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技術 熱電発電装置

出願人 株式会社小松製作所
発明者 儲仁才向島美香畠中勉
出願日 2008年2月18日 (12年9ヶ月経過) 出願番号 2008-035966
公開日 2009年8月27日 (11年2ヶ月経過) 公開番号 2009-194299
状態 特許登録済
技術分野 熱電素子 特殊な電動機、発電機
主要キーワード 保持荷重 荷重調整機構 窒化アルミ板 補助部品 メインテナンス性 熱発電モジュール 押えプレート 電気絶縁基板
関連する未来課題
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この項目の情報は公開日時点(2009年8月27日)のものです。
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図面 (12)

課題

熱電変換効率が高く、耐久性及び信頼性に優れ、コンパクトスペース効率及びメインテナンス性が良好な熱電発電装置を提供する。

解決手段

この熱電発電装置は、対向して配置された、冷却液が導入される第1及び第2の低温側熱交換器30と、第1及び第2の低温側熱交換器の対向した第1の面と第2の面との間に分散して配置された複数のバネ40と、第1の低温側熱交換器の第1の面と反対側の面に取り付けられた第1の熱電変換モジュール20と、第2の低温側熱交換器の第2の面と反対側の面に取り付けられた第2の熱電変換モジュールと、第1の低温側熱交換器との間で第1の熱電変換モジュールを挟むように配置された、ガスが導入される第1の高温側熱交換器10と、第2の低温側熱交換器との間で第2の熱電変換モジュールを挟むように配置された、ガスが導入される第2の高温側熱交換器とを具備する。

概要

背景

従来から、熱電変換素子高温側熱交換器低温側熱交換器との間に配置して発電を行う熱電発電が知られている。熱電変換素子は、ペルチェ効果トムソン効果、又は、ゼーベック効果と呼ばれる熱電効果を応用したものであり、半導体材料を用いる場合には、P型の熱電変換素子とN型の熱電変換素子とを組み合わせて熱電変換モジュールが構成される。このような熱電変換モジュールは、構造が簡単かつ取り扱いが容易で安定な特性を維持できることから、自動車エンジン工場の炉等から排出されるガス中の熱を利用して発電を行う熱電発電への適用に向けて、広く研究が進められている。

熱電発電への適用においては、高温側熱交換器及び低温側熱交換器の性能向上が求められるのは勿論のこと、高温側熱交換器又は低温側熱交換器と熱電変換モジュールとの間の接触熱抵抗も、熱電変換モジュールの両側の温度差に大きく影響することが知られている。特に、熱電変換モジュールにおいて、両側の温度差によって変形が生じて接触熱抵抗が増大すると、熱電変換効率の大幅な低下が生じてしまう。

また、熱電変換モジュールの耐久性の観点からは、熱電変換モジュールが酸素に触れない環境が望ましい。熱電変換モジュール自体を完全に封止したものも存在するが、そのような熱電変換モジュールを使用すると、高温側熱交換器又は低温側熱交換器と熱電変換モジュールとの間が多層構造になってしまうので、接触熱抵抗が増大するという欠点がある。

関連する技術として、特許文献1には、熱発電体を加熱部と冷却部との間に適正に保持することを目的とする熱発電装置が開示されている。この熱発電装置は、それぞれ高温側と低温側との温度差によって起電力を生じる複数の熱発電モジュールと、複数の熱発電モジュールの高温側に接触する高温側熱交換器と、高温側熱交換器との間で複数の熱発電モジュールを挟むようにして複数の熱発電モジュールの低温側に接触する低温側熱交換器と、複数の熱発電モジュールを高温側熱交換器と低温側熱交換器との間に挟み込んでそれぞれ保持するための荷重を付与する皿ばねと、皿ばねによる保持荷重を複数の熱発電モジュール毎に独立して調整可能な荷重調整機構とを備えている。

荷重調整機構は、具体的には、共通のブラケット筐体)に固着されたウェルドナットと、ウェルドナットに螺合されている荷重調整ボルトと、荷重調整ボルトの先端と皿ばねとの間に挟まれたばね押えプレートとを主要構成要素としている。しかしながら、このような機構は複雑であり、スタック構造とすることができないので、熱電発電装置を小型化するのには適していない。
特開2007−149841号公報(第1、8頁、図1)

概要

熱電変換効率が高く、耐久性及び信頼性に優れ、コンパクトスペース効率及びメインテナンス性が良好な熱電発電装置を提供する。この熱電発電装置は、対向して配置された、冷却液が導入される第1及び第2の低温側熱交換器30と、第1及び第2の低温側熱交換器の対向した第1の面と第2の面との間に分散して配置された複数のバネ40と、第1の低温側熱交換器の第1の面と反対側の面に取り付けられた第1の熱電変換モジュール20と、第2の低温側熱交換器の第2の面と反対側の面に取り付けられた第2の熱電変換モジュールと、第1の低温側熱交換器との間で第1の熱電変換モジュールを挟むように配置された、ガスが導入される第1の高温側熱交換器10と、第2の低温側熱交換器との間で第2の熱電変換モジュールを挟むように配置された、ガスが導入される第2の高温側熱交換器とを具備する。

目的

そこで、上記の点に鑑み、本発明は、熱交換器と熱電変換モジュールとの間の接触熱抵抗を低減して、熱電変換効率が高く、耐久性及び信頼性に優れ、コンパクトでスペース効率及びメインテナンス性が良好な熱電発電装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
6件

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請求項1

高温ガス低温冷却液との温度差を利用して発電を行う熱電発電装置であって、対向して配置され、冷却液が導入される第1及び第2の低温側熱交換器と、前記第1及び第2の低温側熱交換器の対向した第1の面と第2の面との間に分散して配置された複数のバネと、前記第1の低温側熱交換器の前記第1の面と反対側の面に取り付けられた少なくとも1つの第1の熱電変換モジュールと、前記第2の低温側熱交換器の前記第2の面と反対側の面に取り付けられた少なくとも1つの第2の熱電変換モジュールと、前記第1の低温側熱交換器との間で前記少なくとも1つの第1の熱電変換モジュールを挟むように配置され、ガスが導入される第1の高温側熱交換器と、前記第2の低温側熱交換器との間で前記少なくとも1つの第2の熱電変換モジュールを挟むように配置され、ガスが導入される第2の高温側熱交換器と、を具備する熱電発電装置。

請求項2

前記第1及び第2の高温側熱交換器が、前記第1及び第2の低温側熱交換器よりも高い剛性を有する、請求項1記載の熱電発電装置。

請求項3

前記複数のバネが、前記少なくとも1つの第1の熱電変換モジュールの位置及び前記少なくとも1つの第2の熱電変換モジュールの位置に対応する位置に配置されている、請求項2記載の熱電発電装置。

請求項4

前記第1及び第2の高温側熱交換器の内部において、ピン形状を有する複数の伝熱フィンが、前記少なくとも1つの第1の熱電変換モジュールの位置及び前記少なくとも1つの第2の熱電変換モジュールの位置に対応する領域に、ガスが流れる方向においてピッチが異なるように設けられている、請求項1〜3のいずれか1項記載の熱電発電装置。

請求項5

前記少なくとも1つの第1の熱電変換モジュールが、1列に配置された3個以上の熱電変換モジュールを含むと共に、前記少なくとも1つの第2の熱電変換モジュールが、1列に配置された3個以上の熱電変換モジュールを含み、各列において、奇数番目の熱電変換モジュールの2つの端子が、列と直交する第1の方向を向くように配置され、偶数番目の熱電変換モジュールの2つの端子が、第1の方向と反対の第2の方向を向くように配置され、1つおきの熱電変換モジュールの一方の端子同士が電気的に接続されている、請求項1〜4のいずれか1項記載の熱電発電装置。

請求項6

前記複数のバネを前記第1又は第2の低温側熱交換器に固定するために前記第1又は第2の低温側熱交換器に取り付けられた位置決め部材をさらに具備する、請求項1〜5のいずれか1項記載の熱電発電装置。

請求項7

前記第1及び第2の低温側熱交換器の間で前記複数のバネを収縮させながら前記第1及び第2の高温側熱交換器を連結するための複数の多段ボルトをさらに具備する、請求項1〜6のいずれか1項記載の熱電発電装置。

技術分野

0001

本発明は、熱電変換素子を用いることにより温度差を利用して発電を行う熱電発電装置に関する。

背景技術

0002

従来から、熱電変換素子を高温側熱交換器低温側熱交換器との間に配置して発電を行う熱電発電が知られている。熱電変換素子は、ペルチェ効果トムソン効果、又は、ゼーベック効果と呼ばれる熱電効果を応用したものであり、半導体材料を用いる場合には、P型の熱電変換素子とN型の熱電変換素子とを組み合わせて熱電変換モジュールが構成される。このような熱電変換モジュールは、構造が簡単かつ取り扱いが容易で安定な特性を維持できることから、自動車エンジン工場の炉等から排出されるガス中の熱を利用して発電を行う熱電発電への適用に向けて、広く研究が進められている。

0003

熱電発電への適用においては、高温側熱交換器及び低温側熱交換器の性能向上が求められるのは勿論のこと、高温側熱交換器又は低温側熱交換器と熱電変換モジュールとの間の接触熱抵抗も、熱電変換モジュールの両側の温度差に大きく影響することが知られている。特に、熱電変換モジュールにおいて、両側の温度差によって変形が生じて接触熱抵抗が増大すると、熱電変換効率の大幅な低下が生じてしまう。

0004

また、熱電変換モジュールの耐久性の観点からは、熱電変換モジュールが酸素に触れない環境が望ましい。熱電変換モジュール自体を完全に封止したものも存在するが、そのような熱電変換モジュールを使用すると、高温側熱交換器又は低温側熱交換器と熱電変換モジュールとの間が多層構造になってしまうので、接触熱抵抗が増大するという欠点がある。

0005

関連する技術として、特許文献1には、熱発電体を加熱部と冷却部との間に適正に保持することを目的とする熱発電装置が開示されている。この熱発電装置は、それぞれ高温側と低温側との温度差によって起電力を生じる複数の熱発電モジュールと、複数の熱発電モジュールの高温側に接触する高温側熱交換器と、高温側熱交換器との間で複数の熱発電モジュールを挟むようにして複数の熱発電モジュールの低温側に接触する低温側熱交換器と、複数の熱発電モジュールを高温側熱交換器と低温側熱交換器との間に挟み込んでそれぞれ保持するための荷重を付与する皿ばねと、皿ばねによる保持荷重を複数の熱発電モジュール毎に独立して調整可能な荷重調整機構とを備えている。

0006

荷重調整機構は、具体的には、共通のブラケット筐体)に固着されたウェルドナットと、ウェルドナットに螺合されている荷重調整ボルトと、荷重調整ボルトの先端と皿ばねとの間に挟まれたばね押えプレートとを主要構成要素としている。しかしながら、このような機構は複雑であり、スタック構造とすることができないので、熱電発電装置を小型化するのには適していない。
特開2007−149841号公報(第1、8頁、図1

発明が解決しようとする課題

0007

そこで、上記の点に鑑み、本発明は、熱交換器と熱電変換モジュールとの間の接触熱抵抗を低減して、熱電変換効率が高く、耐久性及び信頼性に優れ、コンパクトスペース効率及びメインテナンス性が良好な熱電発電装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するため、本発明の1つの観点に係る熱電発電装置は、高温のガスと低温の冷却液との温度差を利用して発電を行う熱電発電装置であって、対向して配置され、冷却液が導入される第1及び第2の低温側熱交換器と、第1及び第2の低温側熱交換器の対向した第1の面と第2の面との間に分散して配置された複数のバネと、第1の低温側熱交換器の第1の面と反対側の面に取り付けられた少なくとも1つの第1の熱電変換モジュールと、第2の低温側熱交換器の第2の面と反対側の面に取り付けられた少なくとも1つの第2の熱電変換モジュールと、第1の低温側熱交換器との間で少なくとも1つの第1の熱電変換モジュールを挟むように配置され、ガスが導入される第1の高温側熱交換器と、第2の低温側熱交換器との間で少なくとも1つの第2の熱電変換モジュールを挟むように配置され、ガスが導入される第2の高温側熱交換器とを具備する。

発明の効果

0009

本発明によれば、第1及び第2の低温側熱交換器の間で複数のバネを収縮させながら第1及び第2の高温側熱交換器を連結することにより、熱交換器と熱電変換モジュールとの間の接触熱抵抗を低減して、熱電変換効率が高く、耐久性及び信頼性に優れ、コンパクトでスペース効率及びメインテナンス性が良好な熱電発電装置を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0010

以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る熱電発電装置の構成単位を示す平面図である。また、図2は、図1に示す熱電発電装置の構成要素を分解して示す斜視図であり、図3は、図2に示す構成要素が結合された状態を示す斜視図である。図1図3に示すように、この熱電発電装置は、2つの高温側熱交換器(高温ダクト)10と、少なくとも1つの熱電変換モジュール20が各々に取り付けられた2つの低温側熱交換器(冷却板)30とを含んでいる。

0011

高温側熱交換器10には、自動車のエンジンや工場の炉等からの高温の排ガスが導入される。また、低温側熱交換器30には、冷却液(例えば水)が導入される。図2に示すように、各々の低温側熱交換器30には、水を第1の方向(図2における下方)及び第2の方向(図2における上方)にそれぞれ流すための流路30aが設けられており、上下2つの低温側熱交換器30の流路30a同士は、シール材(例えば、Oリング)30bを介して連結される。

0012

本実施形態においては、2つの低温側熱交換器30が、上下2段に積み重ねられている。上下2段の内の一方の低温側熱交換器30に固定された位置決め部材(例えば、パンチングメタル)41の複数の開口内に、複数のバネ40が分散して配置されており、上下2つの低温側熱交換器30は、複数のバネ40を挟むように対向して配置される。このように複数のバネ40を分散して配置することにより、高温側熱交換器10又は低温側熱交換器30と熱電変換モジュール20との間の接触熱抵抗を低減させることができると共に、熱電変換モジュール20の耐振性を向上させることができる。

0013

ここで、低温側熱交換器30の冷却液の出入り口を、剛性を有する流路30aによる積層構造とすることにより、上下に連続して積み重ねられた低温側熱交換器30の冷却液の入口及び出口の各々を1本のパイプに連結することができる。また、熱電変換モジュール20と低温側熱交換器30とを一体化して封止することにより、熱電変換モジュール20を単独で封止する必要がなくなるので、熱電変換モジュール20と低温側熱交換器30との間の接触熱抵抗を増加させずに、熱電変換モジュール20を完全に封止することが可能となる。

0014

高温側熱交換器10は、例えば、ステンレス鋼で形成され、高い剛性を有している。一方、低温側熱交換器30は、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金で形成され、柔軟性を有している。さらに、低温側熱交換器30に柔軟性を持たせるために、低温側熱交換器30の板材肉厚を例えば1mm程度に薄くしたり、内部流路の高さを例えば2mm程度に低くしたり、図5図7に示すように低温側熱交換器30自体をガスの流れ方向と直交する方向に細長く分割するようにしても良い。そのようにすれば、低温側熱交換器30が、1枚の薄い板のように柔軟になる。

0015

図3に示すように、低温側熱交換器30を貫通する多段ボルト50を用いて、2つの高温側熱交換器10を上下から締め付けて連結すると、上下2段の低温側熱交換器30の間で複数のバネ40が収縮すると共に低温側熱交換器30が変形して、熱電変換モジュール20が高温側熱交換器10に押し付けられて密着する。同時に、上下2段の低温側熱交換器30の流路30a同士が連結する。これにより、接触熱抵抗が低減するので、大幅な熱電変換効率の向上が期待できる。また、バネ40を押すための補助部品を要しないので、熱電発電装置の構造をシンプルにすることができる。

0016

ここで、図4の(A)に示すように、低温側熱交換器30を貫通する多段ボルト50と高温側熱交換器10とを直接接触させても良いし、図4の(B)に示すように、多段ボルト50と高温側熱交換器10との間にカラー51等を挟んで、高温側熱交換器10同士の間隔を調整できるようにしても良い。なお、図3においては、各々の高温側熱交換器10の1箇所に取り付けられた多段ボルト50のみを示しているが、実際には、各々の高温側熱交換器10の複数箇所図1においては、20箇所)に多段ボルト50が低温側熱交換器30を通して取り付けられる。図5に示すように、低温側熱交換器30が細長く分割された場合には、細長く分割された低温側熱交換器30の間を通して、多段ボルト50が取り付けられるようにしても良い。

0017

さらに、低温側熱交換器30を貫通する多段ボルト50を用いることにより、図3に示すような構成単位を積み上げてスタック構造とすることができるので、熱電発電装置のコンパクト性が向上する。その場合には、高温側熱交換器10の層、熱電変換モジュール20の層、低温側熱交換器30の層、バネ40の層、低温側熱交換器30の層、熱電変換モジュール20の層、高温側熱交換器10の層、熱電変換モジュール20の層、低温側熱交換器30の層、・・・の順序で各層が配置される。

0018

図5は、本発明の第1の実施形態の変形例に係る熱電発電装置の構成単位を示す平面図である。また、図6は、図5に示す熱電発電装置の構成要素を分解して示す斜視図であり、図7は、図6に示す構成要素が結合された状態を示す斜視図である。第1の実施形態の変形例においては、低温側熱交換器30が、ガスの流れ方向と直交する方向に細長く分割されており、水平方向において複数列図5図7においては、3列)の低温側熱交換器30が、それぞれ上下2段に積み重ねられている。その他の点に関しては、本発明の第1の実施形態と同一である。

0019

図2及び図6を参照すると、高温側熱交換器10及び低温側熱交換器30の内部において、少なくとも熱電変換モジュール20の位置に対応する領域に、ピン形状を有する多数の伝熱フィンが設けられている。

0020

高温側熱交換器10に設けられる伝熱フィンは、例えば、ステンレス鋼によって形成され、フィンの断面形状は様々であるが、相当直径を例えば1mm程度に細くすることによって、ガスの流れに対する流動抵抗が抑えられて伝熱性能が向上するのみならず、すすも付着し難くなる。また、ガスの流れ方向におけるガス温度伝熱と共に低下して行くので、ガスの流れ方向において熱電変換モジュール20の発電出力が減って行く。これを避けて、各々の熱電変換モジュール20の発電出力を最大限に引き出すために、排ガスの入口付近において密度を低く、排ガスの出口に近付くに従って密度を高くして、ガスの流れ方向において熱電変換モジュール20に発生する温度差がほぼ均一となるように、排ガスが流れる方向において伝熱フィンのピッチが異なるようにしても良い。低温側熱交換器30に設けられる伝熱フィンは、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金によって形成され、フィンの断面形状は様々であるが、相当直径が例えば1mm〜2mm程度で、ピッチが例えば2mm〜4mm程度である。

0021

図8は、図1図3及び図5図7に示す熱電変換モジュールの一例を示す斜視図である。熱電変換モジュール20は、P型素子P型半導体)21及びN型素子(N型半導体)22を含んでいる。P型素子21及びN型素子22の材料としては、例えば、ビスマス(Bi)−テルル(Te)系の化合物が用いられる。また、熱電変換モジュール20は、電極23と、端子24及び25と、電気絶縁基板26及び27とを含んでいる。

0022

熱電変換モジュール20において、P型素子21とN型素子22とを、電極23を介して接合することにより、PN素子対が形成されている。直列接続された複数のPN素子対において、一方の端のN型素子には端子24が接続されており、他方の端のP型素子には端子25が接続されている。電気絶縁基板26と電気絶縁基板27との間に温度差を与えると、端子24と端子25との間に起電力が発生する。

0023

本実施形態においては、電極23として金属の電極を用いているが、さらに、電極23と素子21又は22との間に接合層拡散防止層を設けても良い。電気絶縁基板26及び27は、例えば、アルミナ等のセラミック板、又は、窒化アルミ板であり、電極23と高温側熱交換器10又は低温側熱交換器30との間の電気的絶縁を確保すると共に、低い熱抵抗を有しており、高温側熱交換器10と熱電変換モジュール20の高温側との間、及び、低温側熱交換器30と熱電変換モジュール20の低温側との間の熱抵抗が最小限に抑えられる。

0024

あるいは、図2又は図6に示す高温側熱交換器10の1つの面にセラミック溶射して絶縁領域を形成することにより、高温側熱交換器10側に取り付けられる電気絶縁基板を省略することができる。低温側熱交換器30の1つの面に高熱伝導樹脂圧着し、又は、低温側熱交換器30がアルミニウム製である場合には、低温側熱交換器30の1つの面にアルマイト処理を施して絶縁領域を形成することにより、低温側熱交換器30側に取り付けられる電気絶縁基板を省略しても良い。

0025

図9は、熱電変換モジュールの配線方法の例を説明するための図である。図9においては、3列に並べられた複数の熱電変換モジュール20が示されており、各列には3個以上(図9においては4個)の熱電変換モジュール20が配置されている。この例においては、熱電変換モジュールの列ごとに配線が行われる。

0026

図9に示すように、熱電変換モジュールの各列において、ビニール等で被覆された導線を有する電線28を用いて、複数の熱電変換モジュール20の配線が互い違いに行われる。即ち、各列において、奇数番目の熱電変換モジュールの2つの端子が、列と直交する第1の方向(図9においては前方)を向くように配置され、偶数番目の熱電変換モジュールの2つの端子が、第1の方向と反対の第2の方向(図9においては後方)を向くように配置され、1つおきの熱電変換モジュールの一方の端子同士が電気的に接続される。

0027

例えば、第2列の熱電変換モジュールM(2,1)〜M(2,4)において、熱電変換モジュールM(2,1)の一方の端子が、熱電変換モジュールM(2,3)の一方の端子に接続され、熱電変換モジュールM(2,2)の一方の端子が、熱電変換モジュールM(2,4)の一方の端子に接続される。さらに、熱電変換モジュールM(2,1)の他方の端子が、熱電変換モジュールM(2,2)の他方の端子に接続され、熱電変換モジュールM(2,3)の他方の端子83が、第1の外部接続端子又は熱電変換モジュールM(3,4)の端子84に接続され、熱電変換モジュールM(2,4)の他方の端子82が、第2の外部接続端子又は熱電変換モジュールM(1,3)の端子81に接続される。第1列の熱電変換モジュールM(1,1)〜M(1,4)、及び、第3列の熱電変換モジュールM(3,1)〜M(3,4)においても同様である。これにより、複数の熱電変換モジュール20を、隙間を極力小さくして隣り合わせに配置することができる。

0028

次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図10は、本発明の第2の実施形態に係る熱電発電装置を示す斜視図である。第2の実施形態においては、スタック構造の両端に剛性の高い板60及び70が配置される。従って、板60、バネ40の層、低温側熱交換器30の層、熱電変換モジュール20の層、高温側熱交換器10の層、・・・、熱電変換モジュール20の層、低温側熱交換器30の層、バネ40の層、板70の順序で各層が配置される。その他の点に関しては、第1の実施形態と同様である。第2の実施形態によっても、第1の実施形態におけるのと同様の効果を奏することができる。

0029

次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図11は、本発明の第3の実施形態に係る熱電発電装置を示す斜視図である。第3の実施形態においては、スタック構造の一端に剛性の高い板60が配置される。従って、板60、バネ40の層、低温側熱交換器30の層、熱電変換モジュール20の層、高温側熱交換器10の層、熱電変換モジュール20の層、低温側熱交換器30の層、・・・、高温側熱交換器10の層の順序で各層が配置される。その他の点に関しては、第1の実施形態と同様である。第3の実施形態によっても、第1の実施形態におけるのと同様の効果を奏することができる。

0030

本発明は、熱電変換素子を用いることにより温度差を利用して発電を行う熱電発電装置において利用することが可能である。

図面の簡単な説明

0031

本発明の第1の実施形態に係る熱電発電装置の構成単位を示す平面図である。
図1に示す熱電発電装置の構成要素を分解して示す斜視図である。
図2に示す構成要素が結合された状態を示す斜視図である。
多段ボルトと高温側熱交換器との接続構造を示す図である。
本発明の第1の実施形態の変形例に係る熱電発電装置の構成単位を示す平面図である。
図5に示す熱電発電装置の構成要素を分解して示す斜視図である。
図6に示す構成要素が結合された状態を示す斜視図である。
図1図3及び図5図7に示す熱電変換モジュールの一例を示す斜視図である。
熱電変換モジュールの配線方法の例を説明するための図である。
本発明の第2の実施形態に係る熱電発電装置を示す斜視図である。
本発明の第3の実施形態に係る熱電発電装置を示す斜視図である。

符号の説明

0032

10…高温側熱交換器、 20…熱電変換モジュール、 21…P型素子、 22…N型素子、 23…電極、 24、25…端子、 26、27…電気絶縁基板、 28…電線、 30…低温側熱交換器、 30a…流路、 30b…シール材、 40…バネ、 41…位置決め部材、 50…多段ボルト、 60、70…板、 80〜85…端子

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