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技術 塗布方法および塗布装置、並びにプラズマディスプレイ用部材の製造方法およびその製造装置。

出願人 パナソニック株式会社
発明者 小川耕司佐久間勇北村義之
出願日 2008年9月29日 (11年1ヶ月経過) 出願番号 2008-249835
公開日 2009年5月14日 (10年6ヶ月経過) 公開番号 2009-101345
状態 未登録
技術分野 流動性材料の適用方法、塗布方法 塗布装置2(吐出、流下) 塗布装置3(一般、その他) 電子管及び放電灯用電極の製造
主要キーワード 設置用穴 取り付け支柱 仮想原点 間隙測定 レーザフォーカス変位計 一実施様態 間隙値 塗布領域外
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題

保持手段に保持された被塗布部材および塗布器の少なくとも一方を相対的に移動させながら、塗布器の吐出口から塗布液を吐出して被塗布部材の被塗布面に塗布膜を形成する塗布方法において、実際に塗布する位置で直接、塗布器と被塗布部材の間隙を高い精度で測定するとともに、測定した間隙値に基づいて塗布中においても正確な間隙になるように調整し、ムラの無い均一で高品質の塗布膜を得る塗布装置および塗布方法の提供。

解決手段

塗布前、または塗布中に、該保持手段11側からレーザ光を該被塗布部材9を通過させて、該被塗布部材9と対向する該塗布器の吐出口面2gに照射し、該被塗布部材の被塗布面9a、および該塗布器の吐出口面2gからの反射光受光して、該保持手段11側からみた該被塗布面9aの位置および該塗布器の吐出口面2gの位置の差より該塗布器の吐出口面2gと該被塗布部材の被塗布面9aとの間隙を測定する。

概要

背景

プラズマディスプレイ(以下、PDという)は、ブラウン管にくらべて大型化、薄型化、軽量化が可能であることから、これを用いたテレビ受像機が普及している。一般的なPDは、隔壁によりストライプ状に形成された赤色用緑色用、青色用の蛍光体層を有するガラス基板背面板パネル)と、走査電極を形成してなるガラス基板(前面板パネル)とを貼り合わせてなるプラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)で構成されている。

そのようなPDPの背面板パネルの隔壁を形成する方法として、枚葉のガラス基板に隔壁用ペーストを塗布して塗布膜を形成し、乾燥後、サンドブラスト法フォトリソグラフィー法等の方法を用いて所定のピッチのストライプ状または格子状のパターンに形成して、焼成するものがある。塗布膜の厚さは焼成後で100〜200μm程度と比較的厚いが、厚さの均一性はPDPの画像特性を左右するので、隔壁ペーストを均一に塗布することが重要になる。この塗布方法には各種あるが、その一つにダイコータを用いるダイコート法がある(例えば特許文献1)。このダイコート法では、塗布器に相当するダイと被塗布部材に相当するガラス基板との間隙を所定の一定値に保ちつつダイとガラス基板とを相対的に移動させながら、ダイから隔壁ペーストを吐出してガラス基板に塗布する。

ダイコート法では安定した均一な塗布膜を得るためにはダイとガラス基板との間隙を高い精度で所定の一定値に保つことが重要であり、そのために実際に塗布する部分でダイとガラス基板との間隙を精度良く測定することが必要となる。

ダイとガラス基板との間隙を直接測定するために、基板の表面と塗布器との間隙に塗布方向レーザ光照射し、通過するレーザ光の受光量より間隙を測定する方法がある(例えば特許文献2)。

しかし、この方法では間隙を通過するレーザ光の回折により正確に間隙を測定することが困難である。

その他、ダイとガラス基板との間隙を直接精度よく測定することは実現されてない。

ダイとガラス基板間の間隙は直接測定は行わないが、その間隙を所定の値に設定する手段として、基板の支持台に固定されたマイクロメータを用いてダイすなわち塗布器の高さ(Z方向)の基準点を支持台の基板保持面位置Z0に定め、その後に高さ検出器で支持台の基板保持面からの基板の高さLhを測定して、間隙Cになるように塗布器の高さZaをZa=Z0+Lh+Cに調整するものがある(例えば特許文献3)。

しかし、上記の手段ではマイクロメータで基準をとる位置での支持台の基板保持面と、実際に塗布する位置での基板保持面のZ方向の高さの差(Z0の差)や、塗布器を水平方向(塗布方向)に移動案内するレールのZ方向のうねり等によりZaはZ方向の誤差を必ず含むので、塗布時に基板全面にわたって正確に間隙Cを設定することは非常に難しい。

したがって、精度良く間隙を測定する手段がないので、塗布中にどの程度正確に間隙が設定されているかを確認することもできないのが現状である。
特開平6−339656号公報(第5欄18行目〜第7欄25行目、図1、図2、図3)
特開2004−139814(請求項3,第5欄42行目〜第6欄21行目、図2)
特開2006−297317号(請求項1,第8欄36行目〜第9欄36行目、図2,図6,図7、図8)

概要

保持手段に保持された被塗布部材および塗布器の少なくとも一方を相対的に移動させながら、塗布器の吐出口から塗布液を吐出して被塗布部材の被塗布面に塗布膜を形成する塗布方法において、実際に塗布する位置で直接、塗布器と被塗布部材の間隙を高い精度で測定するとともに、測定した間隙値に基づいて塗布中においても正確な間隙になるように調整し、ムラの無い均一で高品質の塗布膜を得る塗布装置および塗布方法の提供。塗布前、または塗布中に、該保持手段11側からレーザ光を該被塗布部材9を通過させて、該被塗布部材9と対向する該塗布器の吐出口面2gに照射し、該被塗布部材の被塗布面9a、および該塗布器の吐出口面2gからの反射光を受光して、該保持手段11側からみた該被塗布面9aの位置および該塗布器の吐出口面2gの位置の差より該塗布器の吐出口面2gと該被塗布部材の被塗布面9aとの間隙を測定する。

目的

本発明の目的とするところは、ダイコート法によって塗布する際に、実際に塗布する位置で直接、塗布器と被塗布部材の間隙を高い精度で測定するとともに、測定した間隙値に基づいて塗布中においても正確な間隙になるように調整し、それによってムラの無い均一で高品質の塗布膜を得る塗布装置および塗布方法を具現化するとともに、さらにこれら塗布装置・塗布方法を用いて高品質のプラズマディスプレイ用部材を安定して製造することができるプラズマディスプレイ用部材の製造方法および製造装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
1件

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請求項1

保持手段に保持された被塗布部材および塗布器の少なくとも一方を相対的に移動させながら、塗布器の吐出口から塗布液を吐出して被塗布部材の被塗布面に塗布膜を形成する塗布方法において、塗布前、または塗布中に、該保持手段側からレーザ光を該被塗布部材を通過させて、該被塗布部材と対向する該塗布器の吐出口面照射し、該被塗布部材の被塗布面からの反射光、および該塗布器の吐出口面からの反射光を受光して、該保持手段側から測定した該被塗布面の位置および該保持手段側から測定した該塗布器の吐出口面の位置の差より該塗布器の吐出口面と該被塗布部材の被塗布面との間隙を測定することを特徴とする塗布方法。

請求項2

前記保持手段側からレーザ光を前記被塗布部材を通過させて、該被塗布部材と対向する前記塗布器に照射し、該塗布器上のレーザ光照射位置を移動させながら該塗布器からの反射光を受光し、該保持手段側から測定した該被塗布面の位置および該保持手段側から測定した該塗布器の位置の差が最も小さくなる値を塗布器の吐出口面と被塗布部材の被塗布面間の間隙値にすることを特徴とする請求項1に記載の塗布方法。

請求項3

塗布前、または塗布中に、前記測定された被塗布部材の被塗布面と塗布器の吐出口面との間隙が所定の間隙値になるように塗布器を昇降させて調節することを特徴とする請求項1または2に記載の塗布方法。

請求項4

請求項1〜3に記載の塗布方法を用いてプラズマディスプレイ用部材を製造するプラズマディスプレイ用部材の製造方法。

請求項5

塗布液を供給する塗布液供給手段と、前記塗布液供給手段から供給された塗布液を吐出する吐出口を有する塗布器と、被塗布部材を保持する保持手段と、該塗布器と該保持手段の少なくとも一方を相対的に移動させて、該被塗布部材の被塗布面に塗膜を形成するための移動手段とを備えた塗布装置において、該保持手段側からレーザ光を該被塗布部材を通過させて、被塗布部材と対向する塗布器の吐出口面に照射させるレーザ光照射手段と、被塗布部材の被塗布面からの反射光および、塗布器の吐出口面からの反射光を受光して、該保持手段側から測定した該被塗布面の位置および該保持手段側から測定した該塗布器の吐出口面の位置の差より、塗布器の吐出口面と被塗布部材の被塗布面との間隙を測定する間隙測定手段と、を備えたことを特徴とする塗布装置。

請求項6

さらに、前記間隙測定手段による間隙測定結果が所定の間隙値になるように、塗布器を前記被塗布部材の被塗布面と略垂直な方向に移動させる塗布器間隙調節手段を備えたことを特徴とする請求項5記載の塗布装置。

請求項7

請求項5または請求項6に記載の塗布装置を備えたプラズマディスプレイ用部材の製造装置

技術分野

0001

本発明は、たとえば、プラズマディスプレイパネル液晶ディスプレイ用カラーフィルタ光学フィルタを製造する場合に好適な塗布方法、および塗布装置に関する。また、これら塗布方法および塗布装置を用いたプラズマディスプレイ用部材の製造方法および製造方法に関する。

背景技術

0002

プラズマディスプレイ(以下、PDという)は、ブラウン管にくらべて大型化、薄型化、軽量化が可能であることから、これを用いたテレビ受像機が普及している。一般的なPDは、隔壁によりストライプ状に形成された赤色用緑色用、青色用の蛍光体層を有するガラス基板背面板パネル)と、走査電極を形成してなるガラス基板(前面板パネル)とを貼り合わせてなるプラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)で構成されている。

0003

そのようなPDPの背面板パネルの隔壁を形成する方法として、枚葉のガラス基板に隔壁用ペーストを塗布して塗布膜を形成し、乾燥後、サンドブラスト法フォトリソグラフィー法等の方法を用いて所定のピッチのストライプ状または格子状のパターンに形成して、焼成するものがある。塗布膜の厚さは焼成後で100〜200μm程度と比較的厚いが、厚さの均一性はPDPの画像特性を左右するので、隔壁ペーストを均一に塗布することが重要になる。この塗布方法には各種あるが、その一つにダイコータを用いるダイコート法がある(例えば特許文献1)。このダイコート法では、塗布器に相当するダイと被塗布部材に相当するガラス基板との間隙を所定の一定値に保ちつつダイとガラス基板とを相対的に移動させながら、ダイから隔壁ペーストを吐出してガラス基板に塗布する。

0004

ダイコート法では安定した均一な塗布膜を得るためにはダイとガラス基板との間隙を高い精度で所定の一定値に保つことが重要であり、そのために実際に塗布する部分でダイとガラス基板との間隙を精度良く測定することが必要となる。

0005

ダイとガラス基板との間隙を直接測定するために、基板の表面と塗布器との間隙に塗布方向レーザ光照射し、通過するレーザ光の受光量より間隙を測定する方法がある(例えば特許文献2)。

0006

しかし、この方法では間隙を通過するレーザ光の回折により正確に間隙を測定することが困難である。

0007

その他、ダイとガラス基板との間隙を直接精度よく測定することは実現されてない。

0008

ダイとガラス基板間の間隙は直接測定は行わないが、その間隙を所定の値に設定する手段として、基板の支持台に固定されたマイクロメータを用いてダイすなわち塗布器の高さ(Z方向)の基準点を支持台の基板保持面位置Z0に定め、その後に高さ検出器で支持台の基板保持面からの基板の高さLhを測定して、間隙Cになるように塗布器の高さZaをZa=Z0+Lh+Cに調整するものがある(例えば特許文献3)。

0009

しかし、上記の手段ではマイクロメータで基準をとる位置での支持台の基板保持面と、実際に塗布する位置での基板保持面のZ方向の高さの差(Z0の差)や、塗布器を水平方向(塗布方向)に移動案内するレールのZ方向のうねり等によりZaはZ方向の誤差を必ず含むので、塗布時に基板全面にわたって正確に間隙Cを設定することは非常に難しい。

0010

したがって、精度良く間隙を測定する手段がないので、塗布中にどの程度正確に間隙が設定されているかを確認することもできないのが現状である。
特開平6−339656号公報(第5欄18行目〜第7欄25行目、図1、図2図3
特開2004−139814(請求項3,第5欄42行目〜第6欄21行目、図2
特開2006−297317号(請求項1,第8欄36行目〜第9欄36行目、図2図6図7図8

発明が解決しようとする課題

0011

本発明の目的とするところは、ダイコート法によって塗布する際に、実際に塗布する位置で直接、塗布器と被塗布部材の間隙を高い精度で測定するとともに、測定した間隙値に基づいて塗布中においても正確な間隙になるように調整し、それによってムラの無い均一で高品質の塗布膜を得る塗布装置および塗布方法を具現化するとともに、さらにこれら塗布装置・塗布方法を用いて高品質のプラズマディスプレイ用部材を安定して製造することができるプラズマディスプレイ用部材の製造方法および製造装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有する。

0013

本発明の塗布方法は、被塗布部材を保持する保持手段および塗布器の少なくとも一方を相対的に移動させながら、塗布器の吐出口から塗布液を吐出して被塗布部材の被塗布面に塗布膜を形成する塗布方法において、塗布前、または塗布中に、該保持手段側からレーザ光を該被塗布部材を通過させて、該被塗布部材と対向する該塗布器の吐出口面に照射し、該被塗布部材の被塗布面からの反射光、および該塗布器の吐出口面からの反射光を受光して、該保持手段側から測定した該被塗布面の位置および該保持手段側から測定した該塗布器の吐出口面の位置の差より該塗布器の吐出口面と該被塗布部材の被塗布面との間隙を測定することを特徴とする。

0014

ここで、前記保持手段側からレーザ光を前記被塗布部材を通過させて、該被塗布部材と対向する前記塗布器に照射し、該塗布器上のレーザ光照射位置を移動させながら該塗布器からの反射光を受光し、該保持手段側から測定した該被塗布面の位置および該保持手段側から測定した該塗布器の位置の差が最も小さくなる値を塗布器の吐出口面と被塗布部材の被塗布面間の間隙値とすることが好ましい。

0015

さらに、塗布前、または塗布中に、前記測定された被塗布部材の被塗布面と塗布器の吐出口面との間隙が所定の間隙値になるように塗布器を昇降させて調節することが好ましい。

0016

本発明のプラズマディスプレイ用部材の製造方法は、上述の塗布方法を用いてプラズマディスプレイ用部材を製造することを特徴とする。

0017

本発明の塗布装置は、塗布液を供給する塗布液供給手段と、前記塗布液供給手段から供給された塗布液を吐出する吐出口を有する塗布器と、被塗布部材を保持する保持手段と、該塗布器と該保持手段の少なくとも一方を相対的に移動させて、該被塗布部材の被塗布面に塗膜を形成するための移動手段とを備えた塗布装置において、該保持手段側からレーザ光を該被塗布部材を通過させて、被塗布部材と対向する塗布器の吐出口面に照射させるレーザ光照射手段と、被塗布部材の被塗布面からの反射光および、塗布器の吐出口面からの反射光を受光して、該保持手段側から測定した該被塗布面の位置および該保持手段側から測定した該塗布器の吐出口面の位置の差より、塗布器の吐出口面と被塗布部材の被塗布面との間隙を測定する間隙測定手段と、を備えたことを特徴とする。

0018

さらに、前記間隙測定手段による間隙測定結果が所定の間隙値になるように、塗布器を前記被塗布部材の被塗布面と略垂直な方向に移動させる塗布器間隙調節手段を備えることが好ましい。

0019

本発明のプラズマディスプレイ用部材の製造装置は、上述の塗布装置を用いることを特徴とする。

発明の効果

0020

本発明によれば、塗布器の吐出口面と、被塗布部材の被塗布面からのレーザ反射光を用いて測定を行うのであるから、実際に塗布する位置で直接、塗布器の吐出口面と被塗布部材の被塗布面との間隙を測定することができ、それによって、間隙を高い精度で調整することができる。さらに高い精度で得た間隙値に基づいて、塗布中の間隙が一定にとなるように塗布器の高さを調整するのであるから、ムラの無い均一な塗布膜を容易に得ることができる。

0021

また、塗布器上のレーザ照射位置を移動させながら塗布器からのレーザ反射光を受光することもできるので、塗布器の吐出口面の幅が非常に小さいものであっても吐出口面からの反射光を確実に得て、吐出口面の位置を測定することができる。さらにこのようにして得た吐出口面位置と、同様にして測定した被塗布面の位置との差の最小値を両者間の間隙値とするのであるから、塗布器の吐出口面と被塗布部材間の間隙を安定して測定することができる。これによって塗布の間隙値を一定に保持しながら塗布が行えるのであるから、同様にムラの無い均一な塗布面を容易に得ることができる。

0022

また、上記のすぐれた塗布方法および塗布装置でプラズマディスプレイ用部材を製造するのであるから、高品質のプラズマディスプレイ用部材を高い生産性で安定して製造することができる。

発明を実施するための最良の形態

0023

図1は本発明の一実施形態に係る塗布装置であるダイコータ1の概略正面図、図2図1の間隙測定手段4とその周辺部を拡大した拡大正面図である。

0024

図1に示すように、ダイコータ1は、基板9を図示しない吸着手段で吸着保持する載置台11、塗布手段2、載置台11を塗布手段2に対して相対移動させる移動手段3、載置台11に設置された間隙測定手段4、コントローラ7および塗液供給手段8を有している。

0025

図1において、移動手段3は、架台3a、ナット3b、ボールねじ3c、サーボモータ3dおよびガイド3eを有する。載置台11は、ガイド3eに水平方向、すなわちX方向に案内されていると共にナット3bを介してボールねじ3cに螺合されており、サーボモータ3dを駆動して2点鎖線で示す位置P0から実線で示す位置P1との間、あるいは位置P0から2点鎖線で示す位置P2との間、を往復動することができる。この往復動は、コントローラ7によって制御される。塗液供給手段8は、塗液タンク8aと、塗液タンク8a内の塗液送出する塗液ポンプ8bと、これら塗液タンク8aと塗液ポンプ8bとを接続する配管8cと、塗液ポンプ8bと塗布手段2を接続する配管8dとを備えている。塗液タンク8aは、好ましくは密閉型タンクからなり、内部は空気や不活性ガス(たとえば、窒素ガス)によって0.02〜1MPa程度に加圧されていることが好ましい。また、塗液ポンプ8bは、ピストンシリンジ内の液を押し出す方式のシリンジポンプであることが好ましいが、ギアポンプダイアフラムポンプ等の間欠型の定容量ポンプであってもよく、また、空気圧で圧送してもよい。この塗液ポンプ8bは、コントローラ7からの信号に基づいて作動する。

0026

塗布手段2は、移動手段3の架台3aに取り付けられた支柱2aと、支柱2aに取り付けられたガイド2bと、ガイド2bに案内されるホルダ2cと、ホルダ2cに装着された塗布器であるスリットダイ2dとを有する。塗液供給手段8の配管8dに接続されているスリットダイ2dは、配管8dと図示しない流路を介して連通するスリット2hから塗布液を吐出する。スリット2hの出口が吐出口であり、この吐出口を含む面が吐出口面2gとなる。この吐出口面2gは基板9の塗布されている面である被塗布面9aと対向して配置されている。

0027

ホルダ2cには、サーボモータ2eによって駆動されるボールねじ2fが螺合されており、コントローラ7からの信号に基づいてサーボモータ2eが正逆転すると、ホルダ2cがガイド2bに案内されて昇降し、それに伴ってスリットダイ2dが上下方向すなわちZ方向に昇降するようになっている。このスリットダイ2dの昇降によって、スリットダイ2dと基板9との間隙を任意に変えることができる。

0028

以上のダイコータ1で、保持手段である載置台11に吸着保持された基板9と塗布手段2とを相対移動させながら、塗液供給手段8を用いてスリットダイ2dより塗液を基板9上に押し出すことによって塗布が行われる。

0029

なお、図1に示すダイコータ1においては、静止した塗布手段2に対して基板9を保持する載置台11を水平方向に移動することにより両者を相対移動させているが、静止した載置台11に対して塗布手段2を水平方向に移動することによって両者を相対移動させることもできる。また、載置台11と塗布手段2の双方を水平方向に移動しても良い。

0030

図1では載置台11が実線で示す位置P1にあり、ここでは間隙測定手段4がスリットダイ2dの直下にあるので、対向する基板9の被塗布面9aとスリットダイ2dの吐出口面2g間の間隙を測定することができる。さらに載置台11が位置P1にある状態で間隙測定手段4、スリットダイ2d、載置台11等を拡大して示したのが図2である。

0031

ここで、間隙測定手段4はレーザフォーカス式のレーザ測長器であるが、三角距方式やその他のレーザ測長器であってもよい。

0032

レーザフォーカス方式はレーザの反射光が通過する対物レンズ高速で往復動させ、反射光をピンポイントで受光させ、受光した位置の代わりに、ピンポイントで受光したときの対物レンズの位置から被測定物体との距離を知ることができるものであり、外乱の影響を受けにくく好ましい。

0033

一方、三角測距方式は被測定物体にレーザ光を照射して、その反射光を受光し、その受光した位置から被測定物体までの距離を知るものである。

0034

図2で間隙測定手段4をみると、レーザ光照射部4aより、レーザ光L1を、載置台11に吸着保持されている基板9越しにスリットダイ2dの吐出口面2gに向けて照射し、吐出口面2gからの点線で示す反射光L2および基板9の被塗布面9aからの反射光L3を受光部4bで受光する。

0035

そして反射光L2より仮想原点R0から吐出口面までの長さd2、反射光L3より仮想原点R0から被塗布面9aまでの長さd3が間隙測定手段4によって測長され、吐出口面2gと被塗布面の位置の差d=d2−d3より間隙値C1を導出してコントローラ7に出力する。

0036

なお、上記のようにして測定された間隙値C1は、図示しない間隙値設定手段よりあらかじめコントローラ7に与えられた設定間隙値C0とを比較し、C1=C0になるように、スリットダイ2dを昇降させてスリットダイ2dの上下方向の位置を調整するために使用される。

0037

図1においてコントローラ7は前述したとおり、移動手段3における載置台11の往復動の制御と、スリットダイ2dと基板9との間隙の測定と、測定値に基づいてスリットダイ2dの位置の調整と、を行う。コントローラ7はまた、塗液供給手段8における塗液ポンプ8bの吐出制御を行うことで、基板9の定められた領域に均一な膜厚を有する塗布膜を形成する。

0038

さて、上述したダイコータ1を用いた本発明の塗布方法について、基板9の被塗布面9aと、これと対向するスリットダイ2dの吐出口面2gとの間隙を測定して調整する第1の行程(以下、工程1という)、基板9に塗液を塗布する第2の工程(以下、工程2という)、塗布した基板9を搬出する第3の工程(以下、工程3という)の3つ(工程1〜3)の工程に沿って、図1図2を参照しながら説明する。
工程1:間隙の測定と調整
本工程では、基板9の被塗布面9aとスリットダイ2dの吐出口面2gとの間隙を測定して調整する。

0039

先ず、図1において載置台11が原点位置P0にある状態で、図示しない基板搬送手段で基板9を載置台11上に載置し、図示しない吸着穴から吸引して基板9を載置台11に吸着保持させる。

0040

次に、移動手段3のサーボモータ3dを駆動し、ボールねじ3cを回転させて載置台11を移動させ、載置台11に設置された間隙測定手段4がスリットダイ2dの直下に来る位置P1に移動させて静止させる。

0041

つづいてコントローラ7からの指令によりサーボモータ2eを駆動し、スリットダイ2dを原点位置である最上点から徐々に下降させる。この時、間隙測定手段4のレーザ光照射部4aよりレーザ光L1が吐出口面2gに向けて照射され、吐出口面2gからの反射光L2と、被塗布面9aからの反射光L3とを受光部4bで受光し、測長された吐出口面2gと被塗布面9aの位置の差dから間隙値C1を導出してコントローラ7に出力される。コントローラ7では間隙値C1とあらかじめ設定された設定間隙値C0とを比較して、C1=C0になるまで、サーボモータ2eに指令信号送り、スリットダイ2dを昇降させる。

0042

C1=C0になると、コントローラ7はスリットダイ2dの昇降を停止させ、この時のサーボモータ2eを原点位置から回転させた量とボールねじ2fのネジにピッチから算出されるスリットダイ2dのZ方向の高さ位置を塗布高さ座標Zcとして記憶する。

0043

最後に、スリットダイ2dを最上点に戻し、載置台11も原点位置P0に戻る。スリットダイ2dは最上点に戻らず塗布高さ座標Zcの位置のままでもよい。
工程2:塗液の塗布
本工程では、基板9を移動させながら、塗液を塗布手段2より基板9上に吐出することによって塗布を行う。

0044

先ず、コントローラ7からサーボモータ2eに駆動指令を出して、スリットダイ2dを最上点から工程1で得られた塗布高さ座標Zcに下降させた後、基板9を載置した載置台11を図1の位置P0から位置P2に向かって一定速度で移動させる。コントローラ7が、基板9の塗布開始部がスリットダイ2dの吐出口の直下に到達したことを検知したときに、塗液供給手段8の塗液ポンプ8bに塗液の供給開始を行わせる。これによって、スリットダイ2dから塗液が吐出され、基板9への塗布が開始される。塗液ポンプ8bによるスリットダイ2dへの塗液の供給量は、コントローラ7に設定された目標とする膜厚に応じて定められる。基板9の塗布終了部がスリットダイ2dの吐出口の直下に到達すると、コントローラ7は塗液ポンプ8bを停止させて、スリットダイ2dからの塗液の吐出が停止されるとともにスリットダイ2dを上昇させる。これによって基板9の塗布が終了する一方、載置台11は、塗布が終了しても一定速度で移動しつづけ、位置P2で停止する。スリットダイ2dの上昇後は載置台11の移動速度を増速させて位置P2まで移動させてもよい。
工程3:基板9の搬出。

0045

本工程では塗布後の基板9を次の工程に搬出する。

0046

位置P2で停止している載置台11の基板9の吸着を解除し、図示しないロボットなどの基板搬送手段で基板9を載置台11より下流工程へ搬出し、つづいて基板9の搬出が終了すれば載置台11を位置P2から位置P0に復動させる。塗液ポンプ8bがシリンジポンプである場合は基板の搬出、載置台11の復動と並行して塗液ポンプ8bも原点復帰して、新たな塗液をシリンダ内充填する。

0047

以降、工程1〜3を繰り返すことによって連続して基板に塗布が行える。

0048

なお、前記の工程2において、次のようにして塗布中も間隙C1を測定して監視することもできる。

0049

図3は載置台11に間隙測定手段4を基板幅方向に2個設置した一例を示した側面図であるが、図3に示すように1対の間隙測定手段4をスリットダイ2dの長手方向で塗布液吐出領域Aの外側に取り付ける。一対の間隙測定手段4のレーザ光照射部4a、受光部4b等はスリットダイ2dの長手方向にのびる一直線上にある。この配置によって、間隙測定手段4がスリットダイ2dの直下にあるなら、塗布中、すなわち塗布液が吐出口面2gより吐出されている最中であっても、長手方向の吐出領域外、すなわちスリット2hの無い部分で間隙を測定しているので、塗布液の吐出に干渉されることなく、間隙値C1が測定できる。

0050

そして、測定された間隙値C1、コントローラ7で設定間隙値C0とを比較し、C1≠C0であればサーボモータ2eに指令を出して間隙C1=C0となるようにスリットダイ2dを昇降させると、塗布中に正確な間隙になるよう調整することが可能となる。

0051

また、C1≠C0で例えば5ミクロン程度以上著しく間隙値が異なるような場合は、コントローラ7から塗布停止指令を出し、警報を発することもできる。

0052

次に本発明のもう一つの実施形態にかかる塗布装置であるダイコータ12について説明する。
図4はダイコータ12の概略正面図である。ダイコータ12は図1のダイコータ1に更に基板高さ検出器5aと基板高さ検出器取り付け支柱5bを設けたものである。ここで基板高さ検出器5aは支柱2aから延びる取り付け支柱5bに取り付けられている。基板高さ検出器5aは間隙測定手段4と同様にレーザフォーカス式のレーザ測長器であることが好ましいが、三角測距方式のレーザ測長器などであってもよい。基板高さ検出器5aは載置台11上の基板9の被塗布面9aにレーザ光を照射し、被塗布面9aからの反射光を受光することによって載置台11の基板吸着保持面11aを基準とした基板9の高さH1を測定するものである。基板高さ検出器5aは基板の幅方向の中央部に1個設置してもよいし、基板の幅方向の両端部に1個づつ設置してもよい。

0053

ダイコータ12においては、図4で示す状態で基板9の載置台11の基板吸着保持面11aからの基板高さH1を基板高さ検出器5aで測定できるので、スリットダイ2dの塗布高さ座標Zc=Z0+基板9の基板高さH1+設定間隙値C0により、スリットダイ2dのZ方向の高さを定める。ここで、Z0は基板吸着保持面11aのZ方向の座標である。

0054

これによって基板9の高さH1が変化しても、それに応じてスリットダイ2dの高さを変化させれば、常に一定の間隙値C0に保持することが可能となる。

0055

つぎに、上述したダイコータ12を用いた本発明の塗布方法について、ダイコータ1と同様に、基板9の被塗布面9aとスリットダイ2dの吐出口面2gとの間隙を測定して調整する第1の行程(以下、工程1という)、基板9に塗液を塗布する第2の工程(以下、工程2という)、塗布した基板9を搬出する第3の工程(以下、工程3という)の3つ(工程1〜3)の工程に沿って、図4図5を参照しながら説明する。

0056

工程1:間隙の測定と調整
図4において先ず、移動手段3のサーボモータ3dを駆動し、ボールねじ3cを回転させて載置台11を位置P3に移動させて静止させ、基板高さ検出器5aで基板高さH1を測定する。そして、測定した基板高さH1を用いて、スリットダイ2dの塗布高さ座標ZcをZc=Z0+H1+C0より算出してコントローラ7に記憶させておく。
位置P3は間隙測定手段4の間隙測定箇所と基板高さ検出器5aの基板高さ測定箇所とが合致する位置にあらかじめ設定しておく。このようにすれば、基板9の被塗布面9aの同一箇所において基板高さの測定および間隙測定が行える。

0057

なお、基板高さH1の測定は位置P3で載置台11を停止させて行うのではなく、載置台11を左端の原点から右端の終点に移動させる途中で、位置P3に到達した瞬間に行っても良い。

0058

基板高さ検出器5aで基板の高さを測定するとき、間隙測定手段4からのレーザ光が干渉しないようにレーザ光照射部4aからのレーザ光の照射はコントローラ7からの指令により停止するか、または図示しないシャッター手段などによってレーザ光を遮蔽しておくことが好ましい。
次に図5に示すごとく、間隙測定手段4がスリットダイ2dの直下にくる位置P1に載置台11を移動させて停止させた後、コントローラ7からの指令により、サーボモータ2eを駆動させ、スリットダイ2dを最上点から算出した塗布高さ座標Zcの位置に下降させて静止させる。

0059

この状態で次に、間隙測定手段4で間隙値C1を測定する。測定した結果、間隙値C1=設定間隙値C0となっていなければ、コントローラ7からの指令により間隙値C1=設定間隙値C0となるようにサーボモータ2eを駆動してスリットダイ2dを昇降させる。C1とC0の差分C1−C0がこの時の調整昇降量となるが、Zh=C1−C0より算出した値を補正値Zhとしてコントローラ7に記憶させておく。

0060

最後に、スリットダイ2dを最上点に戻し、載置台11も左端の原点位置に戻る。スリットダイ2dは最上点に戻らず塗布高さ座標Zcの位置のままでもよい。
工程2:塗液の塗布
ダイコータ1での塗布と同様にして載置台11を一定速度で移動させながら、基板9の塗布開始部を基準とした塗布方向の位置Xi(i=1〜n)が基板高さ検出器5aの直下を通過するとき、基板9の基板高さHxiを測定し、さらに測定した基板高さHxiごとにスリットダイ2dの塗布高さ座標Zxi=Z0+Hxi+C0−Zhをコントローラ7で算出して、記憶させる。そして、基板9の位置Xiがスリットダイ2dの直下に来た時に算出した座標Zxiの位置にスリットダイ2dを移動させる。このようにすれば基板9の基板高さが刻々と変動してもその変動量に応じてスリットダイ2dの位置を昇降して調整することができるので、常に一定の間隙値C0で安定した塗布が行える。
なお、連続して塗布を行うときは、工程1は最初に1回だけ行えば、以降省略することができる。
工程3:基板9の搬出
この工程はダイコータ1の工程3と全く同じにして行う。

0061

以上のダイコータ1、ダイコータ12に備えられている間隙測定手段4を載置台11に設置する具体例を図6図7に示す。図6を見ると、載置台11に間隙測定手段設置用穴13を設け、そこに間隙測定手段4がレーザ光照射部4aを上向きにして設置されている。また、載置台11上に載置されている基板9は間隙測定手段4のレーザ光の投光反射光軸上において透明であることが好ましいが、半透明であってもレーザ光が基板9を通過して、スリットダイ2dの吐出口面2gに照射でき、また被塗布面9aからの反射光、およびスリットダイ2dの吐出口面2gからの反射光が通過できれば適用可能となる。

0062

また、図6の間隙測定手段設置用穴13の代わりに、図7に示すように載置台11の端部に間隙測定手段設置用切り欠き14を設けてそこに間隙測定手段4を設置してもよい。

0063

以上の間隙測定手段4は1個に限定されることはなく、基板幅方向に2個以上設置しても良いし、基板幅方向と直行する塗布方向に2個以上設置してもよい。さらには基板幅方向、塗布方向に複数個づつ設置してもよい。また、図8に示すように載置台11の基板幅方向Cに延びる間隙測定手段設置用長穴15を設けて、この間隙測定手段設置用長穴15に沿って間隙測定手段4を図示しない駆動手段で移動できる構成にしたり、図9に示すように載置台11の塗布方向Bに延びる間隙測定手段設置用長穴16を設けて、この間隙測定手段設置用長穴16に沿って間隙測定手段4を図示しない駆動手段で移動できる構成にして、基板9の任意の位置でのスリットダイ2dの吐出口面2gと基板9の被塗布面9aとの間隙を測定させてもよい。

0064

さらにまた図10に示すように、塗布方向に延びる間隙測定手段設置用長穴16を基板幅方向の塗布領域外の2箇所に設けて、それに合わせて、間隙測定手段4を配置してもよい。

0065

図10に示す構成で、塗布中に間隙測定手段4を載置台11の移動と逆方向に同じ速度で移動させて、いつもスリットダイ2dの直下に配置されるようにすれば、まさに塗布されている位置で被塗布面9aとスリットダイ2dの吐出口面2gとの間隙を測定して監視することもできる。

0066

また、図9図10に示す構成では、工程1で載置台11に基板9を吸着保持した後、基板9のあらかじめ定めた塗布方向の位置Xi(i=1〜n)がスリットダイ2dの直下に来たときに、載置台11を停めるとともに、間隙測定手段4をスリットダイ2dの直下に移動させて、間隙値C1を測定し、C1=C0となる時のスリットダイ2dの塗布高さ座標Zxiをコントローラ7に記憶させることも可能となる。

0067

そして、工程2で塗布中に基板9の位置Xiがスリットダイ2dの直下にくるときに、スリットダイ2dの高さをそれぞれの位置の時の高さ座標Zxiになるようにしてもよい。これによって塗布中に常に間隙値をC0一定に保つことが可能となる。

0068

このとき、間隙測定手段4を移動させて、レーザ光照射部4aや受光部4bの上下方向の位置が基板9の位置ごとに変動しても、塗布方向に同じ位置での間隙測定手段4を基準にした基板9の被塗布面9aでのZ方向位置と、スリットダイ2dの吐出口面2gでのZ方向位置の差分を算出して、間隙測定値とするので、間隙測定値は間隙測定手段4の上下方向の位置変動の影響を受けることはない。

0069

以上の実施態様はレーザ光照射部4aとスリットダイ2dとをX方向には相対的に静止した状態で測定した例を示したが、両者を相対的に移動させながら吐出口面2gの位置を検出しても良い。

0070

具体的には図12に示すように、間隙測定手段4を図示しない移動手段でX方向に位置P3から距離Dだけ離れた位置P4へ相対移動させ、レーザ光L1のスリットダイ2dへの照射位置を移動させる。なお、この時、レーザ光L1は基板9を通過してスリットダイ2dに照射される。レーザ光L1の照射位置に対応して、スリットダイ2dからの反射光L2と、被塗布面9aからの反射光L3を受光部4bで受光し、スリットダイ2dと被塗布面9aの位置の差diが測長される。

0071

これによって、図13に示すようなレーザ光L1の照射位置P3〜P4に対応したスリットダイ2dと被塗布面9aの位置の差di(i=1〜n)が得られる。位置の差di(i=1〜n)のうち、最小となるC1が吐出口面2gと被塗布面9aの間隙値となる。

0072

レーザ光L1の照射位置が固定の場合、吐出口面2gの幅が非常に狭いと、レーザ光L1の照射位置が吐出口面2gからズレやすくなり、吐出口面2gと被塗布面9aの間隙値を実際より大きい値に測定してしまうので、吐出口面2gが被塗布面9aに衝突して傷ついてしまい、塗布不良を引き起こす危険性がある。この危険性もレーザ光L1の照射位置を移動させる測長方法を用いれば、回避される。

0073

すなわち、レーザ光L1のスリットダイ2dへの照射位置を移動させて測長することによって、吐出口面2gが非常に幅の狭い、例えば0.5mm以下のものであっても、位置の差diが最小となる位置が吐出口面2gの位置であると容易に特定できる。その結果、吐出口面2gと被塗布面9aの間隙値を高精度に安定して測長できる。

0074

レーザ光L1の移動は、レーザ光L1を照射する間隙測定手段4そのものを移動させてもよいし、間隙測定手段4は固定し、該手段の中でレーザ光L1が通過する図示しない対物レンズ等の光学系のみを移動させる方法であってもよい。

0075

(実施例1)
図1のダイコータ1において、載置台11は幅(基板幅方向)600mm、長さ(塗布方向)1000mmの大きさの吸着面を有し、図7に示すように、一端に間隙測定手段設置用切り欠き14を設けて、間隙測定手段4であるレーザフォーカス式変位計を、そのレーザ光照射部4aの中心が載置台11の端部より塗布方向に18mm内側で基板幅方向の中央に位置するように設置した。基板9には幅(基板幅方向)570mm、長さ(塗布方向)970mm、厚さ2mmの透明なソーダガラス基板を用い、塗布手段2のスリットダイ2dとして基板幅方向の吐出幅550mm、塗布液の吐出口であるスリット2hの塗布方向の幅(スリット間隙)は500μmのものを用いた。

0076

このダイコータ1において、外部のロボットによって基板9を載置台11の中央に置き、吸着保持させた。図11にこの時の載置台11と基板9の位置と寸法、およびレーザフォーカス変位計のレーザ光照射部4aの位置を平面図として示す。

0077

次に、移動手段3のサーボモータ3dを駆動し、ボールねじ3cを回転させて載置台11を移動させ、載置台11に設置された間隙測定手段4のレーザ光照射部4aの中央部がスリットダイ2dの吐出口面2gの塗布方向(X方向)の中央部の直下に来る位置に移動させて静止させた。

0078

次に、被塗布面9aと吐出口面2gとの間隙C1を測定し、これとあらかじめ350μmと設定しておいた設定間隙値C0とを比較して、C1=C0(=350μm)になるまで、スリットダイ2dを昇降させた。この状態で345μmと350μmのブロックゲージで間隙を測定したところ、345μmのブロックゲージは間隙に挿入できたが、350μmのブロックゲージは間隙に挿入することができなかった。これより、5μm以内の精度で間隙が設定できていることが解った。

0079

(実施例2)
感光性ガラスペーストの作製)
酸化リチウム10質量%、酸化珪素25質量%、酸化硼素30質量%、酸化亜鉛15質量%、酸化アルミニウム5質量%、酸化カルシウム15質量%からなる組成ガラス粉砕した平均粒子径2μmのガラス粉末60質量%、有機溶剤ベンジルアルコール)19.8質量%、重合禁止剤フェノチアジン)0.1質量%、有機染料ベーシックブルー26) 0.1質量%、感光アクリルポリマーAPX−716、東レ社製)12質量%、感光性モノマープロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート)(第一工業製薬社製)6質量%、および光重合開始剤(2−メチル−1[4−(メチルチオフェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン2質量%となるように加えたものを3本ローラーで混練して作製した。粘度は20Pa・secであった。
(PDPの作製)
実施例1で示したダイコータ1で以下に説明するようにプラズマディスプレイ部材である背面板を製造した。

0080

先ず前工程として、実施例1と同じ幅(基板幅方向)570mm、長さ(塗布方向)970mm、厚さ2mmのソーダガラス基板上の各端部より5mm内側より全面に感光性銀ペーストを5μmの厚さにスクリーン印刷した後で、フォトマスクを用いて露光し、現像および焼成の各工程を経て、ピッチ300μmでストライプ状の3072本の銀電極を形成した。その電極上にガラスとバインダーからなるガラスペーストをスクリーン印刷した後に、焼成し、基板の端部より8mm内側全面に10μm厚さの誘電体層を形成した。

0081

次に先ず第1工程で、誘電体層まで形成した基板を図11に示すように載置台11の中央に置き、吸着保持させた。つづいて載置台11の端部より18mm内側の位置(基板端部より3mmの位置で、前工程で何も加工が施されていない透明な部分)を吐出口面2gの直下へ移動させ、基板の被塗布面9aと吐出口面2gとの間隙C1を測定するとともに、設定間隙値C0と比較し、C1=C0となるようにスリットダイ2dのZ方向高さ位置を調整し、塗布高さ座標Zcを得た。

0082

次に第2工程で、工程1で得た塗布高さ座標Zcの位置にスリットダイ2dを下降させた後に、上述の感光性ガラスペーストをスリットダイ2dにて塗布厚さ300μm、塗布速度3m/分の条件で誘電体層を形成した基板上に塗布し、隔壁層を形成した。

0083

第3工程で、隔壁層を塗布した基板を後工程に搬出した後、輻射ヒータを用いた乾燥炉で、100℃で20分間乾燥した。乾燥後の隔壁塗布膜厚分布を基板の全面にわたって塗布方向に測定したところ、140μm±3μmの許容範囲以下となった。ついで隣りあった電極間に隔壁が形成されるように設計されたフォトマスクを用いて隔壁層を形成した基板を露光し、現像と焼成を行ってストライプ状の隔壁を形成した。隔壁の形状はピッチ300μm、線幅50μm、高さ140μmであり、隔壁本数は3073本であった。以上のようにして所定形状の隔壁が形成されたものに、さらに、R、G、Bの蛍光体粉末とバインダーからなる蛍光体ペーストを順次スクリーン印刷によって塗布して、80℃15分で乾燥後、最後に460℃15分で焼成し、欠陥のないプラズマディスプレイの背面板を作成できた。

0084

以上の工程を1000回繰り返して、1枚も不良品を出すことなく、1000枚の表面品位の良好なプラズマディスプレイ背面板を得た。

0085

前面板については、インジウムスズ酸化物からなる導電性酸化膜をガラス基板の上に蒸着によって成膜し、フォトエッチングにより所定の透明電極パターンを形成し、その上に、クロムと銅からなる導電性材料スパッタリング法により真空成膜し、フォトエッチングにより所定の補助電極パターンを形成し、その上に、感光性ペーストをスクリーン印刷してブラックストライプ層を形成し、その上に、ガラスとバインダーからなるガラスペーストをスクリーン印刷した後に、焼成し、20μm厚さの誘電体層を形成し、最後にその上に酸化マグネシウムからなる保護膜層真空成膜法により形成することによって、得た。次にこのプラズマディスプレイ背面板と前面板を合わせ、封着後、Xe5%、Ne95%の混合ガス封入し、駆動回路を接続して、プラズマディスプレイパネルを得た。

図面の簡単な説明

0086

本発明の一実施形態に係る塗布装置であるダイコータ1の概略正面図である。
間隙測定手段4の詳細を示す拡大正面図である。
本発明のダイコータの一実施様態を示す概略側面図である。
本発明の他の実施形態に係る塗布装置であるダイコータ12の概略正面図である。
図4からは載置台11の位置が異なるダイコータ12の概略正面図である。
間隙測定手段4を載置台11に設置した一例を示した斜視図である。
間隙測定手段4を載置台11に設置した別の一例を示した斜視図である。
間隙測定手段4を載置台11に設置したさらに別の一例を示した斜視図である。
間隙測定手段4を載置台11に設置したさらにまた別の一例を示した斜視図である。
間隙測定手段4を載置台11に設置したさらにさらに別の一例を示した斜視図である。
載置台11、基板9、間隙測定手段4の具体的な位置関係を示した平面図である。
間隙測定手段4によるレーザ光L1照射、測長状況を示した概略正面図である。
レーザ光L1の照射位置に対する測長値を示した線図である。

符号の説明

0087

1:ダイコータ
2:塗布手段
2a:支柱
2b:ガイド
2c:ホルダ
2d:スリットダイ
2e:サーボモータ
2f:ボールねじ
2g:吐出口面
2h:スリット
3:移動手段
3a:架台
3b:ナット
3c:ボールねじ
3d:サーボモータ
3e:ガイド
4:間隙測定手段
4a:レーザ光照射部
4b:受光部
5a:基板高さ検出器
5b:取り付け支柱
7:コントローラ
8:塗液供給手段
8a:塗液タンク
8b:塗液ポンプ
8c:配管
8d:配管
9:基板
9a:被塗布面
11:載置台
11a:基板吸着保持面
12:ダイコータ
13:間隙測定手段設置用穴
14:間隙測定手段設置用切り欠き
15:間隙測定手段設置用長穴
16:間隙測定手段設置用長穴
A:塗布液吐出領域
B:塗布方向
C:基板幅方向
d:位置の差
L1:レーザ光
L2:反射光
L3:反射光
R0:仮想原点

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