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技術 除草剤

出願人 国立大学法人愛媛大学多機能フィルター株式会社
発明者 杉本秀樹枝重有祐江崎次夫山本一夫関山真一兼清眞
出願日 2008年3月27日 (13年2ヶ月経過) 出願番号 2008-082313
公開日 2009年10月15日 (11年7ヶ月経過) 公開番号 2009-234979
状態 特許登録済
技術分野 農薬・動植物の保存
主要キーワード 傘部分 ボールタイプ 漁業被害 天然素材由来 エチゼンクラゲ 農業経営 防虫作用 ミズクラゲ
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この項目の情報は公開日時点(2009年10月15日)のものです。
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図面 (2)

課題

天然素材由来の成分を主成分とすることで安全性を担保しながら、しかも、従来の除草剤に比較して効果が劣らず優れた防草効果を発揮して、状態あるいは堪水状態の何れにおいても防草効果を発現する除草剤を提供する。

解決手段

クラゲ乾燥粉砕して得られるクラゲ由来成分を主成分とした除草剤であり、さらには前記クラゲ由来成分に加えて、前記クラゲ由来成分以外の天然物由来成分を有することを特徴とする除草剤である。

概要

背景

従来、水稲畑作などの農耕地における除草管理は、農作物収穫量やその品質に係るとともに、その一方では除草労力なども必要であることから、農業経営に大きな影響を与えてきた。
手取りや除草機などを用いた除草の代替手段として採用されるようになった除草剤は、前述の除草労力を軽減可能であるものの、近年は環境汚染作物への残留が問題となってきている。
これは、除草剤は元々不要な植物(雑草)を枯らすために用いられる農薬、つまり「毒物」であることに基づくものであり、管理を怠ると雑草を枯らす作業者の健康へ悪影響を及ぼしたり、最悪の場合には死に至らしめることもある。
具体的に広く使用される除草剤としては、2,4‐ジクロロフェノキシ酢酸(2,4‐D)にはじまり、以後、フェノキシ系、ウレア系、有機リン系ジフェニルエーテル系、トリアジン系の化学的構造を持った除草剤が上市され、芝生の管理、道路などの雑草防除農業に広く使用されており、林業牧草地、又は野生生物生息地の保護などにも用いられている。

また、除草剤は作用の様式(接触型、吸収移行型(全草型)、土壌処理型)、作用機序ACCアーゼ阻害剤ALS阻害剤EPSP阻害剤、合成オーキシン剤、光化学系II阻害剤、PPO阻害剤、PD阻害剤、HPPD阻害剤、VLCFA合成阻害剤)、殺草選択性(選択性の有無)、化学的構造(フェノキシ系、ウレア系、有機リン系、ジフェニルエーテル系、トリアジン系)等により分類されている。中でも、吸収移行型の非選択的除草剤パラコート作物栽培前に全ての植物を枯らすために用いられているが、動物に対しても毒性が強く、除草剤の中では最も急性毒性が強く、問題となっている。

そこで従来、環境への配慮もあって、例えば特許文献1に開示される「水田用除草剤組成物」のような少量の施用量水田中の雑草を枯死に至らしめる除草剤が発明されている。この水田用除草剤組成物は、有効成分としてベンゾビシクロンメソトリオンの2種類の除草活性化合物を有効成分として含み、その相乗的な作用効果をもって除草を行うので、少量の施用量で済むというものである。

一方、近年日本近海漁場において大量発生して、漁網に大量に引っ掛かることで有名となったクラゲ、特にエチゼンクラゲについては、定置網漁、底曳き漁が操業不能に追い込まれ、漁業関係者に深刻な影響を与えている。
このようなクラゲに対する対応策については様々な検討がなされているが、その中でも注目されつつあるのは、クラゲに含まれるタンパク質を中心とした有効成分の抽出である。
例えば、特許文献2には、「クラゲ由来コラーゲン及びその分解物」としてクラゲからコラーゲンを抽出する方法やコラーゲン分解物を得る方法が開示されている。
また、非特許文献1によれば、独立行政法人理化学研究所と信和化工株式会社は、糖タンパク一種であるムチンがエチゼンクラゲやミズクラゲなど日本沿岸に生息する普通のクラゲに大量に含まれることを発見し、その構造を決定することに成功している。
さらに、福井県立大学の吉中礼二教授らは同じく糖タンパクの一種であるレクチンをエチゼンクラゲから精製する方法を開発している。
特開2007−320951号公報
特開2007−84528号公報
No.315 September 2007理研ニュース<URL:http://www.riken.jp/lab/dri/discovery/jpn/news/newspdf/2007/2007.09_ushida.pdf>

概要

天然素材由来の成分を主成分とすることで安全性を担保しながら、しかも、従来の除草剤に比較して効果が劣らず優れた防草効果を発揮して、状態あるいは堪水状態の何れにおいても防草効果を発現する除草剤を提供する。クラゲを乾燥粉砕して得られるクラゲ由来成分を主成分とした除草剤であり、さらには前記クラゲ由来成分に加えて、前記クラゲ由来成分以外の天然物由来成分を有することを特徴とする除草剤である。

目的

上述した従来の課題を解決すべく、本願の発明者らは、天然素材由来の成分を主成分とすることで安全性を担保しながら、しかも、従来の除草剤に比較して効果が劣らず優れた防草効果を発揮して、畑状態、堪水状態の何れにおいても防草効果を発現する除草剤を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

クラゲ乾燥粉砕して得られるクラゲ由来成分を主成分とした除草剤

請求項2

前記クラゲ由来成分に加えて、前記クラゲ由来成分以外の天然物由来成分を有することを特徴とする請求項1記載の除草剤。

請求項3

前記天然物由来成分は、ヒノキチオールカプサイシン唐辛子)、キチンキトサン木酢竹酢アリシン(にんにく)、イソチオシアン酸アリルワサビ)、アザディラクチンニーム)のうち、少なくとも1種類の天然物由来成分であることを特徴とする請求項2に記載の除草剤。

技術分野

0001

本発明は、天然素材として、クラゲ由来の成分を主成分とした除草剤に関する。

背景技術

0002

従来、水稲畑作などの農耕地における除草管理は、農作物収穫量やその品質に係るとともに、その一方では除草労力なども必要であることから、農業経営に大きな影響を与えてきた。
手取りや除草機などを用いた除草の代替手段として採用されるようになった除草剤は、前述の除草労力を軽減可能であるものの、近年は環境汚染作物への残留が問題となってきている。
これは、除草剤は元々不要な植物(雑草)を枯らすために用いられる農薬、つまり「毒物」であることに基づくものであり、管理を怠ると雑草を枯らす作業者の健康へ悪影響を及ぼしたり、最悪の場合には死に至らしめることもある。
具体的に広く使用される除草剤としては、2,4‐ジクロロフェノキシ酢酸(2,4‐D)にはじまり、以後、フェノキシ系、ウレア系、有機リン系ジフェニルエーテル系、トリアジン系の化学的構造を持った除草剤が上市され、芝生の管理、道路などの雑草防除農業に広く使用されており、林業牧草地、又は野生生物生息地の保護などにも用いられている。

0003

また、除草剤は作用の様式(接触型、吸収移行型(全草型)、土壌処理型)、作用機序ACCアーゼ阻害剤ALS阻害剤EPSP阻害剤、合成オーキシン剤、光化学系II阻害剤、PPO阻害剤、PD阻害剤、HPPD阻害剤、VLCFA合成阻害剤)、殺草選択性(選択性の有無)、化学的構造(フェノキシ系、ウレア系、有機リン系、ジフェニルエーテル系、トリアジン系)等により分類されている。中でも、吸収移行型の非選択的除草剤パラコート作物栽培前に全ての植物を枯らすために用いられているが、動物に対しても毒性が強く、除草剤の中では最も急性毒性が強く、問題となっている。

0004

そこで従来、環境への配慮もあって、例えば特許文献1に開示される「水田用除草剤組成物」のような少量の施用量水田中の雑草を枯死に至らしめる除草剤が発明されている。この水田用除草剤組成物は、有効成分としてベンゾビシクロンメソトリオンの2種類の除草活性化合物を有効成分として含み、その相乗的な作用効果をもって除草を行うので、少量の施用量で済むというものである。

0005

一方、近年日本近海漁場において大量発生して、漁網に大量に引っ掛かることで有名となったクラゲ、特にエチゼンクラゲについては、定置網漁、底曳き漁が操業不能に追い込まれ、漁業関係者に深刻な影響を与えている。
このようなクラゲに対する対応策については様々な検討がなされているが、その中でも注目されつつあるのは、クラゲに含まれるタンパク質を中心とした有効成分の抽出である。
例えば、特許文献2には、「クラゲ由来のコラーゲン及びその分解物」としてクラゲからコラーゲンを抽出する方法やコラーゲン分解物を得る方法が開示されている。
また、非特許文献1によれば、独立行政法人理化学研究所と信和化工株式会社は、糖タンパク一種であるムチンがエチゼンクラゲやミズクラゲなど日本沿岸に生息する普通のクラゲに大量に含まれることを発見し、その構造を決定することに成功している。
さらに、福井県立大学の吉中礼二教授らは同じく糖タンパクの一種であるレクチンをエチゼンクラゲから精製する方法を開発している。
特開2007−320951号公報
特開2007−84528号公報
No.315 September 2007理研ニュース<URL:http://www.riken.jp/lab/dri/discovery/jpn/news/newspdf/2007/2007.09_ushida.pdf>

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、特に農業用除草剤は、散布後短時間で分解するように調整されていたり、特許文献1に開示されるように少量の施用量で足りるように2種類の除草活性化合物を有効成分として含ませているものの、環境負荷は避けられないという課題があった。

0007

上述した従来の課題を解決すべく、本願の発明者らは、天然素材由来の成分を主成分とすることで安全性を担保しながら、しかも、従来の除草剤に比較して効果が劣らず優れた防草効果を発揮して、状態、堪水状態の何れにおいても防草効果を発現する除草剤を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明である除草剤は、クラゲを乾燥粉砕して得られるクラゲ由来成分を主成分とした除草剤である。
このように構成された除草剤では、クラゲ由来成分が除草作用を有する。

0009

また、請求項2に記載の発明である除草剤は、前記クラゲ由来成分に加えて、前記クラゲ由来成分以外の天然由来成分を有する除草剤である。
このように構成された除草剤では、クラゲ由来成分と他の天然由来成分が相乗的な除草作用を有する。

0010

さらに、請求項3に記載の発明である除草剤は、請求項2に記載の発明において、前記天然由来成分は、ヒノキチオールカプサイシン唐辛子)、キチンキトサン木酢竹酢アリシン(にんにく)、イソチオシアン酸アリルワサビ)、アザディラクチンニーム)のうち、少なくとも1種類の天然由来成分であるものである。

発明の効果

0011

本発明の請求項1乃至請求項3に記載の除草剤は、天然物由来の成分を主成分としているため、低コストの除草剤を得ることができる。また、大量発生により定置網漁や底曳き漁が操業不能になるなど漁業被害が甚大なばかりでなく、海水冷却水として利用している発電所運転中止になるなど深刻な被害を引き起こしているエチゼンクラゲを有効に処理することができ、その資源化を図ることもできる。

0012

さらに、請求項2及び請求項3に記載された除草剤においては、クラゲ以外の天然物由来成分を備えているため、相乗的な除草効果を発揮することができる。

発明を実施するための最良の形態

0013

以下に、本発明の実施の最良の形態に係る除草剤について説明する。
まず、本実施の形態に係る除草剤の成分となるクラゲについて説明する。表1は、エチゼンクラゲなどの大型クラゲ一般成分の部分と口腕に分けて示すものである。単位は、重量%であり、括弧内は表外にも説明があるとおり、乾物換算割合(重量%)である。

0014

0015

表1に示されるとおり、傘部分と口腕部分のいずれも、クラゲの成分のほとんどは水分であり、脂肪は含まれず、灰分を除けば残りはほぼタンパク質である。このタンパク質の中に、前述のムチンやレクチンが含まれている。
本実施の形態に係る除草剤は、実施例1として、大型クラゲの一種であるエチゼンクラゲを、小片裁断し、常温真水に3時間浸漬し、塩抜きを行った。得られた小片を脱水し、60〜80℃で乾燥し、クラゲ由来成分を主成分とした除草剤を得た。

0016

次に、本実施の形態に係る除草剤の実施例2として、日本近海で最も普通にクラゲであるミズクラゲを用いて、実施例1と同様の方法でクラゲ由来成分を主成分とした除草剤を得た。
これらの実施例では、クラゲ由来成分以外に製剤成分などは含有させておらず、つまり、除草剤のすべての成分がクラゲ由来成分であるが、クラゲ由来成分主成分としながら展着剤溶媒あるいは増量剤などの製剤成分を添加してもよい。なお、本願明細書及び特許請求の範囲においては、クラゲ由来成分を主成分とする除草剤とは、クラゲ由来成分のみの除草剤も含む概念である。
これら実施例1及び実施例2の除草剤について、防草効果を確認するため4種類の試験を実施した。

0017

(防草効果試験例1)
底面積200cm2のプラスチック容器で、草丈7〜12cmに栽培したヒメムカシヨモギ地際を切断し、本発明の実施例1及び実施例2に係る除草剤を1平方メートル当たり20g相当量散布した。初期1週間は底面給水、その後は通常の散水を行い、加温フレームハウス内で管理した。
なお、除草効果について、4週間後の状態を観察し判定した。試験は各々の実施例について2反復で実施した。その結果を表2に示す。

0018

0019

表2に示すとおり、実施例1及び実施例2に係る除草剤については、ヒメムカシヨモギの地際から切断された部分からの再生はなく、また、新規の発もない状態であった。しかしながら、薬剤無散布の容器については、ヒメムカシヨモギの再生及び発芽も観測された。
これらの結果から、実施例1及び実施例2の除草剤の除草効果が確認された。

0020

(防草効果試験例2)
次に、防草効果試験例2として、草丈が30cm以下のメヒシバ、カヤツリグサが優先し、スベリヒユが発生している圃場内を500cm2の枠で区切り、本発明の実施例1及び実施例2に係る除草剤を1平方メートル当たり20g、50g相当量地表10cm間に混ぜ込んで、その8週間後の状態を観察する試験を実施した。また、対照区として無処理区を設けて、除草剤を混合した区と比較することで防草効果を判定した。
尚、試験は各々の実施例について2反復で2007年6月2日より実施した。その結果を表3に示す。

0021

0022

表3に示すとおり、実施例1及び実施例2の除草剤を1平方メートル当たり20g用いた区では、それぞれメヒシバとカヤツリグサのいずれも無処理区に比較して30%以上残った草種として挙げられるが、実施例1及び実施例2の除草剤を1平方メートル当たり50g用いた区では、メヒシバとカヤツリグサのいずれも無処理区と比べて30%以上残ってはいなかった。
以上の結果から、ヒメムカシヨモギの他にメヒシバあるいはカヤツリグサに対しても防草効果を確認することができた。

0023

(防草効果試験例3)
次に、防草効果試験例3について説明する。
1/5000aのワグネルポットに代掻きした水田土壌充填し、堪水深を4cmとして、ヒエ、コナギ、広葉ホタルイの各種子を土壌表層播種し、ウリカワミズガヤツリ塊茎置床した。さらに、2葉期の水稲(品種コシヒカリ)をポット当たり6株移植した。水稲移植2日後、本発明の実施例1及び実施例2に係る除草剤を1平方メートル当たり50g相当量水面処理した。加温フレームハウス内(水温約25〜30℃)で移植した水稲を生育させ、4週間後、防草効果を評価した。その結果を表4に示す。評価方法としては、0から10までの11段階評価とし、10を「極大の効果」、0を「効果なし」とした。

0024

0025

表4に示すとおり、本発明の実施例1及び実施例2に係る除草剤のいずれを用いた場合においても、各種子を土壌表層に播種したヒエ、コナギ、広葉、ホタルイに対しては、それぞれ極大の効果を得て、塊茎を置床したウリカワ、ミズガヤツリについては、極大とは言えないまでもかなりの防草効果を確認することができた。
なお、水稲に対しての薬害は認められなかった。

0026

(防草効果試験例4)
さらに、防草効果試験例4について説明する。
圃場内に直径30cm、高さ30cmのポットを試験区として設置し、水稲を移植し、本発明の実施例1及び実施例2に係る除草剤を1平方メートル当たり50g相当量全層処理した。化成肥料施用したポットを対照区として移植後40日での雑草個体数比を計測した。その結果を表5に示す。また、各試験区及び対照区から採水して酸化還元電位を測定した。その結果を図1に示す。

0027

0028

表5に示すとおり、対照区に対して、実施例1及び実施例2に係る除草剤を用いたポットでは、いずれも大幅に減少していることが理解できる。本試験例4では、実施例1に係る除草剤と実施例2に係る除草剤で差異が多少出ている。
また、図1に示されるとおり、測定開始後14日から36日目までのすべての測定時点で対照区の酸化還元電位が、実施例1及び実施例2に係る除草剤を用いた試験区のいずれよりも高くなっており、実施例1及び実施例3に係る除草剤を用いた試験区の嫌気度が高くなっていることが理解できる。

0029

以上の4つの試験例で明らかなように、本実施例1及び実施例2に係る除草剤は、優れた防草効果を示しており、従って、クラゲ由来成分を主成分とする除草剤の利用が十分可能であると考えられる。
また、これらの防草効果は、前述のクラゲ由来成分に含まれるムチンあるいはレクチンなどのタンパク質によるものを考えられる。ムチンやレクチンには抗菌作用があることが知られており、この効果が雑草に対する防草効果の発現に寄与したものと考えられる。
すなわち、レクチンは糖質細胞表面糖類鎖を特異的に認識して結合することが知られており、ムチンも同様に細胞表面糖類鎖に結合する。この作用で、畑状態においては雑草の種子や植物の生長点の細胞表面に結合し、植物の発芽抑制効果を発現すると考えられる。
また、堪水状態での防草効果発現には、レクチン、ムチンの効果に加えて、本実施例に係る除草剤が易分解性であり、微生物分解が容易であることによるものと考えられる。すなわち、本実施例に係る除草剤が微生物分解を受ける過程で、微生物の活動が活発となり酸素が大量に消費され一時的に、嫌気状態を引き起こし(図1測定結果参照)、強い還元状態となり植物の発芽生育を抑制すると考えられる。

0030

なお、本願明細書では、実施例1としてエチゼンクラゲを用い、実施例2としてミズクラゲを用いたが、クラゲはそもそも表1に示すとおり水分がそのほとんどを占めており、他の成分はほとんどクラゲの種類によって差がないことから、これらのクラゲの他、鉢虫綱根口クラゲ目あるいは鉢虫綱口クラゲ目のいずれに属する他のクラゲでもよく、また、ホワイトタイプクラゲ、チャナタイプクラゲ、セミチャイナタイプクラゲ、キャノンボールタイプクラゲ及びボールタイプクラゲなどを用いてもよい。

0031

次に、このように優れた防草効果を備えたクラゲ由来成分を主成分とする除草剤にクラゲ由来成分以外の他の天然物由来成分を備えた除草剤について説明する。
天然物由来成分としては、ヒバなどから採取されるヒノキチオール、唐辛子に含まれるカプサイシン、抗菌作用を備えるキチン、キトサン、フェノール類などを含んで殺菌作用を示す木酢や竹酢、ニンニク由来の抗菌作用を備えるアリシン、ワサビや芥子あるいは大根などに含まれて抗菌作用による効果を示すイソチオシアン酸アリル、あるいはニームの種子から抽出されて強い防虫作用を有するアザディラクチンなどがある。
これらは天然物由来の抗菌作用や動植物に対する忌避作用を備えており、既にそれらの効果は知られるものである。
これらヒノキチオール、カプサイシン、キチン、キトサン、木酢液竹酢液、アリシン、イソチオシアン酸アリル、アザディラクチンなどの天然物由来成分のうち、1種類あるいは複数種類を混ぜて全体として略5重量部から20重量部に対して、クラゲ由来成分を略100重量部から200重量部を混合させて、除草剤を作成すればよい。
クラゲ由来成分とこれらの天然物由来成分の相乗効果によって、より高い防草効果を発揮させることが可能である。上述の天然物由来成分の量は、上記の範囲内において適宜選択されてよい。
クラゲ由来成分の略100重量部から200重量部に対して、天然物由来の成分が、略5重量部より少ない場合には天然物由来成分による効果を明確に発揮することができず、略20重量部よりも多い場合にはクラゲ由来成分による効果が減少してしまう。
但し、これらはあくまで目安であり、天然物由来成分による効果を高めたい場合には、クラゲ由来成分を略100重量部に対して上述の天然物由来成分を1種類あるいは複数種類を混ぜて全体として略100重量部程度まで増加させてもよく、特に限定する必要はない。
これら天然物由来成分を添加した除草剤についても、その使用方法はクラゲ由来成分を主成分とする除草剤と同様であり、畑状態の土壌に混ぜたり、あるいは堪水状態にある水田などでは水面処理してもよい。

0032

以上説明したとおり、本願実施例1及び2に記載の除草剤では、天然由来素材としてクラゲを用いことができ、乾燥、粉砕することにより、優れた効果を発現する除草剤を得ることができる。この除草剤は、畑状態及び堪水状態のいずれの状態においても使用可能である。天然由来であることから生分解性も高く、安全性の高い除草剤として利用することが可能である。
また、クラゲ由来成分に加えて、他の天然物由来成分を加える実施例3に記載の除草剤では、クラゲ由来成分とその天然物由来成分のそれぞれによる相乗効果を期待することができ、より適用範囲が広く強度も大きな防草効果を発揮することが可能な除草剤として利用することができる。なお、クラゲ由来成分と他の天然物由来の素材との組み合わせによって効果を損なうことはない。

0033

本発明によれば、クラゲを塩抜きし、乾燥、粉砕することにより、天然物由来の除草剤として利用可能である。また、近年、大量発生により、定置網漁や底曳き漁が操業不能になるなど漁業被害が甚大なばかりでなく、海水を冷却水として利用している発電所が運転中止になるなど、深刻な被害を引き起こしているエチゼンクラゲの駆除と資源化に有効な処理方法となる。

図面の簡単な説明

0034

本発明の実施例1及び実施例2に係る除草剤に対する防草効果試験例4において、試験区と対照区において測定した酸化還元電位の結果を示すグラフである。

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