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技術 電子写真用カラートナー

出願人 株式会社巴川製紙所
発明者 岩木健太郎諏訪義仁青木信之
出願日 2007年8月7日 (13年3ヶ月経過) 出願番号 2007-205054
公開日 2009年2月26日 (11年8ヶ月経過) 公開番号 2009-042343
状態 特許登録済
技術分野 電子写真における現像剤 電子写真における現像剤
主要キーワード 廃棄部材 トロピシ 制電性組成物 添加混合物 反応成形 ロングライフ化 オーブン法 ポリエステルアミド共重合体
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2009年2月26日)のものです。
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課題

現像電位、低転写電位でも充分な画像濃度が得られ、かつ地カブリを生じず、ロングライフ化された電子写真用カラートナーを提供する。

解決手段

少なくとも結着樹脂着色剤、ならびに下記(A)成分および(B)成分を主成分とする制電性組成物を含有することを特徴とする電子写真用カラートナー。(A)成分;エーテル結合および/またはエステル結合を含む化合物と、エーテル結合および/またはエステル結合を含む(共)重合体、の中から選ばれた少なくとも1種(B)成分;リチウム塩を、アニオン吸着能を有する成分で処理した化合物

概要

背景

電子写真法においては、種々の方法により電気的潜像を形成し、この静電潜像トナーを付着させて顕像化した上で、紙などの記録媒体転写する方式が一般に採用されている。そこで用いられる現像用トナーは、種々の摩擦帯電法により帯電させて、現像される静電潜像の極性に応じて正又は負の電荷を保有した状態で使用される。
そして、近年においては経済性環境性を考慮したマシン設計が望まれている為、低現像電位、低転写電位でも充分な画像濃度が得られ、かつ地カブリを生じない現像剤をロングライフ化することが求められている。現像剤のロングライフ化はコピー単価の低減に貢献すると共に現像器部材更新サイクルを遅らせることになり、廃棄部材の低減に繋がる。

従来、モノクロトナーにおいてはそのような現像剤を得るために、カーボンブラック種の選定及び添加量、若しくは帯電制御剤外添剤の選定、キャリアの調整等によりトナーの電気抵抗値を制御して帯電量を安定化させてきた。

しかし、カラートナーの場合、色再現都合使用可能な色材が限られており帯電を安定させる手法にカーボンブラックが使用できないので、電気抵抗値の制御が困難で帯電量を十分に安定化させることができなかった。
また、カラートナーは近年の低温定着に対応して離型剤を多く含んでいるので、離型剤のキャリアへの移行、現像器部材への融着により、プリント枚数の増大とともに帯電の安定が損なわれる傾向があることから、ロングライフ化にも十分な対応ができていなかった。
例えば、帯電量を安定化させるためにトナー表面に導電性外添剤を加える方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。しかし、この方法は多量の導電性外添剤をトナー表面に加えなければならず、トナーの流動性の悪化からプリント枚数の増大とともに画像濃度が低下してしまい、ロングライフ化が十分でなかった。さらに導電性外添剤がトナーから分離し記録媒体に転写することで文字シャープさが劣化したり、環境特性が悪化したりするという別の問題もあった。

特開平2−7071号公報

概要

低現像電位、低転写電位でも充分な画像濃度が得られ、かつ地カブリを生じず、ロングライフ化された電子写真用カラートナーを提供する。 少なくとも結着樹脂着色剤、ならびに下記(A)成分および(B)成分を主成分とする制電性組成物を含有することを特徴とする電子写真用カラートナー。(A)成分;エーテル結合および/またはエステル結合を含む化合物と、エーテル結合および/またはエステル結合を含む(共)重合体、の中から選ばれた少なくとも1種(B)成分;リチウム塩を、アニオン吸着能を有する成分で処理した化合物 なし

目的

本発明は、以上のような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とする処は、低現像電位、低転写電位でも充分な画像濃度が得られ、かつ地カブリを生じず、ロングライフ化された電子写真用カラートナーを提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

少なくとも結着樹脂着色剤、ならびに下記(A)成分および(B)成分を主成分とする制電性組成物を含有することを特徴とする電子写真用カラートナー。(A)成分;エーテル結合および/またはエステル結合を含む化合物と、エーテル結合および/またはエステル結合を含む(共)重合体、の中から選ばれた少なくとも1種(B)成分;リチウム塩を、アニオン吸着能を有する成分で処理した化合物

請求項2

前記リチウム塩は、トリフルオロメタンスルホン酸リチウムであることを特徴とする請求項1記載の電子写真用カラートナー。

請求項3

前記結着樹脂100重量部に対して、前記制電性組成物が0.1重量部以上1.5重量部未満含有されていることを特徴とする請求項1記載の電子写真用カラートナー。

請求項4

非磁性成分用トナーであることを特徴とする請求項1記載の電子写真用カラートナー。

請求項5

非磁性一成分用トナーであることを特徴とする請求項1記載の電子写真用カラートナー。

技術分野

0001

本発明は、電子写真法静電記録法等において画像を形成するための電子写真用カラートナーに関する。

背景技術

0002

電子写真法においては、種々の方法により電気的潜像を形成し、この静電潜像トナーを付着させて顕像化した上で、紙などの記録媒体転写する方式が一般に採用されている。そこで用いられる現像用トナーは、種々の摩擦帯電法により帯電させて、現像される静電潜像の極性に応じて正又は負の電荷を保有した状態で使用される。
そして、近年においては経済性環境性を考慮したマシン設計が望まれている為、低現像電位、低転写電位でも充分な画像濃度が得られ、かつ地カブリを生じない現像剤をロングライフ化することが求められている。現像剤のロングライフ化はコピー単価の低減に貢献すると共に現像器部材更新サイクルを遅らせることになり、廃棄部材の低減に繋がる。

0003

従来、モノクロトナーにおいてはそのような現像剤を得るために、カーボンブラック種の選定及び添加量、若しくは帯電制御剤外添剤の選定、キャリアの調整等によりトナーの電気抵抗値を制御して帯電量を安定化させてきた。

0004

しかし、カラートナーの場合、色再現都合使用可能な色材が限られており帯電を安定させる手法にカーボンブラックが使用できないので、電気抵抗値の制御が困難で帯電量を十分に安定化させることができなかった。
また、カラートナーは近年の低温定着に対応して離型剤を多く含んでいるので、離型剤のキャリアへの移行、現像器部材への融着により、プリント枚数の増大とともに帯電の安定が損なわれる傾向があることから、ロングライフ化にも十分な対応ができていなかった。
例えば、帯電量を安定化させるためにトナー表面に導電性外添剤を加える方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。しかし、この方法は多量の導電性外添剤をトナー表面に加えなければならず、トナーの流動性の悪化からプリント枚数の増大とともに画像濃度が低下してしまい、ロングライフ化が十分でなかった。さらに導電性外添剤がトナーから分離し記録媒体に転写することで文字シャープさが劣化したり、環境特性が悪化したりするという別の問題もあった。

0005

特開平2−7071号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、以上のような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とする処は、低現像電位、低転写電位でも充分な画像濃度が得られ、かつ地カブリを生じず、ロングライフ化された電子写真用カラートナーを提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、下記の技術的構成により、上記課題を解決できたものである。

0008

(1)少なくとも結着樹脂着色剤、ならびに下記(A)成分および(B)成分を主成分とする制電性組成物を含有することを特徴とする電子写真用カラートナー。
(A)成分;エーテル結合および/またはエステル結合を含む化合物と、エーテル結合および/またはエステル結合を含む(共)重合体、の中から選ばれた少なくとも1種
(B)成分;リチウム塩を、アニオン吸着能を有する成分で処理した化合物
(2)前記リチウム塩は、トリフルオロメタンスルホン酸リチウムであることを特徴とする前記(1)記載の電子写真用カラートナー。
(3)前記結着樹脂100重量部に対して、前記制電性組成物が0.1重量部以上1.5重量部未満含有されていることを特徴とする前記(1)記載の電子写真用カラートナー。
(4)非磁性成分用トナーであることを特徴とする前記(1)記載の電子写真用カラートナー。
(5)非磁性一成分用トナーであることを特徴とする前記(1)記載の電子写真用カラートナー。

発明の効果

0009

本発明によれば、低現像電位、低転写電位で充分な画像濃度が得られ、かつ地カブリを生じず、ロングライフ化された電子写真用カラートナーを提供することができる。
また、導電性外添剤の助けを借りることなくトナーの電気抵抗値を調整することができるので、文字のシャープさが劣化することのない電子写真用カラートナーを提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0010

次に、本発明の電子写真用カラートナー(以下、トナーと称する)を構成する材料を詳述する。
(制電性組成物)
[(A)成分]
本発明に用いられる(A)成分は、エーテル結合および/またはエステル結合を含む化合物と、エーテル結合および/またはエステル結合を含む(共)重合体の中から選ばれた少なくとも1種である。
上記(A)成分は、本発明の組成物において、金属塩溶解性解離定性の上昇に効果がある。

0011

このうち、本発明において使用するエーテル結合および/またはエステル結合を含む化合物としては、一般式−{O(AO)n}−基(Aは炭素数2〜4のアルキレン基、nは1〜7の整数を示す)で表される基を有する有機化合物が挙げられる。
本発明の(A)成分に用いられる有機化合物は、例えば、分岐脂肪族アルコールモルに、炭素数2〜4のアルキレンオキシドを1〜7モル付加して得られるヒドロキシル化合物と、二塩基酸とを原料として、一般的なエステル化合物の製造方法によって製造することができる。
ここで、上記ヒドロキシル化合物の例としては、プロパノール1モルにエチレンオキシド1〜7モル、プロピレンオキシド1〜4モル、またはブチレンオキシド1〜3モル、ブタノール1モルにエチレンオキシド1〜6モルまたはプロピレンオキシド1〜3モル、ヘキサノール1モルにエチレンオキシド1〜2モル、ペンタノール1モルにエチレンオキシド1〜5モル、プロピレンオキシド1〜3モル、またはブチレンオキシド1〜2モル、オクタノール1モルにエチレンオキシド1〜5モル、プロピレンオキシド1〜3モル、またはブチレンオキシド1〜3モル、ノナノール1モルにエチレンオキシド1〜4モル、プロピレンオキシド1〜2モル、またはブチレンオキシド1〜2モルを、それぞれ付加させたヒドロキシル化合物が挙げられる。
なお、これらのヒドロキシル化合物の中で、ブタノール1モルにエチレンオキシド2モルを付加させた2−(2−ブトキシエトキシエタノール、ブタノール1モルにエチレンオキシド1モルを付加させた2−ブトキシエタノール加工性とのバランスによい。

0012

また、上記二塩基酸としては、アジピン酸セバシン酸フタル酸コハク酸などのカルボン酸、およびこれらのカルボン酸無水物などが挙げられる。

0013

本発明に使用される有機化合物として、好ましくは、ビス〔2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアジペートまたはビス(2−ブトキシエチル)フタレートなどが挙げられる。

0014

また、本発明の(A)成分として使用される化合物には、エーテル結合および/またはエステル結合を含む重合性モノマープレポリマーまたはオリゴマーも挙げられる。
具体的には、エチレングリコールジ(メタアクリレートジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレートなどのポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートおよびポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどの重合性モノマー、プレポリマーまたはオリゴマーなどが挙げられる。
また、ポリプロピレングリコール、ポリマーポリオールポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテル系ポリオールアジペート系ポリオール、フタレート系ポリオールポリカプロラクタム系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオールなどのポリエステル系ポリオールポリブタジエンポリオールアクリルポリオールなどを挙げることができる。
本発明において、(A)成分として使用されるエーテル結合および/またはエステル結合を含む化合物は、そのまま、または溶媒に溶解した溶液として使用することができる。

0015

また、本発明において(A)成分として用いられるエーテル結合および/またはエステル結合を含む(共)重合体としては、例えば、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシテトラメチレンエチレンオキサイドプロピレンオキサイド共重合体などのポリアルキレンオキサイド樹脂ポリエーテルセグメントを有するポリエチレングリコール−ポリアミド共重合体、ポリエチレングリコール−メタクリレート共重合体ポリエチレングリコール系ポリエステルアミド共重合体、ポリエチレングリコール系ポリエステルエラストマーなどのポリエーテルエステルアミドポリエステル樹脂、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールなどのセグメントを有するポリウレタン樹脂などが挙げられる。
好ましくはポリアルキレンオキサイド樹脂、ポリエーテルエステルアミド樹脂、ポリウレタン樹脂である。

0016

[(B)成分]
(B)成分は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩類をアニオン吸着能を有する成分でアニオン吸着処理して得られる化合物である。
本発明の(B)成分に用いられる金属塩類は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属カチオンおよびイオン解離可能なアニオンから構成される。
アルカリ金属またはアルカリ土類金属としては、例えば、Li,Na,K,Mg,Caなどが挙げられる。
カチオンとして好ましくは、イオン半径が小さいLi+,Na+,K+、特に好ましくは、リチウムイオン(Li+)である。

0017

また、上記金属塩類のアルカリ金属またはアルカリ土類金属カチオンに対応するアニオンとしては、例えば、Cl−,Br−,F−,I−,NO3−,SCN−,ClO4−,CF3SO3−,BF4−,(CF3SO2)2N−,(CF3SO2)3C−などが挙げられる。
好ましくは、ClO4−,CF3SO3−,(CF3SO2)2N−,(CF3SO2)3C−であり、さらに好ましくはCF3SO3−,(CF3SO2)2N−,(CF3SO2)3C−である。

0018

上記カチオンおよびアニオンによって構成されている金属塩類は数多くあるが、中でも、過塩素酸リチウムLiClO4、過塩素酸ナトリウムNaClO4、過塩素酸マグネシウムMg(ClO4)2、過塩素酸カリウムKClO4、トリフルオロメタンスルホン酸リチウムLiCF3SO3、ビス(トリフルオロメタンスルホニルイミドリチウムLi(CF3SO2)2N、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドカリウムK(CF3SO2)2N、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドナトリウムNa(CF3SO2)2N、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドリチウムLi(CF3SO2)3C、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドナトリウムNa(CF3SO2)3Cが好ましい。
中でも、過塩素酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウムおよびトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドリチウムがさらに好ましい。
特に、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウムおよびトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドリチウムが好ましく、これらを少量添加するだけで、電気抵抗値が低くなるので、上記効果が一層発揮されることになる。

0019

本発明で用いられる(B)成分は、これらの金属塩類の少なくとも1種をアニオン吸着能を有する成分でアニオン吸着処理して得られる。

0020

上記アニオン吸着能を有する成分としては、MgとAlを主成分とする合成ハイドロタルサイト、Mg−Al系、Sb系やCa系などの無機イオン交換体やアニオンを連鎖中に固定するイオン席を有する(共)重合体などの公知の化合物が有用である。
具体的には、合成ハイドロタルサイト〔協和化学工業(株)製、商品キョーワードKW‐2000、キョーワードKW‐1000〕、合成吸着剤〔富田製薬(株)製、商品名キューファイン2000〕、アニオン交換イオン交換樹脂〔日本錬水(株)製、商品名ダイアノンDCA11〕などが挙げられる。

0021

アニオン吸着能を有する成分の添加量は、金属塩類1当量に対して0.01〜5.0当量、好ましくは0.05〜2.0当量である。
当該添加量が0.01当量未満であると、アニオン吸着量が不充分である。一方、当該添加量が5.0当量を超えると、制電効果飽和値に達する場合があり経済的に不利となる。

0022

アニオン吸着能を有する成分としてアニオン交換性イオン交換樹脂を使用する場合、該イオン交換樹脂から水酸イオンが放出されるので、水酸イオンを捕捉する化合物であるカルボン酸化合物などを添加して、中和し、水酸イオンを除去する必要がある。
なお、アニオン吸着能を有する成分は、(A)成分が液体である場合は、ろ別などによって除去してもよいが、そのまま制電性組成物中に含有されてもよい。
本発明において、上記金属塩類をアニオン吸着能を有する成分で処理する方法は、下記(1)〜(7)などいずれの方法であってもよい。

0023

(1)エーテル結合および/またはエステル結合を含む化合物またはその溶液に、金属塩類を溶解させたのちアニオン吸着能を有する成分で処理する方法。
(2)エーテル結合および/またはエステル結合を含む化合物またはその溶液に、金属塩類とアニオン吸着能を有する成分とを同時に添加して処理する方法。
(3)エーテル結合および/またはエステル結合を含む化合物またはその溶液に、アニオン吸着能を有する成分を予め添加したのち、金属塩類を溶解させながら処理する方法。
(4)エーテル結合および/またはエステル結合を含む(共)重合体に、金属塩類を添加したのち、アニオン吸着能を有する成分を添加して処理する方法。
(5)エーテル結合および/またはエステル結合を含む(共)重合体に、金属塩類とアニオン吸着能を有する成分とを同時に添加して処理する方法。
(6)金属塩類を添加した、エーテル結合および/またはエステル結合を含む(共)重合体を適当な溶剤に溶かした後、アニオン吸着能を有する成分を添加して処理する方法。
(7)エーテル結合および/またはエステル結合を含む(共)重合体に、アニオン吸着能を有する成分を予め添加したのち、金属塩類を溶解させながら処理する方法。

0024

本発明の制電性組成物は、例えば、以下のようにして製造される。
先ず、エーテル結合および/またはエステル結合を含む化合物またはその溶液からなる(A)成分に、アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩類を溶解させ混合物を得る。
上記金属塩類は、エーテル結合および/またはエステル結合を含む化合物および金属塩類全体の、好ましくは0.1〜80重量%、さらに好ましくは0.5〜50重量%の割合になるように溶解する。
また、(A)成分がエーテル結合および/またはエステル結合を含む(共)重合体である場合、アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩類を、エーテル結合および/またはエステル結合を含む(共)重合体および金属塩類全体の、好ましくは0.1〜50重量%、さらに好ましくは0.5〜30重量%の割合になるように均一に添加混合し混合物を得る。必要に応じて、加熱溶解させ混合する。
金属塩量が上記範囲未満であると充分な制電効果が得られず、一方、上記範囲を超えても制電効果はほとんど向上せず経済的に不利である。

0025

次に、上記混合物に、アニオン吸着能を有する成分を添加してアニオン吸着処理することにより、本発明の制電性組成物を得る。
アニオン吸着処理条件は、混合物が上記(共)重合体を含まない場合、通常、温度20〜100℃、時間10〜120分、好ましくは、温度30〜90℃、時間20〜90分である。
混合物が上記(共)重合体を含む場合、(共)重合体により異なるが、通常、温度−20〜200℃、時間1〜60分、好ましくは、温度−10〜180℃、時間3〜30分である。
上記範囲外であるとアニオン吸着能が充分発揮されない場合があり、また、重合体が分解する場合があり好ましくない。

0026

[その他の成分]
本発明の制電性組成物は、さらにその他の成分として熱可塑性樹脂未加硫ゴムまたは熱可塑性エラストマーの群から選ばれた少なくとも1種を含有するものであってもよい。
上記熱可塑性樹脂としては、上記エーテル結合および/またはエステル結合を含む(共)重合体に該当するものも含め、下記の樹脂が使用できる。
すなわち、ポリオレフィン系樹脂ポリエチレンポリプロピレンポリブテンEVA樹脂EVOH樹脂など)、ポリスチレン系樹脂ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、AXS樹脂など)、ポリアミド樹脂ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン12など)、ポリアセタール樹脂飽和ポリエステルポリエチレンテレフタレートポリブチレンテレフタレートポリ2,4−シクロキシルジメチレンテレフタレート全芳香族ポリエステルなど)、ポリアクリロニトリル樹脂ポリカーボネート樹脂アクリル樹脂塩化ビニル系樹脂塩化ビニル樹脂塩化ビニリデン樹脂など)、フッ素樹脂ポリビニルフルオライドテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合樹脂、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂など)、液晶ポリエステルポリアクリレートポリスルホンポリフェニレンエーテル不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリールフタレート樹脂、ポリイミドシリコーン樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。
好ましくは、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂である。
これらの樹脂は、単独でも、二種以上を組み合わせても使用できる。

0027

上記未加硫ゴムとしては、下記のゴムが使用できる。
すなわち、天然ゴムイソプレンゴムブタジエンゴムスチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴムエチレン−プロピレンゴム(EPM、EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、エピクロロヒドリンゴム(CO、ECO)、塩素化ポリエチレンシリコーンゴム、フッ化ゴム、ウレタンゴムなどが挙げられる。
これらのゴムは単独でも、二種以上を組み合わせても使用できる。

0028

上記熱可塑性エラストマーとしては、上記(A)成分に該当するものも含め、下記のエラストマーが使用できる。
すなわち、ポリアミド系エラストマーTPAE)、ポリエーテルポリエステル熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPEE)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)(具体例としては、スチレン−エチレンブテンスチレン共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン・エチレン・プロピレン−スチレン共重合体(SEEPS)、スチレン−ブタジエンブチレン−スチレン共重合体(部分水添スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、SBBS))などが挙げられる。
また、その他の成分としては、上記熱可塑性樹脂、未加硫ゴムおよび熱可塑性エラストマーを適宜組み合わせて使用してもよい。

0029

上記例示のその他の成分、すなわち、熱可塑性樹脂、未加硫ゴムおよび熱可塑性エラストマーの群から選ばれた少なくとも1種を含む制電性組成物を得るには、その他の成分100重量部に対し、(A)成分および(B)成分を合計0.01重量部以上50.0重量部以下、好ましくは0.05重量部以上30.0重量部以下含まれるように配合する。
(A)成分および(B)成分の合計が、0.01重量部未満であると電気特性が不充分である。一方、50.0重量部を超えると電気特性は良好であるが粘度が著しく低下し、成形加工性の低下を招く。

0030

上記(A)成分、(B)成分およびその他の成分の配合方法は、特に制限なく、公知の手法を用いることができる。
例えば、ヘンシェルミキサーリボンブレンダースーパーミキサータンブラーなどでドライブレンドを行うこともできる。
また、単軸または二軸押出機バンバリーミキサープラストミル、コ・ニーダーロールなどで溶融混合を行ってもよい。
必要に応じて、窒素などの不活性ガス雰囲気下で行うこともできる。

0031

本発明の制電性組成物には、さらに酸化防止剤熱安定剤紫外線吸収剤難燃剤難燃助剤、着色剤、顔料抗菌抗カビ剤耐光剤可塑剤粘着付与剤分散剤消泡剤硬化触媒硬化剤、レべリング剤カップリング剤フィラー加硫剤加硫促進剤有機過酸化物架橋助剤などの公知の添加剤を必要に応じて添加することができる。

0032

上記製法によって得られた本発明の制電性組成物は、圧縮成形トランスファー成形押出成形吹込成形カレンダー加工、注形、ペースト加工、粉末化反応成形熱成形ブロー成形回転成形真空成形キャスト成形ガスアシスト成形などの成形方法によって成形することができる。
本発明の制電性組成物において、(A)成分としてエーテル結合および/またはエステル結合を含む重合性モノマー、プレポリマー、またはオリゴマーを使用した場合、光重合開始剤を添加することにより光硬化により成形品を得ることもできる(注型成形法)。

0033

使用する光開始剤としては、公知のものが使用でき、例えば、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェニルベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルベンジルジメチルケタールジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドカンファーキノンアントラキノンベンジルフェニルメチルグリオキシレートなどが挙げられる。
また、(A)成分として、上記ポリオール類などを使用した場合、アミン類界面活性剤と共にジイソシアネート化合物を使用して、反応成形することにより、ポリウレタンフォーム成形品を得ることもできる。

0034

使用するアミン類としては、公知のものが使用でき、例えば、トリエチレンジラウレート、N−アルキルモルホリン、N−アルキルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセン−7、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N’−ジメタノールアミン、N,N’−ジエタノールアミンなどが挙げられる。
使用する界面活性剤としては、公知のものが使用でき、例えば、シリコーン系界面活性剤(東レシリコーン(株)製、商品名SH−193,U.C.C.(株)製、商品名L−520)などが挙げられる。

0036

本発明のトナー中における上記制電性組成物の配合量は、結着樹脂100重量部に対して0.1重量部以上1.5重量部未満であることが好ましい。

0037

(結着樹脂)
本発明に用いる結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレンなどのスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのモノオレフィン類酢酸ビニルプロピオン酸ビニル安息香酸ビニル酪酸ビニルなどのビニルエステル類アクリル酸メチルアクリル酸エチルアクリル酸ブチルアクリル酸オクチル、アクリル酸ドデシルアクリル酸フェニルメタクリル酸メチルメタクリル酸エチルメタクリル酸ブチルメタクリル酸ドデシル、などのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類ビニルメチルエーテルビニルエチルエーテルビニルブチルエーテルなどのビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類シクロブテンシクロペンテンシクロヘキセンシクロペンタジエンシクロヘキサジエンノルボルネンジシクロペンタジエンなどの二重結合を有する環状オレフィン類、などの単独重合体および共重合体を例示することができる。
また、マレイン酸フマル酸、フタル酸などのカルボン酸と、ビスフェノールA(EO/PO付加物を含む)、エチレングリコールなどのアルコールから生成されるポリエステル樹脂を例示することができる。
これらの中でも、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂、エチレン−ノルボルネンなどの環状オレフィン共重合樹脂、ポリエステル樹脂が好ましく用いられる。
特に耐久性の観点からポリエステル樹脂が好ましく用いられる。
本発明の結着樹脂の量は、非磁性トナーの場合トナー100重量部中に80〜95重量部であることが好ましい。

0038

(着色剤)
次に、着色剤について説明する。
イエロー着色剤としては、顔料系としては、縮合アゾ化合物イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体メチン化合物アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。
具体的には、C.I.PigmentYellow3、7、10、12、13、14、15、17、23、24、60、62、73、74、75、83、93、94、95、99、100、101、104、108、109、110、111、117、122、123、128、129、138、139、147、148、150、155、166、168、169、177、179、180、181、183、185、191:1、191、192、193、199が好適に用いられる。
染料系としては、例えば、C.l.solventYellow33、56、79、82、93、112、162、163、C.I.disperseYellow42.64.201.211が挙げられる。

0039

マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が用いられる。
具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、238、254、269、C.I.ピグメントバイオレッド19が特に好ましい。

0040

シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等が利用できる。
具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66が特に好適に利用される。

0041

着色剤の添加量としては、結着樹脂100重量部に対して2〜20重量部、好ましくは2〜15重量部、さらにはトナー像の好適なOHPフィルム透過性を考慮すると12重量部未満の範囲で使用されるのが好ましく、通常3〜9重量部であるのが最も好適である。

0042

(帯電制御剤)
また、本発明には必要に応じて帯電制御剤を添加することが出来る。
添加する場合、正荷電性帯電制御剤としては、例えばニグロシン系染料、4級アンモニウム塩系化合物、トリフェニルメタン系化合物イミダゾール系化合物ポリアミン樹脂などがある。
負荷電性帯電制御剤としては、Cr、Co、Al、Fe等の金属含有アゾ系染料サリチル酸金属化合物アルキルサリチル酸金属化合物、カーリックスアレーン化合物ホウ素錯体高分子タイプ帯電制御剤などがある。
添加量は、結着樹脂100重量部に対して0.05〜10重量部程度が好ましい。

0043

(離型剤)
また、本発明を構成するトナーには、必要に応じて離型剤が添加される。
トナー中に分散される離型剤としては、具体的にはパラフィンワックスポリオレフィンワックスフィシャートロピシワックスエステル系ワックス芳香族基を有する変性ワックス脂環基を有する炭化水素化合物天然ワックス、炭素数12以上の長鎖炭化水素鎖を有する長鎖カルボン酸脂肪酸金属塩脂肪酸アミド脂肪酸ビスアミド等を例示し得る。
これらの離型剤は、単独であるいは複数種組み合わせて使用することができる、結着樹脂に添加する離型剤の添加量は、結着樹脂100重量部に対して30重量部未満、好ましくは2〜20重量部が好適である。

0044

次に、本発明のトナーの製造方法について説明する。
結着樹脂、着色剤、制電性組成物、必要に応じて帯電制御剤、離型剤などを所定量秤量して混合し、混合物を得る。
混合装置の一例としては、ダブルコーン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー等がある。

0045

次に、混合物を熱溶融混練し、結着樹脂に着色剤、離型剤、制電性組成物、帯電制御剤などを均一に分散させ、混練物を得る。
混練工程にはバッチ式(例えば、加圧ニーダーバンバリィミキサー等)または連続式の熱溶融混練機を用いる。1軸または2軸の連続式押出機としては、例えば、神戸製鋼所社製KTK型2軸押出機、東機械社製TEM型2軸押出機、ケイ・シー・ケイ社製2軸押出機、池鉄工社製PCM型2軸押出機、製作所社製2軸押出機、ブス社製コ・ニーダー等が使用可能である。また、オープンロール方式の混練装置も使用可能である。

0046

そして、混練物を冷却する。
冷却工程は、混練後の原材料を2本ロール、ダブルスチールベルト等で圧延し、空冷水冷等で冷却する方法等が用いられる。

0047

次いで、冷却された混練物を粉砕する。
粉砕工程では、クラッシャーハンマーミルフェザーミル等で粗粉砕し、ジェットミル高速ローター回転式ミル、粒子間衝突式ミル等で微粉砕し、段階的に所定トナー粒度まで粉砕する。

0048

次に分級工程で、慣性分級方式のエルボージェット遠心力分級方式のミクロプレクス、DSセパレーター、その他乾式気流分級機等でトナーを分級し、所定の粒径分級トナーを得る。
分級工程で発生した粗粉は粉砕工程に戻し、また発生した微粉添加混合物の混練工程に戻して再利用してもよい。

0049

その後、分級トナーに外添剤を付着させる場合には、外添工程を行う。
分級トナーと各種外添剤を所定量配合して、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の粉体せん断力を与える高速攪拌機などで攪拌・混合する。
この際、外添機内部で発熱があり、凝集物を生成し易くなるので外添機の容器部周囲を水で冷却するなどの手段で温度調整をする方が好ましく、更には外添機容器内部の材料温度は樹脂のガラス転移温度より約10℃低めの管理温度以下が好適である。

0050

外添剤としては無機または有機の各種外添剤を使用することができるが、特にトナーの流動性向上凝集性抑制を図る為にシリカ酸化チタンアルミナ酸化亜鉛酸化マグネシウム等の無機微粉末が好適である。
外添剤の混合量は、使用する外添剤及びトナー粒子平均粒径粒度分布などにより異なるが、所望するトナー流動性を得る量を適宜選択できる。一般的にはトナー粒子100重量部に対して0.05〜10重量部、更には0.1〜8重量部が好適である。
混合量が0.05重量部未満では流動性改善効果が少なく、高温での貯蔵安定性能が悪く、また混合量が10重量部より多いと一部遊離した外添剤により感光体フィルミングを発生したり、現像槽内部に堆積して現像剤の帯電機能劣化等の障害を引き起こしたりして好ましくない。
また、外添剤は高湿環境下での安定性面より、無機微粉末の場合にはシランカップリングなどの処理剤疎水化処理されたものがより好ましく、更に、帯電性を考慮する場合には負荷電性を付与する処理剤としてはジメチルジクロルシランモノオクチルトリクロルシランヘキサメチルジシラザンシリコーンオイルなど、正荷電性を付与する処理剤としてはアミノシランなどを使用すればよい。

0051

さらに又、本発明のトナーには、外添剤として帯電助剤研磨剤などの目的で、流動性改善用以外の酸化チタン、導電性チタン、アルミナ、アクリルビーズシリコーンビーズ、ポリエチレンビーズなどの微粉末を適量混合してもよく、その混合量はトナー100重量部に対して0.005〜10重量部が好ましい。

0052

本発明のトナーは、上述の方法により得られ、体積平均粒径は3μm〜10μmが好ましく、さらに好ましくは5μm〜8μmである。体積平均粒径が3μm未満では、2μm未満の超微粉が多くなるので、カブリ、画像濃度低下、感光体での黒点やフィルミングの発生、現像スリーブ層厚規制ブレードでの融着の発生、等を引き起こす。一方10μmを超えると解像度が低下し、高画質画像が得られない。

0053

なお、本願で体積平均粒径は、コールターカウンターTA−II型コールター社製)を用い、100μmのアパチャーチューブ粒径別相対重量分布を測定することにより求める。

0054

また、本発明のトナーの円形度は0.80〜0.98であって、好ましくは0.90〜0.96である。円形度が0.80未満では流動性が劣るため帯電量が不足して画像濃度の低下をもたらし、0.98を超えると帯電量が過剰となりトナー消費量が増大する。
なお、円形度は、
円形度=π・(粒子像面積と等しい円の直径)/(粒子像の周囲長
で表されるもので、フロー式粒子像分析装置(Sysmex社製、商品名:FPIA−2000により求めるものである。

0055

本発明により得られるトナーは種々の定着方法,例えば所謂オイルレスおよびオイル塗布熱ロール法フラツシユ法、オーブン法圧力定着法などに用いることができる。
そして、非磁性一成分トナー、非磁性二成分用トナー等として使用できる。
成分現像方式におけるキャリアとしては、例えば、ニッケルコバルト酸化鉄フェライトマグネタイト、鉄、ガラスビーズなどが使用できる。これらのキャリアは、単独で、または2種以上組み合わせて使用してもよい。キャリアとしては、その平均粒子径が20〜150μmであるものが好ましい。また、キャリアの表面は、フッ素系樹脂アクリル系樹脂シリコーン系樹脂などの被覆剤被覆されていていてもよい。また、磁性体を結着樹脂中に分散したものでもよい。
本発明のトナーを非磁性一成分現像方式に使用した場合には、多数枚印字時のトナーの帯電量抑制に効果を発揮し、それによって地カブリ現象の低減を図ることができて好ましい。
また、非磁性二成分現像方式に使用した場合には、トナーの帯電量抑制に効果を発揮することでトナーがキャリアに静電固着しにくくなり、現像剤のロングライフ化を図ることができて好ましい。
また、本発明に用いる制電性組成物は淡色である。したがって、本発明のトナーは着色が容易でありカラートナーとして用いるのに好適である。

0056

以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。

0057

以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

0058

[実施例1]
(制電性組成物の製造)
(A)成分の有機化合物としてのビス〔2−(2−ブトキシエトキシ)エチル〕アジペート(三光化学工業社製)100部(70℃)に、(B)成分としてのトリフルオロメタンスルホン酸リチウムLiCF3SO3(森田化学工業社製)を10重量%となるように添加して溶解させた。
次いで、この溶液を60℃に設定した後、アニオン吸着能を有する成分としての合成ハイドロタルサイト(協和化学工業社製商品名:「キョーワードKW−2000」)を2重量%となるように添加して、60℃で60分間攪拌した。
この溶液を瀘別し、透明な液体からなる制電性組成物(X)を得た。
得られた制電性組成物(X)の体積固有抵抗値は、4.1×106Ω・cmであった。
なお、液体の体積固有抵抗値は、デジタルマルチメーターTR6865(アドバンテスト(株)製)を用いて、印加電圧ボルトで測定した。

0059

(トナーの製造)
次に、下記配合物をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製、商品名:「ヘンシェルミキサー20L」)を使用し、5分間、2000rpmで均一に混合した後、二軸混練押出機(池貝社製、商品名:「PCM−30」)で回転数150rpm、吐出量3.5kg/hrの条件で溶融混練し、混練物を2本ロールで圧延して放置冷却した。
・結着樹脂;ポリエステル樹脂100重量部
(三菱レイヨン社製 Mw25000、Mn5000、Tg(ショルダー)60℃)
・着色剤;マゼンタ顔料5重量部
(大日精化工業社製 商品名:「ピグメント57−1」)
・帯電制御剤;ホウ素錯体粒子1.5重量部
(日本カーリット社製 商品名:「LR—147」)
・制電性組成物(X) 0.25重量部
・離型剤;ワックス5重量部
(加洋行社製 商品名:「カルナウバ2号粉末」)

0060

次いで冷却された混練物をハンマーミルで粗粉砕し、ジェットミル(ホソカワミクロン社製、商品名:「200APG」)で微粉砕した。
そして、乾式気流分級機(ホソカワミクロン社製、商品名:「100ATP」)で分級して、体積平均粒径7.1μm、円形度0.925の分級トナーを得た。

0061

次に、前記分級トナー100重量部に対し、下記のシリカ、樹脂微粉末および酸化チタンからなる外添剤を加えて10Lヘンシェルミキサーで回転数2500rpmで5分混合してトナーを得た(外添工程)。
・シリカ 0.2重量部
クラリアントジャパン社製、平均一次粒子径17.5nm、比表面積140m2/g)
・樹脂微粉末 0.3重量部
(AUSIMNT社製、商品名:HYLAR461)
・酸化チタン 0.5重量部
(日本アエロジル社製、一次粒子径10nm、BET比表面積65±10、処理剤オクチルシラン
その後、得られたトナー7.5重量部と、平均粒径40μmのフェライトキャリア(関東電化工業社製)92.5重量部とを混合し、マゼンタ現像剤を得た。
さらに、上記マゼンタ顔料をシアン顔料(大日精化工業社製 商品名:「ECB301」)、イエロー顔料(山陽色素社製 商品名:「Fast Yellow74−16」)に代えて上記と同様にしてシアン現像剤イエロー現像剤を得た。
以上により、実施例1の非磁性二成分現像剤を作製した。

0062

[実施例2]
実施例2では、制電性組成物(X)の配合量を0.1重量部としたことを除き、実施例1と同様にして実施例2の非磁性二成分現像剤を得た。

0063

[実施例3]
実施例3では、制電性組成物(X)の配合量を1.0重量部とし、かつ結着樹脂をエチレン−ノルボルネン共重合樹脂(ティコナ社製 Mw78000、Mn6500、Tg58℃)としたこと除き、実施例1と同様にして実施例3の非磁性二成分現像剤を得た。
[比較例1]
比較例1では、制電性組成物を配合しなかったことを除き、実施例1と同様にして比較例1の非磁性二成分現像剤を得た。

0064

[比較例2]
比較例2では、制電性組成物を配合しなかったことを除き、実施例3と同様にして比較例2の非磁性二成分現像剤を得た。
実施例および比較例の主な条件を表1に示した。

0065

0066

(電気抵抗値)
実施例および比較例のトナーを、200kgf/cm2の圧力で径が2.5cmで厚みが5.0mmになるように成形し、測定した。結果を表2に示す。

0067

実施例および比較例の二成分現像剤をカートリッジ充填し、二成分現像方式の複写機で、印字率4%、プリントスピード:35ページ/分として、低現像電位、低転写電位条件(現像電圧:−250V、一次転写電圧:800V)で50000枚までの耐刷試験を実施した。
そして、1000枚プリント時と50000枚プリント時に、文字のシャープさ、画像濃度、カブリについて評価した。

0068

(文字のシャープさ)
文字のシャープさは目視で評価した。
○:文字周辺にトナーの飛散がない、または極僅かの飛散がある、△:文字周辺にトナーの飛散がある、×:文字周辺にトナーの飛散が非常に多く、文字がにじんで見える。

0069

(画像濃度)
画像濃度は分光濃度計(X−Rite社製、商品名:X−Rite 939)を使用して測定した。
○:画像濃度1.1以上、△:1.0以上1.1未満、×:1.0未満

0070

(カブリ)
カブリは白色度計(日本電色工業社製、商品名:ColerMeter2000)を用い、プリント後非画像部の白色度と、プリント前の白色度との差をカブリの値とした。
○:カブリ0.75未満、△:0.75以上1.0未満、×:1.0以上
結果を表2に示す。

0071

0072

表2に示されるように、実施例1では、電気抵抗値が3.0×1010Ω・cmと比較的低かった。文字のシャープさ、画像濃度、カブリについては、プリント枚数に関係なくいずれも良好であった。
実施例2では、電気抵抗値が5.1×1010Ω・cmと若干高かった。しかしながら、文字のシャープさ、画像濃度、カブリについては、プリント枚数に関係なくいずれも実用上問題なかった。
実施例3では、電気抵抗値が5.9×1010Ω・cmと若干高かった。しかしながら、文字のシャープさ、画像濃度、カブリについては、プリント枚数に関係なくいずれも実用上問題なかった。
実施例1〜3では、樹脂由来高電気抵抗値を制電性組成物が抑えることにより、各特性が耐刷試験を通して良好に保たれていた。
これに対し、比較例1では、電気抵抗値が9.5×1010Ω・cmと高かった。そして、文字のシャープさ、画像濃度、カブリについては、プリント枚数の増大とともに評価が低下した。特に、画像濃度は50000枚プリント時には1.0未満となり実用上大きな問題があった。
また、比較例2では、電気抵抗値が30.1×1010Ω・cmとかなり高かった。そして、文字のシャープさ、画像濃度、カブリについては、プリント枚数の増大とともに評価が低下した。50000枚プリント時には文字のシャープさ、画像濃度、カブリのいずれも実用上大きな問題があった。
以上のように、本発明によれば、低現像電位、低転写電位で充分な画像濃度が得られ、かつ地カブリを生じず、50000枚プリント時でも実用上問題ない程にロングライフ化された電子写真用カラートナーを提供することができる。
さらに、本発明によれば、導電性外添剤の助けを借りることなくトナーの電気抵抗値を調整することができるので、文字のシャープさが劣化することのない電子写真用カラートナーを提供することができる。

0073

参考までに、実施例および比較例の二成分現像剤をカートリッジに充填し、二成分現像方式の複写機で、印字率4%、プリントスピード:35ページ/分として、高現像電位、高転写電位条件(現像電圧:−400V、一次転写電圧:1500V)で50000枚までの耐刷試験を実施した。
そして、上記と同様に、1000枚プリント時と50000枚プリント時に、文字のシャープさ、画像濃度、カブリについて評価した。
結果を表3に示す。

0074

0075

表3に示されるように、実施例1〜3では、文字のシャープさ、画像濃度、カブリについて、プリント枚数に関係なくいずれも良好であった。
これに対し、比較例1では、文字のシャープさ、画像濃度、カブリについて、プリント枚数の増大とともに評価が低下した。特に、カブリは50000枚プリント時には1.0以上となり実用上大きな問題があった。
また、比較例2では、文字のシャープさ、画像濃度、カブリについて、プリント枚数の増大とともに評価が低下した。50000枚プリント時には文字のシャープさ、画像濃度、カブリのいずれも実用上大きな問題があった。
以上のように、本発明のトナーは、高い現像電位、高い転写電位でも実用上問題なく使用できるので、コピー機等に固有の現像電位、転写電位にかかわらず幅広く用いることができる。

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