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技術 検知装置および用紙処理装置

出願人 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社
発明者 木俣明則石田岳士東敏和渡辺隆史野々山昌宏
出願日 2008年1月23日 (13年1ヶ月経過) 出願番号 2008-012877
公開日 2009年8月6日 (11年6ヶ月経過) 公開番号 2009-173383
状態 特許登録済
技術分野 シート,ウェブの制御 シートの分離、振分け、減速、湾曲 堆積物収容具
主要キーワード 距離センサ間 引合い センシング位置 密着度合い 警報スピーカ 歪曲率 センシング対象 関係値
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

紙厚カールとを1つの機構で検知する検知装置を提供する。

解決手段

通紙ガイド51内を搬送される用紙は、1対の距離センサ15の間を通過することで、距離センサ15A,15Bにおいて、センサから上面までの距離A、下面までの距離Bがセンシングされる。検知装置は、予め記憶されている距離センサ15A,15Bの間の距離から、センシングされて得られたセンサから距離A,Bの和を減じて紙厚を検知する。また、用紙の通過が開始してから所定時間センシングされたセンサ値より得られた距離A,Bの関係値であるA/Bの変化より、検知装置は、用紙のカールの有無およびカールの方向を検知する。

概要

背景

用紙処理装置として、複写機プリンタ、これらの機能を複合した複合機であるMFP(Multi Function Peripheral)などの画像形成装置が挙げられる。このような画像形成装置では、後述するように、画像形成前の用紙を格納したカセットから中間転写体での転写および定着機構を経て排出するまで、用紙が搬送される。画像形成された用紙の品質を向上させるためには、搬送の性能を向上させることが重要な要素の1つである。つまり、搬送の過程において紙詰まり等のトラブルを発生させることなく、高品質な搬送を実行させることが重要である。搬送の品質を向上させるためには、画像形成装置内を搬送される用紙の品質が重要な要素となる。

また、他の用紙処理装置として、上述のような画像形成装置には、画像形成された用紙を、ステープル針を用いて製本したり、所定の位置に孔を開けたりするなどの後処理を行なうための後処理装置が搭載されていることがある。このような後処理装置は、フィニッシャなどと称される。以下に、フィニッシャの構成について説明する。

図19は、フィニッシャの具体例を示す図である。図19を参照して、フィニッシャには、画像形成装置からの用紙が排出され収容される処理トレイ3と、後処理後の用紙が排出され集積される集積トレイ4と、整合ベルト12とが含まれる。処理トレイ3は、主として第1トレイ部8と第2トレイ部9とによって構成されている。第1トレイ部8は、図19に示されるように水平に設置され、第2トレイ部9は、図19に示されるように第1トレイ部8に対して角度をもって設置される。

画像形成装置から排出された、画像形成された用紙は、第2トレイ部9に搬送される。整合ベルト12は、ここでは2つのローラ懸架され、それらが図19中の矢印B方向に回転することで、整合ベルト12も図19中の矢印B方向に回転する。これにより、第2トレイ部9上の用紙が、図19中の矢印A方向に搬送され、第1トレイ部8に搬送される。整合ベルト12を懸架する2つのローラのうち、用紙から遠い方のローラはその位置が固定されている。用紙に近い方のローラは位置が固定されておらず、搬送された用紙の自重によって移動可能である。

第1トレイ部8には、搬送された用紙の、搬送方向(図19中の矢印A方向)の移動を阻止して搬送方向に整合するためのストッパ10が付設されている。図19中の矢印A方向に搬送された用紙は、整合ベルト12で下方向に押さえられることでストッパ10に押付けられ、搬送方向に整合されて第1トレイ部8に収容される。第1トレイ部8に収容された用紙に対して、ステープル針を用いて製本したり、所定の位置に孔を開けたりするなどの後処理が施され、集積トレイ4に排出される。

このような後処理の品質を向上させるためにも、画像形成装置から排出されてフィニッシャに搬送される、画像形成された用紙の品質が重要な要素となる。

用紙の品質として、ここでは、用紙の形状が挙げられる。具体的には、用紙に、上向きまたは下向きに反るように湾曲変形する現象が発生することがある。この現象はカールと称される。カールは、用紙に転写されるトナー量が増加したり、用紙の種類が多様化したりすることなどによって発生しやすくなっている。用紙に発生するカールは、搬送の品質や後処理の品質を低下させる一因となっている。具体的には、用紙にカールが発生することで、搬送される際に紙詰まりが発生したり、転写不良(転写ずれ)が発生したりし、画像形成の品質を低下させる。また、後処理を行なうために収容される画像形成後の用紙の集積具合不整合となり、後処理の品質を低下させる。以下に、画像形成後の、カールが発生している用紙(以下、カール紙と称する)の集積具合が不整合となるメカニズムについて、図20(A)〜(C)を用いて説明する。ここでは、用紙に下向きのカールが発生している場合について具体的に説明する。

図20(A)は1枚目のカール紙が第1トレイ部8に収容された状態を示している。第1トレイ部8に収容された用紙が下向きのカール紙である場合、図19と比較して、第1トレイ部8に接している用紙の先端はカールにより垂れる(より下の位置で接している)傾向になる。また、整合ベルト12を懸架する2つのローラのうち用紙に近い方のローラの位置は、図19のカールのない用紙が収容されている場合に比べて、カール用紙の湾曲に沿って押し上げられている。そのため、下方向に作用する、整合ベルト12が収容されたカール紙を押さえる力が、カールのない用紙が収容された状態と比較して小さくなる。これにより、収容されたカール紙は自重により移動しやすい状態となる。特に、カール紙が厚い場合には、自重が大きくなり、より移動しやすくなる。

図20(B),(C)は、1枚目のカール紙が第1トレイ部8に収容された状態で、2枚目のカール紙が搬送され(図20(B))、第1トレイ部8に収容される状態(図20(C))を示している。図20(B)に示されるように、2枚目のカール紙が矢印A方向に搬送されて整合ベルト12に達した後は、すでに収容されている1枚目の用紙が整合ベルト12と接しなくなる。そのため、整合ベルト12が1枚目の用紙を下方向に押さえる力がより小さくなる。その状態の1枚目の用紙上に2枚目のカール紙が搬送されてくることで、2枚目のカール紙の湾曲によって2枚目のカール紙を搬送方向に移動させる力が1枚目のカール紙を湾曲の内向き押し出す力に変換され、1枚目のカール紙に作用する。その力が、整合ベルト12が1枚目の用紙を押さえる力よりも上回ったときに、収容されている1枚目のカール紙は湾曲の内向きに移動を開始する。2枚目のカール紙がストッパ10に到達すると、2枚目のカール紙の端部が収容されている1枚目のカール紙の端部とストッパ10との間に入り込み、1枚目のカール紙が図20(C)中の矢印C方向に示される湾曲の内向き方向に押し出される(図20(C))。

このようなカール紙の搬送が繰返されることで、第1トレイ部8上に集積される画像形成後の用紙の端部が不整合(不ぞろい)となったり、第1トレイ部8上に収容できなかったりする事態となる。その状態のままたとえばステープル針を用いて製本する処理や所定位置に孔を開ける処理などの後処理が行なわれることで、後処理後の用紙が不整合であり、品質の低下につながる。

同様に、用紙の品質として、用紙の厚み(以下、紙厚と称する)も挙げられる。紙厚が所定以上に厚い場合も、搬送の品質を低下させたり、後処理の品質を低下させたりする一因となり得る。

このように、画像形成装置や後処理装置などの用紙処理装置において、搬送や後処理の品質を向上させるために、用紙の品質、特に紙厚およびカールの有無を検知することが重要である。

紙厚を検出する機構を備える装置として、特開平6−273121号公報(以下、特許文献1)は、一対の距離センサを利用して紙厚を検出する厚さ検出装置を開示している。また、カールを検知する機構を備える装置として、特開2002−80158号公報(以下、特許文献2)は、カールを補正するデカーラ機構通過後の用紙の、2箇所の高さの差を、高さ変位センサで検出するこによりカール量を検知し、デカーラ機構へフィードバックするカール補正ステムを開示している。
特開平6−273121号公報
特開2002−80158号公報

概要

紙厚とカールとを1つの機構で検知する検知装置を提供する。通紙ガイド51内を搬送される用紙は、1対の距離センサ15の間を通過することで、距離センサ15A,15Bにおいて、センサから上面までの距離A、下面までの距離Bがセンシングされる。検知装置は、予め記憶されている距離センサ15A,15Bの間の距離から、センシングされて得られたセンサから距離A,Bの和を減じて紙厚を検知する。また、用紙の通過が開始してから所定時間センシングされたセンサ値より得られた距離A,Bの関係値であるA/Bの変化より、検知装置は、用紙のカールの有無およびカールの方向を検知する。

目的

本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、紙厚とカールとを1つの機構で検知する検知装置、および該検知装置を備えた用紙処理装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

紙搬送路を挟んで設置された第1距離センサおよび第2距離センサとからなる一対の距離センサと、前記第1距離センサから出力される、前記用紙搬送路を搬送される用紙の前記第1距離センサ側の面までの距離である第1距離に応じた第1センサ信号、および前記第2距離センサから出力される、前記用紙の前記第2距離センサ側の面までの距離である第2距離に応じた第2センサ信号を取得する取得手段と、前記第1距離センサと前記第2距離センサとの間の距離を記憶する記憶手段と、前記第1センサ信号の出力値、前記第2センサ信号の出力値、および前記記憶手段に記憶されている前記距離に基づいて、前記用紙の厚みを検知する第1検知手段と、前記第1センサ信号の出力値および前記第2センサ信号の出力値の少なくとも一方を用いて、前記用紙のカールの有無およびカールの方向を検知する第2検知手段とを備える、検知装置

請求項2

前記第1検知手段は、前記記憶手段に記憶されている前記距離から、前記第1センサ信号の出力値から得られる前記第1距離および前記第2センサ信号の出力値から得られる前記第2距離の和を減ずる演算を行なう演算手段を含む、請求項1に記載の検知装置。

請求項3

前記取得手段は、前記用紙の少なくとも第1の位置および第2の位置の2箇所をセンシングすることで前記第1距離センサおよび前記第2距離センサから出力される、少なくとも2組の前記第1センサ信号および前記第2センサ信号を取得し、前記第2検知手段は、前記第1の位置における前記第1センサ信号の出力値および前記第2センサ信号の出力値の少なくとも一方と、前記第2の位置における前記少なくとも一方の出力値との関係に基づいて、前記用紙のカールの有無およびカールの方向を検知する、請求項1または2に記載の検知装置。

請求項4

前記第1センサ信号の出力値と前記第2センサ信号の出力値との関係値を算出する演算手段をさらに備え、前記第2検知手段は、前記第1の位置における前記第1センサ信号の出力値と前記第2センサ信号の出力値との関係値と、前記第2の位置における前記第1センサ信号の出力値と前記第2センサ信号の出力値との関係値とを比較することで、前記用紙のカールの有無およびカールの方向を検知する、請求項3に記載の検知装置。

請求項5

前記第2検知手段は、前記第1センサ信号の出力値と予め記憶されているしきい値とを比較することで、前記用紙のカールの有無およびカールの方向を検知する、請求項1〜4のいずれかに記載の検知装置。

請求項6

前記一対の距離センサは、少なくとも、前記用紙搬送路の用紙の搬送方向に対して角度を有する、2組の距離センサを含む、請求項1〜5のいずれかに記載の検知装置。

請求項7

前記取得手段で取得されたセンサ信号を増幅する増幅手段と、前記増幅手段での増幅率を制御する制御手段とをさらに備え、前記制御手段は、前記第2検知手段で検知された前記用紙のカール方向に応じた側の前記距離センサからのセンサ信号を増幅するための増幅率を増加させるよう制御する、請求項1〜6のいずれかに記載の検知装置。

請求項8

前記第1検知手段は、前記取得手段で取得されたセンサ信号のうち、第1センサ信号の出力値と第2センサ信号の出力値とを比較し、これらの出力値が最も近い前記第1センサ信号と前記第2センサ信号との組合わせを特定する比較手段を含み、前記比較手段での比較の結果特定された前記第1センサ信号の出力値と前記第2センサ信号の出力値とを用いて前記用紙の厚みを検知する、請求項1〜6のいずれかに記載の検知装置。

請求項9

前記用紙の搬送速度および予め規定された所定の時間に基づいて搬送距離を算出する第1演算手段と、前記取得手段より、前記所定の時間に取得された前記第1センサ信号および前記第2センサ信号の出力値に基づいて得られる、前記所定の時間に前記第1距離センサおよび前記第2距離センサの間を搬送された前記用紙の軌跡の長さを算出する第2演算手段と、前記軌跡の長さから前記搬送距離を減ずることで前記用紙のたるみを検知する第3検知手段とをさらに備える、請求項1〜8のいずれかに記載の検知装置。

請求項10

検知装置を備え、前記検知装置は、用紙搬送路を挟んで設置された第1距離センサおよび第2距離センサとからなる一対の距離センサと、前記第1距離センサから出力される、前記用紙搬送路を搬送される用紙の前記第1距離センサ側の面までの距離である第1距離に応じた第1センサ信号、および前記第2距離センサから出力される、前記用紙の前記第2距離センサ側の面までの距離である第2距離に応じた第2センサ信号を取得する取得手段と、前記第1距離センサと前記第2距離センサとの間の距離を記憶する記憶手段と、前記第1センサ信号の出力値、前記第2センサ信号の出力値、および前記記憶手段に記憶されている前記距離に基づいて、前記用紙の厚みを検知する第1検知手段と、前記第1センサ信号の出力値および前記第2センサ信号の出力値の少なくとも一方を用いて、前記用紙のカールの有無およびカールの方向を検知する第2検知手段とを含み、前記用紙搬送路を搬送され、排出された前記用紙を集積する集積手段と、前記第1検知手段で検知された前記用紙の厚みと、前記第2検知手段で検知された前記用紙のカールの方向とに基づいて、前記集積手段で集積される前記用紙を整合させる機能を制御する制御手段とをさらに備える、用紙処理装置

請求項11

前記制御手段は、前記第1検知手段で検知された前記用紙の厚みに替えて、ユーザ指示に基づいた紙種情報と、前記第2検知手段で検知された前記用紙のカールの方向とに基づいて、前記集積手段で集積される前記用紙を整合させる機能を制御する、請求項10に記載の用紙処理装置。

請求項12

検知装置を備え、前記検知装置は、用紙搬送路を挟んで設置された第1距離センサおよび第2距離センサとからなる一対の距離センサと、前記第1距離センサから出力される、前記用紙搬送路を搬送される用紙の前記第1距離センサ側の面までの距離である第1距離に応じた第1センサ信号、および前記第2距離センサから出力される、前記用紙の前記第2距離センサ側の面までの距離である第2距離に応じた第2センサ信号を取得する取得手段と、前記第1距離センサと前記第2距離センサとの間の距離を記憶する記憶手段と、前記第1センサ信号の出力値、前記第2センサ信号の出力値、および前記記憶手段に記憶されている前記距離に基づいて、前記用紙の厚みを検知する第1検知手段と、前記第1センサ信号の出力値および前記第2センサ信号の出力値の少なくとも一方を用いて、前記用紙のカールの有無およびカールの方向を検知する第2検知手段とを含み、前記用紙搬送路を搬送される前記用紙のカールを補正する補正手段と、前記第1検知手段で検知された前記用紙の厚みと、前記第2検知手段で検知された前記用紙のカールの方向とに基づいて、前記補正手段での補正を制御する制御手段とをさらに備える、用紙処理装置。

請求項13

検知装置を備え、前記検知装置は、用紙搬送路を挟んで設置された第1距離センサおよび第2距離センサとからなる一対の距離センサと、前記第1距離センサから出力される、前記用紙搬送路を搬送される用紙の前記第1距離センサ側の面までの距離である第1距離に応じた第1センサ信号、および前記第2距離センサから出力される、前記用紙の前記第2距離センサ側の面までの距離である第2距離に応じた第2センサ信号を取得する取得手段と、前記第1距離センサと前記第2距離センサとの間の距離を記憶する記憶手段と、前記第1センサ信号の出力値、前記第2センサ信号の出力値、および前記記憶手段に記憶されている前記距離に基づいて、前記用紙の厚みを検知する第1検知手段と、前記第1センサ信号の出力値および前記第2センサ信号の出力値の少なくとも一方を用いて、前記用紙のカールの有無およびカールの方向を検知する第2検知手段と、前記用紙の搬送速度および予め規定された所定の時間に基づいて搬送距離を算出する第1演算手段と、前記取得手段より、前記所定の時間に取得された前記第1センサ信号および前記第2センサ信号の出力値に基づいて得られる、前記所定の時間に前記第1距離センサおよび前記第2距離センサの間を搬送された前記用紙の軌跡の長さを算出する第2演算手段と、前記軌跡の長さから前記搬送距離を減ずることで前記用紙のたるみを検知する第3検知手段とを含み、前記用紙の上下より前記用紙の両面を押圧して、回転することによって前記用紙を搬送する、一組の上ローラと下ローラとを含む用紙搬送手段と、前記第3検知手段で検知されたたるみに基づいて、前記上ローラと下ローラとの少なくとも一方の回転速度を調整する制御手段とをさらに備える、用紙処理装置。

技術分野

0001

この発明は検知装置および用紙処理装置に関し、特に、用紙のカールおよび厚みを検知する検知装置、および該検知装置を備えた用紙処理装置に関する。

背景技術

0002

用紙処理装置として、複写機プリンタ、これらの機能を複合した複合機であるMFP(Multi Function Peripheral)などの画像形成装置が挙げられる。このような画像形成装置では、後述するように、画像形成前の用紙を格納したカセットから中間転写体での転写および定着機構を経て排出するまで、用紙が搬送される。画像形成された用紙の品質を向上させるためには、搬送の性能を向上させることが重要な要素の1つである。つまり、搬送の過程において紙詰まり等のトラブルを発生させることなく、高品質な搬送を実行させることが重要である。搬送の品質を向上させるためには、画像形成装置内を搬送される用紙の品質が重要な要素となる。

0003

また、他の用紙処理装置として、上述のような画像形成装置には、画像形成された用紙を、ステープル針を用いて製本したり、所定の位置に孔を開けたりするなどの後処理を行なうための後処理装置が搭載されていることがある。このような後処理装置は、フィニッシャなどと称される。以下に、フィニッシャの構成について説明する。

0004

図19は、フィニッシャの具体例を示す図である。図19を参照して、フィニッシャには、画像形成装置からの用紙が排出され収容される処理トレイ3と、後処理後の用紙が排出され集積される集積トレイ4と、整合ベルト12とが含まれる。処理トレイ3は、主として第1トレイ部8と第2トレイ部9とによって構成されている。第1トレイ部8は、図19に示されるように水平に設置され、第2トレイ部9は、図19に示されるように第1トレイ部8に対して角度をもって設置される。

0005

画像形成装置から排出された、画像形成された用紙は、第2トレイ部9に搬送される。整合ベルト12は、ここでは2つのローラ懸架され、それらが図19中の矢印B方向に回転することで、整合ベルト12も図19中の矢印B方向に回転する。これにより、第2トレイ部9上の用紙が、図19中の矢印A方向に搬送され、第1トレイ部8に搬送される。整合ベルト12を懸架する2つのローラのうち、用紙から遠い方のローラはその位置が固定されている。用紙に近い方のローラは位置が固定されておらず、搬送された用紙の自重によって移動可能である。

0006

第1トレイ部8には、搬送された用紙の、搬送方向(図19中の矢印A方向)の移動を阻止して搬送方向に整合するためのストッパ10が付設されている。図19中の矢印A方向に搬送された用紙は、整合ベルト12で下方向に押さえられることでストッパ10に押付けられ、搬送方向に整合されて第1トレイ部8に収容される。第1トレイ部8に収容された用紙に対して、ステープル針を用いて製本したり、所定の位置に孔を開けたりするなどの後処理が施され、集積トレイ4に排出される。

0007

このような後処理の品質を向上させるためにも、画像形成装置から排出されてフィニッシャに搬送される、画像形成された用紙の品質が重要な要素となる。

0008

用紙の品質として、ここでは、用紙の形状が挙げられる。具体的には、用紙に、上向きまたは下向きに反るように湾曲変形する現象が発生することがある。この現象はカールと称される。カールは、用紙に転写されるトナー量が増加したり、用紙の種類が多様化したりすることなどによって発生しやすくなっている。用紙に発生するカールは、搬送の品質や後処理の品質を低下させる一因となっている。具体的には、用紙にカールが発生することで、搬送される際に紙詰まりが発生したり、転写不良(転写ずれ)が発生したりし、画像形成の品質を低下させる。また、後処理を行なうために収容される画像形成後の用紙の集積具合不整合となり、後処理の品質を低下させる。以下に、画像形成後の、カールが発生している用紙(以下、カール紙と称する)の集積具合が不整合となるメカニズムについて、図20(A)〜(C)を用いて説明する。ここでは、用紙に下向きのカールが発生している場合について具体的に説明する。

0009

図20(A)は1枚目のカール紙が第1トレイ部8に収容された状態を示している。第1トレイ部8に収容された用紙が下向きのカール紙である場合、図19と比較して、第1トレイ部8に接している用紙の先端はカールにより垂れる(より下の位置で接している)傾向になる。また、整合ベルト12を懸架する2つのローラのうち用紙に近い方のローラの位置は、図19のカールのない用紙が収容されている場合に比べて、カール用紙の湾曲に沿って押し上げられている。そのため、下方向に作用する、整合ベルト12が収容されたカール紙を押さえる力が、カールのない用紙が収容された状態と比較して小さくなる。これにより、収容されたカール紙は自重により移動しやすい状態となる。特に、カール紙が厚い場合には、自重が大きくなり、より移動しやすくなる。

0010

図20(B),(C)は、1枚目のカール紙が第1トレイ部8に収容された状態で、2枚目のカール紙が搬送され(図20(B))、第1トレイ部8に収容される状態(図20(C))を示している。図20(B)に示されるように、2枚目のカール紙が矢印A方向に搬送されて整合ベルト12に達した後は、すでに収容されている1枚目の用紙が整合ベルト12と接しなくなる。そのため、整合ベルト12が1枚目の用紙を下方向に押さえる力がより小さくなる。その状態の1枚目の用紙上に2枚目のカール紙が搬送されてくることで、2枚目のカール紙の湾曲によって2枚目のカール紙を搬送方向に移動させる力が1枚目のカール紙を湾曲の内向き押し出す力に変換され、1枚目のカール紙に作用する。その力が、整合ベルト12が1枚目の用紙を押さえる力よりも上回ったときに、収容されている1枚目のカール紙は湾曲の内向きに移動を開始する。2枚目のカール紙がストッパ10に到達すると、2枚目のカール紙の端部が収容されている1枚目のカール紙の端部とストッパ10との間に入り込み、1枚目のカール紙が図20(C)中の矢印C方向に示される湾曲の内向き方向に押し出される(図20(C))。

0011

このようなカール紙の搬送が繰返されることで、第1トレイ部8上に集積される画像形成後の用紙の端部が不整合(不ぞろい)となったり、第1トレイ部8上に収容できなかったりする事態となる。その状態のままたとえばステープル針を用いて製本する処理や所定位置に孔を開ける処理などの後処理が行なわれることで、後処理後の用紙が不整合であり、品質の低下につながる。

0012

同様に、用紙の品質として、用紙の厚み(以下、紙厚と称する)も挙げられる。紙厚が所定以上に厚い場合も、搬送の品質を低下させたり、後処理の品質を低下させたりする一因となり得る。

0013

このように、画像形成装置や後処理装置などの用紙処理装置において、搬送や後処理の品質を向上させるために、用紙の品質、特に紙厚およびカールの有無を検知することが重要である。

0014

紙厚を検出する機構を備える装置として、特開平6−273121号公報(以下、特許文献1)は、一対の距離センサを利用して紙厚を検出する厚さ検出装置を開示している。また、カールを検知する機構を備える装置として、特開2002−80158号公報(以下、特許文献2)は、カールを補正するデカーラ機構通過後の用紙の、2箇所の高さの差を、高さ変位センサで検出するこによりカール量を検知し、デカーラ機構へフィードバックするカール補正ステムを開示している。
特開平6−273121号公報
特開2002−80158号公報

発明が解決しようとする課題

0015

特許文献1に開示される技術では、紙の厚みを検出するために、数百μmの厚みを検出できる距離検出センサが用いられている。そのため、検出精度センサを通過する紙の姿勢の影響を受けることになる。そこで、特許文献1に開示されている厚さ検出装置では、検出精度を得るために用紙の位置や姿勢を固定する押さえ部材を利用している。つまり、特許文献1に開示されている技術では、センサを通過する紙の位置や姿勢を固定するための機構を要し、部材数が増加したり、スペースが必要になったりするという問題があった。また、特許文献1に開示されている技術では、検出精度が、押さえ部材の厚みのばらつきや、押さえ部材と用紙との密着度合いの影響を受けることになるという問題もあった。さらに、特許文献1の厚さ検出装置では、紙厚を検出するための押さえ部材で紙の姿勢を固定するために、紙厚検出のためのセンサを利用してカールを検知することはできない、つまり、特許文献1の厚さ検出装置には、紙厚検出のためのセンサを利用してカール検知機能をもたせることができず、カールを検知するためには、紙厚検出の機構とは別の機構を設置する必要があるという問題もあった。

0016

特許文献2に開示される技術は補正後の用紙のカール量を検知してデカーラ機構にフィードバックするものであるため、1枚目の用紙のカールの補正に、検知されたカール量を反映させることができない、つまり、1枚目の用紙の補正が適切になされない場合があるという問題があった。また、特許文献2のカール補正システムでは、カール量を検知するために、センサに用紙をガイドする機構やアクチュエータなどを要し、部材数が増加したり、スペースが必要になったりするという問題があった。さらに、特許文献2のカール補正システムには紙厚を検知する機構が備えられていないため、紙厚に応じたカールの補正を行なうことができないという問題もあった。

0017

本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、紙厚とカールとを1つの機構で検知する検知装置、および該検知装置を備えた用紙処理装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0018

上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、検知装置は、用紙搬送路を挟んで設置された第1距離センサおよび第2距離センサとからなる一対の距離センサと、第1距離センサから出力される、用紙搬送路を搬送される用紙の第1距離センサ側の面までの距離である第1距離に応じた第1センサ信号、および第2距離センサから出力される、用紙の第2距離センサ側の面までの距離である第2距離に応じた第2センサ信号を取得する取得手段と、第1距離センサと第2距離センサとの間の距離を記憶する記憶手段と、第1センサ信号の出力値、第2センサ信号の出力値、および記憶手段に記憶されている距離に基づいて、用紙の厚みを検知する第1検知手段と、第1センサ信号の出力値および第2センサ信号の出力値の少なくとも一方を用いて、用紙のカールの有無およびカールの方向を検知する第2検知手段とを備える。

0019

好ましくは、第1検知手段は、記憶手段に記憶されている距離から、第1センサ信号の出力値から得られる第1距離および第2センサ信号の出力値から得られる第2距離の和を減ずる演算を行なう演算手段を含む。

0020

好ましくは、取得手段は、用紙の少なくとも第1の位置および第2の位置の2箇所をセンシングすることで第1距離センサおよび前記第2距離センサから出力される、少なくとも2組の第1センサ信号および第2センサ信号を取得し、第2検知手段は、第1の位置における第1センサ信号の出力値および第2センサ信号の出力値の少なくとも一方と、第2の位置における上記少なくとも一方の出力値との関係に基づいて、用紙のカールの有無およびカールの方向を検知する。

0021

より好ましくは、検知装置は、第1センサ信号の出力値と第2センサ信号の出力値との関係値を算出する演算手段をさらに備え、第2検知手段は、第1の位置における第1センサ信号の出力値と第2センサ信号の出力値との関係値と、第2の位置における第1センサ信号の出力値と第2センサ信号の出力値との関係値とを比較することで、用紙のカールの有無およびカールの方向を検知する。

0022

好ましくは、第2検知手段は、前記第1センサ信号の出力値と予め記憶されているしきい値とを比較することで、用紙のカールの有無およびカールの方向を検知する。

0023

好ましくは、上記一対の距離センサは、少なくとも、用紙搬送路の用紙の搬送方向に対して角度を有する、2組の距離センサを含む。

0024

好ましくは、検知装置は、取得手段で取得されたセンサ信号を増幅する増幅手段と、増幅手段での増幅率を制御する制御手段とをさらに備え、制御手段は、第2検知手段で検知された用紙のカール方向に応じた側の距離センサからのセンサ信号を増幅するための増幅率を増加させるよう制御する。

0025

好ましくは、第1検知手段は、取得手段で取得されたセンサ信号のうち、第1センサ信号の出力値と第2センサ信号の出力値とを比較し、これらの出力値が最も近い第1センサ信号と第2センサ信号との組合わせを特定する比較手段を含み、比較手段での比較の結果特定された第1センサ信号の出力値と第2センサ信号の出力値とを用いて用紙の厚みを検知する。

0026

好ましくは、検知装置は、用紙の搬送速度および予め規定された所定の時間に基づいて搬送距離を算出する第1演算手段と、取得手段より、上記所定の時間に取得された第1センサ信号および第2センサ信号の出力値に基づいて得られる、上記所定の時間に第1距離センサおよび第2距離センサの間を搬送された用紙の軌跡の長さを算出する第2演算手段と、上記軌跡の長さから搬送距離を減ずることで用紙のたるみを検知する第3検知手段とをさらに備える。

0027

本発明の他の局面に従うと、用紙処理装置は上述の検知装置を備え、用紙搬送路を搬送され、排出された用紙を集積する集積手段と、第1検知手段で検知された用紙の厚みと、第2検知手段で検知された用紙のカールの方向とに基づいて、集積手段で集積される用紙を整合させる機能を制御する制御手段とをさらに備える。

0028

好ましくは、制御手段は、第1検知手段で検知された用紙の厚みに替えて、ユーザ指示に基づいた紙種情報と、第2検知手段で検知された用紙のカールの方向とに基づいて、集積手段で集積される用紙を整合させる機能を制御する。

0029

本発明のさらに他の局面に従うと、用紙処理装置は上述の検知装置を備え、用紙搬送路を搬送される用紙のカールを補正する補正手段と、第1検知手段で検知された用紙の厚みと、第2検知手段で検知された用紙のカールの方向とに基づいて、補正手段での補正を制御する制御手段とをさらに備える。

0030

本発明のさらに他の局面に従うと、用紙処理装置は上述の検知装置を備え、用紙の上下より用紙の両面を押圧して、回転することによって用紙を搬送する、一組の上ローラと下ローラとを含む用紙搬送手段と、第3検知手段で検知されたたるみに基づいて、上ローラと下ローラとの少なくとも一方の回転速度を調整する制御手段とをさらに備える。

発明の効果

0031

本発明によると、検知装置において、紙厚とカールとが1つの機構で検知される。そのため、検知装置において、紙厚を検知するための機構とカールを検知するための機構とを別個に設けることなく、部品数を押さえることができる。また省スペースを図ることができる。

0032

また、用紙処理装置に備えられた検知装置で紙厚およびカールが検知されることで、用紙処理装置における用紙の搬送の品質を向上させることができる。また、後処理装置における後処理や、画像形成装置における印刷処理などの、用紙処理装置における処理の品質を向上させることができる。

発明を実施するための最良の形態

0033

以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。

0034

[第1の実施の形態]
図1は、本実施の形態にかかる用紙処理装置としてのコピー機100の構成の具体例を示す図である。本実施の形態においては、本発明にかかる用紙処理装置がタンデム型の画像形成装置としての複写機であるものとして説明するが、本発明にかかる用紙処理装置は複写機に限定されず、プリンタやMFP(Multi Function Peripheral)などであってもよい。

0035

図1を参照して、コピー機100は、原稿の画像を読取る走査系81、自動原稿搬送装置85、走査系81で読取られて得られる画像データを処理する画像信号処理部82、画像データに基づいて画像を作成し用紙上に出力するための画像形成系87、用紙を供給する用紙供給系88、および画像形成後の用紙を搬送する用紙搬送系83を含んで構成される。また、コピー機100には、本実施の形態にかかる検知装置としての、または検知装置を搭載した、用紙処理装置としての、用紙の後処理を行なう後処理装置(以下、フィニッシャと称する)1が接続される。

0036

画像形成系87は、図示されない転写ベルトと、転写ベルト上に配置された作像ユニットとを含む。コピー機100がカラーコピー機である場合、作像ユニットは色ごとに設けられ、転写ベルト上に並列に配置される。作像ユニットは、それぞれ感光体ドラム光走査ユニット、およびその周辺機器帯電チャージャ現像ユニット転写チャージャクリーナ等)を含む。光走査ユニットは、感光体ドラムの感光層に書き込まれた潜像トナー像として顕像化する。トナー像は転写ベルト上に転写される。転写ベルト上のトナー像が用紙に転写されることで、用紙上に画像が形成される。

0037

用紙搬送系83は、排出ローラ89を含み、画像形成後の用紙をフィニッシャ1に排出する。フィニッシャ1は、用紙搬送系83から排出された用紙を搬入するための搬入ローラ6を含む(図2参照)。

0038

図2は、フィニッシャ1の構成の具体例を示す図である。本実施の形態において、フィニッシャ1は後処理の一例として、画像形成された用紙をステープル針を用いて製本する処理であるステープル処理を行なうものとする。

0039

図2を参照して、フィニッシャ1は、ステープル処理を行なうステープルユニット2と、用紙搬送系83から搬送された用紙を集積し整合する処理トレイ3と、処理トレイ3に集積された用紙束を収容する集積トレイ4と、搬入ローラ6から搬送された用紙を処理トレイ3に搬入する収容排出ローラ7と、処理トレイ3に集積された用紙束をステープルユニット2に搬送する収容パドル11および整合ベルト12とを含む。ステープルユニット2は、処理トレイ3に載置された用紙束に対してステープル処理を行なう。搬入ローラ6と収容排出ローラ7との間には、ステープル処理が選択された際に用紙を処理トレイ3へ搬送するための用紙搬送路5が設けられている。さらに、用紙搬送路5を挟んで設けられた一対の距離センサ15と、距離センサ15に接続された、後述する紙厚およびカール検出のための処理を行なう制御部16とが含まれる。

0040

図3は、処理トレイ3およびその周辺の詳細な構成の具体例を示す図である。
図3を参照して、処理トレイ3は、主として第1トレイ部8と、第2トレイ部9とを含んで構成される。処理トレイ3の下端、つまり第1トレイ部8には、処理トレイ3内に搬送された用紙の、搬送方向の移動を阻止して搬送方向に整合するためのストッパ10が付設されている。処理トレイ3の上端、つまり第2トレイ部9には、一対の排紙ローラ13が設けられている。この排紙ローラ13は、圧接・離間が可能であり、後処理時には離間し、後処理後の用紙束を排紙する時には圧接する。

0041

処理トレイ3の周辺には、収容パドル11と整合ベルト12とが設けられている。収容パドル11は図3中の矢印A方向に回転する。これにより、第2トレイ部9に積載された用紙が第1トレイ部8に向けて搬送される。整合ベルト12は矢印B方向に回転する。これにより、第1トレイ部8に搬送された用紙がストッパ10に向けて搬送される。

0042

図4は、距離センサ15およびその周辺の詳細な構成の具体例を示す図である。
図4を参照して、用紙搬送路5には、用紙搬送路5内の用紙の搬送をガイドするための通紙ガイド51が備えられる。通紙ガイド51の幅としては、たとえば3mm程度が挙げられる。

0043

通紙ガイド51には、用紙の搬送方向に沿って、途切れた部分があり、その部分に、用紙搬送路5を挟んで一対のセンサからなる距離センサ15が配置される。距離センサ15は、用紙搬送路5を挟んで上方に備えられる距離センサ15A、および下方に備えられる距離センサ15Bの一対のセンサで構成される。距離センサ15Aと距離センサ15Bとの間の距離としては、たとえば5mm程度が挙げられる。距離センサ15Aおよび距離センサ15Bは、用紙搬送路5がほぼその中央となる位置に配置される。距離センサ15Aと距離センサ15Bとの間の距離が5mmである場合、距離センサ15Aおよび距離センサ15Bと、通紙ガイド51幅中心との間の距離としては、2.5mm程度が挙げられる。

0044

距離センサ15Aおよび距離センサ15Bは反射型のセンサで構成されて、距離センサ15Aは用紙搬送路5を通過する用紙の上面までの距離、距離センサ15Bは用紙の距離センサ15Aと同じ位置の下面までの距離を検知する。距離センサ15A,15Bは、各々、連続的に用紙までの距離を検知し、検知した距離に応じた出力値のセンサ信号を制御部16に出力する。

0045

本実施の形態にかかるフィニッシャ1では、制御部16において、距離センサ15からのセンサ値に基づいて紙厚およびカールを検知するための処理が実行される。図5は、第1の実施の形態にかかるフィニッシャ1で、距離センサ15からのセンサ値に基づいて紙厚およびカールを検知するための、制御部16の機能構成の具体例を示すブロック図である。図5に示される機能は、制御部16の図示されないCPU(Central Processing Unit)が、制御部16内の、または制御部16外の、図示されない記憶部に記憶されるプログラム読出して実行することで実現されるものであってもよいし、ハードウェア構成を含んで実現されるものであってもよい。

0046

図5を参照して、制御部16の上記機能は、距離センサ15Aからのセンサ値を入力する第1入力部101Aと、距離センサ15Bからのセンサ値を入力する第2入力部101Bと、第1入力部101Aおよび第2入力部101Bに接続されるカウント部103と、第1入力部101Aおよびカウント部103に接続される第1読込部105Aと、第2入力部101Bおよびカウント部103に接続される第2読込部105Bと、第1読込部105Aおよび第2読込部105Bに接続される演算部107と、第1読込部105A、第2読込部105B、および演算部107に接続される記憶部109と、記憶部109に接続される紙厚検知部111およびカール検知部113と、紙厚検知部111およびカール検知部113に接続される出力部115とを含んで構成される。

0047

第1入力部101Aおよび第2入力部101Bは、各々、距離センサ15Aおよび距離センサ15Bから連続的に出力されるセンサ信号の入力を受付け、第1読込部105Aおよび第2読込部105Bに入力する。また、カウント部103に入力する。

0048

カウント部103は、いわゆるクロック回路などで構成され、第1入力部101A,第2入力部101B、および第1読込部105A,第2読込部105Bに接続される。カウント部103は、第1入力部101Aおよび第2入力部101Bからのセンサ値の入力の変化を監視し、通紙の開始を検出する。これは、入力されるセンサ値と予め規定されているしきい値とを比較して、センサ値がしきい値以下となったことを検出するなどで実現される。カウント部103は、通紙が開始されてからの時間経過カウントし、規定の時間ごとに、読込みを指示する指示信号を第1読込部105Aおよび第2読込部105Bに対して出力する。本実施の形態においては、以降の処理に、用紙の搬送方向に1mmごとにセンシングされたセンサ値を用いるものとする。そこで、カウント部103は、距離センサ15を用紙先端が通過したときから用紙が用紙搬送路5を1mm搬送されるごとの時間をカウントし、1mmごとに上述の指示信号をカウント値と共に第1読込部105Aおよび第2読込部105Bに対して出力する。また、本実施の形態においては、以降の処理に、用紙の先端から搬送方向に20mmまでで得られるセンサ値を用いるものとする。そこで、カウント部103は、上記カウントを20まで行ない、上記カウントが20に達するまで上記カウントがされるごとに上述の指示信号を第1読込部105Aおよび第2読込部105Bに対して出力する。

0049

言うまでもなく、用いられるセンサ値は用紙の先端から20mmまでで得られるセンサ値に限定されない。たとえば、先端から所定位置より規定の長さまでの範囲であってもよい。用紙の先端部で得られるセンサ値を以降の処理に用いることで、用紙先端部で紙厚およびカールが検知できるため、用紙の搬送に対して検知のタイミングを早めることができる。そのため、用紙が後処理のために集積トレイ4に排出されるよりも以前に後述するような、用紙の紙厚およびまたはカールに応じた設定や制御を行なうことが可能になる。なお、用いられるセンサ値の範囲は必ずしも先端からの範囲に限定されず、後端から所定範囲であってもよい。また、センサ値の読込みの間隔は1mmごとに限定されず、より小さい間隔またはより広い間隔で行なわれてもよい。言うまでもなく、小さな間隔で得られた多くのセンサ値を用いて以降の処理を行なうことで、特にカール検知においては検知精度を向上させることはできる反面、その処理量が多くなる。処理量を抑えることに重点を置く場合には、センサ値を読込む間隔は広い方がよい。対象とする用紙の先端部分を用いてカールを検知する場合には、たとえば、用紙の先端および先端から所定の位置(たとえば20mm)などの、少なくとも2点、好ましくは3点のセンサ値が用いられればよい。

0050

第1読込部105Aおよび第2読込部105Bは、いわゆるラッチ回路などで構成され、第1入力部101A,第2入力部101B、およびカウント部103に接続される。第1読込部105Aおよび第2読込部105Bは、カウント部103から入力される指示信号に従って、各々、カウント値が20に達するまで、センサ値を第1入力部101Aおよび第2入力部101Bから入力されるセンサ値を読込む。読込まれたセンサ値は、カウント値と共に記憶部109に入力される。または、カウント値の入力に換えて、カウント値の順にセンサ値が記憶部109の所定領域に格納される構成であってもよい。なお、第1読込部105Aおよび第2読込部105Bには、増幅回路などで構成された、図示されない増幅部が含まれ、読込んだセンサ信号を所定の増幅率で増幅する処理が行なわれているものとする。

0051

演算部107は、第1読込部105Aおよび第2読込部105Bから入力されるセンサ値に基づいて、距離センサ15Aからのセンサ値と距離センサ15Bからのセンサ値との関係値を演算する。上記関係値は、距離センサ15Aから用紙の上面までの距離と、距離センサ15Bから用紙の下面までの距離との関係を示す値であればよく、たとえば、センサ値の比や差が挙げられる。具体的には、距離センサ15Aからのセンサ値をA、距離センサ15Bからのセンサ値をBとすると、A/B、B/A、|A−B|などが挙げられる。本実施の形態で演算部107は、上記関係値として、センサ値の比であるA/B値を演算するものとする。演算部107は、A/B値を、第1読込部105Aおよび第2読込部105Bでセンサ値が読込まれるごとに演算する。演算されたA/B値は、センサ値と同様に、カウント値と共に記憶部109に入力される。または、カウント値の入力に換えて、カウント値の順にA/B値が記憶部109の所定領域に格納される構成であってもよい。

0052

紙厚検知部111は、記憶部109に記憶されたセンサ値およびA/B値に基づいて紙厚を検知する。また、カール検知部113は、記憶部109に記憶されたセンサ値およびA/B値に基づいてカールを検知する。紙厚検知部111およびカール検知部113の詳細な構成については、各々、図6図7に示す。紙厚検知部111およびカール検知部113での検知結果は出力部115から出力される。出力部115としては、たとえば、フィニッシャ1とコピー機100との間で通信を行なうためのフィニッシャ1に備えられる通信部であってもよい。またたとえば、フィニッシャ1に警告灯または警報スピーカなどが備えられる場合には、検知結果に応じて警告灯を点灯させるまたは警報音を出力させるための制御部であってもよい。または、フィニッシャ1に後述するカール補正装置が接続される場合、カール補正装置に対して検知結果を送信するための送信部であってもよい。

0053

図6は、紙厚検知部111の詳細な構成の具体例を示すブロック図である。図6を参照して、紙厚検知部111は、記憶部109に接続される比較部201と、記憶部109および比較部201に接続される読出部203と、距離記憶部205と、距離記憶部205および読出部203に接続される算出部207とを含んで構成される。

0054

距離記憶部205は、距離センサ15Aと距離センサ15Bとの間の距離を記憶する。この距離は、予め記憶されているものであってもよいし、入力、変更が可能であってもよいし、特定の操作または特定のユーザ(認証情報)によって入力または変更が可能であってもよい。紙厚検知部111では、距離センサ15Aと距離センサ15Bとの間の距離から、距離センサ15Aから用紙の上面までの距離と距離センサ15Bから用紙の下面までの距離との和を減じることで、用紙の上面から下面までの距離、つまり紙厚を検知する。本実施の形態では、搬送される用紙の先端から20mmまでの1mmのセンサ値が読込まれているので、紙厚検知部111において紙厚を検知する際に、いずれの位置におけるセンサ値が用いられてもよい。第1の実施の形態においては、距離センサ15Aから用紙の上面までの距離と距離センサ15Bから用紙の下面までの距離とが最も近いときのセンサ値、つまり、用紙搬送路5を搬送される用紙が、距離センサ15Aと距離センサ15Bとのほぼ中央であって、通紙ガイド51のほぼ中心を搬送されているときのセンサ値を用いるものとする。これにより、紙厚検知の精度を向上させることができる。また、その他の例としては、用紙の先端から20mmまでの1mmごとのセンサ値を用いて各位置での紙厚を検知し、それらの平均を算出してもよいし、最も多く算出された値を採用するようにしてもよいし、最も小さな値を採用するようにしてもよい。または、用紙の先端から20mmまでの1mmごとに読込まれたセンサ値のうち、予め規定したいくつかの位置でのセンサ値を用いて、同様にして紙厚を検知してもよい。

0055

比較部201は、記憶部109に記憶されている上述のA/B値を比較し、最も1に近いもの、つまり、上述の状態にあるときのセンサ値から得られるA/B値を特定し、特定したA/B値を示す信号を読出部203に入力する。記憶部109にA/B値と共にカウント値が記憶されている場合には、特定したA/B値に対応付けられているカウント値を示す信号を入力してもよい。

0056

読出部203は、比較部201からの信号に基づいて、特定されたA/B値に対応したセンサ値であるA,Bを記憶部109から読出し、算出部207に入力する。算出部207は、センサ値A,Bに基づいて、距離センサ15Aから用紙の上面までの距離、および距離センサ15Bから用紙の下面までの距離を算出する。これは、後述するように、予めセンサ値であるたとえば電圧値と距離との対応関係が規定されており、その対応関係に基づいて算出されるものである。さらに、算出部207は距離記憶部205から距離センサ15Aと距離センサ15Bとの間の距離を読出し、その距離から、算出された距離センサ15Aから用紙の上面までの距離と、距離センサ15Bから用紙の下面までの距離とを減じて、紙厚を算出する。

0057

図7は、カール検知部113の詳細な構成の具体例を示すブロック図である。図7を参照して、カール検知部113は、基準値を記憶する基準値記憶部303と、記憶部109および基準値記憶部303に接続される比較部301と、後述する判定表を記憶する判定表記憶部307と、比較部301および判定表記憶部307に接続される判定部305とを含んで構成される。

0058

基準値記憶部303は、記憶部109に記憶された距離センサ15Aからのセンサ値と距離センサ15Bからのセンサ値との関係値に基づいて、カールの有無を判定するための基準値を記憶する。この基準値は、予め記憶されているものであってもよいし、入力、変更が可能であってもよいし、特定の操作または特定のユーザ(認証情報)によって入力または変更が可能であってもよい。上記関係値がA/B値であり、上述のように、距離センサ15Aおよび距離センサ15Bが用紙搬送路5がその中央となる位置に配置され、用紙搬送路5を搬送される用紙が通紙ガイド51の中心を搬送されるように設計されている場合、上記基準値としては、1が採用され得る。また、距離センサ15Aおよび距離センサ15Bの位置や、用紙が搬送される位置にある程度の幅を許容してカールの有無を判定する場合、上下限の基準値が記憶されてもよい。ここでは、具体的に、距離センサ15Aと距離センサ15Bとの間の距離が5mm、通紙ガイド51の幅が3mmであり、距離センサ15Aおよび距離センサ15Bと、通紙ガイド51幅中心との間の距離が2.5mmである場合、両センサの中心位置±0.5mmの範囲で変化してもカール無しと判定するものとして、下限の基準値を0.65(=2/3)、上限の基準値を1.5(=3/2)とするものとする。なお、上述の基準値は具体例であって、本発明のカールを判定する基準値はこの値に限定されない。たとえば、距離センサ15Aおよび距離センサ15Bが用紙搬送路5から偏心した位置に配置されている場合には、その偏心量を考慮した値とされることが好ましい。また、距離センサ15のセンサ能力を考慮した値であってもよい。

0059

カール検知部113は、距離センサ15Aおよび距離センサ15Bの間を搬送される用紙の所定範囲について、距離センサ15Aから用紙の上面までの距離と、距離センサ15Bから用紙の下面までの距離との関係の変化、つまり関係値A/B値と上記基準値との比較結果の変化を、予め定めてある判定基準と比較することで、カールの有無、およびカールの方向を検知する。本実施の形態では、上述のように、搬送される用紙の先端から20mmまでの1mmごとのセンサ値が読込まれるものとしており、カール検知部113は、上記所定範囲として、用紙の先端から20mmまで範囲のセンサ値を用いてカールを検知するものとする。

0060

図8は、上述の判定基準の具体例であって、判定表記憶部307に記憶される判定表と、具体的な用紙の形状との関係を示す図である。

0061

図8の判定表においては、用紙の先端から20mmまで範囲のセンサ値から得られるA/B値が上記範囲の間すべて上記基準値である1と比較して1未満、1以上、または上記上限、下限の基準値である0.65以上1.5未満である場合、当該用紙にカールが発生していないと判定するものと規定される。A/B値が上記範囲の間で1未満から1以上へと変化するとき、または1未満から1以上を経て1未満へと変化するとき、当該用紙に上向きカールが発生していると判定するものと規定される。A/B値が上記範囲の間で1以上から1未満へと変化するとき、または1以上から1未満を経て1以上へと変化するとき、当該用紙に下向きカールが発生していると判定するものと規定される。

0062

再び図7を参照して、比較部301は、基準値記憶部303から上述の基準値を読出し、基準値と、記憶部109に記憶されたA/B値とを比較し、その結果を判定部305に入力する。判定部305は、判定表記憶部307に記憶される判定表を参照し、用紙の先端から20mmまで範囲での比較部301から入力される比較結果の変化に基づいて、用紙のカールの有無およびカールの方向を判定する。

0063

図9は、第1の実施の形態にかかるフィニッシャ1で実行される紙厚およびカールを検知するための処理の流れの具体例を示すフローチャートである。図9のフローチャートに示される処理は、制御部16の図示されないCPUが制御部16内の、または制御部16外の、図示されない記憶部に記憶されるプログラムを読出して実行し、図5〜7に示された各部を制御することにより実現される。また、図9のフローチャートに示されるフィニッシャ1での処理は、コピー機100においてフィニッシャ1での後処理を必要とする処理を実行させるための操作が行なわれ、図示されない通信部によって、上記操作に基づいた操作信号がフィニッシャ1に入力されることによって開始されるものとする。

0064

図9を参照して、処理が開始すると、制御部16は、第1入力部101Aおよび第2入力部101Bでの、距離センサ15からのセンサ値の入力を監視する。制御部16が、搬送されてきた用紙の先端が距離センサ15を通過したことを検出すると(ステップS101でYES)、カウント部103はカウンタ値を0とし、カウントを開始する(ステップS103)。また、カウント部103は、第1読込部105Aおよび第2読込部105Bに対して指示信号を出力する。

0065

第1読込部105Aおよび第2読込部105Bは、カウント部103からの指示信号に従って第1入力部101Aおよび第2入力部101Bから入力される距離センサ15A,15Bからのセンサ値A,Bを読込み、各々、記憶部109に格納する(ステップS105〜S111)。その後、カウント部103は、用紙が用紙搬送路5を1mm搬送される時間をカウントし、その時間の経過を検出するとカウンタ値を1インクリメントし(ステップS115)、第1読込部105Aおよび第2読込部105Bに対して指示信号を出力する。以上の処理を、カウント部103のカウンタ値が20に達するまで繰返す(ステップS113)。

0066

カウント部103のカウンタ値が20に達すると(ステップS113でYES)、演算部107は、各位置でのセンサ値A,Bについて、上記関係値であるA/B値を演算し、記憶部109に格納する(ステップS117,S119)。A/B値を演算するタイミングはカウント部103のカウンタ値が20に達した後に限定されず、センサ値A,Bが読込まれたタイミングであってもよい。

0067

その後、紙厚検知部111において紙厚を検知する処理が行なわれ(ステップS121)、カール検知部113においてカールを検知する処理が行なわれる(ステップS123)。これらの処理の順は、図9に示される順に限定されず、逆であってもよい。また、並行して行なわれてもよい。または、本処理においては対象とする用紙の各位置でのセンシングのみ行なって一連の処理を終え、別途、センサ値に基づいて紙厚を検知する処理およびカールを検知する処理が行なわれてもよい。そして、検知結果は出力部115より出力され(ステップS125)、一連の処理が終了する。

0068

図10は、上記ステップS121での、紙厚を検知する処理の流れの具体例を示すフローチャートである。

0069

図10を参照して、比較部201は、記憶部109に記憶されているA/B値を比較し、読出部203は、最も1に近いA/B値である、センサ値A,Bを記憶部109から読出す(ステップS201)。算出部207は、距離記憶部205に記憶されている距離センサ15Aと距離センサ15Bとの間の距離を読出し(ステップS203)、その距離から、読出部203から入力されたセンサ値であるA,Bから得られる、距離センサ15Aから用紙の上面までの距離と、距離センサ15Bから用紙の下面までの距離とを減じて、紙厚を算出する(ステップS205)。ステップS205では、具体的に、距離センサ15Aと距離センサ15Bとの間の距離をL、距離センサ15Aから用紙の上面までの距離をLA、距離センサ15Bから用紙の下面までの距離をLBとすると、紙厚tが、t=L−(LA+LB)で算出される。

0070

図11は、上記ステップS123での、カールを検知する処理の流れの具体例を示すフローチャートである。

0071

図11を参照して、比較部301は、記憶部109に記憶されているA/B値と基準値記憶部303に記憶されている基準値とを比較し、判定部305がその比較結果に応じて(ステップS301,S303,S305,S309,S311,S315,S317)、判定表記憶部307の判定表を参照してカールの有無および方向を判定する(ステップS307,S313,S319,S321)。

0072

詳しくは、比較部301は、A/B値と、基準値とされている1、0.65、および1.5とを比較する。判定部305は、用紙の先端から20mmまで範囲でのA/B値と基準値との比較結果に基づき、図8の判定表を参照して対象とする用紙のカールの有無および方向を判定する。判定部305は、A/B値が上記範囲の間すべて上記基準値である1と比較して、1未満である場合(ステップS301でYES)、対象とする用紙にカールが発生していないと判定する(ステップS307)。A/B値が上記範囲の間すべて上記基準値である1と比較して1以上である場合も(ステップS303でYES)、対象とする用紙にカールが発生していないと判定する(ステップS307)。A/B値が上記範囲の間すべて上記上限、下限の基準値である0.65以上1.5未満である場合も(ステップS305でYES)、対象とする用紙にカールが発生していないと判定する(ステップS307)。

0073

A/B値が上記範囲の間で1未満から1以上を経て1未満へと変化するとき(ステップS309でYES)、判定部305は、対象とする用紙に上向きのカールが発生していると判定する(ステップS313)。A/B値が上記範囲の間で1未満から1以上へと変化するとき(ステップS3119でYES)、判定部305は、対象とする用紙に上向きのカールが発生していると判定する(ステップS313)。

0074

A/B値が上記範囲の間で1以上から1未満を経て1以上へと変化するとき(ステップS315でYES)、判定部305は、対象とする用紙に下向きのカールが発生していると判定する(ステップS319)。A/B値が上記範囲の間で1以上から1未満へと変化するとき(ステップS317でYES)、判定部305は、対象とする用紙に下向きのカールが発生していると判定する(ステップS319)。

0075

なお、A/B値と基準値との比較結果が上述のいずれでもない場合には(ステップS301,S303,S305,S309,S311,S315,S317のすべてでNO)、判定部305は、対象とする用紙にカールが発生していないと判定するものとする(ステップS321)。

0076

従来、フィニッシャでは、搭載されるコピー機等の画像形成装置において指定された用紙種類の情報が通信手段を介して取得されていたのに対し、本実施の形態にかかるフィニッシャ1では、以上の処理が実行されることで、処理対象とする用紙の実際の紙厚を取得することができる。フィニッシャでの後処理においては、処理能力枚数と一致することが多い。たとえば後処理がステープル処理である場合、ステープルユニットの処理能力はステープル枚数と一般的に一致する。ステープル枚数は紙厚に応じて比例的に可変する。そのため、フィニッシャでは用紙種類の情報は、処理対象の用紙の実際の紙厚を取得することが必要となる。つまり、本実施の形態にかかるフィニッシャ1では、処理対象の用紙の実際の紙厚を取得して後処理の能力を設定するため、処理する用紙の厚みに適した後処理の能力を設定することができる。

0077

同様に、本実施の形態にかかるフィニッシャ1では、処理対象とする用紙のカールの有無やカールの向きを取得することができる。フィニッシャでの後処理においては、図20(A)〜(C)を用いて説明されたように、カールの有無やカールの向きによっても処理能力が影響を受ける。そこで、好ましくは、フィニッシャ1の制御部16は、カールの有無やカールの向きに応じて、排出され集積される用紙を整合させる機能の、動作の切替を制御する。具体的には、集積トレイ4の高さが可変であるとき、上述の排出され集積される用紙を整合させる機能には、集積トレイ4の高さを調整するための機能が含まれる。このとき、制御部16は、処理対象の用紙が厚紙でありカール紙である場合、集積トレイ4の高さを調整するための機能に対して制御信号を出力し、集積トレイ4の高さを調整する。また、上述の排出され集積される用紙を整合させる機能には、整合ベルト12の送り量を調整する機能が含まれる。このとき、制御部16は、処理対象の用紙が厚紙でありカール紙である場合、整合ベルト12の送り量を調整する機能に対して制御信号を出力し、整合ベルト12の速度を調整する。

0078

フィニッシャ1において処理対象の用紙が厚紙でありカール紙であると検知された場合、制御部16が、その用紙が集積トレイ4に排出されるよりも以前にこのような制御を行なうことで、集積具合の不整合(ずれ)を抑えることが可能となる。つまり、本実施の形態にかかるフィニッシャ1では後処理の品質を向上させることができる。

0079

その結果、従来にフィニッシャでは後処理の能力にある程度の余裕を持たせ、制限する必要があったのに対して、本実施の形態にかかるフィニッシャ1では、上述の余裕を必要とせず、上記制限を不要とすることが可能となる。つまり、従来のフィニッシャより、多くの枚数の後処理が可能となる。図12は、従来のフィニッシャでのステープル処理の仕様と、本発明にかかるフィニッシャでのステープル処理の仕様とを具体的に比較して示す図である。図12に示されるように、従来のフィニッシャでは、規定以上の紙厚の用紙(図12では「厚紙2」以上の用紙)は、紙厚の不正確さやカールが発生している可能性も考慮して一律にステープル不可とする仕様とされていたが、本発明にかかるフィニッシャでは、紙厚に応じた細かな設定とすることで、ステープル可能とする範囲を広げることができている。

0080

また、以上の処理が本実施の形態にかかるフィニッシャ1において実行されることで、フィニッシャ1では、距離センサ15を用いて紙厚検知とカール検知との双方の検知を行なうことができる。つまり、紙厚を検知するためのセンサや用紙押さえ等の機構、およびカールを検知するためのセンサ等の機構を、別個に備える必要がなく、1つの機構で両検知を行なうことができる。それにより、部品数の増加や、スペースの増加を抑えつつ、紙厚検知とカール検知とを行なうことができる。

0081

また、上述の処理では、距離センサ15を通過する用紙から得られるセンサ値を、紙厚検知とカール検知との両検知に用いているため、各検知のためのセンシングを別個に行なう必要がない。つまり、検知のための処理を抑えることができる。

0082

なお、上述の説明では、距離センサ15は、通紙ガイド51内を搬送される用紙の、搬送方向のカールの有無および方向を検知するために、距離センサ15A,15Bの2つのセンサからなる1組のセンサであればよいものとしているが、距離センサを複数組備えることで、他の方向についてカールの有無および方向を検知することもできる。複数組の距離センサの位置としては、少なくとも用紙の搬送方向に対して角度を有して2組設置されることが好ましい。これら複数組の距離センサから出力されたセンサ値を用いてカール検知を行なうことで、搬送方向に直交する方向や用紙の対角方向についてカールの有無および方向を検知することができる。また、上記複数組の距離センサの組数を増やすほど、より詳細に用紙の状態を検知することができる。

0083

[第2の実施の形態]
第1の実施の形態においては、紙厚検知部111で紙厚検知を行なう際、A/B値が最も1に近いときのセンサ値、つまり、対象とする用紙が距離センサ15Aと距離センサ15Bとのできるだけ中央を搬送されている位置でのセンサ値を用いることで、紙厚検知の精度を向上させるようにしている。

0084

第2の実施の形態では、制御部16が、カールの発生を検知するとカール方向に応じた側の距離センサのゲインを高くし、ノイズに対する出力精度を向上させることで紙厚検知の精度を向上させる。

0085

第2の実施の形態においては、距離センサ15から用紙までの距離がしきい値以下となることを検出することで、その距離センサの方向のカールの発生(の可能性)を検知するものとする。具体的に、第2の実施の形態においては、図13に示されるように、通紙ガイド51の幅が2mmであるとし、距離センサ15Aから通紙ガイド51の上端までの距離が1mm、距離センサ15Bから通紙ガイド51の下端までの距離が1mmであるものとする。このとき、上記しきい値を2mmであるものとする。制御部16は予めしきい値(ここでは2mm)を記憶しておく。

0086

図14は、センシング対象(用紙の上面)までの距離と距離センサ15Aから出力されるセンサ信号の増幅後の電圧との関係、つまり、距離センサ15Aの、入力値に対する増幅後の出力値(センサ値)の関係の具体例を示す図である。図14は、増幅後の電圧であるセンサ値を縦軸とし、用紙の上面までの距離を横軸としている。センサ信号の増幅率が予め(デフォルトで)設定されている増幅率(標準ゲインと称する)である場合の上記関係が実線Aに、増幅率を増加させたとき(ゲインアップ)の上記関係が実線Bに示されている。

0087

図14を参照して、センサ信号の増幅率を標準ゲインからアップすることで、実線Aの傾きが実線Bに示されるように大きくなる。つまり、ゲインアップすることで、入力値の変化に対する出力値の変化の割合が増加する。ここで、増幅後のセンサ信号にノイズ要因が作用することで、実線A,Bで示されるセンサ値に対して、各々、ノイズが一定の割合で上下に発生するものとする。図14において、実線Aに平行な点線A’、実線Bに平行な点線B’は、各々、標準ゲインでの増幅後のセンサ値に含まれ得るノイズの範囲、およびゲインアップして増幅後のセンサ値に含まれ得るノイズの範囲を示している。

0088

紙厚検知部111の算出部207では、上述のようにセンサ値に基づいて距離センサ15から紙面までの距離を算出する。図14に示されるように、標準ゲインでの増幅後のセンサ信号にノイズ要因が作用することで、実線Aに示されるセンサ値は、点線A’で表わされる範囲のセンサ値となり得る。そのため、増幅後のセンサ値に基づいて算出部207で距離が算出されると、算出される距離にばらつきが発生する。標準ゲインでの増幅後のあるセンサ値に基づいて距離が算出されると、実線Aに平行な点線Aに囲まれた範囲だけ、算出される距離がばらつく。ゲインアップすることで、上述のように、実線Aの傾きが実線Bに示されるように大きくなる。これに伴い、点線B’で示されるノイズの範囲の傾きも大きくなる。そのため、同じセンサ値に基づいて算出部207で算出される距離のばらつきは、ノイズの範囲の傾きが大きくなった分、標準ゲインで増幅したセンサ値に基づいて算出される距離のばらつきよりも小さくなる。従って、ゲインアップすることで、増幅後のセンサ信号に作用するノイズ要因の影響の、センサ値に対する比率を小さくする、つまりS/N比を大きくすることができる。

0089

図15は、第2の実施の形態にかかるフィニッシャ1で、距離センサ15からのセンサ値に基づいて紙厚およびカールを検知するための、制御部16の機能構成の具体例を示すブロック図である。図15に示される機能もまた、制御部16の図示されないCPUが、制御部16内の、または制御部16外の、図示されない記憶部に記憶されるプログラムを読出して実行することで実現されるものであってもよいし、ハードウェア構成を含んで実現されるものであってもよい。

0090

図15を参照して、第2の実施の形態にかかる制御部16の上記機能は、図5に示される各部に加えて、第1読込部105Aおよび第2読込部105Bに接続される判断部117をさらに含んで構成される。

0091

判断部117は、カールの発生(の可能性)を検知するためのしきい値を記憶し、第1読込部105Aおよび第2読込部105Bで読込まれ増幅されたセンサ値としきい値とを比較することで、距離センサ15から用紙までの距離がしきい値以下となることを検出する。上述の具体例では、距離センサ15A側へのカールの発生(の可能性)を検知するためのしきい値を記憶し、距離センサ15Aから用紙までの距離がしきい値以下となることを検出するものとしていたが、言うまでもなく、距離センサ15B側について同様にするものであってもよいし、距離センサ15A側、距離センサ15B側の両側について同様にするものであってもよい。

0092

判断部117は、上述の比較を行なうことでカールの発生(の可能性)を検知すると、カールが発生している側の距離センサ15に対応した第1読込部105Aおよび/または第2読込部105Bに対して、ゲインを増加させるための制御信号を出力する。

0093

図16は、第2の実施の形態にかかる制御部16での制御を実現する回路構成の一部についての具体例を示す図である。

0094

図16を参照して、上述の回路構成としては、距離センサ15A,15Bからの上記指示信号に従ったタイミングでセンサ信号を入力するための、サンプルホールド回路としてのラッチ1051A,1051Bと、ラッチ1051A,1051Bでホールドされた各センサ信号と規定のしきい値とを比較して判定する比較回路1171A,1171Bと、比較回路1171A,1171Bでの判定のためにラッチ1051A,1051Bでホールドされたセンサ信号を記憶し、ラッチ1051A,1051Bで次のセンサ信号をホールドするためにラッチ1051A,1051Bで保持される前のセンサ信号を解放するための記憶部1052と、記憶部1052に記憶されたアナログ信号であるセンサ信号をデジタル変換するA/D変換器1153とを含んで構成される。

0095

なお、言うまでもなく、図16に示された回路構成は1つの具体例であって、図15に示された機能を発揮し得る他の回路構成であってもよい。

0096

図17は、フィニッシャ1で実行される紙厚およびカールを検知するための処理のうち、第2の実施の形態にかかる紙厚検知の処理の流れの具体例を示すフローチャートである。

0097

図17を参照して、処理が開始すると、図9に示された処理と同様に、制御部16は、第1入力部101Aおよび第2入力部101Bでの、距離センサ15からのセンサ値の入力を監視し、搬送されてきた用紙の先端が距離センサ15を通過したことを検出すると(ステップS101でYES)、カウント部103はカウンタ値を0とし、カウントを開始する(ステップS103)。

0098

第1読込部105Aおよび第2読込部105Bは、カウント部103からの指示信号に従って第1入力部101Aおよび第2入力部101Bから入力される距離センサ15A,15Bからのセンサ値A,Bを読込む(ステップS105,S109)。読込まれたセンサ値A,Bより、距離センサ15Aから用紙上面までの距離Laおよび距離センサ15Bから用紙下面までの距離Lbが算出される(ステップS407,S411)。判断部117は算出された距離La,Lbとしきい値(ここでは具体的に2mm)とを比較する(ステップS415,S427)。

0099

距離Laがしきい値よりも小さいと判断されると、つまり、搬送される用紙に距離センサ15A側である下向きカールが発生していると判断されると(ステップS415でYES)、判断部117は上述のように距離センサ15Aからのセンサ値を増幅するゲインを増加するよう調整するための制御信号を第1読込部105Aに対して出力する(ステップS417)。第1読込部105Aでは、調整(増加)後の増幅率で増幅されたセンサ値A’が再度読込まれて(ステップS419)、センサ値A’より、距離センサ15Aから用紙上面までの距離La’が算出される(ステップS421)。紙厚検知部111は、距離記憶部205から予め記憶されている距離センサ15A,15B間の距離Lを読出(ステップS423)、距離センサ15A,15B間の距離LからステップS411で算出された距離センサ15Bから用紙下面までの距離LbとステップS421で算出された距離センサ15Aから用紙上面までの距離La’とを減ずることで、そのセンサ位置nにおける紙厚tnが算出される(ステップS425)。

0100

距離Lbがしきい値よりも小さいと判断されると、つまり、搬送される用紙に距離センサ15B側である上向きカールが発生していると判断されると(ステップS427でYES)、判断部117は上述のように距離センサ15Bからのセンサ値を増幅するゲインを増加するよう調整するための制御信号を第2読込部105Bに対して出力する(ステップS429)。第2読込部105Bでは、調整(増加)後の増幅率で増幅されたセンサ値B’が再度読込まれて(ステップS431)、センサ値B’より、距離センサ15Bから用紙上面までの距離Lb’が算出される(ステップS433)。紙厚検知部111は、距離記憶部205から予め記憶されている距離センサ15A,15B間の距離Lを読出(ステップS437)、距離センサ15A,15B間の距離LからステップS407で算出された距離センサ15Aから用紙上面までの距離LaとステップS433で算出された距離センサ15Bから用紙上面までの距離Lb’とを減ずることで、そのセンサ位置nにおける紙厚tnが算出される(ステップS439)。

0101

距離Laおよび距離Lbがいずれもしきい値よりも小さくない場合、つまり、搬送される用紙にカールが発生していないと判断されると(ステップS415でNOかつS427でNO)、紙厚検知部111は、距離記憶部205から予め記憶されている距離センサ15A,15B間の距離Lを読出す(ステップS441)。距離センサ15A,15B間の距離LからステップS407で算出された距離センサ15Aから用紙上面までの距離LaとステップS411で算出された距離センサ15Bから用紙下面までの距離Lbとを減ずることで、そのセンサ位置nにおける紙厚tnが算出される(ステップS443)。

0102

以上の処理がカウント部103のカウンタ値が20に達するまで繰返される(ステップS113)。カウント部103のカウンタ値が20に達すると(ステップS113でYES)、演算部107は、各位置でのセンサ値から算出された紙厚に基づいて、対象の用紙の紙厚を算出する(ステップS445)。ステップS445では、具体的に、ステップS425,S439,S443で算出された紙厚の値の平均を算出し、対象の用紙の紙厚として採用するものとする。

0103

なお、上記ステップS445では、ステップS425,S439,S443で算出された紙厚の値をすべて用いて対象とする用紙の紙厚を算出するものとしているが、ステップS425,S439,S443で算出された紙厚の中から最適な値を採用する構成としてもよい。たとえば、最も多く算出された値を採用するようにしてもよいし、最も小さな値を採用するようにしてもよい。またたとえば、上記ステップS105,S109,S419,S431で、読込まれた距離センサ15A,15Bからのセンサ値またはゲイン調整後に再度読込まれた距離センサ15A,15Bからのセンサ値を比較し、これらの値が最も近いときのセンサ値、つまり上述の例では関係値としてのA/BまたはA’/B,またはA/B’が最も1に近いときのセンサ値を用いて算出された紙厚を採用するようにしてもよい。

0104

以上の処理が第2の実施の形態にかかるフィニッシャ1において実行されることで、カールの方向の検知結果が距離センサのゲインにフィードバックされる。その結果、紙厚検出の精度を向上させることができる。

0105

[第3の実施の形態]
第3の実施の形態にかかるフィニッシャ1では、上述の構成を用いて、搬送される用紙のたるみを検知するものとする。たるみの検出は、上述の紙厚検知およびカール検知に加えて行なわれてもよいし、これらの検知に換えて行なわれてもよい。

0106

第3の実施の形態にかかるフィニッシャ1の制御部16では、上述の演算部107において、第1読込部105Aおよび第2読込部105Bから読込まれたセンサ値に基づいて、対象とする用紙の搬送距離と、実際の用紙長さとを算出し、これらの差分を算出することにより、用紙に生じているたるみ量を算出する。

0107

詳しくは、カウント部103は通紙が開始されてから予め規定された時間(カウント値)、センサ値の読込みを第1読込部105Aおよび第2読込部105Bに指示し、上記予め規定された時間に通過する用紙のセンサ値を得る。上記予め規定された時間は、上述の20mmであってもよい。演算部107は、上記予め規定された時間に予め記憶されている搬送速度を乗じることで、上記予め規定された時間での用紙の搬送距離を得る。

0108

また、演算部107は、第1読込部105Aおよび第2読込部105Bで、上記予め規定された時間に読込まれるセンサ値A,Bに基づいて各センシング位置座標を得、座標をつなぐことで得られる軌跡の長さを演算することで、上記予め規定された時間に距離センサ15を通過する実際の用紙長さとする。または、曲線近似機能を備える場合には、各センシング位置の座標をつなぐことで得られる軌跡を曲線近似した後、その長さを演算することで、上記予め規定された時間に距離センサ15を通過する実際の用紙長さとする。

0109

演算部107は、算出された上記予め規定された時間に距離センサ15を通過する実際の用紙長さとされた長さから上記予め規定された時間での用紙の搬送距離を減ずることで、対象の用紙の、上記予め規定された時間に距離センサ15を通過する部分のたるみ量を得る。

0110

または、上記予め規定された時間を、通紙が開始されてから通紙が終了するまでの時間としてもよい。その場合、カウント部103は、通紙が開始されてから通紙が終了するまでのセンサ値の読込みを第1読込部105Aおよび第2読込部105Bに指示し、対象の用紙が通過するまでのセンサ値を得る。演算部107は、第1読込部105Aおよび第2読込部105Bの動作を監視し、搬送された用紙の先端が距離センサ15を通過した時刻と後端が距離センサ15を通過した時刻とを検出し、これらの時刻から得られる時間に予め記憶されている搬送速度を乗じることで、搬送距離を得る。

0111

また、演算部107は、第1読込部105Aおよび第2読込部105Bで読込まれるセンサ値A,Bに基づいて、各センシング位置の座標を得、座標をつなぐことで得られる軌跡の長さを演算することで、実際の用紙長さとする。または、曲線近似機能を備える場合には、各センシング位置の座標をつなぐことで得られる軌跡を曲線近似した後、その長さを演算することで、実際の用紙長さとする。

0112

演算部107は、算出された実際の用紙長さとされた長さから搬送距離を減ずることで、対象の用紙のたるみ量を得る。

0113

フィニッシャ1において、用紙の搬送速度は一般的に、用紙に対して下側の速度が上側の速度よりも1%〜3%の間で速く設定されている。これは、搬送中に上下ローラ間で用紙のたるみ量が増幅され、ジャムが発生するという事態を防ぐためである。逆に、下側の搬送速度を大きくしすぎると上下のローラ間で用紙の引合いが生じ、負荷が増大する。負荷の増大は、モータトルク不足やローラこすれの要因となる。ローラ間での用紙の引合いは、紙種、紙サイズ、環境条件などにも影響されるものではあるが、1つの大きな要因として、搬送される用紙のたるみ状態が挙げられる。

0114

そこで、本実施の形態にかかるフィニッシャ1では、制御部16において、上述のようにして算出されたたるみ量に基づいて上下のローラ速度を調整するよう制御信号を出力することが好ましい。このようにすることで、ローラ間を最適なたるみ量に保ちながら用紙を搬送することができ、搬送品質を向上させることができる。

0115

[第4の実施の形態]
第4の実施の形態においては、フィニッシャ1が、検知されたカールを補正するための装置であるデカーラ装置を備えるものとする。

0116

図18は、デカーラ装置の1つの具体例としての用紙の上向きのカールを補正するためのデカーラ装置の概略を説明するための図である。図18を参照して、デカーラ装置には、弾性ローラ剛性ローラとが含まれる。デカーラ装置は、剛性ローラと弾性ローラとの間を用紙が搬送されているときに剛性ローラを弾性ローラに押付けることで、弾性ローラおよび剛性ローラの歪曲部で用紙の上向きのカールを補正する。用紙の下向きのカールを補正するためのデカーラ装置としては、図18に示された弾性ローラと剛性ローラとの位置を逆とした構成とすることができる。

0117

フィニッシャ1には、図18に示されたような用紙の上向きのカールを補正するためのデカーラ装置、および図示されない用紙の下向きのカールを補正するためのデカーラ装置が備えられるものとする。これらのデカーラ装置はフィニッシャ1の距離センサ15よりも下流の搬送路に設けられており、搬送路を切替えることで、搬送される用紙をいずれかのデカーラ装置に搬送してカールを補正することができる。

0118

フィニッシャ1の制御部16は、カール検知部113において検知されたカールの向きに応じて、上述の搬送路の切替を実行させるよう、制御信号を出力する。

0119

また、フィニッシャ1の制御部16は、紙厚検知部111での検知結果に基づいて、剛性ローラの上下位置を調整するよう、制御信号を出力する。図18に示されるように、剛性ローラを上下させる、つまり弾性ローラに近付ける/または遠ざけることで用紙に接する弾性ローラおよび剛性ローラの歪曲率を変化させることができる。弾性ローラおよび剛性ローラの歪曲率を変化させることでカールの補正度合い(補正量)を調整することができる。制御部16は、予め紙厚と剛性ローラの上下位置との対応を記憶しておき、剛性ローラを、紙厚検知部111で検知された用紙の紙厚に応じた位置とするよう、制御信号を出力する。これにより、紙厚の厚い用紙に対しては弾性ローラおよび剛性ローラの歪曲率を大きくしてカールの補正度合いを強くすることができる。

0120

このように、本実施の形態にかかるフィニッシャ1では、検知されるカールと紙厚との両情報を用いてデカーラ装置での処理を行なわせることができる。そのため、適切なカール補正を行なうことができ、用紙の品質を向上させることができる。

0121

さらに上述の第1の実施の形態〜第4の実施の形態の少なくとも2以上を組合わせる構成としてもよい。

0122

なお、以上の実施の形態は、用紙処理装置の具体例としてフィニッシャを挙げ、フィニッシャに距離センサが備えられて、フィニッシャ内を搬送される用紙の紙厚およびカールを検知するための形態であるが、用紙処理装置の具体例としてコピー機100等の画像形成装置であっても同様である。その場合、用紙処理装置である画像形成装置内に距離センサを備え、用紙形成装置の制御部が上述の処理を行なうことで、用紙形成装置内を搬送される用紙の紙厚およびカールを検知することができる。このようにすることで、用紙形成装置における用紙の搬送の品質も向上させることができる。

0123

今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

図面の簡単な説明

0124

コピー機の構成の具体例を示す図である。
フィニッシャの構成の具体例を示す図である。
処理トレイおよびその周辺の詳細な構成の具体例を示す図である。
距離センサおよびその周辺の詳細な構成の具体例を示す図である。
第1の実施の形態にかかるフィニッシャで、距離センサからのセンサ値に基づいて紙厚およびカールを検知するための、制御部の機能構成の具体例を示すブロック図である。
紙厚検知部の詳細な構成の具体例を示すブロック図である。
カール検知部の詳細な構成の具体例を示すブロック図である。
判定表記憶部に記憶される判定表と、具体的な用紙の形状との関係を示す図である。
第1の実施の形態にかかるフィニッシャで実行される紙厚およびカールを検知するための処理の流れの具体例を示すフローチャートである。
ステップS121での、紙厚を検知する処理の流れの具体例を示すフローチャートである。
ステップS123での、カールを検知する処理の流れの具体例を示すフローチャートである。
従来のフィニッシャでのステープル処理の仕様と、本発明にかかるフィニッシャでのステープル処理の仕様とを具体的に比較して示す図である。
距離センサ間での用紙の位置関係を説明する図である。
センシング対象(用紙の上面)までの距離と距離センサから出力されるセンサ信号の増幅後の電圧との関係を示す図である。
第2の実施の形態にかかるフィニッシャで、距離センサからのセンサ値に基づいて紙厚およびカールを検知するための、制御部の機能構成の具体例を示すブロック図である。
第2の実施の形態にかかる制御部での制御を実現する回路構成の一部についての具体例を示す図である。
フィニッシャで実行される紙厚およびカールを検知するための処理のうち、第2の実施の形態にかかる紙厚検知の処理の流れの具体例を示すフローチャートである。
デカーラ装置の1つの具体例としての用紙の上向きのカールを補正するためのデカーラ装置の概略を説明するための図である。
フィニッシャの具体例を示す図である。
フィニッシャにおいて、カール紙の集積具合が不整合となるメカニズムを説明するための図である。

符号の説明

0125

1フィニッシャ、2ステープルユニット、3処理トレイ、4集積トレイ、5 用紙搬送路、6搬入ローラ、7 収容排出ローラ、8 第1トレイ部、9 第2トレイ部、10ストッパ、11 収容パドル、12整合ベルト、15,15A,15B距離センサ、16 制御部、51通紙ガイド、100コピー機、81走査系、82画像信号処理部、83用紙搬送系、85自動原稿搬送装置、87画像形成系、88用紙供給系、89 排出ローラ、101A 第1入力部、101B 第2入力部、103カウント部、105A 第1読込部、105B 第2読込部、107演算部、109 記憶部、111紙厚検知部、113カール検知部、115 出力部、117 判断部、201比較部、203読出部、205 距離記憶部、207 算出部、301 比較部、303基準値記憶部、305 判定部、307判定表記憶部、1051A,1051Bラッチ、1171A,1171B比較回路、1052 記憶部、1153 A/D変換器。

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