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技術 駆動装置および撮像装置

出願人 オリンパスイメージング株式会社
発明者 坂野博通
出願日 2007年6月29日 (12年8ヶ月経過) 出願番号 2007-173244
公開日 2009年1月22日 (11年1ヶ月経過) 公開番号 2009-017614
状態 特許登録済
技術分野 超音波モータ、圧電モータ、静電モータ
主要キーワード 振動経路 ガイド支持機構 装填部材 押圧接触状態 復元状態 振動摩擦 短冊板状 ガイド軸受
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (16)

課題

振動子楕円振動によって駆動される移動体における共振を効果的に防止して、所望の駆動特性が得られるようにする。

解決手段

楕円振動を生ずる振動子320x,320yを駆動源として用いる一方、移動体311x,311y側は、移動対象物として所望の大きさに形成された第1の移動体部301,38とこれよりも小さな第2の移動体部330x,330yとの分割構造で両者を固定して一体化し、さらに、第1の移動体部301,38と第2の移動体部330x,330yとの間に挟装させた挟装部材350x,350yを備えることで、挟装部材350x,350yによって、振動子320x,320yの駆動周波数と同じ周波数振動を第1の移動体部301,38に伝達しないようにしたり、第1の移動体部301,38の固有振動を振動子320x,320yの駆動周波数からずらすようにした。

概要

背景

従来、ブレ補正機能を備える撮像装置として、例えばカメラがある。カメラが備えるブレ補正機能としては、カメラピッチ方向ブレ振動とカメラヨー方向のブレ振動とを角速度センサ等のブレ検出手段を用いて検出し、検出されたブレ信号に基づいて、ブレ打ち消す方向に撮像光学系の一部若しくは撮像素子撮影光軸に直交する平面内で水平方向および垂直方向にそれぞれ独立にシフトさせることで、撮像素子の撮像面上での像のブレを補正する手ブレ補正機能が知られている。

このような手ブレ補正機能を実現する手ブレ補正機構においては、手ブレを補正するために撮影レンズの一部のレンズ、或いは撮像素子そのものを撮影光軸に直交する平面内で水平方向および垂直方向に移動する駆動手段が用いられている。この駆動手段は、手ブレに追随して動作させるために高い応答性と、精密駆動(微小駆動)と、電源を切っても移動体の位置が保持される自己保持性が要求される。

このような要求に対して、特許文献1では、インパクトアクチュエータを用いた手ブレ補正機構が開示されている。また、特許文献2では、振動波アクチュエータを使用してレンズを駆動する装置が開示されている。

特開2005−331549号公報
特開平7−104166号公報

概要

振動子楕円振動によって駆動される移動体における共振を効果的に防止して、所望の駆動特性が得られるようにする。楕円振動を生ずる振動子320x,320yを駆動源として用いる一方、移動体311x,311y側は、移動対象物として所望の大きさに形成された第1の移動体部301,38とこれよりも小さな第2の移動体部330x,330yとの分割構造で両者を固定して一体化し、さらに、第1の移動体部301,38と第2の移動体部330x,330yとの間に挟装させた挟装部材350x,350yを備えることで、挟装部材350x,350yによって、振動子320x,320yの駆動周波数と同じ周波数振動を第1の移動体部301,38に伝達しないようにしたり、第1の移動体部301,38の固有振動を振動子320x,320yの駆動周波数からずらすようにした。

目的

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、振動子の楕円振動によって駆動される移動体における共振を効果的に防止して、所望の駆動特性を得ることができる駆動装置および撮像装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

所定の周波電圧印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる振動子と、前記振動子を保持する保持部を有する固定部材と、前記振動子の楕円振動により駆動されて前記固定部材に対して移動する移動体と、を備え、前記移動体は、所望の大きさに形成された第1の移動体部と、前記駆動部が押圧されて接触する摺動部と、該摺動部と相反する側に設けられて前記固定部材が有するガイド部に係合して移動方向がガイドされる被ガイド部とを有し、前記第1の移動体部よりも小さくて該第1の移動体部に固定された第2の移動体部と、前記振動子から当該移動体に対する振動伝わり方を変更するための振動伝達変更部材と、からなることを特徴とする駆動装置

請求項2

前記振動伝達変更部材は、前記第1の移動体部と前記第2の移動体部との接合部に挟装させた挟装部材であることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。

請求項3

前記挟装部材は、弾性材からなることを特徴とする請求項2に記載の駆動装置。

請求項4

前記挟装部材は、金属材からなることを特徴とする請求項2に記載の駆動装置。

請求項5

前記振動伝達変更部材は、前記第1の移動体部の振動経路上に分散させて形成された複数の溝に装填された装填部材であることを特徴する請求項1に記載の駆動装置。

請求項6

撮影光軸に直交する平面内で直交する第1の方向および第2の方向に撮像素子ブレ補償するように変位移動させる撮像装置において、所定の周波電圧が印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる第1の振動子と、撮影光軸周りの開口を囲む枠形状に形成されるとともに前記第1の振動子を保持する第1の保持部を有して、撮像装置本体に固着された固定部材と、撮影光軸周りの開口を囲む枠形状で所望の大きさに形成された第1の移動体部と、前記第1の振動子の前記駆動部が押圧されて接触する摺動部と、該摺動部と相反する側に設けられて前記固定部材が有するガイド部に係合して第1の方向に移動方向がガイドされる被ガイド部とを有し、前記第1の移動体部より剛性の高い材質で該第1の移動体部よりも小さく形成されて該第1の移動体部に固定され、前記第1の振動子の楕円振動により駆動されて前記固定部材に対して第1の方向に移動する第2の移動体部と、前記第1の振動子から前記第2の移動体部ないし前記第1の移動体部に対する振動の伝わり方を変更するための第1の振動伝達変更部材と、第2の保持部を有する前記第1の移動体部に保持されて、所定の周波電圧が印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる第2の振動子と、撮影光軸上に前記撮像素子を保持して前記第1の移動体部の前記開口に配設される所望の大きさに形成された第3の移動体部と、前記第2の振動子の前記駆動部が押圧されて接触する摺動部と、該摺動部と相反する側に設けられて前記第1の移動体部が有するガイド部に係合して第2の方向に移動方向がガイドされる被ガイド部とを有し、前記第3の移動体部より剛性の高い材質で該第3の移動体部よりも小さく形成されて該第3の移動体部に固定され、前記第2の振動子の楕円振動により駆動されて前記第1の移動体部に対して第2の方向に移動する第4の移動体部と、前記第2の振動子から前記第4の移動体部ないし前記第3の移動体部に対する振動の伝わり方を変更するための第2の振動伝達変更部材と、を備えることを特徴とする撮像装置。

技術分野

0001

本発明は、振動子楕円振動を利用して移動体を駆動して所定の方向に移動させる駆動装置および該駆動装置によりブレ補正するデジタルカメラ等の撮像装置に関するものである。

背景技術

0002

従来、ブレ補正機能を備える撮像装置として、例えばカメラがある。カメラが備えるブレ補正機能としては、カメラピッチ方向ブレ振動とカメラヨー方向のブレ振動とを角速度センサ等のブレ検出手段を用いて検出し、検出されたブレ信号に基づいて、ブレ打ち消す方向に撮像光学系の一部若しくは撮像素子撮影光軸に直交する平面内で水平方向および垂直方向にそれぞれ独立にシフトさせることで、撮像素子の撮像面上での像のブレを補正する手ブレ補正機能が知られている。

0003

このような手ブレ補正機能を実現する手ブレ補正機構においては、手ブレを補正するために撮影レンズの一部のレンズ、或いは撮像素子そのものを撮影光軸に直交する平面内で水平方向および垂直方向に移動する駆動手段が用いられている。この駆動手段は、手ブレに追随して動作させるために高い応答性と、精密駆動(微小駆動)と、電源を切っても移動体の位置が保持される自己保持性が要求される。

0004

このような要求に対して、特許文献1では、インパクトアクチュエータを用いた手ブレ補正機構が開示されている。また、特許文献2では、振動波アクチュエータを使用してレンズを駆動する装置が開示されている。

0005

特開2005−331549号公報
特開平7−104166号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、特許文献1に示されるインパクトアクチュエータを駆動機構として用いた手ブレ補正機構では、高い応答性と、精密駆動と、自己保持性は得られるが、慣性力を利用して駆動するため、小型で高い出力を得ることができないという問題がある。特に、カメラ等においてCCD等の撮像素子の前面に防塵フィルタ等が一体化されて、比較的大きくて重い撮像ユニット駆動対象とする場合には不適となる。駆動力を上げるためには慣性質量を大きくする必要があり、駆動機構そのものが大きくなってしまう。また、摩擦力打ち勝つ慣性力により駆動する原理から、摩擦滑りによるエネルギー損失が必ず生ずるものであり、効率をあまり高くすることができないという根本的な不具合もある。

0007

また、特許文献2に示される技術では、振動子をレンズや、レンズを固定する枠部材に直接圧接しているため、振動子の振動が直接、移動体であるレンズや枠部材に伝達されてしまう。そのため、レンズや枠部材が共振することがあり、所望の駆動特性を得ることが困難となってしまう。すなわち、特許文献2に示されるような構成で、駆動周波数−駆動特性を測定すると、移動体である枠部材の共振により駆動速度が低下したり、駆動周波数に対する速度変化がスムーズでなく、一旦速度が低下するような変曲点(谷、山)が発生する可能性があり、この変曲点が実際の駆動周波数の近く(±1kHz)にあると、駆動制御ができなくなってしまう。

0008

一般に、振動子の楕円振動を利用した、所謂振動波モータは、効率が高く、大きな駆動力を得やすく、比較的大きくて重い撮像ユニット等の駆動に好適といえる。しかしながら、振動波モータを利用する場合、振動子の振動により移動体が共振することのないようにする必要がある。移動体の共振を防ぐためには、移動体の形状、大きさ、材質等を変更して移動体の固有振動数を変化させることにより可能ではあるが、移動体の形状、大きさ、材質等に制約が加わってしまう。また、振動子を用いてレンズ枠等の移動体を摩擦駆動させる場合、線形変位しない上に、移動体の形状が複雑になるにつれ、振動解析難易度も増大し、振動解析のシミュレーションを行ったとしても実際の駆動状況との間には乖離が生じてしまい、所望の駆動性能を確保することが困難となってしまう。

0009

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、振動子の楕円振動によって駆動される移動体における共振を効果的に防止して、所望の駆動特性を得ることができる駆動装置および撮像装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる駆動装置は、所定の周波電圧印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる振動子と、前記振動子を保持する保持部を有する固定部材と、前記振動子の楕円振動により駆動されて前記固定部材に対して移動する移動体と、を備え、前記移動体は、所望の大きさに形成された第1の移動体部と、前記駆動部が押圧されて接触する摺動部と、該摺動部と相反する側に設けられて前記固定部材が有するガイド部に係合して移動方向がガイドされる被ガイド部とを有し、前記第1の移動体部よりも小さくて該第1の移動体部に固定された第2の移動体部と、前記振動子から当該移動体に対する振動の伝わり方を変更するための振動伝達変更部材と、からなることを特徴とする。

0011

また、本発明にかかる駆動装置は、上記発明において、前記振動伝達変更部材は、前記第1の移動体部と前記第2の移動体部との接合部に挟装させた挟装部材であることを特徴とする。

0012

また、本発明にかかる駆動装置は、上記発明において、前記挟装部材は、弾性材からなることを特徴とする。

0013

また、本発明にかかる駆動装置は、上記発明において、前記挟装部材は、金属材からなることを特徴とする。

0014

また、本発明にかかる駆動装置は、上記発明において、前記振動伝達変更部材は、前記第1の移動体部の振動経路上に分散させて形成された複数の溝に装填された装填部材であることを特徴する。

0015

また、本発明にかかる撮像装置は、撮影光軸に直交する平面内で直交する第1の方向および第2の方向に撮像素子をブレを補償するように変位移動させる撮像装置において、所定の周波電圧が印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる第1の振動子と、撮影光軸周りの開口を囲む枠形状に形成されるとともに前記第1の振動子を保持する第1の保持部を有して、撮像装置本体に固着された固定部材と、撮影光軸周りの開口を囲む枠形状で所望の大きさに形成された第1の移動体部と、前記第1の振動子の前記駆動部が押圧されて接触する摺動部と、該摺動部と相反する側に設けられて前記固定部材が有するガイド部に係合して第1の方向に移動方向がガイドされる被ガイド部とを有し、前記第1の移動体部より剛性の高い材質で該第1の移動体部よりも小さく形成されて該第1の移動体部に固定され、前記第1の振動子の楕円振動により駆動されて前記固定部材に対して第1の方向に移動する第2の移動体部と、前記第1の振動子から前記第2の移動体部ないし前記第1の移動体部に対する振動の伝わり方を変更するための第1の振動伝達変更部材と、第2の保持部を有する前記第1の移動体部に保持されて、所定の周波電圧が印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる第2の振動子と、撮影光軸上に前記撮像素子を保持して前記第1の移動体部の前記開口に配設される所望の大きさに形成された第3の移動体部と、前記第2の振動子の前記駆動部が押圧されて接触する摺動部と、該摺動部と相反する側に設けられて前記第1の移動体部が有するガイド部に係合して第2の方向に移動方向がガイドされる被ガイド部とを有し、前記第3の移動体部より剛性の高い材質で該第3の移動体部よりも小さく形成されて該第3の移動体部に固定され、前記第2の振動子の楕円振動により駆動されて前記第1の移動体部に対して第2の方向に移動する第4の移動体部と、前記第2の振動子から前記第4の移動体部ないし前記第3の移動体部に対する振動の伝わり方を変更するための第2の振動伝達変更部材と、を備えることを特徴とする。

発明の効果

0016

本発明にかかる駆動装置および撮像装置は、効率が高く大きな駆動力を得やすい楕円振動を生ずる振動子を駆動源として用いる一方、移動体側は、移動対象物として所望の大きさに形成された第1の移動体部とこの第1の移動体部よりも小さな第2の移動体部との分割構造で両者を固定して一体化し、さらに、振動子から移動体に対する振動の伝わり方を変更するための振動伝達変更部材を備えるので、振動伝達変更部材によって、振動子の駆動周波数と同じ周波数の振動を移動体に伝達しないようにしたり、移動体の固有振動を振動子の駆動周波数からずらしたりすることで、振動子の楕円振動によって駆動される移動体の共振をなくすことができ、よって、所望の駆動特性を得ることができるという効果を奏する。また、移動体自身は、第1の移動体部と第2の移動体部とからなるので、小さい方の第2の移動体部側のみを剛性が高く重い材質で形成することで駆動力伝達高効率化を図ることができる一方、第1の移動体部側は剛性を要せず軽量な材質により所望の大きさに形成すればよく、かつ、第1の移動体部の移動方向を規制する専用のガイド機構を要せず、全体として駆動力が大きくて高効率で小型・軽量化を図ることができるという効果を奏する。

発明を実施するための最良の形態

0017

以下、本発明に係る駆動装置および撮像装置を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態の撮像装置は、光電変換によって画像信号を得る撮像素子を含む撮像ユニットの手ブレ補正を行うための駆動装置を搭載したものであり、ここでは、一例としてレンズ交換可能な一眼レフレックス電子カメラ(デジタルカメラ)への適用例として説明する。なお、本発明は、実施の形態に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変形が可能である。

0018

まず、図1を参照して本実施の形態のカメラのシステム構成例について説明する。図1は、本実施の形態のカメラの主に電気的なシステム構成を概略的に示すブロック図である。本実施の形態のカメラは、カメラ本体としてのボディユニット100と、アクセサリ装置の一つである交換レンズとしてのレンズユニット10とによりシステム構成されている。

0019

レンズユニット10は、ボディユニット100の前面に設けられた図示しないレンズマウントを介して着脱自在である。レンズユニット10の制御は、自身が有するレンズ制御マイクロコンピュータ(以下、“Lucom”と称する)5が行う。ボディユニット100の制御は、ボディ制御用マイクロコンピュータ(以下、“Bucom”と称する)50が行う。これらLucom5とBucom50とは、ボディユニット100にレンズユニット10を装着した状態において通信コネクタ6を介して通信可能に電気的に接続される。そして、カメラシステムとして、Lucom5がBucom50に従属的に協働しながら稼動するように構成されている。

0020

レンズユニット10は、撮影レンズ1と絞り3を備える。撮影レンズ1は、レンズ駆動機構2内に設けられた図示しないDCモータによって駆動される。絞り3は、絞り機構4内に設けられた図示しないステッピングモータによって駆動される。Lucom5は、Bucom50の指令に基づいてこれら各モータを制御する。

0021

ボディユニット100内には、以下のような構成部材が図示の如く配設されている。例えば、光学系としての一眼レフ方式の構成部材(ペンタプリズム12、クイックリターンミラー11、接眼レンズ13、サブミラー11a)と、撮影光軸上のフォーカルプレーン式のシャッタ15と、サブミラー11aからの反射光束を受けてデフォーカス量を検出するためのAFセンサユニット16が設けられている。

0022

また、AFセンサユニット16を駆動制御するAFセンサ駆動回路17と、クイックリターンミラー11を駆動制御するミラー駆動回路18と、シャッタ15の先幕後幕を駆動するばねをチャージするシャッタチャージ機構19と、これら先幕と後幕の動きを制御するシャッタ制御回路20と、ペンタプリズム12からの光束を検出する測光センサ21aに基づき測光処理を行う測光回路21が設けられている。

0023

撮影光軸上には、上述の光学系を通過した被写体像を光電変換するための撮像ユニット30が設けられている。撮像ユニット30は、撮像素子であるCCD31やその前面に配設された光学ローパスフィルタLPF)32、防塵フィルタ33をユニットとして一体化してなるものである。防塵フィルタ33の周縁部には、圧電素子34が取り付けられている。圧電素子34は、2つの電極を有しており、防塵フィルタ制御回路48によって圧電素子34を所定の周波数で振動させることで防塵フィルタ33を振動させることで、フィルタ表面に付着した塵を除去し得るように構成されている。撮像ユニット30に対しては、後述する手ブレ補正用の防振ユニットが付加されている。

0024

また、本実施の形態のカメラシステムは、CCD31に接続したCCDインターフェース回路23と、液晶モニタ24、記憶領域として機能するSDRAM25、Flash ROM26などを利用して画像処理する画像処理コントローラ28とを備え、電子撮像機能とともに電子記録表示機能を提供できるように構成されている。ここで、記録メディア27は、各種のメモリカード外付けのHDD等の外部記録媒体であり、通信コネクタを介してカメラ本体と通信可能かつ交換可能に装着される。そして、この記録メディア27に撮影により得られた画像データが記録される。その他の記憶領域としては、カメラ制御に必要な所定の制御パラメータを記憶する、例えばEEPROMからなる不揮発性メモリ29がBucom50からアクセス可能に設けられている。

0025

Bucom50には、当該カメラの動作状態表示出力によってユーザへ告知するための動作表示用LCD51および動作表示用LED51aと、カメラ操作SW52とが設けられている。カメラ操作SW52は、例えばレリーズSW、モード変更SWおよびパワーSWなど、当該カメラを操作するために必要な操作釦を含むスイッチ群である。さらに、電源としての電池54と、電池54の電圧を当該カメラシステムを構成する各回路ユニットが必要とする電圧に変換して供給する電源回路53が設けられ、外部電源からジャックを介して電流が供給されたときの電圧変化を検知する電圧検出回路も設けられている。

0026

次に、図2を参照してCCD31を含む撮像ユニット30について説明する。図2は、撮像ユニット30の構成例を示す縦断側面図である。撮像ユニット30は、撮影光学系を透過し自己光電変換面上に照射された光に対応した画像信号を得る撮像素子としてのCCD31と、CCD31の光電変換面側に配設され、撮影光学系を透過して照射される被写体光束から高周波成分を取り除く光学ローパスフィルタ(LPF)32と、この光学LPF32の前面側において所定間隔をあけて対向配置された防塵フィルタ33と、この防塵フィルタ33の周縁部に配設されて防塵フィルタ33に対して所定の振動を与えるための圧電素子34とを備える。

0027

ここで、CCD31のCCDチップ31aは固定板35上に配設されたフレキシブル基板31b上に直接実装され、フレキシブル基板31bの両端から出た接続部31c,31dが主回路基板36に設けられたコネクタ36a,36bを介して主回路基板36側と接続されている。また、CCD31が有する保護ガラス31eは、スペーサ31fを介してフレキシブル基板31b上に固着されている。

0028

また、CCD31と光学LPF32との間には、弾性部材等からなるフィルタ受け部材37が配設されている。このフィルタ受け部材37は、CCD31の前面側周縁部で光電変換面の有効範囲を避ける位置に配設され、かつ、光学LPF32の背面側周縁部の近傍に当接することで、CCD31と光学LPF32との間を略気密性が保持されるように構成されている。そして、CCD31と光学LPF32とを気密的に覆うホルダ38が配設されている。ホルダ38は、撮影光軸周りの略中央部分に矩形状の開口38aを有し、この開口38aの防塵フィルタ33側の内周縁部には断面が略L字形状の段部38bが形成され、開口38aに対してその後方側から光学LPF32およびCCD31が配設されている。ここで、光学LPF32の前面側周縁部を段部38bに対して略気密的に接触させるように配置することで、光学LPF32は段部38bによって撮影光軸方向における位置規制がなされ、ホルダ38の内部から前面側に対する抜け止めがなされる。

0029

一方、ホルダ38の前面側の周縁部には、防塵フィルタ33を光学LPF32の前面に所定間隔あけて保持するために段部38b周りで段部38bよりも前面側に突出させた防塵フィルタ受け部38cが全周に亘って形成されている。全体として円形ないしは多角形の板状に形成された防塵フィルタ33は、板ばね等の弾性体によって形成されてねじ39で防塵フィルタ受け部38cに固定された押圧部材40による押圧状態で防塵フィルタ受け部38cに支持される。ここで、防塵フィルタ33の背面側の外周縁部に配設された圧電素子34部分には、防塵フィルタ受け部38cとの間に環状のシール41が介在され、気密状態が確保されている。撮像ユニット30は、このようにしてCCD31を搭載する所望の大きさに形成されたホルダ38を備える気密構造に構成されている。

0030

次に、本実施の形態のカメラの手ブレ補正機能について説明する。本実施の形態では、撮影光軸の方向をZ軸方向とした場合、撮影光軸に直交するXY平面内で直交する第1の方向であるX軸方向および第2の方向であるY軸方向に撮像素子であるCCD31をブレを補償するように変位移動させるものであり、手ブレ補正用の駆動装置を含む防振ユニットは、所定の周波電圧が印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる振動子を駆動源として用い、撮像ユニット30中のCCD31を搭載したホルダ38を移動対象物として構成される。

0031

まず、本実施の形態の駆動装置で駆動源として用いる振動子の動作原理について説明する。図3は、振動子の動作原理を示す模式図である。振動子200は、所定の大きさで矩形状に形成された圧電体201と、この圧電体201の片面側に片寄らせて中心対称に形成された一対の駆動電極202,203と、駆動電極202,203に対応する圧電体201の表面位置に設けられた駆動部としての駆動子204,205とを備える。駆動電極202に+の電圧を印加すると、図3(a)に示すように、駆動電極202部分が伸びるように変形する一方、その背面側の圧電体201部分は伸びるように変形しないので全体として円弧状に変形する。逆に、駆動電極202に−の電圧を印加すると、図3(c)に示すように、駆動電極202部分が縮むように変形する一方、その背面側の圧電体201部分は縮まないので全体として、図3(a)とは逆向きの円弧状に変形する。駆動電極203側でも同様である。

0032

そこで、駆動子204,205の表面に楕円振動を発生させるには、圧電体201の一方の駆動電極202に所定周波数正弦波による周波電圧を印加するととともに、他方の駆動電極203に駆動電極202に印加する周波電圧の周波数と同じ周波数で位相のずれた正弦波による周波電圧を印加する。印加する周波電圧の周波数は、圧電体201の中央が屈曲振動の節となり、駆動子204,205部分が屈曲振動の腹となり、かつ、圧電体201の縦振動の節が屈曲振動の節と一致するような所定の数値に設定する。すると、印加する周波電圧の+,−の変化に伴い、振動子200は、図3(b)に示す復元状態を含めて、図3(a)〜(c)に示す屈曲振動を繰り返し、駆動子204,205の表面には楕円振動が発生する。よって、振動子200の駆動子204,205側に駆動対象となる移動体を押圧接触させて配設することで、移動体は駆動子204,205の表面に生ずる楕円振動の向きに従い移動することとなる。

0033

この際、駆動電極202,203に印加する周波電圧の位相差を変えることで、駆動子204,205の表面に発生する楕円振動の形状を変えることが可能であり、これにより振動子200に駆動されて移動する移動体の移動速度を変えることができる。例えば、周波電圧の位相差が0°であれば速度は0であるが、位相差を増やすと速度は次第に上がり、位相差90°で最大速度となり、また、90°を超えて位相差を大きくすると逆に速度は次第に下がり、位相差180°では再び速度0となる。位相差を負の値にすると、駆動子204,205に発生する楕円振動の回転方向逆転し、移動体を逆方向に駆動することが可能となる。この場合も、位相差−90°のときに最大速度となる。

0034

つづいて、このような振動子を駆動源として用いる本実施の形態の防振ユニットについて図4図7を参照して説明する。図4は、本実施の形態の防振ユニットの構成例を示す分解斜視図であり、図5は、図4に示す各部の形状を簡略化して示す防振ユニットの概略側面図であり、図6は、図5中のX軸駆動機構部を抽出し拡大して示す概略側面図であり、図7は、そのガイド軸受構造を示す断面図である。

0035

まず、本実施の形態の防振ユニット300は、光学LPF32、防塵フィルタ33等ともにCCD31を搭載したホルダ38をX軸方向およびY軸方向に移動させる最終的な移動対象物とするものであり、撮影光軸周りの開口301aを囲む枠部301bを有する枠形状でホルダ38をY軸方向に移動可能に搭載するよう所望の大きさに形成されたX枠(第1の移動体部)301と、撮影光軸周りの開口302aを囲む枠部302bを有する枠形状でX枠301をX軸方向に移動可能に搭載するよう所望の大きさに形成されて図示しないカメラ本体に固着されたフレーム(固定部材)302と、を備える。

0036

そして、X枠301をフレーム302に対してX軸方向に変位移動させるX軸駆動機構部310xと、ホルダ38をX枠301に対してY軸方向に変位移動させるY軸駆動機構310yとを備え、ホルダ38をX枠301とともにフレーム302に対してX軸方向に変位移動させるとともにX枠301に対してY軸方向に変位移動させることにより、ホルダ38に搭載されたCCD31はXY平面内でX軸方向およびY軸方向にブレを補償するように変位移動される。

0037

ここで、X軸駆動機構部310xの構成について説明する。X軸駆動機構部310xは、X軸振動子(第1の振動子)320xと、X枠301に一体に固定されてX枠301とともに駆動対象となる移動体(第1の移動体)311xを構成する摺動体(第2の移動体部)330xと、X軸振動子320xを摺動体330x側に付勢する押圧機構(付勢手段)340xとを備える。

0038

X軸振動子320xは、図3で説明した振動子200の動作原理に従い、所定の周波電圧が印加されることにより楕円振動が発生する駆動子(駆動部)321x,322xを矩形状の圧電体323xの片面に備える。X軸振動子320xは、圧電体323xの駆動子321x,322xと相反する側の中央位置に振動子ホルダ324xを有し、振動子ホルダ324xに形成された突起325xがフレーム302の溝342x(保持部)に嵌合することで、X軸振動子320xはX軸方向の移動が規制されるように位置決めされて保持されている。このような構成により駆動子321x,322xに生じる楕円振動による駆動力がX軸方向に作用する。

0039

また、摺動体330xは、軸受け(被ガイド部)331x上に摺動板(摺動部)332xを固着してなる。軸受け331xは、X軸振動子320xの駆動子321x,322xが押圧されて摺動板332xに接触する位置でX枠301の一部に対して例えばビス333xにより一体となるように固定されている。なお、X枠301に対する摺動体330xの固定は、ビス止めに限らず、接着等であってもよく、固定方式は、特に問わない。ここで、摺動体330xは、図4からも明らかなように、所望の大きさに形成されたX枠301に比して小さな大きさ(X軸振動子320x相当の大きさ)で形成されたものである。また、X枠301が剛性の低い樹脂材料アルミニウム等により形成されているのに対して、摺動板332xは耐磨耗性を有して剛性の高いセラミックス等の材質で形成され、軸受け331xは、フェライト系のステンレス等の焼入れ可能な材質に焼入れをして剛性を高めたものである。

0040

また、フレーム302は、フレーム302に形成された開口形状取付部に配置されて摺動体330xの軸受け331xに対向するようにビス303xで固定された軸受け(ガイド部)304xを備える。この軸受け304xには、図7に示すように、X軸方向に沿わせたV溝305xが、磨耗防止用のV溝板306xを固着して形成されている。軸受け331xには、図7に示すように、軸受け304xのV溝305x(V溝板306x)に対向するV溝334xが形成されている。ここで、リテーナ335xで位置決めされた2個のボール336x(転動体)をV溝305x,334x間に挟み込ませることにより、軸受け304x,331xは、X軸方向に沿って1列に配列された2個のボール336xを有する構造とされている。2個のボール336xは、図6等に示すように、駆動子321x,322x直下となる位置付近に位置決めされており、リテーナ335xによりX軸方向の移動が規制されている。なお、転動体としてはボールに限らず、ローラでもよい。

0041

押圧機構340xは、スペーサ343xを介して一端がビス344xによりフレーム302に固定されてX軸振動子320xを保持する押圧板341xと、この押圧板341xの他端側をフレーム302に固定するビス345x周りにスペーサ346xを介して配設されX軸振動子320xの駆動子321x,322xが摺動板332xに押圧接触するように押圧板341xを付勢する押圧ばね347xとを備える。押圧機構340xによる押圧力は、15N(ニュートン)程度の非常に大きな力に設定されている。

0042

なお、軸受け331xはボール336xの中心を通り、V溝334xに平行な軸周りに回転可能であるが、軸受け331xがX枠301に一体化され、軸受け331xからX軸方向とは異なる方向の離れた位置(枠部302b上で最も離れた、ほぼ対角位置)でフレーム302とX枠301との間に1つのボール307x(転動体)が配設されている。このボール307xは、ボール307x近傍でフレーム302とX枠301との間に係止させたばね308xによる付勢力挟持状態に維持され、フレーム302に対するX枠301の撮影光軸(Z軸)方向の間隔を維持するように位置決めする。ここで、ばね308xの付勢力は、ボール307xの挟持状態を維持できればよく、押圧ばね347xの付勢力に比して数段弱く設定されている。これにより、X枠301と摺動体330xとからなる移動体311xは、フレーム302に対して2個のボール336xと1個のボール307xとによる3点支持で移動し得る構成とされている。また、ボール307xをボール336xに対して、撮影光軸及び開口301aを挟んで反対側に配することで、ボール307xとボール336xとの距離を離間することができるので、安定した3点支持構造とすることができる。このように本実施の形態によれば、3つのボール(転動体)で、移動体311xの移動方向のガイドを行うとともに傾きをも規定することができ、安定した駆動が可能となる。

0043

一方、Y軸駆動機構部310yも、基本構造はX軸駆動機構部310xと同様であり、同一または対応する部分には同一符号に添え字yを付して示し、説明も省略する。なお、Y軸駆動機構部310yは、フレーム302に代えてX枠301を固定部材とし、X枠301に代えてホルダ38を移動対象となる第1の移動体部(または第3の移動体部)とするものであり、ホルダ38には一体に固定されてホルダ38とともに駆動対象となる移動体(第2の移動体)311yを構成する摺動体(第2の移動体部または第4の移動体部)330yを備える。

0044

また、本実施の形態の防振ユニット300は、ボディユニット100のX軸周りのブレ(ピッチ方向のブレ)を検出するX軸ジャイロ350xとボディユニット100のY軸周りのブレ(ヨー方向のブレ)を検出するY軸ジャイロ350yとがフレーム302に配設されている。また、フレーム302に配設させたホール素子351とホール素子351に対向するようにホルダ38の一部に配設させたマグネット352とからなる位置検出センサ353を備える。そして、これらX軸ジャイロ350x、Y軸ジャイロ350yおよび位置検出センサ353からの信号に基づきX軸振動子320x、Y軸振動子320yに対する振動子駆動回路354を制御する防振制御回路355を備える。防振制御回路355は、Bucom50からの指示に従い制御動作を実行する。

0045

次に、X軸駆動機構310xの動作について説明する。X軸振動子320xに所定の周波電圧を印加して駆動子321x,322xに楕円振動を発生させると、X軸振動子320xの駆動子321x,322xが押圧機構340による強い付勢力で摺動板332xに押圧接触しているので、摺動体330xは駆動子321x,322xの楕円振動の回転方向に駆動される。

0046

この際、X軸振動子320xに加える押圧力は強いため、仮に、摺動体330xを構成する摺動板332xや軸受け331xの剛性が弱いと、付与する押圧力により摺動板332xや軸受け331xが撓んでしまい、駆動子321x,322xと摺動板332xとが片当りして動作が不安定になったり、動作しなくなってしまう。

0047

この点、本実施の形態では、摺動体330xを構成する摺動板332xおよび軸受け331xの剛性が高いため、駆動子321x,322xと摺動板332xとの押圧接触状態が安定し、楕円振動に伴う駆動力が摺動板332xに確実に伝達され、高効率で楕円振動の回転方向に駆動することができる。この際、摺動板332xを有する摺動体330x側はフレーム302に対して面接触ではなく、軸受け331x,304x部分でのボール336xによる転動方式で接触しているので、押圧力が強くても摺動体330xはフレーム302に対して摩擦の少ない状態で確実に移動することとなる。そして、軸受け331x,304xは、X軸方向に沿った1列のボールベアリング軸受構造からなるので、摺動体330xはX軸振動子320xによる駆動を受けた場合にX軸方向にのみ移動する。このように摺動体330xが移動すると、摺動体330xが固定されたX枠301も、摺動体330xと一体となってX軸方向に移動する。すなわち、X枠330xの移動方向も、X軸方向に沿った1列のボールベアリング軸受構造からなる軸受け331x,304x同士の係合によりガイドされる。

0048

このような動作において、軸受け331xはボール336xの中心を通り、V溝334xに平行な軸周りに回転可能であるが、軸受け331xがX枠301に一体化され、軸受け331xからX軸方向とは異なる方向の離れた位置でフレーム302とX枠301との間に1つのボール307xが配設され、X枠301と摺動体330xとからなる移動体311xが、フレーム302に対して2個のボール336xと1個のボール307xとによる離れた位置での3点支持とされているので、V溝334xに平行な軸周りの回転による煽りを生ずることなく安定してフレーム302上をX軸方向に移動する。よって、X軸振動子320xに対する強い押圧部分ガイド支持機構が、軸受け331x,304xによるX軸方向に沿った1列のボールベアリング軸受構造で済み、小型化・構造単純化が可能となる。

0049

Y軸駆動機構310yも、X軸駆動機構310xの場合と同様に動作する。

0050

つづいて、X軸振動子320xやY軸振動子320yの駆動に伴うX枠301やホルダ38に対する振動の伝達に伴う共振について考察する。例えば、X軸振動子320xを摺動体330xに直接圧接させ、X軸振動子320xの駆動に伴い両者間に生ずる振動摩擦力で摺動体330xを駆動するため、X軸振動子320xの振動が直接、摺動体330xや摺動体330xが固定されたX枠301に伝達されてしまう。このため、X枠301が共振することがあり、所望の駆動特性を得ることが困難となってしまう場合がある。すなわち、X軸振動子320xに対して入力される駆動周波数fと駆動速度Vとの関係を測定すると、図8中のNG特性に示すように、X枠301の共振により駆動速度Vが低下したり、図9(a)のNG特性に示すように、駆動周波数fに対する駆動速度Vの変化がスムーズでなく、一旦速度が低下するような変曲点(谷、山)が発生する可能性がある。そして、このような変曲点が、実際に使用する使用周波数範囲の近くに存在すると、X軸振動子320xを適正に駆動制御できなくなってしまう。Y軸振動子320y側についても同様である。

0051

このような不具合を防止するためには、前述したように、X軸振動子320xやY軸振動子320yの振動によりX枠301やホルダ38が共振することのないようにする必要がある。しかしながら、振動子320x,320yを用いて移動体311x,311yを摩擦駆動させる場合、線形に変位しない上に、X枠301やホルダ38の形状が複雑になるにつれ、振動解析の難易度も増大し、振動解析のシミュレーションを行ったとしても実際の駆動状況との間には乖離が生じてしまい、所望の駆動性能を確保することが困難であり、現実的でない。

0052

これに対して、本実施の形態では、上述したような変曲点の発生は、振動子320x,320yの駆動伝達部とX枠301やホルダ38の固定方法により、X枠301やホルダ38の固有振動数と振動子320x,320yの駆動周波数とが一致してアクチュエータを構成する部品を共振させてしまうことで発生すると考える。そして、このような共振をなくすために、本実施の形態では、X枠301やホルダ38の固有振動を駆動周波数からずらす(十分に遠い周波数とする)、または、振動子320x,320yの駆動振動数と同じ周波数の振動をX枠301やホルダ38に伝達させないように、振動子320x,320yからX枠301やホルダ38に対する振動の伝わり方を変更するための振動伝達変更部材を備えるものである。

0053

図10および図11は、このような振動伝達変更部材の一例を示し、第1の移動体部であるX枠301と第2の移動体部である摺動体330xとの接合部に挟装させた挟装部材350xを振動伝達変更部材とするものである。ここで、挟装部材350xは、例えばシリコンゴム等のゴム材からなる短冊板状のものであり、摺動体330xとX枠301とを挟装部材350xを挟み込んだ状態でビス333xでビス止め固定される。摺動体330x、挟装部材350xにはそれぞれビス333x用のビス孔351x、ビス逃げ孔352xが形成され、X枠301にはビス333x用のビス穴353xが形成されている。また、摺動体330xは、位置決めピン354xを有し、X枠301に形成された位置決め穴355xに嵌合させることにより位置決めされる。挟装部材350xの両端には、位置決めピン354xを逃げ半円状の逃げ部356xが形成されている。

0054

第3の移動体部であるホルダ38と第4の移動体部である摺動体330yとの間にも、同様に挟装部材350yが振動伝達変更部材として挟装されている(図5参照)。

0055

このように、本実施の形態では、摺動体330xとX枠301とをシリコンゴム等からなる挟装部材350xを挟み込んだ状態でビス333xでビス止め固定し、X枠振動子320xの駆動周波数と同じ周波数の振動を挟装部材350xで減衰させることで、振動の伝わり方を変更させることができ、これにより、X枠301での共振をなくし、あるいは駆動周波数からずらすことができる。挟装部材350y側でも同様である。

0056

このような挟装部材350xを挟装させることで、挟装部材350xがない場合に比して、図8中のOK特性に示すように、X軸振動子320xに入力される駆動周波数fに対する駆動速度Vの低下を防止して性能を向上させたり、図9(b)のOK特性に示すように、変曲点の発生をなくして速度変化をスムーズにさせることができ、使用周波数範囲で、X軸振動子320xを適正に駆動制御することができる。挟装部材350y側でも同様である。

0057

なお、挟装部材350x,350yとしては、ゴム材による弾性材に限らず、樹脂材等による弾性材を用いてもよい。また、挟装部材350x,350yとしては、弾性材に限らず、黄銅板等の金属材を用いてもよい。金属材による挟装部材を挟装させた場合には、X枠301やホルダ38の固有振動数が変化するように振動の伝わり方を変更させることができるので、固有振動数を振動子320x,320yの駆動周波数からずらすことで、X枠301やホルダ38が駆動周波数と共振を起こさないようにすることができる。本発明者らの実験によれば、X枠301側に対する挟装部材350xをシリコンゴム等のゴム製とし、ホルダ38側に対する挟装部材350yを黄銅板等の金属製とする組合せの場合に良好なる共振防止効果が得られたものである。

0058

また、本実施の形態の挟装部材350xは、摺動体330xとX枠301との接合部全面に亘る大きさのものを用いたが、図12に示すように、連結部において中央部、両端部の如く分散配置させた複数片からなる挟装部材360xとして構成してもよい。361xは、位置決めピン254x用の逃げ孔である。

0059

図13図15は、振動伝達変更部材の別の実施の形態を示し、図13は、X枠301の正面図であり、図14は、X枠301の側面図であり、図15は、X枠301周りの分解斜視図である。この実施の形態では、大きな体積を持つX枠301の枠形状に従う振動経路上に分散させて複数の溝370xを形成し、これら複数の溝370xに対して装填されて接着固定された装填部材371xを駆動伝達変更部材とするものである。装填部材371xは、例えば樹脂材や金属材からなるが、必要に応じて、材質、大きさ、装填する個数を変更するようにしてもよい。

0060

このようにX枠301の振動経路上に複数個充填部材371xを装填させることで、X枠301単独の場合とX軸振動子320xからの振動の伝わり方が変更されるように、大きな体積を持つ移動体であるX枠301の固有振動数を調整することで、X軸振動子320xの駆動振動数の近くにならないように設定することができる。これにより、X軸振動子320xの使用周波数範囲内での駆動速度の変曲点の発生や性能の低下を抑制することができる。

図面の簡単な説明

0061

本発明の実施の形態のカメラの主に電気的なシステム構成を概略的に示すブロック図である。
撮像ユニットの構成例を示す縦断側面図である。
振動子の動作原理を示す模式図である。
防振ユニットの構成例を示す分解斜視図である。
図4に示す各部の形状を簡略化して示す防振ユニットの概略側面図である。
図5中のX軸駆動機構部を抽出し拡大して示す概略側面図である。
ガイド軸受構造を示す断面図である。
振動子に入力される駆動周波数と駆動速度との関係を、従来例と本実施の形態方式とを対比させて示す特性図である。
振動子に入力される駆動周波数と駆動速度との関係を、従来例と本実施の形態方式とを対比させて示す特性図である。
挟装部材の取り付け例を示す正面図である。
挟装部材の取り付け例を示す分解斜視図である。
変形例の挟装部材の取り付け例を示す正面図である。
別の実施の形態のX枠を示す正面図である。
X枠の側面図である。
X枠周りの分解斜視図である。

符号の説明

0062

31 CCD
38ホルダ
301 X枠
302フレーム
304x,304y軸受け
307x,307yボール
311x,311y 移動体
320x X軸振動子
320y Y軸振動子
321x,322x駆動子
321y,322y 駆動子
330x,330y摺動体
342x,342y 保持部
350x,350y挟装部材
370x 溝
371x 装填部材

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