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技術 熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物、その調製方法及びその使用

出願人 ソルヴェイ(ソシエテアノニム)
発明者 マンフレディディノゴーティフェルナンドマケットネストール
出願日 2009年1月14日 (11年10ヶ月経過) 出願番号 2009-005915
公開日 2009年6月4日 (11年5ヶ月経過) 公開番号 2009-120844
状態 特許登録済
技術分野 高分子物質の処理方法 多孔性物品の製造および廃物の回収・処理 高分子組成物 有機絶縁材料 絶縁導体(1) 電力ケーブル
主要キーワード 計測用装置 変形負荷 中空被覆 擬似直線 法線応力 測定用トランスデューサ 搬送部品 加圧シリンダー
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

熱可塑性ハロゲン化ポリマーを材料として、溶融体中で伸び硬化挙動を示す組成物を提供し、さらにそのような組成物を使用して物品を製造することを提供する。

解決手段

1種以上の熱可塑性ハロゲン化ポリマーからなるポリマー材料から調製される組成物であって、該組成物のRMFI値が1.1から6の範囲であることを特徴とし、該RMFI値がASTMD1238に従って測定したMFI0.3/1に対するMFI8/2の比であり、該組成物が低い枝分かれ度合いを有し但し枝分かれの度合いがゼロではない、前記組成物;上記ポリマー組成物調製方法であって、押出機において1種以上の熱可塑性ハロゲン化ポリマーをラジカル開始剤カップリング剤一緒に溶融体中で反応させ、得られた組成物を押出機で排出することを特徴とする調製方法。

概要

背景

熱可塑性ハロゲン化ポリマー、とりわけ熱可塑性フッ素化ポリマー又はフルオロポリマーを多くの潜在的分野に応用するためには、これらのポリマー溶融体中で伸び硬化挙動を示すという特徴を有することが必要である。これらの応用分野のなかでも、発泡チューブ材料電力ケーブル被覆材料への使用について言及することができる。
残念なことに、熱可塑性ハロゲン化ポリマー、とりわけ、熱可塑性フルオロポリマーのほとんどが上記の溶融体中における伸び硬化挙動を本来は示さない。

概要

熱可塑性ハロゲン化ポリマーを材料として、溶融体中で伸び硬化挙動を示す組成物を提供し、さらにそのような組成物を使用して物品を製造することを提供する。1種以上の熱可塑性ハロゲン化ポリマーからなるポリマー材料から調製される組成物であって、該組成物のRMFI値が1.1から6の範囲であることを特徴とし、該RMFI値がASTMD1238に従って測定したMFI0.3/1に対するMFI8/2の比であり、該組成物が低い枝分かれ度合いを有し但し枝分かれの度合いがゼロではない、前記組成物;上記ポリマー組成物調製方法であって、押出機において1種以上の熱可塑性ハロゲン化ポリマーをラジカル開始剤カップリング剤一緒に溶融体中で反応させ、得られた組成物を押出機で排出することを特徴とする調製方法。

目的

本発明の最後の課題は、得られた発泡チューブ材料を電力ケーブルの被覆材料に使用することである

効果

実績

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請求項1

1種以上の熱可塑性ハロゲン化ポリマーからなるポリマー材料から調製される組成物であって、該組成物のRMFI値が1.1から6の範囲であることを特徴とし、該RMFI値がASTMD1238に従って測定したMFI0.3/1に対するMFI8/2の比であり、該組成物が低い枝分かれ度合いを有し但し枝分かれの度合いがゼロではない、前記組成物。

請求項2

不溶ポリマー分(IF)が20質量%以下であって、該IFがジメチルホルムアミドDMF)に不溶ポリマーの含量であって、該不溶分は試料還流によってDMFに溶解した後に遠心分離によって単離されるものである、請求項1記載のポリマー組成物

請求項3

溶融体において伸び硬化挙動を示し、時間の関数として伸び粘度が指数関数的に増加する、請求項1又は2記載のポリマー組成物。

請求項4

熱可塑性ハロゲン化ポリマーが熱可塑性フルオロポリマーである請求項1〜3のいずれか1項記載のポリマー組成物。

請求項5

熱可塑性ハロゲン化ポリマーが熱可塑性フッ化ビニリデンクロロトリフルオロエチレン共重合体である請求項1〜4のいずれか1項記載のポリマー組成物。

請求項6

請求項1記載のポリマー組成物の調製方法であって、押出機において1種以上の熱可塑性ハロゲン化ポリマーをラジカル開始剤カップリング剤一緒に溶融体中で反応させ、得られた組成物を押出機で排出することを特徴とする調製方法。

請求項7

熱可塑性ハロゲン化ポリマーが熱可塑性フルオロポリマーである請求項6記載の調製方法。

請求項8

熱可塑性ハロゲン化ポリマーが熱可塑性フッ化ビニリデン/クロロトリフルオロエチレン共重合体である請求項6又は7記載の調製方法。

請求項9

ラジカル開始剤の量が1kgの熱可塑性ハロゲン化ポリマーに対して0.5〜10gである請求項6〜8のいずれか1項記載の調製方法。

請求項10

カップリング剤の量が1kgの熱可塑性ハロゲン化ポリマーに対して0.5〜50gである請求項6〜9のいずれか1項記載の調製方法。

請求項11

カップリング剤がトリアリルイソシアヌレートジビニルベンゼンビニルトリメトキシシラン及びアリトリエトキシシランからなる群から選ばれる請求項6〜10のいずれか1項記載の調製方法。

請求項12

カップリング剤をラジカル開始剤より先に導入する請求項6〜11のいずれか1項記載の調製方法。

請求項13

請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物又は請求項6〜12のいずれか1項記載の調製方法によって得た組成物の、フィルムシートパネル発泡チューブ材料チューブパイプ発泡体、壜或いは熱成形及び/又は成形により作成する製造物の製造への使用。

請求項14

請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物から得た発泡チューブ材料の電力ケーブル用被覆材への使用。

技術分野

0001

本発明は、熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物、その調製方法、該組成物フィルムシートパネル発泡チューブ材料チューブパイプ発泡体、壜、或いは熱成形及び/又は成形により作成する製造物の製造への使用、並びに該発泡チューブ材料を電力ケーブル被覆材料に使用することに関する。

背景技術

0002

熱可塑性ハロゲン化ポリマー、とりわけ熱可塑性フッ素化ポリマー又はフルオロポリマーを多くの潜在的分野に応用するためには、これらのポリマー溶融体中で伸び硬化挙動を示すという特徴を有することが必要である。これらの応用分野のなかでも、発泡チューブ材料の電力ケーブルの被覆材料への使用について言及することができる。
残念なことに、熱可塑性ハロゲン化ポリマー、とりわけ、熱可塑性フルオロポリマーのほとんどが上記の溶融体中における伸び硬化挙動を本来は示さない。

発明が解決しようとする課題

0003

本発明の課題の一つは、上述の欠点がない熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物である。
本発明の別の課題は、該組成物の調製方法である。
またもう一つの課題は、フィルム、シート、パネル、発泡チューブ材料、チューブ、パイプ、発泡体、壜或いは熱成形及び/又は成形により作成する製造物の製造への該組成物の使用である。
本発明の最後の課題は、得られた発泡チューブ材料を電力ケーブルの被覆材料に使用することである。

課題を解決するための手段

0004

上記目的のために、本発明はまず第一に熱可塑性ハロゲン化ポリマーを基礎とした組成物に関するものであって、該組成物のRMFI値が1.1から6の範囲であることを特徴とする。

図面の簡単な説明

0005

後述の実施例1〜4の組成物の230℃での伸び粘度(単位:kPa.s)の変動を1s-1の伸び率ごとに時間(単位:s)の関数として表したグラフ
後述の実施例1〜3の組成物の230℃での動的粘度(単位:kPa.s)の変動を1s-1の伸び率ごとに時間(単位:s)の関数として表したグラフ。

0006

「熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物」という表現は、本発明の目的において1種以上の熱可塑性ハロゲン化ポリマーの組成物をさすと解釈される。本発明の組成物は、1種の熱可塑性ハロゲン化ポリマーを含むことが好ましい。
「RMFI値」という用語は、本発明の目的においては、後述の温度と同等な温度で測定した2つのMFI(メルトフローインデックス)の比を意味する。即ち、円錐形のダイを使って得たMFI0.3/1の値に対する円筒形のダイ(高さ8±0.025mm、直径2.095±0.003mm)で得たMFI8/2の値の比を意味すると解釈される。円錐形のダイは、円錐角60±0.5°、外径9.48mm、内径1.0±0.025mm、全長2.55±0.025mm、円筒部分の高さ0.3±0.025mmという特徴を有する。

0007

2つのMFI値を得るには、ASTMD1238に従い、上述の特徴を有する検量用ダイから流れるポリマーの量を10kgの負荷をかけ同じ温度で測定する。一般的に、組成物が1種の熱可塑性ハロゲン化ポリマーを含む場合は、上記の測定温度は、その熱可塑性ハロゲン化ポリマーの融点よりも少なくとも20℃高い温度である。組成物が数種類の熱可塑性ハロゲン化ポリマーを含む場合の測定温度は、最も高い融点を有する熱可塑性ハロゲン化ポリマーの融点よりも少なくとも20℃高い温度である。MFIはg/10分で表す。
RMFI値は本発明の組成物における枝分かれ度合いを示すものである。RMFI値が1.1から6.0の範囲ということは、一般に枝分かれの度合いは低いがゼロではない。
本発明の組成物は、通常、RMFI値が1.1より大きく、好ましくは1.2以上、特に好ましくは1.3以上という特徴を有する。
本発明の組成物は、通常、RMFI値が6より小さく、好ましくは5.5以下、特に好ましくは5以下という特徴を有する。

0008

また、本発明の組成物は通常、不溶ポリマー分(IF)が20質量%以下、好ましくは15質量%以下、特に好ましくは10質量%以下、最も好ましくは5質量%以下という特徴を有する。
「不溶なポリマー分(IF)」とは、本発明の目的においては、ジメチルホルムアミドDMF)に不溶なポリマーの含量をさすと解釈する。試料還流によってDMFに溶解した後、不溶分を遠心分離によって単離する。
この方法においては、1gのポリマーを20mlのDMFの中で30分間加熱還流攪拌しながら)する。できた溶液を室温に戻してから、27000rpmで3時間遠心分離にかける。その後、上澄み分をフィルター式坩堝濾別する。
不溶分を室温においてDMFで洗浄し、同じ条件で二回目の遠心分離を行う。上澄み液は前述の同じフィルター式坩堝に濾別する。もう一度不溶分をDMFで洗った後、遠心分離用のと坩堝から得た不溶分をメタノール中に拡散させ、残存しているDMFを取り除いた。不溶分を加熱プレート上で60℃に加熱して恒量になるまで乾燥させ、さらに真空にして(約10hPa)乾燥させ、不溶物を同じ条件(27000rpmで1時間)で最終的に遠心分離にかける。この方法で定量化が可能な最小量は1%である。

0009

また、本発明の組成物が示す溶融体中での伸び硬化挙動は、時間の関数としての伸び粘度が指数関数的に増加するという特徴があり有利である。
「伸び粘度」という用語は、押出によって作成した試料を測定の前に内部応力緩和をさせておき、その試料を使って伸び率(extension rate)1S-1ごとにレオメーターを用いて求めるような伸び粘度を指すと解釈される。一般的に、測定温度は、組成物が1種の熱可塑性ハロゲン化ポリマーを含む場合はその熱可塑性ハロゲン化ポリマーの融点よりも少なくとも20℃高い温度であり、組成物が数種類の熱可塑性ハロゲン化ポリマーを含む場合の測定温度は、最も高い融点を有する熱可塑性ハロゲン化ポリマーの融点よりも少なくとも20℃高い温度である。
また、本発明の組成物は、伸び粘度を時間の関数とした場合の指数関数的増加に対応する変曲点が、一般的に3秒未満、好ましくは2秒未満であるという特徴を有する。
さらに、熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物は、通常、動的粘度と周波数パラメータ対数プロットすると、この二つの間には擬似直線的関係がある(ニュートンプラトー領域がない)という特徴を有する。
動的粘度は、通常、圧縮成形プラックから切り取った直径25mm、厚み2mmの試料に変形を与えながらレオゴニオメーターを用いて0.1〜100rad/sの範囲で測定するもので、試料は平行に置かれた2枚の平板の間に置かれ、定期的に変形が与えられる。一般に、測定温度は、組成物が1種の熱可塑性ハロゲン化ポリマーを含む場合はその熱可塑性ハロゲン化ポリマーの融点よりも少なくとも20℃高い温度であり、組成物が数種類の熱可塑性ハロゲン化ポリマーを含む場合の測定温度は、最も高い融点を有する熱可塑性ハロゲン化ポリマーの融点よりも少なくとも20℃高い温度とする。

0010

熱可塑性ポリマー」という用語は、本発明の目的においては、アモルファスであるならば室温若しくはポリマーのガラス転移温度より低い温度で存在するポリマーのことを、又は結晶状態であるならばガラス転移温度と融点の間の温度で存在するポリマーのことを意味する。これらのポリマーは、はっきり検知できる化学的反応はないが加熱により柔らかくなり、冷却により再度硬化するという特性を有する。ポリマーのこうした定義は、例えば「Polymer Science Dictionary」(第2版、Mark Alger、Schoolof Polymer Technology、University of North London、London、UK、Chapman & Hall出版、1997年)という専門辞典に見ることができる。

0011

ハロゲン化ポリマー」という用語は、本発明の目的においては、ハロゲン化モノマーホモポリマー、またそれらのモノマーコポリマーターポリマーを意味する。なかでも、フッ化ビニリデン、フッ化ビニルトリフルオロエチレンクロロトリフルオロエチレン塩化ビニル及び塩化ビニリデン等のハロゲン化モノマーのホモポリマー;これらのハロゲン化モノマー同士で形成したコポリマー及びターポリマー;少なくとも1種の上記のハロゲン化モノマーと、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン等の水素原子を含有しない少なくとも1種のフッ素化モノマーとのコポリマー及びターポリマー;少なくとも1種の上記のハロゲン化モノマーと、オレフィン類(例えばエチレンプロピレン)等の少なくとも1種のエチレン系不飽和モノマーとのコポリマー及びターポリマー;スチレン及びスチレン誘導体ビニルエーテル類酢酸ビニル等のビニルエステル類;並びにアクリル酸エステル類ニトリル類アミド類及びメタクリル酸エステル類、ニトリル類、アミド類を特に挙げることができる。

0012

本発明の組成物における熱可塑性ハロゲン化ポリマーとしては、熱可塑性フルオロポリマーが好ましい。
「フルオロポリマー」という用語は、本発明の目的においては、フッ素化モノマーのホモポリマー並びにそれらのモノマーのコポリマー及びターポリマーを意味する。これらの中でも、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンのホモポリマー、並びに上記のフッ素化モノマー同士で形成したコポリマー及びターポリマー、又はテトラフルオロエチレンやヘキサフルオロプロピレン等の水素原子を含有しない少なくとも1種の別のフッ素化モノマーとのコポリマー及びターポリマーで、例えば、フッ化ビニリデンと上記に定義したような少なくとも1種の別のフッ素化モノマー(水素原子を有しないものを含む)とのコポリマーやターポリマーや、クロロトリフルオロエチレンと上記に定義したような少なくとも1種の別のフッ素化モノマー(水素原子を有しないものを含む)とのコポリマーやターポリマーを挙げることができる。
また、少なくとも1種の上記のフッ素化モノマーと、オレフィン類(例えばエチレンやプロピレン)等の少なくとも1種の他のエチレン系不飽和モノマーとのコポリマー及びターポリマー;スチレン及びスチレン誘導体;例えば塩化ビニルや塩化ビニリデン等の塩素化モノマー;ビニルエーテル類;例えば酢酸ビニル等のビニルエステル類;並びにアクリル酸エステル類、ニトリル類、アミド類及びメタクリル酸エステル類、ニトリル類、アミド類を挙げることができる。

0013

本発明の組成物における熱可塑性ハロゲン化ポリマーは、熱可塑性フッ化ビニリデンポリマー及び熱可塑性クロロトリフルオロエチレンポリマーから選択されることが特に好ましい。
「フッ化ビニリデンポリマー」という用語は、本発明の目的においては、フッ化ビニリデンホモポリマー、並びに他のエチレン系不飽和モノマーとのコポリマーやターポリマーを意味するものであり、上記のエチレン系不飽和モノマーはフッ素化されているもの(フッ化ビニル、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン)も、フッ素化されていないもの(エチレンやプロピレン等のオレフィン類、スチレン及びスチレン誘導体、例えば塩化ビニルや塩化ビニリデン等の塩素化モノマー、ビニルエーテル類、例えば酢酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸エステル類、ニトリル類、アミド類、及びメタクリル酸エステル類、ニトリル類、アミド類)でもよい。これらのコポリマー及びターポリマーは、フッ化ビニリデンから誘導されるモノマー単位を少なくとも約50質量%含むことが好ましい。
「クロロトリフルオロエチレンポリマー」という用語は、本発明の目的においては、クロロトリフルオロエチレンホモポリマー、並びに他のエチレン系不飽和モノマーとのコポリマーやターポリマーを意味するものであり、上記のエチレン系不飽和モノマーはフッ素化されているもの(フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン)であっても、フッ素化されていないもの(エチレンやプロピレン等のオレフィン類、スチレン及びスチレン誘導体、例えば塩化ビニルや塩化ビニリデン等の塩素化モノマー、ビニルエーテル類、例えば酢酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸エステル類、ニトリル類、アミド類、及びメタクリル酸エステル類、ニトリル類、アミド類)でもよい。これらのコポリマーは、クロロトリフルオロエチレンから誘導されるモノマー単位を少なくとも約50質量%含むことが好ましい。

0014

本発明の組成物における熱可塑性ハロゲン化ポリマーとして、最も好ましいのは熱可塑性フッ化ビニリデンポリマーである。
本発明の組成物における熱可塑性ハロゲン化ポリマーとしては、フッ化ビニリデンホモポリマー及びフッ化ビニリデンと少なくとも1種の他のフッ素化モノマーとのコポリマーやターポリマーから選択すると有利である。

0015

本発明の組成物はさらに熱可塑性ハロゲン化ポリマー用、とりわけフッ素化ポリマー用の一般的な添加剤を1種以上含んでもよく、例えば、酸掃去剤滑剤有機染料又は無機顔料核剤充填材、安定剤及び難燃剤等を含んでもよい。
本発明の組成物はいかなる方法でも得ることができるが、本発明の方法で調製することにより良い結果が得られる。
さらに、本発明は熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物の調製方法に関するものであり、その方法とは、押出機において1種以上の熱可塑性ハロゲン化ポリマーをラジカル開始剤カップリング剤一緒に溶融体中で反応させ、得られた組成物を押出機で排出するものである。
熱可塑性ハロゲン化ポリマーについては上記に定義したが、好ましくは熱可塑性フルオロポリマーである。
本発明の方法においては、押出機で1種の熱可塑性ハロゲン化ポリマーをラジカル開始剤とカップリング剤と一緒に溶融体中で反応させることが好ましい。
本願明細書中、後述の「熱可塑性ハロゲン化ポリマー」及び「熱可塑性フルオロポリマー」という表現は、本発明の目的においては複数のポリマーと単一のポリマーの両方で解釈する。

0016

一般に、本発明の方法では、ラジカル開始剤はカップリング剤と熱可塑性ハロゲン化ポリマーとの反応を十分に起こすことができる量を用いる。ラジカル開始剤の量は、1kgの熱可塑性ハロゲン化ポリマーに対して0.5〜10gである。
ラジカル開始剤の量は、1kgの熱可塑性ハロゲン化ポリマーに対して少なくとも0.5g、好ましくは少なくとも0.75g、さらに好ましくは少なくとも1gである。
ラジカル開始剤の量は、1kgの熱可塑性ハロゲン化ポリマーに対して多くても10g、好ましくは多くても9g、さらに好ましくは多くて8gである。
ラジカル開始剤としては、有機過酸化物、とりわけアルキル過酸化物が好ましく用いられる。その中でも、t−ブチルクミルペルオキシド、1,3−ジ(2−t−ブチルペルオキシイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ジ(t−ブチル)ペルオキシド及び2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシンを挙げることができる。2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサンを用いることがとりわけ好ましい。

0017

一般に本発明の方法において、カップリング剤は熱可塑性ハロゲン化ポリマーが十分に枝分かれできるような量を用いる。カップリング剤の量は、1kgの熱可塑性ハロゲン化ポリマーに対して0.5〜50gである。
カップリング剤の量は、1kgの熱可塑性ハロゲン化ポリマーに対して少なくとも0.5g、好ましくは少なくとも2g、さらに好ましくは少なくとも2.5gである。
カップリング剤の量は、1kgの熱可塑性ハロゲン化ポリマーに対して多くても50g、好ましくは多くても40g、さらに好ましくは多くて30gである。
一般に、本発明の方法におけるカップリング剤は、ビニル不飽和基、アリ不飽和基及びカルボキシル官能基アミン官能基ヒドロキシル官能基シラン官能基又はエポキシ官能基から選択される少なくとも2種の官能基を含む官能化合物から選ばれる。好ましくは、カップリング剤はトリアリルイソシアヌレートジビニルベンゼンビニルトリメトキシシラン及びアリルトリエトキシシランからなる群から選ばれる。とりわけトリアリルイソシアヌレートが好ましい。
ラジカル開始剤とカップリング剤は、ある期間にわたって連続的に導入され溶融体中で十分に拡散されるのであれば、いかなる方法で導入してもよい。例えば、ラジカル開始剤とカップリング剤をスプレー式噴射装置又は噴霧器で吹き付けてもよいし、或いは溶融体中に注入することによって導入してもよい。ラジカル開始剤とカップリング剤は、粉砕した熱可塑性ハロゲン化ポリマーとマスターバッチを作るか、又は充填剤とのマスターバッチを作ることによって導入することも考えられる。

0018

本発明の好ましい実施態様の一つによると、ラジカル開始剤及びカップリング剤は二酸化炭素との混合物にして押出機に導入する。ラジカル開始剤又はカップリング剤を二酸化炭素と混合し、できた混合物を押出機に導入できるのであればいかなる装置もこの目的のために使用することができる。
さらに好ましい実施態様の一つによると、カップリング剤をラジカル開始剤より先に導入する。

0019

溶融反応」という用語は、本発明の目的において、溶剤希釈剤を実質的に使わず、熱可塑性ハロゲン化ポリマーの融点と少なくとも同じ温度で行われる反応を意味するものと解釈する。
「押出機」という用語は、少なくとも1つの供給部及び圧縮部先導され供給部の出口に位置する排出部を有し、圧縮部によって溶融体が強制的に排出部を通過する構造のいかなる連続装置も意味すると解釈される。さらに排出部の前には、粗砕機又は押し出された材料を最終的に成形する装置があってもよい。2本のスクリューで動作する従来の押出機であって、スクリューが同じ方向に回転するものも逆回転するものも、或いはBuss式押出機も有利に用いられる。
本発明の方法で用いられる押出機には、供給部、材料溶融部均質化部、反応部、任意の添加剤導入部、さらに通気部に先導された圧縮−排出部が連続して配置されていると好ましい。各部はそれぞれ非常に特殊な機能を有し、独自の温度となっている。

0020

供給部の機能は、熱可塑性ハロゲン化ポリマーを供給することである。この供給部は通常50℃以下である。
材料溶融部は材料を溶融させる働きをする。均質化部は、溶融体を均質化する機能を有する。反応部は反応を行わせる機能を有する。材料溶融部と材料均質化部の温度は、通常熱可塑性ハロゲン化ポリマーの融点以上である。
反応部の温度は、通常、ラジカル開始剤の半減期が反応部の材料の滞留時間よりも短くなる温度以上である。
添加剤導入部は、添加剤が押出機に添加される場合に添加剤の導入を行う。この添加剤導入部の温度は、通常、材料の粘度と添加される添加剤の性状によって異なる。
圧縮−排出部は、材料を圧縮し排出する機能を有する。通常、圧縮−排出部の温度は排出される材料の粘度によって異なる。
カップリング剤は、均質化部の上流側で押出機中に投入することが好ましい。
ラジカル開始剤は、押出機の反応部に投入することが好ましい。
組成物の調製中に、熱可塑性ハロゲン化ポリマー、なかでも熱可塑性フルオロポリマー用の一般的な添加剤を1種以上混合することができ、例えば、酸掃去剤、滑剤、有機染料又は無機顔料、核剤、充填材、安定剤及び難燃剤等を添加することができる。この1種以上の添加剤は押出機に導入してもよいし、或いはいったん押出機から排出された後の組成物に導入してもよい。

0021

また、本発明は、前記の本発明の組成物をフィルム、シート、パネル、発泡チューブ材料、チューブ、パイプ、発泡体、壜或いは熱成形及び/又は成形によって作成する製造物の製造に使用することに関する。
本発明は、本発明の組成物から得たフィルムに関する。
本発明は、本発明の組成物から得たシートに関する。
また、本発明は、本発明の組成物から得たパネルに関する。
本発明は、本発明の組成物から得た発泡チューブ材料に関する。
本発明は、本発明の組成物から得たチューブ及びパイプに関する。
また、本発明は、本発明の組成物から得た発泡体に関する。
本発明は、本発明の組成物から得た壜に関する。
本発明は、本発明の組成物から得た熱成形及び/又は成形によって作成する製造物に関する。
さらに本発明は、本発明の組成物から得た発泡チューブ材料を電力ケーブルの被覆材料用に使用することに関する。

0022

そのため、本発明の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物、とりわけ熱可塑性フルオロポリマー組成物は、有利なことに発泡時に変形抵抗が増大するという特徴の流動学的挙動伸び粘性)に特徴づけられる。これは、ひいては、本発明の組成物の特徴として、均一で閉じたセル均質に分散し、セルの大きさ分布は狭く、開いたセルの存在によって生じうる表面欠陥のない連続性のある皮膜の形成という特徴を有する発泡チューブ材料の作成につながる極めて安定した発泡工程を行うことができることになる。
さらに、本発明の組成物の特徴として不溶ポリマー分が低いことが挙げられるが、そのため不均質な部分がほとんどないか全くない製造物を作りだすことができる。

0023

以下の実施例は本発明を例示するためのものであり、これによって本発明の範囲が限定されるものではない。
熱可塑性ハロゲン化ポリマー
熱可塑性ハロゲン化ポリマーとして、Solvay社販売のフッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体『SOLEF(登録商標) 31508』を使用した。
ラジカル開始剤
ラジカル開始剤として、Peroxid Chemie社販売の2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキサン(DHBP)『LUPERSOL(登録商標) 101』を使用した。
カップリング剤
カップリング剤として、Acros社販売の100ppmの2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールで安定化させたトリアリルイソシアヌレート(TAIC)を使用した。

0024

組成物製造用押出機
組成物を製造するための押出機として、同方向に回転する二軸スクリュー押出機「CLEXTRAL(BC21型)」を使用した。スクリューの直径は25mmであった。900mm(L/D=36)の被覆バレルは9つの独立したゾーンからなり、収束(convergence)セクションとダイがさらに一緒になっていた。
温度分布は以下の通りであった。
供給部: 50℃
ゾーン2: 150℃
ゾーン3: 190℃(溶融部)
ゾーン4: 190℃(均質化部)
ゾーン5、6: 190℃(反応部)
ゾーン7: 190℃(通気部)
ゾーン8、9: 200℃(圧縮−排出部)
収束セクション: 210℃
ダイ: 210℃
カップリング剤はゾーン3に、ラジカル開始剤はゾーン5に投入した。

0025

ラジカル開始剤及びカップリング剤投入装置
二酸化炭素との混合物を形成するラジカル開始剤及び二酸化炭素との混合物を形成するカップリング剤を投入するための装置について、以下にさらに詳細に説明する。
貯蔵槽のDHBPをポンプ混合室送りこんだ。シリンダー中の液化二酸化炭素低温槽で−10℃に冷却し、その後ポンプを使って混合室に送りこんだ。
こうして混合室で作られたDHBPと液化二酸化炭素の混合物は噴射装置に送られたが、噴射装置の圧力は圧力センサーによって調整されていた。
液化二酸化炭素の貯蔵容器とは、二酸化炭素の入った加圧シリンダーである。
上記の2つのポンプはGILSON 806タイプのポンプであった。二酸化炭素用に設けたポンプの頭部には、10SCヘッドとGILSON 10SCキットサーモスタットがついており、このサーモスタットによってヘッドは−10℃に冷却されていた。冷却材は、JULABO F30タイプの低温槽で冷却したイソプロパノールを使った。
これと同じ低温槽が液化二酸化炭素の冷却にも使われた。

0026

混合室は、プロペラ攪拌機付きGILSON 811Cタイプの分析用ミキサーを用いた。
噴射装置は高圧(74バール以上)で操作可能な装置である。
GILSON 806タイプの圧力センサーは二酸化炭素用に設けたポンプと混合室の間に設置し、噴霧装置内の圧力を調整した(90〜120バール)。
カップリング剤に関しても、同様の設備を用いた。
TAIC用のポンプの頭部とパイプ類は、反応物結晶化しないように35℃に加熱した。装置としてはエチレングリコールの入ったJULABOFP50を使用した。二酸化炭素とTAICは、少ない処理量に適した静的ミキサーであるASI STATICMIERを使って混合した。
投入装置である噴霧装置は、押出機のバレルに垂直に、押出スクリューねじ山の接線方向に設置された。

0027

得られた組成物の特徴説明
得られた組成物は以下の方法で特徴を求めた。
− RMFIを求めるためのMFI測定
−伸び粘度を求めるための伸びレオロジー(RME)の測定
−周波数の関数として粘弾性(動的粘度及びtanδ)を求めるための動的レオロジー(RES)の測定
−不溶ポリマー分(IF)の測定

0028

RMFIの測定
後述の温度と同等な温度で測定した2つのMFIの比、即ち、円錐形のダイを使って得たMFI0.3/1の値に対する円筒形のダイ(高さ8±0.025mm、直径2.095±0.003mm)を使用して得たMFI8/2の値の比を算出してRMFIを求めた。円錐形のダイは、円錐角60±0.5°、外径9.48mm、内径1.0±0.025mm、全長2.55±0.025mm、円筒部分の高さ0.3±0.025mmという特徴を有する。
2つのMFI値は、ASTMD1238に従って、上記に記載したそれぞれの検量用ダイを通過するポリマーの量を測って求め、g/10分の単位で表す。
MFI値の計測用装置として、CEAST Melt Indexer 6542/000タイプを用いた。この装置の片側には、スチール製シリンダーがありその下方に検量用ダイが保持され、反対側にはピストンがあり上部には種々の分銅をつめることができる。
PVDF樹脂『SOLEF(登録商標)31508』を用いて230℃で測定を行った。ピストンと分銅の組み合わせに使用した分銅の重さは10kgであった。

0029

伸びレオロジー(RME)測定
伸びレオメトリーは、RMEという商品名でRheometrics社が販売しているレオメーターを用いて測定した。この分析では、ポリマーが溶融体中で伸長運動を受けた際のポリマーの挙動を研究することによって、ポリマーの溶融体における伸び硬化性を定量化することが可能となった。この測定のために、まず樹脂供試体の形に押出成形した。供試体の変形を一定の温度(230℃)、一定の変形率(1s-1)で記録した。
測定結果(RMEプロット)は、時間(単位:s)の関数として230℃における溶融体中での伸び粘度(単位:kPa.s)の変化を伸び率(単位:s-1)1s-1ごとに表した。

0030

動的レオロジー(RDS)測定
動的レオメトリーは、ARES(Advanced RheologicalExpansion System)という商品名でRheometrics社が販売している変形負荷型レオゴニメーターを用いて測定した。この方法により溶融体中のポリマーの剪断粘弾性を求めることができた。
圧縮成形プラックから取った直径25mm、厚み約2mmのディスクプレート間配置にして、粘弾性(弾性係数G’、損失弾性率G”、tanδ(G”/G’比)及び動的粘度η)を測定した。下のプレートを動かすことによって定期的に剪断力をかけ、上のプレートにはトルク又は法線応力測定用トランスデューサーが取り付けられている。供試体を一定の温度(230℃)で0.1〜100rad/sの範囲の周波数で分析した。
測定結果は、rad/sで表される周波数の関数として、230℃における動的粘度の変動をPa.sで表すか、又は係数G’とG”の変動を単位Paで表した。

0031

不溶ポリマー分(IF)の測定
ジメチルホルムアミド(DMF)に不溶なポリマー分を求めるという方法を用いた。供試体を還流によってDMFに溶解した後、不溶分を遠心分離によって単離した。操作方法は上記に説明した。この方法による測定限界は1質量%であった。

0032

発泡チューブ材料製造用押出機
押出機Nokia−Maillefer Sel タイプ30(直径D=30mm、長さL=25Dの一軸スクリュー押出機)を用いて発泡チューブ材料を作成した。ダイは中空被覆(hollow sheath)が得られるようになっていた。
スクリュー全体は搬送部品からなっており、圧縮比3が得られるようになっていた(15D−3D−7D)。
温度分布は以下の通りであった。
−供給部: 10℃
−ゾーン1: 185℃
−ゾーン2: 195℃
−ゾーン3: 205℃
−ゾーン4: 215℃
−収束セクション: 220℃
−ダイ: 220℃
スクリューの回転速度は77rpmであった。チューブの引取速度は12メートル/分であった。

0033

発泡剤
発泡剤としては、135℃から284℃の間で二酸化炭素を放出する吸熱性発泡剤を使用した。
発泡チューブ特性決定
得られた発泡チューブは、以下によって特徴づけられた。
密度
機械的性質
誘電特性
ミクロトーム断面の顕微鏡検査

0034

発泡チューブの密度の測定
発泡チューブの密度を浮力式で測定した。発泡チューブの供試体を空気中で量したあと、ポッドに入れて既知の温度に設定した水中に浸漬させた。ポッドと供試体の合計質量によって液体隆起し、この材料の密度をアルキメデス方程式から得ることができた(ポッドの質量を差し引いた後)。
水中での秤量は浸漬直後に行った。最終的に、内面、外面に付着した気泡を取り除いてから水中での秤量を行った。
発泡チューブの機械的性質
発泡チューブの破断点伸びと引張強さを、ASTMD1238に従って室温(23℃)及び相対湿度50%の条件で求めた。引張り速度は50mm/分で、あご部の間隔は50mmであった。伸び計は25mmに調整した。装置はInstron 4301を用いた。この装置には平坦なあご部(G29)とEL1 Long Travel伸び計が装備されていた。ロードセルは1kN fl/995を参照した。

0035

発泡チューブの誘電特性
発泡チューブの外面を接着性銅箔で被った。この銅箔は外層電極の役目を果たした。発泡チューブの中には、金属コアーの電極が挿入されていた。
回路ブリッジとしては、Wayne Kerr Precision Compound Analysis 6425ブリッジを用いた。これを用いて所望の周波数におけるキャパシタンス損失正接(tanδ)を測定した。この2つの値と発泡チューブの寸法から誘電率(ε)を算出した。測定は室温(27℃)で行った。
発泡チューブのミクロトーム断面の顕微鏡検査
発泡チューブの供試体を−20℃に冷却した金属基板の上に置いた。次に、チューブのまわりに水滴を付着させ凍結させた。このようにすることによって、厚みが35μmの細片切り分ける(縦方向及び横断方向に)ことができるくらいの硬さを供試体に付与することができた。
この細片の画像を、東CCDカメラとHewlett Packard 890C DeskjetプリンタにつないだWild Makroscop M420顕微鏡で50倍まで拡大した。こうして上記の倍率写真を得ることができた。

0036

実施例1〜2(比較)、実施例3〜4(本発明)
ハロゲン化ポリマー『SOLEF(登録商標)31508』を上記に記載した押出機(組成物製造用押出機)の供給部に8kg/時の速さで投入し、押出機の様々なゾーンを移動させた。
二酸化炭素と混合させたDHBPと二酸化炭素と混合させたTAICとを、上述の投入装置を使ってハロゲン化ポリマーに吹き付けた。TAICとDHBPの分量は、1kgのハロゲン化ポリマー『SOLEF(登録商標)31508』に対する質量(g)で表され、それぞれ押出機のゾーン3とゾーン5に投入されたが、実施例1〜4までの各実施例におけるそれぞれの分量を表1に示す。
表1:TAIC及びDHBPの分量

0037

得られた組成物を使って測定したRMFI及び不溶ポリマー分(IF)の値、並びに0.1rad/sでのtanδの値を表2に示す。
表2

0038

230℃での伸び粘度(単位:kPa.s)の変動を1s-1の伸び率(単位:s-1)ごとに時間(単位:s)の関数として表し、実施例1の組成物は(記号○)、実施例2の組成物は(記号◇)、実施例3の組成物は(記号□)及び実施例4の組成物は(記号+)で図1に示す。
230℃での動的粘度(単位:kPa.s)の変動を1s-1の伸び率(単位:s-1)ごとに時間(単位:s)の関数として表し、実施例1の組成物は(記号○)、実施例2の組成物は(記号◇)及び実施例3の組成物は(記号□)で図2に示す。

0039

実施例5〜6(比較)
実施例1と2の組成物をさらに発泡押出で加工した。加工のために、前述の発泡剤を実施例1と2の組成物中に1.5質量%の割合で混合し、組成物を前述の押出機(発泡チューブ製造用押出機)に通した。
実施例1及び2の組成物を使って発泡押出により発泡チューブを得ることはできなかった。

0040

実施例7及び8(本発明の実施例)
実施例3と4の組成物をさらに発泡押出で加工した。加工のために、前述の発泡剤を実施例3と4の組成物中に1.5質量%の割合で混合し、組成物を前述の押出機(発泡チューブ製造用押出機)に通した。
こうして高品質で可撓性があり、その中心は中空で内径が3mmで厚みが0.5mmの発泡チューブが得られた。発泡工程も安定していた。
実施例3及び実施例4の組成物から得たそれぞれの発泡チューブ(実施例7及び8)について、密度、破断点伸び、引張強さ、誘電率(ε)及び100kHzにおける損失正接(tanδ)の値を測定し、表3に示す。
発泡チューブのミクロトーム断面を顕微鏡で観察したところ、非常に高品質な発泡チューブが得られたことがわかった。この特徴は、小さな規則的な閉じたセルが存在し、セルの大きさの分布は均一であり、ごくわずかに大きなセルが存在したが表面欠陥はなかった。

0041

表3

実施例

0042

表2を分析すると、本発明の組成物は従来技術による組成物よりもRMFIの値が高く、不溶ポリマー分が非常に低いという特徴を有することがわかる。
また、本発明の組成物は従来技術による組成物と比べてtanδの値が低いという特徴がある。
図1を考察すると、本発明の組成物は従来技術による組成物とは異なり、時間の関数とした伸び粘度には指数関数的増加が見られ、歪を負荷された条件下で構造硬化する特徴があることがわかる。
さらに、従来技術による組成物とは異なり、時間の関数とした伸び粘度における指数関数的増加に対応する変曲点は3秒未満である。
図2(対数プロット)を考察すると、本発明の組成物は動的粘度と周波数の間には擬似的直線的関係があることがわかる。それに対して、従来技術による組成物の場合、周波数の減少にともなって動的粘度の変動はニュートンプラトーを形成する特徴がある。
できあがった発泡チューブを調べてみると、本発明の組成物によって、適切な粘度、高い引張強度及び優れた誘電特性を有する極めて高品質な発泡チューブを得ることが可能であることがわかる。これに対し、従来技術の組成物では発泡チューブを得ることができない。

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