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技術 光ディスク再生装置

出願人 株式会社日立製作所
発明者 福島秋夫
出願日 2007年12月5日 (13年0ヶ月経過) 出願番号 2007-314146
公開日 2009年6月25日 (11年6ヶ月経過) 公開番号 2009-140543
状態 特許登録済
技術分野 光学的記録再生2(ヘッドの移動) 光ヘッド
主要キーワード スイープ処理 スイープ動作 スイープ信号 数値演算処理 測定状況 振幅測定 実施対象 最適点
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

複数の信号記録層を有する光ディスクからの再生に対応した光ディスク再生装置での球面収差調整処理における、球面収差設定値最適値を求める処理効率の向上を図る。

解決手段

複数点フォーカスアクチュエータスイープさせたときの複数層からの評価値を記録することで解決できる。

概要

背景

本技術分野の背景技術として、例えば特開2005−317052号公報(特許文献1)がある。本公報には、「球面収差を短時間で補正して調整することが可能な光情報記録再生装置を提供する」と記載がある。

特開2005−317052号公報

概要

複数の信号記録層を有する光ディスクからの再生に対応した光ディスク再生装置での球面収差調整処理における、球面収差設定値最適値を求める処理効率の向上をる。複数点フォーカスアクチュエータスイープさせたときの複数層からの評価値を記録することで解決できる。

目的

本公報には、「球面収差を短時間で補正して調整することが可能な光情報記録再生装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数の信号記録層を有する光ディスクを装着可能な光ディスク再生装置であって、レーザ光を前記光ディスクに集光する対物レンズと、前記対物レンズを駆動するアクチュエータと、前記光ディスクからの反射光を検出する検出器と、前記検出器からの出力によりサーボエラー信号を生成するサーボエラー信号生成手段と、前記サーボエラー信号生成手段が生成するサーボエラー信号を記憶するメモリと、球面収差補正する球面収差補正手段と、システムコントローラと、を有し、前記システムコントローラは、前記アクチュエータが前記対物レンズをスイープさせたときに複数の信号記録層から得られるサーボエラー信号をメモリに記憶するよう制御し、前記システムコントローラは、前記メモリに記憶されたサーボエラー信号から球面収差補正量導出するように制御する、光ディスク再生装置。

請求項2

複数の信号記録層を有する光ディスクを装着可能な光ディスク再生装置であって、レーザ光を前記光ディスクに集光する対物レンズと、前記対物レンズを駆動するアクチュエータと、前記光ディスクからの反射光を検出する検出器と、前記検出器からの出力により総光量信号を生成する総光量信号生成手段と、前記総光量信号生成手段が生成する総光量信号を記憶するメモリと、球面収差を補正する球面収差補正手段と、システムコントローラと、を有し、前記システムコントローラは、前記アクチュエータが前記対物レンズをスイープさせたときに複数の信号記録層から得られる総光量信号をメモリに記憶するよう制御し、前記システムコントローラは、前記メモリに記憶された総光量信号から球面収差補正量を導出するように制御する、光ディスク再生装置。

請求項3

請求項2に記載の光ディスク再生装置であって、前記検出器からの出力によりサーボエラー信号を生成するサーボエラー信号生成手段と、を有し、前記システムコントローラは、前記アクチュエータが前記対物レンズをスイープさせたときに複数の信号記録層から得られる総光量信号とサーボエラー信号をメモリに記憶するよう制御し、前記システムコントローラは、前記メモリに記憶された総光量信号とサーボエラー信号から球面収差補正量を導出するように制御する、光ディスク再生装置。

請求項4

請求項1ないし3のいずれかに記載の光ディスク再生装置であって、前記検出器からの出力により再生信号を評価する再生信号評価手段と、を有し、前記システムコントローラは、前記導出された球面収差補正量をさらに再生信号評価手段からの結果に基づき微調整する、光ディスク再生装置。

請求項5

球面収差制御機構駆動手段と、球面収差設定手段とフォーカス誤差信号検出手段と、フォーカス誤差信号測定手段と、総光量信号検出手段と、総光量信号測定手段と、トラッキング誤差信号検出手段と、トラッキング誤差信号測定手段と、光ディスク判別手段と、フォーカスアクチュエータ駆動手段を少なくとも備えた光ディスク再生装置において、該光ディスク再生装置にディスクが装着されたときに該光ディスク判別手段によるディスク種別判別を行い、複数の信号記録層を有する多層光ディスクが装着されたと判別された場合には該球面収差設定制御手段からの出力に応じて該球面収差制御機構駆動手段を作動させて所定の球面収差設定値とし、該フォーカスアクチュエータ駆動手段を作動させてフォーカスアクチュエータをスイープして該スイープ動作中にフォーカス誤差信号検出手段で検出されたフォーカス誤差信号をフォーカス誤差信号測定手段で計測してフォーカス誤差信号測定結果を得、さらに該スイープ動作中に総光量信号検出手段で検出された総光量信号を総光量信号測定手段で計測して総光量信号測定結果を得、さらに該スイープ動作中にトラッキング誤差信号検出手段で検出されたトラッキング誤差信号をトラッキング誤差信号測定手段で計測してトラッキング誤差信号測定結果を得、計測された該フォーカス誤差信号測定結果と該総光量信号測定結果とトラッキング誤差信号測定結果から装着された多層光ディスクの複数の信号記録層のそれぞれの信号記録層からの情報の読み出しに適した最適球面収差補正設定値を導出することを特徴とする、光ディスク再生装置。

請求項6

球面収差制御機構駆動手段と、球面収差設定手段とフォーカス誤差信号検出手段と、フォーカス誤差信号測定手段と、光ディスク判別手段と、フォーカスアクチュエータ駆動手段を少なくとも備えた光ディスク再生装置において、該光ディスク再生装置にディスクが装着されたときに該光ディスク判別手段によるディスク種別の判別を行い、複数の信号記録層を有する多層光ディスクが装着されたと判別された場合には該球面収差設定制御手段からの出力に応じて該球面収差制御機構駆動手段を作動させて所定の球面収差設定値とし、該フォーカスアクチュエータ駆動手段を作動させてフォーカスアクチュエータをスイープして該スイープ動作中にフォーカス誤差信号検出手段で検出されたフォーカス誤差信号をフォーカス誤差信号測定手段で計測してフォーカス誤差信号測定結果を得、計測された該フォーカス誤差信号測定結果から装着された多層光ディスクの複数の信号記録層のそれぞれの信号記録層からの情報の読み出しに適した最適球面収差補正設定値を導出することを特徴とする、光ディスク再生装置。

請求項7

球面収差制御機構駆動手段と、球面収差設定手段とトラッキング誤差信号検出手段と、トラッキング誤差信号測定手段と、光ディスク判別手段と、フォーカスアクチュエータ駆動手段を少なくとも備えた光ディスク再生装置において、該光ディスク再生装置にディスクが装着されたときに該光ディスク判別手段によるディスク種別の判別を行い、複数の信号記録層を有する多層光ディスクが装着されたと判別された場合には該球面収差設定制御手段からの出力に応じて該球面収差制御機構駆動手段を作動させて所定の球面収差設定値とし、該フォーカスアクチュエータ駆動手段を作動させてフォーカスアクチュエータをスイープして該スイープ動作中にトラッキング誤差信号検出手段で検出されたトラッキング誤差信号をトラッキング誤差信号測定手段で計測してトラッキング誤差信号測定結果を得、計測された該トラッキング誤差信号測定結果から装着された多層光ディスクの複数の信号記録層のそれぞれの信号記録層からの情報の読み出しに適した最適球面収差補正設定値を導出することを特徴とする、光ディスク再生装置。

請求項8

球面収差制御機構駆動手段と、球面収差設定手段と総光量信号検出手段と、総光量信号測定手段と、光ディスク判別手段と、フォーカスアクチュエータ駆動手段を少なくとも備えた光ディスク再生装置において、該光ディスク再生装置にディスクが装着されたときに該光ディスク判別手段によるディスク種別の判別を行い、複数の信号記録層を有する多層光ディスクが装着されたと判別された場合には該球面収差設定制御手段からの出力に応じて該球面収差制御機構駆動手段を作動させて所定の球面収差設定値とし、該フォーカスアクチュエータ駆動手段を作動させてフォーカスアクチュエータをスイープして該スイープ動作中に総光量信号検出手段で検出された総光量信号を総光量信号測定手段で計測して総光量信号測定結果を得、計測された該総光量信号測定結果から装着された多層光ディスクの複数の信号記録層のそれぞれの信号記録層からの情報の読み出しに適した最適球面収差補正設定値を導出することを特徴とする光ディスク再生装置。

請求項9

請求項5から請求項8の光ディスク再生装置において、前記最適球面収差補正設定値を初期値として球面収差補正設定の微調整を行うことを特徴とする光ディスク再生装置。

請求項10

請求項5から請求項8の光ディスク再生装置において、各信号記録層からの情報の読み出しの際には該最適球面収差補正設定値を用いることを特徴とする光ディスク再生装置。

請求項11

請求項5から請求項10の光ディスク再生装置において、前記最適球面収差補正設定値は、複数の異なる球面収差設定値において計測したフォーカス誤差信号測定結果、トラッキング誤差信号測定結果、総光量信号測定結果のいずれかから導出することを特徴とする光ディスク再生装置。

請求項12

請求項11の光ディスク再生装置において、最適球面収差補正設定値導出の際に用いる球面収差設定値のうち少なくとも2つの球面収差設定値は、該球面収差設定手段において設定可能な球面収差設定値の異なる両端の近傍であることを特徴とする光ディスク再生装置。

請求項13

請求項11の光ディスク再生装置において、最適球面収差補正設定値導出の際に用いる複数の異なる球面収差設定値のうち少なくとも2つの球面収差設定値は、当該光ディスクの準拠する規格値の異なる両端の近傍であることを特徴とする光ディスク再生装置。

請求項14

請求項11の光ディスク再生装置において、最適球面収差補正設定値導出の際に用いる球面収差設定値の数は装着された光ディスクが有する信号記録層の数よりも多いことを特徴とする光ディスク再生装置。

請求項15

請求項11の光ディスク再生装置において、最適球面収差補正設定値導出の際に用いる球面収差設定値は、装着された光ディスクが有する信号記録層のそれぞれの層間の位置に対応する設定値を少なくとも含むことを特徴とする光ディスク再生装置。

請求項16

請求項11の光ディスク再生装置において、最適球面収差補正設定値導出の際に用いる球面収差設定値は、装着された光ディスクが有する信号記録層のそれぞれの層間の位置に対応する設定値と両端の信号記録層の外の位置に対応する設定値を少なくとも含むことを特徴とする光ディスク再生装置。

技術分野

0001

本発明は、複数の信号記録層を有する光ディスクからの信号再生に適した光ディスク再生装置に関するものである。

背景技術

0002

本技術分野の背景技術として、例えば特開2005−317052号公報(特許文献1)がある。本公報には、「球面収差を短時間で補正して調整することが可能な光情報記録再生装置を提供する」と記載がある。

0003

特開2005−317052号公報

発明が解決しようとする課題

0004

光ディスクの複数の信号記録層から信号を読み出す光ディスク装置においては、読み出しのための光ピックアップの球面収差を、読み出し対象とする信号記録層のある位置に応じて補正する必要のあるものが存在する。また信号記録層の位置はばらつきがある。したがって、個々の光ディスクごとに球面収差の調整が必要であり、ディスク装着時に各信号記録層の位置に対応した球面収差調整を行っていた。

0005

球面収差調整には、フォーカスサーボをかけた状態でトラッキング誤差信号再生RF信号などの観測対象信号の変化を調べる方法や、フォーカスサーボをかけない状態でフォーカス誤差信号や総光量信号などの観測対象信号の変化を調べる方法があるが、いずれも球面収差設定値フォーカスオフセット設定値の2種類の設定値を2次元で変化させて行う調整であり、かつ、複数の信号記録層を有する光ディスクでは各信号記録層ごとに調整が必要であるため、調整に時間がかかるという課題があった。

0006

また特許文献1では、複数の信号記録層を有する光ディスクにおける球面収差補正に関しては何ら考慮されていない。

0007

本発明が解決しようとする課題は、複数の信号記録層を有する光ディスクからの再生に対応した光ディスク再生装置での球面収差調整処理における、球面収差設定値の最適値を求める処理効率の向上である。

課題を解決するための手段

0008

前記の課題を解決するため、本発明の光ディスク再生装置では、その一例として複数の球面収差設定点フォーカスアクチュエータスイープさせたときの複数の信号記録層からの評価値を記録し、記録した値から各信号記録層ごとに球面収差設定値の最適点を算出することで解決できる。

発明の効果

0009

本発明によれば、複数の信号記録層を有する光ディスクからの再生に対応した光ディスク再生装置での球面収差調整処理における、球面収差設定値の最適値を求める処理効率の向上を図ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0010

以下に、本発明の実施の形態を説明する。

0011

図4は、複数の信号記録層を有する光ディスクからの再生に対応した光ディスク再生装置において本実施例に関連する部分の構成ブロック図を示す。なお、本実施例に直接関係しない部分については記載しておらず、説明も省略する。以下、図に従い、構成を説明する。

0012

光ディスク10に記録された情報を再生するための処理を説明する。始めにシステムコントローラ1は球面収差補正制御駆動回路2を制御して、光ピックアップ12内部の球面収差補正機構を所定の設定とする。次に所定のレーザ(図示していない)を発光させた状態で対物レンズ11をフォーカス方向にスイープさせ、そのときに得られる信号を用いて光ディスク種別識別を行う。このときシステムコントローラ1は、フォーカスアクチュエータスイープ制御回路14からスイープ信号を出力させるとともに、フォーカスアクチュエータ駆動信号切替回路16からは前記スイープ信号が出力されるように制御する。そしてフォーカスアクチュエータ駆動回路3の出力信号で対物レンズ11をスイープ駆動する。また、スイープ中に光ピックアップ12から出力される信号は、フォーカス誤差信号検出回路4、総光量信号検出回路6に入力され、それぞれの回路から出力された信号はそれぞれの信号を計測するためのフォーカス誤差信号計測回路5、総光量信号計測回路7に入力されて、必要な計測処理が行われる。これらの計測処理の結果はシステムコントローラ1に入力され、システムコントローラ1に内蔵されたメモリに記憶され、記憶された計測値をもとにディスク判別処理が行われてディスク種別の識別が行われる。

0013

次にディスク識別後に行う球面収差調整について説明する。

0014

ディスク種別の識別が行われ、その光ディスクが2層以上の信号記録層を有する光ディスクであることがわかると、それ以降の適切な段階で球面収差調整を行う必要が生じる。

0015

以下にその理由を説明する。

0016

光ディスクのうち、DVD、Blu−ray、HD DVDなどのディスクでは信号記録層が2層もしくはそれ以上のものがある。これら多層光ディスクでは、目的の信号記録層から情報を再生する際に光ピックアップの持つ球面収差を補正することが必要となる場合がある。球面収差は光ディスクのレーザ光入射面から信号記録面までの距離や材質屈折率などで変化し、これらは、ディスクメーカ間や、ロット間でのばらつきが大きいためディスクごとに調整を必要とする事が多い。そのため、多層光ディスクに対応した球面収差補正機能をもつ光ディスク再生装置では、多くの場合、多層ディスク装着時に球面収差調整が行われる。

0017

球面収差調整の従来方法の一例を説明する。

0018

ここで述べる球面収差調整は、粗調整微調整の2段階を経て行う。

0019

粗調整はフォーカスサーボを調整対象とする信号記録層にかけた状態で行う。まず球面収差補正量とフォーカスサーボオフセット量の2つの変数に対するトラッキング誤差信号の振幅を計測し、トラッキング誤差信号振幅が最大となるような球面収差補正量とフォーカスサーボオフセット量の組み合わせを探索し、これを粗調整の結果とする。次に前記、粗調整結果を初期値として、今度は球面収差補正量とフォーカスサーボオフセット量の2つの変数に対するRF信号の振幅を計測し、RF信号振幅が最大となるような球面収差補正量とフォーカスサーボオフセット量の組み合わせを探索し、これを微調整の結果とする。そして、この微調整結果と粗調整結果を案して最終的な球面収差調整結果を求める。

0020

なお、粗調整とは、サーボ信号あるいは反射総光量等に応じて決定される粗い調整と、微調整とは、実際に再生信号を再生して再生性能を評価する、あるいは、実際に記録してその記録品質を評価したりする調整とも言うことができる。

0021

このように球面収差調整は複雑な処理プロセスを経て決める必要があったため、調整に数十秒程度の時間がかかり、光ディスクを装着してから、そのディスクに対する再生処理を開始できるまでに要する時間を延ばす要因となっていた。そのため、この時間の短縮が従来から光ディスク装置開発における大きな課題となっていた。

0022

近年、HD(High Definition)画像を光ディスクに記録する用途が増えており、そのため光ディスク一枚に記録する記憶容量の拡大が望まれている。そこで、光ディスクの構造を、従来は最大2層であったところを3層もしくはそれ以上の層数拡張することで、光ディスク一枚に記録する記憶容量の拡大を図る方法が発表されている。

0023

これらの多層光ディスクに対応した光ディスク装置においても各信号記録層の位置に対応して信号記録層ごとに適した球面収差に調整が必要である点は変わらないため、従来と同じ方法で球面収差調整を行った場合、多層ディスクの装着時に必要な球面収差調整時間は、層数が増えるほど長くなる。その結果、ディスクを装着してから再生を開始するまでの時間は分単位の時間を要するようになり、ユーザーの利便性を損ねることとなる。

0024

そこで、本実施例では多層ディスクにおける球面収差補正に要する時間を短縮することが可能な球面収差調整方法の実現を目的とし、より具体的には上述した粗調整に相当する処理を改善することにより実現する。以下、本実施例による球面収差調整方法について説明する。

0025

図1は、3つの信号記録層を持つ多層光ディスクを球面収差調整が可能な光ディスク再生装置に装着し、球面収差設定を層3で最適となるように設定した場合と球面収差設定を層1で最適となるように設定した場合の2つの場合において、対物レンズを光ディスク表面から遠い状態から近い状態にスイープしたときのフォーカス誤差信号と総光量信号を示す模式図である。なお、以下では説明を簡単にするため、各層の反射率は等しいものとして説明するが、本実施例の実施対象はこれに限るものではない。

0026

始めに球面収差設定を層3で最適となるように設定した場合について説明する。この場合、球面収差補正が最も適切に行われるのは層3であり、層2、層1の順に球面収差が大きくなる。球面収差が大きいと光ピックアップ内光検出器上に戻る光ディスクからの反射光が形成する光スポットの形状が乱れ、その結果、フォーカス誤差信号、総光量信号の波形崩れる、振幅が減少するなどの影響を受ける。そのため、これらの信号の大きさを層ごとに比較すると、層3が最も大きく、層2、層1の順に小さくなる。

0027

次に球面収差設定を層1で最適となるように設定した場合について説明する。この場合、球面収差補正が最も適切に行われるのは層1であり、層2、層3の順に球面収差が大きくなる。その結果、上記と同様の理由で、フォーカス誤差信号、総光量信号の大きさを層ごとに比較すると、層1が最も大きく、層2、層3の順に小さくなる。

0028

上記の記述を式で説明する。

0029

フォーカス誤差信号の振幅を関数F、総光量信号の大きさを関数Pで表す。また、関数F、関数Pとも、球面収差調整が最も良く合っている層の番号を1番目の変数とし、信号を観測する層の番号を2番目の変数とする。従って例えば、球面収差設定を層3で最適となるように設定した場合の層1のフォーカス誤差信号の振幅は、F(L3,L1)となる。

0030

このようにして信号(●)の大きさの関係を表すと、図1は、
F(L3,L3)>F(L3,L2)>F(L3,L1)
P(L3,L3)>P(L3,L2)>P(L3,L1)
F(L1,L1)>F(L1,L2)>F(L1,L3)
P(L1,L1)>P(L1,L2)>P(L1,L3)
と表すことが出来る。

0031

次に上記の関係を関数F、関数Pについて球面収差調整位置を横軸にして表したものが図2である。図2は下記の関係を表したものとなる。
F(L1,L1)>F(L2,L1)>F(L3,L1)
P(L1,L1)>P(L2,L1)>P(L3,L1)
F(L3,L3)>F(L2,L3)>F(L1,L3)
P(L3,L3)>P(L2,L3)>P(L1,L3)
図2の各点を結ぶ曲線は層1もしくは層3から得られる信号の大きさが、球面収差設定によってどのように変わるかを表すものであり、この曲線の極大値は目的の層において観測しているフォーカス誤差信号もしくは総光量信号が最大となる球面収差設定点である。

0032

この極大値である球面収差設定点は前述した球面収差の粗調整結果とは一般的には異なるものであるが、フォーカス誤差信号の振幅Fもしくは総光量信号の大きさPが最大となる点なので、前記、粗調整結果に相当する球面収差調整の調整目標点みなすことが出来る。

0033

したがってそれぞれの信号記録層における図2の曲線の極大値を求めることが出来れば粗調整結果に相当する球面収差調整の調整目標点を得ることが出来る。

0034

そこで、ここでは以下のステップを行うことでそれぞれの信号記録層における図2の曲線の極大値を求め、それらから調整目標点を得る。

0035

図3は本実施例の複数の球面収差設定値でのフォーカス誤差信号の振幅F、総光量信号の大きさPから球面収差調整の調整目標点を得るための方法の一例を示す模式図である。

0036

ステップ1:図3に示すように球面収差設定値をS1からS10と設定する。

0037

ステップ2:これらの球面収差設定値での各層におけるフォーカス誤差信号振幅F、総光量信号の大きさPを計測して測定点(○)を得、その値をシステムコントローラ1に内蔵されたメモリに記憶する。

0038

ステップ3:メモリに記憶したこれらの測定点から多項式近似などの数値計算によって、各信号記録層から得られたフォーカス誤差信号、総光量信号の球面収差設定値に対するそれぞれの曲線の極大値を求める。

0039

ステップ4:各信号記録層ごとに求めた極大値を球面収差調整の調整目標点の候補とする。

0040

ステップ5:上記複数の調整目標点の候補から、平均化、重み付けをした平均化など適切な方法で調整目標点を求める。

0041

なお、ここではS1からS10は概略、等間隔の球面収差設定値で配置したが、これに限るものではなく、多項式近似などの極大値を求める際の数値計算において適切な値が求まるように配置すれば良く、例えば、L1からL3の間とその周囲に球面収差設定値を細かく配置し、それ以外の位置には荒く配置する、もしくは配置しないなど、各種の配置法をとることが出来る。また、まず荒く球面収差設定値を定めて概略の極大値の位置を求め、次にその極大値周辺の球面収差設定値を細かく定めて極大値の位置を精度良く求めるように、2段階で極大値を求めるようにしてもよい。、また設定値の数をここでは10個としたが、これに限るものではなく、必要な精度で調整目標点が得られるよう、適宜、増減しても良い。また設定値の数を固定するのではなく、設定値の数は測定状況により変化しても良い。

0042

また、多層ディスクが準拠すべき規格では、それぞれの信号記録層の許容される位置範囲が規格で定められることが多いため、例えば、球面収差設定値を、各信号記録層が配置される位置の近傍に細かく配置する、各信号記録層が配置されうる位置のほぼ中央に配置する、信号記録層とそれに隣接する信号記録層の中間に配置する、等の方法で球面収差設定値を配置しても良い。

0043

なお、本実施例ではフォーカス誤差信号振幅と総光量信号の大きさの2種類の信号を計測して球面収差調整の調整目標点を導出しているため、それぞれの信号から導出した極大点が一致しないことがある。この現象は光ピックアップの信号検出特性などによりしばしば発生するものである。その具体的理由は、(1)一般的に総光量信号の大きさよりもフォーカス誤差信号の振幅の方が振幅の半値幅が小さいため、球面収差設定間隔が広いとフォーカス誤差信号の振幅が極大値をとる球面収差設定値を導出する際の振幅測定誤差が増えること、(2)総光量信号は迷光等の外乱の影響を受けやすいため、その影響で極大値を取る球面収差設定値がずれやすいこと、などが挙げられる。

0044

このような場合には、状況に応じて、(1)フォーカス誤差信号振幅と総光量信号の大きさのそれぞれで求めた2つの極大点の中間点もしくは2つの極大点を加重平均して求めた点などを用いる。(2)複数回の計測を行い、得られた極大値の平均値を用いる。(3)2回の計測を行い、その際に球面収差設定間隔は変えずにその開始位置を、1回目と2回目の計測では前記間隔の1/2だけずらし、両者の計測値を両方、極大値の算出に使うことで、実質的な球面収差設定間隔を1/2とする。(4)総光量信号が所定の大きさを超えたときのフォーカス誤差信号の振幅のみを導出に用いる、などの手法を用いて改善することが可能である。

0045

また、本実施例ではディスク識別のための処理と、粗調整に相当する球面収差調整の調整目標点を得る処理を同時に行うことも可能である。ディスク識別処理は、球面収差を所定の値に設定し、更に所定のレーザを発光させた状態でフォーカスアクチュエータをスイープ動作させ、この間に光ピックアップから出力されるフォーカス誤差信号、総光量信号、トラッキング誤差信号などの信号からディスク種別を識別する処理である。一方、前述した本発明の球面収差調整の調整目標点を得る処理は、フォーカス誤差信号、総光量信号、トラッキング誤差信号などを計測した結果をメモリに記憶し、メモリに記憶した値を多項式近似などの数値演算処理を行って球面収差調整の調整目標点を得る処理である。両者は参照する信号やそれを得るためのスイープ処理などに類似点が多く、処理の共通化を図ることが可能である。処理の共通化を実施すると、ディスク識別処理と球面収差調整処理の合計の時間を短縮することが可能となるという更なる効果が生まれる。

0046

次に本発明の第2の実施例について説明する。

0047

図6は第2の実施例を説明するための、複数の信号記録層を有する光ディスクからの再生に対応した光ディスク再生装置における本実施例に関連する部分の構成ブロック図を示す。なお、本実施例に直接関係しない部分については第1の実施例の説明と同様に記載しておらず、説明も省略する。以下、図に従い、構成を説明する。

0048

光ディスク10に記録された情報を再生するための処理を説明する。始めにシステムコントローラ1は球面収差補正制御・駆動回路2を制御して、光ピックアップ12内部の球面収差補正機構を所定の設定とする。次に所定のレーザ(図示していない)を発光させた状態で対物レンズ11をフォーカス方向にスイープさせ、そのときに得られる信号を用いて光ディスク種別の識別を行う。このときシステムコントローラ1は、フォーカスアクチュエータスイープ制御回路14からスイープ信号を出力させるとともに、フォーカスアクチュエータ駆動信号切替え回路16からは前記スイープ信号が出力されるように制御する。そしてフォーカスアクチュエータ駆動回路3の出力信号で対物レンズ11をスイープ駆動する。また、スイープ中に光ピックアップ12から出力される信号は、フォーカス誤差信号検出回路4、総光量信号検出回路6、トラッキング誤差信号検出回路8に入力され、それぞれの回路から出力された信号はそれぞれの信号を計測するためのフォーカス誤差信号計測回路5、総光量信号計測回路7、トラッキング誤差信号計測回路9に入力されて、必要な計測処理が行われる。これらの計測処理の結果はシステムコントローラ1に入力され、処理が行われディスク種別の識別が行われる。

0049

次にディスク識別後に行う球面収差調整について説明する。

0050

図5は、3つの信号記録層を持つ多層光ディスクを球面収差調整が可能な光ディスク再生装置に装着し、球面収差設定を層3で最適となるように設定した場合と球面収差設定を層1で最適となるように設定した場合の2つの場合において、対物レンズを光ディスク表面から遠い状態から近い状態にスイープしたときのトラッキング誤差信号と総光量信号を示す模式図である。なお、以下では説明を簡単にするため、各層の反射率は等しいものとして説明するが、本実施例の実施対象はこれに限るものではない。

0051

本実施例と前記第1の実施例の相違点は、球面収差調整の調整目標点を導出する際に計測する信号であり、第1の実施例はフォーカス誤差信号と総光量信号であったが、本実施例ではトラッキング誤差信号と総光量信号であり、フォーカス誤差信号とトラッキング誤差信号に違いがある。これにより生じる影響、効果について説明する。

0052

トラッキング誤差信号は、光スポットが信号記録面上に焦点を結び、更にその状態で光スポットがトラック横断したときに出力される。従って本実施例では光ディスクを回転させてディスク自身の持つ偏芯で光スポットが確実にトラックを横断するようにする、もしくは対物レンズをトラッキング方向に振動させて光スポットが確実にトラックを横断するようにすることが望ましい。

0053

またトラッキング誤差信号が正常に出力されるフォーカス範囲は信号記録面に焦点が合っている範囲であるため一般にフォーカスS字検出範囲よりも狭い。また焦点が合っていない信号記録層から反射して光検出器に入射する干渉成分は、焦点が合っている当該信号記録層からのトラッキング誤差信号にオフセットとして重畳するため、これにより当該信号記録層のトラッキング誤差信号の振幅レベルが影響を受けることは少ない。これらの理由からフォーカス誤差信号を用いる場合よりもトラッキング誤差信号を用いたほうが、誤差の少ない計測が可能となる場合がある。

0054

このため、本実施例では第1の実施例よりも精度良く球面収差調整の調整目標点を導出することが可能となる。

0055

以上のように、第1,2本実施例では、複数の球面収差補正設定値でフォーカススイープし、各層における評価値(フォーカス誤差信号、総光量信号、トラッキング誤差信号など)を記憶しておくことで、球面収差の補正に要する時間が短縮できる。

図面の簡単な説明

0056

対物レンズをスイープしたときのフォーカス誤差信号と総光量信号のフォーカスアクチュエータ位置との関係を示す模式図である。
対物レンズをスイープしたときのフォーカス誤差信号と総光量信号の球面収差調整位置との関係を示す模式図である。
本発明の複数の球面収差設定値でのフォーカス誤差信号振幅F、総光量信号の大きさPから球面収差調整の調整目標点を得るための方法を示す模式図である。
本発明の第1の実施例における光ディスク再生装置において関連する部分の構成ブロック図を示す。
対物レンズをスイープしたときのトラッキング誤差信号と総光量信号の球面収差調整位置との関係を示す模式図である。
本発明の第2の実施例における光ディスク再生装置において関連する部分の構成ブロック図を示す。

符号の説明

0057

1…システムコントローラ、
2…球面収差補正制御・駆動回路、
3…フォーカスアクチュエータ駆動回路、
4…フォーカス誤差信号検出回路、
5…フォーカス誤差信号計測回路、
6…総光量信号検出回路、
7…総光量信号計測回路、
8…トラッキング誤差信号検出回路、
9…トラッキング誤差信号計測回路、
10…光ディスク、
11…対物レンズ、
12…光ピックアップ、
13…球面収差補正機構、
14…フォーカスアクチュエータスイープ制御回路、
15…フォーカスサーボ制御回路、
16…フォーカスアクチュエータ駆動信号切替え回路

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