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技術 トナー、トナーの製造方法、二成分現像剤、現像装置および画像形成装置

出願人 シャープ株式会社
発明者 山田沙織川瀬徳隆赤澤良彰
出願日 2007年10月11日 (13年2ヶ月経過) 出願番号 2007-265868
公開日 2009年4月30日 (11年8ヶ月経過) 公開番号 2009-093088
状態 特許登録済
技術分野 電子写真における現像剤 電子写真における現像剤
主要キーワード 立ち上り特性 噴霧回数 膨潤軟化 融着被覆 被服層 撹拌ロータ アクリル樹脂モノマー 噴霧ユニット
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2009年4月30日)のものです。
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図面 (4)

課題

帯電立ち上がり、環境安定性、耐刷時におけるライフ安定性に優れ、かぶりの少ないトナー、トナーの製造方法、二成分現像剤現像装置および画像形成装置を提供する。

解決手段

本発明のトナーは、結着樹脂および着色剤を含むコア粒子と、樹脂および帯電制御剤を含み、かつコア粒子の表面に形成されている被覆層とを含むトナーであって、被覆層に含まれる樹脂の少なくとも一部がコア粒子と融着し、帯電制御剤は被覆層中に固定化されている。

概要

背景

潜像を顕像化するトナーは、種々の画像形成プロセスに用いられており、その一例として電子写真方式の画像形成プロセスに用いられることが知られている。

電子写真方式の画像形成装置における画像形成は、帯電露光現像転写および定着の各工程に従って行われる。まず、帯電工程では、静電潜像を形成するための像担持体である感光体の表面を一様に帯電させる。露光工程では、帯電された感光体表面に画像情報に応じた光を照射することで、感光体表面に静電潜像を形成する。現像工程では、形成された静電潜像にトナーを選択的に付着させ、トナーによる可視像トナー像)を感光体の表面に形成する。そして、転写工程では、トナー像を電気的な力によって転写紙上に転写する。最後の定着工程では、転写紙上に転写されたトナー像を熱によって熔融させることでトナー像を転写紙上に定着させる。

また、電子写真方式におけるカラー化の技術が急速に発展し、フルカラー画像形成装置が開発され市場に提供されている。フルカラー画像形成装置の市場は、白黒画像形成装置の普及とともに拡大している。一般に、フルカラー画像形成装置における色の再現には、減法混色3原色であるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色、あるいは、この3色に黒色(K)を加えた4色のトナーが用いられる。色の再現の手順としては、C、M、YおよびKの各色に対して、画像形成工程のうち、帯電、露光、現像および転写までの工程を繰り返し、転写紙上に複数色のトナーから成るトナー像を重ねてフルカラー画像形成する。そして最後の定着工程において、重ねられたトナー像を熔融して転写紙上に定着する。この手順にて、重ねられたトナー像は溶融されることで混合されるので、減法混色の原理に従って色が再現される。

このようなフルカラー電子写真法では、複数回の現像を行ない、定着工程として同一支持体上に色の異なる数種のトナー像の重ね合わせを必要とするため、各色のトナーが持つべき帯電特性流動特性定着特性はきわめて重要な要素になる。

すなわち、フルカラー画像の安定した良好な色再現性を維持するためには、まず現像工程において感光体表面に所定量のトナーを付着させ、それをすべて転写紙上に転写させる必要があり、現像および転写工程でのトナー付着量は、トナーの帯電立ち上がり特性、帯電量の環境安定性および経時安定性など、トナーの帯電特性に大きく影響される。

このためトナーには、帯電量を改善および調整するため、結着樹脂着色剤などとともに、帯電制御剤が含まれている。

トナー帯電特性を優れたものとするためには、帯電制御剤をトナー粒子中あるいはトナー粒子表面に均一に微分散することが重要であることが知られている。

帯電制御剤をトナー粒子中に含有するトナーにおいては、帯電制御剤がトナー中の一部分に凝集していたり、均一に分散していても微粒子化しておらず、粗粒子として存在しているため、初期に十分な帯電量が得られない、帯電の立ち上り特性が不良となる、帯電の減衰が著しくなる、という不具合が生じてしまうことが問題であった。

このため、従来から、トナー中に帯電制御剤を均一に微分散させるための種々の工夫が行われているが、トナー中に帯電制御剤を均一に微分散させることは困難であり、また帯電部材キャリアとの接触帯電に重要であるトナー粒子の表面に帯電制御剤を任意に存在させることは難しい。

そこで、トナー粒子表面に帯電制御剤を固定化する方法が提案されており、たとえば特許文献1では、着色剤及び合成樹脂を含むトナー粒子の表面に、帯電制御剤を含む合成樹脂を機械的衝撃力によって付着させている。

また特許文献2では、帯電制御剤の溶解液中樹脂微粒子を浸漬、乾燥することで、帯電制御剤を析出させ、その樹脂微粒子をトナー粒子に機械的衝撃力で固定化させている。

また特許文献3では、トナー粒子に樹脂微粒子と帯電制御剤を機械的衝撃力で付着させたあと、熱風乾燥機内で溶剤噴霧し乾燥させている。

特許文献1〜3に開示されているトナーによれば、トナー粒子に帯電制御剤を樹脂微粒子とともに付着、固着、または融着させることによって、トナーの帯電特性を向上させることができる。

特開平1−185649号公報
特開2004-109406号公報
特開平4−182662号公報

概要

帯電立ち上がり、環境安定性、耐刷時におけるライフ安定性に優れ、かぶりの少ないトナー、トナーの製造方法、二成分現像剤現像装置および画像形成装置を提供する。 本発明のトナーは、結着樹脂および着色剤を含むコア粒子と、樹脂および帯電制御剤を含み、かつコア粒子の表面に形成されている被覆層とを含むトナーであって、被覆層に含まれる樹脂の少なくとも一部がコア粒子と融着し、帯電制御剤は被覆層中に固定化されている。

目的

そこで本発明の目的は、帯電立ち上がり、環境安定性、耐刷時におけるライフ安定性に優れ、かぶりの少ないトナー、トナーの製造方法、二成分現像剤、現像装置および画像形成装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

結着樹脂および着色剤を含むコア粒子と、樹脂および帯電制御剤を含み、かつコア粒子の表面に形成されている被覆層とを含むトナーであって、被覆層に含まれる樹脂の少なくとも一部がコア粒子と融着し、帯電制御剤は被覆層中に固定化されていることを特徴とするトナー。

請求項2

帯電制御剤は被覆層中に分散していることを特徴とする請求項1に記載のトナー。

請求項3

被覆層に含まれる前記樹脂が微小樹脂粒子であり、微小樹脂粒子の少なくとも一部が、隣合う微小樹脂粒子と融着してなることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー。

請求項4

被覆層が形成されている部分のコア粒子の表面積は、コア粒子の表面積の80%以上100%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のトナー。

請求項5

帯電制御剤は、微小樹脂粒子100重量部に対して1重量部以上100重量部以下の割合で含まれることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のトナー。

請求項6

帯電制御剤は、サリチル酸およびその誘導体金属錯体金属塩ビスジフェニルグリコール酸およびその誘導体の金属錯体と金属塩、帯電制御樹脂のうちの少なくとも1つ以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のトナー。

請求項7

請求項1〜6のいずれか1つに記載のトナーを製造するトナーの製造方法であって、コア粒子と微小樹脂粒子および帯電制御剤との付着力を増大させる付着補助剤の存在下に、コア粒子と微小樹脂粒子および帯電制御剤とを接触させることを特徴とするトナーの製造方法。

請求項8

コア粒子の体積平均粒径が3μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項7に記載のトナーの製造方法。

請求項9

微小樹脂粒子の体積平均粒径が0.05μm以上1μm以下であることを特徴とする請求項7または8に記載のトナーの製造方法。

請求項10

固定化された帯電制御剤の分散径が1μm以下であることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つに記載のトナーの製造方法。

請求項11

付着補助剤は、水または低級アルコールを含むことを特徴とする請求項7〜10のいずれか1つに記載のトナーの製造方法。

請求項12

請求項1〜6のいずれか1つに記載のトナーとキャリアとを含むことを特徴とする二成分現像剤

請求項13

請求項12に記載の二成分現像剤を用いて現像を行うことを特徴とする現像装置

請求項14

請求項13に記載の現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置

技術分野

0001

本発明は、電子写真方式または静電印刷方式などの画像形成装置において、潜像現像に用いられるトナー、トナーの製造方法、二成分現像剤現像装置および画像形成装置に関する。

背景技術

0002

潜像を顕像化するトナーは、種々の画像形成プロセスに用いられており、その一例として電子写真方式の画像形成プロセスに用いられることが知られている。

0003

電子写真方式の画像形成装置における画像形成は、帯電露光、現像、転写および定着の各工程に従って行われる。まず、帯電工程では、静電潜像を形成するための像担持体である感光体の表面を一様に帯電させる。露光工程では、帯電された感光体表面に画像情報に応じた光を照射することで、感光体表面に静電潜像を形成する。現像工程では、形成された静電潜像にトナーを選択的に付着させ、トナーによる可視像トナー像)を感光体の表面に形成する。そして、転写工程では、トナー像を電気的な力によって転写紙上に転写する。最後の定着工程では、転写紙上に転写されたトナー像を熱によって熔融させることでトナー像を転写紙上に定着させる。

0004

また、電子写真方式におけるカラー化の技術が急速に発展し、フルカラー画像形成装置が開発され市場に提供されている。フルカラー画像形成装置の市場は、白黒画像形成装置の普及とともに拡大している。一般に、フルカラー画像形成装置における色の再現には、減法混色3原色であるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色、あるいは、この3色に黒色(K)を加えた4色のトナーが用いられる。色の再現の手順としては、C、M、YおよびKの各色に対して、画像形成工程のうち、帯電、露光、現像および転写までの工程を繰り返し、転写紙上に複数色のトナーから成るトナー像を重ねてフルカラー画像形成する。そして最後の定着工程において、重ねられたトナー像を熔融して転写紙上に定着する。この手順にて、重ねられたトナー像は溶融されることで混合されるので、減法混色の原理に従って色が再現される。

0005

このようなフルカラー電子写真法では、複数回の現像を行ない、定着工程として同一支持体上に色の異なる数種のトナー像の重ね合わせを必要とするため、各色のトナーが持つべき帯電特性流動特性定着特性はきわめて重要な要素になる。

0006

すなわち、フルカラー画像の安定した良好な色再現性を維持するためには、まず現像工程において感光体表面に所定量のトナーを付着させ、それをすべて転写紙上に転写させる必要があり、現像および転写工程でのトナー付着量は、トナーの帯電立ち上がり特性、帯電量の環境安定性および経時安定性など、トナーの帯電特性に大きく影響される。

0007

このためトナーには、帯電量を改善および調整するため、結着樹脂着色剤などとともに、帯電制御剤が含まれている。

0008

トナー帯電特性を優れたものとするためには、帯電制御剤をトナー粒子中あるいはトナー粒子表面に均一に微分散することが重要であることが知られている。

0009

帯電制御剤をトナー粒子中に含有するトナーにおいては、帯電制御剤がトナー中の一部分に凝集していたり、均一に分散していても微粒子化しておらず、粗粒子として存在しているため、初期に十分な帯電量が得られない、帯電の立ち上り特性が不良となる、帯電の減衰が著しくなる、という不具合が生じてしまうことが問題であった。

0010

このため、従来から、トナー中に帯電制御剤を均一に微分散させるための種々の工夫が行われているが、トナー中に帯電制御剤を均一に微分散させることは困難であり、また帯電部材キャリアとの接触帯電に重要であるトナー粒子の表面に帯電制御剤を任意に存在させることは難しい。

0011

そこで、トナー粒子表面に帯電制御剤を固定化する方法が提案されており、たとえば特許文献1では、着色剤及び合成樹脂を含むトナー粒子の表面に、帯電制御剤を含む合成樹脂を機械的衝撃力によって付着させている。

0012

また特許文献2では、帯電制御剤の溶解液中樹脂微粒子を浸漬、乾燥することで、帯電制御剤を析出させ、その樹脂微粒子をトナー粒子に機械的衝撃力で固定化させている。

0013

また特許文献3では、トナー粒子に樹脂微粒子と帯電制御剤を機械的衝撃力で付着させたあと、熱風乾燥機内で溶剤噴霧し乾燥させている。

0014

特許文献1〜3に開示されているトナーによれば、トナー粒子に帯電制御剤を樹脂微粒子とともに付着、固着、または融着させることによって、トナーの帯電特性を向上させることができる。

0015

特開平1−185649号公報
特開2004-109406号公報
特開平4−182662号公報

発明が解決しようとする課題

0016

しかしながら特許文献1〜3のトナーには、次のような解決すべき課題がある。
特許文献1が開示するトナーは、たとえば一般的な混合機ハイブリダイザーなどによる機械的衝撃力によって、トナー粒子に樹脂微粒子および帯電制御剤を埋没、固着する。樹脂微粒子および帯電制御剤がトナー粒子に強固に固定されていないため、長期使用すると、たとえば現像容器内での撹拌によって、樹脂微粒子および帯電制御剤がトナー粒子から脱離し、帯電のライフ安定性が悪くなる。

0017

同様に特許文献2が開示するトナーは、機械的衝撃力によってトナー粒子に帯電制御剤を付着させた樹脂微粒子を埋没、固着する。樹脂微粒子および帯電制御剤がトナー粒子に強固に固定されていないため、長期使用すると、たとえば現像容器内での撹拌によって、樹脂微粒子および帯電制御剤のトナー粒子からの脱離が起こってしまう。

0018

特許文献3が開示するトナーは、機械的衝撃力でトナーに樹脂微粒子を付着させた後に、さらに溶剤を噴霧しているので、特許文献1、2に開示されるトナーに比べて樹脂微粒子および帯電制御剤がトナー粒子に強固に固定されている。しかしながら、溶剤を噴霧する工程では機械的衝撃力は加わっておらず、樹脂微粒子および帯電制御剤を含む被覆層がトナー粒子に融着固定されないために、長期使用すると、たとえば現像容器内での撹拌によって、樹脂微粒子および帯電制御剤がトナー粒子から脱離してしまう。

0019

そこで本発明の目的は、帯電立ち上がり、環境安定性、耐刷時におけるライフ安定性に優れ、かぶりの少ないトナー、トナーの製造方法、二成分現像剤、現像装置および画像形成装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0020

本発明は、結着樹脂および着色剤を含むコア粒子と、
樹脂および帯電制御剤を含み、かつコア粒子の表面に形成されている被覆層とを含むトナーであって、
被覆層に含まれる樹脂の少なくとも一部がコア粒子と融着し、
帯電制御剤は被覆層中に固定化されていることを特徴とするトナーである。

0021

また本発明は、帯電制御剤は被覆層中に分散していることを特徴とする。
また本発明は、被覆層に含まれる前記樹脂が微小樹脂粒子であり、微小樹脂粒子の少なくとも一部が、隣合う微小樹脂粒子と融着してなることを特徴とする。

0022

また本発明は、被覆層が形成されている部分のコア粒子の表面積は、コア粒子の表面積の80%以上100%以下であることを特徴とする。

0023

また本発明は、帯電制御剤は、微小樹脂粒子100重量部に対して1重量部以上100重量部以下の割合で含まれることを特徴とする。

0024

また本発明は、帯電制御剤は、サリチル酸およびその誘導体金属錯体金属塩ビスジフェニルグリコール酸およびその誘導体の金属錯体と金属塩、帯電制御樹脂のうちの少なくとも1つ以上であることを特徴とする。

0025

また本発明は、前記トナーを製造するトナーの製造方法であって、
コア粒子と微小樹脂粒子および帯電制御剤との付着力を増大させる付着補助剤の存在下に、コア粒子と微小樹脂粒子および帯電制御剤とを接触させることを特徴とするトナーの製造方法である。

0026

また本発明は、コア粒子の体積平均粒径が3μm以上10μm以下であることを特徴とする。

0027

また本発明は、微小樹脂粒子の体積平均粒径が0.05μm以上1μm以下であることを特徴とする。

0028

また本発明は、固定化された帯電制御剤の分散径が1μm以下であることを特徴とする。

0029

また本発明は、付着補助剤は、水または低級アルコールを含むことを特徴とする。
また本発明は、前記トナーとキャリアとを含むことを特徴とする二成分現像剤である。

0030

また本発明は、前記二成分現像剤を用いて現像を行うことを特徴とする現像装置である。
また本発明は、前記現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置である。

発明の効果

0031

本発明によれば、樹脂および帯電制御剤を含む被覆層が、結着樹脂および着色剤を含むコア粒子の表面に形成されていることによって、トナー表層に帯電制御剤を有するので、トナーの帯電立ち上がりが向上する。また樹脂の少なくとも一部がコア粒子と融着することによって、コア粒子と被覆層とが強固に結合したトナーが得られる。このようなトナーは、帯電制御剤が被覆層中に固定化されているので、環境安定性、耐刷時におけるライフ安定性に優れ、かぶりが少ない。

0032

また本発明によれば、帯電制御剤は被覆層中に分散しているので、帯電立ち上がり、環境安定性、耐刷時におけるライフ安定性に優れ、かぶりが少ない。

0033

また本発明によれば、被覆層に含まれる前記樹脂が微小樹脂粒子であり、被覆層に含まれる微小樹脂粒子の少なくとも一部が、隣合う微小樹脂粒子の少なくとも一部と融着してなることが好ましい。これによって微小樹脂粒子同士が一体化して、強固な被覆層が形成される。また帯電制御剤も微小樹脂粒子とともにコア粒子表面に強固に融着されるため、帯電制御剤の脱離が起こり難く、ライフを通じて高い帯電安定性を得ることができる。

0034

また本発明によれば、被覆層が形成されている部分のコア粒子の表面積は、コア粒子の表面積の80%以上100%以下であることが好ましい。これによって帯電立ち上がり、環境安定性、耐刷時におけるライフ安定性が向上する。80%未満になると、コア粒子の露出が多くなるために帯電立ち上がりが遅くなり、環境安定性も悪くなる。

0035

また本発明によれば、帯電制御剤は、樹脂100重量部に対して1重量部以上100重量部以下の割合で含まれることが好ましい。これによって帯電立ち上がり、環境安定性、耐刷時におけるライフ安定性が向上する。

0036

また本発明によれば、帯電制御剤は、サリチル酸およびその誘導体の金属錯体と金属塩、ビスジフェニルグリコール酸およびその誘導体の金属錯体と金属塩、帯電制御樹脂のうちの少なくとも1つ以上であることが好ましい。これらの帯電制御剤は透明性が高いので、より鮮明な画像を得ることができる。

0037

また本発明によれば、上記のような効果を奏するトナーを製造するトナーの製造方法では、コア粒子と微小樹脂粒子および帯電制御剤との付着力を増大させる付着補助剤の存在下に、コア粒子と微小樹脂粒子および帯電制御剤とを接触させる。

0038

コア粒子と微小樹脂粒子および帯電制御剤との付着力を増大させる付着補助剤を用いることで、微小樹脂粒子のコア粒子に対する濡れ性を向上させることによって、コア粒子の表面全面または大部分に微小樹脂粒子を含む被覆層を形成することが容易となる。このような被覆層は、コア粒子と融着する微小樹脂粒子が存在することによってコア粒子から脱離し難くなる。さらに強固に付着している被覆層中に帯電制御剤を分散させることが可能なので、帯電制御剤の離脱も起こり難くなる。したがって長期使用によって被覆層が脱離することを防いで、トナーの性質が変化することを防止するので、帯電立ち上がり、環境安定性、耐刷時におけるライフ安定性が向上する。

0039

また本発明によれば、コア粒子の体積平均粒径が3μm以上10μm以下であることが好ましい。これによって高精細な画像を長期にわたって安定して形成することができる。

0040

また本発明によれば、微小樹脂粒子の体積平均粒径が0.05μm以上1μm以下であることが好ましい。これによって微小樹脂粒子の分散性を保ちつつ、取扱性が向上する。

0041

また本発明によれば、固定化された帯電制御剤の分散径が1μm以下であることが好ましい。これによって帯電制御剤の凝集を抑え、帯電制御剤をコア粒子表面の被覆層に均一に分散させることができる。またコア粒子から帯電制御剤が離脱することを防ぐので、帯電立ち上がり、環境安定性、耐刷時におけるライフ安定性が向上する。1μmを超える場合は、コア粒子からの離脱が起こりやすくなる。

0042

また本発明によれば、付着補助剤は、水または低級アルコールを含むことが好ましい。これによって微小樹脂粒子のコア粒子に対する濡れ性を高めることができ、コア粒子の表面全面または大部分に微小樹脂粒子および帯電制御剤を含む被覆層を形成することが一層容易となる。また付着補助剤を除去するための乾燥時間を一層短縮することができる。

0043

また本発明によれば、二成分現像剤は上記のような効果を奏するトナーとキャリアとを含むことが好ましい。これによって安定な帯電特性を保持することができる。

0044

また本発明によれば、現像装置は上記のような効果を奏する二成分現像剤を用いて現像を行うことが好ましい。これによって感光体上にトナー像を安定して形成することができる。

0045

また本発明によれば、画像形成装置は上記のような効果を奏する現像装置を備えることが好ましい。これによって再現性のよい安定な画像を形成することができる。

発明を実施するための最良の形態

0046

本発明のトナーは、結着樹脂および着色剤を含むコア粒子と、微小樹脂粒子および帯電制御剤を含み、かつコア粒子の表面に形成されている被覆層とを含むトナーであって、被覆層に含まれる微小樹脂粒子の少なくとも一部がコア粒子と融着し、帯電制御剤は被覆層中に固定化されていることを特徴とする。

0047

微小樹脂粒子および帯電制御剤を含む被覆層が、結着樹脂および着色剤を含むコア粒子の表面に形成されていることによって、トナー表層に帯電制御剤を有するので、トナーの帯電立ち上がりが向上する。また微小樹脂粒子の少なくとも一部がコア粒子と融着することによって、コア粒子と被覆層とが強固に結合したトナーが得られる。このようなトナーは、帯電制御剤が被覆層中に固定化されているので、環境安定性、耐刷時におけるライフ安定性に優れ、かぶりが少ない。

0048

本発明のトナーは、帯電制御剤は被覆層中に分散していることが好ましい。このようなトナーは、帯電立ち上がり、環境安定性、耐刷時におけるライフ安定性に優れ、かぶりが少ない。帯電制御剤の分散状態は、トナーを切断して断面を透過型電子顕微鏡などによって観察することができる。

0049

本発明のトナーは、トナー表面に被覆層として樹脂とともに帯電制御剤を融着被覆することによって、帯電特性(立ち上がり、環境安定性、ライフ安定性)を向上させることができる。また、コア粒子と樹脂の少なくとも一部が融着するので、たとえば現像容器内での撹拌によって被覆層がコア粒子から脱離することを防止することができる。これによって長期使用によるトナーの性質の変化を防止できる。

0050

被覆層は、コア粒子表面に形成されている。被覆層がコア粒子表面に一部に形成されている場合、被覆層は、コア粒子の表面の大部分に形成されていることが好ましい。たとえば被覆層が形成されている部分のコア粒子の表面積は、コア粒子の表面積の80%以上100%以下であることが好ましい(この値を以下「被覆率」という場合がある)。これによって帯電立ち上がり、環境安定性、耐刷時におけるライフ安定性が向上する。80%未満になると、コア粒子の露出が多くなるために帯電立ち上がりが遅くなり、環境安定性も悪くなる。90%以上100%以下であることがさらに好ましい。

0051

この被覆率は、たとえばトナーを切断して断面を観察し、画像解析ソフトによってトナー断面周囲長および被覆部の長さを測定して、これらの比から算出することができる。

0052

また、コア粒子の表面積は、コア粒子を球体とみなし、コア粒子の体積平均粒径を測定することによって算出できる。また被覆層が形成されている部分のコア粒子の面積は、電子顕微鏡による撮影画像から、画像解析装置などを用いて算出できる。これらの面積値から被覆率を算出することもできる。コア粒子の表面の大部分に被覆層が形成されている場合、コア粒子の表面全面に被覆層が形成されている場合と同様の効果が得られるので、以下の記載では被覆層がコア粒子の表面全面に形成されている場合を例に説明する。

0053

また、被覆層に含まれる微小樹脂粒子は、その一部において、コア粒子および隣合う微小樹脂粒子の少なくともいずれか一方と融着し、微小樹脂粒子全体が溶融している状態ではないので、被覆層の表面に微小突起部が形成される。被覆層に含まれる微小樹脂粒子の少なくとも一部が、隣合う微小樹脂粒子の少なくとも一部と融着してなることが好ましい。これによって微小樹脂粒子同士が一体化して、強固な被覆層が形成される。また帯電制御剤も微小樹脂粒子とともにコア粒子表面に強固に融着されるため、帯電制御剤の脱離が起こり難く、ライフを通じて高い帯電安定性を得ることができる。またこれによって、クリーニングブレードにトナーが引っ掛かり易くなり、クリーニング性が向上する。コア粒子表面全面に被覆層が形成されている場合、微小樹脂粒子材料として適宜好ましいものを選択することによって、トナーの凝集が防止され、経時安定性に優れるトナーを得ることができる。

0054

本発明のトナーは、結着樹脂、着色剤、帯電制御剤およびその他のトナー添加成分を含む。その他のトナー添加成分としては、たとえば、離型剤などが挙げられる。以下本発明のトナーの製造方法について説明する。本発明のトナーは、たとえば、コア粒子と微小樹脂粒子および帯電制御剤との付着力を増大させる付着補助剤を用いて、コア粒子に微小樹脂粒子および帯電制御剤を付着させ融着させることによって製造される。

0055

図1は、本発明の実施の一形態であるトナーの製造方法の手順を示す工程図である。本実施の形態におけるトナーの製造方法は、ステップs1のコア粒子作製工程と、ステップs2の微小樹脂粒子、帯電制御剤および付着補助剤調製工程と、ステップs3のコーティング工程とを含む。ステップs1のコア粒子作製工程と、ステップs2の微小樹脂粒子、帯電制御剤および付着補助剤調製工程とは、時間的な順序が逆になってもよく、また同時に行ってもよい。

0056

〈コア粒子作製工程〉
ステップs1のコア粒子作製工程では、結着樹脂および着色剤を含むコア粒子を作製する。本発明のトナーに用いられるコア粒子は、結着樹脂および着色剤を含有し、さらに離型剤、帯電制御剤などを含有してもよい。

0057

結着樹脂としては、トナー用結着樹脂として常用されるものであれば特に限定されず、たとえば、ポリエステルポリウレタンエポキシ樹脂アクリル樹脂スチレン−アクリル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリエステル、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂が好ましい。これらの樹脂は、1種が単独で使用されてもよく、また2種以上が併用されてもよい。また同一種の樹脂であっても、分子量、単量体組成などのいずれか1つまたは複数が異なる樹脂を複数種併用することができる。

0058

ポリエステルは透明性に優れ、凝集粒子に良好な粉体流動性低温定着性および二次色再現性などを付与できるので、カラートナー用の結着樹脂に好適である。ポリエステルとしては公知のものを使用でき、多塩基酸多価アルコールとの重縮合物などが挙げられる。多塩基酸としては、ポリエステル用モノマーとして知られるものを使用でき、たとえば、テレフタル酸イソフタル酸無水フタル酸無水トリメリット酸ピロメリット酸ナフタレンジカルボン酸などの芳香族カルボン酸類無水マレイン酸フマル酸琥珀酸アルケニル無水琥珀酸アジピン酸などの脂肪族カルボン酸類、これら多塩基酸のメチルエステル化物などが挙げられる。多塩基酸は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。多価アルコールとしても、ポリエステル用モノマーとして知られるものを使用でき、たとえば、エチレングリコールプロピレングリコールブタンジオールヘキサンジオールネオペンチルグリコールグリセリンなどの脂肪族多価アルコール類シクロヘキサンジオールシクロヘキサンジメタノール水添ビスフェノールAなどの脂環式多価アルコール類、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの芳香族ジオール類などが挙げられる。多価アルコールは1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。多塩基酸と多価アルコールとの重縮合反応は常法に従って実施でき、たとえば、有機溶媒の存在下または非存在下および重縮合触媒の存在下に、多塩基酸と多価アルコールとを接触させることによって行われ、生成するポリエステルの酸価軟化点などが所定の値になったところで終了する。これによって、ポリエステルが得られる。多塩基酸の一部に、多塩基酸のメチルエステル化物を用いると、脱メタノール重縮合反応が行われる。この重縮合反応において、多塩基酸と多価アルコールとの配合比反応率などを適宜変更することによって、たとえば、ポリエステルの末端カルボキシル基含有量を調整でき、ひいては得られるポリエステルの特性を変性できる。また多塩基酸として無水トリメリット酸を用いると、ポリエステルの主鎖中にカルボキシル基を容易に導入することによっても、変性ポリエステルが得られる。なお、ポリエステルの主鎖および/または側鎖にカルボキシル基、スルホン酸基などの親水性基を結合させ、水中での自己分散性ポリエステルも使用できる。またポリエステルとアクリル樹脂とをグラフト化して用いてもよい。

0059

アクリル樹脂としては特に制限されないけれども、酸性基含有アクリル樹脂を好ましく使用できる。酸性基含有アクリル樹脂は、たとえば、アクリル樹脂モノマーまたはアクリル樹脂モノマーとビニル系モノマーとを重合させるに際し、酸性基もしくは親水性基を含有するアクリル樹脂モノマーおよび/または酸性基もしくは親水性基を有するビニル系モノマーを併用することによって製造できる。アクリル樹脂モノマーとしては公知のものを使用でき、たとえば、置換基を有することのあるアクリル酸、置換基を有することのあるメタアクリル酸、置換基を有することのあるアクリル酸エステル、置換基を有することのあるメタアクリル酸エステルなどが挙げられる。アクリル樹脂モノマーの具体例としては、たとえば、アクリル酸メチルアクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピルアクリル酸n−ブチルアクリル酸イソブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシルアクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチルアクリル酸デシル、アクリル酸ドデシルなどのアクリル酸エステル系単量体メタクリル酸メチルメタクリル酸プロピルメタクリル酸n−ブチルメタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシルメタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸デシルメタクリル酸ドデシルなどのメタクリル酸エステル系単量体アクリル酸ヒドロキシエチルメタクリル酸ヒドロキシプロピルなどのヒドロキシル基水酸基)含有(メタ)アクリル酸エステル系単量体などが挙げられる。アクリル樹脂モノマーは1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。ビニル系モノマーとしても公知のものを使用でき、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、臭化ビニル塩化ビニル酢酸ビニルアクリロニトリルおよびメタアクリロニトリルなどが挙げられる。ビニル系モノマーは1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。重合は、一般的なラジカル開始剤を用い、溶液重合懸濁重合乳化重合などによって行われる。

0060

スチレン−アクリル樹脂としては、たとえば、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体などが挙げられる。

0061

結着樹脂は、ガラス転移点が30℃以上80℃以下であることが好ましい。結着樹脂のガラス転移点が30℃未満であると、画像形成装置内部においてトナーが熱凝集するブロッキングを発生しやすくなり、保存安定性が低下するおそれがある。結着樹脂のガラス転移点が80℃を超えると、記録媒体へのトナーの定着性が低下し、定着不良が発生するおそれがある。

0062

着色剤としては、電子写真分野で常用される有機系染料有機系顔料無機系染料、無機系顔料などを使用できる。

0063

黒色の着色剤としては、たとえば、カーボンブラック酸化銅二酸化マンガンアニリンブラック活性炭非磁性フェライト磁性フェライトおよびマグネタイトなどが挙げられる。

0064

黄色の着色剤としては、たとえば、黄鉛亜鉛黄カドミウムイエロー黄色酸化鉄ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキパーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138などが挙げられる。

0065

橙色の着色剤としては、たとえば、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジバルカンオレンジインスレブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43などが挙げられる。

0066

赤色の着色剤としては、たとえば、ベンガラカドミウムレッド鉛丹硫化水銀カドミウムパーマネントレッド4Rリソールレッドピラゾロンレッドウオッチングレッドカルシウム塩レーキレッドCレーキレッドDブリリアントカーミン6Bエオシンレーキ、ローダミンレーキBアリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222などが挙げられる。

0067

紫色の着色剤としては、たとえば、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキなどが挙げられる。

0068

青色の着色剤としては、たとえば、紺青コバルトブルーアルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60などが挙げられる。

0069

緑色の着色剤としては、たとえば、クロムグリーン酸化クロム、ピクメングリーンB、マイカライトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG、C.I.ピグメントグリーン7などが挙げられる。

0070

白色の着色剤としては、たとえば、亜鉛華酸化チタンアンチモン白、硫化亜鉛などの化合物が挙げられる。

0071

着色剤は1種を単独で使用でき、または2種以上の異なる色のものを併用できる。また同色であっても、2種以上を併用できる。着色剤の使用量は特に制限されないけれども、好ましくは結着樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部、さらに好ましくは0.2〜10重量部である。

0072

離型剤としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、パラフィンワックスおよびその誘導体、マイクロクリスタリンワックスおよびその誘導体などの石油系ワックスフィッシャートロプシュワックスおよびその誘導体、ポリオレフィンワックスポリエチレンワックスポリプロピレンワックスなど)およびその誘導体、低分子量ポリプロピリンワックスおよびその誘導体、ポリオレフィン系重合体ワックス(低分子量ポリエチレンワックスなど)およびその誘導体などの炭化水素合成ワックスカルナバワックスおよびその誘導体、ライスワックスおよびその誘導体、キャンデリラワックスおよびその誘導体、木蝋などの植物系ワックス蜜蝋鯨蝋などの動物系ワックス脂肪酸アミドフェノール脂肪酸エステルなどの油脂系合成ワックス、長鎖カルボン酸およびその誘導体、長鎖アルコールおよびその誘導体、シリコーン系重合体高級脂肪酸などが挙げられる。なお、誘導体には、酸化物、ビニル系モノマーとワックスとのブロック共重合物、ビニル系モノマーとワックスとのグラフト変性物などが含まれる。ワックスの使用量は特に制限されず広い範囲から適宜選択できるけれども、好ましくは結着樹脂100重量部に対して0.2〜20重量部、さらに好ましくは0.5〜10重量部、特に好ましくは1.0〜8.0重量部である。

0073

帯電制御剤としてはこの分野で常用される正電荷制御用および負電荷制御用のものを使用できる。正電荷制御用の帯電制御剤としては、たとえば、ニグロシン染料塩基性染料四級アンモニウム塩四級ホスホニウム塩アミノピリンピリミジン化合物多核ポリアミノ化合物アミノシラン、ニグロシン染料およびその誘導体、トリフェニルメタン誘導体グアニジン塩アミジン塩などが挙げられる。負電荷制御用の帯電制御剤としては、オイルブラックスピロブラックなどの油溶性染料含金属アゾ化合物、アゾ錯体染料ナフテン酸金属塩、サリチル酸およびその誘導体の金属錯体および金属塩(金属はクロム亜鉛ジルコニウムなど)、脂肪酸石鹸長鎖アルキルカルボン酸塩、樹脂酸石鹸などが挙げられる。帯電制御剤は1種を単独で使用できまたは必要に応じて2種以上を併用できる。帯電制御剤の使用量は特に制限されず広い範囲から適宜選択できる。帯電制御剤を、コア粒子中に含有させる場合、帯電制御剤は、結着樹脂100重量部に対して0.5〜3重量部であることが好ましい。

0074

コア粒子は、一般的なトナーの製造方法に従って製造できる。一般的なトナーの製造方法としては、たとえば、粉砕法などの乾式法、懸濁重合法、乳化凝集法分散重合法、溶解懸濁法溶融乳化法などの湿式法である。以下粉砕法によるコア粒子の作製方法を説明する。

0075

粉砕法では、結着樹脂、着色剤およびその他のトナー添加成分を含むトナー組成物を、混合機で乾式混合した後、混練機によって溶融混練する。溶融混練によって得られる混練物冷却固化し、固化物粉砕機によって粉砕する。その後必要に応じて分級などの粒度調整を行い、コア粒子を得る。

0076

混合機としては公知のものを使用でき、たとえば、ヘンシェルミキサー商品名、三井鉱山株式会社製)、スーパーミキサー(商品名、株式会社カワタ製)、メカノミル(商品名、岡田精工株式会社製)などのヘンシェルタイプ混合装置オングミル(商品名、ホソカワミクロン株式会社製)、ハイブリダイゼーションシステム(商品名、株式会社奈良機械製作所製)、コスモシステム(商品名、川崎重工業株式会社製)などが挙げられる。

0077

混練機としても公知のものを使用でき、たとえば、二軸押出し機、三本ロールラボブラストミルなどの一般的な混練機を使用できる。さらに具体的には、たとえば、TEM−100B(商品名、東機械株式会社製)、PCM−65/87、PCM−30(以上いずれも商品名、株式会社池製)などの1軸または2軸のエクストルーダニーデックス(商品名、三井鉱山株式会社製)などのオープンロール方式の混練機が挙げられる。

0078

着色剤などの合成樹脂用添加剤は、合成樹脂用添加剤を混練物中に均一に分散させるために、マスターバッチ化して用いてもよい。また合成樹脂用添加剤の2種以上を複合粒子化して用いてもよい。複合粒子は、たとえば、合成樹脂用添加剤の2種以上に適量の水、低級アルコールなどを添加し、ハイスピードミルなどの一般的な造粒機造粒し、乾燥させることによって製造できる。マスターバッチおよび複合粒子は、乾式混合の際に粉体混合物混入される。

0079

得られるコア粒子は、平均粒径が3μm以上10μm以下であることが好ましく、5μm以上8μm以下であることがさらに好ましい。これによって高精細な画像を長期にわたって安定して形成することができる。コア粒子の平均粒径が3μm以上10μm以下であると、高精細な画像を長期にわたって安定して形成することができる。コア粒子の平均粒径が3μm未満であると、コア粒子の粒径が小さくなり過ぎ、高帯電化および低流動化が起こるおそれがある。この高帯電化および低流動化が発生すると、感光体にトナーを安定して供給することができなくなり、地肌かぶりおよび画像濃度の低下などが発生するおそれがある。コア粒子の平均粒径が10μmを超えると、コア粒子の粒径が大きいので、高精細な画像を得ることができない。またコア粒子の粒径が大きくなることによって比表面積が減少し、トナーの帯電量が小さくなる。トナーの帯電量が小さくなると、トナーが感光体に安定して供給されず、トナー飛散による機内汚染が発生するおそれがある。

0080

〈微小樹脂粒子、帯電制御剤および付着補助剤調製工程〉
ステップs2の微小樹脂粒子、帯電制御剤および付着補助剤調製工程では、少なくとも樹脂を含む微小樹脂粒子および帯電制御剤を作製する。またコア粒子と微小樹脂粒子および帯電制御剤との付着力を増大させる付着補助剤を調製する。

0081

微小樹脂粒子に用いることができる樹脂としては、特に限定されることなく、たとえば、ポリエステル、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂スチレン樹脂などを用いることができる。微小樹脂粒子としては、上記例示した樹脂の中でも、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂またはポリエステルを含むことが好ましい。アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂またはポリエステルは、軽量で高い強度を有し、さらに透明性も高く、安価であるなど多くの利点を有する。

0082

微小樹脂粒子に含まれる樹脂としては、コア粒子の結着樹脂と同じ種類であってもよく、違う種類の樹脂であってもよいけれども、トナーの表面改質を行う点において、違う種類の樹脂が用いられることが好ましい。微小樹脂粒子に含まれる樹脂として、違う種類の樹脂が用いられる場合、微小樹脂粒子に含まれる樹脂の軟化点が、コア粒子の結着樹脂の軟化点よりも高いものを用いることが好ましい。これによって、保存中にトナー同士が融着することが防止され、保存安定性を向上させることができる。また微小樹脂粒子に含まれる樹脂の軟化点は、トナーが使用される画像形成装置にもよるけれども、80℃以上140℃以下であることが好ましい。このような温度範囲の樹脂を用いることによって、保存安定性と定着性とを兼ね備えるトナーが得られる。

0083

このような微小樹脂粒子は、たとえば、微小樹脂粒子原料ホモジナイザーなどで乳化分散させて細粒化することによって得ることができる。またモノマーの重合によって得ることもできる。

0084

融着前の微小樹脂粒子の体積平均粒径は、コア粒子の平均粒径よりも充分に小さいことが必要である。さらに融着前の微小樹脂粒子の体積平均粒径は、0.05μm以上1μm以下であることが好ましい。また融着前の微小樹脂粒子の体積平均粒径は、0.1μm以上0.5μm以下であることがさらに好ましい。これによって微小樹脂粒子の分散性を保ちつつ、取扱性が向上する。

0085

融着前の微小樹脂粒子の体積平均粒径が0.05μm未満であると、粒子の大きさが小さくなり過ぎて微小樹脂粒子の取扱性が低下する。また後述のコーティング工程において微小樹脂粒子、帯電制御剤および付着補助剤を含む微小樹脂粒子分散液を同一の噴霧ノズルから噴霧させる場合、微小樹脂粒子分散液中での微小樹脂粒子の分散性が低下するおそれがある。

0086

融着前の微小樹脂粒子の体積平均粒径が1μmを超えると、形成されている被覆層の厚さが大きくなり、これによってトナー中に占める被覆層の割合が大きくなる。トナー中に占める被覆層の割合が大きくなると、被覆層を形成する材料にもよるけれども、画像形成時における被覆層の影響が大きくなり過ぎ、所望の画像を形成することができないおそれがある。

0087

帯電制御剤としてはコア粒子と同様にこの分野で常用される正電荷制御用および負電荷制御用のものを使用できる。正電荷制御用の帯電制御剤としては、たとえば、ニグロシン染料、塩基性染料、四級アンモニウム塩、四級ホスホニウム塩、アミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン、ニグロシン染料およびその誘導体、トリフェニルメタン誘導体、グアニジン塩、アミジン塩などが挙げられる。負電荷制御用の帯電制御剤としては、オイルブラック、スピロンブラックなどの油溶性染料、含金属アゾ化合物、アゾ錯体染料、ナフテン酸金属塩、サリチル酸およびその誘導体の金属錯体および金属塩(金属はクロム、亜鉛、ジルコニウム、アルミニウムなど)、脂肪酸石鹸、長鎖アルキルカルボン酸塩、樹脂酸石鹸、ビスジフェニルグリコール酸およびその誘導体の金属錯体および金属塩(金属はほう素)、その他市販の帯電制御樹脂(CCR:Charge Control Resin)などが挙げられる。帯電制御剤は1種を単独で使用できまたは必要に応じて2種以上を併用できる。帯電制御剤の使用量は特に制限されず広い範囲から適宜選択できる。

0088

これらの中でも特に、サリチル酸化合物、ビスジフェニルグリコール酸化合物および帯電制御樹脂のうちの少なくとも1つ以上であることが好ましい。これらの帯電制御剤は透明性が高いので、より鮮明な画像を得ることができる。

0089

帯電制御剤は、微小樹脂粒子100重量部に対して1重量部以上100重量部以下の割合で含まれることが好ましい。これによって帯電立ち上がり、環境安定性、耐刷時におけるライフ安定性が向上する。

0090

固定化された帯電制御剤の分散径が1μm以下であることが好ましい。これによって帯電制御剤の凝集を抑え、帯電制御剤をコア粒子表面の被覆層に均一に分散させることができる。またコア粒子から帯電制御剤が離脱することを防ぐので、帯電立ち上がり、環境安定性、耐刷時におけるライフ安定性が向上する。1μmを超える場合は、コア粒子からの離脱が起こりやすくなる。

0091

また帯電制御剤は、付着補助剤に溶解するものを用いてもよく、より均一にトナー表面に分散させることができる。

0092

ステップs2の微小樹脂粒子、帯電制御剤および付着補助剤調製工程では、コア粒子および帯電制御剤と微小樹脂粒子との付着力を増大させる付着補助剤を調製する。付着補助剤とは、微小樹脂粒子のコア粒子に対する濡れ性を向上させることができる液体である。付着補助剤は、コア粒子を溶解しない液体であることが好ましい。また付着補助剤は、微小樹脂粒子のコーティング後に除去される必要があるので、蒸発し易い液体であることが好ましい。

0093

このような付着補助剤として、たとえば水または低級アルコールを含むことが好ましい。これによって微小樹脂粒子のコア粒子に対する濡れ性を高めることができ、コア粒子の表面全面または大部分に微小樹脂粒子および帯電制御剤を含む被覆層を形成することが一層容易となる。また付着補助剤を除去するための乾燥時間を一層短縮することができる。低級アルコールとしては、たとえば、メタノール、エタノールプロパノールなどが挙げられる。

0094

また付着補助剤としては、上記例示のものに限定されることなく、たとえば、ブタノールジエチレングリコール、グリセリンなどのアルコール類アセトンメチルエチルケトンなどのケトン類酢酸メチル酢酸エチルなどのエステル類などを用いてもよい。

0095

〈コーティング工程〉
ステップs3のコーティング工程では、コア粒子と微小樹脂粒子および帯電制御剤の付着力を増大させる付着補助剤を用いて、コア粒子に微小樹脂粒子および帯電制御剤を付着させ融着させる。これによって、コア粒子に微小樹脂粒子および帯電制御剤をコーティングし、被覆層を形成する。コア粒子と微小樹脂粒子および帯電制御剤との付着力を増大させる付着補助剤を用いることで、微小樹脂粒子のコア粒子に対する濡れ性を向上させることによって、コア粒子の表面全面または大部分に微小樹脂粒子を含む被覆層を形成することが容易となる。このような被覆層は、コア粒子と融着する微小樹脂粒子が存在することによってコア粒子から脱離し難くなる。さらに強固に付着している被覆層中に帯電制御剤を分散させることが可能なので、帯電制御剤の離脱も起こり難くなる。したがって長期使用によって被覆層が脱離することを防いで、トナーの性質が変化することを防止するので、帯電立ち上がり、環境安定性、耐刷時におけるライフ安定性が向上する。

0096

コーティング工程は、たとえば表面改質装置を用いて行われる。表面改質装置は、コア粒子、微小樹脂粒子および帯電制御剤を内部に収容する容器と、容器内部に付着補助剤を噴霧する噴霧手段とを備える装置である。また本実施の形態において、表面改質装置は、容器内のコア粒子を撹拌する撹拌手段を備える。

0097

コア粒子、微小樹脂粒子および帯電制御剤を内部に収容する容器としては、閉鎖系の容器を用いることができる。噴霧手段は、付着補助剤を貯留する付着補助剤貯留部と、キャリアガスを貯留するキャリアガス貯留部と、付着補助剤とキャリアガスとを混合し、得られる混合物を容器内に収容されるコア粒子に向けて噴射し、付着補助剤の液滴をコア粒子に噴霧する液体噴霧ユニットとを備える。キャリアガスとしては、圧縮エアなどを用いることができる。液体噴霧ユニットとしては、市販品を用いることができ、たとえば、付着補助剤をチューブポンプ(商品名:MP−1000A、東京理化器械株式会社製)を通して二流体ノズル(商品名:AM6型、株式会社アトマックス製)に定量送液するように接続したものを使用することができる。撹拌手段としては、衝撃力主体とする機械的および熱的エネルギーをコア粒子に付与することができる撹拌ロータなどが用いられる。

0098

撹拌手段を備える容器としては、市販品を用いることができ、たとえば、ヘンシェルミキサー(商品名、三井鉱山株式会社製)、スーパーミキサー(商品名、株式会社カワタ製)、メカノミル(商品名、岡田精工株式会社製)などのヘンシェルタイプの混合装置、オングミル(商品名、ホソカワミクロン株式会社製)、ハイブリダイゼーションシステム(商品名、株式会社奈良機械製作所製)、コスモシステム(商品名、川崎重工業株式会社製)などが挙げられる。このような混合機の容器内に液体噴霧ユニットを取付けることによって、この混合機を本実施の形態の表面改質装置として用いることができる。

0099

コア粒子への微小樹脂粒子および帯電制御剤のコーティングは、次のようにして行う。まずコア粒子、微小樹脂粒子および帯電制御剤を容器に投入し、撹拌手段によってコア粒子、微小樹脂粒子および帯電制御剤が撹拌される状態で、容器内部に付着補助剤を噴霧する。コア粒子および微小樹脂粒子は、付着補助剤が噴霧され、かつ撹拌による熱的エネルギーが加えられることによって、その表面が膨潤軟化する。これに、撹拌手段による機械的衝撃力が付加されて、コア粒子表面に微小樹脂粒子が固着するとともに、微小樹脂粒子の一部が、コア粒子および隣合う微小樹脂粒子の少なくともいずれか一方と融着する。このとき、帯電制御剤は、微小樹脂粒子に巻き込まれながら、微小樹脂粒子とともにコア粒子表面に固着する。これによってコア粒子の表面の全面に帯電制御剤を含む微小樹脂粒子を付着させることができ、コア粒子の表面の全面に帯電制御剤を固定化した樹脂被覆層を形成させることができる。

0100

このような方法によって、付着補助剤を用いて帯電制御剤および微小樹脂粒子をコア粒子へ付着させることができる。またこのような表面改質装置を用いると、コア粒子と微小樹脂粒子との使用割合が設定し易く、被覆層の厚みを好適にすることができる。

0101

表面改質装置の容器内の温度は、コア粒子に含まれる結着樹脂のガラス転移点未満であることが好ましい。容器内の温度がコア粒子に含まれる結着樹脂のガラス転移点以上であると、トナー製造時に容器内でコア粒子が溶融し過ぎ、コア粒子の凝集が発生するおそれがある。したがってコア粒子の凝集を防止するために、表面改質装置の容器内が必要に応じて冷却されることが好ましい。

0102

さらに付着補助剤は、コア粒子が容器内において浮遊する状態で噴霧されることが好ましい。コア粒子が容器内で浮遊する状態で、微小樹脂粒子と付着補助剤との混合物が噴霧されると、付着補助剤が噴霧されたコア粒子同士が接触する時間を短縮することができる。これによってトナー製造時におけるトナーの凝集を防止することができ、粗大粒子の発生が防止されるので、粒径の整ったトナーを得ることができる。コア粒子が容器内において浮遊する状態は、たとえば、撹拌手段による撹拌、エアの供給などによって実現できる。

0103

微小樹脂粒子の使用割合は、特に限定されないけれども、コア粒子の表面全面を被覆することができる使用割合であることが必要である。微小樹脂粒子は、コア粒子100重量部に対して、1重量部以上30重量部以下の使用割合で用いられることが好ましい。微小樹脂粒子が1重量部未満であると、コア粒子の表面全面を被覆層で被覆することができないおそれがある。微小樹脂粒子が30重量部を超えると、被覆層の厚みが大きくなり過ぎ、微小樹脂粒子の構成材料によっては、トナーの定着性が低下するおそれがある。

0104

また付着補助剤の使用量は、特に限定されないけれども、コア粒子の表面全面を濡らす程度の量であることが好ましい。付着補助剤の使用量は、コア粒子の使用量によって決定される。また付着補助剤は、噴霧手段による噴霧時間、噴霧回数などによってその量を調整することができる。したがってコア粒子の平均粒径、コア粒子と微小樹脂粒子との使用割合、コア粒子の材料および微小樹脂粒子の材料などに応じて噴霧手段による単位時間当り噴霧量を設定し、たとえば容器内の微小樹脂粒子のうちほとんどがコア粒子に付着した時点で、噴霧手段による付着補助剤の噴霧を終了すればよい。

0105

コア粒子への微小樹脂粒子のコーティングは、コア粒子を内部に収容する容器と、容器内部に微小樹脂粒子、帯電制御剤および付着補助剤の混合物を噴霧する噴霧手段とを備える表面改質装置によって行われてもよい。このような表面改質装置としては、付着補助剤貯留部に付着補助剤と微小樹脂粒子および帯電制御剤との混合物が貯留されること以外は、前述の装置と同様のものを用いることができる。

0106

このような表面改質装置によるコア粒子への微小樹脂粒子および帯電制御剤のコーティングは、次のようにして行う。まずコア粒子を容器に投入し、撹拌手段によってコア粒子が撹拌される状態で、容器内部に微小樹脂粒子、帯電制御剤および付着補助剤の混合物を噴霧する。コア粒子は、付着補助剤が噴霧され、かつ撹拌による熱的エネルギーが加えられることによって、その表面が膨潤軟化する。また微小樹脂粒子は、付着補助剤とともに混合されており、容器内部に噴霧された後、撹拌されて熱的エネルギーが加えられ、コア粒子と同様にその表面が膨潤軟化した状態となる。これに、撹拌手段による機械的衝撃力が付加されて、コア粒子表面に微小樹脂粒子が固着するとともに、微小樹脂粒子の一部が、コア粒子および隣合う微小樹脂粒子の少なくともいずれか一方と融着する。このとき、帯電制御剤は、微小樹脂粒子に巻き込まれながら、微小樹脂粒子とともにコア粒子表面に固着する。これによってコア粒子の表面の全面に微小樹脂粒子を付着させることができ、コア粒子の表面の全面に帯電制御剤を固定化した樹脂被覆層を形成させることができる。

0107

このような方法によっても、付着補助剤を用いて微小樹脂粒子をコア粒子へ付着させることができ、またコア粒子に均一な量の微小樹脂粒子および帯電制御剤を融着させることが容易である。

0108

付着補助剤と微小樹脂粒子および帯電制御剤との混合物を噴霧する場合、付着補助剤は、微小樹脂粒子1重量部に対して1重量部以上99重量部以下の割合で用いられることが好ましい。付着補助剤と微小樹脂粒子との混合物であるコーティング液は、ステップs2の微小樹脂粒子および付着補助剤調製工程において調製しておく。微小樹脂粒子と帯電制御剤および付着補助剤との混合物を同一の噴霧手段から噴霧する場合に、上記割合で微小樹脂粒子と付着補助剤とが混合される混合物が用いられることによって、微小樹脂粒子のコア粒子に対する濡れ性を充分に高めることができるとともに、付着補助剤を除去するための時間を短縮することができる。また混合物の粘度が好適であり、噴霧手段による混合物の噴霧が容易である。付着補助剤が1重量部未満であると、混合物の粘度が高くなり過ぎ、噴霧ユニットノズル孔詰まるおそれがある。付着補助剤が99重量部を超えると、付着補助剤の含有率が高くなり過ぎ、付着補助剤を除去するための時間が長くなり過ぎる。

0109

また、コア粒子への微小樹脂粒子のコーティングは、コア粒子と微小樹脂粒子を内部に収容する容器と、容器内部に帯電制御剤および付着補助剤の混合物を噴霧する噴霧手段とを備える表面改質装置によって行われてもよい。

0110

コア粒子への微小樹脂粒子のコーティングは、コア粒子および微小樹脂粒子を内部に収容する容器と、容器内部に帯電制御剤および付着補助剤の混合物を噴霧する噴霧手段とを備える表面改質装置によって行われてもよい。このような表面改質装置としては、付着補助剤貯留部に付着補助剤と帯電制御剤との混合物が貯留されること以外は、前述の装置と同様のものを用いることができる。

0111

このような表面改質装置によるコア粒子への微小樹脂粒子および帯電制御剤のコーティングは、次のようにして行う。まずコア粒子と微小樹脂粒子とを容器に投入し、撹拌手段によってコア粒子および微小樹脂粒子が撹拌される状態で、容器内部に付着補助剤と帯電制御剤との混合物を噴霧する。コア粒子および微小樹脂粒子は、帯電制御剤を含む付着補助剤が噴霧され、かつ撹拌による熱的エネルギーが加えられることによって、その表面が膨潤軟化する。そしてコア粒子表面に微小樹脂粒子が固着するとともに、微小樹脂粒子の一部が、コア粒子および隣合う微小樹脂粒子の少なくともいずれか一方と融着する被服層を形成する。このとき、帯電制御剤は、微小樹脂粒子に巻き込まれながら、微小樹脂粒子とともにコア粒子表面に固着する。これによってコア粒子の表面の全面に微小樹脂粒子を付着させることができ、コア粒子の表面の全面に帯電制御剤を固定化した樹脂被覆層を形成させることができる。

0112

このような方法によって、帯電制御剤を最表面に均一付着させることができる。またこのような表面改質装置を用いると、コア粒子と樹脂粒子との使用割合が設定し易く、被覆層の厚みを好適にすることができる。

0113

微小樹脂粒子、帯電制御剤および付着補助剤の混合物の使用量は、特に限定されないけれども、コア粒子の表面全面を被覆することができる量の微小樹脂粒子を含む量であることが必要である。コア粒子の表面全面を被覆することができる微小樹脂粒子の好ましい量は、前述と同様にコア粒子100重量部に対して、1重量部以上30重量部以下であるので、混合物の使用量は、混合物中における微小樹脂粒子の含有率に応じて決定される。

0114

コア粒子の表面全面に対する微小樹脂粒子および帯電制御剤のコーティングが終了すると、付着補助剤の除去を行う。付着補助剤の除去は、たとえば乾燥機で付着補助剤を気化させることによって行われる。付着補助剤の除去には、たとえば、熱風受熱式乾燥機、伝導伝熱式乾燥機、凍結乾燥機などの通常用いられる乾燥機が用いられる。

0115

以上のようにして、結着樹脂および着色剤を含むコア粒子と、微小樹脂粒子および帯電制御剤を含み、かつコア粒子の表面に形成されている被覆層とを含み、被覆層に含まれる微小樹脂粒子の少なくとも一部がコア粒子と融着し、帯電制御剤は被覆層中に固定化されていることを特徴とする本発明のトナーが得られる。このようなトナーは、微小樹脂粒子および帯電制御剤を含む被覆層が、結着樹脂および着色剤を含むコア粒子の表面に形成されていることによって、トナー表層に帯電制御剤を有するので、トナーの帯電立ち上がり、環境安定性、耐刷時におけるライフ安定性が向上する。また微小樹脂粒子の少なくとも一部がコア粒子と融着することによって、コア粒子と被覆層とが強固に結合したトナーが得られる。またこのようなトナーは、帯電制御剤が被覆層中に固定化されているので、帯電立ち上がり、環境安定性、耐刷時におけるライフ安定性に優れ、かぶりが少ない。

0116

本発明のトナーには、外添剤が添加されてもよい。外添剤としては公知のものを使用でき、たとえば、シリカ、酸化チタンなどが挙げられる。またこれらは、シリコーン樹脂シランカップリング剤などによって表面処理されていることが好ましい。外添剤の使用量は、トナー100重量部に対して1〜10重量部であることが好ましい。

0117

また本発明のトナーは、一成分現像剤としても二成分現像剤としても使用することができる。一成分現像剤として使用する場合、キャリアを用いることなくトナーのみで使用する。また一成分現像剤として使用する場合、ブレードおよびファーブラシを用い、現像スリーブ摩擦帯電させてスリーブ上にトナーを付着させることによってトナーを搬送し、画像形成を行う。二成分現像剤として使用する場合、本発明のトナーをキャリアとともに用いる。キャリアとしては、公知のものを使用でき、たとえば、鉄、銅、亜鉛、ニッケルコバルト、マンガン、クロムなどからなる単独または複合フェライトおよびキャリアコア粒子被覆物質表面被覆した樹脂被覆キャリア、または樹脂に磁性を有する粒子を分散させた樹脂分散型キャリアなどが挙げられる。被覆物質としては公知のものを使用でき、たとえば、ポリテトラフルオロエチレンモノクロロトリフルオロエチレン重合体ポリフッ化ビニリデン、シリコーン樹脂、ポリエステル、ジターシャーリーブルサリチル酸の金属化合物スチレン系樹脂アクリル系樹脂ポリアミドポリビニルブチラールニグロシンアミノアクリレート樹脂、塩基性染料、塩基性染料のレーキ物シリカ微粉末アルミナ微粉末などが挙げられる。また樹脂分散型キャリアに用いられる樹脂としても特に制限されないけれども、たとえば、スチレンアクリル樹脂ポリエステル樹脂フッ素系樹脂、およびフェノール樹脂などが挙げられる。いずれも、トナー成分に応じて選択するのが好ましく、1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。

0118

キャリアの形状は、球形または扁平形状が好ましい。またキャリアの粒径は特に制限されないけれども、高画質化を考慮すると、好ましくは10〜100μm、さらに好ましくは20〜50μmである。さらにキャリアの抵抗率は、好ましくは108Ω・cm以上、さらに好ましくは1012Ω・cm以上である。キャリアの抵抗率は、キャリアを0.50cm2の断面積を有する容器に入れてタッピングした後、容器内に詰められた粒子に1kg/cm2の荷重掛け、荷重と底面電極との間に1000V/cmの電界が生ずる電圧印加したときの電流値を読取ることから得られる値である。抵抗率が低いと、現像スリーブにバイアス電圧を印加した場合にキャリアに電荷注入され、感光体にキャリア粒子が付着し易くなる。またバイアス電圧のブレークダウンが起こり易くなる。

0119

キャリアの磁化強さ(最大磁化)は、好ましくは10〜60emu/g、さらに好ましくは15〜40emu/gである。磁化強さは現像ローラ磁束密度にもよるけれども、現像ローラの一般的な磁束密度の条件下においては、10emu/g未満であると磁気的な束縛力が働かず、キャリア飛散の原因となるおそれがある。また磁化強さが60emu/gを超えると、キャリアの立ちが高くなり過ぎるので、非接触現像では、像担持体と非接触状態を保つことが困難になる。また接触現像ではトナー像に掃き目が現れ易くなるおそれがある。

0120

二成分現像剤におけるトナーとキャリアとの使用割合は特に制限されず、トナーおよびキャリアの種類に応じて適宜選択できるけれども、樹脂被覆キャリア(密度5〜8g/cm2)に例をとれば、現像剤中に、トナーが現像剤全量の2〜30重量%、好ましくは2〜20重量%含まれるように、トナーを用いればよい。また二成分現像剤において、トナーによるキャリアの被覆率は、40〜80%であることが好ましい。

0121

図2は、本発明に係る画像形成装置1の構成を模式的に示す断面図である。画像形成装置1は、複写機能プリンタ機能およびファクシミリ機能を併せ持つ複合機であり、伝達される画像情報に応じて、記録媒体上にフルカラーまたはモノクロの画像を形成する。すなわち、画像形成装置1においては、コピアモード複写モード)、プリンタモードおよびFAXモードという3種の印刷モードを有しており、図示しない操作部からの操作入力パーソナルコンピュータ携帯端末装置情報記録記憶媒体メモリ装置を用いた外部機器からの印刷ジョブの受信などに応じて、図示しない制御部により、印刷モードが選択される。画像形成装置1は、トナー像形成手段2と、転写手段3と、定着手段4と、記録媒体供給手段5と、排出手段6とを含む。トナー像形成手段2を構成する各部材および中間転写手段3に含まれる一部の部材は、カラー画像情報に含まれるブラック(b)、シアン(c)、マゼンタ(m)およびイエロー(y)の各色の画像情報に対応するために、それぞれ4つずつ設けられる。ここでは、各色に応じて4つずつ設けられる各部材は、各色を表すアルファベット参照符号末尾に付して区別し、総称する場合は参照符号のみで表す。

0122

トナー像形成手段2は、感光体ドラム11と、帯電手段12と、露光ユニット13と、現像手段14と、クリーニングユニット15とを含む。帯電手段12、現像手段14およびクリーニングユニット15は、感光体ドラム11まわりに、この順序で配置される。帯電手段12は、現像手段14およびクリーニングユニット15よりも鉛直方向下方に配置される。

0123

感光体ドラム11は、図示しない駆動手段により、軸線回り回転駆動可能に支持され、図示しない、導電性基体と、導電性基体の表面に形成される感光層とを含む。導電性基体は種々の形状を採ることができ、たとえば、円筒状、円柱状、薄膜シート状などが挙げられる。これらの中でも円筒状が好ましい。導電性基体は導電性材料によって形成される。導電性材料としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、アルミニウム、銅、真鍮、亜鉛、ニッケル、ステンレス鋼、クロム、モリブデンバナジウムインジウムチタン、金、白金などの金属、これらの2種以上の合金合成樹脂フィルム金属フィルム、紙などのフィルム状基体にアルミニウム、アルミニウム合金酸化錫、金、酸化インジウムなどの1種または2種以上からなる導電性層を形成してなる導電性フィルム導電性粒子および/または導電性ポリマーを含有する樹脂組成物などが挙げられる。なお、導電性フィルムに用いられるフィルム状基体としては、合成樹脂フィルムが好ましく、ポリエステルフィルムが特に好ましい。また、導電性フィルムにおける導電性層の形成方法としては、蒸着、塗布などが好ましい。

0124

感光層は、たとえば、電荷発生物質を含む電荷発生層と、電荷輸送物質を含む電荷輸送層とを積層することにより形成される。その際、導電性基体と電荷発生層または電荷輸送層との間には、下引き層を設けるのが好ましい。下引き層を設けることによって、導電性基体の表面に存在する傷および凹凸を被覆して、感光層表面平滑化する、繰り返し使用時における感光層の帯電性劣化を防止する、低温および/または低湿環境下における感光層の帯電特性を向上させるといった利点が得られる。また最上層に感光体表面保護層を設けた耐久性の大きい三層構造積層感光体であっても良い。

0125

電荷発生層は、光照射により電荷を発生する電荷発生物質を主成分とし、必要に応じて公知の結着樹脂、可塑剤増感剤などを含有する。電荷発生物質としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ペリレンイミド、ペリレン酸無水物などのペリレン系顔料キナクリドンアントラキノンなどの多環キノン系顔料、金属および無金属フタロシアニン、ハロゲン化無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料スクエアリウム色素アズレニウム色素、チアピリリウム色素、カルバゾール骨格スチリルスチルベン骨格トリフェニルアミン骨格ジベンゾチオフェン骨格オキサジアゾール骨格、フルオレノン骨格、ビススチルベン骨格、ジスチリルオキサジアゾール骨格またはジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料などが挙げられる。これらの中でも、無金属フタロシアニン顔料オキソチタニルフタロシアニン顔料フローレン環および/またはフルオレノン環を含有するビスアゾ顔料芳香族アミンからなるビスアゾ顔料、トリスアゾ顔料などは高い電荷発生能を有し、高感度の感光層を得るのに適する。電荷発生物質は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。電荷発生物質の含有量は特に制限はないけれども、電荷発生層中の結着樹脂100重量部に対して好ましくは5〜500重量部、さらに好ましくは10〜200重量部である。電荷発生層用の結着樹脂としてもこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂ポリカーボネートフェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアリレート、ポリアミド、ポリエステルなどが挙げられる。結着樹脂は1種を単独で使用できまたは必要に応じて2種以上を併用できる。

0126

電荷発生層は、電荷発生物質および結着樹脂ならびに必要に応じて可塑剤、増感剤などのそれぞれ適量を、これらの成分を溶解または分散し得る適切な有機溶媒に溶解または分散して電荷発生層塗液を調製し、この電荷発生層塗液を導電性基体表面に塗布し、乾燥することにより形成できる。このようにして得られる電荷発生層の膜厚は特に制限されないが、好ましくは0.05〜5μm、さらに好ましくは0.1〜2.5μmである。

0127

電荷発生層の上に積層される電荷輸送層は、電荷発生物質から発生する電荷を受け入れ輸送する能力を有する電荷輸送物質および電荷輸送層用の結着樹脂を必須成分とし、必要に応じて公知の酸化防止剤、可塑剤、増感剤、潤滑剤などを含有する。電荷輸送物質としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ポリN−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレンホルムアルデヒ縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレンオキサゾール誘導体オキサジアゾール誘導体イミダゾール誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、1,1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニルプロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリンピラゾリン誘導体フェニルヒドラゾン類、ヒドラゾン誘導体トリフェニルアミン系化合物テトラフェニルジアミン系化合物トリフェニルメタン系化合物スチルベン系化合物、3−メチル−2−ベンゾチアゾリン環を有するアジン化合物などの電子供与性物質フルオレノン誘導体ジベンゾチオフェン誘導体インデノチオフェン誘導体フェナンスレンキノン誘導体、インデノピリジン誘導体チオキサントン誘導体ベンゾ[c]シンノリン誘導体、フェナジンオキサイド誘導体、テトラシアノエチレンテトラシアノキノジメタン、プロマニルクロラニルベンゾキノンなどの電子受容性物質などが挙げられる。電荷輸送物質は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。電荷輸送物質の含有量は特に制限されないけれども、好ましくは電荷輸送物質中の結着樹脂100重量部に対して10〜300重量部、さらに好ましくは30〜150重量部である。電荷輸送層用の結着樹脂としては、この分野で常用されかつ電荷輸送物質を均一に分散できるものを使用でき、たとえば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリビニルブチラール、ポリアミド、ポリエステル、ポリケトン、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリビニルケトンポリスチレンポリアクリルアミド、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスルホン樹脂、これらの共重合樹脂などが挙げられる。これらの中でも、成膜性、得られる電荷輸送層の耐摩耗性電気特性などを考慮すると、ビスフェノールZをモノマー成分として含有するポリカーボネート(以後「ビスフェノールZ型ポリカーボネート」と称す)、ビスフェノールZ型ポリカーボネートと他のポリカーボネートとの混合物などが好ましい。結着樹脂は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。

0128

電荷輸送層には、電荷輸送物質および電荷輸送層用の結着樹脂と共に、酸化防止剤が含まれるのが好ましい。酸化防止剤としてもこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ビタミンEハイドロキノンヒンダードアミンヒンダードフェノールパラフェニレンジアミンアリールアルカンおよびそれらの誘導体、有機硫黄化合物有機燐化合物などが挙げられる。酸化防止剤は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。酸化防止剤の含有量は特に制限されないけれども、電荷輸送層を構成する成分の合計量の0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%である。電荷輸送層は、電荷輸送物質および結着樹脂ならびに必要に応じて酸化防止剤、可塑剤、増感剤などのそれぞれ適量を、これらの成分を溶解または分散し得る適切な有機溶媒に溶解または分散して電荷輸送層用塗液を調製し、この電荷輸送層用塗液を電荷発生層表面に塗布し、乾燥することにより形成できる。このようにして得られる電荷発生層の膜厚は特に制限されないが、好ましくは10〜50μm、さらに好ましくは15〜40μmである。なお、1つの層に、電荷発生物質と電荷輸送物質とが存在する感光層を形成することもできる。その場合、電荷発生物質および電荷輸送物質の種類、含有量、結着樹脂の種類、その他の添加剤などは、電荷発生層および電荷輸送層を別々に形成する場合と同様でよい。

0129

本実施の形態では、前述のような、電荷発生物質および電荷輸送物質を用いる有機感光層を形成してなる感光体ドラムを用いるけれども、それに代えて、シリコンなどを用いる無機感光層を形成してなる感光体ドラムを使用できる。

0130

帯電手段12は、感光体ドラム11を臨み、感光体ドラム11の長手方向に沿って感光体ドラム11表面から間隙を有して離隔するように配置され、感光体ドラム11表面を所定の極性および電位に帯電させる。帯電手段12には、帯電ブラシ帯電器チャージャー型帯電器、鋸歯型帯電器、イオン発生装置などを使用できる。本実施の形態では、帯電手段12は感光体ドラム11表面から離隔するように設けられるけれども、それに限定されない。たとえば、帯電手段12として帯電ローラを用い、帯電ローラと感光体ドラムとが圧接するように帯電ローラを配置しても良く、帯電ブラシ、磁気ブラシなどの接触帯電方式の帯電器を用いても良い。

0131

露光ユニット13は、露光ユニット13から出射される各色情報の光が、帯電手段12と現像手段14との間を通過して感光体ドラム11の表面に照射されるように配置される。露光ユニット13は、画像情報を該ユニット内でb、c、m、yの各色情報の光に分岐し、帯電手段12によって一様な電位に帯電された感光体ドラム11表面を各色情報の光で露光し、その表面に静電潜像を形成する。露光ユニット13には、たとえば、レーザ照射部および複数の反射ミラーを備えるレーザスキャニングユニットを使用できる。他にもLEDアレイ液晶シャッタ光源とを適宜組み合わせたユニットを用いてもよい。

0132

図3は、本発明に係る現像手段14の構成を模式的に示す断面図である。現像手段14は、現像槽20とトナーホッパ21とを含む。現像槽20は感光体ドラム11表面を臨むように配置され、感光体ドラム11の表面に形成された静電潜像にトナーを供給して現像し、可視像であるトナー像を形成する容器状部材である。現像槽20は、その内部空間にトナーを収容しかつ現像ローラ20a、供給ローラ20b、撹拌ローラ20cなどのローラ部材またはスクリュー部材を収容して回転自在に支持する。現像槽20の感光体ドラム11を臨む側面には開口部が形成され、この開口部を介して感光体ドラム11に対向する位置に現像ローラ20aが回転駆動可能に設けられる。現像ローラ20aは、感光体ドラム11との圧接部または最近接部において感光体11表面の静電潜像にトナーを供給するローラ状部材である。トナーの供給に際しては、現像ローラ20a表面にトナーの帯電電位とは逆極性の電位が現像バイアス電圧(以下単に「現像バイアス」とする)として印加される。これによって、現像ローラ20a表面のトナーが静電潜像に円滑に供給される。さらに、現像バイアス値を変更することによって、静電潜像に供給されるトナー量(トナー付着量)を制御できる。供給ローラ20bは現像ローラ20aを臨んで回転駆動可能に設けられるローラ状部材であり、現像ローラ20a周辺にトナーを供給する。攪拌ローラ20cは供給ローラ20bを臨んで回転駆動可能に設けられるローラ状部材であり、トナーホッパ21から現像槽20内に新たに供給されるトナーを供給ローラ20b周辺に送給する。トナーホッパ21は、その鉛直方向下部に設けられるトナー補給口(図示せず)と、現像槽20の鉛直方向上部に設けられるトナー受入口(図示せず)とが連通するように設けられ、現像槽20のトナー消費状況に応じてトナーを補給する。またトナーホッパ21を用いず、各色トナーカートリッジから直接トナーを補給するよう構成しても構わない。

0133

クリーニングユニット15は、記録媒体にトナー像を転写した後に、感光体ドラム11の表面に残留するトナーを除去し、感光体ドラム11の表面を清浄化する。クリーニングユニット15には、たとえば、クリーニングブレードなどの板状部材が用いられる。なお、本発明の画像形成装置1においては、感光体ドラム11として、主に有機感光体ドラムが用いられ、有機感光体ドラムの表面は樹脂成分を主体とするものであるため、帯電装置によるコロナ放電によって発生するオゾンの化学的作用によって表面の劣化が進行しやすい。ところが、劣化した表面部分はクリーニングユニット15よる擦過作用を受けて摩耗し、徐々にではあるが確実に除去される。したがって、オゾンなどによる表面の劣化の問題が実際上解消され、長期間にわたって、帯電動作による帯電電位を安定に維持することができる。本実施の形態ではクリーニングユニット15を設けるけれども、それに限定されず、クリーニングユニット15を設けなくてもよい。

0134

トナー像形成手段2によれば、帯電手段12によって均一な帯電状態にある感光体ドラム11の表面に、露光ユニット13から画像情報に応じた信号光を照射して静電潜像を形成し、これに現像手段14からトナーを供給してトナー像を形成し、このトナー像を中間転写ベルト25に転写した後に、感光体ドラム11表面に残留するトナーをクリーニングユニット15で除去する。この一連トナー像形成動作が繰り返し実行される。

0135

転写手段3は、感光体ドラム11の上方に配置され、中間転写ベルト25と、駆動ローラ26と、従動ローラ27と、中間転写ローラ28(b、c、m、y)と、転写ベルトクリーニングユニット29、転写ローラ30とを含む。中間転写ベルト25は、駆動ローラ26と従動ローラ27とによって張架されてループ状移動経路を形成する無端ベルト状部材であり、矢符Bの方向に回転駆動する。中間転写ベルト25が、感光体ドラム11に接しながら感光体ドラム11を通過する際、中間転写ベルト25を介して感光体ドラム11に対向配置される中間転写ローラ28から、感光体ドラム11表面のトナーの帯電極性とは逆極性の転写バイアスが印加され、感光体ドラム11の表面に形成されたトナー像が中間転写ベルト25上へ転写される。フルカラー画像の場合、各感光体ドラム11で形成される各色のトナー画像が、中間転写ベルト25上に順次重ねて転写されることによって、フルカラートナー像が形成される。駆動ローラ26は図示しない駆動手段によってその軸線回りに回転駆動可能に設けられ、その回転駆動によって、中間転写ベルト25を矢符B方向へ回転駆動させる。従動ローラ27は駆動ローラ26の回転駆動に従動回転可能に設けられ、中間転写ベルト25が弛まないように一定の張力を中間転写ベルト25に付与する。中間転写ローラ28は、中間転写ベルト25を介して感光体ドラム11に圧接し、かつ図示しない駆動手段によってその軸線回りに回転駆動可能に設けられる。中間転写ローラ28は、前述のように転写バイアスを印加する図示しない電源が接続され、感光体ドラム11表面のトナー像を中間転写ベルト25に転写する機能を有する。転写ベルトクリーニングユニット29は、中間転写ベルト25を介して従動ローラ27に対向し、中間転写ベルト25の外周面に接触するように設けられる。感光体ドラム11との接触によって中間転写ベルト25に付着するトナーは、記録媒体の裏面を汚染する原因となるので、転写ベルトクリーニングユニット29が中間転写ベルト25表面のトナーを除去し回収する。転写ローラ30は、中間転写ベルト25を介して駆動ローラ26に圧接し、図示しない駆動手段によって軸線回りに回転駆動可能に設けられる。転写ローラ30と駆動ローラ26との圧接部(転写ニップ部)において、中間転写ベルト25に担持されて搬送されて来るトナー像が、後述する記録媒体供給手段5から送給される記録媒体に転写される。トナー像を担持する記録媒体は、定着手段4に送給される。転写手段3によれば、感光体ドラム11と中間転写ローラ28との圧接部において感光体ドラム11から中間転写ベルト25に転写されるトナー像が、中間転写ベルト25の矢符B方向への回転駆動によって転写ニップ部に搬送され、そこで記録媒体に転写される。

0136

定着手段4は、転写手段3よりも記録媒体の搬送方向下流側に設けられ、定着ローラ31と加圧ローラ32とを含む。定着ローラ31は図示しない駆動手段によって回転駆動可能に設けられ、記録媒体に担持される未定着トナー像を構成するトナーを加熱して溶融させ、記録媒体に定着させる。定着ローラ31の内部には図示しない加熱手段が設けられる。加熱手段は、定着ローラ31表面が所定の温度(加熱温度)になるように定着ローラ31を加熱する。加熱手段には、たとえば、ヒータハロゲンランプなどを使用できる。加熱手段は、後記する定着条件制御手段によって制御される。定着条件制御手段による加熱温度の制御については、後に詳述する。定着ローラ31表面近傍には温度検知センサが設けられ、定着ローラ31の表面温度を検知する。温度検知センサによる検知結果は、後記する制御手段の記憶部に書き込まれる。加圧ローラ32は定着ローラ31に圧接するように設けられ、加圧ローラ32の回転駆動に従動回転可能に支持される。加圧ローラ32は、定着ローラ31によってトナーが溶融して記録媒体に定着する際に、トナーと記録媒体とを押圧することによって、トナー像の記録媒体への定着を補助する。定着ローラ31と加圧ローラ32との圧接部が定着ニップ部である。定着手段4によれば、転写手段3においてトナー像が転写された記録媒体が、定着ローラ31と加圧ローラ32とによって挟持され、定着ニップ部を通過する際に、トナー像が加熱下に記録媒体に押圧されることによって、トナー像が記録媒体に定着され、画像が形成される。

0137

記録媒体供給手段5は、自動給紙トレイ35と、ピックアップローラ36と、搬送ローラ37と、レジストローラ38、手差給紙トレイ39を含む。自動給紙トレイ35は画像形成装置1の鉛直方向下部に設けられ、記録媒体を貯留する容器状部材である。記録媒体には、普通紙、カラーコピー用紙オーバーヘッドプロジェクタ用シート葉書などがある。ピックアップローラ36は、自動給紙トレイ35に貯留される記録媒体を1枚ずつ取り出し、用紙搬送路S1に送給する。搬送ローラ37は互いに圧接するように設けられる一対のローラ部材であり、記録媒体をレジストローラ38に向けて搬送する。レジストローラ38は互いに圧接するように設けられる一対のローラ部材であり、搬送ローラ37から送給される記録媒体を、中間転写ベルト25に担持されるトナー像が転写ニップ部に搬送されるのに同期して、転写ニップ部に送給する。手差給紙トレイ39は、手動動作によって記録媒体を画像形成装置1内に取り込む装置であり、手差給紙トレイ39から取り込まれる記録媒体は、搬送ローラ37によって用紙搬送路S2内を通過し、レジストローラ38に送給される。記録媒体供給手段5によれば、自動給紙トレイ35または手差給紙トレイ39から1枚ずつ供給される記録媒体を、中間転写ベルト25に担持されるトナー像が転写ニップ部に搬送されるのに同期して、転写ニップ部に送給する。

0138

排出手段6は、搬送ローラ37と、排出ローラ40と、排出トレイ41とを含む。搬送ローラ37は、用紙搬送方向において定着ニップ部よりも下流側に設けられ、定着手段4によって画像が定着された記録媒体を排出ローラ40に向けて搬送する。排出ローラ40は、画像が定着された記録媒体を、画像形成装置1の鉛直方向上面に設けられる排出トレイ41に排出する。排出トレイ41は、画像が定着された記録媒体を貯留する。

0139

画像形成装置1は、図示しない制御手段を含む。制御手段は、たとえば、画像形成装置1の内部空間における上部に設けられ、記憶部と演算部と制御部とを含む。制御手段の記憶部には、画像形成装置1の上面に配置される図示しない操作パネルを介する各種設定値、画像形成装置1内部の各所に配置される図示しないセンサなどからの検知結果、外部機器からの画像情報などが入力される。また、各種手段を実行するプログラムが書き込まれる。各種手段とは、たとえば、記録媒体判定手段、付着量制御手段、定着条件制御手段などである。記憶部には、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスクドライブ(HDD)などが挙げられる。外部機器には、画像情報の形成または取得が可能であり、かつ画像形成装置1に電気的に接続可能な電気・電子機器を使用でき、たとえば、コンピュータデジタルカメラテレビジョン受像機器ビデオレコーダ、DVD(Digital Versatile Disc)レコーダ、HDDVD(High-Definition Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスクレコーダファクシミリ装置、携帯端末装置などが挙げられる。演算部は、記憶部に書き込まれる各種データ(画像形成命令、検知結果、画像情報など)および各種手段のプログラムを取り出し、各種判定を行う。制御部は、演算部の判定結果に応じて該当装置に制御信号送付し、動作制御を行う。制御部および演算部は中央処理装置(CPU、Central Processing Unit)を備えるマイクロコンピュータマイクロプロセッサなどによって実現される処理回路を含む。制御手段は、前述の処理回路とともに主電源を含み、電源は制御手段だけでなく、画像形成装置1内部における各装置にも電力を供給する。

0140

本発明のトナー、二成分現像剤、現像装置14、画像形成装置1を用いて画像形成することにより、長期に亘って再現性がよく安定した高画質画像を形成することができる。

0141

以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明する。以下において、「部」および「%」は特に断らない限りそれぞれ「重量部」および「重量%」を意味する。実施例および比較例における試料粒子の体積平均粒径は以下のようにして測定した。

0142

〔体積平均粒径〕
電解液(商品名:ISOTON−II、ベックマンコールター株式会社製)50mlに、試料20mgおよびアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム1mlを加え、超音波分散器(商品名:UH−50、株式会社エスエムテー製)によって超音波周波数20kHzで3分間分散処理して測定用試料を調製した。この測定用試料について、粒度分布測定装置(商品名:Multisizer3、ベックマン・コールター株式会社製)を用い、アパーチャ径100μm、測定粒子数50000カウントの条件下に測定を行い、試料粒子の体積粒度分布から体積平均粒径を求めた。

0143

(実施例1)
〈コア粒子作製工程〉
ポリオキシプロピレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン400部、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン380部およびテレフタル酸330部を原料モノマーとして用い、触媒としてジブチルチンオキサイド3部を用いて合成したポリエステル樹脂(ガラス転移点(Tg)64℃、軟化点(Tm)95℃)に、着色剤として銅フタロシアニン(C.I.ピグメントブルー15:3)を加え、温度140℃に設定されたニーダーにて40分間溶融混練して、着色剤濃度40%のマスターバッチを作製した。ここでポリオキシプロピレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.0モルに対して、プロピレンオキサイドが平均2.0モル付加した化合物のことである。またポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.0モルに対して、エチレンオキサイドが平均2.0モル付加した化合物のことである。

0144

次いで、マスターバッチの作製に用いたものと同じポリエステル樹脂(ガラス転移点(Tg)64℃、軟化点95℃)79.5部、前述のようにして作製したマスターバッチ(着色剤濃度40%)12.5部、離型剤(カルナバワックス融点82℃)8部、をヘンシェルミキサーにて3分間混合分散し、原料を得た。得られた原料を、二軸押出機(商品名:PCM−30、株式会社池貝製)を用いて溶融混練分散し、樹脂混練物を調製した。二軸押出機の運転条件は、シリンダ設定温度110℃、バレル回転数毎分300回転(300rpm)、原料供給速度20kg/時間とした。得られたトナー混練物冷却ベルトにて冷却後、φ2mmのスクリーンを有するスピードミルにて粗粉砕した。

0145

得られた粗砕物をI型ジェットミルにて粉砕し、更にエルボージェット分級機にて微粉、粗粉を取除き、体積平均粒径が6.9μmのコア粒子を得た。

0146

〈微小樹脂粒子、帯電制御剤および付着補助剤調製工程〉
微小樹脂粒子として体積平均粒径が0.1μmであるスチレン−ブチルアクリレート共重合体微粒子ガラス転移温度80℃)と、体積平均粒径が2μmである帯電制御剤(商品名:ボントロンE84、オリエン化学工業株式会社)とを用意した。また付着補助剤としてエタノールを用意した。

0147

〈コーティング工程〉
容器内に液体を噴霧できる二流体ノズルを取付けた表面改質装置(商品名:ハイブリダイゼーションシステムNHS−1型、株式会社奈良機械製作所製)に、コア粒子100部と微小樹脂粒子5部および帯電制御剤0.5部(微小樹脂粒子100部に対して10部)とを投入し、回転数8000rpmで10分間滞留させた後、二流体ノズルに圧縮エアを送り、付着補助剤であるエタノールを0.5g/分で噴霧するように調整し、40分間噴霧して、コア粒子の表面全面に微小樹脂粒子のコーティングを行った。

0148

コア粒子の表面全面に微小樹脂粒子および帯電制御剤がコーティングされることによって被覆層が形成されたコア粒子を凍結乾燥させ、実施例1のトナーを得た。

0149

(実施例2)
コーティング工程において、帯電制御剤0.025部(微小樹脂粒子100部に対して0.5部)を投入したこと以外は、実施例1と同様にして実施例2のトナーを得た。

0150

(実施例3)
コーティング工程において、帯電制御剤0.05部(微小樹脂粒子100部に対して1部)を投入したこと以外は、実施例1と同様にして実施例3のトナーを得た。

0151

(実施例4)
コーティング工程において、帯電制御剤5部(微小樹脂粒子100部に対して100部)を投入したこと以外は、実施例1と同様にして実施例4のトナーを得た。

0152

(実施例5)
コーティング工程において、帯電制御剤6部(微小樹脂粒子100部に対して120部)を投入したこと以外は、実施例1と同様にして実施例5のトナーを得た。

0153

(実施例6)
コーティング工程において、微小樹脂粒子1部および帯電制御剤0.5部(微小樹脂粒子100部に対して50部)を投入したこと以外は、実施例1と同様にして実施例6のトナーを得た。

0154

(比較例1)
コーティング工程において、帯電制御剤を投入しなかったこと以外は、実施例1と同様にして比較例1のトナーを得た。

0155

実施例および比較例のトナーの物性を表1にまとめた。
(比較例2)
コーティング工程において、樹脂微粒子を投入しないこと以外は、実施例1と同様にして比較例2のトナーを得た。

0156

0157

〈二成分現像剤の作製〉
以上のようにして得られた実施例および比較例のトナー100部に、シランカップリング剤で疎水化処理された平均一次粒径20nmのシリカ粒子0.7部および酸化チタン1部を混合した。さらにこの外添トナーと、体積平均粒径60μmのフェライトコアキャリアとを、外添トナーの濃度が4%になるように調整して混合し、トナー濃度4%の二成分現像剤を作製した。

0158

(評価)
実施例および比較例のトナーまたは実施例および比較例のトナーを含む二成分現像剤を用いて、以下の評価を行った。

0159

被覆状態
被覆層の被覆状態は、トナーを常温硬化性のエポキシ樹脂に包埋して得られた硬化物を、ダイヤモンド歯を備えたミクロトームを用い、複数箇所切断して約100nmに超薄切片化し、ルテニウム染色したものを、透過型電子顕微鏡(TEM、商品名:H−8100、株式会社日立製作所製)によって20000倍に拡大してトナーの断面を観察した。画像解析ソフトでトナーの周囲長及び、コア粒子の被覆できていない部分の長さを計測して平均値を算出し、周囲長さに対する被覆部分の長さの割合を、被覆率とした。評価基準は次のとおりである。
○:良好。被覆率が80%以上。
×:不良。被覆率が80%未満。

0160

〔帯電制御剤の分散状態〕
帯電制御剤の分散状態は、トナーを常温硬化性のエポキシ樹脂に包埋して得られた硬化物を、ダイヤモンド歯を備えたミクロトームを用い、約100nmに超薄切片化し、透過型電子顕微鏡(TEM、商品名:H−8100、株式会社日立製作所製)によって20000倍に拡大してトナーの断面観察をすることによって確認し、被覆層中の帯電制御剤の分散径を計測した。評価基準は次のとおりである。
○:良好。帯電制御剤の分散径が1μm未満。
×:不良。帯電制御剤の分散径が1μm以上。

0161

〔帯電性〕
(a)立ち上がり性
キャリア(シリコンコートフェライトコアキャリア)0.95gとトナー0.05gが入った5mlのガラス瓶を32rpmの回転培養機で1分撹拌した後、二成分現像剤を採取し、吸引式帯電量測定装置(商品名:210H−2A Q/M Meter、TREK社製)で帯電量を測定した。また、3分間撹拌した後、同様に帯電量を測定した。立ち上がり性は、1分後と3分後の帯電量の差ΔQ1(μC/g)によって評価した。評価基準は次のとおりである。
○:良好。5≧|ΔQ1|。
△:実使用上問題なし。7≧|ΔQ1|>5。
×:不良。|ΔQ1|>7。

0162

(b)ライフ安定性
作製した二成分現像剤を市販の二成分現像装置を有する複写機(商品名:MX−4500N、シャープ株式会社製)にセットし、常温常湿下において3分間空転した後、二成分現像剤を採取し、吸引式帯電量測定装置(商品名:210H−2A Q/M Meter、TREK社製)で初期帯電量を測定した。その後、常温常湿下において、上記複写機によりベタ画像を50,000枚実写した後、二成分現像剤を採取し、同様に帯電量を測定した。

0163

ライフ安定性は、50,000枚実写後の帯電量と初期の帯電量との差ΔQ2(μC/g)によって評価した。評価基準は次のとおりである。
○:良好。5≧|ΔQ2|。
△:実使用上問題なし。7≧|ΔQ2|>5。
×:不良。|ΔQ2|>7。

0164

(c)環境依存性
作製した二成分現像剤を市販の二成分現像装置を有する複写機(商品名:MX−4500、シャープ株式会社製)にセットし、高温高湿下H/H(35℃、80%RH)、低温低湿下L/L(5℃、10%RH)においてベタ画像を50,000枚実写した後、二成分現像剤を採取し、吸引式帯電量測定装置(商品名:210H−2A Q/M Meter、TREK社製)で帯電量を測定した。

0165

環境依存性は、高温高湿下H/Hと低温低湿下L/Lとの帯電量の差ΔQ3によって評価した。評価基準は次のとおりである。
○:良好。5≧|ΔQ3|。
△:実使用上問題なし。10≧|ΔQ3|>5。
×:不良。|ΔQ3|>10。

0166

〔かぶり〕
作製した二成分現像剤を市販の二成分現像装置を有する複写機(商品名:MX−4500N、シャープ株式会社製)にセットし、常温常湿下において、上記複写機によりベタ画像を50,000枚実写した後、感光体上にトナー付着量が0.4mg/cm2となるように調節して印字したときの非画像部に付着したトナーを粘着テープで採取し、その画像濃度(ID)を測色色差計(商品名:X−Rite938、X−Rite社製)によって測定して指標とした。評価基準は次のとおりである。
○:良好。IDが0.05未満。
△:実使用上問題なし。IDが0.05以上0.1未満。
×:不良。IDが0.1以上。

0167

総合評価
以上の結果を合わせて、以下のような基準で総合評価を行った。
○:良好。△および×と評価された項目がない。
△:利用可。△と評価された項目が1つ以上ある。
×:不良。×と評価された項目が2つ以上ある。
評価結果を表2に示す。

0168

0169

実施例1、3、4のトナーは、帯電性に優れており、かぶりもなかった。
実施例2のトナーは、実施例1のトナーと比べ、微小樹脂粒子に対する帯電制御剤の割合が少ないために、立ち上がりが遅く環境依存性も劣っていたが実用上問題のないレベルであった。

0170

実施例5のトナーは、実施例1のトナーと比べ、微小樹脂粒子に対する帯電制御剤の割合が多いために、離脱が起こりやすく、ライフ安定性が低下したが実用上問題のないレベルであった。

0171

実施例6のトナーは、実施例1のトナーと比べ、コア粒子に対する樹脂微粒子の割合が少ないため、被覆している面積が少なく帯電立ち上がりが遅く環境依存性も劣っていたが実用上問題のないレベルであった。

0172

実施例7のトナーは、実施例1のトナーと比べ、帯電制御剤の粒径が小さいため、帯電制御剤が凝集して、ライフ安定性および環境依存性が低下し、かぶりが発生したが、実用上問題のないレベルであった。

0173

比較例1のトナーは、帯電制御剤を含まないため、すべての項目で実施例のトナーと比べて劣っていた。

0174

比較例2のトナーは、樹脂微粒子による被覆層によって固定化されていないため、帯電の立ち上がり特性は良好であったものの実施例のトナーと比べて劣っていた。

図面の簡単な説明

0175

本発明の実施の一形態であるトナーの製造方法の手順を示す工程図である。
本発明に係る画像形成装置1の構成を模式的に示す断面図である。
本発明に係る現像手段14の構成を模式的に示す断面図である。

符号の説明

0176

1画像形成装置
2トナー像形成手段
3転写手段
4定着手段
5記録媒体供給手段
6 排出手段
11感光体ドラム
12帯電手段
13露光ユニット
14現像手段
15クリーニングユニット
20現像槽
20a現像ローラ
20b供給ローラ
20c撹拌ローラ
21トナーホッパ
25中間転写ベルト
26駆動ローラ
27従動ローラ
28中間転写ローラ
29転写ベルトクリーニングユニット
30転写ローラ
31定着ローラ
32加圧ローラ
35自動給紙トレイ
36ピックアップローラ
37搬送ローラ
38レジストローラ
39手差給紙トレイ
40排出ローラ
41 排出トレイ

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