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技術 ケショウシメジ抽出物を含有する医薬組成物、ヒアルロン酸分解阻害剤、化粧料、及び荒れ肌又は乾燥肌防止剤、並びにケショウシメジに含まれる新規化合物及びその用途

出願人 花王株式会社
発明者 吉田浩之酒井進吾井上紳太郎河岸洋和
出願日 2009年4月27日 (10年3ヶ月経過) 出願番号 2009-107685
公開日 2009年7月30日 (10年0ヶ月経過) 公開番号 2009-167211
状態 特許登録済
技術分野 有機低分子化合物及びその製造 ピラン系化合物 化粧料 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 植物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性 非環式または炭素環式化合物含有医薬
主要キーワード 直接線 ポリエチレンアルキルエーテル 酢酸エチル可溶性画分 試験用試薬 水分保持能力 注射シリンジ ジェリー状 損傷軟骨
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2009年7月30日)のものです。
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課題

ヒアルロン酸の異常分解が伴う疾患及びヒアルロン酸分解生理的に正常時より亢進している歯肉炎乾皮症荒れ肌乾燥肌等に対し予防・治療効果が期待でき、しかも直接線維芽細胞に作用する医薬組成物ヒアルロン酸分解阻害剤、及び荒れ肌又は乾燥肌防止剤並びに化粧料を提供する。

解決手段

ケショウシメジ抽出物、又はケシウシメジに含まれる特定の化合物を含有することを特徴とする医薬組成物、ヒアルロン酸分解阻害剤、荒れ肌又は乾燥肌防止剤並びに化粧料。

概要

背景

ヒアルロン酸は、細胞間隙への水分の保持、組織内にジェリー状マトリクスを形成することに基づく細胞の保持、臓器組織潤滑性と柔軟性の保持、機械障害などの外力への抵抗、及び細菌感染の防止等多くの機能を有している(非特許文献1参照)。

更に、近年ヒアルロン酸はその分子量によって様々な生理作用を持つことがわかってきた。例えば、生体内で合成されていると考えられている高分子ヒアルロン酸(分子量100万以上)はプロテオグリカン遊離抑制作用ブラジキニン関節疼痛抑制作用、損傷軟骨修復作用関節炎抑制作用を持つことから炎症抑制効果を持ち(非特許文献2参照)、その分解(低分子化)産物である低分子化ヒアルロン酸は、血管新生促進作用(非特許文献3参照)、白血球走化性促進作用(特許文献1参照)を持つことから炎症促進作用を持つと考えられている。

以上のことからヒアルロン酸の低分子化は肝炎歯肉炎(非特許文献4参照)、関節リウマチ変形性関節症(非特許文献5参照)、悪性腫瘍(非特許文献6参照)の症状悪化に密接に関連すると考えられ、したがって、ヒアルロン酸の低分子化を予防・防止するヒアルロン酸の分解阻害剤が望まれている。

実際、結合組織中のヒアルロン酸を低分子化するヒアルロニダーゼが炎症促進作用を持つ酵素として想定され、その阻害剤薬理効果があることが期待された(非特許文献7参照)。しかし、ヒト結合組織を形成する線維芽細胞からヒアルロニダーゼが単離された報告はいまだなく、そのためヒト線維芽細胞の酵素が精巣由来のヒアルロニダーゼと同様な性質を持っていると仮定し、牛精巣由来のヒアルロニダーゼを用いた種々の阻害剤が報告されている(特許文献2〜9参照)のが現状である。

しかし、近年、関節に存在するヒト滑膜細胞(非特許文献8参照)、ヒト子宮けい管細胞(非特許文献9参照)、ヒト皮膚線維芽細胞(非特許文献10参照)、ヒト肺線維芽細胞(非特許文献11参照)において、エンド型でありヒアルロン酸を4糖、6糖にまで分解する牛精巣由来のヒアルロニダーゼとは明らかに異なるヒアルロン酸分解機構の存在が報告されている。これらのことから精巣由来のヒアルロニダーゼの阻害剤ではヒトのヒアルロン酸分解を効果的に阻害することは困難である。

概要

ヒアルロン酸の異常分解が伴う疾患及びヒアルロン酸分解が生理的に正常時より亢進している歯肉炎、乾皮症荒れ肌乾燥肌等に対し予防・治療効果が期待でき、しかも直接線維芽細胞に作用する医薬組成物ヒアルロン酸分解阻害剤、及び荒れ肌又は乾燥肌防止剤並びに化粧料を提供する。ケショウシメジ抽出物、又はケシウシメジに含まれる特定の化合物を含有することを特徴とする医薬組成物、ヒアルロン酸分解阻害剤、荒れ肌又は乾燥肌防止剤並びに化粧料。なし

目的

以上のことからヒアルロン酸の低分子化は肝炎、歯肉炎(非特許文献4参照)、関節リウマチ、変形性関節症(非特許文献5参照)、悪性腫瘍(非特許文献6参照)の症状悪化に密接に関連すると考えられ、したがって、ヒアルロン酸の低分子化を予防・防止するヒアルロン酸の分解阻害剤が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記一般式(1)で示される化合物。[但し、式中R1は、メチル基又はカルボキシル基であり、R1がメチル基の場合、R2はカルボキシル基であり、R1がカルボキシル基の場合、R2はメチル基である。]

請求項2

下記一般式(2)で示される化合物。

請求項3

請求項1又は2記載の化合物を含有することを特徴とする医薬組成物

請求項4

請求項1又は2記載の化合物を有効成分とするヒアルロン酸分解阻害剤

請求項5

請求項1又は2記載の化合物を含有することを特徴とする化粧料

請求項6

請求項1又は2記載の化合物を含有することを特徴とする荒れ肌又は乾燥肌防止剤

技術分野

0001

本発明は、ヒアルロン酸の異常分解が伴う疾患及びヒアルロン酸分解生理的に正常時より亢進している歯肉炎乾皮症荒れ肌乾燥肌等に対し予防・治療効果が期待でき、しかも直接線維芽細胞に作用する医薬組成物ヒアルロン酸分解阻害剤、及び荒れ肌又は乾燥肌防止剤並びに化粧料に関する。

背景技術

0002

ヒアルロン酸は、細胞間隙への水分の保持、組織内にジェリー状マトリクスを形成することに基づく細胞の保持、臓器組織潤滑性と柔軟性の保持、機械障害などの外力への抵抗、及び細菌感染の防止等多くの機能を有している(非特許文献1参照)。

0003

更に、近年ヒアルロン酸はその分子量によって様々な生理作用を持つことがわかってきた。例えば、生体内で合成されていると考えられている高分子ヒアルロン酸(分子量100万以上)はプロテオグリカン遊離抑制作用ブラジキニン関節疼痛抑制作用、損傷軟骨修復作用関節炎抑制作用を持つことから炎症抑制効果を持ち(非特許文献2参照)、その分解(低分子化)産物である低分子化ヒアルロン酸は、血管新生促進作用(非特許文献3参照)、白血球走化性促進作用(特許文献1参照)を持つことから炎症促進作用を持つと考えられている。

0004

以上のことからヒアルロン酸の低分子化は肝炎、歯肉炎(非特許文献4参照)、関節リウマチ変形性関節症(非特許文献5参照)、悪性腫瘍(非特許文献6参照)の症状悪化に密接に関連すると考えられ、したがって、ヒアルロン酸の低分子化を予防・防止するヒアルロン酸の分解阻害剤が望まれている。

0005

実際、結合組織中のヒアルロン酸を低分子化するヒアルロニダーゼが炎症促進作用を持つ酵素として想定され、その阻害剤薬理効果があることが期待された(非特許文献7参照)。しかし、ヒト結合組織を形成する線維芽細胞からヒアルロニダーゼが単離された報告はいまだなく、そのためヒト線維芽細胞の酵素が精巣由来のヒアルロニダーゼと同様な性質を持っていると仮定し、牛精巣由来のヒアルロニダーゼを用いた種々の阻害剤が報告されている(特許文献2〜9参照)のが現状である。

0006

しかし、近年、関節に存在するヒト滑膜細胞(非特許文献8参照)、ヒト子宮けい管細胞(非特許文献9参照)、ヒト皮膚線維芽細胞(非特許文献10参照)、ヒト肺線維芽細胞(非特許文献11参照)において、エンド型でありヒアルロン酸を4糖、6糖にまで分解する牛精巣由来のヒアルロニダーゼとは明らかに異なるヒアルロン酸分解機構の存在が報告されている。これらのことから精巣由来のヒアルロニダーゼの阻害剤ではヒトのヒアルロン酸分解を効果的に阻害することは困難である。

0007

特公平6−8323号公報
特公平6−29271号公報
特公平6−4584号公報
特開平5−178876号公報
特開平6−80553号公報
特開平6−80576号公報
特開平6−9415号公報
特開平6−9416号公報
特開平3−68515号公報

先行技術

0008

「BIO INDUSTRY」、1991年、第8巻、p.346
「BIO INDUSTRY」、1991年、第11巻、p.632
「Science」、1985年、第228巻、p.1324
「炎症」、1984年、第4巻、p.437
「結合組織」、1994年、第25巻、p.243
「J. Cellar Physiology」、1994年、第160巻、p.275
「炎症」、1984年、第4巻、p.437
「結合組織」、1994年、第25巻、p.243
「FEBSLetters」、1994年、第347巻、p.95
「B.B.A.」、1990年、第172巻、p.70
「J. Clin. Invest.」、1992年、第90巻、p.1492

発明が解決しようとする課題

0009

したがって本発明の目的とするところは、ヒアルロン酸の異常分解が伴う疾患及びヒアルロン酸分解が生理的に正常時より亢進している歯肉炎、乾皮症、荒れ肌、乾燥肌等に対し予防・治療効果が期待でき、しかも直接線維芽細胞に作用する医薬組成物、ヒアルロン酸分解阻害剤及び荒れ肌又は乾燥肌防止剤並びに化粧料を提供するにある。

課題を解決するための手段

0010

上記の目的は、ケショウシメジ抽出物、又はケシウシメジに含まれる特定の化合物を含有することを特徴とする医薬組成物、ヒアルロン酸分解阻害剤、荒れ肌又は乾燥肌防止剤並びに化粧料によって達成できる。

発明の効果

0011

本発明により、ヒト結合組織に存在する細胞に作用し、ヒアルロン酸分解を阻害するヒアルロン酸分解阻害剤、ヒアルロン酸分解が生理的に正常時より亢進している疾患に優れた医薬品組成物、荒れ肌又は乾燥肌防止剤及び化粧料を提供できる。

0012

以下、本発明の構成について詳説する。

0013

本発明に用いられるケショウシメジ抽出物としては、キシメジ科、キシメジ属に属するケショウシメジ(Tricholoma orirubens)の抽出物、又はその乾燥エキス末が挙げられる。

0014

ケショウシメジ抽出物を製造する方法としては、例えばケショウシメジ子実体凍結乾燥物に対し重量比で5〜30倍の抽出溶剤を加え、通常15〜50℃で24時間〜1週間浸漬して抽出液を得る方法等が挙げられる。また、抽出液をろ過又は遠心分離して不溶物を除去し、次いで通常の濃縮手段、例えば減圧濃縮等して濃縮抽出物として得ることもできる。

0015

ケショウシメジ抽出物を製造する際に用いる抽出溶剤としては、例えば、水や、メタノールエタノール、1,3−ブチレングリコール等の水溶性有機溶剤、又はこれらの混合溶剤が挙げられる。更に酢酸エチル等の極性有機溶媒によって再抽出してもよい。

0016

ケショウシメジの乾燥エキス末を製造する方法としては、前記抽出物を通常の乾燥手段、例えば減圧乾燥噴霧乾燥又は凍結乾燥等により乾燥エキス末として得る方法等が挙げられる。

0017

本発明に用いられる下記一般式(1)及び(2)で示される化合物は、ケショウシメジ抽出物又は乾燥エキス末より得ることができる。

0018

0019

[但し、式中R1は、メチル基又はカルボキシル基であり、R1がメチル基の場合、R2はカルボキシル基であり、R1がカルボキシル基の場合、R2はメチル基である。]

0020

0021

尚、以下一般式(1)で示される化合物のうち、R1=CH3、R2=COOHのものをorirubenoneA、またR1=COOH、R2=CH3のものをorirubenoneBと称し、一般式(2)で示される化合物を、orirubenoneCと称する。

0022

本発明に係るorirubenoneA、B、Cを単離する方法としては、前記抽出物又は乾燥エキス末をメタノール等の有機溶剤で再抽出し、シリカゲルカラム等の分離手段で精製してorirubenoneA、B、C画分として得る、又は更にシリカゲルカラム等の分離手段を繰り返したり、HPLCを用いてorirubenoneA、B、Cを単離する方法等が挙げられる。

0023

本発明のヒアルロン酸分解阻害剤は、ヒアルロン酸の異常分解が亢進している疾患の改善・治療剤、又はヒアルロン酸分解が生理的に正常時より亢進している疾患に対して、優れた歯肉炎防止剤、荒れ肌又は乾燥肌防止剤として用いられる。更には、通常の医薬組成物、化粧料の有効成分として、その他、培養細胞系に添加して研究・試験用試薬等として用いることもできる。化粧料として用いる場合は、特に皮膚に適用する皮膚化粧料が望ましい。尚、本発明において化粧料とは入浴剤をも包含するものである。

0024

本発明において疾患とは、ヒアルロン酸分解が生理的に正常時より亢進しているか、又はヒアルロン酸が異常に分解している症状を言う。

0025

本発明においてヒアルロン酸の異常分解が伴う疾患とは、ヒアルロン酸の分解が患部で異常亢進している、肝炎、歯肉炎、リウマチ変形関節炎及び悪性腫瘍、また血清中ヒアルロン酸量が増大していることから患部でヒアルロン酸の分解が異常に亢進していると考えられる肝硬変移植拒否強皮症、並びに疾患によって臓器硬化する肝硬変、動脈硬化等の線維症、更にはヒアルロン酸分解の結果として患部で水分保持能力が低下している乾皮症、乾燥肌、荒れ肌、その他動脈硬化、腎炎ケロイド、過修復敗血症等の疾患を言う。

0026

本発明におけるヒアルロン酸異常分解疾患改善・治療剤とは、ヒアルロン酸の分解が異常に亢進した疾患を伴った患者に適用する薬剤を言う。

0027

ヒスタミンは線維芽細胞のヒアルロン酸分解を促進することが知られていることから(特開平8-225447号公報)、前記ヒアルロン酸の異常分解が伴う疾患の内、特に患者の血清中においてヒスタミン量が増大しているリウマチ、強皮症、ケロイド、悪性腫瘍、移植拒否に対しては、抗ヒスタミン剤との併用によって本発明の医薬組成物、ヒアルロン酸分解阻害剤は更に優れた効果が期待できる。

0028

本発明における防止剤とは、ヒアルロン酸の分解が生理的に正常時より亢進している症状者に適用するものを言い、荒れ肌及び乾燥肌等が挙げられる。尚、予防として該防止剤を正常人が使用することもできるが、ヒアルロン酸の分解が生理的に正常時より亢進している症状者が適用するのが特に好ましい。

0029

本発明のヒアルロン酸分解阻害剤及び防止剤の形態としては、適当な賦形剤担体希釈剤を用いて、錠剤液剤カプセル剤顆粒剤散剤軟膏剤貼付剤注射剤坐剤、入浴剤等の剤形とすることができ、またゲルクリームスプレー剤、貼付剤、ローションパック類乳液パウダー等の剤形が挙げられる。

0030

係る製剤の調製は常法によって行われ、例えば、固形製剤については用途によって通常の医薬添加物医薬部外品添加物食品添加物化粧品添加物等適宜選択でき、例えば、乳糖でんぷん結晶セルロースタルク等を用いて製剤化することができる。カプセル剤はそのようにして調製された細粒剤、散剤等を適当なカプセル充填して得ることができる。液剤は白糖カルボキシメチルセルロース等を含む水溶液に本発明の薬剤を溶解、又は懸濁することにより調製することができる。

0031

また本発明のヒアルロン酸分解阻害剤及び防止剤に使用される賦形剤又は補助剤としては、通常、化粧品医薬品、医薬部外品、食品等に使用されるもので良く、用途、剤形に応じて適宜選択され、特に限定されるものではない。例えばワセリンスクワラン等の炭化水素ステアリルアルコール等の高級アルコールミリスチン酸イソプロピル等の高級脂肪酸級アルキルエステルラノリン酸等の動物性油脂グリセリンプロピレングリコール等の多価アルコールグリセリン脂肪酸エステルモノステアリン酸ポリエチレングリコールポリエチレンアルキルエーテルリン酸等の界面活性剤パラオキシ安息香酸メチルパラオキシ安息香酸ブチル等の防腐剤樹脂、各種香料、各種色素クエン酸ナトリウム炭酸ナトリウム乳酸等の各種有機酸無機酸及びそれらの塩、水、及びエタノール等が挙げられる。

0032

本発明のヒアルロン酸分解阻害剤を培養細胞系において研究・試験用試薬として用いる場合、配合量としては、培養細胞により高分子ヒアルロン酸を産生させるときは、培養液中に1μmol/L以上含有されるのが好ましく、更に好ましくは10μmol/L〜10mmol/Lが望ましい。

0033

また本発明の医薬組成物、ヒアルロン酸分解阻害剤、荒れ肌又は乾燥肌防止剤、及び化粧料におけるケショウシメジ抽出物、及びorirubenoneA、B、Cの配合量としては、対象とする疾患の種類、程度、患者の年齢、体重、及び性別等種々の要因により異なり一概には規定できないが、適用する組成物の総量を100g基準として、0.0001g〜15gが好ましく、特に0.001g〜10gが好ましい。0.0001g未満では本発明の効果が得られない場合があり、15gを超えて配合しても配合量に見合った効果が得られない場合がある。尚、該抽出物においては上記数値は乾燥エキス末としての換算値を適用する。

0034

本発明の医薬組成物、ヒアルロン酸分解阻害剤、及び荒れ肌又は乾燥肌防止剤の投与方法としては、経口又は非経口投与が可能である。

0035

通常1日当たり投与量としては、経口投与では、orirubenoneA、B、Cの量として10μg〜10gが好ましく、特に50μg〜1gが好ましい。非経口投与では、500μg〜1gが好ましい。しかしながら、投与量は、目的、対象とする疾患の種類、程度、患者の年齢、体重、及び性別等により適宜変更されうるものであり、一概には規定できない。

0036

本発明において、結合組織に存在する線維芽細胞には、その細胞間マトリクスの成分であるヒアルロン酸を分解する作用があり、これをorirubenoneA、B、Cが抑制することが明らかになった。

0037

その結果、本発明に係るorirubenoneA、B、Cを含有するヒアルロン酸分解阻害剤、及び荒れ肌又は乾燥肌防止剤によってアレルギー性疾患はもとより、結合組織においてヒアルロン酸の異常分解が伴う疾患に対する治療が十分期待できる。

0038

以下、実施例、比較例により本発明を更に詳しく説明する。尚、実施例に先立ちヒアルロン酸分解阻害剤の効果を調べるための評価系について説明する。以下、ポリオキシエチレンをPOEと略記する。

0039

(1)MEM培地調製法
Minimum Essential Medium(大日本製薬社製、10−101)10.6gにそれぞれ終濃度として1%(V/V)Non Essential Amino Acid(大日本製薬社製、16−810)、1mmol/Lピルビン酸ナトリウム(大日本製薬社製、16−820)、1.2%(W/V)炭酸水素ナトリウム蒸留水を加えて1Lとした後、炭酸ガスを吹き込んでpHを約7にした(以下、MEM培地と略記する)。

0040

(2)ウシ胎仔血清(FBS)の非働化
FBS(Irvine Scientific社製)を56℃で30分間加熱処理した。

0041

(3)細胞添加用高分子トリチウムヒアルロン酸の調製方法
正常ヒト線維芽細胞株[デトロイト551株(ATCCCCL 110)]の細胞数を10%(V/V)の非働化FBSを含むMEM培地にて2×105個/mLに調整し、225cm2のフラスコに50mL入れ、3日間培養しコンフルエント状態にした。その後、ヒアルロン酸の前駆体であるトリチウムグルコサミン(American Radiolabeled Chemicals Inc.社製)を培養系に添加し(10μCi/mL)、更に3日間培養したのち、培養液からトリチウムラベルされたヒアルロン酸をUnderhill らの方法(J.Cell Biology,82巻,475頁,1979年)によって精製し、更にゲルろ過カラムにより分子量100万以上の高分子トリチウムヒアルロン酸(比放射活性0.1μCi/μg)を調製した。これを細胞培養系への添加用高分子トリチウムヒアルロン酸とした。

0042

(4)高分子トリチウムヒアルロン酸の添加培養
正常ヒト線維芽細胞株[デトロイト551株(ATCCCCL 110)]の細胞数を10%(V/V)の非働化FBSを含むMEM培地にて1.0×105個/mLに調整し、24穴プレートファルコン社製)に0.4mLずつ播種し、95%(V/V)空気−5%(V/V)炭酸ガスの雰囲気下、37℃で3日間静置培養し、更に、MEM培地のみに培地交換し、1日間培養した。その後、高分子トリチウムヒアルロン酸を含む(14000DPM/mL=233.3Bq)MEM培地を調製し、培地交換をし、3日間培養を行った。尚、培地交換時に各種評価を行う薬剤(試料)を添加した。

0043

(5)細胞による高分子トリチウムヒアルロン酸の分解評価
培養終了後、培養液を回収し、100℃で5分間加熱処理を行った後、培地1mLをセファロースCL−2Bカラム内径1cm、長さ60cm)にアプライし、以下の条件でゲルろ過を行った。
流速:0.6mL/min
分画:4mL/画分
分画総数:25
更に分子量100万以上のヒアルロン酸が溶出する画分5〜7の3本を集め、[3H]放射活性を測定し、分解したヒアルロン酸の量を求めた。更に、ヒアルロン酸分解率及び分解阻害率は以下の数1、数2によって求めた。

0044

(数1)
ヒアルロン酸分解率(%)=B/A×100
A=無添加時のヒアルロン酸分解量
B=薬剤添加によるヒアルロン酸分解量

0045

(数2)
ヒアルロン酸分解阻害率(%)=(1−B/A)×100
A=無添加時のヒアルロン酸分解量
B=薬剤添加によるヒアルロン酸分解量

0046

実施例1(ケショウシメジ抽出物の調製)
ケショウシメジの子実体8.5kgからメタノールで抽出を行った。またその残渣から85%メタノールで抽出を行い、更にその残渣からアセトンで抽出を行った。得られた抽出液を混合後、減圧濃縮し、クロロホルムと蒸留水で溶媒分画した。水可溶部は更に酢酸エチルと蒸留水で溶媒分画し、酢酸エチル可溶性画分A(3.4g)を得た。

0047

実施例2
上記実施例1の酢酸エチル可溶性画分Aのうち1.5gをシリカゲル(silica gel 60N,内径4cm,長さ50cm)カラムに供与し、展開溶媒としてクロロホルム/アセトン(10/0,7/3,3/7)、クロロホルム/メタノール(9/1,5/5,0/10)で展開し、9画分を得、第5画分を減圧濃縮し370.7mgを得た。

0048

実施例3
上記実施例2(370.7mg)をODS(ULTRA PACKODS−S−50D,YAMAZEN,内径5cm,長さ30cm)カラムに供与し、展開溶媒として60%メタノールで展開し、14画分を得、第6画分を減圧濃縮し45.6mgを得た。

0049

実施例4(orirubenoneA)及び実施例5(orirubenoneB)の調製
上記実施例3(45.6mg)をHPLC(Grand PackODS−A S−5 YC,MASIS,内径2cm,長さ25cm)に供与し、60%メタノールで分画し、3画分を得、第2画分を減圧濃縮し18.5mgのorirubenoneA、B含有画分を得た。これをpreparativeTLC(C18 J.T.Baker,2.5×8.0cm)に供与し、60%メタノールで分画し、5画分を得、第3画分を減圧濃縮し3.6mgのorirubenoneA、及び第2画分を減圧濃縮し2.5mgのorirubenoneBを得た。

0050

そして下記に示すNMRシグナル日本電子社製、JEOL−LAMBDA)及びマススペクトル(日本電子社製、JOEL−DX303HF)により、一般式(1)で示されるorirubenoneA、Bであることを確認した。

0051

orirubenoneAデータ
1H−NMR(CD3OD) δ;1.85(s),2.11(s),2.40(t,J=6.9Hz),2.48(dt,J=6
.7,6.9Hz),6.28(s),6.62(s),6.74(t,J=6.7Hz),7.17(s)
13C−NMR(CD3OD) δ;12.9,19.5,27.7,40.7,104.1,113.8,116.0,122.0,131.2,139.3,140.9,155.7,157.2,160.7,173.0,196.5
FAB−MS : m/z 307([M+H]+)

0052

orirubenoneBデータ
1H−NMR(CD3OD) δ;1.84(s),2.04(s),2.40(t,J=5.5Hz),2.41(dt,J=5.8,5.5Hz),6.25(s),6.53(s),6.55(t,J=5.8Hz),7.17(s)
13C−NMR(CD3OD) δ;13.7,19.3,27.3,40.6,104.1,111.3,116.0,122.8,134.9,137.3,139.5,155.8,156.1,160.5,176.6,197.1

0053

実施例6
また上記実施例1の酢酸エチル可溶性画分Aのうち1.5gをシリカゲル(silica gel 60N,内径4cm,長さ50cm)カラムに供与し、展開溶媒としてクロロホルム/アセトン(10/0,7/3,3/7)、クロロホルム/メタノール(9/1,5/5,0/10)で展開し、9画分を得、第5画分を減圧濃縮し370.7mgを得た。

0054

実施例7
上記実施例7(370.7mg)をODS(ULTRA PACKODS−S−50D,YAMAZEN,内径5cm,長さ30cm)カラムに供与し、展開溶媒として60%メタノールで展開し、14画分を得、第4画分を減圧濃縮し27.4mgを得た。

0055

実施例8(orirubenoneC)の調製
上記実施例8(27.4mg)をHPLC(Grand PackODS−A S−5 YC,MASIS,内径2cm,長さ25cm)に供与し、40%メタノールで分画し、3画分を得、第2画分を減圧濃縮し10.1mgのorirubenoneCを得た。

0056

そして下記に示すNMRシグナル(日本電子社製、JEOL−LAMBDA)により、一般式(2)で示されるorirubenoneCであることを確認した。

0057

orirubenoneCデータ
1H−NMR(CD3OD) δ;1.39(s),1.74(m),1.78(s),1.88(m),2.33(m),2.58(d,J=16.5Hz),2.71(d,J=16.5Hz),6.31(s),6.73(m),7.13(s)
13C−NMR(CD3OD) δ;12.4,23.9,24.0,38.7,47.9,81.7,104.7,111.2,113.5,129.6,141.7,142.6,156.2,157.1,171.9,193.5

0058

実施例1〜8、比較例3
実施例1〜8それぞれ50mgをDMSO1mLに溶解し、それぞれのDMSO溶液を調製した。また、比較例3として従来知られている牛精巣由来ヒアルロニダーゼの阻害剤であるグリチルリチン[炎症、4巻、NO4、437(1984)]0.18gを水10gに溶解し、水溶液を調製した。

0059

試験
実施例1〜8、比較例1(水溶液)、比較例2(DMSOのみ)並びに比較例3を用いて、前述した(5)の方法により、高分子トリチウムヒアルロン酸の分解を調べ、ヒアルロン酸分解率及びヒアルロン酸分解阻害率を前記数1、数2より算出した。結果を表2に示す。

0060

0061

その結果、実施例1〜8のorirubenoneA、B、Cを含むケショウシメジ抽出物、orirubenoneA、B、C画分、いずれの薬剤においてもヒアルロン酸分解の阻害効果が認められた。また比較例3に示した牛精巣由来ヒアルロニダーゼの阻害剤であるグリチルリチンの添加は、ヒトの細胞培養系である本評価系において全く効果がないことがわかった。

0062

この結果からケショウシメジ抽出物、及びorirubenoneA、B、Cは、ヒトのヒアルロン酸分解抑制剤として有効である。また本発明のヒアルロン酸分解抑制剤はヒアルロン酸分解が異常に亢進している疾患に有効であると考えられる。

0063

実施例9〜12(錠剤)

0064

0065

上記の各成分を均一に混合し、常法に従って、1錠170mgとなるように打錠し、錠剤を調製した。

0066

実施例13〜16(カプセル剤)

0067

0068

上記の各成分を均一に混合し、常法に従って、混合物の150mgを3号硬カプセルに充填した。

0069

実施例17〜20(液剤)

0070

0071

精製水に上記の各成分を溶解し、攪拌均一化してシロップ剤とした。

0072

実施例21〜24(クリーム)

0073

0074

成分(A)を80℃で均一に混合溶解した後、それに成分(B)を混合溶解した(混合液I)。これとは別に、成分(D)を80℃で均一に混合溶解した後、それに成分(C)を混合溶解した(混合液II)。次に、混合液Iに、徐々に混合液IIを加えて、充分攪拌しながら30℃まで冷却し、クリームを得た。

0075

実施例25〜27(ローション)

0076

0077

各成分を混合溶解して、ローションを調製した。

0078

実施例28〜30(入浴剤)

0079

0080

各成分を混合し、入浴剤を調製した。なお、この入浴剤は使用時に約3000倍に希釈される。

0081

実施例31〜32(練歯磨

0082

0083

常法に従い、水、グリセリン、カラギナンサッカリン、パラオキシ安息香酸ブチル、クロルヘキシジンジグリコネート、香料及びエルゴステロール配糖体誘導体を計量し、混合して粘結剤膨潤させたのち、第2リン酸カルシウムラウリル硫酸ナトリウムを加え、更によく混合し脱泡したのち、チューブに充填して練歯磨を得た。

0084

実施例33〜34(洗口剤

0085

0086

常法に従い、上記組成からなる洗口剤を調製した。

0087

実施例35〜38(関節注入剤

0088

0089

記載された成分の水溶液を加熱または濾過滅菌し、注射シリンジに2.5mLずつ分注し、関節注入剤を調製した。

実施例

0090

尚、上記実施例25〜30において用いた香料は、下記香料処方のものである。

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