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技術 調味料又はタレ類の着色方法

出願人 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社
発明者 西山浩司石元優子
出願日 2008年2月29日 (12年9ヶ月経過) 出願番号 2008-049116
公開日 2009年9月10日 (11年3ヶ月経過) 公開番号 2009-201454
状態 未査定
技術分野 調味料
主要キーワード 色素特有 機能性高分子膜 吸着処理液 素材本来 紫赤色 イオン選別 ガイシ 紫トウモロコシ
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2009年9月10日)のものです。
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課題

鮮やかな赤乃至紫赤色に着色され、耐熱性及び耐光性に優れると共に風味が良好な調味料又はタレ類を提供できる。

解決手段

Convolvulaceae科Ipomoea属に属する植物体を、pH1.0〜6.5の酸性条件下で水又は含水アルコールで抽出後、吸着処理イオン交換処理酸処理及び膜分離処理よりなる群から選択される少なくとも1種の処理を行って得られる色素を用いて調味料又はタレ類を着色する。

概要

背景

従来、食用赤色2号食用赤色3号、食用赤色40号食用赤色102号食用赤色104号食用赤色105号、及び食用赤色106号カルモイシン(アゾルビン)、シトラスレッドNo.2 New Redといった各種合成着色料耐光性に優れ、また鮮やかな色に食品を着色できることから、各種食品の着色料として使用されてきたが、近年の天然嗜好によりこれら合成着色料は敬遠されがちである。天然色素を用いた調味料タレ類の赤色乃至紫赤色への着色方法としては、赤キャベツ色素を用いる方法(特許文献1)、及びアスタキサンチンを主要成分とする濃縮ファフィア色素油を用いる方法(特許文献2)が開示されており、その他、コチニール色素ラック色素等のキノン系色素ブドウ果汁ブドウ果皮色素ベリー類色素、紫トウモロコシ色素、ビートレッド紅麹色素等が知られている。しかし、濃縮ファフィア色素油は油溶性でありそのまま使用した場合タレ類の表面に赤橙色の油膜を張ってしまい、乳化物を使用した場合に濁りが生じ、経時的に乳化が壊れ、油膜が張るといった欠点があった。また、赤キャベツ色素を用いた場合は、色素特有の臭いが調味料、タレ類の風味に影響を与える、コチニール色素等のキノン系色素はpHが5以下の場合黄色から橙色となり所望の赤乃至紫赤色に着色できず、紅麹色素は耐光性が、ビートレッドは耐熱性が劣り色素の退色が著しく、商品価値下げるものであった。ブドウ果汁、ブドウ果皮色素、ベリー類色素あるいは紫トウモロコシ色素を用いた場合であっても、目的とする鮮やかな赤乃至紫赤色に着色できず、耐光性に著しく劣る等の課題があり、これら従来の色素では鮮明な赤乃至紫赤色に着色することが困難であった。また、合成着色料は成分含量が高く、食品への添加量が少ないことから食材の風味にほとんど影響を与えていなかった。しかし、上記天然系着色料はその素材の持つ臭いや味といった着色以外の効果が食材の風味に影響するといった欠点があった。

特開平7−99926号公報
特開昭62−3764号公報

概要

鮮やかな赤乃至紫赤色に着色され、耐熱性及び耐光性に優れると共に風味が良好な調味料又はタレ類を提供できる。Convolvulaceae科Ipomoea属に属する植物体を、pH1.0〜6.5の酸性条件下で水又は含水アルコールで抽出後、吸着処理イオン交換処理酸処理及び膜分離処理よりなる群から選択される少なくとも1種の処理を行って得られる色素を用いて調味料又はタレ類を着色する。なし

目的

鮮やかな赤乃至紫赤色に着色され、耐熱性及び耐光性に優れると共に、調味料、タレ類自体の風味にも影響がない赤乃至紫赤色に着色された調味料、タレ類を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

Convolvulaceae科Ipomoea属に属する植物体を、pH1.0〜6.5の酸性条件下で水又は含水アルコールで抽出後、吸着処理イオン交換処理酸処理及び膜分離処理よりなる群から選択される少なくとも1種の処理を行って得られる色素を用いることを特徴とする、調味料又はタレ類着色方法

技術分野

0001

本発明は、鮮やかな赤乃至紫赤色に着色可能な調味料又はタレ類着色方法に関する。詳細には、耐熱性及び耐光性に優れると共に、調味料、タレ類自体の風味にも影響を与えることのない調味料又はタレ類の着色方法に関する。

背景技術

0002

従来、食用赤色2号食用赤色3号、食用赤色40号食用赤色102号食用赤色104号食用赤色105号、及び食用赤色106号カルモイシン(アゾルビン)、シトラスレッドNo.2 New Redといった各種合成着色料は耐光性に優れ、また鮮やかな色に食品を着色できることから、各種食品の着色料として使用されてきたが、近年の天然嗜好によりこれら合成着色料は敬遠されがちである。天然色素を用いた調味料、タレ類の赤色乃至紫赤色への着色方法としては、赤キャベツ色素を用いる方法(特許文献1)、及びアスタキサンチンを主要成分とする濃縮ファフィア色素油を用いる方法(特許文献2)が開示されており、その他、コチニール色素ラック色素等のキノン系色素ブドウ果汁ブドウ果皮色素ベリー類色素、紫トウモロコシ色素、ビートレッド紅麹色素等が知られている。しかし、濃縮ファフィア色素油は油溶性でありそのまま使用した場合タレ類の表面に赤橙色の油膜を張ってしまい、乳化物を使用した場合に濁りが生じ、経時的に乳化が壊れ、油膜が張るといった欠点があった。また、赤キャベツ色素を用いた場合は、色素特有の臭いが調味料、タレ類の風味に影響を与える、コチニール色素等のキノン系色素はpHが5以下の場合黄色から橙色となり所望の赤乃至紫赤色に着色できず、紅麹色素は耐光性が、ビートレッドは耐熱性が劣り色素の退色が著しく、商品価値下げるものであった。ブドウ果汁、ブドウ果皮色素、ベリー類色素あるいは紫トウモロコシ色素を用いた場合であっても、目的とする鮮やかな赤乃至紫赤色に着色できず、耐光性に著しく劣る等の課題があり、これら従来の色素では鮮明な赤乃至紫赤色に着色することが困難であった。また、合成着色料は成分含量が高く、食品への添加量が少ないことから食材の風味にほとんど影響を与えていなかった。しかし、上記天然系着色料はその素材の持つ臭いや味といった着色以外の効果が食材の風味に影響するといった欠点があった。

0003

特開平7−99926号公報
特開昭62−3764号公報

発明が解決しようとする課題

0004

鮮やかな赤乃至紫赤色に着色され、耐熱性及び耐光性に優れると共に、調味料、タレ類自体の風味にも影響がない赤乃至紫赤色に着色された調味料、タレ類を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

本発明者らは上記問題点に鑑みて鋭意研究を行った結果、Convolvulaceae科Ipomoea属に属する植物体を、pH1.0〜6.5の酸性条件下で水又は含水アルコールで抽出後、吸着処理イオン交換処理酸処理及び膜分離処理よりなる群から選択される少なくとも1種の処理を行って得られる色素を用いることにより、調味料、タレ類本来の風味に影響を与えることなく鮮やかな赤乃至紫赤色に着色可能であり、かかる方法で着色された調味料、タレ類は耐熱性及び耐光性を有した調味料、タレ類となることを見出して本発明を完成した。

0006

本発明は、以下の態様を有する調味料又はタレ類の着色方法に関する;
項1.Convolvulaceae科Ipomoea属に属する植物体を、pH1.0〜6.5の酸性条件下で水又は含水アルコールで抽出後、吸着処理、イオン交換処理、酸処理及び膜分離処理よりなる群から選択される少なくとも1種の処理を行って得られる色素を用いることを特徴とする、調味料又はタレ類の着色方法。

発明の効果

0007

色素が有する臭いが調味料、タレ類に影響を与えることなく調味料、タレ類本来の風味を楽しむことができ、耐熱性及び耐光性に優れた鮮やかな赤乃至紫赤色に着色された調味料、タレ類を提供できる。

発明を実施するための最良の形態

0008

本発明のConvolvulaceae科Ipomoea属の植物体としては、Ipomoea Batatas、Ipomoeanil、Ipomoea congesta、Ipomoea alba等を挙げることができ、好ましくはIpomoea Batatasである。かかる植物体の抽出液は、Convolvulaceae科Ipomoea属に属する植物体中、赤乃至紫赤色を呈する部位、例えば葉や、又は塊根をpH1.0〜6.5、好ましくはpH2〜4の酸性条件下で、水又は含水アルコールで抽出することにより得られる。

0009

上記植物体抽出時の酸性条件へのpH調整は、通常酸味料が用いられる。制限はされないが、かかる酸味料としては、具体的にはクエン酸乳酸酢酸氷酢酸リンゴ酸酒石酸フマル酸フィチン酸グルコン酸コハク酸アスコルビン酸アジピン酸イタコン酸グルコノデルタラクトン等の有機酸またはその塩(例えばクエン酸ナトリウムフマル酸一ナトリウム);リン酸及び二酸化炭素炭酸ガス)、硫酸塩酸等の無機酸を例示することができ、好ましくは、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸等の食品添加物で認められているものを好適に使用できる。抽出に用いる含水アルコールとしては、メタノールエタノールなどの低級アルコール多価アルコールなどの水と均一に混合可能な溶剤をいう。好ましい抽出液としてはエタノールを例示できる。含水アルコールとして、例えばアルコール量が40容量%以下、好ましくは約25容量%以下の含水アルコールを好適に使用できる。

0010

抽出方法としては、Convolvulaceae科Ipomoea属に属する植物体の抽出部位洗浄後そのまま、若しくは適当な大きさに裁断、もしくはペースト状に摩砕後、酸性に調整した抽出液に投入し、例えば4〜12時間若しくは一晩、植物を冷浸又は温浸によって浸漬する方法を挙げることができる。得られた抽出液は、必要に応じて濾過共沈または遠心分離によって固形物を除去した後、そのまま若しくは濃縮することができる。

0011

本発明では、かくして得られた抽出液を更に、吸着処理、イオン交換処理、酸処理及び膜分離処理よりなる群から選択される少なくとも1種の処理を行うことを特徴とする。

0012

吸着処理は、常法に従って行うことができ、例えば活性炭シリカゲルまたは多孔質セラミックなどによる吸着処理;スチレン系のデュオライトS−861(商標Duolite,U.S.A.ダイヤモンドシャロック社製、以下同じ)、デュオライトS−862、デュオライトS−863又はデュオライトS−866;芳香族系のセパビーズSP70(商標、三菱化学(株)製、以下同じ)、セパビーズSP700、セパビーズSP825;ダイヤイオンHP10(商標、三菱化学(株)製、以下同じ)、ダイヤイオンHP20、ダイヤイオンHP21、ダイヤイオンHP40、及びダイヤイオンHP50;あるいはアンバーライトXAD−4(商標、オルガノ製、以下同じ)、アンバーライトXAD−7、アンバーライトXAD−2000などの合成吸着樹脂を用いた吸着処理を挙げることができる。その後、Convolvulaceae科Ipomoea属に属する植物色素抽出液が付されて色素成分吸着した樹脂担体を例えば含水アルコールなどの適当な溶媒で洗浄することによって、回収取得することができる。含水アルコールとしては、通常1〜20容量%程度のエタノールを含有する水を好適に例示することができる。

0013

イオン交換処理は、特に制限されず慣用イオン交換樹脂陽イオン交換樹脂または陰イオン交換樹脂)を用いて常法に従って行うことができる。例えば陽イオン交換樹脂としては、制限されないがダイヤイオンSK1B(商標、三菱化学(株)製、以下同じ)、ダイヤイオンSK102、ダイヤイオンSK116、ダイヤイオンPK208、ダイヤイオンWK10、ダイヤイオンWK20などが、また陰イオン交換樹脂としては、制限されないがダイヤイオンSA10A(商標、三菱化学(株)製、以下同じ)、ダイヤイオンSA12A、ダイヤイオンSA20A、ダイヤイオンPA306、ダイヤイオンWA10、ダイヤイオンWA20などが例示される。

0014

酸処理は、Convolvulaceae科Ipomoea属に属する植物体をpH1.0〜6.5の酸性条件下で、水又は含水アルコールで抽出して得られた抽出液、若しくは上記の各種処理(吸着処理、イオン交換処理、抽出処理または膜分離処理等)が施された処理液をpH1〜4、好ましくはpH1〜3の酸性条件下に曝すことによって実施できる。酸処理は、具体的には上記処理液に酸を添加配合することによって簡便に行うことができる。かかる酸としては、上述の酸を使用することができる。

0015

酸処理を行う温度条件は特に制限されず、通常5〜100℃の範囲から適宜選択使用することができる。例えば20〜100℃や40〜100℃の範囲を例示することができる。酸処理時間も特に制限されず、通常1〜300分の範囲から適宜選択することができる。一般に高温下での酸処理であればより短い処理時間で十分であり、よって例えば40〜100℃での酸処理の場合は5〜60分の範囲から処理時間を採択することができる。なおこの時、処理液は撹拌してもしなくても特に制限されない。

0016

本発明でいう膜分離処理とは、膜による濾過方法を広く意味するものであり、例えばメンブレンフィルターMF)膜、限外濾過(UF)膜、逆浸透膜(NF)および電気透析膜などの機能性高分子膜を用いた濾過処理を挙げることができる。また膜分離処理としてはこれらの膜を利用した限外濾過法逆浸透膜法などのほか、イオン選別膜による濃度勾配を利用した透析法隔膜としてイオン交換膜を使用し電圧印加する電気透析法などが知られている。工業的には逆浸透膜法による膜分離法が好ましい。かかる膜分離法に用いられる膜材料としては、天然、合成、半合成の別を問わず、例えばセルロース、セルロース・ジ−アセテート若しくはトリ−アセテート、ポリアミドポリスルホンポリスチレンポリイミドポリアクリロニトリルなどを挙げることができる。

0017

本発明で用いる膜分離処理には、分画分子量が例えば104〜106の範囲にある膜を用いて高分子化合物分離除去する処理方法と、分画分子量が約2,000〜4,000程度、好ましくは3,000程度の膜を用いて低分子化合物を分離除去する処理方法が含まれる。前者の方法として具体的にはNTU−3150膜、NTU−3250膜、NTU−3550膜、NTU−3800UF膜(以上、日東電工製);Cefilt−UF(日本ガイシ製);AHP−2013膜、AHP−3013膜、AHP−1010膜(以上、旭化成製);等を利用した限外濾過(UF)膜処理を挙げることができ、また後者の方法として具体的にはNTR−7250膜、NTR−7410膜、NTR−7430膜、NTR−7450膜(以上、日東電工製);AIP−3013膜、ACP−3013膜、ACP−2013膜、AIP−2013膜、AIO−1010膜(以上、旭化成製)などの膜を利用した逆浸透膜(分画分子量3,000程度)処理を挙げることができる。

0018

これらの各種処理は、1種単独で行っても、また2種以上を任意に組み合わせて行ってもよく、また同一処理を、同一もしくは異なる条件で、繰り返し実施してもよい。
好ましい処理方法は、特に制限されないが、Convolvulaceae科Ipomoea属に属する植物色素抽出液の吸着処理液脱蛋白処理し、ついでこの脱蛋白処理した処理色素液について膜分離処理を行う方法である。

0019

脱蛋白処理は、前述した抽出処理、イオン交換処理または限外濾過膜等を利用した膜分離処理によって実効的に行うことができる。なお、この場合、膜分離処理は、高分子化合物の分離除去に使用される分画分子量約104〜106の範囲にある膜を用いた処理を好適に採用することができる。ただし、脱蛋白処理は、これらの方法に限定されることなく、ゲルろ過処理などの常法の脱蛋白処理に従って行うこともできる。

0020

必要に応じて上記脱蛋白処理後に更に吸着処理を行うこともできる。好ましい処理方法としては、脱蛋白処理した処理色素液を、必要に応じて吸着処理し、次いで酸処理し、斯くして得られる処理色素液に対して膜分離処理を行う方法を挙げることができる。なお、ここで膜分離処理は、好ましくは逆浸透膜処理または限外濾過膜処理であり、より好ましくは逆浸透膜処理である。また、当該膜分離処理は、分画分子量が2,000〜4,000、好ましくは3,000付近である膜を用いて行うことが好ましい。

0021

本発明では、かくして得られた色素を用いることを特徴とする調味料又はタレ類の着色方法に関する。かかる色素は、植物由来異臭あるいは悪臭の原因となる香気成分が効果的に除去されており、該色素を用いることにより調味料、タレ類本来の風味に影響を与えることなく、素材本来の風味及びフレーバーリリースに優れた調味料、タレ類として、鮮やかな赤乃至紫赤色に対象食品を着色することができる。

0022

このとき、本発明で得られた色素は、上記形状のごとく液状品でも、また、デキストリン乳糖等の賦形剤を添加し噴霧乾燥して粉末化した形状でも、乳化剤、例えばグリセリン脂肪酸エステルソルビタン脂肪酸エステルアラビアガム等を使用した乳化あるいは二重乳化の形状でもよい。このようにして得られた本発明の色素製剤を調味料又はタレ類に対して添加して使用する。

0023

本発明でいう調味料又はタレ類とは、ケチャップピザソース等のトマト加工品ウスターソースオイスターソーストンカツソース、お好みソース等のソース類セパレートドレッシングノンオイルドレッシング等のドレッシング類;その他醤油チリソースドレッシングタイプ調味料等の各種調味料、及び焼肉タレ団子のタレ、蒲焼のタレ、あんかけに用いるタレ等の各種タレ類を挙げられる。そして本発明の色素を用いることにより、上記調味料、タレ類を鮮やかな赤乃至紫赤色に着色でき、着色された調味料又はタレ類は耐光性、耐熱性に優れた調味料、タレ類となる。更に、本発明の色素は色素特有の臭気が著しく低減されているため、調味料、タレ類に使用される素材本来の風味やフレーバーリリースに優れた調味料、タレ類を提供できる。

0024

以下、これら調味料、タレ類の着色方法について説明する。
醤油、ゴマ油食用油脂、糖類、果汁香辛料食塩等を主原料とし、これに安定剤、乳化剤、香料等を加え調味料、タレ類を調製する。この調味料、タレ類に本発明の色素を添加混合した後、殺菌、冷却後容器充填することにより鮮やかな赤乃至紫赤色に着色された調味料、タレ類を提供できる。

0025

上記製法中、調味料、タレ類は80〜120℃程度の加熱殺菌工程に晒されるが、本発明の色素は上記殺菌条件においても非常に安定であり、耐熱性を有することを特徴の一つとする合成着色料と遜色ない耐熱性を有する。一方、従来の天然色素はかかる殺菌条件において数%程度の退色が認められる。同様にして、調味料及びタレ類はその性質上、商品開封後も長期保存されることを特徴とするが、本発明の色素を用いることにより、蛍光灯等の光照射下に長期保存された場合においても、色調の変化や色素の退色が防止された調味料、タレ類を提供することができる。

0026

調味料又はタレ類に対する本発明の色素の配合割合は、調味料、タレ類に所望の色を付与できる量であればよく、特に制限されない。一例としてあげれば、調味料又はタレ類100質量%に対する本発明の色素(E10%1cm =160)の配合割合として0.0005〜1.0質量%、好ましくは0.001〜0.5質量%を挙げることができる。

0027

なお、本発明の色素における「E10%1cm =160」とは、調味料又はタレ類に配合する本発明の色素濃度色価)を意味するものであって、具体的には、本発明の色素の10wt/v%溶液可視部での極大吸収波長における吸光度液層幅1cmで測定した場合、160であることを意味する。

0028

以下、本発明の内容を以下の実施例、比較例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。

0029

実施例1梅ドレッシングの調製
硫酸によりpH2に調整した酸性水20LにIpomoea Batatasの塊根の磨砕品10kgを投入し、室温下に一夜放置して、色素を抽出した。得られた色素抽出液に、濾過助剤珪藻土を配合して吸引濾過し、濾液としてIpomoea Batatas植物色素抽出液約25Lを得た。この抽出液を合成吸着樹脂アンバーライトXAD−7(樹脂量3L、SV=1、オルガノ製)に吸着させてから、水洗したのち、60%エタノール水溶液を用いてその吸着している色素を溶出した(10L)。溶出液のうち8Lを、限外濾過膜(AHP−2013膜(商標):旭化成製、分画分子量50,000)を用いて3.5kg/cm2,20℃で処理した(膜分離処理)。次いで、得られた処理液を硫酸を用いてpH2.0に調整し、これを40〜80℃の温度条件下で30分間撹拌をした(酸処理)。つづいて、当該酸処理液に、水5Lを加えて逆浸透膜処理(NTR−7250膜(商標):日東電工製、分画分子量約3,000程度)を行い、膜処理液1Lを得た(膜分離処理)。この際、Ipomoea Batatasの香気成分および夾雑物は濾液として透過除去され、精製脱臭された色素成分が残液として濃縮された。次いでこの残液を減圧下で濃縮して、色価E10%1cm=300の有意に脱臭精製された濃縮液120gを得た。この濃縮液120gに水60gとエタノール45gを加えて色価E10%1cm=160のIpomoea Batatas(A)色素製剤225gを調製した。この製剤は全く無臭であった。次に、このようにして得られたIpomoea Batatas(A)色素製剤を下記表1の処方に従って添加混合後、梅ドレッシングを調製した(実施例1)。

0030

0031

比較例としてIpomoea Batatas(A)色素製剤の代わりに、以下の製法で調製されたIpomoea Batatas(B)色素製剤(比較例1)、赤キャベツ色素、ブドウ果汁及び紫トウモロコシ色素を、各々個別に、ほぼ同一の濃度感に合わせて梅ドレッシングを調製(比較例2〜4)し、これらの梅ドレッシング及び実施例1の梅ドレッシングの色相及び風味を評価し、更に3000luxの蛍光灯下、3日間照射して耐光性を、35℃の恒温器で7日間保持し耐熱性を比較した。結果を表2に示す。

0032

比較例1 Ipomoea Batatas(B)色素製剤の調製
硫酸によりpH2に調整した酸性水20LにIpomoea Batatasの塊根の磨砕品10kgを投入し、室温下に一夜放置して、色素を抽出した。得られた色素抽出液に、濾過助剤と珪藻土を配合して吸引濾過し、濾液としてIpomoea Batatas植物色素抽出液約25Lを得た。次いでこの液を減圧濃縮して色価E10%1cm=300の色素液160gを得た。この濃縮液160gに水80gとエタノール60gを加えて色価E10%1cm=160のIpomoea Batatas(B)色素製剤300gを調製した。

0033

0034

表2の評価は以下の基準に従って行った。
(色相):着色した梅ドレッシングの色相を肉眼で観察した。
(耐光性):蛍光灯(3000lux)下で3日間照射した後、肉眼比較により色素の残存率(%)を求めた。
(耐熱性):35℃の恒温器で7日間保存後、肉眼比較により色素の残存率(%)を求めた。
(風味):着色した梅ドレッシングをサラダに添加し、食した際の風味が良好なものから順に+++>++>+>±>−の5段階で評価した。

0035

表2から明らかなように、赤キャベツ色素製剤を用いた場合は赤紫色に梅ドレッシングを着色することができたものの、耐光性に劣る、色素特有の臭気によって梅ドレッシングの風味が劣るなど不十分であり(比較例2)、ブドウ果汁製剤、紫トウモロコシ色素製剤を用いた場合も、着色された梅ドレッシングの色相が暗い赤色であって目的とする鮮明な赤乃至紫赤色に着色できず、その耐光性もIpomoea Batatas(A)色素製剤に比して劣っていた(比較例3、4)。また、pH1.0〜6.5の酸性条件下で水又は含水アルコールで抽出されたIpomoea Batatas色素を用いた場合であっても、吸着処理、イオン交換処理、酸処理及び膜分離処理よりなる群から選択される少なくとも1種の処理を行わずに得られたIpomoea Batatas(B)色素製剤(比較例1)は、本発明のIpomoea Batatas(A)色素製剤に比べて色素特有の臭気が梅ドレッシングに影響を与え、目的とする梅ドレッシングを調製することができなかった。一方、本発明のIpomoea Batatas(A)色素製剤を用いた場合は、目的とする鮮やかな赤乃至紫赤色に梅ドレッシングが着色され、色素特有の臭気が梅ドレッシング類自体の食味に影響を与えることもなく、着色された梅ドレッシングは良好な風味及びフレーバーリリースを有していた。更に、調製された着色された梅ドレッシングは耐熱性及び耐光性も高く、非常に優れた梅ドレッシングとなった。

0036

鮮やかな赤乃至紫赤色に着色され、耐熱性及び耐光性に優れると共に、風味が良好な調味料又はタレ類を提供する。

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