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技術 自動車の衝撃吸収構造

出願人 トヨタ自動車東日本株式会社トヨタ自動車株式会社
発明者 千葉広幸
出願日 2008年2月19日 (12年10ヶ月経過) 出願番号 2008-038080
公開日 2009年9月3日 (11年3ヶ月経過) 公開番号 2009-196434
状態 特許登録済
技術分野 乗員・歩行者の保護 車両のドア
主要キーワード 高剛性材 DB側 鉄製パイプ 荷重低下 欧州規格 アルミ押出 ドア内空間 鉄パイプ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (15)

課題

側面衝突時にドア内側に設けられた側突パッド車室内側への進入を抑制するようにした自動車衝撃吸収構造を提供する。

解決手段

側突パッド12は、車室ドア11のアウターパネル11aとインナーパネル11bとの間に配置したアウター側パッド14と、アウター側パッド14に設けた中空部に一部を挿入させた状態でアウター側パッド14の車室側に配置したインナー側パッド15と、から成り、インナー側パッド15は、インナーパネル11bとドアトリム11dとの間に配置したインナーパッド本体部と、インナーパッド本体部から延出し中空部内に挿入される挿入部と、から成り、インナーパッド本体部は互いに平行に延びた複数の第1のリブを有し、挿入部は第1のリブの延出方向と異なる方向へ延びた第2のリブを有する。

概要

背景

従来、乗用車等の自動車においては、ドア内側面衝突時の衝突エネルギーを吸収するための側突パッドを設けた車種がある。例えば図10に示すように、フロントドア1は、その乗員の腰部側方に位置する部位に、具体的にはインパクトビーム2の内側に、側突パッド3が配置されている。

この側突パッド3は、図11に示すように、ドアインナーパネルに取り付けられるケース3aと、このケース3a内に設けられた少なくとも一つ、図示の場合、三個の中空部内にそれぞれ挿入されるアルミ押出成形による断面格子状の挿入部材3bと、から構成されている。

このような構成によれば、図11に矢印Aで示すように、側方からフロントドア1に対して側面衝突の衝突エネルギーによる荷重が加えられたとき、この荷重はフロントドア1のインパクトビーム2を介してフロントドア1の前後端に伝達され、さらにフロントドア1の前後端の下部が内側に変形して、車体側に伝達される。

これにより、フロントドア1の下部及び車体側のロッカー部等が横方向内側に変形するので、前述した衝突エネルギーが吸収される。その際、インパクトビーム2そしてフロントドア1が車室内側に向かって僅かに進入するが、乗員の腰部付近には側突パッド3が設けられているので、衝撃荷重の乗員への影響を低減できる。
このようにして、ドア内空間生存空間として使用できると共に、シートロッドへの荷重伝達も可能となり、シートを含む車体全体側突衝撃に対して反発させることができる。

また、側突パッドとして、図12に示すように、ドアインナーパネルに取り付けられるように形成された例えば66ナイロン登録商標),6ナイロン(登録商標),POM等の樹脂から成る断面ハニカム形状樹脂ケースから成る側突パッド4も知られている。
このような側突パッド4によれば、側面衝突の衝突エネルギーによる荷重が、このような構造の側突パッドで受け止められて前述の側突パッド3と同様に衝撃荷重の乗員への影響を低減できる。

さらに、上述した側突パッド3における挿入部材3bの中空部内に、高剛性材発泡させた角材充填した側突パッドも知られている。
また、側突パッド4のハニカム構造のケースに、補強材として鉄パイプアルミパイプを組み合わせた側突パッドや、これらのパイプ中に高剛性発泡材充填発泡させあるいは発泡後に挿入した側突パッドも知られている。

これに対して、図13に示すように、樹脂等から成るケース5aの中空部に対してアルミニウムまたは鉄等から断面格子状に押出し成形され且つ図14に示すように格子内に樹脂5cがインサート成形された補強材5bを挿入させて成る側突パッド5も知られている。
このような側突パッド5によれば、側面衝突の衝突エネルギーによる荷重が加えられたとき、補強材5bの壁面座屈充填樹脂によって抑制されるので、壁面座屈による荷重低下が低減される。従って、荷重が効率的に伝達されることになる。

これに対して、特許文献1には、クロスメンバ両端付近に、クラッシュボックスを固定すると共に、このクラッシュボックスに対向する車室ドアの内部に外力伝達部材を設けることで、側面衝突時に車室ドアに側方から加えられる衝撃を外力伝達部材からクラッシュボックスへ伝達して、車室ドアと車体の永久変形を防止する自動車が開示されている。
特開平07−323867号公報

概要

側面衝突時にドア内側に設けられた側突パッドの車室内側への進入を抑制するようにした自動車の衝撃吸収構造を提供する。側突パッド12は、車室ドア11のアウターパネル11aとインナーパネル11bとの間に配置したアウター側パッド14と、アウター側パッド14に設けた中空部に一部を挿入させた状態でアウター側パッド14の車室側に配置したインナー側パッド15と、から成り、インナー側パッド15は、インナーパネル11bとドアトリム11dとの間に配置したインナーパッド本体部と、インナーパッド本体部から延出し中空部内に挿入される挿入部と、から成り、インナーパッド本体部は互いに平行に延びた複数の第1のリブを有し、挿入部は第1のリブの延出方向と異なる方向へ延びた第2のリブを有する。

目的

本発明は、以上の点にかんがみ、側面衝突時にドア内側に設けられた側突パッドの荷重伝達効率を向上させる自動車の衝撃吸収構造を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
1件

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請求項1

自動車車体側面に設けたドア用開口部の領域で車室内シートロッドに対応した側突パッドが上記開口部を閉じる車室ドアに設けられており、側面衝突時に上記側突パッドが上記シートロッドに当接して衝突による荷重をシートロッドに伝達する、自動車の衝撃吸収構造であって、上記側突パッドは、上記車室ドアのアウターパネルインナーパネルとの間に配置されるアウター側パッドと、このアウター側パッドに設けられた中空部に一部を挿入させた状態で上記アウター側パッドの車室側に配置されるインナー側パッドと、から成り、上記インナー側パッドは、上記車室ドアの上記インナーパネルとドアトリムとの間に配置されるインナーパッド本体部と、このインナーパッド本体部から延出し上記中空部内に挿入される挿入部と、から成り、上記インナーパッド本体部は互いに平行に延びた複数の第1のリブを有し、上記挿入部は上記第1のリブの延出方向と異なる方向へ延びた第2のリブを有することを特徴とする、自動車の衝撃吸収構造。

請求項2

前記第2のリブが断面格子状に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の自動車の衝撃吸収構造。

請求項3

前記アウター側パッドはハニカム構造で構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の自動車の衝撃吸収構造。

請求項4

前記挿入部は、アルミニウム等の金属から押出し成形されていることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の自動車の衝撃吸収構造。

請求項5

前記インナー側パッドの挿入部の車幅方向外端が前記アウター側パッドの車幅方向外端よりも車幅方向外側に突出していることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の自動車の衝撃吸収構造。

請求項6

インパクトビームは、その一部が前記側突パッドの車幅方向外側に位置するように、前記車室ドア内に設けられていることを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の自動車の衝撃吸収構造。

技術分野

0001

本発明は自動車衝撃吸収構造係り、特に車室ドア内に設けられる側突パッドの構造に関するものである。

背景技術

0002

従来、乗用車等の自動車においては、ドア内側面衝突時の衝突エネルギーを吸収するための側突パッドを設けた車種がある。例えば図10に示すように、フロントドア1は、その乗員の腰部側方に位置する部位に、具体的にはインパクトビーム2の内側に、側突パッド3が配置されている。

0003

この側突パッド3は、図11に示すように、ドアインナーパネルに取り付けられるケース3aと、このケース3a内に設けられた少なくとも一つ、図示の場合、三個の中空部内にそれぞれ挿入されるアルミ押出成形による断面格子状の挿入部材3bと、から構成されている。

0004

このような構成によれば、図11に矢印Aで示すように、側方からフロントドア1に対して側面衝突の衝突エネルギーによる荷重が加えられたとき、この荷重はフロントドア1のインパクトビーム2を介してフロントドア1の前後端に伝達され、さらにフロントドア1の前後端の下部が内側に変形して、車体側に伝達される。

0005

これにより、フロントドア1の下部及び車体側のロッカー部等が横方向内側に変形するので、前述した衝突エネルギーが吸収される。その際、インパクトビーム2そしてフロントドア1が車室内側に向かって僅かに進入するが、乗員の腰部付近には側突パッド3が設けられているので、衝撃荷重の乗員への影響を低減できる。
このようにして、ドア内空間生存空間として使用できると共に、シートロッドへの荷重伝達も可能となり、シートを含む車体全体側突衝撃に対して反発させることができる。

0006

また、側突パッドとして、図12に示すように、ドアインナーパネルに取り付けられるように形成された例えば66ナイロン登録商標),6ナイロン(登録商標),POM等の樹脂から成る断面ハニカム形状樹脂ケースから成る側突パッド4も知られている。
このような側突パッド4によれば、側面衝突の衝突エネルギーによる荷重が、このような構造の側突パッドで受け止められて前述の側突パッド3と同様に衝撃荷重の乗員への影響を低減できる。

0007

さらに、上述した側突パッド3における挿入部材3bの中空部内に、高剛性材発泡させた角材充填した側突パッドも知られている。
また、側突パッド4のハニカム構造のケースに、補強材として鉄パイプアルミパイプを組み合わせた側突パッドや、これらのパイプ中に高剛性発泡材充填発泡させあるいは発泡後に挿入した側突パッドも知られている。

0008

これに対して、図13に示すように、樹脂等から成るケース5aの中空部に対してアルミニウムまたは鉄等から断面格子状に押出し成形され且つ図14に示すように格子内に樹脂5cがインサート成形された補強材5bを挿入させて成る側突パッド5も知られている。
このような側突パッド5によれば、側面衝突の衝突エネルギーによる荷重が加えられたとき、補強材5bの壁面座屈充填樹脂によって抑制されるので、壁面座屈による荷重低下が低減される。従って、荷重が効率的に伝達されることになる。

0009

これに対して、特許文献1には、クロスメンバ両端付近に、クラッシュボックスを固定すると共に、このクラッシュボックスに対向する車室ドアの内部に外力伝達部材を設けることで、側面衝突時に車室ドアに側方から加えられる衝撃を外力伝達部材からクラッシュボックスへ伝達して、車室ドアと車体の永久変形を防止する自動車が開示されている。
特開平07−323867号公報

発明が解決しようとする課題

0010

しかしながら、図10図14に示した衝撃吸収構造における各側突パッドは、何れも構造が複雑であり、コストが高くなってしまう。
また、上記の側突パッドを2つ車幅方向に並ぶように車室ドアに設けて、側面衝突時に衝撃を吸収する衝撃吸収構造も考えられるが、より一層安全性能を高めるためには、外側に設けるパッドからその車室側に設けるパッドへの荷重の伝達効率を高くする必要がある。しかし、上記のように、従来の衝撃吸収構造は、ドアに設けた二つの側突パッドの伝達効率のより一層の向上を考慮して創作されてはいない。

0011

本発明は、以上の点にかんがみ、側面衝突時にドア内側に設けられた側突パッドの荷重伝達効率を向上させる自動車の衝撃吸収構造を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0012

上記目的を達成するために、本発明は、自動車の車体側面に設けたドア用開口部の領域で車室内のシートロッドに対応した側突パッドが上記開口部を閉じる車室ドアに設けられており、側面衝突時に側突パッドがシートロッドに当接して衝突による荷重をシートロッドに伝達する自動車の衝撃吸収構造であって、側突パッドは、車室ドアのアウターパネルインナーパネルとの間に配置されるアウター側パッドと、このアウター側パッドに設けられた中空部に一部を挿入させた状態でアウター側パッドの車室側に配置されるインナー側パッドと、から成り、インナー側パッドは、車室ドアのインナーパネルとドアトリムとの間に配置されるインナーパッド本体部と、このインナーパッド本体部から延出し中空部内に挿入される挿入部と、から成り、インナーパッド本体部は互いに平行に延びた複数の第1のリブを有し、挿入部は第1のリブの延出方向と異なる方向へ延びた第2のリブを有することを特徴としている。
本発明の自動車の衝撃吸収構造において、好ましくは、第2のリブは断面格子状に形成され、アウター側パッドはハニカム構造で構成されている。

発明の効果

0013

本発明によれば、側面衝突評価において、側方から水平方向に評価用バリアが車室ドア、特に三列シート車のセカンドシートに隣接するドアに側面衝突したとき、車室ドア内に取り付けられた側突パッドが車室側のシートロッドに確実に当接することで、衝突エネルギーによる荷重が側突パッドを介してシートロッドに効率的に伝達され、乗員の安全がより一層確実に確保される。

0014

この場合、側突パッドのアウター側パッドがハニカム構造を有しているので、重圧面積の広いアウター側に対応することが可能であり、側面衝突時の車室ドアのアウターパネルの内側への変形が抑制され得るので、乗員に対する荷重が低減される。

0015

また、荷重は、車室ドアのアウターパネルから側突パッドのアウター側パッドより外側に突出するインナー側パッドの挿入部材の先端から、この挿入部材及びインナー側パッドを介して、さらにドアトリムを介して、シートのシートロッドに伝達する。
従って、これらの挿入部材及びインナー側パッドがアルミニウム等の押出し成形によって高い剛性を有するように形成されているので、衝突エネルギーによる荷重が効率的に挿入部材,インナー側パッドを介してシートロッドに伝達する。
その際、挿入部材及びインナー側パッドは、共にリブを備えることによって、質量が軽減されると共に、これらのリブの方向が互いに異なることによって、挿入部材からインナー側パッドに対して荷重が効率よく伝達することになる。

0016

このようにして、側面衝突時に側突パッドの車室内側への進入が抑制されることになり、例えば三列シートのセカンドシートが独立三座タイプとして構成されている場合であっても、側面衝突時に側突パッドが車室内側に進入してセカンドシートに着座している乗員に接触するようなことはない。従って、側面衝突時には、側突パッドが車室内側に向かってあまり進入しないので、車室内の乗員の安全がより一層確実に確保される。

0017

アウター側パッドが樹脂によって断面ハニカム構造で構成されており、挿入部材が、アルミニウム等の金属から押出し成形されている場合には、少ない材料で高い剛性を得ることができ、コストが低減される。

0018

インナー側パッドの挿入部材の車幅方向外端が、アウター側パッドの車幅方向外端よりも車幅方向外側に突出している場合には、側面衝突時の衝突エネルギーによる荷重が、アウター側パッドで吸収されることなく、インナー側パッドに対して効率的に伝達する。

発明を実施するための最良の形態

0019

以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。図中のFrは車両前方、Upは車両上方、Outは車幅外方向を示す。
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る自動車の衝撃吸収構造10を示す図である。
自動車の衝撃吸収構造10は、自動車の車体側面に設けたドア用開口部10aの領域で、このドア用開口部10aを開閉可能に閉じる車室ドア11と、車室ドア11に設けた側突パッド12と、車室内のシートを支持するシートロッド13と、を含んでいる。なお、図示の車室ドア11は、所謂三列シート車のセカンドシートに隣接するドアである。

0020

車室ドア11は、薄い鋼板から成り互いに接合されたアウターパネル11aとインナーパネル11bとから構成されており、これらのアウターパネル11aとインナーパネル11bとの間でアウターパネル11a側に車両前後方向に延びるインパクトビーム11cが設けられている。インパクトビーム11cは、例えば中空円筒状の鉄製パイプから構成されており、側面衝突評価試験で使用される評価用バリアMDBの上端より下側の高さ位置に配置されている。

0021

車室ドア11は、インナーパネル11bの内面にドアトリム11dが装着されており、このドアトリム11dには、スピーカウィンドウスイッチ等(図示せず)が備えられている。また、車室ドア11には、アウターパネル11aとインナーパネル11bとの間に昇降可能にドアガラス11eが支持されている。

0022

側突パッド12は、車室ドア11のアウターパネル11aとインナーパネル11bとの間に配置されたアウター側パッド14と、このアウター側パッド14に設けられた中空部(後述)に一部を挿入させた状態でアウター側パッド14の車室側に配置されるインナー側パッド15と、から構成されている。
これらのアウター側パッド14とインナー側パッド15とは、それぞれ車室ドア11のインパクトビーム11cに並設されている。また、アウター側パッド14とインナー側パッド15とは、車幅方向で車体側のシートロッド13に対応する領域に配置されている。
なお、シートロッド13が後述するように前後方向に移動可能であるので、これらのアウター側パッド14,15は、シートロッド13の移動範囲内の何れの位置においてもシートロッド13に対応するように、その前後方向の長さが適宜に、例えば一般的には100〜120mm程度に選定されている。

0023

アウター側パッド14は全体が樹脂から構成されており、図3図6に示すように、断面ハニカム構造を有している。さらに、アウター側パッド14には、車幅方向に貫通した中空部14aが形成されている。この中空部14aは、インパクトビーム11cの傾斜した長手方向に整合して車両前後方向の水平線に対して傾斜して配置されている。

0024

アウター側パッド14のハニカム構造は、図6に示すように、車幅方向中間に位置する平板状のベース14bから外側及び内側に向かってリブ14cが突出するように形成されている。即ち、隣接するリブ14c同士の組み合わせによって断面が六角形の筒部14eを成し、この筒部14eが複数一体形成されてハニカム構造を成す。ベース14bには個々の六角形の筒部14e内の水を抜くための孔14dが形成されている。なお、個々の六角形の筒部14e底のベース14b部分は開口として形成されてもよい。

0025

インナー側パッド15は、図3に示すように、車室ドア11のインナーパネル11bとドアトリム11dとの間に位置するパッド本体16と、このパッド本体16から車幅方向外側に向かって延出する挿入部材17と、から構成されている。

0026

パッド本体16は、図3及び図8に示すように互いに平行な複数のリブ16aを有する。このリブ16aは、装着時に、車両前後方向にほぼ水平に延びるように形成されている。これらの複数のリブ16aの車両外側の各端部は図3に示すように垂直状に広がった壁パネル16bに接合されており、複数のリブ16aの車室側の各端部は上端部と下端部とを壁パネル16bに接合し中間領域を車室側に張り出した内側パネル16cの垂直状のパネル内面に接合されている。即ち、複数の各リブ16aは、外側の壁パネル16bと内側パネル16cとの間に画成される空間S内で、車両前後方向にほぼ水平に延びている。
パッド本体16の構造において、各リブ16aの厚さ,リブ16a同士の間隔,自動車の車幅方向の全体の厚さは、パッド本体16が所定の剛性を備えるように適宜に選定されている。なお、パッド本体16は、例えばアルミニウムから押出し成形によって形成される。

0027

挿入部材17は、断面格子状のリブ17aを有するように、例えばアルミニウムから押出し成形によって形成されている。挿入部材17は、装着時に前述したアウター側パッド14の中空部14a内に挿入され得るようにその大きさが選定されており、さらに、挿入部材17の外端17bは、図8に示すように、装着時にアウター側パッド14の中空部14aから外側に突出するようにその長さが選定されている。

0028

挿入部材17の格子状のリブ17aは、アウター側パッド14の中空部14aと整合するように傾斜して形成されている。
そして、これらのパッド本体16と挿入部材17とは、リブ16aが配置された領域に対応したパッド本体16の車両外側の面に挿入部材17を当接させた状態で、図示省略する固定ネジなどの固定手段によって一体に組み立てられて、インナー側パッド15が構成される。従って、リブ17aは、図9に示すように、インナー側パッド15のパッド本体16に形成されたリブ16aと異なる方向に延びていることになる。
これにより、側面衝突時に、車室ドア11に対して側方から水平方向内側に向かう荷重が加えられたとき、この荷重が車室ドア11のアウターパネル11aから側突パッド12の挿入部材17,パッド本体16を介して、さらにドアトリム11dを介して、車室ドア11の内側に配置されたシートロッド13まで伝達される。

0029

アウターパネル11aとインナーパネル11bとの間に配設されたアウター側パッド14の中空部14aへインナーパネル11bとドアトリム11dとの間に配置されたインナー側パッド15のパッド本体16から延出した挿入部材17の挿入を可能にさせるために、インナーパネル11bには挿入部材17を挿通させるための開口110aが形成されている。

0030

シートロッド13は、車室フロアに固定したシートレール19上で前後方向に移動可能に支持したセカンドシート20の左右方向に延びるパイプ状の部材であって、セカンドシート20の前後方向の移動に伴って前後方向に移動する。即ち、シートロッド13は、図1における位置13aから位置13bまでの範囲を移動可能である。このようなシートロッド13の変更位置の何れにも対応できるように、前述した側突パッド12は、その寸法が選定されている。

0031

本発明の実施形態による自動車の衝撃吸収構造10は以上のように構成されており、側面衝突評価において、図2に矢印Aで示すように、側方から水平方向に評価用バリアMDBが車室ドア11に側面衝突したとき、衝突エネルギーによる荷重は、車室ドア11のインパクトビーム11cを介して車室ドア11の前後端に伝達され、さらに車室ドア11の前後端の下部におけるインナーパネル11bが車体側のクロスメンバ等に当接して車体側に伝達され、上述した衝突エネルギーが吸収されることになる。

0032

また、衝突エネルギーによる荷重は、上述のように、車体側に伝達されて吸収されるまでの間に、車室ドア11全体に対して矢印A方向に加えられるので、この荷重が、アウターパネル11aからインパクトビーム11c,インナー側パッド15の挿入部材17及びパッド本体16を介してドアトリム11dに伝達され、車室ドア11全体が矢印A方向に、即ち車室内側に進入しようとする。

0033

その際、ドアトリム11dが内側のセカンドシート20のシートロッド13に当接する。従って、上述した荷重は、側突パッド12のインナー側パッド15の挿入部材17,パッド本体16を介してシートロッド13に伝達される。これにより、上述した荷重は、さらにシートロッド13から車体側に伝達され吸収される。即ち、インナー側パッド15の挿入部材17,パッド本体16によって、側面衝突の衝突エネルギーによる荷重が車室ドア11から車内のセカンドシート20のシートロッド13に伝達される。
特に、パッド本体16のリブ16aと挿入部材17のリブ17aとが互いに異なる方向に延びていることで、側面衝突時に車室ドア11のアウターパネル11bに加えられる荷重が、挿入部材17からパッド本体16に対して確実に伝達されるので、良好な荷重伝達効率が得られる。

0034

このようにして、側突荷重がシートロッド13に伝達されることによって、側突パッド12そして車室ドア11のドアトリム11dの車室内側への撓み量をより一層低減させることが可能になる。従って、独立三座タイプのセカンドシート20の場合にも、両側の座席の乗員Pが側面衝突時に確実に保護されることになると共に、欧州規格であるAE−MDB側突性能が達成される。

0035

また、側突荷重によって車室ドア11全体が矢印A方向に、即ち車室内側に進入しようとするとき、アウターパネル11bが直接に側突パッド12のアウター側パッド14に当接する。これにより、アウターパネル11bは、アウター側パッド14の領域で車幅方向内側への変形が抑制される。即ち、アウターパネル11bは、図8鎖線11b’で示すように変形する。従って、アウター側パッド14の外形に基づいて、側面衝突時における車室ドア11のアウターパネル11a,インナーパネル11b,ドアトリム11dの車幅方向内側への変形が抑制されるので、衝突側のセカンドシート20の乗員Pに対する腰荷重が低減されることができる。

0036

以上詳述したが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施できる。例えば、上述した実施形態においては、衝撃吸収構造10を三列シートの自動車のセカンドシート20に対応する車室ドア11に適用した場合について説明したが、これに限らず、乗員の側方に配置される他の車室ドアに対して、あるいは二列シートの自動車の各車室ドアに対して本発明による衝撃吸収構造を適用することも可能である。

0037

また、上述した実施形態においては、車室ドア11は、単にドア用開口部10aに対して開閉可能に構成されているが、車室ドア11は、揺動式であってもまたスライド式であってもよいことは明らかである。

0038

さらに、上述した実施形態においては左側の車室ドア11について説明したが、右側の車室ドアについても、左右対称に構成されることで、同様に右方からの側面衝突時に、衝突エネルギーによる荷重が、車室ドア11から側突パッド12を介してシートロッド13に伝達され吸収されることで、右側の乗員Pが保護され得る。

図面の簡単な説明

0039

本発明による自動車の衝撃吸収構造の一実施形態の構成を示す概略側面図である。
図1の自動車の衝撃吸収構造を示す概略背面図である。
図1の自動車の衝撃吸収構造における側突パッドの構成を示す分解斜視図である。
図3の側突パッドにおけるアウター側パッドの構成を示す概略斜視図である。
図4のアウター側パッドの概略側面図である。
図4のアウター側パッドの概略断面図である。
図3の側突パッドにおけるインナー側パッドの構成を示す概略斜視図である。
図7のインナー側パッドの概略断面図である。
図7のインナー側パッドの概略側面図である。
従来の側突パッドを備えた自動車の車室ドアの一例の構成を示す概略斜視図である。
図10の車室ドアに備えられた側突パッドの一例の構成を示す分解斜視図である。
(A)は従来の側突パッドの他の例を示す概略斜視図であり、(B)は概略断面図である。
側突パッドの他の例を示す分解斜視図である。
側突パッドの他の例を示す概略断面図である。

符号の説明

0040

10衝撃吸収構造
10aドア用開口部
11車室ドア
11aアウターパネル
11bインナーパネル
11b’鎖線
11cインパクトビーム
11dドアトリム
11eドアガラス
12側突パッド
13シートロッド
13a 位置
13b 位置
14アウター側パッド
14a中空部
14bベース
14cリブ
14d 孔
14e 筒部
15インナー側パッド
16 パッド本体
16a リブ
16b壁パネル
16c内側パネル
17挿入部材
17a リブ
17b外端
19シートレール
20セカンドシート
110a 開口
MDB評価用バリア
P 乗員
S 空間

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