流リークが解消したら、搬送ベルトへの高電圧の印加を再開して、清浄画像形成操作を行うことができる。

概要

搬送ベルトの結露による電流リークを製造コストや使用電力量をほとんど増加させることなく、結露吸収用の用紙を大幅に省いた搬送装置の提供。記録部材を、電圧を印加した無端ベルト表面に吸着させながら搬送する搬送装置であって、前記無端ベルトを懸架して周回させる駆動装置と、前記無端ベルトに電圧を印加する電源と、前記記録部材を挟持して、前記無端ベルト31上に搬送する搬送ローラ対44と、吸湿部材を、前記無端ベルト31上の所定位置に配置し、その一部又は全部を無端ベルト表面に接触させたまま、前記所定位置に保持する保持装置44と、前記無端ベルトの回転量を測定する回転量測定装置とを備えることを特徴とする搬送装置。

目的

そこで、このようなトラブル対策として、簡単な対策でありながら確実な効果を得る手段が望まれていた

効果

実績

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請求項1

記録部材を、電圧印加した無端ベルト表面に吸着させながら搬送する搬送装置であって、前記無端ベルトを懸架して周回させる駆動装置と、前記無端ベルトに電圧を印加する電源と、吸湿部材を前記無端ベルト上の所定位置に配置し、前記吸湿部材の一部又は全部を無端ベルト表面に接触させたまま、前記所定位置に保持する保持装置と、前記無端ベルトの回転量を測定する回転量測定装置と、を備えることを特徴とする搬送装置。

請求項2

前記駆動装置は、前記保持装置が前記吸湿部材を前記所定位置に保持しているときの、前記無端ベルトの駆動トルクを検出するトルク検出装置を備えたことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。

請求項3

前記保持装置は、前記トルク検出装置が所定値以上の駆動トルクを検出したときには、吸湿部材の保持を解除することを特徴とする請求項2に記載の搬送装置。

請求項4

前記保持装置は、前記記録部材を挟持して、前記無端ベルト上の前記記録部材の搬送開始位置に搬送する搬送ローラ対を兼ね、前記所定位置は、前記記録部材の搬送開始位置であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の搬送装置。

請求項5

前記搬送開始位置に前記吸湿部材を搬送する前段搬送装置を備えることを特徴とする請求項4に記載の搬送装置。

請求項6

前記前段搬送装置は、前記無端ベルトの搬送速度より遅い搬送速度で吸湿部材を搬送することを特徴とする請求項5に記載の搬送装置。

請求項7

前記所定位置は、前記記録部材の搬送終了位置であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の搬送装置。

請求項8

前記無端ベルトは、記録部材の搬送方向と逆方向に周回可能であることを特徴とする請求項7に記載の搬送装置。

請求項9

前記搬送終了位置から前記吸湿部材を搬送する後段搬送装置を備えることを特徴とする請求項7又は8に記載の搬送装置。

請求項10

前記保持装置が前記吸湿部材を保持すると、吸湿部材にマークを付す標識付与装置を備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の搬送装置。

請求項11

前記無端ベルトからリークするリーク電流を検出する電流検出装置を備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の搬送装置。

請求項12

前記電流検出装置は、前記無端ベルトからのリーク電流を報知する電流リーク報知装置を備えることを特徴とする請求項11に記載の搬送装置。

請求項13

電圧を印加した無端ベルトを懸架して周回させる駆動装置と、前記無端ベルトに電圧を印加する電源と、前記記録部材を挟持して、前記無端ベルト上に搬送する搬送ローラ対と、吸湿部材を、前記無端ベルト上の所定位置に配置し、その一部又は全部を無端ベルト表面に接触させたまま、前記所定位置に保持する保持装置と、前記無端ベルトの回転量を測定する回転量測定装置とを備え、記録部材を前記無端ベルト表面に吸着させながら搬送する搬送装置の電流リーク防止方法であって、前記無端ベルト表面に前記電源から電圧を印加する電圧印加工程と、前記保持装置により吸湿部材を無端ベルト表面に接触させて所定位置に保持する保持工程と、前記駆動装置により前記無端ベルトを周回させるベルト周回工程と、前記無端ベルトを所定回数周回させた後に、前記吸湿部材を無端ベルト上から搬出する吸湿部材搬出工程と、を有する搬送装置の電流リーク防止方法。

請求項14

請求項1〜12のいずれか一項に記載の搬送装置を備えたインクジェット方式画像形成装置であって、前記無端ベルト表面に吸着しながら搬送される記録部材上に、インク噴射して画像を形成することを特徴とする画像形成装置。

技術分野

0001

本発明は、搬送装置、搬送装置の電流リーク防止方法、及びこの搬送装置を備えた画像形成装置に関する。

背景技術

0002

インクジェット方式の画像形成装置(インクジェットプリンタという。)では、用紙搬送装置上で移動している記録用紙インク噴射して画像形成する。記録用紙が薄すぎたり、記録用紙へのインク噴射量が多すぎたりすると、記録用紙の繊維の中にインクがしみ込み、紙の繊維の膨潤によるたわみが生じ、所謂「しわしわ」状態となって記録用紙の浮き上がりが発生することがある(この「しわしわ」のことを「コックリング」という。)。記録用紙が浮き上がると、噴射したインク滴着弾位置が所定位置からずれたり、記録用紙が記録ヘッドに接触したりして、記録用紙上の画像品質を著しく低下させてしまう。

0003

このような記録用紙の浮き上がりを避ける為に、インクが染み込んでも膨潤しないような厚手の記録用紙や、記録用紙の表面にインクが染み込まないようなインク吸収体コーティングした高価なコート紙を用いたり、記録用紙に温風を当てて膨潤する前に乾燥させたり、記録用紙の裏側からヒータで加熱し強制乾燥させたり、あるいは、浮き防止のガイド板を設けたりするなど、様々な手段が提案されているが、いずれも印刷コスト上昇につながるという難点がある。

0004

そこで、ページめくり機電子写真方式の画像形成装置の用紙搬送装置で実績のある静電吸着方式の用紙搬送装置の応用が提案されている。この用紙搬送装置は、用紙搬送装置の搬送ベルト高電圧印加して静電力で記録用紙を強制的に搬送ベルト吸着させ、記録用紙の膨潤による浮き上がりを防止するものである。(例えば、特許文献1を参照)。この用紙搬送装置によれば、複雑なメカ機構を用いることなく、用紙の膨潤による浮き上がりの防止が可能となり、ほとんど印刷コストを増加させずに高プリント品質の画像形成が可能となる。

0005

しかし、インクジェットプリンタなどでは、冬場に夜間充分に冷やされた状態から、一番におけるエアコンガスヒータ石油ヒータなどの暖房器具から発せられる暖気プリンタに当たったときに、低温にある搬送ベルト表面高温多湿の空気があたって結露が生じることがある。搬送ベルト表面に結露が生じると、搬送ベルトへの高電圧の印加により、電流リークが発生する。通常、高圧電源系にリークが発生すれば、装置保護及び安全確保の観点から、装置本体の電源は停止される。そこまでは達しない程度の電流リークにおいては、電源オン時に制御ボードは正常に立ち上がってレディー状態になるものの、プリント開始命令を受けると、高圧電源ボードのオンとともに搬送ベルト表面上の結露を伝ってリーク電流が流れ、高圧電源の内部に設けられたリーク検知回路が異常を察知し、エラーとなってしまう。このような現象は、寒冷地におけるユーザー特定時期において毎朝起こり得るトラブルである。

0006

そこで、このようなトラブル対策として、簡単な対策でありながら確実な効果を得る手段が望まれていた。例えば、高級機種電子写真式プリンタなどに採用されている結露防止ヒータ内蔵という方式が知られているが、製造コストが高く、廉価な機種のプリンタには適用しにくく、電源オフ時に消費電流が発生し、元電源をOFFにした場合は対策が機能しないなどの不具合がある。

0007

これに対し、特許文献2には、別の観点から、搬送ベルトからの電流リーク防止方法が開示されている。この電流リーク防止方法においては、装置停止時の搬送ベルトへの結露による電流リークがあり、画像形成装置にエラーが発生した場合、高圧電源をOFFにして搬送ベルトに用紙を搬送し、搬送ベルト上に発生した結露(水分)を記録用紙により吸収させる。通常、記録用紙を複数枚搬送ベルト上に供給し印刷せずに空搬送し、これを搬送ベルト全体の結露を吸収するまで続ける。そうすれば、搬送ベルトからの電流リークが解消する。搬送ベルトからの電流リークが解消したら、搬送ベルトへの高電圧の印加を再開して、清浄画像形成操作を行うことができる。

発明が解決しようとする課題

0008

特許文献2に開示された電流リーク防止方法によれば、画像形成装置の製造コストや、電力消費量をほとんど増加させることなく、搬送ベルトへの結露による電流リークを防止できる。しかし、この電流リーク防止方法においては、複数枚の記録用紙を結露の吸収用に使用する。特に、搬送ベルト全体の結露を吸収するためには、搬送ベルトの全ての表面に記録用紙が接触するまで記録用紙を空送りすることになる。定形用紙を使用している場合は、それぞれの用紙の搬送には、間隔が取ってあり、この間隔部分にも用紙が搬送されてくるまでには、搬送ベルトが複数回にわたって周回せねばならない。この場合、かなりの記録用紙が無駄になり、時間的にも長時間必要となる。

0009

本発明の目的は、上記の問題点を踏まえて、製造コストや使用電力量をほとんど増加させることなく結露吸収用の用紙の無駄を大幅に省いて、搬送ベルトの結露による電流リークを解消した搬送装置及び搬送方法、並びにこの搬送装置を備えた画像形成装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0010

本発明は、記録部材を、電圧を印加した無端ベルト表面に吸着させながら搬送する搬送装置であって、前記無端ベルトを懸架して周回させる駆動装置と、前記無端ベルトに電圧を印加する電源と、吸湿部材を前記無端ベルト上の所定位置に配置し、前記吸湿部材の一部又は全部を無端ベルト表面に接触させたまま、前記所定位置に保持する保持装置と、前記無端ベルトの回転量を測定する回転量測定装置と、を備えることを特徴とする搬送装置である。

0011

好ましい本発明は、前記駆動装置は、前記保持装置が前記吸湿部材を前記所定位置に保持しているときの、前記無端ベルトの駆動トルクを検出するトルク検出装置を備えたことを特徴とする前記搬送装置である。

0012

好ましい本発明は、前記保持装置は、前記トルク検出装置が所定値以上の駆動トルクを検出したときには、吸湿部材の保持を解除することを特徴とする前記搬送装置である。

0013

好ましい本発明は、前記保持装置は、前記記録部材を挟持して、前記無端ベルト上の前記記録部材の搬送開始位置に搬送する搬送ローラ対を兼ね、前記所定位置は、前記記録部材の搬送開始位置であることを特徴とする前記搬送装置である。

0014

好ましい本発明は、前記搬送開始位置に前記吸湿部材を搬送する前段搬送装置を備えることを特徴とする前記搬送装置である。

0015

好ましい本発明は、前記前段搬送装置は、前記無端ベルトの搬送速度より遅い搬送速度で吸湿部材を搬送することを特徴とする前記搬送装置である。

0016

好ましい本発明は、前記所定位置は、前記記録部材の搬送終了位置であることを特徴とする前記搬送装置である。

0017

好ましい本発明は、前記無端ベルトは、記録部材の搬送方向と逆方向に周回可能であることを特徴とする前記搬送装置である。

0018

好ましい本発明は、前記搬送終了位置から前記吸湿部材を搬送する後段搬送装置を備えることを特徴とする前記搬送装置である。

0019

好ましい本発明は、前記保持装置が前記吸湿部材を保持すると、吸湿部材にマークを付す標識付与装置を備えることを特徴とする前記搬送装置である。

0020

好ましい本発明は、前記無端ベルトからリークするリーク電流を検出する電流検出装置を備えることを特徴とする前記搬送装置である。

0021

好ましい本発明は、前記電流検出装置は、前記無端ベルトからのリーク電流を報知する電流リーク報知装置を備えることを特徴とする前記搬送装置である。

0022

本発明は、電圧を印加した無端ベルトを懸架して周回させる駆動装置と、前記無端ベルトに電圧を印加する電源と、前記記録部材を挟持して、前記無端ベルト上に搬送する搬送ローラ対と、吸湿部材を、前記無端ベルト上の所定位置に配置し、その一部又は全部を無端ベルト表面に接触させたまま、前記所定位置に保持する保持装置と、前記無端ベルトの回転量を測定する回転量測定装置とを備え、記録部材を前記無端ベルト表面に吸着させながら搬送する搬送装置の電流リーク防止方法であって、前記無端ベルト表面に前記電源から電圧を印加する電圧印加工程と、前記保持装置により吸湿部材を無端ベルト表面に接触させて所定位置に保持する保持工程と、前記駆動装置により前記無端ベルトを周回させるベルト周回工程と、前記無端ベルトを所定回数周回させた後に、前記吸湿部材を無端ベルト上から搬出する吸湿部材搬出工程と、を有する搬送装置の電流リーク防止方法である。

0023

本発明は、前記搬送装置を備えたインクジェット方式の画像形成装置であって、前記無端ベルト表面に吸着しながら搬送される記録部材上に、インクを噴射して画像を形成することを特徴とする画像形成装置である。

発明の効果

0024

本発明によれば、搬送ベルトの結露による電流リークを製造コストや使用電力量をほとんど増加させることなく、結露吸収用の用紙の無駄を大幅に省いた搬送装置及び搬送方法、並びにこの搬送装置を備えた画像形成装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0025

画像形成装置の概略図
搬送装置の給紙側での用紙保持の概念
搬送装置の排紙側での用紙保持の概念図
搬送ベルトの電流リーク防止フロー図(1)
搬送ベルトの電流リーク防止フロー図(2)
保持装置(用紙ホールド装置)の搬送モータON/OFF制御ブロック図
搬送ベルトの電流リーク防止フロー図(3)
吸湿紙へのマーキングの例図
搬送ベルトの電流リーク防止フロー図(4)
結露による搬送ベルトからの電流リーク発生のメカニズム説明図

実施例

0026

以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。

0027

本発明は、画像形成装置等に利用される、無端ベルト表面に電圧を印加して記録部材等を吸着させながら搬送する搬送装置に関する。本発明の実施形態である搬送装置は、前記無端ベルトを懸架して周回させる駆動装置と、前記無端ベルトに電圧を印加する電源と、吸湿部材の一部又は全部を無端ベルト表面に接触させたまま、所定位置に保持する保持装置と、前記無端ベルトの回転量を測定する回転量測定装置を備えている。

0028

無端ベルトは、少なくとも2本のローラなどに懸架されて、そのうちの駆動ローラにより周回する構造になっている。この周回する無端ベルト上に、記録部材である記録用紙などが搬送されて、その搬送位置と同期しながらインク噴射ノズルから噴射されたインクを噴射されて記録用紙上に画像形成される。その際、無端ベルトは、高圧を発生する電源から電圧を印加されており、無端ベルト上の記録用紙を静電力により吸着している。このため、記録用紙は、全面が無端ベルト上に張り付いた状態になっている。そして、記録用紙は、噴射されたインクによって膨潤しても、一部が無端ベルト上から剥がれたり、「しわしわ」状態になったりすることがない。

0029

本発明の好ましい実施形態の搬送装置は、前記無端ベルトからリークするリーク電流を検出する電流検出装置を備えている。この電流検出装置は、無端ベルト電流がリークして制御装置などに異常を発生させたり、感電の恐れを発生させたりする前に異常電流のリークを検出するだけでなく、無端ベルト電流が正常に帯電し機能していることも確認することができる。

0030

本発明の搬送装置を備えた画像形成装置などの運転を開始する際に、運転開始前環境条件によって搬送装置の搬送ベルトに結露が生じていることがある。搬送装置が電流検出装置を備えていない場合には、本発明の搬送装置の運転開始時に、搬送ベルトに電圧を印加し、記録部材を搬送する前に周回させ(以下、記録部材を搬送しない状態で周回させることを、空周回という。)、吸湿部材を無端ベルト上の所定位置に配置し保持装置により保持する。空周回は、搬送装置の周囲の温度や湿度などの環境条件を検知して、環境条件に応じて実行してもよいし、運転開始時には常に行うようにしてもよい。

0031

搬送装置が電流検出装置を備えている場合には、搬送ベルトに電圧を印加し、記録部材を搬送する前に空周回させるとともに、電流検出装置でリーク電流を検出する。リーク電流が所定値以下であれば、搬送ベルトには結露がなく、正常な記録用紙の搬送が可能と判断して、そのまま運転を開始できる。リーク電流が所定値を超えている場合は、搬送ベルトに結露あり、正常な記録用紙の搬送が不可能と判断する。

0032

リーク電流が所定値を超えている場合は、吸湿部材を無端ベルト上の所定位置に配置し保持装置により保持する。なお、吸湿部材は、記録部材と類似の吸湿性シート状をしていることが好ましい。吸湿部材は、無端ベルトとほぼ同じ幅とすることが好ましい。また、吸湿部材は、無端ベルトと摺動した際に吸湿しても容易に破損しない強度があることが好ましい。通常は、吸湿部材として記録用紙を使用すればよい。

0033

無端ベルト表面に吸湿部材の一部又は全部を接触させたまま、無端ベルトを周回させると、吸湿部材は、保持装置により保持されているので、無端ベルトの表面と吸湿部材は、接触したまま摺動する。この際、吸湿部材は、無端ベルトの周回方向の上流側に対応する位置を保持しておくことが好ましい。このようにすれば、吸湿部材は、弛むことなく無端ベルトの表面と接触し続ける。無端ベルトが一回転周回すれば、無端ベルト表面は、全て吸湿部材と接触することになるので、無端ベルト表面上の結露は吸湿部材としての一枚の記録用紙に吸収され、無端ベルトからの結露による異常な電流リークはなくなり、正常な搬送装置の運転ができる。なお、無端ベルトは、搬送装置の通常運転中の方向に周回させてもよいが、逆方向に周回させることもできる。無端ベルトは逆方向に周回させるときには、無端ベルトの排紙側に用紙を保持する。

0034

また、無端ベルトが一回転周回する間に無端ベルトと吸湿部材の間に摺動異常などによる吸湿不足が起こった場合は、無端ベルトをさらに周回させて結露を完全に除去すればよい。吸湿部材の飽和により、吸湿不足が起こった場合は、吸湿部材の無端ベルトに対する接触位置を変更したり、吸湿部材を取り替えたりして、再度上記の無端ベルトと吸湿部材の摺動操作を繰り返せばよい。なお、結露による異常な電流リークの有無は、電流検出装置によって行えばよい。

0035

吸湿部材としては、記録部材と同じ記録用紙を使用することが多く、吸湿部材は水分を吸収すると摺動摩擦が増加するとともに強度も低下する。このため、吸湿部材は水分吸収とともに破損しやすくなる。このような問題を考慮して、搬送ベルトの駆動装置などにトルク検出装置を具備しておき、搬送ベルトの駆動装置に所定のトルクが発生したら、吸湿部材の保持を解除して、吸湿部材を搬送装置から排出してしまうことが好ましい。

0036

本発明の実施の形態を、図面を参照して、具体的に説明することにする。
(画像形成装置)
本発明の搬送装置は、画像形成装置などに組み込まれている場合が多く、まず、本発明の搬送装置を備えた画像形成装置の実施形態について説明する。図1は、本発明の画像形成装置の実施形態を示す概略図である。この実施形態の画像形成装置は、インクジェット方式の画像形成装置を含む複写機であり、装置本体1の内部(筺体内)に、画像を形成するための画像形成部(手段)2、副走査搬送部(手段)3等を有し、装置本体1の底部に設けた給紙部(手段)4から被搬送部材である記録部材(以下「用紙」というが、材質を紙に限定するものではない。)5を1枚ずつ分離して給紙し、副走査搬送部3によって用紙5を画像形成部2に対向する位置で間歇的に搬送しながら、画像形成部2によって用紙5に液滴を吐出して所要の画像を形成(記録)した後、排紙搬送部7を通じて装置本体1の上面に形成した排紙トレイ8上に用紙5を排紙する。

0037

この画像形成装置は、複写機を想定しており、画像形成部2で形成する画像データ(印刷データ)の入力系として、装置本体1の上部で排紙トレイ8の上方には画像を読み取るための画像読取部(スキャナ部)11を備えている。この画像読取部11は、照明光源13とミラー14とを含む走査光学系15と、ミラー16、17を含む走査光学系18とが移動して、コンタクトガラス12上に載置された原稿の画像の読み取りを行い、走査された原稿画像レンズ19の後方に配置した画像読み取り素子20で画像信号として読み込まれ、読み込まれた画像信号はデジタル化され画像処理され、画像処理した印刷データを印刷することができる。なお、コンタクトガラス12上には原稿を押えるための圧板を備えている。

0038

さらに、この画像形成装置は、画像形成部2で形成する画像データ(印刷データ)の入力系として、外部のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置イメージスキャナなどの画像読取り装置デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト側からの画像データを含む印刷データ等をケーブル或いはネットワークを介して受信可能であり、受信した印刷データを処理して印刷することができる。

0039

ここで、この画像形成装置の画像形成部2は、キャリッジガイド21及び図示しないガイドステーキャリッジ23を主走査方向に移動可能に保持し、図示しない主走査モータ駆動プーリ従動プーリ間に架け渡したタイミングベルトを介して主走査方向に移動走査する。

0040

そして、このキャリッジ23上に、それぞれの色の液滴を吐出する液滴吐出ヘッドからなる記録ヘッド24を搭載し、キャリッジ23を主走査方向に移動させ、副走査搬送部3によって用紙5を用紙搬送方向(副走査方向)に搬送しながら記録ヘッド24から液滴を吐出させて画像形成を行うシャトル型としている。

0041

記録ヘッド24は、それぞれブラック(Bk)インクを吐出する2個の液滴吐出ヘッドと、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクを吐出するそれぞれ1個の液滴吐出ヘッドの計5個の液滴吐出ヘッド(以下単に「ヘッド」という。)で構成され、キャリッジ23に搭載した各色のサブタンク25からそれぞれ各色のインクが供給される。

0042

一方、図1に示すように、装置本体1の前面からカートリッジ装着部26に、ブラック(K)インク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクをそれぞれ収容した記録液カートリッジである各色のインクカートリッジ着脱自在に装着でき、各色のインクカートリッジから各色のサブタンク25にインクを供給する。なお、ブラックインクは1つのインクカートリッジからブラックインク用の2つのサブタンク25に供給する構成としている。

0043

なお、記録ヘッド24としては、インク流路内圧力発生室)のインクを加圧する圧力発生手段(アクチュエータ手段)として圧電素子を用いてインク流路の壁面を形成する振動板を変形させてインク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させるいわゆるピエゾ型のもの、或いは、発熱抵抗体を用いてインク流路内でインクを加熱して気泡を発生させることによる圧力でインク滴を吐出させるいわゆるサーマル型のもの、インク流路の壁面を形成する振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させる静電力によって振動板を変形させることで、インク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させる静電型のものなどを用いることができる。

0044

副走査搬送部3は、下方から給紙された用紙5を略90度搬送方向を転換させて画像形成部2に対向させて搬送するための、駆動ローラである搬送ローラ32とテンションローラである従動ローラ33間に架け渡した無端状の搬送ベルト31と、この搬送ベルト31の表面を帯電させるために高圧電源から交番電圧である高電圧が印加される帯電手段である帯電ローラ34と、搬送ベルト31を画像形成部2の対向する領域でガイドするガイド部材35と、用紙5が搬送ローラ71a、72aに対応する位置に配置されるように、用紙5を搬送ベルト31に押し付け押さえコロ加圧コロ)36及びガイド板37と、画像形成部2によって画像が形成された用紙5を搬送ベルト31から分離するための分離爪38と、分離された用紙5を排紙搬送部6に送り出すための搬送ローラ71a、72aを備えている。この画像形成装置の副走査搬送部3は、本発明の搬送装置を備えている。本発明の搬送装置の詳細については後述する。

0045

この副走査搬送部3の搬送ベルト31は、副走査モータ27から図示しないタイミングベルト及びタイミングローラを介して搬送ローラ32が駆動されることで、用紙搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。なお、搬送ベルト31は、例えば、抵抗制御を行っていない純粋な樹脂材、例えばETFEピュア材で形成した用紙吸着面となる表層と、この表層と同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層中抵抗層アース層)との2層構造としているが、これに限るものではなく、1層構造あるいは3層以上の構造でも良い。

0046

また、従動ローラ33と帯電ローラ34との間に、搬送ベルト31の表面に付着した紙粉等を除去するためのクリーニング手段(ここではマイラを用いている。)と、搬送ベルト31表面の電荷を除去するための除電ブラシとを備えている。

0047

給紙部4は、装置本体1に抜き差し可能で、多数枚の用紙5を積載して収納する給紙カセット41と、給紙カセット41内の用紙5を1枚ずつ分離して送り出すための給紙コロ42及びフリクションパッド43と、給紙される用紙5を副走査搬送部3に対して搬送する一対の給紙搬送ローラ44とを有している。給紙コロ42は給紙クラッチ48を介してHB型ステッピングモータからなる給紙モータ駆動源)49によって回転され、また給紙搬送ローラ44も給紙モータ49によって回転駆動される。その他に、給紙装置として給紙装置としては、手差しガイド板46や一枚手差しトレイ141なども備えている。

0048

排紙搬送部6は、画像形成が行われた用紙5を搬送する排紙搬送ローラ対71、72と、用紙5を排紙トレイ8へ送り出すための反転排紙搬送ローラ対77及び排紙ローラ78とを備えている。排紙搬送ローラ対71、72、反転排紙ローラ対77及び排紙ローラはHB型ステッピングモータからなる排紙モータ(駆動源)によって回転駆動される。その他にも、用紙5は、ストレート排紙パス82に排出され、ストレート排紙トレイ181への排紙の可能である。

0049

両面搬送部101は、両面入口ローラ91の下流側に記録紙搬送方向に沿って両面中継ローラ92、両面搬送ローラ93が配置され、これらのローラは、両面モータによって駆動されて、片面に画像が形成された用紙5を分岐爪60で両面入口ローラ91から両面搬送路90cを経由して両面搬送路90aに搬送される。また、両面搬送路90bには反転ローラ95が配置され、両面搬送路90c側から搬送されてきた用紙5をスイッチバックさせて、切り替え爪96を切り替えて少なくとも両面出口ローラ94まで、反転モータによって駆動されて搬送される。そして、反転した用紙5は、すでに説明した給紙搬送ローラ44へと搬送される。

0050

(搬送装置)
本発明の搬送装置を図2を参照にしながら説明する。図2は、図1における副走査搬送部3付近の説明用に書き直したものである。この実施形態においては、副走査搬送部3が本発明の搬送装置に相当する。図2は、搬送装置への記録部材の搬送開始側である給紙側に、吸着部材である用紙の一部を保持している状態である。用紙の搬送方向の後端部が対になった2つの給紙搬送ローラ(ローラ対)44によって挟持されて搬送されないように保持されている。一対の給紙搬送ローラ44は、給紙モータ49を励磁することにより用紙を保持することができる構造となっている。用紙の一部は、搬送ベルト31の表面に当接しており、この場合は、加圧コロ36により確実に搬送ベルト31の表面に当接させている。用紙は、給紙搬送ローラ44対により挟持されて搬送停止していなくてもよい。搬送ベルト31の搬送速度より遅い速度で用紙を搬送していてもよい。この場合、搬送ベルト上の結露と接触して水分を吸収する部分が変化するので、用紙全体が利用され、水分吸収効果を向上させることが出来る。なお、図1に示すように画像形成装置の給紙搬送系には、多くのローラがあるが、用紙を保持するするローラは用紙を挟持でき給紙モータによって駆動されているローラであれば、他のローラでもよい。但し、搬送ベルト31上に用紙が当接できる位置にローラが配置されている必要がある。

0051

この搬送装置において、搬送ベルト31は、搬送ローラ32により駆動され、用紙がキャリッジ23に対向する位置を通過するように搬送される。しかし、この状態では、用紙は、給紙搬送ローラ44により保持されているので、搬送ベルト31のみが反時計回り方向に周回し、用紙と搬送ベルト31とは当接面で摺動している。

0052

ここで、搬送ベルト31表面に結露等により水分が存在すると、用紙は、搬送ベルト31との当接面で水分を吸収して搬送ベルト31表面から取り除く。搬送ベルト31が用紙との当接部を一回周回すれば、搬送ベルト31表面の水分は全て用紙に吸い取られ、搬送ベルト31表面には水分がない状態になる。そうすれば、搬送ベルト31は、高電圧を印加しても、異常な電流リークを起こさなくなり、搬送装置は正常な運転を開始できる状態になる。そこで、給紙搬送ローラ44による用紙の保持を解除して、給水した用紙を排紙搬送ローラ71,72側へ搬送してしまえばよい。

0053

なお、搬送ベルト31表面に水分がない状態となったかどうかは、帯電ローラ34から搬送ベルト31に所定の電圧を印加して、その際のリーク電流をリーク電流検出装置により検出すれば判定できる。リーク電流が十分小さくなかったら、電圧を印加停止して、再度上述の用紙による搬送ベルト31表面の給水操作を実施してから、リーク電流の測定を行う。なお、その際、保持する用紙は新しいものと交換してもよい。

0054

図3は、図2における吸湿部材である用紙の保持位置が搬送装置の記録部材の搬送開始位置から、搬送終了位置へと変更した説明図である。この場合、用紙は一対の排紙搬送ローラ71a,72aにより挟持、保持されている。そして、用紙はガイド板7により搬送ベルト31表面に当接させられている。搬送ベルト31表面上の水分を用紙により吸収するときには、搬送ベルト31を通常運転時と逆方向の時計回りに周回させる。このようにすることにより、用紙は、常に緊張する方向に応力を受け、皺や折れ曲がりを生ずることなく搬送ベルト31と当接しながら摺動する。そして、搬送ベルト31表面の水分は用紙に吸収される。その他の構成や動作は、図2に従って説明したものと同じなので説明を省略する。

0055

(搬送装置の電流リーク防止方法(1))
図4は、本発明の第1の搬送装置の電流リーク防止方法ロー図の例である。この図4は、図1及び図2に示した本発明の搬送装置を備えた画像形成装置における電流リーク防止方法フロー図である。画像形成装置の主電源ON又は省エネ復帰スイッチONを検知したら、図4に従って搬送装置の電流リーク防止方法を実施する。

0056

主電源ON又は省エネ復帰スイッチON(ステップS1)を検知したら、電流リーク検知が必要かどうかを判断する(ステップS2)。これは、短時間の電源OFF後の復帰のように、搬送ベルトに結露が生じないことがあらかじめ分かっている場合には、電流リーク検知を省略するためである。ステップS2でyesの場合は、帯電ローラ34から印加している高圧電源をOFFとし(ステップS3)、吸湿部材として使用する給紙部4に配置されている用紙5のサイズを検知する(ステップS4)。用紙5を前段搬送装置である給紙搬送ローラ44等により搬送ベルト上に搬送し(ステップS5)、用紙5の一部が搬送装置の搬送ベルト表面に当接したところで、給紙搬送ローラ44の駆動を停止し、用紙5を対になっている給紙搬送ローラ44により挟持し、これ以上搬送されないように保持する(ステップS6)。この際、用紙5の搬送方向最後端を挟持することが好ましい。そうすれば、用紙保持中の用紙5と搬送ベルトとの当接面積が最大になり、後述の用紙5の搬送ベルト31の表面からの水分吸収を確実に実施できる。

0057

あらかじめ記憶させておいた搬送ベルト長を取得する(ステップS7)とともに、搬送ベルトを通常の記録媒体を搬送する方向(以下、通常の記録媒体を搬送する方向を順方向、その反対方向を逆方向という。)に周回させる(ステップS8)。このとき、用紙5は、搬送ベルト31と摺動して搬送ベルト31の表面の水分を吸収する。搬送ベルトが一回転周回(ステップS9)したら、給紙搬送ローラ44による用紙の保持を解除して搬送を開始する(ステップS10)。用紙5は、搬送ベルト31によりそのまま搬送されて、搬送ベルト31上から排紙搬送ローラ71,72側へ排紙される(ステップS11)。

0058

そして、帯電ローラ34から所定の電圧を印加し、リーク電流の有無を検出する(ステップS12)。リーク電流が異常に多ければ画面表示やランプブザー等によりユーザーである操作者に報知する(ステップS13)。

0059

通常は、このような操作により搬送装置の電流リーク防止方法は完了する。この場合、一枚の用紙があれば、搬送ベルト全周にわたって結露が吸収でき電流リークを防止できる。

0060

(搬送装置の電流リーク防止方法(2))
本発明の第2の搬送装置の電流リーク防止方法例は、第1の搬送装置の電流リーク防止方法より完全に水分除去を実施する電流リーク防止方法の例である。図5に第2の搬送装置の電流リーク防止方法のフロー図を示す。第2の搬送装置の電流リーク防止方法においても、主電源ON(ステップS1)から用紙の搬送開始(用紙の保持解除)(ステップS10)までは、第1の搬送装置の電流リーク防止方法と同じステップである。

0061

第2の搬送装置の電流リーク防止方法においては、搬送開始(用紙の保持解除)(ステップS10)をして、用紙5が搬送ベルト31上を搬送され用紙の一部が搬送ベルト31から排出され(ステップS15)、排紙搬送ローラ71a,72aの間隙に到達したら、搬送ベルト31の駆動を停止して用紙の搬送を停止し、用紙を排紙搬送ローラ71a,72aにより挟持、保持する(ステップS16)。このとき、用紙5の後端部は搬送ベルト31上にあり、ガイド板37により搬送ベルト31表面に圧接されている。

0062

ここで、搬送ベルト31を逆方向に周回させる(ステップS17)。そして、搬送ベルト31が一回転周回したことを確かめて(ステップS18)、搬送ベルト31の周回を停止し、排紙搬送ローラ71a,72aによる用紙の保持を解除し、搬送ベルト31及び排紙搬送ローラ71,72を順方向に用紙を搬送するように駆動する(ステップS19)。そして、用紙を搬送装置から完全に排紙する(ステップS20)。

0063

そして、帯電ローラ34から所定の電圧を印加し、リーク電流の有無を検出する(ステップS21)。リーク電流が異常に多ければ画面表示やランプ、ブザー等によりユーザーである操作者に報知する(ステップS22)。通常は、このような操作により搬送装置の電流リーク防止方法は完了する。この場合、一枚の用紙で2回水分吸収操作を実施しており、第1の搬送装置の電流リーク防止方法より完全に水分除去を実施でき、より確実に電流リークを防止できる。特に、吸湿用の用紙の先端側と後端側の両方を利用でき、多量の吸湿が可能となる。

0064

(トルク検出装置を備えた搬送装置)
本発明の搬送装置は、無端ベルトの駆動装置にトルク検出装置を備えていてもよい。この形態の搬送装置においては、用紙の破損によるトラブルを事前に防止することができる。この形態の搬送装置におけるトルク検出装置と、検出したトルクに対応して用紙の搬送モータを制御する制御部を図6に示す。図6は、図1,2における給紙搬送ローラ44や排紙搬送ローラ71,72等の用紙の保持装置を駆動する搬送モータ49,79の制御を示すブロック図である。

0065

図6において、搬送ベルト31のベルト制御部がベルト駆動モータ27の電流値を検知し、これを搬送ベルト31駆動の実トルクに変換し、比較部においてあらかじめ記憶させておいた用紙の破れトルクと比較する。実トルクが用紙の破れトルクより小さい間は、搬送モータ49,79を停止させて、用紙を給紙搬送ローラ44や排紙搬送ローラ71,72により挟持、保持しておく。実トルクが用紙の破れトルク以上なったら搬送モータ制御部から指示を出して、搬送モータ49,79を駆動し用紙を搬送ベルトとともに移動させ排紙する。これにより、吸湿部材である用紙は、破れないで排紙され、搬送装置に異常は発生しない。

0066

(搬送装置の電流リーク防止方法(3))
本発明の第3の搬送装置の電流リーク防止方法例は、第2の搬送装置の電流リーク防止方法を改良した電流リーク防止方法の例である。図7に第3の搬送装置の電流リーク防止方法のフロー図を示す。第3の搬送装置の電流リーク防止方法においては、主電源ON(ステップS1)から、最後のリーク検知(ステップS21)、リークをユーザーに報知(ステップS22)までの基本的なステップは、第2の搬送装置の電流リーク防止方法と同じステップである。

0067

第3の搬送装置の電流リーク防止方法の第2の搬送装置の電流リーク防止方法との違いは、ステップ5において、用紙の一部を搬送ベルト上に搬送した後に、ステップ25として、給紙モータである搬送モータ49の電流値を小さくし、給紙搬送ローラ44の用紙に対する挟持、保持力を、吸湿した用紙の破れ強度よりも小さくなるように設定する。この電流値は、あらかじめ測定して搬送装置に記憶させておくことが好ましい。

0068

そして、用紙を給紙搬送ローラ44により挟持、保持(ステップS6)した後は、第2の搬送装置の電流リーク防止方法と同じようにして、ステップ15において用紙の一部が搬送ベルト上から排出され、排紙搬送ローラ71a,72aの間隙に到達したら、ステップ26として、排紙モータ79の電流値を小さくし、排紙搬送ローラ71a,72aの用紙に対する挟持、保持力を、吸湿した用紙の破れ強度よりも小さくなるように設定する。この電流値は、あらかじめ測定して搬送装置に記憶させておくことが好ましい。用紙を排紙搬送ローラ71a,72aにより挟持、保持(ステップS16)した後は、第2の搬送装置の電流リーク防止方法と同じようにして、最後のリーク検知(ステップS21)、リークをユーザーに報知(ステップS22)まで進行して終了する。

0069

この形態の搬送装置の電流リーク防止方法は、結露除去を行なっている時に搬送ベルトから用紙に伝わる負荷(トルク)が、用紙の破れる応力以上になった場合には、給紙搬送ローラ44や排紙搬送ローラ71a,72aの用紙挟持力を超えてしまうため、搬送モータが脱調して、給紙搬送ローラ44や排紙搬送ローラ71a,72aが用紙を持できなくなり、用紙は搬送ベルトにより搬送され、破れる事がない。この形態の搬送装置では、トルク検出装置が不必要となる為、搬送装置の構成を簡略化できる。

0070

(標識付与装置を備えた搬送装置)
本発明の搬送装置は、吸湿部材として使用した用紙にマークを付す標識付与装置を備えた形態とすることができる。図8は、吸湿部材として使用した際に一部にマーキングをした用紙の一例である。結露除去を行なったら結露除去を行なった用紙に対して、図8に示すように、一回ごとに一つのマークを付す。図8の例では、一回の結露除去操作で一本の線がマーキングされ、この用紙は30回結露除去に使用されたことを表す。マークは、吸湿用用紙使用回数がわかるマークであれば、どのようなパターンでも良い。

0071

結露除去を同じ用紙によって複数回行なうと、用紙の紙粉、インク等による汚れや吸水した事による用紙のたわみが発生し、十分な結露除去が出来ない可能性がある。これに対し、マーキングを施し用紙の結露除去回数視覚化することができ、交換時期目安を分かりやすくし、安定した結露除去を行なう事が出来るようになる。

0072

(搬送装置の電流リーク防止方法(4))
本発明の第4の搬送装置の電流リーク防止方法例は、第1の搬送装置の電流リーク防止方法に比べて、吸湿を用紙の一部分に集中させることなく、用紙全体で吸湿することができるように改良した電流リーク防止方法の例である。図9に第4の搬送装置の電流リーク防止方法のフロー図を示す。第4の搬送装置の電流リーク防止方法においても、主電源ON(ステップS1)から用紙サイズの検知(ステップS4)までは、第1の搬送装置の電流リーク防止方法と同じステップである。

0073

第4の搬送装置の電流リーク防止方法においては、用紙サイズの検知(ステップS4)を行った後に、用紙を搬送ベルト入口まで搬送し(ステップS31)、副走査モータ27を搬送ベルト31の周回速度が所定値(この例では、200mm/s)となるように制御する(ステップS32)。一方、給紙モータ49を給紙搬送ローラ44による用紙の搬送速度が、搬送ベルト31の周回速度の所定値より遅い所定値(この例では、100mm/s)となるように制御する(ステップS33)。そして、副走査モータ27及び給紙モータ49を駆動して用紙を搬送する(ステップS34)。

0074

用紙は、給紙搬送ローラ44に挟持されている間は、給紙搬送ローラ44の搬送速度で搬送され、一方、搬送ベルト31は、それより速い速度で周回しているので、用紙と搬送ベルト31間に摺動がおき、用紙が接触した搬送ベルト31上の結露を吸収していく。用紙の後端が搬送ベルト31上に到達すれば、そのまま、搬送ベルト上を搬送され、排紙搬送ローラ71,72側へ排紙される(ステップS35)。

0075

帯電ローラ34から所定の電圧を印加し、リーク電流の有無を検出する(ステップS36)。リーク流が異常に多ければ画面表示やランプ、ブザー等によりユーザーである操作者に報知する(ステップS37)。一枚の用紙では、搬送ベルト31表面全体を吸湿できないこともあるので、通常は、このような操作を複数回繰り返して、搬送装置の電流リーク防止方法は完了する。この場合でも、数枚の用紙があれば、搬送ベルト全周にわたって結露が吸収でき電流リークを防止できる。

0076

なお、搬送ベルト31の周回速度と、給紙搬送ローラ44による用紙の搬送速度の設定値は、その差が大きいほど使用する用紙の枚数は少なくて済むが、結露が非常に多い場合などには、用紙の吸湿量限界に達して吸湿できなくなることもある。通常は、一枚の用紙で搬送ベルト31が一回転する間の表面と接触するように、搬送ベルト31の周回速度と、給紙搬送ローラ44による用紙の搬送速度の差を設定することが好ましい。そうすれば、一枚の用紙で、搬送ベルト31の全周の結露を吸収でき、用紙も全体が利用できる。

0077

図10を参照にして、結露による搬送ベルトからの電流リーク発生のメカニズムを説明する。図10は、搬送装置における搬送ベルト31に耐電ローラから高圧電圧を印加し、除電ブラシにより除電している状態を表している。搬送ベルト31に結露がなく、乾燥している状態であれば、除電ブラシは、用紙の搬送を終了した搬送ベルト31表面のみから除電をするだけで問題はない。しかし、搬送ベルト31表面に結露が生じ搬送ベルト31表面が湿潤したり、表面に水膜が生じたりすると、搬送ベルト31の表面抵抗が小さくなり、搬送ベルト31の除電対象部分以外の部分、ひどいときには搬送ベルト31全体に帯電していた電荷を除電してしまう。これが異常なリーク電流である。異常なリーク電流が発生すれば、搬送装置の高圧電源装置にも問題が起き、他の制御系統に異常電流を発生させたり、感電の恐れが生じたりする。この為、通常は、高圧電源装置が異常な電流リークを検知したら、装置エラーとして、高圧電源装置や画像形成装置全体の電源を停止することが多い。

0078

本発明の搬送装置や搬送装置の電流リーク防止方法は、インクジェット方式の画像形成装置に好適に利用できるが、これに限るものではない。本発明の搬送装置や搬送装置の電流リーク防止方法は、他の方式の画像形成装置や、搬送装置に結露が生じることによるトラブルの発生する可能性のある機器に応用できる。また、本発明の画像形成装置は、単純な画像形成装置(インクジェットプリンタ)だけでなく、すでに説明した複写機や、ファクシミリ装置印刷装置、あるいはこれらの複合機などにも好適に適用することができる。

0079

1 装置本体
2画像形成部
3副走査搬送部
4 給紙部
5 用紙
7排紙搬送部
8排紙トレイ
11画像読取部(スキャナ)
12コンタクトガラス
13照明光源
14ミラー
15走査光学系
16 ミラー
17 ミラー
18 走査光学系
19レンズ
20画像読み取り素子
21キャリッジガイド
23キャリッジ
24記録ヘッド
25サブタンク
26カートリッジ装着部
27副走査モータ
31搬送ベルト
32搬送ローラ
33従動ローラ
34帯電ローラ
35ガイド部材
36加圧コロ
37ガイド板
38分離爪
41給紙カセット
42給紙コロ
43フリクションパッド
44給紙搬送ローラ(搬送ローラ対)
46手差しガイド板
47 手差しピックアップコロ
48給紙クラッチ
49給紙モータ
60分岐爪
71,71a,71b,71c排紙搬送ローラ(下)
72,72a,72b,72c 排紙搬送ローラ(上)
79排紙モータ
82ストレート排紙パス
90両面搬送路
91 両面入口ローラ
92 両面中継ローラ
93両面搬送ローラ
94 両面出口ローラ
95反転ローラ
96切り替え爪
101両面搬送部
141 一枚手差しトレイ
181 ストレート排紙トレイ

先行技術

0080

特開平07−53082号公報
特開2006−16111号公報

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