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技術 ベルト駆動制御装置、ベルト駆動装置、画像形成装置、及び、ベルト駆動制御方法

出願人 株式会社リコー
発明者 邑田拓也小林和彦上原拓也松田雄二大久保博樹上田裕一郎松田裕道安藤俊幸江原譲三浦洋平
出願日 2007年9月6日 (13年2ヶ月経過) 出願番号 2007-230950
公開日 2009年3月26日 (11年7ヶ月経過) 公開番号 2009-063781
状態 特許登録済
技術分野 電子写真における制御・保安 電子写真における制御・管理・保安 カラー電子写真 電子写真における帯電・転写・分離
主要キーワード 通常速度モード 加熱温度センサ 圧入ブッシュ 複数周分 駆動速度パターン 速度変動パターン 一次成分 目標基準
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2009年3月26日)のものです。
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図面 (11)

課題

ベルト駆動制御に係る情報を取得する場合のベルトの回転速度を切替えることができるベルト駆動制御装置ベルト駆動装置画像形成装置、及び、ベルト駆動制御方法を提供する。

解決手段

ベルト8が掛け渡された複数の支持回転体のうち、駆動支持回転体12の回転角変位または回転角速度の検出結果と従動支持回転体13の回転角変位または回転角速度の検出結果とから、ベルトの周方向周期的な厚さ変動に対応した周波数を有する回転角変位または回転角速度の交流成分を抽出し、交流成分の振幅及び位相の情報に基づいて、駆動支持回転体12の回転を制御する第1の制御手段を備えたベルト駆動制御装置において、少なくともベルト8の厚さ変動1周期分の上記情報を取得する場合の駆動支持回転体12の回転速度を通常動作時とは異なる回転速度に設定可能に構成している。

概要

背景

従来、この種の画像形成装置としては、特許文献1に記載のものが知られている。この画像形成装置は、ベルト部材たる無端状の中間転写ベルト駆動ローラ及び複数の従動ローラによって張架しながら無端移動せしめる転写ユニットを有している。そして、像担持体たる複数の感光体にそれぞれ形成した互いに異なる色のトナー像を、前述の転写ユニットによって中間転写ベルトに重ね合わせて転写することでフルカラー画像を得る。中間転写ベルトを用いる代わりに、無端移動する表面に記録紙を保持しながら搬送する紙搬送ベルトを用い、複数の感光体のそれぞれに担持される各色トナー像を紙搬送ベルト上の記録紙に直接重ね合わせて転写する方式のものもある。このように、複数の像担持体にそれぞれ形成したトナー像をベルト部材の表面あるいはベルト部材上の記録紙に重ね合わせて転写する方式は、タンデム方式と呼ばれている。

タンデム方式の画像形成装置においては、潜像書込装置レンズミラーなどの光学系部品温度変化に伴って書込光光路が微妙に変動すると、各像担持体間で潜像書込装置による潜像書込開始位置が相対的にずれてしまう。すると、各色のトナー像が互いに位置ずれした状態でベルト部材や記録紙に重ね合わせて転写されることで、いわゆる重ね合わせずれが発生してフルカラー画像の画像が乱れてしまう。

そこで、特許文献1に記載の画像形成装置は、各色トナー像の相対的な位置ずれ量を定期的に測定し、必要に応じて潜像書込開始タイミングや光学系部品の傾きを調整することで、各色トナー像の位置ずれを補正するようになっている。具体的には、複数の像担持体にそれぞれ形成した所定のトナー像を互いに位置をずらしてベルト部材に転写することで、ベルト部材上に位置ずれ検知用パターン像を得る。そして、この位置ずれ検知用パターン像内の各色トナー像を像検知手段としての光学センサによって検知するタイミングに基づいて、各色トナー像の相対的位置ずれを検知する。次いで、この検知結果に基づいて各像担持体に対する潜像書込開始タイミングを調整したり、レンズやミラーの傾きを調整したりすることで、各像担持体間でのトナー像の相対的な位置ずれを抑える。

一方、各色トナー像の重ね合わせずれを引き起こす要因としては、温度変動に伴う光学系部品の伸縮の他に、ベルト部材の速度変動が挙げられる。重ね合わせの転写の際にベルト部材の速度変動が起こると、たとえ各像担持体間でトナー像の相対的位置が合っていたとしても、各色のトナー像が互いにずれて転写されてしまうのである。ベルト部材の速度変動をきたす要因としては、ベルト部材の周方向における厚みムラが挙げられる。ベルト部材を駆動する駆動ローラ上にベルト厚の比較的厚い部分が巻き付いているときにはベルト移動速度が速くなり、反対にベルト厚の比較的薄い部分が巻き付いているときにはベルト移動速度が遅くなる。これにより、ベルト部材が1周する間に速度変動を引き起こす。遠心成型法成型されたベルト部材では、ベルトを成型するための金型偏心に起因して、ベルト1周あたりにおいて最大厚み箇所と最小厚み箇所とが180[°]の位相差の関係になる厚みムラを引き起こし易い。かかるベルト部材では、ベルト1周あたりにおける速度変動が1周期分のサインカーブを描く特性となる。

特許文献1には、遠心成型法により成型され、画像形成装置へ組み込む前に予め転写ベルトの全周における厚さむら(厚さプロファイル)を測定し、そのデータをROMに記憶させる画像形成装置が開示されている。そして、ROMに記憶されている転写ベルトの厚さ情報に基づいて振動モータの回転速度を制御手段としてのCPUにより制御することによって、駆動ローラ12の回転速度を制御し転写ベルトの速度を変動のないものとすることができる。

ところが特許文献1に記載された画像形成装置においては、ベルト製造段階においてベルト厚さ変動を計測する計測工程が必要となり、またその計測工程において高精度なベルト厚み計測器が必要となる。そのため、製造コストが大幅に増大してしまうという不具合がある。また、ベルトを新しいものに交換する際には、その新しいベルト固有厚みプロファイルデータを装置へ入力する作業が必要となるという不具合もある。

特許文献2には、検出用パターンをベルト上に形成して、これを検出センサで検出することにより、周期的なベルト移動速度の変動を検出する画像形成装置が開示されている。この画像形成装置においては、検出した周期的なベルト移動速度の変動を打ち消すように駆動ローラの回転速度を制御する。

ところが特許文献2に記載された画像形成装置においては、ベルト移動速度の変動を検出するのに、少なくともベルト1周分の検出用パターンをベルト上に形成する必要がある。そのため、この検出用パターンの形成のために多くのトナー消費してしまうという不具合がある。特に、ベルト移動速度の変動をより高い精度で検出するために、ベルト複数周分のベルト移動速度における変動情報平均値をベルト移動速度の変動として把握する場合には、ベルト複数周分の検出用パターンを形成する必要があり、トナー消費の不具合はより深刻なものとなる。

本願発明者らは、特許文献3において、無端状のベルトを張架しながらその無端移動に伴って回転する複数の支持回転ローラの少なくとも1つに、回転速度検知手段たるエンコーダを設けたものを用いる画像形成装置を提案した。この画像形成装置は、ユーザーのもとでの初期運転時やベルトが交換されたときなどといった所定のタイミングで、ベルト部材を無端移動させながら、エンコーダから送られてくる支持回転ローラの回転角速度信号を取得していく。これにより、ベルトの1周あたりにおける速度変動パターンを検出してRAMなどの記憶手段に記憶する。そして、画像を形成するときには、その速度変動パターンとは逆位相駆動速度パターンで駆動ローラの駆動源であるベルト駆動モータを駆動することで、厚みムラに起因するベルトの速度変動を抑えるような制御を行っている。

ベルト製造段階においてベルト厚みムラを計測する計測工程が必要ないので、特許文献1に記載の画像形成装置のように製造コストが増大するということはない。さらに、ベルトを新しいものに交換する際に厚みプロファイルデータを装置へ入力するという作業も必要ない。また、特許文献2の画像形成装置のように検出用パターンを形成する必要がないため、ベルト駆動制御のためにトナーを消費することもない。

特許第3658262号公報
特許第3186610号公報
特開2005−115398号公報

概要

ベルト駆動制御に係る情報を取得する場合のベルトの回転速度を切替えることができるベルト駆動制御装置ベルト駆動装置、画像形成装置、及び、ベルト駆動制御方法を提供する。ベルト8が掛け渡された複数の支持回転体のうち、駆動支持回転体12の回転角変位または回転角速度の検出結果と従動支持回転体13の回転角変位または回転角速度の検出結果とから、ベルトの周方向の周期的な厚さ変動に対応した周波数を有する回転角変位または回転角速度の交流成分を抽出し、交流成分の振幅及び位相の情報に基づいて、駆動支持回転体12の回転を制御する第1の制御手段を備えたベルト駆動制御装置において、少なくともベルト8の厚さ変動1周期分の上記情報を取得する場合の駆動支持回転体12の回転速度を通常動作時とは異なる回転速度に設定可能に構成している。

目的

本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、ベルト駆動制御に係る情報を取得する場合のベルトの回転速度を切替えることができるベルト駆動制御装置、ベルト駆動装置、画像形成装置、及び、ベルト駆動制御方法を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

無端状のベルト掛け渡された複数の支持回転体のうち、回転駆動力が伝達される駆動支持回転体回転角変位または回転角速度の検出結果と該回転駆動力の伝達に寄与しない従動支持回転体の回転角変位または回転角速度の検出結果とから、該ベルトの周方向周期的な厚さ変動に対応した周波数を有する回転角変位または回転角速度の交流成分を抽出し、該交流成分の振幅及び位相の情報に基づいて、該駆動支持回転体の回転を制御する第1の制御手段を備えたベルト駆動制御装置において、少なくとも該ベルトの厚さ変動1周期分の上記情報を取得する場合の該駆動支持回転体の回転速度を通常動作時の該駆動支持回転体の回転速度とは異なる回転速度に設定可能に構成したことを特徴とするベルト駆動制御装置。

請求項2

請求項1のベルト駆動制御装置において、少なくとも上記情報を取得する場合の上記ベルトの回転速度が通常動作時の該ベルトの回転速度よりも大きくなるように該駆動支持回転体の回転速度を設定することを特徴とするベルト駆動制御装置。

請求項3

請求項2のベルト駆動制御装置において、上記通常動作時の上記ベルトの回転速度で上記情報を取得する場合よりも上記周波数が大きくなるように構成したことを特徴とするベルト駆動制御装置。

請求項4

請求項1のベルト駆動制御装置において、少なくとも上記情報を取得する場合の上記ベルトの回転速度が通常動作時の該ベルトの回転速度とは異なる回転速度となるように該駆動支持回転体の回転速度を設定することを特徴とするベルト駆動制御装置。

請求項5

請求項1、2、3または4のベルト駆動制御装置において、上記情報を取得する場合の上記ベルトの回転速度に関係なく該情報のサンプル数を同じにすることを特徴とするベルト駆動制御装置。

請求項6

請求項1、2、3、4または5のベルト駆動制御装置において、上記ベルトの回転速度の速度モードを2モード以上有しており、上記情報を取得する場合の該ベルトの回転速度を該速度モードから選択することを特徴とするベルト駆動制御装置。

請求項7

請求項6のベルト駆動制御装置において、上記速度モードは、装置外部からの操作によって選択可能であることを特徴とするベルト駆動制御装置。

請求項8

請求項6のベルト駆動装置において、上記速度モードを選択する速度モード選択手段を有することを特徴とするベルト駆動制御装置。

請求項9

無端状のベルトと、該ベルトが掛け渡された複数の支持回転体と、該複数の支持回転体のうち回転駆動力が伝達される駆動支持回転体に駆動を伝達する駆動手段と、該駆動支持回転体の回転角変位または回転角速度を検出する第1の検出手段と、該複数の支持回転体のうち該回転駆動力の伝達に寄与しない従動支持回転体の回転角変位または回転角速度を検出する第2の検出手段と、該第1の検出手段による検出結果と該第2の検出手段による検出結果とに基づいて該駆動支持回転体の回転を制御することにより、該ベルトの駆動を制御するベルト駆動制御手段とを備えたベルト駆動装置において、該ベルト駆動制御手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7または8のベルト駆動制御装置を用いることを特徴とするベルト駆動装置。

請求項10

請求項9のベルト駆動装置において、上記駆動手段とは異なる第2の駆動手段によって駆動が伝達され、且つ、上記ベルトに対し接離可能に設けられた被駆動体を有しており、上記情報を取得する場合に該被駆動体を該ベルトから離間させてから該ベルトを回転させるように構成したことを特徴とするベルト駆動装置。

請求項11

請求項9のベルト駆動装置において、上記駆動手段とは異なる第2の駆動手段によって駆動が伝達され、且つ、上記ベルトに対し接して設けられた被駆動体を有しており、上記情報を取得する場合に該ベルトと該被駆動体との接触箇所にて線速差が生じないように該ベルトを回転させるように構成したことを特徴とするベルト駆動装置。

請求項12

請求項9、10または11のベルト駆動装置において、上記無端状のベルトが、画像形成装置に用いる転写ベルトであることを特徴とするベルト駆動装置。

請求項13

潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、複数の支持回転体に掛け渡された無端状のベルトを有する、該現像手段によって現像された該潜像担持体上の像を最終的に転写材上へ転写する転写手段と、該転写材上に転写された該像を該転写材上に定着させる定着手段と、該ベルトを駆動させるベルト駆動手段とを備えた画像形成装置において、該ベルト駆動手段として、請求項9、10、11または12のベルト駆動装置を用いることを特徴とする画像形成装置。

請求項14

請求項13の画像形成装置において、上記情報を取得する場合の上記駆動支持回転体の回転速度の設定は、画像形成動作が行われていないときの経過時間に応じて行うことを特徴とする画像形成装置。

請求項15

請求項13の画像形成装置において、上記定着手段は少なくとも所定温度の熱で上記転写材上に像を定着させるものであり、上記情報を取得する場合の上記駆動支持回転体の回転速度の設定は、該熱が該所定温度に達するまでにかかる時間に応じて行うことを特徴とする画像形成装置。

請求項16

請求項13の画像形成装置において、上記情報を取得する場合の上記駆動支持回転体の回転速度の設定は、環境温度変化度合いに応じて行うことを特徴とする画像形成装置。

請求項17

無端状のベルトが掛け渡された複数の支持回転体のうち、回転駆動力が伝達される駆動支持回転体の回転角変位または回転角速度の検出結果と該回転駆動力の伝達に寄与しない従動支持回転体の回転角変位または回転角速度の検出結果とから、該ベルトの周方向の周期的な厚さ変動に対応した周波数を有する回転角変位または回転角速度の交流成分を抽出し、該交流成分の振幅及び位相の情報に基づいて、該駆動支持回転体の回転を制御するベルト駆動制御方法において、少なくとも該ベルトの厚さ変動1周期分の上記情報を取得する場合の該駆動支持回転体の回転速度を通常動作時の該駆動支持回転体の回転速度とは異なる回転速度に設定可能にしたことを特徴とするベルト駆動制御方法。

技術分野

0001

本発明は、無端状のベルト掛け渡された複数の支持回転体のうち回転駆動力が伝達される駆動支持回転体の回転を制御するベルト駆動制御装置ベルト駆動装置画像形成装置及びベルト駆動制御方法に関するものである。

背景技術

0002

従来、この種の画像形成装置としては、特許文献1に記載のものが知られている。この画像形成装置は、ベルト部材たる無端状の中間転写ベルト駆動ローラ及び複数の従動ローラによって張架しながら無端移動せしめる転写ユニットを有している。そして、像担持体たる複数の感光体にそれぞれ形成した互いに異なる色のトナー像を、前述の転写ユニットによって中間転写ベルトに重ね合わせて転写することでフルカラー画像を得る。中間転写ベルトを用いる代わりに、無端移動する表面に記録紙を保持しながら搬送する紙搬送ベルトを用い、複数の感光体のそれぞれに担持される各色トナー像を紙搬送ベルト上の記録紙に直接重ね合わせて転写する方式のものもある。このように、複数の像担持体にそれぞれ形成したトナー像をベルト部材の表面あるいはベルト部材上の記録紙に重ね合わせて転写する方式は、タンデム方式と呼ばれている。

0003

タンデム方式の画像形成装置においては、潜像書込装置レンズミラーなどの光学系部品温度変化に伴って書込光光路が微妙に変動すると、各像担持体間で潜像書込装置による潜像書込開始位置が相対的にずれてしまう。すると、各色のトナー像が互いに位置ずれした状態でベルト部材や記録紙に重ね合わせて転写されることで、いわゆる重ね合わせずれが発生してフルカラー画像の画像が乱れてしまう。

0004

そこで、特許文献1に記載の画像形成装置は、各色トナー像の相対的な位置ずれ量を定期的に測定し、必要に応じて潜像書込開始タイミングや光学系部品の傾きを調整することで、各色トナー像の位置ずれを補正するようになっている。具体的には、複数の像担持体にそれぞれ形成した所定のトナー像を互いに位置をずらしてベルト部材に転写することで、ベルト部材上に位置ずれ検知用パターン像を得る。そして、この位置ずれ検知用パターン像内の各色トナー像を像検知手段としての光学センサによって検知するタイミングに基づいて、各色トナー像の相対的位置ずれを検知する。次いで、この検知結果に基づいて各像担持体に対する潜像書込開始タイミングを調整したり、レンズやミラーの傾きを調整したりすることで、各像担持体間でのトナー像の相対的な位置ずれを抑える。

0005

一方、各色トナー像の重ね合わせずれを引き起こす要因としては、温度変動に伴う光学系部品の伸縮の他に、ベルト部材の速度変動が挙げられる。重ね合わせの転写の際にベルト部材の速度変動が起こると、たとえ各像担持体間でトナー像の相対的位置が合っていたとしても、各色のトナー像が互いにずれて転写されてしまうのである。ベルト部材の速度変動をきたす要因としては、ベルト部材の周方向における厚みムラが挙げられる。ベルト部材を駆動する駆動ローラ上にベルト厚の比較的厚い部分が巻き付いているときにはベルト移動速度が速くなり、反対にベルト厚の比較的薄い部分が巻き付いているときにはベルト移動速度が遅くなる。これにより、ベルト部材が1周する間に速度変動を引き起こす。遠心成型法成型されたベルト部材では、ベルトを成型するための金型偏心に起因して、ベルト1周あたりにおいて最大厚み箇所と最小厚み箇所とが180[°]の位相差の関係になる厚みムラを引き起こし易い。かかるベルト部材では、ベルト1周あたりにおける速度変動が1周期分のサインカーブを描く特性となる。

0006

特許文献1には、遠心成型法により成型され、画像形成装置へ組み込む前に予め転写ベルトの全周における厚さむら(厚さプロファイル)を測定し、そのデータをROMに記憶させる画像形成装置が開示されている。そして、ROMに記憶されている転写ベルトの厚さ情報に基づいて振動モータの回転速度を制御手段としてのCPUにより制御することによって、駆動ローラ12の回転速度を制御し転写ベルトの速度を変動のないものとすることができる。

0007

ところが特許文献1に記載された画像形成装置においては、ベルト製造段階においてベルト厚さ変動を計測する計測工程が必要となり、またその計測工程において高精度なベルト厚み計測器が必要となる。そのため、製造コストが大幅に増大してしまうという不具合がある。また、ベルトを新しいものに交換する際には、その新しいベルト固有厚みプロファイルデータを装置へ入力する作業が必要となるという不具合もある。

0008

特許文献2には、検出用パターンをベルト上に形成して、これを検出センサで検出することにより、周期的なベルト移動速度の変動を検出する画像形成装置が開示されている。この画像形成装置においては、検出した周期的なベルト移動速度の変動を打ち消すように駆動ローラの回転速度を制御する。

0009

ところが特許文献2に記載された画像形成装置においては、ベルト移動速度の変動を検出するのに、少なくともベルト1周分の検出用パターンをベルト上に形成する必要がある。そのため、この検出用パターンの形成のために多くのトナー消費してしまうという不具合がある。特に、ベルト移動速度の変動をより高い精度で検出するために、ベルト複数周分のベルト移動速度における変動情報平均値をベルト移動速度の変動として把握する場合には、ベルト複数周分の検出用パターンを形成する必要があり、トナー消費の不具合はより深刻なものとなる。

0010

本願発明者らは、特許文献3において、無端状のベルトを張架しながらその無端移動に伴って回転する複数の支持回転ローラの少なくとも1つに、回転速度検知手段たるエンコーダを設けたものを用いる画像形成装置を提案した。この画像形成装置は、ユーザーのもとでの初期運転時やベルトが交換されたときなどといった所定のタイミングで、ベルト部材を無端移動させながら、エンコーダから送られてくる支持回転ローラの回転角速度信号を取得していく。これにより、ベルトの1周あたりにおける速度変動パターンを検出してRAMなどの記憶手段に記憶する。そして、画像を形成するときには、その速度変動パターンとは逆位相駆動速度パターンで駆動ローラの駆動源であるベルト駆動モータを駆動することで、厚みムラに起因するベルトの速度変動を抑えるような制御を行っている。

0011

ベルト製造段階においてベルト厚みムラを計測する計測工程が必要ないので、特許文献1に記載の画像形成装置のように製造コストが増大するということはない。さらに、ベルトを新しいものに交換する際に厚みプロファイルデータを装置へ入力するという作業も必要ない。また、特許文献2の画像形成装置のように検出用パターンを形成する必要がないため、ベルト駆動制御のためにトナーを消費することもない。

0012

特許第3658262号公報
特許第3186610号公報
特開2005−115398号公報

発明が解決しようとする課題

0013

しかしながら、特許文献3にて提案した画像形成装置では、上記エンコーダによって上記回転角速度信号などの情報を取得するときのベルトの回転速度が考慮されていなかったため次のような問題が生じ得る。例えば、上記情報を取得するときにベルトを画像形成動作時の速度にて動作させるものとする。ベルトを画像形成動作時の速度にて動作させると、ベルトの回転速度が遅くベルト1周分以上のベルト厚みムラを測定するのに時間がかかってしまう場合がある。この場合、上述したベルトの速度変動を抑えるような制御が開始されてから画像形成動作が可能となるまでの待ち時間が長くなってしまう。そのため、上記情報を取得するときにベルトを画像形成動作時の速度だけで動作させるものでは、上記待ち時間を短くしたい場合などに対応することができない。また、画像に位置ずれが生じた場合には、ベルトの速度変動による影響を抑制するために、上記情報を取得するときのベルトの回転速度をできるだけ遅くしてベルトの厚みムラを精度良く検出することが望ましい。ところが、上記情報を取得するときにベルトを画像形成動作時の速度だけで動作させるものでは、ベルトの回転速度を画像形成動作時の速度よりも遅くすることができないので上述したことに対応することができない。

0014

本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、ベルト駆動制御に係る情報を取得する場合のベルトの回転速度を切替えることができるベルト駆動制御装置、ベルト駆動装置、画像形成装置、及び、ベルト駆動制御方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0015

上記目的を達成するために、請求項1の発明は、無端状のベルトが掛け渡された複数の支持回転体のうち、回転駆動力が伝達される駆動支持回転体の回転角変位または回転角速度の検出結果と該回転駆動力の伝達に寄与しない従動支持回転体の回転角変位または回転角速度の検出結果とから、該ベルトの周方向の周期的な厚さ変動に対応した周波数を有する回転角変位または回転角速度の交流成分を抽出し、該交流成分の振幅及び位相の情報に基づいて、該駆動支持回転体の回転を制御する第1の制御手段を備えたベルト駆動制御装置において、少なくとも該ベルトの厚さ変動1周期分の上記情報を取得する場合の該駆動支持回転体の回転速度を通常動作時の該駆動支持回転体の回転速度とは異なる回転速度に設定可能に構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1のベルト駆動制御装置において、少なくとも上記情報を取得する場合の上記ベルトの回転速度が通常動作時の該ベルトの回転速度よりも大きくなるように該駆動支持回転体の回転速度を設定することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2のベルト駆動制御装置において、上記通常動作時の上記ベルトの回転速度で上記情報を取得する場合よりも上記周波数が大きくなるように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1のベルト駆動制御装置において、少なくとも上記情報を取得する場合の上記ベルトの回転速度が通常動作時の該ベルトの回転速度とは異なる回転速度となるように該駆動支持回転体の回転速度を設定することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3または4のベルト駆動制御装置において、上記情報を取得する場合の上記ベルトの回転速度に関係なく該情報のサンプル数を同じにすることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4または5のベルト駆動制御装置において、上記ベルトの回転速度の速度モードを2モード以上有しており、上記情報を取得する場合の該ベルトの回転速度を該速度モードから選択することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項6のベルト駆動制御装置において、上記速度モードは、装置外部からの操作によって選択可能であることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項6のベルト駆動装置において、上記速度モードを選択する速度モード選択手段を有することを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、無端状のベルトと、該ベルトが掛け渡された複数の支持回転体と、該複数の支持回転体のうち回転駆動力が伝達される駆動支持回転体に駆動を伝達する駆動手段と、該駆動支持回転体の回転角変位または回転角速度を検出する第1の検出手段と、該複数の支持回転体のうち該回転駆動力の伝達に寄与しない従動支持回転体の回転角変位または回転角速度を検出する第2の検出手段と、該第1の検出手段による検出結果と該第2の検出手段による検出結果とに基づいて該駆動支持回転体の回転を制御することにより、該ベルトの駆動を制御するベルト駆動制御手段とを備えたベルト駆動装置において、該ベルト駆動制御手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7または8のベルト駆動制御装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項9のベルト駆動装置において、上記駆動手段とは異なる第2の駆動手段によって駆動が伝達され、且つ、上記ベルトに対し接離可能に設けられた被駆動体を有しており、上記情報を取得する場合に該被駆動体を該ベルトから離間させてから該ベルトを回転させるように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項9のベルト駆動装置において、上記駆動手段とは異なる第2の駆動手段によって駆動が伝達され、且つ、上記ベルトに対し接して設けられた被駆動体を有しており、上記情報を取得する場合に該ベルトと該被駆動体との接触箇所にて線速差が生じないように該ベルトを回転させるように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項9、10または11のベルト駆動装置において、上記無端状のベルトが、画像形成装置に用いる転写ベルトであることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、複数の支持回転体に掛け渡された無端状のベルトを有する、該現像手段によって現像された該潜像担持体上の像を最終的に転写材上へ転写する転写手段と、該転写材上に転写された該像を該転写材上に定着させる定着手段と、該ベルトを駆動させるベルト駆動手段とを備えた画像形成装置において、該ベルト駆動手段として、請求項9、10、11または12のベルト駆動装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項13の画像形成装置において、上記情報を取得する場合の上記駆動支持回転体の回転速度の設定は、画像形成動作が行われていないときの経過時間に応じて行うことを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項13の画像形成装置において、上記定着手段は少なくとも所定温度の熱で上記転写材上に像を定着させるものであり、上記情報を取得する場合の上記駆動支持回転体の回転速度の設定は、該熱が該所定温度に達するまでにかかる時間に応じて行うことを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項13の画像形成装置において、上記情報を取得する場合の上記駆動支持回転体の回転速度の設定は、環境温度変化度合いに応じて行うことを特徴とするものである。
また、請求項17の発明は、無端状のベルトが掛け渡された複数の支持回転体のうち、回転駆動力が伝達される駆動支持回転体の回転角変位または回転角速度の検出結果と該回転駆動力の伝達に寄与しない従動支持回転体の回転角変位または回転角速度の検出結果とから、該ベルトの周方向の周期的な厚さ変動に対応した周波数を有する回転角変位または回転角速度の交流成分を抽出し、該交流成分の振幅及び位相の情報に基づいて、該駆動支持回転体の回転を制御するベルト駆動制御方法において、少なくとも該ベルトの厚さ変動1周期分の上記情報を取得する場合の該駆動支持回転体の回転速度を通常動作時の該駆動支持回転体の回転速度とは異なる回転速度に設定可能にしたことを特徴とするものである。

0016

本発明においては、少なくとも上記ベルトの厚さ変動1周期分の上記情報を取得する場合の駆動支持回転体の回転速度を通常動作時の上記駆動支持回転体の回転速度とは異なる回転速度に設定できる。これにより、上記駆動支持回転体を含む複数の支持回転体に掛け渡された上記ベルトの上記情報を取得する場合の回転速度を通常動作時の上記ベルトの回転速度とは異なる回転速度にすることができる。よって、上記情報を取得する場合の上記ベルトの回転速度を通常動作時の回転速度よりも大きいか小さいかの少なくとも一方にすることが可能となる。

発明の効果

0017

以上、本発明によれば、ベルト駆動制御に係る情報を取得する場合のベルトの回転速度を切替えることができるという優れた効果がある。

発明を実施するための最良の形態

0018

図1は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。この画像形成装置100は、イエローマゼンタシアンブラック(以下、それぞれ「Y」、「M」、「C」、「K」と記す。)の可視像たるトナー像を生成するための4つのプロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kを備えている。これらは、画像形成剤として、互いに異なる色のYトナー、Mトナー、Cトナー、Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。各プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kは、それぞれ画像形成装置100本体に脱着可能であり、一度に消耗部品を交換できるようになっており、寿命到達時に交換される。以下、Yトナー像を生成するためのプロセスカートリッジ6Yを例に挙げて説明する。

0019

図2は、Yトナー像を生成するためのプロセスカートリッジ6Yを示す概略構成図である。このプロセスカートリッジ6Yは、潜像担持体としての感光体ドラム1Y、ドラムクリーニング装置2Y、図示しない除電装置帯電装置4Y、現像装置5Y等を備えている。帯電装置4Yは、図示しないドラム駆動機構によって図中時計回りに回転せしめられる感光体ドラム1Yの表面を一様帯電せしめる。一様帯電せしめられた感光体ドラム1Yの表面は、レーザ光Lによって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。このY静電潜像は、Yトナーを用いる現像装置5YによってYトナー像に現像される。そして、中間転写ベルト8上に中間転写される。ドラムクリーニング装置2Yは、中間転写工程を経た後の感光体ドラム1Y表面に残留したトナーを除去する。また、上記除電装置は、クリーニング後の感光体ドラム1Yの残留電荷除電する。この除電により、感光体ドラム1Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。他のプロセスカートリッジ6M,6C,6Kにおいても、同様にして各感光体ドラム1M,1C,1K上にそれぞれMトナー像、Cトナー像、Kトナー像が形成されて、中間転写ベルト8上に中間転写される。

0020

また、図1に示したように、各プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kの図中下方には、露光装置7が配設されている。潜像形成手段たる露光装置7は、画像情報に基づいて発したレーザ光Lを、プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kにおけるそれぞれの感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kに照射して露光する。この露光により、感光体ドラム1Y,1M,1C,1K上にそれぞれY静電潜像、M静電潜像、C静電潜像、K静電潜像が形成される。なお、露光装置7は、光源から発したレーザ光Lを、モータによって回転駆動したポリゴンミラー走査しながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体ドラムに照射するものである。

0021

また、図1において、露光装置7の図中下側には、紙収容カセット26、これらに組み込まれた給紙ローラ27、レジストローラ対28など有する給紙手段が配設されている。紙収容カセット26は、記録材としての転写紙Pを複数枚重ねて収納しており、それぞれの一番上の転写紙Pには給紙ローラ27を当接させている。給紙ローラ27が図示しない駆動機構によって図中反時計回りに回転せしめられると、一番上の転写紙Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給紙される。レジストローラ対28は、転写紙Pを挟み込むべく両ローラを回転駆動するが、挟み込んですぐに回転を一旦停止させる。そして、転写紙Pを適切なタイミングで後述の2次転写ニップに向けて送り出す。

0022

また、図1において、プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kの図中上方には、被転写材である中間転写体としての中間転写ベルト8を張架しながら無端移動せしめる中間転写ユニット15が配設されている。この中間転写ユニット15は、中間転写ベルト8のほか、ベルトクリーニング装置10などを備えている。また、4つの1次転写バイアスローラ9Y,9M,9C,9K、駆動源としての図示しないモータによって回転駆動力が与えられる2次転写バックアップローラとしても機能する駆動ローラ12、クリーニングバックアップローラとしても機能する従動ローラ13、テンションローラ14なども備えている。中間転写ベルト8は、これら7つのローラに張架されながら、駆動ローラ12の回転駆動によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。1次転写バイアスローラ9Y,9M,9C,9Kは、それぞれ、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト8を各感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kとの間に挟み込んでそれぞれ1次転写ニップを形成している。これらは中間転写ベルト8の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えばプラス極性)の転写バイアス印加する方式のものである。1次転写バイアスローラ9Y,9M,9C,9Kを除くローラは、全て電気的に接地されている。中間転写ベルト8は、その無端移動に伴ってY、M、C、K用の1次転写ニップを順次通過していく過程で、各感光体ドラム1Y,1M,1C,1K上のYトナー像、Mトナー像、Cトナー像、Kトナー像が重ね合わせて1次転写される。これにより、中間転写ベルト8上に4色重ね合わせトナー像(以下、「4色トナー像」という。)が形成される。

0023

また、上記中間転写ユニット15には、中間転写ベルト8が感光体ドラム1Kに接触した状態で、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y,1M,1Cに対して接離するための図示しない接離機構も設けられている。駆動ローラ12は2次転写バックアップローラとして、2次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで2次転写ニップを形成している。中間転写ベルト8上に形成された4色トナー像は、この2次転写ニップで転写紙Pに転写される。そして、転写紙Pの白色と相まって、フルカラートナー像となる。2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト8には、転写紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、上記ベルトクリーニング装置10によってクリーニングされる。2次転写ニップにおいては、転写紙Pが互いに順方向に表面移動する中間転写ベルト8と2次転写ローラ19との間に挟まれて、上記レジストローラ対28側とは反対方向に搬送される。2次転写ニップから送り出された転写紙Pは、画像形成装置本体に対して着脱自在なユニットとしての定着ユニット20のヒーターを内蔵したローラである加熱ローラ21と加圧ローラ22とのローラ間を通過する際に、熱と圧力と影響を受けて、表面のフルカラートナー像が定着される。その後、転写紙Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て機外へと排出される。画像形成装置本体の筺体の上面には、スタック部50aが形成されており、上記排紙ローラ対29によって機外に排出された転写紙Pは、このスタック部50aに順次スタックされる。

0024

上記中間転写ユニット15と、これよりも上方にあるスタック部50aとの間には、ボトル支持部51が配設されている。このボトル支持部51には、各色トナーをそれぞれ収容する剤収容器としてのトナーボトル52Y,52M,52C,52Kがセットされている。各トナーボトル52Y,52M,52C,52K内の各色トナーは、それぞれ図示しないトナー供給装置により、プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kの現像装置に適宜補給される。各トナーボトル52Y,52M,52C,52Kは、プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kとは独立して画像形成装置100の本体に対して脱着可能である。

0025

本実施形態のプリンタでは、中間転写ベルト8を一定速度で移動させる必要がある。 しかしながら、実際には後述するように中間転写ベルト8の厚みにより、そのベルト速度に変動が生じる。

0026

駆動ローラ12によって無端状の中間転写ベルト8が駆動されるとき、中間転写ベルト8の内周面側は駆動ローラ12の外周面と同じ速度で移動しようとし、中間転写ベルト8の外周面側にいくほどより速い速度で移動しようとする。ベルト全体としてはベルト厚さ方向の中央部の移動速度で駆動されることになる。ここで、中間転写ベルト8の周方向に厚さ変動があると、中間転写ベルト8の内周面とベルト厚さ方向の中央部との距離(以下、移動速度の基準となる「実効ベルト厚さ」という)も変動する。そのため、駆動ローラ12の回転角速度が一定であっても、駆動ローラ12で駆動される中間転写ベルト8の移動速度は駆動ローラ12に接しているベルト部分の厚さによって変動してしまう。例えば、駆動ローラ12に接しているベルト部分が厚いとベルトの移動速度が速くなり、そのベルト部分が薄いとベルトの移動速度が遅くなる。

0027

一方、従動ローラ13が中間転写ベルト8の移動に伴って従動するように回転するとき、中間転写ベルト8の内周面と同じ速度で外周面が移動するように従動ローラ13が回転する。この中間転写ベルト8の内周面すなわち従動ローラ13の外周面は、ベルト全体としての移動速度(ベルト厚さ方向の中央部の移動速度)よりも遅く移動する。そのため、ベルト全体としての移動速度が一定であったとしても、従動ローラ13の回転角速度は、その従動ローラ13に接しているベルト部分の厚さによって変動する。例えば、従動ローラ13に厚いベルト部分が接しているときは、従動ローラ13の回転が遅くなり、逆に従動ローラ13に薄いベルト部分が接しているときは、従動ローラ13の回転が速くなる。このように中間転写ベルト8の厚さに応じて従動ローラ13の回転が変動する。

0028

ベルト移動速度が相対的に速いときに中間転写ベルト8上に転写されたトナー画像部分は本来の形状よりもベルト周方向に引き延ばされた形状となり、逆に、ベルト移動速度が相対的に遅いときに中間転写ベルト8上に転写されたトナー画像部分は本来の形状よりもベルト周方向に縮小された形状となる。この場合、最終的に転写紙P上に形成された画像には、そのベルト周方向に対応する方向に周期的な画像濃度の変化(バンディング)が表れる。

0029

そこで、中間転写ベルト8を高い精度で一定速度に維持する構成及び動作について説明する。なお、以下の説明は、中間転写ベルト8に限られるものではなく、広く駆動制御がなされるベルトについて同様である。

0030

ここで、図3は画像形成装置などに用いられるベルト駆動装置の主要部の一例を示す断面模式図である。ベルト101は、駆動支持回転体としての第1の支持ローラ102(以下、「駆動ローラ」という。)に巻き付いており、従動支持回転体としての第2の支持ローラ103(以下、「従動ローラ」という。)に巻き付いている。ベルト101は、図中矢印Aの方向に無端移動する。従動ローラ103には、1つ目の回転情報(回転角変位又は回転角速度の情報)を検出する検出手段としての図示しないロータリエンコーダが設けられている。この検出手段としては、従動ローラ103の回転角変位又は回転角速度が検知できるものであればよい。

0031

図4は、従動ローラ103及び従動ローラ103に設置されたエンコーダ107を示す模式図である。従動ローラ103に前後圧入ブッシュ109,110を介してディスク108を固定し、そのディスク108の両側に発光素子111と受光素子112とを配置した構成となっている。ディスク108には図示しないスリットが等間隔で多数個設けられており、発光素子111から出てスリットを通過した光を受光素子112で受光する。単位時間あたりに受光素子112が出力するパルス数により従動ローラ103の回転角速度を検出する。

0032

図5は、ベルト101の主要部を示す斜視模式図である。駆動ローラ102は、伝達機構106を介して駆動源としてのモータ105からの回転駆動力が伝達されるようになっている。具体的には、モータ105からの回転駆動力は、モータの出力軸105aに伝達される。出力軸105aに伝達された回転駆動力は、出力軸105aと接触している第1の回転体106aに伝達される。第1の回転体106aに伝達された回転駆動力は、第1の回転体と接触している第2の回転体106bに伝達され、第2の回転体106bの取り付けられている駆動ローラ102を回転せしめる。

0033

また、2つ目の回転情報を得るために、駆動ローラ102にも、検出手段としての図示しないロータリエンコーダが設けられており、従動ローラに設置されたエンコーダ107と略同じような構成のものを用いている。この検出手段も従動ローラ103の場合と同じように駆動ローラ102の回転角変位又は回転角速度が検出できるものであればよい。

0034

また、この駆動ローラ102の回転角変位または回転角速度を検出する検出手段は、モータ105に設けてもよい。この場合は、モータの回転角やモータの駆動信号から駆動ローラ102の回転角速度または回転角変位を推測する。また、モータ105としてステッピングモータを採用する場合には、モータ105の駆動信号からモータの回転角を特定できるので、駆動ローラ102の回転角変位または回転角速度を検出する検出手段は必要ない。

0035

本実施形態のプリンタにおいては、まず、駆動ローラ12に設置された図示しないロータリエンコーダ及び従動ローラ13に設置された図示しないロータリエンコーダの出力値を用いて中間転写ベルト8の回転周期で発生する速度変動成分を認識し、予測される中間転写ベルト8上の転写位置ずれ量を算出する。なお、駆動ローラ12と従動ローラとに設置された各ロータリエンコーダは上述したエンコーダ107などを用いることができる。速度変動成分の具体的な認識方法としては、駆動ローラ12の回転角変位または回転角速度と従動ローラ13の回転角変位または回転角速度のサンプリングを得る。そして、サンプリングされた駆動ローラ12の回転角変位または回転角速度と従動ローラ13の回転角変位または回転角速度との差からCPUやメモリなどからなる図示しない制御部により中間転写ベルト8の周方向の周期的な厚さ変動に対応した周波数を有する回転角変位または回転角速度の交流成分を、言い換えれば、中間転写ベルト8の速度変動成分の振幅及び位相を求める。この振幅及び位相を中間転写ベルト8の回転周期で発生する速度変動成分とし、この速度変動成分から各トナー像の転写位置ずれ量を予測し、各転写位置ずれ量がゼロとなるように、設定情報である、画像形成の開始タイミング(画像形成タイミング)及び画像形成中における画像形成速度の変化(画像形成速度プロファイル)を生成し、これらの設定情報に従って上記制御部により図示しない露光装置や駆動ローラ12の回転を制御することにより、各トナー像の中間転写ベルト8への転写タイミングを制御する。

0036

なお、少なくとも中間転写ベルト8の厚さ変動一周期分の上記交流成分の振幅及び位相の情報を記憶しておき、所定の基準位置と記憶された上記情報とに基づいて目標基準信号を作成し、駆動ローラ12の回転制御を目標基準信号と従動ローラ13の回転角変位または回転角速度の検出結果との比較結果に基づいて行っても良い。

0037

また、図6に示すベルト厚みムラは、ベルト厚みムラの周波数成分(交流成分)のうち、基本波成分一次成分)のみを示したものである。なお、本実施形態においてはこのような一次成分のみの厚み変動から転写タイミングを制御するだけでなく、高調波成分高次成分)を考慮に入れて制御することも可能である。

0038

[実施例1]
中間転写ベルト8の厚さ変動一周期分における交流信号の振幅及び位相の情報を得るときに中間転写ベルト8の回転速度を通常動作時つまり画像形成動作時と同じベルトの回転速度で行うと、時間が掛かってしまい画像形成動作開始可能までの待ち時間が長くなってしまう場合がある。そのため、本実施例では、上記制御部により駆動ローラ12の回転を制御し上記情報を得るときの中間転写ベルト8の回転速度を通常動作時よりも大きくすることが可能となっている。例えば、画像形成動作時の中間転写ベルト8の回転速度が120[mm/s]であれば、上記情報を得るときに中間転写ベルト8の回転速度を180[mm/s]にする。このように中間転写ベルト8の回転速度を大きくすることで上記情報を得るときにかかる時間を短縮することができるので、画像形成動作開始可能までの待ち時間を短くすることができる。

0039

上述したように上記情報を得るときに中間転写ベルト8の回転速度を画像形成動作時よりも大きくするのは、例えば、オフィスなどで前日の夜にプリンタの電源を落とし翌日のに電源を入れてプリントアウトを行うなど、画像形成動作を行っていない時間が比較的短時間(1日乃至一晩程度)の場合に行う。このような場合には中間転写ベルト8の厚さが大きく変化していないので、上記情報のサンプル数が多少減ったとしても充分に適切な制御を行うことができる。

0040

一方、例えばオフィスなどで金曜日の夜にプリンタの電源を落とし土曜日と日曜日とを挟んで月曜日の朝にプリンタの電源を入れて画像形成動作つまりプリントアウトを行う場合には、画像形成動作を行っていない時間が長時間となるので、中間転写ベルト8の同じ箇所、特に駆動ローラ12や従動ローラ13などに接している箇所、に張力などによって負荷がかかり中間転写ベルト8の厚さが大きく変化していることがある。そのため、このような場合には、画像形成動作開始可能までの待ち時間が長くなってしまうが上記情報を得るときの中間転写ベルト8の回転速度を上述したように大きくするのではなく、上記制御部により駆動ローラ12の回転を制御し画像形成動作時の中間転写ベルト8の回転速度と同じ速度でゆっくりと行う。これにより、上記情報のサンプル数が多くなるので中間転写ベルト8の厚さ変動を精度良く検出することができる。よって、中間転写ベルト8の厚さが大きく変化したとしても適切な制御を行うことができ、良好な画像形成を行うことができる。

0041

また、本実施形態のプリンタにおいては、通常動作時である画像形成時の中間転写ベルト8の回転速度が予め設定された通常速度モードと、通常速度モードよりも上記回転速度が大きく設定された高速モードとがある。そして、上記情報を取得する場合の中間転写ベルト8の回転速度を通常速度モードと高速モードとから選択する。これにより、上述したようなベルト駆動制御開始から次の画像形成が可能となるまでの待ち時間を短縮したい場合や、精度良く中間転写ベルト8の厚さ変動を検出したい場合など、目的に合った中間転写ベルト8の回転速度へ容易に変化させることが可能となる。

0042

なお、通常速度モードと高速モードとの選択は、操作者が装置外部からボタン操作などを行うことで選択可能にすることで、操作者が目的や状況などに応じた速度モードを選ぶことができる。または、上記制御部に上述したような所定の条件に応じた速度モードを自動的に選択する速度モード選択手段としての機能を持たせても良い。これにより、上記所定の条件により上記速度モードが自動で切り替わるため、常に最良ベルト駆動速度を自動で選択することができる。

0043

なお、上述したように上記情報を得るときに中間転写ベルト8の回転速度を画像形成動作時よりも大きくする場合(高速モード)に、上記情報を取得するときのサンプル周期(駆動ローラ12や従動ローラ13の回転角変位または回転角速度のサンプリングを取る周期)を画像形成動作時よりも小さくしても良い。これにより、サンプル周期が同じ場合よりも上記情報のサンプル数が多くなるので、中間転写ベルト8の回転速度を大きくしたときの中間転写ベルト8の厚さ変動の検出精度を上げることが可能となる。

0044

また、ベルト一周期でのサンプル数を画像形成動作時の中間転写ベルト8の回転速度で上記情報を得るときと同じになるようにしてもよい。例えば、画像形成動作時の中間転写ベルト8の回転速度が120[mm/s]で、上記情報を得るときの中間転写ベルト8の回転速度が180[mm/s]であった場合、中間転写ベルト8の回転速度が1.5倍になっているので、サンプル周期を2/3にすることでサンプル数を同じにする。これにより上記制御部でのベルト駆動処理にかかる演算処理が行い易くなるという効果が得られる。

0045

[実施例2]
中間転写ベルト8の厚さは装置内の温度変化などの環境変動によっても変化する。そのため、本実施例では中間転写ベルト8の厚さ変動一周期分における交流信号の振幅及び位相の情報を得るときの中間転写ベルト8の回転速度を上記制御部によって上記温度変化の度合いに応じた回転速度としている。

0046

上記温度変化があまり大きくない場合、中間転写ベルト8の変形量はあまり大きくないので厚さ変動もあまり大きくない。このような場合には、上記制御部により駆動ローラ12の回転を制御し上記情報を得るときの中間転写ベルト8の回転速度を画像形成動作時の回転速度よりも大きくする。例えば、画像形成動作時の中間転写ベルト8の回転速度が120[mm/s]であれば、上記情報を得るときに中間転写ベルト8の回転速度を180[mm/s]にする。このように中間転写ベルト8の回転速度を大きくすることで上記情報を得るときにかかる時間を短縮することができるので、次の画像形成動作開始可能までの待ち時間を短くすることができる。

0047

上記温度変化が大きい場合には、中間転写ベルト8の変形量が大きくなり厚さ変動も大きくなる。そのため、この場合には、上記情報を得るときの中間転写ベルト8の回転速度を上述したように大きくするのではなく、上記制御部により駆動ローラ12の回転を制御し画像形成動作時の中間転写ベルト8の回転速度と同じ速度でゆっくりと行う。これにより、上記情報のサンプル数が多くなるので中間転写ベルト8の厚さ変動を精度良く検出することができる。よって、中間転写ベルト8の厚さが大きく変化したとしても適切な制御を行うことができ、良好な画像形成を行うことができる。

0048

[実施例3]
本実施形態のプリンタには、上述したように表面にフルカラートナー像を担持した転写紙Pが定着ユニット20のローラ間を通過する際に、熱と圧力とを受けて上記表面のフルカラートナー像が転写紙Pの表面に定着される。このように転写紙Pにトナー像を定着する際の上記熱の温度、言い換えれば、定着温度は所定の温度以上必要である。そのため、定着温度が転写紙Pにトナー像を定着可能な温度すなわち定着可能温度に達するまで定着温度を昇温する必要がある。ところが、定着温度を定着可能温度まで達するのにかかる時間は、気温昇温開始時の定着温度などによって異なる。そこで、本実施例では中間転写ベルト8の厚さ変動一周期分における交流信号の振幅及び位相の情報を得るときの中間転写ベルト8の回転速度を上記制御部によって上記定着温度が定着可能温度まで達するのにかかる時間に応じた回転速度としている。

0049

ここで、一般にプリンタの電源スイッチを入れることで定着ユニット20などへ通電がなされ、図7に示すように加熱ローラ21の温度が定着可能温度に達し、画像形成動作開始可能状態である画像形成モードにおいて画像形成が行えるように加熱ローラ21の温度は定着可能温度で保持される。そして、ユーザが画像形成を行わない待機時には、図7に示すようにスリープモードに移行し、加熱ローラ21の温度を定着可能温度よりやや低い予熱温度に保っており、使用時に短時間で定着可能温度まで昇温するようにしている。さらに、スリープモードに移行後、所定時間経過したのちに省エネルギーのため定着ユニット20などへの通電を止める省エネルギーモードに移行する。省エネルギーモードに移行すると加熱ローラ21の温度は図7に示すように経時で定着可能温度から大きく下がってしまう。そのため、使用時に定着可能温度まで昇温するのに長時間かかってしまう。

0050

上述したようにスリープモードの場合、図7に示すように定着ユニット20の加熱ローラ21の温度はそれほど定着可能温度から下がっていない。そのため、スリープモードから画像形成動作開始可能状態である画像形成モードへ復帰するときには短時間で加熱ローラ21の温度が定着可能温度まで昇温される。よって、この場合には、上記制御部により駆動ローラ12の回転を制御し上記情報を得るときの中間転写ベルト8の回転速度を画像形成動作時の中間転写ベルト8の回転速度よりも大きくすることで、上記情報を得るときにかかる時間を短縮することができ、次の画像形成動作開始可能までの待ち時間を短くすることができる。

0051

また、省エネルギーモードの場合、図7に示すように定着ユニット20の加熱ローラ21の温度が定着可能温度から大きく下がってしまう。そのため、省エネルギーモードから画像形成動作開始可能状態である画像形成モードへ復帰するときには加熱ローラ21の温度が定着可能温度まで昇温されるのに長時間かかってしまう。よって、この場合には、上記制御部により駆動ローラ12の回転を制御し上記情報を得るときの中間転写ベルト8の回転速度を画像形成動作時の中間転写ベルト8の回転速度と同じ速度でゆっくりと行う。これにより、加熱ローラ21の温度が定着可能温度まで達するのにかかってしまう時間を有効に活用して上記情報のサンプル数を多く得ることができ、中間転写ベルト8の厚さ変動を精度良く検出することができる。よって、中間転写ベルト8の厚さが大きく変化したとしても適切な制御を行うことができ、良好な画像形成を行うことができる。

0052

また、加熱ローラ21の温度を定着可能温度まで昇温するのにかかる時間は、環境温度に影響される場合がある。例えば、気温が夏季よりも低い冬季寒冷地などでは、加熱ローラ21の温度を定着可能温度まで昇温するのに時間がかかってしまうことがある。そのため、環境温度と昇温開始時の加熱ローラ21の温度との少なくとも一方から定着可能温度まで達するのにかかる時間を上記制御部で予測し、その予測された時間が予め設定された所定の時間よりも長時間か短時間かによって、上記情報を得るときの中間転写ベルト8の回転速度を決めるようにしても良い。

0053

なお、上記制御部による予測を行うために例えば、予め上記制御部に設けられたメモリなどに環境温度や昇温開始時の加熱ローラ21の温度などと定着可能温度まで昇温するのにかかる時間との関係を情報として記憶させておく。そして、その情報と、プリンタ本体に設けれらた図示しない環境温度を測定する環境温度センサや加熱ローラ21の温度を測定する加熱温度センサなどの測定結果とから上記予想を行う。

0054

予測された時間が上記所定の時間よりも長時間である場合には、上記制御部により駆動ローラ12の回転を制御し上記情報を得るときの中間転写ベルト8の回転速度を画像形成動作時の中間転写ベルト8の回転速度と同じ速度で行う。これにより、上述したように加熱ローラ21の温度が定着可能温度まで達するのにかかってしまう時間を有効に活用して上記情報のサンプル数を多く得ることができ、中間転写ベルト8の厚さ変動を精度良く検出することができる。

0055

逆に、予測された時間が上記所定の時間よりも短時間である場合には、上記制御部により駆動ローラ12の回転を制御し上記情報を得るときの中間転写ベルト8の回転速度を画像形成動作時の中間転写ベルト8の回転速度よりも大きい速度で行う。これにより、上述したように上記情報を得るときにかかる時間を短縮することができ、次の画像形成動作開始可能までの待ち時間を短くすることができる。

0056

[実施例4]
本実施例においては、例えば、画像に位置ズレなど異常画像が認められた場合、中間転写ベルト8の厚さ変動一周期分における交流信号の振幅及び位相の情報を得るときの中間転写ベルト8の回転速度を上記制御部により駆動ローラ12の回転を制御して通常動作時つまり画像形成動作時よりも小さくする。これにより、上記情報のサンプル数がより多くなるので中間転写ベルト8の厚さ変動をより精度良く検出することができる。よって、上記異常画像が中間転写ベルト8の厚さ変動によるものである場合には上記異常画像が生じないような適切な制御が行なわれるので、良好な画像形成を行うことができる。

0057

[実施例5]
通常動作時つまり画像形成動作時の中間転写ベルトの回転速度が転写紙Pとして普通紙を用いる場合と厚紙を用いる場合とで異なっていることがある。例えば、普通紙を用いる場合の画像形成動作時の中間転写ベルト8の回転速度が120[mm/s]、厚紙を用いる場合の画像形成動作時の中間転写ベルト8の回転速度が60[mm/s]とする。このようなときには、中間転写ベルト8の厚さ変動一周期分における交流信号の振幅及び位相の情報を得るときに中間転写ベルト8の回転速度を上記制御部により駆動ローラ12の回転を制御して、普通紙を用いる場合の画像形成動作時の中間転写ベルト8の回転速度と厚紙を用いる場合の画像形成動作時の中間転写ベルト8の回転速度との間の速度、言い換えれば、120[mm/s]と60[mm/s]との間の速度にする。同一の速度でベルト厚さ変動読取りを行っても画像形成動作時の中間転写ベルトの回転速度の違いによる差が殆どないので、各速度に対応させることが可能となる。

0058

なお、画像形成動作時の中間転写ベルト8の回転速度が3つ以上設定されている場合には、上記情報を得るときの中間転写ベルト8の回転速度を複数設定された回転速度の最高速度と最低速度との間の速度で行えばよい。

0059

[実施形態2]
本実施形態のプリンタの基本的な構成は中間転写ユニット15にテンションローラ11が設けられているが実施形態1のプリンタと略同じであるので説明を省略する。また、本実施形態のプリンタにおいても実施形態1で記載したように、中間転写ベルト8の厚さ変動一周期分における交流信号の振幅及び位相の情報を得るときの中間転写ベルト8の回転速度を実施形態1に記載したような目的に応じて上述したような所定の条件に対応させて変更可能である。なお、これに関しても上記目的などに応じて上記制御部が駆動ローラ12の回転を制御するなど実施形態1と同様なので説明を省略する。

0060

本実施例においては、1次転写バイアスローラ9Y,9M,9C,9Kは、中間転写ベルト8に接離する被駆動体である感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kに対し、それぞれ図示しない接離機構により接離することが可能である。なお、各感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kは、図示しない駆動機構により回転駆動を伝達されている。

0061

[実施例6]
図8に示すように1次転写バイアスローラ9Y,9M,9C,9Kがそれぞれ感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kに当接する状態では、中間転写ベルト8を間に挟み込んで、それぞれ1次転写ニップを形成している。

0062

このように、1次転写バイアスローラ9Y,9M,9C,9Kを感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kに当接した状態で、中間転写ベルト8の回転速度を上記所定の条件に応じた回転速度にして中間転写ベルト8の厚さ変動一周期分における交流信号の振幅及び位相の情報を得る場合、感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kが中間転写ベルト8に当接しているので、中間転写ベルト8と感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kとの接点での速度を等しくさせる。これにより、中間転写ベルト8と感光体ドラム1との間で摩擦が生じ、中間転写ベルト8や感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kなどが摩耗するのを抑制することができる。

0063

[実施例7]
図9では、1次転写バイアスローラ9Kのみが感光体ドラム1Kに対し当接状態を保っている。このような状態は、カラー画像を形成するプリンタにおいて、黒色画像のみを形成するモノクロモードにて駆動させている場合などが考えられる。このようなモノクロモード場合、無端移動せしめられる中間転写ベルト8を1次転写バイアスローラ9Kと感光体ドラム1Kとの間にのみ挟み込み、他の1次転写バイアスローラ9Y,9M,9Cと各感光体ドラム1Y,1M,1Cとが無端移動せしめられる中間転写ベルト8を挟み込むことは無い。

0064

そして、モノクロモードのおいて中間転写ベルト8の回転速度を上記所定の条件に応じた回転速度にして中間転写ベルト8の厚さ変動一周期分における交流信号の振幅及び位相の情報を得る場合、感光体ドラム1Kは中間転写ベルト8に当接しているので中間転写ベルト8と感光体ドラム1Kとの接点での速度が等しくなるようにしている。これにより、中間転写ベルト8と感光体ドラム1Kとの間で摩擦が生じ、中間転写ベルト8や感光体ドラム1Kが摩耗するのを抑制することができる。

0065

[実施例8]
図10に示すように、1次転写バイアスローラ9Y,9M,9C,9Kがそれぞれ感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kから離間した場合には、中間転写ベルト8は1次転写バイアスローラ9Y,9M,9C,9Kと感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kの間に挟み込まれない。

0066

このように、1次転写バイアスローラ9Y,9M,9C,9Kを感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kから離間した状態で、中間転写ベルト8の回転速度を上記所定の条件に応じた回転速度にして中間転写ベルト8の厚さ変動一周期分における交流信号の振幅及び位相の情報を得る場合、感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kの駆動源は、実施例6や実施例7のように中間転写ベルト8に合わせて速度を変化させる必要が無い。よって、中間転写ベルト8のみを速度変化させれば良いので制御が簡単なものとなる。

0067

以上、各実施形態によれば、無端状のベルトである中間転写ベルト8が掛け渡された複数の支持回転体のうち、回転駆動力が伝達される駆動支持回転体である駆動ローラ12の回転角変位または回転角速度の検出結果と回転駆動力の伝達に寄与しない従動支持回転体である従動ローラ13の回転角変位または回転角速度の検出結果とから、ベルトの周方向の周期的な厚さ変動に対応した周波数を有する回転角変位または回転角速度の交流成分を抽出し、交流成分の振幅及び位相の情報に基づいて、駆動ローラ12の回転を制御する第1の制御手段である上記制御部を備えたベルト駆動制御装置において、少なくとも中間転写ベルト8の厚さ変動1周期分の上記情報を取得する場合の駆動ローラ12の回転速度を通常動作時の駆動ローラ12の回転速度とは異なる回転速度に設定可能に構成している。これにより、上記情報を取得する場合の中間転写ベルト8の回転速度を所定の目的に応じた回転速度に切替えることが可能となるので、上述したように上記情報を得るときにかかる時間を短縮したりすることや、上記情報のサンプル数を多くして中間転写ベルト8の厚さ変動を精度良く検出したりすることなどが可能となる。
また、各実施形態によれば、少なくとも上記情報を取得する場合の中間転写ベルト8の回転速度が通常動作時である画像形成動作時の中間転写ベルト8の回転速度よりも大きくなるように駆動ローラ12の回転速度を設定する。これにより、良好な画像形成を行うために必要以上に中間転写ベルト8の回転速度を速くできない画像形成動作時の中間転写ベルト8の回転速度よりも中間転写ベルト8の回転速度を大きくすることで、上記情報を得るときにかかる時間を短縮することができるので、画像形成動作開始可能までの待ち時間を短くすることができる。
また、各実施形態によれば、上記情報を取得する場合の中間転写ベルト8の回転速度が上記通常動作時の中間転写ベルト8の回転速度よりも大きいときには、上記通常動作時の中間転写ベルト8の回転速度で上記情報を取得する場合よりも上記周波数が大きくなるように構成する。これにより、サンプル周期が上記通常動作時の同じ場合よりも上記情報のサンプル数が多くなるので、中間転写ベルト8の回転速度を大きくしたときの中間転写ベルト8の厚さ変動の検出精度を上げることが可能となる。
また、各実施形態によれば、少なくとも上記情報を取得する場合の中間転写ベルト8の回転速度が通常動作時である画像形成動作時の中間転写ベルト8の回転速度とは異なる回転速度となるように駆動ローラ12の回転速度を設定する。例えば、上述したように画像に位置ズレなど異常画像が認められた場合、上記情報を得る場合の中間転写ベルト8の回転速度を画像形成動作時よりも小さくなるようにする。これにより、上記情報のサンプル数がより多くなるので中間転写ベルト8の厚さ変動をより精度良く検出することができ、上記異常画像が生じないような適切なベルト駆動制御を行なうことが可能となる。また、上述したように画像形成動作時よりも中間転写ベルト8の回転速度を大きくするように設定することで、上記情報を得るときにかかる時間を短縮することができるので、画像形成動作開始可能までの待ち時間を短くすることができる。
また、各実施形態によれば、上記情報を取得する場合の中間転写ベルト8の回転速度に関係なく上記情報のサンプル数を同じにすることで、上述したようにベルト駆動制御にかかる演算処理が行い易くなる。
また、各実施形態によれば、中間転写ベルト8の回転速度の速度モードを2モード以上有しており、上記情報を取得する場合の中間転写ベルト8の回転速度を上記速度モードから選択することで、上述したようなベルト駆動制御開始から次の画像形成が可能となるまでの待ち時間を短縮したい場合や、精度良く中間転写ベルト8の厚さ変動を検出したい場合など、目的に合った中間転写ベルト8の回転速度へ容易に変化させることが可能となる。
また、各実施形態によれば、上記速度モードは、装置外部からの操作によって選択可能であることで、操作者が目的や状況などに応じて上記速度モードを選ぶことができる。
また、各実施形態によれば、上記速度モードを選択する速度モード選択手段を有することで、上記所定の条件により上記速度モードが自動で切り替わるため、常に最良のベルト駆動速度を自動で選択することができる。
また、各実施形態によれば、無端状のベルトである中間転写ベルト8と、中間転写ベルト8が掛け渡された複数の支持回転体と、上記複数の支持回転体のうち回転駆動力が伝達される駆動支持回転体である駆動ローラ12に駆動を伝達する駆動手段である上記モータと、駆動ローラ12の回転角変位または回転角速度を検出する第1の検出手段である駆動ローラ用の上記ロータリエンコーダと、上記複数の支持回転体のうち上記回転駆動力の伝達に寄与しない従動支持回転体である従動ローラ13の回転角変位または回転角速度を検出する第2の検出手段である従動ローラ用の上記ロータリエンコーダと、駆動ローラ用及び従動ローラ用のロータリエンコーダによる検出結果とに基づいて駆動ローラの回転を制御することにより、中間転写ベルト8の駆動を制御するベルト駆動制御手段とを備えたベルト駆動装置において、上記ベルト駆動制御手段として本発明のベルト駆動制御装置を用いることで上述したような優れた効果を得ることができる。
また、実施形態2によれば、駆動ローラ12に回転駆動力を与える上記モータとは異なる第2の駆動手段である上記ドラム駆動機構によって駆動が伝達され、且つ、中間転写ベルト8に対し接離可能に設けられた被駆動体である感光体ドラム1を有しており、上記情報を取得する場合に感光体ドラム1を中間転写ベルト8から離間させてから中間転写ベルト8を回転させるように構成したことで、中間転写ベルト8と感光体ドラム1との間で線速差が生じ中間転写ベルト8と感光体ドラム1との間で発生する摩擦によって中間転写ベルト8や被駆動体などが摩耗するのを抑制することができる。
また、実施形態2によれば、駆動ローラ12に回転駆動力を与える上記モータとは異なる第2の駆動手段である上記ドラム駆動機構によって駆動が伝達され、且つ、中間転写ベルト8に対し接して設けられた被駆動体である感光体ドラム1を有しており、上記情報を取得する場合に中間転写ベルト8と感光体ドラム1との接触箇所にて線速差が生じないように中間転写ベルト8を回転させるように構成したことで、中間転写ベルト8と感光体ドラム1との間で線速差が生じ中間転写ベルト8と感光体ドラム1との間で発生する摩擦によって中間転写ベルト8や感光体ドラム1などが摩耗するのを抑制することができる。
また、実施形態2によれば、上記無端状のベルトが、画像形成装置に用いる中間転写ベルト8などの転写ベルトであることで、上述したような優れた効果を得ることができる。
また、各実施形態によれば、潜像担持体である感光体ドラム1と、感光体ドラム1に潜像を形成する潜像形成手段である露光装置7と、感光体ドラム1上の潜像を現像する現像手段である現像装置5と、複数の支持回転体に掛け渡された無端状のベルトである中間転写ベルト8を有する、現像装置5によって現像された感光体ドラム1上の像を最終的に転写材である転写紙P上へ転写する転写手段である中間転写ユニット15と、転写紙P上に転写された上記像を転写紙P上に定着させる定着手段である定着ユニット20と、中間転写ベルト8を駆動させる中間転写ユニット15を構成するベルト駆動手段とを備えた画像形成装置であるプリンタにおいて、上記ベルト駆動手段として、本発明のベルト駆動制御装置を有するベルト駆動装置を用いることで、上述したような優れた効果を得ることができる。
また、各実施形態によれば、上記情報を取得する場合の駆動ローラ12の回転の切替えは、画像形成動作が行われていないときの経過時間に応じて行うものである。画像形成動作が行われていない経過時間が長時間か短時間かによって上述したように中間転写ベルト8の厚み変動が変わるので、上記経過時間に応じた回転速度にすること望ましい。
また、各実施形態によれば、定着ユニット20は少なくとも所定温度である定着可能温度の熱で転写紙P上に像を定着させるものであり、上記情報を取得する場合の駆動ローラ12の回転の切替えは、上記熱が上記定着可能温度に達するまでにかかる時間に応じて行うものである。これにより、例えば上述したように上記定着可能温度に達するまで長時間かかる場合には上記定着可能温度まで達するのにかかってしまう時間を有効に活用して上記情報のサンプル数を多く得ることなどが可能となる。
また、各実施形態によれば、上記情報を取得する場合の駆動ローラ12の回転の切替えは、環境温度の変化度合いに応じて行うことで、上述したように環境温度の変化度合いに応じた最適な中間転写ベルト8の回転速度にすることができる。
また、各実施形態によれば、無端状のベルトである中間転写ベルト8が掛け渡された複数の支持回転体のうち、回転駆動力が伝達される駆動支持回転体である駆動ローラ12の回転角変位または回転角速度の検出結果と上記回転駆動力の伝達に寄与しない従動支持回転体である従動ローラ13の回転角変位または回転角速度の検出結果とから、中間転写ベルト8の周方向の周期的な厚さ変動に対応した周波数を有する回転角変位または回転角速度の交流成分を抽出し、上記交流成分の振幅及び位相の情報に基づいて、駆動ローラ12の回転を制御するベルト駆動制御方法において、少なくとも中間転写ベルト8の厚さ変動一周期分の上記情報を取得する場合の駆動ローラ12の回転速度を通常動作時の該駆動支持回転体の回転速度とは異なる回転速度に設定可能に構成している。これにより、上記情報を取得する場合の中間転写ベルト8の回転速度を所定の目的に応じた回転速度に切替えることが可能となるので、上述したように上記情報を得るときにかかる時間を短縮したりすることや、上記情報のサンプル数を多くして中間転写ベルト8の厚さ変動を精度良く検出したりすることなどが可能となる。

図面の簡単な説明

0068

実施形態に係るプリンタの概略構成図。
Yトナー像の形成に係るプロセスカートリッジの概略構成図。
ベルト駆動装置の主要部の一例を示す断面模式図。
従動ローラと従動ローラに設置されたエンコーダとを示す斜視図。
ベルト駆動装置の主要部を示す斜視模式図。
ベルト1周の厚み変動を示したグラフ
各モードにおける定着温度を示したグラフ。
各色の感光体ドラムが中間転写ベルトに接した状態の中間転写ユニットの概略構成図。
各色の感光体ドラムのうち黒色画像に係る感光体ドラムのみが中間転写ベルトに接した状態の中間転写ユニットの概略構成図。
各色の感光体ドラムが中間転写ベルトから離間した状態の中間転写ユニットの概略構成図。

符号の説明

0069

1感光体ドラム
8中間転写ベルト
9 1次転写バイアスローラ
11テンションローラ
12駆動ローラ
13従動ローラ
14 テンションローラ
15中間転写ユニット
20定着ユニット
21加熱ローラ
22加圧ローラ
107 エンコーダ

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