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技術 センタリング照明される顕微鏡

出願人 ライカインストルメンツ(シンガポール)プライベートリミテッド
発明者 アンドレアスヴァイラーハウチョンスーン
出願日 2008年6月27日 (12年5ヶ月経過) 出願番号 2008-168552
公開日 2009年1月15日 (11年11ヶ月経過) 公開番号 2009-009133
状態 特許登録済
技術分野 顕微鏡、コンデンサー
主要キーワード 概略的図 偏向エレメント 垂直光軸 レンズ構成体 スライド領域 平面ミラー面 構成群 ハロゲン照明
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

技術的に簡単に照明センタリングを、顕微鏡主対物レンズ焦点距離変化の際に実現することである。

解決手段

本発明は、主対物レンズ(20)の光軸(23)方向に焦点距離の変化のためにスライド可能なレンズ構成群(22)を備える主対物レンズ(20)と、対象物面(100)に向けられ、前記主対物レンズ(20)の外を延在する照明ビーム路を形成するための照明偏向エレメント(43)を備える照明ユニット(40)とを有する顕微鏡(10)に関する。ここでは、照明をセンタリングするために前記照明偏向エレメント(43)の位置が前記主対物レンズ(20)の焦点距離変化に依存して調整可能であり、前記照明偏向エレメント(43)は前記主対物レンズ(20)の光軸(23)に対して平行に可動に配置されており、主対物レンズ(20)のスライド可能なレンズ構成群(22)と結合されている。

概要

背景

この種の顕微鏡は、DE19523712C2(特許文献1)およびDE19537868B4(特許文献2)から公知である。最初に言及したDE19523712C2(特許文献1)には立体顕微鏡が開示されており、この立体顕微鏡は焦点距離可変主対物レンズと、後置接続されたズームシステムと、双眼鏡筒と、主対物レンズに隣接して配置された照明ユニットとを備える。主対物レンズは、固定レンズおよび主対物レンズの焦点距離およびバックフォーカスを変更するための可動レンズからなる。主対物レンズの固定ネガティブレンズ対象物面に向かって配置されおり、可動ポジティブレンズが(対象物面から見て)その後方に配置されている。可動レンズが対象物面から離れる方向に運動すると、主対物レンズの焦点距離は小さくなる。ここで垂直にスライドする対象物面を最適に照明するために、この刊行物では、照明をセンタリングするために照明偏向エレメントの位置を主対物レンズの焦点距離変化に依存して調整することが提案される。このことは照明偏向エレメントとして使用されるプリズムレンズが、照明ビーム路が対象物面の変化に追従するように旋回されることによって行われる。このためにプレムレンズは、一つの平面に対して直角の軸を中心に回転可能に支承されている。この平面とは、主対物レンズの垂直光軸と、プリズムレンズに対して実質的に水平に傾斜して入射する照明ビーム路により形成される平面である。これによって、対象物反対側にある主対物レンズの可動レンズのすべての位置に対して、照明光が主対物レンズのそれぞれの焦点フォーカシングされることが保証される。

前記のDE19537868B4(特許文献2)には、結像バックフォーカスが可変である対物レンズを備える立体顕微鏡用の照明装置が開示されており、ここで照明バックフォーカスは観察光学系とは別個光学系を介して変化することができる。前記のバックフォーカスを結合するための手段が開示されており、この手段は、照明バックフォーカスと結像バックフォーカスとが一致するように作用する。さらにそこには結合手段が設けられており、この結合手段により、照明装置の偏向エレメントの角度位置がそれぞれの結像バックフォーカスおよび照明バックフォーカスに依存して変化され、これにより注目視野が常にセンタリング照明されることが保証される。

照明センタリングを行う基本的に別の手段は、照明を顕微鏡の主対物レンズによって案内することである。この解決手段は、本出願人の手術用顕微鏡モデルM520とM525に使用されている。ここでは照明偏向エレメントが照明ビーム路を、焦点距離可変の主対物レンズを通過するように配向し、これにより照明は常に焦点にセンタリングされる。

ここまで述べた顕微鏡は垂直ズームステムを使用する。すなわちズームシステムの長手軸は主対物レンズの光軸に対して平行である。付加的に照明が主対物レンズの上方でこの主対物レンズに供給されるなら、垂直方向に大きな必要スペースが発生し、この必要スペースため顕微鏡は垂直方向で比較的構造が高くなる。このことはさらに人間工学的理由からも欠点である。なぜなら接眼レンズから主対物レンズまでの距離が拡大されるからである。

後者の問題を解決するためにEP1424582B1(特許文献3)では、「横置き式」ズームシステム、すなわちその長手軸が水平に配置されたズームシステムの実現された立体顕微鏡構造が提案される。そのために主対物レンズとズームシステムとの間には偏向エレメントが配置されている。この偏向エレメントは観察ビーム路を実質的に垂直方向から実質的に水平方向に偏向し、第1の水平面に配置されたズームシステムに導く。別の偏向エレメントによって、ズームシステムから出射した観察ビーム路は第2の水平面に偏向される。この第2の偏光面は第1の水平面に実質的に平行に延在しており、光学的付加コンポーネント内に配置されている。このような「横置き式」ズームシステムを備える立体顕微鏡の構造および機能の詳細に関しては、前記の欧州特許明細書(特許文献3)を参照されたい。

DE19523712C2
DE19537868B4
EP1424582B1

概要

技術的に簡単に照明のセンタリングを、顕微鏡の主対物レンズの焦点距離変化の際に実現することである。本発明は、主対物レンズ(20)の光軸(23)方向に焦点距離の変化のためにスライド可能なレンズ構成群(22)を備える主対物レンズ(20)と、対象物面(100)に向けられ、前記主対物レンズ(20)の外を延在する照明ビーム路を形成するための照明偏向エレメント(43)を備える照明ユニット(40)とを有する顕微鏡(10)に関する。ここでは、照明をセンタリングするために前記照明偏向エレメント(43)の位置が前記主対物レンズ(20)の焦点距離変化に依存して調整可能であり、前記照明偏向エレメント(43)は前記主対物レンズ(20)の光軸(23)に対して平行に可動に配置されており、主対物レンズ(20)のスライド可能なレンズ構成群(22)と結合されている。

目的

本発明の課題は、技術的に簡単に照明のセンタリングを、顕微鏡の主対物レンズの焦点距離変化の際に実現することである。
なお、「横置き式」ズームシステムが使用される顕微鏡構造において、照明センタリングを行うのに特に適するようにすることが望まれる。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

主対物レンズ(20)の光軸(23)方向に焦点距離の変化のためにスライド可能なレンズ構成群(22)を備える主対物レンズ(20)と、対象物面(100)に向けられ、前記主対物レンズ(20)の外を延在する照明ビーム路を形成するための照明偏向エレメント(43)を備える照明ユニット(40)とを有し、照明センタリングするために前記照明偏向エレメント(43)の位置が前記主対物レンズ(20)の焦点距離変化に依存して調整可能である顕微鏡(10)において、前記照明偏向エレメント(43)は前記主対物レンズ(20)の光軸(23)に対して平行に可動に配置されており、主対物レンズ(20)のスライド可能なレンズ構成群(22)と結合されていること、を特徴とする顕微鏡。

請求項2

請求項1記載の顕微鏡において、照明ユニット(40)の少なくとも一部(42)は、該照明ユニット(40)により形成された照明ビーム路が、前記照明偏向エレメント(43)の運動追従するように構成されている、ことを特徴とする顕微鏡。

請求項3

請求項2記載の顕微鏡において、照明ユニット(40)の前記少なくとも一部は、前記照明偏向エレメント(43)の運動方向に平行に可動に構成されている、ことを特徴とする顕微鏡。

請求項4

請求項2記載の顕微鏡において、前記照明ユニット(40)の少なくとも一部(42)は、一つの軸(47)を中心に傾斜可能に支承されており、当該軸は、主対物レンズ(20)の光軸(23)と照明ビーム路により形成される面に対して実質的に直角の軸である、ことを特徴とする顕微鏡。

請求項5

請求項1から4までのいずれか一項記載の顕微鏡において、前記照明偏向エレメント(43)は、前記主対物レンズ(20)のスライド可能なレンズ構成群(22)と固定的に接続されている、ことを特徴とする顕微鏡。

請求項6

請求項2から5までのいずれか一項記載の顕微鏡において、前記照明偏向エレメント(43)の運動と、前記照明ユニット(40)により形成された照明ビーム路との結合を制御するための制御電子回路(90)が設けられている、ことを特徴とする顕微鏡。

請求項7

請求項1から6までのいずれか一項記載の顕微鏡において、前記照明ユニット(40)は、照明野直径を調整するための絞り(44)を有し、前記絞り(44)の開口直径は、前記主対物レンズ(20)のスライド可能なレンズ構成群(22)の運動に依存して可変である、ことを特徴とする顕微鏡。

請求項8

請求項7記載の顕微鏡において、前記絞り(44)の開口直径を、前記主対物レンズ(20)のスライド可能なレンズ構成群(22)の運動に依存して制御するための制御電子回路(90)が設けられている、ことを特徴とする顕微鏡。

請求項9

請求項1から8までのいずれか一項記載の顕微鏡において、前記照明ユニット(40)は、照明ビーム路の軸に沿ってスライド可能なレンズ(46)を、照明バックフォーカスの変化のために有し、前記スライド可能なレンズ(46)の位置は、前記主対物レンズ(20)のスライド可能なレンズ構成群(22)の運動に依存して可変である、ことを特徴とする顕微鏡。

請求項10

請求項9記載の顕微鏡において、前記スライド可能なレンズ(46)の位置を、前記主対物レンズ(20)のスライド可能なレンズ構成群(22)の運動に依存して制御するための制御電子回路(90)が設けられている、ことを特徴とする顕微鏡。

請求項11

請求項1から10までのいずれか一項記載の顕微鏡において、前記照明偏向エレメント(43)は平坦ミラー面を有する、ことを特徴とする顕微鏡。

請求項12

請求項1から10までのいずれか一項記載の顕微鏡において、前記照明偏向エレメント(43)は球面ミラー面を有する、ことを特徴とする顕微鏡。

請求項13

請求項1から12までのいずれか一項記載の顕微鏡において、顕微鏡(10)は、対象物面(100)から見て前記主対物レンズ(20)に後置接続されたズームシステム(30)を有する、ことを特徴とする顕微鏡。

請求項14

請求項13記載の顕微鏡において、前記ズームシステム(30)と主対物レンズ(20)との間には偏向エレメント(50)が配置されており、該偏向エレメントは、主対物レンズ(20)から到来する観察ビーム路を、該ズームシステム(30)の長手軸がある第1の水平面(I)に偏向する、ことを特徴とする顕微鏡。

請求項15

請求項1から14までのいずれか一項記載の顕微鏡において、顕微鏡は、鏡筒(60)および接眼レンズ(70)を有し、当該鏡筒および接眼レンズはズームシステム(30)に後置接続されている、ことを特徴とする顕微鏡。

請求項16

請求項14または15記載の顕微鏡において、少なくとも1つの鏡筒(60)はその長手軸と共に、前記第1の水平面(I)に対して実質的に平行に延在する第2の水平面(II)に配置されている、ことを特徴とする顕微鏡。

請求項17

請求項1から16までのいずれか一項記載の顕微鏡において、顕微鏡(10)は立体顕微鏡として構成されている、ことを特徴とする顕微鏡。

技術分野

0001

本発明は、照明装置を有する顕微鏡に関し、主対物レンズ光軸方向に焦点距離の変化のためにスライド可能なレンズ構成群を備える主対物レンズと、対象物面に向けられ、主対物レンズの外を延在する照明ビーム路を形成するための照明偏向エレメントを備える照明ユニットとを有する顕微鏡に関するものであり、さらに照明センタリングするために照明偏向エレメントの位置が主対物レンズの焦点距離変化に依存して調整可能であるものに関する。

背景技術

0002

この種の顕微鏡は、DE19523712C2(特許文献1)およびDE19537868B4(特許文献2)から公知である。最初に言及したDE19523712C2(特許文献1)には立体顕微鏡が開示されており、この立体顕微鏡は焦点距離が可変の主対物レンズと、後置接続されたズームシステムと、双眼鏡筒と、主対物レンズに隣接して配置された照明ユニットとを備える。主対物レンズは、固定レンズおよび主対物レンズの焦点距離およびバックフォーカスを変更するための可動レンズからなる。主対物レンズの固定ネガティブレンズは対象物面に向かって配置されおり、可動ポジティブレンズが(対象物面から見て)その後方に配置されている。可動レンズが対象物面から離れる方向に運動すると、主対物レンズの焦点距離は小さくなる。ここで垂直にスライドする対象物面を最適に照明するために、この刊行物では、照明をセンタリングするために照明偏向エレメントの位置を主対物レンズの焦点距離変化に依存して調整することが提案される。このことは照明偏向エレメントとして使用されるプリズムレンズが、照明ビーム路が対象物面の変化に追従するように旋回されることによって行われる。このためにプレムレンズは、一つの平面に対して直角の軸を中心に回転可能に支承されている。この平面とは、主対物レンズの垂直光軸と、プリズムレンズに対して実質的に水平に傾斜して入射する照明ビーム路により形成される平面である。これによって、対象物反対側にある主対物レンズの可動レンズのすべての位置に対して、照明光が主対物レンズのそれぞれの焦点フォーカシングされることが保証される。

0003

前記のDE19537868B4(特許文献2)には、結像バックフォーカスが可変である対物レンズを備える立体顕微鏡用の照明装置が開示されており、ここで照明バックフォーカスは観察光学系とは別個光学系を介して変化することができる。前記のバックフォーカスを結合するための手段が開示されており、この手段は、照明バックフォーカスと結像バックフォーカスとが一致するように作用する。さらにそこには結合手段が設けられており、この結合手段により、照明装置の偏向エレメントの角度位置がそれぞれの結像バックフォーカスおよび照明バックフォーカスに依存して変化され、これにより注目視野が常にセンタリング照明されることが保証される。

0004

照明センタリングを行う基本的に別の手段は、照明を顕微鏡の主対物レンズによって案内することである。この解決手段は、本出願人の手術用顕微鏡モデルM520とM525に使用されている。ここでは照明偏向エレメントが照明ビーム路を、焦点距離可変の主対物レンズを通過するように配向し、これにより照明は常に焦点にセンタリングされる。

0005

ここまで述べた顕微鏡は垂直ズームステムを使用する。すなわちズームシステムの長手軸は主対物レンズの光軸に対して平行である。付加的に照明が主対物レンズの上方でこの主対物レンズに供給されるなら、垂直方向に大きな必要スペースが発生し、この必要スペースため顕微鏡は垂直方向で比較的構造が高くなる。このことはさらに人間工学的理由からも欠点である。なぜなら接眼レンズから主対物レンズまでの距離が拡大されるからである。

0006

後者の問題を解決するためにEP1424582B1(特許文献3)では、「横置き式」ズームシステム、すなわちその長手軸が水平に配置されたズームシステムの実現された立体顕微鏡構造が提案される。そのために主対物レンズとズームシステムとの間には偏向エレメントが配置されている。この偏向エレメントは観察ビーム路を実質的に垂直方向から実質的に水平方向に偏向し、第1の水平面に配置されたズームシステムに導く。別の偏向エレメントによって、ズームシステムから出射した観察ビーム路は第2の水平面に偏向される。この第2の偏光面は第1の水平面に実質的に平行に延在しており、光学的付加コンポーネント内に配置されている。このような「横置き式」ズームシステムを備える立体顕微鏡の構造および機能の詳細に関しては、前記の欧州特許明細書(特許文献3)を参照されたい。

0007

DE19523712C2
DE19537868B4
EP1424582B1

発明が解決しようとする課題

0008

特許文献1で提案されたように、照明偏向エレメントの回転運動を、主対物レンズの対象物反対側のレンズの線形(垂直)運動と結合することは、照明偏向エレメントの回転運動がレンズの運動に対して非常にセンシティブであることを必要とし、この刊行物で構造的に複雑に構成された機械的結合に高い要求を課す。ここで障害は、直接的にユーザに対して可視となって作用する(特に倍率が高い場合)。さらに偏向エレメントの面積は十分に大きくなければならず、このことは、照明偏向エレメントが傾斜した場合に照明光束全体をカバーするのには不利に作用することが判明した。照明偏向エレメントとしてミラーまたは前記のプリズムレンズを使用することができる。ミラーを使用する場合、ミラー面の増大は、ミラー面の所要の厚さが大きくなるという付加的欠点と結び付いている。全体として必要スペースが増大し、運動すべきウエートの高さが高くなるという欠点がある。
なお特許文献2においては、照明をセンタリングするために、ここでも照明偏向エレメントの回転運動と共に動作されるから、やはりここでも特許文献1と同様の欠点が生じる。

0009

照明ユニットは特許文献3の立体顕微鏡では実質的に主対物レンズに隣接しており、ズームシステムの下方に配置されている。ここで照明ビーム路は主対物レンズの外で案内される。照明センタリングの代わりに十分に大きな照明野によって、視野が主対物レンズの焦点距離変化の際に常に照明されるようにすることもできる。この種の大規模に構成された照明野は相応に大きな照明アパーチャの構成、すなわち照明ユニットを必要とし、このこともまた顕微鏡の人間工学に不利に作用する。ここでの別の欠点は、照明の均質性(照明野での強度)が多焦点のすべての位置(可変焦点対物レンズ)に対して同じではないことである。使用可能な照明野の別の部分が単に使用されるだけである。

0010

本発明の課題は、技術的に簡単に照明のセンタリングを、顕微鏡の主対物レンズの焦点距離変化の際に実現することである。
なお、「横置き式」ズームシステムが使用される顕微鏡構造において、照明センタリングを行うのに特に適するようにすることが望まれる。

課題を解決するための手段

0011

この課題は本発明の一視点により、請求項1に記載の顕微鏡によって解決される。即ち、本発明の第一の視点において、主対物レンズの光軸方向に焦点距離の変化のためにスライド可能なレンズ構成群を備える主対物レンズと、対象物面に向けられ、前記主対物レンズの外を延在する照明ビーム路を形成するための照明偏向エレメントを備える照明ユニットとを有し、照明をセンタリングするために前記照明偏向エレメントの位置が前記主対物レンズの焦点距離変化に依存して調整可能である顕微鏡において、前記照明偏向エレメントは前記主対物レンズの光軸に対して平行に可動に配置されており、主対物レンズのスライド可能なレンズ構成群と結合されていることを特徴とする。(基本形態1)

0012

(発明の効果)
本発明により、技術的に簡単に照明のセンタリングを、顕微鏡の主対物レンズの焦点距離変化の際に実現することができる。

0013

なお特許請求の範囲に付記した図面参照符号は専ら本発明の理解を助けるためのものであり、図示の態様に発明を限定することを意図するものではない。
さらなる構成は従属請求項および以下の説明から明らかとなる。以下に従属請求項の展開形態を示す。
照明ユニットの少なくとも一部は、該照明ユニットにより形成された照明ビーム路が、前記照明偏向エレメントの運動に追従するように構成されていることが好ましい。(形態2)
照明ユニットの前記少なくとも一部は、前記照明偏向エレメントの運動方向に平行に可動に構成されていることが好ましい。(形態3)
前記照明ユニットの少なくとも一部は、一つの軸を中心に傾斜可能に支承されており、当該軸は、主対物レンズの光軸と照明ビーム路により形成される面に対して実質的に直角の軸であることが好ましい。(形態4)
前記照明偏向エレメントは、前記主対物レンズのスライド可能なレンズ構成群と固定的に接続されていることが好ましい。(形態5)
前記照明偏向エレメントの運動と、前記照明ユニットにより形成された照明ビーム路との結合を制御するための制御電子回路が設けられていることが好ましい。(形態6)
前記照明ユニットは、照明野直径を調整するための絞りを有し、前記絞りの開口直径は、前記主対物レンズのスライド可能なレンズ構成群の運動に依存して可変であることが好ましい。(形態7)
前記絞りの開口直径を、前記主対物レンズのスライド可能なレンズ構成群の運動に依存して制御するための制御電子回路が設けられていることが好ましい。(形態8)
前記照明ユニットは、照明ビーム路の軸に沿ってスライド可能なレンズを、照明バックフォーカスの変化のために有し、前記スライド可能なレンズの位置は、前記主対物レンズのスライド可能なレンズ構成群の運動に依存して可変であることが好ましい。(形態9)
前記スライド可能なレンズの位置を、前記主対物レンズのスライド可能なレンズ構成群の運動に依存して制御するための制御電子回路が設けられていることが好ましい。(形態10)
前記照明偏向エレメントは平坦なミラー面を有することが好ましい。(形態11)
前記照明偏向エレメントは球面ミラー面を有することが好ましい。(形態12)
顕微鏡は、対象物面から見て前記主対物レンズに後置接続されたズームシステムを有することが好ましい。(形態13)
前記ズームシステムと主対物レンズとの間には偏向エレメントが配置されており、該偏向エレメントは、主対物レンズから到来する観察ビーム路を、該ズームシステムの長手軸がある第1の水平面に偏向することが好ましい。(形態14)
顕微鏡は、鏡筒および接眼レンズを有し、当該鏡筒および接眼レンズはズームシステムに後置接続されていることが好ましい。(形態15)
少なくとも1つの鏡筒はその長手軸と共に、前記第1の水平面に対して実質的に平行に延在する第2の水平面に配置されていることが好ましい。(形態16)
顕微鏡は立体顕微鏡、とりわけ手術用顕微鏡として構成されていることが好ましい。(形態17)

発明を実施するための最良の形態

0014

本発明の顕微鏡は、焦点距離が可変の主対物レンズを有し、このために主対物レンズの光軸方向にスライド可能なレンズ構成群が設けられている。多焦点または可変焦点対物レンズ(Varioobjektiv)という概念は本出願では、「焦点距離が可変の主対物レンズ」に該当するものとする。一般性の制限なしで、以下、この主対物レンズは対象物反対側の固定部分と対象物に向いた側のスライド可能部分とからなり、各部分は1つのレンズ構成群を含むものとして議論をする。1つのレンズ構成群は個々のレンズまたはレンズの組合わせを有することができる。可変焦点対物レンズは、下方の対象物側の部分が固定であり、上方の対象物と反対側の部分が可動に構成されていることもできる。このような可変焦点対物レンズを使用することによって、所定の領域内で種々異なる対象物面に焦点合わせすることができる。

0015

本発明の顕微鏡はさらに、照明偏向手段を備える照明ユニットを有する。この照明偏向手段は、対象物面に向けられ、主対物レンズの外を延在する照明ビーム路を形成する。
ここでは一般性の制限なしで、照明ユニットにより形成された照明ビーム路が1つの方向で照明偏向エレメントに入射し、この照明偏向エレメントは主対物レンズの光軸に対して実質的に直角(または傾斜して)であるものとして議論する。照明偏向エレメントはこの照明ビーム路を、対象物面に向かって主対物レンズの焦点に偏向する。主対物レンズの光軸はこの場合、対象物面に対して垂直である。

0016

本発明によれば、照明偏向エレメントは主対物レンズの光軸に対して平行に可動に配置されており、主対物レンズのスライド可能なレンズ構成群と結合(gekoppelt)されている。これにより、可変焦点対物レンズの可動レンズ構成群の線形(垂直)運動が、照明偏向エレメントの前記線形運動に平行の線形(垂直)運動と結合される。このような結合は、照明偏向エレメントの回転運動または傾斜運動を、可変焦点対物レンズのレンズ構成群の線形運動と公知のように結合する場合よりも技術的に容易に実現される。

0017

基本的に、主対物レンズの焦点距離を変化するための2つの異なる手段は互いに区別されるものであり、以下これら2つの手段について詳細に説明する。もちろん可変焦点対物レンズまたは多焦点対物レンズには多数の異なる構造が公知であり、当業者であれば簡単に本発明を、ズームレンズの具体的な既存の構造に転用することができる。このことを、前記2つの基本的手段に基づいて説明する。

0018

可変焦点対物レンズ(多焦点対物レンズ)は、符合の異なる焦点距離を備える2つのレンズ構成群から構成することができ、2つのレンズ構成群は相互にスライド可能に支承されている。この構造において2つのレンズ構成群の相互間隔を大きくすることは、主対物レンズの作動距離ワーキングディスタンス)、焦点距離、およびバックフォーカスが減少することにつながる。

0019

第2の手段として、正の符号の焦点距離を備える2つのレンズ構成群を可変焦点対物レンズ(多焦点対物レンズ)に使用することができ、これら2つレンズ構成群は相互にスライド可能に支承される。この場合、2つのレンズ構成群の間隔を大きくすることは、主対物レンズの作動距離(ワーキングディスタンス)、焦点距離、およびバックフォーカスが増大することにつながる。

0020

ここで前記2つの線形運動の結合は、レンズ構成群の線形運動による焦点距離変化の機能作用に応じて、同方向または逆方向とすることができる。結合は1:1の比(伝達比ないし変速比)で行うことができるが、別の比で行うこともできる。例えば作動距離(ワーキングディスタンス)が減少し、これと結び付いて視野が狭くなる場合、例えば手術野の比較的大きな領域を照明するために、視野に関連して比較的に大きな照明野が所望されるであろう。付加的パラメータとしてさらに、照明システムにおける絞りおよび/またはレンズ系を光学的に有効に変化させ、これにより所望の照明センタリングを達成することができる。これについては後でさらに詳細に説明する。有利な構成では例えば、照明偏向エレメントを主対物レンズのスライド可能なレンズ構成群と固定的に結合することも可能である。このようにして照明センタリングは直接的に(強制的に)焦点距離変化と連動される。

0021

もちろん、照明ユニットにより形成される照明ビーム路は、主対物レンズの可動レンズ構成群の全体スライド領域にわたって、このレンズ構成群と結合された、ないしは固定的に接続された照明偏向エレメントに入射すべきことに注意すべきである。このためにまず基本的に考えられる手段として、照明偏向エレメントに入射する照明ビーム路の直径を十分に大きく構成し、照明偏向エレメントの運動領域全体にわたって十分な光がこの照明偏向エレメントに入射するようにすることがある。

0022

別の可能性(手段)は、照明ユニットの少なくとも一部を、照明ユニットにより形成される照明ビーム路が照明偏向エレメントの運動に追従するように構成することである。このことは例えば機械的結合により、または電気的に制御可能な偏向エレメントを介して照明ユニットで行うことができる。しかし機械的解決手段も可能であり、この機械的解決手段では照明ユニットの少なくとも一部が照明偏向エレメントの運動方向に対して平行に運動するよう構成される。言い替えると、照明ユニットの少なくとも一部が照明偏向エレメントに対して平行に(垂直方向に)運動し、この照明偏向エレメントがさらにスライド可能なレンズ構成群と結合ないしは固定的に接続されているのである。

0023

さらに別の特に有利な構成では、照明ユニットの少なくとも一部が、一つの軸を中心に傾斜可能に支承されており、この軸は主対物レンズの光軸と照明ビーム路の軸とにより形成される面に対して実質的に直角な軸(直交軸)である。照明ユニットまたは照明ユニットの少なくとも適切な部分の傾斜により、照明ビーム路はこのようにして照明偏向ミラーの位置のそれぞれの方向に追従または連動することができる。

0024

制御電子回路を設け、この制御電子回路が照明偏向エレメントの運動と、照明ユニットにより形成される照明ビーム路との結合を制御すると有利である。とりわけ制御電子回路は、照明ユニットの少なくとも一部の所要の運動を、前記実施形態にしたがい、主対物レンズのスライド可能なレンズ構成群の運動に対応(依存)して制御する。

0025

この顕微鏡で使用するのに適した照明ユニット自体は公知である。照明ユニットには光を、光導体を介して供給することができる。同様に例えばハロゲンランプキセノンランプ、またはLEDランプを使用することができる。一般性の制限なしで(後述の態様に限定されることなく)、供給される光が集光器により収束され、絞りおよび後置接続されたレンズ系を介して対象物面にフォーカシングされる構造から出発する。ここでレンズ系は固定レンズと可動レンズにより形成することができ、可動レンズは軸方向に固定レンズに対して相対的に運動される。このことにより照明バックフォーカスを変化することができる。

0026

少なくとも一部が一つの軸を中心に傾斜可能に支承された照明ユニットである上記実施形態に関連して、前記の構造では同じことが有意義である。すなわち照明ユニット全体を傾斜可能に構成するのではなく、実質的に前記の絞りと前記のレンズ系により形成される、照明ユニットの一部だけを傾斜可能に構成するのである。この部分は、集光器と光源から簡単に分離することができる。

0027

すでに述べた絞りが、照明野直径を調節するために照明ユニットに存在する場合、絞りの開口直径を主対物レンズのスライド可能なレンズ構成群の運動に依存して変化すると有利である。これによって照明野直径、すなわち対象物面で照明される部分を直接調整することができる。例えば作動距離(ワーキングディスタンス)が大きくなると共に視野も増大するならば、絞り開口部(口径)を相応に拡大することによって照明野の大きさを増大された視野に適合することができる。相応にして作動距離(ワーキングディスタンス)の減少の際に絞り開口部を縮小することができ、特別の適用事例以外では、比較的大きな照明野が所望される。

0028

ここでも、制御電子回路によって絞りの開口直径を、主対物レンズのスライド可能なレンズ構成群の運動に対応(依存)して制御するのが有利である。この制御電子回路は、照明偏向エレメントの運動を、照明ユニットにより形成される照明ビーム路と結合するのを制御する既述の制御電子回路と共働する、またはこれに組み込まれた制御電子回路とすることができる。

0029

すでに述べたレンズ構成群が照明ユニットに存在し、この照明ユニットが固定レンズに対して軸方向にスライド可能な可動レンズを備えている場合、該スライド可能なレンズの位置を主対物レンズのスライド可能なレンズ構成群の運動に依存して変化すると有利である。このことによって本発明の照明センタリングに加えて、照明バックフォーカスを主対物レンズの結像バックフォーカスに適合することができる。さらに前記過程を制御するための制御電子回路が有利であり、この制御電子回路もすでに述べた制御電子回路と組み合わせて、またはこれらに統合して構成することができる。

0030

本発明の顕微鏡の照明ユニットの照明偏向エレメントは、平面ミラー面または球面ミラー面を備える照明偏向エレメントとすることができる。球面ミラー面は、照明ユニットにある既存のレンズ構成群に加えて、有利に利用することのできる焦点合わせ作用を有することができる。

0031

構造的、光学的、および人間工学的理由から、本発明を、「横置き式」ズームシステムを備える顕微鏡(冒頭に述べた実施形態を参照)に使用するのが特に適切である。このために主対物レンズには、対象物面から見てズームシステムが後置接続され、ズームシステムと主対物レンズとの間には偏向エレメントが配置される。この偏向エレメントは主対物レンズから到来する観察ビーム路を、ズームシステムの長手軸がある第1の水平面へ偏向する。ズームシステムの下方には、すなわちズームシステムの対象物側には、顕微鏡の照明ユニットを軸平行に配置することができる。このことにより垂直方向で比較的低い構造が得られる。通常、顕微鏡は1つの鏡筒と少なくとも1つの接眼レンズを有し、立体顕微鏡の場合は1つの双眼鏡筒を有する。接眼レンズはズームシステムに後置接続されている。しかしここで、倍率変換器チェンジャ)(ズームシステム)と鏡筒との間に記録用の出力部(光学的および機械的)を設け、この出力部に例えばカメラを接続することができることも述べておく。光学的偏向エレメントを介して、観察ビーム路は前記第1の水平面からこれに対して平行に延在する第2の水平面に達する。この第2の水平面には光学的付加コンポーネントおよび/または鏡筒を配置することができる。観察ビーム路のこの畳み込みにより、低い顕微鏡構造が保証され、加えて多種多様出力結合手段が、例えば手術用顕微鏡において助手観察のために達成される。

0032

本発明およびその利点を以下、添付図面に示された実施例に基づいて詳細に説明する。

0033

図1は、ここでは手術用立体顕微鏡として構成された顕微鏡10の基本構造の一例を概略的に示し、分かりやすくするために、2つの観察ビーム路ではなく観察軸だけが示されている。このような手術用顕微鏡はしばしば、助手観察のために付加的観察ビーム路のペアを有している。このような顕微鏡自体は公知であり、したがってここでは詳細に説明しない。この関連ですでに述べたEP1424582B1(特許文献3)に記載された立体顕微鏡を参照されたい。そこでも「横置き式」ズームシステム30が実現されている。

0034

手術用顕微鏡10は主対物レンズ20を有し、この主対物レンズは多焦点レンズ(または可変焦点対物レンズ)として構成されている。すなわち焦点距離が可変の対物レンズである。主対物レンズ20は光軸23を規定し、この光軸は対象物面100に垂直(鉛直)に起立している。主対物レンズ20の焦点距離を変化することによって、それぞれの対象物面100にフォーカシングすることができる。観察ビーム路は図示の光軸23に対して平行に延在し、例えば図平面内または光軸23を含みかつ図平面に対して垂直の面にある。観察ビーム路を偏向するために、第1の偏向エレメント50がビーム路に配置されている。この偏向エレメント50は観察ビーム路を実質的に垂直の方向から実質的に水平の方向へ、「横置き式」ズームシステム30に向けて偏向する。ズームシステム30はその長手軸が第1の水平面Iに配置されている。対象画像の連続的拡大に用いるズームシステム30の代わりに、段階的に動作する倍率変換器(チェンジャ)を設けることもできる。別の偏向エレメント51と52によって、観察ビーム路は第2の水平面IIに偏向される。ここには鏡筒60が配置されており、鏡筒は観察ビーム路を接眼レンズ70に向ける。この接眼レンズを通して観察者110は顕微鏡画像を観察することができる。主対物レンズ、ズームシステム、鏡筒および接眼レンズのような前記顕微鏡コンポーネントの基本構造は当業者に周知である。図1に示したビーム経路には、光学的付加コンポーネント、例えばフィルタ画像反転器、光路長延長するためのコンポーネント、助手用共観察のための光学的ビームスプリッタ等を配置することができる。最後にズームシステム30と鏡筒60との間に、記録(カメラ、ビデオ等)用の出力部(光学的/機械的)を設けることができる。

0035

対象物照明のために照明ユニット40が用いられる。この照明ユニットはその長手軸が、ズームシステム30の下方で実質的に水平になるよう、人間工学的に有利に配置することができる。ここには光導体80を介したファイバ照明が示されている。しかし同様に例えば直接的なハロゲン照明キセノン照明、またはLED照明とすることもできる。照明ユニット40により形成された照明ビーム路がその照明軸に基づいて図示されている。この照明ビーム路は照明偏向ミラー43によって対象物面方向100に偏向される。図1から分かるように、照明ビーム路は顕微鏡10の主対物レンズ20の外部で案内される。したがって、対象物面100の垂直方向でのスライドを引き起こす主対物レンズ20の焦点距離変化の際に、最適の照明のために照明ビーム路を追従しなければならない。本発明による照明のこの追従の形式を、図2に基づいて詳細に説明する。

0036

図2は、図1の顕微鏡10の一部を概略的に一例として示し、この部分は主対物レンズ20と照明ユニット40の概略的図示に制限されている。

0037

主対物レンズ20は実質的に2つの部分からなり、これらの部分は主対物レンズ20の焦点距離を変化するために光軸23に沿って相対的相互にスライド可能である。一般性の制限なしで(例示として)以下では、上方に固定のレンズ構成群21が、下方にスライド可能なレンズ構成群22が設けられているものとする。ズームレンズを実現するための別の手段も当業者には公知であり、例えば下方の部材が固定で、上方の部材が可動である反対の構造も可能である。

0038

照明ユニット40は、この特別の実施例では、すでに説明した光導体80と集光器41を有し、集光器は光導体80から到来する光を集光し、レンズ構成体45,46を介して対象物面100に結像する。絞り、例えば開口直径が調整可能なアイリス絞り44が、照明野直径、すなわち対象物面100にある照明される部分を直接制御するために用いられる。照明ユニット40は、照明バックフォーカスを変化するために照明光学系を有する。この照明光学系はここでは2つのレンズ45と46に基づいて示されており、レンズ45は固定であり、レンズ46は軸方向にスライド可能に構成されている。このような照明光学系により、照明バックフォーカスを主対物レンズ20の各観察バックフォーカスに適合することができる。照明ユニット40は、ケーラー照明または他の照明光学系を実現することができる。ここに説明する構造は純粋な例として見なすべきである。本発明は、他の構造の照明ユニットおよび他の照明光学系によっても同様に実現される。

0039

照明ユニット40は照明偏向エレメント43を有し、この照明偏向エレメント43は本発明により、主対物レンズ20の光軸23に対して平行に可動に配置されており、主対物レンズ20のスライド可能なレンズ構成群22と結合されている。図2には全体で、スライド可能なレンズ構成群22の3つの異なる位置が図示されている。これらの位置を以下、「上方」、「中央」、および「下方」と称する。スライド可能なレンズ構成群22が下方から上方へ運動することにより、主対物レンズ20の焦点距離が変化する。相応にして照明フォーカスは主対物レンズ20の変化する焦点面を、最適の照明を維持するために追従しなければならない。そのためにこの実施例では、照明偏向エレメント43がスライド可能な部分、ここでは主対物レンズ20のスライド可能なレンズ構成群22と固定的に接続されている。したがって照明偏向エレメント43は強制的に、スライド可能なレンズ構成群22により連動される。照明偏向エレメントとして平坦なミラー面を使用することができる。しかし球面ミラー面も使用することができる。このミラー面は、照明ユニット40の光を下方に、照明すべき対象物面100に偏向する。これにより本発明の基礎となる照明センタリングが保証される。

0040

主対物レンズ20のレンズ構成群22のスライド領域全体に分かって、十分な光が照明偏向エレメント43に、したがって対象物面100に入射することを保証するために、照明ビーム路を偏向エレメント43の運動に追従させると有利である。有利な構成ではこのために、照明ユニット40全体が垂直方向に照明偏向エレメント43の運動に追従されるか、または照明ユニット40が少なくとも部分的に傾斜可能または回転可能に構成されている。これについては後で説明する。図2では、照明ユニット40が二分割して示されている。後方部分(照明ビーム路の方向で見て)は実質的に光導体80と集光器41からなる。これとは別個の前方部分は実質的に、図示のすでに説明したアイリス絞り44と照明光学系のコンポーネントからなり、照明光学系は固定レンズ45とスライド可能レンズ46からなる。照明ユニット40の傾斜可能(回転可能)な前方部分42は回転枢支点または回転軸47を中心に支承されており、この回転軸は図平面に対して垂直であり、アイリス絞り44の中心を通る。このようにして照明ユニット40の前方部分42の、回転軸47を中心にする傾斜によって、照明偏向エレメント43の線形運動を追従させることができる。ここに示した実施例では、照明ユニット40の前方部分42の水平位置が、照明偏向エレメント43ないしは主対物レンズ20のスライド可能なレンズ構成群22の「中央」位置と一致する。照明ユニット40の前方部分42の前記水平位置を、スライド可能なレンズ構成群22の「下方」位置または他の任意の位置に割り当てると有利である。傾斜可能な照明ユニットの構成は、最適の照明センタリングに特に有利である。

0041

さらに図2には制御電子回路90が示されており、この制御電子回路は一般的な意味での通常の制御ユニットとすることができる。この制御電子回路90は、回転軸47を中心にする照明ユニット40の前方部分42の運動を、主対物レンズ20のスライド可能なレンズ構成群22の運動と結合する(結合B)。このようにして照明ビーム路の同期追従制御を行うことができる。

0042

別の結合を本発明の顕微鏡構造で行うことも有利である。有利にはこれらの結合は、同様に制御電子回路90により行われる。

0043

1つには、アイリス絞り44の調整可能な開口直径を、主対物レンズ20のスライド可能なレンズ構成群22の線形運動と結合することができる(結合C)。このために、「下方」位置から「上方」位置の方向に運動する際に、この運動は例えば観察バックフォーカスおよび主対物レンズの焦点距離の拡大を引き起こすので、照明野直径が拡大、ないしはアイリス絞り44がさらに開放される。このようにして照明野は、視野の変化に適合することができる。

0044

さらに照明ユニット40のスライド可能レンズ46の軸方向運動を、主対物レンズ20のスライド可能なレンズ構成群22の線形運動と結合することができる(結合A)。このようにして主対物レンズ20の変化するバックフォーカスに対し、照明バックフォーカスの相応の変化を考慮することができる。これによりさらに、照明野における強度を変化し、または適合することができる。

0045

前記の結合AからCにより、主対物レンズ20の焦点距離が変化する際に照明フォーカスがセンタリングされて追従され、照明野直径が視野の直径に適合され、照明野強度が追従制御される。

0046

前記結合A,BおよびCは電子的に実行することができる。このために、伝動装置モータおよびエンコーダからなるモータコンビネーションが使用される。距離測定(スライド可能なコンポーネントのスライド)のためにセンサ(例えば距離センサ)を使用することができる。必要な信号と命令はすべて制御電子回路90で相応に処理され、変換される。前記の結合A,BおよびCは、機械的にも実現可能であることに注意されたい。

0047

本明細書に既述した本発明の特徴は図示の組合せでだけ実現されるのではなく、本発明の範囲を逸脱することなく、単独でもまたは別の組合せでも実現することができる。
また本発明の全開示の枠内において、開示した実施形態、要素、部材等の任意の組合せ、選択、不使用ないし変換が可能である。

図面の簡単な説明

0048

本発明が有利に使用され得る顕微鏡の構造を概略的に示す図である。
図1の顕微鏡の概略的部分図であり、本発明の主要コンポーネントを示す。

符号の説明

0049

10顕微鏡
20主対物レンズ
21 固定のレンズ構成群
22スライド可能なレンズ構成群
23光軸
30ズームシステム
40照明ユニット
41集光器
42 照明ユニットの一部
43照明偏向エレメント
44絞り、アイリス絞り
45固定レンズ
46 スライド可能レンズ
47回転軸
50偏向エレメント
51 偏向エレメント
52 偏向エレメント
60鏡筒
70接眼レンズ
80光導体
90制御電子回路
100対象物面
110観察者
I 第1の水平面
II 第2の水平面

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