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技術 シリカガラスルツボとその製造方法および引き上げ方法

出願人 ジャパンスーパークォーツ株式会社
発明者 神田稔
出願日 2007年9月28日 (13年3ヶ月経過) 出願番号 2007-256155
公開日 2009年4月23日 (11年8ヶ月経過) 公開番号 2009-084113
状態 特許登録済
技術分野 ガラスの溶融、製造 結晶、結晶のための後処理
主要キーワード 気泡ガラス 一段構成 ヘリウムガス濃度 リム上端 熱伝達効果 モールド空間 均熱状態 最外面層
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2009年4月23日)のものです。
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図面 (3)

課題

外部輻射の熱を十分に分散でき、シリコン融液温度ムラを防止すると共に、良好な熱伝導性を有し、シリコン融液を形成するための昇温時間が長くかからず、ルツボ全体の広い範囲で均熱状態を形成することができるシリカガラスルツボとその製造方法を提供する。

課題の解決手段

外面層気泡含有シリカガラス層によって形成されており、内面層肉眼気泡が観察されないシリカガラス層によって形成されているシリカガラスルツボにおいて、外面層と内面層の間に、直径100μm以下の気泡を体積気泡含有率で0.1%以上含む気泡含有シリカガラス層(気泡含有層)と、体積気泡含有率0.05%以下のシリカガラス層(透明ガラス層)が積層した中間層が介在されていることを特徴とするシリカガラスルツボと、その製造方法。

概要

背景

シリコン単結晶引き上げにおいて、シリコン融液を入れるシリカガラスルツボが用いられる。このシリカガラスルツボの内面部分は、シリコン融液が接触するので実質的に気泡を含有しない透明ガラス層によって形成されており、外面部分外部加熱モールド内側に均一に伝達するため、多数の気泡を含む気泡含有層によって形成されている。

上記シリカガラスルツボの製造方法として、従来、回転モールド法が知られている。この方法は回転モールドの内表面に堆積した石英粉モールド空間側から加熱してガラス化することによってルツボを製造する方法であり、該加熱溶融の際にモールド側から石英粉堆積層内の空気を吸引して減圧し、ガラス層内の気泡を除去する真空引きを行うことによって、ルツボ内表面部分に実質的に気泡を含有しない透明ガラス層を形成している(特許文献1,2)。また、シリカガラスルツボの製造方法として、溶射法が知られている。この方法はモールド内表面に溶融石英を吹き付けてシリカガラスルツボを製造する方法である(特許文献3,4)。

シリコン単結晶の引き上げに使用されている現在のシリカガラスルツボは、回転モールド法および溶射法の何れの製造方法でも、内面が透明ガラス層、外面が気泡含有層の二層構造のルツボである。この構造のルツボは、シリコン単結晶引き上げの際に、外面の気泡含有層によって外部加熱の熱が分散されるので、シリコン融液の局部加熱を避けることができ、シリコン融液に温度ムラが生じ難い。また、内面の透明ガラス層が実質的に無気泡であるため、気泡の剥離を生じることがなく、シリコン単結晶引き上げ時の有転位化率を低減することができる利点を有している。
特開平02−055285号公報
特開平10−017391号公報
特開平01−148718号公報
特開平01−148782号公報

概要

外部輻射の熱を十分に分散でき、シリコン融液の温度ムラを防止すると共に、良好な熱伝導性を有し、シリコン融液を形成するための昇温時間が長くかからず、ルツボ全体の広い範囲で均熱状態を形成することができるシリカガラスルツボとその製造方法を提供する。外面層気泡含有シリカガラス層によって形成されており、内面層肉眼で気泡が観察されないシリカガラス層によって形成されているシリカガラスルツボにおいて、外面層と内面層の間に、直径100μm以下の気泡を体積気泡含有率で0.1%以上含む気泡含有シリカガラス層(気泡含有層)と、体積気泡含有率0.05%以下のシリカガラス層(透明ガラス層)が積層した中間層が介在されていることを特徴とするシリカガラスルツボと、その製造方法。

目的

本発明は、このような従来のシリカガラスルツボの問題を解決したものであり、外部輻射の熱を十分に分散でき、シリコン融液の温度ムラを防止すると共に、良好な熱伝導性を有し、シリコン融液を形成するための昇温時間が長くかからず、ルツボ全体の広い範囲で均熱状態を形成することができるシリカガラスルツボとその製造方法を提供する。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

外面層気泡含有シリカガラス層によって形成されており、内面層肉眼気泡が観察されないシリカガラス層によって形成されているシリカガラスルツボにおいて、外面層と内面層の間に、直径100μm以下の気泡を体積気泡含有率で0.1%以上含む気泡含有シリカガラス層(気泡含有層)と、体積気泡含有率0.05%以下のシリカガラス層(透明ガラス層)が積層した中間層が介在されていることを特徴とするシリカガラスルツボ。

請求項2

中間層を形成する気泡含有層の層厚が0.5mm以上であり、透明ガラス層の層厚が0.5mm以上である請求項1に記載するシリカガラスルツボ。

請求項3

外面層と内面層の間に、気泡含有層と透明ガラス層が交互に複数積層した中間層が介在されている請求項1〜2の何れかに記載するシリカガラスルツボ。

請求項4

回転モールド内表面に堆積した石英粉モールド空間側から加熱溶融し、該加熱溶融の際にモールド側から石英粉堆積層内の空気を吸引して気泡を除去する真空引きを行うシリカガラスルツボの製造方法において、真空引きとリークを断続的に行うことによって、外面層と内面層の間に気泡含有層と透明ガラス層を積層して形成することを特徴とするシリカガラスルツボの製造方法。

請求項5

真空引きとリークを断続的に複数回行うことによって、外面層と内面層の間に、気泡含有層と透明ガラス層が交互に複数積層した中間層を形成する請求項4に記載する製造方法。

請求項6

真空引きとリークを断続的に行う際に、リークガスとしてヘリウムガス50%以上含む混合ガスを導入する請求項4〜5の何れかに記載する製造方法。

請求項7

請求項1〜6の何れかに記載するシリカガラスルツボを用いたシリコン単結晶引き上げ方法

技術分野

0001

本発明は、熱伝導効果および熱伝導の均一性に優れたシリカガラスルツボとその製造方法、および用途に関する。

背景技術

0002

シリコン単結晶引き上げにおいて、シリコン融液を入れるシリカガラスルツボが用いられる。このシリカガラスルツボの内面部分は、シリコン融液が接触するので実質的に気泡を含有しない透明ガラス層によって形成されており、外面部分外部加熱モールド内側に均一に伝達するため、多数の気泡を含む気泡含有層によって形成されている。

0003

上記シリカガラスルツボの製造方法として、従来、回転モールド法が知られている。この方法は回転モールドの内表面に堆積した石英粉モールド空間側から加熱してガラス化することによってルツボを製造する方法であり、該加熱溶融の際にモールド側から石英粉堆積層内の空気を吸引して減圧し、ガラス層内の気泡を除去する真空引きを行うことによって、ルツボ内表面部分に実質的に気泡を含有しない透明ガラス層を形成している(特許文献1,2)。また、シリカガラスルツボの製造方法として、溶射法が知られている。この方法はモールド内表面に溶融石英を吹き付けてシリカガラスルツボを製造する方法である(特許文献3,4)。

0004

シリコン単結晶の引き上げに使用されている現在のシリカガラスルツボは、回転モールド法および溶射法の何れの製造方法でも、内面が透明ガラス層、外面が気泡含有層の二層構造のルツボである。この構造のルツボは、シリコン単結晶引き上げの際に、外面の気泡含有層によって外部加熱の熱が分散されるので、シリコン融液の局部加熱を避けることができ、シリコン融液に温度ムラが生じ難い。また、内面の透明ガラス層が実質的に無気泡であるため、気泡の剥離を生じることがなく、シリコン単結晶引き上げ時の有転位化率を低減することができる利点を有している。
特開平02−055285号公報
特開平10−017391号公報
特開平01−148718号公報
特開平01−148782号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、外面の気泡含有層が1層の場合、シリコン融液の温度ムラはできないが、気泡含有層によって熱伝達が妨げられるので、ルツボにチャージしたシリコン材料を加熱して融液にするための昇温時間が長くかかる。また、熱伝達が低いため、ルツボ全体の領域、例えばルツボ上部と底部との間で温度差が生じ易く、シリコン融液とルツボ界面全体での温度ムラ(差)が大きくなる傾向がある。

0006

この温度ムラ(差)によって、例えば、シリカガラス界面の一部に高温部ができると、その部分でSiOガスが発生し易くなり、そのSiOガスの上昇および気液界面での破裂によって、引き上げ時のシリコン融液の湯面振動が発生して振動が大きくなり、引き上げに有転位化を発生させる要因となる。

0007

本発明は、このような従来のシリカガラスルツボの問題を解決したものであり、外部輻射の熱を十分に分散でき、シリコン融液の温度ムラを防止すると共に、良好な熱伝導性を有し、シリコン融液を形成するための昇温時間が長くかからず、ルツボ全体の広い範囲で均熱状態を形成することができるシリカガラスルツボとその製造方法を提供する。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、以下の〔1〕〜〔3〕に示す構成を有することによって、上記課題を解決したシリカガラスルツボに関する。
〔1〕外面層気泡含有シリカガラス層によって形成されており、内面層肉眼で気泡が観察されないシリカガラス層によって形成されているシリカガラスルツボにおいて、外面層と内面層の間に、直径100μm以下の気泡を体積気泡含有率で0.1%以上含む気泡含有シリカガラス層(気泡含有層)と、体積気泡含有率0.05%以下のシリカガラス層(透明ガラス層)が積層した中間層が介在されていることを特徴とするシリカガラスルツボ。
〔2〕中間層を形成する気泡含有層の層厚が0.5mm以上であり、透明ガラス層の層厚が0.5mm以上である上記[1]に記載するシリカガラスルツボ。
〔3〕外面層と内面層の間に、気泡含有層と透明ガラス層が交互に複数積層した中間層が介在されている上記[1]〜上記[2]の何れかに記載するシリカガラスルツボ。

0009

また、本発明は、以下の〔4〕〜〔7〕に示す構成を有することによって、上記課題を解決したシリカガラスルツボの製造方法、引き上げ方法に関する。
〔4〕回転モールド内表面に堆積した石英粉をモールド空間側から加熱溶融し、該加熱溶融の際にモールド側から石英粉堆積層内の空気を吸引して気泡を除去する真空引きを行うシリカガラスルツボの製造方法において、真空引きとリークを断続的に行うことによって、外面層と内面層の間に気泡含有層と透明ガラス層を積層して形成することを特徴とするシリカガラスルツボの製造方法。
〔5〕真空引きとリークを断続的に複数回行うことによって、外面層と内面層の間に、気泡含有層と透明ガラス層が交互に複数積層した中間層を形成する上記[4]に記載する製造方法。
〔6〕真空引きとリークを断続的に行う際に、リークガスとしてヘリウムガス50%以上含む混合ガスを導入する上記[4]〜上記[5]の何れかに記載する製造方法。
〔7〕上記[1]〜上記[6]の何れかに記載するシリカガラスルツボを用いたシリコン単結晶の引き上げ方法。

発明の効果

0010

本発明のシリカガラスルツボは、外面層と内面層の間に、気泡含有層と透明ガラス層が積層した中間層が介在されているので、気泡含有層によって外部輻射の熱が分散され、広範囲に熱伝達される。従って、シリコン融液と接触してるルツボのシリカガラス界面の温度分布が広い範囲で均一となり、シリコン融液が均一に加熱されるので、シリコン融液に温度ムラを生じない。また、気泡含有層と共に透明ガラス層が形成されているので、気泡含有層によって分散された熱が透明ガラス層を通じて効率よく伝達され、高温輻射による熱伝達性を大幅に向上することができる。

0011

また、本発明のシリカガラスルツボは、外部輻射による部分的な高温域が無く、しかもシリカガラス界面の温度が従来の二層構造のシリカガラスルツボよりも低温均一であり、従って、シリコン単結晶引き上げ時にSiOガス発生に由来する湯面振動を生じない。

0012

本発明のシリカガラスルツボは、回転モールド法によるシリカガラスルツボの製造方法において、真空引きとリークを断続的に行うことによって製造することができる。また、真空引きとリークを断続的に行うことによって複数の気泡含有層と透明ガラス層が積層した中間層を形成することができる。

0013

なお、本発明の気泡含有層と透明ガラス層の積層構造は、石英粉が溶融している状態で溶融部分石英粉末の周囲を真空に保持する操作とリーク操作を交互に行うことによって形成されるため、真空引きやリークを行わない従来の溶射法では製造できない。

0014

また、本発明の製造方法において、断続的に真空引きとリークを繰り返す際に、リークガスとして熱伝導率の大きいヘリウムガスを使用することによって外部加熱による昇温効果が大幅に向上し、シリカガラス界面の均熱化が促進される。

発明を実施するための最良の形態

0015

以下、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明する。
本発明のシリカガラスルツボは、外面層が気泡含有シリカガラス層によって形成されており、内面層が肉眼で気泡が観察されないシリカガラス層によって形成されているシリカガラスルツボにおいて、外面層と内面層の間に、直径100μm以下の気泡を体積気泡含有率で0.1%以上含む気泡含有シリカガラス層(気泡含有層)と、体積気泡含有率0.05%以下のシリカガラス層(透明ガラス層)が積層した中間層が介在されていることを特徴とするシリカガラスルツボである。

0016

本発明のシリカガラスルツボについて、側壁部の概略断面図を図1に示す。図示するように、本発明のシリカガラスルツボは、気泡含有シリカガラス層によって形成された外面層(外側気泡含有層)1、肉眼で気泡が観察されないシリカガラス層によって形成された内面層(無気泡透明ガラス層)2を有し、この外面層1と内面層2の間に、中間層5が介在されている。中間層5は気泡含有層3および透明ガラス層4によって形成されている。

0017

上記外面層1の気泡含有シリカガラス層の気泡量および層厚は従来のシリカガラスルツボの外面層と同様でよく、特に制限されない。また、内面層2は肉眼で気泡が観察されないシリカガラス層(透明無気泡ガラス層)によって形成されており、その層厚はシリコン融液によって溶損される厚さ以上の層厚を有する。

0018

本発明のシリカガラスルツボにおいて、中間層5を形成する気泡含有層3は直径100μm以下の気泡を体積気泡含有率で0.1%以上含み、好ましくは層厚0.5mm以上、さらに好ましくは層厚0.5mm〜4mmのシリカガラス層である。

0019

上記気泡含有層3の気泡含有量が0.1%より少ないと、外部からの熱輻射を十分に分散できないので好ましくない。また、気泡含有層中の気泡の直径が100μより大きいと、引き上げにおいて、高温下での使用中に気泡が膨張して気泡径が著しく大きくなり、均一な熱分散効果が低下し、ルツボの内面温度分布ムラができるので好ましくない。

0020

気泡含有層3の層厚が0.5mmより薄いと、外部からの熱輻射を十分に分散できないので好ましくない。一方、この気泡含有層3の層厚が厚過ぎると、熱伝導効果が低下し、シリコン融液を形成するときの昇温時間が長くなり、また熱伝達が低いので溶融後の温度ムラを生じやすくなるで、気泡含有層3の層厚は0.5mm〜4mmが好ましい。

0021

本発明のシリカガラスルツボにおいて、中間層5を形成する透明ガラス層4は体積気泡含有率0.05%以下であって、好ましくは層厚0.5mm〜4mmのシリカガラス層である。該透明ガラス層4の気泡含有量が0.05%よりも多いと透明性が低下し、外部輻射の熱伝達効果が低下するので好ましくない。また、透明ガラス層4の層厚が0.5mmより薄いと透明ガラス層によって熱伝達を高める効果が不十分である。一方、この層厚が4mmよりも厚いと、透明ガラス層を通してルツボリム上端部からの熱の逃げが著しく多くなり、熱効率が悪化するので好ましくない。

0022

図2に示すように、外面層1と内面層2の間に介在される中間層5は、気泡含有層3と透明ガラス層4が交互に複数積層して形成してもよい。図2に示す例は、気泡含有層3と透明ガラス層4を交互に積層し、気泡含有層3と透明ガラス層4の組み合わせを二段に形成しているが、気泡含有層3と透明ガラス層4の組み合わせた積層数は制限されない。また、図示する例は、内面層側に気泡含有層3を形成し、外面側に透明ガラス層4を形成した例を示しているが、中間層5はこの積層順序に限らない。

0023

本発明のシリカガラスルツボは、回転モールド内表面に堆積した石英粉をモールド空間側から加熱溶融し、該加熱溶融の際にモールド側から石英粉堆積層内の空気を吸引して気泡を除去する真空引きを行うシリカガラスルツボの製造方法において、真空引きとリークを断続的に行うことによって製造することができる。

0024

また、真空引きとリークを断続的に複数回行うことによって、外面層と内面層の間に、気泡含有層と透明ガラス層が交互に複数積層した中間層を形成することができる。

0025

真空引きとリークを断続的に行う際に、真空を解除してリークガスを導入する際に、リークガスとしてヘリウムガス50%以上含む混合ガスを導入すると良い。気泡含有層の気泡中ガスにガス成分としてヘリウムガスを含むと、熱伝達効果をさらに向上させることができる。導入する混合ガス中のヘリウムガス濃度は50%以上が好ましい。ヘリウムガス濃度が50%より少ないとヘリウムガスを導入する効果が少ない。

0026

以下、本発明の実施例を比較例と共に示す。

0027

〔実施例1〕
内径φ630mmの回転モールドの内面にシリカ粉末を厚さ30mmに堆積し、モールド内部空間の中央軸上に設けた炭素電極を用い、堆積した石英粉をモールド空間側から2200℃に加熱してアーク溶融を行った。このアーク溶融の際に、回転モールド側から真空引きを行って内面透明層を形成した。引き続き、真空引きを解除して大気リークを60秒実施し、さらにその後に再びモールド側から真空引きを60秒行い、このように60秒間隔でリークと真空引きを3回繰り返して中間層を形成した。その後は大気リークの状態でアーク溶融を所定時間継続して外面層を形成した。アーク終了後、冷却してシリカガラスルツボを得た。このルツボを切断し、ルツボ断面を観察したところ、内面層3mmの下側に層厚約1mmの気泡含有層と、層厚約1mmの透明ガラス層が交互に三層積層した中間層が存在し、最外面層が層厚約2mmの気泡含有層であった。

0028

このルツボを、シリコン単結晶引き上げ容器として使用したところ、容器内に入れた多結晶シリコンを溶融してシリコン溶融にするまでの時間が、従来の二層シリカガラスルツボ(中間層を有しないシリカガラスルツボ)を使用した場合に比較して約20%短縮され、ルツボ自体の温度が4℃低下した。また、引き上げ中の湯面振動は観察されなかった。引き上げ後、ルツボ断面を観察したところ、気泡の膨張が観察されたが、中間層の透明ガラス層と気泡含有層が各々三層に形成された状態が維持されていることが観察された。

0029

〔実施例2〕
実施例1と同様の方法で、回転モールド内面にシリカ粉末を堆積してシリカガラスルツボを製造する際、内面透明層を形成後、120秒間大気をリークした後、60秒間真空引きをするパターンを2回繰り返し、その後に大気リーク状態で所定時間までアークを継続して外面層を形成した。このシリカガラスルツボの断面を観察したところ、内面層の下側に厚さ約2mmの気泡含有層と、層厚約1mmの透明ガラス層が交互に二層積層した中間層が存在し、最外面層が層厚約2mmの気泡含有層であった。このルツボを、実施例1と同様にシリコン単結晶の引き上げに使用したところ、従来の二層シリカガラスルツボを使用したときに比較して、シリコン融液を形成する際の昇温時間が約12%短縮され、ルツボ温度が3℃低下した。また、引き上げ中の湯面振動は観察されなかった。

0030

〔実施例3〕
実施例1と同様の方法で、回転モールド内面にシリカ粉末を堆積してシリカガラスルツボを製造する際、内面透明層を形成後、真空引きとリークを60秒間3回繰り返してシリカガラスガラスルツボを製造した。また、リーク時に導入するガスにヘリウムガスを用いた。このルツボを、シリコン単結晶引き上げ容器として使用したところ、従来の二層シリカガラスルツボを使用したときに比較して、シリコン融液を形成する際の昇温時間が約25%短縮され、ルツボ温度が6℃低下した。また、引き上げ中の湯面振動は観察されなかった。引き上げ後、ルツボ断面を観察したところ、気泡の膨張が観察されたが、中間層の透明ガラス層と気泡含有層が各々三層に形成された状態が維持されていることが観察された。

0031

〔比較例1〕
実施例1と同様の方法で、回転モールド内面にシリカ粉末を堆積してシリカガラスルツボを製造する際、内面透明層を形成後、真空引きとリークを交互に行うことをせず、大気リークをしたまま所定時間、アーク熔融を継続し、シリカガラスルツボを製造した。このシリカガラスルツボの断面を観察したところ、約3mmの内面層(無気泡透明ガラス層)の外側に約7mmの外面層(外側気泡含有層)が形成された二層構造(中間層を有しない)のシリカガラスルツボであった。このルツボを、シリコン単結晶引き上げ容器として使用したところ、引き上げ中に激しい湯面振動が観察された。

図面の簡単な説明

0032

本発明に係るシリカガラスルツボ(中間層一段構成)の側壁部分の概略断面図
本発明に係るシリカガラスルツボ(中間層二段構成)の側壁部分の概略断面図

符号の説明

0033

1−外面層(外側気泡含有層)、2−内面層(無気泡透明ガラス層)、3−気泡含有層、4−透明ガラス層、5−中間層。

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