図面 (/)

技術 表示処理装置、表示処理装置を備えた携帯電話機、表示処理方法、制御プログラム、および、記録媒体

出願人 シャープ株式会社
発明者 中西正洋樫東清貴梅本あずさ
出願日 2008年2月20日 (12年9ヶ月経過) 出願番号 2008-039172
公開日 2009年9月3日 (11年2ヶ月経過) 公開番号 2009-199260
状態 特許登録済
技術分野 デジタル計算機の表示出力 デジタル計算機のユーザインターフェイス デジタル計算機のユーザインターフェイス
主要キーワード 切替規則 動画描画 不揮発性記録装置 Y座標 立体形 ティッカー表示 ヘッドライン情報 引継情報
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2009年9月3日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

複数の描画装置間の描画処理引継ぎを円滑に行い、表示切替え時間を短縮する。

解決手段

本発明の表示処理装置1は、オブジェクトを第1の表示態様にて表示するように、当該オブジェクトを描画する3D描画部7と、オブジェクトを第2の表示態様にて表示するように、当該オブジェクトを描画する2D描画部8と、3D描画部7または2D描画部8がオブジェクトに対して適用した処理内容を、各オブジェクトに関連付けて引継情報として記憶する引継情報記憶部30とを備え、各描画部は、表示部に出力される描画結果が、他の描画部によるものから自身によるものに切替わる際、オブジェクトに対して、該オブジェクトに関連付けられている引継情報が示す処理内容を適用して、当該オブジェクトを描画することを特徴としている。

概要

背景

従来一般に、図形、ボタンアイコン、または、テキストボックスなどのユーザインターフェース(UI)部品オブジェクト)を表示部に表示することが行われている。このようなオブジェクトを表示する表示処理装置描画装置を備えている。描画装置は、オブジェクトの属性(サイズ、形状、色、テクスチャなど)を記述するスクリプト解析して、オブジェクトを描画し、表示部に表示するための画面データとしてフレームバッファに出力する。

表示処理装置は、複数の描画装置を備えることも可能である。複数の描画装置による描画結果を表示部に出力する表示処理装置では、1つの描画装置の描画処理によって表示部に表示している内容(オブジェクト)を別の描画装置の描画処理によって表示することが可能である。

例えば、それぞれ種類の異なる解析エンジンを搭載した描画装置を複数備えていれば、同じオブジェクトでも視覚効果を異ならせて表示部に表示することができる。より詳細には、UI部品であるボタンを、2D描画装置の描画によって、2次元長方形の図形で表示するとともに、3D描画装置の描画によって、仮想的に3次元の直方体見える図形で表示することなどが可能である。
特開2007−317130号公報(2007年12月6日公開
特開2003−346183号公報(2003年12月5日公開)

概要

複数の描画装置間の描画処理の引継ぎを円滑に行い、表示切替え時間を短縮する。本発明の表示処理装置1は、オブジェクトを第1の表示態様にて表示するように、当該オブジェクトを描画する3D描画部7と、オブジェクトを第2の表示態様にて表示するように、当該オブジェクトを描画する2D描画部8と、3D描画部7または2D描画部8がオブジェクトに対して適用した処理内容を、各オブジェクトに関連付けて引継情報として記憶する引継情報記憶部30とを備え、各描画部は、表示部に出力される描画結果が、他の描画部によるものから自身によるものに切替わる際、オブジェクトに対して、該オブジェクトに関連付けられている引継情報が示す処理内容を適用して、当該オブジェクトを描画することを特徴としている。

目的

特許文献2に記載のシステムのように、コンテンツを提供するサーバ側が、端末(表示処理装置)の能力に応じて、3Dコンテンツ、または、3Dコンテンツを2Dコンテンツにレンダリングしたもののいずれかを各端末に配信することが行われている。しかしながら、特許文献2に記載のシステムでは、たとえ端末が2Dコンテンツおよび3Dコンテンツの両方を表示可能な場合であっても、コンテンツを提供するサーバ側でレンダリングの切替えを行っているので、サーバと端末との間で通信処理が必要となり、端末における表示の切替えを円滑に実施することは困難である。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

複数の描画手段による描画結果を選択的に表示部に出力する表示処理装置において、表示対象オブジェクトを第1の表示態様にて表示するように、当該オブジェクトを描画する第1の描画手段と、上記オブジェクトを第2の表示態様にて表示するように、当該オブジェクトを描画する第2の描画手段と、上記第1の描画手段または上記第2の描画手段がオブジェクトに対して適用した処理内容を、各オブジェクトに関連付けて引継情報として記憶する引継情報記憶部とを備え、上記各描画手段は、上記表示部に出力される描画結果が、他の描画手段によるものから自手段によるものに切替わる際、上記各描画手段は、上記オブジェクトに対して、上記引継情報記憶部において当該オブジェクトに関連付けられている引継情報が示す処理内容を適用して、当該オブジェクトを描画することを特徴とする表示処理装置。

請求項2

自装置における所定のイベントの発生に応じて、上記表示部に描画結果を出力する描画手段を切替える切替制御手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の表示処理装置。

請求項3

上記第1の描画手段は、オブジェクトを3次元で規定する構造化データに基づいて、オブジェクトを3次元で描画する3D描画手段であり、上記第2の描画手段は、オブジェクトを2次元で規定する構造化データに基づいて、オブジェクトを2次元で描画する2D描画手段であって、上記切替制御手段は、自装置が備えるアクセラレータを3D描画に利用できない状況が発生したときに、上記表示部に描画結果を出力する描画手段を、上記3D描画手段から上記2D描画手段に切替えることを特徴とする請求項2に記載の表示処理装置。

請求項4

上記切替制御手段は、自装置が備える音声再生手段が、音声再生する際に上記アクセラレータを利用するときに、上記表示部に描画結果を出力する描画手段を、上記3D描画手段から上記2D描画手段に切替えることを特徴とする請求項3に記載の表示処理装置。

請求項5

上記切替制御手段は、上記アクセラレータが3D描画に利用できない状況から利用できる状況に復帰したときに、上記表示部に描画結果を出力する描画手段を、上記2D描画手段から上記3D描画手段に切替えることを特徴とする請求項3または4に記載の表示処理装置。

請求項6

上記引継情報記憶部は、上記各描画手段の切替えの直前に、切替わる前の描画手段が適用した1の処理内容を、上記オブジェクトに関連付けて記憶していることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の表示処理装置。

請求項7

上記引継情報記憶部に記憶されている引継情報を管理する引継情報管理手段を備え、上記引継情報管理手段は、自装置におけるイベントの発生に応じて上記第1の描画手段または上記第2の描画手段がオブジェクトに対して処理を適用したときに、上記引継情報を、適用した処理内容に更新することを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の表示処理装置。

請求項8

上記第1の描画手段は、オブジェクトを3次元で規定する構造化データに基づいて、オブジェクトを3次元で描画する3D描画手段であり、上記第2の描画手段は、オブジェクトを2次元で規定する構造化データに基づいて、オブジェクトを2次元で描画する2D描画手段であることを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の表示処理装置。

請求項9

請求項1から8までのいずれ1項に記載の表示処理装置を備えていることを特徴とする携帯電話機

請求項10

複数の描画手段による描画結果を選択的に表示部に出力する表示処理装置における表示処理方法であって、表示対象のオブジェクトを第1の表示態様にて表示するように、当該オブジェクトを描画する第1描画ステップ、または、上記オブジェクトを第2の表示態様にて表示するように、当該オブジェクトを描画する第2描画ステップのいずれかを実行する描画実行テップを含み、上記表示処理装置の引継情報記憶部には、上記描画実行ステップの実行中に上記オブジェクトに対して適用された処理内容を、各オブジェクトに関連付けた引継情報が記憶されており、上記描画実行ステップにおいて実行される描画ステップが、上記第1描画ステップおよび上記第2描画ステップのいずれかに切替わったとき、切替わった上記第1描画ステップまたは上記第2描画ステップでは、上記オブジェクトに対して、上記引継情報記憶部において当該オブジェクトに関連付けられている引継情報が示す処理内容を適用して、当該オブジェクトを描画することを特徴とする表示処理方法。

請求項11

コンピュータを、請求項1から8までのいずれか1項に記載の表示処理装置の各手段として機能させるための制御プログラム

請求項12

請求項11に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

技術分野

0001

本発明は、複数の描画装置を備える表示処理装置、表示処理装置を備えた携帯電話機表示処理方法制御プログラム、および、記録媒体に関するものである。

背景技術

0002

従来一般に、図形、ボタンアイコン、または、テキストボックスなどのユーザインターフェース(UI)部品オブジェクト)を表示部に表示することが行われている。このようなオブジェクトを表示する表示処理装置は描画装置を備えている。描画装置は、オブジェクトの属性(サイズ、形状、色、テクスチャなど)を記述するスクリプト解析して、オブジェクトを描画し、表示部に表示するための画面データとしてフレームバッファに出力する。

0003

表示処理装置は、複数の描画装置を備えることも可能である。複数の描画装置による描画結果を表示部に出力する表示処理装置では、1つの描画装置の描画処理によって表示部に表示している内容(オブジェクト)を別の描画装置の描画処理によって表示することが可能である。

0004

例えば、それぞれ種類の異なる解析エンジンを搭載した描画装置を複数備えていれば、同じオブジェクトでも視覚効果を異ならせて表示部に表示することができる。より詳細には、UI部品であるボタンを、2D描画装置の描画によって、2次元長方形の図形で表示するとともに、3D描画装置の描画によって、仮想的に3次元の直方体見える図形で表示することなどが可能である。
特開2007−317130号公報(2007年12月6日公開
特開2003−346183号公報(2003年12月5日公開)

発明が解決しようとする課題

0005

複数の描画装置を備える表示処理装置において、ハードウェア資源制約から、各描画装置による複数の描画結果を選択的に表示部に出力しなければならない場合がある。すなわち、オブジェクトを描画する描画装置を切替える必要がある。

0006

描画装置の切替えが発生する際、先の描画装置による表示内容やオブジェクトの状態を、切替え後の描画装置が引き継ぐために、表示処理装置は、オブジェクトに対して行われた操作や処理の履歴情報蓄積していなければならない。

0007

例えば、特許文献1(図3)に記載されているように、履歴情報は、操作や処理が行われる度に蓄積されていくものである。

0008

しかしながら、特許文献1の技術では、表示処理装置が複数の描画装置を備えることが考慮されていないため、上記履歴情報を複数の描画装置で共有することもできず、したがって、表示内容の切替えを円滑に行うことができない。

0009

特許文献2に記載のシステムのように、コンテンツを提供するサーバ側が、端末(表示処理装置)の能力に応じて、3Dコンテンツ、または、3Dコンテンツを2Dコンテンツにレンダリングしたもののいずれかを各端末に配信することが行われている。しかしながら、特許文献2に記載のシステムでは、たとえ端末が2Dコンテンツおよび3Dコンテンツの両方を表示可能な場合であっても、コンテンツを提供するサーバ側でレンダリングの切替えを行っているので、サーバと端末との間で通信処理が必要となり、端末における表示の切替えを円滑に実施することは困難である。

0010

なお、上述した問題は、2D描画装置/3D描画装置を切替える場合に限定されず、複数の描画装置を備え、各描画装置の描画結果を選択的に表示部に出力する表示処理装置において同様に生じる問題である。

0011

本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の描画装置間の描画処理の引継ぎを円滑に行い、表示切替え時間を短縮する表示処理装置、表示処理装置を備えた携帯電話機、表示処理方法、制御プログラム、および、記録媒体を実現することにある。

課題を解決するための手段

0012

本発明の表示処理装置は、上記課題を解決するために、複数の描画手段による描画結果を選択的に表示部に出力する表示処理装置において、表示対象のオブジェクトを第1の表示態様にて表示するように、当該オブジェクトを描画する第1の描画手段と、上記オブジェクトを第2の表示態様にて表示するように、当該オブジェクトを描画する第2の描画手段と、上記第1の描画手段または上記第2の描画手段がオブジェクトに対して適用した処理内容を、各オブジェクトに関連付けて引継情報として記憶する引継情報記憶部とを備え、上記各描画手段は、上記表示部に出力される描画結果が、他の描画手段によるものから自手段によるものに切替わる際、上記オブジェクトに対して、上記引継情報記憶部において当該オブジェクトに関連付けられている引継情報が示す処理内容を適用して、当該オブジェクトを描画することを特徴としている。

0013

上記構成によれば、上記表示処理装置は、複数の描画手段、すなわち、少なくとも、上記オブジェクトを第1の表示態様にて表示するための第1の描画手段と、上記オブジェクトを第1の表示態様にて表示するための第2の描画手段とを備えており、第1の描画手段および第2の描画手段のいずれか一方が描画した描画結果が上記表示部に表示されるようになっている。

0014

そして、いずれかの描画手段が描画処理中に、上記オブジェクトに対して適用した処理内容が、オブジェクトごとに引継情報として引継情報記憶部に記憶されている。

0015

ここで、表示部に描画結果を出力する描画手段が切替わったときには、具体的には、第1の描画手段が描画していたのが、第2の描画手段に切替わったり、その逆に切替わったりしたときには、切替わった後の描画手段は、描画対象となるオブジェクトに関連付けられている引継情報を参照して、当該オブジェクトに対して適用されている処理内容を同様に反映させた上で、当該オブジェクトを描画する。

0016

これにより、異なる描画手段間で切替が発生したとしても、切替前と切替後とで、表示内容はそのまま変更することなく円滑に引き継いで、表示態様のみを即座に切替えることが可能となる。すなわち、複数の描画装置間の描画処理の引継ぎを円滑に行い、表示切替え時間を短縮することが可能となる。

0017

さらに、表示処理装置は、自装置における所定のイベントの発生に応じて、上記表示部に描画結果を出力する描画手段を切替える切替制御手段を備えていてもよい。

0018

上記構成によれば、表示処理装置に何らかのイベントが発生したとき、当該イベントが描画手段の切替えを要するイベントであった場合に、上記切替制御手段が、各描画手段を制御して、描画手段の切替えを行う。例えば、イベントが発生するまで描画を行っていた描画手段の描画処理を終了し、別の描画手段による描画処理を開始する。

0019

これにより、表示処理装置の状況に応じて、適切な描画手段を選択し、切替えることが可能となる。この切替えも、引継情報によって円滑に実行される。

0020

さらに、上記第1の描画手段は、オブジェクトを3次元で規定する構造化データに基づいて、オブジェクトを3次元で描画する3D描画手段であり、上記第2の描画手段は、オブジェクトを2次元で規定する構造化データに基づいて、オブジェクトを2次元で描画する2D描画手段であって、上記切替制御手段は、自装置が備えるアクセラレータを3D描画に利用できない状況が発生したときに、上記表示部に描画結果を出力する描画手段を、上記3D描画手段から上記2D描画手段に切替えてもよい。

0021

上記構成によれば、表示処理装置の切替制御手段は、自装置において発生するイベントに応じて、オブジェクトを3次元表示するか2次元表示するかを切替えることができる。

0022

より具体的には、上記イベントとは、表示処理装置が備えるアクセラレータが、3D描画に利用できない状況に陥ることであり、上記切替制御手段は、上記イベントが発生したときに、上記3D描画手段が描画処理中の場合には、上記3D描画手段を上記2D描画手段に切替える。

0023

これにより、表示処理装置の状況に応じて、適切な描画手段を選択し、切替えることが可能となる。この切替えも、引継情報によって円滑に実行される。

0024

上記切替制御手段は、自装置が備える音声再生手段が、音声再生する際に上記アクセラレータを利用するときに、上記表示部に描画結果を出力する描画手段を、上記3D描画手段から上記2D描画手段に切替えてもよい。

0025

これにより、上記音声再生手段が、音声を再生する際に上記アクセラレータを利用することで、該アクセラレータを3D描画に利用できない状況に陥った場合は、2D描画手段に切替えてオブジェクトの描画を行う。よって、3D描画手段による3D描画が、音声再生処理と重なって滞ることを回避することが可能となる。

0026

さらに、上記切替制御手段は、上記アクセラレータが3D描画に利用できない状況から利用できる状況に復帰したときに、上記表示部に描画結果を出力する描画手段を、上記2D描画手段から上記3D描画手段に切替えてもよい。

0027

これにより、表示処理装置の状況に応じて、適切な描画手段を選択し、切替えることが可能となる。この切替えも、引継情報によって円滑に実行される。

0028

上記引継情報記憶部は、上記各描画手段の切替えの直前に、切替わる前の描画手段が適用した1の処理内容を、上記オブジェクトに関連付けて記憶していることが好ましい。

0029

上記構成によれば、引継情報記憶部の引継情報は、1つのオブジェクトに対して、最後に施された1つの処理内容のみを含んでいる。

0030

これにより、引継情報のデータ量を必要最小限に抑えることができる。

0031

したがって、各描画手段が切替時に参照するべきデータ量を最小限に抑えることが可能であるので、切替えの処理にかかる時間をさらに短縮することが可能となる。

0032

特許文献1(図3)の技術では、履歴情報は、操作や処理が行われる度に蓄積されていくものである。

0033

このような履歴情報を、オブジェクトの描画に利用すると以下の問題が生じる。すなわち、切替え後の描画装置は、蓄積されている履歴情報を解析して、該解析結果を反映してオブジェクトを描画することになる。このため、表示処理装置において、上記履歴情報が膨大なデータ量になればなるほど、描画装置間の引継ぎに時間がかかり、描画装置の切替え、すなわち、表示内容の切替えに多くの時間がかかり、切替えが円滑に行われないという問題を生じる。

0034

本発明の上記構成によれば、引継情報のデータ量を必要最小限に抑えることができるので、切替えの処理にかかる時間をさらに短縮することが可能となる。

0035

さらに、表示処理装置は、上記引継情報記憶部に記憶されている引継情報を管理する引継情報管理手段を備え、上記引継情報管理手段は、自装置におけるイベントの発生に応じて上記第1の描画手段または上記第2の描画手段がオブジェクトに対して処理を適用したときに、上記引継情報を、適用した処理内容に更新することが好ましい。

0036

上記構成によれば、表示処理装置において何らかのイベントが発生したのに応じて、表示中のオブジェクトに変更が生じた場合、各描画手段がオブジェクトに対して何らかの処理を適用してオブジェクトを再描画する。このとき、上記引継情報管理手段は、上記描画手段がオブジェクトに対して適用した処理の内容を、当該オブジェクトに関連付けて記憶することにより、上記オブジェクトの引継情報を更新する。

0037

これにより、オブジェクトに変更が生じた場合でも、該オブジェクトの引継情報を常に最新の状態に維持しておくことが可能となるので、描画手段の切替えがいつ発生しても、描画手段間で適切に引継ぎを行うことができる。

0038

上記第1の描画手段は、オブジェクトを3次元で規定する構造化データに基づいて、オブジェクトを3次元で描画する3D描画手段であり、上記第2の描画手段は、オブジェクトを2次元で規定する構造化データに基づいて、オブジェクトを2次元で描画する2D描画手段であってもよい。

0039

これにより、上記表示処理装置は、上記オブジェクトを3次元で表示したり、2次元で表示したりできる。そして、オブジェクトを3次元表示から2次元表示に切替える場合に、あるいは、その逆の場合に、上記オブジェクトの処理内容を円滑に引き継ぐことが可能となる。表示内容はそのままに、3次元表示/2次元表示の切替えのみを即座に実行することが可能となる。

0040

本発明の携帯電話機は、上記課題を解決するために、上述の表示処理装置を備えていることを特徴としている。

0041

このように、本発明の表示処理装置を、比較的小型でハードウェア資源に制約のある携帯電話機に適用すると、本発明による効果が特に大きい。

0042

近年、携帯電話機には、3次元表示機能を搭載することにより、視覚的効果の高いユーザインターフェースが提供されるようになってきている。

0043

しかしながら、従来の携帯電話機では3次元のオブジェクトの効率的な描画にアクセラレータを利用しており、何らかの制限によりアクセラレータが使用できない場合に、3次元表示ができなくなるという問題があった。

0044

この問題の対策として、本発明の携帯電話機において、3次元表示を2次元表示に切替えることを行っている。しかし、表示態様を切替えても、表示内容を変更するわけではないので、表示内容については適切に引き継ぐ必要がある。

0045

従来の携帯電話機であれば、時系列で蓄積されるユーザ操作履歴システム状況の履歴などを参照して、それを解析し、表示内容を引き継ぐことしかできなかった。これらの履歴情報は、データ量が多いため、表示態様の切替えをスムーズに実行できないという問題があった。これは、比較的小型でハードウェア資源に制約のある携帯電話機においては、特に深刻な課題となる。

0046

そこで、本発明の表示処理装置を携帯電話機に適用することにより、引継情報を利用して、描画手段の切替え時間の短縮を図り、表示態様の切替えを円滑に実施することが可能な携帯電話機を実現することが可能となる。

0047

本発明の表示処理方法は、上記課題を解決するために、複数の描画手段による描画結果を選択的に表示部に出力する表示処理装置における表示処理方法であって、表示対象のオブジェクトを第1の表示態様にて表示するように、当該オブジェクトを描画する第1描画ステップ、または、上記オブジェクトを第2の表示態様にて表示するように、当該オブジェクトを描画する第2描画ステップのいずれかを実行する描画実行テップを含み、上記表示処理装置の引継情報記憶部には、上記描画実行ステップの実行中に上記オブジェクトに対して適用された処理内容を、各オブジェクトに関連付けた引継情報が記憶されており、上記描画実行ステップにおいて実行される描画ステップが、上記第1描画ステップおよび上記第2描画ステップのいずれかに切替わったとき、切替わった上記第1描画ステップまたは上記第2描画ステップでは、上記オブジェクトに対して、上記引継情報記憶部において当該オブジェクトに関連付けられている引継情報が示す処理内容を適用して、当該オブジェクトを描画することを特徴としている。

0048

これにより、異なる描画ステップ間の切替が発生したとしても、切替前と切替後とで、表示内容はそのまま変更することなく円滑に引き継いで、表示態様のみを即座に切替えることが可能となる。すなわち、描画処理の引継ぎを円滑に行い、表示切替え時間を短縮することが可能となる。

0049

なお、上記表示処理装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記表示処理装置をコンピュータにて実現させる表示処理装置の制御プログラム、および、それを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。

発明の効果

0050

本発明の表示処理装置は、上記課題を解決するために、複数の描画手段による描画結果を選択的に表示部に出力する表示処理装置において、表示対象のオブジェクトを第1の表示態様にて表示するように、当該オブジェクトを描画する第1の描画手段と、上記オブジェクトを第2の表示態様にて表示するように、当該オブジェクトを描画する第2の描画手段と、上記第1の描画手段または上記第2の描画手段がオブジェクトに対して適用した処理内容を、各オブジェクトに関連付けて引継情報として記憶する引継情報記憶部とを備え、上記各描画手段は、上記表示部に出力される描画結果が、他の描画手段によるものから自手段によるものに切替わる際、上記オブジェクトに対して、上記引継情報記憶部において当該オブジェクトに関連付けられている引継情報が示す処理内容を適用して、当該オブジェクトを描画することを特徴としている。

0051

本発明の携帯電話機は、上記課題を解決するために、上述の表示処理装置を備えていることを特徴としている。

0052

本発明の表示処理方法は、上記課題を解決するために、複数の描画手段による描画結果を選択的に表示部に出力する表示処理装置における表示処理方法であって、表示対象のオブジェクトを第1の表示態様にて表示するように、当該オブジェクトを描画する第1描画ステップ、または、上記オブジェクトを第2の表示態様にて表示するように、当該オブジェクトを描画する第2描画ステップのいずれかを実行する描画実行ステップを含み、上記表示処理装置の引継情報記憶部には、上記描画実行ステップの実行中に上記オブジェクトに対して適用された処理内容を、各オブジェクトに関連付けた引継情報が記憶されており、上記描画実行ステップにおいて実行される描画ステップが、上記第1描画ステップおよび上記第2描画ステップのいずれかに切替わったとき、切替わった上記第1描画ステップまたは上記第2描画ステップでは、上記オブジェクトに対して、上記引継情報記憶部において当該オブジェクトに関連付けられている引継情報が示す処理内容を適用して、当該オブジェクトを描画することを特徴としている。

0053

これにより、複数の描画装置間の描画処理の引継ぎを円滑に行い、表示切替え時間を短縮できるという効果を奏する。

発明を実施するための最良の形態

0054

本発明の一実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。本実施形態では、一例として、本発明の表示処理装置を携帯電話に適用した場合について説明する。しかし、これに限定する意図はなく、本発明の表示処理装置は、テレビパソコン、PDA(personal digital assistant)などのように、表示部を備えた各種情報処理装置電子機器等に適用可能である。

0055

〔携帯電話の構成〕
図1は、本発明の実施形態にかかる表示処理装置1を備える携帯電話100の要部構成を示すブロック図である。図1に示すとおり、本実施形態における携帯電話100は、記憶部2、主制御部3、無線通信部4、バッテリ部5、入力部6、3D描画部7、2D描画部8、3Dフレームバッファ9、2Dフレームバッファ10、および、表示部12を備える構成となっている。さらに、音声出力部18、および、放送波受信部19を備えていてもよい。

0056

無線通信部4は、外部の通信端末装置や携帯電話などと無線通信を行うものである。また、無線通信部4は、無線通信アンテナを含んでおり、携帯電話網における基地局との無線通信を実現する。すなわち、電話電子メール、インターネット等の通信機能を実現する。

0057

バッテリ部5は、携帯電話100内の各種構成に適当な電力を供給するものであり、例えば、リチウムイオン電池などの充電可能な2次電池電源回路などで構成される。

0058

入力部6は、携帯電話100の操作をユーザが行うために指示を入力する入力インターフェースを実現するものである。表示部12に表示されたGUI画面において項目を選択するための(カーソルを動かすための)上下左右キー選択した項目を決定する決定キー数字文字を入力する数字キー等を含む入力キー群で構成されている。入力部6は、入力キーへの入力を入力信号として主制御部3に送る。これを受けた主制御部3は、入力信号に応じた動作を行うようになっている。これにより、携帯電話100は、ユーザの入力操作に応じた動作を行うことになる。

0059

音声出力部18は、音声処理部17からの音声信号音波に変換して外部に出力するものである。例えば、音声出力部18は、スピーカイヤホン、または、音声出力用コネクタなどで構成される。

0060

放送波受信部19は、放送波受信用アンテナ(図示せず)を通じて供給された放送信号を受信し、携帯電話100に伝達するものであり、例えば、チューナ復調部、デコーダなどで構成される。

0061

3D描画部7は、記憶部2に記憶されている3Dスクリプト41を解析し、立体形状を特定するデータに基づいて、3Dオブジェクトを描画するものである。3D描画部7が行った描画処理の結果は、画面データとして3Dフレームバッファ9に一旦出力された後、表示部12に出力され、これにより、3Dオブジェクトが表示部12に表示される。

0062

2D描画部8は、記憶部2に記憶されている2Dスクリプト42を解析し、平面形状を特定するデータに基づいて、2Dオブジェクトを描画するものである。2D描画部8が行った描画処理の結果は、画面データとして2Dフレームバッファ10に一旦出力された後、表示部12に出力され、これにより、2Dオブジェクトが表示部12に表示される。

0063

本実施形態では、3D描画部7および2D描画部8のいずれか一方が描画した画面データを表示部12に表示する構成となっており、切替制御部15の制御下で、3D描画部7および2D描画部8のいずれ描画結果を採用するのかを切替えることができるようになっている。

0064

描画部の切替が行われると、3D描画部7および2D描画部8は、切替え前の描画部が描画していたものと同一の内容を示すスクリプト(3Dスクリプト41または2Dスクリプト42)を解析しオブジェクトを描画するとともに、切替え前の描画部がオブジェクトに対して適用した処理を引き継いで、その内容をオブジェクトに反映させて描画を行う。

0065

切替え前の描画部が行っていた処理を引き継ぐために、本実施形態では、3D描画部7および2D描画部8は、後述する引継情報記憶部30に記憶された引継情報を取得し、引継情報の内容をオブジェクトに反映させる。

0066

表示部12は、主制御部3の指示に従って、3D描画部7または2D描画部8が描画する、GUI画面、静止画像動画像、または、テキストデータ等を表示するものである。表示部12としては、例えばLC(liquid Crystal)表示装置やEL(Electro Luminescence)表示装置等を好適に適用することができる。

0067

なお、携帯電話100は、上述した構成に限定されず、図示はしないが、カメラ部、テレビ受像部、GPS部など、公知の携帯電話機が備える各種機能を備えていてもよい。

0068

主制御部3は、携帯電話100の各部を統括制御するものであり、さらに、機能ブロックとしての、イベント処理部13、エフェクト処理部14、音声処理部17、切替制御部15、および、引継情報管理部16を含んでいる。なお、上記機能ブロックとして示される各部は、CPU(central processing unit)がROM(read only memory)等の記憶装置に記憶されているプログラムをRAM(random access memory)等に読み出して実行することで実現できる。なお、本実施形態では、主制御部3の機能ブロックである切替制御部15および引継情報管理部16、3D描画部7、2D描画部8、3Dフレームバッファ9、2Dフレームバッファ10、ならびに、記憶部2は、携帯電話100において本発明の表示処理装置1として機能する。

0069

記憶部2は、携帯電話100が使用する各種データを記録する記録装置である。例えば、フラッシュROM(Read Only Memory)等のような公知の不揮発性記録装置を適宜使用することができる。図1に示すとおり、記憶部2には、引継情報記憶部30と、スクリプト記憶部31とが含まれている。

0070

スクリプト記憶部31は、各描画部がオブジェクトを描画するために解析するスクリプトを記憶するものである。

0071

スクリプトとは、各描画部がオブジェクトを描画するために必要な各種情報を含む構造化されたデータのことであり、各描画部が解析可能な言語(例えば、XML(extensible markup language))で記述されている。オブジェクトごとに1つのスクリプトが用意されても構わないし、複数のオブジェクトからなるGUI(graphical user interface)画面1画面ごとに1つのスクリプトが用意されても構わない。2Dオブジェクトと3Dオブジェクトとで同一のオブジェクトを示す場合は、3Dスクリプト41と2Dスクリプト42とに同一のオブジェクトのスクリプトであることを示すオブジェクトIDが付与されている。これにより、各描画部は、表示すべきオブジェクトの対応関係を把握し、適切なオブジェクトのスクリプトを記憶部2から取得することができる。

0072

図1に示す例では、スクリプト記憶部31には、3D描画部7が3Dオブジェクトを描画するための3Dスクリプト41と、2D描画部8が2Dオブジェクトを描画するための2Dスクリプト42とが含まれている。このように、スクリプトは、各描画部の解析エンジンの種類ごとに作成される。

0073

しかし、これに限定されない。3D描画部7および2D描画部8の両方が解析可能な、内容が共通する情報については、共通スクリプト43として、いずれの描画部からも参照可能なように記憶しておくことが好ましい。このように、同一オブジェクトに関する共通の情報をできる限り共有することによって、携帯電話100に保存しておくデータ量を削減することが可能となる。

0074

各スクリプトの具体例については、図を用いて後に説明する。

0075

引継情報記憶部30は、引継情報を記憶するものである。

0076

この引継情報は、オブジェクトIDに関連付けてオブジェクトごとに記憶されている。オブジェクトIDは、オブジェクトを一意識別するための識別情報である。描画部が切り替っても、各描画部がオブジェクトを共通で識別できるように、スクリプトにおいて、同一オブジェクトには同一のIDを付与している。

0077

これにより、3D描画部7が解析する3Dスクリプト41と、2D描画部8が解析する2Dスクリプト42とが別々のデータであっても、同じオブジェクトには共通のオブジェクトIDが付与されており、表示処理装置1全体としては、同一オブジェクトと認識することが可能となる。よって、描画部が切り替っても、2D表示/3D表示の見え方を変えるのみで、同一内容を表示することが可能となる。

0078

引継情報とは、携帯電話100の発生イベントに応じて携帯電話100の状態が変化したことに伴い、各描画部がオブジェクトに対して適用した処理内容の履歴を示すものである。

0079

引継情報更新のトリガとなる、携帯電話100の発生イベントとしては、例えば、以下のようなものが考えられる。

0080

まず、ユーザが入力部6を用いてキーを押下したときに発生するキー入力イベントが挙げられる。例えば、上下左右キー、決定キー、数字キーなどが押下されると、各キーに対応する信号が携帯電話100の主制御部3に入力され、イベント処理部13がこれを検知する。

0081

次に、携帯電話100の状態が所定の条件を満たす場合に、そのことが表示処理装置1に通知される通知イベントが挙げられる。これらの通知イベントが発生すると、イベント処理部13がこれを検知し、ユーザに通知イベントの発生を通知するためのメッセージを表示するように、表示処理装置1の各描画部に指示する。通知イベントの具体例としては、バッテリ部5の充電残量が一定量以下になった状態を示す充電残量不足通知、無線通信部4が電子メール(通話)を受信したことを示すメール(通話)受信通知メモリ不足通知、または、特定アプリケーション多重起動禁止通知などが想定される。

0082

ここで、引継情報が更新されるトリガとなるイベントの内容は上記に限定されない。オブジェクトの再描画が必要となるあらゆるイベントが想定される。そのようなイベントが発生すると、それに伴い各描画部がオブジェクトを再描画し、引継情報が更新される。

0083

例えば、複数のオブジェクトからなるGUI画面において、フォーカス対象(カーソルがあたっているオブジェクト)が、上下左右キーの押下応じて変更されると、最新のフォーカス対象のオブジェクトを特定する情報(オブジェクトID)が、引継情報として更新される。あるいは、テキストボックス(=オブジェクト)に文字列を入力するために、数字キーが押下されると、現在のテキストボックスに入力されている最新の文字列情報が、引継情報として更新される。あるいは、ユーザ操作によって、あるウェブサイトのURLがブックマーク登録されると、ブックマークに適用する参照先URLの情報が、引継情報として更新される。引継情報の具体例については、図を参照して後に詳細に説明する。

0084

次に、主制御部3の機能ブロックの各部について説明する。

0085

イベント処理部13は、携帯電話100において発生する各イベントを検知して、検知したイベントに対応した処理を実行するものである。あるいは、上記処理を実行する他の部材に指示信号を伝達するものであってもよい。

0086

携帯電話100において発生するイベントの具体例としては以下のものが挙げられる。すなわち、ユーザによる入力部6の操作(キー入力)、バッテリ部5の充電残量の変動、所定時刻到達、電子メール受信通話着信、カメラ部の起動、メモリ不足通知などのあらゆるイベントが想定される。

0087

エフェクト処理部14は、スクリプトの記述にしたがって、スクリプトが定義するアニメーションなどの視覚的効果(以下、エフェクトと称する)をオブジェクトに施すものである。例えば、エフェクトの記述は、Java(登録商標)スクリプトを利用して、OpenGL関数API(Application Program Interface)を記述することで実現されている。エフェクト処理部14は、このようなエフェクトに関する記述を解析して、描画部によって描画されるオブジェクトに対して、動き見た目の変化など複雑なアニメーションを付加することができる。これにより、2D/3Dのオブジェクトを単に表示するだけでなく、表示しているオブジェクトを動かしたり、その形状、色、テクスチャなどを変化させたりすることが可能となる。

0088

音声処理部17は、通話時に、図示しないマイクなどの音声入力部からの音声信号を所定の音声データに変換して無線通信部4に送信するとともに、無線通信部4からの音声データを音声信号に変換して音声出力部18に送信するものである。また、着信時に、記憶部2に記憶される着信音などの音声ファイルを再生して音声出力部18に出力するものである。具体的には、音声処理部17は、A/D変換器、D/A変換器、アンプ音声コーデック回路などを制御する。

0089

切替制御部15は、携帯電話100の状態に応じて、表示部12に画面データを出力するフレームバッファを切替えるものである。さらに、フレームバッファの切替えに応じて描画部の起動または終了を制御することも可能である。

0090

例えば、本実施形態では、携帯電話100は、3Dフレームバッファ9および2Dフレームバッファ10の2つのフレームバッファを備えており、そのいずれかが保持する画面データが表示部12に出力される構成である。切替制御部15は、携帯電話100の状態に応じて、適切な描画部およびフレームバッファを選択する。これにより、オブジェクトを2D表示したり、3D表示したりして、携帯電話100の状態に応じて、表示の仕方を切替えることが可能となる。

0091

切替制御部15の動作をより具体的に説明すると、携帯電話100の状態とは、例えば、主制御部3が他の優先度の高い画面表示処理を行っているために(着信通知、放送波受信など)、高負荷となる3D描画部7の3Dオブジェクトの描画処理を適切に実行できなくなる状態が考えられる。

0092

そこで、携帯電話100がこのような状態に陥ったときには、切替制御部15は、2D表示に切替えるべく、2D描画部8を起動して、2D描画部8が書き出した2Dフレームバッファ10の画面データを表示部12に出力する。

0093

逆に、優先度の高い画面表示処理が終了し、主制御部3が、3D描画部7の3Dオブジェクトの描画を制御できる状態に復帰した時には、切替制御部15は、再び3D表示に切替えるべく、3D描画部7を起動して、3Dフレームバッファ9の画面データを表示部12に出力する。

0094

あるいは、切替制御部15は、所定の規則にしたがって、携帯電話100において発生するイベントに応じて、2D表示と3D表示とを切替える構成でもよい。記憶部2には、イベントと、2D/3D表示のいずれを採用するのかを示す情報とが対応付けて記憶された切替規則記憶部(図示せず)が含まれており、切替制御部15は、上記切替規則記憶部を参照して、携帯電話100において発生したイベントに応じて、各描画部の起動/終了を制御して、2D表示と3D表示とを切替えてもよい。

0095

引継情報管理部16は、引継情報記憶部30に記憶されている引継情報を常に最新の情報に維持するものである。引継情報管理部16は、携帯電話100のイベント発生に応じて、引継情報記憶部30の引継情報を更新する。携帯電話100にイベントが発生すると、該イベントに応じて、携帯電話100における描画部を含む各部が何らかの処理を実行する。これが、表示中のオブジェクトに何らかの変更を伴う処理である場合には、描画部は、オブジェクトの再描画を行う必要がある。引継情報管理部16は、現在描画中のいずれかの描画部によって、オブジェクトに対して何らかの変更処理が実行されると、その処理内容の履歴を残すために上記引継情報を更新する。

0096

これにより、3D描画部7および2D描画部8は、切替え前の描画部がオブジェクトに対して行っていた処理を把握して、引継情報にしたがってそれを適切に引き継ぐことが可能となる。

0097

以上のように、携帯電話100が備える複数の描画部(例えば、3D描画部7および2D描画部8)は、各解析エンジンによって解析可能な各々のスクリプトにしたがってオブジェクトを描画し、さらに、引継情報を参照して、切替え前の描画部がオブジェクトに対して施した処理を当該オブジェクトに反映させる。このようにして、同一の表示内容を異なる描画部間で円滑かつ適切に引き継ぐことができる。以下では、3D描画部7および2D描画部8が、携帯電話100をユーザが操作するときのGUI画面を描画する場合を例に挙げて、スクリプトおよび引継情報のデータ構造について詳細に説明する。

0098

〔スクリプトのデータ構造とオブジェクトの表示〕
図2(a)は、3Dスクリプト41のデータ構造を模式的に示す図である。

0099

図2(a)に示すとおり、3Dスクリプト41は、レイアウトスクリプト141、イベント処理スクリプト142、エフェクト処理スクリプト143、3D形状データ144、および、画像データ145を含む構造を有している。

0100

レイアウトスクリプト141は、各オブジェクトを表示部12のどの位置に描画するのかを規定するものである。

0101

イベント処理スクリプト142は、オブジェクトの表示に関連して実行する各種処理の起動を指示するものである。例えば、各描画部が実行する、初期化処理、描画処理、および、エフェクト処理部14が実行するエフェクト処理などの起動を指示する。

0102

エフェクト処理スクリプト143は、オブジェクトに付加するエフェクトの具体的な内容を規定するものである。

0103

3D形状データ144は、立体形状のオブジェクトの各点をXYZ座標にて記述したポリゴンデータである。

0104

画像データ145は、3D形状データ144によって規定された立体形状のオブジェクトにおける各面を描画するために、3D形状データ144の立体形状にマッピングする画像データである。この画像データの画像形式は、特に限定されないが、例えば、PNG(Portable Network Graphics)またはJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式を採用することができる。

0105

図2(b)は、3Dスクリプト41の一部を具体的に示す図である。

0106

図2(b)に示すとおり、本実施形態では、3D描画部7が参照するGUI画面の3Dスクリプト41には、オブジェクトIDに、オブジェクトを処理するのに必要な情報が関連付けて記述されている。図2(b)に示す例では、GUI画面は5つのオブジェクトから構成されているので、3Dスクリプト41において、各オブジェクトに1から5までのオブジェクトIDが付与され、それに関連付けて、オブジェクトのレイアウトや当該オブジェクトが選択されたときの動作などが規定されている。

0107

本実施形態では、3Dスクリプト41は、XMLを用いてオブジェクトが記述されている。L1とL7の行に示されるタグは、これらのタグで挟まれたスクリプトが、3Dオブジェクト描画用の3Dスクリプトであることを示している。

0108

L2は、オブジェクトID=1を付与された、ボタンオブジェクトの記述である。このオブジェクトがユーザ操作によって選択されて、アクティベートされると、L2の記述にて指定されたURLのWebサイトブラウザで表示することが規定されている。携帯電話100のイベント処理部13の指示にしたがって、ブラウザ機能を実行するアプリケーション実行部(図示せず)が、Webサイトを表示部12に表示する。

0109

L3は、オブジェクトID=2を付与された、ボタンオブジェクトの記述である。このオブジェクトがアクティベートされると、携帯電話100における通話機能を実行するアプリケーション実行部(ダイアラ)を起動させることが規定されている。

0110

L4は、オブジェクトID=3を付与された、ボタンオブジェクトの記述である。このオブジェクトがアクティベートされると、携帯電話100におけるメール機能を実行するアプリケーション実行部(メーラ)を起動させることが規定されている。

0111

L5は、オブジェクトID=4を付与された、文字列をティッカー表示させるためのテキストボックスオブジェクトの記述である。ここでは、所定の領域に、所定の文字列をティッカー表示させることが規定されている。図2(b)に示す例では、初期状態では「S社がコンビナート建設発表」をティッカー表示することが規定されている。

0112

L6は、オブジェクトID=5を付与された、ユーザが文字列を入力するためのインプットダイアログオブジェクトの記述である。ここでは、所定の領域に、ユーザが文字列を入力するためのダイアログボックスを表示させることが規定されている。初期状態では、表示すべき文字列のデータが無いので、上記ダイアログボックス内には、何も表示されない。

0113

図2(c)は、図2(b)に示す3Dスクリプト41で規定された各オブジェクトを3D描画部7が描画した結果、表示部12に表示されるGUI画面の具体例を示す図である。

0114

オブジェクト51は、図2(b)に示すL2の記述にしたがって描画されたボタンオブジェクトを示す。オブジェクト52は、L3の記述にしたがって描画されたボタンオブジェクトを示す。オブジェクト53は、L4の記述にしたがって描画されたボタンオブジェクトを示す。オブジェクト54は、L5の記述にしたがって描画されたテキストボックスオブジェクトを示す。オブジェクト55は、L6の記述にしたがって描画されたインプットダイアログオブジェクトを示す。

0115

カーソル56は、現在フォーカスがあたっているオブジェクトを示すためのものである。図2(c)の例は、オブジェクト52にフォーカスがあたっているところを示している。ユーザが入力部6に設けられている上下左右キーを操作することによって、カーソル56を他のオブジェクトに遷移させることができるようになっている。

0116

図3(a)は、2Dスクリプト42のデータ構造を模式的に示す図である。

0117

図3(a)に示すとおり、2Dスクリプト42は、レイアウトスクリプト151、イベント処理スクリプト152、エフェクト処理スクリプト153、2D形状データ154、および、画像データ155を含む構造を有している。

0118

図2(a)に示す3Dスクリプト41の構造と異なる点は、3D形状データ144の代りに2D形状データ154を有している点である。2D形状データ154は、図形のオブジェクトの各点をXY座標にて記述したデータである。

0119

2Dスクリプト42における、レイアウトスクリプト151、イベント処理スクリプト152、エフェクト処理スクリプト153、および、画像データ155は、2D描画部8が解析可能なように記述してあるならば、3Dスクリプト41のレイアウトスクリプト141、イベント処理スクリプト142、エフェクト処理スクリプト143、および、画像データ145とそれぞれ全く同じであってもよい。本実施形態では、上述のように3Dスクリプト41と2Dスクリプト42とで共通の部分については、共通スクリプト43として記述し、3D描画部7および2D描画部8の両方がそれを参照できるようにスクリプト記憶部31に格納しておく。

0120

図3(b)は、2Dスクリプト42の一部を具体的に示す図である。

0121

図3(b)に示す2Dスクリプト42は、図2(a)〜(c)に示す3D表示のGUI画面と同じ内容のものを2D表示するためのスクリプトである。本実施形態では、図2(b)に示す3Dスクリプト41と同様に、各オブジェクトに1から5までのオブジェクトIDが付与され、それに関連付けて、オブジェクトを処理するのに必要な情報、すなわち、オブジェクトのレイアウトや当該オブジェクトが選択されたときの動作などが規定されている。

0122

本実施形態では、2Dスクリプト42は、3Dスクリプト41と同様XMLを用いてオブジェクトが記述されている。図3(b)のL1とL7の行に示されるタグは、これらのタグで挟まれたスクリプトが、2Dオブジェクト描画用の2Dスクリプトであることを示している。

0123

ここで、GUI画面を構成する5つのオブジェクトに対し、2Dスクリプト42において、3Dスクリプト41のオブジェクトと同一のオブジェクトには、同一のオブジェクトIDが付与されている。

0124

すなわち、L2は、ボタンオブジェクト(図2(c)のオブジェクト51)に対応する2Dオブジェクトの記述であるので、オブジェクトID=1が付与されている。L3は、ボタンオブジェクト(オブジェクト52)に対応する2Dオブジェクトの記述であるので、オブジェクトID=2が付与されている。同様に、L4では、オブジェクト53に対応する2Dオブジェクトに、同じオブジェクトID=3が付与され、L5では、オブジェクト54に対応する2Dオブジェクトに、オブジェクトID=4が付与され、L6では、オブジェクト55に対応する2Dオブジェクトに、オブジェクトID=5が付与されている。

0125

これにより、異なる描画部間において、別々のスクリプトによりオブジェクトを描画する場合でも、同一内容のオブジェクトを同一のオブジェクトとして認識することが可能となる。

0126

図3(c)は、図3(b)に示す2Dスクリプト42で規定された各オブジェクトを2D描画部8が描画した結果、表示部12に表示されるGUI画面の具体例を示す図である。

0127

オブジェクト61は、図3(b)に示すL2の記述にしたがって2D描画部8によって描画された画像オブジェクトアイコン画像)であり、3D表示のGUI画面のオブジェクト51に対応している。この画像オブジェクトをアクティベートすることによって、指定されたURLのWebサイトを表示するためにブラウザを起動することができる。

0128

オブジェクト62は、L3の記述にしたがって描画された画像オブジェクトであり、オブジェクト52に対応している。この画像オブジェクトをアクティベートすることによって、ダイアラを起動することができる。

0129

オブジェクト63は、L4の記述にしたがって描画された画像オブジェクトであり、オブジェクト53に対応している。この画像オブジェクトをアクティベートすることによって、メーラを起動することができる。

0130

オブジェクト64は、L5の記述にしたがって描画されたテキストボックスオブジェクトであり、オブジェクト54に対応している。オブジェクト54と同様に、オブジェクト64内には、所定の文字列(「S社がコンビナート建設を発表」)がティッカー表示される。

0131

オブジェクト65は、L6の記述にしたがって描画されたインプットダイアログオブジェクトであり、オブジェクト55に対応している。オブジェクト65は、アクティベートされても何も起動されないが、ユーザは、オブジェクト65内に文字列を入力することができる。

0132

以上のように、携帯電話100の異なる描画部によって取り扱われるオブジェクトが、描画部ごとに別々のスクリプトに規定されている場合であっても、同一内容のオブジェクトに対しては共通のオブジェクトIDが割り振られている。さらに、各オブジェクト内に表示するデータの内容(文字列など)を共通スクリプト43として記述し、それを参照するように各描画部に対して指定する。指定する方法としては、個々の3Dスクリプト41、2Dスクリプト42に、それぞれ、共通スクリプト43を参照する命令文を記述しておくことが考えられる。

0133

これにより、各描画部は、オブジェクトを共通に識別し、共通スクリプト43を参照して、同じオブジェクトに対しては、同様の処理を施すことが可能となる。さらに、共通スクリプト43によって、共有できる情報については可能な限り統合して格納しておくため、個々の描画部ごとに重複して同じ情報を格納しておく必要がなくなる。結果として、各描画部が描画処理時に参照するデータ量を削減することにつながる。

0134

なお、図2(a)および図3(a)に示す3Dスクリプト41および2Dスクリプト42のデータ構造は一例であって、本発明のスクリプトを限定するものではない。例えば、スクリプトに記述されるオブジェクトに、エフェクトを付加することが不要であれば、エフェクト処理スクリプト143(153)は含まれていなくてもよい。スクリプトには、各描画部がオブジェクトを描画するのに必要な情報が含まれていればよい。

0135

〔引継情報のデータ構造〕
図4は、引継情報記憶部30に記憶されている引継情報の具体例を示す図である。

0136

上述したとおり、引継情報とは、携帯電話100において発生したイベントに応じて携帯電話100が各種処理を実行した結果を、3D描画部7および2D描画部8が、オブジェクトに対して適用した処理内容の履歴を示すものである。

0137

引継情報は、携帯電話100の各描画部が取り扱うオブジェクト分のレコードが用意されており、1レコードが1オブジェクトに対応している。本実施形態では、図2および図3の(c)に示すとおり、5つのオブジェクトを扱っているので、5つのレコードをあらかじめ用意されている。

0138

1オブジェクトのレコードにおいて、オブジェクトID(項目名「id」)に関連付けて、「割当アプリ名」、「フォーカス」、「起動設定」、「文字列」の4つのフィールドが用意されている。

0139

項目名「id」に格納される値は、3Dスクリプト41(または2Dスクリプト42)に記述されているid属性の値と対応しており、各描画部は、描画しようとしているオブジェクトの引継情報のレコードをこのオブジェクトIDに基づいて正しく抽出することが可能となる。

0140

「割当アプリ名」は、idが示すオブジェクトに割り当てられているアプリケーションを示している。これにより、当該オブジェクトが選択された場合にどのアプリケーションが起動すべきかをイベント処理部13が判断することが可能となる。

0141

「フォーカス」は、現在どのオブジェクトが選択されているか(カーソルがあたっているか)を示すフラグを格納するフィールドである。本実施形態では、基本的に、5つのオブジェクトのうち、いずれか1つがフォーカスされる(カーソルがあたる)ので、図4に示すとおり、『フォーカスあり』のフラグが立っているレコードは、5レコード中1レコードとなる。図2(c)に示すとおり、カーソルは、ダイアラのオブジェクト(オブジェクトID=2)にフォーカスされているので、id=2のレコードにフラグが立っている。

0142

「起動設定」は、描画されているオブジェクトから、アプリケーション起動が可能か否かを示している。例えば、オブジェクトID=5について、アプリケーション起動「×」が格納されている。これは、オブジェクトID=5のインプットダイアログオブジェクトに対しては、表示すべき文字列が初期状態では取得されていないため、ヘッドライン情報を表示する機能のアプリケーション実行部が、ヘッドラインの情報を取得できない(アプリケーションを起動できない)ようになっていることを意味する。

0143

「文字列」は、異なる描画部間で表示切替が行われる場合でも、同一オブジェクトにおいて引き継ぐべき(共通で描画すべき)文字列を格納するフィールドである。例えば、ブラウザのアプリケーションに対応するオブジェクト(id=1)には、URLが格納されている。ヘッドライン1のアプリケーションに対応するオブジェクト(id=4)には、ティッカー表示するべきニュースの文字列が格納されている。

0144

上述の各フィールドの情報は、引継情報管理部16によって管理されており、携帯電話100がイベントに応じて実行した動作によってオブジェクトに変更が生じるた場合には、その変更に合わせて、引継情報管理部16が、引継情報の更新を逐次行う。このようにして、オブジェクトに対する処理内容の履歴は常に最新の状態に維持される。各描画部は、このような引継情報をオブジェクトごとに参照することによって、描画部の切替えが起こっても、描画対象のオブジェクトの最新の状態を用意に把握して、円滑に描画処理に反映することが可能となる。

0145

例えば、3D描画部7が、図2(c)に示すGUI画面を描画し、表示している状態で、ユーザが下キーを押下したところにより、カーソル56が、オブジェクト52からオブジェクト53へ遷移したとする。このキー入力イベントをイベント処理部13を介して受信した引継情報管理部16は、上記キー入力イベントにしたがって、カーソル56が、オブジェクト53へ遷移したことを検知して、引継情報を更新する。つまり、図4の「フォーカス」のフィールドのフラグを、id=2のレコードではなく、id=3のレコードに立てる。

0146

これにより、フォーカスがあたっているオブジェクトが3D描画部7の描画中に更新された場合に、3D描画部7から2D描画部8への描画表示に切り替るときに、引継情報を参照し、上記更新を円滑に引き継ぐことが可能となる。

0147

処理フロー
次に、上述したスクリプトおよび引継情報を用いてGUI画面を表示する携帯電話100の動作について説明する。

0148

図5は、携帯電話100においてイベントが発生したときの、引継情報管理部16における引継情報更新処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、3D描画部7が図2(c)に示すGUI画面を描画処理している場合を例に挙げて説明する。

0149

3D描画部7が描画処理を実行しているときに、イベント処理部13が、通知イベント(バッテリ部5の充電残量の変化など)、キー入力イベント(ユーザの上下左右キー押下など)を受信すると(S101においてYES)、イベント処理部13は、まず、発生したイベントに応じたイベント処理を実行する(あるいは、他の実行部に実行させる)(S102)。3D描画部7は、S102におけるイベント処理の実行に伴って、表示部12に出力するGUI画面の内容に変化が生じた場合には、上記イベント処理の実行結果を必要なオブジェクトに反映させて(S103)、各オブジェクトを再描画する(S104)。

0150

次に、引継情報管理部16は、イベント処理部13を介してオブジェクトの変更を伴うイベントの発生を検知すると、3D描画部7から、どのオブジェクトをどのように変更したのかを示す情報を取得する。変更されたオブジェクトのオブジェクトIDと、それに対応付けられた変更内容を取得する(S105)。

0151

例えば、引継情報管理部16は、オブジェクト52にあたっているカーソル56をオブジェクト53に遷移するという変更が行われた場合には、オブジェクト52の「オブジェクトID=2」と、「フォーカス:オフ」とを対応付けた情報を、3D描画部7から取得する。さらに、オブジェクト53の「オブジェクトID=3」と「フォーカス:オン」とを対応付けた情報を、3D描画部7から取得する。

0152

引継情報管理部16は、3D描画部7から取得した情報に基づいて、引継情報記憶部30に新しい引継情報を記憶する。あるいは、すでに記憶されている引継情報を更新する(S106)。具体的には、図4に示す引継情報において、id=2のレコードのフォーカスのフィールドのフラグを解除して、id=3のレコードのフォーカスのフラグを立てる。

0153

上述のようにして更新される引継情報は、2D描画部8が同じGUI画面を描画している場合にも、2D描画部8によって参照されるし、なおかつ、2D描画部8の描画処理に応じて、引継情報管理部16によって常に最新の状態に更新されるものである。

0154

なお、図5にしめす例では、携帯電話100は、イベントを受信しない場合は、イベントの発生を待ち受ける構成となっているがこれに限定されない。例えば、携帯電話100において、イベントを受信した、受信していないにかかわらず、表示処理装置1が所定の規則に基づいて描画が必要であると判断した場合に、3D描画部7(または、2D描画部8)が、オブジェクトの変更を伴わない場合でも3Dフレームバッファ9(2Dフレームバッファ10)へのGUI画面の書き出しを続行するように、携帯電話100を構成することもできる。

0155

また、図5に示す例では、引継情報の更新のタイミングは、イベント発生に伴ってその都度引継情報管理部16が実行する構成として説明したが、これに限定されない。例えば、引継情報の更新は都度実施される必要はなく、描画部の切替えが行われる直前に、まとめてまとめて更新されてもよい。

0156

図6は、携帯電話100において描画部の切替えを要する切替えイベントが発生したときの、携帯電話100における描画切替え処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、3D描画部7が図2(c)に示すGUI画面を描画処理しているときに、イベントに応じて2D描画部8の描画処理に切替える場合を例に挙げて説明する。

0157

3D描画部7が描画処理を実行しているときに、イベント処理部13が、切替えイベント(主制御部3が3D描画処理を制御できない状態になった、など)を受信すると(S201においてYES)、切替制御部15は、イベント処理部13の指示にしたがって、描画部の切替えを行う。すなわち、3D描画部7の描画処理を終了させて(S202)、代わりに2D描画部8を起動する(S203)。切替制御部15は、3Dフレームバッファ9ではなく、2Dフレームバッファ10から出力される画面データが表示部12に表示されるように制御する。

0158

起動時、2D描画部8は、これまで3D描画部7が描画処理中に参照していたGUI画面の3Dスクリプト41に対応する、2Dスクリプト42を読み込む。スクリプトの紐付けは、例えば、GUI画面に固有の識別情報が付与されており、3Dスクリプト41と2Dスクリプト42にも共通の識別情報が付与されていることにより実現されている。これにより、2D描画部8は、これまで3D描画部7が描画していたのと同じ内容のGUI画面の描画を開始することができる。

0159

2D描画部8は、2Dスクリプト42を用いてGUI画面を構成する各オブジェクトを描画すると、続いて、引継情報記憶部30に記憶されている引継情報を取得する(S204)。そして、オブジェクトIDに基づいてオブジェクトごとに引継内容を反映させる(S205)。最後に、引継内容を反映した各オブジェクトを描画して、画面データを2Dフレームバッファ10に出力する(S206)。

0160

図6に示す例では、3D描画部7から2D描画部8に切替わる場合について説明したが、2D描画部8から3D描画部7に切替わる場合についてもほぼ同様である。例えば、イベント処理部13が、主制御部3が3D描画部7の制御を行える状態に復帰したことを検知すると、切替制御部15は、3D描画部7を起動して、3Dフレームバッファ9の画面データが表示部12に出力されるように制御する。

0161

3D描画部7は、GUI画面の3Dスクリプト41と、引継情報記憶部30の引継情報とに基づいて、オブジェクトを描画する。

0162

本実施形態では、3Dスクリプト41および2Dスクリプト42を別々のデータとして扱う場合について述べてきたが、3Dスクリプト41および2Dスクリプト42を1つにアーカイブしていてもよい。

0163

この場合、上記アーカイブには、3D描画処理と2D描画処理とを切替える条件などが規定されている。

0164

図7は、3D/2D描画処理の切替え条件を記述したアーカイブの具体例を示す図である。図7に示すスクリプトには、2D表示のイベントが発生した場合には、2Dスクリプト42を用いた描画処理を、3D表示のイベントが発生した場合は、3Dスクリプト41を用いた描画処理を行うように条件が記述されている。

0165

本実施形態では、主制御部3による3D描画部7の制御の可/不可によって、3D表示と2D表示とを切替える場合について説明したが、本発明の表示処理装置1の構成はこれに限定されない。

0166

例えば、携帯電話100の表示部12が縦長/横長に回転可能に設けられている場合に(例えば、サイクロイド方式による回転)、表示部12の向きに応じて、表示内容を縦長表示横長表示とで切替える場合が考えられる。ここで、携帯電話100において横長表示にする場合には、GUI画面の表示領域が、縦長表示の場合に比べて制限されるため、GUI画面を表示する際の画面解像度にも制限が加わる。したがって、横長表示の場合には、2D表示をすることが好ましく、縦長表示の場合にだけ、3D表示にすることが好ましい。

0167

そこで、表示処理装置1を、スクリプトに切替え条件を記述して、表示部12の向きの変化に応じて、3D描画部7と2D描画部8とを切替える構成としてもよい。

0168

図8は、3D/2D描画処理の切替え条件を記述したアーカイブの他の具体例を示す図である。図8に示すスクリプトには、表示部12が横長表示の場合には、2Dスクリプト42を用いた描画処理を、縦長表示の場合には、3Dスクリプト41を用いた描画処理を行うように条件が記述されている。

0169

これまで述べてきたように、本発明の表示処理装置1の構成によれば、異なる描画部間で共通で参照すべきオブジェクトの情報を、オブジェクトIDに関連付けて統合して管理し、各描画部が参照できるようにしている。

0170

これにより、異なる描画部間で切替えが行われる携帯電話100(あるいは、表示処理装置1)において、携帯電話100に発生するイベントに応じてオブジェクトに対して施される処理内容の履歴を、描画部の切替え時に引き継ぐことが容易になる。つまり、各描画部は、共通の引継情報を参照して、上記履歴を反映した上でオブジェクトの描画を円滑に行うことが可能となる。オブジェクトの情報の共通部分は、統合管理されているため、各描画部ごとにオブジェクトの情報を保持する場合と比較して、引継ぎ情報量が削減され、描画部が読み込む必要のある情報量が削減される。この結果、描画部間で切替えが発生しても、切替えおよび描画処理を高速に行い、リアルタイム性を損なわずに、表示切替を実現することが可能となる。

0171

さらに、描画部を切替える原因が取り除かれたときに、元の描画部に戻す場合にも、その時点での履歴を反映しつつ、円滑に元の描画部に復帰することが可能である。

0172

さらに、従来の技術(例えば、特許文献1)では、履歴情報(引継情報)が時間と共に常に増加していくという問題があった。しかし、上記構成によれば、3Dスクリプト41(または2Dスクリプト42)の記述中のidで識別されるオブジェクトごとに、最新の処理履歴を1つ保存することで、引継情報を維持するために使用するメモリの容量を一定量以下に維持して管理することができる。このため、携帯電話100のように、ハードウェア資源に制限の大きい、携帯型、小型の機器に対して本発明の表示処理装置1を適用すると特に効果が大きい。

0173

〔変形例〕
次に、携帯電話100の表示処理装置1がメディアアクセラレータ11を備えている場合に、携帯電話100が2D/3D表示切替えを行うための携帯電話100の構成および動作について説明する。

0174

図9は、本発明の他の実施形態にかかる表示処理装置1を備える携帯電話100の要部構成を示すブロック図である。図9に示す携帯電話100において、図1のそれと異なる点は、表示処理装置1が、3D描画部7による3D描画の演算利用可能なメディアアクセラレータ11(以下、アクセラレータ11)を備えている点である。

0175

アクセラレータ11は、携帯電話100の各描画部(3D描画部7および2D描画部8)が行う描画処理の演算、および、音声処理部17が行う音声再生処理の演算を請け負って、これらの各部の各処理を高速化するものであり、例えば、LSIチップなどで実現される。

0176

本実施形態における切替制御部15の動作をより具体的に説明する。

0177

携帯電話100の状態とは、例えば、アクセラレータ11が他の優先度の高い高負荷の処理(例えば、着信通知のための着信音再生処理)に利用されているために、アクセラレータ11を3D描画部7の3Dオブジェクトの描画処理に利用することができなくなる状態が考えられる。

0178

これは、本実施形態におけるアクセラレータ11が、3D描画のみならず音声再生チップを兼ねているためである。このため、3D描画処理と音声再生処理とで同じメモリ空間が使用される。このような構成では、3D描画処理と音声再生処理とを排他的にしか実行することができない。したがって、音声再生中(例えば、着信音再生中)は、3D表示を行うことができないので、携帯電話100において着信のイベントが発生した場合には、3D表示を2D表示に切替える必要がある。

0179

まず、無線通信部4を介して、イベント処理部13が着信を検知すると、イベント処理部13の指示に応じて、表示処理装置17は、着信音を音声出力部18に出力するという着信音再生処理を実行する。このように着信をユーザに通知するための処理は、優先度の高い処理であるため、アクセラレータ11は、優先的に、表示処理装置17の着信音再生処理に利用される。

0180

このため、アクセラレータ11は、3D描画部7の描画処理に利用できない状態になる。切替制御部15は、アクセラレータ11が3D描画部7の描画処理に利用できない状態に陥ったことを検知すると、3D描画部7を終了し、より低負荷の2D描画部8を起動し、オブジェクトの3D表示を2D表示に切替える。

0181

このように、アクセラレータ11などのハードウェアリソースが、3D描画処理に利用できない状態に陥った場合でも、携帯電話100における各処理が円滑に実行されるように、切替制御部15が適切な描画部を選択することが可能となる。

0182

なお、切替制御部15が、描画の切替えを行う際のイベントは上述した例に限定されない。図1および図9に示す放送波受信部19が放送波を受信した場合に、主制御部3が映像信号を表示部12に出力するための処理も、主制御部3およびアクセラレータ11にとって、3D描画と同時に処理することが困難な高負荷処理になると想定される。

0183

したがって、放送波受信部19が放送波を受信した場合(チューナおよびデコーダが動作した場合)も、切替制御部15は、3D表示を2D表示に切替えてもよい。

0184

なお、図1および図9に示す例では、携帯電話100における切替えイベントの発生に応じて、切替制御部15が2D表示を3D表示に切替える構成について説明したが、本発明の表示処理装置1の構成はこれに限定されない。

0185

例えば、表示処理装置1が、第1の描画部として、動画オブジェクト動画で表示する動画描画部(図示せず)と、第2の描画部として、静止画オブジェクトまたは上記動画オブジェクトの1コマを画像で表示する静止画描画部(図示せず)とを備えている場合に、切替制御部15が、携帯電話100における切替えイベントの発生に応じて、動画描画部と静止画描画部とを切替える構成が考えられる。具体的には、主制御部3にとって優先度の高い高負荷の別の処理が発生した場合に、切替制御部15は、動画描画部を終了して、静止画描画部を起動する。

0186

本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。

0187

最後に、携帯電話100(表示処理装置1)の各ブロック、特に、切替制御部15および引継情報管理部16ならびに3D描画部7および2D描画部8は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。

0188

すなわち、携帯電話100は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである携帯電話100(表示処理装置1)の制御プログラムのプログラムコード実行形式プログラム中間コードプログラムソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記携帯電話100(表示処理装置1)に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。

0189

上記記録媒体としては、例えば、磁気テープカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスクハードディスク等の磁気ディスクCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカードメモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROMEPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。

0190

また、携帯電話100(表示処理装置1)を通信ネットワーク接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネットエキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網仮想専用網(virtual private network)、電話回線網移動体通信網衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送ケーブルTV回線電話線ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線HDR、携帯電話網、衛星回線地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。

0191

本発明の表示処理装置によれば、複数の描画装置を備えている場合に、描画装置の切替えが行われても、引継情報を用いて切替え前の表示状態を引き継いで、円滑に切替え後の描画装置による描画結果を表示部に表示することができる。したがって、複数の描画装置を備え、描画装置の切替えを行うことが必要な表示処理装置に適用可能である。特に、リソースが制限された組込み機器(携帯電話などの小型の機器)において好適なものである。

図面の簡単な説明

0192

本発明の実施形態にかかる表示処理装置を備える携帯電話の要部構成を示すブロック図である。
(a)は、3Dスクリプトのデータ構造を模式的に示す図であり、(b)は、3Dスクリプトの一部を具体的に示す図であり、(c)は、(b)に示す3Dスクリプトで規定された各オブジェクトを3D描画部が描画した結果、表示部に表示されるGUI画面の具体例を示す図である。
(a)は、2Dスクリプトのデータ構造を模式的に示す図である。(b)は、2Dスクリプトの一部を具体的に示す図である。(c)は、(b)に示す2Dスクリプトで規定された各オブジェクトを2D描画部が描画した結果、表示部に表示されるGUI画面の具体例を示す図である。
引継情報記憶部に記憶されている引継情報の具体例を示す図である。
携帯電話においてイベントが発生したときの、引継情報管理部における引継情報更新処理の流れを示すフローチャートである。
携帯電話において描画部の切替えを要する切替えイベントが発生したときの、携帯電話における描画切替え処理の流れを示すフローチャートである。
3D/2D描画処理の切替え条件を記述したアーカイブの具体例を示す図である。
3D/2D描画処理の切替え条件を記述したアーカイブの他の具体例を示す図である。
本発明の他の実施形態にかかる表示処理装置を備える携帯電話の要部構成を示すブロック図である。

符号の説明

0193

1表示処理装置
2 記憶部
3 主制御部
4無線通信部
5バッテリ部
6 入力部
7 3D描画部(描画手段/第1の描画手段/3D描画手段)
8 2D描画部(描画手段/第2の描画手段/2D描画手段)
9 3Dフレームバッファ
10 2Dフレームバッファ
11メディアアクセラレータ
12 表示部
13イベント処理部
14エフェクト処理部
15切替制御部(切替制御手段)
16引継情報管理部(引継情報管理手段)
17音声処理部(音声再生手段)
18音声出力部
19放送波受信部
30 引継情報記憶部
31スクリプト記憶部
41 3Dスクリプト(構造化データ)
42 2Dスクリプト(構造化データ)
43共通スクリプト(構造化データ)
100携帯電話(携帯電話機)

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ