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技術 商標検索システム

出願人 インフォソナー株式会社
発明者 永岡孝浩岸本泰宏
出願日 2008年1月25日 (12年1ヶ月経過) 出願番号 2008-015036
公開日 2009年8月6日 (10年7ヶ月経過) 公開番号 2009-176117
状態 特許登録済
技術分野 特定用途計算機 検索装置
主要キーワード 同一確認 比較開始位置 算出パターン 商標情報 具体的システム 検査側 類否判断 類似基準
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2009年8月6日)のものです。
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図面 (20)

課題

より実際の審決などにおいてなされる判断結果に近い高度な検索結果を得ることができる商標検索システムステムを提供する

解決手段

検索対象称呼を加工する称呼情報加工手段101と、前記加工された称呼情報と一致する称呼情報を有する商標情報称呼データベースから抽出して検査対象集合とする検査対象集合作成手段102と、前記検査対象集合に含まれる称呼情報及び検索対象の称呼情報について称呼を構成する音ごとに付与する配列定義付与手段106と、前記検査対象の対比される称呼情報の音の不一致部分検査範囲とする検査範囲抽出手段103と、検査範囲内の音の配列定義に基づいて、相違点を算出する相違点算出手段104とを備える。

概要

背景

商標登録出願しようとする商標登録可能性の判断等のため、各種データベースを使用して、商標の称呼読み方)を検索キーとし、権利存続中及び出願中の商標の中から、一定の基準に合致したものを検索して抽出することが行われている。これにより、検索結果のリストを参照して、同一ないし類似の称呼が他人によって既に出願ないし登録されていないかを確認することができる。

しかしながら、検索キーとした称呼が、検索リスト中の他の称呼と類似するか否かの判断は人が行う必要があり、これが難しかった。よって、特に検索リストの取得後において、リスト中の称呼との類否判断を行うシステムがあれば好適である。

ところで、特許では従前より商標審査基準公表し、その中で一定の類似基準を開示しているので、この基準を前記検索やその後の類否判断に利用できれば好適である。しかもその際、対比する両称呼が如何なる理由で類似ないし非類似なのかを求めて表示することができれば、比較的客観的に且つ説得力のある類否判断が可能となる。

上記問題に鑑み、対比する二つの称呼同士の類否を特許庁商標審査基準に基づいて求めることができるシステムが公知となっている(特許文献1参照)。

特開2001−222557号公報

概要

より実際の審決などにおいてなされる判断結果に近い高度な検索結果を得ることができる商標検索システムシステムを提供する検索対象の称呼を加工する称呼情報加工手段101と、前記加工された称呼情報と一致する称呼情報を有する商標情報称呼データベースから抽出して検査対象集合とする検査対象集合作成手段102と、前記検査対象集合に含まれる称呼情報及び検索対象の称呼情報について称呼を構成する音ごとに付与する配列定義付与手段106と、前記検査対象の対比される称呼情報の音の不一致部分検査範囲とする検査範囲抽出手段103と、検査範囲内の音の配列定義に基づいて、相違点を算出する相違点算出手段104とを備える。

目的

したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、審査基準に基づく類否判断に加え、より実際の審決などにおいてなされる判断結果に近い高度な検索結果を得ることができる商標検索システムシステムを提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

称呼データベースに格納されている商標情報に含まれる称呼検索対象の称呼との対比する2つの商標の称呼が互いに類似するか否かを判断する処理を含む商標検索システムであって、前記称呼データベースに格納されている商標の称呼の情報は、商標の構成から派生する元称呼情報と前記元称呼情報から加工された加工称呼情報を含み、前記検索対象の称呼を加工して称呼情報として追加する称呼情報加工手段と、前記称呼データベースに格納されている商標の元称呼情報及び加工称呼情報と、前記称呼情報加工手段により加工された検索対象の称呼情報が一致する商標情報を検査対象集合として抽出する検査対象集合作成手段と、前記検査対象集合に含まれる商標情報の元称呼情報及び検索対象の称呼情報について、音韻学上の配列定義を称呼を構成する音ごとに付与する配列定義付与手段と、前記検査対象の称呼情報と前記検査対象集合に含まれる商標情報の元称呼情報の音の比較を行い、互いの不一致部分検査範囲として特定する検査範囲抽出手段と、前記検査範囲抽出手段により特定された検査範囲内の音に付与された配列定義に基づいて、比較する2つの称呼の類似度を示す相違点を算出する相違点算出手段とを備えることを特徴とする、商標検索システム。

請求項2

前記配列定義は、前記称呼を構成する音ごとに調音法と調音場所に関して定義された数値であることを特徴とする、請求項1に記載の商標検索システム。

請求項3

前記称呼情報加工手段は、前記検査対象集合に含まれる元称呼情報と前記検索対象にかかる称呼情報について、長音促音・長音に順ずる音・二重母音が含まれる場合、これらを除いた称呼情報、拗音化条件に合致する場合、拗音化を実施した称呼情報、促音及び特殊拗音が含まれる場合には、それらを大文字化した称呼情報、特定音の音統一、拗音の直音化、濁音・半濁音の統一を行った称呼情報、証拠を構成する音数に応じて相違及び欠落用の称呼情報、のいずれか少なくとも1つの加工称呼情報を追加することを特徴とする、請求項1又は2に記載の商標検索システム。

請求項4

前記検査範囲抽出手段は、前記検査対象集合に含まれる元称呼情報と検索対象の称呼情報の音位置が共通する場合の比較を行った後、元称呼情報又は前記検索対象の称呼情報の音位置を前後に1文字ずつずらして比較を行い、不一致部分を検査範囲として特定することを特徴とする、請求項1から3のいずれか1つに記載の商標検索システム。

請求項5

記相違点算出手段は、比較する称呼の前記検査範囲に含まれるそれぞれの音について付与されている配列定義の数値の差の絶対値により相違点数を算出することを特徴とする、請求項1から4のいずれか1つに記載の商標検索システム。

技術分野

0001

本発明は、商標ないしネーミング類否判断、特にその称呼における類否判断を行うための商標検索システムに関する。

背景技術

0002

商標登録出願しようとする商標の登録可能性の判断等のため、各種データベースを使用して、商標の称呼(読み方)を検索キーとし、権利存続中及び出願中の商標の中から、一定の基準に合致したものを検索して抽出することが行われている。これにより、検索結果のリストを参照して、同一ないし類似の称呼が他人によって既に出願ないし登録されていないかを確認することができる。

0003

しかしながら、検索キーとした称呼が、検索リスト中の他の称呼と類似するか否かの判断は人が行う必要があり、これが難しかった。よって、特に検索リストの取得後において、リスト中の称呼との類否判断を行うシステムがあれば好適である。

0004

ところで、特許では従前より商標審査基準公表し、その中で一定の類似基準を開示しているので、この基準を前記検索やその後の類否判断に利用できれば好適である。しかもその際、対比する両称呼が如何なる理由で類似ないし非類似なのかを求めて表示することができれば、比較的客観的に且つ説得力のある類否判断が可能となる。

0005

上記問題に鑑み、対比する二つの称呼同士の類否を特許庁商標審査基準に基づいて求めることができるシステムが公知となっている(特許文献1参照)。

0006

特開2001−222557号公報

発明が解決しようとする課題

0007

商標の類否判断に関する審査基準に示されている規準は、商標を文字列、特に子音近似するかどうかとして見た場合に、接頭文字が何文字違いまでは類似などといった商標の構成のみに鑑みた汎用的な規準である。しかし、審査基準では類似と判断されるような2つの商標が、審決や判決などにおいては非類似と判断されることも実際には少なからず存在する。

0008

この審査基準と実際の判断の違いは、例えば、音韻学に基づく音韻上の相違に基づくものであり、個別具体的な対比商標についてはこのような情報も考慮されて類否判断が行われているため、上記特許文献1に記載のシステムでは、十分な類否判断は不可能であった。

0009

したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、審査基準に基づく類否判断に加え、より実際の審決などにおいてなされる判断結果に近い高度な検索結果を得ることができる商標検索システムシステムを提供することである。

課題を解決するための手段

0010

本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成の商標検索システムを提供する。

0011

本発明の第1態様によれば、称呼データベースに格納されている商標情報に含まれる称呼と検索対象の称呼との対比する2つの商標の称呼が互いに類似するか否かを判断する処理を含む商標検索システムであって、
前記称呼データベースに格納されている商標の称呼の情報は、商標の構成から派生する元称呼情報と前記元称呼情報から加工された加工称呼情報を含み、
前記検索対象の称呼を加工して称呼情報として追加する称呼情報加工手段と、
前記称呼データベースに格納されている商標の元称呼情報及び加工称呼情報と、前記称呼情報加工手段により加工された検索対象の称呼情報が一致する商標情報を検査対象集合として抽出する検査対象集合作成手段と、
前記検査対象集合に含まれる商標情報の元称呼情報及び検索対象の称呼情報について、音韻学上の配列定義を称呼を構成する音ごとに付与する配列定義付与手段と、
前記検査対象の称呼情報と前記検査対象集合に含まれる商標情報の元称呼情報の音の比較を行い、互いの不一致部分検査範囲として特定する検査範囲抽出手段と、
前記検査範囲抽出手段により特定された検査範囲内の音に付与された配列定義に基づいて、比較する2つの称呼の類似度を示す相違点を算出する相違点算出手段とを備えることを特徴とする、商標検索システムを提供する。

0012

本発明の第2態様によれば、前記配列定義は、前記称呼を構成する音ごとに調音法と調音場所に関して定義された数値であることを特徴とする、第1態様の商標検索システムを提供する。

0013

本発明の第3態様によれば、前記称呼情報加工手段は、前記検査対象集合に含まれる元称呼情報と前記検索対象にかかる称呼情報について、
長音促音・従属音二重母音が含まれる場合、これらを除いた称呼情報、
長音・促音・長音に順ずる音・二重母音が含まれる場合、これらを除いた称呼情報、
拗音化条件に合致する場合、拗音化を実施した称呼情報、
促音及び特殊拗音が含まれる場合には、それらを大文字化した称呼情報、
特定音の音統一、拗音の直音化、濁音・半濁音の統一を行った称呼情報、
証拠を構成する音数に応じて相違及び欠落用の称呼情報、
のいずれか少なくとも1つの加工称呼情報を追加することを特徴とする、第1又は第2態様の商標検索システムを提供する。

0014

本発明の第4態様によれば、前記検査範囲抽出手段は、前記検査対象集合に含まれる元称呼情報と検索対象の称呼情報の音位置が共通する場合の比較を行った後、元称呼情報又は前記検索対象の称呼情報の音位置を前後に1文字ずつずらして比較を行い、不一致部分を検査範囲として特定することを特徴とする、第1から第3態様のいずれか1つの商標検索システムを提供する。

0015

本発明の第5態様によれば、前記相違点算出手段は、比較する称呼の前記検査範囲に含まれるそれぞれの音について付与されている配列定義の数値の差の絶対値により相違点数を算出することを特徴とする、第1から第4態様のいずれか1つの商標検索システムを提供する。

発明の効果

0016

本発明によれば、称呼データベースに格納されている商標情報の称呼及び検索対象の称呼を加工して検査対象集合を作成することにより、類似度を示す相違点数の計算を行う対象を絞り込むことができ、処理の迅速化を図ることができる。また、相違点数は音韻学上の配列定義により構成されており、比較する2つの称呼の不一致部分の音の構成を規準として算出されるため、称呼の相違をより正確に算出することができる。したがって、実際の審決などにおいてなされる判断結果に近い高度な検索結果を得ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0017

以下、本発明の一実施形態に係る商標検索装置について、図面を参照しながら説明する。

0018

図1は、本発明の実施形態にかかる商標検索装置により構成される商標検索システムのシステム構成図である。商標検索システム1は、商標検索サーバ2と複数の操作端末3がインターネットINで接続されたネットワークで構成されている。

0019

商標検索サーバ2は、操作端末3から送信された検索処理を行い、検索結果を当該操作端末3に送信するサーバである。本実施形態おいては、商標検索サーバ1が行う検索処理において用いられるデータベースである類似検索称呼データベースはサーバ内に設けられているように構成されている(図7参照)が、商標検索サーバ2とは別に構成されていてもよい。

0020

操作端末3は、本実施形態にかかる商標検索システム100を用いて商標の検索を行う者が使用する端末であり、具体的には、汎用のコンピュータで構成される。商標検索サーバ1に予めユーザ登録された操作端末3の使用者である商標検索者は、操作端末3を用いて特定のURLにアクセスし、GUIを用いて操作してウェブ上で商標検索サーバ1を操作して検索を実行させ、自己の操作端末3に表示やプリンタ出力などの手段で検索結果を得ることができる。

0021

本実施形態にかかる商標検索システムは、類似検索称呼データベースに格納されている称呼に関する情報に基づいて、入力された検索対象の称呼と関連する商標が出願又は登録されているかを検索すると共に、出願又は登録されている商標と検索対象の商標との相違度を数値として演算することができることが特徴である。本実施形態にかかる商標検索システムのシステム構成について詳細に説明する前に、本実施形態にかかる商標検索システムによって実現される商標検索の手順及び表示される情報について説明する。

0022

図2は、本実施形態にかかる商標検索システムの操作端末に表示される画面動きから見た検索処理のフローチャートである。

0023

まず、検索者は操作端末3を操作し、所定のURLにアクセスする。操作端末3からアクセスを受けた検索サーバ1は、webプログラム起動し、ログインページを操作端末3に表示するように処理を行う。図示しないログインページには、ユーザIDとパスワードを入力する入力欄が表示されており、検索者が必要な情報を入力し送信すると、検索サーバ1は、かかる情報を受信して顧客データベースに格納されている情報と比較を行う。ユーザIDとパスワードが正しいものであるとメインメニュー移行する。なお、ユーザIDとパスワードが不正なものである場合は、エラー表示を行い、再度のユーザIDとパスワードの入力を求める。

0024

図3は、メインメニューの画面表示例を示す図である。メインメニューには6つのサブメニューが設けられており、称呼類似ボタン11,全文検索タン12,書誌検索ボタン13を選択することで、商標検索サーバ2に格納されている商標の検索プログラムを起動させ、商標の検索を行う商標検索メニューを起動させる。商標検索メニューは、種々の検索キーを用いて商標の検索を行うことができるように構成されており、例えば、出願人、出願日などの書誌的情報を検索キーとしてもよいし、指定商品役務類似群コードなどを検索キーとしてもよい。また、マークとしての商標を検索キーとしてもよいし、商標の称呼を文字列として検索することもできる。

0025

また、商標辞書ボタン14は、出願人が出願した特願2007−277573号に開示されている商標辞書機能を実行するためのボタンであり、商標を入力すると当該商標に付与されている称呼を検索することができる。また、収録範囲ボタン15は、商標検索サーバの類似検索称呼データベースに格納されているデータの収録範囲を表示させるためのボタンであり、利用明細ボタン16はユーザIDで特定される利用者が本システムを使用した利用明細を表示させるボタンである。

0026

本実施形態にかかる書評検索システムは、上記の通り種々の検索キーを用いて出願された商標あるいは登録された商標の検索を行うことができるが、以下、本発明にかかる商標検索システムの特徴である商標の称呼を検索キーとして選択した場合、すなわち、図3に示すメインメニューにおいて称呼類似ボタン11を操作した場合について説明する。

0027

図4Aは、本実施形態にかかる商標検索システムの条件入力画面の表示例を示す図である。条件入力画面には、検索条件を入力する入力欄として、称呼入力欄21、類似群コード入力欄22,国際分類入力欄23が設けられており、検索条件を入力(#1)した後、検索実行ボタン26を操作することで、入力された検索条件に一致する商標を検索することができる。

0028

称呼入力欄21には、上記の商標辞書機能を利用した称呼候補を検索するための商標辞書ウインドウ24と、商標辞書ウインドウ24に表示された称呼候補を検索条件として確定するための称呼入力ウインドウ25が設けられている。

0029

図4Bは、図4AのBの範囲の拡大図である。図4Bに示す商標辞書ウインドウ24は、商標入力欄24aに入力された商標の構成から想定される称呼の候補が表示される欄である。商標辞書は、例えば、商標がアルファベット漢字などで表記されている場合など、商標の構成から一義的にその称呼が特定されない場合に、商標の構成から想定される称呼の候補を抽出するための入力補助機能である。商標入力欄24aに商標の構成が入力された状態で、称呼抽出ボタン24bが操作されることにより、検索サーバ2内の類似検索称呼データベースを検索して当該商標の構成から想定される称呼の候補がリスト表示される(#3)。商標辞書の処理システムの具体的構成については、出願人が出願した特願2007−277573号に開示されている。

0030

図4Cは、図4AのCの範囲の拡大図である。図4Cに示す称呼入力ウインドウ25は、上記商標辞書を用いてリストアップされた称呼候補のうち、検索条件とする称呼を操作ボタン25aの適宜操作により選択し、入力する(#2)ための欄である。なお、称呼入力ウインドウ25には、商標辞書ウインドウ24にリストアップされた称呼候補を選択的に入力するだけでなく、直接検索条件である称呼を入力するようにしてもよい。

0031

検索実行ボタン26を操作すると、検索条件エラー(#4)が存在しなければ、検索条件を満たす商標の検索が行われる。検索条件エラーとしては、例えば、称呼入力ウインドウ25に検索条件としての称呼が入力されていない場合などが挙げられる。なお、類似群コード入力欄22,国際分類入力欄23の検索条件の入力は任意であり、当該それぞれの欄に検索条件が入力されていない場合は、全分類を規準として検索が実行される。

0032

図5は、検索実行が行われ、同一レベルの検索が終了した状態の検索結果表示画面の一部を示す画面表示例である。同一レベルの検索(#5)が行われた結果である、同一レベル検索の結果件数の表示は、同一検索結果欄28に、検索条件27である称呼ごとに、完全一致前方一致、中間一致、後方一致の結果が表示される。なお、同一レベルの検索結果は、商標検索サーバに一時保管されており、一覧表示ボタン32を操作した場合に表示される一覧表示の作成に用いられる。

0033

図5に示す画面表示において、さらに類似検索を行うことができる(#7)類似検索は、類似検索欄29又は類似検索ボタン31を操作することで実行される。本実施形態にかかる商標検索システムは、検索対象にかかる称呼と検索結果の商標との類似を相違度として数値化して評価することができる。相違度は、後述する処理において説明するように、対比する2つの商標を音韻学に基づく特性を考慮し、2つの商標の相違の程度を数値として演算したものである。なお、本実施形態では、相違度は0が最低(同一の称呼を有する商標であることを示す)で、数値が大きくなるごとに相違の程度が大きくなるように設定されている。

0034

図6A図6Bは、それぞれ、類似検索が終了した状態の検索結果表示画面の一部を示す画面表示例である。類似検索は図6Aに示すように検索条件である任意の称呼ごとに行うこともできるし、図6Bに示すように特定された複数の検索条件である称呼を一度に行うこともできる。図6Aに示す例では、相違度欄29bに示されている相違度を適宜設定し、検索ボタン29bを操作することで、当該称呼の相違度に設定された相違度の条件を満たす類似商標のヒット件数簡易表示される(#8)。また、図6Bに示す例では、選択欄29aにチェックを付すことで選択された検索対象の称呼について、類似検索ボタン31を操作することで、相違度に設定された相違度の条件を満たす類似商標のヒット件数が簡易表示される(#8)。なお、当該簡易表示に用いられる類似商標に関する検索結果は、マージ処理において利用するためにサーバ内に一時的に格納される。

0035

2つのマージボタン30は、複数の検索対象である称呼についての類似検索結果をANDマージあるいは、ORマージして表示する場合に操作される。

0036

図7は、類似検索が終了した後に表示される一覧表示画面の一部を示す画面表示例である。図7に示すように、一覧表示は、類似検索結果件数表示部分を操作することで表示される。検索結果に対して、商標単位ではなく同一の称呼の重複を排除した称呼単位で確認、絞込み(必要な称呼のみ残すこと)が可能となる。一覧表示画面には検索結果である称呼32と当該称呼が検索対象である称呼と比較した場合の相違度の数値31が表示される。なお、チェック欄30にチェックを入れた出願あるいは登録商標については、書誌検索(13)を引き続き行うことができる。

0037

次に、上記検索動作を実現するための検索サーバの具体的システム構成について説明する。図8に商標検索サーバの機能的構成を示すブロック図を示す。商標検索サーバ(以下、検索サーバと略記する場合がある。)は、図8に示す機能ブロックを備えており、これらの機能ブロックが下記に説明する処理をそれぞれ実行する。

0038

図8に示すように商標検索サーバには、類似検索称呼データベース100(以下、単に称呼DBと省略する場合がある。)が格納されている。類似検索称呼データベース100には、特許庁に出願され又は登録された商標に関する情報が格納されている。類似検索称呼データベース100に登録されている情報は、例えば、特許庁から発行されている商標整理・標準化GMLデータに所定の加工を行い、検索用称呼情報を追加したデータを用いることができる。類似検索称呼データベース100に格納される検索用の称呼情報は称呼情報加工手段101によって、上記商標整理・標準化SGMLデータに基づいて次の手順で作成され、類似検索称呼データベース100に格納されている。

0039

まず、特許庁から発行されている商標整理・標準化SGMLデータの称呼に関する情報に基づいて、下記の法則にしたがって別の称呼情報を作成し、これを類似検索称呼データベース100内の検索称呼情報に付加する。具体的には、次の法則に従って称呼情報の追加を行う。
(1)加工前の称呼情報に長音・促音・長音に順ずる音・二重母音が含まれる場合、これらを除いた称呼を追加で作成する。例えば、加工前称呼が「シイスター」である場合、「シスタ」を称呼情報として追加する。
(2)加工前の称呼情報に拗音化条件に合致する場合、拗音化を実施した称呼を追加作成する。例えば、加工前称呼が「スイング」である場合、「シング」を称呼情報として追加する。
(3)加工前の称呼情報に促音及び特殊拗音が含まれる場合には、それらを大文字化した称呼を追加作成する。例えば、加工前称呼が「トゥール」である場合「トウール」を、加工前称呼が「ネット」である場合には「ネツト」を称呼情報として追加する。
(4)加工前の称呼情報に含まれる特定音の音統一、拗音の直音化、濁音・半濁音の統一を行い、称呼情報として追加する。例えば、「ヲ」を「オ」に、「ヂ」を「ジ」に、「ヴァ」を「バ」に、「ファ」を「ハ」に置き換える。
(5)上記(1)〜(4)で作成された称呼情報について、称呼を構成する音数に応じて相違及び欠落用の称呼情報を作成する。具体的には、同一検索の場合には上記称呼情報をそのまま使用するが、類似検索の場合は音数に応じて(7音以上であるか否かにより判断する)任意位置の文字列を空白文字と置き換えた相違及び任意の文字列を削除した欠落の称呼情報を作成する。

0040

記法則にしたがって称呼情報加工手段101が称呼情報を加工する例を具体例を用いて説明する。例えば、特許庁から発行されている商標整理・標準化SGMLデータである加工前の称呼情報が「ドゥーシアピッチ」である場合、長音・促音を削除する法則(1)にしたがって「ドゥシアピチ」が追加される。拗音化文字を作成する法則(2)にしたがって「ドゥーシァピッチ」が追加される。促音及び特殊拗音を大文字化する法則(3)にしたがって、「ドウーシアピツチ」が追加される。法則(4)の特殊音の音統一にしたがって、「ズーシアピッチ」、「ズシアピシ」、「ズーシァピッシ」、「ドウーシアヒツシ」が追加、濁音半濁音の清音への変換にしたがって、「スーシアヒッシ」、「スシヒシ」、「スーサヒッシ」、「トウーシアヒツシ」(上記4つは同一音検索のみの称呼情報として)、「ズーシアヒッシ」、「ズシアビシ」、「ズーサビッシ」、「ドウーシアビツシ」(同一音以外の称呼情報として)が追加。音相違と欠落を作成する法則(5)にしたがって、「○ーシアビッシ」、「ズ○シアビッシ」(1音相違)など(○は任意の1つの文字列を示す)、「○○シアビッシ」、「○ー○アビッシ」、「○ーシ○ビッシ」(2音相違)、「ーシアビッシ」、「ズシアビッシ」、「ズーシビッシ」(1音欠落)などが作成される。なお、2音相違の加工称呼情報は、作成される称呼の音数が7音以上である場合に作成され、例えば、「ドゥーシアピッチ」は7音であるため2音相違の称呼情報を作成するが、「ズシアピシ」は5音であるため、2音相違の称呼情報については作成しない。

0041

上記法則に従って加工された称呼情報は、それぞれについて、図9に示す称呼音情報格納配列定義(以下、以下、配列定義と略記する)が付与される。配列定義は、配列定期付与手段106により付与される。配列定義は、称呼情報についての構成を音韻学上の特徴に基づいて数値化した情報であり、称呼DBには、図9の1〜21までの情報が初期的に付加されている。具体的には、1(oto)は称呼情報をカナ表記した情報であり、2(code)は称呼情報を構成するカナを6バイトの音コードに変換したコードで表記した情報である。3(SS)の4(bs)は、それぞれ、後述する比較処理において子音、母音の欠落挿入点数の計算に利用する数値情報である。5(hs)から8(um)は称呼情報を構成する音ごとに付された調音法に関して数値化された情報である。9(kb)から16(kk)は称呼情報を構成する音ごとに付された調音場所に関して数値化された情報である。

0042

なお、5(hs)から16(kk)の各属性値は、音韻学にしたがって、音ごとに決定された要素分類表に基づいて決定される。例えば、「バ、ブ、ベ、ボ」のそれぞれの子音は有声破裂音に分類され、調音場所「16(kk)口蓋化」に0、調音法「5(hs)閉鎖」に4,「6(ms)摩擦」に0,「7(bn)音」に0、「8(um)発声」に0、「3(ss)子音強度」4の属性値が付与されている。また、たとえば、「ウ、エ、オ」のそれぞれの母音は狭母音に分類され、調音場所「16(kk)口蓋化」に0、調音法「5(hs)閉鎖」に0,「6(ms)摩擦」に0,「7(bn)鼻音」に0、「8(um)発声」に1、「4(bs)母音強度」に2の属性値が付与されている。

0043

なお、図9に示す配列定義のうち、22(fmp)から27(rsl)までの属性値は、称呼DBには格納されておらず、後述する検索処理において、称呼DBから作成される検査対象集合作成後に、検索条件の称呼と比較する処理において検索処理ごとに付与される。

0044

上記構成の称呼DB100を備えた商標検索システムについての検索処理について説明する。図10に本実施形態にかかる商標検索システムの商標検索サーバが行う検索処理のフローチャートを示す。図10に示すフローチャートは、図6Aに示すような商標の類似検索を行う場合の処理を示すものであり、検索対象となる称呼情報及び相違度に関する情報が端末装置から検索サーバに送信された場合に行われる処理である。図5などに示す同一商標の検索は、称呼DBに格納されている称呼情報と入力された情報の文字列の一致を確認すればよい。

0045

条件入力画面(図4A参照)において、検索条件(称呼及び相違度)が入力されて類似検索が実行されると、入力された検索条件である商標について称呼情報の加工が行われる(#21)。

0046

検査対象集合の作成処理は、最初に検索条件である称呼情報について、称呼情報加工手段101により、称呼DB100においてなされた称呼情報の加工と同様の処理により、検索用称呼情報を追加し、配列定義が付加される処理が行われる。

0047

(検査対象集合作成処理)
次いで、検査対象集合の作成処理が検査対象集合作成手段102により行われる(#22)。検査対象集合の作成処理は、検索対象の称呼情報と称呼DB100に格納されている称呼情報とを比較し、検索対象のいずれかの称呼情報と称呼DB100に格納されているいずれかの称呼情報が一致している商標情報を抽出する。検査対象集合の作成の処理について、具体例を例示して具体的に説明する。図11は、検査対象集合の作成の処理の説明図である。図11に示すように、検索対象である商標の称呼「ドゥーシアピッチ」が入力された例を挙げる。入力された「ドゥーシアピッチ」の称呼に基づいて、検索用の加工称呼50が作成される。また、称呼DB100には、出願又は登録の情報として「ズウシャビッチ」の称呼を有する商標が登録されており、この称呼情報「ズウシャビッチ」に基づいて加工された加工称呼情報51が称呼DB100に格納されている。

0048

検査対象集合作成手段102は、検索対象の加工称呼情報50と称呼DB100に格納されている加工称呼情報51を比較し、いずれか1つでも一致するか否かについて検索を行う。その結果、一致する称呼情報を有する商標情報の元の称呼情報(すなわち、加工前の「ズウシャビッチ」)を称呼DB100から抽出し、検査対象集合にリストアップする。

0049

以下、称呼DB100に格納されている全ての商標情報について加工称呼情報の比較処理を行い、比較処理が終了すると、検査対象集合作成処理が終了する。

0050

(検査範囲確定処理
商標検索サーバ2は、検査対象集合作成処理に引き続いて検査範囲確定処理を行う(#23)。検査範囲確定処理は、検査範囲確定手段103により実行され、入力された検索対象の称呼情報と検査対象集合作成処理に含まれる元の称呼情報とを比較して、一音一音が比較の相手方のどの音との比較を行うかの検査範囲を決定する処理である。2つの称呼情報は、長音・促音・長音に準ずる音以外の独立音について比較が行われる。

0051

図12に検査範囲確定処理のフローチャートを示す。検査範囲確定処理は、検査対象集合にリストアップされている商標情報について1つずつ同一位置確認(#231)、シフト位置確認(#232)、検査範囲抽出(#233)を行う。

0052

同一位置確認(#231)は、比較する2つの称呼情報の音が同一位置にある場合に共通するかどうかの確認を行う処理である。図13同一確認処理における称呼情報の比較の模式図を示す。図13では、検査対象となる検査対象集合の称呼情報の称音位置と被検査対象となる検索対象である称呼情報の称音位置が同一位置にある場合、それらの音が共通しているかどうかを比較する状態を示している。

0053

シフト位置確認(#232)は、比較する2つの称呼情報の音が±1の位置へずらした位置にある場合に音が共通するかどうかの確認を行う処理である。図14A及び図14Bにシフト位置確認処理における称呼情報の比較の模式図を示す。図14Aでは、検査対象となる検査対象集合の称呼情報の1文字目の称音位置が被検査対象となる検索条件である称呼情報の称音位置の1つ文末側へずれた場合の音、すなわち、被検査称呼音の1文字目及び2文字目の音と共通しているかどうかを比較する状態を示している。また、図14Bは、検査対象となる検査対象集合の称呼情報の2文字目の称音位置が被検査対象となる検索条件である称呼情報の称音位置の1つ文末側及び文頭側へずれた場合の音、すなわち、被検査称呼音の1文字目〜3文字目の音と共通しているかどうかを比較する状態を示している。

0054

同一位置確認(#231)及びシフト位置確認(#232)を行った結果、上記同一音の場合には、検査対象集合の称呼情報の配列定義に、比較開始位置(fmp)と比較終了位置(top)に相手(検索対象である称呼情報)の音位置を入力し、音位置決定状態フラグ(ckp)に1(決定)、相違状態フラグ(rsl)に1(同一)をセットする。

0055

次に、検査範囲の抽出(#233)が行われる。検査範囲の抽出は、同一音が見つかった組み合わせ以外で、隣り合う音同士を一つのグループとしてまとめ、相違点数を算出する検査範囲とする。図15Aに検査範囲抽出の処理の模式図を示す。図15Aでは、それぞれ同一の記号同士が同一称呼音であることを示している。図15Aでは、検査側1〜3音目の音と、被検査側1,2音目の音、及び検査側7,8音目と被検査側6〜8音目が比較するグループとなる。すなわち、検査側4〜6音目の音及び被検査側3〜5音目の音は共通しており、検査範囲として抽出されない。

0056

図15B及び図15Cを用いて、検査範囲抽出の処理について具体例を示しながら説明する。図15Bに示すように、「サイダビル」と「サイドバル」の称呼比較においては、検査範囲は3,4音目の「ダビ」と「ドバ」が相違するので、3,4音目が検査範囲となる。また、図15Cの例では、「ビタフレックス」と「ビプレクス」の称呼比較であり、同音位置「ビ」と「レックス」を除く音、すなわち、2,3音目の「タフ」が検査範囲となる。

0057

(相違点算出)
上記処理により検査範囲が抽出されると、当該検査範囲内で比較音を決定し、当該検査範囲内における音に基づいて相違点数(以下、相違点と略記する)の算出を行う(#24〜#29)。相違点算出は、相違点算出手段104により実行される。相違点は、比較する2つの称呼によって特定される音が音韻学的にどの程度相違があるかを数値化したものであり、称呼ごとに付与されている配列定義に基づいて算出する。相違点の算出は、図10のフローチャートに示すように、複数種類算出方法を行い、もっとも相違点が小さくなる(すなわち、類似度が一番高くなる)組み合わせを決定する(#30)。以下、それぞれの算出方式に基づく相違点の算出方法について説明する。

0058

相違点の算出方法として全音を対象として算出する(独立音、長音に順ずる音の区別なし)(#24)、強音(独立音)のみの配列定義に基づいて算出する(#26)、拗音化を行った場合に全音を対象として算出する(比較する2つの称呼のいずれかに拗音が含まれていた場合)(#28)の3通り、さらに、転置算出(#29)の合計4通りの方法で算出する。以下、算出方法について説明する。

0059

図16は、検査範囲の抽出の処理で抽出された検査範囲の具体例を示す図である。図16の例では、対比される2つの称呼は「ファンスヒック」と「ファンパシフィック」であり、図中の枠内で囲まれた「タスヒ」と「パシフィ」が検査範囲となる。この検査範囲内での音の配列順序に基づいて、それぞれの位置をずらしながら、以下の11パターンで当該音付与されている配列定義の値に基づいて相違点を算出する。

0060

検査範囲内での配列順序の算出パターンは次の通りである。
(1)検査称呼と被検査称呼の配列位置が同一位置
(2)検査称呼を1文字後ろにずらした場合の配列位置
(3)被検査称呼を1文字後ろにずらした場合の配列位置
(4)検査称呼を2文字後ろにずらした場合の配列位置
(5)被検査称呼を2文字後ろにずらした場合の配列位置
(6)1音目は同一位置、2音目以降は検査称呼を1文字後ろにずらした場合の配列位置
(7)1音目は同一位置、2音目以降は被検査称呼を1文字後ろにずらした場合の配列位置
(8)1音目は検査称呼を1文字後ろにずらし、2音目以降は検査称呼をさらに1文字後ろにずらした場合の配列位置
(9)1音目は検査称呼を1文字後ろにずらし、2音目以降は被検査称呼を1文字後ろにずらした場合の配列位置
(10)1音目は被検査称呼を1文字後ろにずらし、2音目以降は検査称呼を1文字後ろにずらした場合の配列位置
(11)1音目は被検査称呼を1文字後ろにずらし、2音目以降は被検査称呼をさらに1文字後ろにずらした場合の配列位置

0061

配列順序のパターンについて図を用いて説明する。図17Aは(1)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。図17Aに示すように、(1)のパターンでは、検査範囲内の同一位置の音をそれぞれ比較して配列定義に基づいて相違点を算出する。図17Aの例では、検査称呼は3音、被検査称呼は4音であるので、4音目については、配列定義中の子音強度3(ss)又は母音強度4(bs)を用いて挿入点を算出する。

0062

図17Bは、(2)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。図17Bに示すように、(2)のパターンでは検査称呼を1文字ずらし、相違点を算出する。検査称呼の1音目は相手音が存在しないため欠落点が算出され、被検査称呼の3,4音目は相手音が存在しないため挿入点が算出される。

0063

図17Cは、(3)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。図17Cに示すように、(3)のパターンでは被検査称呼を1文字ずらし、相違点を算出する。被検査称呼の1音目は相手音が存在しないため挿入点が算出される。

0064

図17Dは、(4)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。図17Dに示すように、(4)のパターンでは検査称呼を2文字ずらし、相違点を算出する。検査称呼の1、2音目は相手音が存在しないため欠落点が算出され、被検査称呼の4,5文字目は相手音が存在しないため挿入点が算出される。

0065

図17Eは、(5)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。図17Eに示すように、(5)のパターンでは被検査称呼を2文字ずらし、相違点を算出する。被検査称呼の1、2音目は相手音が存在しないため挿入点が算出され、検査称呼の4,5文字目は相手音が存在しないため欠落点が算出される。

0066

図17Fは、(6)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。図17Fに示すように、(6)のパターンでは、1音目は同一位置で、2音目以降の検査称呼を1文字ずらし、相違点を算出する。すなわち、検査称呼の3音目と被検査称呼の2音目を比較する。検査称呼の2音目は相手音が存在しないため欠落点が算出され、被検査称呼の5文字目は相手音が存在しないため挿入点が算出される。

0067

図17Gは、(7)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。図17Gに示すように、(7)のパターンでは、1音目は同一位置で、2音目以降の被検査称呼を1文字ずらし、相違点を算出する。すなわち、被検査称呼の3音目と検査称呼の2音目を比較する。被検査称呼の2音目は相手音が存在しないため挿入点が算出され、被検査称呼の5文字目は相手音が存在しないため欠落点が算出される。

0068

図17Hは、(8)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。図17Hに示すように、(8)のパターンでは、1音目は検査称呼を1文字ずらし、2音目以降の検査称呼をさらに1文字ずらして相違点を算出する。すなわち、検査称呼の2音目と被検査称呼の1音目、検査称呼の4音目と被検査称呼の2音目を比較する。検査称呼の1,3音目は相手音が存在しないため欠落点が算出され、被検査称呼の4,5文字目は相手音が存在しないため挿入点が算出される。

0069

図17Iは、(9)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。図17Iに示すように、(9)のパターンでは、1音目については検査称呼を1文字ずらし、3音目以降は被検査称呼を1文字ずらす。すなわち、3音目以降は同一位置での検査となる。検査称呼の1音目は相手音が存在しないため欠落点が算出され、被検査称呼の2文字目は相手音が存在しないため挿入点が算出される。

0070

図17Jは、(10)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。図17Hに示すように、(10)のパターンでは、1音目については被検査称呼を1文字ずらし、3音目以降は検査称呼を1文字ずらす。すなわち、3音目以降は同一位置での検査となる。検査称呼の2音目は相手音が存在しないため欠落点が算出され、被検査称呼の1文字目は相手音が存在しないため挿入点が算出される。

0071

図17Kは、(11)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。図17Hに示すように、(8)のパターンでは、1音目は検査称呼を1文字ずらし、2音目以降の検査称呼をさらに1文字ずらして相違点を算出する。すなわち、検査称呼の2音目と被検査称呼の1音目、検査称呼の4音目と被検査称呼の2音目を比較する。検査称呼の1,3音目は相手音が存在しないため欠落点が算出され、被検査称呼の4,5文字目は相手音が存在しないため挿入点が算出される。

0072

次に相違点の具体的な計算手法について説明する。上記のように各称呼に付されている配列定義は、音の強さを数値化した点数図18に示す強度、子音、母音の各要素別に定義したものである。それぞれの要素の具体的数値については説明を省略する。そして、これらの配列定義に付されている数値に対して、各相違要素の重み付け乗算し、相違点及び欠落点数、挿入点数を算出する。図19A及び図19Bを用いて、具体的な算出手法を説明する。

0073

図19Aは、対比される音が「キョ」と「ナ」である場合の相違点の算出手法について説明する図である。図19A中のキョ及びナについて定義されている配列定義の具体的数値をそれぞれの配列定義の項目ごとに差をとり、その重み付けパラメータを乗算する。配列定義の項目ごとに算出された重み付け乗算数値の合計である5.8が「キョ」と「ナ」の相違点となる。

0074

図19Bは挿入点・欠落点の算出方法について説明した図である。図19Bの例では「バ」の音が挿入又は欠落している場合について説明する。音「バ」に付されている子音強度は4、母音強度は3であるので、これらに重み付けパラメータを乗算した数値の合計である6.6が挿入点・欠落点として算出される。

0075

上記のように検査範囲内のすべての音について、相違点を算出した数値が相違点の基本点数となる。

0076

なお、本実施形態では、上記のようにして算出された相違点の基本点数を以下の基準で調整を行っている。なお、相違点数をどの程度軽減するかについての具体的数値については、説明を省略する。
(1)位置による調整、すなわち、検査範囲が語頭であるか語尾であるかにより調整を行う。
(2)音種別による調整
弱音を長音・促音・長音に順ずる音(同一母音エイオウ)・撥音・二重母音(アイ、アウ、アエ、ウイ、オウ)とし、これら弱音同士の相違は相違点を軽減する。また、特定の組み合わせ「ムヌン」については相違点数を軽減する。
(3)弱音有無に関する調整
「ス、ズ、ル、ト、ド、ヌ、ム、ン」の音について語中及び語尾の欠落、挿入についての相違点を軽減する。
(4)拗音化による調整
(5)促音の相違に関する調整
(6)撥音の相違に関する調整
(7)長音の相違に関する調整
(8)前後関係による調整
(9)欠落挿入に関する調整

0077

以上の相違点の算出を全音対象、強音対象、拗音化対象の3通りで上記11パターン、すなわち、最大で合計33通りについて算出を行う。

0078

次に転置検査による相違点の算出を行う(#29)。転置による相違点の算出は、図20に示すように、音の入れ替わりを考慮した検査である。

0079

転置検査では、図21Aに示すように、検査称呼の検査範囲における文字列が共通するかどうかを、その位置をずらしながら確認する作業を行う。そして、図21Bに示すように、検査称呼の1音目と被検査称呼の2音目が結びついた場合、検査称呼の2音目は被検査称呼の中で未結合の音を対象に先頭音から末尾まで検査を行う。

0080

このようにして検査称呼の全ての音で結びつきの存在について検査を行う。図21Cは、検査称呼の1音目と被検査称呼の2音目、検査称呼の2音目と被検査称呼の1音目、検査称呼の3音目と被検査称呼の4音目が結合した状態で、さらに、検査称呼の4音目と被検査称呼の3音目を確認している状態を示している。

0081

上記のようにして検査称呼の全ての音で結びつきの存在についての検査が終了すると、図21Dに示すように、結びつきが存在しなかった音について挿入点・欠落点の算出を行い、この点数を相違点とする。

0082

上記4つの算出手法について相違点を算出した後、最小の相違点を比較する2つの称呼の相違点として採用する(#30)。

0083

(画面への表示)
以上の相違点算出までの処理を検査対象集合に含まれるすべての称呼について行い、すべての称呼情報についての算出が終了すると、画面表示手段105により、検索対象にかかる称呼情報についての類似検索結果を図6A又は図6Bに示されている設定された相違度の範囲で抽出し、抽出件数を画面に表示させる。

0084

以上説明したように、本実施形態にかかる検索システムによれば、音韻学上の特徴により定められた配列定義に基づいて、比較する2つの称呼情報の検査範囲内の音の相違を相違点として算出することができ、音韻学上に基づいた称呼の類否判断を行うことができる。

0085

なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。

図面の簡単な説明

0086

本発明の実施形態にかかる商標検索装置により構成される商標検索システムのシステム構成図である。
図1の商標検索システムの操作端末に表示される画面の動きから見た検索処理のフローチャートである。
メインメニューの画面表示例を示す図である。
本実施形態にかかる商標検索システムの条件入力画面の表示例を示す図である。
図4AのBの範囲の拡大図である。
図4AのCの範囲の拡大図である。
検索実行が行われ、同一レベルの検索が終了した状態の検索結果表示画面の一部を示す画面表示例である。
類似検索が終了した状態の検索結果表示画面の一部を示す画面表示例である。
類似検索が終了した状態の検索結果表示画面の一部を示す他の画面表示例である。
一覧表示画面の一部を示す画面表示例である。
商標検索サーバの機能的構成を示すブロック図を示す。
配列定義の構成例である。
商標検索システムの商標検索サーバが行う検索処理のフローチャートである。
検査対象集合の作成の処理の説明図である。
検査範囲確定処理のフローチャートである。
同一確認処理における称呼情報の比較の模式図である。
シフト位置確認処理における称呼情報の比較の模式図である。
シフト位置確認処理における称呼情報の比較の模式図である。
検査範囲抽出の処理の模式図である。
検査範囲抽出の処理について具体例を示す図である。
検査範囲抽出の処理について具体例を示す図である。
検査範囲の抽出の処理で抽出された検査範囲の具体例を示す図である。
相違点算出の(1)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。
相違点算出の(2)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。
相違点算出の(3)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。
相違点算出の(4)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。
相違点算出の(5)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。
相違点算出の(6)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。
相違点算出の(7)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。
相違点算出の(8)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。
相違点算出の(9)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。
相違点算出の(10)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。
相違点算出の(11)のパターンで相違点を算出する場合について説明する図である。
配列定義の要素を説明する図である。
対比される音が「キョ」と「ナ」である場合の相違点の算出手法について説明する図である。
挿入点・欠落点の算出方法について説明した図である。
転置検査の検査手法についての説明図である。
転置検査において、検査称呼の1音目の結びつきを確認するステップの処理を説明する図である。
転置検査において、検査称呼の2音目の結びつきを確認するステップの処理を説明する図である。
転置検査において検査称呼の4音目の結びつきを確認するステップの処理を説明する図である。
転置検査において検査称呼の全ての音の結びつきの確認が終了し、相違点を算出するステップの処理を説明する図である。

符号の説明

0087

1商標検索システム
2検索サーバ
3操作端末
100称呼データベース
101称呼情報加工手段
102検査対象集合作成手段
103検査範囲抽出手段
104相違点算出手段
105画面表示手段
110送受信

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