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技術 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法、プリント配線板の製造方法及び光硬化物の除去方法

出願人 日立化成株式会社
発明者 宮坂昌宏
出願日 2007年6月19日 (12年0ヶ月経過) 出願番号 2007-161295
公開日 2009年1月8日 (10年6ヶ月経過) 公開番号 2009-003000
状態 未査定
技術分野 ホトレジストの材料 感光性樹脂・フォトレジストの処理 プリント配線の製造(1) プリント配線の製造(2) フォトリソグラフィー用材料
主要キーワード マルチモ 剥離溶液 ABS樹脂 酸化劣化物 イエロー光 バインダポリマ 紫外線照度計 特性基
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この項目の情報は公開日時点(2009年1月8日)のものです。
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課題

感度解像度及びレジスト剥離特性に特に優れたレジストパターンを得ることが可能な感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法プリント配線板の製造方法及び光硬化物除去方法を提供する。

解決手段

(A)酸の作用及び/又は130℃〜250℃の熱によって分解可能な結合を有する不飽和二重結合含有化合物からなる構成単位を含むラジカル重合性ポリマー、(B)光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含有してなる感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法、プリント配線板の製造方法及び光硬化物の除去方法。

概要

背景

プリント配線板の製造分野においては、エッチング、めっき等に用いられるレジスト材料として、感光性樹脂組成物や、この感光性樹脂組成物からなる層(以下、「感光性樹脂組成物層」という)を支持フィルム上に形成し、感光性樹脂組成物層上に保護フィルムを配置させた構造を有する感光性エレメント積層体)が広く用いられている。

従来、プリント配線板は、上記感光性エレメントを用いて例えば以下の手順で製造されている。即ち、まず、感光性エレメントの感光性樹脂組成物層を銅張り積層板等の回路形成用基板上にラミネートする。

このとき、感光性樹脂組成物層の支持フィルムに接触している面(以下、感光性樹脂組成物層の「下面」という)と反対側の面(以下、感光性樹脂組成物層の「上面」という)が回路形成用基板の回路を形成すべき面に密着するようにする。

そのため、保護フィルムを感光性樹脂組成物層の上面に配置している場合、このラミネートの作業を、保護フィルムを剥がしながら行い、その後、感光性樹脂組成物層を下地の回路形成用基板に加熱圧着する(常圧ラミネート法)。

次に、マスクフィルムなどを通してパターン露光する。このとき、露光前又は露光後の何れかのタイミングで支持フィルムを剥離し、その後、未露光部を現像液で溶解又は分散除去する。さらに、エッチング処理又はめっき処理を施してパターンを形成させ、最終的に硬化部分を剥離除去する。

ここでエッチング処理とは、現像後に形成した硬化レジストによって被覆されていない金属面をエッチング除去した後、レジストを剥離する方法である。
一方、めっき処理とは現像後に形成した硬化レジストによって被覆されていない金属面に銅及び半田等のめっき処理を行った後、レジストを除去しレジストによって被覆されていた金属面をエッチングする方法である。

上述のパターン露光は、従来、水銀灯光源として用いてフォトマスクを介して露光していたが、パターンのデジタルデータを直接レジストに描画する直接描画露光法が提案されている。直接描画露光法はフォトマスクを介した露光よりも位置合わせ精度が良好であり、かつファインパターンが得られることから高密度パッケージ基板作製のために導入されつつある。

また、直接描画露光法では同程度の感度の感光性エレメントを使用したときには一般的には多くの露光時間が必要となってしまうので、生産スループット向上のためにはなるべく露光時間を短縮する必要があり、そのためには露光装置側の照度を上げる、レジストの感度を上げることなどが必要である。

しかし、従来の感光性樹脂組成物を直接描画露光法に適用した場合、感度、解像度及びレジストの剥離特性が十分でなかった。感度、解像度及びレジストの剥離特性を改善するために、これまでバインダー樹脂光重合開始剤等について様々な検討がされている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。

しかしながら、特許文献1及び2記載の感光性樹脂組成物を用いたとしても、まだ感度、解像度及びレジストの剥離特性が十分とはいえない。

特開2006−234995号公報
特開2005−122123号公報

概要

感度、解像度及びレジストの剥離特性に特に優れたレジストパターンを得ることが可能な感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法、プリント配線板の製造方法及び光硬化物除去方法を提供する。 (A)酸の作用及び/又は130℃〜250℃の熱によって分解可能な結合を有する不飽和二重結合含有化合物からなる構成単位を含むラジカル重合性ポリマー、(B)光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含有してなる感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法、プリント配線板の製造方法及び光硬化物の除去方法。 なし

目的

本発明は感度、解像度及びレジストの剥離特性に特に優れたレジストパターンを得ることが可能な感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法、プリント配線板の製造方法及び光硬化物の除去方法を提供することを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

(A)酸の作用及び/又は130℃〜250℃の熱によって分解可能な結合を有する不飽和二重結合含有化合物からなる構成単位を含むラジカル重合性ポリマー、(B)光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含有してなる感光性樹脂組成物

請求項2

(A)酸の作用及び/又は130℃〜250℃の熱によって分解可能な結合を有する不飽和二重結合含有化合物からなる構成単位が下記一般式(I)及び/又は(II)で表される請求項1記載の感光性樹脂組成物。、(ここでR1はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R2はそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基又はアルコキシ基OH基ハロゲンを表す。mは0〜4の整数である。R3はそれぞれ独立に炭素数4以上の三級アルキル基、トリフェニルアルキル基、三級アルコキシカルボニル基アルコキシアルキルアセタール基フェノキシアルキルアセタール基、テトラヒドロピラニル基トリアルキルシリル基三級炭素を介して結合しているシクロアルキル基、三級炭素を介して結合しているアダマンチル基、三級炭素を介して結合しているラクトン基、三級炭素を介して結合しているビシクロアルキル基、三級炭素を介して結合しているトリシクロアルキル基を表す。Xは水素原子又はカルボン酸エステル基アミド基ウレタン基を表す。)

請求項3

(C)光重合開始剤が、ヘキサアリールビイミダゾール誘導体である請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物。

請求項4

請求項1、2又は3記載の感光性樹脂組成物に、さらに(D)増感色素を含有してなる感光性樹脂組成物。

請求項5

請求項1〜4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物に、さらに(E)アミン系化合物を含有してなる感光性樹脂組成物。

請求項6

請求項1〜5のいずれかに記載の感光性樹脂組成物に、さらに(F)光によって酸を発生する化合物を含有してなる感光性樹脂組成物。

請求項7

支持フィルム及び該支持フィルム上に形成された請求項1〜6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を備えた感光性エレメント

請求項8

回路形成用基板上に、請求項1〜6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を積層し、該感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線照射して露光部を光硬化せしめ、次いで、該露光部以外の部分を除去することを特徴とするレジストパターン形成方法

請求項9

請求項8記載のレジストパターンの形成方法により、レジストパターンが形成された回路形成用基板をエッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板製造法

請求項10

請求項8記載のレジストパターンの形成方法によりレジストパターンの形成された回路形成用基板を、エッチング又はめっきして回路を形成し、次いで、前記レジストパターンを130℃〜250℃に加熱した後又は加熱しながら、前記回路形成用基板上から除去することを特徴とするプリント配線板の製造方法。

請求項11

請求項1〜6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を支持基板上に積層し、活性光線を照射して前記感光性樹脂組成物層を光硬化せしめた光硬化物を130℃〜250℃に加熱した後又は加熱しながら前記支持基板上から除去することを特徴とする光硬化物の除去方法

請求項12

請求項7記載の感光性エレメントにおける前記感光性樹脂組成物層を支持基板上に積層し、活性光線を照射して前記感光性樹脂組成物層を光硬化せしめた光硬化物を130℃〜250℃に加熱した後又は加熱しながら前記支持基板上から除去することを特徴とする光硬化物の除去方法。

技術分野

0001

本発明は、感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメントレジストパターン形成方法プリント配線板の製造方法及び光硬化物除去方法に関する。

背景技術

0002

プリント配線板の製造分野においては、エッチング、めっき等に用いられるレジスト材料として、感光性樹脂組成物や、この感光性樹脂組成物からなる層(以下、「感光性樹脂組成物層」という)を支持フィルム上に形成し、感光性樹脂組成物層上に保護フィルムを配置させた構造を有する感光性エレメント(積層体)が広く用いられている。

0003

従来、プリント配線板は、上記感光性エレメントを用いて例えば以下の手順で製造されている。即ち、まず、感光性エレメントの感光性樹脂組成物層を銅張り積層板等の回路形成用基板上にラミネートする。

0004

このとき、感光性樹脂組成物層の支持フィルムに接触している面(以下、感光性樹脂組成物層の「下面」という)と反対側の面(以下、感光性樹脂組成物層の「上面」という)が回路形成用基板の回路を形成すべき面に密着するようにする。

0005

そのため、保護フィルムを感光性樹脂組成物層の上面に配置している場合、このラミネートの作業を、保護フィルムを剥がしながら行い、その後、感光性樹脂組成物層を下地の回路形成用基板に加熱圧着する(常圧ラミネート法)。

0006

次に、マスクフィルムなどを通してパターン露光する。このとき、露光前又は露光後の何れかのタイミングで支持フィルムを剥離し、その後、未露光部を現像液で溶解又は分散除去する。さらに、エッチング処理又はめっき処理を施してパターンを形成させ、最終的に硬化部分を剥離除去する。

0007

ここでエッチング処理とは、現像後に形成した硬化レジストによって被覆されていない金属面をエッチング除去した後、レジストを剥離する方法である。
一方、めっき処理とは現像後に形成した硬化レジストによって被覆されていない金属面に銅及び半田等のめっき処理を行った後、レジストを除去しレジストによって被覆されていた金属面をエッチングする方法である。

0008

上述のパターン露光は、従来、水銀灯光源として用いてフォトマスクを介して露光していたが、パターンのデジタルデータを直接レジストに描画する直接描画露光法が提案されている。直接描画露光法はフォトマスクを介した露光よりも位置合わせ精度が良好であり、かつファインパターンが得られることから高密度パッケージ基板作製のために導入されつつある。

0009

また、直接描画露光法では同程度の感度の感光性エレメントを使用したときには一般的には多くの露光時間が必要となってしまうので、生産スループット向上のためにはなるべく露光時間を短縮する必要があり、そのためには露光装置側の照度を上げる、レジストの感度を上げることなどが必要である。

0010

しかし、従来の感光性樹脂組成物を直接描画露光法に適用した場合、感度、解像度及びレジストの剥離特性が十分でなかった。感度、解像度及びレジストの剥離特性を改善するために、これまでバインダー樹脂光重合開始剤等について様々な検討がされている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。

0011

しかしながら、特許文献1及び2記載の感光性樹脂組成物を用いたとしても、まだ感度、解像度及びレジストの剥離特性が十分とはいえない。

0012

特開2006−234995号公報
特開2005−122123号公報

発明が解決しようとする課題

0013

本発明は感度、解像度及びレジストの剥離特性に特に優れたレジストパターンを得ることが可能な感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法、プリント配線板の製造方法及び光硬化物の除去方法を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0014

レジストの剥離性を高めるためにはバインダポリマに共重合するフェノール性水酸基カルボン酸を多くすることが有効であるが、比率を高めすぎると光硬化後の現像時のレジストの膨潤が大きく良好なパターンが得られない。

0015

一方、レジストの高解像、高密着化にはバインダポリマに共重合するフェノール性水酸基やカルボン酸を少なくすることが有効であるが、少なすぎるとアルカリ性現像液での現像時間が長くなったり、アルカリ性剥離液に対して剥離時間が延びるなど、現像性、剥離性が低下する傾向がある。

0016

本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、光硬化、現像後剥離を行う前に又は剥離しながら、酸及び/又は130℃〜250℃の熱によって上記結合を切断すると、フェノール性水酸基及び/又はカルボン酸が生成し、アルカリ性の剥離溶液に対して剥離性が飛躍的に向上することを確認した。すなわち、パターン形成時の解像性密着性と、エッチング又はメッキ後アルカリに対する剥離性を両立する感光性樹脂組成物を見出し本発明を完成するに至った。

0017

本発明は、(A)酸の作用及び/又は130℃〜250℃の熱によって分解可能な結合を有する不飽和二重結合含有化合物からなる構成単位を含むラジカル重合性ポリマー、(B)光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含有してなる感光性樹脂組成物に関する。

0018

また、本発明は、(A)酸の作用及び/又は130℃〜250℃の熱によって分解可能な結合を有する不飽和二重結合含有化合物からなる構成単位が下記一般式(I)及び/又は(II) で表される上記の感光性樹脂組成物に関する。

0019

0020

(ここでR1はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R2はそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基又はアルコキシ基OH基ハロゲンを表す。mは0〜4の整数である。R3はそれぞれ独立に炭素数4以上の三級アルキル基、トリフェニルアルキル基、三級アルコキシカルボニル基アルコキシアルキルアセタール基フェノキシアルキルアセタール基、テトラヒドロピラニル基トリアルキルシリル基三級炭素を介して結合しているシクロアルキル基、三級炭素を介して結合しているアダマンチル基、三級炭素を介して結合しているラクトン基、三級炭素を介して結合しているビシクロアルキル基、三級炭素を介して結合しているトリシクロアルキル基を表す。Xは水素原子又はカルボン酸、エステル基アミド基ウレタン基を表す。)

0021

また、本発明は、(C)光重合開始剤が、ヘキサアリールビイミダゾール誘導体である上記の感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、上記の感光性樹脂組成物に、さらに(D)増感色素を含有してなる感光性樹脂組成物に関する。

0022

また、本発明は、上記の感光性樹脂組成物に、さらに(E)アミン系化合物を含有してなる感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、上記の感光性樹脂組成物に、さらに(F)光によって酸を発生する化合物を含有してなる感光性樹脂組成物に関する。

0023

また、本発明は、支持フィルム及び該支持フィルム上に形成された上記の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を備えた感光性エレメントに関する。
また、本発明は、回路形成用基板上に、上記の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を積層し、該感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線照射して露光部を光硬化せしめ、次いで、該露光部以外の部分を除去することを特徴とするレジストパターンの形成方法に関する。

0024

また、本発明は、上記のレジストパターンの形成方法により、レジストパターンが形成された回路形成用基板をエッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板の製造法に関する。

0025

また、本発明は、上記のレジストパターンの形成方法によりレジストパターンの形成された回路形成用基板を、エッチング又はめっきして回路を形成し、次いで、前記レジストパターンを130℃〜250℃に加熱した後又は加熱しながら、前記回路形成用基板上から除去することを特徴とするプリント配線板の製造方法に関する。

0026

また、本発明は、上記の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を支持基板上に積層し、活性光線を照射して前記感光性樹脂組成物層を光硬化せしめた光硬化物を130℃〜250℃に加熱した後又は加熱しながら前記支持基板上から除去することを特徴とする光硬化物の除去方法に関する。

0027

さらに、本発明は、上記の感光性エレメントにおける前記感光性樹脂組成物層を支持基板上に積層し、活性光線を照射して前記感光性樹脂組成物層を光硬化せしめた光硬化物を130℃〜250℃に加熱した後又は加熱しながら前記支持基板上から除去することを特徴とする光硬化物の除去方法に関する。

発明の効果

0028

本発明によれば、感度、解像度及びレジストの剥離特性に優れる感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法、プリント配線板の製造方法及び光硬化物の除去方法を提供することが可能となった。

発明を実施するための最良の形態

0029

以下、発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。なお、本発明において、(メタアクリル酸とはアクリル酸又はメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレートとはアクリレート又はそれに対応するメタクリレートを意味し、(メタ)アクリロイル基とはアクリロイル基又はメタクリロイル基を意味する。

0030

(感光性樹脂組成物)
先ず、本発明の感光性エレメントの感光性樹脂組成物層の構成材料となる感光性樹脂組成物について説明する。
この感光性樹脂組成物は、支持フィルムと合成樹脂からなる保護フィルム及び支持フィルムと保護フィルムとの間に配置される感光性樹脂組成物層とを少なくとも有する感光性エレメントの感光性樹脂組成物層の構成材料となる感光性樹脂組成物であって、(A)酸の作用及び/又は130℃〜250℃の熱によって分解可能な結合を有する不飽和二重結合含有化合物からなる構成単位を含むラジカル重合性ポリマー、(B)光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含有してなる感光性樹脂組成物である。

0031

また、(A)酸の作用及び/又は130℃〜250℃の熱によって分解可能な結合を有する不飽和二重結合含有化合物を含む構成単位としては、下記一般式(I)及び/又は(II) で表される上記の感光性樹脂組成物である。

0032

0033

(ここでR1はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R2はそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基又はアルコキシ基、OH基、ハロゲンを表す。mは0〜4の整数である。R3はそれぞれ独立に炭素数4以上の三級アルキル基、トリフェニルアルキル基、三級アルコキシカルボニル基、アルコキシアルキルアセタール基、フェノキシアルキルアセタール基、テトラヒドロピラニル基、トリアルキルシリル基、三級炭素を介して結合しているシクロアルキル基、三級炭素を介して結合しているアダマンチル基、三級炭素を介して結合しているラクトン基、三級炭素を介して結合しているビシクロアルキル基、三級炭素を介して結合しているトリシクロアルキル基を表す。Xは水素原子又はカルボン酸、エステル基、アミド基、ウレタン基を表す。)

0034

まず、(A)成分であるバインダーポリマー(ラジカル重合性ポリマー)について説明する。(A)酸の作用及び/又は130℃〜250℃の熱によって分解可能な結合を有する不飽和二重結合含有化合物とは、フェノール性水酸基、カルボン酸を保護基で保護した化合物、が挙げられる。

0035

フェノール性水酸基の保護基としては例えば、tert−ブトキシカルボニル基、テトラヒドロピラニル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基フェノキシエチル基、トリメチルシリル基等が挙げられる。

0036

カルボン酸を保護基で保護した化合物としては例えば、tert−ブチル基、テトラヒドロピラニル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、フェノキシエチル基、トリメチルシリル基等が挙げられる。

0037

一般式(I)を構成単位とする重合性単量体としてはt−ブトキシカルボニルオキシスチレン、p−テトラヒドロピラニルオキシスチレン、p−エトキシメトキシスチレン、p−エトキシ−1−エトキシスチレン、p−フェノキシ-1-エチルスチレン、トリメチルシリルオキシスチレン等が挙げられる。

0038

一般式(II)を構成単位とする重合性単量体としては (メタ)アクリル酸テトラヒドロピラニル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸トリフェニルメチル、(メタ)アクリル酸エトキシメチル、(メタ)アクリル酸エトキシ−1−エチル、(メタ)アクリル酸t−ブトキシカルボニル、(メタ)アクリル酸トリメチルシリル、(メタ)アクリル酸アダマンチル等が挙げられる。

0039

感光性樹脂組成物を構成材料とする感光性樹脂組成物層の回路形成用基板に対するレジストの剥離特性及び現像性の観点から、一般式(I)又は(II)の構成単位はバインダーポリマー分子全質量に対して、5〜60質量%であることが好ましく、10〜50質量%であることがより好ましく、15〜45質量%であることがさらに好ましく、20〜40質量%であることが特に好ましい。

0040

本発明で用いられる(A)バインダーポリマー(ラジカル重合性ポリマー)において、一般式(I)の構成単位の含有量が5質量%未満ではアルカリ溶解性が劣り、剥離片が大きくなり、剥離時間が長くなる傾向があり、これらの含有量が60質量%を超えると解像性が低下する傾向がある。
なお、本発明において、「スチレン誘導体」とは、スチレンにおける水素原子が置換基(アルキル基等の有機基ハロゲン原子等)で置換されたものをいう。

0041

このバインダーポリマーを用いて感光性樹脂組成物層を形成する場合、1種類のバインダーポリマーを単独で使用してもよく、2種類以上のバインダーポリマーを任意に組み合わせて使用してもよい。2種類以上を組み合わせて使用する場合のバインダーポリマーとしては、例えば、異なる共重合成分からなる2種類以上の(異なる繰り返し単位を構成成分として含む)バインダーポリマー、異なる重量平均分子量の2種類以上のバインダーポリマー、異なる分散度の2種類以上のバインダーポリマー等が挙げられる。
また、特開平11−327137号公報に記載されているマルチモード分子量分布を有するポリマーを使用することもできる。

0042

バインダーポリマーの重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる(標準ポリスチレンを用いた検量線による換算)。

0043

この測定法によれば、バインダーポリマーのMwは、5,000〜300,000であることが好ましく、40,000〜150,000であることがより好ましい。Mwが5,000未満では耐現像液性が低下する傾向があり、300,000を超えると現像時間が長くなる傾向がある。

0044

上記(A)バインダーポリマー(ラジカル重合性ポリマー)は、分散度(Mw/Mn)が1.0〜3.0であることが好ましく、1.0〜2.0であることがより好ましい。分散度が3.0を超えると密着性及び解像度が低下する傾向がある。

0045

また、上記(A)バインダーポリマーには、スチレン系樹脂エポキシ系樹脂アミド系樹脂アミドエポキシ系樹脂、アルキド系樹脂フェノール系樹脂を併用することもできる。
本発明で用いられる(A)バインダーポリマーは、例えば、重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。

0046

また、本発明で用いられる(A)バインダーポリマーは、上記一般式(I)〜(II)を構成するための重合性単量体以外の重合性単量体を併用することもできる。一般式(I)〜(II)を構成するための重合性単量体以外の重合性単量体としては、例えば、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル、例えば、下記一般式(III)で表される化合物、これらの化合物のアルキル基に水酸基エポキシ基ハロゲン基等が置換した化合物などが挙げられる。ただし、下記一般式(III)中、R4は水素原子又はメチル基を示し、R5は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、ヒドロキシアルキル基を示す。

0047

0048

上記一般式(III)中のR5で示される炭素数1〜12のアルキル基としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸プロピルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸オクチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ノニルエステル、(メタ)アクリル酸デシルエステル、(メタ)アクリル酸ウンデシルエステル、(メタ)アクリル酸ドデシルエステル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−4−ヒドロキシブチル等が挙げられる。これらを単独で又は2種以上を任意に組み合わせて用いることができる。

0049

その他にはスチレン、α‐メチルスチレンジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミドアクリロニトリルビニルn−ブチルエーテル等のビニルアルコールエステル類、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸、マレイン酸マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステルフマール酸ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸クロトン酸プロピオール酸等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を任意に組み合わせて使用してもよい。

0050

本発明における(A)バインダーポリマーは、アルカリ溶液を用いてアルカリ現像を行う場合の現像性の見地から、カルボキシル基を有するポリマーの1種又は2種以上からなることが好ましい。このような(A)バインダーポリマーは、例えば、カルボキシル基を有する重合性単量体とその他の重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。

0051

(A)バインダーポリマーの酸価は、30〜200mgKOH/gであることが好ましく、45〜150mgKOH/gであることがより好ましい。この酸価が30mgKOH/g未満では現像時間が長くなる傾向があり、200mgKOH/gを超えると光硬化したレジストの耐現像液性が低下する傾向がある。

0052

また、現像工程として溶剤現像を行う場合は、カルボキシル基を有する重合性単量体を少量に調製することが好ましい。
また、(A)バインダーポリマーは必要に応じて感光性を有する特性基をその分子内に有していてもよい。

0053

(A)バインダーポリマーの含有量としては、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して30〜70重量部とすることが好ましく、35〜65重量部とすることがより好ましく、40〜60重量部とすることがさらに好ましい。この含有量が30重量部未満では良好な形状が得られない傾向があり、70重量部を超えると良好な感度や解像性を得られない傾向がある。これらは単独で又は二種類以上を組み合わせて使用される。

0054

次に、(B)成分である光重合性化合物について説明する。
本発明で用いられる(B)光重合性化合物としては、例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等のウレタンモノマー、ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレート、フタル酸系化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。

0055

耐めっき性、密着性の観点から、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物又は分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物を必須成分とすることが好ましい。

0056

また、分子内に一つの重合可能エチレン性不飽和結合を有する光重合性不飽和化合物と、分子内に二つ以上の重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性不飽和化合物とを組み合わせて用いることが、本発明の効果をより確実に得る観点より好ましい。

0057

上記多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレン基の数が2〜14でありプロピレン基の数が2〜14であるポリエチレン・ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。

0058

ここで、「EO」とはエチレンオキサイドを示し、EO変性された化合物はエチレンオキサイド基ブロック構造を有するものを示す。
また、「PO」とはプロピレンオキサイドを示し、PO変性された化合物は、プロピレンオキサイド基のブロック構造を有するものを示す。

0059

上記ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物としては、2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニルプロパン、2,2−ビス〔4−(メタ)アクリロキシポリプロポキシ]フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシポリブトキシ]フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ]フェニル〕プロパン等が挙げられる。

0060

上記2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシポリエトキシ]フェニル〕プロパンとしては、例えば、2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシジエトキシ]フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシトリエトキシ]フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシテトラエトキシ]フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシペンタエトキシ]フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシヘキサエトキシ]フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシヘプタエトキシ]フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシオクタエトキシ]フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシノナエトキシ]フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシデカエトキシ]フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシウンデカエトキシ]フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシドデカエトキシ]フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシトリデカエトキシ]フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシテトラデカエトキシ]フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシペンタデカエトキシ]フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシヘキサデカエトキシ]フェニル〕プロパン等が挙げられる。

0061

2,2−ビス[4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル]プロパンは、BPE−500〔新中化学工業(株)製、商品名〕、FA−321M〔日立化成工業(株)製、商品名〕として商業的に入手可能であり、2,2−ビス[4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル]プロパンは、BPE−1300〔新中村化学工業(株)製、商品名〕として商業的に入手可能である。

0062

上記2,2−ビス〔4−[(メタ)アクリロキシポリエトキシ]フェニル〕プロパンの1分子内のエチレンオキサイド基の数は4〜20であることが好ましく、8〜15であることがより好ましい。これらは単独で又は2種類以上を任意に組み合わせて使用される。

0063

上記分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、β位にOH基を有する(メタ)アクリルモノマージイソシアネート化合物イソホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等)との付加反応物、トリス[(メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネートヘキサメチレンイソシアヌレート、EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。

0064

EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、UA−11〔新中村化学工業(株)製、商品名〕が挙げられる。
また、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、UA−13〔新中村化学工業(株)製、商品名〕が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。

0065

上記ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレートとしては、例えば、ノニルフェノキシテトラエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシペンタエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシヘキサエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシヘプタエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシオクタエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシノナエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシデカエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシウンデカエチレンオキシアクリレートが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を任意に組み合わせて使用される。

0066

上記フタル酸系化合物としては、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシアルキル−β’−(メタ)アクリロルオキシアルキル−o−フタレート等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を任意に組み合わせて使用される。

0067

本発明で用いられる(B)成分は、感度及び解像度を向上できる観点から、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物を含むことが好ましく、剥離時間を短縮できる観点から、分子内に1つのエチレン性不飽和基を有する化合物を含むことが好ましい。

0068

また、本発明で用いられる(B)成分には硬化膜の可とう性を向上できる観点から分子内にエチレングリコール鎖及びプロピレングリコール鎖の双方を有するポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートが含まれていることが好ましい。

0069

この(メタ)アクリレートは、分子内のアルキレングリコール鎖として、エチレングリコール鎖及びプロピレングリコール鎖(n−プロピレングリコール鎖又はイソプロピレングリコール鎖)の双方を有していれば特に制限はない。

0070

また、この(メタ)アクリレートは、さらにn−ブチレングリコール鎖、イソブチレングリコール鎖、n−ペンチレングリコール鎖、ヘキシレングリコール鎖、これらの構造異性体等である炭素数4〜6程度のアルキレングリコール鎖を有していてもよい。

0071

上記エチレングリコール鎖及びプロピレングリコール鎖が複数である場合、複数のエチレングリコール鎖及びプロピレングリコール鎖は各々連続してブロック的に存在する必要性はなく、ランダムに存在してもよい。
また、前記イソプロピレングリコール鎖において、プロピレン基の2級炭素酸素原子に結合していてもよく、1級炭素が酸素原子に結合していてもよい。

0072

これら(B)成分中の、少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有し、かつ分子内にエチレングリコール鎖及びプロピレングリコール鎖の双方を有するポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートの、分子内のアルキレングリコール鎖は、例えば、一般式(IV)で表される化合物、

0073

(式中、2つのRは各々独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、EOはエチレングリコール鎖を示し、POはプロピレングリコール鎖を示し、m1、m2及びn1は各々独立に1〜30の整数である。)
一般式(V)で表される化合物

0074

(式中、2つのRは各々独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、EOはエチレングリコール鎖を示し、POはプロピレングリコール鎖を示し、m3、n2及びn3は各々独立に1〜30の整数である。)
及び一般式(VI)で表される化合物等が挙げられる。

0075

(式中、2つのRは各々独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、EOはエチレングリコール鎖を示し、POはプロピレングリコール鎖を示し、m4及びn4は各々独立に1〜30の整数である。)

0076

これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記一般式(IV)、一般式(V)及び一般式(VI)における炭素数1〜3のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基イソプロピル基等が挙げられる。

0077

上記一般式(IV)、一般式(V)及び一般式(VI)におけるエチレングリコール鎖の繰り返し数総数(m1+m2、m3及びm4)は各々独立に1〜30の整数であり、1〜10の整数であることが好ましく、4〜9の整数であることがより好ましく、5〜8の整数であることがさらに好ましい。この繰り返し数が30を超えるとテント信頼性及びレジスト形状が悪化する傾向がある。

0078

上記一般式(IV)、一般式(V)及び一般式(VI)におけるプロピレングリコール鎖の繰り返し数の総数(n1、n2+n3及びn4)は各々独立に1〜30の整数であり、5〜20の整数であることが好ましく、8〜16の整数であることがより好ましく、10〜14の整数であることがさらに好ましい。この繰り返し数が30を超えると解像度が悪化し、スラッジが発生する傾向がある。

0079

上記一般式(IV)で表される化合物の具体例としては、例えば、R=メチル基、m1+m2=4(平均値)、n1=12(平均値)であるビニル化合物〔日立化成工業(株)製、商品名FA−023M〕などが挙げられる。

0080

上記一般式(V)で表される化合物の具体例としては、例えば、R=メチル基、m3=6(平均値)、n2+n3=12(平均値)であるビニル化合物〔日立化成工業(株)製、商品名FA−024M〕などが挙げられる。

0081

上記一般式(VI)で表される化合物の具体例としては、例えば、R=水素原子、m4=1(平均値)、n4=9(平均値)であるビニル化合物〔新中村化学工業(株)製、サンプル名NKエステルHEMA−9P〕などが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。

0082

(B)成分の光重合性化合物の含有量としては、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して30〜70重量部とすることが好ましく、35〜65重量部とすることがより好ましく、40〜60重量部とするのがさらに好ましい。この含有量が30重量部未満では良好な感度や解像性が得られない傾向があり、70重量部を超えると良好な形状を得られない傾向がある。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。

0083

次に(C)成分である光重合開始剤としては、例えば、4,4’−ビス(ジエチルアミノベンゾフェノン、ベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1,2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトンアルキルアントラキノンなどのキノン類ベンゾインアルキルエーテルなどのベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、アルキルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタールなどのベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニルヘプタン等のアクリジン誘導体等が挙げられる。

0084

また、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールアリール基の置換基は同一で対象な化合物を与えてもよく、相違して非対称な化合物を与えてもよい。
また、密着性及び感度の見地からは、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体がより好ましい。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。

0085

(C)成分の光重合開始剤の含有量としては、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して0.1〜10重量部とすることが好ましく、2〜6重量部とすることがより好ましく、3.5〜5重量部とするのがさら好ましい。この含有量が0.1重量部未満では良好な感度や解像性が得られない傾向があり、10重量部を超えると良好な形状を得られない傾向がある。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。

0086

本発明における(D)成分の増感色素は、用いる活性光線の吸収波長を有効に利用できるものである。増感色素として、極大吸収波長が370nm〜420nmである化合物が好ましい。

0087

本発明では、このような増感色素を用いることにより、直接描画露光法の露光光に対して、十分高い感度を有することが可能となる。増感色素の極大吸収波長が370nm未満であると、直接描画露光光に対する感度が低下する傾向があり、420nm以上であると、イエロー光環境下でも安定性が低下する傾向がある。

0089

(D)増感色素の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して0.01〜10重量部とすることが好ましく、0.05〜5重量部とすることがより好ましく、0.1〜2重量部とするのがさらに好ましい。この配合量が0.01重量部未満では良好な感度や解像性が得られない傾向があり、10重量部を超えると良好な形状を得られない傾向がある。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。

0090

本発明で用いられる(E)アミン系化合物としては、ビス[4−(ジメチルアミノ)フェニル]メタン、ビス[4−(ジエチルアミノ)フェニル]メタン、ロイコクリスタルバイオレット等が挙げられる。

0091

(E)アミン系化合物の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して0.01〜10重量部とすることが好ましく、0.05〜5重量部とすることがより好ましく、0.1〜2重量部とするのがさらに好ましい。この配合量が0.01重量部未満では良好な感度が得られない傾向があり、10重量部を超えるとフィルム形成後、異物として析出してしまう傾向がある。これらはそれぞれ単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。

0092

感光性樹脂組成物には、必要に応じて、分子内に少なくとも1つのカチオン重合可能な環状エーテル基を有する光重合性化合物(オキセタン化合物等)、カチオン重合開始剤マラカイトグリーン等の染料、トリブロモフェニルスルホン、ロイコクリスタルバイオレット等の光発色剤、熱発色防止剤、p−トルエンスルホンアミドなどの可塑剤顔料充填剤消泡剤難燃剤、安定剤、密着性付与剤レベリング剤剥離促進剤酸化防止剤香料イメージング剤熱架橋剤等を(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して各々0.01〜20質量部程度含有することができる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。

0093

また、本発明になる感光性樹脂組成物は、メタノールエタノールアセトンメチルエチルケトン、メチルセロソルブエチルセロソルブトルエン、N,N−ジメチルホルムアミドプロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解して固形分30〜60質量%程度の溶液としてもよい。この溶液を感光性エレメントの感光性樹脂組成物層を形成するための塗布液として使用することができる。

0094

また、上記の塗布液は、後述の支持フィルム上に塗布・乾燥させて感光性エレメントの感光性樹脂組成物層を形成させるために使用してもよいが、例えば、金属板の表面、例えば、銅、銅系合金ニッケルクロム、鉄、ステンレス等の鉄系合金、好ましくは銅、銅系合金、鉄系合金の表面上に、液状レジストとして塗布して乾燥後、保護フィルムを被覆して用いてもよい。

0095

また、感光性樹脂組成物層の層厚は、感光性エレメントの用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜100μm程度であることが好ましい。上述の液状レジストに保護フィルムを被覆して用いる場合は、保護フィルムとして、ポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体フィルムなどが挙げられる。

0096

(感光性エレメント)
次に、本発明になる感光性エレメントについて説明する。
本発明になる感光性エレメントは、支持フィルム、合成樹脂からなる保護フィルム及び支持フィルムと保護フィルムとの間に配置される感光性樹脂組成物層とを少なくとも有するものである。

0097

支持フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルムを用いることができる。

0098

また、支持フィルム(重合体フィルム)は、厚みが1〜100μmであることが好ましい。この厚みが1μm未満では現像前の支持フィルム剥離の際に支持フィルムが破れやすくなる傾向があり、100μmを超えると解像度が低下する傾向があり、この観点から5〜25μmが好ましい。なお、重合体フィルムは、一つを感光性樹脂組成物層の支持体として、他の一つを感光性樹脂組成物の保護フィルムとして感光性樹脂組成物層の両面に積層して使用してもよい。

0099

保護フィルムは、感光性樹脂組成物層及び支持体の接着力よりも、感光性樹脂組成物層及び保護フィルムの接着力の方が小さいものが好ましく、また、低フィッシュアイフィルムが好ましい。

0100

なお、「フィッシュアイ」とは、材料を熱溶融し、混練、押し出し、2軸延伸キャスティング法等によりフィルムを製造する際に、材料の異物、未溶解物酸化劣化物等がフィルム中に取り込まれたものである。

0101

保護フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルムを用いることができる。

0102

市販のものとして、例えば、王子製紙(株)製、商品名アルファンMA−410、E−200C、信越フィルム(株)製のポリプロピレンフィルム、帝人(株)製、商品名PS−25のPSシリーズなどのポリエチレンテレフタレートフィルム等が挙げられるがこれに限られたものではない。

0103

保護フィルムは、厚みが1〜100μmであることが好ましく、5〜50μmであることがより好ましく、5〜30μmであることがさらに好ましく、15〜30μmであることが特に好ましい。この厚みが1μm未満ではラミネートの際、保護フィルムが破れる傾向があり、100μmを超えると廉価性に劣る傾向がある。

0104

感光性樹脂組成物層は、本発明の感光性樹脂組成物を先に述べたような溶剤に溶解して固形分30〜60質量%程度の溶液(塗布液)とした後に、係る溶液(塗布液)を支持フィルム上に塗布して乾燥することにより形成することが好ましい。

0105

塗布は、例えば、ロールコータコンマコータグラビアコータエアーナイフコータダイコータバーコータ等の公知の方法で行うことができる。
また、乾燥は、70〜150℃、5〜30分間程度で行うことができる。
なお、感光性樹脂組成物中残存有機溶剤量は、後の工程での有機溶剤拡散を防止する点から、2質量%以下とすることが好ましい。

0106

また、感光性樹脂組成物層の厚みは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜100μmであることが好ましく、1〜50μmであることがより好ましい。この厚みが1μm未満では工業的に塗工困難な傾向があり、100μmを超えると本発明の効果が小さくなり、接着力、解像度が低下する傾向がある。

0107

また、感光性樹脂組成物層は、波長365nmの紫外線に対する透過率が5〜75%であることが好ましく、7〜60%であることがより好ましく、10〜40%であることがさらに好ましい。この透過率が5%未満では密着性が劣る傾向があり、75%を超えると解像度が劣る傾向がある。
上記透過率は、UV分光計により測定することができ、上記UV分光計としては、(株)日立製作所製の228A型Wビーム分光光度計などが挙げられる。

0108

本発明になる感光性エレメントは、さらにクッション層接着層、光吸収層ガスバリア層等の中間層などを有していてもよい。
また、得られた感光性エレメントは、シート状又は巻芯ロール状に巻き取って保管することができる。なお、この際支持体が1番外側になるように巻き取られることが好ましい。

0109

上記ロール状の感光性エレメントロールの端面には、端面保護の見地から端面セパレータを設置することが好ましく、耐エッジフュージョンの見地から防湿端面セパレータを設置することが好ましい。

0110

また、梱包方法として、透湿性の小さいブラックシートに包んで包装することが好ましい。
上記巻芯としては、例えば、ポリエチレン樹脂ポリプロピレン樹脂ポリスチレン樹脂ポリ塩化ビニル樹脂ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエンスチレン共重合体)等のプラスチックなどが挙げられる。

0111

(レジストパターンの形成方法)
次に、本発明になるレジストパターンの形成方法について説明する。
本発明になるレジストパターンの形成方法は、上述した本発明の感光性エレメントの保護フィルムを感光性樹脂組成物層から徐々に剥離させ、これと同時に徐々に露出してくる感光性樹脂組成物層の面の部分を、回路形成用基板の回路を形成すべき面に密着させることにより、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物層を積層する第1工程、感光性樹脂組成物層の露光すべき所定部分に活性光線を照射して露光部を形成させる第2工程、次いで、露光部以外の未露光部を除去する第3工程とを少なくとも含むことを特徴とするものである。なお、「回路形成用基板」とは、絶縁層と絶縁層上に形成された導体層とを備えた基板をいう。

0112

第1工程における回路形成用基板上への感光性樹脂組成物層の積層方法としては、保護フィルムを除去した後、感光性樹脂組成物層を加熱しながら感光性樹脂組成物層を回路形成用基板に圧着することにより積層する方法が挙げられる。なお、この作業は、密着性及び追従性の見地から減圧下で積層することが好ましい。

0113

感光性エレメントの積層は、感光性樹脂組成物層及び/又は回路形成用基板を70〜130℃に加熱することが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPa程度(1〜10kgf/cm2程度)とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。

0114

また、感光性樹脂組成物層を上記のように70〜130℃に加熱すれば、予め回路形成用基板を予熱処理することは必要ではないが、積層性をさらに向上させるために、回路形成用基板の予熱処理を行うこともできる。

0115

第2工程における露光部を形成する方法としては、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターンを通して活性光線を画像上に照射する方法(マスク露光法)が挙げられる。

0116

この際、感光性樹脂組成物層上に存在する支持フィルムが活性光線に対して透明である場合には、支持フィルムを通して活性光線を照射することができ、支持フィルムが遮光性である場合には、支持フィルムを除去した後に感光性樹脂組成物層に活性光線を照射する。
また、レーザ直接描画露光法やDLP(Digital Light Processing)露光法などの直接描画法により活性光線を画像状に照射する方法を採用してもよい。

0117

活性光線の光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯水銀蒸気アーク灯高圧水銀灯キセノンランプアルゴンレーザ等のガスレーザYAGレーザなどの固体レーザ半導体レーザなどの紫外線、可視光などを有効に放射するものが用いられる。

0118

次いで、露光後、第3工程における露光部以外の部分を除去する方法としては、まず、感光性樹脂組成物層上に支持フィルムが存在している場合には、支持フィルムを除去し、その後、ウェット現像、ドライ現像等で露光部以外の部分を除去して現像する方法が挙げられる。これによりレジストパターンが形成される。

0119

例えば、ウェット現像の場合は、アルカリ性水溶液水系現像液有機溶剤系現像液等の感光性樹脂組成物に対応した現像液を用いて、例えば、スプレー揺動浸漬、ブラッシングスクラッピング等の公知の方法により現像する。

0120

現像液としては、アルカリ性水溶液などの安全かつ安定であり、操作性が良好なものが用いられる。上記アルカリ性水溶液の塩基としては、例えば、リチウムナトリウムカリウム水酸化物等の水酸化アルカリ、リチウム、ナトリウム、カリウム若しくはアンモニウム炭酸塩又は重炭酸塩などの炭酸アルカリリン酸カリウムリン酸ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩ピロリン酸ナトリウムピロリン酸カリウム等のアルカリ金属ピロリン酸塩などが用いられる。

0121

また、現像に用いるアルカリ性水溶液としては、0.1〜5質量%炭酸ナトリウム希薄溶液、0.1〜5質量%炭酸カリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%水酸化ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%四ホウ酸ナトリウムの希薄溶液等が好ましい。

0122

また、現像に用いるアルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光性樹脂組成物層の現像性に合わせて調節される。
また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。

0123

上記水系現像液としては、水又はアルカリ水溶液一種以上の有機溶剤とからなる現像液が挙げられる。ここでアルカリ性水溶液の塩基としては、先に述べた物質以外に、例えば、ホウ砂メタケイ酸ナトリウム水酸化テトラメチルアンモニウムエタノールアミンエチレンジアミンジエチレントリアミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ジアミノプロパノール−2、モルホリン等が挙げられる。

0124

現像液のpHは、レジストの現像が充分にできる範囲でできるだけ小さくすることが望ましく、pH8〜12とすることが好ましく、pH9〜10とすることがより好ましい。
上記有機溶剤としては、例えば、アセトン、酢酸エチル、炭素数1〜4のアルコキシ基をもつアルコキシエタノールエチルアルコールイソプロピルアルコールブチルアルコールジエチレングリコールモノメチルエーテルジエチレングリコールモノエチルエーテルジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。

0125

有機溶剤の濃度は、通常、2〜90質量%とすることが好ましく、その温度は、現像性にあわせて調整することができる。
また、水系現像液中には、界面活性剤、消泡剤等を少量混入することもできる。単独で用いる有機溶剤系現像液としては、例えば、1,1,1−トリクロロエタン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノンメチルイソブチルケトンγ−ブチロラクトン等が挙げられる。

0126

これらの有機溶剤は、引火防止のため、1〜20質量%の範囲で水を添加することが好ましい。
また、必要に応じて2種以上の現像方法を併用してもよい。現像の方式には、ディップ方式バトル方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等があり、高圧スプレー方式が解像度向上のためには最も適している。

0127

現像後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱又は0.2〜10J/cm2程度の露光を行うことによりレジストパターンをさらに硬化して用いてもよい。
また、現像後に行われる金属面のエッチングには、例えば、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液等を用いることができる。

0128

(プリント配線板の製造方法)
次に、本発明になるプリント配線板の製造方法について説明する。
本発明になるプリント配線板の製造方法は、上記本発明のレジストパターンの形成方法により、レジストパターンの形成された回路形成用基板をエッチング又はめっきするものである。

0129

回路形成用基板のエッチング及びめっきは、形成されたレジストパターンをマスクとして、回路形成用基板の導体層等に対して行われる。エッチングを行う場合のエッチング液としては、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素エッチング液等が挙げられ、これらの中では、エッチファクタが良好な点から塩化第二鉄溶液を用いることが好ましい。

0130

また、めっきを行う場合のめっき方法としては、例えば、硫酸銅めっきピロリン酸銅めっき等の銅めっきハイスローはんだめっきなどのはんだめっき、ワット浴硫酸ニッケル塩化ニッケル)めっき、スルファミン酸ニッケル等のニッケルめっき、ハード金メッキ、ソフト金メッキ等の金メッキなどが挙げられる。

0131

エッチング又はめっき終了後、レジストパターンは、例えば、現像に用いたアルカリ性水溶液よりさらに強アルカリ性水溶液で剥離することができる。この強アルカリ性の水溶液としては、例えば、1〜10質量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜10質量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。

0132

剥離方式としては、例えば、浸漬方式、スプレー方式等が挙げられ、浸漬方式及びスプレー方式を単独で使用してもよく、併用してもよい。
また、レジストパターンが形成されたプリント配線板は、多層プリント配線板でもよく、小径スルーホールを有していてもよい。以上によりプリント配線板が得られる。

0133

以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限するものではない。
[バインダーポリマー(A−1)の合成]
撹拌機還流冷却器温度計滴下ロート及び窒素ガス導入管を備えたフラスコに、質量比3:2であるプロピレングリコールモノメチルエーテル及びトルエンの配合物450gを加え、窒素ガスを吹き込みながら撹拌して、80℃まで加熱した。

0134

一方、共重合単量体としてメタクリル酸125g、メタクリル酸メチル125g、メタクリル酸t−ブチル125g及びスチレン125gと、アゾビスイソブチロニトリル9.0gとを混合した溶液(以下、「溶液a」という)を用意し、80℃に加熱された質量比3:2であるプロピレングリコールモノメチルエーテル及びトルエンの上記配合物に溶液aを4時間かけて滴下した後、80℃で撹拌しながら2時間保温した。

0135

さらに、質量比3:2であるプロピレングリコールモノメチルエーテル及びトルエンの配合物100gにアゾビスイソブチロニトリル1.2gを溶解した溶液を、10分かけてフラスコ内に滴下した。滴下後の溶液を撹拌しながら80℃で3時間保温した後、30分間かけて90℃に加温した。90℃で2時間保温した後、冷却してバインダーポリマー(A−1)を得た。

0136

バインダーポリマー(A−1)の不揮発分(固形分)は47.8質量%であり、重量平均分子量は40,000であった。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算することにより導出した。GPCの条件は、以下に示す。

0137

(GPC条件)
ポンプ:日立L−6000型〔(株)日立製作所製〕
カラム:Gelpack GL−R420+Gelpack GL−R430+Gelpack GL−R440(計3本)〔以上、日立化成工業(株)製、商品名〕
溶離液テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
・流量:2.05mL/分
検出器:日立 L−3300型RI〔(株)日立製作所製〕

0138

バインダーポリマー(A−2)〜(A−6)の合成
以下の共重合単量体の組成で(A−1)と同様にしてバインダーポリマー(A−2)〜(A−6)を合成した。

0139

プロピレングリコールモノメチルエーテル/トルエン(3/2)溶液(固形分濃度:47.8%)

0140

(B)光重合性化合物
(B−1):FA−321M〔日立化成工業(株)製、商品名〕;2,2−ビス〔4−[(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル]プロパン〕
(B−2):FA−024M(日立化成工業(株)製、商品名);前記一般式(V)で表される化合物において、R=メチル基、m3=6(平均値)、n2+n3=12(平均値)である化合物)
(B−3):M−114〔東亞合成(株)製、商品名〕;4−ノルマルノニルフェノキシオクタエチレングリコールアクリレート

0141

(C)光重合開始剤
(C−1):BCIM(Hampford社製、商品名);2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビスイミダゾール
(D)増感色素:DBA:〔川崎化成工業(株)製、商品名〕;9,10−ジブトキシアントラセン
(E)発色剤アミン化合物):ロイコクリスタルバイオレット
(F)光酸発生剤;NAI−105〔みどり化学(株)製〕

0142

*固形分量

0143

次いで、この感光性樹脂組成物の溶液を、16μm厚のポリエチレンポリエチレンテレフタレートフィルム上に均一に塗布し、70℃及び110℃の熱風対流乾燥器で乾燥して、感光性エレメントを得た。感光性樹脂組成物層の膜厚は25μmであった。

0144

一方、銅箔(厚さ35mm)を両面に積層したガラスエポキシ材である銅張積層板〔日立化成工業(株)製、商品名MCL−E−67〕の銅表面を#600相当のブラシを持つ研磨機〔三啓(株)製〕を用いて研磨し、水洗後、空気流で乾燥させ、銅張積層板(基板)を得た。

0145

次いで、銅張積層板80℃に加温した後、銅張積層板上に各感光性エレメント(実施例1〜実施例3及び比較例1〜2の保護フィルムを除去しながら、各感光性樹脂組成物層が銅張積層板の表面上に密着するようにして、120℃で4kgf/cm2の圧力下でラミネート(積層)した。

0146

次に、各感光性エレメントが積層された銅張積層板を冷却し23℃になった時点で、ポリエチレンテレフタレート面に、濃度領域0.00〜2.00、濃度ステップ0.05、タブレットの大きさ20mm×187mm、各ステップの大きさが3mm×12mmである41段ステップタブレットを有するフォトツールを密着させた。

0147

405nmの青紫色レーザダイオードを光源とする日立ビアメカニクス(株)製の直描機DE−1AHを使用して所定の露光量で描画し、41段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数を求めた。
また、ライン幅/スペース幅6/6〜22/22(単位:mm)の描画パターンを使用し、現像後、解像密着が得られた最少寸法を解像度とした。

0148

70mJ/cm2を露光したときの残存ステップ段数を感度として示した。なお、照度の測定は405nm対応プローブを適用した紫外線照度計ウシオ電機社製、商品名:「UIT−150」)を用いて行った。

0149

次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、30℃で1質量%炭酸ナトリウム水溶液を24秒間スプレーし、未露光部分を除去した。その後、銅張り積層板上に形成された光硬化膜ステップタブレット段数を測定することにより、感光性樹脂組成物の光感度を評価した。その結果を後述の表4に示す。光感度は、ステップタブレットの段数で示され、このステップタブレットの段数が高いほど、光感度が高いことを示す。

0150

解像密着は、現像処理によって未露光部をきれいに除去することができ、なおかつライン蛇行カケを生じることなく生成された等幅ライン/スペースの最も小さい値により評価した。感度及び解像度の評価は、共に、数値が小さいほど良好な値である。その結果を後述の表4に示す。

0151

現像後のレジスト形状は、日立走査型電子顕微鏡S−500Aを用いて観察した。レジスト形状は矩形に近いことが望ましい。
剥離性は表3の条件で40mm×50mmの大きさの光硬化膜を作製し、3質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いて剥離を行った。膜が基板から剥離し終えるときの時間を剥離時間とした。
また、剥離完了後の剥離片のサイズを目視にて観察した。

0152

0153

*露光量70mJ/cm2でのステップ段数

0154

表4に示されるように、実施例1〜4の組成では解像密着(L/S)が12μmと良好であり、剥離時間が短く、また剥離片サイズも小さく、解像性と剥離性のバランスがとれていることが明らかである。一方、比較例1〜2では剥離性が良好であるものの解像密着性が低いことが明らかである。

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