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技術 はんだ付け装置およびこれを用いたはんだ付け方法

出願人 株式会社相生電子
発明者 滝沢豊美時光冨士雄
出願日 2007年7月5日 (12年11ヶ月経過) 出願番号 2007-177728
公開日 2009年1月22日 (11年5ヶ月経過) 公開番号 2009-012053
状態 未査定
技術分野 はんだ付・ろう付 溶融はんだ付
主要キーワード 減圧完了 減圧空間内 冷却台 開口部端面 減圧チャンバ内 加熱形態 略真空状態 仕上がり形状
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2009年1月22日)のものです。
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図面 (8)

課題

はんだ付け処理した部分の電気的特性電気的接続信頼性を向上させることが可能で、はんだ付け部分の仕上がり形状を美麗にする。

解決手段

減圧チャンバ40、減圧装置20、加熱手段30、ワーク50をセットするワークセット部72A,74A、ワークセット部72A,74Aにセットされたワーク50にはんだ成形するはんだ成形部76、はんだ成形部76に供給するはんだ60を収容するはんだ収容部78が設けられた治具70、制御手段80を備え、ワークセット部72A,74Aにワーク50をセットし、はんだ収容部78にはんだ60を供給した治具70を減圧チャンバ40内に配置し、制御手段80により、減圧装置20、加熱手段30を制御し、減圧チャンバ40内を減圧した後、治具70を加熱してはんだ60を溶融し、はんだ成形部76にはんだを充填して前記ワークとはんだとを接合させることを特徴とする。

概要

背景

金属片に代表されるはんだ付け対象物どうしをはんだ付けする際においては、金属片をはんだ溶融温度まで加熱する必要がある。大気中で金属片を加熱すると金属片の表面に酸化膜が形成される。このような酸化膜を除去せずにはんだ付けを行うと、はんだ付けした部分の電気的接続信頼性が低下してしまうため、はんだ付けをする部分にフラックスを塗布しておき、はんだ付けをする部分の酸化膜を除去してはんだ付けする方法が採用されている。
これに対して、はんだ付けする金属片の加熱処理還元雰囲気下において行うことで、金属片を加熱処理しても金属片に酸化膜を形成させないようにするはんだ付け方法も広く知られている。
特開平9−314322号公報

概要

はんだ付け処理した部分の電気的特性や電気的接続の信頼性を向上させることが可能で、はんだ付け部分の仕上がり形状を美麗にする。減圧チャンバ40、減圧装置20、加熱手段30、ワーク50をセットするワークセット部72A,74A、ワークセット部72A,74Aにセットされたワーク50にはんだ成形するはんだ成形部76、はんだ成形部76に供給するはんだ60を収容するはんだ収容部78が設けられた治具70、制御手段80を備え、ワークセット部72A,74Aにワーク50をセットし、はんだ収容部78にはんだ60を供給した治具70を減圧チャンバ40内に配置し、制御手段80により、減圧装置20、加熱手段30を制御し、減圧チャンバ40内を減圧した後、治具70を加熱してはんだ60を溶融し、はんだ成形部76にはんだを充填して前記ワークとはんだとを接合させることを特徴とする。

目的

これによりはんだ成形部からはんだをはみ出させることができ、この部分にはんだ引けを生じさせることにより、はんだ引けが発生した部分を最終製品から取り除くことができるため、結果的に常にはんだ引け部分のない最終製品を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

減圧チャンバと、減圧チャンバ内減圧する減圧装置と、ワークとはんだを加熱する加熱手段と、前記ワークをセットするワークセット部、および該ワークセット部にセットされたワークにはんだを成形して付着させるはんだ成形部、および該はんだ成形部に供給するはんだを収容するはんだ収容部が設けられた治具と、前記減圧装置と前記加熱手段の動作をそれぞれ制御する制御手段とを備えたはんだ付け装置であって、前記ワークセット部にワークがセットされ、前記はんだ収容部にはんだが供給された治具を前記減圧チャンバ内に配置した後、前記制御手段により、前記減圧装置の動作を制御して前記減圧チャンバ内を減圧し、前記加熱手段の動作を制御して前記治具を加熱することによりはんだを溶融し、前記はんだ収容部から前記はんだ成形部にはんだを充填した後、前記加熱手段による加熱を停止して前記ワークとはんだとを接合させることを特徴とするはんだ付け装置。

請求項2

前記はんだ収容部の容積は、前記はんだ充てん部の容積よりも大容積であることを特徴とする請求項1記載のはんだ付け装置。

請求項3

前記治具は合わせ型により構成され、各々の合わせ型の型合わせ面には、型合わせ時に前記ワークセット部、前記はんだ成形部、前記はんだ収容部が形成される凹部が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のはんだ付け装置。

請求項4

前記治具は、カーボン材またはセラミックス材により形成されていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のはんだ付け装置。

請求項5

請求項1記載のはんだ付け装置を用いたはんだ付け方法であって、前記治具のワークセット部にワークをセットし、前記はんだ収容部にはんだを供給した治具を減圧チャンバ内にセットする工程と、前記制御手段により前記減圧装置の動作を制御して、前記減圧チャンバ内を減圧する工程と、前記制御手段により前記加熱手段の動作を制御して、前記治具を介して前記ワークと前記はんだを加熱すると共に、前記はんだ収容部から前記はんだ成形部に溶融したはんだを充てんする工程と、前記制御手段により前記加熱手段による加熱を停止させ、前記はんだ成形部に充てんしたはんだを固化させる工程と、を有することを特徴とするはんだ付け方法。

請求項6

請求項2記載のはんだ付け装置を用いたはんだ付け方法であって、前記治具のワークセット部にワークをセットし、前記はんだ収容部にはんだを供給した治具を減圧チャンバ内にセットする工程と、前記制御手段により前記減圧装置の動作を制御して、前記減圧チャンバ内を減圧する工程と、前記制御手段により前記加熱手段の動作を制御して、前記治具を介して前記ワークと前記はんだを加熱すると共に、前記はんだ収容部から前記はんだ成形部に溶融したはんだを充てんする工程と、前記制御手段により前記加熱手段による加熱を停止させ、前記はんだ成形部に充てんしたはんだを固化させる工程と、前記治具から前記ワークにはんだ付けしてなる成形品を取り出した後、前記成形品におけるはんだ成形部からはみ出している余分なはんだ部分を除去する工程と、を有することを特徴とするはんだ付け方法。

請求項7

請求項3または4に記載のはんだ付け装置を用いたはんだ付け方法であって、前記治具を型開きしてワークセット部と前記はんだ収容部にワークとはんだをそれぞれ供給し、治具を組み立てた後に減圧チャンバ内にセットする工程と、前記制御手段により前記減圧装置の動作を制御して、前記減圧チャンバ内を減圧する工程と、前記制御手段により前記加熱手段の動作を制御して、前記治具を介して前記ワークと前記はんだを加熱すると共に、前記はんだ収容部から前記はんだ成形部に溶融したはんだを充てんする工程と、前記制御手段により前記加熱手段による加熱を停止させ、前記はんだ成形部に充てんしたはんだを固化させる工程と、前記治具を型開きし、前記ワークにはんだ付けしてなる成形品を取り出した後、前記成形品におけるはんだ成形部からはみ出している余分なはんだを除去する工程と、を有することを特徴とするはんだ付け方法。

技術分野

0001

本発明は、はんだ付け装置およびこれを用いたはんだ付け方法に関し、より詳細には、フラックス活性化ガスを用いずに低コスト信頼性の高いはんだ付けをすることが可能なはんだ付け装置およびこれを用いたはんだ付け方法に関する。

背景技術

0002

金属片に代表されるはんだ付け対象物どうしをはんだ付けする際においては、金属片をはんだ溶融温度まで加熱する必要がある。大気中で金属片を加熱すると金属片の表面に酸化膜が形成される。このような酸化膜を除去せずにはんだ付けを行うと、はんだ付けした部分の電気的接続の信頼性が低下してしまうため、はんだ付けをする部分にフラックスを塗布しておき、はんだ付けをする部分の酸化膜を除去してはんだ付けする方法が採用されている。
これに対して、はんだ付けする金属片の加熱処理還元雰囲気下において行うことで、金属片を加熱処理しても金属片に酸化膜を形成させないようにするはんだ付け方法も広く知られている。
特開平9−314322号公報

発明が解決しようとする課題

0003

金属片表面から酸化膜を除去するためにフラックスを用いた場合には、はんだ付けした後にフラックスを除去しなければならないという煩雑さがある。このとき、はんだ付けした部位から確実にフラックスが除去されていないと、フラックスが炭化し、はんだ付け後における電気抵抗熱伝導等に悪影響を及ぼしてしまうという課題がある。

0004

また、還元雰囲気下において加熱した金属片にはんだ付けを行う場合には、フラックスを使用しないため、フラックスに起因する不都合点は回避することはできるものの、金属片の表面全体活性化されてしまうため、金属片にはんだ付けを行おうとすると、意図しない部分にもはんだが付着してしまうことがある。このようにはんだ付けが不要な部分にまではんだ付けされてしまうことで、電気的短絡が生じたり、外観形状が悪くなってしまう。

0005

さらに、フラックスを用いたはんだ付け処理および還元雰囲気下におけるはんだ付け処理のいずれにおいても、はんだ付け部分へのボイドの巻き込みを防ぐことはできておらず、はんだ付け部分の電気的特性や電気的接続の信頼性低下といった課題については解決されていない。

0006

本発明は、フラックスまたは還元雰囲気を用いた際に生じる課題を解決すると共に、はんだ付け処理した部分の電気的特性や電気的接続の信頼性を向上させることが可能で、はんだ付け部分の仕上がり形状を美麗にすることが可能なはんだ付け装置およびこれを用いたはんだ付け方法の提案を目的としている。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、減圧チャンバと、減圧チャンバ内減圧する減圧装置と、ワークとはんだを加熱する加熱手段と、前記ワークをセットするワークセット部、および該ワークセット部にセットされたワークにはんだを成形して付着させるはんだ成形部、および該はんだ成形部に供給するはんだを収容するはんだ収容部が設けられた治具と、前記減圧装置と前記加熱手段の動作をそれぞれ制御する制御手段とを備えたはんだ付け装置であって、前記ワークセット部にワークがセットされ、前記はんだ収容部にはんだが供給された治具を前記減圧チャンバ内に配置した後、前記制御手段により、前記減圧装置の動作を制御して前記減圧チャンバ内を減圧し、前記加熱手段の動作を制御して前記治具を加熱することによりはんだを溶融し、前記はんだ収容部から前記はんだ成形部にはんだを充填した後、前記加熱手段による加熱を停止して前記ワークとはんだとを接合させることを特徴とするはんだ付け装置である。

0008

また、上記記載のはんだ付け装置を用いたはんだ付け方法であって、前記治具のワークセット部にワークをセットし、前記はんだ収容部にはんだを供給した治具を減圧チャンバ内にセットする工程と、前記制御手段により前記減圧装置の動作を制御して、前記減圧チャンバ内を減圧する工程と、前記制御手段により前記加熱手段の動作を制御して、前記治具を介して前記ワークと前記はんだを加熱すると共に、前記はんだ収容部から前記はんだ成形部に溶融したはんだを充てんする工程と、前記制御手段により前記加熱手段による加熱を停止させ、前記はんだ成形部に充てんしたはんだを固化させる工程と、を有することを特徴とするはんだ付け方法である。

0009

また、前記はんだ収容部の容積は、前記はんだ成形部の容積よりも大容積であることを特徴とする。これによりはんだ成形部からはんだをはみ出させることができ、この部分にはんだ引けを生じさせることにより、はんだ引けが発生した部分を最終製品から取り除くことができるため、結果的に常にはんだ引け部分のない最終製品を提供することができる。

0010

また、上記はんだ付け装置を用いたはんだ付け方法であって、前記治具のワークセット部にワークをセットし、前記はんだ収容部にはんだを供給した治具を減圧チャンバ内にセットする工程と、前記制御手段により前記減圧装置の動作を制御して、前記減圧チャンバ内を減圧する工程と、前記制御手段により前記加熱手段の動作を制御して、前記治具を介して前記ワークと前記はんだを加熱すると共に、前記はんだ収容部から前記はんだ成形部に溶融したはんだを充てんする工程と、前記制御手段により前記加熱手段による加熱を停止させ、前記はんだ成形部に充てんしたはんだを固化させる工程と、前記治具から前記ワークにはんだ付けしてなる成形品を取り出した後、前記成形品におけるはんだ成形部からはみ出している余分なはんだ部分を除去する工程と、を有することを特徴とするはんだ付け方法である。

0011

また、前記治具は合わせ型により構成され、各々の合わせ型の型合わせ面には、型合わせ時に前記ワークセット部、前記はんだ成形部、前記はんだ収容部が形成される凹部が形成されていることを特徴とする。これにより治具を繰り返し使用することができ、治具を用いることによるコストを最小限に抑えることができる。
また、治具はカーボン材またはセラミックス材により形成されていることが好適である。これにより、治具内の金属片およびはんだを均一に冷却させることができるので、はんだ付け部分におけるはんだ引けの発生を防ぐことができる。

0012

また、上記はんだ付け装置を用いたはんだ付け方法であって、前記治具を型開きしてワークセット部と前記はんだ収容部にワークとはんだをそれぞれ供給し、治具を組み立てた後に減圧チャンバ内にセットする工程と、前記制御手段により前記減圧装置の動作を制御して、前記減圧チャンバ内を減圧する工程と、前記制御手段により前記加熱手段の動作を制御して、前記治具を介して前記ワークと前記はんだを加熱すると共に、前記はんだ収容部から前記はんだ成形部に溶融したはんだを充てんする工程と、前記制御手段により前記加熱手段による加熱を停止させ、前記はんだ成形部に充てんしたはんだを固化させる工程と、前記治具を型開きし、前記ワークにはんだ付けしてなる製品を取り出す工程と、前記製品におけるはんだ成形部からはみ出している余分なはんだを除去する工程と、を有することを特徴とするはんだ付け方法である。

発明の効果

0013

本発明に係るはんだ付け装置およびこれを用いたはんだ付け方法によれば、金属片をはんだ付けする際において、はんだ部分へのボイドの巻き込みを確実に防止することができるため、はんだ付け部分の電気的特性や電気的接続の信頼性を向上させることが可能になる。また、治具に設けられたはんだ成形部により、はんだを充てんする部分が区画されているので、はんだ付け部分を美麗に仕上ることができ、高品質の製品を提供することが可能になる。

発明を実施するための最良の形態

0014

以下、添付図面に基づいて本発明にかかるはんだ付け装置の実施の形態について説明する。本実施形態においては、はんだ付けを施すワークに金属片を用いた例について説明する。図1は、本実施形態におけるはんだ付け装置の概略構成を示す正面図である。図2は、治具の斜視図である。図3は、治具を構成する第1の型と第2の型の密着面の状態を示す正面図である。
本実施形態におけるはんだ付け装置10は、減圧装置である真空ポンプ20が接続されると共に、加熱手段30が配設された減圧チャンバ40を有し、ワークである金属片50を減圧空間内において、治具70を用いてはんだ付けするものである。

0015

減圧チャンバ40は金属板により形成され、下方側に開口する箱型部42と、ベースプレート44とにより構成されている。箱型部42には電磁弁22が配設されている。また、ベースプレート44に当接する箱型部42の開口部端面には気密を維持するためのシール部材46が配設されている。
電磁弁22には減圧チャンバ40の内部空間を減圧する真空ポンプ20と真空計24が接続されている。真空ポンプ20と電磁弁22の動作はそれぞれ、制御手段80により制御されている。制御手段80としては制御プログラムとCPUが用いられる。また、真空計24の計測値は常時制御手段80に送信されている。本実施形態においては、減圧チャンバ40の内部空間の気圧が8,000Pa以下となるまで真空ポンプ20により減圧される。

0016

また、本実施形態におけるベースプレート44には加熱手段30が内蔵されていて、ベースプレート44に載置された治具70を介して治具70に収容された金属片50とはんだ60を、少なくともはんだ溶融温度まで加熱する。加熱手段30による加熱温度、単位時間当たりの温度上昇具合等の加熱温度条件に関する制御は制御手段80によりなされている。

0017

治具70は、図1に示すように減圧チャンバ40内の減圧空間においてベースプレート44に立設させた状態で配設される。治具70は、熱伝導性離型性が良好なカーボン材またはセラミック材により形成されていることが好ましい。治具70は、金属片50とはんだ60を収容し、ベースプレート44に内蔵された加熱手段30からの熱を金属片50とはんだ60に伝導させるものである。本実施形態においては、低コストで作成できるカーボン材により形成した治具70を用いている。

0018

治具70は、図2図3に示すように、第1の型70Aと第2の型70Bとにより構成されている。第1の型70Aと第2の型70Bを対向させた状態で密着させることにより治具70が組み立てられる。第1の型70Aの密着面には、はんだ付け対象である金属片50,50を配設するための凹部であるワークセット部72A,74Aが形成されている。また、金属片50,50をはんだ付けする際に、はんだ成形部76となるはんだ成形部用凹部76Aと、はんだ60を収容するはんだ収容部78となるはんだ収容部用凹部78A、連通部71となる連通部用凹部71Aがそれぞれ形成されている。
一方、第2の型70Bの密着面には、はんだ成形部用凹部76Bと、はんだ収容部用凹部78Bが形成されている。

0019

以上のようにして形成された第1の型70Aと第2の型70Bは、位置決め手段である突条75Aと凹穴75Bにより位置決めしながら各種凹部を有する面どうしを密着させることにより、治具70が組み立てられるのである。図3に示す第1の型70Aと第2の型70Bは、底縁70AB,70BBを一致させると共に、突条75Aを凹穴75Bに進入させるようにして組み立てられる。

0020

図4は、本実施形態における治具に金属片とはんだをセットし、第2の型を取り外した状態における正面図である。図5は、図4の治具を用いて本実施形態におけるはんだ付け装置によりはんだ付け処理した後、第2の型を取り外した状態を示す正面図である。図4および図5においては、はんだ部分が明確になるようにハッチングを施している。
一般に、配線等のはんだ付けにおいては、接合部分にはなるべくはんだを盛らないようにして接合を行う。しかしながら、本実施形態における金属片のはんだ付けにおいては、金属片の接合箇所に塊状にはんだを付着させて接合することになる。このように、通常のはんだ付け時に比べて大きな分量のはんだを供給(充てん)して接合する場合には、溶融したはんだ60が最後に固化した部分にはんだ引けが発生することが知られている。

0021

そこで本実施形態においては、最終製品90の一部となるはんだ接合部77にはんだ引けが生じないようにするため、一回のはんだ付け処理に用いるはんだ60の容量を、はんだ成形部76の容積よりも大容量にし、はんだ引け部分が最終製品90側に残らないようにしている。具体的には、はんだ成形部76の容積が0.236ccであるのに対して、一回のはんだ付け処理に用いるはんだ60の容積を0.465ccとしている。
また、はんだ接合部77と余分なはんだ60Bとを熱的に分離しやすくするために、連通用凹部71A,71Bにより形成される連通部71の断面積が小さくなるように形成している。本実施形態においては連通部71を円柱状に形成し、連通部71の径寸法Dと高さ寸法Hの比は、D:Hが1:1.5〜1:2程度となるようにしている(図4)。実際には連通部71の径寸法Dを2mm、高さ寸法Hを4mmとした。

0022

このように、はんだ収容部78に収容するはんだ60の容積をはんだ成形部76の容積に対して十分に大きくすることにより、溶融したはんだが固化する際に生じるはんだ引けは、はんだ接合部77からはみ出している余分なはんだ60Bの部分に生じることになる。一回のはんだ付けに必要とするはんだ60の容量を最小限にしつつも、余分なはんだ60Bの部分にはんだ引けを生じさせるためには、連通部71、はんだ成形部76、はんだ収容部78の容積および形状や、一回のはんだ付け処理に用いるはんだ60の容量を適宜調整することにより最適な数値条件を見出せばよい。

0023

以上のように形成された治具70を用いて金属片50,50をはんだ付けすることにより、図6に示すようにはんだ接合部77に余分なはんだ60Bが突出した形態の成形品91が得られる。このような成形品91から余分なはんだ60Bを切除することにより最終製品90が得られる。
このように、はんだ引けが発生しやすい余分なはんだ60Bは、最終製品90から取り除かれることになる。換言すれば最終製品90には、はんだ引けは生じていないことになり、最終製品90の歩留まり大幅に向上させることができる。

0024

次に、以上に説明したはんだ付け装置10を用いた金属片50のはんだ付け方法について説明する。図7は本実施形態にかかるはんだ付け装置を用いたはんだ付け方法の手順を示すフロー図である。
まず、治具70を第1の型70Aと第2の型70Bに型開き(ステップ1)し、第1の型70Aのワークセット部72A,74Aにはんだ付けをすべき金属片50,50を互いの先端部分を所定距離に離間させた状態で配設(ステップ2)し、第1の型70Aと第2の型70Bとにより金属片50,50をクランプした状態として治具70を組み立てる(ステップ3)。治具70の組み立てには位置決め手段75A,75Bを用い、図示しないネジ等により固定される。

0025

次に、加熱手段30を内蔵したベースプレート44の上に治具70を載置する(ステップ4)。次いではんだ収容部78にはんだ60を収容する(ステップ5)。
この後、CPUおよび制御プログラムからなる制御手段80により、電磁弁22を開くと共に減圧装置である真空ポンプ20により減圧チャンバ40内の気圧を所定の気圧(8,000Pa以下)となるまで減圧する(ステップ6)。減圧チャンバ40内の気圧が所定の気圧まで減圧された後、制御手段80が真空ポンプ20を停止させると共に電磁弁22を閉じる(ステップ7)。

0026

次いで制御手段80は加熱手段30を作動させて、ベースプレート44上の治具70の温度を少なくともはんだ溶融温度まで加熱する(ステップ8)。治具70の温度がはんだ溶融温度に到達すると、はんだ収容部78に収容されていたはんだ60が溶融し、はんだ成形部76に流下してはんだ接合部77にはんだ60Aが充てんされる(ステップ9)。はんだ収容部78にははんだ成形部76の容積の約2倍の容積を有するはんだ60が収容されていると共に、はんだ成形部76はほぼ真空状態になっているので、自重により溶融したはんだ60がはんだ成形部76に確実に充てんされる。

0027

はんだ成形部76にはんだ60Aが充てんされ、はんだ接合部77が形成された後、制御手段80が電磁弁22を開いて減圧チャンバ40内の真空破壊し(ステップ10)た後、減圧チャンバ40を開いて治具70を減圧チャンバ40から取り出し、大気中に載置して冷却する(ステップ11)。治具70の冷却には治具70を風通しよく載置することができる図示しない冷却台を用いると好適である。治具70が冷却した後、治具70を型開きして成形品91を治具70から取り出す(ステップ12)。治具70は均一な熱伝導性を有するカーボン製であるため、はんだ接合部77を均一に冷却することができ、はんだ接合部77におけるはんだ引けの発生を防止することができると共に、成形品91と治具70との離型性も良好である。

0028

先にも説明したように、治具70が冷却する際に、はんだ60Aが塊状になっているはんだ接合部77に引けが生じやすくなるが、はんだ接合部77の上部には、はんだ接合部77の容積と同程度の容積を有するはんだ60Bが存在していて、このはんだ60Bがはんだ接合部77のはんだ60Aを押圧すると共に、固化による収縮した体積分のはんだを補給する作用をなすため、はんだ接合部77が均一に冷却しなかった場合であっても、はんだ接合部77にはんだ引けが発生することはないのである。
成形品91に付随している余分なはんだ60Bを除去(ステップ13)することで最終製品90を得ることができる。
以上の手順を繰り返すことにより金属片50のはんだ付け処理を効率的に、しかも精度よく行うことができる。

0029

本実施形態におけるはんだ付け装置10はフラックスや還元ガスを使用していないので、フラックスや還元ガスの使用によるはんだ付け時における不都合点を解消することができる。また、減圧チャンバ40の内部空間において略真空状態まで減圧された空間内であるから、はんだ成形部分76にはんだ60が流れ込む際にボイドを巻き込んでしまうおそれを無くす事も可能になる。
従来の活性化雰囲気内で行われていたときの製品90の歩留まり率が約40%であったのに対して、本実施形態におけるはんだ付け装置10を用いてはんだ付けした製品90の歩留まり率をほぼ100%することが可能になった。

0030

以上に、本願発明にかかるはんだ付け装置およびこれを用いたはんだ付け方法について実施形態に基づいて詳細に説明してきたが、本願発明は、発明の要旨を変更しない範囲において各種の改変を行ったとしても、本発明の技術的範囲に属することはもちろんである。
例えば、本実施形態においては、加熱手段30はベースプレート44に内蔵されている形態について説明しているが、ベースプレート44と加熱手段30は別体にしてもよいのはもちろんである。この場合、ベースプレート44と加熱手段30とは接触状態非接触状態のいずれの状態であってもかまわない。

0031

また、本実施形態においては、治具70を合わせ型により構成されている形態について説明しているが、耐熱性樹脂や砂等の耐熱性粒状体により形成された一体型とすることももちろん可能である。
そして、本実施形態においては、はんだ成形部76の容積に対して約2倍の容積を有するはんだ60を一回のはんだ付け処理に用いた形態について説明しているが、はんだ引けの発生が問題とならない場合や、はんだ成形部76に充てんしたはんだ60Aにはんだ引けが生じないことが明らかである場合などにおいては、一回のはんだ付け処理に用いるはんだ60の容積ははんだ成形部76の容積に対して僅かに多い程度とすることもできる。

0032

さらに、本実施形態においては、減圧チャンバ40内の減圧を完了した後に、加熱手段30により治具70を加熱しているが、真空ポンプ20による減圧チャンバ40内の減圧完了までに要する時間を、加熱手段30の加熱により金属片50の表面が酸化し始める温度に到達するまでの時間より短時間にすることが可能であれば、減圧チャンバ40内の減圧処理と、加熱手段30による治具70の加熱処理を並行して行うことも可能である。
また、本実施形態においては、治具70をベースプレート44に載置した後にはんだ60をはんだ収容部78に収容しているが、はんだ収容部78へのはんだ60の収容は、治具70の組み立て時等、他のタイミングでおこなっても良いのはもちろんである。

0033

そして、本実施形態においては、加熱手段30を内蔵したベースプレート44の上に治具70を立設させた状態で加熱処理しているが、治具70とベースプレート44との接触面積を増やすために、治具70をベースプレート44に倒した状態等他の状態で治具70を加熱することももちろん可能である。ただし、いずれの加熱形態においてもはんだ成形部76へのはんだ60の充てんには重力を用いることができるよう、はんだ収容部78ははんだ成形部76の上側に形成するものとする。

0034

さらにまた、はんだ付け装置10に図示しない振動付与手段を配設し、溶融したはんだ60をはんだ成形部76に充てんする際において、重力に加え振動付与手段により振動を付与させながらはんだ60をはんだ成形部76に充てんさせれば、はんだ成形部76へのはんだ60Aの充てん時間を短縮することができるため好都合である。
また、本実施形態においては減圧チャンバ40内を真空状態となるまで減圧しているが、はんだ成形部76にボイドを混入させない程度に減圧されていれば良い。真空度が低い場合において使用する場合は、はんだ成形部76から治具70の外部に連通する空気抜き孔(図示せず)を設ければ、はんだ成形部76にボイドが混入してしまった場合であっても空気抜き孔を介してボイドがはんだ成形部76から排出されやすくなるため好都合である。

図面の簡単な説明

0035

本実施形態におけるはんだ付け装置の概略構成を示す正面図である。
治具の斜視図である。
治具を構成する第1の型と第2の型の密着面の状態を示す正面図である。
本実施形態における治具に金属片とはんだをセットし、第2の型を取り外した状態における正面図である。
図4の治具を用いて本実施形態におけるはんだ付け装置によりはんだ付け処理した後、第2の型を取り外した状態を示す正面図である。
金属片をはんだ付け処理した物品と最終製品を示す正面図である。
本実施形態にかかるはんだ付け装置を用いたはんだ付け方法の手順を示すフロー図である。

符号の説明

0036

10はんだ付け装置
20真空ポンプ
22電磁弁
24真空計
30 加熱手段
40減圧チャンバ
42箱型部
44ベースプレート
46シール部材
50金属片
60,60A,60Bはんだ
70治具
70A 第1の型
70B 第2の型
71A,71B 連通部用凹部
71 連通部
72A,74Aワークセット部
76A,76B はんだ成形部用凹部
77はんだ接合部
78A,78B はんだ収容部用凹部
78 はんだ収容部
80 制御手段
90最終製品
91 成形品

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