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技術 燃料電池用膜電極接合体の解体方法、燃料電池の解体方法

出願人 アイシン精機株式会社トヨタ自動車株式会社
発明者 加藤充明
出願日 2007年7月25日 (12年11ヶ月経過) 出願番号 2007-193654
公開日 2009年2月12日 (11年4ヶ月経過) 公開番号 2009-032458
状態 拒絶査定
技術分野 無消耗性電極 燃料電池(本体)
主要キーワード 体積膨張量 凍結開始温度 粉砕ロール 凍結物質 高分子電解質ポリマー アルコール系溶液 繊維集積体 解体性
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

膜電極接合体解体に有利な燃料電池用膜電極接合体解体方法燃料電池の解体方法を提供する。

解決手段

触媒を含む触媒層3と電解質膜2とが積層されている燃料電池用膜電極接合体1を解体する解体方法である。体積膨張可能な体積膨張材を触媒層3が含む状態で、触媒層3に含まれている体積膨張材を膨張処理により膨張させる。次に、触媒層3において体積膨張した体積膨張材の膨張を解除する。

概要

背景

燃料電池解体に関する技術として、膜電極接合体を構成する電解質膜周縁部とガス拡散層の周縁部との間に剥離補助部材を設け、燃料電池を解体するとき、電解質膜とガス拡散層との機械剥離を促進させる技術が知られている(特許文献1)。

また、含フッ素ポリマー再利用方法に関する技術として、電解質膜、触媒層、ガス拡散層をこの順で積層した膜電極接合体を用意し、膜電極接合体の電解質膜を水で膨潤させる工程と、膨潤した電解質膜を備える膜電極接合体をロール体ロール状に巻き付ける工程と、ロール体に巻き付けられている膜電極接合体をその電解質膜と共に液体窒素凍結させる工程と、その後、凍結状態のまま、膜電極接合体の冷凍硬化した触媒層を粉砕ロール粉砕して粉化させる工程とを実施する技術が知られている(特許文献2)。
特開2006−278070号公報
特開2005−289001号公報

概要

膜電極接合体の解体に有利な燃料電池用膜電極接合体解体方法、燃料電池の解体方法を提供する。触媒を含む触媒層3と電解質膜2とが積層されている燃料電池用膜電極接合体1を解体する解体方法である。体積膨張可能な体積膨張材を触媒層3が含む状態で、触媒層3に含まれている体積膨張材を膨張処理により膨張させる。次に、触媒層3において体積膨張した体積膨張材の膨張を解除する。

目的

産業界においては、膜電極接合体の解体に更に有利な解体方法の開発が要請されている。本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、膜電極接合体の解体に更に有利な燃料電池用膜電極接合体の解体方法、燃料電池の解体方法を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

触媒を含む触媒層電解質膜とが積層されている燃料電池用膜電極接合体解体する解体方法であって、体積膨張可能な体積膨張材を前記触媒層が含む状態で、前記触媒層に含まれている前記体積膨張材を体積膨張させる膨張工程と、前記触媒層において体積膨張した前記体積膨張材の体積膨張を解除または低減させる膨張解除工程とを含む燃料電池用膜電極接合体の解体方法。

請求項2

請求項1において、前記体積膨張材は、凍結可能な液体であり、前記膨張工程は、未凍結状態の前記液体を前記触媒層が含む状態で、前記触媒層に含まれている前記液体を凍結させる凍結工程であり、前記膨張解除工程は、前記触媒層において凍結した前記液体の解凍を進行させる解凍工程である燃料電池用膜電極接合体の解体方法。

請求項3

請求項2において、前記凍結工程は、前記触媒層に含まれている前記液体を凍結させるものの、前記電解質膜における前記液体の凍結率を前記触媒層における前記液体の凍結率よりも抑える燃料電池用膜電極接合体の解体方法。

請求項4

請求項1〜3のうちの一項において、前記膨張工程の前に、前記膜電極接合体の前記触媒層に前記体積膨張材を含浸させて保持させる保持工程を実施する燃料電池用膜電極接合体の解体方法。

請求項5

請求項4において、前記保持工程は、前記膜電極接合体に燃料流体および酸化剤流体を供給して発電させることにより実施される燃料電池用膜電極接合体の解体方法。

請求項6

請求項1〜5のうちの一項において、前記膜電極接合体は、前記電解質膜、前記触媒層、反応流体拡散層をこの順で積層した構造、または、前記電解質膜および前記触媒層を積層した構造を有する燃料電池用膜電極接合体の解体方法。

請求項7

請求項3〜6のうちの一項において、前記膨張解除工程後に、前記反応流体拡散層と前記電解質膜とを互いに分離させる分離工程を実施する燃料電池用膜電極接合体の解体方法。

請求項8

請求項1〜7のうちの一項において、前記膨張解除工程後に、前記触媒層に含まれている前記触媒を回収する燃料電池用膜電極接合体の解体方法。

請求項9

請求項1〜8のうちの一項において、前記膨張解除工程後に、前記電解質を再利用する燃料電池用膜電極接合体の解体方法。

請求項10

電解質膜と触媒を含む触媒層と反応流体拡散層とがこの順で積層されている燃料電池用膜電極接合体と、前記膜電極接合体に積層されたセパレータとを備える燃料電池を解体する解体方法であって、体積膨張可能な体積膨張材を前記触媒層が含む状態で、前記触媒層に含まれている前記体積膨張材を体積膨張させる膨張工程と、前記触媒層において体積膨張した前記体積膨張材の体積膨張を解除または低減させる膨張解除工程とを含む燃料電池の解体方法。

請求項11

請求項10において、前記体積膨張材は凍結可能な液体であり、前記膨張工程は、未凍結状態の液体を前記触媒層が含む状態で、前記触媒層に含まれている前記液体を凍結させる凍結工程であり、前記膨張解除工程は、前記触媒層において凍結した前記液体の解凍を進行させる解凍工程である燃料電池の解体方法。

技術分野

0001

本発明は、燃料電池用膜電極接合体解体方法燃料電池の解体方法に関する。

背景技術

0002

燃料電池の解体に関する技術として、膜電極接合体を構成する電解質膜周縁部とガス拡散層の周縁部との間に剥離補助部材を設け、燃料電池を解体するとき、電解質膜とガス拡散層との機械剥離を促進させる技術が知られている(特許文献1)。

0003

また、含フッ素ポリマー再利用方法に関する技術として、電解質膜、触媒層、ガス拡散層をこの順で積層した膜電極接合体を用意し、膜電極接合体の電解質膜を水で膨潤させる工程と、膨潤した電解質膜を備える膜電極接合体をロール体ロール状に巻き付ける工程と、ロール体に巻き付けられている膜電極接合体をその電解質膜と共に液体窒素凍結させる工程と、その後、凍結状態のまま、膜電極接合体の冷凍硬化した触媒層を粉砕ロール粉砕して粉化させる工程とを実施する技術が知られている(特許文献2)。
特開2006−278070号公報
特開2005−289001号公報

発明が解決しようとする課題

0004

産業界においては、膜電極接合体の解体に更に有利な解体方法の開発が要請されている。本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、膜電極接合体の解体に更に有利な燃料電池用膜電極接合体の解体方法、燃料電池の解体方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0005

第1発明に係る燃料電池用膜電極接合体の解体方法は、触媒を含む触媒層と電解質膜とが積層されている燃料電池用膜電極接合体を解体する解体方法であって、
体積膨張可能な体積膨張材を触媒層が含む状態で、触媒層に含まれている前記体積膨張材を体積膨張させる膨張工程と、触媒層において体積膨張した体積膨張材の体積膨張を解除または低減させる膨張解除工程とを含む。

0006

第2発明に係る燃料電池の解体方法は、電解質膜と触媒を含む触媒層と反応流体拡散層とがこの順で積層されている燃料電池用膜電極接合体と、膜電極接合体に積層されたセパレータとを備える燃料電池を解体する解体方法であって、
体積膨張可能な体積膨張材を触媒層が含む状態で、触媒層に含まれている体積膨張材を体積膨張させる膨張工程と、触媒層において体積膨張した体積膨張材の体積膨張を解除または低減させる膨張解除工程とを含む。

0007

本発明によれば、膨張工程では、触媒層に体積膨張材が含まれている。触媒層に含まれている体積膨張材は、触媒層の内部において体積膨張する。この場合、応力が触媒層に作用し、触媒層の崩壊が内部から進行する。

0008

その後、触媒層に含まれている体積膨張材の体積膨張は、解除されるか低減される。上記した膨張工程と膨張解除工程とを含むサイクル解体サイクルとすると、解体サイクルを少なくとも1回実施することができる。解体サイクルを2回実施しても良いし、3回実施しても良いし、更にそれ以上実施しても良い。

0009

本発明によれば、体積膨張材は、凍結可能な流動体、特に液体であることが好ましい。膨張工程は、未凍結状態の液体を触媒層が含む状態で、触媒層に含まれている液体を凍結させて体積膨張させる凍結工程であることが好ましい。膨張解除工程は、触媒層において凍結した液体の解凍を促進させる解凍工程であることが好ましい。

0010

本発明によれば、膜電極接合体としては、電解質膜、触媒層、反応流体拡散層をこの順で積層した膜電極接合体が挙げられる。または、電解質膜および触媒層を積層した膜電極接合体が挙げられる。この場合、予め反応流体拡散層は膜電極接合体から分離されている。

0011

電解質膜はプロトン伝導膜が好ましく、スルホン酸基等の官能基をもつパーフルオロスルホン酸樹脂等の高分子型でも良いし、ガラス質等の無機材料型でも良いし、高分子および無機材料が共存している共存型でも良い。電解質膜は水等の体積膨張材を含浸可能であることが好ましい。上記した触媒層は、発電反応を促進させる触媒を含むものである。触媒としては白金ロジウムルテニウムパラジウム、金などの貴金属系が例示されるが、これらに限定されるものではない。触媒層は、反応流体を透過させる多孔質性電子伝導性電解質成分を有する。

0012

膜電極接合体の製造過程において、触媒層は、電解質側に付着されていても良いし、ガス拡散層側に付着されていても良い。また、上記製造過程において、触媒層は、電解質およびガス拡散層の双方にそれぞれ付着されており、膜電極接合体を形成するときに、電解質の触媒層とガス拡散層の触媒層とを積層させて一体化させることにしても良い。更にガス拡散層と触媒層との間に、触媒が含有されていないものの、微小電子伝導体(例えばアセチレンブラック等のカーボンブラック)および電解質成分を基材とする中間層が設けられていても良い。

0013

膜電極接合体に供給される反応流体としては、水素ガス水素含有ガスメタノール酸素ガス酸素含有ガスが例示される。反応流体拡散層は流体透過性多孔性)および導電性をもつものであり、カーボン繊維金属繊維等の導電繊維集積させた繊維集積体が例示される。

0014

体積膨張する体積膨張材としては、取扱性を考慮すると、液体であることが好ましい。殊に、コストおよび取扱性を考慮すると、水、水系溶液アルコール系溶液が例示される。凍結温度氷点)を調整するため等の理由により、水等の液体に他の成分を配合していても良い。

0015

水等の体積膨張材が電解質膜に含まれている場合には、膨張工程は、触媒層に含まれている水等の体積膨張材を膨張させるものの、電解質膜に含まれている水等の体積膨張材をあまり膨張させないことが好ましい。また、触媒層の体積膨張材の膨張率に比較して、電解質膜の体積膨張材の膨張率が少ないことが好ましい。

0016

この場合、触媒層に含まれている体積膨張材が触媒層の内部、または、電解質膜と反応流体拡散層との間の界面において膨張するため、体積膨張により触媒層の構造の破壊が進行したり、当該界面の剥離が進行し易い。しかし、電解質膜に含まれている体積膨張材の膨張は抑えられているため、電解質膜にダメージを与えることが抑制されている。

0017

従って、凍結により体積膨張させる場合には、凍結工程は、触媒層に含まれている液体を凍結させるものの、電解質膜における液体の凍結率を触媒層における液体の凍結率よりも抑えることが好ましい。故に、電解質膜に含まれている水を凍結させないこと、あるいは、電解質膜に含まれている水の凍結率を触媒層の水の凍結率よりも少なくすることが好ましい。凍結率は、該当する部位に含まれている水の全体に対して凍結している水の質量%をいう。この場合、触媒層に含まれている水が積極的に凍結するため、体積膨張により触媒層の破壊はその内部から進行する。しかし、電解質膜に含まれている水の凍結が抑えられているため、電解質膜にダメージを与えることが抑制されている。従って電解質膜を再利用することができる。

0018

本発明によれば、膨張工程の前に、膜電極接合体の触媒層に体積膨張材を含浸させて保持させる保持工程を実施することができる。これにより触媒層における体積膨張材の体積膨張性が高まり、触媒層の構造の破壊が進行し易くなる。また保持工程としては、膜電極接合体と体膨張材とを接触させて触媒層に体積膨張材を含浸させて実施する形態が例示される。これにより膜電極接合体の触媒層に体積膨張材が浸透し易くなり、触媒層における体積膨張性が高まり、触媒層の構造の破壊が進行し易くなる。

0019

従って、凍結工程の前に、膜電極接合体の触媒層に水等の液体を積極的に含浸させて保持させる保持工程を実施することができる。これにより触媒層における水等の液体の体積膨張性が高まり、触媒層の構造の破壊が進行し易くなる。また保持工程としては、膜電極接合体と水等の液体とを接触させて触媒層に液体を含浸させて実施する形態が例示される。これにより膜電極接合体の触媒層に液体が浸透し易くなり、触媒層における体積膨張性が高まり、触媒層の構造の破壊が進行し易くなる。なお、大気圧下においては、水は、一般的には5〜10%程度体積膨張すると言われている。

0020

また保持工程としては、膜電極接合体に燃料流体および酸化剤流体を供給して発電させることにより膜電極接合体の内部に水を生成させる形態が例示される。発電反応により酸化剤極に水が生成される。従って酸化剤極側の触媒層の凍結に有利である。酸化剤極で生成された水は、燃料極にも浸透する。従って燃料極側の触媒層の凍結に有利である。

0021

上記した膨張解除工程後に、反応流体拡散層と電解質膜とを互いに分離させる分離工程を実施する形態が例示される。この場合、電解質膜が分離されるため、電解質膜の回収、再利用に有利である。また、膨張解除工程後に、触媒層に含まれている触媒を回収する形態が例示される。この場合、触媒が回収されるため、触媒の再利用に有利である。

発明の効果

0022

本発明によれば、体積膨張材(例えば水等の液体)の体積の膨張および膨張解除を有する解体サイクルにより触媒構造の破壊を進行させるのに有利である。従って、膜電極接合体の破壊に貢献できる。従って膜電極接合体の解体、更には燃料電池の解体に有利である。更に、膜電極接合体の構成要素を再利用する場合には、再利用を容易にすることができる。

発明を実施するための最良の形態

0023

(実施形態1)
図1は実施形態1を示す。実施形態1は、触媒を含む触媒層と電解質膜とが積層されている燃料電池用膜電極接合体1を解体する解体方法である。図1は、膜電極接合体1を示す。膜電極接合体1は、電解質膜2、触媒層3、反応流体拡散層としてガス拡散層4をこの順で積層して形成されている。即ち、図1に示すように、燃料極側でみると、電解質膜2、燃料用の触媒層3f、燃料用のガス拡散層4fを厚み方向にこの順で積層して形成されている。酸化剤極側でみると、逆方向に、電解質膜2、酸化剤用の触媒層3o、酸化剤用のガス拡散層4oをこの順で積層して形成されている。以下、燃料用の触媒層3f、酸化剤用の触媒層3oを含めて触媒層3という。以下、燃料用のガス拡散層4f、酸化剤用のガス拡散層4oを含めてガス拡散層4という。

0024

電解質膜2はプロトン伝導膜であり、スルホン酸基等の官能基をもつパーフルオロスルホン酸樹脂等の高分子型である。但しこれに限定されるものではない。触媒層3は、発電反応を促進させる触媒を含むものである。触媒としては白金、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、金などの貴金属が例示される。触媒層3は、ガス等の反応流体を透過させる多孔質性、電子伝導性、電解質成分とを有する。従って触媒層3は、触媒を担持した微小な電子伝導体(例えばアセチレンブラック、黒鉛粉末)と、プロトン伝導性をもつ電解質成分とを基材として含み、必要に応じて、カーボン繊維等の電子伝導性繊維を含んでいても良い。

0025

燃料極に供給される反応流体である燃料流体としては、水素ガス、水素含有ガス、メタノールが挙げられる。酸化剤極に供給される反応流体である酸化剤流体としては、酸素ガス、酸素含有ガスが例示される。ガス拡散層4は流体透過性(ガス透過性)および電子伝導性をもつものであり、カーボン繊維、金属繊維等の導電繊維を集積させた繊維集積体を基材として形成されている。

0026

液体は、コスト、取扱性を考慮すると、水である。水に他の成分を配合していても良い。解体サイクルの凍結工程(膨張工程)は、水の凍結開始温度以下に膜電極接合体1を保持することにより実施する。大気圧下では水は一般に0℃で凍結する。電解質膜2に含まれている水は、電解質膜2の種類などの条件によっても相違するが、下5℃〜零下70℃程度、あるいは、零下15℃〜零下50℃程度、あるいは、零下25℃〜零下35℃程度で凍結すると言われている。従って、触媒層3に含まれている水が凍結する温度をT1とし、電解質膜2に含まれている水が凍結する温度をT2とすると、絶対温度で、T1>T2とされている。

0027

本実施形態によれば、凍結工程では、膜電極接合体1をT1とT2との間に維持する。この結果、膜電極接合体1の触媒層3に含まれている水が凍結する。しかし、電解質膜2に含まれている水は、凍結しない。あるいは、電解質膜2に含まれている水の凍結が触媒層3よりも抑えられる低温領域に、膜電極接合体1を維持しても良い。この場合、触媒層3に含まれている水が凍結してとなり体積膨張する。このため、体積膨張により応力が作用し、触媒層3の構造の破壊が内部から進行し、触媒層3がボロボロとなる。しかし、電解質膜2に含まれている水の凍結は抑えられているため、電解質膜2にダメージを与えることが抑制されている。故に電解質膜2の再利用に有利である。

0028

上記したように、ガス拡散層4と電解質膜2との間に挟まれている触媒層3の構造の破壊が進行する。これにより触媒層3が崩壊が進行するため、ガス拡散層4と電解質膜2との剥離性が促進される。従ってガス拡散層4と電解質膜2とを良好に分離できる。故に、ガス拡散層4および/または電解質膜2を再利用する場合に適する。

0029

凍結工程において膜電極接合体1を冷却させるとき、膜電極接合体1の電解質膜2に含まれていた水は、次第に放出される。その理由としては、電解質膜2の含水率は温度に依存しており、高温であると含水率が高くなり、低温であると含水率が低下するため、電解質膜2に保持できる水量が低温化により低下するためである。電解質膜2から放出された水は、触媒層3と電解質膜2との界面に移動する。更に、触媒層3(3o,3f)側に移行し、触媒層3(3o,3f)に吸収されて触媒層3の含水率を高める。このように触媒層3の含水率が高まるため、触媒層3の体積膨張性を高め、触媒層3の崩壊性を高める。また、触媒層3と電解質膜2との界面に移動した水は、凍結して体積膨張すると、触媒層3と電解質膜2との剥離性、ひいてはガス拡散層4と電解質膜2との剥離性を一層促進させる。この場合、電解質膜2に与えるダメージが低減される。

0030

解体サイクルの解凍工程(膨張解除工程)は、凍結工程を実施した後に昇温させて所定の温度に維持し、膜電極接合体1を解凍させる。解凍されると、触媒層3の凍結硬化状態が解除されるため、触媒層3の解体性は進行する。このため触媒層3を凍結硬化させた状態で破砕される方式に比較して、触媒層3の損傷を抑えつつ、触媒3の構成成分を回収するのに有利となる。触媒層3の構成成分としては、触媒、電解質成分、電子伝導体(カーボンブラック、黒鉛粉末粒子等)が挙げられる。なお本実施形態によれば、凍結物質として水が採用されているが、水に代えて、または、水と共に、アセトンエチルアルコール酢酸等を採用しても良い。必要に応じて、凝固点調整成分を配合しても良い。

0031

(実施形態2)
本実施形態は実施形態1と基本的には同様の作用効果を奏するため、図1を準用する。以下、実施形態1と相違する部分を中心として説明する。本実施形態によれば、上記した凍結工程および解凍工程を含む解体サイクルを2回以上繰り返して実施する。したがって、凍結工程→解凍工程→凍結工程→解凍工程を実施する。また凍結工程→解凍工程→凍結工程→解凍工程→凍結工程→解凍工程を実施する。これにより触媒層3に含まれている水の体積膨張は繰り返して実施される。このため触媒層3の構造の崩壊性が更に高まる。

0032

(実施形態3)
本実施形態は実施形態1と基本的には同様の作用効果を奏するため、図1を準用する。以下、相違する部分を中心として説明する。本実施形態によれば、解体サイクルを実施する前に、膜電極接合体1の触媒層3(触媒層3o、触媒層3f)に水(液体)を保持させる保持工程を実施する。これにより触媒層3に水が吸収され、触媒層3の含水率が高くなる。故に凍結工程において、触媒層3に含まれている水の凍結性が高まり、体積膨張により触媒層3の構造の破壊が進行し易くなる。この場合、保持工程としては、図2に示すように、容器9に収容されている水90に膜電極接合体1を浸漬させることにより、水と膜電極接合体1とを所定時間接触させて触媒層3の内部に水を含浸させる。所定時間としては、適宜設定されるが、10秒〜2時間、30秒〜1時間が例示されるが、これに限定されるものではない。これにより膜電極接合体1の触媒層3の内部に多量の水が浸透する。故に、凍結工程(膨張工程)において触媒層3における凍結性が高まり、体積膨張により触媒層3の構造の破壊が進行し易くなる。上記した凍結工程および解凍工程を含む解体サイクルを2回以上繰り返して実施する。水保持工程は解体サイクルの初期に行うことが好ましいが、場合によっては、解体サイクルの途中で行っても良いし、解体サイクルの都度行っても良い。したがって、保持工程→凍結工程→解凍工程→保持工程→凍結工程→解凍工程を実施することができる。また、保持工程→凍結工程→解凍工程→凍結工程→解凍工程→凍結工程→解凍工程を実施することができる。また、保持工程としては、シャワー水を膜電極接合体1に吹き付けることにしても良い。

0033

(実施形態4)
本実施形態は実施形態1と基本的には同様の作用効果を奏するため、図1を準用する。以下、相違する部分を中心として説明する。本実施形態によれば、触媒層3に含まれている水が凍結する温度をT1とし、電解質膜2に含まれている水が凍結する温度をT2とすると、絶対温度で、T1>T2とされている。凍結工程では、膜電極接合体1をT2よりも低温の低温領域(例えば、零下40℃〜零下100℃)に維持する。この場合には、電解質膜2に多少のダメージが与えられるおそれがあるため、ダメージに強い電解質膜2が好ましい。その後、膜電極接合体1を室温に放置し、膜電極接合体1の解凍を促進させる解凍工程を実施する。

0034

(実施形態5)
図3は実施形態5を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の作用効果を奏する。以下も相違する部分を中心として説明する。本実施形態によれば、スタックのままの状態で、水保持工程、凍結工程、解凍工程を実施する。スタックは、膜電極接合体1をセパレータ5で挟んで形成されている。セパレータ5は、酸化剤流体を膜電極接合体1の酸化剤用のガス拡散層4oに供給する流路6oをもつ。またセパレータ5は、燃料流体を膜電極接合体1の燃料用のガス拡散層4fに供給する流路6fをもつ。隣設するセパレータ5の間には、シール材7が配置されている。

0035

先ず、スタックの解体に先立ち、膜電極接合体1の触媒層3に液体である水を積極的に保持させる保持工程を実施する。この場合、燃料流体(水素ガス、水素含有ガス)をセパレータ5の燃料用の流路6fに供給すると共に、酸化剤流体(酸素ガス、酸素含有ガス)をセパレータ5の流路6oに供給し、発電運転を所定時間実施する。所定時間は適宜設定され、5分間〜100時間、10分〜10時間、15分〜1時間が例示される。発電運転により膜電極接合体1において発電反応を発生させる。発電反応により膜電極接合体1の酸化剤極には、水が生成される。この場合、フラッディングがあえて発生するような発電運転条件で運転することが好ましい。これにより触媒層3(3o,3f)に含まれている水の量が増加し、触媒層3(3o,3f)の含水率が高くなり、触媒層3(3o,3f)の凍結性が高まり、体積膨張により触媒層3の構造の破壊が進行し易くなる。

0036

上記したように本実施形態によれば、解体直前の発電運転により酸化剤用の触媒層3oの含水率を高めることができ、酸化剤用の触媒層3oの凍結に有利であり、凍結時の体積膨張量が確保される。発電運転により酸化剤用の触媒層3oで生成された水は、燃料用の触媒層3fにも浸透する。従って燃料用の触媒層3fの含水率を高めることができ、燃料用の触媒層3fの凍結に有利であり、凍結時の体積膨張量が確保される。

0037

(実施形態6)
本実施形態は実施形態1と基本的には同様の作用効果を奏するため、図3を準用する。以下も相違する部分を中心として説明する。本実施形態によれば、スタックの状態で、水保持工程、凍結工程、解凍工程を実施する。先ず、スタックの解体に先立ち、膜電極接合体1の触媒層3に水を積極的に保持させる保持工程を実施する。この場合、ポンプ等の給水手段(給液手段)により、水(液体)をセパレータ5の燃料用の流路6fに供給すると共に、水をセパレータ5の酸化剤用の流路6oに供給する。これによりスタックの内部に水を注入する。これにより触媒層3(3o,3f)に水が含浸し、触媒層3(3o,3f)の含水率が高くなる。その後、凍結工程を実施する。凍結工程では、スタックを水の凍結可能温度以下の温度領域(例えば零下20℃)に所定時間(例えば60〜90分間)放置する。この場合、電解質膜2の凍結温度以上に設定し、電解質膜2は凍結させないことが好ましい。

0038

その後、スタックを室温に戻して所定時間(例えば30〜90分間)放置し、解凍する。上記した凍結工程および解凍工程を解体サイクル(保持工程を含まない)とする。かかる解体サイクルを必要があれば、合計で複数サイクル実施する。最後にスタックを室温に戻し、セパレータ5および膜電極接合体1を外し、スタックを分解する。このように凍結工程および解凍工程の繰り返しにより、スタックに組み込まれている膜電極接合体1において触媒層3の構造の破壊が進行する。従って、ガス拡散層4と電解質膜2との剥離性が向上する。

0039

更に、セパレータ5f,o間にも水が浸透して凍結する場合には、セパレータ5f,5o間の隙間5mに浸透した水の体積膨張が期待できる。この場合、隣設するセパレータ5間の間隔が増加するため、隣設するセパレータ5同士の分離性が向上する。

0040

(実施形態7)
本実施形態は実施形態1と基本的には同様の作用効果を奏する。以下も相違する部分を中心として説明する。本実施形態によれば、解体サイクルにより触媒層3を崩壊させた後、触媒層3(3o、3f)に含まれている触媒を回収する。この場合、回収溶液を収容する容器内に崩壊部分を浸漬させつつ、攪拌させる。即ち、崩壊部分と回収溶液とを接触させる。これにより触媒層3(3o、3f)に含まれている触媒をイオンとして回収溶液に溶解(湿式溶解)させて回収することができる。回収溶液としては、王水硫酸水溶液硝酸水溶液が例示される。回収溶液に還元剤を添加して触媒イオン電気化学的に還元させて触媒を回収することができる。触媒として貴金属触媒が使用されていることが多い。貴金属触媒は貴重であるため、回収して再利用することが重要である。

0041

(実施形態8)
本実施形態は実施形態1と基本的には同様の作用効果を奏する。図3はスタック200の要部を模式的に示す。図3に示すように、スタック200は、電解質膜2と、触媒を含む触媒層3とガス拡散層4(反応流体拡散層)とがこの順で積層されている燃料電池用膜電極接合体1と、膜電極接合体1に積層されたカーボン系のセパレータ5とを備える。セパレータ5は、膜電極接合体1の燃料用のガス拡散層4の燃料流体(水素ガス、水素含有ガス)を供給する流路6f、膜電極接合体1の酸化剤用のガス拡散層4の酸化剤流体(酸素ガス、酸素含有ガス)を供給する流路6oをもつ。ここで、膜電極接合体1は、電解質膜2、触媒層3、ガス拡散層4をこの順で積層して形成されている。即ち、燃料極側でみると、電解質膜2、燃料用の触媒層3f、燃料用のガス拡散層4fを厚み方向にこの順で積層して形成されている。酸化剤極側でみると、逆方向に、電解質膜2、酸化剤用の触媒層3o、酸化剤用のガス拡散層4oをこの順で積層して形成されている。

0042

凍結工程の前に、スタックを構成している膜電極接合体1の触媒層3に水を積極的に含浸させて保持させる保持工程を実施する。この場合、加湿された水素ガス(相対湿度:100%RH)をセパレータ5の燃料用の流路6fに供給し、加湿された空気(相対湿度:100%RH)をセパレータ5の酸化剤用の流路6oに供給する。これにより発電運転を所定時間(30分間)実施する。電流密度は0.2〜1.0アンペア/cm2、特に0.5アンペア/cm2とするが、これに限定されるものではない。

0043

発電反応により膜電極接合体1の酸化剤用の触媒層3には、水が生成される。従って、発電運転により触媒層3oの含水率が高くなる。よって触媒層3oの凍結による体積膨張性が高まる。触媒層3oの水は電解質膜2を透過して燃料用の触媒層3fに至るため、触媒層3fの含水率が高くなる。よって触媒層3oの凍結による体積膨張性が高まる。ここで、触媒層3o,触媒層3fの内部まで水を存在させるためには、膜電極接合体1を水に浸漬させるよりも、燃料電池を発電運転し、発電運転で生成される水を膜電極接合体1の内部に存在させることが好ましい。

0044

上記した発電運転が終了したら、凍結工程を実施する。凍結工程では、スタック200全体を零下20℃の低温に所定時間(90分間)放置する。その後解凍工程を実施する。解凍工程では、室温に戻して所定時間(10〜90分間)保持する。上記した凍結工程および解凍工程を解体サイクルとする。かかる解体サイクルを更に2回実施する。即ち、解体サイクルを合計3回(複数回)繰り返す。最後にスタック200を室温に戻し、セパレータ5および膜電極接合体1を外し、スタック200を分解する。このように凍結工程および解凍工程の繰り返しにより、スタック200に組み込まれている膜電極接合体1において触媒層3の構造の破壊が進行する。従って、ガス拡散層4と電解質膜2との剥離性が向上する。

0045

(実施形態9)
凍結工程および解凍工程が実施される膜電極接合体1を形成する場合の一例について、説明を加える。但し、この例に限定されるものではない。燃料用の触媒層3fの作製にあたり、先ず、触媒を担持する担体としての導電性カーボンブラックケッチェンブラックEC)に白金ルテニウムを57重量%担持した白金ルテニウム担持カーボン触媒(田中貴金属工業製TEC62E58)を用いる。この白金ルテニウム担持カーボン触媒5g、純水18g、高分子電解質ポリマーアルコール分散液54g(旭化成製AciplexSS−1100)、およびイソプロピルアルコール6gを配合し、白金ルテニウム担持カーボン触媒の二次粒径が0.5μm〜1.0μmとなるように分散を行い、燃料用の触媒ペーストを作製する。この触媒ペーストをPTFEシート(旭硝子製 アフレックス)上にアプリケータを用いて均一な薄膜状に成形し、80℃で乾燥した。これを電極サイズ切り取り、燃料用の触媒層3fを作製する。

0046

また、酸化剤用の触媒層3oの作製にあたり、触媒担体としての導電性カーボンブラック(ケッチェンブラックEC)に、白金を57重量%担持した白金担持カーボン触媒(田中貴金属工業製TEC10E60TPM)を用いる。この白金担持カーボン触媒5g、純水18g、高分子電解質ポリマーのアルコール分散液54g(旭化成製AciplexSS−1100)、およびイソプロピルアルコール6gを配合し、白金担持カーボン触媒の二次粒径が0.5μm〜1.0μmとなるように分散を行い、酸化剤用の触媒ペーストを作製する。この触媒ペーストをPTFEシート(旭硝子製 アフレックス)上にアプリケータを用いて均一な薄膜状に成形し、80℃で乾燥した。これを電極サイズに切り取り、燃料用の触媒層3fを作製する。

0047

撥水処理されたガス拡散基材(東レ製カーボンペーパー)を電極サイズに切り取り、燃料用のガス拡散層4f、酸化剤用のガス拡散層4oをそれぞれ一枚ずつ作製する。上記のPTFEシート上に形成した燃料用の触媒層3f、酸化剤用の触媒層3oを、順番が燃料用の触媒層3f/電解質膜2/酸化剤用の触媒層3oになるように、温度150℃、面圧力10MPa (100kgf/cm2)、保持時間1分の条件でホットプレス熱接合)する。プロトン伝導性をもつ高分子電解質膜2はジャパンゴアテックス製GORE−SELECT30とする。

0048

図1は本実施形態に係る膜電極接合体1を模式的に示す。膜電極接合体1は、図1に示すように燃料用のガス拡散層4f、燃料用の触媒層3f、高分子電解質膜2、酸化剤用の触媒層3o、酸化剤用のガス拡散層4oの順となるように厚み方向に積層して形成されている。本実施形態によれば、燃料用の触媒層3fが触媒(白金ルテニウム)を有すると共に、酸化剤用の触媒層3oが触媒(白金)を有する。白金担持量は燃料用の触媒層3fで約0.1〜0.3mg/cm2、酸化剤用の触媒層3oで約0.5〜0.8mg/cm2とした。そして図3に示すように、膜電極接合体1の両側にセパレータ5をそれぞれ組み付け、スタック200を構成する。このスタック200を解体させるときには、スタック200または膜電極接合体1に対して上記した凍結工程および解凍工程が実施される。上記した製造条件は上記に限定されるものではなく、必要に応じて適宜設定される。

0049

(実施形態10)
図4はスタックの一例を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図4に示すように、複数の膜電極接合体1と共に、燃料用のセパレータ5f及び酸化剤ガス用のセパレータ5oを組み付けることにより、燃料電池スタック200Bが構成されている。燃料電池スタック200Bは、各燃料用のセパレータ5fの燃料用の流路6fに燃料ガス分配する燃料通路5xと、各酸化剤ガス用のセパレータ5oの流路6oに空気を分配する酸化剤ガス通路6xとをもつ。燃料用の触媒層3fでは触媒(白金ルテニウムまたは白金)が存在している。酸化剤用の触媒層3oでは触媒(白金)が存在している。

0050

そして、触媒担持工程においては、燃料用のセパレータ5fの燃料用の流路6fに水素ガスを供給すると共に、酸化剤ガス用のセパレータ5oの流路6oに空気を供給する。水素ガスは、燃料用のセパレータ5fの流路6f及び燃料用のガス拡散層4fを経て燃料用の触媒層3fに到達する。燃料用の触媒層3fに到達した水素ガスは、燃料用の触媒層3fにおける触媒(白金ルテニウムまたは白金)を介して酸化反応によりプロトン(H+)と電子(e−)とに分解される。電子(e−)は導電路を介して酸化剤極に移行し、酸化剤用の触媒層3oにおいて還元反応が行われ、水が生成される。なお、図4において、100はエンドプレート、101はマニホールド、102は燃料電池スタック200を冷却するために冷却水を流す冷却水通路、103は断熱材、104はテンションプレート、105はターミナル端子、106はセパレータ5o,5f間のシール部材を示す。マニホールド101は、燃料通路5xにガス状の燃料を流入させる流入口5cxをもち、酸化剤ガス通路6xに酸化剤ガス(一般的には空気)を流入させる流入口6cxをもつ。

0051

本実施形態によれば、水素ガスをセパレータ5fの燃料用の流路6fに供給し、酸化剤流体である空気(相対湿度:100%RH)をセパレータ5oの酸化剤用の流路6oに供給し、発電運転を所定時間(30分間)実施する。電流密度は0.3〜0.7アンペア/cm2とする。発電反応により膜電極接合体1の酸化剤用の触媒層3oには、水が生成される。従って、発電運転により触媒層3oの含水率が高くなり、触媒層3oの凍結性が高まる。触媒層3oの水は電解質膜2を透過して燃料用の触媒層3fに至るため、触媒層3fの含水率が高くなる。ここで、触媒層3o,触媒層3fの内部まで水を存在させるためには、膜電極接合体1を水に浸漬させるよりも、発電運転で生成した水を存在させることが好ましい。

0052

発電運転が終了したら、凍結工程を実施する。凍結工程では、スタック200Bを零下20℃の低温に所定時間(90分間)放置する。その後、解凍工程を実施する。解凍工程では、室温に戻して所定時間(10〜60分間)保持する。上記した凍結工程および解凍工程を解体サイクルとする。かかる解体サイクルを更に2回実施する。即ち、解体サイクルを合計3回(複数回)繰り返す。最後にスタック200Bを室温に戻し、セパレータ5o,5fおよび膜電極接合体1を外し、スタック200Bを分解する。このように凍結工程および解凍工程の繰り返しにより、スタック200Bに組み込まれている膜電極接合体1において触媒層3o,3fの構造の破壊が進行する。従って、ガス拡散層4と電解質膜2との剥離性が向上する。

0053

(その他)
凍結工程の前に、スタックを構成している膜電極接合体1の触媒層3に液体としての水を積極的に含浸させて保持させる保持工程を実施しているが、必要に応じて、保持工程は実施されるものである。場合によっては、保持工程を廃止しても良い。

0054

本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施可能である。ある実施形態に設けられている特有の構造および機能は、他の実施形態においても適用可能である。従って複数の実施形態を部分的に組み合わせることができ、ある実施形態の特徴要素を他の実施形態の要素に置き換えることもできる。

0055

本発明は例えば定置用、車両用電気機器用電子機器用の燃料電池および膜電極接合体を解体させるのに利用できる。

図面の簡単な説明

0056

膜電極接合体を模式的に示す断面図である。
水に膜電極接合体を浸漬させている状態を模式的に示す断面図である。
膜電極接合体をセパレータで挟んだ状態を模式的に示す断面図である。
スタックの一例を模式的に示す断面図である。

符号の説明

0057

1は膜電極接合体、2は電解質膜、3は触媒層、3oは酸化剤用の触媒層、3fは燃料用の触媒層、4はガス拡散層(反応流体拡散層)、4oは酸化剤用のガス拡散層、4fは燃料用のガス拡散層、200はスタックを示す。

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