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技術 感光性樹脂組成物

出願人 旭化成イーマテリアルズ株式会社
発明者 小林隆昭木村正志藤山英之
出願日 2007年7月11日 (13年5ヶ月経過) 出願番号 2007-182101
公開日 2009年1月29日 (11年11ヶ月経過) 公開番号 2009-020268
状態 特許登録済
技術分野 ホトレジストの材料 ホトレジスト感材への露光・位置合せ フォトリソグラフィー用材料 光学要素・レンズ マクロモノマー系付加重合体 半導体の露光(電子、イオン線露光を除く) 半導体の露光(電子、イオン線露光を除く)
主要キーワード 付着基板 ポリジメチルシロキサン樹脂 PDMSモールド ジチアー 温度衝撃 レンズ形 高温耐熱性 キュアオーブン
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課題

優れた耐湿性を発揮し、同時に高いキュアクラック性酸素透過性の高い型、例えばPDMSでできた型を用いても、型と感光性樹脂組成物との界面に未硬化の感光性樹脂組成物が残らないという高いUV硬化性を有する感光性樹脂組成物を提供する。

解決手段

特定の(i)感光性シロキサン樹脂;100質量部、(ii)光重合開始剤;(i)感光性シロキサン樹脂と(iii)光重合性モノマーの総量に対して0.1〜3質量%、(iii)下記一般式(I)で表される化合物を含む光重合性モノマー;300〜1700質量部、を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。 CH2=CR−CO−O−(C6H10)−Z (I)(Rは水素原子又はメチル基、Zは水素原子又は炭素数1〜6の直鎖若しくは分鎖アルキル基を示す。)

概要

背景

プラスチックレンズは、ガラスに較べて成形が容易であり、安価であることから各種の光学製品に広く用いられている。その材料としては、熱可塑性プラスチック、例えば、ポリメチルメタクリレート及びポリスチレンや、熱硬化性プラスチック、例えば、ポリジエチレングリコールビスアリルカーボネートといった様々な透明材料が使用されている。また、紫外線(UV)硬化性樹脂によるプラスチックレンズの開発も進められている。つまり、UV硬化性樹脂の、紫外線で硬化するという特性を利用して、透明基板、例えば、ガラス基板上に、型に満たしたUV硬化性樹脂を密着させ、紫外線照射して、ガラス基板上に望むプラスチックレンズを形成する、という開発が進められている。このような、型を用いた微細加工技術のことを、総称してナノインプリント技術と呼ぶ場合もある。特に、UV硬化性樹脂を利用したナノインプリント技術は、UVナノインプリント技術と呼ばれている。また、これらの技術は、プラスチックレンズに限らず、光導波路耐熱性が要求される液晶プロジェクター用の偏光板用光学素子にも適用できる。

Si−O構造を有するシロキサンポリマーは一般に耐熱性が高い。特許文献1及び2には、UV硬化シロキサン樹脂耐磨耗性ハードコート材料として紹介されている。しかしながら、いずれも薄膜被覆材に限定している。一般にシロキサン材料は耐熱性には優れるが、150℃キュアによりクラックが発生すると言った問題や、耐湿性には劣るという問題点がある。
光硬化性を有する材料として、特許文献3には、Ba(OH)2(水酸化バリウム)を合成触媒として重合可能基を有する有機シラン及び加水分解反応点を有する有機シランを重縮合させた、ORMOCERONE(ドイツ国 Fraunhofer ISC社製)の開示がある。上記有機シランの重縮合物に、IRGACURE369を光開始剤として添加し、UV照射硬化パターンを形成し、150℃でキュアすると、300℃以上という耐熱性を有する。ところが、得られた硬化パターンは、耐クラック性に劣るという問題点がある。さらに、得られた硬化パターンは、基板との密着性が低く、耐湿試験によって剥れ易いという問題点を有する。

高温耐熱性を有する感光性シロキサン材料の先行文献としては、例えば、特許文献4が有る。感光性シロキサン置換基メチル基フェニル基とすることで、組合せにより1.50付近から1.40付近まで、屈折率を変化させることができる。しかしながら、感光性シロキサンを光硬化し、キュアした後の膜では、柔軟性が乏しく、温度衝撃などによりクラックが発生し易く、レンズ成形したときの信頼性に劣るという問題点がある。また別の問題点としては、特許文献4に開示の感光性シロキサン材料は、アルコキシシラン系材料を加水分解重縮合反応によりポリシロキサンを合成するため、材料中にOH基が残りやすくなる。このため、耐湿性に劣るという問題点があった。

特開平03−281616号公報
国際公開第2002/102907号パンフレット
カナダ国特許第238756号明細書
特開平07−292108号公報

概要

優れた耐湿性を発揮し、同時に高いキュアクラック性酸素透過性の高い型、例えばPDMSでできた型を用いても、型と感光性樹脂組成物との界面に未硬化の感光性樹脂組成物が残らないという高いUV硬化性を有する感光性樹脂組成物を提供する。特定の(i)感光性シロキサン樹脂;100質量部、(ii)光重合開始剤;(i)感光性シロキサン樹脂と(iii)光重合性モノマーの総量に対して0.1〜3質量%、(iii)下記一般式(I)で表される化合物を含む光重合性モノマー;300〜1700質量部、を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。 CH2=CR−CO−O−(C6H10)−Z (I)(Rは水素原子又はメチル基、Zは水素原子又は炭素数1〜6の直鎖若しくは分鎖アルキル基を示す。)なし

目的

光硬化及びキュア後樹脂組成物が、耐湿性に優れる感光性樹脂組成物を提供する。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

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請求項1

(i)少なくとも、a)R1aR2bSi(OR3)4−a−b、(R1はエポキシ基及び炭素炭素二重結合を有する基からなる群より選ばれる少なくとも一種の基を含む炭素数2〜17の有機基である。R2及びR3はそれぞれ独立にメチル基またはエチル基である。aは1及び2から選ばれる整数である。bは0及び1から選ばれる整数である。a+bは2を超えることはない。)b)(C6H5)2−Si−(OH)2、CH3−Si−Cl3、及びCH3−Si−(OCH3)3からなる群より選ばれる一種以上の化合物を、b)の化合物100モルに対して、a)の化合物を60〜140モルの割合で混合し、触媒の存在下、積極的に水を添加することなく重合させる方法で得られる感光性シロキサン樹脂;100質量部、(ii)光重合開始剤;(i)感光性シロキサン樹脂と(iii)光重合性モノマーの合計100質量部に対して、0.1〜3質量部、(iii)下記一般式(I)で表される化合物を含む光重合性モノマー;(i)感光性シロキサン樹脂100質量部に対して、300〜1700質量部、を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。CH2=CR−CO−O−(C6H10)−Z(I)(Rは水素原子又はメチル基、Zは水素原子又は炭素数1〜6の直鎖若しくは分鎖アルキル基を示す。)。

請求項2

(iii)光重合性モノマーとして、下記一般式(II)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1記載の感光性樹脂組成物。CH2=CR−CO−O−(PO)n−CO−CR=CH2(II)(Rは水素原子又はメチル基、POはプロピレンオキサイド基を示す。nは3〜10の整数である。)

請求項3

更に、(iv)スルファニル基を少なくとも2つ以上含む多価チオール化合物;(i)感光性シロキサン樹脂100質量部に対して、1〜10質量部、を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物。

請求項4

更に、(v)下記一般式(III)で表されるアルコキシシラン;(i)感光性シロキサン樹脂と(iii)光重合性モノマーの合計100質量部に対して、1〜10質量部を含有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。R1aR2bSi(OR3)4−a−b(III)(R1はエポキシ基及び炭素−炭素二重結合を有する基からなる群より選ばれる少なくとも一種の基を含む炭素数2〜17の有機基である。R2及びR3はそれぞれ独立にメチル基またはエチル基である。aは1及び2から選ばれる整数である。bは0及び1から選ばれる整数である。a+bは2を超えることはない。)

請求項5

少なくとも、基材上に請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を塗布して塗布膜を得る工程、塗布膜に活性光線照射露光部を光硬化させる工程、現像液を用いて該膜の未硬化の部分を除去する工程、基材ごと加熱する工程を順に含む、硬化レリーフパターン形成方法

請求項6

請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を、レンズ形状に成形することを特徴とするプラスチックレンズの製造方法。

請求項7

開口部を有するプラスチックレンズの型に、請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を満たすプロセスと、該感光性樹脂組成物を満たした該型の開口部を基板に押し当てるプロセスとを含む第1ステップと、該感光性樹脂組成物を露光する第2ステップと、該型を該基板から剥離する第3ステップと、露光された感光性樹脂組成物を150℃〜250℃の温度で0.5時間〜2時間加熱する第4ステップとを順次行うことを特徴とするプラスチックレンズの製造方法。

請求項8

上記プラスチックレンズの型がポリジメチルシロキサン樹脂からなる型であることを特徴とする請求項7記載のプラスチックレンズの製造方法。

請求項9

上記第1ステップが、シラン化合物又はシラン化合物を含む組成物を基板にコートして、シラン化合物付着基板を得るプロセスと、開口部を有するプラスチックレンズの型に、請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を満たすプロセスと、該感光性樹脂組成物を満たした型の開口部を該シラン化合物付着基板の該シラン化合物面に押し当てるプロセスとを含む第1ステップであることを特徴とする請求項7又は8記載のプラスチックレンズの製造方法。

請求項10

上記シラン化合物が、下記一般式(IV)で表されるアルコキシシランであることを特徴とする請求項9記載のプラスチックレンズの製造方法。R1aR2bSi(OR3)4−a−b(IV)(R1はエポキシ基及び炭素−炭素二重結合を有する基からなる群より選ばれる少なくとも一種の基を含む炭素数2〜17の有機基である。R2及びR3はそれぞれ独立にメチル基またはエチル基である。aは1及び2から選ばれる整数である。bは0及び1から選ばれる整数である。a+bは2を超えることはない。)

請求項11

請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を、基板にコートし、50℃〜150℃で1分〜30分間加熱して感光性樹脂組成物付着基板を得るステップと、重ねた場合に同心円パターンとなる複数枚マスクのうち一枚を該基板に重ね、現像削れ後の残膜飽和最低露光量÷マスク枚数一定光量で、露光した後、該マスクを取り除くことを、各マスクに対して一回づつ行うことで多重露光するステップと、現像するステップと、150℃〜250℃の温度で0.5時間〜2時間加熱するステップとを順次行うことを特徴とするプラスチックレンズの製造方法。

請求項12

請求項6〜11のいずれか一項に記載の製造方法によって得られたプラスチックレンズ。

技術分野

0001

本発明は、主に光用途を目的としたプラスチックレンズの製造方法に関する。さらに詳しくいえば、光通信用マイクロプラスチックレンズCMOSイメージセンサーに代表される固体撮像素子用のプラスチックレンズの製造方法に関するものである。なお、プラスチックレンズのサイズが小さい場合は、マイクロプラスチックレンズやミニレンズと呼ばれる場合がある。

背景技術

0002

プラスチックレンズは、ガラスに較べて成形が容易であり、安価であることから各種の光学製品に広く用いられている。その材料としては、熱可塑性プラスチック、例えば、ポリメチルメタクリレート及びポリスチレンや、熱硬化性プラスチック、例えば、ポリジエチレングリコールビスアリルカーボネートといった様々な透明材料が使用されている。また、紫外線(UV)硬化性樹脂によるプラスチックレンズの開発も進められている。つまり、UV硬化性樹脂の、紫外線で硬化するという特性を利用して、透明基板、例えば、ガラス基板上に、型に満たしたUV硬化性樹脂を密着させ、紫外線照射して、ガラス基板上に望むプラスチックレンズを形成する、という開発が進められている。このような、型を用いた微細加工技術のことを、総称してナノインプリント技術と呼ぶ場合もある。特に、UV硬化性樹脂を利用したナノインプリント技術は、UVナノインプリント技術と呼ばれている。また、これらの技術は、プラスチックレンズに限らず、光導波路耐熱性が要求される液晶プロジェクター用の偏光板用光学素子にも適用できる。

0003

Si−O構造を有するシロキサンポリマーは一般に耐熱性が高い。特許文献1及び2には、UV硬化シロキサン樹脂耐磨耗性ハードコート材料として紹介されている。しかしながら、いずれも薄膜被覆材に限定している。一般にシロキサン材料は耐熱性には優れるが、150℃キュアによりクラックが発生すると言った問題や、耐湿性には劣るという問題点がある。
光硬化性を有する材料として、特許文献3には、Ba(OH)2(水酸化バリウム)を合成触媒として重合可能基を有する有機シラン及び加水分解反応点を有する有機シランを重縮合させた、ORMOCERONE(ドイツ国 Fraunhofer ISC社製)の開示がある。上記有機シランの重縮合物に、IRGACURE369を光開始剤として添加し、UV照射硬化パターンを形成し、150℃でキュアすると、300℃以上という耐熱性を有する。ところが、得られた硬化パターンは、耐クラック性に劣るという問題点がある。さらに、得られた硬化パターンは、基板との密着性が低く、耐湿試験によって剥れ易いという問題点を有する。

0004

高温耐熱性を有する感光性シロキサン材料の先行文献としては、例えば、特許文献4が有る。感光性シロキサン置換基メチル基フェニル基とすることで、組合せにより1.50付近から1.40付近まで、屈折率を変化させることができる。しかしながら、感光性シロキサンを光硬化し、キュアした後の膜では、柔軟性が乏しく、温度衝撃などによりクラックが発生し易く、レンズ成形したときの信頼性に劣るという問題点がある。また別の問題点としては、特許文献4に開示の感光性シロキサン材料は、アルコキシシラン系材料を加水分解重縮合反応によりポリシロキサンを合成するため、材料中にOH基が残りやすくなる。このため、耐湿性に劣るという問題点があった。

0005

特開平03−281616号公報
国際公開第2002/102907号パンフレット
カナダ国特許第238756号明細書
特開平07−292108号公報

発明が解決しようとする課題

0006

光硬化及びキュア後樹脂組成物が、耐湿性に優れる感光性樹脂組成物を提供する。

課題を解決するための手段

0007

本発明者は、前記課題を解決するために、シロキサンを含む感光性樹脂組成物の物性改良の研究をするうち、本発明を完成するに至った。本発明は以下のとおりである。
1.(i)少なくとも、a)R1 aR2bSi (OR3 )4−a−b、
(R1 はエポキシ基及び炭素炭素二重結合を有する基からなる群より選ばれる少なくとも一種の基を含む炭素数2〜17の有機基である。R2 及びR3はそれぞれ独立にメチル基またはエチル基である。aは1及び2から選ばれる整数である。bは0及び1から選ばれる整数である。a+bは2を超えることはない。)
b)(C6H5)2−Si−(OH)2、CH3−Si−Cl3、及びCH3−Si−(OCH3)3からなる群より選ばれる一種以上の化合物を、
b)の化合物100モルに対して、a)の化合物を60〜140モルの割合で混合し、触媒の存在下、積極的に水を添加することなく重合させる方法で得られる感光性シロキサン樹脂;100質量部、
(ii)光重合開始剤;(i)感光性シロキサン樹脂と(iii)光重合性モノマーの合計100質量部に対して、0.1〜3質量部、
(iii)下記一般式(I)で表される化合物を含む光重合性モノマー;(i)感光性シロキサン樹脂100質量部に対して、300〜1700質量部、を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
CH2=CR−CO−O−(C6H10)−Z (I)
(Rは水素原子又はメチル基、Zは水素原子又は炭素数1〜6の直鎖若しくは分鎖アルキル基を示す。)

0008

2.(iii)光重合性モノマーとして、下記一般式(II)で表される化合物を含有することを特徴とする前記1.記載の感光性樹脂組成物。
CH2=CR−CO−O−(PO)n−CO−CR=CH2 (II)
(Rは水素原子又はメチル基、POはプロピレンオキサイド基を示す。nは3〜10の整数である。)
3.更に、(iv)スルファニル基を少なくとも2つ以上含む多価チオール化合物;(i)感光性シロキサン樹脂100質量部に対して、1〜10質量部、を含有することを特徴とする前記1.又は2.記載の感光性樹脂組成物。
4.更に、(v)下記一般式(III)で表されるアルコキシシラン;(i)感光性シロキサン樹脂と(iii)光重合性モノマーの合計100質量部に対して、1〜10質量部を含有する前記1.〜3.のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
R1 aR2bSi (OR3)4−a−b (III)
(R1 はエポキシ基及び炭素−炭素二重結合を有する基からなる群より選ばれる少なくとも一種の基を含む炭素数2〜17の有機基である。R2 及びR3はそれぞれ独立にメチル基またはエチル基である。aは1及び2から選ばれる整数である。bは0及び1から選ばれる整数である。a+bは2を超えることはない。)
5.少なくとも、基材上に前記1.〜4.のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を塗布して塗布膜を得る工程、塗布膜に活性光線照射露光部を光硬化させる工程、現像液を用いて該膜の未硬化の部分を除去する工程、基材ごと加熱する工程を順に含む、硬化レリーフパターン形成方法

0009

6.前記1.〜4.のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を、レンズ形状に成形することを特徴とするプラスチックレンズの製造方法。
7.開口部を有するプラスチックレンズの型に、前記1.〜4.のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を満たすプロセスと、該感光性樹脂組成物を満たした該型の開口部を基板に押し当てるプロセスとを含む第1ステップと、該感光性樹脂組成物を露光する第2ステップと、該型を該基板から剥離する第3ステップと、露光された感光性樹脂組成物を150℃〜250℃の温度で0.5時間〜2時間加熱する第4ステップとを順次行うことを特徴とするプラスチックレンズの製造方法。
8.上記プラスチックレンズの型がポリジメチルシロキサン樹脂からなる型であることを特徴とする前記7.記載のプラスチックレンズの製造方法。
9.上記第1ステップが、
シラン化合物又はシラン化合物を含む組成物を基板にコートして、シラン化合物付着基板を得るプロセスと、開口部を有するプラスチックレンズの型に、前記1.〜4.のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を満たすプロセスと、該感光性樹脂組成物を満たした型の開口部を該シラン化合物付着基板の該シラン化合物面に押し当てるプロセスとを含む第1ステップであることを特徴とする前記7.又は8.記載のプラスチックレンズの製造方法。

0010

10.上記シラン化合物が、下記一般式(IV)で表されるアルコキシシランであることを特徴とする前記9.記載のプラスチックレンズの製造方法。
R1 aR2bSi (OR3)4−a−b (IV)
(R1 はエポキシ基及び炭素−炭素二重結合を有する基からなる群より選ばれる少なくとも一種の基を含む炭素数2〜17の有機基である。R2 及びR3はそれぞれ独立にメチル基またはエチル基である。aは1及び2から選ばれる整数である。bは0及び1から選ばれる整数である。a+bは2を超えることはない。)
11.前記1.〜4.のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を、基板にコートし、50℃〜150℃で1分〜30分間加熱して感光性樹脂組成物付着基板を得るステップと、重ねた場合に同心円パターンとなる複数枚マスクのうち一枚を該基板に重ね、現像削れ後の残膜飽和最低露光量÷マスク枚数一定光量で、露光した後、該マスクを取り除くことを、各マスクに対して一回づつ行うことで多重露光するステップと、現像するステップと、150℃〜250℃の温度で0.5時間〜2時間加熱するステップとを順次行うことを特徴とするプラスチックレンズの製造方法。
12.前記6.〜11.のいずれか一項に記載の製造方法によって得られたプラスチックレンズ。

発明の効果

0011

本発明の感光性樹脂組成物は、光硬化及びキュア後の樹脂組成物が、耐湿性に優れるという効果を奏する。

発明を実施するための最良の形態

0012

<1>感光性樹脂組成物
本発明の感光性樹脂組成物は、(i)少なくとも、a)R1 aR2bSi (OR3
)4−a−b、
(R1 はエポキシ基及び炭素−炭素二重結合を有する基からなる群より選ばれる少なくとも一種の基を含む炭素数2〜17の有機基である。R2 及びR3はそれぞれ独立にメチル基またはエチル基である。aは1及び2から選ばれる整数である。bは0及び1から選ばれる整数である。a+bは2を超えることはない。)
b)(C6H5)2−Si−(OH)2、CH3−Si−Cl3、及びCH3−Si−(OCH3)3からなる群より選ばれる一種以上の化合物を、
b)の化合物100モルに対して、a)の化合物を60〜140モルの割合で混合し、触
媒の存在下、積極的に水を添加することなく重合させる方法で得られる感光性シロキサン樹脂;100質量部、

0013

(ii)光重合開始剤;(i)感光性シロキサン樹脂と(iii)光重合性モノマーの合計100質量部に対して、0.1〜3質量部、
(iii)下記一般式(I)で表される化合物を含む光重合性モノマー;(i)感光性シロキサン樹脂100質量部に対して、300〜1700質量部、を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
CH2=CR−CO−O−(C6H10)−Z (I)
(Rは水素原子又はメチル基、Zは水素原子又は炭素数1〜6の直鎖若しくは分鎖のアルキル基を示す。)である。

0014

(i)感光性シロキサン樹脂について、説明する。
上記a)の化合物におけるR1としては、例えば、ビニル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)基、3−グリシドキシプロピル基、スチリル基、3−(メタアクリロキシプロピル基、2−(メタ)アクリロキシエチル基、(メタ)アクリロキシメチル基を挙げることができる。ここで、(メタ)アクリルとは、アクリル基及びメタクリル基を示す。以下同様である。a)の化合物の具体例としては、例えば、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−ビニルエチレントリメトキシシラン、3−ビニルメチレントリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランが挙げられる。このうち、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(以下、MEMOと称する場合もある)が、耐UV劣化性、低毒性、高光感度の観点から最も好ましく用いられる。

0015

上記b)の化合物の中でも、(C6H5)2−Si−(OH)2、つまり、ジフェニルシランジオール(以下、DPDと称する場合もある)が耐熱性の観点から最も好ましく用いられる。
上記b)化合物100モルに対して、a)化合物を60〜140モルを重合することが好ましく、70〜120モルがより好ましい。吸湿性増加を防止する観点から、60モル以上が好ましく、未反応MEMOの加水分解を防止する観点から140モル以下が好ましい。
重合時の温度は、40〜150℃が好ましく、重合時間は0.1〜10時間が好ましい。

0016

重合時に用いられる触媒としては、3価もしくは4価の金属アルコキシドを用いることができる。具体的には、トリメトキシアルミニウムトリエトキシアルミニウム、トリ−n−プロポキシアルミニウム、トリ−iso−プロポキシアルミニウム、トリ−n−ブトキシアルミニウム、トリ−iso−ブトキシアルミニウム、トリ−sec−ブトキシアルミニウム、トリ−tert−ブトキシアルミニウム、トリメトキシボロン、トリエトキシボロン、トリ−n−プロポキシボロン、トリ−iso−プロポキシボロン、トリ−n−ブトキシボロン、トリ−iso−ブトキシボロン、トリ−sec−ブトキシボロン、トリ−tertブトキシボロン、テトラメトキシシランテトラエトキシシランテトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−iso−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラメトキシゲルマニウム、テトラエトキシゲルマニウム、テトラ−n−プロポキシゲルマニウム、テトラ−iso−プロポキシゲルマニウム、テトラ−n−ブトキシゲルマニウム、テトラ−iso−ブトキシゲルマニウム、テトラ−sec−ブトキシゲルマニウム、テトラ−tert−ブトキシゲルマニウム、テトラメトキシチタンテトラエトキシチタン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトラ−iso−プロポキシ
チタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ−iso−ブトキシチタン、テトラ−sec−ブトキシチタン、テトラ−tert−ブトキシチタン、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトラ−n−プロポキシジルコニウム、テトラ−iso−プロポキシジルコニウム、テトラ−n−ブトキシジルコニウム、テトラ−iso−ブトキシジルコニウム、テトラ−sec−ブトキシジルコニウム、テトラ−tert−ブトキシジルコニウムが挙げられる。また、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属の水酸化物、例えば、水酸化バリウム、水酸化ナトリウム水酸化カリウム水酸化ストロンチウム水酸化カルシウム、及び水酸化マグネシウムを触媒として用いてもよい。中でも、水酸化バリウム、水酸化ストロンチウム、テトラ−tert−ブトキシチタン、及びテトラ−iso−プロポキシチタンが好ましい。
触媒の添加量は、b)の化合物100モルに対して、1〜10モルが好ましく、より、好ましくは1〜3モルである。

0017

(i)感光性シロキサン樹脂としては、上記a)の化合物としてMEMOをb)の化合物としてDPDを用い、MEMO:DPD=100モル:100モルの割合で混合し、触媒として水酸化バリウム1水和物を用い、水を積極的に添加することなく75〜85℃の温度で30〜1時間反応させるステップを経たものが、ドイツ国 Fraunhofer
ISC 社からORMOCERONEとして入手することができる。

0018

(ii)光重合開始剤について説明する。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる(ii)光重合開始剤として好ましいものとしては、以下の化合物が挙げられる。
(1)ベンゾフェノン誘導体:例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルケトンジベンジルケトンフルオレノン
(2)アセトフェノン誘導体:例えば、2,2’−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(チバ・スペシャルティケミカルズ社製、IRGACURE651)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE184)、2−メチル−1−[4−(メチルチオフェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE907)、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE127)、フェニルグリオキシル酸メチル

0019

(3)チオキサントン誘導体:例えば、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンジエチルチオキサントン
(4)ベンジル誘導体:例えば、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール
(5)ベンゾイン誘導体:例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1フェニルプロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、DAROCURE1173)

0020

(6)オキシム系化合物:例えば、1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(O−メトキシカルボニルオキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシプロパントリオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)](チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE OXE01
)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE OXE02)

0021

(7)α−ヒドロキシケトン系化合物:例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン
(8)α−アミノアルキルフェノン系化合物:例えば、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE369)、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)ブタン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE379)

0022

(9)フォスフィンオキサイド系化合物:例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE819)、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、DAROCURETPO)
(10)チタノセン化合物:例えば、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウム(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE784)

0023

また、これらの使用にあたっては、単独でも2種以上の混合物でもかまわない。
上記した光重合開始剤の中では、特に光感度と透明性の点で、(6)のオキシム系化合物が好ましく、中でも、1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)] (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE OXE01)がより好ましい。
光重合開始剤の添加量は、(i)感光性シロキサン樹脂と(iii)光重合性モノマーの合計100質量部に対して、0.1〜3質量部とするのが好ましく、0.2〜2質量部とするのがより好ましく、0.3〜1質量部とするのが更に好ましい。露光部の硬化不足を避ける観点から、添加量は0.1質量部以上が好ましく、感光性樹脂組成物が黄色く着色するのを避ける観点から、添加量は3質量部以下が好ましい。

0024

(iii)下記一般式(I)で表される化合物を含む光重合性モノマーについて説明する。
CH2=CR−CO−O−(C6H10)−Z (I)
(Rは水素原子又はメチル基、Zは水素原子又は炭素数1〜6の直鎖若しくは分鎖のアルキル基を示す。)
上記一般式(I)の具体例としては、シクロヘキシルメタクリレート日本油脂(株)製、ブレンマーCHMA)、4−ターシャブチルシクロキシルメタクリレート(日本油脂(株)製、ブレンマーTBCHMA)、シクロヘキシルアクリレート(日本油脂(株)製、ブレンマーCHA)、4−ターシャルブチルシクロへキシルアクリレート(日本油脂(株)製、ブレンマーTBCHA)が挙げられる。

0025

また、これらの使用にあたっては、必要に応じて、単独でも2種以上を混合して用いてもかまわない。
末端感光基は、UV照射劣化性や人への毒性の観点からは活性水素のないメタクリル基
がより好ましい。
上記一般式(I)で表される化合物の添加量は、(i)感光性シロキサン樹脂100質量部に対して、300質量部以上1300質量部以下が好ましい。UV硬化性の観点から、添加量は、300質量部以上が好ましく、耐熱衝撃クラック性の観点から、1300質量部以下が好ましい。添加量は、500質量部以上1100質量部以下がより好ましい。

0026

また、(iii)光重合性モノマーとしては、上記一般式(I)で表される化合物以外の光重合性モノマー、つまり、光重合開始剤の作用により重合可能な多官能(メタ)アクリル化合物を添加しても良い。例えば、ポリエチレングリコールジアクリレートエチレングリコールユニットの数2〜20]、ポリエチレングリコールジメタクリレート[エチレングリコールユニットの数2〜20]、ポリプロピレングリコールジアクリレートプロピレングリコールユニットの数2〜20]、ポリプロピレングリコールジメタクリレート[プロピレングリコールユニットの数2〜20]、ポリテトラメチレングリコールジアクリレートテトラメチレングリコールユニット数2〜10]、ポリテトラメチレングリコールジメタクリレート[テトラメチレングリコールユニット数2〜10]、1,4−シクロヘキサンジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートペンタエリスリトールテトラアクリレートトリメチロールプロパントリアクリレートエトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート[エチレングリコールユニットの数2〜20]、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリ−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリアクリレート、トリ−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリメタクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールジメタクリレートジトリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、メチレンビスアクリルアミドエチレングリコールジグリシジルエーテルメタクリル酸付加物、グリセロールジグリシジルエーテルアクリル酸付加物ビスフェノールAジグリシジルエーテル−アクリル酸付加物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル−メタクリル酸付加物、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート[エチレングリコールユニットの数2〜30]、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート[エチレングリコールユニットの数2〜30]、N,N’−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル尿素が挙げられる。

0027

中でも、下記一般式(II)で表される化合物を含有することは、150℃でのキュアでの耐クラック性の観点から好ましい。
CH2=CR−CO−O−(PO)n−CO−CR=CH2 (II)
(Rは水素原子又はメチル基、POはプロピレンオキサイド基を示す。nは3〜10の整数である。)
上記一般式(II)の具体例としては、ヘプタプロピレンオキサイドジメタクリレート(日本油脂(株)製、ブレンマーPDP−400)、ヘプタプロピレンオキサイドジアクリレート(日本油脂(株)製、ブレンマーADP−400)トリプロピレンオキサイドジアクリレート(日本油脂(株)製、ブレンマーADP−200)が挙げられる。

0028

また、これらの使用にあたっては、必要に応じて、単独でも2種以上を混合して用いてもかまわない。
末端感光基は、UV照射劣化性や人への毒性の観点からは活性水素のないメタクリル基がより好ましい。
上記一般式(II)で表される光重合性モノマーを含有する場合の、上記一般式(II)で表される光重合性モノマーの添加量は、(i)感光性シロキサン樹脂100質量部に対して、5質量部以上400質量部以下が好ましい。低屈折率の観点から、添加量は、5質量部以上が好ましく、耐熱性の観点から、400質量部以下が好ましい。添加量は、50質量部以上1000質量部以下がより好ましい。
(iii)下記一般式(I)で表される化合物を含む光重合性モノマー全体の添加量は、(i)感光性シロキサン樹脂100質量部に対して、300〜1700質量部である。

0029

本発明の感光性樹脂組成物に、(iv)スルファニル基を少なくとも2つ以上含む多価チオール化合物を含有することは、酸素透過性が高いポリジメチルシロキサン(以下、「PDMS」と略称する場合がある)モールドとして用いる場合にUV硬化性(型とUV硬化性樹脂の界面で、UV照射後にも未硬化の樹脂が残らないこと)が向上するという観点から好ましい実施形態である。
(iv)スルファニル基を少なくとも2つ以上含む多価チオール化合物としては、下記(1)2価チオール化合物、(2)3価チオール化合物、(3)4価チオール化合物が挙げられる。

0030

(1)2価チオール化合物
1,2—エタンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−プロパンジチオール、1,4−ブタンジチオール、2,3−ブタンジチオール、1,5−ペンタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,10−デカンジチオール、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ブタンジチオール、3,6−ジオキサー1,8−オクタンジチオール、3,7−ジチアー1,9−ノナンジチオール、1,2−ベンゼンジチオール、1,3−ベンゼンジチオール、1,4−ベンゼンジチオール、2,3−ジアミノー1,4−ベンゼンジチオール、4,5−ジメチル−O−キシレンジチオール、トルエンー3,4−ジチオール、4,4’−ビフェニルジチオール、1,5−ナフタレンジチオール、6−(ジブチルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール、2−アミノ−1,3,5−トリアジン−4,6−ジチオール、6−アニリノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール、6−(4’−アニリノフェニル−iso−プロピルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール、6−(3’,5’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール、キノキサリンー2,3−ジチオール、プリン−2,6−ジチオール、1,3,4−チアジアゾールー2,5−ジチオール、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン(昭和電工(株)製カレンMTBD1)

0031

(2)3価チオール化合物
1,3,5−ベンゼントリチオール、s−トリアジン−2,4,6−トリチオール、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン)(昭和電工(株)製カレンズMTNR1)
(3)4価チオール化合物
ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート(昭和電工(株)製 カレンズMT PE1)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート
(境化学(株)製、丸善石油(株)製、淀化学(株)製)

0032

また、これらの使用にあたっては、単独でも2種以上の混合物でもかまわない。
上記(iv)多価チオール化合物の中でも、より高いUV硬化性の観点から(3)4価チオール化合物がより好ましい。
(iv)多価チオール化合物を添加する場合の添加量は、(i)感光性シロキサン樹脂100質量部に対して、1〜10質量部であることが好ましく、2〜5質量部であることがより好ましい。UV硬化性の観点から、添加量は1質量部以上が好ましく、感光性樹脂組成物の着色の観点から10質量部以下が好ましい。

0033

下記(v)下記一般式(III)で表されるアルコキシシランを含有することは、耐湿
性の観点から、本発明の好ましい実施形態である。
R1 aR2bSi (OR3)4−a−b (III)
(R1 はエポキシ基及び炭素−炭素二重結合を有する基からなる群より選ばれる少なくとも一種の基を含む炭素数2〜17の有機基である。R2 及びR3はそれぞれ独立にメチル基またはエチル基である。aは1及び2から選ばれる整数である。bは0及び1から選ばれる整数である。a+bは2を超えることはない。)

0034

(v)上記一般式(III)で表されるアルコキシシランについて説明する。
(v)アルコキシシランの具体例としては、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン又は3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシランが挙げられる。中でも3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(以下、GLYMOと称する場合もある)とMEMOがより好ましい。
(v)アルコキシシランを含有する場合の添加量は、(i)感光性シロキサン樹脂と(iii)光重合性モノマーの合計100質量部に対して、1〜10質量部が好ましい。密着性の観点から、添加量は、1質量部以上が好ましく、耐温度衝撃クラック性の観点から、10質量部以下が好ましい。添加量は、3〜7質量部がより好ましい。

0035

本発明の組成物においては、基板への塗布や型へ満たすために、溶媒を添加して粘度を調整することもできる。好適な溶媒としては、例えば、γ—ブチロラクトンN−メチル−2−ピロリドン(NMP)、テトラヒドロフラン(THF)、炭素数1〜6程度のアルコールが挙げられ、これらは単独または二種以上の組合せで用いることができる。これらの溶媒は、塗布膜厚、粘度に応じて、本発明の組成物に適宜加えることができるが、(i)感光性シロキサン樹脂100質量部に対し、5〜100質量部の範囲で用いることが好ましい。

0036

<2>硬化レリーフパターンの形成方法
硬化レリーフパターンの形成は、少なくとも、基材上に上述した感光性樹脂組成物を塗布して塗布膜を得る工程、塗布膜に活性光線を照射し露光部を光硬化させる工程、現像液を用いて該膜の未硬化の部分を除去する工程、基材ごと加熱する工程を順に行う。
具体的には、上記により得られた感光性樹脂組成物を、例えば、スピンコーターバーコーターブレードコーターカーテンコータースクリーン印刷機で塗布するか、スプレーコーター噴霧塗布する方法により基板、例えば、シリコンウェハの上に塗布膜を得る。塗布膜の厚みは1〜100μmが好ましく、より好ましくは2〜50μmである。

0037

得られた塗布膜は、溶剤を含有する場合には、例えば、風乾オーブン又はホットプレートによる加熱乾燥真空乾燥により乾燥する。
このようにして得られた塗布膜は、露光装置、例えば、コンタクトアライナーミラープロジェクションステッパーを用いて、紫外線光源により露光される。光硬化型樹脂としてのパターン解像度及び取扱い性の点で、その光源波長はi線が好ましく、装置としてはステッパーが好ましい。

0038

現像は、従来知られているフォトレジスト現像方法、例えば、回転スプレー法パドル法超音波処理を伴う浸漬法の中から任意の方法を選んで行うことができる。
使用される現像液としては、前記の(i)感光性シロキサン樹脂に対する良溶媒貧溶媒の組み合わせが好ましい。この良溶媒としては、例えば、N−メチルピロリドン、N−アセチル2−ピロリドン、N,N′−ジメチルアセトアミドシクロペンタノンシクロヘキサノンγ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが、また、貧溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メタノールエタノールイソプロピルアルコールプロピレングリコールモノメチルエーテル及び水が用いられる。良溶媒に対する貧溶媒の割合は(i)感光性シロ
キサン樹脂の溶解性により調整される。各溶媒を組み合わせて用いることもできる。
現像終了後、必要により、現像液を除去するために、洗浄液による洗浄(以下、リンスという)を行っても良い。リンス液としては、特定のアルコール系化合物を単独または混合して用いたり、更に水と適宜混合した溶媒を用いたりすることが好ましい。

0039

リンス液として好適なアルコール系化合物としては、例えば、イソプロパノールブタノールイソブタノールペンタノールメチルイソブチルカルビノールが挙げられる。
リンス方法としては、スプレーリンス、浸漬リンス、超音波リンスなどが好例として挙げられるが、最も効果的なリンス効果が得られるのはスプレーリンス法である。スプレー現像法とスプレーリンス法を併用する場合は、現像からリンスへ移行する過程で、両者を同時にスプレーする、いわゆるオーバーラップ過程を数秒から数十秒挿入することが好ましい。

0040

基材ごと加熱する工程では、硬化レリーフパターン付き基材を最終的に150℃以上300℃以下に加熱し、未反応二重結合又は未反応エポキシ基を更に反応させて、キュア膜を得ることができる。加熱温度は、150℃以上250℃以下がより好ましい。加熱時の未反応二重結合又は未反応エポキシ基の反応の進行の観点から150℃以上、熱分解の観点から300℃以下である。加熱は、ホットプレート、オーブン、温度プログラムを設定できる昇温式オーブンにより行うことが出来る。加熱する際の雰囲気気体としては空気を用いてもよく、不活性ガス、例えば、窒素アルゴンを用いることができる。加熱時間は未反応二重結合又は未反応エポキシ基の反応の進行の観点から0.5時間以上、熱分解の観点から8時間以下が好ましい。

0041

<3>型を利用したマイクロプラスチックレンズの製造方法
以下に述べるステップを順次行うことでプラスチックレンズを製造することができる。各ステップを図1を用いて説明する。
第1ステップ)開口部を有するプラスチックレンズの型(1)に、上記感光性樹脂組成物(2)を満たすプロセス(図1の(a))と、該感光性樹脂組成物を満たした該型の開口部を基板(3)に押し当てるプロセス(図1の(b))とを含むステップ:まず、開口部を有するプラスチックレンズの型を用意する。型の材質には、例えば、ゴム、ガラス、プラスチック、金属、PDMSが用いられる。金属型の場合は、ニッケル製が好ましい。
第1ステップでは、この型に、例えば、スポイトディスペンサーを用いて上記感光性樹脂組成物を満たすステップと、該感光性樹脂組成物を満たした型の開口部を基板に押し当てるプロセスとを含む。基板は、後述する露光ステップにおいて露光光を通過させる観点から、ガラス基板が好ましい。しかし、型の材質が石英である場合には、型を通して露光光を通過させることができるため、基板はシリコン基板でも良い。

0042

第2ステップ)上記感光性樹脂組成物を露光するステップ(図1の(c)):基板と該型で感光性樹脂組成物を挟んだ状態で、紫外線照射する。基板としてガラス基板を用いている場合にはガラス基板側から露光する。光硬化型樹脂としてのパターンの解像度及び取扱い性の点で、露光光源波長はi線が好ましく、装置としては近接露光タイプのプロジェクションアライナーが好ましい。
第3ステップ)プラスチックレンズの型を基板から剥離するステップ(図1の(d)):紫外線硬化後、型を基板から剥離する。

0043

第4ステップ)露光された感光性樹脂組成物を150℃〜250℃の温度で0.5時間〜2時間加熱するステップ:150℃〜250℃の温度で0.5時間〜2時間加熱する事で、残存メタクリル基を結合させ、耐熱性に優れたプラスチックレンズを得ることができる。加熱は、ホットプレート、オーブン、温度プログラムを設定できる昇温式オーブンにより行うことが出来る。加熱変換させる際の雰囲気気体としては空気を用いてもよく、不
活性ガス、例えば、窒素、アルゴンを用いることができる。

0044

上記第1ステップ)が、シラン化合物又はシラン化合物を含む組成物を基板にコートして、シラン化合物付着基板を得るプロセスを含み、かつ、該感光性樹脂組成物を満たした該型の開口部を基板に押し当てるプロセスが、該感光性樹脂組成物を満たした型の開口部を該シラン化合物付着基板の該シラン化合物面に押し当てるプロセスであることは、プラスチックレンズの基板への密着性の観点から好ましい。
シラン化合物又はシラン化合物を含む組成物の基板へのコートは、シラン化合物又はシラン化合物を含む組成物を、溶剤、例えばγ—ブチロラクトン、N−メチルピロリドン(NMP)、テトラヒドロフラン(THF)、炭素数1〜6程度のアルコール類を使って希釈し、例えばスピンコーター、バーコーター、ブレードコーター、カーテンコーター、スクリーン印刷機で塗布するか、スプレーコーターで噴霧塗布する方法により行う。これにより、シラン化合物又はシラン化合物を含む組成物による薄膜が形成される。この薄膜の厚みは0.1〜10μmが好ましく、より好ましくは0.5〜5μm、さらに好ましくは1〜3μmである。

0045

また、シラン化合物又はシラン化合物を含む組成物のコート後に、基板ごと加熱することは、密着性向上の観点から好ましい。加熱は、基板のシラン化合物付着面を上にして行う。用いる装置としては、オーブン、遠赤外線炉、ホットプレートなど、加熱できる装置であれば公知のものを用いることができ、基板とシラン化合物又はシラン化合物を含む組成物の密着性を高める観点から、中でもホットプレートが好ましい。加熱は、50℃〜150℃、好ましくは100℃〜140℃の範囲で1分〜30分間、好ましくは5分〜10分間行う。

0046

用いられるシラン化合物としては、下記一般式(IV)で表されるアルコキシシランであることが好ましい。
R1 aR2bSi (OR3)4−a−b (IV)
(R1はエポキシ基及び炭素−炭素二重結合を有する基からなる群より選ばれる少なくとも一種の基を含む炭素数2〜17の有機基である。R2 及びR3はそれぞれ独立にメチル基またはエチル基である。aは1及び2から選ばれる整数である。bは0及び1から選ばれる整数である。a+bは2を超えることはない。)

0047

例えば、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリメトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリエトキシシラン、p−スチリルトリエトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルメチルジエトキシシランが挙げられる。シラン化合物を含む組成物としては、上記感光性樹脂組成物が挙げられる。
シラン化合物又はシラン化合物を含む組成物としては、中でも、密着性向上及び取り扱い性の観点からは、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。また、更なる密着性向上の観点からは、上記感光性樹脂組成物が好ましい。

0048

(3)マスクを使用してのマイクロプラスチックレンズ製造方法
以下に述べるステップを順次行うことで、プラスチックレンズを製造することができる。
各ステップを図2を用いて説明する。
(a)上記感光性樹脂組成物(4)を、基板(5)にコートし、50〜150℃で1分〜30分間加熱して感光性樹脂組成物付着基板を得るステップ(図2の(a))。
上記感光性樹脂組成物を、溶剤、例えば、NMPを使って希釈し、例えばスピンコーター、バーコーター、ブレードコーター、カーテンコーター、スクリーン印刷機で塗布するか、スプレーコーターで噴霧塗布する方法により基板上にコートし、感光性樹脂組成物の薄膜を形成する。この薄膜の厚みは1〜30μmが好ましく、より好ましくは2〜10μm、さらに好ましくは3〜6μmである。

0049

基板としては、ガラス基板、シリコン基板を用いることができる。
加熱は、コートした基板の感光性樹脂組成物の薄膜形成面を上にして行う。用いる装置としては、オーブン、遠赤外線炉、ホットプレートなど、加熱できる装置であれば公知のものを用いることができ、基板と感光性樹脂組成物の密着性を高める観点から、中でもホットプレートが好ましい。加熱は、50℃〜150℃、好ましくは100℃〜140℃の範囲で1分〜30分間、好ましくは5分〜10分間行う。

0050

(b)重ねた場合に同心円パターンとなる複数枚のマスク(6)のうち一枚を該基板に重ね、現像削れ後の残膜飽和最低露光量÷マスク枚数の一定光量で、露光した後、該マスクを取り除くことを、各マスクに対して一回づつ行うことで多重露光するステップ(図2の(b−1)〜(b−4))。
例えば、上記感光性樹脂組成物を3枚のマスクを用いて露光してプラスチックレンズ形状に形成する方法を示す。まず、重ねた場合に同心円パターンとなる3枚のマスクを準備する。このうちの一枚のマスクを前記ステップにより得られた感光性樹脂組成物付着基板に重ね、現像削れ後の残膜飽和最低露光量÷マスク枚数(例90mJ/cm2÷3=30mJ/cm2の露光量)の露光量でアライメントマークを使って露光する。その後、使用したマスクを取り除く、というプロセスを各マスクに対して一回づつ行う。(図2の(b−1)〜(b−3))。露光においては、どのマスクから露光しても良い。つまり、例えば、(b−1)〜(b−3)は、どの順序で行っても構わない。また、一つのレンズを形成するためのマスクを上から見た図を(b−4)に示す。アライメントマークを使っているため、円の中心は一致している。

0051

尚、上記現像削れ後の残膜飽和最低露光量とは以下のことを意味する。
上記感光性樹脂組成物を基板にコートして得られる感光性樹脂組成物の塗布膜を露光した場合、露光量によって現像後の硬化後の残膜率が異なる。
現像削れ後の残膜飽和最低露光量の決定方法は、例えば、図3グラフから行う。
露光装置での露光量を横軸にとり、そのときの現像後の残膜厚み縦軸に取った図を作成すると、残膜厚が2.5μm付近で飽和していることがわかる。
飽和とは、20mJ/cm2ずつ露光量(Light Intensity )を増加させた時に、膜厚変化(delta Thickness)が0.1μm以下となる点を示す。
この時の最低露光量が表1のグラフより100mJ/cm2と分かる。
この様な最低露光量(例えば、「100mJ/cm2」)を現像削れ後の残膜飽和最低露光量という。

0052

(c)現像するステップ
現像は、従来知られているフォトレジストの現像方法、例えば回転スプレー法、パドル法、超音波処理を伴う浸漬法などの中から任意の方法を選んで行うことができる。現像後の基板を図2の(c)に示す。
使用される現像液としては、上記感光性樹脂組成物に対する良溶媒と貧溶媒の組み合わせが好ましい。この良溶媒としては、例えば、N−メチルピロリドン、N−アセチル−2
ピロリドン、N,N′−ジメチルアセトアミド、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、メチルイソブチルケトンが、また、貧溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール及び水が用いられる。良溶媒に対する貧溶媒の割合は上記感光性樹脂組成物の溶解性により調整される。各溶媒を組み合わせて用いることもできる。

0053

(d)現像後150℃〜250℃の温度で0.5時間〜2時間加熱するステップ。
150℃〜250℃の温度で0.5時間〜2時間加熱する事で、残存メタクリル基を結合させ、耐熱性に優れたプラスチックレンズ及び液晶偏光板用光学素子を得ることができる。加熱は、ホットプレート、オーブン、温度プログラムを設定できる昇温式オーブンにより行うことが出来る。加熱変換させる際の雰囲気気体としては空気を用いてもよく、不活性ガス、例えば、窒素、アルゴンを用いることができる。

0054

次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
[実施例1]
1)ドイツ国 Fraunhofer ISC社からORMOCERONEとして販売されている感光性樹脂9.9質量%に、光重合開始剤IRGACURE OXE_01
1.0質量%(チバガイギー社製)と、4−ターシャルブチルシクロヘキシルメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名;ブレンマーTBCHMA)89.1質量%とを添加混合し、0.2μmのフィルターでろ過した。これを感光性樹脂組成物1とする。
2)3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(旭化成ワッカー社製)5質量%とNMP95質量%とを混合したシラン化合物を含む組成物をガラス基板に滴下した。これを、700rpm20秒でスピンコートし、得られた膜を120℃で5分間プリベークし、残存揮発成分を除去した。これを、シラン化合物付着ガラス基板とする。

0055

3)シラン化合物付着ガラス基板のシラン化合物付着面に、1)で得られた感光性樹脂組成物を滴下し、100rpm20秒でスピンコート行い、コート樹脂の上からPETフィルムカバーし、600mJ/cm2でUV露光(波長365nm)を行った。
4)最後にN2中で2時間、150℃の加熱を行った。熱硬化後目視検査でクラックの有無を評価した。この結果を表1の150℃キュア耐クラック性の欄に示す。得られた硬化及びキュア後の樹脂組成物の膜の厚みは80〜150μmである。

0056

[実施例2]
[実施例1]において、
1)ドイツ国 Fraunhofer ISC社からORMOCERONEとして販売されている感光性樹脂24.7質量%に、光重合開始剤IRGACURE OXE_01 1.0質量%(チバガイギー社製)と、4−ターシャルブチルシクロヘキシルメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名;ブレンマーTBCHMA)74.3質量%とを添加混合し、0.2μmのフィルターでろ過した。これを感光性樹脂組成物2とした以外は、実施例1と同様に行った。

0057

[実施例3]
[実施例1]において、
1)ドイツ国 Fraunhofer ISC社からORMOCERONEとして販売されている感光性樹脂5.5質量%に、光重合開始剤IRGACURE OXE_01
1.0質量%(チバガイギー社製)と、4−ターシャルブチルシクロヘキシルメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名;ブレンマーTBCHMA)93.5質量%とを添加混合し、0.2μmのフィルターでろ過した。これを感光性樹脂組成物3とした以外は、実施例1と同様に行った。

0058

[実施例4]
[実施例1]において、
1)ドイツ国 Fraunhofer ISC社からORMOCERONEとして販売されている感光性樹脂9.9質量%に、光重合開始剤IRGACURE OXE_01
1.0質量%(チバガイギー社製)と、4−ターシャルブチルシクロヘキシルメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名;ブレンマーTBCHMA)69.3質量%、ヘプタプロピレンオキサイドジメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名;ブレンマーPDP−400N)19.8質量%とを添加混合し、0.2μmのフィルターでろ過した。これを感光性樹脂組成物4とした以外は、実施例1と同様に行った。

0059

[実施例5]
[実施例1]において、
1)ドイツ国 Fraunhofer ISC社からORMOCERONEとして販売されている感光性樹脂9.6質量%に、光重合開始剤IRGACURE OXE_01
1.0質量%(チバガイギー社製)と、4−ターシャルブチルシクロヘキシルメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名;ブレンマーTBCHMA)67.3質量%、ヘプタプロピレンオキサイドジメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名;ブレンマーPDP−400N)19.2質量%、スルファニル基を少なくとも2つ以上含む多価チオール化合物として、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(境化学(株)製 PEMP−20P)2.9質量%とを添加混合し、0.2μmのフィルターでろ過した。これを感光性樹脂組成物5とした以外は、実施例1と同様に行った。

0060

[実施例6]
[実施例1]において、
1)ドイツ国 Fraunhofer ISC社からORMOCERONEとして販売されている感光性樹脂9.2質量%に、光重合開始剤IRGACURE OXE_01
1.0質量%(チバガイギー社製)と、4−ターシャルブチルシクロヘキシルメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名;ブレンマーTBCHMA)64.2質量%、ヘプタプロピレンオキサイドジメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名;ブレンマーPDP−400N)18.3質量%、スルファニル基を少なくとも2つ以上含む多価チオール化合物として、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(境化学(株)製 PEMP−20P)2.8質量%、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(旭化成ワッカー社製)4.5質量%とを添加混合し、0.2μmのフィルターでろ過した。これを感光性樹脂組成物6とした以外は、実施例1と同様に行った。

0061

[比較例1]
[実施例1]において、
1)ドイツ国 Fraunhofer ISC社からORMOCERONEとして販売されている感光性樹脂9.9質量%に、光重合開始剤IRGACURE OXE_01
1.0質量%(チバガイギー社製)と、ヘプタプロピレンオキサイドジメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名;ブレンマーPDP−400N)89.1質量%とを添加混合し、0.2μmのフィルターでろ過した。これを感光性樹脂組成物7とした以外は、実施例1と同様に行った。

0062

耐湿性試験
上記1)から4)のステップを経て得られた硬化及びキュア後の樹脂組成物の膜について、恒温恒湿装置(ヤマト化学製IW221)で温度85℃、湿度85%の条件で、1000時間までストレス試験を行い、試験前後でのくもり光透過率(波長:400nm)の低下割合2%未満:くもり無、2%以上5%未満:くもり少々有、5%以上:くもり有
)を評価した。

0063

0064

上記表1からは、実施例1〜6においては、耐湿性に優れることがわかる。また、上記一般式(II)を含有する組成物を用いた実施例3では、150℃キュア耐クラック性に優れることがわかる。
さらに、PDMSモールドを使用した場合でも、スルファニル基を少なくとも2つ以上含む多価チオール化合物を含有する組成物を用いた実施例5及び6では、UV硬化性に優れている。

0065

[実施例7]マスクを使用してのプラスチックレンズ
上記感光性樹脂組成物1を、NMPを40質量%添加混合して希釈し、これをシリコン基板上に滴下し、スピンコーター(2500rpm30秒)をつかってコートした。樹脂組成物付着面を上にしてホットプレート上で120℃で5分間加熱した。NMP乾燥除去後の感光性樹脂組成物層の厚みは6μmであった。
プラスチックレンズの同心円パターンからなる3枚のマスクを予め準備した。即ち、それぞれ2μm、4μm、6μmの円形パターン縦横5個、計25個)を有するマスクである。この時の現像削れ後の残膜飽和最低露光量が90mJ/cm2であるため、90÷3=30mJ/cm2の光量で、直径2μmの円形パターンを有するマスクを上記感光性樹脂組成物層に重ねて紫外線露光(Nikon製NSR 1755i7B)し、マスクを取り除いた。続いて、直径4μmの円形パターンを有するマスクをアライメントマークを使用して上記感光性樹脂組成物層に重ねて同様に露光し、マスクを取り除いた。続いて、直径6μmの円形パターンを有するマスクをアライメントマークを使用して上記感光性樹脂組成物層に重ねて同様に露光し、マスクを取り除いた。

0066

シクロヘキサノンを現像液として用いて、20秒間回転スプレー法で得られた基板を現像した。その後、リンス液としてイソプロピルアルコールを用いて、10秒間リンスした。
現像後150℃〜250℃の温度で0.5時間〜2時間加熱するステップ)キュアオーブンを使って、N2中200℃の温度で2時間加熱した。
これによって、シリコン基板から剥離しない、高さ3μmの良好なレンズプラスチックを得ることができた。

0067

本発明の製造方法によって得られたプラスチックレンズは、260℃のハンダリフロー工程を必要とする固体撮像素子電子部品一体型製品のレンズとして用いることができる
。また、本発明のプラスチックレンズの製造方法は、紫外線硬化インプリント技術として有用である。例えば、プラスチックレンズの製造方法のみならず、液晶偏光板用光学素子の製造方法に適用することも可能である。マイクロレンズの製造方法と液晶偏光板用光学素子の製造方法とは、型の大きさ、種類が異なるだけであり、製造方法は同じである。

図面の簡単な説明

0068

本発明の型を用いたプラスチックレンズの製造方法の模式図。(a)開口部を有するプラスチックレンズの型(1)に、上記感光性樹脂組成物(2)を満たすプロセス。(b)感光性樹脂組成物を満たした該型の開口部を基板(3)に押し当てるプロセス。(c)感光性樹脂組成物を露光するステップ。(d)プラスチックレンズの型を基板から剥離するステップ。
本発明のマスクを用いたプラスチックレンズの製造方法の模式図。(a)感光性樹脂組成物付着基板を得るステップ。(b−1) 露光するステップの一例。(b−2) 露光するステップの一例。(b−3) 露光するステップの一例。(b−4) 一つのレンズを形成するためのマスクを上から見た図。(c)現像後の基板。
現像削れ後の残膜飽和最低露光量を求めるための図である。

符号の説明

0069

1プラスチックレンズの型
2感光性樹脂組成物
3基板
4 感光性樹脂組成物
5 基板
6 マスク

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