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技術 帯電防止剤およびその用途

出願人 東洋インキSCホールディングス株式会社
発明者 須田康政矢内宏幸曽根田裕士
出願日 2007年7月18日 (14年4ヶ月経過) 出願番号 2007-186521
公開日 2009年2月5日 (12年9ヶ月経過) 公開番号 2009-024052
状態 特許登録済
技術分野 塗料、除去剤 高分子組成物 帯電防止物質 流動性材料の適用方法、塗布方法
主要キーワード 絶縁部位 可燃性気体 UV硬化性モノマー 爆発事故 加熱乾燥炉 RDX 押出し成型機 ナトリウムテトラフェニルボレート
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この項目の情報は公開日時点(2009年2月5日)のものです。
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課題

高い帯電防止能、透明性・樹脂溶剤への溶解性(相溶性)・耐熱性を併せ持ち、金属や金属イオンを含まない帯電防止剤の提供。

解決手段

分子第4級アンモニウムボロン塩であって、一つの窒素原子複素環構成原子として、独立した5員環部分またはベンゼン環が隣接した5員環部分を構成し、この窒素原子以外に一つの酸素原子、または一つ硫黄原子、または一つの窒素原子が5員環部分を構成し得る化合物からなる帯電防止剤である。

概要

背景

加工性の高さ、軽量性素材多様性などの観点から、現代において樹脂は欠かすことのできない素材の一つとなっている。その一般的な性質の一つとして、絶縁性の高さが挙げられる。この特性を利用して、樹脂は、数多くの電子製品電子部品絶縁部位として利用されてきた。一方、その絶縁性の高さゆえ、摩擦剥離などにより容易に帯電するといった問題点をも抱えている。

帯電した樹脂成形物には、ほこりゴミが付着するだけでなく、電子製品や電子部品に応用した場合、内装された回路トランジスタ、IC、CPUなどに悪影響を与え、それらを破損する恐れもある。他にも、人体電撃を与えたり、可燃性気体粉塵を扱う場所においては、爆発事故を起こす可能性もある。また、クリーンルーム医療機関などでは、チリホコリが嫌われるため、帯電防止性能を持った内装材が求められている。

電子製品や電子部品に用いられる電子材料の分野では、ナトリウムイオンカリウムイオン等のアルカリ金属イオンアルカリ土類金属イオンによる汚染が問題視されている。これらイオンが、電子材料に混入することにより、電子製品や電子部品の機能を低下、もしくは破壊するのみでなく、これらに起因した発熱発火、さらには爆発の危険も含むこととなる。このような観点から、電子製品や電子部品に応用される材料は、金属イオンを含有しないことが望ましいとされている。

これらの諸問題を解決するために、樹脂に対して帯電防止剤による処理が行われていることが多い。帯電防止剤による処理は、利用のされ方によって、表面処理内部処理に大別される。

表面処理とは、樹脂成形物の表面に対して、塗布・浸漬・吹きつけなどの手法を用いて帯電防止剤を塗布するものである。水溶性界面活性剤等がその代表であるが、時間がたつとともにその帯電防止能が低下するといった欠点を持つ。

内部処理とは、樹脂成形時高分子中に帯電防止剤を添加する手法である。この手法における代表的な帯電防止剤としては、導電性微粒子界面活性剤が挙げられる。

導電性微粒子としては、金属粉、ITOやATOといった金属酸化物微粒子さらにはカーボン等が挙げられるが、これらの材料を用いて樹脂に帯電防止能を付与するには、かなりの量を添加しなくてはいけなく、更にはこれらを均一に分散させる高度な技術が必要になる。また、その添加量の多さゆえ、本来の樹脂物性に大きな影響を与えてしまう。

更に、金属酸化物微粒子の中には、アンチモンインジウムといった金属を含むものが多い。中でも、アンチモン等の重金属は、廃棄時に大きな問題を抱え、人の健康及び環境安全性も懸念されている。更に、インジウム等の貴金属は、その枯渇問題や価格の高さが問題となっている。

界面活性剤としては、アニオン系・カチオン系・ノニオン系などのものがあり、安価なため様々な用途で利用されている。しかし、それらが樹脂表面からブリードを起こし、周囲を汚染するといった問題も抱えている。加えて、アニオン系では、高分子に対しての相溶性欠け均一分散が困難であり耐熱性も低い、カチオン系では、帯電防止性は問題ないが、熱的安定性が低い、ノニオン系では、高分子への相溶性が低いなどの特徴を持つ。

さらに、これらの材料においては、周囲の環境による性能への影響が大きい。とりわけ、湿度の影響が大きいとされる。一般的には、湿度の高い条件下では、帯電防止効果を発揮するが、湿度が低くなるとその効果が薄れ、最終的には全く機能しなくなることもある。

また、透明性の高い樹脂と組み合わせた場合には、その特徴を失わないよう、帯電防止剤にも高い透明性が要求される。あまり透明性を要しない用途であったとしても、意匠上の問題等から、透明性が高いことが望まれる。

特開平4−239565号公報
特開平4−7350号公報
特開平4−198239号公報

概要

高い帯電防止能、透明性・樹脂や溶剤への溶解性(相溶性)・耐熱性を併せ持ち、金属や金属イオンを含まない帯電防止剤の提供。低分子第4級アンモニウムボロン塩であって、一つの窒素原子複素環構成原子として、独立した5員環部分またはベンゼン環が隣接した5員環部分を構成し、この窒素原子以外に一つの酸素原子、または一つ硫黄原子、または一つの窒素原子が5員環部分を構成し得る化合物からなる帯電防止剤である。なし

目的

帯電防止剤としての本来の機能のみならず、透明性・樹脂や溶剤への溶解性(相溶性)・耐熱性を併せ持つ帯電防止剤が求められている。
さらには、金属フィラー活用し、帯電防止機能を付与した場合には、貴金属や重金属を使う場合がある。貴金属は、その資源の枯渇問題が懸念されており、かつ高価である。重金属に関しては、廃棄時に大きな問題を抱え、人体への安全性にも懸念をかかえる。そのため、貴金属や重金属を含まない材料が望まれている。
電子製品や電子材料の分野では、ナトリウムイオンやカリウムイオン等のアルカリ金属イオンやアルカリ土類金属イオンによる汚染が問題視されている。これらのイオンが、電子材料等に混入することにより、それ自身の機能を低下、もしくは破壊するのみでなく、それに起因した発熱や発火、さらには爆発の危険も含むこととなる。このような観点から、電子製品や電子部品に応用される材料は、金属イオンを含有しないことが望ましいとされている。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

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請求項1

下記一般式[1]あるいは一般式[2]で表される化合物からなる帯電防止剤。一般式[1]一般式[2](式中、Xは酸素原子硫黄原子、下記一般式[3]で表される基を表し、R1〜R4、R5、R9、は、それぞれ独立に、水素原子置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアリール基、または、置換基を有してもよい複素環基を表す。また、R6〜R8、R10〜R14は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複素環基、置換基を有してもよいスルホニル基、または、置換基を有してもよいアミノ基を表す。)一般式[3]>NR15(式中、R15は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアリール基、または、置換基を有してもよい複素環基を表す。)

請求項2

R1〜R4が、それぞれ独立に、置換基を有してもよいアルキル基、または、置換基を有してもよいアリール基である請求項1記載の帯電防止剤。

請求項3

R1〜R4が、それぞれ独立に、置換基を有してもよいアリール基である請求項1または2記載の帯電防止剤。

請求項4

R5〜R14が、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよいアルキル基である請求項1ないし3いずれか記載の帯電防止剤。

請求項5

樹脂と、請求項1ないし4いずれか記載の帯電防止剤とを含んでなる樹脂組成物

請求項6

樹脂が熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂である請求項5記載の樹脂組成物。

請求項7

請求項5または6記載の樹脂組成物と、溶剤とを含んでなる樹脂ワニス

請求項8

重合性官能基を有する化合物と、重合開始剤と、請求項1ないし4いずれか記載の帯電防止剤とを含んでなる重合性組成物

請求項9

請求項8記載の重合性組成物を、光照射することにより硬化させる、帯電防止能を有する樹脂硬化物の製造方法。

請求項10

請求項9記載の製造方法で製造された、帯電防止能を有する樹脂硬化物。

請求項11

溶剤と、請求項1ないし4いずれか記載の帯電防止剤とを含んでなる塗液

請求項12

請求項11記載の塗液を樹脂造形品に塗布する、帯電防止能を有する樹脂造形品の製造方法。

請求項13

請求項12記載の製造方法で製造された、帯電防止能を有する樹脂造形品。

請求項14

請求項5または6記載の樹脂組成物、請求項7記載の樹脂ワニス、または請求項8記載の重合性組成物を用いて製造された、帯電防止能を有する樹脂造形品。

請求項15

請求項5または6記載の樹脂組成物、請求項7記載の樹脂ワニス、請求項8記載の重合性組成物、または請求項11記載の塗液を用いて形成された、帯電防止能を有する塗膜

請求項16

請求項15記載の塗膜を表面に設けた、帯電防止能を有する樹脂造形品。

請求項17

請求項1ないし4いずれか記載の帯電防止剤を用いた、帯電防止能を有する樹脂造形品。

技術分野

0001

本発明は、帯電防止剤及びその用途に関するものである。

背景技術

0002

加工性の高さ、軽量性素材多様性などの観点から、現代において樹脂は欠かすことのできない素材の一つとなっている。その一般的な性質の一つとして、絶縁性の高さが挙げられる。この特性を利用して、樹脂は、数多くの電子製品電子部品絶縁部位として利用されてきた。一方、その絶縁性の高さゆえ、摩擦剥離などにより容易に帯電するといった問題点をも抱えている。

0003

帯電した樹脂成形物には、ほこりゴミが付着するだけでなく、電子製品や電子部品に応用した場合、内装された回路トランジスタ、IC、CPUなどに悪影響を与え、それらを破損する恐れもある。他にも、人体電撃を与えたり、可燃性気体粉塵を扱う場所においては、爆発事故を起こす可能性もある。また、クリーンルーム医療機関などでは、チリホコリが嫌われるため、帯電防止性能を持った内装材が求められている。

0004

電子製品や電子部品に用いられる電子材料の分野では、ナトリウムイオンカリウムイオン等のアルカリ金属イオンアルカリ土類金属イオンによる汚染が問題視されている。これらイオンが、電子材料に混入することにより、電子製品や電子部品の機能を低下、もしくは破壊するのみでなく、これらに起因した発熱発火、さらには爆発の危険も含むこととなる。このような観点から、電子製品や電子部品に応用される材料は、金属イオンを含有しないことが望ましいとされている。

0005

これらの諸問題を解決するために、樹脂に対して帯電防止剤による処理が行われていることが多い。帯電防止剤による処理は、利用のされ方によって、表面処理内部処理に大別される。

0006

表面処理とは、樹脂成形物の表面に対して、塗布・浸漬・吹きつけなどの手法を用いて帯電防止剤を塗布するものである。水溶性界面活性剤等がその代表であるが、時間がたつとともにその帯電防止能が低下するといった欠点を持つ。

0007

内部処理とは、樹脂成形時高分子中に帯電防止剤を添加する手法である。この手法における代表的な帯電防止剤としては、導電性微粒子界面活性剤が挙げられる。

0008

導電性微粒子としては、金属粉、ITOやATOといった金属酸化物微粒子さらにはカーボン等が挙げられるが、これらの材料を用いて樹脂に帯電防止能を付与するには、かなりの量を添加しなくてはいけなく、更にはこれらを均一に分散させる高度な技術が必要になる。また、その添加量の多さゆえ、本来の樹脂物性に大きな影響を与えてしまう。

0009

更に、金属酸化物微粒子の中には、アンチモンインジウムといった金属を含むものが多い。中でも、アンチモン等の重金属は、廃棄時に大きな問題を抱え、人の健康及び環境安全性も懸念されている。更に、インジウム等の貴金属は、その枯渇問題や価格の高さが問題となっている。

0010

界面活性剤としては、アニオン系・カチオン系・ノニオン系などのものがあり、安価なため様々な用途で利用されている。しかし、それらが樹脂表面からブリードを起こし、周囲を汚染するといった問題も抱えている。加えて、アニオン系では、高分子に対しての相溶性欠け均一分散が困難であり耐熱性も低い、カチオン系では、帯電防止性は問題ないが、熱的安定性が低い、ノニオン系では、高分子への相溶性が低いなどの特徴を持つ。

0011

さらに、これらの材料においては、周囲の環境による性能への影響が大きい。とりわけ、湿度の影響が大きいとされる。一般的には、湿度の高い条件下では、帯電防止効果を発揮するが、湿度が低くなるとその効果が薄れ、最終的には全く機能しなくなることもある。

0012

また、透明性の高い樹脂と組み合わせた場合には、その特徴を失わないよう、帯電防止剤にも高い透明性が要求される。あまり透明性を要しない用途であったとしても、意匠上の問題等から、透明性が高いことが望まれる。

0013

特開平4−239565号公報
特開平4−7350号公報
特開平4−198239号公報

発明が解決しようとする課題

0014

帯電防止剤としての本来の機能のみならず、透明性・樹脂や溶剤への溶解性(相溶性)・耐熱性を併せ持つ帯電防止剤が求められている。
さらには、金属フィラー活用し、帯電防止機能を付与した場合には、貴金属や重金属を使う場合がある。貴金属は、その資源の枯渇問題が懸念されており、かつ高価である。重金属に関しては、廃棄時に大きな問題を抱え、人体への安全性にも懸念をかかえる。そのため、貴金属や重金属を含まない材料が望まれている。
電子製品や電子材料の分野では、ナトリウムイオンやカリウムイオン等のアルカリ金属イオンやアルカリ土類金属イオンによる汚染が問題視されている。これらのイオンが、電子材料等に混入することにより、それ自身の機能を低下、もしくは破壊するのみでなく、それに起因した発熱や発火、さらには爆発の危険も含むこととなる。このような観点から、電子製品や電子部品に応用される材料は、金属イオンを含有しないことが望ましいとされている。

0015

したがって、本発明の目的は、これらの問題を解決することにある。すなわち、高い帯電防止能のみならず、透明性・樹脂や溶剤への溶解性(相溶性)・耐熱性・耐湿性を併せ持ち、金属や金属イオンを含まない帯電防止剤を提供することにある。また、本発明の他の目的は、前記帯電防止剤を用いた樹脂組成物樹脂ワニス重合性組成物、及び塗液、並びにこれらを用いた帯電防止能を有する樹脂造形品の製造方法を提供することにある。さらに、本発明の他の目的は、帯電防止能を有する樹脂造形品を提供することにある。

課題を解決するための手段

0016

本発明は、下記一般式[1]あるいは一般式[2]で表される化合物からなる帯電防止剤に関する。

0017

一般式[1]

0018

一般式[2]

0019

(式中、Xは酸素原子硫黄原子、下記一般式[3]で表される基を表し、
R1〜R4、R5、R9は、それぞれ独立に、水素原子置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアリール基、または、置換基を有してもよい複素環基を表す。
また、R6〜R8、R10〜R14は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複素環基、置換基を有してもよいスルホニル基、または、置換基を有してもよいアミノ基を表す。)

0020

一般式[3]

>NR15

0021

(式中、R15は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアリール基、または、置換基を有してもよい複素環基を表す。)

0022

R1〜R4は、それぞれ独立に、置換基を有してもよいアルキル基、または、置換基を有してもよいアリール基であることが好ましく、それぞれ独立に、置換基を有してもよいアリール基であることがより好ましい。また、R5〜R14は、それぞれ独立に、置換基を有してもよいアルキル基であることが好ましい。

0023

また、他の本発明は、樹脂と、前記帯電防止剤とを含んでなる樹脂組成物に関する。好ましくは、樹脂は熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂である。

0024

また、他の本発明は、前記樹脂組成物と、溶剤とを含んでなる樹脂ワニスに関する。

0025

また、他の本発明は、重合性官能基を有する化合物と、重合開始剤と、前記帯電防止剤とを含んでなる重合性組成物に関する。さらに、他の本発明は、前記重合性組成物を、光照射することにより硬化させる、帯電防止能を有する樹脂硬化物の製造方法、及び、前記製造方法で製造された、帯電防止能を有する樹脂硬化物に関する。

0026

また、他の本発明は、溶剤と、帯電防止剤とを含んでなる塗液に関する。さらに、他の本発明は、前記塗液を樹脂造形品に塗布する、帯電防止能を有する樹脂造形品の製造方法、及び、前記製造方法で製造された、帯電防止能を有する樹脂造形品に関する。

0027

また、他の本発明は、前記樹脂組成物、前記樹脂ワニス、又は前記重合性組成物を用いて製造された、帯電防止能を有する樹脂造形品に関する。

0028

また、他の本発明は、前記樹脂組成物、前記樹脂ワニス、前記重合性組成物、又は前記塗液を用いて形成された、帯電防止能を有する塗膜に関する。

0029

また、他の本発明は、前記塗膜を表面に設けた、帯電防止能を有する樹脂造形品に関する。

0030

さらに、他の本発明は、前記の帯電防止剤を用いた、帯電防止能を有する樹脂造形品に関する。

発明を実施するための最良の形態

0031

本発明は、下記一般式[1]あるいは一般式[2]で表される化合物からなる帯電防止剤であることを特徴とする。

0032

一般式[1]

0033

一般式[2]

0034

(式中、Xは酸素原子、硫黄原子、下記一般式[3]で表される基を表し、
R1〜R4、R5、R9は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアリール基、または、置換基を有してもよい複素環基を表す。
また、R6〜R8、R10〜R14は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複素環基、置換基を有してもよいスルホニル基、または、置換基を有してもよいアミノ基を表す。)

0035

一般式[3]

>NR15

0036

(式中、R15は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアリール基、または、置換基を有してもよい複素環基を表す。)

0037

本発明における一般式[1]あるいは一般式[2]で表される化合物のR1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複素環基を表す。また、R5〜R14は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複素環基、置換基を有してもよいスルホニル基、または、置換基を有してもよいアミノ基を表す。

0038

置換基を有してもよいアルキル基としては、炭素数が1〜30のアルキル基が好ましい。例えば、メチル基エチル基プロピル基ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基ドデシル基、オクダデシル基、イソプロピル基イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、1−エチルペンチル基シクロペンチル基、シクロヘキシル基トリフルオロメチル基、2−エチルヘキシル基、フェナシル基、1−ナフトイルメチル基、2−ナフトイルメチル基、4−メチルスルファニルフェナシル基、4−フェニルスルファニルフェナシル基、4−ジメチルアミノフェナシル基、4−シアノフェナシル基、4−メチルフェナシル基、2−メチルフェナシル基、3−フルオロフェナシル基、3−トリフルオロメチルフェナシル基、3−ニトロフェナシル基等が挙げられる。

0039

置換基を有してもよいアルケニル基としては、炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基アリル基スチリル基等が挙げられる。

0040

置換基を有してもよいアリール基としては、炭素数6〜60のアリール基が好ましく、フェニル基ビフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アンスリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、5−ナフタニル基、1−インデニル基、2−アズレニル基、9−フルオレニル基ターフェニル基クオーターフェニル基、o−、m−、およびp−トリル基キシリル基、o−、m−、およびp−クメニル基、メシチル基ペンタレニル基、ビナフタレニル基、ターナフタレニル基、クオーターナフタレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、インダセニル基、フルオランテニル基、アセナフチレニル基、アセアントリレニル基、フェナレニル基、フルオレニル基、アントリル基ビアトラセニル基、ターアントラセニル基、クオーターアントラセニル基、アントラキノリル基、フェナントリル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、プレイアデニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基テトラフェニレニル基、ヘキサフェニル基、ヘキサセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、トリナフチレニル基、ヘプタフェニル基、ヘプタセニル基、ピラントレニル基、オバレニル基等が挙げられる。より好ましくは炭素数6〜30のアリール基である。

0041

置換基を有してもよい複素環基としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子を含む、芳香族あるいは脂肪族複素環が好ましい。例えば、チエニル基ベンゾ[b]チエニル基、ナフト[2,3−b]チエニル基、チアントレニル基、フリル基、ピラニル基、イソベンゾフラニル基クロメニル基、キサンテニル基フェノキサチイニル基、2H−ピロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基ピラゾリル基ピリジル基ピラジニル基、ピリミジニル基ピリダジニル基インドリジニル基、イソインドリル基、3H−インドリル基、インドリル基、1H−インダゾリル基プリニル基、4H−キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサニリル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、4aH−カルバゾリル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェナルサジニル基、イソチアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、フェノキサジニル基、イソクロマニル基、クロマニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、キヌクリジニル基、モルホリニル基チオキサントリル基等が挙げられる。

0042

置換基を有してもよいスルホニル基としては、メシル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ペンチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、ヘプチルスルヒニル基、オクチルスルホニル基、ノニルスルホニル基、デシルスルホニル基、ウンデシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基、フェニルスルホニル基ビフェニリルスルホニル基1−ナフチルスルホニル基、2−ナフチルスルホニル基等が挙げられる。

0043

置換基を有してもよいアミノ基としては、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジ(sec−ブチル)アミノ基、ジ(tert−ブチル)アミノ基、ジペンチルアミノ基、ジイソペンチルアミノ基ジネオペンチルアミノ基、ジ(tert−ペンチル)アミノ基、ジヘキシルアミノ基、ジイソヘキシルアミノ基、ジヘプチルアミノ基、ジオクチルアミノ基、ジノニルアミノ基、ジデシルアミノ基、ジウンデシルアミノ基、ジドデシルアミノ基、ジトリデシル基、ジテトラデシルアミノ基、ジペンタデシルアミノ基、ジヘキサデシルアミノ基、ジヘプタデシルアミノ基、ジオタデシルアミノ基、ジノナデシルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジビフェニリルアミノ基、ビス(ターフェニリル)アミノ基、ビス(クオーターフェニリル)アミノ基、ジ(o−トリル)アミノ基、ジ(m−トリル)アミノ基、ジ(p−トリル)アミノ基、ジキシリルアミノ基、ジ(o−クメニル)アミノ基、ジ(m−トリル)アミノ基、ジ(p−クメニル)アミノ基、ジメシチルアミノ基、ジペンタレニルアミノ基、ジインデニルアミノ基、ジナフチルアミノ基、ビス(ビナフタレニル)アミノ基、ビス(ターナフタレニル)アミノ基、ビス(クオーターナフタレニル)アミノ基、ジアズレニルアミノ基、ジヘプタレニルアミノ基、ビス(ビフェニレニル)アミノ基、ジインダセニルアミノ基、ジフルオランテニルアミノ基、ジアセナフチレニルアミノ基、ビス(アセアントリレニル)アミノ基、ジフェナレニルアミノ基、ジフルオレニルアミノ基、ジアントリルアミノ基、ビス(ビアントラセニル)アミノ基、ビス(ターアントラセニル)アミノ基、ビス(クオーターアントラセニル)アミノ基、ビス(アントラキノリル)アミノ基、ジフェナントリルアミノ基、ジトリフェニレニルアミノ基、ジピレニルアミノ基、ジクリセニルアミノ基、ジナフタセニルアミノ基、ジプレイアデニルアミノ基、ジピセニルアミノ基、ジペリレニルアミノ基、ビス(ペンタフェニル)アミノ基、ジペンタセニルアミノ基、ビス(テトラフェニレニル)アミノ基、ビス(ヘキサフェニル)アミノ基、ジヘキサセニルアミノ基、ジルビセニルアミノ基、ジコロネニルアミノ基、ビス(トリナフチレニル)アミノ基、ビス(ヘプタフェニル)アミノ基、ジヘプタセニルアミノ基、ジピラントレニルアミノ基、ジオバレニルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、メチルブチル基、メチルペンチルアミノ基、メチルヘキシルアミノ基、エチルプロピルアミノ基、エチルブチルアミノ基、エチルペンチルアミノ基、エチルヘキシルアミノ基、プロピルブチルアミノ基、プロピルペンチルアミノ基、プロピルヘキシルアミノ基、ブチルヘプチルアミノ基、ブチルヘキシルアミノ基、ペンチルヘキシルアミノ基、フェニルビフェニリルアミノ基、フェニルターフェニリルアミノ基、フェニルナフチルアミノ基、フェニルアントリルアミノ基、フェニルフェナントリルアミノ基、ビフェニリルナフチルアミノ基、ビフェニリルアントリルアミノ基、ビフェニリルフェナントリルアミノ基、ビフェニリルターフェニリルアミノ基、ナフチルアントリルアミノ基、ナフチルフェナントリルアミノ基、ナフチルターフェニリルアミノ基、アントリルフェナントリルアミノ基、アントリルターフェニリルアミノ基、メチルフェニルアミノ基、メチルビフェニリルアミノ基、メチルナフチルアミノ基、メチルアントリルアミノ基、メチルフェナントリルアミノ基、メチルターフェニリルアミノ基、エチルフェニルアミノ基、エチルビフェニリルアミノ基、エチルナフチルアミノ基、エチルアントリルアミノ基、エチルフェナントリルアミノ基、エチルターフェニリルアミノ基、プロピルフェニルアミノ基、プロピルビフェニリルアミノ基、プロピルナフチルアミノ基、プロピルアントリルアミノ基、プロピルフェナントリルアミノ基、プロピルターフェニリルアミノ基、ブチルフェニルアミノ基、ブチルビフェニリルアミノ基、ブチルナフチルアミノ基、ブチルアントリルアミノ基、ブチルフェナントリルアミノ基、ブチルターフェニリルアミノ基、ペンチルフェニルアミノ基、ペンチルビフェニリルアミノ基、ペンチルナフチルアミノ基、ペンチルアントリルアミノ基、ペンチルフェナントリルアミノ基、ペンチルターフェニリルアミノ基、ヘキシルフェニルアミノ基、ヘキシルビフェニリルアミノ基、ヘキシルナフチルアミノ基、ヘキシルアントリルアミノ基、ヘキシルフェナントリルアミノ基、ヘキシルターフェニリルアミノ基、ヘプチルフェニルアミノ基、ヘプチルビフェニリルアミノ基、ヘプチルナフチルアミノ基、ヘプチルアントリルアミノ基、ヘプチルフェナントリルアミノ基、ヘプチルターフェニリルアミノ基、オクチルフェニルアミノ基、オクチルビフェニリルアミノ基、オクチルナフチルアミノ基、オクチルアントリルアミノ基、オクチルフェナントリルアミノ基、オクチルターフェニリルアミノ基、ビス[4−(α,α’−ジメチルベンジル)フェニル]アミノ基等が挙げられる。

0044

さらに、前述した置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアリール基および置換基を有してもよい複素環基の水素原子はさらに他の置換基で置換されていても良い。

0045

そのような置換基としては、例えばフッ素原子塩素原子臭素原子ヨウ素原子等のハロゲン基メトキシ基エトキシ基、tert−ブトキシ基等のアルコキシ基フェノキシ基、p−トリルオキシ基等のアリールオキシ基メトキシカルボニル基ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基フェノキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基ビニルオキシカルボニル基等のアルケニルオキシカルボニル基アセトキシ基プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基アセチル基ベンゾイル基イソブチリル基アクリロイル基メタクリロイル基メトキサリル基等のアシル基、メチルスルファニル基、tert−ブチルスルファニル基等のアルキルスルファニル基フェニルスルファニル基、p−トリルスルファニル基等のアリールスルファニル基、メチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基等のアルキルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ基、ピペリジノ基等のジアルキルアミノ基、フェニルアミノ基、p−トリルアミノ基等のアリールアミノ基、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ドデシル基等のアルキル基、フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナントリル基等のアリール基、ヒドロキシル基カルボキシル基アミド基スルホンアミド基ホルミル基メルカプト基アルキルチオ基スルホ基、メシル基、p−トルエンスルホニル基、アミノ基、ニトロ基ニトロソ基シアノ基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基トリメチルシリル基、ホスフィニコ基、ホスホノ基アルキルスルホニル基アリールスルホニル基トリアルキルアンモニウム基、ジメチルスルホニウミル基、トリフェニルフェナシホスホニウミル基等が挙げられる。これらの置換基は、さらにハロゲン基によって置換されていてもよい。

0046

これらの置換基のうち、好ましい置換基としては電子求引性の置換基が挙げられる。電子求引性の置換基により置換されることにより、一般的にイオン性化合物解離が容易になり、その結果、帯電防止能は高くなる。

0047

このような電子求引性の置換基とは、共鳴効果誘起効果によって相手から電子をひきつける置換基の総称であり、その多くは、ハメット則において、置換基定数σが正の値で示される。これらの置換基としては、特に制限はないが、具体的には、Chemical Review Vol.91、第165−195項 1991年発行に記載のσpが0より大きなものが挙げられる。より具体的には、ハロゲン基、シアノ基、カルボキシル基、ニトロ基、ニトロソ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、トリアルキルアンモニウム基、アミド基、ペルフルオロアルキル基ペルフルオロアルキルチオ基ペルフルオロアルキルカルボニル基、スルホンアミド基、4−シアノフェニル基等が挙げられる。

0048

R1〜R4、R5、R9、R15は、化合物の安定性面から考慮して、好ましくは置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基であり、より好ましくは、置換基を有してもよいアリール基である。帯電防止能の観点から、置換基としてはハロゲン原子が好ましい。

0049

R6〜R8、R10〜R14は、化合物の安定性面から考慮して、置換基を有してもよいアルキル基が好ましい。また、樹脂との相溶性や帯電防止能の観点から、R5からR14は、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アシルオキシ基などの親水性の置換基を有していないこと、さらには、いずれの置換基も有していないことが好ましい場合もある。R5からR14が置換基を有する場合、好ましい一例として疎水性の置換基が挙げられる。

0050

本発明の一般式[1]あるいは一般式[2]で表される化合物の代表例を以下の表1に具体的に例示するが、本発明は以下の代表例に限定されるものではない。なお、例示化合物中のBuはノルマルブチル基を表す。

0051

表1

0052

0053

0054

0055

0056

0057

0058

0059

0060

0061

0062

0063

0064

0065

本発明の帯電防止剤は、単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。

0066

本発明の帯電防止剤を樹脂造形品へと応用する手法として、帯電防止剤を直接配合(混練)した樹脂を造形する方法と、造形した樹脂の表面に帯電防止剤の塗膜(皮膜)を形成する方法の大きく2種類が挙げられる。

0067

まず、帯電防止剤を直接配合(混練)した樹脂を造形する方法について説明する。造形には、帯電防止剤および樹脂を含有する樹脂組成物や、樹脂組成物(帯電防止剤および樹脂)および溶剤を含有する樹脂ワニスなどを用いることができる。

0068

本発明の帯電防止剤を配合(混練)することができる樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、フッ素樹脂、高分子ゴム等が挙げられる。

0070

ポリオレフィンとしては、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体ポリブタジエンポリイソプレン等が挙げられる。

0071

ポリハロオレフィンとしては、ポリ塩化ビニルPVC)、ポリクロロプレンポリ塩化ビニリデン塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体等が挙げられる。

0073

フッ素樹脂としては、テトラフルオロエチレンポリフッ化ビニリデントリフルオロエチレン等が挙げられる。

0075

さらには、これら樹脂を組み合わせた、いわゆるポリマーアロイでもよい。

0076

また、これらを混練する方法としては、通常使用されている任意の方法を用いることができる。例えば、ロール混練りバンパー混練り、押し出し機或いはニーダー等で混練することが可能である。

0077

混練された樹脂組成物を、任意の形状に造形することにより、帯電防止能を有する樹脂造形品を製造することができる。

0078

本発明の帯電防止剤を樹脂および溶剤に配合して樹脂ワニスとして使用することもできる。この際、樹脂としては、前出の樹脂類を用いることが可能である。好ましくは、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリレート系樹脂不飽和ポリエステル系樹脂ポリエステルアクリレート系樹脂ポリエポキシアクリレート系樹脂ポリウレタンアクリレート系樹脂、ポリエーテルアクリレート系樹脂、ポリオールアクリレート系樹脂、セルロースアセテート系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、スチレン系(共)重合体ポリビニルブチラール系樹脂アミノアルキッド系樹脂、ポリエステル系樹脂アミノ樹脂変性ポリエステル系樹脂ポリウレタン系樹脂アクリルポリオールウレタン系樹脂可溶性ポリアミド系樹脂、可溶性ポリイミド系樹脂、可溶性ポリアミドイミド系樹脂、可溶性ポリエステルイミド系樹脂、ヒドロキシエチルセルロース、スチレン−マレイン酸エステル系共重合体水溶性塩、(メタアクリル酸エステル系(共)重合体の水溶性塩、水溶性アミノアルキッド系樹脂、水溶性アミノポリエステル系樹脂、水溶性ポリアミド系樹脂、石油樹脂アルキッド樹脂大豆油桐油アマニ油を用いることができる。さらに、これらは任意に単独または2種類以上を組み合わせて使用することができる。

0079

ワニス中の溶剤としては、高沸点石油系溶剤脂肪族炭化水素溶剤アルコール系溶剤水系溶剤など樹脂の性質に合わせて、さまざまな溶剤を用いることができる。汎用されている溶剤としては、メチルエチルケトン(MEK)、ジメチルホルムアミドDMF)、N−メチルピロリドン(NMP)、メトキシプロパノールトルエン、水等が挙げられる。さらに、これらの溶剤は、単独あるいは2種類以上を組み合わせて任意に使用できる。

0080

樹脂ワニスを、例えば、適当な支持体上に塗布し、乾燥させることによっても、帯電防止能を有する樹脂造形品を製造することができる。

0081

塗布した樹脂ワニスの乾燥およびキュアは、組み合わせる溶剤等によって適宜選択され、常温乾燥することもできるが、通常は加熱乾燥炉を利用して行うことが多い。乾燥炉は、空気、不活性ガス窒素アルゴンなど)などで満たしておく、または、乾燥炉内に不活性ガスをフローさせることが好ましい。乾燥およびキュアの温度は、溶媒沸点などに応じて適宜選択されるが、60℃〜600℃の範囲にあることが好ましい。また、段階的に温度を上昇させることが、発泡ユズ肌などの問題が発生せず、膜厚が均一で、さらに寸法安定性にも優れる樹脂造形品が得られるために好ましい。乾燥およびキュアの時間は、形成される樹脂造形品の厚み、樹脂ワニスの固形分濃度、溶媒の種類により適宜選択されるが、0.05分〜500分程度であることが望ましい。

0082

樹脂組成物および樹脂ワニスにおいて、帯電防止剤を樹脂に配合する量は特に限定されない。しかし、多量に配合すると、樹脂の機械的強度等の物性が低下するといった本来の樹脂物性に影響を与えたり、配合量が少ないと帯電防止効果が不十分となる場合がある。したがって、好ましい配合量は樹脂に対して0.01〜30重量%、より好ましくは0.02〜25重量%、最も好ましくは0.02〜20重量%である。

0083

次に、造形した樹脂の表面に帯電防止剤の塗膜を形成する方法について説明する。塗膜の形成には、樹脂組成物、および樹脂ワニスに加え、帯電防止剤および溶剤を含有する塗液を用いることができる。

0084

例えば、塗液を用いる場合、造形した樹脂の表面に塗膜を形成する塗布方法としては、本発明に係る帯電防止剤を含有する溶液、分散液、乳化液浸漬法スピンコート法スプレー法ローラーコート法グラビアコート法ダイコート法コンマコート法、ロールコート法、カーテンコート法、バーコート法等各種の手段を用いた方法がある。それらの方法は、塗布する厚み、粘度等に応じて適宜利用できる。

0085

このとき用いられる溶剤は、帯電防止剤を溶解または分散させることができる溶媒であれば特に限定されることはないが、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン2−ヘプタノン3−ヘプタノン等のケトン類エチレングリコールモノメチルエーテルアセテートエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテートジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の(ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;エチレングリコールモノメチルエーテルエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテルトリエチレングリコールモノエチルエーテルプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピレングリコールモノエチルエーテルプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類酢酸エチル酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチルギ酸アミル酢酸イソアミルプロピオン酸ブチル酪酸エチル酪酸イソプロピル酪酸ブチル乳酸メチル乳酸エチルオキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル等のエステル類エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチルピルビン酸エチルピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチルアセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類等を挙げることができる。

0086

これらの溶剤は単独あるいは2種類以上を適宜混合して用いることが可能である。

0087

さらに、本発明の帯電防止剤をこれら溶剤に配合する量は特に限定されない。しかし、多量に配合すると、塗液の粘度が高くなりすぎてしまったり、塗液の白化が生じることがある。したがって、好ましい配合量は塗液全体に対して0.01〜30重量%、より好ましくは0.02〜15重量%、最も好ましくは0.02〜10重量%である。

0088

本発明の帯電防止剤と、重合性官能基を有する化合物(モノマーオリゴマーまたはプレポリマー)および重合開始剤とを混合して重合性組成物として利用することも可能である。重合性組成物の利用方法としては、その重合性組成物の形態に応じて、重合性組成物を重合させて樹脂造形品を製造する方法と、造形した樹脂の表面に重合性組成物を用いて帯電防止剤塗膜を形成する方法の両方の手法をとることができる。すなわち、重合性組成物を樹脂基板等に塗布し硬化させる場合は後者の手法に、重合性組成物単体で硬化させる場合は前者の手法に相当する。

0089

重合性組成物は、少なくとも、帯電防止剤と、重合性官能基を有するモノマー、オリゴマーまたはプレポリマーと、重合開始剤からなる。

0090

重合性官能基を有するモノマーの例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化1,6−ヘキサンジオールジアクリレートネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ヒドロキシピバリン酸トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化リン酸トリアクリレート、エトキシ化トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、テトラメチロールプロパントリアクリレートテトラメチロールメタントリアクリレートペンタエリスリトールテトラアクリレートカプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化イソシアヌール酸トリアクリレート、トリ(2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート)トリアクリレート、プロポキシレーグリセリルトリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、ネオペンチルグリコールオリゴアクリレート、1,4−ブタンジオールオリゴアクリレート、1,6−ヘキサンジオールオリゴアクリレート、トリメチロールプロパンオリゴアクリレート、ペンタエリスリトールオリゴアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレートアクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートイソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレートイソボルニルアクリレートシクロヘキシルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレートテトラヒドロフルフリルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、ベンジルアクリレートエトキシエトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メチルフェノキシエチルアクリレート、ジプロピレングリコールアクリレート、β−カルボキシルエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレートビニルカプロラクタムビニルピロリドン、N-ビニルホルムアミドエチルジグリコールアクリレート、トリメチロールプロパンフォルマルモノアクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシルアクリレート、トリ(メタ)アリルイソシアヌレート、イミドアクリレートイソアミルアクリレート、エトキシ化コハク酸アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリルアクリレート、トリブロモフェニルアクリレート、エトキシ化トリブロモフェニルアクリレート、トリフルオロエチルアクリレート、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート等が挙げられる。さらには、山下晋三ら編、「架橋ハンドブック」、(1981年、大成社)や加清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」、(1985年、高分子刊行会)、ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、79項、(1989年、シーエムシー)、赤松清編、「新・感光性樹脂の実際技術」、(1987年、シーエムシー)、山榮一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)に記載の市販品もしくは業界で公知の架橋性モノマーが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0091

オリゴマー、プレポリマーの例としては、ダイセルUCB社製「Ebecryl230、244、245、270、280/15IB、284、285、4830、4835、4858、4883、8402、8803、8800、254、264、265、294/35HD、1259、1264、4866、9260、8210、1290、1290K、5129、2000、2001、2002、2100、KRM7222、KRM7735、4842、210、215、4827、4849、6700、6700−20T、204、205、6602、220、4450、770、IRR567、81、84、83、80、657、800、805、808、810、812、1657、1810、IRR302、450、670、830、835、870、1830、1870、2870、IRR267、813、IRR483、811、436、438、446、505、524、525、554W、584、586、745、767、1701、1755、740/40TP、600、601、604、605、607、608、609、600/25TO、616、645、648、860、1606、1608、1629、1940、2958、2959、3200、3201、3404、3411、3412、3415、3500、3502、3600、3603、3604、3605、3608、3700、3700−20H、3700−20T、3700−25R、3701、3701−20T、3703、3702、RDX63182、6040、IRR419」、サートマー社製「CN104、CN120、CN124、CN136、CN151、CN2270、CN2271E、CN435、CN454、CN970、CN971、CN972、CN9782、CN981、CN9893、CN991」、BASF社製「Laromer EA81、LR8713、LR8765、LR8986、PE56F、PE44F、LR8800、PE46T、LR8907、PO43F、PO77F、PE55F、LR8967、LR8981、LR8982、LR8992、LR9004、LR8956、LR8985、LR8987、UP35D、UA19T、LR9005、PO83F、PO33F、PO84F、PO94F、LR8863、LR8869、LR8889、LR8997、LR8996、LR9013、LR9019、PO9026V、PE9027V」、コグニス社製「フォトマー3005、3015、3016、3072、3982、3215、5010、5429、5430、5432、5662、5806、5930、6008、6010、6019、6184、6210、6217、6230、6891、6892、6893−20R、6363、6572、3660」、根上工業社製「アートレジンUN−9000HP、9000PEP、9200A、7600、5200、1003、1255、3320HA、3320HB、3320HC、3320HS、901T、1200TPK、6060PTM、6060P」、日本合成化学社製「紫光 UV−6630B、7000B、7510B、7461TE、3000B、3200B、3210EA、3310B、3500BA、3520TL、3700B、6100B、6640B、1400B、1700B、6300B、7550B、7605B、7610B、7620EA、7630B、7640B、2000B、2010B、2250EA、2750B」、日本化薬社製「カヤラッドR−280、R−146、R131、R−205、EX2320、R190、R130、R−300、C−0011、TCR−1234、ZFR−1122、UX−2201、UX−2301、UX3204、UX−3301、UX−4101、UX−6101、UX−7101、MAX−5101、MAX−5100、MAX−3510、UX−4101」等が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0092

重合性官能基を有する化合物は、単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。重合性官能基を有する化合物の配合量は、重合性組成物全体に対して70〜99.5重量%、より好ましくは75〜99重量%、最も好ましくは80〜99重量%であることが好ましい。

0093

重合開始剤としては、イルガキュアー651、イルガキュアー184、ダロキュアー1173、イルガキュアー500、イルガキュアー1000、イルガキュアー2959、イルガキュアー907、イルガキュアー369、イルガキュアー379、イルガキュアー1700、イルガキュアー149、イルガキュアー1800、イルガキュアー1850、イルガキュアー819、イルガキュアー784、イルガキュアー261、イルガキュアーOXE−01(CGI124)、CGI242(チバ・スペシャルティーケミカルズ社)、アデカオプトマーN1414、アデカオプトマーN1717(旭電化社)、Esacure1001M(Lamberti社)、ルシリンTPO(BASF社)、ダイドキュア174(大同化成社製)、特公昭59−1281号公報、特公昭61−9621号公報ならびに特開昭60−60104号公報記載のトリアジン誘導体、特開昭59−1504号公報ならびに特開昭61−243807号公報記載の有機過酸化物、特公昭43−23684号公報、特公昭44−6413号公報、特公昭47−1604号公報ならびにUSP第3567453号明細書記載のジアゾニウム化合物公報、USP第2848328号明細書、USP第2852379号明細書ならびにUSP第2940853号明細書記載の有機アジド化合物、特公昭36−22062号公報、特公昭37−13109号公報、特公昭38−18015号公報ならびに特公昭45−9610号公報記載のオルトキノンジアジド類、特公昭55−39162号公報、特開昭59−140203号公報ならびに「マクロレキュルス(MACROMOLECULES)」、第10巻、第1307頁(1977年)記載のヨードニウム化合物をはじめとする各種オニウム化合物、特開昭59−142205号公報記載のアゾ化合物、特開平1−54440号公報、ヨーロッパ特許第109851号明細書、ヨーロッパ特許第126712号明細書、「ジャーナルオブイメージングサイエンス(J.IMAG.SCI.)」、第30巻、第174頁(1986年)記載の金属アレン錯体、特開昭61−151197号公報記載のチタノセン類、「コーディネーションケミストリーレビュー(COORDINATION CHEMISTRY REVIEW)」、第84巻、第85〜第277頁(1988年)ならびに特開平2−182701号公報記載のルテニウム等の遷移金属を含有する遷移金属錯体、特開平3−209477号公報記載のアルミナート錯体、特開平2−157760号公報記載のホウ酸塩化合物、特開昭55−127550号公報ならびに特開昭60−202437号公報記載の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、四臭化炭素や特開昭59−107344号公報記載の有機ハロゲン化合物、特開平5−213861号公報、特開平5−255347号公報、特開平5−255421号公報、特開平6−157623号公報、特開2000−344812号公報、特開2002−265512号公報、特願2004−053009号公報、ならびに特願2004−263413号公報記載のスルホニウム錯体またはオキソスルホニウム錯体、特開2001−264530号公報、特開2001−261761号公報、特開2000−80068号公報、特開2001−233842号公報、USP3558309号明細書(1971年)、USP4202697号明細書(1980年)、特開昭61−24558号公報、特表2004−534797号公報、ならびに特開2004−359639号公報記載のオキシムエステル化合物、特表2002−530372号公報記載の二官能性光開始剤などが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。重合開始剤は、単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。

0094

また、重合性組成物に、紫外から近赤外の光に対して吸収を持つ増感剤を加えることにより、紫外から近赤外領域にかけての光に対する活性を高め、極めて高感度な重合性組成物とすることが可能である。

0095

そのような増感剤としては、ベンゾフェノン類カルコン誘導体やジベンザルアセトンなどに代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノンなどに代表される1,2−ジケトン誘導体ベンゾイン誘導体フルオレン誘導体ナフトキノン誘導体アントラキノン誘導体キサンテン誘導体チオキサンテン誘導体キサントン誘導体チオキサントン誘導体クマリン誘導体ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体メロシアニン誘導体オキソノール誘導体等のポリメチン色素アクリジン誘導体アジン誘導体チアジン誘導体、オキサジン誘導体インドリン誘導体アズレン誘導体アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体テトラフェニルポルフィリン誘導体トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体などが挙げられ、その他さらに具体例には大河原信ら編、「色素ハンドブック」(1986年、講談社)、大河原信ら編、「機能性色素化学」(1981年、シーエムシー)、池森忠三朗ら編、「特殊機能材料」(1986年、シーエムシー)に記載の色素および増感剤が挙げられるがこれらに限定されるものではない。その他、紫外から近赤外域にかけての光に対して吸収を示す色素や増感剤が挙げられる。これらは必要に応じて任意の比率で二種以上用いてもかまわない。上記、増感剤の中でチオキサントン誘導体としては、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどを挙げることができ、ベンゾフェノン類としては、ベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4,4’−ジメチルベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどを挙げることができ、クマリン類としては、クマリン1、クマリン338、クマリン102などを挙げることができ、ケトクマリン類としては、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。

0096

本発明で使用される重合開始剤および増感剤の配合量は特に限定されないが、これらの合計量が、好ましくは、重合性組成物全体の0〜20重量%、より好ましくは、0.1〜15重量%の範囲である。

0097

本発明の帯電防止剤を重合性組成物に配合する量は特に限定されない。しかし、多量に配合すると、硬化に時間がかかる、完全に硬化できないといった硬化特性に影響を与える場合があるので、好ましい配合量は重合性組成物全体に対して0.01〜30重量%、より好ましくは0.02〜25重量%、最も好ましくは0.02〜20重量%である。

0098

また、本発明の重合性組成物は、保存時の重合を防止する目的で重合禁止剤を添加することが可能である。

0099

添加可能な重合禁止剤の具体例としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノールアルキル置換ハイドロキノン、カテコール、tert−ブチルカテコールフェノチアジン等を挙げることができる。重合禁止剤の添加量はとくに限定されるものではないが、好ましくは重合性組成物中に0.01〜5重量%の範囲で用いられる。

0100

さらに、本発明の重合性組成物には、さらに重合を促進する目的で、アミンチオールジスルフィドなどに代表される重合促進剤連鎖移動触媒を添加することが可能である。

0101

本発明の重合性組成物に添加可能な重合促進剤や連鎖移動触媒の具体例としては、例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、N−フェニルグリシントリエタノールアミン、N,N−ジエチルアニリン等のアミン類、USP第4414312号明細書や特開昭64−13144号公報記載のチオール類、特開平2−291561号公報記載のジスルフィド類、USP第3558322号明細書や特開昭64−17048号公報記載のチオン類、特開平2−291560号公報記載のO−アシルチオヒドロキサメートやN−アルコキシピリジンチオン類が挙げられる。重合促進剤や連鎖移動触媒の添加量はとくに限定されるものではないが、好ましくは重合性組成物中に0.001〜5重量%の範囲で用いられる。

0102

本発明における重合性組成物は、紫外線可視光線近赤外線、電子線等によるエネルギーの付与により重合し、目的とする重合物を得ることが可能である。尚、本明細書でいう紫外線、可視光線、近赤外線等の定義は久保亮五ら編「岩波理化学辞典第4版」(1987年、岩波)によった。

0103

したがって、本発明の重合性組成物は、低圧水銀灯中圧水銀灯高圧水銀灯超高圧水銀灯キセノンランプカーボンアーク灯メタルハライドランプ蛍光灯タングステンランプアルゴンイオンレーザヘリウムカドミウムレーザヘリウムネオンレーザクリプトンイオンレーザ、各種半導体レーザYAGレーザ発光ダイオード、CRT光源プラズマ光源、電子線、γ線、ArFエキシマーレーザ、KrFエキシマーレーザ、F2レーザ等の各種光源によるエネルギーの付与により目的とする重合物(硬化物)を得ることができる。

0104

本発明における帯電防止剤を使用する際に、必要に応じて他の帯電防止剤、顔料着色剤酸化防止剤紫外線吸収剤補強剤、耐候剤、滑剤ブロッキング防止剤可塑剤香料無機電解質発泡剤難燃剤フィラー表面調整剤等の添加物を同時に配合することも可能である。

0107

酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert.−ブチルフェノール(以下、tert.−ブチルを「t−ブチル」と略記する。)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ノニルフェノール)、2,2’−イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルベンジル)4−メチルフェノール、3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸ステアリル、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸オレイル、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸ドデシル、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸オクチル、テトラキス{3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオニルオキシメチル}メタン、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸グリセリンモノエステル、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸とグリセリンモノオレイルエーテルとのエステル、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸ブチレングリコールエステル、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸チオジグリコールエステル、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4(N,N’−ジメチルアミノメチルフェノール)、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルサルファイド、トリス{(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニルオキシエチル}イソシアヌルレート、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイル)イソシアヌレート、ビス{2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル)サルファイド、1,3,5−トリス(4−ジ−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、テトラフタロイル−ジ(2,6−ジメチル−4−t−ブチル−3−ヒドロキシベンジルサルファイド)、6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−{ジエチル−ビス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)}プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシナミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジル−リン酸ジエステル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)サルファイド、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ビス{3,3’−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッドグリコールエステルトリフェニルホスファイトジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,4−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジイソトリデシル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、1,1,3−ブチリジントリス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジイソトリデシル)ホスファイト、2,2−プロピリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジイソトリデシル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4−ビフェニレンジホスホナイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシルオキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン、ジオクチルチオジプロピオネート、ジデシルチオジプロピオネート、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネートラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジステアリル−β,β’−チオジブチレート、(3−オクチルチオプロピオン酸)ペンタエリスリトールテトラエステル、(3−デシルチオプロピオン酸)ペンタエリスリトールテトラエステル、(3−ラウリルチオプロピオン酸)ペンタエリスリトールテトラエステル、(3−ステアリルチオプロピオン酸)ペンタエリスリトールテトラエステル、(3−オレイルチオプロピオン酸)ペンタエリスリトールテトラエステル、(3−ラウリルチオプロピオン酸)−4,4’−チオジ(3−メチル−5−t−ブチル−4−フェノール)エステル、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール2−ベンズイミダゾールジスルフィド、ジラウリルサルファイド、アミルチオグリコール等が挙げられる。

0108

紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−{2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル}ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−{2’−ヒドロキシ−3’−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル}ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス{4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール}、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニルメタン)、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、4−オクチルフェニルサリシレート等のサリシレート系;エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系;2−エトキシ−2’−エチルオキザリックアシッドビスアニリド等のオキザリックアシッド系、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、(ミックスト−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、(ミックスト−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ミックスト−{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン)ジエチル}−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ミックスト−{1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン)ジエチル}−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ポリ{6−(1,1,3,3,−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}、ジメチルサクシネート/4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノール重合体、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート、エチレンビス(2,2,6,6−テトラメチル−3−オキサ−4−ピペリジン)、{2,2’−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)}−2−エチルヘキシルアミンニッケル(II)、ニッケルジブチルジチオカルバメート、{2,2'−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)}−2−ブチルアミンニッケル(II)、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルリン酸モノエチレートニッケル錯体等のニッケル系光安定剤;2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。

0110

難燃剤としては、テトラブロモビスフェノールA、ヘキサブロモベンゼン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニルプロパンデカブロモジフェニルオキサイド、ヘキサブロモシクロデカンテトラブロモ無水フタル酸塩素化ポリエチレン、塩素化パラフィン、パークロロシクロペンタデカンクロレンド酸テトラクロロ無水フタル酸、リン酸アンモニウム、トリクレジルフォスフェートトリエチルフォスフェート、トリス(β−クロロエチル)フォスフェート、トリスクロエチルフォスフェートトリスジクロロプロピルフォスフェート、クレジルジフェニルフォスフェート、キシレニルジフェニルフォスフェート、赤燐酸化スズ三酸化アンチモン水酸化ジルコニウムメタホウ酸バリウムホウ酸亜鉛水酸化アルミニウム水酸化マグネシウム、窒素化グアニジン等が挙げられる。

0111

表面調整剤としては、ビックケミー社製「BYK−300、302、306、307、310、315、320、322、323、325、330、331、333、337、340、344、370、375、377、350、352、354、355、356、358N、361N、357、390、392、UV3500、UV3510、UV3570」、テゴケミー社製「Tegorad−2100,2200、2250、2500、2700」等が挙げられる。これら表面調整剤は、一種または必要に応じて二種以上を用いてもよい。

0112

本発明によれば、高い帯電防止能のみならず、透明性・樹脂や溶剤への溶解性(相溶性)・耐熱性・耐湿性を併せ持ち、金属や金属イオンを含まない帯電防止剤を提供することが可能となる。

0113

本発明において、樹脂造形品としては、FPD向け各種フィルム導電性ゴム帯電防止コーティング電子部品パッケージなどが挙げられる。

0114

次に、本発明について実施例を用いて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

0115

まず、以下に本発明における化合物の合成例を示す。

0116

合成例1化合物(2)の合成
ナトリウムテトラフェニルボレート342gを酢酸エチル1Lに溶解させ、ナトリウムテトラフェニルボレートの酢酸エチル溶液を得た。この溶液に、3−エチル−2−メチルベンゾオキサゾリウムイオダイド289gを酢酸エチル1Lに溶解させた溶液を徐々に滴下し、室温下に15時間攪拌を行った。得られた酢酸エチル溶液を、水3Lを用いて洗浄した後、有機層から酢酸エチルを減圧溜去することにより化合物(2)を 423g得た。元素分析((株)製作所製MT−5、以下同様)(組成式:C34H32BNO計算値(%):C,84.82;H,6.70;N,2.91実測値(%):C,84.78;H,6.66;N,2.88)により確認した。

0117

合成例2化合物(14)の合成
3−エチル−2−メチルベンゾオキサゾリウムイオダイド289gの代わりに、 3−ベンジル−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチル−1,3−チアゾール−3−イウムクロライド270gを用いた以外は、合成例1と同様にして、化合物(14)を得た。元素分析(組成式:C37H36BNOS計算値(%):C,80.28;H,6.55;N,2.53実測値(%):C,80.24;H,6.59;N,2.51)により確認した。

0118

合成例3化合物(15)の合成
ナトリウムテトラフェニルボレート342gの代わりに、ナトリウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート702gを、3−エチル−2−メチルベンゾオキサゾリウムイオダイド289gの代わりに、3−ベンジルチアゾリウムブロマイド256gを用いた以外は、合成例1と同様にして、化合物(15)を得た。元素分析(組成式:C34H10BF20NS計算値(%):C,47.75;H,1.18;N,1.64実測値(%):C,47.81;H,1.19;N,1.69)により確認した。

0119

合成例4化合物(29)の合成
3−エチル−2−メチルベンゾオキサゾリウムイオダイド289g の代わりに、2,4−ジメチル−3−フェニルチアゾール−3−イウムパークロレート290g を用いた以外は、合成例3と同様にして、化合物(29)を得た。元素分析(組成式:C35H12BF20NS計算値(%):C,48.36;H,1.39;N,1.61実測値(%):C,48.28;H,1.43;N,1.56)により確認した

0120

合成例5化合物(57)の合成
3−ベンジルチアゾリウムブロマイド256g の代わりに、1,3−ジメチルイミダゾリウムクロライド133gを用いた以外は、合成例3と同様にして、化合物(57)を得た。元素分析(組成式:C29H9BF20N2計算値(%):C,44.88;H,1.17;N,3.61実測値(%):C,44.93;H,1.19;N,3.64)により確認した。

0121

合成例6化合物(93)の合成
3−ベンジルチアゾリウムブロマイド256gの代わりに、1−エチル−3−メチル−3H−ベンズイミダゾール−1−イウムイオダイドを用いた以外は、合成例3と同様にして、化合物(93)を得た。元素分析(組成式:C34H13BF20N2計算値(%):C,48.60;H,1.56;N,3.33実測値(%):C,48.69.14;H,1.58;N,3.37)により確認した。

0122

その他の合成例
表1の化合物(1)、(3)〜(13)、(16)〜(28)、(30)〜(56)、(58)〜(92)、および(94)〜(100)の合成
合成例1に従い、目的とする化合物に相当するボレートのナトリウムカリウムリチウムまたはマグネシウムハライド塩と、目的とする化合物に相当する各種の塩との間の塩交換反応により目的化合物を合成した。なお、原料はアルドリッチ社、東京化成社、シグマ社、ナカライテスク社、メルク社等の試薬メーカーから購入した。

0123

また、入手が困難なボレートに関しては、特開昭62−132893号公報、特開昭62−277307号公報、特開平6−247980号公報、特開平6−247981号公報、特開平8−311074号公報、特開平10−330381号公報、特開平10−310589号公報、特開平11−292883号公報、特開2000−143671号公報、特開2003−238572号公報、特開2003−335786号公報、特開2004−43435号公報、米国特許第398236号公報、米国特許第5473036号公報、Journal of Organometallic Chemistry誌 1964年 第2巻 245頁、Journal of Organometallic Chemistry誌 1967年 第8巻 411頁等を参考に合成を行った。

0124

次の表2に、合成した化合物全てについての元素分析実測値および計算値を示す。

0125

表2

0126

0127

0128

以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0129

実施例1
UV硬化性モノマーとして、紫光UV1700B(日本合成化学社製)を1.5g、重合開始剤として、ダイドキュア174(大同化成社製)を0.15g、希釈溶剤としてPGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)を3g、帯電防止剤として、化合物(1)を0.03g(樹脂比2%)量し、混合し、混合液が均一になるように撹拌した。

0130

バーコーター#12を用いて、混合液をPET基板上に塗布し、塗膜を形成した後、100℃にて一分間乾燥させた。メタルハライドランプを用いて光照射し(640mW/cm2)、塗膜を硬化させた。硬化塗膜表面抵抗値を測定(アドバンテスト社製 R8340A)することにより、帯電防止能を評価した。以降、表面抵抗値(Ω/□)は、1010台以下の値を◎、1011乗台Ω/□の値を○、1012乗台Ω/□の値を△、1013乗台Ω/□の値を▽、1013乗以上を×と示した。また、硬化塗膜の全光線透過率(スガ試験機社製 HGM−2B)についても測定した。

0131

実施例2〜実施例80
化合物(1)の代わりに、表3に記載した化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして硬化塗膜の表面抵抗値を測定した。

0132

実施例81〜実施例160
表3に記載した化合物を0.075g(樹脂比5%)用いた以外は、実施例1から実施例80と同様にして硬化塗膜の表面抵抗値を測定した。

0133

比較例1
化合物(1)の代わりに、市販の帯電防止剤ライトエステルDQ−100(共栄社化学社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして硬化塗膜の表面抵抗値を測定した。

0134

比較例2
化合物(1)の代わりに、市販の帯電防止剤ライトエステルDQ−100(共栄社化学社製)を用いた以外は、実施例81と同様にして硬化塗膜の表面抵抗値を測定した。

0135

比較例3
化合物(1)の代わりに、市販の帯電防止剤サンコノールA400−50R(三光化学工業社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして硬化塗膜の表面抵抗値を測定した。

0136

比較例4
化合物(1)の代わりに、市販の帯電防止剤サンコノールA400−50R(三光化学工業社製)を用いた以外は、実施例81と同様にして硬化塗膜の表面抵抗値を測定した。

0137

表3に、実施例1〜実施例160及び比較例1〜比較例4の結果を示す。

0138

表3

0139

0140

0141

0142

0143

本発明の帯電防止剤を用いた場合、その添加量にかかわらず、十分な帯電防止効果が得られた。更に、2%と5%との値を比較しても大差がなく、少量でも十分な効果が認められた。一方、市販の帯電防止剤では、硬化塗膜の表面抵抗測定範囲を超えており、帯電防止剤としては機能していないことが判った。

0144

基板PETフィルムの全光線透過率は、89.80%であり、本発明の帯電防止剤を用いた場合は、ほぼそれと同じ値を示していた。本発明の帯電防止剤は、非常に透明性の高い材料である。また、比較例3および比較例4では、帯電防止剤の相溶性の低さからか、塗膜中には凝集物と考えられるブツ観測された。それらによる散乱成分が増加したためか、全光線透過率は低い値を示した。

0145

実施例161
アクアブル48E(昭和ワニス株式会社製水溶性アルキッド樹脂)100gに、化合物(1)を5g添加し均一になるように混合し、樹脂ワニスを作製した。この樹脂ワニスをバーコーター#15を用いて、ガラス基板上に塗布し、塗膜を形成し、100℃にて30分加熱乾燥した。帯電防止能の評価として、塗膜の表面抵抗値を測定した結果を表4に示す。

0146

実施例162〜実施例201
化合物(1)の代わりに、表4に記載した化合物を用いた以外は、実施例161と同様にして塗膜の表面抵抗値を測定した。結果を表4に示す。

0147

比較例5
化合物(1)の代わりに、市販の帯電防止剤ライトエステルDQ−100(共栄社化学社製)を用いた以外は、実施例161と同様にして塗膜の表面抵抗値を測定した。結果を表4に示す。

0148

比較例6
化合物(1)の代わりに、市販の帯電防止剤ダスパー125B(ミヨシ樹脂株式会社製)を用いた以外は、実施例161と同様にして塗膜の表面抵抗値を測定した。結果を表4に示す。

0149

比較例7
化合物(1)の代わりに、市販の帯電防止剤エマルゲン105(花王株式会社製)を用いた以外は、実施例161と同様にして塗膜の表面抵抗値を測定した。結果を表4に示す。

0150

表4

0151

0152

実施例161〜実施例201の結果から分かるように、本発明の帯電防止剤は、水系のワニスに配合した場合でも、均一に分散され、十分な帯電防止能を示した。一方、比較例では、本発明の帯電防止剤を用いた場合よりも高い表面抵抗値を示した。特に比較例7においては、帯電防止剤を水系ワニスに均一に分散できず、塗膜は白化していた。

0153

実施例202
高密度ポリエチレン(アルドリッチ社製)100gと化合物(1)5gを井上製作所製ニーダーを用いて150℃で5時間混練した。さらに、押出し成型機を用いて混練物を押し出し、厚さ5mmの樹脂板を形成した。帯電防止能の評価として、樹脂板の表面抵抗値を測定した結果を表5に示す。また、樹脂板の変色の有無についても評価した。

0154

実施例203〜実施例243
化合物(1)の代わりに、表5に記載した化合物を用いた以外は、実施例202と同様にして樹脂板の表面抵抗値を測定した。結果を表5に示す。

0155

比較例8
化合物(1)の代わりに、市販の帯電防止剤ドデシルピリジニウムクロライド(DPC:東京化成社製)を用いた以外は、実施例202と同様にして樹脂板の表面抵抗値を測定した。結果を表5に示す。

0156

比較例9
化合物(1)の代わりに、市販の帯電防止剤ダスパー125B(ミヨシ樹脂株式会社製)を用いた以外は、実施例202と同様にして樹脂板の表面抵抗値を測定した。結果を表5に示す。

0157

比較例10
化合物(1)の代わりに、市販の帯電防止剤エマルゲン105(花王株式会社製)を用いた以外は、実施例202と同様にして樹脂板の表面抵抗値を測定した。結果を表5に示す。

0158

表5

0159

0160

実施例202〜実施例243の結果から分かるように、本発明の帯電防止剤は、熱可塑性樹脂に150℃、5時間という高温長時間で混練しても、高い帯電防止効果が得られた。さらに、本発明の帯電防止剤を用いた樹脂板においては、黄変は全く認められなかった。

0161

一方、汎用の帯電防止剤で試験を行った比較例8〜比較例10では、帯電防止能は期待できず、さらには高温長時間の混練のためか、黄変も見られた。特に、比較例8では、不快臭感じられた。ガスクロマトグラフィー分析より、帯電防止剤の構成成分であるピリジンに起因する臭気であることを確認した。

0162

実施例244
化合物(1)0.5gをPGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)10gに溶解させ、溶液をスピンコーターを用いて100μmのPETフィルムの上に塗布し、80℃で1分間乾燥させ塗膜を形成した。帯電防止能の評価として、塗膜の表面抵抗値の測定結果を表6に示す。

0163

実施例245〜実施例290
化合物(1)の代わりに、表5に記載した化合物を用いた以外は、実施例244と同様にして塗膜の表面抵抗値を測定した。結果を表6に示す。

0164

比較例11
化合物(1)の代わりに、市販の帯電防止剤ドデシルピリジニウムクロライド(DPC:東京化成社製)を用いた以外は、実施例244と同様にして塗膜の表面抵抗値を測定した。結果を表6に示す。

0165

比較例12
化合物(1)の代わりに、市販の帯電防止剤ダスパー125B(ミヨシ樹脂株式会社製)を用いた以外は、実施例244と同様にして塗膜の表面抵抗値を測定した。結果を表6に示す。

0166

表6

0167

0168

表5の結果から明らかなように、本発明の帯電防止剤は、汎用の帯電防止剤に比べて、低い表面抵抗値を示した。

0169

実施例291〜実施例302
本発明の帯電防止剤のいくつかについて、水、有機溶剤、UV硬化性モノマーへの溶解性を表8にまとめた。

0170

比較例13〜比較例16
次の表7に示す化合物の帯電防止剤の水、有機溶剤、UV硬化性モノマーへの溶解性について、上記の表8に比較例として掲げた。

0171

表7



表8

0172

0173

表8に示した本発明の帯電防止剤は、有機溶剤やUV硬化性モノマーへの溶解性が高かった。一方、比較例の帯電防止剤は、水に対する溶解性は高く、有機溶剤やUV硬化性モノマーへの溶解性が低く、本発明の帯電防止剤とほぼ逆の性質を示した。表8に示した本発明の帯電防止剤は、有機材料に対しての相溶性が、比較化合物よりもはるかに高い。比較化合物と有機材料との相溶性の低さは、比較化合物が、有機アニオン金属カチオンから形成されているという点に大きく起因しているのではないかと考えることができる。

0174

なお、本発明の帯電防止剤は、分散性に優れているために、実施例161〜実施例202に示すとおり水系ワニスなどにも好ましく適用することができる。

0175

実施例303
UVモノマーとして、紫光UV1700B(日本合成化学社製)を5g、重合開始剤として、ダイドキュア174(大同化成社製)を0.5g、希釈溶剤として酢酸エチルを15g、化合物(1)を0.5g(樹脂比5%)秤量し、混合し、撹拌した。

0176

バーコーター#12を用いて、混合液をPET基板上に塗布し、塗膜を形成した後、100℃にて一分間乾燥を行った。メタルハライドランプを用いて光照射し(640mW/cm2)、塗膜を硬化させた。硬化直後の硬化塗膜のヘイズ値と、一週間放置(23℃、55%RH)した後の硬化塗膜のヘイズ値を測定した結果を表9に示す。

0177

実施例304〜実施例314、比較例17〜比較例20
化合物(1)の代わりに、表9に示す化合物を用いたこと以外は同様にして、硬化塗膜を作成してヘイズ値を測定した。結果を表9に示す。

0178

表9

0179

硬化直後は、いずれの硬化塗膜もヘイズ値が低く、透明性が高かった。しかしながら、23℃、55%RHにおいて一週間保管した硬化塗膜では、本発明の帯電防止剤を用いた場合は、硬化直後とほぼ同様な値を示したにもかかわらず、比較例の帯電防止剤を用いた場合には、ヘイズ値が高くなった。硬化塗膜を詳しく観察すると、比較例の硬化塗膜では、ブツが観測できた。おそらく、塗膜中の比較化合物の硬化樹脂に対しての相溶性がよくないために、結晶化したのではないかと推測できる。

0180

実施例315
UV硬化性モノマーとして、アロニックスM408(東亞合成株式会社製)を5g、重合開始剤として、ダイドキュア174(大同化成社製)を0.5g、希釈溶剤として酢酸エチルを15g、化合物(1)を0.5g(樹脂比5%)秤量し、混合し、撹拌した。

0181

バーコーター#12を用いて、混合液をPET基板上に塗布し、塗膜を形成した後、100℃にて一分間乾燥させた。メタルハライドランプを用いて光照射し(640mW/cm2)、塗膜を硬化させた。湿度条件を変化させ硬化塗膜の表面抵抗値を測定した。結果を表10に示す。

0182

実施例316〜実施例326、比較例21〜比較例24
化合物(1)の代わりに、表9に示す化合物を用いたこと以外は同様にして、表面抵抗値を測定した。結果を表10に示す。

0183

表10

0184

本発明の帯電防止剤を用いた場合には、湿度が変化してもその表面抵抗値はほとんど変化しなかった。しかし、比較例の帯電防止剤を用いた場合においては、湿度が低下するにつれ表面抵抗値が大きくなり、35%RHでは1014Ω/□以上の値となり、帯電防止効果がなくなった。

0185

実施例327
UVモノマーとして、アロニックスM402(東亞合成株式会社製)を10g、重合開始剤として、イルガキュア907(チバスペシャルティケミカルズ社製)を0.5g、希釈溶剤として酢酸エチルを15g秤量し、混合し、撹拌した。得られた混合液に、化合物(1)0.1g(樹脂比1%)のメタノール(5g)溶液を加え、混合液が一様になるように撹拌した。

0186

スピンコーターを用いて、混合液をガラス基板上に塗布し、塗膜を形成した後、100℃にて一分間乾燥させた。高圧水銀灯を用いて光照射し(730mW/cm2)、塗膜を硬化させた。湿度条件を変化させ硬化塗膜の表面抵抗値を測定した。結果を表11に示す。

0187

実施例328〜実施例350、比較例25〜比較例30
化合物(1)の代わりに、表11に示す化合物を用いたこと以外は同様にして、表面抵抗値を測定した。結果を表11に示す。なお、表中、Etはエチル基、Buはノルマルブチル基を表す。

0188

表11

0189

表11に示す帯電防止剤は、湿度が変化してもその表面抵抗値はほとんど変化しなかった。しかし、比較例に示す化合物においては、湿度55%RH条件下で、その表面抵抗値が一桁ほど大きくなった。さらに、湿度が低下するにつれ表面抵抗値が大きくなり、35%RHでは1014Ω/□以上の値となり、帯電防止効果がなくなった。比較例に示した化合物は、水に対しての溶解性が高いものが多いため、湿度の影響が大きいものと推測できる。

0190

実施例351
錠剤成型器を用いて、化合物(1)のペレットを作成し、湿度条件を変化させ表面抵抗値を測定した。結果を表12に示す。

0191

実施例352〜実施例384、比較例31〜比較例37
化合物(1)の代わりに、表12に示す化合物を用いたこと以外は同様にして、表面抵抗値を測定した。結果を表12に示す。なお、表中、Etはエチル基、Buはノルマルブチル基、Phはフェニル基を示す。

0192

表12

0193

0194

表12に示す帯電防止剤は、表面抵抗値は湿度による影響を全く受けず、どの湿度条件化においてもほぼ同じ値を示していた。それに比べて、比較例の化合物は、湿度による影響が顕著に認められた。さらに、湿度が35%RHの条件においては、表面抵抗値は非常に大きくなった。

0195

実施例291から実施例384および比較例13から比較例79の結果を総合的に考えると、比較例に挙げた化合物群は、水に対しての溶解度が高いという特徴がある。これは、比較化合物の多くが、有機物のカチオン(アンモニウム)と無機物のアニオンから構成されることに起因していると考えられる。さらに、比較例に挙げた化合物群は、湿度が低い条件では、表面抵抗値が大きくなり、帯電防止能が低下することから、その除電メカニズムには水が大きく関与していると考えられる。しかしながら、実施例に挙げた帯電防止剤は、水に対しての溶解性が低く、さらに様々な条件において、その表面抵抗値は湿度による影響を受けなかった。

0196

これら実施例から総合的に判断をすると、本発明の特定のカチオンと特定のアニオンとの組み合わせからなる帯電防止剤は、高い帯電防止能のみならず、透明性・樹脂や溶剤への溶解性(相溶性)・耐熱性・耐湿性を併せ持ち、貴金属や重金属さらには金属イオンを含まないといった特徴を兼ね備えていた。本発明の帯電防止剤は、特に湿度の低い環境下で、優れた帯電防止能を発揮する。

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