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技術 配管耐圧試験用閉止装置および配管耐圧試験用治具

出願人 株式会社日立製作所
発明者 立井優也
出願日 2007年11月16日 (13年1ヶ月経過) 出願番号 2007-297875
公開日 2009年6月4日 (11年6ヶ月経過) 公開番号 2009-122024
状態 未査定
技術分野 機械的応力負荷による材料の強さの調査 気密性の調査・試験
主要キーワード 短円柱形状 強度要素 閉止要素 高圧気体源 押圧要素 耐圧試験用 位置図 高圧タイプ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

配管耐圧試験における配管試験用閉止に用いられる配管耐圧試験用閉止装置について、試験用内圧に関する適用範囲の制限や構造の複雑化といった問題を解消できるようにする。

解決手段

配管耐圧試験用閉止装置1は、1対の配管耐圧試験用治具2a、2bを含む。この1対の配管耐圧試験用治具は、連結部材3で互いに連結された状態で配管4の内部に設置され、その状態でそれぞれが配管の内周面に密接することにより試験対象部6を耐圧試験用に閉止する。

概要

背景

発電プラント化学プラントなどのプラントでは、膨大な量の配管が用いられる。こうしたプラントにおける配管は、必要な溶接を繰返しながら配設される。この場合、溶接部気密性液密性についての信頼性が問題になる。そのため溶接部について気密的または液密的な耐圧性試験する配管耐圧試験が行われる。

配管耐圧試験では、まず試験対象の溶接部を含む一定範囲の部位を試験対象部として密封して閉止する。それから閉止状態の試験対象部に高圧気体液体注入により試験用内圧を与える。そして所定の試験用内圧を与えた状態で気体や液体の漏れがあるかを目視内圧変化パターンなどにより判定する。

このように配管耐圧試験を行うには、配管の試験対象部を耐圧試験用に密封する閉止が必要となる。その耐圧試験用閉止については、閉止板溶接方式、つまり試験対象の配管の開口端閉止板を溶接することで試験対象部の閉止をなす方式が一般的な手法として広く用いられている。

しかし閉止板溶接方式には、作業効率の問題がある。閉止板溶接方式による配管耐圧試験では、閉止板の溶接、実際の耐圧試験、閉止板の取外しという一連の作業を必要とする。そしてこれら一連の作業にあて、閉止関係作業(閉止板の溶接による配管の閉止と閉止板の取外しによる閉止の解除)は、その作業時間が全体の半分以上を占めるというように、効率の悪いものとなっている。また、例えば発電プラントの場合、配管の溶接は千箇所以上に及ぶのが通常で、1回の耐圧試験で複数の溶接部をこなすことができるとしても、数百回の耐圧試験が必要になる。このため閉止板溶接方式による場合、効率の悪い閉止関係作業により作業量が多大なものとなり、このことがプラント建設などにおける配管耐圧試験に大きな負担を強いることになっている。

また閉止板溶接方式には、経済性の問題もある。すなわち閉止板溶接方式では、耐圧試験ごとに使用後の閉止板を廃棄せざるを得ず、閉止板の調達と廃棄に多くの費用を要することになるということである。こうした経済性の問題は、試験対象の配管が高級な材質の場合に特に大きくなる。閉止板は、その溶接で試験対象の配管を劣化させることがないようにするために、試験対象の配管と同じ材質の鋼板を用いる必要がある。したがって高級な材質の配管では閉止板が高価なものとなり、そのために経済性問題が特に大きくなる。

以上のような閉止板溶接方式における問題から、溶接を行わずに閉止をなせるようにする非溶接方式考案されている。例えば特許文献1に開示される配管耐圧試験用治具による閉止方式や特許文献2に開示される配管耐圧試験用閉止装置による閉止方式である。

これら配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置は、いずれも配管の内部に設置して用いるようにされ、配管内部に設置の状態で、押圧要素(配管耐圧試験用治具では押圧部、配管耐圧試験用閉止装置では油圧ジャッキ)により配管の内周面を押圧することで試験用内圧への対抗力、つまり試験用内圧を受けても配管内部での設置位置への固定状態を保てるようにする固定力を得るようになっており、また試験用内圧を利用して発生させる押圧力閉止要素(配管耐圧試験用治具では封止用パッキンが取り付けられた閉止板、配管耐圧試験用閉止装置ではシールパッキンが取り付けられたシールプレート)の外周を配管の内周面に密着的に押接させることで閉止をなすようになっている。

このような従来の配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置は、閉止板溶接方式に比べて、閉止関係の作業量を減らすことができる。しかしその一方で問題も残している。その1つは、試験用内圧に関して適用範囲が限られるということである。発電プラントなどにおける配管耐圧試験の試験用内圧は、設計上の負荷圧力の1.5倍程度とされるのが通常で、高圧タイプの配管であると数十気圧にもなる。このような高圧の試験用内圧の場合、従来の配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置では、押圧要素による試験用内圧への対抗力に十分なものが得られず、そのために配管内部での設置位置への固定状態を保てなくなって試験用内圧により閉止要素が動いてしまい、十分な耐圧試験を行えない。こうしたことから従来の配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置は、試験用内圧に関して適用範囲が限られることになる。

また従来の配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置には、閉止力の問題もある。上述のように従来の配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置では、閉止要素による閉止に試験用内圧を利用するようにしている。このため閉止力の限界がある。つまり閉止における気密性や液性密性に限界がある。そしてそのために試験精度が限られることになってしまう。

さらに従来の配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置には、構造の複雑化という問題もある。すなわち従来の配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置は、閉止状態を得るための要素である閉止要素に加えて、試験用内圧への対抗力のための要素として機構が複雑な押圧要素を設ける必要があることからその構造が大幅に複雑化せざるを得ないということである。そしてこのことは、配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置の配管への設置のための作業も複雑にし、閉止板溶接方式に比べれば少なくて済むというものの、閉止関係に多くの作業量を必要とすることにつながっている。

特開2000−65706号公報
特開2003−185549号公報

概要

配管耐圧試験における配管の試験用閉止に用いられる配管耐圧試験用閉止装置について、試験用内圧に関する適用範囲の制限や構造の複雑化といった問題を解消できるようにする。配管耐圧試験用閉止装置1は、1対の配管耐圧試験用治具2a、2bを含む。この1対の配管耐圧試験用治具は、連結部材3で互いに連結された状態で配管4の内部に設置され、その状態でそれぞれが配管の内周面に密接することにより試験対象部6を耐圧試験用に閉止する。

目的

本発明は、こうした従来の事情背景になされたものであり、その課題は、配管耐圧試験における配管の試験用閉止に用いられる配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置について、試験用内圧に関する適用範囲の制限、閉止力の限界、構造の複雑化といった問題を解消できるようにすることにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

配管の内部に設置された状態で前記配管の内周面に密接することにより試験対象部について前記配管を耐圧試験用閉止する配管耐圧試験用治具を含んでなる配管耐圧試験用閉止装置において、前記配管耐圧試験用治具を1対含み、この1対の配管耐圧試験用治具を連結部材で連結して用いることにより、当該1対の配管耐圧試験用治具の間で前記閉止をなすようにされていることを特徴とする配管耐圧試験用閉止装置。

請求項2

配管の耐圧試験を行うのに際し、試験対象部を耐圧試験用に閉止するのに用いられる配管耐圧試験用治具において、内圧付与媒体注入による内圧膨張する膨張体を有し、前記膨張体が前記膨張により前記配管の内周面に応じた形状の外周形状で当該内周面に押接することにより前記閉止をなすようにされていることを特徴とする配管耐圧試験用治具。

請求項3

請求項2に記載の配管耐圧試験用治具を用いた配管耐圧試験用閉止装置であって、前記配管耐圧試験用治具を1対含み、この1対の配管耐圧試験用治具を連結部材で連結して用いることにより、当該1対の配管耐圧試験用治具の間で前記閉止をなすようにされていることを特徴とする配管耐圧試験用閉止装置。

技術分野

0001

本発明は、配管耐圧試験係り、特に配管の耐圧試験に際して試験対象部を耐圧試験用閉止するための技術に関する。

背景技術

0002

発電プラント化学プラントなどのプラントでは、膨大な量の配管が用いられる。こうしたプラントにおける配管は、必要な溶接を繰返しながら配設される。この場合、溶接部気密性液密性についての信頼性が問題になる。そのため溶接部について気密的または液密的な耐圧性試験する配管耐圧試験が行われる。

0003

配管耐圧試験では、まず試験対象の溶接部を含む一定範囲の部位を試験対象部として密封して閉止する。それから閉止状態の試験対象部に高圧気体液体注入により試験用内圧を与える。そして所定の試験用内圧を与えた状態で気体や液体の漏れがあるかを目視内圧変化パターンなどにより判定する。

0004

このように配管耐圧試験を行うには、配管の試験対象部を耐圧試験用に密封する閉止が必要となる。その耐圧試験用閉止については、閉止板溶接方式、つまり試験対象の配管の開口端閉止板を溶接することで試験対象部の閉止をなす方式が一般的な手法として広く用いられている。

0005

しかし閉止板溶接方式には、作業効率の問題がある。閉止板溶接方式による配管耐圧試験では、閉止板の溶接、実際の耐圧試験、閉止板の取外しという一連の作業を必要とする。そしてこれら一連の作業にあて、閉止関係作業(閉止板の溶接による配管の閉止と閉止板の取外しによる閉止の解除)は、その作業時間が全体の半分以上を占めるというように、効率の悪いものとなっている。また、例えば発電プラントの場合、配管の溶接は千箇所以上に及ぶのが通常で、1回の耐圧試験で複数の溶接部をこなすことができるとしても、数百回の耐圧試験が必要になる。このため閉止板溶接方式による場合、効率の悪い閉止関係作業により作業量が多大なものとなり、このことがプラント建設などにおける配管耐圧試験に大きな負担を強いることになっている。

0006

また閉止板溶接方式には、経済性の問題もある。すなわち閉止板溶接方式では、耐圧試験ごとに使用後の閉止板を廃棄せざるを得ず、閉止板の調達と廃棄に多くの費用を要することになるということである。こうした経済性の問題は、試験対象の配管が高級な材質の場合に特に大きくなる。閉止板は、その溶接で試験対象の配管を劣化させることがないようにするために、試験対象の配管と同じ材質の鋼板を用いる必要がある。したがって高級な材質の配管では閉止板が高価なものとなり、そのために経済性問題が特に大きくなる。

0007

以上のような閉止板溶接方式における問題から、溶接を行わずに閉止をなせるようにする非溶接方式考案されている。例えば特許文献1に開示される配管耐圧試験用治具による閉止方式や特許文献2に開示される配管耐圧試験用閉止装置による閉止方式である。

0008

これら配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置は、いずれも配管の内部に設置して用いるようにされ、配管内部に設置の状態で、押圧要素(配管耐圧試験用治具では押圧部、配管耐圧試験用閉止装置では油圧ジャッキ)により配管の内周面を押圧することで試験用内圧への対抗力、つまり試験用内圧を受けても配管内部での設置位置への固定状態を保てるようにする固定力を得るようになっており、また試験用内圧を利用して発生させる押圧力閉止要素(配管耐圧試験用治具では封止用パッキンが取り付けられた閉止板、配管耐圧試験用閉止装置ではシールパッキンが取り付けられたシールプレート)の外周を配管の内周面に密着的に押接させることで閉止をなすようになっている。

0009

このような従来の配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置は、閉止板溶接方式に比べて、閉止関係の作業量を減らすことができる。しかしその一方で問題も残している。その1つは、試験用内圧に関して適用範囲が限られるということである。発電プラントなどにおける配管耐圧試験の試験用内圧は、設計上の負荷圧力の1.5倍程度とされるのが通常で、高圧タイプの配管であると数十気圧にもなる。このような高圧の試験用内圧の場合、従来の配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置では、押圧要素による試験用内圧への対抗力に十分なものが得られず、そのために配管内部での設置位置への固定状態を保てなくなって試験用内圧により閉止要素が動いてしまい、十分な耐圧試験を行えない。こうしたことから従来の配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置は、試験用内圧に関して適用範囲が限られることになる。

0010

また従来の配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置には、閉止力の問題もある。上述のように従来の配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置では、閉止要素による閉止に試験用内圧を利用するようにしている。このため閉止力の限界がある。つまり閉止における気密性や液性密性に限界がある。そしてそのために試験精度が限られることになってしまう。

0011

さらに従来の配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置には、構造の複雑化という問題もある。すなわち従来の配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置は、閉止状態を得るための要素である閉止要素に加えて、試験用内圧への対抗力のための要素として機構が複雑な押圧要素を設ける必要があることからその構造が大幅に複雑化せざるを得ないということである。そしてこのことは、配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置の配管への設置のための作業も複雑にし、閉止板溶接方式に比べれば少なくて済むというものの、閉止関係に多くの作業量を必要とすることにつながっている。

0012

特開2000−65706号公報
特開2003−185549号公報

発明が解決しようとする課題

0013

上述のように、配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置を用いる閉止方式は、閉止板溶接方式に比べて閉止関係の作業量を減らすことができるものの、試験用内圧に関して適用範囲が制限される、閉止力に限界がある、構造が複雑であるといった問題を抱えている。

0014

本発明は、こうした従来の事情背景になされたものであり、その課題は、配管耐圧試験における配管の試験用閉止に用いられる配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置について、試験用内圧に関する適用範囲の制限、閉止力の限界、構造の複雑化といった問題を解消できるようにすることにある。

課題を解決するための手段

0015

本発明では、上記課題を解決するために、配管の内部に設置された状態で前記配管の内周面に密接することにより試験対象部について前記配管を耐圧試験用に閉止する配管耐圧試験用治具を含んでなる配管耐圧試験用閉止装置において、前記配管耐圧試験用治具を1対含み、この1対の配管耐圧試験用治具を連結部材で連結して用いることにより、当該1対の配管耐圧試験用治具の間で前記閉止をなすようにされていることを特徴としている。

0016

このような連結方式の配管耐圧試験用閉止装置では、試験対象部に負荷される試験用内圧により配管耐圧試験用治具に加わる圧力を、配管耐圧試験用治具をその圧力方向に動かそうとする作用に関して、対の配管耐圧試験用治具の連結部材による連結で相殺することができる。このことは結果として、対の配管耐圧試験用治具それぞれは、これらを動かそうとする作用力に関して、試験用内圧による圧力を免れることになる。このため、第1として、どのような試験用内圧条件であっても配管内部での設置位置への配管耐圧試験用治具の固定状態を安定的に保てることになる。また第2として、配管耐圧試験用治具を所定の設置位置に固定するための押圧要素のような要素を不要にすることができる。したがって本連結方式の配管耐圧試験用閉止装置は、試験用内圧に関して適用範囲を制限されずに済み、しかもきわめて簡易な構造で済ませることができる。

0017

また本発明では、上記課題を解決するために、配管の耐圧試験を行うのに際し、試験対象部を耐圧試験用に閉止するのに用いられる配管耐圧試験用治具において、内圧付与媒体の注入による内圧で膨張する膨張体を有し、前記膨張体が前記膨張により前記配管の内周面に応じた形状の外周形状で当該内周面に押接することにより前記閉止をなすようにされていることを特徴としている。

0018

このような膨張体方式の配管耐圧試験用治具では、それ自体が内圧付与媒体の注入による内圧で膨張する膨張体により耐圧試験用の閉止がなされると同時に、その耐圧試験用の閉止をもたらす膨張体の配管内周面への押接により試験用内圧への対抗力がもたらされる。つまり膨張体は、閉止状態を得るための機能と試験用内圧への対抗力のための機能を兼ね備えているということである。このため本膨張体方式の配管耐圧試験用治具は、きわめて簡単な構造で済む。

0019

また本膨張体方式の配管耐圧試験用治具は、耐圧試験用の閉止をなす膨張体に内圧付与媒体の注入により内圧を与えるようにしている。このため膨張体の閉止用押圧における押圧力を自由に設定することができる。つまり閉止力を自由に設定することができる。したがって本膨張体方式の配管耐圧試験用治具は、閉止力について制限を受けずに済み、より高精度な試験を可能とする。

0020

上記のような膨張体方式の配管耐圧試験用治具についても上記のような連結方式による配管耐圧試験用閉止装置とすることにより、試験用内圧に関して高い自由度を与えることができる。こうしたことから本発明では、上記のような配管耐圧試験用治具を用いて連結方式の配管耐圧試験用閉止装置とするようにしている。そのような配管耐圧試験用閉止装置は、前記配管耐圧試験用治具を1対含み、この1対の配管耐圧試験用治具を連結部材で連結して用いることにより、当該1対の配管耐圧試験用治具の間で前記閉止をなすような構成とされる。

発明の効果

0021

以上のような本発明によれば、配管耐圧試験における配管の試験用閉止に用いられる配管耐圧試験用治具や配管耐圧試験用閉止装置について、試験用内圧に関する適用範囲の制限、閉止力の限界、構造の複雑化といった問題を効果的に解消することができる。

発明を実施するための最良の形態

0022

以下、本発明を実施するための形態について説明する。図1図2に、第1の実施形態による配管耐圧試験用閉止装置1の構成を簡略化して示す。配管耐圧試験用閉止装置1は、1対の配管耐圧試験用治具2a、2bを含み、この対の配管耐圧試験用治具2a、2bを対向状態で連結部材3にて連結して用いるようにされており、図1においては、配管4に適用され、溶接部5の前後一定範囲の部位を試験対象部6として配管耐圧試験用治具2a、2bの間で閉止した状態になっている。なお、図1は、配管耐圧試験用閉止装置1の全体的な構成を示し、図2は、図1中の矢示A方向からみた状態を一部断面にして示している。

0023

配管耐圧試験用治具2(配管耐圧試験用治具2a、2b)は、適用対象の配管4の内径と同じ程度の径の円板形状に形成され、その外周部にシール部7が設けられている。シール部7は、配管耐圧試験用治具2aにおける円板形状の外周面周方向で延在する装着溝8を設け、この装着溝8にパッキン9を装着して形成されており、パッキン9を配管4の内周面に押接させて密着させることができるようにされている。また配管耐圧試験用治具2aについては、連通管11が設けられており、この連通管11を介して試験対象部6に試験内圧媒体(高圧の気体や液体)を注入できるようにされている。

0024

連結部材3は、試験対象部6に発生する試験用内圧により対の配管耐圧試験用治具2a、2bそれぞれに加わる図中の横向きの矢印のような圧力(以下では仮に治具圧力と呼ぶ)を後述のように相殺するのに機能する。そのため連結部材3は、配管耐圧試験用治具2a、2bそれぞれの治具圧力に耐えるだけの引張り剛性引張り強度を有する材料で形成される。また連結部材3は、これにより対抗状態で連結した状態の対の配管耐圧試験用治具2a、2bを配管4の内部に設置する際の作業を行い易くするために曲げについて適切な柔軟性を有するように構成される。

0025

以下では、以上のような配管耐圧試験用閉止装置1の使用方法について説明する。なお、ここでは耐圧試験が気密性についてであり、試験内圧用媒体が気体である場合とする。

0026

図1の例は、配管4の試験対象部6の近くに枝管部12があり、この枝管部12を利用して配管耐圧試験用閉止装置1を配管4の内部に設置する場合である。対の配管耐圧試験用治具2a、2bは、連結部材3で連結し、また配管耐圧試験用治具2aの連通管11に試験内圧用媒体の注入管13を接続した状態に整えられる。そしてこの状態の配管耐圧試験用治具2a、2bを枝管部12から配管4の内部に挿入し、図1の例のように必要な位置に位置決めさせて設置する。ここで、この時点ではシール部7のパッキン9は、その弾性力で配管4の内周面に軽く押接する程度になっている。したがって配管耐圧試験用治具2a、2bの配管4への挿入を容易に行うことができ、また必要な位置に設置された配管耐圧試験用治具2a、2bの間が試験対象部6として仮に閉止された状態になる。

0027

こうした状態が得られたら、注入管13の閉止弁14を開き、図外の高圧気体源から供給される試験用内圧負荷用高圧気体を仮閉止の状態の試験対象部6に注入する。これを受けて試験対象部6の内圧が上昇し始めると、その内圧を利用してシール部7のパッキン9が配管4の内周面に強く押接するようになり、これにより試験対象部6の試験用閉止状態が得られる。高圧気体の注入で試験対象部6が所定の試験用内圧になったら、閉止弁14を閉じて耐圧試験に移る。耐圧試験では、注入管13に接続してある圧力検出器15で得られる圧力データから試験対象部6の内圧変化を求め、その内圧変化のパターンに基づいて漏れの有無を判定する。

0028

以上のような耐圧試験にあって、高圧気体の注入で試験対象部6の内圧が上昇すると、試験対象部6を閉止している配管耐圧試験用治具2a、2bは、それぞれ図中の横向きの矢印のような治具圧力を受けることになる。しかしこの配管耐圧試験用治具2a、2bそれぞれにおける治具圧力は、配管耐圧試験用治具2a、2bを治具圧力の方向に動かそうとする作用に関して、連結部材3を介して相殺されることになる。つまり配管耐圧試験用治具2a、2bは、治具圧力の方向に動かそうとする作用力に関しては治具圧力を免れているということである。

0029

このため配管耐圧試験用治具2a、2bは、試験対象部6にどのような高圧の試験用内圧を負荷されても最初の設置位置に固定された状態を保つことができる。したがって配管耐圧試験用閉止装置1は、試験用内圧に関して適用範囲を制限されずに済む。また配管耐圧試験用閉止装置1は、配管耐圧試験用治具2a、2bを動かそうとする作用力に関し治具圧力を免れることから、配管耐圧試験用治具2a、2bの構造を上記のようなきわめて簡易なもので済ませることができる。

0030

次に、第2の実施形態について説明する。図3図6に、第2の実施形態による配管耐圧試験用閉止装置21の構成を簡略化して示す。配管耐圧試験用閉止装置21は、1対の配管耐圧試験用治具22a、22bを含み、この対の配管耐圧試験用治具22a、22bを対向状態で連結部材23にて連結して用いるようにされており、図3においては、配管4に適用され、溶接部5の前後一定範囲の部位を試験対象部6として配管耐圧試験用治具22a、22bの間で閉止した状態になっている。なお、図3は、配管耐圧試験用閉止装置21の全体的な構成を示し、図4は、配管耐圧試験用治具22aを拡大して示し、図5は、図4中の矢示B方向からみた状態を示し、図6は、図4中のC−C線に沿う断面を示している。

0031

配管耐圧試験用治具22(配管耐圧試験用治具22a、22b)は、膨張体24に耐圧部材25を組み付けた構成とされている。膨張体24は、適用対象の配管4の内径よりやや小さい程度の径を有する短円柱形状中空体として形成され、その内部に中空部26を有し、この中空部26に膨張用内圧付与媒体を注入して内圧を与えることで膨張できるようにされている。この膨張体24は、膨張用内圧付与媒体の注入張による膨張で配管4の内周面に当該内周面の形状に応じ外周形状で密着的に押接する状態となり、この押接状態により試験対象部6の試験用閉止を行う。こうした膨張体24は、膨張性があり、しかも試験対象部6に負荷される試験用内圧(数気圧〜数十気圧)より高い内圧に耐えるだけの強度を有する材料、例えば高荷重用のタイヤ材やチューブ材などで形成することが好ましく、またその表面に適切なコーティングなどを施して配管4への密着性を高めるようにするのが好ましい。なお図3図6では膨張体24が膨張した状態として示してある。

0032

また、配管耐圧試験用治具22は、膨張体24に内圧付与媒体を注入するための注入口27が設けられるとともに、膨張体24に埋め込むようにして位置確認用磁石30が設けられ、さらに配管耐圧試験用治具22aについては、試験内圧用媒体を試験対象部6に注入するための連通管28と配管耐圧試験用治具22bに内圧付与媒体を送るための連通管29が設けられている。

0033

耐圧部材25は、適切な強度を有する円板として形成され、膨張体24の左右各端面に組み付けられている。膨張体24の中空部26では、図3中の矢印のように作用する内圧が内圧付与媒体の注入により生じるが、その内圧には横向きの矢印のように作用する成分もある。このような成分は好ましくない膨張である配管4の軸方向の膨張も膨張体24に生じさせるようとするが、耐圧部材25は、こうした軸方向の膨張を抑えるのに機能する。また耐圧部材25は、配管耐圧試験用治具22a、22bの連結部材23による連結における強度要素としても機能する。

0034

連結部材23は、第1の実施形態における連結部材3と同様に機能する要素であり、連結部材3と同様に構成される。

0035

以下では、以上のような配管耐圧試験用閉止装置21の使用方法について説明する。ここでは耐圧試験が気密性についてであり、試験内圧用媒体と膨張用内圧付与媒体が気体である場合とし、枝管部12を利用して配管耐圧試験用閉止装置21を配管4の内部に設置することは第1の実施形態の場合と同様であるとする。

0036

対の配管耐圧試験用治具22a、22bは、連結部材23で連結し、また配管耐圧試験用治具22aの注入口27、連通管28、連通管29に膨張用内圧付与媒体の注入管31、試験内圧用媒体の注入管32、膨張用内圧付与媒体の注入管33をそれぞれ接続し、さらに配管耐圧試験用治具22aの連通管29と配管耐圧試験用治具22bの注入口27を連絡用注入管34で接続した状態に整えられる。そしてこの状態の配管耐圧試験用治具22a、22bを枝管部12から配管4の内部に挿入し、位置確認用磁石30により位置を確認しながら、位置図3の例のように必要な位置に位置決めさせて設置する。ここで、この時点では配管耐圧試験用治具22a、22bそれぞれの膨張体24は、膨張前の状態にあり、したがって配管4の内径より小さな外径の状態にある。したがって配管耐圧試験用治具22a、22bの配管4への挿入を容易に行うことができる。

0037

配管耐圧試験用治具22a、22bが必要な位置に設置されたら、まず注入管31と注入管33それぞれにおける閉止弁14を開き、図外の高圧気体源から供給される高圧気体を配管耐圧試験用治具22a、22bそれぞれの膨張体24に注入して中空部26に膨張用内圧を付与する。中空部26に付与する膨張用内圧は、試験対象部6に負荷される試験用内圧より高くする。これを受けて膨張体24が膨張することにより配管4の内周面に上記の膨張用内圧による膨張力で押接して密着するようになり、これにより試験対象部6の試験用閉止状態が得られる。

0038

ここで、試験用閉止のための膨張体24の配管4への押接は、配管耐圧試験用治具22a、22bを図中の横向きの矢印のような治具圧力の方向に動かそうとする作用力への対抗力、つまり試験用内圧への対抗力を配管耐圧試験用治具22a、22bに与えるのにも働く。ただ本実施形態では、対の配管耐圧試験用治具22a、22bを連結部材23で連結してあり、この連結が第1の実施形態に関して説明したのと同様に機能することになる。このため膨張体24の配管4への押接による試験用内圧への対抗力は、結果として不用になる。

0039

上記の閉止状態が得られたら、まず注入管31と注入管33それぞれにおける閉止弁14を閉じ、それから注入管32の閉止弁14を開き、図外の高圧気体源から供給される試験用内圧負荷用の高圧気体を試験対象部6に注入する。高圧気体の注入で試験対象部6が所定の試験用内圧になったら、注入管32の閉止弁14を閉じて耐圧試験に移る。耐圧試験では、注入管31に接続してある圧力検出器15で得られる圧力データから試験対象部6の内圧変化を求め、その内圧変化のパターンに基づいて漏れの有無を判定する。また耐圧試験では、必要に応じて、注入管31と注入管33それぞれにおける圧力検出器15で得られる圧力データを参照したり記録したりする。

0040

以上のように配管耐圧試験用閉止装置21における配管耐圧試験用治具22は、試験対象部6を閉止する機能と試験対象部6の試験用内圧への対抗力のための機能を兼ね備えている。このため配管耐圧試験用治具2は、その構造が上記のようなきわめて簡易なもので済むことになる。

0041

また配管耐圧試験用治具22は、膨張体24に内圧付与媒体の注入により内圧を与えるようにしている。このため膨張体24の閉止用押圧における押圧力を自由に設定することができる。つまり閉止力を自由に設定することができる。したがって配管耐圧試験用治具22は、閉止力について制限を受けずに済み、より高精度な試験を可能とする。

0042

次に、第3の実施形態について説明する。図7図9に、第3の実施形態による配管耐圧試験用閉止装置41の構成を簡略化して示す。配管耐圧試験用閉止装置41は、1対の配管耐圧試験用治具42a、42bを含み、この対の配管耐圧試験用治具42a、42bを対向状態で連結部材43にて連結して用いるようにされており、図7においては、配管4に適用され、溶接部5の前後一定範囲の部位を試験対象部6として配管耐圧試験用治具42a、42bの間で閉止した状態になっている。なお、図7は、配管耐圧試験用閉止装置41の全体的な構成を示し、図8は、配管耐圧試験用治具42aを拡大して示し、図9は、図8中の矢示D方向からみた状態を示している。

0043

配管耐圧試験用治具42(配管耐圧試験用治具42a、42b)は、膨張体44を保持枠45に保持させた構成とされている。膨張体44は、適用対象の配管4の内径よりやや小さい程度の外径を有する円環形の中空体として形成され、その内部に中空部46を有し、この中空部46に膨張用内圧付与媒体を注入して内圧を与えることで膨張できるようにされている。この膨張体44は、膨張用内圧付与媒体の注入張による膨張で配管4の内周面に当該内周面の形状に応じ外周形状で密接的に押接する状態となり、この押接状態により試験対象部6の試験用閉止を行う。こうした膨張体44は、第2の実施形態における膨張体24と同様に形成するのが好ましい。なお、図7図9では膨張体44が膨張した状態として示してある。

0044

また、配管耐圧試験用治具42は、膨張体44に内圧付与媒体を注入するための注入口47が設けられ、さらに配管耐圧試験用治具42aについては、試験内圧用媒体を試験対象部6に注入するための連通管48と配管耐圧試験用治具42bに内圧付与媒体を送るための連通管49が設けられている。

0045

保持枠45は、円形に形成した平板部51の外周にリム部52を設けた構成され、膨張体44の保持に機能し、また配管耐圧試験用治具42a、42bの連結部材43による連結における強度要素として機能する。リム部52は、円環形の膨張体44の外面形状に対応する内面形状の保持溝53を有し、この保持溝53に埋め込むようにして膨張体44を保持できるようにされている。保持溝53は、膨張体44を半ば以上が埋め込まれる深さとする。これは第2の実施形態について説明したのと同じ理由による。つまり保持溝53により膨張体44の側面を規制することで、膨張体44に軸方向の膨張が生じるのを抑えるためである。

0046

連結部材43は、第1の実施形態における連結部材3と同様に機能する要素であり、連結部材3と同様に構成される。

0047

以上のような配管耐圧試験用閉止装置41の使用方法は、第2の実施形態における配管耐圧試験用閉止装置21と同様なので説明を省略する。

0048

以上、本発明を実施するための形態について説明したが、これらは代表的な例に過ぎず、本発明は、その趣旨を逸脱することのない範囲で様々な形態で実施することができる。例えば、上記各実施形態では枝管部を利用して配管耐圧試験用治具を配管内に設置する場合であったが、これに限られず、配管に設けられている座部や配管の開放端を利用して配管耐圧試験用治具を配管内に設置することも可能である。また上記実施形態では、膨張体方式の配管耐圧試験用治具を連結部材で連結して使用する場合であったが、これは試験用内圧が高圧な場合にも対応できるようにするためで、試験用内圧がそれほど高くない場合であれば、膨張体自体が発揮する固定力だけでも足り、そのような場合には非連結方式とすることも可能である。

図面の簡単な説明

0049

第1の実施形態による配管耐圧試験用閉止装置の構成を簡略化して示す図である。
図1中の矢示A方向からみた状態を一部断面にして示す図である。
第2の実施形態による配管耐圧試験用閉止装置の構成を簡略化して示す図である。
図3中の配管耐圧試験用治具を拡大して示す図である。
図4中の矢示B方向からみた状態を示す図である。
図4中のC−C線に沿う断面を示す図である。
第3の実施形態による配管耐圧試験用閉止装置の構成を簡略化して示す図である。
図7中の配管耐圧試験用治具を拡大して示す図である。
図8中の矢示D方向からみた状態を示す図である。

符号の説明

0050

1、21、41配管耐圧試験用閉止装置
2、22、42配管耐圧試験用治具
3、23、43連結部材
4配管
6試験対象部
24、44 膨張体

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