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技術 ガス濃度測定回路体およびガス濃度測定方法

出願人 矢崎総業株式会社
発明者 加藤博照石原裕己
出願日 2007年10月24日 (13年2ヶ月経過) 出願番号 2007-276318
公開日 2009年5月14日 (11年7ヶ月経過) 公開番号 2009-103605
状態 拒絶査定
技術分野 電気的手段による材料の調査、分析
主要キーワード 小形基板 ヘリウムガス濃度 中間点電圧 ヘリウム濃度 接続切替処理 爆発下限界濃度 熱伝導式ガスセンサ 熱伝導式
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

1つのガスセンサによって広範囲濃度測定を行う。

解決手段

可燃性ガスとの反応性があるガス濃度検知素子40と前記可燃性ガスとの反応性がなく且つ可燃性ガスの濃度に応じて抵抗値が変化する温度補償素子50とで形成された低濃度ブリッジ回路20によって可燃性ガスの濃度を測定するガス濃度測定回路体10において、可燃性ガスの濃度が予め定められた切替濃度しきい値を超えたときに、切替手段26によりガス濃度検知素子40と参照抵抗器25とを切り替え、温度補償素子50と参照抵抗器25とによって高濃度用ブリッジ回路23を構成して可燃性ガスの濃度を測定する。

概要

背景

可燃性ガス濃度測定においては、低濃度から高濃度までの広範囲にわたる濃度への対応が要請されている。その一方で、濃度測定に一般的に用いられる接触燃焼式ガスセンサにおいては、高精度の測定が可能であるものの、測定時に触媒によって測定対象ガス燃焼(即ち、反応)させるので、測定対象ガスへの引火を避けるために、爆発限界より低い濃度である低濃度領域での測定しかできず、また、熱伝導式ガスセンサにおいては、測定時に測定対象ガスが燃焼しないので広範囲の濃度測定が可能であるものの、分解能が低いために低濃度領域では十分な精度の測定ができず、これらの理由により、単一のガスセンサを備える回路体(即ち、ガスセンサユニット)では広範囲の濃度測定ができなかった。そして、この要請に対応するべく、ガスセンサユニットに低濃度領域用の接触燃焼式ガスセンサ、及び、高濃度領域用の熱伝導式ガスセンサを実装することで広範囲の濃度測定に対応した燃焼性ガス検知器が特許文献1において提案されている。
特開2005−207879

概要

1つのガスセンサによって広範囲の濃度測定を行う。可燃性ガスとの反応性があるガス濃度検知素子40と前記可燃性ガスとの反応性がなく且つ可燃性ガスの濃度に応じて抵抗値が変化する温度補償素子50とで形成された低濃度用ブリッジ回路20によって可燃性ガスの濃度を測定するガス濃度測定回路体10において、可燃性ガスの濃度が予め定められた切替濃度しきい値を超えたときに、切替手段26によりガス濃度検知素子40と参照抵抗器25とを切り替え、温度補償素子50と参照抵抗器25とによって高濃度用ブリッジ回路23を構成して可燃性ガスの濃度を測定する。

目的

したがって、本発明の目的は、複数のセンサを実装することなく、1つのガスセンサによって広範囲の濃度測定に対応可能なガス濃度測定回路体及びこのガス濃度測定回路体で用いられるガス濃度測定方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

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請求項1

可燃性ガスとの反応性があるガス濃度検知素子、及び、前記可燃性ガスとの反応性がない温度補償素子、を備え、前記ガス濃度検知素子と前記温度補償素子とを含むブリッジ回路中間点電位差に基づいて前記可燃性ガスの濃度を測定するためのガス濃度測定回路体において、前記ガス濃度検知素子と切り替えることにより前記温度補償素子とともに高濃度用ブリッジ回路を形成するように配設された、前記可燃性ガスの濃度に応じて抵抗値が変化しない参照抵抗器と、前記ブリッジ回路の前記中間点電位差に基づいて測定した前記可燃性ガスの濃度が予め定められた切替濃度しきい値を超えたときに、前記温度補償素子と前記参照抵抗器とによって前記高濃度用ブリッジ回路を形成するように、前記ガス濃度検知素子を前記参照抵抗器に切り替えるための切替手段と、を有し、前記切替手段によって前記ガス濃度検知素子を前記参照抵抗器に切り替えたときに、前記高濃度用ブリッジ回路の中間点電位差に基づいて前記切替濃度しきい値を超える前記可燃性ガスの濃度測定が可能なように、前記温度補償素子が前記可燃性ガスの濃度に応じてその抵抗値を変化させる特性を有することを特徴とするガス濃度測定回路体。

請求項2

前記切替手段が、前記高濃度ブリッジ回路によって測定された前記可燃性ガスの濃度が前記切替濃度しきい値以下になったときに、前記ガス濃度検知素子と前記温度補償素子とを含む前記ブリッジ回路を形成するように、前記参照抵抗器を前記ガス濃度検知素子に切り替えるための手段であることを特徴とする請求項1に記載されたガス濃度測定回路体。

請求項3

可燃性ガスとの反応性があるガス濃度検知素子、及び、前記可燃性ガスとの反応性がなく且つ前記可燃性ガスの濃度に応じて抵抗値が変化する温度補償素子、を備え、前記ガス濃度検知素子と前記温度補償素子とを含むブリッジ回路の中間点電位差に基づいて前記可燃性ガスの濃度測定を行い、そして、前記ガス濃度検知素子と切り替えることにより前記温度補償素子とともに高濃度用ブリッジ回路を形成するように配設され且つ前記可燃性ガスの濃度に応じて抵抗値が変化しない参照抵抗器を、さらに備えたガス濃度測定回路体において用いられるガス濃度測定方法であって、前記ブリッジ回路の前記中間点電位差に基づいて前記可燃性ガスの濃度を測定する第1工程と、前記第1工程で測定した前記可燃性ガスの濃度が予め定められた切替濃度しきい値を超えたときに、前記温度補償素子と前記参照抵抗器とを含む前記高濃度用ブリッジ回路を形成するように、前記ガス濃度検知素子を前記参照抵抗器に切り替える第2工程と、前記高濃度用ブリッジ回路の中間点電位差に基づいて、前記切替濃度しきい値を超える前記可燃性ガスの濃度を測定する第3工程と、を有することを特徴とするガス濃度測定方法。

技術分野

0001

本発明は、可燃性ガス濃度測定に用いられるガス濃度測定回路体及びガス濃度測定回路体で用いられる濃度測定方法に関する。

背景技術

0002

可燃性ガスの濃度測定においては、低濃度から高濃度までの広範囲にわたる濃度への対応が要請されている。その一方で、濃度測定に一般的に用いられる接触燃焼式ガスセンサにおいては、高精度の測定が可能であるものの、測定時に触媒によって測定対象ガス燃焼(即ち、反応)させるので、測定対象ガスへの引火を避けるために、爆発限界より低い濃度である低濃度領域での測定しかできず、また、熱伝導式ガスセンサにおいては、測定時に測定対象ガスが燃焼しないので広範囲の濃度測定が可能であるものの、分解能が低いために低濃度領域では十分な精度の測定ができず、これらの理由により、単一のガスセンサを備える回路体(即ち、ガスセンサユニット)では広範囲の濃度測定ができなかった。そして、この要請に対応するべく、ガスセンサユニットに低濃度領域用の接触燃焼式ガスセンサ、及び、高濃度領域用の熱伝導式ガスセンサを実装することで広範囲の濃度測定に対応した燃焼性ガス検知器が特許文献1において提案されている。
特開2005−207879

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、特許文献1の燃焼性ガス検知器では、広範囲の濃度測定が可能であるものの、2つの異なるガスセンサを実装することから、部品数の増加による回路規模の増大及びコストの上昇という問題があった。

0004

したがって、本発明の目的は、複数のセンサを実装することなく、1つのガスセンサによって広範囲の濃度測定に対応可能なガス濃度測定回路体及びこのガス濃度測定回路体で用いられるガス濃度測定方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、可燃性ガスとの反応性があるガス濃度検知素子、及び、前記可燃性ガスとの反応性がない温度補償素子、を備え、前記ガス濃度検知素子と前記温度補償素子とを含むブリッジ回路中間点電位差に基づいて前記可燃性ガスの濃度を測定するためのガス濃度測定回路体において、前記ガス濃度検知素子と切り替えることにより前記温度補償素子とともに高濃度用ブリッジ回路を形成するように配設された、前記可燃性ガスの濃度に応じて抵抗値が変化しない参照抵抗器と、前記ブリッジ回路の前記中間点電位差に基づいて測定した前記可燃性ガスの濃度が予め定められた切替濃度しきい値を超えたときに、前記温度補償素子と前記参照抵抗器とによって前記高濃度用ブリッジ回路を形成するように、前記ガス濃度検知素子を前記参照抵抗器に切り替えるための切替手段と、を有し、前記切替手段によって前記ガス濃度検知素子を前記参照抵抗器に切り替えたときに、前記高濃度用ブリッジ回路の中間点電位差に基づいて前記切替濃度しきい値を超える前記可燃性ガスの濃度測定が可能なように、前記温度補償素子が前記可燃性ガスの濃度に応じてその抵抗値を変化させる特性を有することを特徴とするガス濃度測定回路体である。

0006

請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記切替手段が、前記高濃度ブリッジ回路によって測定された前記可燃性ガスの濃度が前記切替濃度しきい値以下になったときに、前記ガス濃度検知素子と前記温度補償素子とを含む前記ブリッジ回路を形成するように、前記参照抵抗器を前記ガス濃度検知素子に切り替えるための手段であることを特徴とするものである。

0007

請求項3に記載された発明は、可燃性ガスとの反応性があるガス濃度検知素子、及び、前記可燃性ガスとの反応性がなく且つ前記可燃性ガスの濃度に応じて抵抗値が変化する温度補償素子、を備え、前記ガス濃度検知素子と前記温度補償素子とを含むブリッジ回路の中間点電位差に基づいて前記可燃性ガスの濃度測定を行い、そして、前記ガス濃度検知素子と切り替えることにより前記温度補償素子とともに高濃度用ブリッジ回路を形成するように配設され且つ前記可燃性ガスの濃度に応じて抵抗値が変化しない参照抵抗器を、さらに備えたガス濃度測定回路体において用いられるガス濃度測定方法であって、前記ブリッジ回路の前記中間点電位差に基づいて前記可燃性ガスの濃度を測定する第1工程と、前記第1工程で測定した前記可燃性ガスの濃度が予め定められた切替濃度しきい値を超えたときに、前記温度補償素子と前記参照抵抗器とを含む前記高濃度用ブリッジ回路を形成するように、前記ガス濃度検知素子を前記参照抵抗器に切り替える第2工程と、前記高濃度用ブリッジ回路の中間点電位差に基づいて、前記切替濃度しきい値を超える前記可燃性ガスの濃度を測定する第3工程と、を有することを特徴とするガス濃度測定方法である。

発明の効果

0008

請求項1に記載された発明によれば、可燃性ガスの濃度が予め定められた切替濃度しきい値を超えたときに、可燃性ガスとの反応性がない温度補償素子と参照抵抗器とを含む高濃度用ブリッジ回路によって可燃性ガスの濃度測定を行うことから、例えば、切替濃度しきい値を可燃性ガスの爆発下限界より小さく設定することで、可燃性ガスの濃度がその爆発下限界濃度以上の範囲にあるときでも、可燃性ガスを爆発させることなくその濃度測定を行うことができる。そのため、複数のセンサを実装することなく、1組のガスセンサによって、広範囲の濃度測定を行うことができ、部品数の増加による回路規模の増大及びコストの上昇を回避することができる。

0009

請求項2に記載された発明によれば、請求項1に記載された発明の効果に加えて、可燃性ガスの濃度が予め定められた切替濃度しきい値以下になったときに、ガス濃度検知素子と温度補償素子とを含むブリッジ回路によって可燃性ガスの濃度測定を行うことから、例えば、可燃性ガスの濃度が切替濃度しきい値を超えたあと、該切替濃度しきい値以下に戻ったときに、再度、ガス濃度検知素子による可燃性ガスの濃度測定を行うことができるため、ガス濃度検知素子及び温度補償素子それぞれに適した濃度範囲の測定を行うことができる。

0010

請求項3に記載された発明によれば、ブリッジ回路の中間点電圧に基づいて測定した可燃性ガスの濃度が切替濃度しきい値を超えたときに、温度補償素子と参照抵抗器とを含む高濃度用ブリッジ回路を形成し、可燃性ガスとの反応性がない温度補償素子及び参照抵抗器からなる高濃度用ブリッジ回路によって可燃性ガスの濃度測定を行うことから、例えば、切替濃度しきい値を可燃性ガスの爆発下限界より小さく設定することで、可燃性ガスの濃度がその爆発下限界濃度以上の範囲にあるときでも、可燃性ガスを爆発させることなくその濃度測定を行うことができる。そのため、複数のセンサを実装することなく、1組のガスセンサによって、広範囲の濃度測定を行うことができる。

発明を実施するための最良の形態

0011

以下、本発明に係るガス濃度測定回路体を備えた水素ガス用ガス漏れ警報器の一実施形態について、図1図5の図面を参照して以下に説明する。

0012

水素ガス用ガス漏れ警報器(以下、警報器)1は、水素ガス(請求項の可燃性ガスに相当)の濃度を測定してそれを表示し、また、水素濃度が予め定められた警報濃度を超えたときに利用者に対して警報を行う装置であり、図1に示すように、ガスセンサユニット10と、制御装置60と、を備えている。

0013

ガスセンサユニット10は、請求項のガス濃度測定回路体に相当し、固定抵抗器21、固定抵抗器22、参照抵抗器25と、切替スイッチ26と、センサ部30と、が実装された数cm角程度の既存の小形プリント基板である。なお、ガスセンサユニット10は、本発明に係る回路が実現できるものであれば、プリント基板以外のものを用いてもよく、そのサイズも任意である。

0014

また、ガスセンサユニット10は、切替スイッチ26によって互いに切替可能な低濃度用ブリッジ回路20及び高濃度用ブリッジ回路23を備えている。

0015

低濃度用ブリッジ回路20は、請求項のブリッジ回路に相当し、固定抵抗器21、22、と、センサ部30が備えるガス濃度検知素子40及び温度補償素子50と、によって構成された、既知ホイートストンブリッジ回路である。

0016

高濃度用ブリッジ回路23は、固定抵抗器21、22と、センサ部30が備える温度補償素子50と、参照抵抗器25と、によって構成された、既知のホイートストンブリッジ回路である。つまり、低濃度用ブリッジ回路20と高濃度用ブリッジ回路23とでは、ガス濃度検知素子40及び参照抵抗器25以外の部品共用しており、切替スイッチ26によってガス濃度検知素子40と参照抵抗器25とを切り替えることにより、低濃度用ブリッジ回路20と高濃度用ブリッジ回路23とを切り替えている。

0017

固定抵抗器21及び固定抵抗器22は、例えば、既存の表面実装タイプの小形固定抵抗器が用いられ、また、本実施形態において、固定抵抗器21及び固定抵抗器22には、抵抗値が同値のものが用いられている。なお、固定抵抗器21及び固定抵抗器22の少なくとも一方を可変抵抗器とし、若しくは、固定抵抗器21及び固定抵抗器22の少なくとも一方に直列に可変抵抗器を接続し、その抵抗値を変化させて、各ブリッジ回路のゼロ点調整に用いてもよく、また、表面実装タイプ以外の抵抗器を用いてもよい。

0018

センサ部30は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical System (微小電子機械システム))技術を用いて、超小型に形成された1辺数mmの接触燃焼式ガスセンサであり、水素と反応して生じる燃焼熱に応じてその濃度を測定するためのガス濃度検知素子40と、ガス濃度検知素子40の温度補償を行うための温度補償素子50と、を有している。

0019

また、センサ部30は、図2に示すように、所定の結晶方位を有するシリコン単結晶からなり且つ異方性エッチングにより形成された凹部31a、31bを有するシリコン基板31と、シリコン基板31の上面部に順次積層して形成された二酸化シリコン層32、窒化シリコン層33、酸化ハフニウム層34と、で構成され、そして、ガス濃度検知素子40と温度補償素子50とが、熱容量を小さくして感度を向上させるために設けられた凹部31a、31bの上部に位置する二酸化シリコン層32、窒化シリコン層33、酸化ハフニウム層34とからなる薄膜状のダイヤフラム35a、35bの上面部に配設されている。

0020

ガス濃度検知素子40は、水素ガス中に置かれ、通電により発熱することで自身が備える触媒が水素と反応し、その反応熱に応じて抵抗値が変化する接触燃焼式センサ素子であり、図2に示すように、検知ヒータ部41と、触媒焼結体42と、からなる。

0021

検知ヒータ部41は、スパッタリングによって酸化ハフニウム層34の上面部に形成された白金層を、フォトリソグラフ及びエッチングにより型抜きして形成された抵抗体であり、つづら折れ状に形成された測温部41a、及び、検知ヒータ部41を低濃度用ブリッジ回路20に接続するための端子41b、41cとからなる。そして、通電されることにより発熱してその周囲を覆う触媒焼結体42を加熱するものであり、また、熱により自らの抵抗値が変化する性質を有している。なお、本実施形態では、検知ヒータ部41の材料として白金を用いているが、これに限定するものではなく、例えば、タングステンなどの、抵抗温度係数が大きく、高温まで安定な金属又は化合物であればどのようなものを用いても良い。

0022

触媒焼結体42は、パラジウム合金からなる触媒を担持したアルミナ粉体ペーストを、測温部41aに覆い被せるように半球状に配設したのち、700℃程度の熱で焼成して形成したものであり、検知ヒータ部41によって加熱され、水素と接触することによって、接触した水素を燃焼(即ち、反応)させるものである。そして、この燃焼による熱によって、検知ヒータ部41の抵抗値が、可燃性ガスの濃度に応じて変化する。

0023

温度補償素子50は、ガス濃度検知素子40と同様に水素ガス中に置かれて通電されることで、ガス濃度検知素子40の温度補償を行うための素子であり、つまり、ガス濃度検知素子40の有する触媒による燃焼熱に応じた抵抗値の変化分のみ取り出すために用いられる。温度補償素子50は、図2に示すように、補償ヒータ部51と、焼結体52と、からなる。

0024

補償ヒータ部51は、検知ヒータ部41と同一の構成になるように形成されており、スパッタリングによって酸化ハフニウム層34の上面部に形成された白金層を、フォトリソグラフ及びエッチングにより型抜きして形成された抵抗体であり、つづら折れ状に形成された測温部51a、及び、補償ヒータ部51を低濃度用ブリッジ回路20(又は、高濃度用ブリッジ回路23)に接続するための端子51b、51cとからなる。そして、通電されることにより発熱してその周囲を覆う焼結体52を加熱するものであり、また、熱により自らの抵抗値が変化する性質を有している。

0025

焼結体52は、アルミナ粉体のペーストを、測温部51aに覆い被せるように半球状に配設したのち、700℃程度の熱で焼成して形成したものであり、補償ヒータ部51によって加熱されるものである。そして、焼結体52においては、触媒を有しないため、触媒反応による水素の燃焼が生じない。

0026

なお、温度補償素子50は、温度補償の精度を高めるため、焼結体52が水素と反応する触媒を有していないこと以外はガス濃度検知素子40と材料及び形状が同一にされている。つまり、水素(ガス濃度検知素子40の触媒に反応するガス)が含まれない雰囲気中で、ガス濃度検知素子40と温度補償素子50とに同様に電圧印加したとき、それぞれの触媒焼結体42及び焼結体52の表面温度が同一になる。また、温度補償素子50は、水素濃度に応じて発熱が奪われることによりその抵抗値が変化する特性を有する、熱伝導式センサ素子としても動作する。また、本実施形態では、触媒焼結体42及び焼結体52を半球状としているが、この形状に限定するものではなく、例えば、立方体平板形状など、触媒焼結体42と焼結体52とが同じ形で、且つ、測温部41a、51a上に配置されているものであれば、それら形状は任意である。

0027

参照抵抗器25は、例えば、固定抵抗器21、22と同様の既存の表面実装タイプの固定抵抗器が用いられており、切替スイッチ26によってガス濃度検知素子40と切り替えられることにより高濃度用ブリッジ回路23を構成するものである。また、参照抵抗器25は、水素と反応せず、温度によって抵抗値が変化しないので、ガス濃度検知素子40及び温度補償素子50とともに水素ガス中に置かれても、水素ガスに引火することなく、濃度測定に悪影響を与える特性の変化もない。

0028

切替スイッチ26は、請求項の切替手段に相当し、制御装置60からの切替要求信号Sに応じて、ガス濃度検知素子40と参照抵抗器25とを切り替えるものであり、端子a−b間を接続したときはガス濃度検知素子40と温度補償素子50による低濃度用ブリッジ回路20を構成し、端子a−c間を接続したときは温度補償素子50と参照抵抗器25とによる高濃度用ブリッジ回路23を構成する、既存の単極双投アナログスイッチである。

0029

低濃度用ブリッジ回路20は、ガス濃度検知素子40と固定抵抗器21とが、端子a−b間を接続した切替スイッチ26を介して直列に接続され、これらに対して並列になるように、温度補償素子50と固定抵抗器22とが直列に接続され、そして、固定抵抗器21と固定抵抗器22との接続部P1が電圧印加部68に接続され、ガス濃度検知素子40と温度補償素子50との接続部P2が接地電位GNDに接続されて構成されている。そして、低濃度用ブリッジ回路20は、接触燃焼式の濃度測定回路として動作し、切替スイッチ26と固定抵抗器21との接続部P3、及び、温度補償素子50と固定抵抗器22との接続部P4、との電位差(即ち、中間点電位差)Vdを、水素ガスの濃度に応じて出力する。

0030

高濃度用ブリッジ回路23は、参照抵抗器25と固定抵抗器21とが、端子a−c間を接続した切替スイッチ26を介して直列に接続され、これらに対して並列になるように、温度補償素子50と固定抵抗器22とが直列に接続され、そして、固定抵抗器21と固定抵抗器22との接続部P1が電圧印加部68に接続され、参照抵抗器25と温度補償素子50との接続部P2が接地電位GNDに接続されて構成されている。そして、高濃度用ブリッジ回路23は、熱伝導式の濃度測定回路として動作し、切替スイッチ26と固定抵抗器21との接続部P3、及び、温度補償素子50と固定抵抗器22との接続部P4、との電位差(即ち、中間点電位差)Vdを、水素ガスの濃度に応じて出力する。

0031

制御装置60は、マイクロコンピュータ(MPU)61と、表示部66と、警報部67と、電圧印加部68と、を備えている。

0032

MPU61は、周知のように、予め定められたプログラムに従って各種の処理や制御などを行う中央演算処理装置(CPU)62と、CPU62のためのプログラム及び制御データ等を格納した読み出し専用メモリであるROM63と、各種のデータを格納するとともにCPU62の処理作業に必要なエリアを有する読み出し書き込み自在のメモリであるRAM64と、低濃度用ブリッジ回路20及び高濃度用ブリッジ回路23の中間点電位差Vdを計測するために接続部P3及び接続部P4の電圧が入力されるA/D変換器並びに切替スイッチ26及び電圧印加部68の制御信号送出する出力ポート等を備えるI/O部(図示なし)と、からなる。また、ROM63には、制御データとして、切替スイッチ26を切り替える条件である切替濃度しきい値、濃度異常を警報する異常濃度しきい値、及び、中間点電位差Vdから水素濃度を求めるための濃度変換テーブル等が格納される。また、MPU61は、I/O部に接続された表示部66、警報部67、及び、電圧印加部68、との間で制御信号等の入出力を行う。

0033

そして、制御装置60のCPU62は、ROM63に格納されたプログラムに基づいて、低濃度用ブリッジ回路20及び高濃度用ブリッジ回路23の中間点電位差Vdからガス濃度を求める濃度測定手段、濃度測定手段が測定した濃度とROM63に格納された切替濃度しきい値とを比較判定する濃度判定手段、及び、濃度判定手段の判定に基づいて切替スイッチ26を切り替えるスイッチ切替手段、として動作するものである。

0034

表示部66は、利用者に対して濃度情報を表示するための部位であり、例えば、英数字表示を行うための既存のキャラクタ表示LCD等が用いられ、MPU61のI/O部に接続されることにより、CPU62から送出されるガス濃度を示す信号に応じて、利用者がガス濃度を視認できるように、ガス濃度を数値表示するものである。

0035

警報部67は、利用者に対して危険を警報するための部位であり、例えば、既存の圧電ブザー等が用いられ、MPU61のI/O部に接続されることにより、CPU62から送出される危険濃度に達したことを示す信号に応じて、利用者に対して、水素濃度が危険濃度に達したことを警報する警報音鳴動するものである。なお、警報部67として、警報音を鳴動するブザー等以外にも、例えば、警報メッセージが格納された音声IC及び該警報メッセージを出力するスピーカ等で構成された、音声により危険濃度を通知する音声警報ユニット等を用いてもよい。

0036

電圧印加部68は、低濃度用ブリッジ回路20及び高濃度用ブリッジ回路23に対して、濃度測定に適切な電圧を印加するための部位であり、例えば、制御装置60の動作電源とは異なる直流電源、及び、該直流電源を低濃度用ブリッジ回路20及び高濃度用ブリッジ回路23に接続又は切断するためのパワーMOSFET等で構成されている。また、電圧印加部68は、MPU61から送出される制御信号に基づいて、低濃度用ブリッジ回路20に対して、ガス濃度検知素子40及び温度補償素子50を約400℃に加熱する直流電圧を印加し、高濃度用ブリッジ回路23に対しても、上記と同様に、温度補償素子を約400℃に加熱する直流電圧を印加する。なお、適切な濃度測定が可能であれば、各ブリッジ回路に印加する電圧は、例えば、パルス電圧等の直流電圧以外であってもよく、また、電圧値およびその出力間隔(パルス電圧等のとき)等は、ガス濃度検知素子40及び温度補償素子50の駆動温度が、対象ガスが燃焼する温度以上になるものであればよい。

0037

次に、上述した制御装置60のCPU62が実行する本発明に係る接続切替処理の一例を、図4に示すフローチャートを参照して説明する。

0038

警報器1の電源投入されると、所定の初期化処理が実行され、その初期化処理の一つとして、濃度不明の状態でのガス濃度検知素子40の使用による水素ガスの引火を回避するため、水素と反応しない高濃度用ブリッジ回路23を構成するように、切替スイッチ26に対して切替要求信号Sを送出する処理が行われる。また、水素濃度が、事前に切替濃度しきい値以下であることが判明しているときは、低濃度用ブリッジ回路20を構成するように、切替スイッチ26に対して切替要求信号Sを送出してもよい。そして、初期化処理完了後にステップS110に進む。

0039

ステップS110では、A/D変換器によって数値情報に変換された接続部P3及び接続部P4の電圧から、それら電圧の差分である中間点電位差Vdを求め、中間点電位差Vdをインデックスとして、ROM63に格納されている濃度変換テーブルから濃度情報を取得する。そして、ステップS120に進む。

0040

ステップS120では、ステップS110で取得した濃度情報と、ROM63に格納されている切替濃度しきい値とを比較し、濃度情報が切替濃度しきい値を超えている場合はステップS130に進み(S120でY)、濃度情報が切替濃度しきい値以下である場合はステップS150に進む(S120でN)。

0041

ステップS130では、高濃度用ブリッジ回路23で濃度測定を行っているか否かを判定する。ステップS120において、濃度しきい値を超えていることが判定されているので、以降の濃度測定を高濃度用ブリッジ回路23で行うため、現在の構成が高濃度用ブリッジ回路23でなければ、高濃度用ブリッジ回路23を構成するように切替スイッチ26を切り替えるためのステップS140に進み、(S130でN)、現在の構成が高濃度用ブリッジ回路23であれば、その構成を維持して、再度、濃度測定を行うために、ステップS110に進む(S130でY)。

0042

ステップS140では、切替スイッチ26に対して、参照抵抗器25と温度補償素子50とによる高濃度用ブリッジ回路23を構成するように切替要求信号Sを送出する。そして、高濃度用ブリッジ回路23によって熱伝導式の濃度測定を行うため、ステップS110に進む。

0043

ステップS150では、低濃度用ブリッジ回路20で濃度測定を行っているか否かを判定する。ステップS120において、濃度しきい値以下であることが判定されているので、以降の濃度測定を低濃度用ブリッジ回路20で行うため、現在の構成が低濃度用ブリッジ回路20でなければ、低濃度用ブリッジ回路20を構成するように切替スイッチ26を切り替えるためのステップS160に進み(S150でN)、現在の構成が低濃度用ブリッジ回路20であれば、その構成を維持して、再度、濃度測定を行うために、ステップS110に進む(S150でY)。

0044

ステップS160では、切替スイッチ26に対して、ガス濃度検知素子40と温度補償素子50とによる低濃度用ブリッジ回路20を構成するように切替要求信号Sを送出する。そして、低濃度用ブリッジ回路20による接触燃焼式の濃度測定を行うため、ステップS110に進む。

0045

なお、上述したステップS110が、請求項の第1工程及び第3工程に相当し、ステップS120、S140が、請求項の第2工程に相当する。

0046

次に、上述した警報器1における、本発明に係る接続切替処理(動作)の一例を、低濃度用ブリッジ回路20及び高濃度用ブリッジ回路23の中間点電位差Vdの変化を模式的に示した図5を参照して説明する。

0047

警報器1においては、水素の爆発下限界濃度4%(容量%、以下同じ)に対して、警報濃度しきい値1.0%、切替濃度しきい値2.0%に設定されており、水素濃度が2.0%のときに、低濃度用ブリッジ回路20の中間点電位差Vd及び高濃度用ブリッジ回路23の中間点電位差Vdが共に2.0Vになるように調整されている。また、この時点においては、切替スイッチ26の端子a−b間を接続して低濃度用ブリッジ回路20を構成している。

0048

続いて、低濃度用ブリッジ回路20の中間点電位差Vdが0.5Vになったとき、濃度変換テーブルから取得した濃度情報により、水素濃度が0.5%であることを認識し、切替スイッチ26を切り替えることなく端子a−b間接続を維持して、引き続き、ガス濃度検知素子40と温度補償素子50とを備える低濃度用ブリッジ回路20によって水素濃度を測定する。このときの濃度測定は、接触燃焼式により行われる。

0049

続いて、低濃度用ブリッジ回路20の中間点電位差Vdが1.0Vを超えたとき、濃度変換テーブルから取得した濃度情報により、水素濃度が1.0%を超えて上昇したことを認識し、警報部67により警報を鳴動させて、警報濃度しきい値を超える危険な濃度を検出したことを利用者に警報する。このとき、切替スイッチ26を切り替えることなく端子a−b間接続を維持して、引き続き、低濃度用ブリッジ回路20によって水素濃度を測定する。

0050

続いて、低濃度用ブリッジ回路20の中間点電位差Vdが2.0Vを超えたとき、濃度変換テーブルから取得した濃度情報により、水素濃度が2.0%を超えて上昇したこと、即ち、切替濃度しきい値を超えたことを認識し、切替スイッチ26を端子a−c間接続に切り替えて高濃度用ブリッジ回路23を構成し、参照抵抗器25と温度補償素子50とを備える高濃度用ブリッジ回路23によって水素濃度を測定する。このときの濃度測定は、熱伝導式により行われる。また、切替スイッチ26の切り替えにより、中間点電位差Vdは2.0V以下に下がる。

0051

続いて、高濃度用ブリッジ回路23よる濃度測定において、その中間点電位差Vdが2.0Vを超えたとき、水素濃度が2.0%より低下したこと、即ち、切替濃度しきい値以下に低下したことを認識し、切替スイッチ26を端子a−b間接続に切り替えて低濃度用ブリッジ回路20を構成して、再度、低濃度用ブリッジ回路20によって水素濃度を測定する。

0052

なお、上述の動作例においては、低濃度用ブリッジ回路20から高濃度用ブリッジ回路23に切り替える中間点電位差Vdの値、及び、高濃度用ブリッジ回路23から低濃度用ブリッジ回路20に切り替える中間点電位差Vdの値、をそれぞれ同じ2.0Vとしたが、これに限らず、切り替えのための中間点電位差Vdの値を、それぞれのブリッジ回路で異なる値としてもよい。

0053

上より、本実施形態によれば、警報器1がガスセンサユニット10を有するので、水素ガスの濃度が、その爆発下限界以下に設定された切替濃度しきい値を超えたときに、水素との反応性がない温度補償素子50と参照抵抗器25とで形成された高濃度用ブリッジ回路23によって水素ガスの濃度測定を行うことから、水素ガスの濃度がその爆発下限界を超える濃度領域にあるときでも、水素ガスを爆発させることなくその濃度測定を行うことができる。そのため、低濃度領域及び高濃度領域に対応した複数のセンサを実装することなく、ガス濃度検知素子と温度補償素子を備えた1つの接触燃焼式ガスセンサによって、広範囲の濃度測定を行うことができ、部品数の増加による回路規模の増大及びコストの上昇を回避することができる。

0054

また、水素ガスの濃度が切替濃度しきい値以下になったときに、ガス濃度検知素子40と温度補償素子50とにより低濃度用ブリッジ回路20を形成して、ガス濃度検知素子40によって水素ガスの濃度測定を行うことから、水素ガスの濃度が切替濃度しきい値を超えたあとに、切替濃度しきい値以下に戻ったときに、再度、ガス濃度検知素子40による水素ガスの濃度測定を行うことができるため、ガス濃度検知素子40及び温度補償素子50それぞれに適した濃度範囲の測定を行うことができ、低濃度においては接触燃焼式により高精度の測定が可能となり、高濃度においては水素ガスを爆発させることなく広範囲の測定が可能となる。

0055

なお、本実施形態において、センサ部30は、低濃度用ブリッジ回路20及び高濃度用ブリッジ回路23とともに、プリント基板であるガスセンサユニット10に実装されているが、これに限らず、例えば、センサ部30のみを小形基板等に実装してガスセンサユニット10と分離し、センサ部30とガスセンサユニット10との間をリード線で接続する構成としてもよい。このようにすることで、ガスセンサユニット10の構成及び形状の自由度をより高めることができる。また、このようにすることで、参照抵抗器25が、水素ガスや一酸化炭素ガスなどの測定対象の可燃性ガスに触れることがなく配置できるため、参照抵抗器25における可燃性ガスとの反応性、及び、温度変化に伴う抵抗値変化を考慮しなくてもよい。

0056

また、本実施形態においては、センサ部30として、MEMS技術を用いて超小型に形成された1辺数mmのセンサチップを用いたが、これに限らず、らせん状に巻かれたコイル部を有する2本の白金抵抗体と、前記コイル部に配設された楕円球形状の触媒焼結体及び焼結体と、で構成された接触燃焼式センサ等を用いてもよい。

0057

また、本実施形態においては、ガス濃度検知素子として接触燃焼式センサ素子を用いていたが、これに限定するものではなく、例えば、半導体式センサ素子やサーミスタ式センサ素子など、測定対象の可燃性ガスに反応(即ち、引火するおそれがある)するセンサ素子を用いており、且つ、測定対象ガスに反応せず且つ測定対象ガスの濃度に応じて抵抗値が変化する温度補償素子とともにブリッジ回路を形成して濃度測定するものであれば、どのようなものにも適用が可能である。

0058

また、本実施形態においては、水素ガスの濃度を測定して警報する水素ガス用ガス漏れ警報器への適用に関するものであったが、これに限定するものではなく、例えば、一酸化炭素ガス、メタンガス、又は、プロパンガス等の可燃性ガスの濃度測定に用いられる測定機器等に適用することも可能である。このとき、切替濃度しきい値は各ガスの爆発下限界、例えば、一酸化炭素ガス12.5%、メタンガス5.0%、プロパンガス2.2%、より小さく設定する。

0059

次に、本発明者は、本発明に係るガスセンサユニット10を用いて、接触燃焼式による水素ガスの濃度測定試験、及び、ヘリウムガス濃度変化に伴う温度補償素子50の抵抗値変動試験を行った。

0060

(実施例1)
接触燃焼式による水素ガスの濃度測定は、図1に示す警報器1と同等の構成の測定装置を用いて行い、切替スイッチ26において端子a−b間を接続して、ガス濃度検知素子40と温度補償素子50による低濃度用ブリッジ回路20を構成し、センサ部30が水素ガスに接触するように測定装置を水素ガス雰囲気中に配置し、水素ガスの濃度を0%〜4%まで上昇させて、各濃度における、中間点電位差Vdを測定した。その結果を図6に示す。

0061

図6によれば、水素ガスの濃度に比例して、中間点電位差Vdが上昇していることがわかる。このことから、本発明に係るガスセンサユニット10を用いて、接触燃焼式による水素ガスの濃度測定が可能なことが判った。

0062

(実施例2)
ヘリウムガスの濃度変化に伴う温度補償素子50の抵抗値変動試験は、上記実施例1と同様に、図1に示す警報器1と同等の構成の測定装置を用いて行い、切替スイッチ26において端子a−c間を接続して、参照抵抗器25と温度補償素子50による高濃度用ブリッジ回路23を構成し、温度補償素子50がヘリウムガスに接触するように測定装置をヘリウムガス雰囲気中に配置し、ヘリウムガスの濃度を0%〜100%まで上昇させて測定した中間点電位差Vdから、各濃度における温度補償素子50の抵抗値を算出した。その結果を図7に示す。

0063

図7によれば、ヘリウムガスの濃度に比例して、温度補償素子50の抵抗値が下降していることが判る、つまり、温度補償素子50は、ヘリウムガス濃度に応じて抵抗値が変化する熱伝導式センサとして動作することを示しており、本発明に係るガスセンサユニット10を用いて、温度補償素子50による熱伝導式の濃度測定が可能なことを示している。そして、本試験では、安全のためヘリウムガスを用いていたが、水素ガスにおいても、同様に熱伝導式センサとして動作することが判る。

0064

上記実施例より、ガスセンサユニット10において、接触燃焼式による濃度測定、及び、熱伝導式による濃度測定が可能であることが示され、即ち、ガスセンサユニット10を接触燃焼式及び熱伝導式のセンサユニットとして用いることで、低濃度から高濃度までの広範囲の濃度測定が可能であることが判った。

0065

なお、上述した各実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。

図面の簡単な説明

0066

本発明の一実施形態の水素ガス用ガス漏れ警報器の構成図である。
図1に示すセンサ部の上面図である。
図2のA−A’線に沿う断面図である。
図1中の制御装置のCPUが実行する本発明に係る処理の一例を示すフローチャートである。
図1に示す水素ガス用ガス漏れ警報器における、水素濃度に対する中間点電位差の変化を模式的に示した図である。
図1に示す低濃度用ブリッジ回路おける、水素濃度に対する中間点電位差の変化を示したグラフである。
図1に示す温度補償素子における、ヘリウム濃度に対する温度補償素子抵抗値の変化を示したグラフである。

符号の説明

0067

1水素ガス用ガス漏れ警報器
10ガスセンサユニット(ガス濃度測定回路体)
20低濃度用ブリッジ回路(ブリッジ回路)
23高濃度用ブリッジ回路
25参照抵抗器
26切替スイッチ(切替手段)
30センサ部
40ガス濃度検知素子
50温度補償素子
60 制御装置

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