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課題
解決手段
概要
背景
従来、モルタルやコンクリート等のセメント組成物の収縮低減や流動性を改善するため、さまざまな化合物が提案されている。例えば、炭素数1〜4のアルコールのアルキレンオキサイド付加物や炭素数1〜4のアルキルフェノールのアルキレンオキサイド付加物を主成分とする収縮低減剤は、セメント組成物に過大な空気を連行するという欠点を有するため、一般的に消泡剤を併用する手法が採用されているが、空気量の調整が困難であったり、セメント組成物の凍結融解性に対する抵抗性を低下させるという課題を有している。一方、セメント組成物の流動性を改善する目的でさまざまなポリカルボン酸系セメント分散剤が提案されている。ポリカルボン酸系セメント分散剤は、高い減水性を発揮してセメント組成物の流動性を改善する反面、空気連行性が高く、しかも、セメント組成物中の空気量を経時的に増加させるという欠点を有するため、一般的に消泡剤を併用する手法が採用されているが、空気量の調整が困難であったり、セメント組成物の凍結融解性に対する抵抗性を低下させるという課題を有している。
さらに、消泡剤は、一般的にポリカルボン酸系セメント分散剤水溶液との相溶性が悪いため、これらを混合した1液状態で使用した場合、消泡剤が分離し易く溶液安定性に劣るという課題を有している。
上記の課題に対して、特許文献1には、炭素数1〜9の炭化水素基で、例えばアルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基を有するポリアルキレン系化合物をセメント類硬化物に含浸させて用いるセメント類の収縮低減剤が提案されている。特許文献2には、炭素数1〜8のアルキル基、アルケニル基を有するポリアルキレン系化合物を含むセメント類の乾燥収縮低減剤が提案されている。特許文献3及び4には、炭素数1〜8のアルキル基を有するアセチレンアルコール系化合物を含むセメント類の乾燥収縮低減剤が提案されている。特許文献5には、炭素数1〜4のアルキル基を有するポリアルキレン系の化合物と、オキシアルキレン基を有する不飽和エステル又は不飽和エーテルと不飽和カルボン酸を重合した水溶性重合体とを特定割合で混合したセメント添加剤であって、低い水粉体比でも自己収縮低減効果に優れるセメント添加剤が提案されている。
また、特許文献6には、ポリアルキレンイミン系単量体を必須構成単位とするポリカルボン酸系共重合体と、炭素数1〜8のアルキル基を有するポリアルキレン系のエーテル化合物を必須成分とするセメント添加剤であって、超高強度領域におけるコンクリートの自己収縮低減効果とコンクリートの低粘性化に優れたセメント添加剤が提案されている。特許文献7には、炭素数2〜30の炭化水素基(アルキル基、環状のアルキル基など)を有するポリアルキレン系の収縮低減剤と、ポリカルボン酸系の高性能AE減水剤とを含む水硬性材料用混和剤組成物であって、乾燥収縮を効果的に低減できかつ流動性や分散性を付与する混和剤が提案されている。特許文献8には、ポリアルキレングリコールとポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート/不飽和カルボン酸系共重合体とを含むセメント混和剤であって、少量の添加で優れたひび割れ防止効果を発揮し、しかも良好な流動性を兼ね備えたセメント混和剤が提案されている。
上記の特許文献1〜8には、ポリアルキレン系化合物を収縮低減剤として使用すること、アセチレンアルコール系化合物を収縮低減剤として使用すること、及びポリアルキレン系化合物とポリカルボン酸系化合物とを併用し、セメント組成物の流動性と収縮低減性を改善する技術が開示されているものの、硬化したセメント組成物の凍結融解性の改善やセメント添加剤の溶液安定性の改善に着目した技術は一切開示されていない。
更に、硬化したセメント組成物の収縮低減性と凍結融解性の改善に着目した技術として、特許文献9には、炭素数1〜10のアルキル、シクロアルキル、アルキルフェニル、シクロアルキルアルキル又はアルケニル基を有するポリアルキレン系の収縮低減剤、消泡剤、及びポリカルボン酸系減水剤を含有した混和剤であって、収縮低減効果、耐凍害性に優れる混和剤が提案されている。また、特許文献10には、アリル基又はメタリル基を有するポリアルキレン系化合物と、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数4〜6のシクロアルキル基を有するポリアルキレン系化合物と、脂肪族ジオールジエステルや脂肪族ジカルボン酸ジエステルとを特定割合で配合した水硬性セメント組成物用添加剤であって、乾燥収縮を低減し、かつ凍結融解作用に対する抵抗性を付与する添加剤が提案されている。特許文献9及び10に開示された技術は、消泡剤を必須成分とするものであり、凍結融解性に対する抵抗性や溶液安定性が十分なものではない。
このように、従来技術に於いては、前記の課題を全て解決するセメント添加剤は、未だ提案されてはいない。
特開2002−226246号公報
特開2003−171155号公報
特開昭59−131552号公報
特開平6−279081号公報
特開2001−302307号公報
特開2007−153641号公報
特開2007−76970号公報
特開2002−12461号公報
特開2001−294466号公報
特開2002−338315号公報
概要
モルタルやコンクリート等のセメント組成物に過大な空気を連行することなく、優れた収縮低減効果と凍結融解抵抗性とを付与し、しかも溶液安定性に優れた収縮低減剤を提供する。収縮低減剤は、式(1)で示される不飽和結合を有する(ポリ)アルキレン系化合物を含有する。R2O−R1−O−(A1O)n−R3 (1)−(A2O)m−R4 (2)(式(1)中、R1は不飽和結合を有する炭素数2〜10の炭化水素基を表し、R2は水素又は式(2)を表し、R3,R4はそれぞれ単独に水素あるいは炭素数1〜8のアルキル基を表し、A1O,A2Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上を表し、n,mは、A1O,A2Oの平均付加モル数を表し、1〜20である。)なし
目的
従って、本発明が解決しようとする課題は、セメント組成物に過大な空気を連行することなく、優れた収縮低減効果と凍結融解抵抗性とを付与し、しかも溶液安定性に優れた収縮低減剤を提供することにある。
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 1件
- 牽制数
- 0件
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請求項1
式(1)で示される不飽和結合を有する(ポリ)アルキレン系化合物を含有する収縮低減剤。R2O−R1−O−(A1O)n−R3(1)−(A2O)m−R4(2)(式(1)中、R1は不飽和結合を有する炭素数2〜10の炭化水素基を表し、R2は水素又は式(2)を表し、R3,R4はそれぞれ単独に水素あるいは炭素数1〜8のアルキル基を表し、A1O,A2Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上を表し、n,mは、A1O,A2Oの平均付加モル数を表し、1〜20である。)
請求項2
R1の不飽和結合が三重結合であることを特徴とする、請求項1に記載の収縮低減剤。
請求項3
R1がブチン基であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の収縮低減剤。
請求項4
式(3)で示される収縮低減剤(B)の1種又は2種以上を更に含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の収縮低減剤。Q1−O−(B1O)r−Q2(3)(式(3)中、Q1は炭素数1〜9のアルキル基又はアルケニル基を表し、Q2はそれぞれ単独に水素あるいは炭素数1〜8のアルキル基を表し、B1Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上を表し、rは、B1Oの平均付加モル数を表し、1〜12である。)
請求項5
請求項6
請求項7
セメント分散剤がポリカルボン酸系であることを特徴とする請求項5又は6に記載のセメント添加剤。
請求項8
ポリカルボン酸系が式(4)で示される単量体1と共重合可能な不飽和カルボン酸単量体(UC1)とを構成単位とするエステル系ポリカルボン酸共重合体(PC1)及び/又は式(5)で示される単量体2と共重合可能な不飽和カルボン酸単量体(UC2)とを構成単位とするエーテル系ポリカルボン酸共重合体(PC2)であることを特徴とする請求項6又は7に記載のセメント添加剤。R5−(A3O)s−R6(4)(式(4)中、R5は、不飽和モノカルボン酸または不飽和ジカルボン酸の残基であり、式(4a)に示す。)(式(4)及び(4a)中、R6,R7,R9は、それぞれ独立に水素あるいはメチル基を表し、R8は、水素、メチル基あるいはCOOMを表し、Mは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属又は(A4O)l−R10を表し、A3O,A4Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上を表し、R10は、水素あるいはメチル基を表し、s,lは、A3O,A4Oの平均付加モル数を表し、1〜100である。)R11−(A5O)t−R12(5)(式(5)中、R11は、不飽和アルコールの残基であり、式(5a)に示す。)(式(5)および(5a)中、R12,R13,R14,R15は、それぞれ独立に水素あるいはメチル基を表し、A5Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上を表し、uは、0〜2の整数であり、tは、(A5O)の平均付加モル数を表し、1〜100である。)
請求項9
式(1)で示される不飽和結合を有する(ポリ)アルキレン系化合物の、収縮低減剤としての使用。R2O−R1−O−(A1O)n−R3(1)−(A2O)m−R4(2)(式(1)中、R1は不飽和結合を有する炭素数2〜10の炭化水素基を表し、R2は水素又は式(2)を表し、R3,R4はそれぞれ単独に水素あるいは炭素数1〜8のアルキル基を表し、A1O,A2Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上を表し、n,mは、A1O,A2Oの平均付加モル数を表し、1〜20である。)
請求項10
R1の不飽和結合が三重結合であることを特徴とする、請求項9に記載の使用。
請求項11
R1がブチン基であることを特徴とする、請求項9又は10に記載の使用。
請求項12
前記収縮低減剤を、セメント組成物で用いることを特徴とする、請求項9〜11のいずれかに記載の使用。
技術分野
背景技術
0002
従来、モルタルやコンクリート等のセメント組成物の収縮低減や流動性を改善するため、さまざまな化合物が提案されている。例えば、炭素数1〜4のアルコールのアルキレンオキサイド付加物や炭素数1〜4のアルキルフェノールのアルキレンオキサイド付加物を主成分とする収縮低減剤は、セメント組成物に過大な空気を連行するという欠点を有するため、一般的に消泡剤を併用する手法が採用されているが、空気量の調整が困難であったり、セメント組成物の凍結融解性に対する抵抗性を低下させるという課題を有している。一方、セメント組成物の流動性を改善する目的でさまざまなポリカルボン酸系セメント分散剤が提案されている。ポリカルボン酸系セメント分散剤は、高い減水性を発揮してセメント組成物の流動性を改善する反面、空気連行性が高く、しかも、セメント組成物中の空気量を経時的に増加させるという欠点を有するため、一般的に消泡剤を併用する手法が採用されているが、空気量の調整が困難であったり、セメント組成物の凍結融解性に対する抵抗性を低下させるという課題を有している。
0004
上記の課題に対して、特許文献1には、炭素数1〜9の炭化水素基で、例えばアルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基を有するポリアルキレン系化合物をセメント類硬化物に含浸させて用いるセメント類の収縮低減剤が提案されている。特許文献2には、炭素数1〜8のアルキル基、アルケニル基を有するポリアルキレン系化合物を含むセメント類の乾燥収縮低減剤が提案されている。特許文献3及び4には、炭素数1〜8のアルキル基を有するアセチレンアルコール系化合物を含むセメント類の乾燥収縮低減剤が提案されている。特許文献5には、炭素数1〜4のアルキル基を有するポリアルキレン系の化合物と、オキシアルキレン基を有する不飽和エステル又は不飽和エーテルと不飽和カルボン酸を重合した水溶性重合体とを特定割合で混合したセメント添加剤であって、低い水粉体比でも自己収縮低減効果に優れるセメント添加剤が提案されている。
0005
また、特許文献6には、ポリアルキレンイミン系単量体を必須構成単位とするポリカルボン酸系共重合体と、炭素数1〜8のアルキル基を有するポリアルキレン系のエーテル化合物を必須成分とするセメント添加剤であって、超高強度領域におけるコンクリートの自己収縮低減効果とコンクリートの低粘性化に優れたセメント添加剤が提案されている。特許文献7には、炭素数2〜30の炭化水素基(アルキル基、環状のアルキル基など)を有するポリアルキレン系の収縮低減剤と、ポリカルボン酸系の高性能AE減水剤とを含む水硬性材料用混和剤組成物であって、乾燥収縮を効果的に低減できかつ流動性や分散性を付与する混和剤が提案されている。特許文献8には、ポリアルキレングリコールとポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート/不飽和カルボン酸系共重合体とを含むセメント混和剤であって、少量の添加で優れたひび割れ防止効果を発揮し、しかも良好な流動性を兼ね備えたセメント混和剤が提案されている。
0006
上記の特許文献1〜8には、ポリアルキレン系化合物を収縮低減剤として使用すること、アセチレンアルコール系化合物を収縮低減剤として使用すること、及びポリアルキレン系化合物とポリカルボン酸系化合物とを併用し、セメント組成物の流動性と収縮低減性を改善する技術が開示されているものの、硬化したセメント組成物の凍結融解性の改善やセメント添加剤の溶液安定性の改善に着目した技術は一切開示されていない。
0007
更に、硬化したセメント組成物の収縮低減性と凍結融解性の改善に着目した技術として、特許文献9には、炭素数1〜10のアルキル、シクロアルキル、アルキルフェニル、シクロアルキルアルキル又はアルケニル基を有するポリアルキレン系の収縮低減剤、消泡剤、及びポリカルボン酸系減水剤を含有した混和剤であって、収縮低減効果、耐凍害性に優れる混和剤が提案されている。また、特許文献10には、アリル基又はメタリル基を有するポリアルキレン系化合物と、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数4〜6のシクロアルキル基を有するポリアルキレン系化合物と、脂肪族ジオールジエステルや脂肪族ジカルボン酸ジエステルとを特定割合で配合した水硬性セメント組成物用添加剤であって、乾燥収縮を低減し、かつ凍結融解作用に対する抵抗性を付与する添加剤が提案されている。特許文献9及び10に開示された技術は、消泡剤を必須成分とするものであり、凍結融解性に対する抵抗性や溶液安定性が十分なものではない。
0008
このように、従来技術に於いては、前記の課題を全て解決するセメント添加剤は、未だ提案されてはいない。
特開2002−226246号公報
特開2003−171155号公報
特開昭59−131552号公報
特開平6−279081号公報
特開2001−302307号公報
特開2007−153641号公報
特開2007−76970号公報
特開2002−12461号公報
特開2001−294466号公報
特開2002−338315号公報
発明が解決しようとする課題
0009
従って、本発明が解決しようとする課題は、セメント組成物に過大な空気を連行することなく、優れた収縮低減効果と凍結融解抵抗性とを付与し、しかも溶液安定性に優れた収縮低減剤を提供することにある。
課題を解決するための手段
0011
すなわち、本発明は、式(1)で示される不飽和結合を有する(ポリ)アルキレン系化合物を含有する収縮低減剤に関する。
R2O−R1−O−(A1O)n−R3 (1)
−(A2O)m−R4 (2)
(式(1)中、R1は不飽和結合を有する炭素数2〜10の炭化水素基を表し、R2は水素又は式(2)を表し、R3,R4はそれぞれ単独に水素あるいは炭素数1〜8のアルキル基を表し、A1O,A2Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上を表し、n,mは、A1O,A2Oの平均付加モル数を表し、1〜20である。)
0012
式(1)で示されるR1の不飽和結合が三重結合である収縮低減剤に関する。
0013
式(1)で示されるR1がブチン基である収縮低減剤に関する。
0014
式(3)で示される収縮低減剤(B)の1種又は2種以上を更に含有する前記の収縮低減剤に関する。
Q1−O−(B1O)r−Q2 (3)
(式(3)中、Q1は炭素数1〜9のアルキル基又はアルケニル基を表し、Q2はそれぞれ単独に水素あるいは炭素数1〜8のアルキル基を表し、B1Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上を表し、rは、B1Oの平均付加モル数を表し、1〜12である。)
0015
式(1)で示される収縮低減剤の1種又は2種以上及び式(3)で示される収縮低減剤(B)の1種又は2種以上を含有する収縮低減剤と、セメント分散剤とを含有する、前記セメント添加剤に関する。
0017
セメント分散剤がポリカルボン酸系であることを特徴とする、前記セメント添加剤に関する。
0018
ポリカルボン酸系が式(4)で示される単量体1と共重合可能な不飽和カルボン酸単量体(UC1)とを構成単位とするエステル系ポリカルボン酸共重合体(PC1)及び/又は式(5)で示される単量体2と共重合可能な不飽和カルボン酸単量体(UC2)とを構成単位とするエーテル系ポリカルボン酸共重合体(PC2)であることを特徴とする、前記セメント添加剤に関する。
R5−(A3O)s−R6 (4)
(式(4)中、R5は、不飽和モノカルボン酸または不飽和ジカルボン酸の残基であり、式(4a)に示す。)
0019
(式(4)及び(4a)中、R6,R7,R9は、それぞれ独立に水素あるいはメチル基を表し、R8は、水素、メチル基あるいはCOOMを表し、Mは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属又は(A4O)l−R10を表し、A3O,A4Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上を表し、R10は、水素あるいはメチル基を表し、s,lは、A3O,A4Oの平均付加モル数を表し、1〜100である。)
R11−(A5O)t−R12 (5)
(式(5)中、R11は、不飽和アルコールの残基であり、式(5a)に示す。)
0020
(式(5)および(5a)中、R12,R13,R14,R15は、それぞれ独立に水素あるいはメチル基を表し、A5Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上を表し、uは、0〜2の整数であり、tは、(A5O)の平均付加モル数を表し、1〜100である。)
0021
さらに、本発明は、式(1)で示される不飽和結合を有する(ポリ)アルキレン系化合物の、収縮低減剤としての使用に関する。
R2O−R1−O−(A1O)n−R3 (1)
−(A2O)m−R4 (2)
(式(1)中、R1は不飽和結合を有する炭素数2〜10の炭化水素基を表し、R2は水素又は式(2)を表し、R3,R4はそれぞれ単独に水素あるいは炭素数1〜8のアルキル基を表し、A1O,A2Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上を表し、n,mは、A1O,A2Oの平均付加モル数を表し、1〜20である。)
また本発明は、上のR1の不飽和結合が三重結合であることを特徴とする式(1)で示される不飽和結合を有する(ポリ)アルキレン系化合物の、収縮低減剤としての使用に関する。
さらに本発明は、上のR1がブチン基であることを特徴とする、式(1)で示される不飽和結合を有する(ポリ)アルキレン系化合物の収縮低減剤としての使用に関する。
さらに本発明は、本発明の前記収縮低減剤の、セメント組成物での使用に関する。
発明の効果
0022
本発明の収縮低減剤は、セメント組成物に過大な空気を連行することなく、優れた収縮低減効果と凍結融解抵抗性とを付与し、しかも溶液安定性に優れる。
発明を実施するための最良の形態
0023
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
0024
式(1)で示される不飽和結合を有する(ポリ)アルキレン系化合物を含有する収縮低減剤。
R2O−R1−O−(A1O)n−R3 (1)
−(A2O)m−R4 (2)
ただし、式(1)中、R1は不飽和結合を有する炭素数2〜10の炭化水素基を表し、好ましくは三重結合を有する炭素数4〜8の炭化水素基で、さらに好ましくはブチン基である。R2は水素又は式(2)を表し、R3,R4はそれぞれ単独に水素あるいは炭素数1〜8のアルキル基を表す。A1O,A2Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上を表し、n,mは、A1O,A2Oの平均付加モル数を表し、1〜20である。具体的には、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が挙げられる。また、A1O,A2Oは、付加させるアルキレンオキサイド等の重合形態は特に限定されず、1種類のアルキレンオキサイド等の単独重合、2種類以上のアルキレンオキサイド等のランダム共重合、ブロック共重合またはランダム/ブロック共重合等であってよいが、エチレンオキサイドの単独重合するのが好ましい。また、式(1),(2)において、n,mは、A1O,A2Oの平均付加モル数を表し、1〜20であり、好ましくは1〜12、さらに好ましくは1〜10である。
0025
式(1)における二重結合を有するジオール残基としては、エテン−1,2−ジオール残基、2−ブテン−1,4−ジオール残基、2−ブテン−2,3−ジオール残基、3−ヘキセン−1,6−ジオール残基、3−ヘキセン−2,5−ジオール残基、3−ヘキセン−3,4−ジオール残基、2,3−ジメチル−2−ブテン−1,4−ジオール残基、4−オクテン−1,8−ジオール残基、4−オクテン−2,7−ジオール残基、4−オクテン−3,6−ジオール残基、4−オクテン−4,5−ジオール残基、3,4−ジメチル−3−ヘキセン−1,6−ジオール残基、3,4−ジメチル−3−ヘキセン−2,5−ジオール残基、2,5−ジメチル−3−ヘキセン−1,6−ジオール残基、2,5−ジメチル−3−ヘキセン−2,5−ジオール残基、2,5−ジメチル−3−ヘキセン−3,4−ジオール残基、5−デセン−1,10−ジオール残基等が挙げられ、好ましくは、エテン−1,2−ジオール残基、2−ブテン−1,4−ジオール残基、2−ブテン−2,3−ジオール残基、3−ヘキセン−1,6−ジオール残基、3−ヘキセン−2,5−ジオール残基、3−ヘキセン−3,4−ジオール残基、2,3−ジメチル−2−ブテン−1,4−ジオール残基である。
0026
式(1)における三重結合を有するジオール残基としては、2−ブチン−1,4−ジオール残基、4−オクチン−1,8−ジオール残基、4−オクチン−2,7−ジオール残基、4−オクチン−3,6−ジオール残基、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−1,6−ジオール残基、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール残基等が挙げられ、好ましくは、2−ブチン−1,4−ジオール残基である。
0027
式(3)で示される収縮低減剤(B)の1種又は2種以上を含有する式(1)に記載の収縮低減剤。
Q1−O−(B1O)r−Q2 (3)
0028
式(3)中、Q1は炭素数1〜9のアルキル基又はアルケニル基を表し、Q2はそれぞれ単独に水素あるいは炭素数1〜8のアルキル基を表し、B1Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上を表し、rは、B1Oの平均付加モル数を表し、1〜12である。
0029
式(4)で示される単量体1と共重合可能な不飽和カルボン酸単量体(UC1)とを構成単位とするエステル系ポリカルボン酸であることを特徴とする、前記セメント添加剤。
R5−(A3O)s−R6 (4)
ただし、式(4)中、R5は、不飽和モノカルボン酸または不飽和ジカルボン酸の残基であり、式(4a)に示す。
0030
式(4)及び(4a)中、R6,R7,R9は、それぞれ独立に水素あるいはメチル基を表し、R8は、水素、メチル基あるいはCOOMを表し、Mは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属又は(A4O)l−R10を表し、A3O,A4Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上を表し、R10は、水素あるいはメチル基を表し、s,lは、A3O,A4Oの平均付加モル数を表し、1〜100である。
0031
式(4a)における不飽和モノカルボン酸残基または不飽和ジカルボン酸残基としては、アクリル酸残基、メタクリル酸残基、クロトン酸残基等の不飽和モノカルボン酸残基単量体;マレイン酸残基、イタコン酸残基、シトラコン酸残基、フマル酸残基等の不飽和ジカルボン酸残基単量体等が挙げられ、好ましくは、アクリル酸残基、メタクリル酸残基、マレイン酸残基である。
0032
また、不飽和モノカルボン酸残基を有する化合物として、具体的には、(ポリ)オキシエチレン(メタ)アクリレート、(ポリ)オキシエチレンクロトネート、(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アクリレート、(ポリ)オキシプロピレンクロトネート、 (ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アクリレート、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンクロトネート、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレン(メタ)アクリレート、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンクロトネート、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)オキシエチレンクロトネート、メトキシ(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)オキシプロピレンクロトネート、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンクロトネート、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレン(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンクロトネート等が挙げられ、好ましくは、(ポリ)オキシエチレン(メタ)アクリレート、(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アクリレート、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アクリレートで、さらに好ましくは、(ポリ)オキシエチレン(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(メタ)アクリレートである。
0033
不飽和ジカルボン酸残基を有する化合物として、具体的には、(ポリ)オキシエチレンマレエート、(ポリ)オキシエチレンイタコネート、(ポリ)オキシエチレンシトラコネート、(ポリ)オキシエチレンフマレート、(ポリ)オキシプロピレンマレエート、(ポリ)オキシプロピレンイタコネート、(ポリ)オキシプロピレンシトラコネート、(ポリ)オキシプロピレンフマレート、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンマレエート、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンイタコネート、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンシトラコネート、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンフマレート、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンマレエート、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンイタコネート、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンシトラコネート、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンフマレート、メトキシ(ポリ)オキシエチレンマレエート、メトキシ(ポリ)オキシエチレンイタコネート、メトキシ(ポリ)オキシエチレンシトラコネート、メトキシ(ポリ)オキシエチレンフマレート、メトキシ(ポリ)オキシプロピレンマレエート、メトキシ(ポリ)オキシプロピレンイタコネート、メトキシ(ポリ)オキシプロピレンシトラコネート、メトキシ(ポリ)オキシプロピレンフマレート、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンマレエート、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンイタコネート、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンシトラコネート、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンフマレート、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンマレエート、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンイタコネート、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンシトラコネート、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンフマレート、ジ(ポリ)オキシエチレンマレエート、ジ(ポリ)オキシエチレンイタコネート、ジ(ポリ)オキシエチレンシトラコネート、ジ(ポリ)オキシエチレンフマレート、ジ(ポリ)オキシプロピレンマレエート、ジ(ポリ)オキシプロピレンイタコネート、ジ(ポリ)オキシプロピレンシトラコネート、ジ(ポリ)オキシプロピレンフマレート、ジ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンマレエート、ジ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンイタコネート、ジ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンシトラコネート、ジ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンフマレート、ジ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンマレエート、ジ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンイタコネート、ジ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンシトラコネート、ジ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンフマレート、ジメトキシ(ポリ)オキシエチレンマレエート、ジメトキシ(ポリ)オキシエチレンイタコネート、ジメトキシ(ポリ)オキシエチレンシトラコネート、ジメトキシ(ポリ)オキシエチレンフマレート、ジメトキシ(ポリ)オキシプロピレンマレエート、ジメトキシ(ポリ)オキシプロピレンイタコネート、ジメトキシ(ポリ)オキシプロピレンシトラコネート、ジメトキシ(ポリ)オキシプロピレンフマレート、ジメトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンマレエート、ジメトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンイタコネート、ジメトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンシトラコネート、ジメトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンフマレート、ジメトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンマレエート、ジメトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンイタコネート、ジメトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンシトラコネート、ジメトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンフマレート等が挙げられ、好ましくは、(ポリ)オキシエチレンマレエート、(ポリ)オキシプロピレンマレエート、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンマレエート、メトキシ(ポリ)オキシエチレンマレエート、メトキシ(ポリ)オキシプロピレンマレエート、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンマレエートで、さらに好ましくは、(ポリ)オキシエチレンマレエート、メトキシ(ポリ)オキシエチレンマレエートである。
0034
式(4)及び(4a)において、A3O,A4Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上を表し、付加させるアルキレンオキサイド等の重合形態は特に限定されず、1種類のアルキレンオキサイド等の単独重合、2種類以上のアルキレンオキサイド等のランダム共重合、ブロック共重合またはランダム/ブロック共重合等であってよい。また、s,lは、A3O,A4Oの平均付加モル数を表し、1〜100で、好ましくは5〜50である。
0035
式(5)で示される単量体2と共重合可能な不飽和カルボン酸単量体(UC2)とを構成単位とするエーテル系ポリカルボン酸であることを特徴とする、前記セメント添加剤。
R11−(A5O)t−R12 (5)
ただし、式(5)中、R11は、不飽和アルコールの残基であり、式(5a)に示す。
0036
式(5)および(5a)中、R12,R13,R14,R15は、それぞれ独立に水素あるいはメチル基を表し、A5Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上を表し、uは、0〜2の整数であり、tは、(A5O)の平均付加モル数を表し、1〜100である。
0037
式(5a)における不飽和アルコールの残基としては、ビニルアルコール残基、アリルアルコール残基、メタリルアルコール残基、ブテニルアルコール残基、メチルブテニルアルコール残基、ペンテニルアルコール残基、ジメチルプロペニルアルコール残基等などが挙げられ、好ましくは、ビニルアルコール残基、アリルアルコール残基、メタリルアルコール残基、メチルブテニルアルコール残基である。また、これらの残基を有する化合物として、具体的には、(ポリ)オキシエチレンビニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(メタ)アリルエーテル、(ポリ)オキシエチレンブテニルエーテル、(ポリ)オキシエチレンメチルブテニルエーテル、(ポリ)オキシエチレンペンテニルエーテル、(ポリ)オキシエチレンジメチルプロペニルエーテル、(ポリ)オキシエチレンメチルペンテニルエーテル、(ポリ)オキシエチレンジメチルペンテニルエーテル、(ポリ)オキシプロピレンビニルエーテル、(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アリルエーテル、(ポリ)オキシプロピレンブテニルエーテル、(ポリ)オキシプロピレンメチルブテニルエーテル、(ポリ)オキシプロピレンペンテニルエーテル、(ポリ)オキシプロピレンジメチルプロペニルエーテル、(ポリ)オキシプロピレンメチルペンテニルエーテル、(ポリ)オキシプロピレンジメチルペンテニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンビニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アリルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンブテニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンメチルブテニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンペンテニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンジメチルプロペニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンメチルペンテニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンジメチルペンテニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンビニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレン(メタ)アリルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンブテニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンメチルブテニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンペンテニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンジメチルプロペニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンメチルペンテニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンジメチルペンテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレンビニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(メタ)アリルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレンブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレンメチルブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレンペンテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレンメチルプロペニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレンメチルペンテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレンジメチルペンテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシプロピレンビニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アリルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシプロピレンブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシプロピレンメチルブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシプロピレンペンテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシプロピレンメチルプロペニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシプロピレンメチルペンテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシプロピレンジメチルペンテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンビニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アリルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンメチルブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンペンテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンメチルプロペニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンメチルペンテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンジメチルペンテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンビニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレン(メタ)アリルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンメチルブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンペンテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンメチルプロペニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンメチルペンテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシブチレンジメチルペンテニルエーテル等が挙げられ、好ましくは、(ポリ)オキシエチレンビニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(メタ)アリルエーテル、(ポリ)オキシエチレンメチルブテニルエーテル、(ポリ)オキシプロピレンビニルエーテル、(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アリルエーテル、(ポリ)オキシプロピレンメチルブテニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンビニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アリルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンメチルブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレンビニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(メタ)アリルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレンメチルブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシプロピレンビニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アリルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシプロピレンメチルブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンビニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アリルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンメチルブテニルエーテルで、さらに好ましくは、(ポリ)オキシエチレンビニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(メタ)アリルエーテル、(ポリ)オキシエチレンメチルブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレンビニルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレン(メタ)アリルエーテル、メトキシ(ポリ)オキシエチレンメチルブテニルエーテルである。
0038
式(5)及び(5a)において、A5Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上を表し、付加させるアルキレンオキサイド等の重合形態は特に限定されず、1種類のアルキレンオキサイド等の単独重合、2種類以上のアルキレンオキサイド等のランダム共重合、ブロック共重合またはランダム/ブロック共重合等であってよい。また、tは、A5Oの平均付加モル数を表し、1〜100、好ましくは5〜50である。
0039
式(4)で示される単量体1及び式(5)で示される単量体2と共重合可能な不飽和カルボン酸単量体(UC1)及び(UC2)としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ならびにこれらの金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等の不飽和モノカルボン酸系単量体;マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸、ならびにこれらの金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等の不飽和ジカルボン酸系単量体;無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等などが挙げられ、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸である。
0040
さらに、本発明において、前記のエステル系ポリカルボン酸共重合体(PC1)及び/又はエーテル系ポリカルボン酸共重合体(PC2)の重量平均分子量は、いずれも5,000〜100,000の範囲が適当であり、好ましくは10,000〜50,000の範囲である。また、本発明の目的を達成できる範囲に於いて、不飽和カルボン酸単量体(UC1)及び(UC2)のほかに、さらに共重合可能な他の単量体由来の構成単位を含むものであってもよい。なお、エステル系ポリカルボン酸共重合体(PC1)は、式(5)で示される単量体2と、また、エーテル系ポリカルボン酸共重合体(PC2)は、式(4)で示される単量体1とを共重合することもできるが、製造工程が複雑となるために生産効率が低下する。
0041
本発明の収縮低減剤の添加方法には一切制限が無く、普通一般に行われているセメント混和材料と同じようにセメント組成物中に配合する方法、一度練り上がったコンクリート組成物等に添加する方法、トラックミキサー車等による搬送途中あるいは現場到着後に添加する方法、等を適宜採用することができ、適用条件等を考慮してその都度最適の方法を選定できる。
0042
本発明の収縮低減剤としては、特に限定されず普通、中庸熱、低熱、白色などの各ポルトランドセメント、都市ゴミ焼却灰や下水汚泥焼却灰を原料として製造されるエコセメント、これらに鉱物物質微粉末である高炉スラグ、シリカフューム、石灰石、フライアッシュ、石膏などを添加した混合セメント又はアルミネート鉱物を添加した速硬性セメント等が挙げられる。また、これらセメントを混合して用いてもよい。また、半水石膏、無水石膏などの水硬性石膏も含む。
0043
本発明の収縮低減剤としては、無機系水硬性物質の他に、水、砂、砕石、その他の骨材、混和剤(材)を含むものすべてが挙げられる。例えば、無機系水硬性物質にポルトランドセメントを用いた場合、セメントと水よりなるセメントペースト、セメントペーストと砂よりなるモルタル、モルタルと砕石など粗骨材よりなるコンクリート、また、これに混和剤(材)が混入されているものすべてが、本発明のセメント添加剤に含まれる。
0044
本発明の収縮低減剤は、その効果を損なわない範囲で、必要に応じて他の材料と併用してもよい。例えば上記に示したもの以外の減水剤、高性能AE減水剤や、発泡剤、流動化剤、凝結遅延剤、促進剤、増粘剤、防錆剤などが挙げられる。
また本発明の収縮低減剤は、その効果を損なわない範囲で、種々の用途に使用することができる。特に前記収縮低減剤を、セメント組成物で用いることが可能である。
0045
以下、実施例により本発明をさらに説明するが本発明はこれらの実施態様例によって限定されるものではない。以下、実施例及び比較例に用いられる(ポリ)アルキレン系化合物(SR)を表1に示し、実施例及び比較例に用いられるエーテル系ポリカルボン酸共重合体(PC1及びPC2)を表2及び表3に示し、SRとPC1及びPC2との組み合わせを表4、表8に示す。なお、表2、表3中の「UC1」及び「UC2」は不飽和カルボン酸単量体を示し、表4、表8中の「ポリカルボン酸ポリマー」はエーテル系ポリカルボン酸共重合体を示す。
0046
(実施例1)
セメント組成物を、表1に示したSR−1(モノエチレングリコール1、4ブチンジオールエーテル)を、表4に示した溶液中濃度及び添加量で用いて、表5に示したコンクリート配合条件(配合A)により練り混ぜ製造した。
(実施例2)
セメント組成物を実施例1と同様に製造し、但しSR−2(モノプロピレングリコール1、4ブチンジオールエーテル)を使用した。
(実施例3)
セメント組成物を実施例1と同様に製造し、但しSR−3(ポリエチレングリコール1、4ブチンジオールエーテル)を使用した。
(実施例4)
セメント組成物を表1に示したSR−1と、表2及び表3に示したPC1−1及びPC2−1とを、表4に示した比率、溶液中濃度及び添加量で混合し、かつ表5に示したコンクリート配合条件(配合B)により練り混ぜ製造した。
(実施例5)
セメント組成物を実施例4と同様に製造し、但しSRとしてSR−2を使用した。
(実施例6)
セメント組成物を実施例4と同様に製造し、但しSRとしてSR−3を使用した。
(実施例7)
セメント組成物を実施例4と同様に製造し、但しSRとしてSR−1を使用し、かつ表4に示した比率、溶液中濃度及び添加量で混合した。
0047
(比較例1)
セメント組成物を、SR及びPC1及びPC2を用いることなく、表5に示したコンクリート配合条件(配合A)により製造した。
(比較例2)
セメント組成物を実施例4と同様に製造し、但しSRとしてSR−4(ジエチレングリコールブチルエーテル)を使用した。
(比較例3)
セメント組成物を実施例4と同様に製造し、但しSRとしてSR−5(AIR PRODUCTS社製サーフィノール420)を使用した。
(比較例4)
セメント組成物を実施例4と同様に製造し、但しSRとしてSR−6(AIR PRODUCTS社製サーフィノール440)を使用した。
(比較例5)
セメント組成物を実施例4と同様に製造し、但しSRとしてSR−7(AIR PRODUCTS社製サーフィノール465)を使用した。
(比較例6)
セメント組成物を実施例4と同様に製造し、但しSRを使用していない。
0048
0049
0050
0053
0054
使用材料:セメントとして太平洋セメント社製普通ポルトランドセメント(密度=3.16g/cm3)を、細骨材として大井川水系陸砂(表乾密度=2.58g/cm3、吸水率=2.17%、FM=2.70)、粗骨材として青梅産砕石(表乾密度=2.65g/cm3、実績率=60.7%)を使用した。
0057
凍結融解抵抗性試験
上記の配合で得られたコンクリートを用い、コンクリート供試体(10x10x40cm)を作製した。JIS A1148−2001に基づいて、測定した。
0058
溶液安定性試験
表4の配合Bに示す組み合わせについて、5,20,40℃において溶液安定性を確認した。
0059
長さ変化試験結果を表6に示す。
0060
0061
凍結融解抵抗性試験結果を表7に示す。
0062
0063
試験結果一覧を表8に示す。
0065
(乾燥収縮評価)
配合Aの場合、比較例1と比較して、配合Bの場合、比較例6と比較して、長さ変化率(8週)が85%以下を◎、86〜94%を○、95%以上を△で評価した。
(凍結融解評価)
300サイクルにおいて、相対動弾性係数が80%以上を◎、60〜79%を○、30〜59%を△、途中破壊〜29%を×で評価した。
(溶液安定性評価)
5,20,40℃いずれの条件においても分離のないものを○、5,20,40℃いずれかの条件において分離が認められたものを×で評価した。
0066
表6に示すように、実施例1〜3のセメント組成物は、比較例1のセメント組成物と比べて優れた長さ変化率を示すことが確認された。また、実施例4〜7のセメント組成物は、比較例2のセメント組成物とほぼ同じ長さ変化率を示し、比較例6のセメント組成物と比べて優れた長さ変化率を示すことが確認された。
0067
表8に示すように、実施例1〜3のセメント組成物は比較例2のセメント組成物と同評価の収縮低減性を示すことが確認された。また、実施例4〜7のセメント組成物は比較例2のセメント組成物と比べて優れた凍結融解抵抗性を示すことが確認された。また、実施例4〜7のセメント組成物は比較例3、4のセメント組成物と比べて優れた溶液安定性を示すことが確認された。また、実施例4〜7のセメント組成物は比較例5のセメント組成物と比べて過大な空気連行性を伴うことなく溶液安定性を示すことが確認された。
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