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技術 複合化回路及び複合化回路を有する電子装置

出願人 株式会社半導体エネルギー研究所
発明者 山崎舜平寺本聡
出願日 2009年6月12日 (10年9ヶ月経過) 出願番号 2009-140920
公開日 2009年10月1日 (10年5ヶ月経過) 公開番号 2009-224796
状態 特許登録済
技術分野 液晶表示装置の制御 陰極線管以外の表示装置の制御 SOI,アクティブマトリクス、SOS
主要キーワード フェライト素子 負荷機 Nチャネル セラミックス素子 複合化回路 薄膜ディスプレイ バリア型 積層素子
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図面 (10)

課題

無線で情報のやり取りを行う機能を有する複合化回路を提供する。

解決手段

活性層と、活性層上に設けられたゲート電極と、ゲート電極上に設けられ、且つ活性層を覆うように設けられた絶縁膜と、活性層の不純物領域と電気的に接続する配線と、を有するトランジスタを備えた回路と、受動素子とを、接着層を用いて積層する。トランジスタ上には保護層として機能する膜が設けられ、この保護層として機能する膜に設けられた開口を介して、受動素子とトランジスタの配線とが電気的に接続されている。

概要

背景

近年、石英基板ガラス基板上に成膜された珪素薄膜を利用してトランジスタを作製する技術が研究されている。それらは、一部で商品化されている。このトランジスタは、薄膜トランジスタやTFTと称されている。

TFTが研究されている主な目的は、液晶表示装置に利用することにある。これは、マトリクス状に配置された多数の画素の一つ一つにTFTをスイッチング素子として配置し、画素電極に保持させる電荷をTFTにより制御する構成を有している。

また、さらに進んだ構成として、アクティブマトリクス回路以外に該回路を駆動するための周辺駆動回路をもTFTで構成し、さらに集積度を高めた構成も知られている。

また、周辺駆動回路以外に、画像情報取り扱う回路や外部との情報をやり取りするための回路を薄膜トランジスタで構成し、全体の構成をシステム化することも考えられている。

近年、いろいろな情報処理機能を有した情報処理端末が注目されている。この情報処理端末は、モバイルコンピュータと称されている。その機能としては、FAX機能電話機能等の通信機能、各種情報の記憶や演算処理機能がある。

この情報処理端末は、携帯できるような小型軽量であることが要求される。また、画像情報を取り扱うための薄膜ディスプレイフラットパネルディスプレイとも称される)を搭載することが要求される。

また、情報処理端末には、当然のことながら、外部との情報のやり取りをするための回路が必要になる。

今後情報伝達手段としてコードレス化が進行するのは必至である。具体的には、高密度な情報をやり取りできるGHz帯以上の電波を利用して、情報のやり取うを行う機能が要求される。

従って、上述したような情報処理端末には、軽量小型化された装置内にGHz帯の電波を発振及び受信できる機能を有する高周波回路が要求される。

一般に上記の高周波回路は、単結晶シリコンウエハーを利用したトランジスタや化合物半導体を利用したトランジスタと、チップ型インダクタコンデンサ、さらにSAW素子のようなフィルター素子とを集積化して構成されている。

しかし、今後ますます多機能化が要求され、さらに小型軽量化薄型化、低コスト化が要求される技術傾向においては、その集積化をさらに高めることは困難であるのが現状である。

概要

無線で情報のやり取りを行う機能を有する複合化回路を提供する。活性層と、活性層上に設けられたゲート電極と、ゲート電極上に設けられ、且つ活性層を覆うように設けられた絶縁膜と、活性層の不純物領域と電気的に接続する配線と、を有するトランジスタを備えた回路と、受動素子とを、接着層を用いて積層する。トランジスタ上には保護層として機能する膜が設けられ、この保護層として機能する膜に設けられた開口を介して、受動素子とトランジスタの配線とが電気的に接続されている。

目的

TFTが研究されている主な目的は、液晶表示装置に利用することにある

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

無線で情報のやり取りを行う機能を有する複合化回路であって、活性層と、前記活性層上に設けられたゲート電極と、前記ゲート電極上に設けられ、且つ前記活性層を覆うように設けられた絶縁膜と、前記活性層の不純物領域と電気的に接続する配線と、を有するトランジスタを備えた回路と、前記回路と重なるように接着層を用いて積層された受動素子とを有し、前記トランジスタ上には保護層として機能する膜が設けられ、前記保護層として機能する膜に設けられた開口を介して、前記受動素子と前記配線とは電気的に接続されていることを特徴とする複合化回路。

請求項2

高周波を扱う機能を有する複合化回路であって、活性層と、前記活性層上に設けられたゲート電極と、前記ゲート電極上に設けられ、且つ前記活性層を覆うように設けられた絶縁膜と、前記活性層の不純物領域と電気的に接続する配線と、を有するトランジスタを備えた回路と、前記回路と重なるように接着層を用いて積層された受動素子とを有し、前記トランジスタ上には保護層として機能する膜が設けられ、前記保護層として機能する膜に設けられた開口を介して、前記受動素子と前記配線とは電気的に接続されていることを特徴とする複合化回路。

請求項3

電波発信及び受信できる機能を有する複合化回路であって、活性層と、前記活性層上に設けられたゲート電極と、前記ゲート電極上に設けられ、且つ前記活性層を覆うように設けられた絶縁膜と、前記活性層の不純物領域と電気的に接続する配線と、を有するトランジスタを備えた回路と、前記回路と重なるように接着層を用いて積層された受動素子とを有し、前記トランジスタ上には保護層として機能する膜が設けられ、前記保護層として機能する膜に設けられた開口を介して、前記受動素子と前記配線とは電気的に接続されていることを特徴とする複合化回路。

請求項4

無線で情報のやり取りを行う機能を有する複合化回路であって、活性層と、前記活性層上に設けられたゲート電極と、前記ゲート電極上に設けられ、且つ前記活性層を覆うように設けられた絶縁膜と、前記活性層の不純物領域と電気的に接続する配線と、を有するトランジスタを備えた回路と、前記回路と重なるように接着層を用いて積層された受動素子とを有し、前記トランジスタ上には放熱層として機能する膜が設けられ、前記放熱層として機能する膜に設けられた開口を介して、前記受動素子と前記配線とは電気的に接続されていることを特徴とする複合化回路。

請求項5

高周波を扱う機能を有する複合化回路であって、活性層と、前記活性層上に設けられたゲート電極と、前記ゲート電極上に設けられ、且つ前記活性層を覆うように設けられた絶縁膜と、前記活性層の不純物領域と電気的に接続する配線と、を有するトランジスタを備えた回路と、前記回路と重なるように接着層を用いて積層された受動素子とを有し、前記トランジスタ上には放熱層として機能する膜が設けられ、前記放熱層として機能する膜に設けられた開口を介して、前記受動素子と前記配線とは電気的に接続されていることを特徴とする複合化回路。

請求項6

電波を発信及び受信できる機能を有する複合化回路であって、活性層と、前記活性層上に設けられたゲート電極と、前記ゲート電極上に設けられ、且つ前記活性層を覆うように設けられた絶縁膜と、前記活性層の不純物領域と電気的に接続する配線と、を有するトランジスタを備えた回路と、前記回路と重なるように接着層を用いて積層された受動素子とを有し、前記トランジスタ上には放熱層として機能する膜が設けられ、前記放熱層として機能する膜に設けられた開口を介して、前記受動素子と前記配線とは電気的に接続されていることを特徴とする複合化回路。

請求項7

請求項1乃至6のいずれか一において、前記受動素子は誘電材料を有していることを特徴とする複合化回路。

請求項8

請求項1乃至6のいずれか一において、前記受動素子は磁性材料を有していることを特徴とする複合化回路。

請求項9

請求項1乃至8のいずれか一において、引き出し端子を有していることを特徴とする複合化回路。

請求項10

請求項1乃至9のいずれか一における前記複合化回路を有する電子装置

請求項11

請求項1乃至9のいずれか一における前記複合化回路とディスプレイとを有することを特徴とする複合化回路を有する電子装置。

技術分野

0001

本明細書で開示する発明は、薄膜トランジスタセラミックス素子フェライト素子とを集積化した構成に関する。本明細書で開示する発明は、例えば、携帯電話で代表されるような小型軽量な情報端末に利用することができる。

背景技術

0002

近年、石英基板ガラス基板上に成膜された珪素薄膜を利用してトランジスタを作製する技術が研究されている。それらは、一部で商品化されている。このトランジスタは、薄膜トランジスタやTFTと称されている。

0003

TFTが研究されている主な目的は、液晶表示装置に利用することにある。これは、マトリクス状に配置された多数の画素の一つ一つにTFTをスイッチング素子として配置し、画素電極に保持させる電荷をTFTにより制御する構成を有している。

0004

また、さらに進んだ構成として、アクティブマトリクス回路以外に該回路を駆動するための周辺駆動回路をもTFTで構成し、さらに集積度を高めた構成も知られている。

0005

また、周辺駆動回路以外に、画像情報取り扱う回路や外部との情報をやり取りするための回路を薄膜トランジスタで構成し、全体の構成をシステム化することも考えられている。

0006

近年、いろいろな情報処理機能を有した情報処理端末が注目されている。この情報処理端末は、モバイルコンピュータと称されている。その機能としては、FAX機能電話機能等の通信機能、各種情報の記憶や演算処理機能がある。

0007

この情報処理端末は、携帯できるような小型軽量であることが要求される。また、画像情報を取り扱うための薄膜ディスプレイフラットパネルディスプレイとも称される)を搭載することが要求される。

0008

また、情報処理端末には、当然のことながら、外部との情報のやり取りをするための回路が必要になる。

0009

今後情報伝達手段としてコードレス化が進行するのは必至である。具体的には、高密度な情報をやり取りできるGHz帯以上の電波を利用して、情報のやり取うを行う機能が要求される。

0010

従って、上述したような情報処理端末には、軽量小型化された装置内にGHz帯の電波を発振及び受信できる機能を有する高周波回路が要求される。

0011

一般に上記の高周波回路は、単結晶シリコンウエハーを利用したトランジスタや化合物半導体を利用したトランジスタと、チップ型インダクタコンデンサ、さらにSAW素子のようなフィルター素子とを集積化して構成されている。

0012

しかし、今後ますます多機能化が要求され、さらに小型軽量化薄型化、低コスト化が要求される技術傾向においては、その集積化をさらに高めることは困難であるのが現状である。

発明が解決しようとする課題

0013

本明細書で開示する発明は、GHz帯といような高い周波数を扱うことのできる高周波回路を集積化できる新規な構成を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0014

本明細書で開示する発明の一つは、
張り合わされた第1及び第2の基板と、
前記第1の基板の張り合わせ面側に形成された薄膜トランジスタでなる回路と、
前記第2の基板の張り合わせ面側に形成されたセラミックス素子でなる回路と、
を有し、
前記薄膜トランジスタでなる回路と前記セラミックス素子でなる回路とは接続されていることを特徴とする。

0015

上記構成において、薄膜トランジスタで発生する熱を放熱させるために第1の基板側に放熱層を配置することは有効である。

0016

また、上記構成において、
セラミックス素子は、誘電材料または磁性材料を利用して構成されたものを用いることができる。

0017

また、セラミックス素子としては、フェライトを利用したものを用いることができる。
放熱層を構成する材料としては、窒化アルミニウム(AlN)以外に、窒化アルミニウムに酸素を添加した材料(AlONと表記される)、サイアロンと総称されるSi、Al、O、Nの元素からなる結晶質化合物、AlONCで示される材料を利用することもできる。

0018

これらの材料は、基板との間や素子との間の応力緩和熱伝導性の制御といった点で有用なものとなる。

0019

また、これらの材料は、電気絶縁性高熱伝導性耐熱性透光性等の特徴を有している。

発明の効果

0020

本明細書で開示する発明を利用することにより、GHz帯というような高い周波数を扱うことのできる高周波回路を集積化できる新規な構成を提供することができる。

0021

即ち、TFTが形成された基板を貫通して接続端子接続配線)を設け、他の基板上に形成された積層素子とこの接続端子を連結することにより、小型に集積化された高周波用モジュールを得ることができる。

0022

本明細書で開示する発明を利用したモジュールを利用することで、携帯型の情報端末をより小型軽量化することができる。さらにまた、低コスト化することができる。

図面の簡単な説明

0023

薄膜トランジスタの作製工程を示す図。
薄膜トランジスタとSAWフォルタとを複合化した構成を作製する工程を示す図。
図2に示す構成の等価回路図及び図2に示す構成の一部を上面から見た拡大図。
薄膜トランジスタの作製工程を示す図。
MOS型トランジスタの寸法と特性との関係を示す図。
薄膜トランジスタとSAWフォルタとを複合化した構成を示す図。
複合化されたモジュールの端部の構成を示す図。
薄膜トランジスタの複合化回路を内蔵した電子装置を示す図。
携帯電話の構成を示すブロック図。

0024

図2に示すように石英基板101上に形成された薄膜トランジスタ回路と、石英基板134上に形成されたSAWフィルター素子とを両基板を貼り合わせることにより複合化する。

0025

こうすることにより、薄膜トランジスタ回路とセラミックス素子とを一体に集積化した構成を得ることができる。

0026

石英基板上に薄膜トランジスタを集積化した構成を採用することは以下の有用性がある。
(1)基板の形状の選択性が高い。
(2)大面積化することができる。
(3)アクティブマトリクス型ディスプレイ等を同一基板上に集積化することができる。
(4)集積度を高めた場合における応力の発生の問題を緩和することができる。

0027

図1図3に本実施例の作製工程を示す。本実施例に示すのは、薄膜トランジスタ回路とSAWフィルタ表面弾性波フィルタ)とを集積化した構成である。SAWフィルタは、BPF(バンドパスフィルター)機能を有している。

0028

ここでは、CMOS回路とその出力に接続されたSAWフィルタとでなる構成を示す。

0029

まず、図1(A)に示すように石英基板101上に結晶性珪素膜でなる薄膜トランジスタの活性層103と106を形成する。活性層の形成方法は後述する。

0030

活性層103と106を形成したら、ゲイト絶縁膜108を形成する。ゲイト絶縁膜は、プラズマCVD法で成膜された酸化珪素膜とその後に成膜された熱酸化膜との積層膜とでなる。

0031

ゲイト絶縁膜108を形成したら、アルミニウムでなるゲイト電極のもととなるパターンを形成する。そして、陽極酸化法により多孔質状陽極酸化膜109、112をまず成膜する。さらに陽極酸化法により緻密なバリア型膜質を有する陽極酸化膜111、113を成膜する。

0032

この2種類の陽極酸化膜の膜質は、陽極酸化時に利用する電解溶液の種類を選択することによって決めることができる。

0033

こうして図1(A)に示す状態を得たる。次にソース及びドレイン領域を形成するための条件で不純物元素ドーピングを行う。

0034

ここでは、左側にPチャネル型のTFTを形成し、右側にNチャネル型のTFTを形成する。

0035

この工程は、プラズマドーピング法を用いて、レジストマスクでそれぞれのTFTが形成される領域を選択的にマスクし、P及びN型を付与するためのドーパント元素を選択的にドーピングすることによって行われる。

0036

この工程において、Pチャネル型のTFTのソース領域102、ドレイン領域104が自己整合適に形成される。また、Nチャネル型のTFTのソース領域107、ドレイン領域105が自己整合適に形成される。

0037

次に多孔質状の陽極酸化膜109と112を選択的に除去する。こうして、図1(B)に示す状態を得る。

0038

図1(B)に示す状態で再度のドーピングを行う。ここでは、先のドーピングよりも低ドーズ量でもって(即ちライトドーピングの条件でもって)ドーピングを行う。

0039

この工程では、115、119、122、126の領域にライトドーピングが行われる。そして115と119の領域がPチャネル型のTFTの低濃度不純物領域となる。また、122と126の領域がNチャネル型のTFTの低濃度不純物領域となる。

0040

こうして図1(B)に示す状態を得る。次に層間絶縁膜として窒化珪素膜128をプラズマCVD法でもって成膜する。さらにポリイミド樹脂膜129をスピンコート法でもって成膜する。

0041

層間絶縁膜に樹脂材料を用いた場合、その表面を平坦にすることができ、後に配線等を形成する場合に有利となる。樹脂材料としては、ポリイミドの他にポリアミドポリイミドアミドアクリルエポキシ等を利用することができる。

0042

こうして図1(C)に示す状態を得る。次にコンタクトホールの形成を行い、Pチャネル型のTFTのソース電極(及びそこから延在したソース配線)130、Nチャネル型のTFTのソース電極(及びそこから延在したソース配線)132、両TFTにおいて共通のドレイン電極(およびそこから延在したドレイン配線)31を形成する。

0043

こうして図1(D)に示す状態を得る。次に図2(A)に示すように電極(及び配線)130〜132を覆って窒化アルミニウムを成膜する。

0044

この窒化アルミニウムは、放熱層として機能する。また保護層としても機能する。

0045

図2(A)に示す状態を得たら、SAWフィルターが形成された対向基板を形成し、それを基板101と貼り合わせる。

0046

対向基板は、セラミックス等の適当な材料でなる基板134上にチタン酸バリウムでなる誘電材料135、電極136が形成されている。

0047

SAWフィルターを上面から見た様子を図3(B)に示す。SAWフィルターは、図3(B)に示すように櫛型の電極136と301とが噛み合うようにして誘電体材料上に形成された構成を有している。

0048

この基板134と基板101とを接着層138を介して貼り合わせることにより、TFT回路とSAWフィルターとでなる複合化回路が得られる。(図2(B))

0049

図2(B)に示す構成の等価回路図3(A)に示す。

0050

本実施例に示すような構成を採用することにより、薄膜トランジスタ(TFT)で構成される各種回路フィルタ素子とを集積化しモジュールとすることができる。

0051

このような構成とすることで、携帯電話や携帯型の情報処理端末に利用できる高周波モジュールを得ることができる。

0052

そしてこのようなモジュール化された部品を利用することにより、携帯電話や携帯型の情報処理端末をより小型化し、また低コスト化することができる。

0053

ここでは、SAWフィルタを集積化する例を示したが、他にインダクタ、チップコンデンサ、フェライトを利用したフィルター等を集積化することができる。

0054

〔薄膜トランジスタの作製工程〕
図1(A)に示す状態が得られるまでの薄膜トランジスタの作製工程を以下に示す。

0055

まず図4(A)に示すように石英ガラス基板101上に減圧熱CVD法により、非晶質珪素膜402を500Åの厚さに成膜する。なお、石英基板の表面は十分に平坦性を有していることが重要となる。

0056

非晶質珪素膜を成膜したら、酸化珪素膜でなるマスク403を形成する。このマスク403は、404で示される部分に開口が形成されている。この開口404の部分において、非晶質珪素膜402が露呈する構造となっている。

0057

この開口は、図面手前側から奥行き方向に長手状を有したものとして形成される。

0058

次にスピンコート法により、100ppm(重量換算)のニッケル元素を含んだ酢酸ニッケル塩溶液を塗布する。こうして、405で示されるようにニッケル元素が表面に接して保持された状態が得られる。(図4(A))

0059

ニッケル元素の導入方法としては、CVD法スパッタ法プラズマ処理イオン注入法等の方法を用いることができる。

0060

またニッケル元素以外に、Fe、Co、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Auから選ばれたものを用いることができる。

0061

次に常圧の窒素雰囲気中において600℃、8時間の加熱処理を施す。この工程では、405で示されるように基板に平行な方向への結晶成長が進行する。(図4(B))

0062

この加熱処理は電気炉において行う。この加熱処理を行うことによって、数十nm〜数百nm程度の径を有する円柱状の結晶構造体が多数平行に配列した状態が得られる。この結晶構造体の長手方向は、405で示される結晶成長方向に一致する。この結晶構造体はその延在する方向に延在する結晶粒界によって仕切られている。また、この結晶粒界は不活性なものであることが確かめられている。

0063

上記の加熱処理は、その温度を450℃〜1100℃程度の間から選択することができる。

0064

結晶化を行うための加熱処理が終了したら、酸化珪素膜でなるマスク403を除去する。そして、HClを3体積%含んだ酸素雰囲気中において、950℃、20分の加熱処理を行う。この工程においては、熱酸化膜が200Åの厚さに成膜れる。そして、珪素膜の厚さは、500Åから400Åへと減少する。

0065

この熱酸化時加熱温度は、800℃〜1100℃、好ましくは900℃〜1100℃の温度で行うことが重要である。

0066

この工程においては、熱酸化膜の形成に伴って、珪素原子不対結合手が減少し、膜中の欠陥が大きく減少する。この熱酸化膜の形成工程は重要であり、この工程を経ることによって、最終的に得られる薄膜トランジスタの高い特性が保証される。

0067

この熱酸化膜中には、珪素膜中に比較して、含まれているニッケル元素が比較的高濃度なものとなる。

0068

この熱酸化膜の形成を行うことによって、円柱状の結晶構造体が顕著な形で得られるようになる。このことは、電子顕微鏡による観察で確認されている。

0069

上記熱酸化膜の成膜が終了したら、その熱酸化膜を除去する。こうすることにより、ニッケル元素を排除することができる。

0070

次に得られた結晶性珪素膜に対してパターニングを行うことにより、図4(C)の103と106とで示されるパターンを得る。

0071

ここで、パターン103はPチャネル型の薄膜トランジスタの活性層となるパターンである。また、106はPチャネル型の薄膜トランジスタの活性層となるパターンである。

0072

活性層を形成したら、ゲイト絶縁膜409を形成するためにまずプラズマCVD法により酸化珪素膜(CVD酸化膜)を200Åの厚さに成膜する。CVD酸化膜を成膜したら、再度の熱酸化を行い熱酸化膜を成膜する。

0073

この熱酸化膜を成膜する工程では、HClを3体積%含有した酸素雰囲気中において、950℃、20分の加熱処理を行う。この工程において、200Åの厚さに熱酸化膜を成膜する。

0074

この熱酸化膜は、先に成膜したCVD酸化膜の内側、即ち活性層との界面付近に成膜される。こうして、内側から順に積層された熱酸化膜とCVD酸化膜とでなるゲイト絶縁膜409が形成される。そして、最終的な活性層の厚さは300Åとなる。(図4(C))

0075

図4(C)に示す状態を得たら、スカンジウムを微量に含有させたアルミニウム膜をスパッタ法によって400nm(4000Å)の厚さに成膜する。そしてこれをパターニングすることにより、図4(D)の410、411で示されるアルミニウムパターンを形成する。このアルミニウムパターンがゲイト電極のもととなるパターンとなる。こうして図4(D)に示す状態を得る。

0076

ここで示すような薄膜トランジスタは、単結晶シリコンウエハーを利用したMOS型トランジスタと同等以上の特性を示す。

0077

図8実線で示されるのは、ここで示す作製方法に従って得た、ゲイト絶縁膜の厚さが30nm(300Å)、チャネル長が0.6 μmの薄膜トランジスタの特性の一例を示すものである。

0078

この薄膜トランジスタは、2μmルールの作製工程でもって、作製したものである。また、チャネル長を短くする方法として、ゲイト電極の側面を陽極酸化する技術を利用している。

0079

図の横軸電源電圧であり、縦軸はDelay Time(遅延時間)である。Delay Timeは、動作速度の逆数に対応するものであり、その値が小さい程、高速動作が可能であることを示すものである。

0080

図8において点線で示される他のデータは、単結晶シリコンウエハーを利用したMOS型トランジスタのものを示す比較データである。

0081

図5に示す比較データは、スケーリング則と呼ばれるMOS型トランジスタの寸法(チャネル長とゲイト絶縁膜の厚さ)とDelay Time(遅延時間)との関係を示すものである。

0082

スケーリング則は、MOS型トランジスタの寸法を小さくしていくと、特定の法則に従って、その高周波特性が高くなるという考え方である。(勿論厳密なものではない)

0083

図5の点線で示すプロット点は、概略ではあるがスケーリング則に従ったものとなっている。

0084

その中で、本明細書で開示する作製方法で得られた薄膜トランジスタは、従来のスケーリング則から予測される高周波特性よりも数ランク高いものとなっていることが見て取れる。

0085

単結晶シリコンウエハーを利用したMOS型トランジスタのスケーリング則に従うならば、実線で示されるTFTのプロット点は、もっとDelay Time(遅延時間)が大きな値となる。

0086

例えば、従来のスケーリング則に従うならば、チャネル長が0.6 μmでゲイト絶縁膜の厚さ(tox)が30nmのMOS型トランジスタのDelay Time(遅延時間)は、少なくともチャネル長が0.5 μm、ゲイト絶縁膜の厚さ(tox)が11nmのプロット点よりも大きなものとなるはずである。

0087

このように、本明細書で開示する薄膜トランジスタは、従来のMOS型トランジスタを凌駕する特性を示す。

0088

本実施例は、図2(B)に示すような構成において、TFTが発する熱をさらに効果的に放熱させる機能を有した構成に関する。

0089

本実施例においては、図6に示すようにTFTが形成される基板上に窒化アルミニウム膜を成膜した構造としたことにある。

0090

このような構成とすると、TFTの活性層が直接冷却層に接する構造となるので、放熱効果をさらに高めることができる。

0091

本実施例は、図3(A)に示すような構成をモジュールとして利用する場合に利用できる構成に関する。

0092

図7にモジュール端部の様子を示す。図には、TFTのソース(またはドレイン)から延在した配線710が外部への引き出し電極引き出し端子)713に接続された状態が示されている。

0093

また、セラミックス素子等から延在する配線711が外部への引き出し電極(引き出し端子)712に接続された状態が示されている。

0094

このような構成とすることにより、モジュール化された基板を装置に設けられた接続端子に直接差し込むことができる。

0095

このような構成とすることにより、装置の汎用性を高めることができ、また生産コストを低減することができる。

0096

本実施例は、図2(B)に示すような構成を採用した場合において、図示しない他の部分にアクティブマトリクス型の液晶表示装置を集積化した場合の例を示す。

0097

この場合、2つの基板の間液晶層を設けたものとすることにより、その部分に液晶表示装置を配置することができる。

0098

こうすることで、TFTと受動素子とで構成する高周波回路とアクティブマトリクス型の液晶表示装置とを集積化することができる。この構成は、携帯型の情報処理端末を構成する部品として好適なものとなる。

0099

本実施例では、薄膜トランジスタ回路と受動素子やセラミックス素子とを複合化した複合化回路を利用した電子装置の例を示す。

0100

図8(A)に示すのは、携帯型の情報処理端末であり、電話回線を利用した通信機能を有している。

0101

この電子装置は、本明細書で開示する複合化回路でなる集積化回路2006を本体2001の内部に備えている。そして、アクティブマトリクス型の液晶ディスプレイ2005、画像を取り込むカメラ部2002、さらに操作スイッチ2004を備えている。

0102

図8(B)に示すのは、ヘッドマウントディスプレイと呼ばれる電子装置である。この装置は、頭に装着して、疑似的に目の前に画像を表示する機能を有している。

0103

この電子装置は、バンド2103によって、本体2101を頭に装着する。画像は、左右の目に対応した液晶表示装置2102によって作成される。

0104

このような電子装置は、小型軽量なものとしなければならので、本明細書で開示する複合化回路を利用するのに好適なものとなる。

0105

図8(C)に示すのは、人工衛星からの信号を基に地図情報や各種情報を表示する機能を有している。アンテナ2204で捉えた衛星からの情報は、本体2201内部に備えた電子回路で処理され、液晶表示装置2202に必要な情報が表示される。

0106

装置の操作は、操作スイッチ2203によって行われる。このような装置においても全体の構成を小型化するための工夫が必要とされる。そして、そのために本明細書で開示する複合化回路を利用することが有用となる。

0107

図8(D)に示すのは、携帯電話である。この電子装置は、本体2301にアンテナ2306、音声出力部2302、液晶表示装置2304、操作スイッチ2305、音声入力部2303を備えている。

0108

このような電子装置においても全体の構成を小型化するために本明細書で開示する複合化回路を利用することが有用となる。

0109

図9図8(D)に示すような電子装置のブロック構成図を示す。

0110

この構成において、例えば、受信状態においては、アンテナ2002で受けた電波は、無線入出力部2003に送られる。そして、無線制御部2007及びCPU2008で制御される辺復調部2004及びチャンネルコーデック部2005を通って、音声処理部2006に送られる。そして、音声処理部2006で駆動されるスピーカ2010から音声情報として出力される。

0111

発振状態においては、マイク2009から音声情報が入力され、上記とは逆の経路を経て、アンテナ2002から電波として出力される。

0112

図10(E)に示す電子装置は、ビデオカメラと称される携帯型の撮像装置である。この電子装置は、本体2401に開閉部材に取り付けられた液晶ディスプレイ2402、開閉部材に取り付けられた操作スイッチ2404を備えている。

0113

さらにまた、本体2401には、画像の受像部2406、集積化回路2407、音声入力部2403、操作スイッチ2404、バッテリー2405が備えられている。

0114

このような電子装置においても全体の構成を小型化するために本明細書で開示する複合化回路を利用することが有用となる。

0115

特に通信機能等の負荷機能が追加されたものとなると、そのための高周波回路を組み込むこと、即ち集積化することが必要となる。

0116

このためには、本明細書で開示する発明を利用することは有用である。

0117

図8(F)に示す電子装置は、投射型の液晶表示装置である。この装置は、本体2501に光源2502、液晶表示装置2503、光学系2504備え、スクリンー2505に画像を投影する機能を有している。

0118

投影型の表示装置も小型軽量化が求められている。従って、そのために本明細書で開示する発明を利用することは有用である。

0119

また、以上示した電子装置における液晶表示装置としては、透過型または反射型のいずれでも利用することができる。表示特性の面では透過型が有利であり、低消費電力や小型軽量化を追求する場合には、反射型が有利である。

0120

また、表示装置として、アクティブマトリクス型のELディスプレイプラズマディスプレイ等のフラットパネルディスプレイを利用することができる。

0121

本実施例は、実施例1に示す構成において、基板として多結晶シリコンウエハーを利用する場合の例を示す。

0122

多結晶シリコンウエハーは、石英基板に比較して数分の1以下のコストで入手することができる。従って、回路および装置のコストを低減することに大きな寄与をすることができる。

0123

本実施例においては、まず多結晶シリコンウエハー上にプラズマCVD法により、酸化珪素膜を1μmの厚さに成膜する。次に熱酸化を行い熱酸化膜を50nm(500Å)の厚さに成膜する。

0124

こうすることで、表面が平坦でまた界面特性の優れた酸化珪素膜を多結晶シリコンウエハー上に形成することができる。

0125

そしてこの酸化珪素膜を下地膜基体)として、その上にTFTを作製する。

0126

なお、多結晶シリコンウエハー上に直接熱酸化膜を成膜し、この熱酸化膜を下地膜として用いることは好ましくない。この場合、基板の多結晶構造を反映して、熱酸化膜の表面が凹凸状になり、TFTの作製、さらにはその特性に悪影響を与えてしまう。

実施例

0127

また、多結晶シリコンウエハーの代わりに単結晶シリコンウエハーを利用することもできるが、その場合には、低コスト性という利点は小さくなる。

0128

101石英基板
102ソース領域
103活性層
104ドレイン領域
105 ドレイン領域
106 活性層
107 ソース領域
108ゲイト絶縁膜
109多孔質状の陽極酸化膜(酸化アルミニウム膜
110アルミニウムでなるゲイト電極
111 緻密な膜質を有する陽極酸化膜(酸化アルミニウム膜)
112 多孔質状の陽極酸化膜(酸化アルミニウム膜)
113 緻密な膜質を有する陽極酸化膜(酸化アルミニウム膜)
114 アルミニウムでなるゲイト電極
115低濃度不純物領域
116オフセットゲイト領域
117チャンネル形成領域
118 オフセットゲイト領域
119 低濃度不純物領域
122 低濃度不純物領域
123 オフセットゲイト領域
124チャネル形成領域
125 オフセットゲイト領域
126 低濃度不純物領域
128窒化珪素膜
129ポリイミド樹脂膜
130ソース電極(ソース配線)
131ドレイン電極(ドレイン配線)
132 ソース電極(ソース配線)
133窒化アルミニウム膜
134 石英基板
135チタン酸ジルコニウム
136電極
137コンタクト用の電極
138接着層
301 136と対になる電極

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