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技術 高純度シリコンの製造方法

出願人 日立造船株式会社
発明者 近藤雅芳矢野淳
出願日 2007年10月2日 (13年2ヶ月経過) 出願番号 2007-258599
公開日 2009年4月23日 (11年8ヶ月経過) 公開番号 2009-084129
状態 特許登録済
技術分野 珪素及び珪素化合物
主要キーワード 自己燃焼反応 スラグ材料 シリコン製造プロセス 太陽電池用高純度シリコン 理論モル量 理論比 プラズマ溶 断熱容器内
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2009年4月23日)のものです。
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課題

金属シリコン製造過程において、低エネルギーでかつ容易にホウ素およびリンを除去することができる方法を提供する。

解決手段

本発明の太陽電池用高純度シリコンの製造方法は、金属状アルミニウムおよび/または金属状マグネシウム還元剤として珪石(SiO2)を還元することにより金属状シリコンを製造する方法において、上記還元反応と同時に、カルシウム化合物を、珪石に含まれるホウ素および/またはリンと反応させることにより、ホウ素および/またはリンを除去し、ここで、前記カルシウム化合物の添加量は、カルシウム化合物と、ホウ素および/またはリンとの化合物の生成理論モル量の1〜1.5倍であることを特徴とする。

概要

背景

太陽電池用多結晶シリコン原料となる工業用金属シリコンは、通常、天然産の珪石を原料とし、これを還元することにより得ている。還元の際には、珪石と、黒鉛あるいはコークスを主とする炭素源とを混合した後、電気炉にて2000℃以上に加熱・保持することが行われる。さらに、このようにして得られたシリコンをSOG−Siとするには、金属シリコンを塩化水素と反応させることによりトリクロロシランに変換し、これを分留、さらに精留し、トリクロロシランを高純度に精製し、その後に、これを再溶解凝固等の操作を経て最終的に金属シリコンに戻すことによる方法が用いられる(ジーメンス法)。

このような精製過程を経ることによって、不純物、特に除去が困難とされているホウ素(B)、リン(P)(珪石もしくは炭素源由来)も除去される。

しかしながら、上記方法では、工程が複雑であり、かつ、必要とされるエネルギーも大きくなるため、結果として得られる最終製品は高価なものとならざるを得ない。

金属シリコンを安価に製造するための変形法として、例えば、特許文献1の「金属ケイ素製造法」には、二酸化ケイ素を含有するガラス金属アルミニウムとを1450℃以上に加熱することによりこれらを溶融させ、この状態でガラス中の二酸化ケイ素をアルミニウムで還元し、金属ケイ素を製造する方法が開示されている。

また、特許文献2の「金属シリコン中のボロン除去方法」には、1400℃以下の加熱で分解しH2OやCO2を発生する固体(Ca(OH)2、CaCO3等)を、Ar、H2、COなどのキャリアガスと共に、溶融シリコン浴中に吹き込むことによりホウ素(B)を除去する方法が開示されている。

また、特許文献3の「金属の精製方法」には、酸化ケイ素(SiO2)粉末酸化カルシウム(CaO)粉末を混合したスラグ材料原料シリコン坩堝装入し、アルゴンガス雰囲気中、電磁誘導加熱によりホウ素(B)を除去する方法が開示されている。

NEDO(NEDOプロジェクト「エネルギー使用合理化シリコン製造プロセス開発」等)においても精錬手法を用いた製造法が開発され、この方法ではホウ素(B)とリン(P)を除くために、それぞれ電子ビーム溶解およびプラズマ溶解を用いている。
特開2002−193612号公報
特開平9−202611号公報
特開2003−213345号公報

概要

金属シリコンの製造過程において、低エネルギーでかつ容易にホウ素およびリンを除去することができる方法を提供する。本発明の太陽電池用高純度シリコンの製造方法は、金属状アルミニウムおよび/または金属状マグネシウム還元剤として珪石(SiO2)を還元することにより金属状シリコンを製造する方法において、上記還元反応と同時に、カルシウム化合物を、珪石に含まれるホウ素および/またはリンと反応させることにより、ホウ素および/またはリンを除去し、ここで、前記カルシウム化合物の添加量は、カルシウム化合物と、ホウ素および/またはリンとの化合物の生成理論モル量の1〜1.5倍であることを特徴とする。なし

目的

本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、金属シリコンの製造過程において、低エネルギーでかつ容易にホウ素およびリンを除去することができる方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

化学式(1)または(2):3SiO2+4Al→3Si+2Al2O3(1)SiO2+2Mg→Si+2MgO(2)により、金属状アルミニウムおよび/または金属状マグネシウム還元剤として珪石(SiO2)を還元することにより金属状シリコンを製造する方法において、上記還元反応と同時に、カルシウム化合物を、珪石に含まれるホウ素および/またはリンと反応させることにより、ホウ素および/またはリンを除去し、ここで、前記カルシウム化合物の添加量は、カルシウム化合物と、ホウ素および/またはリンとの化合物の生成理論モル量の1〜1.5倍であることを特徴とする太陽電池用高純度シリコンの製造方法。

請求項2

前記カルシウム化合物が、酸化カルシウム炭酸カルシウムおよび水酸化カルシウムからなる群から選択される1種以上である、請求項1に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、太陽電池に使用され得るような純度の高い金属シリコン(Solar Grade Silicon;以下、SOG−Siとも称する)を製造する方法に関する。

背景技術

0002

太陽電池用多結晶シリコン原料となる工業用金属シリコンは、通常、天然産の珪石を原料とし、これを還元することにより得ている。還元の際には、珪石と、黒鉛あるいはコークスを主とする炭素源とを混合した後、電気炉にて2000℃以上に加熱・保持することが行われる。さらに、このようにして得られたシリコンをSOG−Siとするには、金属シリコンを塩化水素と反応させることによりトリクロロシランに変換し、これを分留、さらに精留し、トリクロロシランを高純度に精製し、その後に、これを再溶解凝固等の操作を経て最終的に金属シリコンに戻すことによる方法が用いられる(ジーメンス法)。

0003

このような精製過程を経ることによって、不純物、特に除去が困難とされているホウ素(B)、リン(P)(珪石もしくは炭素源由来)も除去される。

0004

しかしながら、上記方法では、工程が複雑であり、かつ、必要とされるエネルギーも大きくなるため、結果として得られる最終製品は高価なものとならざるを得ない。

0005

金属シリコンを安価に製造するための変形法として、例えば、特許文献1の「金属ケイ素製造法」には、二酸化ケイ素を含有するガラス金属アルミニウムとを1450℃以上に加熱することによりこれらを溶融させ、この状態でガラス中の二酸化ケイ素をアルミニウムで還元し、金属ケイ素を製造する方法が開示されている。

0006

また、特許文献2の「金属シリコン中のボロン除去方法」には、1400℃以下の加熱で分解しH2OやCO2を発生する固体(Ca(OH)2、CaCO3等)を、Ar、H2、COなどのキャリアガスと共に、溶融シリコン浴中に吹き込むことによりホウ素(B)を除去する方法が開示されている。

0007

また、特許文献3の「金属の精製方法」には、酸化ケイ素(SiO2)粉末酸化カルシウム(CaO)粉末を混合したスラグ材料原料シリコン坩堝装入し、アルゴンガス雰囲気中、電磁誘導加熱によりホウ素(B)を除去する方法が開示されている。

0008

NEDO(NEDOプロジェクト「エネルギー使用合理化シリコン製造プロセス開発」等)においても精錬手法を用いた製造法が開発され、この方法ではホウ素(B)とリン(P)を除くために、それぞれ電子ビーム溶解およびプラズマ溶解を用いている。
特開2002−193612号公報
特開平9−202611号公報
特開2003−213345号公報

発明が解決しようとする課題

0009

上記の特許文献1には、低コストで金属シリコンを製造する方法が開示されているものの、ホウ素(B)とリン(P)を除去する方法は示されていない。

0010

特許文献2の方法では、ホウ素除去のためにキャリアガスによりH2OやCO2を発生する個体(Ca(OH)2、CaCO3等)を吹き込む工程を行うことが必要である。さらには、キャリアガスであるAr、H2、CO等自体が高価あるかあるいは危険を伴うものであり操業が容易ではない。

0011

特許文献3の方法では、金属シリコンを溶融状態に保持しつつ攪拌を行う必要があり、そのためにかなりのエネルギーを消費する。

0012

また、特許文献2および3の方法は共に、リンの除去を同時に行っていない。

0013

本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、金属シリコンの製造過程において、低エネルギーでかつ容易にホウ素およびリンを除去することができる方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0014

上記課題を解決するため、本発明の太陽電池用高純度シリコンの製造方法は、化学式(1)または(2):
3SiO2+4Al→3Si+2Al2O3 (1)
SiO2+2Mg→Si+2MgO (2)
により、金属状アルミニウムおよび/または金属状マグネシウム還元剤として珪石(SiO2)を還元することにより金属状シリコンを製造する方法において、
上記還元反応と同時に、カルシウム化合物を、珪石に含まれるホウ素および/またはリンと反応させることにより、ホウ素および/またはリンを除去し、ここで、前記カルシウム化合物の添加量は、カルシウム化合物と、ホウ素および/またはリンとの化合物の生成理論モル量の1〜1.5倍であることを特徴とするものである。

0015

上記式(1)または(2)によって表される反応は、自己燃焼反応であり、大気トーチ等で着火することにより瞬時に起こり、2000℃以上の高温が発生する。

0016

上記反応が終了した後も、生成した金属シリコンの融点以上の高温が維持されるため、比重差により金属シリコンは沈降していき、生成物である金属シリコンと上部に残る副生成物(Mg、Alの酸化物)とは容易に分離することができる。

0017

さらに、本発明の方法では、上記還元反応と同時に、下記化学式(3)および/または(4):
2B+3/2O2+CaO→CaO・B2O3 (3)
2P+5/2O2+3CaO→3CaO・P2O5 (4)
に従って、カルシウム化合物を、珪石に含まれるホウ素および/またはリンと反応させ、式(3)および/または(4)により生じたCaO・B2O3および/またはCaO・P2O5も上記(1)または(2)式により生じたAl2O3またはMgOと一緒に上部に残るので、これらも容易に金属シリコンと分離することができる。

0018

上記のカルシウム化合物は、好ましくは、酸化カルシウム、炭酸カルシウムおよび水酸化カルシウムからなる群から選択される1種以上である。

0019

また、本発明の方法では、前記カルシウム化合物の添加量は、カルシウムと、ホウ素および/またはリンとの化合物の生成理論モル量の1〜1.5倍とされる。この理論量の1倍未満である場合には、言うまでもなくホウ素および/またはリンを除去するには不足しているので、ホウ素および/リンを完全に除去することができなくなる。逆に、理論量の1.5倍を超えると、得られた金属シリコンの純度が低下する。カルシウム化合物は単独種のものを用いてもよいが、当然、複数種のものを組み合わせて用いてもその効果は変わらない。

発明の効果

0020

本発明の方法においては、自己燃焼反応による熱を利用して金属状ケイ素を生成させるに当たり、BおよびPの除去剤として例えばCaOのようなカルシウム化合物を同時に投入することにより、珪石中のホウ素および/またはリンを除去することができ、低エネルギーかつ簡易な方法でSOG−Si用の金属シリコンを得ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0021

以下、本発明について実施例に基づいて具体的に説明する。

0022

(実施例1)
本発明の方法を実施するための反応容器として断熱容器を用いた。

0023

断熱容器内に天然の珪石粉末、金属状アルミニウムおよびカルシウム化合物として酸化カルシウムCaOの混合粉末装填した。

0024

ここで、原料の珪石粉末中のホウ素およびリンの含有量は、それぞれ、10ppmおよび20ppmであった。このようなホウ素およびリン量に対する理論量が1となるように酸化カルシウムの添加量は決められた。

0025

混合粉末を装填の後、トーチにより着火すると、上記化学式により自己燃焼反応が瞬時に起こり、2000℃以上の高温が発生した。

0026

反応終了後も断熱容器内は金属シリコンの融点以上であるため、比重差により金属シリコンは沈降し、上部には式(1)による副生物である酸化アルミニウムAl2O3と、式(2)および/(3)によるCaO・B2O3および/またはCaO・P2O5が残り、目的物である金属シリコンと容易に分離することができる。

0027

得られた金属シリコンを粉末X線回折分析した。

0028

(実施例2)
カルシウム化合物を酸化カルシウムから水酸化カルシウムCa(OH)2に変更した他は、実施例1と同様にして実施した。

0029

(実施例3)
カルシウム化合物を酸化カルシウムから炭酸カルシウムCaCO3に変更した他は、実施例1と同様にして実施した。

0030

(実施例4)
カルシウム化合物の添加量を、ホウ素、リンの量に対する理論比が1.2になるような量にした以外は、実施例1と同様にして実施した。

0031

(実施例5)
カルシウム化合物として炭酸カルシウムを用い、カルシウム化合物の添加量を、ホウ素、リンの量に対する理論比が1.5になるような量にした以外は、実施例1と同様にして実施した。

0032

(比較例1)
カルシウム化合物を添加しなかった以外は、実施例1と同様に実施した。

0033

(比較例2)
カルシウム化合物として炭酸カルシウムを用い、カルシウム化合物の添加量を、ホウ素、リンの量に対する理論比が2になるような量にした以外は、実施例1と同様にして実施した。

0034

結果を下記表1に示す。

0035

0036

表1に示す結果から、本発明に沿う実施例1〜5では、良好に金属状シリコンを生成させることができたと共に、原料珪石中に存在していたホウ素およびリンを十分に除去することができた。

0037

これに対して、カルシウム化合物を添加しなかった比較例1では、金属状シリコンを生成させることができたものの、リンおよびホウ素を除去することができなかった。また、比較例2では、カルシウム化合物の添加量が多すぎることに起因してホウ素の残留量が増え、十分な金属シリコンの純度を得ることができなかった。

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