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技術 センサ情報融合装置

出願人 三菱電機株式会社
発明者 松崎貴史亀田洋志藤辰男前川良二
出願日 2008年2月5日 (12年10ヶ月経過) 出願番号 2008-025243
公開日 2009年8月20日 (11年4ヶ月経過) 公開番号 2009-186269
状態 拒絶査定
技術分野 レーダ方式及びその細部
主要キーワード 圧縮間隔 制御工学 低サンプリングレート 高サンプリングレート 平均処理後 方位角成分 バッチデータ 軌道モデル
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題

2D角度観測値を用いた距離推定値初期値距離変化率推定値初期値高精度化、2D角度観測値を用いたバッチ処理後の距離推定値と距離変化率推定値の高精度化を可能にする。

解決手段

センサによる2D角度観測情報に基づいて2D角度航跡を算出する2D角度追尾手段と、2D角度観測情報と2D角度航跡について事前設定された圧縮間隔に基づいて最小2乗統合により圧縮処理して統合2D角度観測情報を算出する2D角度観測情報圧縮手段と、3点の統合2D角度観測情報に基づいて距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値を算出する距離推定値初期値算出手段と、上記算出初期値を初期値として、2D角度観測情報を事前に設定したバッチデータ数分蓄積してバッチ処理して距離推定値および距離変化率推定値を算出する距離算出バッチ処理手段を備える。

概要

背景

センサ観測した飛翔体(以下、目標と呼ぶ)の角度情報のみを用いてその目標の軌道推定する技術がある(例えば非特許文献1および非特許文献2参照)。これらの文献に開示された技術を適用して、角度観測値から直交座標の位置の推定を行う、あるいは角度観測値から距離の推定を行う従来の方法について説明する。
なお、以下の説明では、この発明も含めて、2次元の角度観測値から3次元の直交座標の位置を推定することを例にするが、1次元の角度観測値から2次元の直交座標の位置を推定する場合も含む。また、以降、特に断りのない限り、1Dは1次元、2Dは2次元、3Dは3次元を表すこととし、1Dセンサは仰角または方位角を観測するセンサ、2Dセンサは仰角および方位角を観測するセンサ、3Dセンサは距離、仰角および方位角を観測するセンサとする。そして、1Dセンサで観測する仰角または方位角をまとめて1D角度観測値、2Dセンサで観測する仰角および方位角をまとめて2D角度観測値、2Dセンサで観測する距離と仰角、あるいは距離と方位角をまとめて2D観測値、3Dセンサで観測する距離、仰角および方位角をまとめて3D観測値と呼ぶこととする。

図10は2Dセンサから得られる2D角度観測値を用いて、距離を推定する従来方法のイメージを表し、図11はこの推定処理を行う従来のセンサ情報融合装置機能構成を示す。
2Dセンサ10により目標を観測して3点の2D角度観測情報(角度観測値、観測誤差分散)を取得する。距離初期値算出手段40は、例えば非特許文献1に関する技術を適用したもので、2Dセンサ10で取得した2D角度観測情報に基づいて距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値の算出を行う。この距離推定値初期値を算出するイメージを図10(a)に示す。距離算出バッチ処理手段50では、2Dセンサ10で観測した1点以上の複数の2D角度観測値を蓄積し、バッチ処理により、目標の距離推定値および距離変化率推定値を算出し出力する。この場合、距離算出バッチ処理手段50は、バッチ処理の初期値として、距離初期値算出手段40で3点の角度観測値から求めた距離推定値および距離変化率推定値初期値を用いる。このバッチ処理のイメージは図10(b)に示されるようになる。

さて、上記処理において、2Dセンサ10から、2D角度観測値がある決まった送信レートで得られた場合、距離初期値算出手段40は2Dセンサ10の送信レートのままで、距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値を算出する。そして、距離算出バッチ処理手段50は、同様に、2Dセンサ10の送信レートのままで、距離推定値および距離変化率初期値をバッチ処理により算出することが想定される。ここで、距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値を算出する際、2Dセンサ10の送信レート、つまり2Dセンサ10から得る2D角度観測値のサンプリングレート高低によっては距離推定値および距離変化率推定値の推定精度に影響を及ぼす場合がある。このケースを図12により説明すると、2D角度観測値の観測精度が悪い場合の2D角度観測値は、観測精度が良い場合に比べてばらついている。このようなとき、高サンプリングの3点の2D角度観測値で距離推定値および距離変化率推定値を算出すると、低サンプリングの3点の2D角度観測値で距離推定値および距離変化率推定値を算出する場合に比べ、距離推定値および距離変化率推定値が距離真値および距離変化率真値からかけ離れている。すなわち、低サンプリングレートで得られる場合の方が、距離推定値および距離変化率推定値の推定精度が良くなっている。

S. Blackman and R. Popoli, “Design and Analysis of Modern Tracking Systems”, Chapter 5, Section 5.2, Attech House, 1999.
C.B.Chang, “Ballistic Trajectory Estimation with Angle-Only Measurements”,IEEE TRANSACTIONS ON AUTOMATIC CONTROL, AC, vol.AC-25, JUNE 1980

概要

2D角度観測値を用いた距離推定値初期値と距離変化率推定値初期値の高精度化、2D角度観測値を用いたバッチ処理後の距離推定値と距離変化率推定値の高精度化を可能にする。センサによる2D角度観測情報に基づいて2D角度航跡を算出する2D角度追尾手段と、2D角度観測情報と2D角度航跡について事前設定された圧縮間隔に基づいて最小2乗統合により圧縮処理して統合2D角度観測情報を算出する2D角度観測情報圧縮手段と、3点の統合2D角度観測情報に基づいて距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値を算出する距離推定値初期値算出手段と、上記算出初期値を初期値として、2D角度観測情報を事前に設定したバッチデータ数分蓄積してバッチ処理して距離推定値および距離変化率推定値を算出する距離算出バッチ処理手段を備える。

目的

この発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、2D角度観測値を用いた距離推定値初期値と距離変化率推定値初期値の高精度化、並びに2D角度観測値を用いたバッチ処理後の距離推定値および距離変化率推定値の高精度化を可能にするセンサ情報融合装置を得ることを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

センサにより観測した2D角度観測値と2D角度観測誤差分散からなる2D角度観測情報に基づいて2D角度航跡を算出する2D角度追尾手段と、前記2D角度観測情報と前記2D角度航跡について事前設定された圧縮間隔に基づいて最小2乗統合することにより、前記2D角度観測情報を圧縮処理した統合2D角度観測情報を算出する2D角度観測情報圧縮手段と、前記算出された3点の統合2D角度観測情報に基づいて距離推定値初期値距離変化率推定値初期値を算出する距離推定値初期値算出手段と、前記距離推定値初期値と前記距離変化率推定値初期値を初期値として、前記2D角度観測情報を事前に設定したバッチデータ数分蓄積してバッチ処理することにより、距離推定値と距離変化率推定値を算出する距離算出バッチ処理手段を備えたことを特徴とするセンサ情報融合装置

請求項2

2D角度追尾手段で得られた2D角度航跡とセンサで得られた2D角度観測情報の残差を取り、当該残差が事前に決めたしきい値よりも小さくなる2D角度観測情報を選択し選択後2D角度観測情報として出力する2D角度観測情報選択手段を備え、2D角度観測情報圧縮手段は、センサで得られた2D角度観測情報と2D角度追尾手段で得られた2D角度航跡に代えて、前記選択後2D角度観測情報について事前に設定した圧縮間隔に基づいて圧縮処理して統合2D角度観測情報を算出するようにしたことを特徴とする請求項1記載のセンサ情報融合装置。

請求項3

2D角度追尾手段で得られた2D角度航跡と2D角度観測情報圧縮手段で得られた統合2D角度観測情報の残差を取り、当該残差が事前に決めたしきい値より小さくなる統合2D角度観測情報を選択する統合2D角度選択手段を備え、前記距離推定初期値算出手段は、前記選択された統合2D角度観測情報に基づいて距離推定値初期値と距離変化率推定値初期値を算出するようにしたことを特徴とする請求項2記載のセンサ情報融合装置。

請求項4

2D角度追尾手段で得られた2D角度航跡の速度の大きさまたは加速度の大きさを、目標機動性旋回性の有無を判断する事前に決めたしきい値と比較し、当該比較結果に応じて、2D角度観測情報圧縮手段が用いる既設された圧縮間隔を変更制御する圧縮間隔制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のセンサ情報融合装置。

請求項5

距離算出バッチ処理手段で得られた距離推定値と距離変化率推定値を、2D角度観測情報の異常値を用いて算出していると判断する事前設定のしきい値と比較し、当該比較結果に応じて前記距離推定値と距離変化率推定値を出力するかどうかを選択し、出力しない場合には2D角度観測情報選択手段における2D角度航跡と2D角度観測情報の残差の値を判定するしきい値を既設値よりも小さい値に変更設定するよう制御する距離推定値選択手段を備えたことを特徴とする請求項2記載のセンサ情報融合装置。

請求項6

2D角度追尾手段で得られた2D角度航跡と距離推定値初期値算出手段で得られた距離推定値と距離変化率推定値初期値を用いて、時系列の距離推定値および距離変化率推定値を移動平均して平均処理後距離推定値初期値と平均処理後距離変化率推定値初期値を算出する距離推定値初期値平均手段を備え、距離算出バッチ処理手段は、前記平均処理後距離推定値初期値と前記平均処理後距離変化率推定値初期値を初期値として2D角度観測情報のバッチ処理を行うようにしたことを特徴とする請求項1記載のセンサ情報融合装置。

請求項7

2D角度観測情報、サンプリングレート観測精度、距離および距離変化率、2D角度航跡およびバッチ処理データ数データベース化して保有するバッチ処理データ数制御DBと、センサで得られた2D角度観測情報、この2D角度観測情報を得るサンプリングレートと観測精度、距離算出バッチ処理手段で得られた距離推定値および距離変化率推定値、2D角度追尾手段で得られた2D角度航跡を検索キーとして、バッチ処理データ数制御DBを参照して、対応するバッチ処理データ数を検索し前記距離算出バッチ処理手段に設定するバッチ処理データ数制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のセンサ情報融合装置。

請求項8

距離算出バッチ処理手段で得られた距離推定値とセンサで得られた2D角度観測情報に基づいて擬似3D観測情報を生成する擬似3D観測情報生成手段と、距離観測値仰角観測値、方位角観測値およびその観測誤差分散を3D観測情報として出力する3Dセンサと、入力される前記2D角度観測情報、前記3D観測情報および前記擬似3D観測情報に応じて対応する観測モデルを選択する観測モデル選択手段と、前記観測モデル選択手段で選択された観測モデルに対応する、2D角度観測情報、3D観測情報または擬似3D観測情報に基づいて3D追尾処理を行って3D航跡を算出する3D追尾手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のセンサ情報融合装置。

技術分野

0001

この発明は、例えば2次元センサを用いて観測した飛翔体(以下、目標と呼ぶ)の角度観測値から距離を高精度に推定するセンサ情報融合装置に関するものである。

背景技術

0002

センサで観測した飛翔体(以下、目標と呼ぶ)の角度情報のみを用いてその目標の軌道を推定する技術がある(例えば非特許文献1および非特許文献2参照)。これらの文献に開示された技術を適用して、角度観測値から直交座標の位置の推定を行う、あるいは角度観測値から距離の推定を行う従来の方法について説明する。
なお、以下の説明では、この発明も含めて、2次元の角度観測値から3次元の直交座標の位置を推定することを例にするが、1次元の角度観測値から2次元の直交座標の位置を推定する場合も含む。また、以降、特に断りのない限り、1Dは1次元、2Dは2次元、3Dは3次元を表すこととし、1Dセンサは仰角または方位角を観測するセンサ、2Dセンサは仰角および方位角を観測するセンサ、3Dセンサは距離、仰角および方位角を観測するセンサとする。そして、1Dセンサで観測する仰角または方位角をまとめて1D角度観測値、2Dセンサで観測する仰角および方位角をまとめて2D角度観測値、2Dセンサで観測する距離と仰角、あるいは距離と方位角をまとめて2D観測値、3Dセンサで観測する距離、仰角および方位角をまとめて3D観測値と呼ぶこととする。

0003

図10は2Dセンサから得られる2D角度観測値を用いて、距離を推定する従来方法のイメージを表し、図11はこの推定処理を行う従来のセンサ情報融合装置の機能構成を示す。
2Dセンサ10により目標を観測して3点の2D角度観測情報(角度観測値、観測誤差分散)を取得する。距離初期値算出手段40は、例えば非特許文献1に関する技術を適用したもので、2Dセンサ10で取得した2D角度観測情報に基づいて距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値の算出を行う。この距離推定値初期値を算出するイメージを図10(a)に示す。距離算出バッチ処理手段50では、2Dセンサ10で観測した1点以上の複数の2D角度観測値を蓄積し、バッチ処理により、目標の距離推定値および距離変化率推定値を算出し出力する。この場合、距離算出バッチ処理手段50は、バッチ処理の初期値として、距離初期値算出手段40で3点の角度観測値から求めた距離推定値および距離変化率推定値初期値を用いる。このバッチ処理のイメージは図10(b)に示されるようになる。

0004

さて、上記処理において、2Dセンサ10から、2D角度観測値がある決まった送信レートで得られた場合、距離初期値算出手段40は2Dセンサ10の送信レートのままで、距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値を算出する。そして、距離算出バッチ処理手段50は、同様に、2Dセンサ10の送信レートのままで、距離推定値および距離変化率初期値をバッチ処理により算出することが想定される。ここで、距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値を算出する際、2Dセンサ10の送信レート、つまり2Dセンサ10から得る2D角度観測値のサンプリングレート高低によっては距離推定値および距離変化率推定値の推定精度に影響を及ぼす場合がある。このケース図12により説明すると、2D角度観測値の観測精度が悪い場合の2D角度観測値は、観測精度が良い場合に比べてばらついている。このようなとき、高サンプリングの3点の2D角度観測値で距離推定値および距離変化率推定値を算出すると、低サンプリングの3点の2D角度観測値で距離推定値および距離変化率推定値を算出する場合に比べ、距離推定値および距離変化率推定値が距離真値および距離変化率真値からかけ離れている。すなわち、低サンプリングレートで得られる場合の方が、距離推定値および距離変化率推定値の推定精度が良くなっている。

0005

S. Blackman and R. Popoli, “Design and Analysis of Modern Tracking Systems”, Chapter 5, Section 5.2, Attech House, 1999.
C.B.Chang, “Ballistic Trajectory Estimation with Angle-Only Measurements”,IEEE TRANSACTIONS ON AUTOMATIC CONTROL, AC, vol.AC-25, JUNE 1980

発明が解決しようとする課題

0006

従来のセンサ情報融合装置では、以上のように角度情報から距離を推定する際の距離推定値初期値算出の際、センサからの角度情報の入力タイミングのままで距離推定値初期値を計算しているので、高サンプリングレートで得た3点の2D角度観測値により、距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値を算出した場合、距離推定値初期値が劣化し、その結果、2D角度観測値のバッチ処理による距離推定値および距離変化率推定値の算出結果も劣化するといった問題がある。

0007

この発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、2D角度観測値を用いた距離推定値初期値と距離変化率推定値初期値の高精度化、並びに2D角度観測値を用いたバッチ処理後の距離推定値および距離変化率推定値の高精度化を可能にするセンサ情報融合装置を得ることを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

この発明に係るセンサ情報融合装置は、センサにより観測した2D角度観測値と2D角度観測誤差分散からなる2D角度観測情報に基づいて2D角度航跡を算出する2D角度追尾手段と、2D角度観測情報と2D角度航跡について事前設定された圧縮間隔に基づいて最小2乗統合することにより、2D角度観測情報を圧縮処理した統合2D角度観測情報を算出する2D角度観測情報圧縮手段と、算出された3点の統合2D角度観測情報に基づいて距離推定値初期値と距離変化率推定値初期値を算出する距離推定値初期値算出手段と、距離推定値初期値と前記距離変化率推定値初期値を初期値として、2D角度観測情報を事前に設定したバッチデータ数分蓄積してバッチ処理することにより、距離推定値および距離変化率推定値を算出する距離算出バッチ処理手段を備えたものである。

発明の効果

0009

この発明によれば、高サンプリングレートで得られる2D角度観測情報を間引いて捨てて、あたかも低サンプリングレートで2D角度観測情報が得られる状況にすることにより、距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値の精度を向上させることができる。加えて、単に2D角度観測情報を捨てるだけではなく、2D角度観測値を最小2乗統合によりまとめた統合2D角度観測情報を用いており、統合2D角度観測情報は2D角度観測情報に比べて精度が良いから、この面においても、算出された距離推定値初期値および距離変化率初期値の精度を向上させることができる。したがって、最終的に、2D角度観測値を用いた3D位置の高精度化が可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0010

実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるセンサ情報融合装置の機能構成を示すブロック図である。
図1において、センサ情報融合装置は、2Dセンサ10、2D角度追尾手段20、2D角度観測情報圧縮手段30、距離推定値初期値算出手段40および距離算出バッチ処理手段50を備えている。
2Dセンサ10では、目標をパッシブまたはアクティブに観測して、仰角、方位角の角度観測値、つまり2D角度観測値と、この2D角度観測値の観測誤差分散を生成し、この2D角度観測値および2D角度観測誤差分散からなる2D角度観測情報を出力する。2Dセンサ10には、例えばレーダ、IR(InfraRed)センサ等が使用される。レーダの場合は、周知のように、パッシブに角度を観測するもの、アクティブに距離、角度を観測するものである。しかし、距離を観測するレーダは、距離の精度が悪いため、距離を有効な観測情報として使えない場合や距離が妨害波により有効な観測情報として使えない場合が多いため、ここでは角度のみ使用する。また、2Dセンサ10としては、複数台のセンサを使用する場合を含むものとする。

0011

2D角度追尾手段20では、2Dセンサ10から得られた2D角度観測情報から、追尾フィルタを用いて仰角、仰角速度、仰角加速度、方位角、方位角速度および方位角加速度の6変数からなる状態量を推定し、その推定結果を2D角度航跡として出力する。ここで、2D角度航跡の平滑位置は2D角度航跡の仰角、方位角成分とし、2D角度航跡の平滑速度は2D角度航跡の仰角速度、方位角度速度成分とし、また、2D角度航跡の平滑加速度は2D角度航跡の仰角角加速度、方位角加速度とする。

0012

2D角度観測情報圧縮手段30では、2Dセンサ10から得られる2D角度観測情報と2D角度追尾手段20から得られる2D角度航跡について事前設定された圧縮間隔に基づいて最小2乗統合することにより、2D角度観測情報を圧縮処理した統合2D角度観測情報を算出する。この2D角度観測情報圧縮手段30の処理方法について、以下図2を用いて説明する。
図2において、圧縮前の2D角度観測値が時刻tk-1 から時刻tk までの処理フレーム間でn個得られているとする。そして、その処理フレーム間における時刻tk,i と時刻tk の間隔をΔtki=(tk −tk,i )とする。ここで、処理フレームの長さは事前設定する圧縮間隔Tintにより決まるものとする。
それから、時刻tk,i (i≦n,n≧1)における観測ベクトル



と定義し、観測雑音共分散行列をBk,i とする。ここで、観測ベクトルは2D角度観測値に対応し、観測誤差共分散行列は2D角度観測値の観測誤差分散に対応し、それぞれ2D角度観測情報から得られるものである。

0013

また、2D角度追尾手段20で得られる2D角度航跡から、状態ベクトル



が得られることから、tk-1 から時刻tk における速度ベクトル



が得られる。ここで、ベクトルおよび行列の右上添字Tは、代数学における行列およびベクトルの転置を表す。
そうすると、上記速度ベクトル



および観測行列H=[I2×2 O2×2 O2×2 ]を用いて、時刻tk における観測ベクトル(圧縮前の2D角度観測値)は、(3)式のようにモデル化できる。



ここで、時刻tk の観測雑音ベクトルを

0014

上記観測雑音ベクトルは、平均零ベクトル、分散Bk,i の白色正規分布に従う。Bk,i は2D角度観測値の誤差共分散行列である。また、I2×2 は2行2列の単位行列、そして、O2×2 は2行2列の零行列である。
そして、時刻tk-1 から時刻tk までのn個の観測ベクトルを、最小2乗統合により圧縮し、時刻tk における統合2D角度観測値を、(4)式により算出する。



また、(4)式の統合2D角度観測値の誤差共分散行列も(5)式として同時に算出する。



2D角度観測値圧縮手段30では、上記処理フレーム内の1つ以上の2D角度観測値を上記(4)式により、1つの統合2D角度観測値にまとめる。そして、2D角度観測値の誤差共分散行列Bk,i を上記(5)式により、1つの統合2D角度観測値の誤差共分散行列にまとめる。

0015

2D角度観測値圧縮手段30は、以上のようにして得られた、統合2D角度観測値および統合2D角度観測値の誤差共分散行列を、統合2D角度観測情報として出力する。
また、2D角度観測値圧縮手段30では、統合2D角度観測値の算出の際、処理フレーム内の観測値を1つ選択して、そのときの2D角度観測値と2D角度観測値の誤差共分散行列を、統合2D角度観測情報として出力する。
ここで、最小2乗統合により2D角度観測情報を圧縮したものを統合2D角度観測情報として出力するか、または処理フレーム内の観測情報を1つ選択したものを統合2D角度観測情報で出力するかは、事前に設定する。

0016

距離推定値初期値算出手段40では、2D角度観測値圧縮手段30から入力される統合2D角度観測情報から、3点の統合2D角度観測情報に基づいて距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値を算出する。
距離算出バッチ処理手段50では、距離推定値初期値算出手段40により算出された距離推定値初期値と距離変化率初期値を、距離算出バッチ処理の初期値として設定を行う。そして、距離算出バッチ処理初期値の設定後は、2Dセンサ10から得られる2D角度観測情報を、事前に設定したバッチデータ数分蓄積してバッチ処理することにより、距離推定値および距離変化率推定値を算出して出力する。

0017

以上のように、この実施の形態1によれば、図12に示したような高サンプリングレートで得られる2D角度観測情報を間引いて捨てて、あたかも低サンプリングレートで2D角度観測情報が得られる状況にすることにより、距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値の精度を向上させることができる。加えて、単に2D角度観測情報を捨てるだけではなく、2D角度観測値を最小2乗統合によりまとめた統合2D角度観測情報を用いており、統合2D角度観測情報は2D角度観測情報に比べて精度が良いから、この面においても算出された距離推定値初期値および距離変化率初期値の精度を向上させることができる。

0018

実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2によるセンサ情報融合装置の機能構成を示すブロック図である。図において、実施の形態1の図1に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略する。この実施の形態2の場合は、2D角度観測情報選択手段60を設けた点が実施の形態1の構成と異なっている。
2D角度観測情報選択手段60では、2D角度追尾手段20から得られる2D角度航跡の平滑位置と、2Dセンサ10から得られる2D角度観測情報の2D角度観測値の残差を取り、その残差ベクトルノルムが事前に決めたしきい値(残差ベクトルのノルムのしきい値と呼ぶ)よりも小さくなる2D角度観測値を選択する。この算出された選択後2D角度観測値に紐付く2D角度観測情報が、上記実施の形態1の場合の2Dセンサ10で得られた2D角度観測情報と2D角度追尾手段20で得られた2D角度航跡に代えて、2D角度観測情報圧縮手段30に入力される。したがって、2D角度観測情報圧縮手段30では、選択後2D角度観測値に紐付く選択後2D角度観測情報について事前に設定した圧縮間隔に基づいて圧縮処理した統合2D角度観測情報を算出する。
なお、上記残差ベクトルのノルムは、代数学におけるユークリッドノルムに基づくノルムでも良いし、マハラノビス距離に基づくノルムでも良い。

0019

以上のように、この実施の形態2によれば、実施の形態1の場合の2Dセンサ10から2D角度観測情報圧縮手段30に入力する前の2D角度観測情報について、2D角度航跡に基づいて残差を考慮して選択し選択後2D角度観測情報として得、この選択後2D角度観測情報について2D角度観測情報圧縮手段30で圧縮処理しているので、元の2D角度観測情報の異常値については排除することができる。結果として、距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値の精度を向上させることが可能となる。

0020

実施の形態3.
図4は、この発明の実施の形態3によるセンサ情報融合装置の機能構成を示すブロック図である。図において、実施の形態2の図3に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略する。この実施の形態3の場合は、統合2D角度観測情報選択手段70を設けた点が実施の形態2の構成と異なっている。
統合2D角度観測値選択手段70では、2D角度追尾手段20で得られた2D角度航跡の平滑位置と、2D角度観測情報圧縮手段30で得られた統合2D角度観測情報の統合2D角度観測値の残差を取り、その残差ベクトルのノルムが事前に決めたしきい値よりも小さくなる統合2D角度観測値を選択する。この算出された選択後統合2D角度観測値に紐付く統合2D角度観測情報は、上記実施の形態2の場合の2D角度観測情報圧縮手段30からの統合2D角度観測情報に代えて、距離推定値初期値算出手段40に入力される。したがって、距離推定値初期値算出手段40では、選択後統合2D角度観測情報を用いて、3点の統合2D角度観測情報から距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値を算出することになる。
なお、上記残差ベクトルのノルムは、代数学におけるユークリッドノルムに基づくノルムでも良いし、マハラノビス距離に基づくノルムでも良い。

0021

以上のように、この実施の形態3によれば、距離推定値初期値算出の処理前に、統合2D角度観測情報を2D角度航跡に基づいて選択するようにしたので、統合2D角度観測情報の異常値については排除することができる。結果として、距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値の精度を向上させることができる。

0022

実施の形態4.
目標の旋回性機動性が大きい場合は、2D角度観測情報圧縮手段30で圧縮処理を実施すると、統合2D角度観測情報の精度が悪くなることが想定される。目標の旋回性、機動性の大きさは、2D角度航跡の速度の大きさおよび加速度の大きさとなって現れる。この実施の形態4では、2D角度航跡の速度および加速度に基づいて目標の旋回性、機動性の大きさを判断し、上記目標の旋回性、機動性により起こる統合2D角度観測情報の精度の劣化を低減する手段について説明する。

0023

図5は、この発明の実施の形態4によるセンサ情報融合装置の機能構成を示すブロック図である。図において、実施の形態1の図1に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略する。この実施の形態4の場合は、圧縮間隔制御手段80を設けた点が実施の形態1の構成と異なっている。
圧縮間隔制御手段80には、2D角度追尾手段20から得られる2D角度航跡
が入力される。また、圧縮間隔制御手段80は、2D角度航跡の速度の大きさおよび加速度の大きさの2つの要素のしきい値とそれに対応して設定する圧縮間隔からなる圧縮間隔テーブルを事前に準備して保有している。
圧縮間隔制御手段80では、2D角度追尾手段20から入力された2D角度航跡の速度の大きさまたは加速度の大きさが、圧縮間隔テーブルで決めてある速度の大きさのしきい値および加速度の大きさのしきい値よりも大きい場合、目標の機動性、旋回性が有ると判断し、既設定してある圧縮間隔をそれよりも小さな圧縮間隔に変更設定して制御信号として2D角度観測情報圧縮手段30に出力する。

0024

圧縮間隔をどの程度に設定するかは、圧縮間隔テーブルに基づいて決定することになるが、このテーブルには、例えば圧縮間隔を2Dセンサの送信レートと同じにするといった内容も入れておく。設定する圧縮間隔を2Dセンサの送信レートと同じにするということは、圧縮をしないということと同じである。このように圧縮間隔テーブルにより変更設定した圧縮間隔と2Dセンサの送信レートが同じ場合は、圧縮間隔制御手段80は、圧縮間隔と2D角度観測情報圧縮処理を行わないといった制御信号を2D角度観測情報圧縮手段30に出力する。一方、圧縮間隔テーブルにより変更設定した圧縮間隔と2Dセンサの送信レートが異なる場合は、その圧縮間隔と2D角度観測情報圧縮処理を行うといった制御信号を2D角度観測情報圧縮手段30に出力することになる。

0025

以上のように、この実施の形態4によれば、圧縮間隔制御手段80により、2D角度航跡の速度の大きさまたは加速度の大きさを、目標の機動性、旋回性の有無を判断する事前に決めたしきい値と比較し、比較結果に応じて、2D角度観測情報圧縮手段30が用いる既設定された圧縮間隔を変更制御するようにしている。
したがって、目標の旋回性、機動性が大きい場合には小さな圧縮間隔に変更設定するため、統合2D角度観測情報の精度の劣化を低減できる。結果として、距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値の精度の劣化も低減できる。

0026

実施の形態5.
図3の距離算出バッチ処理手段50において、2D角度観測情報に異常値が含まれていると、算出する距離推定値および距離変化率推定値の精度が悪化することになる。この実施の形態4では、この問題を解決する手段について説明する。
図6は、この発明の実施の形態4によるセンサ情報融合装置の機能構成を示すブロック図である。図において、実施の形態2の図3に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略する。この実施の形態5の場合は、距離推定値選択手段90を設けた点が実施の形態2の構成と異なっている。
距離推定値選択手段90には、2D角度観測情報の異常値を用いて距離推定値および距離変化率推定値を算出しているとみなすための事前に設定した距離推定値しきい値および距離変化率推定値しきい値が事前に設定されている。そして、距離推定値選択手段90では、距離算出バッチ処理手段50で算出された距離推定値および距離変化率推定値が、事前に設定した距離推定値しきい値および距離変化率推定値しきい値以下の場合は、妥当な選択後距離推定値および距離変化率推定値として出力する。

0027

一方、距離推定値および距離変化率推定値が、事前に設定した距離推定値しきい値および距離変化率推定値しきい値よりも大きい場合は、選択後距離推定値および距離変化率推定値として出力されない。また、距離推定値選択手段90は、このとき、再選択の制御信号を2D角度観測情報選択手段60に与える。2D角度観測情報選択手段60では、距離推定値選択手段90から再選択の制御信号が入力された場合には、その制御信号に基づいて、2D角度航跡と2D角度観測情報の残差ベクトルのノルムのしきい値を既設値よりも小さい値に変更設定する。このことによって、距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値を求めるために用いる2D角度観測情報の異常値も排除される。

0028

以上のように、この実施の形態5によれば、2D角度観測情報選択手段90において、距離算出バッチ処理手段50で算出された距離推定値と距離変化率推定値を、2D角度観測情報の異常値を用いて算出していると判断する事前設定のしきい値と比較し、当該比較結果に応じて前記距離推定値と距離変化率推定値を出力するかどうかを選択し、出力しない場合には2D角度観測情報選択手段60における2D角度航跡と2D角度観測情報の残差の値を判定するしきい値を既設値よりも小さい値に変更設定するよう制御するようにしている。したがって、2D角度観測情報の異常値を使って算出された距離推定値および距離変化率推定値は使わないようにし、また、距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値の精度も向上させることができる。

0029

実施の形態6.
図7は、この発明の実施の形態6によるセンサ情報融合装置の機能構成を示すブロック図である。図において、実施の形態1の図1に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略する。この実施の形態6の場合は、距離推定値平均手段100を設けた点が実施の形態1の構成と異なっている。
距離推定値平均手段100では、2D角度追尾手段20で得られた2D角度航跡と、距離推定値初期値算出手段40で得られた距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値を用いて、一旦3D位置・速度情報に変換する。次に、変換して得られた3D位置・速度情報を、時系列にMサンプリング分移動平均して、平均化した3D位置・速度情報を算出する。この平均化した3D位置・速度情報と2D角度航跡を用いて、距離推定値初期値と距離変化率推定値初期値を算出する。

0030

ここで、各時刻の3D位置・速度情報を時系列にMサンプリング分移動平均する場合は、事前に仮定した軌道モデルにより、ある時刻に合わせて外挿を行う。例えば、時刻kの3D位置・速度情報をX(k)、時刻k+1の3D位置・速度情報をX(k+1)とした場合に、時刻k+1を平均化した3D位置・速度を求めることを考える。この場合、時刻kの3D位置・速度情報X(k)と時刻k+1の3D位置・速度情報X(k+1)の平均を算出する場合は、事前に仮定した軌道モデルを線形次近似するなどして得た、制御工学における時刻kから時刻k+1への状態遷移行列Fを用いて、時刻kの3D位置・速度情報に時刻kから時刻k+1への状態遷移行列Fをかけることにより、時刻合わせをしたF・X(k)を算出する。そして、F・X(k)とX(k+1)の平均をとったものを平均化した3D位置・速度情報とする。
この平均化した3D位置・速度情報と2D角度航跡を用いて、距離推定値と距離変化率推定値を逆算する。この逆算したものを、それぞれ、平均処理後距離推定値初期値および平均処理後距離変化率推定値初期値と呼ぶ。そして、この平均処理後距離推定初期値と平均処理後距離変化率推定値初期値を、距離算出バッチ処理手段50に入力する。距離算出バッチ処理手段50では、距離推定値初期値と距離変化率推定値初期値を初期値として2D角度観測情報のバッチ処理を行う。

0031

以上のように、この実施の形態6によれば、距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値を移動平均することにより、距離推定値初期値および距離変化率推定値初期値の安定化が図れるため、結果として、距離推定値および距離変化率推定値の精度が向上する。

0032

実施の形態7.
図1の距離算出バッチ処理手段50において、バッチ処理データ数が多ければ多い程、距離推定値および距離変化率推定値の精度は良くなる。しかし、バッチ処理データ数がある値を超えた場合は、距離推定値および距離変化率推定値の推定精度はさほど変わらなくなる筈である。このようなケースでは、バッチ処理データ数が不当に多い場合、バッチ処理計算結果である距離推定値および距離変化率推定値の精度は良くなるものの、バッチ処理計算の演算負荷が高くなる。逆に、バッチ処理データ数が少なければ、バッチ処理計算の演算負荷は低くなるが、距離推定値および距離変化率推定値としては十分な精度は得られなくなる。また、2Dセンサの観測精度、サンプリングレートによって、最適なバッチ処理データ数は異なる。この実施の形態7では、バッチ処理の推定精度の高精度化と演算量の低減を両立させる手段について説明する。

0033

図8は、この発明の実施の形態7によるセンサ情報融合装置の機能構成を示すブロック図である。図において、実施の形態1の図1に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略する。この実施の形態7の場合は、バッチ処理データ数制御DB(データベース)110、バッチ処理データ数制御手段120を設けた点が実施の形態1の構成と異なっている。
バッチ処理データ数制御DB110には、距離および距離推定値の推定精度とバッチ処理計算の演算量に関連するデータ、すなわち2D角度観測情報、サンプリングレート、観測精度、距離および距離変化率、2D角度航跡、バッチ処理データ数などを含むテーブルを事前に作成し、データベース化して保管しておく。バッチ処理データ数制御手段120では、2Dセンサ10で得られる2D角度観測情報、この2D角度観測情報を得るサンプリングレートおよび観測精度、距離算出バッチ処理手段50で得られる距離推定値および距離変化率推定値、さらに2D角度追尾手段20で得られる2D角度航跡を検索キーとして、バッチ処理データ数制御DB110を参照してバッチ処理データ数を得る。そして、検索したバッチ処理データ数を距離算出バッチ処理手段50に設定する。

0034

以上のように、この実施の形態7によれば、バッチ処理データ数制御手段120により、2Dセンサ10の2D角度観測情報、そして2Dセンサ10の観測精度、サンプリングレート、2D角度航跡および距離推定値および距離変化率推定値を検索キーとして、バッチ処理データ数制御DB110から最適なバッチ処理データ数を検索して距離算出バッチ処理手段50に設定するようにしたので、バッチ処理の推定精度の高精度化と演算量の低減の両立化を可能にする。

0035

実施の形態8.
図9は、この発明の実施の形態8によるセンサ情報融合装置の機能構成を示すブロック図である。図において、実施の形態1の図1に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略する。この実施の形態7場合は、擬似3D観測情報生成手段130、3Dセンサ140、観測モデル選択手段150、3D追尾手段160を設けた点が実施の形態1の構成と異なっている。
擬似3D観測情報生成手段130では、距離算出バッチ処理手段50で得られた距離推定値と2Dセンサ10で得られた2D角度観測情報から、距離推定値と仰角観測値と方位角観測値からなる組を擬似3D観測値として生成する。ここで、距離推定値に対応する距離観測誤差分散を事前設定しておく。ここでは、距離推定値を擬似距離観測値と呼び、この擬似距離に対応する距離観測誤差分散を擬似距離観測誤差分散と呼ぶことにする。擬似3D観測情報生成手段130では、擬似距離観測誤差分散と、2D角度観測情報から得られる仰角観測誤差分散、方位角度観測誤差分散からなる組である、擬似3D観測誤差分散を生成する。最終的に、擬似3D観測情報生成手段130は、擬似3D観測値と擬似3D観測誤差分散をペアとした擬似3D観測情報を出力する。

0036

3Dセンサ140では、目標を観測することにより、距離、仰角、方位角からなる3D観測値と、距離観測誤差分散、仰角観測誤差分散、方位角観測誤差分散からなる3D観測誤差分散を取得して、3D観測値と3D観測誤差分散をペアとした3D観測情報を出力する。
2Dセンサ10からの2D角度観測情報、擬似3D観測情報生成手段130からの擬似3D観測情報、3Dセンサ140からの3D観測情報は、観測モデル選択手段150に入力される。観測モデル選択手段150では、これらの入力される観測情報の種類に応じて、制御工学における観測モデルを制御する信号(観測モデル制御信号)を生成する。例えば、2D角度観測情報が入力された場合は、3D追尾手段160で2D角度観測情報用の観測モデルを用いるような観測モデル制御信号を生成する。また、3D観測情報または擬似3D観測情報が入力された場合も同様で、各観測情報に応じた観測モデルを用いるような観測モデル制御信号を生成する。よって、観測モデル選択手段150では、生成したいずれかの観測モデル制御信号と、当該制御信号に対応した2D角度観測情報、3D観測情報、擬似3D観測情報を3D追尾手段160に出力する。

0037

3D追尾手段160では、観測モデル選択手段150から入力される観測モデル制御信号と、当該観測モデル制御信号に対応した2D角度観測情報、3D観測情報、擬似3D観測情報に基づいて3D追尾処理を行う。
ここで、3D観測情報が得られる場合の観測モデル(観測ベクトル)は、(6)式のようになる。



とする。観測ベクトルは、3D観測情報の3D観測値を極座標から直交座標に座標変換することにより求める。



また、(6)式におけるHは、観測行列であり、H=[I3×3 O3×3 ]である。この観測行列はカルマンフィルタにおけるデータ更新処理等に用いる。ここで、I3×3 は3行3列の単位行列、O3×3 は3行3列の零行列である。
また、



は距離、仰角、方位角を成分に持つ観測雑音ベクトルであり、観測雑音ベクトルの共分散行列対角成分が、3D観測情報の距離観測誤差分散σRk2、仰角観測誤差分散σEk2、方位角観測誤差分散σAzk2にそれぞれ対応する。具体的には、観測雑音ベクトルの共分散行列をBk とすると、(9)式で表される。
Bk =diag[σRk2,σEk2,σAzk2] (9)
ここで、diag(a,b,c)は、a,b,cを対角成分に持つ対角行列を表す。
さらに、Ak は極座標から直交座標への座標変換行列を表し、直交座標(x,y,z)を極座標(R,E,Az)で線形1次近似したヤコビアン行列(10)式で得られる。

0038

また、擬似3D観測情報が得られる場合の観測モデルも、(6)式で定義する。
但し、この場合の観測雑音ベクトルの共分散行列Bk は(11)式のように定義する。

0039

一方、2D角度観測情報が得られる場合の観測モデル(観測ベクトル)は、(12)式となる。



また、2D角度情報が得られる場合の観測行列はHk =[Ak O3×3 ]である。この観測行列はカルマンフィルタにおけるデータ更新処理等に用いる。また、Ak は(14)式で算出される。



Ak は極座標(E,Az)を直交座標(x,y,z)で線形1次近似したヤコビアン行列で得られる。
また、(11)式の



は仰角、方位角を成分に持つ観測雑音ベクトルであり、観測雑音ベクトルの共分散行列の対角成分が、2D角度観測情報の仰角観測誤差分散σEk2、方位角観測誤差分散σAEk2にそれぞれ対応する。具体的には、観測雑音ベクトルの共分散行列をBk とすると、(15)式のようになる。
Bk =diag[σEk2,σAzk2] (15)

0040

3D追尾手段160は、3D観測情報、擬似3D観測情報または2D角度観測情報に応じた、以上の(6)式または(12)式で定義したような観測モデルが入力されると、その観測モデルに基づいて3D追尾を行い、(8)式で表される状態ベクトルの成分を持つ3D航跡を出力する。

0041

以上のように、実施の形態8によれば、入力される観測情報に応じた観測モデルを選択して3D追尾を行うようにしたので、3D航跡の収束を早くすることができる。

図面の簡単な説明

0042

この発明の実施の形態1によるセンサ情報融合装置の機能構成を示すブロック図である。
この発明の実施の形態1に係る2D角度観測情報圧縮手段の処理方法を示す説明図である。
この発明の実施の形態2によるセンサ情報融合装置の機能構成を示すブロック図である。
この発明の実施の形態3によるセンサ情報融合装置の機能構成を示すブロック図である。
この発明の実施の形態4によるセンサ情報融合装置の機能構成を示すブロック図である。
この発明の実施の形態5によるセンサ情報融合装置の機能構成を示すブロック図である。
この発明の実施の形態6によるセンサ情報融合装置の機能構成を示すブロック図である。
この発明の実施の形態7によるセンサ情報融合装置の機能構成を示すブロック図である。
この発明の実施の形態8によるセンサ情報融合装置の機能構成を示すブロック図である。
角度観測値から直交座標の位置の推定を行う従来方法を示す説明図である。
従来のセンサ情報融合装置の機能構成を示すブロック図である。
2D角度観測値のサンプリングレートの高低に対応する距離推定値等の推定精度を表す説明図である。

符号の説明

0043

10 2Dセンサ、20 2D角度追尾手段、30 2D角度観測情報圧縮手段、40距離推定値初期値算出手段、50距離算出バッチ処理手段、60 2D角度観測情報選択手段、70統合2D角度観測情報選択手段、80圧縮間隔制御手段、90距離推定値選択手段、100 距離推定値平均手段、110 バッチ処理データ数制御DB、120 バッチ処理データ数制御処理、130 擬似3D観測情報生成手段、140 3Dセンサ、150観測モデル選択手段、160 3D追尾手段。

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