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技術 パン又は菓子用米粉

出願人 株式会社福盛ドゥ
発明者 福盛幸一
出願日 2008年11月4日 (12年6ヶ月経過) 出願番号 2008-283623
公開日 2009年2月5日 (12年3ヶ月経過) 公開番号 2009-022306
状態 特許登録済
技術分野 菓子 ベイカリー製品及びその製造方法
主要キーワード 外皮部分 副原材料 ロール製粉機 食糧自給率 機械耐性 海洋酵母 出来立て 菓子用生地
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2009年2月5日)のものです。
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課題

特殊な装置や処理を要せず、従来の製粉方法により得られる米粉を、従来のパン菓子製造工程と同様の工程で製造できるとともに外観内相食味および日持ちに優れたパン・菓子を製造することのできる米粉組成物、当該組成物を用いて製造された生地および食品、ならびに当該食品の製造方法を提供する。

解決手段

米粉80〜85重量部とグルテン20〜15重量部とからなる穀粉100重量部と、マルトース1〜30重量部とを含んでなるパン・菓子用米粉組成物であって、前記米粉が胴搗き製粉ロール製粉、石臼製粉気流粉砕製粉または高速回転打撃製粉により得られたものである米粉組成物、当該組成物を用いて製造された生地および食品、ならびに当該食品の製造方法。

概要

背景

通常、発酵パン主原料として利用されているのは、小麦粉またはライ麦粉であり、小麦パンはふっくら膨らんだ食感が好まれている。小麦粉は、水を加えて練り合わせると、小麦粉中のタンパク質グリアジングルテニンによってガム状の粘弾性を有するグルテンになり、発酵で生じる炭酸ガス生地中包蔵する機能が発揮され、発酵パンの容積拡大につながることが知られている。

一方、東アジア諸国では米が伝統的に主食として用いられているが、日本では米の消費量が年々低下しており、自給率の高い米を消費して食糧自給率を上げることが望まれている。また、将来予測される食料不足の問題を解決するため、小麦に比べて単位面積当たりの収量が多く、栄養学的にもすぐれたバランス食品である米を、その用途を拡大したり消費量を増加させることも望まれている。

発酵パンの主原料として、米粉を小麦粉の代替として利用する方法が提案されている。しかし、従来から和菓子の材料として用いられている上新粉等の米粉を小麦粉の代替として用いても小麦粉の場合のようには発酵生地が得られず、食味に劣るパンしか得られなかった。そこで、米粉を小麦粉の代替として利用するためには、例えば、ロール製粉機粗粉砕した後、気流粉砕機微粉砕して200メッシュを通過する区分を90%以上にした米粉を製造する方法(例えば、特許文献1を参照)、ペクチナーゼを溶解した水溶液に米を浸漬処理した後、脱水製粉仮焼する方法(例えば、特許文献2を参照)、あるいは、有機酸水溶液(ペクチナーゼを含んでもよい)に米を浸漬した後、脱水、製粉する方法(例えば、特許文献3を参照)などが開示されている。

特公平4−73979号公報
特公平7−100002号公報
特開2002−153215号公報

概要

特殊な装置や処理を要せず、従来の製粉方法により得られる米粉を、従来のパン・菓子製造工程と同様の工程で製造できるとともに外観内相、食味および日持ちに優れたパン・菓子を製造することのできる米粉組成物、当該組成物を用いて製造された生地および食品、ならびに当該食品の製造方法を提供する。 米粉80〜85重量部とグルテン20〜15重量部とからなる穀粉100重量部と、マルトース1〜30重量部とを含んでなるパン・菓子用米粉組成物であって、前記米粉が胴搗き製粉、ロール製粉、石臼製粉気流粉砕製粉または高速回転打撃製粉により得られたものである米粉組成物、当該組成物を用いて製造された生地および食品、ならびに当該食品の製造方法。 なし

目的

そこで、本発明の目的は、特殊な技術や処理を要せず、従来の製粉方法により得られる米粉を、従来のパン・菓子製造工程と同様の工程で製造できるとともに外観、内相、食味および日持ちに優れたパン・菓子を製造することのできる米粉組成物、当該組成物を用いて製造された生地および食品、ならびに当該食品の製造方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

米粉80〜85重量部とグルテン20〜15重量部とからなる穀粉100重量部と、マルトース1〜30重量部とを含んでなるパン菓子米粉組成物であって、前記米粉が胴搗き製粉ロール製粉、石臼製粉気流粉砕製粉または高速回転打撃製粉により得られたものである米粉組成物。

請求項2

前記米粉の粒度が、140メッシュ上に残る区分と200メッシュの篩上に残る区分とを合計して20〜50重量%含む請求項1に記載の米粉組成物。

請求項3

前記米粉が石臼製粉により得られたものである請求項1または2に記載の米粉組成物。

請求項4

前記石臼製粉が水挽き製粉である請求項3に記載の米粉組成物。

請求項5

さらに白1〜30重量部を含んでなる請求項1〜4いずれかに記載の米粉組成物。

請求項6

マルトースを除く糖類、食塩ガム質乳成分卵成分、油脂、無機塩類およびビタミン類からなる群より選ばれる1種または2種以上をさらに配合してなる請求項1〜5いずれかに記載の米粉組成物。

請求項7

米粉80〜85重量部とグルテン20〜15重量部とからなる穀粉100重量部と、マルトース1〜30重量部とを含んでなる米粉組成物を用いてパン・菓子用生地を製造する方法であって、前記米粉組成物と少なくとも水および酵母と任意に油脂とを混合して捏ね上げた後、実質的に第1発酵工程を経ずに生地を製造する工程を含む方法。

請求項8

製造した生地を成型する工程をさらに含む請求項7に記載の方法。

請求項9

前記第1発酵工程の所要時間が0〜30分である請求項7または8に記載の方法。

請求項10

成型した生地を最終発酵する工程をさらに含む請求項8または9に記載の方法。

請求項11

請求項7〜10いずれかに記載の方法により得られる米粉パン・菓子用生地。

請求項12

請求項1〜6いずれかに記載の米粉組成物に酵母を作用させてなる生地。

請求項13

請求項1〜6いずれかに記載の米粉組成物に液体を加えてなる生地。

請求項14

米粉80〜85重量部とグルテン20〜15重量部とからなる穀粉100重量部と、マルトース1〜30重量部とを含んでなる米粉組成物を用いてパン・菓子を製造する方法であって、前記米粉組成物と少なくとも水および酵母と任意に油脂とを混合して捏ね上げた後、実質的に第1発酵工程を経ずに生地を製造する工程、前記生地を成型する工程、成型した生地を最終発酵する工程ならびに最終発酵した生地を焼成フライ蒸煮マイクロ波加熱または加圧加熱により調理する工程を含む方法。

請求項15

前記第1発酵工程の所要時間が0〜30分である請求項14に記載の方法。

請求項16

請求項1〜6いずれかに記載の米粉組成物に水および酵母を加えて混合し、発酵させて発酵生地を作る工程、および発酵生地を成形して焼成、フライ、蒸煮、マイクロ波加熱または加圧加熱により調理する工程を含む米粉を主原料とするパン・菓子の製造方法。

請求項17

請求項1〜6いずれかに記載の米粉組成物に液体を加えて混合し、生地を作る工程、および生地を成形して焼成、フライ、蒸煮、マイクロ波加熱または加圧加熱により調理する工程を含む米粉を主原料とするパン・菓子の製造方法。

請求項18

請求項14〜17いずれかに記載の方法により得られる米粉パン・菓子。

請求項19

請求項11〜13いずれかに記載の生地を焼成、フライ、蒸煮、マイクロ波加熱または加圧加熱により調理することにより得られる米粉パン・菓子。

請求項20

米粉パン・菓子が食パンコッペパンバターロール、揚げパン菓子パンフランスパン、ドイツパン、ベーグルデニッシュパン中華饅頭イーストドーナツプレッツェルピザもしくはナン、またはケーキ、パイスコーンマフィンもしくはシュークリームである請求項18または19に記載の米粉パン・菓子。

技術分野

0001

本発明は、パン菓子米粉組成物米粉パン・菓子およびその製造方法に関する。より詳細には、上新粉等を主成分とする米粉組成物、当該組成物を用いて製造された発酵生地または生地およびパン・菓子、ならびに当該パン・菓子の製造方法に関するものである。

背景技術

0002

通常、発酵パン主原料として利用されているのは、小麦粉またはライ麦粉であり、小麦パンはふっくら膨らんだ食感が好まれている。小麦粉は、水を加えて練り合わせると、小麦粉中のタンパク質グリアジングルテニンによってガム状の粘弾性を有するグルテンになり、発酵で生じる炭酸ガス生地中包蔵する機能が発揮され、発酵パンの容積拡大につながることが知られている。

0003

一方、東アジア諸国では米が伝統的に主食として用いられているが、日本では米の消費量が年々低下しており、自給率の高い米を消費して食糧自給率を上げることが望まれている。また、将来予測される食料不足の問題を解決するため、小麦に比べて単位面積当たりの収量が多く、栄養学的にもすぐれたバランス食品である米を、その用途を拡大したり消費量を増加させることも望まれている。

0004

発酵パンの主原料として、米粉を小麦粉の代替として利用する方法が提案されている。しかし、従来から和菓子の材料として用いられている上新粉等の米粉を小麦粉の代替として用いても小麦粉の場合のようには発酵生地が得られず、食味に劣るパンしか得られなかった。そこで、米粉を小麦粉の代替として利用するためには、例えば、ロール製粉機粗粉砕した後、気流粉砕機微粉砕して200メッシュを通過する区分を90%以上にした米粉を製造する方法(例えば、特許文献1を参照)、ペクチナーゼを溶解した水溶液に米を浸漬処理した後、脱水製粉仮焼する方法(例えば、特許文献2を参照)、あるいは、有機酸水溶液(ペクチナーゼを含んでもよい)に米を浸漬した後、脱水、製粉する方法(例えば、特許文献3を参照)などが開示されている。

0005

特公平4−73979号公報
特公平7−100002号公報
特開2002−153215号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかし、前記のような米粉を製造するには、特殊な製粉工程による微粉砕技術および/またはペクチナーゼ等の酵素有機酸を用いて処理する工程を必要とし、費用がかかる。

0007

そこで、本発明の目的は、特殊な技術や処理を要せず、従来の製粉方法により得られる米粉を、従来のパン・菓子製造工程と同様の工程で製造できるとともに外観内相、食味および日持ちに優れたパン・菓子を製造することのできる米粉組成物、当該組成物を用いて製造された生地および食品、ならびに当該食品の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明者は、上記目的を達成すべく、小麦粉よりも粒子径が大きい故従来不可能であると信じられていた上新粉等の米粉を用いて、配合する原料発酵条件について鋭意研究したところ、意外にも以下の構成を有する米粉組成物および以下の工程を有する製造方法により上記目的を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。

0009

即ち、本発明のパン・菓子用米粉組成物は、米粉80〜85重量部とグルテン20〜15重量部とからなる穀粉100重量部と、マルトース1〜30重量部とを含んでなるパン・菓子用米粉組成物であって、前記米粉が胴搗き製粉、ロール製粉、石臼製粉気流粉砕製粉または高速回転打撃製粉により得られたものであることを特徴とする。
前記米粉の粒度が、140メッシュの篩上に残る区分と200メッシュの篩上に残る区分とを合計して20〜50重量%含むことが好ましい。
前記米粉が石臼製粉により得られたものであることが好ましく、前記石臼製粉が水挽き製粉であることが好ましい。
前記米粉組成物は、さらに白1〜30重量部を含んでなることが好ましく、マルトースを除く糖類、食塩ガム質乳成分卵成分、油脂、無機塩類およびビタミン類からなる群より選ばれる1種または2種以上をさらに配合してなることが好ましい。

0010

本発明のパン・菓子用生地を製造する方法は、米粉80〜85重量部とグルテン20〜15重量部とからなる穀粉100重量部と、マルトース1〜30重量部とを含んでなる米粉組成物を用いてパン・菓子用生地を製造する方法であって、前記米粉組成物と少なくとも水および酵母と任意に油脂とを混合して捏ね上げた後、実質的に第1発酵工程を経ずに生地を製造する工程を含むことを特徴とする。前記製造方法は、製造した生地を成型する工程をさらに含むことが好ましい。前記製造方法は、前記第1発酵工程の所要時間が0〜30分であることが好ましい。前記製造方法は、成型した生地を最終発酵する工程をさらに含むことが好ましい。

0011

本発明の米粉パン・菓子用生地は、前記米粉パン・菓子用生地の製造方法により得られることを特徴とする。

0012

本発明の生地は、前記米粉組成物に酵母を作用させてなることを特徴とする。また、本発明の生地は、前記米粉組成物に液体を加えてなる生地ことを特徴とする。

0013

本発明の第1の態様における米粉パン・菓子の製造方法は、米粉80〜85重量部とグルテン20〜15重量部とからなる穀粉100重量部と、マルトース1〜30重量部とを含んでなる米粉組成物を用いてパン・菓子を製造する方法であって、前記米粉組成物と少なくとも水および酵母と任意に油脂とを混合して捏ね上げた後、実質的に第1発酵工程を経ずに生地を製造する工程、前記生地を成型する工程、成型した生地を最終発酵する工程ならびに最終発酵した生地を焼成フライ蒸煮マイクロ波加熱または加圧加熱により調理する工程を含むことを特徴とする。前記第1発酵工程の所要時間は、0〜30分であることが好ましい。

0014

本発明の第2の態様における米粉パン・菓子の製造方法は、前記米粉組成物に水および酵母を加えて混合し、発酵させて発酵生地を作る工程、および発酵生地を成形して焼成、フライ、蒸煮、マイクロ波加熱または加圧加熱により調理する工程を含むことを特徴とする。

0015

また、本発明の第3の態様における米粉パン・菓子の製造方法は、前記米粉組成物に液体を加えて混合し、生地を作る工程、および生地を成形して焼成、フライ、蒸煮、マイクロ波加熱または加圧加熱により調理する工程を含むことを特徴とする。

0016

本発明の米粉パン・菓子は、前記米粉パン・菓子の製造方法により得られることを特徴とする。また、本発明の米粉パン・菓子は、前記生地を焼成、フライ、蒸煮、マイクロ波加熱または加圧加熱により調理することにより得られることを特徴とする。前記米粉パン・菓子は、食パンコッペパンバターロール、揚げパン菓子パンフランスパン、ドイツパン、ベーグルデニッシュパン中華饅頭イーストドーナツプレッツェルピザもしくはナン、またはケーキ、パイスコーンマフィンもしくはシュークリームであることが好ましい。

0017

作用効果
本発明の米粉組成物によると、従来の製粉方法により得られる米粉を、従来の小麦粉パン・菓子の製造工程と同様の工程で米粉パン・菓子を製造するための原料を提供することができる。前記米粉組成物に種々の副原材料を配合することにより、様々な種類のパン・菓子の製造に便利な原料を提供することができる。

0018

本発明の米粉パン・菓子用生地の製造方法によると、従来の製粉方法により得られる米粉を主成分とする米粉組成物を用いて、米粉パン・菓子を製造するための生地を容易に提供することができる。前記米粉組成物に種々の副原材料を配合することにより、様々な種類のパン・菓子の製造に便利な生地を提供することができる。

0019

本発明の発酵生地または生地によると、時間と手間のかかる生地を作る工程を省略することができるとともに所望の時間に品質のばらつきの少ないパン・菓子を製造することができ、一定の品質で出来立てのパン・菓子を各地の消費者に提供することができる。また、本発明の発酵生地または生地は、長期の冷蔵または冷凍保存でも品質が劣化しにくく、一定期間中は一定の品質のパン・菓子を提供することができる。

0020

本発明の第1の態様の米粉パン・菓子の製造方法によると、第1発酵工程を大幅に短縮するか省略することにより製造工程の時間が短縮されるばかりでなく、機械耐性がよく、作業性に優れ、既存の設備を利用して小麦粉パン・菓子と同等以上の外観、内相、食味および日持ちに優れた米粉パン・菓子を製造することができる。

0021

本発明の第2の態様および第3の態様の米粉パン・菓子の製造方法によると、本発明の米粉組成物または生地を使用することにより、既存の設備を利用して小麦粉パン・菓子と同等以上の外観、内相、食味および日持ちに優れた米粉パン・菓子を製造することができる。また、本発明の第2の態様による製造方法は、本発明の米粉組成物を使用することにより、発酵工程が周囲の温度に大きく依存して熟練を要する小麦粉の場合と比較して、発酵時間が短縮されるので所要時間が半減するとともに、周囲の温度に影響されにくく、発酵時間を制御するだけで容易に米粉パン・菓子を製造することができる。

0022

本発明の米粉パン・菓子は、小麦粉パン・菓子と同等の食味を呈するとともに原料の米の特徴であるもっちり感やしっとり感もある。さらに、本発明の米粉パン・菓子は、日持ちがよく、食味も落ちにくいので、流通経路を拡大することができ、米の消費拡大ばかりでなくパン・菓子全体の消費拡大にもつながる。

発明を実施するための最良の形態

0023

本発明のパン・菓子用米粉組成物は、米粉80〜85重量部とグルテン20〜15重量部とからなる穀粉100重量部と、マルトース1〜30重量部とを含み、前記米粉が胴搗き製粉、ロール製粉、石臼製粉、気流粉砕製粉または高速回転打撃製粉により得られたものであることを特徴とする。

0024

本発明で用いられる米粉は、粳米またはもち米の生米を粉砕粉末化したものである。粳米の種類としてはジャポニカ米、インディカ米ジャバニカ米等特に制限されるものではない。もち米の種類も、特に制限されるものではない。粉砕する前の生米は、精白米玄米屑米古米など特に制限されるものではない。

0025

前記米粉は、胴搗き製粉、ロール製粉、石臼製粉、気流粉砕製粉、高速回転打撃製粉等の従来からの製粉方法により得られたものである。

0026

前記製粉方法は、玄米そのものまたは玄米を精米した後、洗米し、または洗米せずに、各製粉方法に応じた製粉装置を用いて粉砕し、篩にかけて得られる。米または米粉の乾燥は、製粉方法に応じて粉砕前または粉砕後に行われる。洗米工程を省略した製粉方法の場合は、米粉の乾燥工程も省略することができる。

0027

製粉装置としては、例えば胴搗き製粉の場合はスタンプミル、ロール製粉の場合はロール製粉機、石臼製粉の場合は各種石臼、気流粉砕製粉の場合は気流粉砕機、高速回転打撃製粉の場合はハンマーミルまたはピンミルがあげられる。石臼製粉は、各種石臼を用いて乾式製粉または水挽き製粉(湿式製粉)を行う。高速回転打撃製粉は、ハンマーミルまたはピンミルを用いて乾式製粉または湿式製粉を行う。

0028

また、各種製粉方法で粉砕した米粉は、篩にかけて米粉の粒度を整えることが好ましい。米粉パンの出来上がりを良好にするためには、80〜100メッシュの篩を通過させた米粉を用いることが好ましい。

0029

このようにして得られる米粉としては、従来から和菓子の原料として用いられている上用粉もしくは上新粉または白玉粉もしくはぎゅうひ粉と称されるものが例示されるが、前記製粉方法により得られる米粉であれば特に制限されない。

0030

前記米粉の粒度は、140メッシュの篩上に残る区分と200メッシュの篩上に残る区分とを合計して20〜50重量%含むことが好ましく、25〜40重量%がより好ましく、30〜35重量%がさらに好ましい。米粉の粒度が前記のようであれば、本発明の生地を作製する際の作業性に優れ、得られるパン・菓子の外観および内相も良好である。

0031

前記粒度は、一定重量の米粉を100メッシュの篩にかけ、100メッシュの篩を通過した区分を140メッシュの篩と200メッシュの篩に順次かけ、各篩上に残った米粉の重量を測定し、その合計により求めた値である。なお、本発明で用いる米粉は、良好な発酵が行われるようにするには100メッシュの篩上に残る区分が10重量%以下となるように製粉することが望ましい。

0032

前記米粉の水分率は、原料の米の種類や製粉方法により異なるが、通常7〜15%であり、11〜13.5%が好ましい。水分率は、加熱乾燥法により米粉を常圧下100℃で乾燥させ、恒量に達した後乾燥前後の重量を測定し、下記式:(乾燥前の重量−乾燥後の重量)÷乾燥前の重量×100により求める。水分率が前記範囲であれば米粉の固まりが生じにくく、本発明の生地を作製する際の作業性に優れる。

0033

本発明で用いられるグルテンは、活性グルテンが望ましい。

0034

本発明における穀粉は、前記米粉とグルテンとからなり、その割合は、製造するパン・菓子の種類により、米粉80〜85重量部とグルテン20〜15重量部、即ち、米粉とグルテンとの重量比が80:20〜85:15となるように混合して得られる。最も好ましい膨らみをもつ生地を得るためには、好ましくは米粉85重量部に対してグルテン15重量部である。

0035

本発明で用いられるマルトースは、前記米粉とグルテンのなじみをよくするために配合されるものであり、マルトースの割合は、穀粉100重量部に対して1〜30重量部であり、1.5〜3重量部が好ましい。

0036

前記米粉組成物には、さらに白糠を含むことが好ましい。

0037

本発明で用いられる白糠は、日本酒の原料となる「酒米」を搗精するときに得られる糠のうち、玄米の外皮部分の糠(赤糠)を除いたものをいう。前記白糠としては、搗精率10%〜15%程度の中糠、搗精率15%〜25%程度の上白粉または搗精率25%以上の極上糠があげられる。これらを単独であるいは任意の割合で混合したものを用いることができる。ここで、搗精率とは、(玄米重量−搗精後の米重量)÷玄米重量×100で求めた数字である。

0038

白糠の割合は、穀粉100重量部に対して1〜30重量部であり、5〜20重量部が好ましく、7.5〜15重量部がより好ましい。米粉組成物が白糠を前記範囲で含むことにより、生地を作製する際の作業性や機械適性がさらによくなる。

0039

本発明の米粉組成物には、製造するパン・菓子の種類によって必要に応じ、マルトースを除く糖類、食塩、ガム質、乳成分、卵成分、油脂、無機塩類およびビタミン類からなる群より選ばれる1種または2種以上をさらに配合することが好ましい。

0040

前記糖類としては、ぶどう糖果糖乳糖砂糖イソマルトースなどの糖、またはソルビト−ル、マルチトールパラチニット水添水飴などの糖アルコールがあげられる。

0041

前記食塩としては、塩化ナトリウムが99%以上の精製塩、または天日塩もしくは粗塩等の粗製塩が制限なく用いられる。

0042

前記ガム質としては、米粉、グルテン、白糠、その他の原料のなじみをよくする作用を有するものであれば特に制限されないが、アルギン酸キサンタンガムデキストリンセルロース等があげられる。

0043

前記乳成分としては粉乳脱脂粉乳大豆粉乳等があげられる。

0044

前記卵成分としては、卵黄卵白、全その他の卵に由来する成分があげられる。

0045

前記油脂としては、バター、マーガリンショートニングラードオリーブ油等があげられる。

0047

前記ビタミン類としては、ビタミンCビタミンB1 、ビタミンB2 、ビタミンDビタミンEカロチン等があげられる。

0048

また、本発明の米粉組成物には、本発明の目的内で各種の食品または食品添加物を配合してもよく、例えば、植物の果実、種子もしくは枝葉、またはイーストフード乳化剤などがあげられる。

0049

米粉組成物中におけるこれら原料の含有量は、パン・菓子の種類に応じて適宜設定することができる。

0050

本発明の米粉組成物は、プレミックス粉として業務用または家庭用に供され、工業的または家庭的に米粉パン・菓子の(発酵)生地を好適に作ることができる。また、前記生地を調理して、米粉パン・菓子を好適に作ることができる。

0051

本発明の第1の態様におけるパン・菓子用生地を製造する方法は、前記米粉組成物と少なくとも水および酵母と任意に油脂とを混合して捏ね上げた後、実質的に第1発酵工程を経ずに生地を製造する工程を含む。前記米粉組成物には、所望によりその他の原料を配合することができるが、油脂を配合する場合は、水および酵母と同時に混合して捏ね上げることが重要である。同時に混合して捏ね上げることにより、水分が米粉の粒子内に入りにくくなり、生地が軽く仕上がる。

0052

加える水は特に制限されるものではなく、牛乳などの液体であってもよい。加水量は、水分率が14%の米粉を用いた場合、穀粉100重量部に対して75〜90重量部である。加水量が75重量部未満であると製造したパン・菓子が粉っぽくなり、90重量部を越えると生地が粥状になり、作業性、機械適性に劣るようになる。なお、生地に牛乳や卵等の液体成分を混合する場合は、前記加水量にこれらの液体成分中の水分も加える。

0053

前記穀粉100重量部に対してさらに白糠を加える場合、白糠10重量部当たり6〜7重量部の水を追加する。

0054

前記酵母は、パンや菓子の製造に通常用いられているサッカロミセスセレビシエパン酵母が制限なく用いられ、生酵母または乾燥酵母があげられる。生酵母の添加量は、酵母の種類により適宜設定することができる。乾燥酵母の添加量は、前記穀粉100重量部に対して通常0.5〜2重量部程度である。その他の原料としては、前記米粉組成物に配合する副原料があげられる。

0055

混合条件は、市販のミキサーを用い、製造するパン・菓子の種類に応じて当業者であれば適宜設定することができる。同様に、捏ね上げ温度も当業者であれば適宜設定することができ、通常20〜30℃であるが、25〜30℃が好ましい。

0056

本発明の第1の態様においては、実質的に第1発酵工程を経ないことが重要である。したがって、第1発酵工程の所要時間(フロアータイム)は0〜30分が好ましい。生酵母の場合は、フロアータイムは0分が好ましく、乾燥酵母の場合は、前記捏ね上げ温度と同温度で30分程度が好ましい。油脂を使用しないで生地を製造する場合は、乾燥酵母を用いることが好ましい。

0057

次に、得られた生地を成型する工程を行う。得られた生地を所望の重量に分割する。分割した生地を、目的のパン・菓子の形状に応じて成型する。ここで、成型前にベンチタイムを15〜25分設けることが好ましい。

0058

前記成型した生地は、最終発酵をする工程に供せられる。本発明では実質的に第1発酵工程を経ないので、最終発酵工程(ホイロタイム)を十分取る必要がある。ホイロタイムは、当業者であれば適宜設定することができるが、温度35〜38℃で湿度75〜80%の場合、通常30分以上、好ましくは40〜60分である。

0059

本発明の第2の態様においては、発酵生地は、前記米粉組成物に水および酵母を加え、所望によりその他の原料を加え、混合し、所定の時間発酵させることにより得られる。加える水は特に制限されるものではなく、牛乳などの液体であってもよい。

0060

前記加水量は、水分率が14%の米粉を用いた場合、穀粉100重量部に対して75〜90重量部である。加水量が75重量部未満であると製造したパン・菓子が粉っぽくなり、90重量部を越えると生地が粥状になり、作業性、機械適性に劣るようになる。なお、生地に牛乳や卵等の液体成分を混合する場合は、前記加水量にこれらの液体成分中の水分も加える。

0061

前記穀粉100重量部に対してさらに白糠を加える場合、白糠10重量部当たり6〜7重量部の水を追加する。

0062

本発明の第3の態様における生地は、酵母を使用しない菓子用の生地であり、前記米粉組成物に液体を加え、所望によりその他の原料を加え、混合することにより得られる。加える液体は、水、牛乳、卵などがあげられる。その他の原料は、前記米粉組成物に記載したものと同様である。混合条件は、製造するパン・菓子の種類に応じて当業者であれば適宜設定することができる。目的に応じて、適宜生地をねかせてもよい。

0063

このようにして得られた本発明の生地は、捏ね上げ後成型前の生地、成型した生地、成型した生地を最終発酵させた生地のいずれの段階の生地をも含む。本発明の生地は、続けて下記のパン・菓子の製造方法に供してもよく、一旦冷蔵または冷凍保存してもよい。冷蔵または冷凍保存した生地は、そのまま、または解凍した後、下記調理工程に供することができる。

0064

本発明の第1の態様の米粉パン・菓子を製造する方法は、前記米粉組成物と少なくとも水および酵母と任意に油脂とを混合して捏ね上げた後、実質的に第1発酵工程を経ずに生地を製造する工程、前記生地を成型する工程、成型した生地を最終発酵する工程ならびに最終発酵した生地を焼成、フライ、蒸煮、マイクロ波加熱または加圧加熱により調理する工程を含む。

0065

生地の製造工程、生地の成型工程および生地の最終発酵工程は、前記した通りである。

0066

生地を調理する方法は、焼成、フライ、蒸煮、マイクロ波加熱または加圧加熱などの公知の方法が適宜採用できる。焼成方法としては、例えば、上面及び/又は下面から加熱するオーブン、または、前もって加熱された炉面などに直接接触させて加熱するなどの方法を用いることができる。フライ方法としては、例えば、食用油を使って加熱する調理法、いわゆる妙める、揚げるなどの方法を用いることができる。蒸煮方法としては、例えば、火炎上で加熱することにより蒸気を発生させて加熱する蒸し器、または、ボイラーを用いて予め作られた蒸気を容器内に送り込んで加熱するなどの方法を用いることができる。マイクロ波による方法としては、例えば、マイクロ波を発生、照射することのできる機能を備えた機器、装置を用いて加熱するなどの方法を用いることができる。加圧加熱方法としては、例えば、高温高圧条件で加熱することのできる圧力鍋、装置を用いて加圧加熱する方法を用いることができる。

0067

前記生地を成型する際に、アンカレー、各種惣菜などの具材料を包み込んでアンパンカレーパン惣菜パンや中華饅頭等に仕上げることも有利に実施できる。あるいは、生地を加熱した後に生クリームカスタードクリーム等を加えることにより、菓子に仕上げることも可能である。

0068

第1の態様のパン・菓子の製造方法は、ベンチタイム(15〜25分)も含めた全製造工程の所要時間が約60〜150分で外観、内相、食味に優れた高品質の米粉パンに仕上げることができる。これは、小麦粉を用いたパン製造の所要時間の半分以下の時間であり、本発明の製造方法は、作業性の点からも優れた方法である。

0069

本発明の第2の態様の米粉パン・菓子の製造方法は、前記米粉組成物に水および酵母を加えて混合し、発酵させて発酵生地を作る工程、および発酵生地を成形して焼成、フライ、蒸煮、マイクロ波加熱または加圧加熱により調理する工程を含む。

0070

第2の態様において、第1発酵時間(フロアータイム)は30〜50分が好ましい。捏ね上げ温度が前記20〜30℃の範囲を大きく逸脱しない限り、フロアータイムを前記範囲に制御するだけで良好な第1発酵状態が得られる。次に、ベンチタイムを15〜20分設けることが好ましい。

0071

本発明の米粉パン・菓子の製造方法は、前記発酵生地を成形して焼成、フライ、蒸煮、マイクロ波加熱または加圧加熱により調理する工程を含む。発酵生地は、成形した後調理する前に、ホイロタイムを設けることが好ましい。

0072

前記工程のなかで、フロアータイムおよびホイロタイムは、良好な発酵状態が得られるためにはそれぞれ30分以上が好ましく、40〜50分がより好ましい。本発明の米粉組成物を用いた場合、ベンチタイム(15〜20分)も含めた全製造工程の所要時間が約120〜150分で外観、内相、食味に優れた高品質の米粉パンに仕上げることができる。これは、小麦粉を用いたパン製造の所要時間の約半分の時間であり、本発明の製造方法は、作業性の点からも優れた方法である。

0073

また、本発明の第2の態様および第3の態様の米粉パン・菓子の製造方法は、前記生地を成形して焼成、フライ、蒸煮、マイクロ波加熱または加圧加熱により調理する工程を含む。

0074

発酵生地または生地を調理する方法は、第1の態様の場合と同様である。

0075

前記発酵生地または生地を成形する際に、アン、カレー、各種惣菜などの具材料を包み込んでアンパン、カレーパン、惣菜パンや中華饅頭等に仕上げることも有利に実施できる。あるいは、生地を加熱した後に生クリーム、カスタードクリーム等を加えることにより、ケーキ、シュークリーム等に仕上げることも可能である。

0076

本発明の製造方法により得られた米粉パン・菓子は、食パン、コッペパン、バターロール、揚げパン、菓子パン、フランスパン、ドイツパン、ベーグル、デニッシュパン、中華饅頭、イーストドーナツ、プレッツェル、ピザもしくはナン等の発酵により得られるパン・菓子、またはケーキ、パイ、スコーン、マフィンもしくはシュークリームなどの発酵せずに得られるパン・菓子など多種多様に及ぶが、本発明の米粉組成物を用いて、本発明の製造方法により得られるものであればこれらに限定されるものではない。

0077

このようにして得られた米粉パン・菓子は、日持ちがよく、冷蔵または冷凍保存することも容易であり、必要に応じて加温、解凍して喫食し、その食味を楽しむことも有利に実施できる。

0078

以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。

0079

試験例1)
米粉の粒度分布の測定
表1に示す種々の米粉を、50〜270メッシュの標準ふるいを用いてソニックシフターATMコーポレーション製)により粒度分布を測定した。

0080

表1より、下記実施例1〜11に用いた米粉は、140メッシュオンと200メッシュオンの値の合計値が約30〜35重量%であることがわかる。

0081

(実施例1)
米粉コッペパンの製造
上新粉((株)マツモトフーズ製、水分率14%、胴搗き製粉により製造されたもの)85重量部、小麦グルテングリコ栄養食品製、商品名「A−グルGX」)15重量部、マルトース2.5重量部、砂糖6重量部、食塩2重量部、脱脂粉乳3重量部およびイーストフード0.1重量部をミキサーを用いて混合し、プレミックス粉を調製した。前記プレミックス粉に、海洋酵母(三共フーヅ(株)製)3重量部および水88重量部をミキサーを用い、26℃で、低速5分、中速3分で混捏し、一時停止してショートニング6重量部を加えた後、更に中速で3分間混捏し、生地を作製した。

0082

次いで、これをフロアータイムとして40分間発酵させた。生地は80gに分割して丸めを行い、15分間のベンチタイムを取った後、成形を行った。成形した生地の一部は、−20℃で冷凍保存した。

0083

成形した生地を38℃、湿度80%のホイロにて40分間の発酵を行った。発酵終了後、上火230℃、下火200℃のオーブンにて14分間焼成し、米粉コッペパンを得た。

0084

(比較例1)
小麦粉コッペパンの製造
実施例1において、上新粉85重量部、小麦グルテン15重量部およびマルトース2.5重量部の代わりに小麦粉102.5重量部用い、水を68重量部としたこと以外は実施例1と同様にして、生地を作製した。

0085

次いで、これをフロアータイムとして120分間発酵させた。生地は80gに分割して丸めを行い、20分間のベンチタイムを取った後、成形を行った。成形した生地の一部は、−20℃で冷凍保存した。

0086

成形した生地を38℃、湿度80%のホイロにて50分間の発酵を行った。発酵終了後、上火230℃、下火200℃のオーブンにて14分間焼成し、小麦粉コッペパンを得た。

0087

評価試験1)
実施例1で得られた米粉コッペパンおよび比較例1で得られた小麦粉コッペパンの外観、内相および食味について7人のパネラーによる官能試験を行い、以下の項目について評価した。
評価項目:(1)外観については、へこみ、膨らみ、色調
(2)内相については、切り口のきめ、色調、触感
(3)食味については、味、香を中心とした風味口当たりを中心と
した食感。
米粉コッペパンは、膨らみ、色調が小麦粉コッペパンと同等に良好である上、小麦粉コッペパンに見られるような焼成後のへこみがなかった。米粉コッペパンの内相は、きめ、色調および触感も程良く、小麦粉コッペパンと遜色のないものであった。米粉コッペパンの食味は、口溶けがよく、しっとりとして米粉のほのかな香りもあり、小麦粉コッペパンと同等かそれ以上の評価が得られた。

0088

(評価試験2)
コッペパンの冷凍による食味の影響
実施例1で得られた米粉コッペパン生地および比較例1で得られた小麦粉コッペパン生地を−20℃で冷凍保存し、30日後に室温で解凍した。実施例1または比較例1と同様にして、ホイロタイムをとり、オーブンにて焼成し、米粉コッペパンまたは小麦粉コッペパンを得た。得られたコッペパンの食味について7名のパネラーにより官能試験を行ったところ、米粉コッ・BR>Yパンは冷凍後もしっとりとして食味がほとんど変化しなかったのに対し、小麦粉コッペパンはぱさつき、冷凍による食味の低下が感じられた。

0089

(実施例2)
白糠含有米粉コッペパンの製造
上新粉((株)マツモトフーズ製、水分率14%、胴搗き製粉により製造されたもの)85重量部、小麦グルテン(グリコ栄養食品製、商品名「A−グルGX」)15重量部、マルトース2.5重量部、白糠(上白粉)10重量部、デキストリン2.2重量部、砂糖6.6重量部、食塩2.2重量部、脱脂粉乳3.3重量部およびイーストフード0.11重量部をミキサーを用いて混合し、プレミックス粉を調製した。前記プレミックス粉に、海洋酵母(三共フーヅ(株)製)3.3重量部および水94重量部をミキサーを用い、26℃で、低速5分、中速3分で混捏し、一時停止してショートニング6.6重量部を加えた後、更に中速で3分間混捏し、生地を作製した。

0090

前記生地を、実施例1と同様に発酵、成形および焼成を行い、白糠含有米粉コッペパンを得た。

0091

本実施例で調製した生地は付着性なく、操作性、機械適性良好で、小麦粉を使用した場合と比べてフロアータイム工程およびホイロ工程での発酵時間は半分程度に短縮され、発酵時の生地の膨張は同じであり、作業性は良好であった。また、できあがったコッペパンは、容積の増加量が大きく、ふっくら膨らみ、色調も良好であって、断面のきめも程良く、食味も良かった。また、本実施例のコッペパンは、実施例1のコッペパンと比べて白糠に由来する甘味の食味も感じた。更に、1週間冷蔵庫内(5℃)で放置した後のパンの食感も殆ど変化がなく、硬化によるパサツキも見られず保存性もよかった。

0092

(実施例3)
玄米コッペパンの製造
実施例2において、上新粉の代わりに玄米を胴搗き製粉して70メッシュの篩を通過する区分を90%以上有する玄米粉(水分率14%)を用いたこと以外は実施例2と同様にして、玄米コッペパンを得た。

0093

本実施例で調製した生地は付着性なく、操作性、機械適性良好で、小麦粉を使用した場合と比べてフロアータイム工程およびホイロ工程での発酵時間は半分程度に短縮され、発酵時の生地の膨張は同じであり、作業性は良好であった。また、できあがった玄米コッペパンは、容積の増加量が大きく、ふっくら膨らみ、色調も良好であって、断面のきめも程良く、食味も良かった。更に、1週間冷蔵庫内(5℃)で放置した後のパンの食感も殆ど変化がなく、硬化によるパサツキも見られず保存性もよかった。

0094

(実施例4)
米粉アンパンの製造
上新粉((株)マツモトフーズ製、水分率14%、胴搗き製粉により製造されたもの)84重量部、小麦グルテン(グリコ栄養食品製、商品名「A−グルGX」)16重量部、マルトース2.5重量部、白糠(上白粉)10重量部、デキストリン2.2重量部、砂糖22重量部、食塩1.1重量部および脱脂粉乳3.3重量部をミキサーを用いて混合し、プレミックス粉を調製した。前記プレミックス粉に、海洋酵母(三共フーヅ(株)製)4.4重量部、全卵16.5重量部および水77.5重量部をミキサーを用い、26℃で、低速5分、中速3分で混捏し、一時停止してマーガリン11重量部を加えた後、更に中速で3分間混捏し、生地を作製した。

0095

次いで、これをフロアータイムとして50分間発酵させた。生地は40gに分割して丸めを行い、20分間のベンチタイムを取った後、アン種を入れて成形を行い、38℃、湿度80%のホイロにて50分間の発酵を行った。発酵終了後、上火210℃、下火200℃のオーブンにて8分間焼成し、米粉アンパンを調製した。

0096

本実施例で調製した生地は付着性なく、操作性、機械適性良好で、小麦粉を使用した場合と比べてフロアータイム工程およびホイロ工程での発酵時間は半分程度に短縮され、発酵時の生地の膨張は同じであり、作業性は良好であった。また、できあがったアンパンは、容積の増加量が大きく、ふっくら膨らみ、色調も良好であって、断面のきめも程良く、食味も良かった。更に、1週間冷蔵庫内(5℃)で放置した後のパンの食感も殆ど変化がなく、硬化によるパサツキも見られず保存性もよかった。

0097

(実施例5)
米粉食パンの製造
上新粉((株)マツモトフーズ製、水分率14%、胴搗き製粉により製造されたもの)85重量部、小麦グルテン(グリコ栄養食品製、商品名「A−グルGX」)15重量部、マルトース2.5重量部、白糠(上白粉)10重量部、デキストリン2.2重量部、砂糖6.6重量部、食塩2.2重量部、脱脂粉乳3.3重量部およびイーストフード0.11重量部をミキサーを用いて混合し、プレミックス粉を調製した。前記プレミックス粉に、海洋酵母(三共フーヅ(株)製)3.3重量部および水94重量部をミキサーを用い、26℃で、低速5分、中速3分で混捏し、一時停止して無塩バター6.6重量部を加えた後、更に中速で4分間混捏し、生地を作製した。

0098

次いで、これをフロアータイムとして40分間発酵させた。生地は分割比容積3.7に分割して丸めを行い、15分間のベンチタイムを取った後、型下3.5cmの容器に入れて山食パンに成形を行い、38℃、湿度80%のホイロにて40分間の発酵を行った。発酵終了後、上火210℃、下火240℃のオーブンにて45分間焼成し、米粉山食パンを調製した。

0099

本実施例で調製した生地は付着性なく、操作性、機械適性が良好で、小麦粉を使用した場合と比べてフロアータイム工程およびホイロ工程での発酵時間は半分程度に短縮され、発酵時の生地の膨張は同じであり、作業性は良好であった。また、できあがった山食パンは、容積の増加量が大きく、ふっくら膨らみ、色調も良好であって、断面のきめも程良く、食味も良かった。更に、1週間冷蔵庫内(5℃)で放置した後のパンの食感も殆ど変化がなく、硬化によるパサツキも見られず保存性もよかった。

0100

(実施例6)
米粉バターロールの製造
上新粉((株)マツモトフーズ製、水分率14%、胴搗き製粉により製造されたもの)85重量部、小麦グルテン(グリコ栄養食品製、商品名「A−グルGX」)15重量部、マルトース2.5重量部、白糠(上白粉)10重量部、デキストリン2.4重量部、砂糖14.4重量部、食塩2.04重量部、脱脂粉乳3.3重量部およびイーストフード0.11重量部をミキサーを用いて混合し、プレミックス粉を調製した。前記プレミックス粉に、海洋酵母(三共フーヅ(株)製)3.6重量部、全卵18重量部、牛乳24重量部および水46重量部をミキサーを用い、26℃で、低速5分、中速4分で混捏し、一時停止して無塩バター14.4重量部を加えた後、更に中速で4分間混捏し、生地を作製した。

0101

次いで、これをフロアータイムとして40分間発酵させた。生地は40gに分割して丸めを行い、15分間のベンチタイムを取った後、ロールパンに成形を行い、38℃、湿度80%のホイロにて40分間の発酵を行った。発酵終了後、上火220℃、下火200℃のオーブンにて10分間焼成し、ロールパンを調製した。

0102

本実施例で調製した生地は付着性なく、操作性、機械適性良好で、小麦粉を使用した場合と比べてフロアータイム工程およびホイロ工程での発酵時間は半分程度に短縮され、発酵時の生地の膨張は同じであり、作業性は良好であった。また、できあがったロールパンは、容積の増加量が大きく、ふっくら膨らみ、色調も良好であって、断面のきめも程良く、食味も良かった。更に、1週間冷蔵庫内(5℃)で放置した後のパンの食感も殆ど変化がなく、硬化によるパサツキも見られず保存性もよかった。

0103

(実施例7)
米粉デニッシュパンの製造
上新粉((株)マツモトフーズ製、水分率14%、胴搗き製粉により製造されたもの)85重量部、小麦グルテン(グリコ栄養食品製、商品名「A−グルGX」)15重量部、マルトース2.5重量部、白糠(上白粉)10重量部、デキストリン2.4重量部、砂糖12重量部、食塩2.5重量部、脱脂粉乳4.8重量部およびイーストフード0.11重量部をミキサーを用いて混合し、プレミックス粉を調製した。前記プレミックス粉に、海洋酵母(三共フーヅ(株)製)4.8重量部、および水94重量部をミキサーを用い、26℃で、低速5分、中速4分で混捏し、一時停止して無塩バター6重量部を加えた後、更に中速で2分間混捏し、生地を作製した。

0104

次いで、これをフロアータイムとして20分間発酵させた。生地は238gに分割してシート状にし、−10℃で30分間ねかせた。次いで、シートの三折りを2回行い、さらに−10℃で30分間ねかせ、三折りをさらに1回行った。次いで、生地を厚さ3mmにのし、細三角形に切って成形を行い、30℃、加湿なしのホイロにて40分間の発酵を行った。発酵終了後、上火230℃、下火200℃のオーブンにて13分間焼成し、米粉デニッシュ一種米粉クロワッサンを調製した。

0105

クロワッサン生地製造時の生地は付着性なく、操作性、機械適性良好で、小麦粉を使用した場合と比べて製造時間は半分程度に短縮され、発酵時の生地の膨張も小麦粉を使用した場合と同じであり、作業性は良好であった。また、できあがったクロワッサンは、容積の増加量が大きく、ふっくら膨らみ、色調も良好であって、断面のきめも程良く、食味も良かった。更に、1週間冷蔵庫内(5℃)で放置した後の米粉クロワッサンの食感も殆ど変化がなく、硬化によるパサツキも見られず保存性も良かった。

0106

(実施例8)
米粉カレーパンの製造
上新粉((株)マツモトフーズ製、水分率14%、胴搗き製粉により製造されたもの)85重量部、小麦グルテン(グリコ栄養食品製、商品名「A−グルGX」)15重量部、マルトース2.5重量部、白糠(上白粉)10重量部、デキストリン2.4重量部、砂糖6重量部、食塩2.4重量部、脱脂粉乳3.6重量部、ベーキングパウダー2.16重量部およびイーストフード0.11重量部をミキサーを用いて混合し、プレミックス粉を調製した。前記プレミックス粉に、海洋酵母(三共フーヅ(株)製)3.6重量部および水94重量部をミキサーを用い、26℃で、低速5分、中速3分で混捏し、一時停止してショートニング6.6重量部を加えた後、更に中速で2分間混捏し、生地を作製した。

0107

次いで、これをフロアータイムとして40分間発酵させた。生地は40gに分割して丸めを行い、15分間のベンチタイムを取った後、カレー種を入れて成形を行い、38℃、湿度75%のホイロにて40分間の発酵を行った。発酵終了後、上火170℃、下火200℃のオーブンにて8分間焼成した後、170℃の油で揚げ、米粉カレーパンを調製した。

0108

本実施例で調製した生地は付着性なく、操作性、機械適性良好で、小麦粉を使用した場合と比べてフロアータイム工程およびホイロ工程での発酵時間は半分程度に短縮され、発酵時の生地の膨張は同じであり、作業性は良好であった。また、できあがった米粉カレーパンは、容積の増加量が大きく、ふっくら膨らみ、色調も良好であって、食味も良かった。

0109

(実施例9)
米粉コッペパンの製造
実施例1において、(株)マツモトフーズ製上新粉の代わりに群製粉製の米粉(胴搗き製粉により製造し、100メッシュの篩を通過したもの、140メッシュの篩上に残る区分と200メッシュの篩上に残る区分との合計が約30重量%)を用いたこと以外は実施例1と同様にして米粉コッペパンを得た。

0110

(実施例10)
米粉コッペパンの製造
実施例1において、(株)マツモトフーズ製上新粉の代わりに株式会社波里製の米粉(生米を気流粉砕したもの、140メッシュの篩上に残る区分と200メッシュの篩上に残る区分との合計が約32重量%)を用いたこと以外は実施例1と同様にして米粉コッペパンを得た。

0111

(実施例11)
米粉コッペパンの製造
実施例1において、(株)マツモトフーズ製上新粉の代わりに群馬製粉製の米粉(水挽き製粉により製造し、100メッシュの篩を通過したもの、140メッシュの篩上に残る区分と200メッシュの篩上に残る区分との合計が約30重量%)を用いたこと以外は実施例1と同様にして米粉コッペパンを得た。

0112

(評価試験3)
実施例1、9、10および11で得られた米粉コッペパンの外観、内相および食味について7人のパネラーによる官能試験を行い、以下の項目について評価した。
評価項目:(1)外観については、へこみ、膨らみ、色調
(2)内相については、切り口のきめ、色調、触感
(3)食味については、味、香を中心とした風味、口当たりを中心と
した食感。
前記4種類の米粉を原料にしたコッペパンは、外観、内相および食感は同等であり、焼成後のへこみがなく、パンの内相は、きめ、色調および触感も程良く、食味も、口溶けがよく、しっとりとして米粉のほのかな香りが感じられた。

0113

(実施例12)
米粉コッペパンの製造
上新粉((株)マツモトフーズ製、水分率14%、胴搗き製粉により製造されたもの)85重量部、小麦グルテン(グリコ栄養食品製、商品名「A−グルGX」)15重量部、マルトース2.5重量部、砂糖6重量部、食塩2重量部、脱脂粉乳3重量部およびイーストフード0.1重量部をミキサーを用いて混合し、プレミックス粉を調製した。前記プレミックス粉に、海洋酵母(三共フーヅ(株)製)3重量部、水88重量部およびショートニング6重量部をミキサーを用い、26℃で、低速6分で混捏し、更に高速で4分間混捏し、生地を作製した。

0114

次いで、フロアータイムを取らずに前記生地を80gに分割して丸めを行い、15分間のベンチタイムを取った後、成型を行った。成型した生地の一部は、−20℃で冷凍保存した。

0115

成型した生地を38℃、湿度80%のホイロにて40分間の発酵を行った。発酵終了後、上火230℃、下火200℃のオーブンにて14分間焼成し、米粉コッペパンを得た。

0116

(比較例2)
小麦粉コッペパンの製造
実施例12において、上新粉85重量部、小麦グルテン15重量部およびマルトース2.5重量部の代わりに小麦粉102.5重量部用いたこと以外は実施例1と同様にして、プレミックス粉を調製した。前記プレミックス粉に、海洋酵母(三共フーヅ(株)製)3重量部および水68重量部をミキサーを用い、26℃で、低速5分、中速3分で混捏し、一時停止してショートニング6重量部を加えた後、更に中速で3分間混捏し、生地を作製した。

0117

次いで、これをフロアータイムとして120分間発酵させた。生地は80gに分割して丸めを行い、20分間のベンチタイムを取った後、成型を行った。成型した生地の一部は、−20℃で冷凍保存した。

0118

成型した生地を38℃、湿度80%のホイロにて50分間の発酵を行った。発酵終了後、上火230℃、下火200℃のオーブンにて14分間焼成し、小麦粉コッペパンを得た。

0119

(評価試験4)
実施例12で得られた米粉コッペパンおよび比較例2で得られた小麦粉コッペパンの外観、内相および食味について7人のパネラーによる官能試験を行い、以下の項目について評価した。
評価項目:(1)外観については、へこみ、膨らみ、色調
(2)内相については、切り口のきめ、色調、触感
(3)食味については、味、香を中心とした風味、口当たりを中心と
した食感。
米粉コッペパンは、膨らみ、色調が小麦粉コッペパンと同等に良好である上、小麦粉コッペパンに見られるような焼成後のへこみがなかった。米粉コッペパンの内相は、きめ、色調および触感も程良く、小麦粉コッペパンと遜色のないものであった。米粉コッペパンの食味は、口溶けがよく、しっとりとして米粉のほのかな香りもあり、小麦粉コッペパンと同等かそれ以上の評価が得られた。

0120

(評価試験5)
コッペパンの冷凍による食味の影響
実施例12で得られた米粉コッペパン生地および比較例2で得られた小麦粉コッペパン生地を−20℃で冷凍保存し、30日後に室温で解凍した。実施例12または比較例2と同様にして、ホイロタイムをとり、オーブンにて焼成し、米粉コッペパンまたは小麦粉コッペパンを得た。得られたコッペパンの食味について7名のパネラーにより官能試験を行ったところ、米粉コッペパンは冷凍後もしっとりとして食味がほとんど変化しなかったのに対し、小麦粉コッペパンはぱさつき、冷凍による食味の低下が感じられた。

0121

(実施例13)
米粉食パンの製造
上新粉((株)マツモトフーズ製、水分率14%、胴搗き製粉により製造されたもの)85重量部、小麦グルテン(グリコ栄養食品製、商品名「A−グルGX」)15重量部、マルトース2.5重量部、白糠(上白粉)10重量部、デキストリン2.2重量部、砂糖6.6重量部、食塩2.2重量部、脱脂粉乳3.3重量部およびイーストフード0.11重量部をミキサーを用いて混合し、プレミックス粉を調製した。前記プレミックス粉に、海洋酵母(三共フーヅ(株)製)3.3重量部、水94重量部および無塩バター6.6重量部をミキサーを用い、26℃で、低速で6分、更に高速で4分間混捏し、生地を作製した。

0122

次いで、前記生地をフロアータイムを取らずに分割比容積3.7に分割して丸めを行い、15分間のベンチタイムを取った後、型下3.5cmの容器に入れて山食パンに成型を行い、38℃、湿度80%のホイロにて40分間の発酵を行った。発酵終了後、上火210℃、下火240℃のオーブンにて45分間焼成し、米粉山食パンを調製した。

0123

本実施例で調製した生地は付着性なく、操作性、機械適性が良好で、小麦粉を使用した場合と比べてフロアータイム工程を省略でき、ホイロ工程での発酵時間は半分程度に短縮された。発酵時の生地の膨張は同じであり、作業性は良好であった。また、できあがった山食パンは、容積の増加量が大きく、ふっくら膨らみ、色調が良好であり、裁断スライス)も良好であった。断面のきめも程良く、食味も良かった。更に、1週間冷蔵庫内(5℃)で放置した後のパンの食感も殆ど変化がなく、硬化によるパサツキも見られず保存性もよかった。

0124

(試験例2)
米粉の粒度分布の測定
本発明に用いられる種々の製粉方法により、米粉を調製した。得られた種々の米粉を、50〜230メッシュの標準ふるいを用いてソニックシフター(ATMコーポレーション製)により粒度分布を測定した。本発明の米粉パンおよび菓子の製造方法に用いられる米粉の標準的な粒度分布は、表2に示す通りである。

0125

次に、本発明において好適に用いられる米粉の粒度分布を調べた。まず、二種類の米粉を準備した。一方は、粳米を搗精した白米を洗米して乾燥させた後、胴搗き製粉により粉砕し、80メッシュの篩を通過させて米粉を調製した(水分率12.8%)。他方は、粳米を搗精した白米を洗米せずにハンマーミル製粉により粉砕し、100メッシュの篩を通過させて米粉を調製した(水分率12.6%)。

0126

得られた前記2種類の米粉を、50〜270メッシュの標準ふるいを用いてソニックシフター(ATMコーポレーション製)により粒度分布を測定した。結果を表3に示す。

0127

(実施例14)
篩を通過させた米粉を用いたコッペパンの製造
上新粉(胴搗き製粉により製造後、80メッシュの篩を通過させたもの)85重量部、小麦グルテン(グリコ栄養食品製、商品名「A−グルGX」)15重量部、マルトース2.5重量部、砂糖6重量部、食塩2重量部、脱脂粉乳3重量部およびイーストフード0.1重量部をミキサーを用いて混合し、プレミックス粉を調製した。前記プレミックス粉に、海洋酵母(三共フーヅ(株)製)3重量部、水88重量部およびショートニング6重量部をミキサーを用い、26℃で、低速6分で混捏し、更に高速で4分間混捏し、生地を作製した。

0128

次いで、フロアータイムを取らずに前記生地を80gに分割して丸めを行い、15分間のベンチタイムを取った後、成型を行った。

0129

成型した生地を38℃、湿度80%のホイロにて40分間の発酵を行った。発酵終了後、上火230℃、下火200℃のオーブンにて14分間焼成し、米粉コッペパンを得た。

0130

(比較例3)
従来技術による米粉を用いたコッペパンの製造
特開2002−95404号公報に記載の方法に準じて、米粉コッペパンを製造した。上新粉(胴搗き製粉により製造後、70メッシュの篩を通過させたもの、通過後の米粉は粒径が180〜200μmに主要分布を示す)86重量部、小麦グルテン(グリコ栄養食品製、商品名「A−グルGX」)12重量部、増粘剤としてデキストリン2重量部、砂糖9重量部、食塩5重量部、脱脂粉乳5.5重量部、海洋酵母(三共フーヅ(株)製)3.5重量部および水76重量部を混合してパン生地を作製した。

0131

次いで、前記生地を80gに分割して丸めを行い、成型を行った。成型した生地を28℃、湿度72%のホイロにて55分間の発酵を行った。発酵終了後、上火230℃、下火200℃のオーブンにて14分間焼成し、米粉コッペパンを得た。

0132

(評価試験6)
実施例14で得られた米粉コッペパンおよび比較例3で得られた米粉コッペパンの外観、内相および食味について7人のパネラーによる官能試験を行い、以下の項目について評価した。
評価項目:(1)外観については、へこみ、膨らみ、色調
(2)内相については、切り口のきめ、色調、触感
(3)食味については、味、香を中心とした風味、口当たりを中心と
した食感。
実施例14の米粉コッペパンは、膨らみ、色調が比較例2の小麦粉コッペパンと同等に良好であった。実施例14の米粉コッペパンの内相は、きめ、色調および触感も程良く、小麦粉コッペパンと遜色のないものであった。実施例14の米粉コッペパンの食味は、口溶けがよく、しっとりとして米粉のほのかな香りもあり、小麦粉コッペパンと同等かそれ以上の評価が得られた。

0133

一方、比較例3の米粉コッペパンは、膨らみが実施例14の米粉パンの半分程度であり、色調が濃いきつね色であり、外観は実施例14の米粉コッペパンや比較例2の小麦粉コッペパンとは大きく異なるものであった。比較例3の米粉パンの内相は、触感が固く発酵が良好に進んでいなかったように見受けられた。さらに、その食味も固く、口溶けが悪く、塩分を強く感じた。

0134

(実施例15)
米粉食パンの製造
上新粉(水分率12.3%、気流粉砕製粉により製造されたもの)82重量部、小麦グルテン(グリコ栄養食品製、商品名「A−グルGX」)18重量部、マルトース2.5重量部、砂糖6重量部、食塩2重量部および脱脂粉乳5重量部をミキサーを用いて混合し、プレミックス粉を調製した。前記プレミックス粉に、海洋酵母(三共フーヅ(株)製)2.5重量部、水75重量部および無塩バター8重量部をミキサーを用い、26℃で、低速で6分、更に高速で4分間混捏し、生地を作製した。

0135

次いで、前記生地をフロアータイムを取らずに分割比容積3.7に分割して丸めを行い、15分間のベンチタイムを取った後、型下3.5cmの容器に入れて山食パンに成型を行い、38℃、湿度80%のホイロにて60分間の発酵を行った。発酵終了後、上火220℃、下火230℃のオーブンにて50分間焼成し、米粉山食パンを調製した。

0136

本実施例で調製した生地は付着性なく、操作性、機械適性が良好で、小麦粉を使用した場合と比べてフロアータイム工程を省略でき、ホイロ工程での発酵時間は半分程度に短縮された。発酵時の生地の膨張は同じであり、作業性は良好であった。また、できあがった山食パンは、容積の増加量が大きく、ふっくら膨らみ、色調が良好であり、裁断(スライス)も良好であった。断面のきめも程良く、食味も良かった。更に、1週間冷蔵庫内(5℃)で放置した後のパンの食感も殆ど変化がなく、硬化によるパサツキも見られず保存性もよかった。

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