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図面 (20)

課題

露光ヘッド等の経時的形状変化蓄積により露光位置が本来の適正位置からずれた場合に、その露光位置ずれを正確に測定することができる露光装置の提供。

解決手段

ステージと、ステージ上の設置物に対してビーム光照射する露光ヘッドと、露光ヘッドからのビーム光を反射する複数の露光位置検出用パターンが表面に配列されステージ上に配置される露光位置検出用基板と、露光ヘッドによる走査露光を可能にする移動部と、露光位置検出用基板が露光ヘッドにより走査露光されたとき、露光位置検出用パターンでのビーム光の反射による反射光受光する受光部と、受光部が受光した反射光の光量に基づき露光位置検出用基板の露光位置を算出する露光位置算出部と、露光位置検出用基板の所定パターンでの走査露光を2回以上行ったとき、前回の露光位置と今回の露光位置とのずれ量を算出する位置ずれ算出部とを備える。

概要

背景

液晶ディスプレイ用ガラス基板半導体ウエハ(以下、基板と称する)上の感光性材料レーザ光等のビーム光走査露光して配線パターンを描画するために露光装置が用いられる。このような露光装置では、ビーム光を出射する露光ヘッドを感光性材料の上方に配置し、露光ヘッドまたは基板を相対的に水平方向に移動させることにより感光性材料を走査露光する。

近年は、デジタルマイクロミラーデバイス(以下、DMDと称する)に代表される空間光変調素子パターンジェネレータとして用いて画像データに応じたビーム光を生成し、そのビーム光により走査露光を行うマルチビーム露光装置が実用化されている。

従来のマルチビーム露光装置は、画像データに応じて生成した制御信号に基づいてDMDのマイクロミラーの向きを制御してビーム光を偏向し、変向されたビーム光を露光面に照射する。

しかしながら、ビーム光源から露光面に至るまでに数多くの光学部材機構部材が設けられているので、それら部材の温度変化による熱膨張熱収縮、長期使用による経時的形状変化蓄積により、ビーム光の照射スポットの位置すなわち露光位置が本来の適正位置(所期の露光位置)からずれてしまい、露光精度が低下してしまうという問題があった。

また、基板がセットされるステージは通常、石製であり、重量がかなり大きい。ステージを載せている設置台には門形ゲートが固定され、ゲートの梁部に露光ヘッドが固定されている。このため、走査露光のためにステージが移動すると、露光ヘッドの光軸が傾き、その傾きによって露光位置が本来の適正位置からずれてしまい、露光精度が低下してしまうという問題があった。

従来は、感光性材料層が表面に形成された基板(以下、感光性基板と称する)を露光した後に当該感光性基板をエッチングして配線パターン形成し、その配線パターンの位置精度誤差計測専用の装置で測定していた。その測定した位置精度に基づき、露光ヘッドの露光位置を補正していた。その後再び、別の感光性基板を露光して当該感光性基板をエッチングして配線パターンを形成し、その配線パターンの位置精度を誤差計測専用の装置で測定していた。その測定した位置精度に基づき、再度、露光ヘッドの露光位置を補正していた。従来は、このように面倒で時間のかかる作業を繰り返すことにより、露光精度を許容範囲内に収めるキャリブレーションを行っていた。キャリブレーションは、一般に、露光装置のメンテナンス時や基板の種類を変更する時などに行われるものである。キャリブレーションを行うことにより、感光性基板の露光描画精度を高めることができる。

ステージ上に基板を設置したときにその設置位置が本来の適正位置からずれていることがある。この位置ずれを補正するために、従来、基板上にアライメントマークを設けていた。すなわち、ステージ上に基板を設置し、基板上のアライメント・マークをCCDカメラ撮像し、撮像したアライメント・マークの位置に基づいて設置位置ずれ量を検出し、この設置位置ずれ量に基づいてステージを適正な位置に移動させるアライメントを行っていた。

しかしながら、このアライメントは、露光ヘッドの位置および傾きが適正であることを前提とする補正動作である。このため、アライメントによっては、光学系等の経時的形状変化による露光位置ずれを補正することができなかった。

特許文献1には、ステージの端部に取付けられたビーム位置検出手段(スリット板)の取付角度走査方向に対して校正する手段を備えたマルチビーム露光装置が開示されている。この露光装置によれば、当該露光装置内経時変化があったとき、例えばステージの走査方向が変化したりあるいはビーム位置検出手段の取付角度が走査方向に対して変化した場合などに、露光装置内の機能だけでビーム位置検出手段の向きを校正することができる。

しかしながら、この露光装置には以下のような課題があった。重量が大きなステージが露光走査時に動くと、その下にある設置台が歪み、露光位置が適正位置からずれる。ビーム位置検出手段はステージの端部に取付けられており、当該端部では基板への露光は行わない。つまり、この露光装置では、露光を行わない位置でビーム光の位置を検出している。よって、この露光装置では、実際に露光を行う位置でのビーム光の位置データを取得することができないため、適正な露光位置制御を行うことができない。

また、ビーム位置検出手段がステージの端部に固定されているため、取得できるビーム位置データがステージの端部についてだけのものとなり、基板全体についてのビーム位置データを取得することができず、精度よく露光位置制御を行うことができない。
特開2006−163196号公報

概要

露光ヘッド等の経時的形状変化の蓄積により露光位置が本来の適正位置からずれた場合に、その露光位置ずれを正確に測定することができる露光装置の提供。ステージと、ステージ上の設置物に対してビーム光を照射する露光ヘッドと、露光ヘッドからのビーム光を反射する複数の露光位置検出用パターンが表面に配列されステージ上に配置される露光位置検出用基板と、露光ヘッドによる走査露光を可能にする移動部と、露光位置検出用基板が露光ヘッドにより走査露光されたとき、露光位置検出用パターンでのビーム光の反射による反射光受光する受光部と、受光部が受光した反射光の光量に基づき露光位置検出用基板の露光位置を算出する露光位置算出部と、露光位置検出用基板の所定パターンでの走査露光を2回以上行ったとき、前回の露光位置と今回の露光位置とのずれ量を算出する位置ずれ算出部とを備える。

目的

本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、温度変化による熱膨張や熱収縮、長期使用による経時的形状変化の蓄積により露光ヘッドによる露光位置が本来の適正位置からずれた場合や、重量の大きなステージが露光走査時に動くことによって露光位置が適正位置からずれた場合に、その露光位置ずれを正確に測定し、必要に応じてその露光位置ずれを補正することが可能な露光装置、露光位置検出方法露光方法および露光位置検出用基板の提供を目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

基板上の感光性材料ビーム光照射することにより当該感光性材料を走査露光する露光装置であって、上面に前記基板を設置可能なステージと、前記ステージ上の設置物に対してビーム光を照射する露光ヘッドと、前記露光ヘッドから出射されたビーム光を反射する複数の露光位置検出用パターンが表面に配列され前記ステージ上に配置される露光位置検出用基板と、前記露光ヘッドと前記ステージの少なくともいずれか一方を主走査方向に沿って相対移動させることにより、前記露光ヘッドによる前記主走査方向に沿った走査露光を可能にする移動部と、前記ステージ上に前記露光位置検出用基板が設置され当該露光位置検出用基板が前記露光ヘッドにより走査露光されたとき、前記露光位置検出用パターンでの前記ビーム光の反射による反射光受光する受光部と、前記受光部が受光した反射光の光量に基づき前記露光位置検出用基板の露光位置を算出する露光位置算出部と、前記露光ヘッドによる前記露光位置検出用基板の所定パターンでの走査露光を2回以上行ったとき、前記露光位置算出部によって前回測定した露光位置と、前記露光位置算出部によって今回測定した露光位置とのずれ量を算出する位置ずれ算出部とを備えた、露光装置。

請求項2

各前記露光位置検出用パターンは、少なくともその一部が同一直線上に配列されており、前記露光位置検出用基板は、同一直線上に配列された各前記露光位置検出用パターンの配列方向が前記露光ヘッドの主走査方向に略沿うように前記ステージ上に配置されることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。

請求項3

前記露光位置検出用パターンは、主走査方向エッジと、前記主走査方向エッジに対して直角な副走査方向エッジとを含み、前記露光位置検出用基板は、前記主走査方向エッジが前記露光ヘッドの主走査方向と略平行となるように配置されることを特徴とする請求項2に記載の露光装置。

請求項4

前記主走査方向エッジおよび前記副走査方向エッジにより階段エッジが形成され、前記位置ずれ算出部は、前記露光ヘッドが前記階段状エッジを含む領域を走査露光したときの前記反射光の光量に基づき、前記露光位置を算出することを特徴とする請求項3に記載の露光装置。

請求項5

前記副走査方向エッジの長さは、当該副走査方向エッジが延びる方向の前記ビーム光幅と同程度であることを特徴とする請求項4に記載の露光装置。

請求項6

各前記位置検出用露光パターンは、マトリクス状に前記露光位置検出用基板の表面に配列され、前記露光位置検出用基板は、各前記露光位置検出用パターンの主走査方向エッジが前記主走査方向に略沿うように配置され、前記移動部は、前記露光ヘッドと前記露光位置検出用基板の少なくともいずれか一方を前記主走査方向および当該主走査方向と直交する副走査方向に沿って相対移動させることを特徴とする請求項3に記載の露光装置。

請求項7

前記露光位置検出用基板の表面には、前記主走査方向に延びる前記露光位置検出用パターンの列を特定するためのバーコードパターンが配列されていることを特徴とする請求項6に記載の露光装置。

請求項8

前記露光位置検出用パターンは、前記主走査方向エッジが前記副走査方向エッジより短い第1の露光位置検出用パターンと、前記主走査方向エッジが前記副走査方向エッジより長い第2の露光位置検出用パターンとを含み、前記第1の露光位置検出用パターンと前記第2の露光位置検出用パターンが同一直線上に配列され、前記露光位置検出用基板は、前記第1の露光位置検出用パターンと前記第2の露光位置検出用パターンの配列方向が前記主走査方向に略沿うように設置され、前記露光位置算出部は、前記露光ヘッドが前記第1の露光位置検出用パターンの前記副走査方向エッジを含む領域を走査したときの前記反射光の光量と、前記露光ヘッドが前記第2の露光位置検出用パターンの前記主走査方向エッジを含む領域を走査したときの前記反射光の光量に基づき、前記露光位置を算出することを特徴とする請求項3に記載の露光装置。

請求項9

露光ヘッドによる走査露光の際の露光位置を検出するための露光位置検出方法であって、露光ヘッドから出射されたビーム光を反射する複数の露光位置検出用パターンが表面に配列された露光位置検出用基板をステージ上に配置する配置ステップと、前記露光ヘッドにより前記ステージ上の前記露光位置検出用基板に対してビーム光を照射しつつ、前記露光ヘッドと前記ステージの少なくともいずれか一方を主走査方向に沿って相対移動させることにより、前記露光ヘッドによる前記主走査方向に沿った走査露光を行う走査露光ステップと、前記露光位置検出用基板が前記露光ヘッドにより走査露光されたとき、前記露光位置検出用パターンでの前記ビーム光の反射による反射光を受光する受光ステップと、前記受光ステップで受光した反射光の光量に基づき前記露光位置検出用基板の露光位置を算出する露光位置算出ステップとを備えた、露光位置検出方法。

請求項10

基板上の感光性材料にビーム光を照射することにより当該感光性材料を走査露光する露光方法であって、露光ヘッドから出射されたビーム光を反射する複数の露光位置検出用パターンが表面に配列された露光位置検出用基板をステージ上に配置する配置ステップと、前記露光ヘッドにより前記ステージ上の前記露光位置検出用基板に対してビーム光を照射しつつ、前記露光ヘッドと前記ステージの少なくともいずれか一方を主走査方向に沿って相対移動させることにより、前記露光ヘッドによる前記主走査方向に沿った走査露光を行う走査露光ステップと、前記露光位置検出用基板が前記露光ヘッドにより走査露光されたとき、前記露光位置検出用パターンでの前記ビーム光の反射による反射光を受光する受光ステップと、前記受光ステップで受光した反射光の光量に基づき前記露光位置検出用基板の露光位置を算出する露光位置算出ステップと、前記露光位置算出ステップで算出された露光位置を記憶する記憶ステップと、前記露光ヘッドによる前記露光位置検出用基板の所定パターンでの走査露光を2回以上行ったとき、前記露光位置算出ステップによって前回算出された露光位置と、前記露光位置算出ステップによって今回算出された露光位置とのずれ量を算出する位置ずれ算出ステップとを備えた、露光方法。

請求項11

基板上の感光性材料にビーム光を照射することにより当該感光性材料を走査露光する露光装置の露光位置を検出するための露光位置検出用基板であって、光透過性材料により形成された基板本体と、前記基板本体の表面に配列され前記ビーム光を反射する複数の露光位置検出用パターンとを備え、前記ビーム光が前記露光位置検出用基板表面を走査露光したときの当該ビーム光の反射光光量に基づき当該露光位置検出用基板の露光位置の検出が可能とされたことを特徴とする露光位置検出用基板。

技術分野

0001

本発明は、露光装置露光位置検出方法露光方法および露光位置検出用基板に関し、より詳しくは、温度変化による熱膨張熱収縮、長期使用による経時的形状変化蓄積により各露光ヘッドによる露光位置が本来の適正位置からずれた場合や、重量の大きなステージ露光走査時に動くことによって露光位置が適正位置からずれた場合であってもその位置ずれ量を正確に検知し、必要に応じてその位置ずれを補正することができる露光装置、露光位置検出方法、露光方法および露光位置検出用基板に関する。

背景技術

0002

液晶ディスプレイ用ガラス基板半導体ウエハ(以下、基板と称する)上の感光性材料レーザ光等のビーム光走査露光して配線パターンを描画するために露光装置が用いられる。このような露光装置では、ビーム光を出射する露光ヘッドを感光性材料の上方に配置し、露光ヘッドまたは基板を相対的に水平方向に移動させることにより感光性材料を走査露光する。

0003

近年は、デジタルマイクロミラーデバイス(以下、DMDと称する)に代表される空間光変調素子パターンジェネレータとして用いて画像データに応じたビーム光を生成し、そのビーム光により走査露光を行うマルチビーム露光装置が実用化されている。

0004

従来のマルチビーム露光装置は、画像データに応じて生成した制御信号に基づいてDMDのマイクロミラーの向きを制御してビーム光を偏向し、変向されたビーム光を露光面に照射する。

0005

しかしながら、ビーム光源から露光面に至るまでに数多くの光学部材機構部材が設けられているので、それら部材の温度変化による熱膨張や熱収縮、長期使用による経時的形状変化の蓄積により、ビーム光の照射スポットの位置すなわち露光位置が本来の適正位置(所期の露光位置)からずれてしまい、露光精度が低下してしまうという問題があった。

0006

また、基板がセットされるステージは通常、石製であり、重量がかなり大きい。ステージを載せている設置台には門形ゲートが固定され、ゲートの梁部に露光ヘッドが固定されている。このため、走査露光のためにステージが移動すると、露光ヘッドの光軸が傾き、その傾きによって露光位置が本来の適正位置からずれてしまい、露光精度が低下してしまうという問題があった。

0007

従来は、感光性材料層が表面に形成された基板(以下、感光性基板と称する)を露光した後に当該感光性基板をエッチングして配線パターン形成し、その配線パターンの位置精度誤差計測専用の装置で測定していた。その測定した位置精度に基づき、露光ヘッドの露光位置を補正していた。その後再び、別の感光性基板を露光して当該感光性基板をエッチングして配線パターンを形成し、その配線パターンの位置精度を誤差計測専用の装置で測定していた。その測定した位置精度に基づき、再度、露光ヘッドの露光位置を補正していた。従来は、このように面倒で時間のかかる作業を繰り返すことにより、露光精度を許容範囲内に収めるキャリブレーションを行っていた。キャリブレーションは、一般に、露光装置のメンテナンス時や基板の種類を変更する時などに行われるものである。キャリブレーションを行うことにより、感光性基板の露光描画精度を高めることができる。

0008

ステージ上に基板を設置したときにその設置位置が本来の適正位置からずれていることがある。この位置ずれを補正するために、従来、基板上にアライメントマークを設けていた。すなわち、ステージ上に基板を設置し、基板上のアライメント・マークをCCDカメラ撮像し、撮像したアライメント・マークの位置に基づいて設置位置ずれ量を検出し、この設置位置ずれ量に基づいてステージを適正な位置に移動させるアライメントを行っていた。

0009

しかしながら、このアライメントは、露光ヘッドの位置および傾きが適正であることを前提とする補正動作である。このため、アライメントによっては、光学系等の経時的形状変化による露光位置ずれを補正することができなかった。

0010

特許文献1には、ステージの端部に取付けられたビーム位置検出手段(スリット板)の取付角度走査方向に対して校正する手段を備えたマルチビーム露光装置が開示されている。この露光装置によれば、当該露光装置内経時変化があったとき、例えばステージの走査方向が変化したりあるいはビーム位置検出手段の取付角度が走査方向に対して変化した場合などに、露光装置内の機能だけでビーム位置検出手段の向きを校正することができる。

0011

しかしながら、この露光装置には以下のような課題があった。重量が大きなステージが露光走査時に動くと、その下にある設置台が歪み、露光位置が適正位置からずれる。ビーム位置検出手段はステージの端部に取付けられており、当該端部では基板への露光は行わない。つまり、この露光装置では、露光を行わない位置でビーム光の位置を検出している。よって、この露光装置では、実際に露光を行う位置でのビーム光の位置データを取得することができないため、適正な露光位置制御を行うことができない。

0012

また、ビーム位置検出手段がステージの端部に固定されているため、取得できるビーム位置データがステージの端部についてだけのものとなり、基板全体についてのビーム位置データを取得することができず、精度よく露光位置制御を行うことができない。
特開2006−163196号公報

発明が解決しようとする課題

0013

本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、温度変化による熱膨張や熱収縮、長期使用による経時的形状変化の蓄積により露光ヘッドによる露光位置が本来の適正位置からずれた場合や、重量の大きなステージが露光走査時に動くことによって露光位置が適正位置からずれた場合に、その露光位置ずれを正確に測定し、必要に応じてその露光位置ずれを補正することが可能な露光装置、露光位置検出方法、露光方法および露光位置検出用基板の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0014

本発明に係る露光装置は、
基板上の感光性材料にビーム光を照射することにより当該感光性材料を走査露光する露光装置であって、
上面に上記基板を設置可能なステージと、
上記ステージ上の設置物に対してビーム光を照射する露光ヘッドと、
上記露光ヘッドから出射されたビーム光を反射する複数の露光位置検出用パターンが表面に配列され上記ステージ上に配置される露光位置検出用基板と、
上記露光ヘッドと上記ステージの少なくともいずれか一方を主走査方向に沿って相対移動させることにより、上記露光ヘッドによる上記主走査方向に沿った走査露光を可能にする移動部と、
上記ステージ上に上記露光位置検出用基板が設置され当該露光位置検出用基板が上記露光ヘッドにより走査露光されたとき、上記露光位置検出用パターンでの上記ビーム光の反射による反射光受光する受光部と、
上記受光部が受光した反射光の光量に基づき上記露光位置検出用基板の露光位置を算出する露光位置算出部と、
上記露光ヘッドによる上記露光位置検出用基板の所定パターンでの走査露光を2回以上行ったとき、上記露光位置算出部によって前回測定した露光位置と、上記露光位置算出部によって今回測定した露光位置とのずれ量を算出する位置ずれ算出部とを備える。

0015

本発明における「基板」は、その表面に感光性材料の膜が設けられ、露光によって配線等のパターンが形成される基板である。一方、本発明における「露光位置検出用基板」は、露光位置を算出するための基板である。
本発明によれば、露光ヘッドが露光位置検出用基板の表面を走査露光することにより、露光位置検出用パターンでビーム光が反射されて反射光が生じる。反射光光量は、ビーム光が露光位置検出用パターンのどの領域に照射されたかに応じて異なる。露光位置算出部は、反射光光量に基づいて露光位置検出用基板の露光位置を算出する。露光ヘッドによる露光位置検出用基板の所定パターンでの走査露光を2回以上行ったとき、位置ずれ算出部は、露光位置算出部によって前回測定された露光位置と、露光位置算出部によって今回測定された露光位置とを比較することにより、前回の露光位置と今回の露光位置とのずれ量を算出する。
従って、本発明によれば、温度変化による熱膨張や熱収縮、長期使用による経時的形状変化の蓄積により露光ヘッドによる露光位置が本来の適正位置からずれた場合や、重量の大きなステージが露光走査時に動くことによって露光位置が適正位置からずれた場合に、その位置ずれ量を正確に測定することができる。

0016

本発明においては、
各上記露光位置検出用パターンは、少なくともその一部が同一直線上に配列されており、
上記露光位置検出用基板は、同一直線上に配列された各上記露光位置検出用パターンの配列方向が上記露光ヘッドの主走査方向に略沿うように上記ステージ上に配置されることが好ましい。

0017

この構成によれば、露光ヘッドが各露光位置検出用パターンを順次、露光走査することができる。従って、露光位置検出用基板の露光位置を各露光位置検出用パターンにおいて確実に算出することができる。よって、露光位置ずれ量算出精度を高めることができる。

0018

本発明においては、
上記露光位置検出用パターンは、
主走査方向エッジと、
上記主走査方向エッジに対して直角な副走査方向エッジとを含み、
上記露光位置検出用基板は、上記主走査方向エッジが上記露光ヘッドの主走査方向と略平行となるように配置されることが好ましい。

0019

この構成によれば、露光位置検出用パターンは、主走査方向エッジと、主走査方向エッジに対して直角な副走査方向エッジとを含む。露光ヘッドが副走査方向エッジを含む領域を走査することにより、位置ずれ算出部は、ビーム光が露光位置検出用パターンに到達したこと、ビーム光の幅方向全体が露光位置検出用パターンで反射されたときの反射光の光量を検知することができる。
走査ヘッドが主走査方向エッジを含む領域を走査することにより、ビーム光は露光位置検出用パターンによってビーム幅方向の一部が反射される。位置ずれ算出部は、ビーム光が露光位置検出用パターンによってビーム幅方向全体が反射されているときの反射光光量とビーム幅方向の一部が反射されているときの反射光光量の比を求めることにより、その比に基づいて、主走査方向に直交する副走査方向の露光位置を算出することができる。また、主走査位置と、主走査方向エッジを含む領域を走査している時間に基づき、位置ずれ算出部は、主走査方向における露光位置を算出することができる。

0020

本発明においては、
上記主走査方向エッジおよび上記副走査方向エッジにより階段エッジが形成され、
上記位置ずれ算出部は、上記露光ヘッドが上記階段状エッジを含む領域を走査露光したときの上記反射光の光量に基づき、上記露光位置を算出することが好ましい。

0021

この構成によれば、露光ヘッドが階段状エッジのいずれの段を含む領域を走査するかに応じて露光位置検出用パターンを走査する長さが異なるので、主走査方向に直交する副走査方向において高い精度で露光位置を算出することができる。

0022

本発明においては、
上記副走査方向エッジの長さは、当該副走査方向エッジが延びる方向の上記ビーム光幅と同程度であることが好ましい。

0023

この構成によれば、副走査方向エッジの長さが、副走査方向エッジが延びる方向のビーム光幅と同程度なので、露光位置の算出を確実に行うことができる。
副走査方向エッジの長さが、副走査方向エッジが延びる方向のビーム光幅よりかなり短いとき、露光位置検出用パターンの全幅がビーム光幅よりも短くなる場合がある。この場合、ビーム光の幅方向全体に渡る反射光が生成されないので、主走査方向と直交する副走査方向における露光位置を算出できない可能性がある。また、階段状エッジを構成した場合、1個の露光位置検出用パターンを走査している間に多くの副走査方向エッジを走査することとなり、露光位置を算出するための演算が複雑となる。
一方、副走査方向エッジの長さが、副走査方向エッジが延びる方向のビーム光幅よりかなり長いときは、階段状エッジを構成した場合に問題が生じる可能性がある。1個の露光位置検出用パターンを走査している間に1個の主走査方向エッジも走査されず、露光位置を算出できない可能性があるからである。

0024

本発明においては、
各上記位置検出用露光パターンは、マトリクス状に上記露光位置検出用基板の表面に配列され、
上記露光位置検出用基板は、各上記露光位置検出用パターンの主走査方向エッジが上記主走査方向に略沿うように配置され、
上記移動部は、上記露光ヘッドと上記露光位置検出用基板の少なくともいずれか一方を上記主走査方向および当該主走査方向と直交する副走査方向に沿って相対移動させることが好ましい。

0025

この構成によれば、露光位置検出用パターンは、走査方向および当該走査方向と直交する方向に略沿ってマトリクス状に配列される。よって、各位置検出用露光パターンを走査露光することにより、露光位置算出部は、露光位置検出用基板の全体に渡って露光位置を算出することができる。より高い精度で露光位置を算出することができる。

0026

本発明においては、
上記露光位置検出用基板の表面には、上記主走査方向に延びる上記露光位置検出用パターンの列を特定するためのバーコード・パターンが配列されていることが好ましい。

0027

この構成によれば、露光ヘッドがバーコード・パターンを走査露光することにより、走査方向に延びる露光位置検出用パターンの列を特定することができる。

0028

本発明においては、
上記露光位置検出用パターンは、上記主走査方向エッジが上記副走査方向エッジより短い第1の露光位置検出用パターンと、上記主走査方向エッジが上記副走査方向エッジより長い第2の露光位置検出用パターンとを含み、
上記第1の露光位置検出用パターンと上記第2の露光位置検出用パターンが同一直線上に配列され、
上記露光位置検出用基板は、上記第1の露光位置検出用パターンと上記第2の露光位置検出用パターンの配列方向が上記主走査方向に略沿うように設置され、
上記露光位置算出部は、上記露光ヘッドが上記第1の露光位置検出用パターンの上記副走査方向エッジを含む領域を走査したときの上記反射光の光量と、上記露光ヘッドが上記第2の露光位置検出用パターンの上記主走査方向エッジを含む領域を走査したときの上記反射光の光量に基づき、上記露光位置を算出することを特徴とするが好ましい。

0029

この構成によれば、走査方向エッジが直角方向エッジより短い第1の露光位置検出用パターンと、走査方向エッジが直角方向エッジより長い第2の露光位置検出用パターンとを走査露光することにより、露光位置を算出することができる。また、このような第1の露光位置検出用パターンと第2の露光位置検出用パターンとを用いることにより、例えば長方形状の露光位置検出用パターンを構成すれば済み、階段状エッジを有する複雑な形状の露光位置検出用パターンを構成する必要がない。

0030

本発明に係る露光位置検出方法は、
露光ヘッドによる走査露光の際の露光位置を検出するための露光位置検出方法であって、
露光ヘッドから出射されたビーム光を反射する複数の露光位置検出用パターンが表面に配列された露光位置検出用基板をステージ上に配置する配置ステップと、
上記露光ヘッドにより上記ステージ上の上記露光位置検出用基板に対してビーム光を照射しつつ、上記露光ヘッドと上記ステージの少なくともいずれか一方を主走査方向に沿って相対移動させることにより、上記露光ヘッドによる上記主走査方向に沿った走査露光を行う走査露光ステップと、
上記露光位置検出用基板が上記露光ヘッドにより走査露光されたとき、上記露光位置検出用パターンでの上記ビーム光の反射による反射光を受光する受光ステップと、
上記受光ステップで受光した反射光の光量に基づき上記露光位置検出用基板の露光位置を算出する露光位置算出ステップとを備える。

0031

本発明に係る露光方法は、
基板上の感光性材料にビーム光を照射することにより当該感光性材料を走査露光する露光方法であって、
露光ヘッドから出射されたビーム光を反射する複数の露光位置検出用パターンが表面に配列された露光位置検出用基板をステージ上に配置する配置ステップと、
上記露光ヘッドにより上記ステージ上の上記露光位置検出用基板に対してビーム光を照射しつつ、上記露光ヘッドと上記ステージの少なくともいずれか一方を主走査方向に沿って相対移動させることにより、上記露光ヘッドによる上記主走査方向に沿った走査露光を行う走査露光ステップと、
上記露光位置検出用基板が上記露光ヘッドにより走査露光されたとき、上記露光位置検出用パターンでの上記ビーム光の反射による反射光を受光する受光ステップと、
上記受光ステップで受光した反射光の光量に基づき上記露光位置検出用基板の露光位置を算出する露光位置算出ステップと、
上記露光位置算出ステップで算出された露光位置を記憶する記憶ステップと、
上記露光ヘッドによる上記露光位置検出用基板の所定パターンでの走査露光を2回以上行ったとき、上記露光位置算出ステップによって前回算出された露光位置と、上記露光位置算出ステップによって今回算出された露光位置とのずれ量を算出する位置ずれ算出ステップとを備える。

0032

本発明に係る露光位置検出用基板は、
基板上の感光性材料にビーム光を照射することにより当該感光性材料を走査露光する露光装置の露光位置を検出するための露光位置検出用基板であって、
光透過性材料により形成された基板本体と、
上記基板本体の表面に配列され上記ビーム光を反射する複数の露光位置検出用パターンとを備え、
上記ビーム光が上記露光位置検出用基板表面を走査露光したときの当該ビーム光の反射光光量に基づき当該露光位置検出用基板の露光位置の検出が可能とされたことを特徴とする。

発明の効果

0033

本発明によれば、温度変化による熱膨張や熱収縮、長期使用による経時的形状変化の蓄積により各露光ヘッドによる露光位置が本来の適正位置からずれた場合や、重量の大きなステージが露光走査時に動くことによって露光位置が適正位置からずれた場合であっても、その位置ずれ量を正確に補正することができ、必要に応じてその露光位置を補正することができる露光装置、露光位置検出方法、露光方法および露光位置検出用基板の提供が可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0034

(第1実施形態)
本発明に係る露光装置の第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置を示す斜視図である。図2は、第1実施形態に係る露光装置の構成を示すブロック図である。

0035

第1実施形態に係る露光装置1は、ステージ2と、アクチュエータ3と、ステージ位置制御部4と、ステージ位置計測部5と、露光ヘッド7と、露光ヘッド制御部8と、カメラ9と、アライメント位置計測部10と、描画画像生成部11と、光センサ12と、受光量計測部13と、主走査エンコーダ14と、主走査位置カウンタ部15と、副走査エンコーダ16と、副走査位置カウンタ部17と、記憶部18と、演算処理部19と、露光位置検出用基板20とを備えている。演算処理部19は、露光位置算出部31と位置ずれ算出部32とを含む。

0036

露光装置1は、表面に感光性材料層が形成された液晶ディスプレイ用基板等のガラス基板(以下、感光性基板と称する。図示略)に配線パターンを描画するために、当該感光性基板の感光性材料をレーザ光等のビーム光で走査露光する装置である。

0037

感光性基板の感光性材料を露光する際、感光性基板はステージ2上に設置される。設置された感光性基板はステージ2上において基準位置から位置ずれしていることがある。このため、その位置ずれの補正(アライメント)が配線パターン描画の前に行われる。このアライメントは従来のアライメント方法で行うことができる。

0038

しかしながら、露光ヘッド7の温度変化による熱膨張や熱収縮、長期使用による経時的形状変化の蓄積により、露光ヘッド7の光軸が傾くなどして感光性基板の露光位置が本来の適正位置(所期の露光位置)からずれたり、重量の大きなステージ2が露光走査時に動くことによって露光ヘッド7の光軸が傾くなどして感光性基板の露光位置が適正位置からずれることがある。露光装置1は、この露光位置ずれを検出することができる。また、露光装置1は、必要に応じて、この露光位置ずれの補正(キャリブレーション)を行うことができる。以下、露光装置1の詳細について説明する。

0039

ステージ2は、その上面に、配線パターン描画の際には本基板を、露光位置検出および露光位置ずれ検出の際には露光位置検出用基板20を設置するためのものである。露光位置検出用基板20がステージ2上に設置されて露光位置の検出、露光位置ずれの検出、さらに必要に応じて露光位置のキャリブレーションが行われた後に、ステージ2上に感光性基板が設置され、感光性基板の走査露光が行われる。ステージ2は、通常、石製であり重量が大きい。ステージ2は、その下方に位置するアクチュエータ3によって、露光ヘッド7の主走査方向に沿って往復移動し、また、露光ヘッド7の副走査方向(主走査方向に直交する方向)に沿って往復移動する。これにより、露光ヘッド7は、主走査方向に沿って走査露光を行うことができる。また、ステージ2は、アクチュエータ3により回転することができる。

0040

アクチュエータ3は、電動モータ等から構成される。アクチュエータ3は、ステージ位置制御部4からの指示に応じて主走査方向および副走査方向に沿ってステージ2を移動させ、回転させることができる。

0041

ステージ位置制御部4は、ステージ2を主走査方向および副走査方向に沿って移動させ回転させるための指示をアクチュエータ3に出力する。ステージ位置制御部4は、ステージ2が予め設定された位置に順次移動するようにアクチュエータ3を制御する。

0042

ステージ位置計測部5は、レーザ測長器30からの出力に基づいて、ステージ2の位置を計測する。取得した位置データは、ステージ位置制御部4へ出力される。ステージ位置制御部4は、ステージ位置計測部5から取得した位置データを参照することにより、予め設定された走査位置にステージ2が移動しているかどうかを確認しながら、アクチュエータ3を制御する。また、ステージ位置計測部5が取得した位置データは、受光量計測部13が測定した受光量に対応付けて記憶部18に記憶され、露光位置算出部31での露光位置算出および露光位置ずれ算出部32での露光位置ずれ量算出に用いられる。

0043

露光ヘッド7は、レーザ駆動部と、レーザダイオードと、光変調素子と、レンズ光学系とを含む(いずれも図示せず)。光変調素子は、例えば回折格子型の光変調素子である。回折格子型の光変調素子としては、例えばGLV(Grating Light Valve:グレーチングライトバルブ)(シリコン・ライト・マシーンズ(サニベールカリフォルニア)の登録商標)等が知られている。GLVは、直線状に配列され進入した光の回折角度を個別に制御可能な複数の回折格子を備えている。各回折格子の形状を制御することにより各回折格子における光の回折角度の制御がなされ、これによって光変調がなされる。露光ヘッド7には、各回折格子に個々に対応した1列に並ぶ複数のビーム光出射領域(例えば、1列に並ぶ8000個の領域)が形成されている。1個のビーム光出射領域は、1個の描画画素として機能する。
各レーザダイオードは、レーザ駆動部によって駆動されることでビーム光(レーザ光)を出力する。そのビーム光は、光変調素子により光変調され、描画すべきパターンに応じたビーム光が生成される。光変調素子により光変調されたビーム光は、レンズ光学系を構成する対物レンズの上下方向の移動によって鉛直方向の焦点位置が調節される。焦点位置が調節されたビーム光は、感光性材料に照射される。

0044

露光ヘッド7は、感光性基板の感光性材料を露光する際には、描画画像データを基に生成した制御信号に基づいてGLVの各回折格子における回折角度を制御してビーム光を変調(偏向)する。ビーム光は、偏向によりビーム光出射領域から出射されるか否かが制御される。露光ヘッド7は、射出するか否かが制御された複数本のビーム光により感光性基板の走査露光を行う。また、露光ヘッド7は、露光位置検出用基板20を露光する際には、感光性基板と同じ描画画像データを基に生成した制御信号に基づいてGLVの各回折格子の形状を制御してビーム光を偏向する。露光ヘッド7は、偏向によって射出するか否かが制御された複数本のビーム光により露光位置検出用基板20の走査露光を行う。
設置台21は、レール等を介してステージ2を移動可能に支持し、ステージ2を回転可能に支持する。また、設置台21には、門形のゲート22が取付けられている。ゲート22の梁部には、複数の露光ヘッド7が副走査方向に沿って並ぶように固定されている。

0045

露光ヘッド制御部8は、描画画像データを基に生成した制御信号に基づいて露光ヘッド7のレーザ光出力強度およびGLVの各回折格子の形状を制御する。露光ヘッド制御部8がGLVを制御することにより、露光ヘッド7のいずれのビーム光出射領域(描画画素)からビーム光が出射されるのかが制御される。また、位置ずれ算出部32で位置ずれ量が算出されると、その位置ずれを解消するように制御信号を補正し、補正後の制御信号に基づいて露光ヘッド7の動作を制御する。これにより、露光位置の補正(キャリブレーション)が行われる。具体的な各露光ヘッド7における補正動作は以下の通りある。すなわち、副走査方向の位置ずれに対しては、GLVで形成されるパターンを位置ずれ量に対応した分だけ移動させることにより行うことができる。主走査方向の位置ずれに対しては、ビーム光源の発光タイミングを位置ずれ量に対応した分だけずらすことにより行うことができる。また、主走査方向の位置ずれおよび副走査方向の位置ずれの解消は、GLVからの出射光の焦点位置を調節する光学系をそれぞれ主走査方向および副走査方向に移動させることにより行うこともできる。

0046

カメラ9は、本基板の表面に設けられたアライメント・マークおよび露光位置検出用基板20の表面に設けられたアライメント・マーク(図示略)を撮像するものである。カメラ9は、例えばCCDカメラである。アライメント位置計測部10は、カメラ9が取得した画像データに基づき、アライメント・マークの位置を計測する。ステージ位置制御部4は、アライメント位置計測部10が計測したアライメント・マークの位置を予め設定されたアライメント・マークの基準位置に合わせるようにステージ2を動かすために、アクチュエータ3を制御する。これにより、感光性基板における露光位置および露光位置検出用基板20の位置が補正(アライメント)される。しかしながら、このアライメントによっては、露光ヘッド7の熱膨張、熱収縮等に起因する露光位置ずれは補正されない。アライメントは、ステージ2に感光性基板を設置したときの設置位置ずれおよびステージ2に露光位置検出用基板20を設置したときの設置位置ずれを補正するだけだからである。

0047

描画画像生成部11は、配線等の描画パターンの画像データ(以下、描画画像データと称する)を生成する。露光ヘッド制御部8は、生成された描画画像データに基づき、露光ヘッド7の動作を制御する。位置ずれ算出部32で露光位置ずれ量が算出されたときは、露光ヘッド制御部8は、算出された露光位置ずれ量がゼロに近づくように露光ヘッド7の動作を制御する。すなわち、露光ヘッド制御部8は、GLVの各回折格子の形状や、発光素子の発光タイミングを制御して、レーザ光による走査露光パターンを制御する。

0048

光センサ12は、図3に示されるように、露光ヘッド7から出射されたビーム光33が露光位置検出用基板20で反射されたときの反射光35を受光する。受光された反射光35は光量信号に変換され、A/D変換された後、受光量計測部13へ出力される。

0049

受光量計測部13は、光センサ12からの光量信号に基づき、光センサ12の反射光光量を計測する。露光位置検出用基板20は、後述するように、ガラス等の光透過性材料からなる基板本体23と、基板本体23の表面に設けられた複数の露光位置検出用パターン24とを備えている。
レーザ光等のビーム光は基板本体23に当たると、その殆どが基板本体23内部に入射する。その入射光は、ステージ2の表面に入射する。ステージ2の表面は、反射防止処理つや消し黒色膜形成)がなされている。よって、ステージ2の表面に到達した光は殆ど反射されない。一方、レーザ光は露光位置検出用パターン24に当たるとその殆どが反射する。反射光35は散乱光であり、その一部が光センサ12に入射する。

0050

主走査エンコーダ14は、ステージ2の主走査方向の位置を検出する機器であり、具体的にはリニアスケール等である。主走査エンコーダ14から出力されたパルス信号は、主走査位置カウンタ部15へ出力される。主走査位置カウンタ部15は、主走査エンコーダ14からのパルス信号の数をカウントし、そのカウント数データを演算処理部19へ出力する。演算処理部19は、そのカウント数データに基づきステージ2の主走査方向の位置を測定する。

0051

副走査エンコーダ16は、ステージ2の副走査方向の位置を検出する機器であり、具体的にはリニアスケール等である。副走査エンコーダ16から出力されたパルス信号は、副走査位置カウンタ部17へ出力される。副走査位置カウンタ部17は、副走査エンコーダ16からのパルス信号の数をカウントし、そのカウント数データを演算処理部19へ出力する。演算処理部19は、そのカウント数データに基づきステージ2の副走査方向の位置を測定する。

0052

露光位置検出用基板20は、露光ヘッド7による露光位置を検出するための基板である。露光位置検出用基板20の一例を図4に示す。
露光ヘッド7により露光位置検出用基板20の所定パターンでの走査露光を期間(例えば1ヶ月)を空けて2回以上行ったとき、前回測定した露光位置検出用基板20の露光位置と、今回測定した露光位置検出用基板20の露光位置とを比較することにより、前回の露光位置と今回の露光位置とのずれ量の算出が可能となる。露光位置ずれ量が分かれば、感光性基板を露光する前に露光位置のキャリブレーションを行うことができる。前回の露光位置が正しければ、算出した露光位置ずれ量を実質的にゼロとするようにキャリブレーションを行うことにより、経時変化等に伴う露光位置ずれをなくすことができる。

0053

露光位置検出用基板20は、基板本体23と、基板本体23の上面においてマトリクス状に配列された複数の露光位置検出用パターン24と、露光位置検出用パターン24の列を特定するための複数のバーコード・パターン25とを備える。

0054

基板本体23は、ガラス等の光透過性材料により形成されている。基板本体23は、通常、配線パターンを描画する対象となる感光性基板の本体と同じ材質および大きさで形成される。これは以下の理由による。感光性基板の本体と基板本体23は温度変化で若干伸縮する。基板本体23を感光性基板の本体と同じ材質および大きさで構成することにより、基板本体23と感光性基板の本体は同じ温度では同じ伸縮量を有する。よって、露光位置検出用基板20における露光位置ずれ量を算出し、その露光位置ずれ量をゼロとするように露光位置ずれ補正(キャリブレーション)を行えば、その補正がそのまま感光性基板本体の伸縮に対応した露光位置ずれ補正(キャリブレーション)となるからである。

0055

露光位置検出用パターン24は、ビーム光33を反射する反射膜により形成されている。複数の露光位置検出用パターン24が、基板本体23の表面に配列されている。露光位置検出用基板20は、露光位置検出用パターン24の配列方向が主走査方向に略沿うようにステージ2上に配置される。露光位置検出用パターン24の構成について、以下、詳述する。

0056

図5は、露光位置検出用パターン24の一例を示す図である。
露光位置検出用パターン24は、主走査方向エッジ27と、主走査方向エッジ27に対して直角な副走査方向エッジ28とを含む。露光位置検出用基板20は、主走査方向エッジ27が主走査方向と略平行となるようにステージ2上に配置される。このような配置は、露光位置のアライメントによって行うことができる。すなわち、露光位置検出用基板20の表面に設けた複数のアライメント・マーク(図示せず)をカメラ9で撮像してアライメント・マークの位置を算出し、算出したアライメント・マークの位置と、予め設定されたアライメント・マークの位置とが一致するようにステージ2を動かすことで、アライメントを行うことができる。

0057

露光位置検出用パターン24の主走査方向の配列は、主走査方向エッジ27が延びる方向と平行である。露光位置検出用パターン24の副走査方向の配列は、副走査方向エッジ28が延びる方向と平行である。露光位置検出用基板20は、露光位置検出用パターン24の主走査方向エッジ27が延びる方向が主走査方向に略沿うようにステージ2上に配置される。
なお、経時的形状変化等によって露光ヘッド7の光軸が傾いたりすると、アライメントを行っても主走査方向エッジ27が主走査方向と完全には平行とならない場合があるが、露光装置1はこのような場合であっても対応可能である。

0058

走査ヘッド7が副走査方向エッジ28を含む領域を走査することにより、露光位置算出部31は、反射光光量の変化に基づいて、ビーム光33の照射スポット(図6参照)が露光位置検出用パターン24に到達したこと、および、ビーム光33の照射スポットの幅方向全体(L1)が露光位置検出用パターン24で反射されたときの反射光光量を検出することができる。

0059

また、走査ヘッド7が主走査方向エッジ27を含む領域を走査することにより、ビーム光33は露光位置検出用パターン24によってビーム幅方向の一部が反射される。よって、露光位置算出部31は、ビーム光33が露光位置検出用パターン24によってビーム幅方向の全体(L1)が反射されているときの反射光光量とビーム幅方向の一部が反射されているときの反射光光量の比を求めることにより、主走査方向に直交する方向(副走査方向)の露光位置を算出することができる。また、主走査方向の位置および主走査方向エッジ27を含む領域を走査している時間に基づき、露光位置算出部31は、主走査方向における露光位置を算出することができる。具体的には、反射光光量の変化量や反射光光量の変化位置解析することにより、露光の絶対位置や、前回の露光位置との差分を算出することが可能である。

0060

図5,6に示されるように、主走査方向エッジ27および副走査方向エッジ28により階段状エッジ29が形成される。露光位置算出部31は、露光ヘッド7が階段状エッジ29を含む領域を走査露光したときの反射光の光量変化に基づき、露光位置検出用基板20の露光位置を算出する。露光位置検出用基板20を搭載しているステージ2の位置は、レーザ測長器30からの出力に基づきステージ位置計測部5で計測される。アライメントが行われたときにレーザ測長器30でステージ2の位置を測定しておけば、その後、露光位置検出用基板20の走査露光中におけるステージ2の位置をレーザ測長器30を用いて計測することにより、露光位置算出部31は、ステージ2の移動量から露光位置検出用基板20の露光位置を算出することができる。

0061

階段状エッジ29は、走査ヘッド7が階段状エッジ29のいずれの段を含む領域を走査するかに応じて露光位置検出用パターン24を走査する長さが異なるので、高い精度でビーム光33の露光位置を測定することができる。

0062

図6に示されるように、副走査方向エッジ28の長さX0は、主走査方向と直交する方向(副走査方向)のビーム光幅L1と同程度とされる。

0063

副走査方向エッジ28の長さX0が、副走査方向のビーム光幅L1と同程度なので、ビーム光33の露光位置の算出を確実に行うことができる。その理由は以下の通りである。
副走査方向エッジ28の長さX0が、副走査方向のビーム光幅L1よりかなり短いとき、ビーム光33の幅全体が露光位置検出用パターン24の全幅よりも短くなる場合がある。この場合、ビーム光33の幅方向全体に渡る反射光35が生成されないので、副走査方向におけるビーム光33の露光位置を算出できない可能性がある。また、階段状エッジ29を構成した場合、1個の露光位置検出用パターン24を走査している間に多くの副走査方向エッジ28を走査することとなり、露光位置を算出するための演算が複雑となる。
一方、副走査方向エッジ28の長さが、副走査方向のビーム光幅L1よりかなり長いときは、階段状エッジ29を構成した場合に問題が生じる可能性がある。これは、露光ヘッド7が露光位置検出用パターン24を走査している間に露光ヘッド7の走査領域がいずれの主走査方向エッジ27からも外れてしまい、露光位置を算出できない可能性があるからである。

0064

図4に示されるように、複数の露光位置検出用パターン24が、マトリクス状に露光位置検出用基板20の表面に配列される。マトリクスの列方向が主走査方向エッジ27と平行となり、マトリクスの行方向が副走査方向エッジ28と平行となるように、各露光位置検出用パターン24が配列されている。露光位置検出用基板20は、各露光位置検出用パターン24の主走査方向エッジ27が露光ヘッド7の主走査方向に略沿うようにステージ2上に配置される。露光ヘッド7に走査露光させるために、アクチュエータ3は、露光位置検出用基板20を載せたステージ2を主走査方向および副走査方向に沿って移動させる。露光ヘッド7は、まず主走査方向のストローク全体について走査し、ストロークの一端に到達したら、隣の列まで副走査方向の走査を行う。次いで、露光ヘッド7は、先程の主走査方向の走査とは逆向きの主走査方向の走査をストローク全体について行い、ストロークの他端に到達したら、隣の列まで副走査方向の走査を行う。露光ヘッド7は、そのような主走査方向の走査および副走査方向の走査を繰り返す。

0065

露光位置検出用基板20の表面には、副走査方向における露光位置検出用パターン24の列を特定するためのバーコード・パターン25が配列されている。1個のバーコード・パターン25が、露光位置検出用パターン24のマトリクスの各列毎に設けられている。各バーコード・パターン25は、マトリクスの列方向一端部に配置されている。

0066

バーコード・パターン25を走査露光することにより、副走査方向における露光位置検出用パターン24の列を特定することができる。

0067

ここで、図4乃至9を参照しつつ、露光位置の算出過程について説明する。
まず、長方形状の照射スポットを有するビーム光33が、図4に示されるようにバーコード・パターン25の外端から主走査方向に走査を開始する。バーコード・パターン25を走査することにより、受光量計測部13は、図7の符号55で示すような受光量パターンを計測する。この受光量パターンに基づき、露光位置算出部31は、ビーム光33がこれから走査しようとする露光位置検出用パターン24の列を特定する。

0068

次いで、ビーム光33は、1個目の露光位置検出用パターン24を主走査方向に走査露光する。ビーム光33は、例えば図5、6における下から3番目の段を走査し、次に下から2番目の段を走査し、やがて露光位置検出用パターン24の外へ出て行くものとする。図6に示されるように、ビーム光33の副走査方向のスポット幅をL1、主走査方向のスポット幅をL2、露光位置検出用パターン24の1段当たりの副走査方向エッジ28の長さをX0、露光位置検出用パターン24の1段当たりの主走査方向エッジ27の長さをY0、ビーム光33が下から3番目の段を走査したときの露光幅をX2、ビーム光33が下から2番目の段を走査したときの露光幅を(X1+X2)、ビーム光33が下から3番目の段から露光位置検出用パターン24の下端まで走査したときの主走査方向の露光長さをY1とする。なお、X1+X2は、L1に等しい。

0069

この場合、受光量計測部13による反射光光量の測定値図8に示すようなグラフとなる。図8は、反射光光量の測定値の大きさを、長さx1,x2,y0,y1で表している。x1,x2の比は、図6におけるX1,X2の比に等しい。y0,y1の比は、図6におけるY0,Y1の比に等しい。図8における期間Aは、ビーム光33が基板本体23で反射される期間を表している。期間Bは、ビーム光33が露光位置検出用パターン24で反射される期間を表している。

0070

図8におけるx2は、ビーム光33が露光位置検出用パターン24の下から3番目の段を走査したときの最大反射光光量を示している。(x1+x2)は、ビーム光33の照射スポットが露光位置検出用パターン24の下から2番目の段を走査したときの最大反射光光量を示している。y0は、ビーム光33の照射スポットの一部が下から3番目の段に入ってからビーム光33の照射スポットの一部が下から2番目の段に入るまでの時間を表している。y1は、ビーム光33の照射スポットの一部が下から3番目の段に入ってから照射スポットの一部が露光位置検出用パターン24の下端縁から出るまでの時間を表している。y2は、ビーム光33の照射スポットの主走査方向の全体(L2に相当)が露光位置検出用パターン24の下から3番目の段に入ってから照射スポットの主走査方向の一部が下から2番目の段に入るまでの時間を表している。y3は、ビーム光33の照射スポットの主走査方向の全体が下から2番目の段に入ってから照射スポットの主走査方向の一部が露光位置検出用パターン24の下端縁から出るまでの時間を表している。

0071

露光位置算出部31は、バーコード・パターン25を走査し終わってから1個目の露光位置検出用パターン24に到達して反射光35の受光が始まるまでの時間を計測することにより、主走査方向の走査速度に基づいて、下から3番目の段に到達したと判断することができる。また、露光位置算出部31は、y1の値に基づき、ビーム光33が下から3番目の段に到達して走査を始めたと判断することができる。これにより、露光位置算出部31は、副走査方向の凡その露光位置を算出することができる。
さらに、露光位置算出部31は、x1とx2の比を算出することで、副走査方向の詳細な露光位置を算出することができる。

0072

露光位置算出部31は、y0またはy1の始点の位置に基づき、主走査方向の詳細な露光位置を算出することができる。また、露光位置算出部31は、y1の終点の位置に基づき、主走査方向の詳細な露光位置を算出することができる。

0073

2個目以降の露光位置検出用パターン24についても、露光位置算出部31は、1個目の露光位置検出用パターン24と同様に露光位置を算出することができる。なお、図7に示される例では、露光位置検出用パターン24についての反射光光量を示すグラフ34の形が各露光位置検出用パターン24間で相違している(段の高さが相違している)。これは、露光ヘッド7の主走査方向と露光位置検出用パターン24の配列方向が合っていないことを示している。しかしながら、露光装置1は、このような場合であっても、露光位置を正確に算出することができる。

0074

列目の主走査方向の走査露光を終えたら、露光ヘッド7は、隣の列まで副走査方向へ走査露光し、次に、2列目の主走査方向の走査露光を1列目と同様に行う。これにより、2列目についても露光位置を正確に算出することができる。3列目以降も同様である。

0075

露光ヘッド7が、マトリクス状に配列された複数の露光位置検出用パターン24を走査露光することにより、露光位置算出部31は、露光位置検出用基板20の全体に渡って各露光位置検出用パターン24の露光位置を算出することができる。

0076

次に、露光装置1の露光位置の算出動作について説明する。図9は、露光装置1の露光位置の算出動作を示すフローチャートである。

0077

図9に示されるように、まず、ステージ2の原点復帰等の装置初期化が行われる(ステップS1)。次いで、露光位置検出用基板20がステージ2上に配置される(ステップS2)。露光位置検出用基板20は、ステージ2に設けられた吸着機構(図示略)により吸着保持される。次いで、カメラ9によって露光位置検出用基板20に設けられたアライメント・マークが撮像され、当該マークの位置が検出される。検出したアライメント・マークの位置を、予め設定されたアライメント・マークの基準位置に合わせるようにステージ2が移動する。これにより、ステージ2の設置位置のアライメントが行われる(ステップS3)。アライメントが行われたとき、レーザ測長器30を用いてステージ2の位置が測定される。測定されたステージ2の位置は、ステージ2の基準位置として記憶部18に記憶される。

0078

次いで、主走査方向に延びる直線状のパターンで露光ヘッド7による走査露光が行われる(ステップS4)。走査露光パターンの制御は、各露光ヘッド7に設けられた多数のレーザ光出射領域(描画画素)のうちいずれのレーザ光出射領域からレーザ光を出射させるかを制御すること、および、各レーザ光出射領域からのレーザ光出射強度を制御することにより行うことができる。露光ヘッド7の走査は、ステージ2を主走査方向および副走査方向に順次移動させることにより行われる。露光ヘッド7による走査露光中、光センサ12は各露光位置検出用パターン24でビーム光33を反射したときに生じた反射光35を受光する。受光量計測部13は、反射光35の光量を測定し、測定した反射光光量のデータを露光位置算出部31へ出力する(ステップS5)。また、レーザ測長器30を用いてステージ2の位置が測定される。

0079

次いで、測定した反射光光量が露光位置算出に適しているかどうかが判断される(ステップS6)。ビーム光33が露光位置測定用基板20を走査露光したときに、ビーム光33の露光軌跡が露光位置測定用パターン24と重ならなかった場合は、光センサ12は露光位置測定用パターン24からの反射光35を受光することができない。この場合には、露光位置算出部31は露光位置を算出することができない。よって、このような場合には、露光装置1は、反射光光量が露光位置算出に適していないと判断し、走査露光パターンを変更して露光位置検出を行えるようにする(ステップS8)。露光走査パターンを変更したら、露光装置1はステップS4に戻る。

0080

一方、反射光光量が露光位置算出に適していると判断された場合は、レーザ測長器30によって測定されたステージ2の位置、アライメント時のステージ2の基準位置、および各露光位置検出用パターン24からの反射光光量に基づき、露光位置検出用基板20の露光位置が算出される(ステップS7)。記憶部18は、算出した露光位置を記憶する。これにより、露光位置算出が完了する。

0081

次に、露光装置1の露光位置ずれ算出動作について説明する。図10は、露光装置1の露光位置ずれ算出動作を示すフローチャートである。

0082

上記した露光位置算出を行った後、しばらくの間(例えば1ヶ月)、露光装置1を用いて本基板の走査露光を繰り返すと、露光ヘッド7の光学系等がビーム光の熱によって熱膨張、熱収縮を繰り返し、露光ヘッド7が経時的に形状変化し、露光ヘッド7の光軸が傾くことがある。露光ヘッド7の光軸が傾くと、露光位置が所期位置からずれてしまい、正確な走査露光を行えなくなる可能性がある。

0083

そこで、露光装置1は、露光位置検出用基板20に対する走査露光を再度行って露光位置を再度算出し、前回算出した露光位置と今回算出した露光位置との差分を求めることで前回からの露光位置ずれ量を算出する。そして、必要に応じて、ユーザに警告をしたり、算出した露光位置ずれ量が解消するようにキャリブレーションを行う。以下、露光位置ずれ算出動作について説明する。なお、ステップS1〜ステップS8までは図9の露光位置算出動作と同様なので、その説明を省略する。

0084

露光装置1は、ステップS1〜S8までの動作を行った後、前回算出された露光位置と今回算出された露光位置の差分を算出する(ステップS9)。前回算出された露光位置と今回算出された露光位置が異なるときは、図11に例示されるように、ビーム光33の反射光光量を示すグラフ34の形状は、前回の露光位置算出時(実線で示す)と今回の露光位置算出時(破線で示す)とで相違する。

0085

次いで、その差分が許容範囲内であるかどうかを判断される(ステップS10)。その差分が許容範囲内であればユーザに「OK」の報知がなされ、逆に、その差分が許容範囲を超えていれば、ユーザに「NG」の報知がなされる(ステップS11)。

0086

ステップS11の後、露光装置1は、露光位置のキャリブレーションを行うかどうかをユーザに確認する(ステップS12)。ユーザからキャリブレーションを行うとの指示があったときは、露光装置1は、前回の走査露光時と同じ位置を露光するように、すなわち露光位置ずれが解消するように露光ヘッド7の走査露光パターンを変更することにより、露光位置のキャリブレーションを行う(ステップS13)。走査露光パターンの変更は、GLVの各回折格子の形状や、発光素子の発光タイミングを変更することで行うことができる。一方、キャリブレーションを行わないとの指示があったときは、露光装置1は処理を終了する。以上により、露光装置1の露光位置ずれ算出動作およびキャリブレーションが終了する。

0087

露光装置1によれば、露光ヘッド7が露光位置検出用基板20の表面を走査露光することにより、露光位置検出用パターン24でビーム光が反射されて反射光が生じる。反射光の光量は、ビーム光が露光位置検出用パターン24のどの領域に照射されたかに応じて異なる。露光位置算出部31は、反射光光量に基づいて露光位置検出用基板20の露光位置を算出する。露光ヘッド7による露光位置検出用基板20の所定パターンでの走査露光を2回以上行ったとき、位置ずれ算出部32は、前回測定された露光位置と今回測定された露光位置とを比較することにより、前回の露光位置と今回の露光位置とのずれ量を算出する。
従って、露光装置1によれば、温度変化による熱膨張や熱収縮、長期使用による経時的形状変化の蓄積により各露光ヘッド7による露光位置が本来の適正位置からずれた場合や、重量の大きなステージ2が露光走査時に動くことによって露光位置が適正位置からずれた場合に、その位置ずれ量を正確に算出することができる。また、その露光位置ずれが解消されるように、露光位置ずれ補正(キャリブレーション)を行うことができる。

0088

(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る露光装置について図面を参照しつつ説明する。
図12は、第2実施形態に係る露光装置の構成を示すブロック図である。図13は、第2実施形態で用いられる露光位置検出用基板を示す図である。

0089

第2実施形態に係る露光装置60は、露光位置検出用基板および演算処理部の構成が第1実施形態と相違し、他の構成は第1実施形態と同様である。そこで、第1実施形態と同様の構成については、第1実施形態と同一の参照符号を付してその説明を省略する。

0090

第2実施形態における露光位置検出用基板40は、基板本体41と、基板本体41の上面においてマトリクス状に配列された複数の露光位置検出用パターン42と、露光位置検出用パターン42の列を特定するための複数のバーコード・パターン25とを備える。

0091

露光位置検出用パターン42は、図14に示されるように主走査方向エッジ43が副走査方向エッジ44より短い第1の露光位置検出用パターン45と、主走査方向エッジ46が副走査方向エッジ47より長い第2の露光位置検出用パターン48とを含む。第1の露光位置検出用パターン45は、副走査方向に長い長方形状に形成されている。第2の露光位置検出用パターン48は、主走査方向に長い長方形状に形成されている。

0092

第1の露光位置検出用パターン45と第2の露光位置検出用パターン48は、同一直線上に交互に配列されている。

0093

露光位置検出用基板40は、第1の露光位置検出用パターン45と第2の露光位置検出用パターン48の配列方向が主走査方向に略沿うように設置される。

0094

露光位置算出部49は、露光ヘッド7が第1の露光位置検出用パターン45の副走査方向エッジ44を含む領域を走査したときの反射光の光量変化と、露光ヘッド7が第2の露光位置検出用パターン48の主走査方向エッジ46を含む領域を走査したときの反射光の光量変化に基づき、露光位置を算出する。

0095

ここで、図15乃至18を参照しつつ、露光位置の算出過程について説明する。
まず、長方形状の照射スポットを有するビーム光33がバーコード・パターン25の外端から主走査方向に走査を開始する。バーコード・パターン25を走査することにより、受光量計測部13は、図16の符号55で示すような受光量パターンを計測する。この受光量パターン55に基づき、露光位置算出部49は、ビーム光33がこれから走査しようとする露光位置検出用パターン42の列を特定する。

0096

次いで、ビーム光33は、1個目の露光位置検出用パターン42(第1の露光位置検出用パターン45)を走査露光する。ビーム光33は、副走査方向全体で第1の露光位置検出用パターン45を走査露光し、やがて第1の露光位置検出用パターン45の外へ出て行くものとする。ビーム光33の副走査方向のスポット幅をL11、ビーム光33の主走査方向のスポット幅をL12とする。第1の露光位置検出用パターン45の副走査方向エッジ44の長さをX01、第1の露光位置検出用パターン45の走行方向エッジ43の長さをY01とする。

0097

次いで、ビーム光33は、2個目の露光位置検出用パターン42(第2の露光位置検出用パターン48)を走査露光する。ビーム光33は、副走査方向の一部で第2の露光位置検出用パターン48を走査露光し、やがて第2の露光位置検出用パターン48の外へ出て行くものとする。第2の露光位置検出用パターン48の副走査方向エッジ47の長さをX02、第2の露光位置検出用パターン48の走行方向エッジ46の長さをY02とする。

0098

この場合、受光量計測部13の受光量測定値は図17に示すようなグラフとなる。図17は、受光量測定値の大きさを、x11,x12で表している。x11,x12の比は、図15におけるX11,X12の比と同じである。図17におけるx11は、ビーム光33の副走査方向全体(L1)が第1の露光位置検出用パターン45で反射されたときの最大反射光光量を示している。x12は、ビーム光33の副走査方向の一部が第2の露光位置検出用パターン48で反射されたときの最大反射光光量を示している。y01は、ビーム光33の主走査方向の一部が第1の露光位置検出用パターン45に入ってからビーム光33の主走査方向全体が第1の露光位置検出用パターン45から出るまでの時間を表している。y02は、ビーム光33の主走査方向の一部が第2の露光位置検出用パターン48に入ってからビーム光33の主走査方向全体が第2の露光位置検出用パターン48から出るまでの時間を表している。図17における期間Aは、ビーム光33が基板本体23で反射される期間を表している。期間B1は、ビーム光33が第1の露光位置検出用パターン45で反射される期間を表している。期間B2は、ビーム光33が第2の露光位置検出用パターン48で反射される期間を表している。

0099

露光位置算出部49は、バーコード・パターン25を走査し終わってから1個目の露光位置検出用パターン42に到達して反射光の受光が始まるまでの時間を計測することにより、主走査方向の走査速度に基づいて、露光位置が1個目の露光位置検出用パターン42に到達したと判断することができる。また、露光位置算出部49は、y01の値に基づき、ビーム光33が1個目の露光位置検出用パターン42に到達して走査を始めたと判断することができる。
さらに、露光位置算出部49は、x11とx12の比を算出することで、副走査方向の詳細な露光位置を算出することができる。これは、x11とx12の比に応じて副走査方向の露光位置が異なるからである。

0100

露光位置算出部49は、y01またはy02の始点の位置に基づき、主走査方向の詳細な露光位置を算出することができる。また、露光位置算出部49は、y01またはy02の終点の位置に基づき、主走査方向の詳細な露光位置を算出することができる。

0101

3個目以降の露光位置検出用パターン42についても、露光位置算出部49は、1個目および2個目の露光位置検出用パターン42と同様に露光位置を算出することができる。

0102

1列目の主走査方向の走査露光を終えたら、露光ヘッド7は、隣の列まで副走査方向へ走査露光し、次に、2列目の主走査方向の走査露光を1列目と同様に行う。これにより、2列目についても露光位置を正確に算出することができる。3列目以降も同様である。

0103

露光ヘッド7が、マトリクス状に配列された複数の露光位置検出用パターン42を主走査方向に沿って走査露光することにより、露光位置算出部49は、露光位置検出用基板40の全体に渡って各露光位置検出用パターン42の露光位置を算出することができる。

0104

なお、第2実施形態においては、図17における各台形状部分面積を算出し、各台形面積を反射光光量軸方向に延びる直線で2等分する時間軸方向の位置を算出し、その時間軸方向の位置と主走査方向の位置に基づいて主走査方向の露光位置を算出してもよい。

0105

露光ヘッド7による露光位置検出用基板40の所定パターンでの走査露光を2回以上行ったとき、位置ずれ算出部32は、前回測定された露光位置と今回測定された露光位置とを比較することにより、前回の露光位置と今回の露光位置とのずれ量を算出する。前回算出された露光位置と今回算出された露光位置が異なるときは、図18に例示されるように、ビーム光33の反射光光量を示すグラフ54の形状は、前回の露光位置算出時(実線で示す)と今回の露光位置算出時(破線で示す)とで相違する。

0106

第2実施形態によれば、第1の露光位置検出用パターン45と、第2の露光位置検出用パターン48とを順に走査露光することにより、露光位置を算出することができる。また、このような第1の露光位置検出用パターン45と第2の露光位置検出用パターン48とを用いることにより、階段状エッジを有する複雑な形状の露光位置検出用パターンを構成する必要がない。

0107

なお、本発明においては、露光位置検出用パターンの形状は、上記したものに限定されず、例えば、図19(a)、図20(a)等に示される形状としてもよい。図19(a)に示される露光位置検出用パターン50を走査露光すると図19(b)に示されるような反射光光量パターンが得られる。図20(a)に示される露光位置検出用パターン51を走査露光すると図20(b)に示されるような反射光光量パターンが得られる。

0108

本発明は、液晶ディスプレイ用ガラス基板や半導体ウエハ上の感光性材料をレーザ光等のビーム光で走査露光して配線パターンを描画するための露光装置等に利用可能である。

図面の簡単な説明

0109

第1実施形態に係る露光装置を示す斜視図
第1実施形態に係る露光装置の構成を示すブロック図
第1実施形態において露光ヘッドが露光位置検出用基板を露光走査しているときの反射光を光センサが受光する状態を示す図
第1実施形態における露光位置検出用基板を示す図
第1実施形態における露光位置検出用パターンを示す図
第1実施形態における露光位置検出用パターンとビーム光の大きさの関係を示す図
第1実施形態における露光位置検出用基板を走査露光したときの反射光光量を示す図
第1実施形態における露光位置検出用パターンを走査露光したときの反射光光量を示す図
第1実施形態における露光位置算出動作を示すフローチャート
第1実施形態における露光位置ずれ算出動作を示すフローチャート
第1実施形態において、前回の露光位置算出時と今回の露光位置算出時とでビーム光の反射光光量が相違する場合の各反射光光量を示す図
第2実施形態に係る露光装置の構成を示すブロック図
第2実施形態における露光位置検出用基板を示す図
第2実施形態における露光位置検出用パターンを示す図
第2実施形態における露光位置検出用パターンとビーム光の大きさの関係を示す図
第2実施形態における露光位置検出用基板を走査露光したときの反射光光量を示す図
第2実施形態における露光位置検出用パターンを走査露光したときの反射光光量を示す図
第2実施形態において、前回の露光位置算出時と今回の露光位置算出時とでビーム光の反射光光量が相違する場合の各反射光光量を示す図
(a)は露光位置検出用パターンの他の例を示す図であり、(b)は(a)で示す露光位置検出用パターンを走査露光したときの反射光光量を示す図
(a)は露光位置検出用パターンのさらに他の例を示す図であり、(b)は(a)で示す露光位置検出用パターンを走査露光したときの反射光光量を示す図

符号の説明

0110

1、60露光装置
2ステージ
7露光ヘッド
20、40露光位置検出用基板
23、41基板本体
24、42露光位置検出用パターン
25バーコード・パターン
27、43、46主走査方向エッジ
28、44、47副走査方向エッジ
29階段状エッジ
31,49露光位置算出部
32位置ずれ算出部
33レーザ光(ビーム光)
35反射光
45 第1の露光位置検出用パターン
48 第2の露光位置検出用パターン

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