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課題

規模水封装置を設置しなくても、可燃成分を含む残留排ガスを、安全に、大気中に燃焼放散することができる処理方法及び処理装置を提供する。

解決手段

竪型炉操業休止又は停止した時、排ガス処理機器を含む排ガス経路内残留する可燃成分を含む排ガスを処理する方法において、(a)竪型炉と排ガス処理機器の間の排ガス経路遮断し、(b)排ガス処理機器側の排ガス経路内に、窒素を送給するとともに、(c)排ガス経路内のガス圧正圧に保持し、(d)CO及びH2の逆火速度を超える流速で、燃焼放散することを特徴とする残留排ガス処理方法。

概要

背景

近年、資源の再利用や環境保護推進する観点から、鉄含有ダストペレット等及び/又は鉄屑類を鉄源として用い、竪型炉還元、溶解し、銑鉄を製造する技術が注目されている。この種の竪型炉においては、炉内で、還元と溶解を、同時に行うので、鉄源と混合して装入した固体燃料燃焼させて生成したガスのηCO(ガス利用率)を、最適値に制御することが重要である。

例えば、特許文献1には、原燃料を竪型炉で還元・溶解する竪型炉の操業方法において、排ガスのηCOを制御して、還元・溶解に最適なηCO(ガス利用率)を確保する技術が開示されている。

このように、排ガス組成の制御は、竪型炉の操業において重要であるが、大量に発生する排ガス(可燃成分を含んでいる)の処理は、環境保護、及び、排ガス処理系統の保安の点で重要である。

通常、操業中の竪型炉から、CO:25〜30%、H2:2〜3%、残部:N2の排ガスが、30,000〜40,000Nm3/hr、排出されるが、大量の排ガスは、可燃成分COを含んでいるので、排ガス処理機器で、吸引、冷却、除塵された後、燃焼放散塔から大気中に放散される。

従来、排ガスを燃焼放散塔から放散する場合、図1に示すように、燃焼放散塔1の下部に、逆火Xを防ぐ水封装置2を設置し、排ガス処理系統の安全を確保している。即ち、竪型炉の操業時、排ガス処理機器(図示なし)で、吸引、冷却、除塵された排ガスは、排ガス管6を通り水封装置2に入り主開閉弁4を開放した燃焼放散塔1から大気中に放散される。

竪型炉の操業が休止又は停止した時、排ガス処理機器に残留する排ガスを処理しなければならないが、竪型炉と排ガス処理機器の間の排ガス経路遮断し、排ガス処理機器側の排ガス経路内に1300Nm3/hrの必要最小量の窒素を送給し、窒素で可燃成分を希釈した残留排ガスを、水封装置2を通し、バイバス管路3(バイパス開閉弁5を開き、主開閉弁4を閉じる)から、大気中に燃焼放散する。

この時、窒素を送給しても、排ガス処理機器を含む排ガス経路内に空気が侵入し、残留排ガスが爆発性を帯びることがある。それ故、水封装置2は、竪型炉の操業が休止又は停止した時の残留排ガス処理においても、逆火を防止する機能を担うことになる。

しかし、水封装置は、例えば、直径:5m、高さ:3mの、常時、水を収容するタンクと、循環水による水位制御を必要とする装置であり、これを、排ガス経路に設置し、常時、運転保守点検することは、竪型炉の操業コスト押し上げることになる。

可燃成分を含む排ガスを処理する際、安全を確保することは、最優先事項であるが、資源の再利用を推進する観点から、回収物の価格が上昇することは好ましくなく、大規模な水封装置を排ガス経路に設置しなくても、可燃成分を含む排ガスを、安全に処理することができる技術が求められている。

特開平10−36906号公報

概要

大規模な水封装置を設置しなくても、可燃成分を含む残留排ガスを、安全に、大気中に燃焼放散することができる処理方法及び処理装置を提供する。竪型炉の操業が休止又は停止した時、排ガス処理機器を含む排ガス経路内に残留する可燃成分を含む排ガスを処理する方法において、(a)竪型炉と排ガス処理機器の間の排ガス経路を遮断し、(b)排ガス処理機器側の排ガス経路内に、窒素を送給するとともに、(c)排ガス経路内のガス圧正圧に保持し、(d)CO及びH2の逆火速度を超える流速で、燃焼放散することを特徴とする残留排ガス処理方法。

目的

前述したように、竪型炉の操業が休止又は停止した時の残留排ガスの処理において、排ガス経路に窒素ガスを送給しても、排ガス処理機器内に空気が侵入し、排ガス経路内のガスが爆発性を帯びることがある。そこで、本発明は、大規模な水封装置を設置しなくても、可燃成分を含む残留排ガスを、安全に、大気中に燃焼放散することができる処理方法及び処理装置を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

竪型炉操業休止又は停止した時、排ガス処理機器を含む排ガス経路内残留する可燃成分を含む排ガスを処理する方法において、(a)竪型炉と排ガス処理機器の間の排ガス経路遮断し、(b)排ガス処理機器側の排ガス経路内に、窒素を送給するとともに、(c)排ガス経路内のガス圧正圧に保持し、(d)CO及びH2の逆火速度を超える流速で、燃焼放散することを特徴とする残留排ガス処理方法

請求項2

前記排ガスが、CO:25〜30%、及び、H2:2〜3%、を含むことを特徴とする請求項1に記載の残留排ガス処理方法。

請求項3

前記排ガス処理機器が、ガス冷却機及び除塵機を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の残留排ガス処理方法。

請求項4

前記排ガス経路内のガスを、燃焼放散する前に、冷却、除塵することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の残留排ガス処理方法。

請求項5

前記逆火速度を超える流速が、5m/秒以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の残留排ガス処理方法。

請求項6

前記逆火速度を超える流速が、12m/秒以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の残留排ガス処理方法。

請求項7

竪型炉の操業が休止又は停止した時、排ガス処理機器を含む排ガス経路内に残留する可燃成分を含む排ガスを処理する装置において、(a)竪型炉と排ガス処理機器の間の排ガス経路を遮断する遮断弁、(b)遮断弁の近傍から、排ガス処理機器側の排ガス経路内に、窒素を送給する窒素送給手段、(c)排ガス処理機器と燃焼放散塔の間に在って、排ガス経路内のガス圧を正圧に維持するガス圧調整弁、(d)燃焼放散塔のガス通路を遮断する遮断弁、及び、燃焼放散塔から分岐し、排ガス経路内のガスを燃焼放散するバイパス管路、を備えることを特徴とする残留排ガス処理装置

請求項8

前記排ガスが、CO:25〜30%、H2:2〜3%、を含むことを特徴とする請求項7に記載の残留排ガス処理装置。

請求項9

前記排ガス処理機器が、ガス冷却機及び除塵機を含むことを特徴とする請求項7又は8に記載の残留排ガス処理装置。

請求項10

前記排ガス経路内のガスを、燃焼放散する前に、冷却、除塵することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の残留排ガス処理装置。

請求項11

前記排ガス経路内のガスを、バイパス管出口から、CO及びH2の逆火速度を超える流速で、燃焼放散することを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の残留排ガス処理装置。

請求項12

前記逆火速度を超える流速が、5m/秒以上であることを特徴とする請求項11に記載の残留排ガス処理装置。

請求項13

前記逆火速度を超える流速が、12m/秒以下であることを特徴とする請求項7〜12のいずれか1項に記載の残留排ガス処理装置。

技術分野

0001

本発明は、竪型炉操業休止又は停止した時、排ガス処理機器を含む排ガス経路内残留する排ガスを、安全に、大気中に燃焼放散させる処理方法及び処理装置に関するものである。

背景技術

0002

近年、資源の再利用や環境保護推進する観点から、鉄含有ダストペレット等及び/又は鉄屑類を鉄源として用い、竪型炉で還元、溶解し、銑鉄を製造する技術が注目されている。この種の竪型炉においては、炉内で、還元と溶解を、同時に行うので、鉄源と混合して装入した固体燃料を燃焼させて生成したガスのηCO(ガス利用率)を、最適値に制御することが重要である。

0003

例えば、特許文献1には、原燃料を竪型炉で還元・溶解する竪型炉の操業方法において、排ガスのηCOを制御して、還元・溶解に最適なηCO(ガス利用率)を確保する技術が開示されている。

0004

このように、排ガス組成の制御は、竪型炉の操業において重要であるが、大量に発生する排ガス(可燃成分を含んでいる)の処理は、環境保護、及び、排ガス処理系統の保安の点で重要である。

0005

通常、操業中の竪型炉から、CO:25〜30%、H2:2〜3%、残部:N2の排ガスが、30,000〜40,000Nm3/hr、排出されるが、大量の排ガスは、可燃成分COを含んでいるので、排ガス処理機器で、吸引、冷却、除塵された後、燃焼放散塔から大気中に放散される。

0006

従来、排ガスを燃焼放散塔から放散する場合、図1に示すように、燃焼放散塔1の下部に、逆火Xを防ぐ水封装置2を設置し、排ガス処理系統の安全を確保している。即ち、竪型炉の操業時、排ガス処理機器(図示なし)で、吸引、冷却、除塵された排ガスは、排ガス管6を通り水封装置2に入り主開閉弁4を開放した燃焼放散塔1から大気中に放散される。

0007

竪型炉の操業が休止又は停止した時、排ガス処理機器に残留する排ガスを処理しなければならないが、竪型炉と排ガス処理機器の間の排ガス経路遮断し、排ガス処理機器側の排ガス経路内に1300Nm3/hrの必要最小量の窒素を送給し、窒素で可燃成分を希釈した残留排ガスを、水封装置2を通し、バイバス管路3(バイパス開閉弁5を開き、主開閉弁4を閉じる)から、大気中に燃焼放散する。

0008

この時、窒素を送給しても、排ガス処理機器を含む排ガス経路内に空気が侵入し、残留排ガスが爆発性を帯びることがある。それ故、水封装置2は、竪型炉の操業が休止又は停止した時の残留排ガス処理においても、逆火を防止する機能を担うことになる。

0009

しかし、水封装置は、例えば、直径:5m、高さ:3mの、常時、水を収容するタンクと、循環水による水位制御を必要とする装置であり、これを、排ガス経路に設置し、常時、運転保守点検することは、竪型炉の操業コスト押し上げることになる。

0010

可燃成分を含む排ガスを処理する際、安全を確保することは、最優先事項であるが、資源の再利用を推進する観点から、回収物の価格が上昇することは好ましくなく、大規模な水封装置を排ガス経路に設置しなくても、可燃成分を含む排ガスを、安全に処理することができる技術が求められている。

0011

特開平10−36906号公報

発明が解決しようとする課題

0012

前述したように、竪型炉の操業が休止又は停止した時の残留排ガスの処理において、排ガス経路に窒素ガスを送給しても、排ガス処理機器内に空気が侵入し、排ガス経路内のガスが爆発性を帯びることがある。そこで、本発明は、大規模な水封装置を設置しなくても、可燃成分を含む残留排ガスを、安全に、大気中に燃焼放散することができる処理方法及び処理装置を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0013

排ガス処理機器を含む排ガス経路内に残留する排ガスが爆発性を帯びる原因は、該排ガス経路内への空気(即ち、酸素)の侵入であるので、本発明者は、上記排ガス経路内への空気の侵入を、完全に防止する手法について、鋭意検討した。

0014

その結果、単に、窒素を、上記排ガス経路内に送給するのではなく、窒素送給と同時に、排ガス経路内のガス圧を制御し、かつ、燃焼放散時のガス流速を制御すると、逆火を防ぎ、残留排ガスを、安全に、大気中に放散することができることを見いだした。

0015

本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は以下のとおりである。

0016

(1)竪型炉の操業が休止又は停止した時、排ガス処理機器を含む排ガス経路内に残留する可燃成分を含む排ガスを処理する方法において、
(a)竪型炉と排ガス処理機器の間の排ガス経路を遮断し、
(b)排ガス処理機器側の排ガス経路内に、窒素を送給するとともに、
(c)排ガス経路内のガス圧を正圧に保持し、
(d)CO及びH2の逆火速度を超える流速で、燃焼放散する
ことを特徴とする残留排ガス処理方法。

0017

(2)前記排ガスが、CO:25〜30%、及び、H2:2〜3%、を含むことを特徴とする前記(1)に記載の残留排ガス処理方法。

0018

(3)前記排ガス処理機器が、ガス冷却機及び除塵機を含むことを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の残留排ガス処理方法。

0019

(4)前記排ガス経路内のガスを、燃焼放散する前に、冷却、除塵することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の残留排ガス処理方法。

0020

(5)前記逆火速度を超える流速が、5m/秒以上であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の残留排ガス処理方法。

0021

(6)前記逆火速度を超える流速が、12m/秒以下であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の残留排ガス処理方法。

0022

(7)竪型炉の操業が休止又は停止した時、排ガス処理機器を含む排ガス経路内に残留する可燃成分を含む排ガスを処理する装置において、
(a)竪型炉と排ガス処理機器の間の排ガス経路を遮断する遮断弁
(b)遮断弁の近傍から、排ガス処理機器側の排ガス経路内に、窒素を送給する窒素送給手段、
(c)排ガス処理機器と燃焼放散塔の間に在って、排ガス経路内のガス圧を正圧に維持するガス圧調整弁
(d)燃焼放散塔のガス通路を遮断する遮断弁、及び、燃焼放散塔から分岐し、排ガス経路内のガスを燃焼放散するバイパス管路
を備えることを特徴とする残留排ガス処理装置。

0023

(8)前記排ガスが、CO:25〜30%、H2:2〜3%、を含むことを特徴とする前記(7)に記載の残留排ガス処理装置。

0024

(9)前記排ガス処理機器が、ガス冷却機及び除塵機を含むことを特徴とする前記(7)又は(8)に記載の残留排ガス処理装置。

0025

(10)前記排ガス経路内のガスを、燃焼放散する前に、冷却、除塵することを特徴とする前記(7)〜(9)のいずれかに記載の残留排ガス処理装置。

0026

(11)前記排ガス経路内のガスを、バイパス管出口から、CO及びH2の逆火速度を超える流速で、燃焼放散することを特徴とする前記(7)〜(10)のいずれかに記載の残留排ガス処理装置。

0027

(12)前記逆火速度を超える流速が、5m/秒以上であることを特徴とする前記(11)に記載の残留排ガス処理装置。

0028

(13)前記逆火速度を超える流速が、12m/秒以下であることを特徴とする前記(7)〜(12)のいずれかに記載の残留排ガス処理装置。

発明の効果

0029

本発明によれば、竪型炉の操業が休止又は停止した時、排ガス処理機器を含む排ガス経路内に残留する可燃成分を含む排ガスを、逆火の恐れなく、安全に、大気中に燃焼放散することができる。

発明を実施するための最良の形態

0030

本発明について、図面に基づいて説明する。

0031

図2に、本発明を実施する排ガス経路の一態様を示す。基台12の上に、冷却機8、ガス吸引除塵機9、及び、ミスト分離機10が、排ガス管6で接続されて配置されている。竪型炉の操業時、竪型炉(図示なし)で発生した排ガスは、支持台13上に固定された排ガス管6により、冷却機8に導入され、冷却機8内で、散水により冷却される。

0032

冷却された排ガスは、次のガス吸引除塵機9で、ガス吸引、除塵され、ミスト分離機10で、ミスト微細水滴)が分離された後、燃焼放散塔1に繋がる排ガス管6を通り、燃焼放散塔1の出口で燃焼し(炎14、参照)、大気中に放散される。

0033

燃焼放散塔1には、ガス通路を開閉する主開閉弁4が取り付けられていて、通常の操業時は、全開されている。また、燃焼放散塔1には、途中で分岐するバイパス管路3が設けられていて、竪型炉の操業が休止又は停止した時の排ガス処理の際に、使用する。バイパス管路3には、管路を開閉するバイパス開閉弁5が取り付けられていて、通常の操業時は、全閉となっている。

0034

竪型炉で発生した排ガスは、通常、CO:25〜30%、H2:2〜3%を含んでいて、空気(酸素)が混入すると、爆発性を帯びることになるが、ガス吸引除塵機9が、吸引装置(図示なし)で吸引されているので、排ガスは、排ガス経路を、滞留することなく、速やかに通過し、燃焼放散塔から放散される。即ち、竪型炉の通常の操業における排ガス処理に、格別の問題は生じない。

0035

排ガスを、冷却機8に導入する排ガス管6は、竪型炉の休止又は停止時に作動する遮断弁6を備え、さらに、遮断弁7の作動後、直ちに、排ガス管6に窒素を送給する窒素供給手段の窒素供給管11と連結されている。

0036

竪型炉の操業が休止又は停止すると、制御装置(図示なし)からの指令で、遮断弁7が排ガス管6を遮断し、窒素供給管11が、排ガス管6内へ窒素を送給し始める。この時、同時に、ガス吸引除塵機9を引き続き運転し、ミスト分離機10の上部に配置されている調整弁開度を調整して、排ガス処理機器を含む排ガス経路内のガス圧を、1気圧を超える正圧に保持する。

0037

本発明では、竪型炉の操業の休止又は停止時に、ガス吸引除塵機9を吸引する吸引装置を運転し、ミスト分離機10の上部に配置されている調整弁の開度を調整して、排ガス処理機器を含む排ガス経路内のガス圧を正圧に保持するので、該排ガス経路への空気の侵入を防ぐことができる。この点が、本発明の特徴である。

0038

一般に、機器内の圧力を正圧に維持すれば、機器内への外気の侵入を防ぐことができることは知られているが、通常の操業時には、30,000〜40,000Nm3/hrの大量の排ガスを処理し、また、操業の休止又は停止時には、1,300Nm3/hrの窒素を送給して可燃排ガスを希釈する排ガス処理機器を含む排ガス経路において、この排ガス経路全域にて、空気の侵入を防ぎ、安全を確保するために、ガス圧を、1気圧を超える正圧に保持するとともに、燃焼放散塔との出口で、ガス圧に依存する流速を、所要流速範囲に維持することは、技術的な工夫を要することである。

0039

図3に、調整弁の開度を調整し、排ガス処理機器を含む排ガス経路内のガス圧を正圧に保持する一態様を模式的に示す。ミスト分離機10の頂部には、3個の炉頂圧調整弁15a及び1個の経路内圧調整弁15bが設けられている。

0040

竪型炉の通常の操業時は、経路内圧調整弁15bは閉じられていて、30,000〜40、000Nm3/hrの大量の排ガスに対して、3個の炉頂圧調整弁15aの開度を適宜調整して、炉頂圧を調整する。通常は、炉頂圧が0となるように、3個の炉頂圧調整弁15aの開度を調整する。

0041

竪型炉の操業を休止又は停止した時も、引き続き、ガス吸引除塵機9を吸引する吸引装置を運転し、3個の炉頂圧調整弁15aを、全て閉じ、経路内圧調整弁15bの開度を調整する。

0042

操業の休止又は停止と同時に、遮断弁7が作動し、窒素供給管11から排ガス管6内へ、1,300Nm3/hrの窒素の供給が開始される。1,300Nm3/hrの窒素の送給に対し、大量の排ガス量圧力調整を行う炉頂圧調整弁15aでは、圧力調整が不能なため、排ガス管6への窒素の供給、3個の炉頂圧調整弁15aの全閉、及び、1,300Nm3/hrの窒素の送給量に適応した小径の経路内圧調整弁15bの開度調整で、ミスト分離機10内に大きな正圧が発生し、ミスト分離機10より上流側の排ガス経路内のガス圧が正圧に保持される。

0043

排ガス経路内のガス圧を高くし過ぎると、逆に、残留排ガスが外部に漏れでることになるので、上記ガス圧は、残留排ガスが外部に漏れでない範囲とする。

0044

排ガス経路内のガス圧が正圧に保持された状態で、窒素で可燃成分が希釈された残留排ガスは、経路内圧調整弁15bを通過し、燃焼放散塔1に繋がる排ガス管6に流入するが、流入量は、必然的に、通常の操業時の流量に比べ少ないので、燃焼放散塔1の主開閉弁4を閉じ、バイパス管3のバイパス開閉弁を開け、上記残留排ガスを、バイパス管3経由で、燃焼放散塔1の出口から放散する。

0045

ここで、図4に、本発明を適用した時の排ガス経路におけるガス圧分布の一例を示す。

0046

図4中のP1〜P2は、図3中のP1〜P2に対応する。P2は、ミスト分離機の位置であり、本発明では、ミスト分離機頂部に配置した調整弁の開度を調整し、ここで、高い正圧を形成して、ミスト分離機より上流側の排ガス経路内のガス圧を、正圧に維持する。

0047

図4に示すように、ミスト分離機(P2)で形成する圧が低いと、冷却機(P1)の内部で、正圧を維持することができず、冷却機内に空気が侵入することになる。

0048

冷却機8の位置P1でも正圧状態が維持されているので、排ガス処理機器を含む排ガス経路内のガス圧が正圧に保持されていることが解る。

0049

残留排ガスを、燃焼放散塔1から放散する時、当然に、ガス圧は、大気圧となっているが、この時、残留排ガス中の可燃成分(COとH2)による逆火を防ぐため、残留排ガス放散時のガス流速を、CO及びH2の逆火速度を超える流速とすることが重要である。

0050

本発明では、残留排ガス放散時のガス流速を、CO及びH2の逆火速度を超える流速とするので、大掛かりな水封装置を燃焼放散塔に備える必要がない。

0051

逆火を、より確実に防ぐためには、残留排ガス放散時のガス流速を、5m/秒以上とすることが好ましい。

0052

残留排ガス放散時のガス流速を上げることは、逆火を防ぐ点で好ましいが、あまり上げすぎると、炎が吹き消えることがあるので、12m/秒以下が好ましい。

0053

次に、本発明の実施例について説明するが、実施例の条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。

0054

(実施例)
図2に示す排ガス経路において、竪型炉の操業休止時に、遮断弁を作動させ、排ガス管内に、窒素を、1,300Nm3/hr送給するとともに、ミスト分離機の炉頂圧調整弁を閉じ、経路内圧調整弁の開度を適宜調整し、ミスト分離機内のガス圧を、48hPaに保持した。

0055

冷却機内では、5hPaを確保することができ、排ガス処理機器を含むガス経路内への空気の侵入を防ぐことができた。残留排ガスは、バイパス管路経由で、流速8m/秒で、燃焼放散塔の出口から大気中に放散した。

0056

残留排ガスの処理期間中、継続して、ガス経路内のガス圧を正圧に維持し、可燃成分の逆火速度を超える流速で燃焼放散塔から放散することができ、逆火は、発生しなかった。

0057

前述したように、本発明によれば、竪型炉の操業が休止又は停止した時、排ガス処理機器を含む排ガス経路内に残留する可燃成分を含む排ガスを、逆火の恐れなく、安全に、大気中に燃焼放散することができる。したがって、本発明は、可燃成分を含む排ガスを放出する炉を操業する二次産業において、利用可能性が大きいものである。

図面の簡単な説明

0058

水封装置を備える、従来の排ガス処理設備を示す図である。
本発明を実施する排ガス経路の一態様を示す図である。
調整弁の開度を調整し、排ガス経路内のガス圧を正圧に保持する態様を示す図である。
本発明を適用した時の排ガス経路におけるガス圧分布を示す図である。

符号の説明

0059

1燃焼放散塔
2水封装置
3バイパス管路
4主開閉弁
5バイバス開閉弁
6排ガス管
7遮断弁
8冷却機
9ガス吸引除塵機
10ミスト分離機
11窒素供給管
12基台
13支持台
14 炎
15a炉頂圧調整弁
15b経路内圧調整弁
X 逆火

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