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課題

運転者の行なった制動操作エネルギ効率を向上させるものであったか否かを判断することが容易になる回生制動状態報知装置を提供する。

解決手段

実際に発生した回生制動動力を示す回生制動実回生制動動力表示部200、回生可能な制動動力最大値を示す最大回生制動動力表示線202、ブレーキ操作量に基づいて定まる理想回生制動動力と実回生制動動力との差を示す超過制動動力表示部204を、同一の棒グラフ(回生インジケータ)に示す。超過制動動力表示部204が示されることで、運転者は、回生制動動力ではまかないきれず、摩擦制動動力の割合が多くなってしまうほどに急なブレーキ操作をしたことを認識できる。加えて、その超過制動動力表示部204の大きさから、どの程度、ブレーキ操作が急すぎたのかを認識することもできる。

概要

背景

車両を制動する手段としては、回転している車輪に対して摩擦材押し付けることで運動エネルギ熱エネルギに変換して制動動力を発生させる摩擦制動装置が最も広く知られている。

しかし、近年、燃費を向上させるために、摩擦制動装置に加えて、モータジェネレータ等を用いて車両の運動エネルギを電気エネルギに変換して制動動力を発生させつつ、変換した電気エネルギをバッテリ回収する回生制動装置電気自動車ハイブリッド自動車等で広く用いられている。また、電気エネルギとして回収するもの以外にも、運動エネルギを油圧空気圧などの流体圧に変換して回収するもの等、様々な種類のエネルギに変換して回収するものが存在する。

運動エネルギを熱等に変換して廃棄する摩擦制動装置に対して、回生制動装置では、車両の運動エネルギを回収して再利用できるためエネルギ効率に優れている。しかし、バッテリなど、回収したエネルギを蓄積するエネルギ蓄積装置に蓄積できるエネルギには当然限界がある。また、回生制動動力を発生させる装置(たとえば、運動エネルギを電気エネルギに変化する場合にはモータジェネレータ)が単位時間に発生させることができる制動動力にも限界がある。そのため、回生制動装置と摩擦制動装置とを併用することが一般的である。なお、摩擦制動装置では、油圧等の流体圧によって作動することが一般的であることから、摩擦制動装置を油圧制動装置流体圧制動装置ということもある。

特許文献1には、回生制動装置と油圧制動装置とを備えた車両において、回生制動油圧制動との比率を表示する技術が記載されている。
特開平9−168202号公報

概要

運転者の行なった制動操作がエネルギ効率を向上させるものであったか否かを判断することが容易になる回生制動状態報知装置を提供する。実際に発生した回生制動動力を示す回生制動実回生制動動力表示部200、回生可能な制動動力の最大値を示す最大回生制動動力表示線202、ブレーキ操作量に基づいて定まる理想回生制動動力と実回生制動動力との差を示す超過制動動力表示部204を、同一の棒グラフ(回生インジケータ)に示す。超過制動動力表示部204が示されることで、運転者は、回生制動動力ではまかないきれず、摩擦制動動力の割合が多くなってしまうほどに急なブレーキ操作をしたことを認識できる。加えて、その超過制動動力表示部204の大きさから、どの程度、ブレーキ操作が急すぎたのかを認識することもできる。

目的

本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、運転者の行なった制動操作がエネルギ効率を向上させるものであったか否かを判断することが容易になる回生制動状態報知装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
4件

この技術が所属する分野

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請求項1

摩擦制動装置回生制動装置とを備え、運転者制動操作に応じて必要制動動力を決定し、その必要制動動力とその必要制動動力に応じた配分比とに基づいて定まる制動動力を、前記摩擦制動装置および回生制動装置にそれぞれ発生させる車両に用いられ、前記回生制動装置における回生制動状態報知する回生制動状態報知装置であって、前記回生制動装置によって回生可能な最大の制動動力またはそれに対応した他の単位系の値である最大回生制動量と、前記回生制動装置が実際に発生した回生制動動力またはそれに対応した他の単位系の値である実回生制動量とを比較し、比較結果に基づいて回生制動状態の報知を行なうことを特徴とする回生制動状態報知装置。

請求項2

摩擦制動装置と回生制動装置とを備え、運転者の制動操作に応じて必要制動動力を決定し、その必要制動動力とその必要制動動力に応じた配分比とに基づいて定まる制動動力を、前記摩擦制動装置および回生制動装置にそれぞれ発生させる車両に用いられ、前記回生制動装置における回生制動状態を報知する回生制動状態報知装置であって、前記回生制動装置によって回生可能な最大の制動動力またはそれに対応した他の単位系の値である最大回生制動量と、前記回生制動装置における回生制動動力に限界がないとした場合に前記必要制動動力から定まる回生制動動力の理想値またはそれに対応した他の単位系の値である理想回生制動量とを比較し、比較結果に基づいて回生制動状態の報知を行なうことを特徴とする回生制動状態報知装置。

請求項3

請求項1において、前記最大回生制動量と実回生制動量とを比較可能な態様で報知することを特徴とする回生制動状態報知装置。

請求項4

請求項2において、前記最大回生制動量と前記理想回生制動量とを比較可能な態様で報知することを特徴とする回生制動状態報知装置。

請求項5

請求項2または4において、前記理想回生制動量が前記最大回生制動量を超えた場合に、その旨の報知を行なうことを特徴とする回生制動報知装置

請求項6

請求項1乃至5のいずれか1項において、前記回生制動装置は、制動動力を発生させつつ、蓄積可能なエネルギに車両の運動エネルギを変換する制動動力発生装置と、その制動動力発生装置にて生じたエネルギを蓄積するエネルギ蓄積装置とを備えており、前記エネルギ蓄積装置が単位時間当たりに受け入れ可能な受容パワー容量を逐次算出し、その受容パワー容量および前記制動動力発生装置において発生可能な最大制動パワーとの比較に基づいて、前記最大回生制動量を逐次設定することを特徴とする回生制動状態報知装置。

請求項7

請求項1乃至6のいずれか1項において、前記回生制動装置は、前記車両の運動エネルギによって回転させられて発電を行なう回転電機と、その回転電機によって発電された電力蓄電する蓄電装置とを備えていることを特徴とする回生制動状態報知装置。

技術分野

0001

本発明は、回生制動が可能な車両に用いられる回生制動状態報知装置に関する。

背景技術

0002

車両を制動する手段としては、回転している車輪に対して摩擦材押し付けることで運動エネルギ熱エネルギに変換して制動動力を発生させる摩擦制動装置が最も広く知られている。

0003

しかし、近年、燃費を向上させるために、摩擦制動装置に加えて、モータジェネレータ等を用いて車両の運動エネルギを電気エネルギに変換して制動動力を発生させつつ、変換した電気エネルギをバッテリ回収する回生制動装置電気自動車ハイブリッド自動車等で広く用いられている。また、電気エネルギとして回収するもの以外にも、運動エネルギを油圧空気圧などの流体圧に変換して回収するもの等、様々な種類のエネルギに変換して回収するものが存在する。

0004

運動エネルギを熱等に変換して廃棄する摩擦制動装置に対して、回生制動装置では、車両の運動エネルギを回収して再利用できるためエネルギ効率に優れている。しかし、バッテリなど、回収したエネルギを蓄積するエネルギ蓄積装置に蓄積できるエネルギには当然限界がある。また、回生制動動力を発生させる装置(たとえば、運動エネルギを電気エネルギに変化する場合にはモータジェネレータ)が単位時間に発生させることができる制動動力にも限界がある。そのため、回生制動装置と摩擦制動装置とを併用することが一般的である。なお、摩擦制動装置では、油圧等の流体圧によって作動することが一般的であることから、摩擦制動装置を油圧制動装置流体圧制動装置ということもある。

0005

特許文献1には、回生制動装置と油圧制動装置とを備えた車両において、回生制動と油圧制動との比率を表示する技術が記載されている。
特開平9−168202号公報

発明が解決しようとする課題

0006

前述のように、回生制動動力を発生させる装置が単位時間に発生させることができる制動動力には限界がある。また、バッテリなどのエネルギ蓄積装置が単位時間あたりに受け入れ可能なパワーにも限界がある。これらの2つの限界のうちいずれか一方でも超えるような回生制動は行なうことができないので、摩擦制動装置によって制動動力を発生させることになる。

0007

これを図2(a)を用いて説明する。図2(a)は、車速の変化と車両の駆動動力とを同一時間軸にて示す図である。図2(a)では、t1時点にて比較的大きな制動動力が発生し、その後、徐々に減少してt2時点で制動動力がゼロになっている。この場合、回生制動装置によって回生可能な制動動力の最大値を示す最大回生制動動力を超える部分(B1)は、摩擦制動装置が発生した制動動力である。すなわち、B1は、熱として廃棄されてしまい、回収できなかったエネルギである。一方、A1は回生制動装置が発生した制動動力であり、回収できたエネルギである。従って、全減速エネルギ(A1+B1)のうち回収できた割合はA1/(A1+B1)となる。

0008

これに対して、制動トルクを小さくすることで、図2(b)に示すように、制動動力のピークを減少させると、停止する時点はt3時点となって図2(a)のt2時点よりも遅くなるものの、同じ車速からの減速でも、摩擦制動装置の制動動力(B2)が小さくなり、また、回生制動装置の制動動力(A2)は大きくなるので、エネルギ効率を向上させることができる。

0009

なお、この図2においては、説明を簡略化するため、最大回生制動動力を超えない場合には、すべての制動動力を回生制動によって発生させる図となっているが、実際には、必要な制動動力が最大回生制動動力を超えない場合であっても、運転フィーリングを向上させるために、摩擦制動動力をわずかに発生させることが多い。

0010

ところで、車両の制動トルクは運転者制動操作によって決定される。従って、エネルギ効率を向上させるためには、運転者に最大回生制動動力を超えないような制動操作を促すことが望ましい。

0011

しかし、前述の特許文献1では、油圧制動と回生制動との比率が表示されるだけであるので、運転者は、その表示から、適切なブレーキ操作であったかどうかを判断することは容易ではない。特に、前述のように、最大回生制動動力以下であっても、ある程度の摩擦制動動力を発生させるようになっている場合には、特許文献1のように、油圧制動と回生制動との比率が表示されるだけでは、適切なブレーキ操作であったかどうかを判断することは容易ではない。

0012

本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、運転者の行なった制動操作がエネルギ効率を向上させるものであったか否かを判断することが容易になる回生制動状態報知装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0013

その目的を達成するための請求項1記載の発明は、摩擦制動装置と回生制動装置とを備え、運転者の制動操作に応じて必要制動動力を決定し、その必要制動動力とその必要制動動力に応じた配分比とに基づいて定まる制動動力を、前記摩擦制動装置および回生制動装置にそれぞれ発生させる車両に用いられ、前記回生制動装置における回生制動状態を報知する回生制動状態報知装置であって、
前記回生制動装置によって回生可能な最大の制動動力またはそれに対応した他の単位系の値である最大回生制動量と、前記回生制動装置が実際に発生した回生制動動力またはそれに対応した他の単位系の値である実回生制動量とを比較し、比較結果に基づいて回生制動状態の報知を行なうことを特徴とする。

0014

実際に発生した回生制動動力が、回生制動装置によって回生可能な最大回生制動動力を超えていなければ、適切にエネルギが回収できた制動操作を運転者が行なったことになる。上記請求項1では、回生制動装置によって回生可能な最大の制動動力またはそれに対応した他の単位系の値である最大回生制動量と、実際に発生した回生制動動力またはそれに対応した他の単位系の値である実回生制動量とを比較しており、比較結果に基づいて回生制動状態の報知を行なっている。そのため、運転者の行なった制動操作がエネルギ効率を向上させるものであったか否かを判断することが容易になる。

0015

また、次の請求項2に記載の発明によっても前述の目的を達成することができる。その請求項2は、摩擦制動装置と回生制動装置とを備え、運転者の制動操作に応じて必要制動動力を決定し、その必要制動動力とその必要制動動力に応じた配分比とに基づいて定まる制動動力を、前記摩擦制動装置および回生制動装置にそれぞれ発生させる車両に用いられ、前記回生制動装置における回生制動状態を報知する回生制動状態報知装置であって、
前記回生制動装置によって回生可能な最大の制動動力またはそれに対応した他の単位系の値である最大回生制動量と、前記回生制動装置における回生制動動力に限界がないとした場合に前記必要制動動力から定まる回生制動動力の理想値またはそれに対応した他の単位系の値である理想回生制動量とを比較し、比較結果に基づいて回生制動状態の報知を行なうことを特徴とする。

0016

上記理想制動動力を回生制動装置で発生させれば最もエネルギ効率が向上することになる。しかし、回生制動装置の能力に限界があるため、回生制動装置は上記最大回生制動動力までしか制動動力を発生させることができない。そのため、理想回生制動動力が最大回生制動動力よりも大きいと理想回生制動動力を発生することはできず、回生制動装置が発生させる制動動力は最大回生制動動力となる。

0017

そこで、請求項2のように、理想回生制動量を最大回生制動量と比較して、比較結果に基づいて回生制動状態の報知を行なえば、運転者の行なった制動操作がエネルギ効率を向上させるものであったか否かを判断することが容易になる。

0018

請求項3は、請求項1において、前記最大回生制動量と実回生制動量とを比較可能な態様で報知することを特徴とする。最大回生制動量と実回生制動量とが比較可能な態様で報知されると、運転者は、実回生制動量と最大回生制動量とがどの程度の差であるのかを知ることができるので、どの程度までの制動操作が可能なのかを判断することが容易になる。

0019

請求項4は、請求項2において、前記最大回生制動量と前記理想回生制動量とを比較可能な態様で報知することを特徴とする。このようにすれば、運転者は、理想回生制動量と最大回生制動量とがどの程度の差であるのかを知ることができるので、どの程度までの制動操作が可能なのかを判断することが容易になる。

0020

請求項5は、請求項2または4において、前記理想回生制動量が前記最大回生制動量を超えた場合に、その旨の報知を行なうことを特徴とする。このようにすれば、この報知により、運転者は、自分の制動操作が不適切であったことを直接的に知ることができる。その結果、運転者にエネルギ効率のよい制動操作を促すことができる。

0021

請求項6は、請求項1乃至5のいずれか1項において、前記回生制動装置は、制動動力を発生させつつ、蓄積可能なエネルギに車両の運動エネルギを変換する制動動力発生装置と、その制動動力発生装置にて生じたエネルギを蓄積するエネルギ蓄積装置とを備えており、前記エネルギ蓄積装置が単位時間当たりに受け入れ可能な受容パワー容量を逐次算出し、その受容パワー容量および前記制動動力発生装置において発生可能な最大制動パワーとの比較に基づいて、前記最大回生制動量を逐次設定することを特徴とする。

0022

このようにして、最大回生制動量を逐次設定すれば、最大回生制動量と実回生制動量との比較、または、最大回生制動量と理想回生制動量との比較をより正確に比較を行なうことができる。そのため、より適切な報知を行なうことができる。

0023

上記回生制動装置としては、たとえば、請求項7のように、車両の運動エネルギを電気エネルギに変換して蓄積するものを用いることができる。その請求項7は、請求項1乃至6のいずれか1項において、前記回生制動装置は、前記車両の運動エネルギによって回転させられて発電を行なう回転電機と、その回転電機によって発電された電力蓄電する蓄電装置とを備えていることを特徴とする。なお、これに限らず、回生制動装置は、車両の運動エネルギを他の種類のエネルギに変換して蓄積するものを用いることもできる。

発明を実施するための最良の形態

0024

以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態となる回生制動状態表示装置が搭載されている車両100の要部構成を示す図である。

0025

この車両100は、エンジン101とモータジェネレータ(以下、MGという)102とを駆動源とするハイブリッド車両である。エンジン101とMG102は直列に接続されてデファレンシャル104を介して駆動輪106に駆動力または制動力を伝達する。

0026

MG102はインバータ108を介してバッテリ107およびMG−ECU110に接続されている。バッテリ107としては、たとえば、ニッケル水素バッテリリチウムイオンバッテリを用いることができる。

0027

インバータ108は、バッテリ107の電力をMG102に供給してMG102に駆動力を発生させ、また、MG102で電力を発生させ、発生させた電力をバッテリ107に充電する。MG102で電力を発生させる場合には、エンジン101の動力を用いてMG102を回転させるか、または、駆動輪106の回転動力によってMG102を回転させる。駆動輪106の回転動力によってMG102を回転させる場合には、発電する電力に応じた制動動力が発生する。

0028

インバータ108はMG−ECU110からの指令に基づいて動作する。MG−ECU110は、レゾルバ等の回転速度センサを用いてMG102の回転速度を逐次検出している。そして、制動時には、MG102の回転速度を検出しつつ、HV−ECU113から供給される指令信号に基づいて、その指令信号が示す回生制動動力をMG102に発生させるようにインバータ108を制御する。

0029

ハイブリッドECU(以下、HV−ECU)113は、運転者によってアクセルペダル116に入力される操作量および車速と、予め記憶されている動力配分比決定マップとを用いて、エンジン101とMG102との動力配分比を決定する。そして、その決定した動力配分比に基づいてエンジンECU109およびMG−ECU110に動力指令値を出力する。それらのECU109、110は、HV−ECU113からの動力指令値が示す動力を発生するように、エンジン101およびMG102を制御する。

0030

ブレーキディスク105は駆動輪106と一体回転するようになっており、油圧ブレーキ103によってブレーキディスク105が挟圧されると、摩擦制動動力が発生して、ブレーキディスク105およびそれと一体回転する駆動輪106の回転速度が減速する。油圧ブレーキ103は、ブレーキアクチュエータ111から供給される油圧によって動作するようになっており、ブレーキアクチュエータ111の油圧はブレーキECU114によって制御される。

0031

ブレーキECU114は、運転者によってブレーキペダル117に入力される操作量に基づいて必要制動力を決定する。このブレーキペダル117の操作量はたとえばブレーキペダル117の踏力に応じて変化するマスタシリンダ油圧を検出することで決定する。そして、ブレーキECU114は、決定した必要制動力および車速と予め記憶されている関係とに基づいて、回生制動動力および摩擦制動動力を決定する。そして、決定した回生制動動力を発生させることを指令する指令信号をハイブリッドECU113へ出力するとともに、決定した摩擦制動動力に基づいてブレーキアクチュエータ111の油圧を制御する。なお、回生制動動力および摩擦制動動力をHV−ECU113が決定するようにしてもよい。

0032

また、HV−ECU113には、温度センサ118によって検出されるバッテリ107の温度、電流センサ119によって検出されるバッテリ107の入出力電流値が供給される。HV−ECU113には、他に車速を示す車速信号も供給され、それらの信号やブレーキペダル117の踏力などに基づいて、ブレーキペダル117の操作が適切であったか否かを判断する。そして、判断結果を表示部112やスピーカ115を通じて運転者に報知する。

0033

次に、図3を用いて、ブレーキペダル117の操作が適切であったか否かを報知する処理を説明する。この図3の処理は、HV−ECU113、ブレーキECU114が実行する。

0034

まず、ステップS301にて処理を開始し、ステップS302では、ブレーキECU114が、ブレーキペダル117の操作量(以下、ブレーキ操作量という)を取得する。このブレーキ操作量は、前述のように、たとえばマスタシリンダ油圧から検出する。

0035

続くステップS303もブレーキECU114の処理であり、ステップS302で取得したブレーキ操作量に基づいて、ブレーキがオンであるか否かを判断する。この判断が否定判断であった場合にはステップS302へ戻る。一方、肯定判断であった場合には、ステップS304へ進む。

0036

ステップS304もブレーキECU114の処理であり、車速を取得し、その車速およびステップS302で取得したブレーキ操作量と、それらから必要制動動力が定まる予め記憶されている算出式を用いて、必要制動動力を算出する。

0037

続くステップS305はHV−ECU113の処理であり、現時点で回生できる最大の制動動力である最大回生制動動力を算出する。このステップS305の処理は後に詳述する。

0038

ステップS306はブレーキECU114の処理であり、ステップS304で算出した必要制動動力と、ステップS305で算出した最大回生制動動力と、予め記憶されている配分比決定関係とを用いて、摩擦制動動力と実回生制動動力とを決定する。図5は上記配分比決定関係の一例を示している。この関係は所定車速範囲毎に記憶されている。

0039

図5に示す関係では、必要制動動力はブレーキ操作量に比例して大きくなっている。また、理想回生制動力は、必要制動動力に予め決められている必須配分比αを乗じた値である。このαは、運転フィーリングを向上させるために、必要制動動力の大きさが小さくても油圧ブレーキ103を作動させるための係数である。

0040

MG102によって発生させることができる制動動力に限界がなく、且つ、バッテリ107が単位時間当たりに受け入れ可能な受容パワー容量にも限界がなければ、ブレーキ操作量に基づいて定まる理想回生制動動力が、実際に発生させる回生制動動力(以下、実回生制動動力という)となる。しかし、実際には、MG102によって発生させることができる制動動力には限界があり、また、且つ、バッテリ107の受容パワー容量にも限界がある。それらの限界によって定まる制動動力の最大値が最大回生制動動力である。そのため、ブレーキ操作量がPよりも低ければ実回生制動動力は理想回生制動動力となるが、ブレーキ操作量がP以上ではブレーキ操作量によらず実回生制動動力は最大回生制動動力となる。換言すれば、ステップS306では、最大回生制動動力を、ブレーキ操作量に基づいて定まる理想回生制動動力と比較し、小さい側を実回生制動動力に決定する。そして、必要制動動力から実回生制動動力を引いた値を摩擦回生制動動力に決定する。

0041

ステップS307はブレーキECU114の処理であり、ステップS306で決定した回生制動動力を発生させることを指令する指令信号をHV−ECU113へ出力するとともに、ブレーキアクチュエータ111にステップS306で決定した実摩擦制動動力を発生させることを指令する指令信号を出力する。

0042

続くステップS308はHV−ECU113の処理であり、実回生制動動力(または理想回生制動動力)と最大回生制動動力との比較結果を表示部112およびスピーカ115から出力する。このステップS308における具体的な出力態様は後述する。

0043

次に、ステップS305の処理を詳しく説明する。図4はステップS305の処理を詳しく示すフローチャートである。ステップS400にてこの処理を開始し、ステップS401ではバッテリ状態を取得する。このバッテリ状態とは、バッテリ温度バッテリ電流、バッテリ107の充電量である。バッテリ温度は温度センサ118から取得し、バッテリ電流は電流センサ119から取得する。なお、バッテリ電流は逐次取得している。そして、バッテリ107の充電量は、逐次取得しているバッテリ電流を積算することによって取得する。

0044

続くステップS402では、バッテリ107が単位時間当たりに受け入れ可能な電力の最大値を示すバッテリ最大充電電力を決定する。このバッテリ最大充電電力は、バッテリ107の温度に対して予め設定されているマップと、ステップS401で取得したバッテリ温度とから決定する。上記マップは、バッテリ温度が高いほどバッテリ最大充電電力が小さくなる傾向を有している。このマップを用いてバッテリ最大充電電力を決定するが、ステップS401で演算した充電量から、バッテリ107の現在の充電量が上限に達していると判断できるときには、これ以上の充電はできないので、バッテリ最大充電電力をゼロに決定する。なお、このバッテリ最大充電電力は、請求項の受容パワー容量に相当するものである。

0045

続くステップS403では、MG−ECU110を介して、MG102の状態を取得する。ここでのMG102の状態とは、MG102の回転速度とインバータ108の入力電圧である。

0046

続くステップS404では、MG最大発生電力を決定する。このMG最大発生電力とは、MG102が発生可能な最大電力であり、請求項の最大制動パワーに相当するものである。MG最大発生電力の決定に際しては、まず、MG最大トルクを決定する。そのMG最大トルクは、ステップS403で取得したMG102の回転速度とインバータ108の入力電圧から、予め記憶されているMG最大トルク決定マップを用いて決定する。図6はそのMG最大トルク決定マップを概略的に示す図である。MG最大発生電力は、図6から決定することができるMG最大トルク(Nm)にステップS403で取得した回転速度を乗じ、乗じた値にMG最大トルク点におけるMG損失加算することにより求める。なお、上記MG損失は、回転数トルクに対してMG損失が定まる損失マップを予め記憶しておき、その損失マップを用いて決定する。

0047

続くステップS405では、回生制動によって回生可能な電力の最大値である最大回生電力を決定する。具体的には、ステップS402で決定したバッテリ最大充電電力と、ステップS404で決定したMG最大発生電力とを比較し、いずれか小さい側の値を最大回生電力に決定する。

0048

そしてステップS406では、ステップS405で決定した最大回生電力に、インバータ108やMG102の効率を考慮して予め設定されている係数を乗算することにより、最大回生制動動力を演算する。そして、ステップS407でリターンして図3メインルーチンへ戻る。

0049

次に、ステップS308の表示態様および音声出力態様を説明する。図7は、実回生制動動力が最大回生制動動力よりも小さい場合の表示態様を、表示態様の説明とともに示す図である。この図7において、表示部112に表示されるのは回生インジケータ部分である。

0050

この図7の回生インジケータ棒グラフ形状をしている。四角形状の実回生制動動力表示部200は、ステップS306で決定した実回生制動動力を示しており、最大回生制動動力表示線202は、ステップS305で決定した最大回生制動動力を示している。このように、実回生制動動力表示部200と最大回生制動動力表示線202とが同じ棒グラフ上に示されることで、実回生制動動力と最大回生制動動力とが比較可能となる。なお、実回生制動動力が最大回生制動動力よりも小さい場合には、実回生制動動力と理想回生制動動力とは同一であることから、図7は、理想回生制動動力と最大回生制動動力とを比較して表示しているとも言える。

0051

図7の態様が表示部112に表示されると、運転者は、実回生制動動力が最大回生制動動力を下回っていることを確認でき、自分のブレーキ操作が適切であったことが分かる。加えて、実回生制動動力表示部200と最大回生制動動力表示線202との差から、最大回生制動動力までどの程度の余裕があったかを認識することもできる。

0052

図8は、実回生制動動力が最大回生制動動力と等しくなる場合の表示態様を、表示態様の説明とともに示す図である。この図8においても、表示部112に表示されるのは回生インジケータ部分である。図8においては、前述の実回生制動動力表示部200および最大回生制動動力表示線202に加えて、超過制動動力表示部204が表示されている。この超過制動動力表示部204は、理想回生制動動力と実回生制動動力との差を示すものである。このように、実回生制動動力表示部200、最大回生制動動力表示線202、超過制動動力表示部204が同じ棒グラフ上に示されることで、実回生制動動力、最大回生制動動力、理想回生制動動力が比較可能となる。

0053

なお、超過制動動力表示部204は、実回生制動動力表示部200とは別の色で表示されるなど、実回生制動動力表示部200と区別可能な態様で表示されていればよいが、より注意を促すために、点滅表示することが好ましい。加えて、摩擦ブレーキによって動力を廃棄したことを音声によっても報知することが好ましい。

0054

図8の態様が表示部112に表示されると、運転者は、回生制動動力ではまかないきれず、摩擦制動動力の割合が多くなってしまうほどに急なブレーキ操作をしたことを認識できる。加えて、超過制動動力表示部204の大きさから、どの程度、ブレーキ操作が急すぎたのかを認識することもできる。

0055

以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。

0056

たとえば、前述の実施形態では、最大回生制動動力と、実回生制動動力または理想回生制動動力とを比較可能な態様で表示部112に表示していたが、それらを比較可能な態様で表示しなくても、それらを比較した比較結果に基づいた報知を行なえばよい。たとえば、理想回生制動動力が最大回生制動動力を超えた場合、あるいは、実回生制動動力が最大回生制動動力と一致する場合に、その旨を示す報知音を出力するのみであってもよい。このようにしても、報知によって、運転者はブレーキ操作が急すぎたことを知ることができる。また、前述の実施形態に示した態様の報知に加えて、上記報知音を出力してもよい。

0057

また、前述の実施形態では、動力の単位系で最大回生制動量、実回生制動量、理想回生制動量を比較可能に表示していたが、電力、電流、トルクなど、動力以外の単位系でそれらの制動量を比較可能に表示してもよい。

0058

また、前述の実施形態では、電力として減速エネルギを回収していたが、油圧や空気圧として減速エネルギを回収するものにも本発明は適用できる。

0059

また、前述の実施形態では、最大回生制動動力を逐次演算して決定していたが、最大回生制動動力を予め設定した一定値としてもよい。このようにすれば、最大回生制動動力を演算する処理が不要となるので、演算負荷を軽減できる。

図面の簡単な説明

0060

本発明の実施形態となる回生制動状態表示装置が搭載されている車両100の要部構成を示す図である。
瞬間的に必要となる制動動力の変化によって、回生制動動力と摩擦制動動力との比率が変化することを示す図である。
ブレーキペダル117の操作が適切であったか否かを報知する処理を説明するフローチャートである。
図3のステップS305の処理を詳しく示すフローチャートである。
図3のステップS306で用いる配分比決定関係の一例を示す図である。
図4のステップS404で用いるMG最大トルク決定マップを概略的に示す図である。
実回生制動動力が最大回生制動動力よりも小さい場合の表示態様を、表示態様の説明とともに示す図である。
実回生制動動力が最大回生制動動力と等しくなる場合の表示態様を、表示態様の説明とともに示す図である。

符号の説明

0061

100:車両、 101:エンジン、 102:モータジェネレータ、 103:油圧ブレーキ、 104:デファレンシャル、 105:ブレーキディスク、 106:駆動輪、 107:バッテリ、 108:インバータ、 109:エンジンECU、 110:MG−ECU、 111:ブレーキアクチュエータ、 112:表示部、 113:ハイブリッドECU、 114:ブレーキECU、 115:スピーカ、 116:アクセルペダル、 117:ブレーキペダル、 118:温度センサ、 119:電流センサ、 200:実回生制動動力表示部、 202:最大回生制動動力表示線、 204:超過制動動力表示部

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