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技術 発電設備付き廃棄物処理施設の運転方法

出願人 株式会社タクマ
発明者 川井美久鮎川大祐
出願日 2008年1月9日 (12年10ヶ月経過) 出願番号 2008-002351
公開日 2009年7月23日 (11年3ヶ月経過) 公開番号 2009-162452
状態 特許登録済
技術分野 特殊なサイクルを用いた機関設備 他に分類されない燃焼 廃ガスボイラ・燃焼式ボイラの制御 蒸気発生一般 固体廃棄物の処理
主要キーワード 処理熱量 搬入量 運転停止期間 湿式洗浄塔 未燃損失 発電機容量 年間計画 施設規模
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

複数炉による効率的な運転を行うことによって、年間の総発電量の減少を抑えて発電量の増大を図ると共に、廃棄物の年間処理量又は廃棄物の発熱量が少ない場合でも発電を行えるようにする。

解決手段

廃棄物を複数の廃棄物処理炉により焼却処理又は熱分解処理若しくは溶融処理し、各廃棄物処理炉1からの燃焼排ガスボイラ2へ導いて蒸気を発生させると共に、発生した蒸気を過熱器10により過熱して過熱蒸気を生成し、当該過熱蒸気を共通の蒸気タービン11及び発電機12から成る発電設備13に導いて発電するようにした複数炉で構成された発電設備付き廃棄物処理施設に於いて、各廃棄物処理炉1の運転負荷定格運転よりも下げて各廃棄物処理炉1を廃棄物の処理量に応じて部分負荷運転し、複数炉による運転日数を増やして発電量の増大を図る。

概要

背景

一般に、都市ごみ産業廃棄物等の廃棄物を焼却処理するごみ焼却炉や廃棄物を熱分解処理して溶融する熱分解ガス化溶融炉等の廃棄物処理炉を備えた廃棄物処理施設は、施設規模計画時に将来の人口増加災害時等を予測して計画しているため、年間の廃棄物の計画処理量よりも実際に処理している廃棄物の処理量が少ないことが多い。
このことから、通常2炉又は3炉で構成されている廃棄物処理施設の運転形態として、2炉で構成されている廃棄物処理施設では1炉定格運転、3炉で構成されている廃棄物処理施設では2炉定格運転又は1炉定格運転で運営されている期間が長くなる。

又、最近の廃棄物処理施設に於いては、廃棄物からのエネルギー回収手段として蒸気タービン及び発電機等から成る発電設備付設されることが多くなって来ている(例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3参照)。廃棄物処理施設に付設される発電設備の容量は、最大定格処理負荷を基準に決定していることが多い。

しかし、実際の廃棄物の処理量は、年間の廃棄物の計画処理量よりも少ないため、発電設備付き廃棄物処理施設の年間の総発電量は、年間計画処理時の発電量よりかなり減少することになる。

例えば、廃棄物処理施設の1日当たりの廃棄物の計画処理量が240tで、廃棄物処理炉が2炉で構成されている場合には、1炉当たりの廃棄物の定格処理量は120t/日である。
通常廃棄物処理施設に於いては、1年間の1炉当たりの運転日数を280日とする場合が多く、2炉で構成されている廃棄物処理施設では、1年間で67,200t(280日×120t/日・炉×2炉)の処理が可能となる。
又、2炉で構成されている廃棄物処理施設に於いては、蒸気タービン、発電機、空気圧縮機廃水処理設備、純水設備等の共通系設備・機器メンテナンス等による共通休炉(2炉とも休炉)を年間20日程度としたとき、2炉による運転が215日、1炉による運転が65日の運転形態となり、各炉のメンテナンス等は夫々炉停止時の65日間の間に行う(図3参照)。

しかし、実際の廃棄物処理施設の処理量は、施設規模計画時に人口増加や災害等による廃棄物の増加を見込んでいるため、年間の廃棄物の計画処理量よりも少なくなり、年間の廃棄物の計画処理量の80%程度の53,760t/年となる。この場合、共通休炉(2炉とも休炉)を施設規模計画と同様に20日と考えると、廃棄物処理施設の運転形態は、2炉による定格運転が103日、1炉による定格運転が121日となる(図4参照)。
このように、2炉で構成されている発電設備付き廃棄物処理施設に於いては、廃棄物の実際の年間処理量が定格処理量より少ない場合には、上記のように2炉による運転日数を低減させて廃棄物の処理を行っている。

ところで、通常都市ごみ等の一般廃棄物の場合、季節変動収集形態により処理する廃棄物の性状の変動を考慮し、廃棄物の発熱量の最大値基準値の比は1.5倍であることが多い。
又、発電設備容量を最大負荷時(2炉による定格運転)で選定した場合、処理している廃棄物の発熱量が基準程度で1炉による運転の時には、発電機負荷は定格の1/3程度になり、運転時の廃棄物の性状の変動(ごみ質の変動)を考慮すれば、発電機のターンダウンの関係上、発電できない場合がある。

従って、2炉で構成されている発電設備付き廃棄物処理施設に於いては、次のような発電量の低下事態が発生する。
即ち、2炉構成の発電設備付きの廃棄物処理施設は、廃棄物の定格処理量に合わせて炉の運転日数を設定するため、2炉による運転日と1炉による運転日のパターンとなる。その結果、共通の設備である発電設備は、入口側の蒸気量が100%又は50%程度の変動の激しい運転になり、年間を通じての発電量が少なくなる。
又、廃棄物の発熱量が高い場合で且つ2炉定格運転で発電機容量を設定した場合、低質ごみから基準ごみのごみ質の廃棄物を処理する際、1炉による運転時には発電が行えない場合がある。

特開平10−26010号公報
特開平10−238732号公報
特開2002−250513号公報

概要

複数炉による効率的な運転を行うことによって、年間の総発電量の減少を抑えて発電量の増大をると共に、廃棄物の年間処理量又は廃棄物の発熱量が少ない場合でも発電を行えるようにする。 廃棄物を複数の廃棄物処理炉により焼却処理又は熱分解処理若しくは溶融処理し、各廃棄物処理炉1からの燃焼排ガスボイラ2へ導いて蒸気を発生させると共に、発生した蒸気を過熱器10により過熱して過熱蒸気を生成し、当該過熱蒸気を共通の蒸気タービン11及び発電機12から成る発電設備13に導いて発電するようにした複数炉で構成された発電設備付き廃棄物処理施設に於いて、各廃棄物処理炉1の運転負荷を定格運転よりも下げて各廃棄物処理炉1を廃棄物の処理量に応じて部分負荷運転し、複数炉による運転日数を増やして発電量の増大をる。

目的

本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、複数炉による効率的な運転を行うことによって、年間の総発電量の減少を抑えて発電量の増大を図ると共に、廃棄物の年間処理量又は廃棄物の発熱量が少ない場合でも発電を行えるようにした発電設備付き廃棄物処理施設の運転方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
1件

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請求項1

廃棄物を複数の廃棄物処理炉により焼却処理又は熱分解処理若しくは溶融処理し、各廃棄物処理炉からの燃焼排ガスボイラへ導いて蒸気を発生させると共に、発生した蒸気を過熱器により過熱して過熱蒸気を生成し、当該過熱蒸気を共通の蒸気タービン及び発電機から成る発電設備に導いて発電するようにした複数炉で構成された発電設備付き廃棄物処理施設に於いて、各廃棄物処理炉の運転負荷定格負荷よりも下げて各廃棄物処理炉を廃棄物の処理量に応じて部分負荷運転し、複数炉による運転日数を増やして発電量の増大を図るようにしたことを特徴とする発電設備付き廃棄物処理施設の運転方法

請求項2

発電設備の発電機に高圧受電で済む発電機容量の小さい発電機を使用し、発電機容量の小さい発電設備で発電するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の発電設備付き廃棄物処理施設の運転方法。

技術分野

0001

本発明は、都市ごみ産業廃棄物等の廃棄物をごみ焼却炉熱分解ガス化溶融炉、直接溶融炉等の廃棄物処理炉により焼却処理又は熱分解処理若しくは溶融処理し、廃棄物処理炉で発生した燃焼排ガスボイラへ導いて蒸気を発生させると共に、発生した蒸気を過熱器により過熱して過熱蒸気とした後、当該過熱蒸気を蒸気タービン及び発電機から成る発電装置へ導いて発電するようにした発電設備付き廃棄物処理施設運転方法係り、特に、複数炉で構成されている発電設備付き廃棄物処理施設に於いて、各廃棄物処理炉運転負荷定格運転よりも下げて各廃棄物処理炉を廃棄物の処理量に応じて部分負荷運転し、複数炉による運転日数を増やすことによって、発電量の増大を図るようにした発電設備付き廃棄物処理施設の運転方法に関するものである。

背景技術

0002

一般に、都市ごみや産業廃棄物等の廃棄物を焼却処理するごみ焼却炉や廃棄物を熱分解処理して溶融する熱分解ガス化溶融炉等の廃棄物処理炉を備えた廃棄物処理施設は、施設規模計画時に将来の人口増加災害時等を予測して計画しているため、年間の廃棄物の計画処理量よりも実際に処理している廃棄物の処理量が少ないことが多い。
このことから、通常2炉又は3炉で構成されている廃棄物処理施設の運転形態として、2炉で構成されている廃棄物処理施設では1炉定格運転、3炉で構成されている廃棄物処理施設では2炉定格運転又は1炉定格運転で運営されている期間が長くなる。

0003

又、最近の廃棄物処理施設に於いては、廃棄物からのエネルギー回収手段として蒸気タービン及び発電機等から成る発電設備付設されることが多くなって来ている(例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3参照)。廃棄物処理施設に付設される発電設備の容量は、最大定格処理負荷を基準に決定していることが多い。

0004

しかし、実際の廃棄物の処理量は、年間の廃棄物の計画処理量よりも少ないため、発電設備付き廃棄物処理施設の年間の総発電量は、年間計画処理時の発電量よりかなり減少することになる。

0005

例えば、廃棄物処理施設の1日当たりの廃棄物の計画処理量が240tで、廃棄物処理炉が2炉で構成されている場合には、1炉当たりの廃棄物の定格処理量は120t/日である。
通常廃棄物処理施設に於いては、1年間の1炉当たりの運転日数を280日とする場合が多く、2炉で構成されている廃棄物処理施設では、1年間で67,200t(280日×120t/日・炉×2炉)の処理が可能となる。
又、2炉で構成されている廃棄物処理施設に於いては、蒸気タービン、発電機、空気圧縮機廃水処理設備、純水設備等の共通系設備・機器メンテナンス等による共通休炉(2炉とも休炉)を年間20日程度としたとき、2炉による運転が215日、1炉による運転が65日の運転形態となり、各炉のメンテナンス等は夫々炉停止時の65日間の間に行う(図3参照)。

0006

しかし、実際の廃棄物処理施設の処理量は、施設規模計画時に人口増加や災害等による廃棄物の増加を見込んでいるため、年間の廃棄物の計画処理量よりも少なくなり、年間の廃棄物の計画処理量の80%程度の53,760t/年となる。この場合、共通休炉(2炉とも休炉)を施設規模計画と同様に20日と考えると、廃棄物処理施設の運転形態は、2炉による定格運転が103日、1炉による定格運転が121日となる(図4参照)。
このように、2炉で構成されている発電設備付き廃棄物処理施設に於いては、廃棄物の実際の年間処理量が定格処理量より少ない場合には、上記のように2炉による運転日数を低減させて廃棄物の処理を行っている。

0007

ところで、通常都市ごみ等の一般廃棄物の場合、季節変動収集形態により処理する廃棄物の性状の変動を考慮し、廃棄物の発熱量の最大値基準値の比は1.5倍であることが多い。
又、発電設備容量を最大負荷時(2炉による定格運転)で選定した場合、処理している廃棄物の発熱量が基準程度で1炉による運転の時には、発電機負荷は定格の1/3程度になり、運転時の廃棄物の性状の変動(ごみ質の変動)を考慮すれば、発電機のターンダウンの関係上、発電できない場合がある。

0008

従って、2炉で構成されている発電設備付き廃棄物処理施設に於いては、次のような発電量の低下事態が発生する。
即ち、2炉構成の発電設備付きの廃棄物処理施設は、廃棄物の定格処理量に合わせて炉の運転日数を設定するため、2炉による運転日と1炉による運転日のパターンとなる。その結果、共通の設備である発電設備は、入口側の蒸気量が100%又は50%程度の変動の激しい運転になり、年間を通じての発電量が少なくなる。
又、廃棄物の発熱量が高い場合で且つ2炉定格運転で発電機容量を設定した場合、低質ごみから基準ごみのごみ質の廃棄物を処理する際、1炉による運転時には発電が行えない場合がある。

0009

特開平10−26010号公報
特開平10−238732号公報
特開2002−250513号公報

発明が解決しようとする課題

0010

本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、複数炉による効率的な運転を行うことによって、年間の総発電量の減少を抑えて発電量の増大を図ると共に、廃棄物の年間処理量又は廃棄物の発熱量が少ない場合でも発電を行えるようにした発電設備付き廃棄物処理施設の運転方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0011

上記目的を達成するために、本発明の請求項1の発明は、廃棄物を複数の廃棄物処理炉により焼却処理又は熱分解処理若しくは溶融処理し、各廃棄物処理炉からの燃焼排ガスをボイラへ導いて蒸気を発生させると共に、発生した蒸気を過熱器により過熱して過熱蒸気を生成し、当該過熱蒸気を共通の蒸気タービン及び発電機から成る発電設備に導いて発電するようにした複数炉で構成された発電設備付き廃棄物処理施設に於いて、各廃棄物処理炉の運転負荷を定格負荷よりも下げて各廃棄物処理炉を廃棄物の処理量に応じて部分負荷運転し、複数炉による運転日数を増やして発電量の増大を図るようにしたことに特徴がある。

0012

又、本発明の請求項2の発明は、発電設備の発電機に高圧受電で済む発電機容量の小さい発電機を使用し、発電機容量の小さい発電設備で発電するようにしたことに特徴がある。

発明の効果

0013

本発明は、各廃棄物処理炉の運転負荷を定格負荷よりも下げて各廃棄物処理炉を廃棄物の処理量に応じて部分負荷運転し、複数炉による運転日数を増やすようにしているため、共通の発電設備からの発電量が増大することになる。
又、本発明は、発電設備の発電機に高圧受電で済む発電機容量の小さい発電機を使用し、発電機容量の小さい発電設備で発電するようにしているため、発電量をより一層増大させることができると共に、イニシャルコスト等のコスト低減を図れる。
更に、本発明は、発電機容量の小さい発電設備で発電するようにしているため、廃棄物の年間処理量又は廃棄物の発熱量が少ない場合でも発電機のターンダウンを回避できて発電を行うことができ、発電量がより増大することになる。

発明を実施するための最良の形態

0014

以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の方法を実施する複数炉で構成された発電設備付き廃棄物処理施設を示し、当該発電設備付き廃棄物処理施設は、廃棄物を焼却処理する2基のストーカ式焼却炉1と、各ストーカ式焼却炉1の下流側に接続され、各ストーカ式焼却炉1で発生した燃焼排ガスから熱エネルギーを回収して蒸気を発生するボイラ2と、各ボイラ2の下流側に設置され、燃焼排ガスから更に熱エネルギーを回収するエコノマイザー3と、各エコノマイザー3の下流側に設置され、燃焼排ガスに冷却水噴射して燃焼排ガスを冷却する減温塔4と、各減温塔4の下流側に設置され、排ガスに含まれている煤塵を除去するバグフィルター5と、各バグフィルター5の下流側に設けられ、各ストーカ式焼却炉1内の燃焼排ガスを誘引する誘引通風機6と、各誘引通風機6の下流側に設置され、排ガス中の酸性ガスを除去する湿式洗浄塔7と、各湿式洗浄塔7の下流側に設置され、減温した排ガスを加熱して排ガスの白煙化を防止するガス再加熱器8と、各ガス再加熱器8の下流側に設けられ、排ガスを大気中へ放出する煙突9と、各ストーカ式焼却炉1の出口側に設けられ、各ボイラ2で発生した蒸気を更に過熱する過熱器10と、各過熱器10からの過熱蒸気により駆動される蒸気タービン11及び蒸気タービン11により駆動されて電力を発生する発電機12から成る発電設備13(この発電設備13は共通の設備となっている)とから構成されている。

0015

而して、この発電設備3付き廃棄物処理施設に於いては、各ストーカ式焼却炉1内で発生した燃焼排ガスを夫々ボイラ2へ導いて蒸気を発生させると共に、発生した蒸気を過熱器10により更に過熱して過熱蒸気を生成し、当該過熱蒸気を共通のアキュムレータ14を介して同じく共通の発電設備13へ導いて発電するようになっている。尚、発電設備13で得られた電力は、廃棄物処理施設内消費される他、余剰の電力は電力会社に売電されている。
又、発電設備13の蒸気タービン11を通過した蒸気は、復水器15で復水された後、復水タンク16から脱気器17を経て給水ポンプ18により各エコノマイザー3に給水され、各ストーカ式焼却炉1のボイラ2へ還流されるようになっている。

0016

前記発電設備付き廃棄物処理施設は、1日当たりの廃棄物の計画処理量が240tで、1炉当たりの定格処理量が120t/日となるように計画されており、年間の1炉当たりの運転日数を280日とし、1年間で67,200tの廃棄物を焼却処理できる施設に構成されている。

0017

ところで、前記発電設備付き廃棄物処理施設は、実際の廃棄物の年間処理量が計画処理量(67,200t)の80%の場合、廃棄物の年間処理量が53,760tとなり、発電設備13、空気圧縮機、廃水処理設備、純水設備等の共通系設備・機器のメンテナンス等による共通休炉(2炉とも休炉)を20日と考えると、2炉による定格運転が103日、1炉による定格運転が121日の運転形態となる。

0018

しかし、前記発電設備付き廃棄物処理施設は、各ストーカ式焼却炉1の運転負荷を定格負荷よりも下げて各ストーカ式焼却炉1を廃棄物の処理量に応じて部分負荷運転し、2炉による運転日数を増やして発電量の増大を図るようにしている。このとき、各ストーカ式焼却炉1の部分負荷運転は、2炉による運転をなるべく長く継続できるようにした部分負荷運転となっている。

0019

この実施の形態に於いては、発電設備付き廃棄物処理施設は、各ストーカ式焼却炉1の運転負荷を定格運転の80%の部分負荷運転とし、1炉当たりの廃棄物の処理量を96t/日(120t/日×80/100)とすることで、2炉による運転日数を増やしている。
即ち、この発電設備付き廃棄物処理施設は、2炉による運転日数が215日、1炉による運転日数が65日の運転形態になっており、共通休炉を20日とすると共に、各炉の運転停止期間を夫々65日とし、この間に各炉のメンテナンスを行うようになっている。

0020

又、この発電設備付きの廃棄物処理施設は、過去の廃棄物の搬入実績、過去の廃棄物の発熱量実績、ごみピット(図示省略)のレベルボイラ蒸発量を基に適切な部分負荷運転を自動的に行うようになっている。

0021

図2は上述した発電設備付き廃棄物処理施設の部分負荷運転制御の概要を示すフローチャート図であり、炉への投入熱量を一定化する例を示したものである。
年間の廃棄物総投入熱量Nは、過去の廃棄物搬入実績Wと過去の廃棄物発熱量実績Qとを基に計算されている。
又、過去の廃棄物搬入実績Wは、廃棄物処理施設に設置した計量機により廃棄物の量を計量し、その計量結果記憶装置に日毎、月毎、年間の搬入量を入力することにより得られる。
更に、過去の廃棄物発熱量Qは、(ボイラ吸収熱量+排ガス持ち出し熱量+未燃損失+ボイラ燃焼炉放熱損失)/ごみ処理量等で計算される。個々の計算については、従来公知であるので割愛する。
従って、年間の廃棄物総投入熱量Nは、年間の廃棄物搬入量W×年間の平均廃棄物発熱量Qとなる。
そして、年間の廃棄物総投入熱量Nを平準化した年間の炉運転日数(なるべく2炉運転が継続できるようにした処理負荷での運転日数)で割り戻すことにより、炉1日当たりの処理熱量Gが計算される。この例では、廃棄物のモデル処理計画を2炉による運転日数を215日、1炉による運転日数を130日としている。
炉の処理量Lは、過去の発熱量G及び現在の発熱量qから算定される。これを基に処理負荷を設定し、ボイラ蒸発量の設定を行う。この設定は、日毎、週毎、月毎であっても良い。又、ボイラ蒸発量の制御は、従来から廃棄物の炉への供給量制御及び燃焼用空気投入制御により行う。
処理負荷設定の結果、現在のごみピット(図示省略)内の廃棄物のレベルをフィードバックし、ごみピット内の廃棄物のレベルがモデル処理計画から求めたごみピット内の廃棄物のレベルより下がる場合には、設定値を下げ、又、ごみピット内の廃棄物のレベルがモデル処理計画から求めたごみピット内の廃棄物のレベルより上がる場合には、設定値をあげる等の補正を行う。
これらの制御/演算を行うことにより、年間を通じて2炉での安定した部分負荷運転が実現され、発電量が増大することになる。

0022

尚、図2のフローチャート図は、炉への投入熱量を一定化する例を示したものであるが、簡単に処理量を一定化することも含んでいる。又、フローの熱量の項を削除すると、重量負荷一定運転となる。

0023

下記の表1は、廃棄物処理施設に発電機容量が2,900kWの発電機12を設置し、炉を定格運転した場合と炉を部分負荷運転(定格運転の80%)した場合の余剰電力試算を行ったものである。炉が定格運転のときには、廃棄物の処理量を1日当たり120tとし、炉が部分負荷運転のときには、廃棄物の処理量を1日当たり96tとして計算している。
表1からも明らかなように、廃棄物処理施設に発電機容量が2,900kWの発電機12を設置した場合、炉を定格運転するよりも炉を部分負荷運転した方が1年間で余剰電力量が503GW上昇することになる。

0024

0025

又、発電設備付き廃棄物処理施設に於いては、発電機容量が3,000kW程度の発電機12を設置した廃棄物処理施設では、施設計画時に特別高圧電線からの引き込み工事費が嵩むため、イニシャルコストの低減を考慮し、特別高圧受電を避けて安価な高圧受電で済む発電機容量が2,000kW以下の1,990kW程度の発電機12を設置することが多い。

0026

下記の表2は、廃棄物処理施設に発電機容量が1,990kWの発電機12を設置し、炉を定格運転した場合と炉を部分負荷運転(定格運転の80%)した場合の余剰電力の試算を行ったものである。炉が定格運転のときには、廃棄物の処理量を1日当たり120tとし、炉が部分負荷運転のときには、廃棄物の処理量を1日当たり96tとして計算している。
表2からも明らかなように、廃棄物処理施設に発電機容量が1,990kWの発電機12を設置した場合、炉を定格運転するよりも炉を部分負荷運転した方が1年間で余剰電力量が1,050GW上昇し、発電機容量が小さい方が発電量がより一層増大することになる。

0027

0028

このように、複数炉により構成された発電設備付き廃棄物処理施設に於いては、各廃棄物処理炉の運転負荷を定格運転よりも下げて各廃棄物処理炉を廃棄物の処理量に応じて部分負荷運転し、2炉による運転日数を増やすことによって、発電量を増大させることができる。
又、発電設備13の発電機12に特別高圧受電を避けて高圧受電で済む発電機12を使用し、発電機容量の小さい発電機12で発電している場合には、発電量をより一層増大させることができると共に、イニシャルコスト等のコスト低減を図れる。
更に、発電機容量の小さい発電機12で発電するようにしているため、廃棄物の年間処理量又は廃棄物の発熱量が少ない場合でも発電機12のターンダウンを回避することができ、発電を行うことができる。

0029

尚、上記の実施の形態に於いては、廃棄物をストーカ式焼却炉1で焼却処理するようにしたが、他の実施の形態に於いては、廃棄物を流動床式焼却炉で焼却処理するようにしても良く、或いは、廃棄物を熱分解ガスガス化溶融炉や直接溶融炉等で熱分解処理又は溶融処理するようにしても良い。この場合も、廃棄物を焼却処理した場合と同様の作用効果を奏することができる。

図面の簡単な説明

0030

本発明の方法を実施する発電設備付き廃棄物処理施設の概略系統図である。
図1に示す発電設備付き廃棄物処理施設の部分負荷運転制御の概要を示すフローチャート図である。
2炉で構成された廃棄物処理施設の計画時の運転形態を示す説明図である。
2炉で構成された廃棄物処理施設の実際の運転形態を示す説明図である。

符号の説明

0031

1は廃棄物処理炉、2はボイラ、10は過熱器、11は蒸気タービン、12は発電機、13は発電設備。

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