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技術 太陽光発電システムのインバータ装置を起動させるインバータ起動装置、インバータ装置の起動方法、インバータ起動装置を実現するためのプログラム、及びこのプログラムを記録した記録媒体

出願人 株式会社ダイヘン
発明者 久保裕政
出願日 2007年9月18日 (13年3ヶ月経過) 出願番号 2007-240745
公開日 2009年4月2日 (11年8ヶ月経過) 公開番号 2009-072045
状態 特許登録済
技術分野 交流の給配電 インバータ装置
主要キーワード 初期基準電圧 変圧装置 基準電圧変更 度インバータ 無負荷損失 電圧最大値 基準電圧設定 タイムリミット
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

気象条件が異なっている場合でもインバータ装置起動できる条件のときに起動させ、インバータ装置の不要な起動と停止の繰り返しを避けることができるインバータ装置の起動装置を提供する。

解決手段

太陽光発電システムのインバータ装置を起動させるインバータ起動装置において、計測された太陽電池開放電圧が設定されている基準電圧より高いと判定された場合にインバータ装置を起動させる比較部81と、その場合に開放電圧を記録する記録部82と、商用電力系統連系していると判別された場合に所定の初期基準電圧を基準電圧として設定し、連系していないと判別された場合に記録部82に記録された開放電圧を基準電圧として設定する基準電圧設定部83とを備えた。

概要

背景

従来、太陽電池によって生成される直流電力インバータ装置により交流電力に変換し、商用電力系統連系させて電力を供給する太陽光発電システムが開発されている。太陽電池の発電電力は、日射強度気温などの気象条件に影響を受ける。したがって、インバータ装置は、夜間など太陽電池が発電を行わない期間には自動で停止し、昼間の太陽電池が発電を行う期間は自動で起動するように設定されている。日射強度が減少し太陽電池から供給される電力がインバータ装置の無負荷損失より小さくなると、インバータ装置を停止させ、日射強度が増加し太陽電池から供給される電力がインバータ装置を動作させられる場合に、インバータ装置を起動させる必要がある。太陽電池から供給される電力を太陽電池の開放電圧短絡電流から推測して、インバータ装置を起動させる方法が開発されている。

例えば、所定の電圧基準電圧として設定し、開放電圧がこの基準電圧より高くなった場合にインバータ装置を起動させる方法がある。しかしながら、この場合、開放電圧は太陽電池の経時的な劣化外気温度などの変化により大きく変動するにもかかわらず、基準電圧は一定値である。したがって、太陽電池の供給電力が十分であるにもかかわらず、開放電圧が基準電圧に達しないためにインバータ装置が起動されない場合や、太陽電池の供給電力が不十分であるにもかかわらず、開放電圧が基準電圧に達したためにインバータ装置が起動されて停止するハンチングを繰り返す場合がある。なお、ハンチングを繰り返すとインバータ装置内リレー等の部品寿命に影響を及ぼすので、避けることが望ましい。

特開平08‐126208号公報には、太陽電池の開放電圧が、直前システム停止時の開放電圧に判定基準マージンを付加した値に達し、その状態が所定時間継続した時点でインバータ装置を起動する方法が記載されている。この方法によると、インバータ装置が動作中に何らかの原因で停止したとしても、その停止時の開放電圧から基準電圧を設定することができる。したがって、太陽電池の経時的な劣化や外気温度などに応じた基準電圧を設定することができ、基準電圧を一定値とした場合の不都合を回避することができる。

特開平08‐126208号公報

概要

気象条件が異なっている場合でもインバータ装置が起動できる条件のときに起動させ、インバータ装置の不要な起動と停止の繰り返しを避けることができるインバータ装置の起動装置を提供する。太陽光発電システムのインバータ装置を起動させるインバータ起動装置において、計測された太陽電池の開放電圧が設定されている基準電圧より高いと判定された場合にインバータ装置を起動させる比較部81と、その場合に開放電圧を記録する記録部82と、商用電力系統に連系していると判別された場合に所定の初期基準電圧を基準電圧として設定し、連系していないと判別された場合に記録部82に記録された開放電圧を基準電圧として設定する基準電圧設定部83とを備えた。

目的

本発明は上記した事情のもとで考え出されたものであって、気象条件が異なっている場合でもインバータ装置が起動できる条件のときに起動させ、インバータ装置の不要な起動と停止の繰り返しを避けることができるインバータ装置の起動装置を提供することをその目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

太陽電池と前記太陽電池により生成される直流電力交流電力に変換するインバータ装置とを備え、前記インバータ装置により変換された交流電力を商用電力系統連系させて供給する太陽光発電システムのインバータ装置を起動させるインバータ起動装置であって、前記太陽電池の開放電圧計測する計測手段により計測された前記開放電圧が、設定されている基準電圧より高いか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記開放電圧が前記基準電圧より高いと判定された場合、前記インバータ装置を起動させる起動制御手段と、前記判定手段により前記開放電圧が前記基準電圧より高いと判定された場合、前記開放電圧を記録する記録手段と、前記起動制御手段が前記インバータ装置を起動させたときからの時間を計時する計時手段と、前記計時手段が所定時間を計時するまでに、前記商用電力系統に連系したか否かを判別する連系判別手段と、前記連系判別手段により連系したと判別された場合、所定の初期基準電圧を前記基準電圧として設定する初期基準電圧設定手段と、前記連系判別手段により連系しなかったと判別された場合、前記記録手段に記録された前記開放電圧を前記基準電圧として設定する基準電圧設定手段と、を備えたことを特徴とするインバータ起動装置。

請求項2

前記基準電圧設定手段は、前記連系判別手段により連系しなかったと判別された場合であり、かつ、前記基準電圧が設定されてから連系しなかったと判別された回数が2回以上の所定回数となった場合のみ、前記記録手段に記録された前記開放電圧を前記基準電圧として設定する、請求項1に記載のインバータ起動装置。

請求項3

前記基準電圧設定手段は、前記記録手段に記録された前記開放電圧に0より大きい所定値を加えて前記基準電圧として設定する、請求項1または2に記載のインバータ起動装置。

請求項4

太陽電池と前記太陽電池により生成される直流電力を交流電力に変換するインバータ装置とを備え、前記インバータ装置により変換された交流電力を商用電力系統に連系させて供給する太陽光発電システムのインバータ装置の起動方法であって、前記太陽電池の開放電圧を計測する計測手段により計測された開放電圧が、設定されている基準電圧より高いか否かを判定する判定工程と、前記判定工程で前記開放電圧が前記基準電圧より高いと判定された場合、前記インバータ装置を起動する起動工程と、前記判定工程で前記開放電圧が前記基準電圧より高いと判定された場合、前記開放電圧を記録する記録工程と、前記起動工程で前記インバータ装置が起動されたときからの時間を計時する計時工程と、前記計時工程で所定時間を計時するまでに、前記商用電力系統に連系したか否かを判別する連系判別工程と、前記連系判別工程で連系したと判別された場合、所定の初期基準電圧を前記基準電圧として設定する初期基準電圧設定工程と、前記連系判別工程で連系しなかったと判別された場合、前記記録工程で記録された前記開放電圧を前記基準電圧として設定する基準電圧設定工程と、を備えたことを特徴とするインバータ装置の起動方法。

請求項5

前記基準電圧設定工程は、前記連系判別工程で連系しなかったと判別された場合であり、かつ、前記基準電圧が設定されてから連系しなかったと判別された回数が2回以上の所定回数となった場合のみ、前記記録工程で記録された前記開放電圧を前記基準電圧として設定する、請求項4に記載のインバータ装置の起動方法。

請求項6

前記基準電圧設定工程は、前記記録工程で記録された前記開放電圧に0より大きい所定値を加えて前記基準電圧として設定する、請求項4または5に記載のインバータ装置の起動方法。

請求項7

コンピュータを、太陽電池により生成される直流電力をインバータ装置により交流電力に変換し商用電力系統に連系させて供給する太陽光発電システムのインバータ装置を起動させるインバータ起動装置として機能させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、前記太陽電池の開放電圧を計測する計測手段により計測された開放電圧が、設定されている基準電圧より高いか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記開放電圧が前記基準電圧より高いと判定された場合、前記インバータ装置を起動させる起動制御手段と、前記判定手段により前記開放電圧が前記基準電圧より高いと判定された場合、前記開放電圧を記録する記録手段と、前記起動制御手段が前記インバータ装置を起動させたときからの時間を計時する計時手段と、前記計時手段が所定時間を計時するまでに、前記商用電力系統に連系したか否かを判別する連系判別手段と、前記連系判別手段により連系したと判別された場合、所定の初期基準電圧を前記基準電圧として設定する初期基準電圧設定手段と、前記連系判別手段により連系しなかったと判別された場合、前記記録手段に記録された前記開放電圧を前記基準電圧として設定する基準電圧設定手段と、して機能させることを特徴とするプログラム。

請求項8

請求項7に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

技術分野

0001

本発明は、太陽電池により生成される直流電力インバータ装置により交流電力に変換し商用電力系統連系させる太陽光発電システムにおけるインバータ装置を起動させるインバータ起動装置、インバータ装置の起動方法、インバータ起動装置を実現するためのプログラム、及びこのプログラムを記録した記録媒体に関し、特に、太陽電池の開放電圧に基づいてインバータ装置を起動させるものに関する。

背景技術

0002

従来、太陽電池によって生成される直流電力をインバータ装置により交流電力に変換し、商用電力系統に連系させて電力を供給する太陽光発電システムが開発されている。太陽電池の発電電力は、日射強度気温などの気象条件に影響を受ける。したがって、インバータ装置は、夜間など太陽電池が発電を行わない期間には自動で停止し、昼間の太陽電池が発電を行う期間は自動で起動するように設定されている。日射強度が減少し太陽電池から供給される電力がインバータ装置の無負荷損失より小さくなると、インバータ装置を停止させ、日射強度が増加し太陽電池から供給される電力がインバータ装置を動作させられる場合に、インバータ装置を起動させる必要がある。太陽電池から供給される電力を太陽電池の開放電圧や短絡電流から推測して、インバータ装置を起動させる方法が開発されている。

0003

例えば、所定の電圧基準電圧として設定し、開放電圧がこの基準電圧より高くなった場合にインバータ装置を起動させる方法がある。しかしながら、この場合、開放電圧は太陽電池の経時的な劣化外気温度などの変化により大きく変動するにもかかわらず、基準電圧は一定値である。したがって、太陽電池の供給電力が十分であるにもかかわらず、開放電圧が基準電圧に達しないためにインバータ装置が起動されない場合や、太陽電池の供給電力が不十分であるにもかかわらず、開放電圧が基準電圧に達したためにインバータ装置が起動されて停止するハンチングを繰り返す場合がある。なお、ハンチングを繰り返すとインバータ装置内リレー等の部品寿命に影響を及ぼすので、避けることが望ましい。

0004

特開平08‐126208号公報には、太陽電池の開放電圧が、直前システム停止時の開放電圧に判定基準マージンを付加した値に達し、その状態が所定時間継続した時点でインバータ装置を起動する方法が記載されている。この方法によると、インバータ装置が動作中に何らかの原因で停止したとしても、その停止時の開放電圧から基準電圧を設定することができる。したがって、太陽電池の経時的な劣化や外気温度などに応じた基準電圧を設定することができ、基準電圧を一定値とした場合の不都合を回避することができる。

0005

特開平08‐126208号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、この方法によると、直前のシステム停止が前日の日没によるものである場合、インバータ装置を起動させる基準電圧として前日の日没時の開放電圧を基準とした値が用いられる。このとき、前日とは気温などの気象条件が異なるので、同じ日射強度であっても太陽電池の開放電圧が異なる場合がある。

0007

図4は、気温の違いによる日射強度と太陽電池の開放電圧との関係を示す図である。曲線Aは、曲線Bより低い気温における日射強度と開放電圧との関係を示している。図から明らかなように、同じ日射強度であっても気温が高い場合に太陽電池の開放電圧は低くなっている。

0008

例えば、図4における曲線Aが前日の日没によるシステム停止時の気温に対する開放電圧を示し、システム停止時の日射強度がXだとすると、そのときの開放電圧はVとなる。曲線Bが、翌日のインバータ装置の起動を試みるときの気温に対する開放電圧を示している場合、開放電圧がV+α(αは判定基準マージン)となる日射強度はYとなる。すなわち、日射強度がXに達してもインバータ装置は起動されず、Xよりかなり高い日射強度であるYに達してようやく起動されることになる。この間、太陽電池から十分な直流電力を供給されているにもかかわらず、インバータ装置は起動されないために、交流電力に変換することができない。すなわち、発電量損失してしまうという問題がある。

0009

本発明は上記した事情のもとで考え出されたものであって、気象条件が異なっている場合でもインバータ装置が起動できる条件のときに起動させ、インバータ装置の不要な起動と停止の繰り返しを避けることができるインバータ装置の起動装置を提供することをその目的としている。

課題を解決するための手段

0010

上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。

0011

本発明の第1の側面によって提供されるインバータ起動装置は、太陽電池と前記太陽電池により生成される直流電力を交流電力に変換するインバータ装置とを備え、前記インバータ装置により変換された交流電力を商用電力系統に連系させて供給する太陽光発電システムのインバータ装置を起動させるインバータ起動装置であって、前記太陽電池の開放電圧を計測する計測手段により計測された前記開放電圧が、設定されている基準電圧より高いか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記開放電圧が前記基準電圧より高いと判定された場合、前記インバータ装置を起動させる起動制御手段と、前記判定手段により前記開放電圧が前記基準電圧より高いと判定された場合、前記開放電圧を記録する記録手段と、前記起動制御手段が前記インバータ装置を起動させたときからの時間を計時する計時手段と、前記計時手段が所定時間を計時するまでに、前記商用電力系統に連系したか否かを判別する連系判別手段と、前記連系判別手段により連系したと判別された場合、所定の初期基準電圧を前記基準電圧として設定する初期基準電圧設定手段と、前記連系判別手段により連系しなかったと判別された場合、前記記録手段に記録された前記開放電圧を前記基準電圧として設定する基準電圧設定手段と、を備えたことを特徴とする。

0012

この構成によると、前記商用電力系統に連系した場合に、前記初期基準電圧が前記基準電圧として設定される。したがって、連系が解除されて前記インバータ装置が停止した後、前記インバータ装置を起動するか否かは、前記太陽電池の開放電圧が前記初期基準電圧より高いか否かで判断される。よって、前記インバータ装置の停止時の気象条件との違いに関係なく、前記インバータ装置の起動の判断をすることができる。また、この構成によると、前記インバータ装置が起動されたにもかかわらず前記商用電力系統に連系しなかった場合には、最後に前記インバータ装置が起動されたときの開放電圧を前記基準電圧として、前記インバータ装置を起動するか否かを判断する。したがって、固定値である前記初期基準電圧を前記基準電圧として設定することによる不都合を回避することができる。

0013

「開放電圧」とは、太陽電池の出力端子開放したときの出力電圧である。「基準電圧」とは、インバータ装置を起動させる判定基準となる電圧である。太陽電池の開放電圧がこの基準電圧を超えた場合、太陽電池がインバータ装置に十分な電力を供給できると判断されるので、インバータ起動装置はインバータ装置を起動させる。

0014

本発明の好ましい実施の形態においては、前記基準電圧設定手段は、前記連系判別手段により連系しなかったと判別された場合であり、かつ、前記基準電圧が設定されてから連系しなかったと判別された回数が2回以上の所定回数となった場合のみ、前記記録手段に記録された前記開放電圧を前記基準電圧として設定する。

0015

この構成によると、連系を失敗した回数が前記所定回数となるまでは前記基準電圧は変更されず、連系を失敗した回数が前記所定回数となったときにのみ前記基準電圧が変更される。したがって、すぐに前記基準電圧が変更されることがなく、前記太陽電池の開放電圧の上昇が緩やかな場合になかなか前記インバータ装置が起動されないという不都合を抑制することができる。

0016

本発明の好ましい実施の形態においては、前記基準電圧設定手段は、前記記録手段に記録された前記開放電圧に0より大きい所定値を加えて前記基準電圧として設定する。

0017

この構成によると、連系に失敗した場合、最後に前記インバータ装置が起動されたときの開放電圧に前記所定値を加えたものが前記基準電圧として設定される。したがって、前記基準電圧がより高く設定されるので、ハンチングをより減少させることができる。

0018

本発明の第2の側面によって提供されるインバータ装置の起動方法は、太陽電池と前記太陽電池により生成される直流電力を交流電力に変換するインバータ装置とを備え、前記インバータ装置により変換された交流電力を商用電力系統に連系させて供給する太陽光発電システムのインバータ装置の起動方法であって、前記太陽電池の開放電圧を計測する計測手段により計測された開放電圧が、設定されている基準電圧より高いか否かを判定する判定工程と、前記判定工程で前記開放電圧が前記基準電圧より高いと判定された場合、前記インバータ装置を起動する起動工程と、前記判定工程で前記開放電圧が前記基準電圧より高いと判定された場合、前記開放電圧を記録する記録工程と、前記起動工程で前記インバータ装置が起動されたときからの時間を計時する計時工程と、前記計時工程で所定時間を計時するまでに、前記商用電力系統に連系したか否かを判別する連系判別工程と、前記連系判別工程で連系したと判別された場合、所定の初期基準電圧を前記基準電圧として設定する初期基準電圧設定工程と、前記連系判別工程で連系しなかったと判別された場合、前記記録工程で記録された前記開放電圧を前記基準電圧として設定する基準電圧設定工程と、を備えたことを特徴とする。

0019

本発明の好ましい実施の形態においては、前記基準電圧設定工程は、前記連系判別工程で連系しなかったと判別された場合であり、かつ、前記基準電圧が設定されてから連系しなかったと判別された回数が2回以上の所定回数となった場合のみ、前記記録工程で記録された前記開放電圧を前記基準電圧として設定する。

0020

本発明の好ましい実施の形態においては、前記基準電圧設定工程は、前記記録工程で記録された前記開放電圧に0より大きい所定値を加えて前記基準電圧として設定する。

0021

本発明の第3の側面によって提供されるプログラムは、コンピュータを、太陽電池により生成される直流電力をインバータ装置により交流電力に変換し商用電力系統に連系させて供給する太陽光発電システムのインバータ装置を起動させるインバータ起動装置として機能させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、前記太陽電池の開放電圧を計測する計測手段により計測された開放電圧が、設定されている基準電圧より高いか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記開放電圧が前記基準電圧より高いと判定された場合、前記インバータ装置を起動させる起動制御手段と、前記判定手段により前記開放電圧が前記基準電圧より高いと判定された場合、前記開放電圧を記録する記録手段と、前記起動制御手段が前記インバータ装置を起動させたときからの時間を計時する計時手段と、前記計時手段が所定時間を計時するまでに、前記商用電力系統に連系したか否かを判別する連系判別手段と、前記連系判別手段により連系したと判別された場合、所定の初期基準電圧を前記基準電圧として設定する初期基準電圧設定手段と、前記連系判別手段により連系しなかったと判別された場合、前記記録手段に記録された前記開放電圧を前記基準電圧として設定する基準電圧設定手段と、して機能させることを特徴とする。

0022

本発明の第4の側面によって提供される記録媒体は、第3の側面によって提供されるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であることを特徴とする。

0023

本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。

発明を実施するための最良の形態

0024

以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。

0025

図1は、本発明に係るインバータ起動装置を備えた太陽光発電システムの一例を説明するためのブロック図である。太陽光発電システム1は、太陽電池2、インバータ装置3、変圧装置4、連系接続装置5、商用電力系統6、インバータ制御装置7、インバータ起動装置8、連系制御装置9、電圧計10および系統電圧検出装置11を備えている。

0026

太陽電池2、インバータ装置3、変圧装置4、連系接続装置5、および商用電力系統6は、この順で直列に接続されている。インバータ制御装置7は、インバータ装置3に接続されている。インバータ起動装置8は、インバータ制御装置7に接続されている。連系制御装置9は、連系接続装置5およびインバータ起動装置8に接続されている。電圧計10は太陽電池2の出力電圧を計測し、系統電圧検出装置11は商用電力系統6の系統電圧信号を検出するように接続されている。太陽光発電システム1は、太陽電池2により生成された直流電力を、インバータ装置3で交流電力に変換し、商用電力系統6に連系させて電力を供給するものである。

0027

太陽電池2は、太陽光エネルギー電気エネルギーに変換して、直流電力を生成するものである。

0028

インバータ装置3は、PWM制御型インバータ装置である。インバータ装置3は、インバータ制御装置7から入力されるPWM信号に基づいて図示しないスイッチング素子オンオフ動作させることで、太陽電池2から入力される直流電力を交流電力に変換する。インバータ装置3は、図示しないフィルタ回路によってスイッチングノイズを除去された交流電力を出力する。

0029

インバータ装置3は、インバータ起動装置8からの起動信号を受信したインバータ制御装置7からPWM信号を入力されることで起動状態となる。また、インバータ起動装置8からの停止信号を受信したインバータ制御装置7がPWM信号の出力を停止すると、インバータ装置3は停止する。

0030

変圧装置4は、インバータ装置3から出力される交流電力の電圧を所定の昇圧比で昇圧する。この所定の昇圧比は、所定の直流電圧最小値の直流電力が入力されたときにインバータ装置3より出力される交流電力の電圧値を商用電力系統6の系統電圧の電圧最大値と同一レベルに昇圧する昇圧比であり、予め設定されている。連系接続装置5は、連系制御装置9から連系接続信号が入力されたときに、変圧装置4の出力端を商用電力系統6に接続する。これにより、変圧装置4から出力される交流電力が商用電力系統6に供給される。一方、連系制御装置9から連系解除信号が入力されたときは、変圧装置4の出力端と商用電力系統6との接続を開放する。

0031

インバータ制御装置7は、インバータ装置3のスイッチング素子のオンオフ動作を制御するPWM信号を出力するものである。インバータ制御装置7は、目標とする出力電圧信号と予め設定されている周波数三角波信号とを系統電圧検出装置11から入力される商用電力系統6の系統電圧信号と同期させて、それぞれ指令値信号キャリア信号として生成し、この指令値信号とキャリア信号との差分に基づいてパルス信号を生成し、PWM信号として出力する。インバータ制御装置7は、インバータ起動装置8から起動信号を入力されたときからPWM信号を生成し、停止信号を入力されたときにPWM信号の生成を停止する。なお、インバータ制御装置7は、他の方法でPWM信号を生成するものであってもよい。

0032

連系制御装置9は、変圧装置4の出力電圧信号が系統電圧検出装置11から入力される商用電力系統6の系統電圧信号と一致すると連系接続装置5およびインバータ起動装置8に連系接続信号を出力し、一致しなくなると連系接続装置5およびインバータ起動装置8に連系解除信号を出力する。変圧装置4の出力電圧信号は、電圧計10から入力される太陽電池2の出力電圧と、インバータ制御装置7においてPWM信号生成のために設定されている制御パラメータと、変圧装置4に設定されている昇圧比とから演算される。なお、変圧装置4と連系接続装置5との間に電圧検出装置を接続し、変圧装置4の出力電圧信号を直接検出して系統電圧信号と比較する構成としてもよい。

0033

電圧計10は、太陽電池2の出力電圧を計測するものである。インバータ装置3は、起動されるまでは、その内部のスイッチング素子がすべて開放状態にある。したがって、太陽電池2の出力端子は開放状態となっており、電圧計10は太陽電池2の開放電圧を計測する。インバータ装置3が動作している間は、インバータ装置3に接続した太陽電池2の出力電圧を計測する。計測された電圧は、インバータ起動装置8および連系制御装置9に入力される。系統電圧検出装置11は、商用電力系統6の系統電圧信号を検出し、インバータ制御装置7および連系制御装置9に入力する。

0034

インバータ起動装置8は、インバータ装置3を起動するためのものである。インバータ起動装置8は、電圧計10から入力される太陽電池2の開放電圧と設定されている基準電圧とを比較し、開放電圧の方が大きい場合、インバータ制御装置7に起動信号を出力する。また、インバータ起動装置8は、インバータ装置3の動作中に、電圧計10から入力される太陽電池2の出力電圧または太陽電池2の出力電力が所定の値以下となった場合、インバータ制御装置7に停止信号を出力する。この所定の値は、インバータ装置3を動作させるために必要な電圧であり、予め設定されている。

0035

また、インバータ起動装置8は、インバータ装置3の動作中に、商用電力系統6に連系していない状態が所定の時間継続すると、インバータ制御装置7に停止信号を出力する。これにより、連系していないにもかかわらずインバータ装置3だけが動作を継続し続ける状態を避け、太陽電池2が商用電力系統6に連系できるだけの電力を供給できるようになるまでインバータ装置3を停止させることができる。この所定の時間は、予め設定されている。

0036

図2は、インバータ起動装置8の内部構成を説明するためのブロック図である。インバータ起動装置8は、比較部81、記録部82、基準電圧設定部83、タイマ部84、カウンタ部85、および、連系判別部86を備えている。図2においては、簡略化のため、インバータ装置3を停止させる構成を省略し、インバータ装置3を起動させる構成のみを記載している。

0037

比較部81は、タイマ部84から連系時間経過信号が入力されたとき、電圧計10から入力される太陽電池2の開放電圧と基準電圧設定部83から入力される基準電圧とを比較する。比較部81は、開放電圧の方が大きい場合、インバータ装置3、インバータ制御装置7、記録部82、およびタイマ部84に起動信号を出力する。

0038

記録部82は、電圧計10から太陽電池2の開放電圧を入力されており、比較部81から起動信号が入力されると当該開放電圧を記録する。

0039

基準電圧設定部83は、基準電圧を設定するものである。基準電圧設定部83は、連系判別部86から連系完了信号が入力されると、初期基準電圧を基準電圧として設定する。初期基準電圧は、太陽電池2の特性に応じて、例えば数百Vに予め設定されている。基準電圧設定部83は、カウンタ部85から基準電圧変更信号が入力されると、記録部82に記録されている開放電圧に所定値を加算したものを基準電圧として設定する。

0040

本実施形態では所定値が10Vに設定されているが、自由に設定可能である。例えば0V、すなわち所定値を加算しない構成としてもよい。しかし、所定値を小さすぎる値に設
定すると、太陽電池2の供給電力が不十分であるにもかかわらずインバータ装置3を起動することが増加し、ハンチングを繰り返す可能性が高くなる。一方、所定値を大きすぎる値に設定すると、太陽電池2の供給電力が十分であるにもかかわらず、インバータ装置3が起動しないという不都合が生じる。

0041

タイマ部84は、インバータ装置3の起動から連系完了までの時間を計時するものである。タイマ部84は、比較部81から起動信号を入力されたときに計時を開始し、連系判別部86から連系完了信号が入力されると計時を中止する。タイマ部84は、所定時間が計時された場合、計時を中止して比較部81およびカウンタ部85に連系時間経過信号を出力する。この所定時間は、予め設定されている連系完了のタイムリミットを示す時間であり、本実施形態では数十秒が設定されている。インバータ起動装置8は、連系が完了する前にこの所定時間が経過した場合、連系が失敗したと判断して、インバータ装置3およびインバータ制御装置7に停止信号を出力して、再度インバータ装置3の起動を試みる。

0042

なお、所定時間は、自由に設定できる。しかし、所定時間を長すぎる時間に設定すると、連系完了のタイムリミットが長くなり、太陽電池2の開放電圧の上昇が緩やかな場合、連系されずにインバータ装置3だけが動作している状態が長く継続することになる。一方、所定時間を短かすぎる値に設定すると、連系完了のタイムリミットが短くなり、ハンチングの回数が増加することになる。

0043

カウンタ部85は、連系の失敗回数カウントするものである。カウンタ部85は、タイマ部84から連系時間経過信号を入力されたときに、カウンタを‘1’増加させる。カウンタ部85は、カウンタが所定回数となった場合、基準電圧設定部83に基準電圧変更信号を出力し、カウンタを‘0’に戻す。この所定回数は予め設定されており、本実施形態では3回が設定されている。インバータ起動装置8は、連系の失敗回数がこの所定回数となった場合、基準電圧を変更した上で、再度インバータ装置3の起動を試みる。

0044

なお、所定回数は3回に限られず、自由に設定できる。例えば1回、すなわち連系を失敗するたびに記録部82に記録されている開放電圧に所定値を加算したものを基準電圧として設定する構成としてもよい。しかし、所定回数を少なすぎる回数に設定すると、すぐに基準電圧を変更することになり、太陽電池の開放電圧の上昇が緩やかな場合に、なかなかインバータ装置3を起動することができなくなる。一方、所定回数を多すぎる回数に設定すると、なかなか基準電圧を変更しないことになり、太陽電池2の供給電力が不十分であるにもかかわらずインバータ装置3を起動することが増加し、ハンチングを繰り返す可能性が高くなる。

0045

連系判別部86は、商用電力系統6に連系しているか否かを判別するものである。連系判別部86は、連系している場合にオンとなるフラグを有しており、連系制御装置9から連系接続信号を入力されるとフラグをオンにし、連系制御装置9から連系解除信号を入力されるとフラグをオフにする。連系判別部86は、フラグがオンとなった場合に、タイマ部84および基準電圧設定部83に連系完了信号を出力する。

0046

次に、インバータ起動装置8の起動動作について、図3に示すフローチャートを参照して説明する。図3は、インバータ起動装置8がインバータ装置3を起動させる処理を示すフローチャートである。この起動処理は、太陽電池2が太陽光を受け始める時間、例えば日の出時刻に開始される。また、太陽電池2が太陽光を受けられる時間帯でありインバータ装置3が動作していない場合、例えば一時的に太陽光が遮られて太陽電池2の出力電力が低下したためにインバータ装置3の動作が停止した場合にも、当該起動処理は開始される。

0047

まず、電圧計10で計測された太陽電池2の開放電圧が入力される(S1)。次に、入力された開放電圧と設定されている基準電圧とが比較され、開放電圧が基準電圧より高いか否かが判定される(S2)。開放電圧が基準電圧以下の場合(S2:NO)、太陽電池2はインバータ装置3を動作させるだけの電力を供給できないので、インバータ装置3は起動されずに、ステップS1に戻る。すなわち、開放電圧が基準電圧より高くなるまで、待機状態を継続する。

0048

開放電圧が基準電圧より高い場合(S2:YES)、インバータ装置3を動作させるだけの電力を供給できると判断されるので、当該開放電圧が記録され(S3)、インバータ装置3が起動される(S4)。

0049

次に、連系が完了したか否か(連系制御装置9から連系接続信号が入力されたか否か)が判別される(S5)。連系が完了した場合(S5:YES)、初期基準電圧が基準電圧に設定され(S6)、起動処理は終了される。連系が完了していない場合(S5:NO)、インバータ装置3の起動から所定時間が経過したか否かが判別される(S7)。経過した場合(S7:YES)は、連系が失敗したと判断され、インバータ装置3が停止されて、ステップS8に進む。経過していない場合(S7:NO)は、ステップS5に戻る。すなわち、連系が完了するか、所定時間が経過するまで、ステップS5とステップS7を繰り返す。

0050

ステップS8において、基準電圧が設定されてからの連系の失敗回数が3回目であるか否かが判別される(S8)。3回目の場合(S8:YES)、記録されている開放電圧に10Vを加算したものが基準電圧として設定される(S9)。3回目でない場合(S8:NO)、すなわち、1回目または2回目の場合(3回目で基準電圧が変更されるので、4回目以上になることはない)、基準電圧を変更せずにステップS1に戻る。

0051

上記のように、連系が完了するまでステップS1〜S5、S7〜S8が繰り返され、連系の失敗回数が3回目の場合はステップS9で基準電圧が変更される。

0052

次に、インバータ起動装置8の作用について説明する。

0053

本実施形態によると、商用電力系統6に連系した場合は初期基準電圧が基準電圧として設定される。したがって、連系が解除されてインバータ装置3が停止した後、インバータ装置3を起動するか否かは、太陽電池2の開放電圧が初期基準電圧より高いか否かで判断される。よって、インバータ装置3の停止時の気象条件との違いに関係なく、インバータ装置3の起動の判断をすることができる。

0054

また、本実施形態によると、インバータ装置3が起動されたにもかかわらず商用電力系統6に連系しなかった場合には、最後にインバータ装置3が起動されたときの開放電圧を基にした電圧が基準電圧とされ、インバータ装置3を起動するか否かが判断される。したがって、固定値である初期基準電圧を基準電圧として設定することによる不都合を回避することができる。更に、最後にインバータ装置3が起動されたときの開放電圧に10Vを加算した電圧が基準電圧とされ、基準電圧がより高く設定されるので、ハンチングをより減少させることができる。

0055

また、本実施形態によると、連系の失敗回数が3回目の場合にのみ、最後にインバータ装置3が起動されたときの開放電圧に10Vを加算した電圧が基準電圧として設定される。したがって、すぐに基準電圧を変更しないので、太陽電池の開放電圧の上昇が緩やかな場合になかなかインバータ装置3を起動することができなくなることを防ぐことができる。

0056

なお、上記実施形態では、太陽電池の開放電圧と基準電圧との比較を行って開放電圧が基準電圧より高い場合にインバータ装置を起動しているが、開放電圧が基準電圧より高い状態が所定の時間継続した場合にのみインバータ装置を起動するように構成してもよい。この構成によれば、太陽電池の開放電圧が瞬間的に上昇したために生じるハンチングを抑制することができる。この構成において、所定の時間を、開放電圧と基準電圧との差の大きさに基づいて設定するようにしてもよい。すなわち、開放電圧と基準電圧との差が小さい場合は、その後すぐに開放電圧が基準電圧を下回る可能性が高いので、所定の時間を長くする。一方、開放電圧と基準電圧との差が大きい場合は、開放電圧が基準電圧を下回る可能性が低いので、所定の時間を短くする。

0057

本発明に係るインバータ起動装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るインバータ起動装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。

0058

また、上述したインバータ起動装置を、ROM、CD−ROM、DVD−ROM、フラッシュメモリなどの記録媒体に記録したプログラムを用いて、コンピュータに実現させてもよい。

図面の簡単な説明

0059

本発明に係るインバータ起動装置を備えた太陽光発電システムの一例を説明するためのブロック図である。
本発明に係るインバータ起動装置の内部構成を説明するためのブロック図である。
本発明に係るインバータ起動装置の動作について説明するためのフローチャートである。
気温の違いによる日射強度と太陽電池の開放電圧との関係を示す図である。

符号の説明

0060

1太陽光発電システム
2太陽電池
3インバータ装置
4変圧装置
5連系接続装置
6商用電力系統
7インバータ制御装置
8インバータ起動装置
9連系制御装置
10電圧計
11系統電圧検出装置
81比較部(判定手段、起動制御手段)
82 記録部(記録手段)
83基準電圧設定部(初期基準電圧設定手段、基準電圧設定手段)
84タイマ部(計時手段、連系判別手段)
85カウンタ部
86 連系判別部(連系判別手段)

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