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技術 冷間圧延における潤滑油供給方法

出願人 JFEスチール株式会社
発明者 藤田昇輝木島秀夫
出願日 2007年12月13日 (13年0ヶ月経過) 出願番号 2007-321568
公開日 2009年7月2日 (11年5ヶ月経過) 公開番号 2009-142842
状態 特許登録済
技術分野 圧延ロール・圧延スタンド・圧延機の駆動 圧延機に特に連結された素材の表面処理装置
主要キーワード 下方噴射 分離水分 分離油分 エアパージ装置 噴射面積 油水混合物 形状アクチュエータ 気体冷却
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

循環式圧延油供給方式圧延油が供給される冷間タンデム圧延において、高速圧延が求められる材料の増加に適切に対応することを可能とする潤滑油供給方法を提供することを目的とするものである。

解決手段

循環使用される第1のエマルション圧延油16の一部を油水分離槽15によって分離して低濃度エマルション16aと高濃度エマルション16bとを得、その低濃度エマルション16aと高濃度エマルション16bを用いて、第1のエマルション圧延油16より低濃度の第2のエマルション圧延油17と、第1のエマルション圧延油16より高濃度の第3のエマルション圧延油18とを作成し、作成した第2のエマルション圧延油17を最終スタンド(第5スタンド)のワークロールに供給するとともに、作成した第3のエマルション圧延油を最終スタンド(第5スタンド)の入側に供給する。

概要

背景

鋼板冷間圧延する際には、圧延中の鋼板とロールとの間に生ずる摩擦を低減させるための潤滑剤として、また、圧延時に生ずる摩擦発熱および加工発熱により高温となったロールならびに鋼板の冷却を行うための冷却剤として潤滑油が用いられる。ここで、通常の冷間圧延においては、前記潤滑油としてエマルション圧延油(以下、単に「エマルション」とも呼ぶ)が用いられる。なお、エマルションとは、圧延油粒子が水に安定して懸濁した状態の混合液体をいう。エマルションは濃度及び平均粒径特徴づけられる。エマルションの濃度とは、エマルション全質量中の油分質量の比率である。平均粒径とは、エマルション中の圧延油の平均粒子径である。また、エマルションを作成するためには界面活性剤を添加する。その添加量圧延油量に対する質量濃度対油濃度)で所定量添加し、攪拌器及びポンプによるせん断を加えることによりエマルションの平均粒径を調整する。

冷間圧延時における前記エマルション圧延油の供給方式としては、エマルション圧延油を循環使用しない直接給油方式(ダイレクト方式)、エマルション圧延油を循環させながら潤滑と冷却を行う循環給油方式リサーキュレーション方式)、およびその折衷であるハイブリッド方式が知られている。

ここで、循環給油方式とは、圧延油を濃度1〜5質量%程度に希釈し、界面活性剤を用いて水に油が分散したO/Wエマルションにしたエマルション圧延油を循環使用する方式をいう。循環給油方式では、各スタンドロールバイト入側において潤滑のための圧延油を供給するための供給手段を備えると共に、圧延ロール冷却用の圧延油を供給するための供給手段を備えるのが通常であり、前記潤滑用と冷却用とを同一のエマルション圧延油によって行うものである。

一方で、近年、生産性向上のため、時間あたり圧延重量の劣る薄物材高速圧延志向されている。これらの動向に対し、従来の循環式圧延油供給方式では潤滑不足となり、チャタリングと呼ばれる圧延機振動や、ヒートスクラッチと呼ばれる焼きつきに起因する表面疵が発生する。従来、潤滑不足を解消する手段は種々開発されているが、同時に高速圧延領域ではロール周速が速い為、単位時間あたりにワークロール噴射される冷却用エマルション量が減少し、サーマルクラウンと呼ばれる熱膨張に起因した凸クラウン成長しやすくなる。サーマルクラウン成長によりロールプロフィール経時変化すると、圧延後の板形状も乱れやすくなる。形状制御で代表的な方法としてはロールベンディング力ロールシフト量を変化させる等があるが、形状制御能力限界があるためサーマルクラウン成長を完全に打ち消すことが容易でなく、形状不良等により生産性が著しく阻害されるという問題があった。

これに対して、ワークロールのサーマルクラウン抑制を目的とした従来技術としては以下のような例がある。すなわち、
(1)モデル式によって目標ロールプロフィールに一致するようにロール胴長方向クーラント分布を制御する方法(特許文献1参照)や、
(2)ジャケット冷却による圧延ロールの冷却方法(特許文献2、3参照)
等がある。

なお、後述する[課題を解決するための手段]の項において、下記の特許文献4、5を引用するので、ここに併せて記載しておく。
特開2003−305511号公報
特開平11−277113号公報
特開平11−277115号公報
特開2000−135508号公報
特開平03−234312号公報

概要

循環式圧延油供給方式で圧延油が供給される冷間タンデム圧延において、高速圧延が求められる材料の増加に適切に対応することを可能とする潤滑油供給方法を提供することを目的とするものである。循環使用される第1のエマルション圧延油16の一部を油水分離槽15によって分離して低濃度エマルション16aと高濃度エマルション16bとを得、その低濃度エマルション16aと高濃度エマルション16bを用いて、第1のエマルション圧延油16より低濃度の第2のエマルション圧延油17と、第1のエマルション圧延油16より高濃度の第3のエマルション圧延油18とを作成し、作成した第2のエマルション圧延油17を最終スタンド(第5スタンド)のワークロールに供給するとともに、作成した第3のエマルション圧延油を最終スタンド(第5スタンド)の入側に供給する。

目的

本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、循環式圧延油供給方式で圧延油が供給される冷間タンデム圧延において、高速圧延が求められる材料の増加に適切に対応することを可能とする、冷間圧延における潤滑油供給方法を提供することを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

金属板冷間タンデム圧延機において、循環使用される第1のエマルション圧延油の一部を油水分離手段によって分離することで、第1のエマルション圧延油に比較して低濃度の第2のエマルション圧延油と、第1のエマルション圧延油に比較して高濃度の第3のエマルション圧延油とを作成し、作成された第2のエマルション圧延油を一個以上のワークロールに供給するとともに、作成された第3のエマルション圧延油を一個以上の圧延スタンドの入側に供給することを特徴とする冷間圧延における潤滑油供給方法

請求項2

油水分離手段では、金属板の圧延条件に基づいて第1のエマルション圧延油の油水分離を行い、その分離液体のうち、含油分の少ない液体を第2のエマルション圧延油、含油分の多い液体を第3のエマルション圧延油として供給することを特徴とする請求項1に記載の冷間圧延における潤滑油供給方法。

請求項3

ワークロールに供給される第2のエマルション圧延油の温度は、第1のエマルション圧延油の温度よりも低いことを特徴とする請求項1または2に記載の冷間圧延における潤滑油供給方法。

請求項4

第2のエマルション圧延油と第3のエマルション圧延油のうちの少なくとも一方は、2流体ノズルにて供給することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の冷間圧延における潤滑油供給方法。

請求項5

供給される第3のエマルション圧延油の平均粒径が、第1のエマルション圧延油の平均粒径より大きいことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の冷間圧延における潤滑油供給方法。

請求項6

第3のエマルション圧延油を、圧延スタンド間の金属板の表面であって、かつ、金属板に付着したエマルション圧延油が下流側圧延スタンドロールバイトに到達するまでの時間が0.1秒以上となる位置に供給することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の冷間圧延における潤滑油供給方法。

技術分野

0001

本発明は、循環給油方式冷間タンデム圧延機を用いて鋼板圧延する際の冷間圧延における潤滑油供給方法、特に複数の圧延油供給手段を有する一般にハイブリッドシステムと呼ばれる潤滑方式に関する。

背景技術

0002

鋼板を冷間圧延する際には、圧延中の鋼板とロールとの間に生ずる摩擦を低減させるための潤滑剤として、また、圧延時に生ずる摩擦発熱および加工発熱により高温となったロールならびに鋼板の冷却を行うための冷却剤として潤滑油が用いられる。ここで、通常の冷間圧延においては、前記潤滑油としてエマルション圧延油(以下、単に「エマルション」とも呼ぶ)が用いられる。なお、エマルションとは、圧延油の粒子が水に安定して懸濁した状態の混合液体をいう。エマルションは濃度及び平均粒径特徴づけられる。エマルションの濃度とは、エマルション全質量中の油分質量の比率である。平均粒径とは、エマルション中の圧延油の平均粒子径である。また、エマルションを作成するためには界面活性剤を添加する。その添加量圧延油量に対する質量濃度対油濃度)で所定量添加し、攪拌器及びポンプによるせん断を加えることによりエマルションの平均粒径を調整する。

0003

冷間圧延時における前記エマルション圧延油の供給方式としては、エマルション圧延油を循環使用しない直接給油方式(ダイレクト方式)、エマルション圧延油を循環させながら潤滑と冷却を行う循環給油方式(リサーキュレーション方式)、およびその折衷であるハイブリッド方式が知られている。

0004

ここで、循環給油方式とは、圧延油を濃度1〜5質量%程度に希釈し、界面活性剤を用いて水に油が分散したO/Wエマルションにしたエマルション圧延油を循環使用する方式をいう。循環給油方式では、各スタンドロールバイト入側において潤滑のための圧延油を供給するための供給手段を備えると共に、圧延ロール冷却用の圧延油を供給するための供給手段を備えるのが通常であり、前記潤滑用と冷却用とを同一のエマルション圧延油によって行うものである。

0005

一方で、近年、生産性向上のため、時間あたり圧延重量の劣る薄物材高速圧延志向されている。これらの動向に対し、従来の循環式圧延油供給方式では潤滑不足となり、チャタリングと呼ばれる圧延機振動や、ヒートスクラッチと呼ばれる焼きつきに起因する表面疵が発生する。従来、潤滑不足を解消する手段は種々開発されているが、同時に高速圧延領域ではロール周速が速い為、単位時間あたりにワークロール噴射される冷却用エマルション量が減少し、サーマルクラウンと呼ばれる熱膨張に起因した凸クラウン成長しやすくなる。サーマルクラウン成長によりロールプロフィール経時変化すると、圧延後の板形状も乱れやすくなる。形状制御で代表的な方法としてはロールベンディング力ロールシフト量を変化させる等があるが、形状制御能力限界があるためサーマルクラウン成長を完全に打ち消すことが容易でなく、形状不良等により生産性が著しく阻害されるという問題があった。

0006

これに対して、ワークロールのサーマルクラウン抑制を目的とした従来技術としては以下のような例がある。すなわち、
(1)モデル式によって目標ロールプロフィールに一致するようにロール胴長方向クーラント分布を制御する方法(特許文献1参照)や、
(2)ジャケット冷却による圧延ロールの冷却方法(特許文献2、3参照)
等がある。

0007

なお、後述する[課題を解決するための手段]の項において、下記の特許文献4、5を引用するので、ここに併せて記載しておく。
特開2003−305511号公報
特開平11−277113号公報
特開平11−277115号公報
特開2000−135508号公報
特開平03−234312号公報

発明が解決しようとする課題

0008

上記の特許文献1〜3のいずれにおいてもワークロールに噴射する冷却クーラント媒体として、水が用いられている。通常、循環式圧延油供給方式(循環給油方式)でも、循環クーラントが加温されているため、蒸発水分補填するため常に水が供給されている。従って、ワークロールを冷却後、循環系に流れ込む冷却水量が、水分供給量と同程度であるなら、循環系のエマルション圧延油の濃度変動は、実用上はあまり問題とならないレベルに抑制され得る。

0009

しかしながら、循環系から蒸発する水分量に対し、ワークロールを冷却すべき必要流量は圧倒的に多いため、上記のような高速化の求められる材料の圧延量増加により、ロール冷却用のクーラント供給量が増加して、循環系のエマルション圧延油の濃度低下が操業に与える影響が無視できないレベルになる可能性がある。このような圧延油で冷間圧延を行うと、循環系のエマルション圧延油の濃度低下により潤滑不足となって、潤滑不足起因によるチャタリング及びヒートスクラッチの発生を招く可能性があった。

0010

本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、循環式圧延油供給方式で圧延油が供給される冷間タンデム圧延において、高速圧延が求められる材料の増加に適切に対応することを可能とする、冷間圧延における潤滑油供給方法を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0011

本発明者等は、前述したような循環式圧延油供給方式において、経時変化するワークロールのプロフィールを適切に修正しつつ連続的に操業使用可能な技術について鋭意検討した。その結果、タンデム圧延機における循環エマルションマスフローバランスを崩さない為には、循環エマルションを油水分離させ、分離水分をワークロール冷却に使用することを着想した。ワークロールの抜熱後に排出される分離水分は循環エマルションタンク回収されるため、循環エマルションの水分増加に起因した濃度変動を起すことなくワークロールのサーマルクラウン抑制が可能となる。加えて、油水分離時に発生する分離油分は潤滑不足が懸念される圧延スタンド補助的に供給する、いわゆるハイブリッドシステムに利用することでタンデム圧延機全体にて冷却と潤滑の両立を図ることができる。

0012

すなわち、循環式圧延油供給方式で循環使用されるエマルション圧延油(第1のエマルション圧延油)の一部を油水分離させることによって、油分濃度の低いエマルション圧延油(第2のエマルション圧延油)と油分濃度の高いエマルション圧延油(第3のエマルション圧延油)とを作成し、そのうちの油分濃度の低い第2のエマルション圧延油をワークロールに供給することで、適正なロールプロフィールを保つとともに、他方の油分濃度の高い第3のエマルション圧延油を鋼板に供給して潤滑性を確保することが可能となる。

0013

例えば、冷却が厳しく圧延速度の速い薄物圧延では、油分濃度の低い第2のエマルション圧延油をワークロールに供給することで、サーマルクラウンが抑制されロールプロフィール変化に起因した形状不良を防止できる。また、循環系全体として含有水分量がほとんど変化しないため、循環系濃度変動に伴う圧延不安定現象も解消できる。従来はロール冷却媒体として循環エマルション(第1のエマルション圧延油)をワークロールに供給していたが、第2のエマルション圧延油は油分濃度が低いため、鋼板への熱伝達係数も高く、冷却能も高い。

0014

ちなみに、ワークロールに噴射する冷却水の有効利用を目的とした従来技術としては、特許文献4に、圧延機から回収された油水混合物フィルターにて分離する方法が開示されている。ただし、特許文献4に開示の方法では、ストレート油と水との混合物に対する分離であり、循環式圧延油供給方式で使用されるような界面活性剤が添加されたエマルション圧延油では分離効率が低く、満足に連続使用することが出来ない。

0015

また、特許文献5に、循環系エマルションより油分を抽出する方法が開示されているが、ダーティタンク全体から油水分離を行うにはエマルションの処理量が多く、多大な設備コストを要する必要があった。

0016

これに対して、油水分離に必要なエマルション量は循環式圧延油供給方式で循環使用されるエマルションよりも少ない量であるため、循環式圧延油供給方式のエマルション供給配管より循環エマルションの一部を分岐させて油水分離を行うことで、設備コストを最小とすることができる。

0017

本発明は、上記の着想に基づきなされたものであり、以下のような特徴を有する。
[1]金属板の冷間タンデム圧延機において、循環使用される第1のエマルション圧延油の一部を油水分離手段によって分離することで、第1のエマルション圧延油に比較して低濃度の第2のエマルション圧延油と、第1のエマルション圧延油に比較して高濃度の第3のエマルション圧延油とを作成し、作成した第2のエマルション圧延油を一個以上のワークロールに供給するとともに、作成した第3のエマルション圧延油を一個以上の圧延スタンドの入側に供給することを特徴とする冷間圧延における潤滑油供給方法。
[2]油水分離手段では、金属板の圧延条件に基づいて第1のエマルション圧延油の油水分離を行い、その分離液体のうち、含油分の少ない液体を第2のエマルション圧延油、含油分の多い液体を第3のエマルション圧延油として供給することを特徴とする[1]に記載の冷間圧延における潤滑油供給方法。
[3]ワークロールに供給される第2のエマルション圧延油の温度は、第1のエマルション圧延油の温度よりも低いことを特徴とする[1]または[2]に記載の冷間圧延における潤滑油供給方法。
[4]第2のエマルション圧延油と第3のエマルション圧延油のうちの少なくとも一方は、2流体ノズルにて供給することを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の冷間圧延における潤滑油供給方法。
[5]供給される第3のエマルション圧延油の平均粒径が、第1のエマルション圧延油の平均粒径より大きいことを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の冷間圧延における潤滑油供給方法。
[6]第3のエマルション圧延油を、圧延スタンド間の金属板の表面であって、かつ、金属板に付着したエマルション圧延油が下流側圧延スタンドのロールバイトに到達するまでの時間が0.1秒以上となる位置に供給することを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の冷間圧延における潤滑油供給方法。

発明の効果

0018

本発明によれば、循環式圧延油供給方式で圧延油が供給される冷間タンデム圧延機によって薄物材を高速圧延する場合においても、経時変化するワークロールのプロフィールを適正に保ちつつ、必要とされる良好な潤滑性を確保し続けることが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0019

以下、本発明を実施するための最良の形態の一例(一実施形態)を説明する。

0020

図1は、本発明の一実施形態における、複数スタンドを有する循環式圧延油供給方式の冷間タンデム圧延機の概略構成の一例を示した図である。なお、図1は、被圧延材(鋼板)1の入側から順に第1スタンド〜第5スタンド(#1STD〜#5STD)の5スタンドの圧延機を有する冷間タンデム圧延機の場合を示している。また、この冷間タンデム圧延機において、隣り合うスタンド間には図示しないテンションロールおよびデフロールが設置されている。

0021

図1において、各スタンドには、第1の圧延油供給手段2として、それぞれの入側に潤滑用クーラントヘッダー3が配置され、それぞれの出側に冷却用クーラントヘッダー4が配置されている。そして、循環使用されるエマルション圧延油(第1のエマルション圧延油)16がそれぞれの潤滑用クーラントヘッダー3と冷却用クーラントヘッダー4に設けられたスプレーノズルから供給される構成となっている。

0022

この循環使用される第1のエマルション圧延油16は、循環式圧延油供給タンク5内に貯蔵され、循環系統圧延油供給ライン7の途中に設けられたポンプ6により圧送され圧延油供給ライン7を通じて各スタンドに配置されたクーラントヘッダー3、4に供給される。なお、第1のエマルション圧延油16の各クーラントヘッダー3、4への供給は、圧延開始時から行うことが好ましい。

0023

循環式圧延油供給タンク5内には温水希釈水)と圧延油原液が収容され、そこで両者が混合される。この収容されて混合される温水と圧延油原液は、攪拌機10の攪拌羽回転数を調整することにより、所望の平均粒径を有する第1のエマルション圧延油16とされる。

0024

ここで、第1のエマルション圧延油16を構成する圧延油としては、通常の冷間圧延に用いられるものとして、天然油脂脂肪酸エステル炭化水素合成潤滑油のいずれかを基油としたものを用いることができる。さらに、これらの圧延油には、油性向上剤極圧添加剤酸化防止剤などの通常の冷間圧延油に用いられる添加剤を加えても良い。

0025

また、圧延油に添加される界面活性剤としては、イオン系、非イオン系のいずれを用いても良く、通常の循環式クーラントシステム(循環式圧延油供給方式)で使用されるものを用いればよい。

0026

そして、第1のエマルション圧延油16としては、前述したような圧延油を、好ましくは濃度1〜5質量%程度、より好ましくは濃度1.2〜3.0質量%程度に希釈し、前述したような界面活性剤を用いて水に油が分散したO/Wエマルションにしたものが用いられる。なお、その平均粒径としては、好ましくは15μm以下、より好ましくは7〜10μm程度とする。

0027

循環式圧延油供給タンク5内からポンプ6により圧延油供給ライン7内を圧送された第1のエマルション圧延油16は、各スタンドに配置された潤滑用クーラントヘッダー3からロールバイトに向けて供給されるとともに、冷却用クーラントヘッダー4からワークロールに向けて供給される。この供給された第1のエマルション圧延油16のうち、鋼板1によって系外に持ち出されたり、蒸発によって失われたりしたものを除いて、回収オイルパン8で回収され、戻り配管9により循環式圧延油供給タンク5内に戻される。

0028

このように、循環式圧延油供給タンク5、ポンプ6、圧延油供給ライン7、潤滑用クーラントヘッダー3、冷却用クーラントヘッダー4、回収オイルパン8、戻り配管9によって、供給された第1のエマルション圧延油16を回収し循環させるための循環系統が構成される。

0029

その上で、この実施形態においては、図1に示すように、第1のエマルション圧延油16の一部を油水分離槽15によって分離して、低濃度エマルション16aと高濃度エマルション16bとを得、その低濃度エマルション16aと高濃度エマルション16bを用いて、第1のエマルション圧延油16に比較して低濃度の第2のエマルション圧延油17と、第1のエマルション圧延油16に比較して高濃度の第3のエマルション圧延油18とを作成し、作成した第2のエマルション圧延油17を第2の圧延油供給手段11によって第5スタンドのワークロールに供給するとともに、作成した第3のエマルション圧延油を第3の圧延油供給手段12によって第5スタンドの入側に供給するようにしている。

0030

ここで、上記の低濃度エマルション16aと高濃度エマルション16bについては、詳しくは、油水分離を行う為の油水分離槽15と、この油水分離槽15と循環式圧延油供給タンク5とをつなぐ分離槽供給ライン14と、この分離槽供給ライン14の途中に設けられ、油水分離槽15に第1のエマルション圧延油16を供給する為の分離槽供給ポンプ13とにより作成される。なお、図1においては作図都合上、分離槽供給ライン14を循環式圧延油供給タンク5から分岐させているが、分岐箇所はこれに限定されず、圧延油供給ライン7から分岐させても良い。

0031

油水分離槽15では、下部から所定のバブル径の泡がエアノズルにより供給されることにより、エマルション状態の圧延油がバブルの上昇につれて浮上分離される。一定時間のバブリングの後、油水分離槽15内では、深さ方向にエマルション圧延油の濃度分布が生じる為、下層より低濃度エマルション16aが放出され、上層より高濃度エマルション16bが放出される。

0032

ちなみに、供給するバブル径やバブル量により油水分離の速度と精度を調整することができる。バブル径を大きくするほどバブルの浮上は早くなるが、分離精度が劣る(分離槽内上下方向の濃度分布が一定に近い)。一方、バブル径を小さくするほど分離精度は向上するがバブルの浮上が遅くなる。従って、圧延油の条件や所望の分離精度により、バブル径を調節することにより分離速度を速めることができる。

0033

なお、低濃度エマルション16a及び高濃度エマルション16bを作成するための油水分離方法としては、上述したようなバブリングによる浮上分離が比較的分離効率が高く好ましいが、これに限定されず、遠心分離や加熱分離、膜分離といった方法でも良い。

0034

そして、前述したように、低濃度エマルション16aと高濃度エマルション16bを用いて、所定の濃度に調整された低濃度の第2のエマルション圧延油17と所定の濃度に調整された高濃度の第3のエマルション圧延油18とを作成し、最終圧延スタンドである第5スタンド(#5STD)の出側に設けた第2の圧延油供給手段11により第2のエマルション圧延油17を供給し、第5スタンドの入側に設けた第3の圧延油供給手段12により高濃度の第3のエマルション圧延油18を供給するようにしている。

0035

以下、第2の圧延油供給手段11と第3の圧延油供給手段12について詳細に説明する。

0036

まず、第2の圧延油供給手段11は、図1に示すように、第2のエマルション圧延油17をワークロール表面に供給するための冷却ノズルヘッダー24と、この冷却ノズルヘッダー24に所定温度の第2のエマルション圧延油17を供給するための第2エマルション供給ポンプ19及び第2エマルション供給ライン20及び第2エマルション冷却装置22と、第2のエマルション圧延油17の流量を制御する流量制御弁21とにより構成することができる。ちなみに、ここでは、油水分離槽15からの低濃度エマルション16aをそのままの濃度で第2のエマルション圧延油17としている。

0037

一方、第3の圧延油供給手段12は、図1に示すように、第3のエマルション圧延油18を鋼板表面に供給するための潤滑ノズルヘッダー30と、この潤滑ノズルヘッダー30に供給する所定濃度の第3のエマルション圧延油18を生成するミキサー29a(鋼板上方噴射用)およびミキサー29b(鋼板下方噴射用)と、このミキサー29a、29bに所定量の高濃度エマルション16bを供給するための第3エマルション供給ポンプ26及び第3エマルション供給ライン27と、前記ミキサー29a、29bに所定量の低濃度エマルション16aを供給するための第2エマルション供給ポンプ19及び第2エマルション供給ライン20と、ミキサー29a、29bに供給する高濃度エマルション16bと低濃度エマルション16aの流量を制御する流量制御弁28とにより構成することができる。ここで、第3エマルション供給ライン27及び第2エマルション供給ライン20は、ミキサー29a及びミキサー29b毎に設けることが好ましい。それぞれに供給するエマルションの流量制御応答性良く且つ正確に行うためである。

0038

そして、冷却ノズルヘッダー24には、第2のエマルション圧延油17をワークロール表面に噴射するためのスプレーノズルが備えられている。図1に示す例では、冷却ノズルヘッダー24は、ワークロールに対して、その上方および下方の両方に位置するように配置されており、供給されてきた所定温度の第2のエマルション圧延油17を鋼板1の搬送方向から見てワークロールの後方外周面に向けて複数列のスプレーノズルから噴射可能に構成されている。第2のエマルション圧延油17は、ワークロールの後方外周面に直接接触して水膜流を形成し、ワークロールの表面から熱を奪う

0039

また、第2エマルション供給ライン20に供給された低濃度エマルション16a(第2のエマルション圧延油17)は第2エマルション冷却装置22を通じて冷却され、冷却ノズルヘッダー24に所定温度のエマルション圧延油が供給される。なお、ワークロールのプロフィール修正が不要である場合には、第2エマルション冷却装置22による第2のエマルション圧延油17の温度制御を行わなくとも良く、場合によっては、第2のエマルション圧延油17の供給そのものを停止しても良い。

0040

ちなみに、第2エマルション冷却装置22では、第1のエマルション圧延油16よりも低温になるように第2のエマルション圧延油17が作成されるが、その冷却方法としては、比較的効率の高い熱交換による冷却が好ましいが、これに限定されず、気体冷却といった方法でも良い。

0041

ここで、第2のエマルション圧延油17の目標温度はできるだけ低温が好ましいが、含有する圧延油分流動点との兼ね合いがあるため、当該範囲を越えると圧延油分の固化が発生する懸念がある下限温度を予め実験および操業データなどから求めておき、目標温度を設定する。

0042

また、第2のエマルション圧延油17の吐出流量及び吐出面積の調整は、圧延速度やロール状態、鋼板サイズに応じて行う。このとき、第2のエマルション圧延油17の吐出流量は、流量調整コントローラー23からの指令によって制御される。

0043

ここで、上ワークロール表面の水膜流が鋼板1上に漏れるのを防止するため、上ワークロールの下端非接触型水切りシール25を設け、冷却後の第2のエマルション圧延油17が上ワークロールの上端あるいは側面より排出する構造としている。一方、鋼板1への漏れが無い下ワークロールでは、冷却後の第2のエマルション圧延油17が下ワークロールの下端より排出される。

0044

なお、鋼板1への水膜流の漏れが完全に防止できない場合は、第2の圧延油供給手段11を設置したスタンド(ここでは、第5スタンド)の出側にエアパージ装置(図示しない)を設置して鋼板1の水切りを行ってもよい。

0045

一方、潤滑ノズルヘッダー30には、第3のエマルション圧延油18を鋼板1表面に噴射するためのスプレーノズルが備えられている。図1に示す例では、潤滑ノズルヘッダー30は、鋼板1に対して、その上方および下方の両方に位置するように配置されており、供給されてきた所定濃度の第3のエマルション圧延油18を鋼板1の表裏面に向けて複数のスプレーノズルから噴射可能に構成されている。

0046

前述したように、ミキサー29a、29bでは、供給される高濃度エマルション16bと低濃度エマルション16bとを撹拌、混合し、潤滑ノズルヘッダー30に供給するための所定濃度の第3のエマルション圧延油18を生成させる。なお、高濃度エマルション16bのみで目標濃度が達成される場合には低濃度エマルション16aの供給を停止しても良い。

0047

図1に例示する構成において、鋼板1表面に噴射された第1のエマルション圧延油16と第3のエマルション圧延油18の内で鋼板1表面にプレートアウトしないエマルション圧延油と、ワークロールに噴射された第2のエマルション圧延油17は、循環系統を構成する圧延油回収循環手段としての回収オイルパン8に集められ、循環使用されるエマルション圧延油16と共に回収され、戻り配管9を経由して循環式圧延油供給タンク5内に戻される。回収されたエマルション圧延油16、17、18は、循環式圧延油供給タンク5内の攪拌器10により攪拌された後、ポンプ6および潤滑用クーラントヘッダー3のスプレーノズル部と冷却用クーラントヘッダー4のスプレーノズル部での強いせん断を繰り返し受け、循環使用される第1のエマルション圧延油16と同じ粒径まで細分化される。

0048

さらに、図1において、第2の圧延油供給手段11を構成する冷却ノズルヘッダー24あるいは第3の圧延油供給手段12を構成する潤滑ノズルヘッダー30の代わりに、スプレーノズルとしては2流体ノズル(「気水ノズル」ともいう)を用いても良い。ここで、2流体ノズルとは、ノズル内部で気体と液体とを混合させることにより、液体をアトマイズ微粒子化)して噴射するノズルである。

0049

第2の圧延油供給手段11では、2流体ノズルを用いることでワークロール表面に対する第2のエマルション圧延油17の噴射面積が拡大し、全体としてワークロール軸方向に必要なノズル数が削減できるだけでなく、第2のエマルション圧延油17が吐出される2流体ノズルのオリフィス径が比較的大きい為、固化油分及び異物等によるノズル閉塞が防止できる。

0050

加えて、アトマイズ噴射された第2のエマルション圧延油17は圧縮気体による強制対流効果によってさらに冷却されるため、ワークロール表面に対する抜熱効果は拡大する。

0051

一方、第3の圧延油供給手段12では、2流体ノズルを用いることで鋼板長手方向及び幅方向へのプレートアウトのバラツキがさらに少なくなるという効果を有する。また、噴射される第3のエマルション圧延油18が空気によりアトマイズされるため、供給される第3のエマルション圧延油18の粒径分布が安定化および均一化され、エマルション圧延油の粒径の不均一に起因するモトリングを防止することが可能となる。

0052

また、潤滑ノズルヘッダー30から供給される第3のエマルション圧延油18の平均粒径は、循環使用される第1のエマルション圧延油16の平均粒径より大きいことが好ましい。これにより、鋼板1への付着効率の高いエマルションの粒径の大きな圧延油が鋼板表面に噴射される。

0053

また、潤滑ノズルヘッダー30の配置位置は、ロールバイトから離れたできるだけ遠い位置、すなわち、上流側のスタンドにできるだけ近い位置とすることが好ましい。鋼板表面に供給された第3のエマルション圧延油18がO/WエマルションからW/Oエマルション若しくは油単相転相するための時間、すなわち転相時間を確保するためである。

0054

前記転相時間確保のためには、潤滑ノズルヘッダー30は噴射された第3のエマルション圧延油18が鋼板表面に付着してから下流側スタンドのロールバイトまで到達するまでの時間が0.1秒以上となる位置に設置することが好ましい。なお、第3の圧延油供給手段12が設置されたスタンド間で圧延速度が絶えず可変であるような場合は、噴射された第3のエマルション圧延油18が鋼板表面に付着してから下流側スタンドのロールバイトに到達するまでの時間が0.1秒以上となるように、潤滑ノズルヘッダー30から下流側スタンドのロールバイトまでの位置または潤滑ノズルヘッダー30の取り付け角度を適宜調整できるような構成としてもよい。

0055

そして、図1においては、第2の圧延油供給手段11を最終圧延スタンドの出側にのみ設けた場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1スタンド〜第5スタンドのいずれか1箇所または2箇所以上の圧延スタンドの出側に設けることで本発明の目的を達成することができる。また、第3の圧延油供給手段12の設置箇所及び設置数も同様に限定されない。

0056

例えば、薄物材では後段スタンドほど圧延速度が速く、冷却時間が短くなるため、後段スタンド出側に第2の圧延油供給手段11を設けることが望ましい。

0057

以下、本発明を実施例に基づいて説明する。

0058

前述の図1に示す本発明の一実施形態における全5スタンドの冷間タンデム圧延機を用い、板厚2.3mm、板幅850〜950mmの硬質ブリキ原板仕上げ厚0.200mmまで、目標速度2100m/minとして100トン圧延した。圧延油は合成エステル油ベース植物油脂が添加された基油に対して、油性剤、酸化防止剤がそれぞれ1質量%ずつ添加され、界面活性剤としてノニオン系界面活性剤が対油濃度で3質量%添加されているものを使用した。第1の圧延油供給手段2により供給されて循環使用される第1のエマルション圧延油16を、圧延油の濃度3.0質量%、平均粒径9μm、温度60℃のエマルション圧延油とした。

0059

一方、油水分離槽15では、槽の底部よりバブルを吐出可能な状態とし、このときの平均バブル径は約500μmであった。第2の圧延油供給手段11により供給される第2のエマルション圧延油17の温度は第2エマルション冷却装置22を用いて第1のエマルション圧延油16より低温となるように調整した。また、第3の圧延油供給手段12により供給される第3のエマルション圧延油18の温度は第1のエマルション圧延油16と同一とした。

0060

そして、本発明例では、冷却ノズルヘッダー24から第2のエマルション圧延油17の供給を用い、圧延材(鋼板)1の幅に応じて第2のエマルション圧延油17の噴射面積を調整した。なお、上記調整時の第2のエマルション圧延油17の温度は40℃、濃度0.5〜0.8%、供給量は1500L/minにて推移していた。一方、潤滑ノズルヘッダー30からの第3のエマルション圧延油18の供給は、ミキサー29a、29bに供給される高濃度エマルション16bと低濃度エマルション16aの配分比によって、表1のように、最終スタンド(第5スタンド)の圧延速度に応じた濃度制御が可能な状態とし、圧延材の各コイル毎に、潤滑ノズルヘッダー30から供給される第3のエマルション圧延油18の濃度を制御した。なお、第3のエマルション圧延油18の供給量は40L/minで固定とした。

0061

0062

なお、参考例として、冷却ノズルヘッダー24から本発明例とほぼ同量・同温度の冷却水供給を行ったが、20トン圧延後において、循環系エマルション濃度が3.0%から2.0%まで減少し、潤滑不足起因によるチャタリング及びヒートスクラッチの発生を招く危険性があったため供給を停止した。

0063

また、参考例2として、第3のエマルション圧延油18を鋼板1に供給せずに循環式圧延油供給タンク5内に返送するようにした以外は、本発明例と同様にして冷間圧延を行ったが、2000mpm以上にて圧延したコイル全長にわたって数箇所の軽度のヒートスクラッチが発生した。この理由は、高速圧延域のようなワークロールと圧延材との界面温度または圧延材温度が高い状況において、ロールバイトへの導入油量が減少したことにより、ロールバイト内での油膜破断が生じやすくなったためと推定される。

0064

そして、比較例1として、第2のエマルション圧延油17をワークロールに供給せずに循環式圧延油供給タンク5内に返送するようにした以外は、本発明例と同様にして冷間圧延を行った。

0065

また、比較例2として、油水分離槽15を使用せず、冷却ノズルヘッダー24から供給する第2のエマルション圧延油16の濃度を第1のエマルション圧延油16と同濃度となるようにした以外は、本発明例と同様にして冷間圧延を行った。

0066

以上のような圧延油供給を行って、100トン圧延後に抜き出した最終スタンドのワークロールのプロフィールを調査した。その調査結果を図2に示す。なお、図2ではワークロール端部(WR端部)からのサーマルクラウンの差を示している。

0067

比較例1のようにワークロール出側への冷却が無い状況では、通板領域をピーク太鼓状に形成されるサーマルクラウンに比べて、比較例2では低温化された第2のエマルション圧延油17による抜熱によりサーマルクラウン量は低減したが、数%の油分を含有したエマルションではワークロールに対する熱伝達係数が低いため、低減量は僅かであった。結果的に圧延機におけるロールベンディング力の制御範囲を越えていたことにより、形状の良好な圧延材を得ることができなかった。

0068

一方、本発明例では、油水分離槽15により低濃度化された第2のエマルション圧延油17を供給することより、通常の冷却水並にワークロールの抜熱効果が高まり、通板領域でのサーマルクラウンの上昇が抑制された。その結果、圧延機の有する形状アクチュエータ制御範囲内で良好な鋼板形状を得ることができた。

0069

上記実施例より、本発明に係る潤滑油供給方法を用いることで、循環式圧延油供給方式を用いた高速圧延においても、ワークロールのプロフィール変化を適正に保ちつつ、良好な鋼板形状を得ることができることが確認された。

図面の簡単な説明

0070

本発明の一実施形態の概略構成を示した図である。
本発明の実施例1におけるロールプロフィールを示す図である。

符号の説明

0071

1鋼板
2 第1の圧延油供給手段
3潤滑用クーラントヘッダー
4冷却用クーラントヘッダー
5循環式圧延油供給タンク
6ポンプ
7圧延油供給ライン
8回収オイルパン
9戻り配管
10攪拌機
11 第2の圧延油供給手段
12 第3の圧延油供給手段
13分離槽供給ポンプ
14 分離槽供給ライン
15油水分離槽
16 第1のエマルション圧延油
16a低濃度エマルション
16b高濃度エマルション
17 第2のエマルション圧延油
18 第3のエマルション圧延油
19 第2エマルション供給ポンプ
20 第2エマルション供給ライン
21 第2エマルション流量制御弁
22 第2エマルション冷却装置
23流量調整コントローラー
24冷却ノズルヘッダー
25非接触型水切りシール
26 第3エマルション供給ポンプ
27 第3エマルション供給ライン
28 第3エマルション流量制御弁
29a、29bミキサー
30 潤滑ノズルヘッダー

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