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技術 光学系ならびに該光学系を用いた撮像装置およびデジタル機器

出願人 コニカミノルタアドバンストレイヤー株式会社
発明者 福田泰成福嶋省松坂慶二寺本みゆき
出願日 2008年3月11日 (12年8ヶ月経過) 出願番号 2008-061347
公開日 2009年9月24日 (11年1ヶ月経過) 公開番号 2009-217030
状態 特許登録済
技術分野 レンズ鏡筒 回折格子、偏光要素、ホログラム光学素子 カメラの遮光 レンズ系 偏光要素 光学要素の表面処理 スタジオ装置
主要キーワード 画像撮影ボタン 光学平板 迷光強度 無偏光成分 測定カメラ 偏光イメージング ハーフミラ レンズ形
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課題

本発明は、迷光を低減し、本来の像の情報をより適切に得ることができる光学系、撮像装置およびデジタル機器を提供する。

解決手段

本発明の光学系1Aは、光学像を所定の結像面結像する撮像レンズ系11と、撮像レンズ系11の光軸上におけるいずれかの位置に配設され、入射光直線偏光に変えて射出する直線偏光子12Aとを備え、撮像レンズ系11は、光の進行方向において直線偏光子12Aよりも上流側に、p偏光反射率とs偏光の反射率とに差が有る薄膜13を備える。

概要

背景

近年、例えばパーソナルコンピュータ(PC)や携帯電話等のデジタル機器や例えば車両やロボット等の移動体等、様々な装置にカメラが搭載されるようになってきている。

カメラで撮影する際に、比較的強い光源撮影画面内や撮影画面付近にある場合では、光線光学系を通過する際に、設計通り予期した光線通過位置を通らずに、光学系のレンズ面や、光学平板や、鏡筒等で光線の反射が起こって、迷光が発生してしまう場合がある。このような場合に、この迷光が撮像素子に到達すると、本来結像しない位置に光源の像が結像してしまったり、本来結像させたい像の情報を失ってしまったりしてしまうことがあった。特に、夜間における撮影の場合に、この迷光が撮像素子に到達してしまうと、目立ってしまう。また特に、車載カメラ監視カメラ測定カメラ等の像の情報を比較的重視する場合では、この迷光が撮像素子に到達してしまうと、本来の像の情報を失ってしまうため、より重大な問題となる。

このため、撮像素子に到達した迷光を除去することが望まれる。しかしながら、例えば撮像素子から出力される画像信号画像処理することによって、撮像素子に到達した迷光を除去しようとする場合、除去することが困難であったり、除去した場合に不自然な画像となったりしてしまう場合があった。

一方、特許文献1には、偏光イメージングと呼ばれる技術が開示されている。この特許文献1に開示の技術は、窓ガラス等の偏光成分を含んだ映り込みを除去することは可能である。しかしながら、この特許文献1に開示の技術では、一般的な光学系が利用されており、迷光の除去には、ほとんど効果を得ることができない。
特開2007−086720号公報

概要

本発明は、迷光を低減し、本来の像の情報をより適切に得ることができる光学系、撮像装置およびデジタル機器を提供する。本発明の光学系1Aは、光学像を所定の結像面に結像する撮像レンズ系11と、撮像レンズ系11の光軸上におけるいずれかの位置に配設され、入射光直線偏光に変えて射出する直線偏光子12Aとを備え、撮像レンズ系11は、光の進行方向において直線偏光子12Aよりも上流側に、p偏光の反射率とs偏光の反射率とに差が有る薄膜13を備える。

目的

本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、迷光を低減し、本来の像の情報をより適切に得ることができる光学系を提供することである。また、本発明は、この光学系を用いた撮像装置およびデジタル機器を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

光学像を所定の結像面結像する撮像レンズ系と、前記撮像レンズ系の光軸上におけるいずれかの位置に配設され、入射光直線偏光に変えて射出する直線偏光子とを備え、前記撮像レンズ系は、光の進行方向において前記直線偏光子よりも上流側に、p偏光反射率とs偏光の反射率とに差が有る薄膜を備えることを特徴とする光学系。

請求項2

前記撮像レンズ系は、少なくともガラスレンズを備え前記薄膜は、前記ガラスレンズに備えられ、下記(1)および(2)の条件式満足することを特徴とする請求項1に記載の光学系。1[%]≦Rs(α)−Rp(α)・・・(1)40[°]<α<60[°]・・・(2)ただし、α:薄膜への光線入射角[°]Rs(α):光線入射角α[°]で薄膜へ入射した場合におけるs偏光の反射率[%]Rp(α):光線入射角α[°]で薄膜へ入射した場合におけるp偏光の反射率[%]

請求項3

前記撮像レンズ系は、少なくとも樹脂材料製レンズを備え、前記薄膜は、前記樹脂材料製レンズに備えられ、下記(1)および(2)の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の光学系。1[%]≦Rs(α)−Rp(α)・・・(1)40[°]<α<60[°]・・・(2)ただし、α:薄膜への光線入射角[°]Rs(α):光線入射角α[°]で薄膜へ入射した場合におけるs偏光の反射率[%]Rp(α):光線入射角α[°]で薄膜へ入射した場合におけるp偏光の反射率[%]

請求項4

前記薄膜は、p偏光の反射率が450nm乃至650nmの波長域で、下記(3)の条件式を満足することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の光学系。Rp(50)<1.5[%]・・・(3)ただし、Rp(50):光線入射角50[°]で薄膜へ入射した場合におけるp偏光の反射率[%]

請求項5

前記直線偏光子は、少なくとも2枚含まれ、それら主軸が互いに異なる方向に向くように配置されることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の光学系。

請求項6

前記直線偏光子は、フォトニック結晶で構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の光学系。

請求項7

請求項1、請求項2、請求項3、請求項5および請求項6のうちのいずれかに記載の光学系と、光学像を電気的な信号に変換する撮像素子とを備え、前記光学系が前記撮像素子の受光面上に光学像を形成可能とされていることを特徴とする撮像装置

請求項8

前記光学系の前記薄膜は、前記撮像素子の参照波長で、下記(3)の条件式を満足することを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。Rp(50)<1.5[%]・・・(3)ただし、Rp(50):光線入射角50[°]で薄膜へ入射した場合におけるp偏光の反射率[%]

請求項9

前記薄膜は、前記撮像素子に到達する強度の強い迷光反射面に備えることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の撮像装置。

請求項10

前記撮像素子から出力される画像信号から迷光を除去するための画像処理部をさらに備えることを特徴とする請求項7ないし請求項9のいずれかに記載の撮像装置。

請求項11

前記撮像素子および前記直線偏光子は、偏光撮像ステムであることを特徴とする請求項7ないし請求項10のいずれかに記載の撮像装置。

請求項12

請求項7ないし請求項11のいずれかに記載の撮像装置と、前記撮像装置に、被写体の静止画撮影および動画撮影の少なくとも一方の撮影を行わせる制御部とを備えることを特徴とするデジタル機器

技術分野

0001

本発明は、迷光を低減することができる光学系ならびにこの光学系を用いた撮像装置およびデジタル機器に関する。

背景技術

0002

近年、例えばパーソナルコンピュータ(PC)や携帯電話等のデジタル機器や例えば車両やロボット等の移動体等、様々な装置にカメラが搭載されるようになってきている。

0003

カメラで撮影する際に、比較的強い光源撮影画面内や撮影画面付近にある場合では、光線が光学系を通過する際に、設計通り予期した光線通過位置を通らずに、光学系のレンズ面や、光学平板や、鏡筒等で光線の反射が起こって、迷光が発生してしまう場合がある。このような場合に、この迷光が撮像素子に到達すると、本来結像しない位置に光源の像が結像してしまったり、本来結像させたい像の情報を失ってしまったりしてしまうことがあった。特に、夜間における撮影の場合に、この迷光が撮像素子に到達してしまうと、目立ってしまう。また特に、車載カメラ監視カメラ測定カメラ等の像の情報を比較的重視する場合では、この迷光が撮像素子に到達してしまうと、本来の像の情報を失ってしまうため、より重大な問題となる。

0004

このため、撮像素子に到達した迷光を除去することが望まれる。しかしながら、例えば撮像素子から出力される画像信号画像処理することによって、撮像素子に到達した迷光を除去しようとする場合、除去することが困難であったり、除去した場合に不自然な画像となったりしてしまう場合があった。

0005

一方、特許文献1には、偏光イメージングと呼ばれる技術が開示されている。この特許文献1に開示の技術は、窓ガラス等の偏光成分を含んだ映り込みを除去することは可能である。しかしながら、この特許文献1に開示の技術では、一般的な光学系が利用されており、迷光の除去には、ほとんど効果を得ることができない。
特開2007−086720号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、迷光を低減し、本来の像の情報をより適切に得ることができる光学系を提供することである。また、本発明は、この光学系を用いた撮像装置およびデジタル機器を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。すなわち、本発明の一態様にかかる光学系は、光学像を所定の結像面に結像する撮像レンズ系と、前記撮像レンズ系の光軸上におけるいずれかの位置に配設され、入射光直線偏光に変えて射出する直線偏光子とを備え、前記撮像レンズ系は、光の進行方向において前記直線偏光子よりも上流側に、p偏光の反射率とs偏光の反射率とに差が有る薄膜を備えることを特徴とする。

0008

一般に、迷光(ゴーストフレア)は、撮像素子に到達するまでに光学系内において、少なくとも1回反射している。上記構成の光学系では、撮像レンズ系の光学面に薄膜を備えているので、光学面の反射率を低下させることができるから、撮像素子に到達するまでに、迷光の強度を低減することが可能となる。さらに、前記薄膜を備えているので、反射損失を低減することができ、その分、透過率が向上するため、より明るい本来の像を得ることが可能となる。また、光源から放射される光の強度に伴って迷光の強度も増加するため、光源から放射される光そのものの強度が強い場合には、迷光による影響が撮像画像で目立ってしまう場合がある。このような場合でも、上記構成の光学系では、前記薄膜による迷光強度の低減に加えて、直線偏光子を光学系内に少なくとも1枚備えているので、直線偏光子の主軸に対し直交する偏光を持つ迷光を除去することが可能となる。しかも上記構成の光学系では、前記薄膜は、p偏光の反射率とs偏光の反射率とに差が有るので、迷光のp偏光の強度とs偏光の強度とに差が生じるから、直線偏光子によって効果的に迷光を除去することが可能となる。このように上記構成の光学系では、前記特性の薄膜および直線偏光子が相互に共働することによって、迷光を低減し、本来の像の情報をより適切に得ることが可能となる。

0009

また、上述の光学系において、前記撮像レンズ系は、少なくともガラスレンズを備え前記薄膜は、前記ガラスレンズに備えられ、下記(1)および(2)の条件式満足することを特徴とする。
1[%]≦Rs(α)−Rp(α) ・・・(1)
40[°]<α<60[°] ・・・(2)
ただし、αは、薄膜への光線入射角[°]であり、Rs(α)は、光線入射角α[°]で薄膜へ入射した場合におけるs偏光の反射率[%]であり、そして、Rp(α)は、光線入射角α[°]で薄膜へ入射した場合におけるp偏光の反射率[%]である。

0010

この構成によれば、光線入射角αが40度を上回る条件で、p偏光の反射率とs偏光の反射率との差(=Rs(α)−Rp(α))を1パーセント以上とすることで、薄膜の製造難度を既存の薄膜と同程度に抑えつつ、偏光子によって迷光強度を効果的に低減することが可能となる。一方、光線入射角αが60度を下回る条件で、p偏光の反射率とs偏光の反射率との差を1パーセント以上とすることでもまた、薄膜の製造難度を既存の薄膜と同程度に抑えつつ、偏光子によって迷光強度を低減することが可能となる。

0011

また、上述の光学系において、前記撮像レンズ系は、少なくとも樹脂材料製レンズを備え、前記薄膜は、前記樹脂材料製レンズに備えられ、下記(1)および(2)の条件式を満足することを特徴とする。
1[%]≦Rs(α)−Rp(α) ・・・(1)
40[°]<α<60[°] ・・・(2)
ただし、αは、薄膜への光線入射角[°]であり、Rs(α)は、光線入射角α[°]で薄膜へ入射した場合におけるs偏光の反射率[%]であり、そして、Rp(α)は、光線入射角α[°]で薄膜へ入射した場合におけるp偏光の反射率[%]である。

0012

一般的に、ガラスレンズに較べて、樹脂材料製レンズの薄膜は、反射率が高くなるため、迷光の防止を目的として樹脂材料製レンズを使用することは、困難であった。上記構成のように、撮像レンズ系に樹脂材料製レンズが使用されたとしても、光学系が本発明にかかる構成とされることによって、樹脂材料製レンズに起因する迷光を低減することができる。したがって、樹脂材料製レンズの使用によって低コスト化を図ることができ、そして、迷光に強い光学系を実現することが可能となる。さらに、光線入射角αが40度を上回る条件で、p偏光の反射率とs偏光の反射率との差(=Rs(α)−Rp(α))を1パーセント以上とすることで、薄膜の製造難度を既存の薄膜と同程度に抑えつつ、偏光子によって迷光強度を効果的に低減することが可能となる。一方、光線入射角αが60度を下回る条件で、p偏光の反射率とs偏光の反射率との差を1パーセント以上とすることでもまた、薄膜の製造難度を既存の薄膜と同程度に抑えつつ、偏光子によって迷光強度を低減することが可能となる。

0013

また、これら上述の光学系において、前記薄膜は、p偏光の反射率が450nm乃至650nmの波長域で、下記(3)の条件式を満足することを特徴とする。
Rp(50)<1.5[%] ・・・(3)
ただし、Rp(50)は、光線入射角50[°]で薄膜へ入射した場合におけるp偏光の反射率[%]である。

0014

一般に、薄膜では、p偏光の反射率を小さくするとs偏光の反射率が高くなる傾向にある。上記構成の光学系では、直線偏光子を備えているので、s偏光と異なる方向に主軸を持つ直線偏光子によって、s偏光の迷光を低減することが可能であるから、p偏光の反射率を小さくすることが可能となる。そして、上記構成の光学系では、前記薄膜のp偏光の反射率を略可視領域で1.5パーセント未満とすることによって、迷光の波長に依らずに前記迷光の強度を低減することが可能となる。したがって、光源の種類に依らずにクリアな画像(鮮明な画像)を得ることが可能となる。

0015

また、これら上述の光学系において、前記直線偏光子は、少なくとも2枚含まれ、それら主軸が互いに異なる方向に向くように配置されることを特徴とする。

0016

この構成によれば、直線偏光子の主軸に対し、直交する偏光を持つ迷光を除去することができ、1枚の直線偏光子の場合に較べて迷光をより除去することが可能となる。

0017

また、これら上述の光学系において、前記直線偏光子は、フォトニック結晶で構成されることを特徴とする。

0018

この構成によれば、撮像素子の面上に、異なる方向を主軸に持つ偏光子を複数配置することが容易となり、効果的に迷光を低減することが可能となる。

0019

そして、本発明の他の一態様にかかる撮像装置は、これら上述のうちのいずれかに記載の光学系と、光学像を電気的な信号に変換する撮像素子とを備え、前記光学系が前記撮像素子の受光面上に光学像を形成可能とされていることを特徴とする。

0020

この構成によれば、迷光を低減し、本来の像の情報をより適切に得ることができる撮像装置の提供が可能となる。

0021

また、上述の撮像装置において、前記光学系の前記薄膜は、前記撮像素子の参照波長で、下記(3)の条件式を満足することを特徴とする。
Rp(50)<1.5[%] ・・・(3)
ただし、Rp(50)は、光線入射角50[°]で薄膜へ入射した場合におけるp偏光の反射率[%]である。

0022

一般に、薄膜では、p偏光の反射率を小さくするとs偏光の反射率が高くなる傾向にある。上記構成の撮像装置では、直線偏光子を備えているので、s偏光と異なる方向に主軸を持つ直線偏光子によって、s偏光の迷光を低減することが可能であるから、p偏光の反射率を小さくすることが可能となる。そして、上記構成の撮像装置では、前記薄膜のp偏光の反射率を前記撮像素子において最も重視される参照波長に対し、1.5パーセント未満とすることによって、撮影した画像に対し迷光を効果的に低減することが可能となる。

0023

また、これら上述の撮像装置において、前記薄膜は、前記撮像素子に到達する強度の強い迷光の反射面に備えることを特徴とする。

0024

この構成によれば、効果的に撮像素子に到達する迷光の強度を低減することが可能となる。ここで、“強度の強い迷光”とは、迷光の存在を目視にて容易に確認できる状態をいう。このため、前記薄膜は、p偏光の反射率とs偏光の反射率とに差が比較的大きいことが好ましく、さらに、撮像レンズ系の他の光学面(前記薄膜を備えていない光学面)には、例えばフレア等の前記強度の強い迷光以外の迷光成分を低減するために、p偏光の反射率とs偏光の反射率とに差が比較的小さい薄膜を備えることが好ましい。

0025

また、これら上述の撮像装置において、前記撮像素子から出力される画像信号から迷光を除去するための画像処理部をさらに備えることを特徴とする。

0026

この構成によれば、画像処理部によってさらに迷光を低減することが可能となる。特に、画像処理部は、前記画像信号から前記撮像装置に到達した光線の偏光状態を検出することも可能であり、この検出した偏光状態の情報を利用することが可能であるので、より簡易な手法によって画像信号から迷光を除去することが可能となる。

0027

また、これら上述の撮像装置において、前記撮像素子および前記直線偏光子は、偏光撮像ステムであることを特徴とする。

0028

この構成によれば、迷光の偏光状態に依らず、無偏光成分光線強度を算出することができ、迷光の偏光方向と略垂直にない場合でも、効果的に迷光を低減することが可能となる。

0029

そして、本発明の他の一態様にかかるデジタル機器は、これら上述のいずれかに記載の撮像装置と、前記撮像装置に、被写体の静止画撮影および動画撮影の少なくとも一方の撮影を行わせる制御部とを備えることを特徴とする。

0030

このような構成によれば、迷光を低減し、本来の像の情報をより適切に得ることができるデジタル機器の提供が可能となる。

発明の効果

0031

本発明によれば、迷光を低減し、本来の像の情報をより適切に得ることができる光学系、撮像装置およびデジタル機器を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0032

以下、本発明に係る実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。

0033

(第1実施形態)
図1は、第1実施形態における撮像装置および光学系の説明のための、その構成を模式的に示したレンズ断面図である。図1において、撮像装置21Aは、光学系1Aと、光学像を電気的な信号に変換する撮像素子2と備え、光学系1Aが撮像素子2の受光面上に例えば物体(被写体)等の光学像を形成可能とされている。

0034

光学系1Aは、撮像素子2の受光面(像面)上に光学像を形成するものであって、撮像レンズ系11と、直線偏光子12Aと、薄膜13とを備えて構成されている。そして、図1に示す例では、光学系1Aは、さらに、開口絞り14を備えている。

0035

撮像レンズ系11は、光学像を所定の結像面、本実施形態では撮像素子2の受光面に結像するものであり、物体側より像側へ順に、物体側に凸の負レンズである第1レンズL1と、物体側に凸の負レンズである第2レンズL1と、物体側に凸の正レンズである第3レンズL3と、像側に凸の正レンズである第4レンズL4とを備えている。本実施形態の撮像レンズ系11は、4枚レンズ構成となっている。なお、撮像レンズ系11は、後述の第2ないし第6実施形態も同様に、光学像を所定の結像面に結像するものであれば、任意のレンズ枚数で任意の構成を採用することが可能である。

0036

ここで、本明細書において、面形状に関する表記は、近軸曲率に基づいた表記であり、そして、レンズについて、「凹」、「凸」または「メニスカス」という表記を用いた場合、これらは光軸近傍(レンズの中心付近)でのレンズ形状を表しているもの(近軸曲率に基づいた表記)とする。

0037

直線偏光子12Aは、撮像レンズ系11の光軸AX上におけるいずれかの位置に配設され、入射光を直線偏光に変えて射出する光学素子である。第1実施形態では、直線偏光子12Aは、撮像レンズ系11の像側に、より具体的には、撮像素子2の前面に配設されている。直線偏光子12Aは、例えば、ポリマー偏光フィルムによって構成される。

0038

薄膜13は、撮像レンズ系11内であって光の進行方向において直線偏光子12Aよりも上流側に備えられた、p偏光の反射率とs偏光の反射率とに差が有る反射防止膜である。薄膜13は、例えば、誘電体多層膜によって構成され、例えば、イオンプレーティング法スパッタリング法等の真空蒸着法等の公知の製造方法を用いて形成される。本実施形態では、薄膜13は、第2レンズL2における物体側の光学面(レンズ表面)に形成されている。

0039

開口絞り14は、物面の光軸AX上の点を出て像面の光軸AX上の点に達する光線のうち、光軸AXとなす角が最も大きな光線を決定する部材である。本実施形態では、開口絞り14は、第3レンズL3と第4レンズL4との間に配設される。

0040

撮像素子2は、光学像を電気的な信号に変換するものである。撮像素子2は、例えば、光学系1Aによって結像された光学像における光量に応じてR(赤)、G(緑)、B(青)の各成分の画像信号に光電変換して所定の画像処理部(不図示)へ出力する素子である。

0041

このような構成の撮像装置21Aでは、物体側の被写体光学像が光学系1Aにより撮像素子2の受光面まで導かれ、撮像素子2によって被写体光学像が撮像される。そして、撮像装置21Aの撮像素子2から画像信号が図略の画像処理部へ出力される。

0042

そして、一般に、迷光(ゴースト・フレア)は、撮像素子に到達するまでに光学系内において、少なくとも1回反射している。このような構成の光学系1Aおよび撮像装置21Aでは、撮像レンズ系11の光学面に薄膜13を備えているので、光学面の反射率を低下させることができるから、撮像素子2に到達するまでに、迷光の強度を低減することが可能となる。さらに、薄膜13を備えているので、反射損失を低減することができ、その分、透過率が向上するため、より明るい本来の被写体光学像を得ることが可能となる。また、光源から放射される光の強度に伴って迷光の強度も増加するため、光源から放射される光そのものの強度が強い場合には、迷光による影響が、画像信号から形成される撮像画像で目立ってしまう場合がある。このような場合でも、上記構成の光学系1Aおよび撮像装置21Aでは、薄膜13による迷光強度の低減に加えて、直線偏光子12Aを光学系1A内に少なくとも1枚備えているので、直線偏光子12Aの主軸に対し直交する偏光を持つ迷光を除去することが可能となる。しかも上記構成の光学系1Aおよび撮像装置21Aでは、薄膜13は、p偏光の反射率とs偏光の反射率とに差が有るので、迷光のp偏光の強度とs偏光の強度とに差が生じるから、直線偏光子12Aによって効果的に迷光を除去することが可能となる。このように上記構成の光学系1Aおよび撮像装置21Aでは、前記特性の薄膜13および直線偏光子12Aが相互に共働することによって、迷光を効果的に低減し、本来の像の情報をより適切に得ることが可能となる。

0043

また、上記構成の光学系1Aおよび撮像装置21Aでは、第2レンズL2における物体側の光学面に薄膜13が形成されている。迷光となる光線が、前記薄膜13に比較的大きく斜め入射しており、前記薄膜13を備えることによって、p偏光とs偏光との反射率が大きく異なり、効果的に迷光を低減することが可能となる。

0044

次に、別の実施形態について説明する。

0045

(第2実施形態)
図2は、第2実施形態における撮像装置および光学系の説明のための、その構成を模式的に示したレンズ断面図である。第1実施形態における光学系1Aおよび撮像装置21Aでは、直線偏光子12Aは、撮像レンズ系11の像側に配設されたが、図2に示すように、第2実施形態における光学系1Bおよび撮像装置21Bは、撮像レンズ系11内に、より具体的には第3レンズL3と第4レンズL4との間に、さらにより具体的には、開口絞り14と第4レンズL4との間(開口絞り14の像側)に配設される。第2実施形態における光学系1Bおよび撮像装置21Bは、直線偏光子12Aの配設位置が異なるだけで、他は、第1実施形態における光学系1Aおよび撮像装置21Aと同様であるので、その説明を省略する。

0046

このような構成によっても第2実施形態における光学系1Bおよび撮像装置21Bは、第1実施形態における光学系1Aおよび撮像装置21Aと同様に、迷光を効果的に低減し、本来の像の情報をより適切に得ることが可能となる。

0047

特に、直線偏光子12Aが開口絞り14付近に配設されることによって、撮像素子の前に配設した場合と比較して、直線偏光子12Aのサイズを低減することができ、低コスト化を図ることが可能となる。

0048

なお、第1実施形態では、直線偏光子12Aは、撮像レンズ系11の像側に配設され、第2実施形態では、直線偏光子12Aは、開口絞り14の像側に配設されたが、これに限定されるものではなく、要は、直線偏光子12Aは、光の進行方向において前記薄膜13よりも下流側であって撮像素子2よりも上流側、すなわち前記薄膜13と撮像素子2との間に配設されればよい。

0049

次に、別の実施形態について説明する。

0050

(第3実施形態)
図3は、第3実施形態における撮像装置および光学系の説明のための、その構成を模式的に示したレンズ断面図である。第3実施形態における光学系1Cおよび撮像装置21Cでは、直線偏光子12Bは、図3に示すように、フォトニック結晶で構成されている。第3実施形態における光学系1Cおよび撮像装置21Cは、直線偏光子12Aに代え、フォトニック結晶で構成される直線偏光子12Bが用いられるだけで、他は、第1実施形態における光学系1Aおよび撮像装置21Aと同様であるので、その説明を省略する。

0051

フォトニック結晶は、屈折率の異なる材料が周期的に並んだ構造体を指しており、2次元または3次元の周期構造体が特にフォトニック結晶と呼ばれる。フォトニック結晶は、材料的な結晶と異なり一般的に光の波長と同程度もしくはより小さい周期的な屈折率分布を内部に備える人工的な光学素子のことである。フォトニック結晶は、半導体において原子核の周期ポテンシャルによって電子電子波)がブラッグ反射を受けバンドギャップが形成される現象と同様に、周期的な屈折率分布によって光波がブラッグ反射を受け、光に対するバンドギャップ(フォトニックバンドギャップ)が形成されるという特徴を有している。このフォトニックバンドギャップでは、光の存在自体が不可能となるので、フォトニック結晶によって光を制御することができ、直線偏光子を構成することが可能である。

0052

フォトニック結晶で構成される直線偏光子12Bは、軸方向に実効的な屈折率が異なる、2次元の光学多層膜から構成される。

0053

第3実施形態における光学系1Cおよび撮像装置21Cでは、直線偏光子12Bがフォトニック結晶で構成されているので、撮像素子2の面上に、異なる方向を主軸に持つ直線偏光子を複数配置することが容易となり、効果的に迷光を低減し、本来の像の情報をより適切に得ることが可能となる。

0054

次に、別の実施形態について説明する。

0055

(第4実施形態)
図4は、第4実施形態における撮像装置および光学系の説明のための、その構成を模式的に示したレンズ断面図である。第4実施形態における光学系1Dおよび撮像装置21Dは、図4に示すように、第2レンズL2における物体側の光学面に形成される薄膜13−1を備えると共に、第1レンズL1における像側の光学面に形成される薄膜13−2も備えている。薄膜13−1および薄膜13−2は、p偏光の反射率とs偏光の反射率とに差が有る反射防止膜であり、薄膜13−1と薄膜13−2とは、同一であってもよく、また異なっていてもよい。同一である場合では、異なるレンズであっても同時に蒸着可能であり、大量生産に適当であり、低コスト化に繋がる。また異なっている場合では、各レンズへの迷光の入射角を考慮して最適な膜設計を行うことができ、より迷光の低減が可能となる。

0056

なお、本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。

0057

第4実施形態における光学系1Dおよび撮像装置21Dは、薄膜13の個数が多い点を除き、他は、第1実施形態における光学系1Aおよび撮像装置21Aと同様であるので、その説明を省略する。

0058

第4実施形態における光学系1Dおよび撮像装置21Dでは、撮像レンズ系11内に複数の薄膜13を備えているので、より効果的に迷光を低減し、本来の像の情報をさらにより適切に得ることが可能となる。

0059

なお、第1ないし第3実施形態では、1個の薄膜13が第2レンズL2における物体側の光学面に形成され、第4実施形態では、2個の薄膜13−1および薄膜13−2が第2レンズL2における物体側の光学面および第1レンズL1における像側の光学面のそれぞれに形成されたが、これに限定されるものではなく、要は、撮像レンズ系11内において、光の進行方向において直線偏光子12(12A、12B)よりも上流側に、薄膜13が少なくとも1個あればよい。

0060

次に、別の実施形態について説明する。

0061

(第5実施形態)
図5は、第5実施形態における撮像装置および光学系の説明のための、その構成を模式的に示したレンズ断面図である。第5実施形態における光学系1Eおよび撮像装置21Eは、図5に示すように、前記薄膜13(13−1)が形成されている第2レンズL2における物体側の光学面を除く撮像レンズ系11内の各光学面に形成される一般的な反射防止膜15(15−1〜15−6)を備えている。

0062

第5実施形態における光学系1Eおよび撮像装置21Eは、薄膜13(13−1)が形成されている第2レンズL2における物体側の光学面を除く撮像レンズ系11内の各光学面に一般的な反射防止膜15(15−1〜15−6)が形成されている点を除き、他は、第1実施形態における光学系1Aおよび撮像装置21Aと同様であるので、その説明を省略する。

0063

図5に示す構成の撮像レンズ系11では、第2レンズL2における物体側の光学面は、撮像素子2に到達する強度の強い迷光の反射面である。“強度の強い迷光”とは、上述したように、迷光の存在を目視にて容易に確認できる状態である。また、“一般的な反射防止膜”とは、前記薄膜13と対比される膜であり、各偏光の反射率を異ならせることを目的とするものではなく、例えばフレア等の前記強度の強い迷光以外の迷光成分を低減することを目的としたものである。なお、前記一般的な反射防止膜15は、両偏光の反射率間に差があってもよいが、前記薄膜13における両偏光の反射率間の差より小さい。

0064

したがって、前記薄膜13は、p偏光の反射率とs偏光の反射率とに差が比較的大きいことが好ましく、さらに、前記一般的な反射防止膜15は、例えばフレア等の前記強度の強い迷光以外の迷光成分を低減する程度の、p偏光の反射率とs偏光の反射率とに差が比較的小さいことが好ましい。

0065

第5実施形態における光学系1Eおよび撮像装置21Eでは、撮像素子2に到達する強度の強い迷光の反射面である第2レンズL2における物体側の光学面に前記薄膜13を備えているので、より効果的に撮像素子2に到達する迷光の強度を低減し、本来の像の情報をより適切に得ることが可能となり、そして、撮像レンズ系11におけるその他の光学面に一般的な反射防止膜15−1〜15−6を備えているので、さらに、より効果的に撮像素子2に到達する迷光の強度を低減し、本来の像の情報をより適切に得ることが可能となる。

0066

次に、別の実施形態について説明する。

0067

(第6実施形態)
図6は、第6実施形態における撮像装置および光学系の説明のための、その構成を模式的に示したレンズ断面図である。第6実施形態における光学系1Fおよび撮像装置21Fは、図6に示すように、それら主軸が互いに異なる方向に向くように配置された2枚の直線偏光子12A−1、12A−2を備えている。

0068

より具体的には、第6実施形態における撮像装置21Fは、光学系1Fと、光学像を電気的な信号に変換する2個の撮像素子2−1および撮像素子2−2と備え、光学系1Fが撮像素子2−1および撮像素子2−2の各受光面上に例えば物体(被写体)等の光学像をそれぞれ形成可能とされている。

0069

光学系1Fは、各撮像素子2−1、2−2の各受光面(像面)上に光学像をそれぞれ形成するものであって、撮像レンズ系11と、ビームスプリッタ17と、2個の直線偏光子12A−1、12A−2と、薄膜13とを備えて構成されている。そして、図6に示す例では、光学系1Fは、さらに、開口絞り14を備えている。

0070

撮像レンズ系11、薄膜13および開口絞り14は、それぞれ、第1実施形態における撮像レンズ系11、薄膜13および開口絞り14と同様である。

0071

ビームスプリッタ17は、入射光を2つに分岐して射出する光学素子である。本実施形態では、図6に示すように、ビームスプリッタ17は、光線の進行方向を90度偏角する2個の偏角プリズムを備え、それらの偏角面が互いに向かい合うように、これら2個の偏角プリズムが接合されて構成されており、そして、その接合面には、ハーフミラ半透鏡)が形成されている。

0072

直線偏光子12A−1、12A−2は、撮像レンズ系11の光軸AX上におけるいずれかの位置に配設され、入射光を直線偏光に変えて射出する光学素子であり、第1実施形態における直線偏光子12Aと同様である。本実施形態では、一方の直線偏光子12A−1は、ビームスプリッタ17で分岐した一方の光線が入射するように配設され、他方の直線偏光子12A−2は、ビームスプリッタ17で分岐した他方の光線が入射するように配設される。本実施形態では、ビームスプリッタ17が上述したように偏角面で接合した断面直角二等辺三角の2個の偏角プリズムを備えて構成されているので、ビームスプリッタ17の断面は、正方形であり、一方の直線偏光子12A−1は、ビームスプリッタ17の入射面に対向する第1射出面に、その入射面が平行となるように配設され、他方の直線偏光子12A−2は、ビームスプリッタ17の入射面と直交する第2射出面に、その入射面が平行となるように配設されている。なお、直線偏光子12A−1、12A−2は、一方または双方がフォトニック結晶で構成される直線偏光子12Bであってもよい。

0073

撮像素子2−1、2−2は、光学像を電気的な信号に変換するものであり、第1実施形態における撮像素子2と同様である。一方の撮像素子2−1は、ビームスプリッタ17で分岐した一方の光線が一方の直線偏光子12A−1を介して入射するように配設され、他方の撮像素子2−2は、ビームスプリッタ17で分岐した他方の光線が他方の直線偏光子12A−2を介して入射するように配設される。

0074

第6実施形態における光学系1Fおよび撮像装置21Fでは、2個の直線偏光子12A−1、12A−2を備えるので、直線偏光子12A−1、12A−2の各主軸に対し、直交する偏光を持つ迷光をそれぞれ除去することができ、1枚の直線偏光子12Aの場合に較べて迷光をより除去することが可能となる。したがって、第6実施形態における光学系1Fおよび撮像装置21Fでは、より効果的に撮像素子2−1、2−2に到達する迷光の強度を低減し、本来の像の情報をより適切に得ることが可能となる。

0075

なお、本実施形態における光学系1Fおよび撮像装置21Fは、2個の直線偏光子12A−1、12A−2を備えて構成されたが、それ以上の直線偏光子12Aを備えて構成されてもよい。

0076

なお、第1ないし第6実施形態における各撮像装置21A〜21Fにおいて、光学系1A〜1Fの像側には、例えば、使用用途、撮像素子2、撮像装置21A〜21Fの構成等に応じて、例えば、ローパスフィルタ赤外線カットフィルタ等の光学フィルタを適宜に配置されてもよい。

0077

また、第1ないし第6実施形態における各光学系1A〜1Fおよび各撮像装置21A〜21Fにおいて、前記薄膜13が形成される第2レンズL2は、ガラスレンズであってもよく、また樹脂材料製レンズであってもよい。そして、このような場合において、前記薄膜13は、薄膜13への光線入射角をα[°]とし、光線入射角α[°]で薄膜へ入射した場合におけるs偏光の反射率をRs(α)[%]とし、そして、光線入射角α[°]で薄膜へ入射した場合におけるp偏光の反射率をRp(α)[%]とする場合に、下記(1)および(2)の条件式を満足することが好ましい。
1[%]≦Rs(α)−Rp(α) ・・・(1)
40[°]<α<60[°] ・・・(2)
光線入射角αが40度を上回る条件で、p偏光の反射率とs偏光の反射率との差を1パーセント以上とすることで、薄膜の製造難度を既存の薄膜と同程度に抑えつつ、偏光子によって迷光強度を効果的に低減することが可能となる。一方、光線入射角αが60度を下回る条件で、p偏光の反射率とs偏光の反射率との差を1パーセント以上とすることでもまた、薄膜の製造難度を既存の薄膜と同程度に抑えつつ、偏光子によって迷光強度を低減することが可能となる。

0078

一般的に、ガラスレンズに較べて、樹脂材料製レンズの薄膜は、反射率が高くなるため、迷光の防止を目的として樹脂材料製レンズを使用することは、困難であった。しかしながら、光学系1A〜1Fおよび撮像装置21A〜21Fが上述の構成とされることで、前記薄膜13が形成される第2レンズL2に樹脂材料製レンズが使用されたとしても、樹脂材料製レンズに起因する迷光を低減することができる。したがって、樹脂材料製レンズの使用によって低コスト化を図ることができ、そして、迷光に強い光学系1Aおよび撮像装置21Aを実現することが可能となる。

0079

そして、このような場合において、さらに好ましくは、前記薄膜13は、下記(1’)および(2’)の条件式を満足することが好ましい。
1.2[%]≦Rs(α)−Rp(α) ・・・(1’)
40[°]<α<60[°] ・・・(2’)
上記(1’)および(2’)の条件式を満足することによって、より迷光を効果的に低減し、本来の像の情報をさらにより適切に得ることが可能となる。

0080

さらに、このような場合において、さらに好ましくは、前記薄膜13は、下記(1”)および(2”)の条件式を満足することが好ましい。
1.5[%]≦Rs(α)−Rp(α) ・・・(1”)
40[°]<α<60[°] ・・・(2”)
上記(1”)および(2”)の条件式を満足することによって、さらに、より迷光を効果的に低減し、本来の像の情報をさらにより適切に得ることが可能となる。

0081

また、このような場合において、撮像レンズ系11の中で前記薄膜13が形成される第2レンズL2以外のレンズ(第1レンズL1、第3レンズ、第4レンズ)における1または複数のレンズが樹脂材料製レンズであってもよい。

0082

また、第1ないし第6実施形態における各光学系1A〜1Fおよび各撮像装置21A〜21Fにおいて、前記薄膜13は、光線入射角50[°]で薄膜13へ入射した場合におけるp偏光の反射率をRp(α)[%]とする場合に、撮像素子2の参照波長で、下記(3)の条件式を満足することが好ましい。
Rp(50)<1.5[%] ・・・(3)
一般に、薄膜では、p偏光の反射率を小さくするとs偏光の反射率が高くなる傾向にある。このような構成の各光学系1A〜1Fおよび各撮像装置21A〜21Fでは、直線偏光子12A、12Bを備えているので、s偏光と異なる方向に主軸を持つ直線偏光子によって、s偏光の迷光を低減することが可能であるから、p偏光の反射率を小さくすることが可能となる。そして、上記構成の各光学系1A〜1Fおよび各撮像装置21A〜21Fでは、前記薄膜13のp偏光の反射率を撮像素子2において最も重視される参照波長に対し、1.5パーセント未満とすることによって、撮影した画像に対し迷光を効果的に低減することが可能となる。

0083

そして、このような場合において、より好ましくは、前記薄膜13は、下記(3’)の条件式を満足することが好ましい。
Rp(50)<1.0[%] ・・・(3’)
上記(3’)の条件式を満足することによって、より迷光を効果的に低減し、本来の像の情報をより適切に得ることが可能となる。

0084

さらに、このような場合において、さらにより好ましくは、前記薄膜13は、下記(3”)の条件式を満足することが好ましい。
Rp(50)<0.5[%] ・・・(3”)
上記(3”)の条件式を満足することによって、さらに、より迷光を効果的に低減し、本来の像の情報をより適切に得ることが可能となる。

0085

また、第1ないし第6実施形態における各光学系1A〜1Fおよび各撮像装置21A〜21Fにおいて、前記薄膜13は、光線入射角50[°]で薄膜13へ入射した場合におけるp偏光の反射率をRp(α)[%]とする場合に、p偏光の反射率が450nm乃至650nmの波長域で、上記(3)の条件式を満足することが好ましく、また上記(3’)の条件式を満足することがより好ましく、また上記(3”)の条件式を満足することがさらにより好ましい。

0086

このような構成の各光学系1A〜1Fおよび各撮像装置21A〜21Fでは、直線偏光子12A、12Bを備えているので、s偏光と異なる方向に主軸を持つ直線偏光子によって、s偏光の迷光を低減することが可能であるから、p偏光の反射率を小さくすることが可能となる。そして、上記構成の各光学系1A〜1Fおよび各撮像装置21A〜21Fでは、前記薄膜13のp偏光の反射率を略可視領域で1.5パーセント未満とすることによって、迷光の波長に依らずに前記迷光の強度を低減することが可能となる。したがって、光源の種類に依らずにクリアな画像(鮮明な画像)を得ることが可能となる。

0087

また、第1ないし第6実施形態における各光学系1A〜1Fおよび各撮像装置21A〜21Fにおいて、撮像素子2から出力される画像信号から迷光を除去するための画像処理部をさらに備えてもよい。このような構成の各光学系1A〜1Fおよび各撮像装置21A〜21Fでは、この画像処理部によってさらに迷光を低減することが可能となる。特に、画像処理部は、前記画像信号から撮像装置2に到達した光線の偏光状態を検出することも可能であり、この検出した偏光状態の情報を利用することが可能であるので、より簡易な手法によって画像信号から迷光を除去することが可能となる。

0088

例えば、特開2007−086720号公報に開示されているように、少なくとも2個の異なる方向を向いた偏光子が撮像素子2の前に配置されることによって、撮像素子2で異なる偏光状態のイメージが同時に取得され、それらの差分に基づいて偏光状態を検出することができる。そして、この検出した偏光状態に基づいて迷光が除去される。例えば、複数の画像を比較して、各画素の最も暗い部分を抽出することによって、無偏光状態の画像を簡易に得ることができる。

0089

また、第1ないし第6実施形態における各光学系1A〜1Fおよび各撮像装置21A〜21Fにおいて、撮像素子2および直線偏光子12(12A、12B)は、偏光撮像システムであってもよい。偏光撮像システムは、少なくとも2個の異なる方向を向いた偏光子をその前に配置した撮像素子2を備えた偏光イメージングシステムである。このような構成の各光学系1A〜1Fおよび各撮像装置21A〜21Fでは、迷光の偏光状態に依らず、無偏光成分の光線強度を算出することができ、迷光の偏光方向と略垂直にない場合でも、効果的に迷光を低減することが可能となる。

0090

例えば、特開2007−086720号公報に開示されているように、少なくとも2個の異なる方向を向いた偏光子が撮像素子2の前に配置されることによって、撮像素子2で異なる偏光状態のイメージが同時に取得される。ここで、偏光子を透過した透過光には、当該偏光子に応じた偏光成分Aと、偏光子に依らない(各偏光子に共通な)均一な無偏光成分Bとが含まれる。このため、前記イメージに所定の画像処理(情報処理)を施すことで前記イメージを偏光成分Aと無偏光成分Bとに分離し、これら分離した偏光成分Aおよび無偏光成分Bを再構成することによって、迷光を低減した画像が得られる。

0091

なお、偏光成分Aは、光を偏光子に通した場合、偏光子の回転角度により強度が変化する成分をいい、いわゆる直線偏光および楕円偏光をいう。無偏光成分Bは、光を偏光子に通した場合、偏光子の回転角度により強度が変化しない成分をいい、いわゆる無偏光および円偏光をいう。

0092

次に、前記薄膜13(13A〜13D)の実施例について説明する。
(薄膜13の第1実施例)
第1実施例の薄膜13Aは、設計中心波長λ0=550nmの光に対する7層構成の反射防止膜であり、BK7の基板上に、表1に示す材料および光学的膜厚で第1層から第7層まで順次に積層されて構成された。なお、表1において、ZrTiO4は、ここではオプトロン株式会社製「OH−5」である。表2および表3も同様である。

0093

0094

図7ないし図9は、第1実施例の薄膜における入射角に対する反射特性を示す図である。図7は、入射光波長450nmの場合を示し、図8は、入射光波長550nmの場合を示し、図9は、入射光波長650nmの場合を示す。図7ないし図9横軸は、度単位で表す入射角であり、それらの縦軸は、パーセント単位で表す反射率である。実線がs偏光を示し、破線がp偏光を示す。図10ないし図12は、第1実施例の薄膜における波長に対する反射特性を示す図である。図10は、薄膜13Aへの光線入射角0度の場合を示し、図11は、薄膜13Aへの光線入射角20度の場合を示し、図12は、薄膜13Aへの光線入射角40度の場合を示す。図10ないし図12の横軸は、nm単位で表す波長であり、それらの縦軸は、パーセント単位で表す反射率である。実線がs偏光を示し、破線がp偏光を示す。

0095

このように設計された薄膜13Aの反射特性を図7ないし図12に示す。図7ないし図12から分かるように、波長550nmにおいて、薄膜13Aへの光線入射角αが40[°]〜60[°]の場合、s偏光の反射率とp偏光の反射率との差が1.0[%]以上となっており、なおかつ、波長450nm〜650nmの略可視領域において、薄膜13Aへの光線入射角αが50[°]の場合、p偏光の反射率が1.0[%]以下となっている。

0096

(薄膜13の第2実施例)
第2実施例の薄膜13Bは、設計中心波長λ0=850nmの光に対する4層構成の反射防止膜であり、BK7の基板上に、表2に示す材料および光学的膜厚で第1層から第4層まで順次に積層されて構成された。

0097

0098

図13は、第2実施例の薄膜における入射角に対する反射特性を示す図である。図13は、入射光波長850nmの場合を示し、その横軸は、度単位で表す入射角であり、その縦軸は、パーセント単位で表す反射率である。実線がs偏光を示し、破線がp偏光を示す。図14ないし図16は、第2実施例の薄膜における波長に対する反射特性を示す図である。図14は、薄膜13Bへの光線入射角0度の場合を示し、図15は、薄膜13Bへの光線入射角20度の場合を示し、図16は、薄膜13Bへの光線入射角40度の場合を示す。図14ないし図16の横軸は、nm単位で表す波長であり、それらの縦軸は、パーセント単位で表す反射率である。実線がs偏光を示し、破線がp偏光を示す。

0099

このように設計された薄膜13Bの反射特性を図13ないし図16に示す。図13ないし図16から分かるように、設計中心波長である波長850nmの近赤外領域において、薄膜13Bへの光線入射角αが40[°]〜60[°]の場合、s偏光の反射率とp偏光の反射率との差が2.0[%]以上となっており、なおかつ、設計中心波長である波長850nmの近赤外領域において、薄膜13Bへの光線入射角αが50[°]の場合、p偏光の反射率が0.2[%]以下となっている。

0100

(薄膜13の第3実施例)
第1実施例の薄膜13Cは、設計中心波長λ0=550nmの光に対する3層構成の反射防止膜であり、BK7の基板上に、表3に示す材料および光学的膜厚で第1層から第3層まで順次に積層されて構成された。

0101

0102

図17ないし図19は、第3実施例の薄膜における入射角に対する反射特性を示す図である。図17は、入射光波長450nmの場合を示し、図18は、入射光波長550nmの場合を示し、図19は、入射光波長650nmの場合を示す。図17ないし図19の横軸は、度単位で表す入射角であり、それらの縦軸は、パーセント単位で表す反射率である。実線がs偏光を示し、破線がp偏光を示す。図20ないし図22は、第3実施例の薄膜における波長に対する反射特性を示す図である。図20は、薄膜13Cへの光線入射角0度の場合を示し、図21は、薄膜13Cへの光線入射角20度の場合を示し、図22は、薄膜13Cへの光線入射角40度の場合を示す。図20ないし図22の横軸は、nm単位で表す波長であり、それらの縦軸は、パーセント単位で表す反射率である。実線がs偏光を示し、破線がp偏光を示す。

0103

このように設計された薄膜13Cの反射特性を図17ないし図22に示す。図17ないし図22から分かるように、波長450nm〜650nmの略可視領域において、薄膜13Cへの光線入射角αが40[°]〜60[°]の場合、s偏光の反射率とp偏光の反射率との差が4.0[%]以上となっている。

0104

(薄膜13の第1実施例)
第4実施例の薄膜13Dは、設計中心波長λ0=550nmの光に対する4層構成の反射防止膜であり、ZEONEX(商標)E48Rの基板上に、表4に示す材料および光学的膜厚で第1層から第4層まで順次に積層されて構成された。

0105

0106

図23ないし図25は、第4実施例の薄膜における入射角に対する反射特性を示す図である。図23は、入射光波長450nmの場合を示し、図24は、入射光波長550nmの場合を示し、図25は、入射光波長650nmの場合を示す。図23ないし図25の横軸は、度単位で表す入射角であり、それらの縦軸は、パーセント単位で表す反射率である。実線がs偏光を示し、破線がp偏光を示す。図26ないし図28は、第4実施例の薄膜における波長に対する反射特性を示す図である。図26は、薄膜13Dへの光線入射角0度の場合を示し、図27は、薄膜13Dへの光線入射角20度の場合を示し、図28は、薄膜13Dへの光線入射角40度の場合を示す。図26ないし図28の横軸は、nm単位で表す波長であり、それらの縦軸は、パーセント単位で表す反射率である。実線がs偏光を示し、破線がp偏光を示す。

0107

このように設計された薄膜13Dの反射特性を図23ないし図25に示す。図23ないし図28から分かるように、波長450nm〜650nmの略可視領域において、薄膜13Dへの光線入射角αが40[°]〜60[°]の場合、s偏光の反射率とp偏光の反射率との差が1.0[%]以上となっており、なおかつ、波長450nm〜650nmの略可視領域において、薄膜13Dへの光線入射角αが50[°]の場合、p偏光の反射率が1.0[%]以下となっている。

0108

次に、これら第1ないし第6実施形態における光学系1A〜1Fを組み込んだデジタル機器について説明する。

0109

図29は、実施形態におけるデジタル機器の構成を示すブロック図である。図29において、デジタル機器3は、撮像機能のために、撮像部30、画像生成部31、画像データバッファ32、画像処理部33、駆動部34、制御部35、記憶部36およびI/F部37を備えて構成される。デジタル機器3としては、例えば、デジタルスチルカメラデジタルビデオカメラ監視用移動体搭載用等の用途のモニタカメラ携帯電話機携帯情報端末(PDA)等の携帯端末、パーソナルコンピュータおよびモバイルコンピュータを挙げることができ、これらの周辺機器(例えば、マウススキャナおよびプリンタなど)を含んでよい。

0110

撮像部30は、撮像装置21(21A〜21F)と撮像素子2とを備えて構成される。撮像装置21は、図1ないし図6に示したような光学系1(1A〜1F)を備え、光学系1が所定の結像面上に、これら例では撮像素子2上に被写体の光学像を形成可能な構成とされている図略の撮像レンズ装置と、光軸方向にレンズを駆動しフォーカシングを行うための図略のレンズ駆動装置等とを備えて構成されている。被写体からの光線は、光学系1によって撮像素子2の受光面上に結像され、被写体の光学像となる。

0111

撮像素子2は、撮像装置21の撮像レンズ装置により導かれた被写体の光学像を電気的な信号に変換する素子であり、上述したように、光学系1により結像された被写体の光学像をR,G,Bの色成分の電気信号(画像信号)に変換し、R,G,B各色の画像信号として画像生成部31に出力する。撮像素子2は、制御部35によって静止画あるいは動画のいずれか一方の撮像、または、撮像素子2における各画素の出力信号読出し水平同期垂直同期転送)等の撮像動作が制御される。撮像素子2は、例えば、CCDやCMOS等の固体撮像素子であってよく、またカラーの撮像素子やモノクロの撮像素子であってよい。

0112

画像生成部31は、撮像素子2からのアナログ出力信号に対し、増幅処理デジタル変換処理などを行うと共に、画像全体に対して適正な黒レベルの決定、γ補正ホワイトバランス調整(WB調整)、輪郭補正および色ムラ補正などの周知の画像処理を行って、画像信号から各画素の画像データを生成する。画像生成部31で生成された画像データは、画像データバッファ32に出力される。

0113

画像データバッファ32は、画像データを一時的に記憶するとともに、この画像データに対し画像処理部33によって後述の処理を行うための作業領域として用いられるメモリであり、例えば、揮発性記憶素子であるRAM(Random Access Memory)などで構成される。

0114

画像処理部33は、画像データバッファ32の画像データに対し、解像度変換等の画像処理を行う回路である。また、必要に応じて画像処理部33は、撮像素子2の受光面上に形成される被写体の光学像における歪みを補正する公知の歪み補正処理等の、光学系1では補正しきれなかった収差を補正するように構成されてもよい。歪み補正は、収差によって歪んだ画像を肉眼見える光景と同様な相似形の略歪みのない自然な画像に補正するものである。このように構成することによって、撮像装置21の前記撮像レンズ装置により撮像素子2へ導かれた被写体の光学像に歪みが生じていたとしても、略歪みのない自然な画像を生成することが可能となる。また、必要に応じて画像処理部33は、撮像素子2から出力される画像信号から迷光を除去する処理を行ってもよい。この画像処理部33によってさらに迷光を低減することが可能となる。特に、画像処理部33は、前記画像信号から撮像装置2に到達した光線の偏光状態を検出し、この検出した偏光状態の情報を利用することで画像信号から迷光を除去してもよい。このように構成することによって、より簡易な手法によって画像信号から迷光を除去することが可能となる。

0115

駆動部34は、制御部35から出力される制御信号に基づいて図略の前記レンズ駆動装置を動作させることによって、光学系1のフォーカシングを行う回路である。

0116

制御部35は、例えばマイクロプロセッサ、記憶素子およびその周辺回路などを備えて構成され、撮像部30、画像生成部31、画像データバッファ32、画像処理部33、駆動部34、記憶部36およびI/F部37の各部の動作をその機能に従って制御する。すなわち、この制御部35によって、撮像装置21は、被写体の静止画撮影および動画撮影の少なくとも一方の撮影を実行するよう制御される。

0117

記憶部36は、被写体の静止画撮影または動画撮影によって生成された画像データを記憶する記憶回路であり、例えば、不揮発性の記憶素子であるROM(Read Only Memory)や、書き換え可能な不揮発性の記憶素子であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)や、RAMなどを備えて構成される。つまり、記憶部36は、静止画用および動画用のメモリとしての機能を有する。

0118

I/F部37は、外部機器と画像データを送受信するインターフェースであり、例えば、USBやIEEE1394などの規格準拠したインターフェースである。

0119

このような構成のデジタル機器3の撮像動作に次について説明する。

0120

静止画を撮影する場合は、制御部35は、撮像装置21に静止画の撮影を行わせるように制御すると共に、駆動部34を介して撮像装置21の図略の前記レンズ駆動装置を動作させ、フォーカシングを行う。これにより、ピントの合った光学像が撮像素子2の受光面に周期的に繰り返し結像され、R、G、Bの色成分の画像信号に変換された後、画像生成部31に出力される。その画像信号は、画像データバッファ32に一時的に記憶され、画像処理部33により画像処理が行われた後、その画像信号に基づく画像が図略のディスプレイ表示装置)に表示される。そして、撮影者は、前記ディスプレイを参照することで、主被写体をその画面中の所望の位置に収まるように調整することが可能となる。この状態でいわゆる図略のシャッタタンが押されることによって、静止画用のメモリとしての記憶部36に画像データが格納され、静止画像が得られる。

0121

また、動画撮影を行う場合は、制御部35は、撮像装置21に動画の撮影を行わせるように制御する。後は、静止画撮影の場合と同様にして、撮影者は、前記ディスプレイを参照することで、撮像装置21を通して得た被写体の像が、その画面中の所望の位置に収まるように調整することができる。この場合において、静止画撮影と同様に、前記シャッタボタンを押すことによって、動画撮影が開始される。

0122

動画撮影時、制御部35は、撮像装置21に動画の撮影を行わせるように制御すると共に、駆動部34を介して撮像装置21の前記レンズ駆動装置を動作させ、フォーカシングを行う。これによって、ピントの合った光学像が撮像素子2の受光面に周期的に繰り返し結像され、R、G、Bの色成分の画像信号に変換された後、画像生成部31に出力される。その画像信号は、画像データバッファ32に一時的に記憶され、画像処理部33により画像処理が行われた後、その画像信号に基づく画像が図略の前記ディスプレイに表示される。そして、もう一度、前記シャッタボタンを押すことで、動画撮影が終了する。撮影された動画像は、動画用のメモリとしての記憶部36に導かれて格納される。

0123

このようなデジタル機器3や撮像装置21では、迷光を低減し、本来の像の情報をより適切に得ることが可能となり、より良好な画像を得ることができる。

0124

次に、上記光学系1および撮像装置21を備えたデジタル機器の具体例として、携帯電話機に搭載した場合および車載用のモニタカメラに搭載した場合について、それぞれ、以下に説明する。

0125

図30は、デジタル機器の一実施形態を示すカメラ付携帯電話機外観構成図である。図30(A)は、携帯電話機の操作面を示し、図30(B)は、操作面の裏面、つまり背面を示す。

0126

図30において、携帯電話機5には、上部にアンテナ51が備えられ、その操作面には、図30(A)に示すように、長方形のディスプレイ52、画像撮影モード起動および静止画撮影と動画撮影との切り替えを行う画像撮影ボタン53、シャッタボタン55およびダイヤルボタン56が備えられている。そして、この携帯電話機5には、携帯電話網を用いた電話機能を実現する回路が内蔵されると共に、上述した撮像部30、画像生成部31、画像データバッファ32、画像処理部33、駆動部34、制御部35および記憶部36が内蔵されており、撮像部30の撮像装置21が背面に臨んでいる。

0127

画像撮影ボタン53が操作されると、その操作内容を表す制御信号が制御部35へ出力され、制御部35は、その操作内容に応じた動作を実行する。そして、シャッタボタン55が操作されると、その操作内容を表す制御信号が制御部35へ出力され、制御部35は、その操作内容に応じた動作を実行する。こうして静止画、あるいは動画が撮像される。

0128

また、上記光学系1および撮像装置21は、所定位置に取り付けられ、取り付けられた位置周辺の所定領域の被写体を撮像するモニタカメラ、例えば、車両の周辺領域を撮像する車載用のモニタカメラに好適に搭載される。

0129

図31は、デジタル機器の一実施形態を示す車載用のモニタカメラの概要を説明するための図である。図31において、車載用のモニタカメラ7は、例えば車両9の後方を撮像するように、車両9の後部の所定位置に設置されており、撮像した被写体の画像は、例えばダッシュボードに設置されている図略のモニタに表示される。車載用のモニタカメラ7は、通常、車両9の上方への視野が要求されないことから、その光軸AXが斜め下方を向くように斜め下方に傾斜した姿勢で車両9に取り付けられている。そして、上下方向には、モニタカメラ7の取り付け位置を通る水平線上端とする画角2φを有する。また、本明細書においては、左右方向の画角も上下方向と同じく2φであるが、それに限られることなく、上下方向と左右方向とで画角が異なっていてもよい。

0130

このような構成の車載カメラ7をバックモニタとして用いた場合の処理の流れを以下に概説する。ユーザ(運転者)は、例えば車体9のダッシュボードに設置されている図略のモニタ(表示装置)を見ながら、車体7をバックさせる。この際に、運転者が確認したい領域と車載カメラ7が撮像している領域とがずれている場合、運転者は、ダッシュボードに設けられた図略の操作ボタンを操作する等の所定の操作を行う。

0131

この操作を受けて制御部35は、駆動部34を制御し、撮像部30の向きを調整する。続いて、制御部35は、撮像装置21の前記レンズ駆動装置を駆動し、光学系1のフォーカシングを行う。これにより、ピントの合った光学像が撮像素子2の受光面に結像され、R、G、Bの色成分の画像信号に変換された後、画像生成部31に出力される。その画像信号は、画像データバッファ32に一時的に記憶され、画像処理部33により画像処理が行われる。こうして運転者が確認したい領域の略自然な画像は、ダッシュボードに設置されている前記モニタに表示される。

0132

本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。

図面の簡単な説明

0133

第1実施形態における撮像装置および光学系の説明のための、その構成を模式的に示したレンズ断面図である。
第2実施形態における撮像装置および光学系の説明のための、その構成を模式的に示したレンズ断面図である。
第3実施形態における撮像装置および光学系の説明のための、その構成を模式的に示したレンズ断面図である。
第4実施形態における撮像装置および光学系の説明のための、その構成を模式的に示したレンズ断面図である。
第5実施形態における撮像装置および光学系の説明のための、その構成を模式的に示したレンズ断面図である。
第6実施形態における撮像装置および光学系の説明のための、その構成を模式的に示したレンズ断面図である。
第1実施例の薄膜における入射角に対する反射特性を示す図(その1)である。
第1実施例の薄膜における入射角に対する反射特性を示す図(その2)である。
第1実施例の薄膜における入射角に対する反射特性を示す図(その3)である。
第1実施例の薄膜における波長に対する反射特性を示す図(その1)である。
第1実施例の薄膜における波長に対する反射特性を示す図(その2)である。
第1実施例の薄膜における波長に対する反射特性を示す図(その3)である。
第2実施例の薄膜における入射角に対する反射特性を示す図である。
第2実施例の薄膜における波長に対する反射特性を示す図(その1)である。
第2実施例の薄膜における波長に対する反射特性を示す図(その2)である。
第2実施例の薄膜における波長に対する反射特性を示す図(その3)である。
第3実施例の薄膜における入射角に対する反射特性を示す図(その1)である。
第3実施例の薄膜における入射角に対する反射特性を示す図(その2)である。
第3実施例の薄膜における入射角に対する反射特性を示す図(その3)である。
第3実施例の薄膜における波長に対する反射特性を示す図(その1)である。
第3実施例の薄膜における波長に対する反射特性を示す図(その2)である。
第3実施例の薄膜における波長に対する反射特性を示す図(その3)である。
第4実施例の薄膜における入射角に対する反射特性を示す図(その1)である。
第4実施例の薄膜における入射角に対する反射特性を示す図(その2)である。
第4実施例の薄膜における入射角に対する反射特性を示す図(その3)である。
第4実施例の薄膜における波長に対する反射特性を示す図(その1)である。
第4実施例の薄膜における波長に対する反射特性を示す図(その2)である。
第4実施例の薄膜における波長に対する反射特性を示す図(その3)である。
実施形態におけるデジタル機器の構成を示すブロック図である。
デジタル機器の一実施形態を示すカメラ付携帯電話機の外観構成図である。
デジタル機器の一実施形態を示す車載用のモニタカメラの概要を説明するための図である。

符号の説明

0134

1(1A〜1F)光学系
2撮像素子
3デジタル機器
11撮像レンズ系
12(12A、12B)直線偏光子
13薄膜
21 撮像装置

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