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技術 抗ウイルス化合物および方法

出願人 バイオトロンリミテッド
発明者 エワートゲイリーディンニーンベストウェインモリス
出願日 2006年6月23日 (14年5ヶ月経過) 出願番号 2008-517277
公開日 2008年12月4日 (11年11ヶ月経過) 公開番号 2008-543886
状態 特許登録済
技術分野 フラン系化合物 化合物または医薬の治療活性 2個以上の酸素原子を含む複素環式化合物 ピリジン系化合物 農薬・動植物の保存 1,2―ジアゾール系化合物 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 有機低分子化合物及びその製造 硫黄原子を含む複素環式化合物 非環式または炭素環式化合物含有医薬
主要キーワード 表面障壁 ハロナフタレン 概要データ スクレイパー 赤十字 ナフトエ酸誘導体 芳香族ハライド トリメチルピラゾール
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年12月4日)のものです。
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図面 (6)

課題・解決手段

本発明は、抗ウイルス活性を有する新規化合物および組成物に関する。本発明は、哺乳動物におけるウイルス感染治療的または予防的な処置のための方法にも関する。

概要

背景

発明の背景
現在、ウイルス感染に対して、特に、高い罹患率および死亡率と関連しかつかなり大きな集団に影響を及ぼすウイルス感染に対して有効な、新しい治療法の開発が著しく必要とされている。現在利用可能な治療は、感染患者の大半に不適切であるか、または有効ではない。

多数のウイルスが、数多くのヒト病原体プールに寄与している。これらの例には、レンチウイルス科およびフラビウイルス科のウイルス、例えばHIVC型肝炎ウイルス(HCV)、デングウイルスなどが含まれる。

ウイルス感染の治療および予防の予測を改善するために、ならびに進行中のウイルス進化対処するためには、ウイルスのライフサイクルのさまざまな局面を阻害可能な分子の同定が未だ必要である。このような化合物のいくつかはPCT/AU2004/000866(特許文献1)に開示されている。しかしながら、それでも抗ウイルス活性を有する他の新規組成物および薬剤は必要である。

本発明の目的の1つは、従来技術の短所の少なくとも1つを克服もしくは改善すること、または有用な代替物を提供することである。

本明細書全体を通じて、従来技術に関する考察のいずれも、いかなる場合においても、そのような従来技術が公知であるか、または当技術分野における一般的な共通の知識の一部を形成することを認めたとみなされるべきではない。

PCT/AU2004/000866

概要

本発明は、抗ウイルス活性を有する新規の化合物および組成物に関する。本発明は、哺乳動物におけるウイルス感染の治療的または予防的な処置のための方法にも関する。

目的

本発明の目的の1つは、従来技術の短所の少なくとも1つを克服もしくは改善すること、または有用な代替物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

式Iの化合物、およびその薬学的に許容される塩:式中、R1はフェニル置換フェニルナフチル置換ナフチルであるか、またはR1は、から選択され;かつnは、1、2、3、または4であり;Fは独立に、、ハロゲンアルキルハロ、またはポリハロアルキルであり;Qは独立に、水素アルコキシ、特にメトキシ、アルキル、特にメチルシクロアルキルチエニルフリルピラゾリル置換ピラゾリルピリジル置換ピリジル、フェニル、置換フェニル、ハロ、特にクロロもしくはブロモ複素環(「het」)であるか、またはQは独立に、から選択され、式中R2は、直鎖または分岐鎖のアルキル、であり、式中R3は、であり、かつXは、水素もしくはアルコキシである。

請求項2

(3-ベンゾイル)シンナモイルグアニジン、5-メチル-2-ナフトイルグアニジン、3(インダン-4-イル)-プロペノイルグアニジン、5-ブロモ-6-メトキシ-2-ナフトイルグアニジン、5-チオフェン-3-イル-2-ナフトイルグアニジン、5-(1-メチルピラゾール-4-イル)2-ナフトイルグアニジン、2,3-メチレンジオキシシンナモイルグアニジン、(1-メトキシ-2-ナフトイル)グアニジン、(3-メトキシ-2-ナフトイル)グアニジン、(5-ブロモ-2-ナフトイル)グアニジン、(1,4-ジメトキシ-2-ナフトイル)グアニジン、(6-(3-チエニル)-2-ナフトイル)グアニジン、(6-メチル-2-ナフトイル)グアニジン、(5-フェニル-2-ナフトイル)グアニジン、(5-(チエン-2-イル)-2-ナフトイル)グアニジン、(5-(1,3,5-トリメチルピラゾール-4-イル)-2-ナフトイル)グアニジン、(5-(1-イソブチル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-ナフトイル)グアニジン、(5-(3-フリル)-2-ナフトイル)グアニジン、(5-シクロプロピル-2-ナフトイル)グアニジン、(5-クロロ-2-ナフトイル)グアニジン、(6-(1-メチルピラゾール-4-イル)-2-ナフトイル)グアニジニウムアセテート、(5-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-2-ナフトイル)グアニジン、(5-(2-クロロフェニル)-2-ナフトイル)グアニジン、(5-(4-(アセチルアミノ)フェニル)-2-ナフトイル)グアニジン、(5-(3-アセチルアミノ)フェニル)-2-ナフトイル)グアニジン、(5-(4-((メチルスルホニル)アミノ)フェニル)-2-ナフトイル)グアニジン、および薬学的に許容されるこれらの塩からなる群より選択される、請求項1記載の化合物。

請求項2

式Iの化合物のグアニジル部分のアミン基またはイミン基が、遊離塩基水和物、有機塩もしくは無機塩、またはこれらの組み合わせとして存在し得る、請求項1または2記載の化合物。

請求項3

抗ウイルス活性を有する、請求項1または2記載の化合物。

請求項4

ウイルス成長および/または複製を低下できる、遅延できる、またはさもなくば阻害できる、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物。

請求項5

抗ウイルス活性が、フラビウイルス科またはレンチウイルス科のウイルスを対象とする、請求項1〜4のいずれか一項記載の化合物。

請求項6

ウイルスが、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、およびデングウイルスからなる群より選択される、請求項5記載の化合物。

請求項7

ウイルスが、HCV、HIV-1、HIV-2、およびデングウイルスからなる群より選択される、請求項6記載の化合物。

請求項8

塩の状態、付加物の状態、または無水状態もしくは溶媒和状態である、請求項1〜7のいずれか一項記載の化合物。

請求項9

1種類または複数の薬学的に許容される担体またはアジュバントと組み合わせてもよい、請求項1〜8のいずれか一項記載の化合物を含む薬学的組成物

請求項10

1種類または複数の既知抗ウイルス剤をさらに含む、請求項9記載の薬学的組成物。

請求項11

ウイルスに感染したまたはウイルスに曝露された細胞に、請求項1〜8のいずれか一項記載の化合物または請求項9もしくは10記載の薬学的組成物を接触させる段階を含む、該ウイルスの成長および/または複製を低下させるか、遅延させるか、またはさもなくば阻害する方法。

請求項12

細胞に、請求項1〜8のいずれか一項記載の化合物または請求項9もしくは10記載の薬学的組成物を接触させる段階を含む、ウイルスに曝露された細胞の感染を防ぐ方法。

請求項13

請求項1〜8のいずれか一項記載の化合物または請求項9もしくは10記載の薬学的組成物の対象への投与を含む、ウイルスに曝露されたまたは感染した対象の治療的もしくは予防的な処置のための方法。

請求項14

別の1種類または複数の既知の抗ウイルス剤と組み合わせた、請求項1〜8のいずれか一項記載の化合物または請求項9記載の薬学的組成物の対象への投与を含む、ウイルスに曝露されたまたは感染した対象の治療的または予防的な処置のための方法。

請求項15

ウイルスが、レンチウイルス科およびフラビウイルス科から選択される、請求項11〜14のいずれか一項記載の方法。

請求項16

ウイルスが、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、およびデングウイルスからなる群より選択される、請求項15記載の方法。

請求項17

ウイルスが、HCV、HIV-1、HIV-2、およびデングウイルスからなる群より選択される、請求項16記載の方法。

請求項18

治療的または予防的な処置を受ける対象が、ヒト、霊長類家畜動物愛玩動物実験動物、または捕獲された野生動物からなる群より選択される哺乳動物である、請求項11〜17のいずれか一項記載の方法。

技術分野

0001

発明の分野
本発明は、抗ウイルス活性を有する新規化合物および組成物に関する。本発明は、ウイルス成長および/または機能活性遅延させるか、低下させるか、もしくは阻害する方法にも関する。

背景技術

0002

発明の背景
現在、ウイルス感染に対して、特に、高い罹患率および死亡率と関連しかつかなり大きな集団に影響を及ぼすウイルス感染に対して有効な、新しい治療法の開発が著しく必要とされている。現在利用可能な治療は、感染患者の大半に不適切であるか、または有効ではない。

0003

多数のウイルスが、数多くのヒト病原体プールに寄与している。これらの例には、レンチウイルス科およびフラビウイルス科のウイルス、例えばHIVC型肝炎ウイルス(HCV)、デングウイルスなどが含まれる。

0004

ウイルス感染の治療および予防の予測を改善するために、ならびに進行中のウイルス進化対処するためには、ウイルスのライフサイクルのさまざまな局面を阻害可能な分子の同定が未だ必要である。このような化合物のいくつかはPCT/AU2004/000866(特許文献1)に開示されている。しかしながら、それでも抗ウイルス活性を有する他の新規の組成物および薬剤は必要である。

0005

本発明の目的の1つは、従来技術の短所の少なくとも1つを克服もしくは改善すること、または有用な代替物を提供することである。

0006

本明細書全体を通じて、従来技術に関する考察のいずれも、いかなる場合においても、そのような従来技術が公知であるか、または当技術分野における一般的な共通の知識の一部を形成することを認めたとみなされるべきではない。

0007

PCT/AU2004/000866

0008

発明の概要
発明者らは驚くべきことに、置換アシルグアニジン分類される一部の化合物が、多様なウイルスの科のウイルスに対して抗ウイルス活性を有することを見出した。このような化合物のいくつかは、全体が参照により本明細書に組み入れられるPCT/AU2004/000866で論じられている。

0009

本発明は、置換アシルグアニジンに分類される特定の新規抗ウイルス化合物に関する。

0010

第1の局面では、本発明は、式Iの化合物、およびその薬学的に許容される塩を提供する:

式中、R1は、フェニル置換フェニルナフチル置換ナフチルであるか、またはR1は、

から選択され;かつ
nは、1、2、3、または4であり;

Fは独立に、

ハロゲンアルキルハロ、またはポリハロアルキルであり;
Qは独立に、水素アルコキシ、特にメトキシ、アルキル、特にメチルシクロアルキルチエニルフリルピラゾリル置換ピラゾリルピリジル置換ピリジル、フェニル、置換フェニル、ハロ、特にクロロもしくはブロモ複素環(「het」)であるか、またはQは独立に、

から選択され、式中R2は、直鎖または分岐鎖のアルキル、

であり、式中R3は、

であり、かつ
Xは、水素またはアルコキシである。

0011

任意の化合物が、過去にPCT/AU2004/000866に抗ウイルス剤として記載されている限りにおいて、それらは本発明から除外される。

0012

好ましくは、本発明の化合物は、以下を含む:
(3-ベンゾイル)シンナモイルグアニジン
5-メチル-2-ナフトイルグアニジン、
3(インダン-4-イル)-プロペノイルグアニジン、
5-ブロモ-6-メトキシ-2-ナフトイルグアニジン、
5-チオフェン-3-イル-2-ナフトイルグアニジン、
5-(1-メチルピラゾール-4-イル)2-ナフトイルグアニジン、
2,3-メチレンジオキシシンナモイルグアニジン、
(1-メトキシ-2-ナフトイル)グアニジン、
(3-メトキシ-2-ナフトイル)グアニジン、
(5-ブロモ-2-ナフトイル)グアニジン、
(1,4-ジメトキシ-2-ナフトイル)グアニジン、
(6-(3-チエニル)-2-ナフトイル)グアニジン、
(6-メチル-2-ナフトイル)グアニジン、
(5-フェニル-2-ナフトイル)グアニジン、
(5-(チエン-2-イル)-2-ナフトイル)グアニジン、
(5-(1,3,5-トリメチルピラゾール-4-イル)-2-ナフトイル)グアニジン、
(5-(1-イソブチル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-ナフトイル)グアニジン、
(5-(3-フリル)-2-ナフトイル)グアニジン、
(5-シクロプロピル-2-ナフトイル)グアニジン、
(5-クロロ-2-ナフトイル)グアニジン、
(6-(1-メチルピラゾール-4-イル)-2-ナフトイル)グアニジニウムアセテート
(5-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-2-ナフトイル)グアニジン、
(5-(2-クロロフェニル)-2-ナフトイル)グアニジン、
(5-(4-(アセチルアミノ)フェニル)-2-ナフトイル)グアニジン、
(5-(3-(アセチルアミノ)フェニル)-2-ナフトイル)グアニジン、
(5-(4-((メチルスルホニル)アミノ)フェニル)-2-ナフトイル)グアニジン、および
薬学的に許容されるこれらの塩。

0013

式Iの化合物のグアニジル部分のアミン基またはイミン基は、このような化合物の提供に使用される任意の従来の状態で存在し得る。例えば、これらは遊離塩基水和物、有機塩もしくは無機塩、またはこれらの組み合わせとして存在し得る。

0014

好ましくは、本発明の化合物は抗ウイルス活性を有し、ならびにウイルスの成長および/または複製を低下させること、遅延させること、もしくは阻害することが可能である。

0015

本発明の化合物が活性を示す好ましいウイルスの例は、レンチウイルス科およびフラビウイルス科のウイルスである。より好ましくは、ウイルスは、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、またはデングウイルスである。最も好ましくは、ウイルスは、HCV、HIV-1、およびHIV-2である。

0016

第2の局面では、本発明は、第1の局面の化合物、および任意で1種類もしくは複数の薬学的に許容される担体または誘導体を含む薬学的組成物を提供する。活性化合物は、任意の適切な塩の状態、付加物の状態、無水状態もしくは溶媒和状態で存在し得る。

0017

1つの態様では、本発明の組成物はさらに、抗ウイルス活性を有する1種類もしくは複数の既知の化合物または分子を含む。既知の抗ウイルス化合物は、ビダラビンアシクロビルガンシクロビルバルガンシクロビルバラシクロビルシドフォビルファムシクロビルリバビリンアマンタジン、リマンジンインターフェロンオセルタミビルパリビズマブ、リマンタジン、ザナミビルジドブジンジダノシンザルシタビンスタブジンラミブジン、およびアバカビルなどのヌクレオシド類似体逆転写酵素阻害剤(NRTI)、ネビラピンデラビルジン、およびエファビレンツなどの非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(NNRTI)、サキナビルリトナビルインジナビルネルフィナビルアンプレナビルなどのプロテアーゼ阻害剤、ならびに他の既知の抗ウイルス性の化合物および調製物からなる群より選択され得る。

0018

第3の局面では、ウイルスに感染したか、またはウイルスに曝露された細胞に第1の局面の化合物を接触させる段階を含む、ウイルスの成長および/または複製を低下させるか、遅延させるか、もしくは阻害する方法が提供される。

0019

第4の局面では、第1の局面の化合物を細胞に接触させる段階を含む、ウイルスに曝露された細胞の感染を防ぐ方法が提供される。

0020

本発明の第5の局面では、第1の局面の化合物の対象への投与を含む、ウイルスに曝露または感染した対象の治療的または予防的な処置のための方法が提供される。

0021

好ましくは、ウイルスは、レンチウイルス科およびフラビウイルス科に由来する。より好ましくは、ウイルスは、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、またはデングウイルスである。最も好ましくは、ウイルスは、HCV、HIV-1、およびHIV-2である。

0022

好ましくは、治療的処置または予防的処置を受ける対象は、これらに限定される訳ではないが、ヒト、霊長類家畜動物(例えば、ヒツジウシウマロバブタ)、愛玩動物(例えば、イヌネコ)、実験動物(例えば、マウスウサギラットモルモットハムスター)、または捕獲された野生動物(例えば、キツネシカ)などの哺乳動物である。好ましくは、対象は霊長類である。最も好ましくは、対象はヒトである。

0023

好ましくは、薬学的組成物はさらに、1種類もしくは複数の既知の抗ウイルス性の化合物または分子を含み得る。既知の抗ウイルス化合物は、ビダラビン、アシクロビル、ガンシクロビル、バルガンシクロビル、バラシクロビル、シドフォビル、ファムシクロビル、リバビリン、アマンタジン、リマンタジン、インターフェロン、オセルタミビル、パリビズマブ、リマンタジン、ザナミビル、ジドブジン、ジダノシン、ザルシタビン、スタブジン、ラミブジン、およびアバカビルなどのヌクレオシド類似体逆転写酵素阻害剤(NRTI)、ネビラピン、デラビルジン、およびエファビレンツなどの非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(NNRTI)、サキナビル、リトナビル、インジナビル、ネルフィナビル、アンプレナビルなどのプロテアーゼ阻害剤、ならびに他の既知の抗ウイルス性の化合物および調製物からなる群より選択され得る。

0024

本明細書において、名前が挙げられた化合物と構造式との間に何らかの不一致がある場合は、構造式を優先する。

0025

文中で特に明記されない限り、記載および添付の特許請求の範囲を通じて、「〜を含む(comprise)」、「〜を含む(comprising)」などの用語は、排他的または網羅的な意味ではなく、包括的な意味;つまり、「〜を含むが、それらに限定されない(including, but not limited to)」という意味に解釈されるべきである。

0026

発明の詳細な説明
本発明は部分的には、一部の置換アシルグアニジンが、レンチウイルス科およびフラビウイルス科のウイルスを含む多様なウイルスに対して抗ウイルス活性を有するという驚くべき観察に基づく。

0027

本発明は、式Iの化合物、およびその薬学的に許容される塩に関する:

式中、R1は、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチルであるか、またはR1は、

から選択され;かつ
nは、1、2、3、または4であり;

Fは独立に、

、ハロゲン、アルキル、ハロ、またはポリハロアルキルであり;
Qは独立に、水素、アルコキシ、特にメトキシ、アルキル、特にメチル、シクロアルキル、チエニル、フリル、ピラゾリル、置換ピラゾリル、ピリジル、置換ピリジル、フェニル、置換フェニル、ハロ、特にクロロもしくはブロモ、複素環(「het」)であるか、またはQは独立に、

から選択され、式中R2は、直鎖または分岐鎖のアルキル、

であり、式中R3は、

であり、かつ
Xは、水素またはアルコキシである。

0028

任意の化合物が、過去にPCT/AU2004/000866に抗ウイルス剤として記載されている限りにおいて、それらは本発明から除外される。

0029

特に有用な化合物は、以下から選択され得る:
以下の構造を含む(3-ベンゾイル)シンナモイルグアニジン

以下の構造を含む2,3-メチレンジオキシシンナモイルグアニジン

以下の構造を含む5-メチル-2-ナフトイルグアニジン

以下の構造を含む3(インダン-4-イル)-プロペノイルグアニジン

以下の構造を含む5-ブロモ-6-メトキシ-2-ナフトイルグアニジン

以下の構造を含む5-チオフェン-3-イル-2-ナフトイルグアニジン

以下の構造を含む5-(1-メチルピラゾール-4-イル)2-ナフトイルグアニジン

以下の構造を含む(1-メトキシ-2-ナフトイル)グアニジン

以下の構造を含む(3-メトキシ-2-ナフトイル)グアニジン

以下の構造を含む(5-ブロモ-2-ナフトイル)グアニジン

以下の構造を含む(1,4-ジメトキシ-2-ナフトイル)グアニジン

以下の構造を含む(6-(3-チエニル)-2-ナフトイル)グアニジン

以下の構造を含む(6-メチル-2-ナフトイル)グアニジン

以下の構造を含む(5-フェニル-2-ナフトイル)グアニジン

以下の構造を含む(5-(チエン-2-イル)-2-ナフトイル)グアニジン

以下の構造を含む(5-(1,3,5-トリメチルピラゾール-4-イル)-2-ナフトイル)グアニジン

以下の構造を含む(5-(1-イソブチル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-ナフトイル)グアニジン

以下の構造を含む(5-(3-フリル)-2-ナフトイル)グアニジン

(5-シクロプロピル-2-ナフトイル)グアニジン

(5-クロロ-2-ナフトイル)グアニジン

(6-(1-メチルピラゾール-4-イル)-2-ナフトイル)グアニジニウムアセテート

(5-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-2-ナフトイル)グアニジン

(5-(2-クロロフェニル)-2-ナフトイル)グアニジン

(5-(4-(アセチルアミノ)フェニル)-2-ナフトイル)グアニジン

(5-(3-(アセチルアミノ)フェニル)-2-ナフトイル)グアニジン

(5-(4-((メチルスルホニル)アミノ)フェニル)-2-ナフトイル)グアニジン

および、薬学的に許容される、これらの塩。式Iの化合物のグアニジル部分のアミン基またはイミン基は、これらの化合物の提供に使用される任意の従来の形状で存在し得る。例えば、これらは遊離塩基、水和物、有機塩もしくは無機塩、またはこれらの組み合わせとして存在し得る。

0030

抗ウイルス活性に関する本発明の化合物のスクリーニング用に開発された方法は、全体が参照により本明細書に組み入れられるPCT/AU2004/000866に詳細に記載されている。

0031

「HIV」、「HCV」、および「デングウイルス」などへの言及は、相同体および変異体を含む、任意のHIV株、HCV株、またはデングウイルス株への言及と理解されるべきである。

0032

ウイルスの「機能活性」への言及は、ウイルスが行うまたはウイルスが関与する、任意の1つまたは複数の機能への言及と理解されるべきである。

0033

「ウイルスの複製」への言及は、ビリオン集合または放出の阻害などの、ウイルスのライフサイクルの任意の1つもしくは複数の段階または局面を含むと理解されるべきである。したがって本発明の方法は、ウイルスのライフサイクルの任意の1つまたは複数の局面または段階の仲介に至る段階のカスケード誘導を介するウイルスの複製の仲介を含む。

0034

ウイルスに感染した「細胞」への言及は、ウイルスに感染した任意の細胞、原核細胞または真核細胞を意味すると理解されるべきである。これは例えば、不死または初代の細胞系列、細菌の培養物、およびインサイチューの細胞を含む。

0035

本発明の化合物は、薬学的に許容される担体および/または賦形剤を含む組成物または製剤の状態で投与可能であると当業者には理解されるであろう。

0036

本発明の薬学的組成物はさらに、1種類もしくは複数の既知の抗ウイルス性の化合物または分子を含み得る。好ましくは、既知の抗ウイルス化合物は、ビダラビン、アシクロビル、ガンシクロビル、バルガンシクロビル、バラシクロビル、シドフォビル、ファムシクロビル、リバビリン、アマンタジン、リマンタジン、インターフェロン、オセルタミビル、パリビズマブ、リマンタジン、ザナミビル、ジドブジン、ジダノシン、ザルシタビン、スタブジン、ラミブジン、およびアバカビルなどのヌクレオシド類似体逆転写酵素阻害剤(NRTI)、ネビラピン、デラビルジン、およびエファビレンツなどの非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(NNRTI)、サキナビル、リトナビル、インジナビル、ネルフィナビル、アンプレナビルなどのプロテアーゼ阻害剤、ならびに他の既知の抗ウイルス性の化合物および調製物からなる群より選択される。

0037

ウイルス阻害の対象は、これらに限定されるわけではないが、ヒト、霊長類、家畜動物(例えば、ヒツジ、ウシ、ウマ、ロバ、ブタ)、愛玩動物(例えば、イヌ、ネコ)、実験動物(例えば、マウス、ウサギ、ラット、モルモット、ハムスター)、または捕獲された野生動物(例えば、キツネ、シカ)などの哺乳動物である。好ましくは、対象はヒトである。最も好ましくは、対象はヒトである。

0038

本発明の方法は、例えばHIV、HCV、デング、および他のウイルス感染などのウイルス感染の治療および予防に有用である。例えば抗ウイルス活性は、HIVの複製を妨げることでAIDSの発症を防ぐために、HIV感染が既知である対象において影響を受ける場合がある。または本発明の方法を、血清ウイルス量を減らすか、もしくはウイルス感染症状を緩和するために使用することができる。この考え方は、任意のウイルス感染についてあてはまる

0039

本発明の方法は特に、罹患細胞におけるウイルスリザーバー確立を防ぐためにウイルス感染の初期段階において、またはウイルスの潜在的な供給源への曝露の直前にもしくは曝露後の期間に適用される予防的処置としてのいずれかで有用であり得る。

0040

本明細書における、「治療的」および「予防的」への言及は、きわめて広い文脈で捉えられる。「治療的」という用語は、哺乳動物が完全に回復するまで治療されたことを必ずしも意味しない。同様に、「予防的」とは、対象が最終的に疾患条件に罹患しなくなることを必ずしも意味しない。したがって、治療および予防には、特定の条件の症状の改善、または、特定の条件が発症するリスクの防止、もしくは低下が含まれる。「予防」という用語は、特定の条件の発症の重症度を低下させることと見なされ得る。治療はまた、既存の状態の重症度、または急性発作発生率も低下させる。

0041

本発明の方法では、複数の化合物もしくは組成物を、既知の抗ウイルス性の化合物または分子などの1種類もしくは複数の他の化合物と同時に投与することができる。「同時に投与される」とは、同じ製剤中でのもしくは2種類の異なる製剤での同じもしくは異なる経路を介する同時投与か、または、同じもしくは異なる経路による連続投与を意味する。「連続」投与とは、2種類もしくは2種類以上の別個の化合物の投与間に、数秒、数分、数時間、または数日の時間差があることを意味する。対象となる抗ウイルス化合物は任意の順序で投与可能である。

0042

投与経路は、静脈内、腹腔内、皮下、頭蓋内、皮内、筋肉内、眼内、髄腔内、脳内、鼻腔内、粘膜内、または経口注入直腸内、静脈内点滴パッチ、およびインプラントを含むが、これらに限定されない。静脈内経路が特に好ましい。

0043

注射による使用に適した組成物は、無菌注射溶液の即時調製用無菌水溶液(水溶性の場合)および無菌粉末を含む。担体は、例えば水、エタノールポリオール(例えばグリセロールプロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコールなど)、これらの適切な混合物、および植物油を含む溶媒または分散媒であってよい。微生物の作用の予防は、さまざまな抗菌剤および抗真菌剤、例えばパラベンクロロブタノールフェノールソルビン酸チメロサールなどによって実現可能である。多くの場合、等張剤、例えば糖または塩化ナトリウムを含めることが好ましい。注射用組成物持続的な吸収は、薬剤吸収を遅らせる組成物、例えばモノステアリン酸アルミニウムゼラチンを使用することで実現可能である。

0044

無菌注射溶液は、適切な溶媒中に必要量の活性化合物を、必要に応じて上記の他のさまざまな成分と混合後に、例えば濾過滅菌、または他の適切な手段による殺菌を行うことで調製される。分散剤も想定され、さまざまな滅菌済み活性成分を、基礎となる分散媒、および上記の必要な他の成分を含む滅菌済みの溶媒中に混合することで調製可能である。無菌注射溶液の調製用の無菌粉末の場合、好ましい調製法は、活性成分に加えて、滅菌濾過済みの溶液に由来する任意の追加的な所望の内容物の粉末が得られる真空乾燥法および凍結乾燥法を含む。

0045

活性成分が適切に保護されている場合、これは、例えば不活性な希釈剤とともに、または同化され得る食用の担体とともに経口投与可能であり、硬シェルまたは軟シェルのゼラチンのカプセル包装可能であり、あるいは錠剤中圧縮可能である。経口治療時の投与の場合、活性化合物を賦形剤と混合して、消化可能な錠剤トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁液、シロップウエハースなどの形状で使用することができる。このような組成物および調製物は、重量比で少なくとも0.01%、より好ましくは重量比で0.1%、さらにより好ましくは重量比で1%の活性化合物を含むべきである。組成物および調製物のパーセンテージが変動することは言うまでもなく、および簡便には、重量単位で約1〜約99%、より好ましくは約2〜約90%、さらにより好ましくは約5〜約80%であり得る。このような治療的に有用な組成物中の活性化合物の量は、適切な用量が得られるような量である。本発明の好ましい組成物または調製物は、経口投与用単位剤形が約0.1 ng〜2000 mgの活性化合物を含むように調製される。

0046

錠剤、トローチ剤丸剤カプセル剤などは、以下の成分を含んでよい:ガムアカシアコーンスターチ、またはゼラチンなどの結合剤第二リン酸カルシウムなどの賦形剤;コーンスターチ、ジャガイモデンプンアルギン酸など崩壊剤ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤;およびショ糖乳糖、またはサッカリンなどの甘味剤、またはペパーミント冬緑油、もしくはチェリー香料などの着香料単位投与剤形がカプセルの場合、上記の材料に加えて、液体の担体を含めることができる。他のさまざまな材料がコーティング剤として、または単位投与剤形の物理的形状を修飾するために存在し得る。例えば、錠剤、丸剤、またはカプセル剤を、シェラック、糖、またはこれらの両方で被覆することができる。シロップまたはエリキシルには、活性化合物、甘味剤としてショ糖、保存剤としてメチルパラベンおよびプロピルパラベン色素、ならびにチェリー香料またはオレンジ香料などの香料を含めることができる。任意の単位投与剤形の調製に使用される任意の材料は、使用される量において薬学的に純粋であり、かつ実質的に非毒性であるべきである。加えて、活性化合物を、徐放性の調製物および製剤中に混合することができる

0047

本発明は、クリームローション、およびゲルなどの局所投与に適した形状にも拡張される。このような形状では、表面障壁への浸透を可能とするために、抗凝固ペプチドの修飾が必要な場合がある。

0048

単位投与剤形および局所調製物調製手順は、当業者であれば、Pharmaceutical Handbook A Martindale Companion Volume Ed. Ainley Wade Nineteenth Edition The Pharmaceutical Press London,CRCHandbook of Chemistry and Physics Ed Robert C. Weast Ph D, CRC Press Inc. ;Goodman and Gilman's;The Pharmacological basis of Therapeutics. Ninth Ed. McGraw Hill;Remington;およびThe Science and Practice of Pharmacy. Nineteenth Ed. Ed. Alfonso R. Gennaro Mack Publishing Co. Easton Pennsylvaniaなどの教科書から容易に入手することができる。

0049

薬学的に許容される担体および/または希釈剤は、任意の、および全ての溶媒、分散媒、コーティング剤、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などを含む。このような溶媒および薬剤を、薬学的に活性のある物質に使用することは当技術分野で周知である。任意の従来の溶媒または薬剤は、活性成分と不適合な場合を除いて、治療用組成物においてその使用が想定される。補助的な活性成分を組成物中に混合することもできる。

0050

非経口的な組成物を、投与を容易にして投与量を均一にするために、単位投与剤形に製剤化することが特に有益である。本明細書で用いられる単位投与剤形は、治療される哺乳動物対象に対する単位投与量として適した物理的に明確な単位を意味し:各単位は、必要な薬学的担体と関連して所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活性材料を含む。本発明の新規の単位投与剤形の仕様は、(a)活性材料固有の特徴および達成されるべき特定の治療効果、ならびに(b)化合の技術分野における固有の制限によって決定され、およびこれらに直接依存する。

0051

本発明で想定される有効量は、レシピエントの条件の重症度ならびに健康および年齢に依存して変動する。一般的に有効量は、体重1 kgあたり0.01 ng〜約100 mgを変動し得る。

0052

代替的な量は、約0.1 ng/kg体重〜約100 mg/kg体重、または1.0 ng/kg体重〜約80 mg/kg体重を含む。

0053

ウイルス阻害の対象は一般に、ヒト、霊長類、家畜動物(例えば、ヒツジ、ウシ、ウマ、ロバ、ブタ)、愛玩動物(例えば、イヌ、ネコ)、実験動物(例えば、マウス、ウサギ、ラット、モルモット、ハムスター)、捕獲された野生動物(例えば、キツネ、シカ)などがあるが、これらに限定されない哺乳動物である。好ましくは、対象はヒトまたは霊長類である。最も好ましくは、対象はヒトである。

0054

以下で、本発明の化合物の合成プロトコル、ウイルス阻害、および他の抗ウイルス特性に関する特異的ではあるが非制限的な例に関して、本発明をさらに詳細に説明する。抗ウイルス活性を有する化合物の合成およびスクリーニングは、本明細書に記載されているか、または、全体が参照により本明細書に組み入れられるPCT/AU2004/000866においてより詳細に記載されている、さまざまな方法で達成可能である。

0055

しかしながら、特定の手順、化合物、および方法の詳細な説明は、本発明を例示する目的でのみ含まれることが理解されるべきである。いかなる場合においても、上述した本発明の広範囲の記載を制限すると理解されるべきではない。

0056

実施例
本発明の全ての化合物の抗ウイルス活性は、本明細書に記載されたか、または全体が参照により本明細書に組み入れられるPCT/AU2004/000866に詳細に記載された方法で確認可能であり、かつ確認済みである。さらに、本明細書に記載されているか、参考文献に記載されているか、または当業者に既知である本発明の化合物の合成法(一般的な方法と特異的な方法の両方)で、本発明の全ての化合物を調製することができる。

0057

より具体的にはアシルグアニジンは、グアニジン(一般に、インサイチューでその塩酸塩から生成されたもの)を、カルボン酸の適切に活性化された誘導体と反応させる段階を含むさまざまな方法で合成可能である。例として、以下が含まれる:
i) Yamamoto et al., Chem. Pharm. Bull., 1997, 45, 1282に例示されている、酸塩化物からの合成、
ii) 米国特許第2,734,904号に例示されている、単純なエステルからの合成、
iii) 米国特許第5,883,133号に例示されている、カルボニルジイミダゾールによるインサイチューにおける活性化を介するカルボン酸からの合成。

0058

本明細書に記載されたアシルグアニジンの調製に必要なカルボン酸前駆体を多種多様な方法で得た。多数の置換ケイ皮酸が市販されている。加えて、置換ケイ皮酸、およびこの単純なエステルの、以下を含む数多くの合成手順が、当技術分野で文献に詳しく記載されている:
i) Chemical Reviews, 1944, 35, 156、および同文献に引用された参考文献に記載された、マロン酸芳香族アルデヒドおよび基剤の反応(Doebner縮合)。
ii) Organic Reaction, 1942, 1, 210、および同文献に引用された参考文献に記載された、無水酢酸と芳香族アルデヒドおよび基剤の反応(Perkin反応)。
iii) Organic Reaction, 1982, 28, 345、および同文献で引用された参考文献に記載された、パラジウム触媒を使用する、アクリル酸および、この単純なエステルと芳香族ハライドまたは芳香族トリフラート(triflate)の反応(Heck反応)。
iv) Organic Reaction, 1977, 25, 73、および同文献で引用された参考文献に記載された、トリアルキルホスホノ酢酸と芳香族アルデヒドおよび基剤の反応(Homer-Emmons反応)。

0059

いくつかの単純なハロ、ヒドロキシ、およびアルコキシ置換ナフトエ酸は市販されているか、または当技術分野で周知であり、ならびに置換ナフトイルグアニジンの出発材料を提供となる。

0060

アルキル基シクロアルキル基アリール基、および複素環基と置換されるナフトエ酸は、ハロナフトエ酸を適切な有機金属試薬と、遷移金属触媒を使用して反応させることで調製できることが多い。本明細書に記載されたナフトイルグアニジンへの前駆体として使用されるいくつかの置換ナフトエ酸の調製に使用された、この方法の変法の1つが、Suzukiカップリング(Chemical Reviews, 1995, 95, 2457、および同文献に引用された参考文献に記載)として当技術分野で周知の、ブロモナフトエ酸と、適切に置換されたボロン酸(またはボロン酸エステル)間における、パラジウム触媒による炭素-炭素結合形成反応である。この反応は応用性が広く、および必要なカルボン酸基を導入するか、またはアンマスキングするために、後に詳述するさまざまな置換ハロナフタレン使用可能である。

0061

1. 一般的な合成法
1.1 一般的な手順A−アリールトリフラートの調製
ピリジン(7 mL)を溶媒とするフェノール(10 mmol)の溶液に0℃で、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(11 mmol、1.1 eq)を緩やかに添加した。結果として得られた混合物を0℃でさらに5分間、攪拌後に室温に戻し、および開始時のフェノールが消費されることがTLC解析で確認されるまで攪拌した。次に混合物を水に注ぎ、および酢酸エチルで抽出した(×3)。混合した抽出物を、水、1 M塩酸水溶液、水、および鹹水で連続的に洗浄した後に乾燥し(MgSO4)、ならびに真空中で濃縮して粗生成物を得た。粗生成物のクロマトグラムシリカゲル上で得た。混合物を酢酸エチル/ヘキサン溶出し、所望のアリールトリフラートを、一般に無色の油状物質として得た。

0062

1.2 一般的な手順B−トリフラートのヘック(Heck)反応によるケイ皮酸エステル
ジメチルホルムアミド(30 mL)を溶媒とするフェニルトリフラート(10 mmol)、アクリル酸メチル(14 mmoL、1.4 eq)、トリエチルアミン(40 mmoL、4 eq)、およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.3 mmol、0.03 eq)の混合物を90℃で加熱した。反応はGC/MSでモニタリングし、ならびに反応を強制的に完了させるために、アクリル酸メチル(1 eq)、トリエチルアミン(2 eq)、およびパラジウム触媒(0.03 eq)の新しいバッチを必要に応じて添加した。次に混合物を水に注ぎ、およびジエチルエーテル/ヘキサン(×3)の1:1混合物で抽出した。混合した抽出物を水で、次に鹹水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、シリカゲルのパッドを通して濾過し、および濾液を真空中で濃縮して、油状の粗生成物を得た。粗生成物のクロマトグラムをシリカゲル上で得た。混合物を酢酸エチル/ヘキサンで溶出し、所望のケイ皮酸メチルを、一般に無色の油状物質として得た。

0063

1.3 一般的な手順C−臭化物ヘック反応によるケイ皮酸エステル
臭化アリール(10 mmol)、酢酸パラジウム(0.1 mmol、0.01 eq)、およびトリ-o-トリルホスフィン(0.4 mmol、0.04 eq)を反応フラスコに添加し、および窒素パージした。これに、次にアクリル酸メチル(12.5 mmol、1.25 eq)、トリエチルアミン(12.5 mmol、1.25 eq)、およびジメチルホルムアミド(1 mL)を添加し、および混合物を100℃で加熱した。反応をGC/MSでモニタリングし、および反応を強制的に完了するために、酢酸パラジウム(0.01 eq)、トリ-o-トリルホスフィン(0.04 eq)、アクリル酸メチル(1.25 eq)、およびトリエチルアミン(1.25 eq)の新しいバッチを必要に応じて添加した。混合物を水に注ぎ、およびジエチルエーテル/ヘキサンの1:1混合物で抽出した(×4)。混合した抽出物を水で、次に鹹水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、シリカゲルのパッドで濾過し、および濾液を真空中で濃縮して粗生成物を得た。粗生成物のクロマトグラムをシリカゲル上で得た。混合物を酢酸エチル/ヘキサンで溶出し、所望のケイ皮酸メチルを、一般に無色の油状物質として得た。

0064

1.4 一般的な手順D−ホーナー-エモンズ反応によるケイ皮酸エステル
無水テトラヒドロフラン(10 mL)を溶媒とするトリエチルホスホノ酢酸(13 mmol、1.3 eq)の溶液を5分間をかけて、無水テトラヒドロフラン(10 mL)を溶媒とする水素化ナトリウム(14.3 mmol、1.4 eq)の懸濁物に0℃で窒素雰囲気中で添加した。混合物を次に0℃で20分間、攪拌した。次に、テトラヒドロフラン(15 mL)を溶媒とするベンズアルデヒド(10 mmol)の溶液を0℃で10分間をかけて添加した。混合物を0℃でさらに30分間、攪拌し、ベンズアルデヒドの出発材料が消費されたことがGC/MS解析またはTLC解析で確認されるまで室温で攪拌した。典型的には反応物を、室温で一晩、攪拌して、開始時のアルデヒドを完全に消費させるようにした。混合物を水に注ぎ、有機層を分離し、および水層を酢酸エチルで抽出した(×3)。次に、混合した有機抽出物を水で、次に鹹水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、および真空中で濃縮して粗生成物を得た。粗生成物のクロマトグラムをシリカゲル上で得た。混合物を酢酸エチル/ヘキサンで溶出し、所望のケイ皮酸エチルを、一般に無色の油状物質として得た。

0065

1.5 一般的な手順E−5-フェニルペンタ-2,4-ジエン酸エステルの調製
無水テトラヒドロフラン(10 mL)を溶媒とする4-ホスホノクロトン酸トリエチル(26 mmol、1.3 eq)の溶液を5分間かけて、無水テトラヒドロフラン(15 mL)を溶媒とする水素化ナトリウム(28 mmol、1.4 eq、オイル中に60%の懸濁物)の懸濁物に、0℃で窒素雰囲気中で添加した。次に混合物を0℃で20分間、攪拌した。次に、テトラヒドロフラン(10 mL)を溶媒とするベンズアルデヒド(20 mmol)の溶液を、0℃で10分間かけて添加した。混合物を0℃でさらに30分間、攪拌後に、開始時のアルデヒドが消費されたことがGC/MS解析で確認されるまで室温で攪拌した。同反応混合物を水に注ぎ、有機層を分離し、および水層を酢酸エチルで抽出した(×3)。次に、混合した有機抽出物を水で、次に鹹水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、および真空中で濃縮して、粗エチルエステルを油状物質として得た。粗生成物のクロマトグラムをシリカゲル上で得た。混合物を酢酸エチル/ヘキサンで溶出し、所望のエチルエステルを無色の油状物質として得た。

0066

1.6 一般的な手順F−エステルの加水分解
メタノール(50 mL)および水(5 mL)を溶媒とするエステル(10 mmol)の溶液を、6 M水酸化カリウム(20 mmol、2 eq)の水溶液で処理し、および混合物を、出発材料が存在しなくなることがTLC解析で確認されるまで(通常2〜3時間)、還流させながら加熱した。次に、混合物を水(50〜200 mL)中に注ぎ、および濃塩酸で約pH 2に酸性化させた。結果として得られたカルボン酸を濾過して回収し、水で洗浄し、および高真空下で一晩かけて乾燥した。

0067

1.7 一般的な手順G−ブロモナフトエ酸のスズキ反応
ブロモ-2-ナフトエ酸(2 mmol)、適切なボロン酸(またはボロン酸エステル)(2.2 mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.1 mmol)、および固体炭酸ナトリウム(6.8 mmol)を反応フラスコに添加後に、窒素でパージした。アセトニトリル(6 mL)および水(2.5 mL)を添加し、ならびに混合物を、激しく攪拌しつつ還流させながら、開始時のブロモ-2-ナフトエ酸が消費されるまで加熱した。次に同反応混合物を、トルエン(50 mL)と0.5 M水酸化ナトリウム溶液(100 mL)の間に分配した。水層をトルエンで洗浄し(残存するトリフェニルホスフィンを除去するため、3×20 mL)、濃塩酸でpH 1に酸性化させた。ナフトエ酸誘導体を酢酸エチル中に抽出した(4×20 mL)。混合した酢酸エチル抽出物を水(3×20 mL)および鹹水(10 mL)で洗浄後に乾燥し(MgSO4)、濾過して濃縮した。残渣を対象に1H NMRで解析し、およびクロマトグラムをシリカゲル上で得た(必要時)。

0068

1.8 一般的な手順H−アシルグアニジンの調製
一滴のジメチルホルムアミドを含むジクロロメタン(30 mL)を溶媒とするカルボン酸(10 mmol、1.0 eq)の懸濁液/溶液に、塩化オキサリル(12 mmol、1.2 eq)を添加して溶液を泡立たせた。2時間の攪拌後に、結果として得られた溶液を蒸発させ、減圧下で乾燥した。残渣を乾燥テトラヒドロフラン(30 mL)に溶解し、および2 M水酸化ナトリウム水溶液(30 mL)を溶媒とする塩酸グアニジン溶液(50 mmol、5.0 eq)に添加した。反応物を室温で1時間、攪拌後に、テトラヒドロフラン層を分離した。水層をクロロホルム(100 mL)で抽出後に、酢酸エチル(100 mL)で抽出し、および混合した有機層を減圧下で蒸発させた。結果として得られた残渣を、クロロホルム(200 mL)と2 M水酸化ナトリウム水溶液(100 mL)の間に分配し、および有機層を分離して乾燥した(Na2SO4)。同溶液を濾過し、および固体沈殿し始める点まで減圧下で蒸発させた。この時点でヘキサンを添加し、生成物の沈殿を生じさせ、これを濾過して回収して高真空下で乾燥した。

0069

2. 合成の特異的な実験
実施例1:4-ヒドロキシインダン
4-アミノインダン(3.0 g)を、水(15 mL)を溶媒とする濃硫酸(2.4 mL)の溶液に添加した。さらに水(15 mL)を添加し、および混合物を5℃に冷却した。水(4.5 mL)を溶媒とする亜硝酸ナトリウム(1.71 g)の溶液を混合物に、温度を5℃以下に維持しながら少量ずつ添加した。添加の完了後に、混合物を室温になるまで加温し、および尿素(0.29 g)を添加した。混合物をさらに5分間、攪拌後に45℃で30分間、加熱した。次に混合物を室温に冷却し、および酢酸エチルで抽出した。混合した有機抽出物を2 M水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し(2×100 mL)、およびこの水性抽出物を次に塩酸で酸性化させ、ならびに酢酸エチルで抽出した(3×100 mL)。次に、混合した有機抽出物を鹹水で洗浄して乾燥し(Na2SO4)、真空中で濃縮した。結果として得られた粗生成物のクロマトグラムをシリカゲル上で得た。酢酸エチル/ヘキサン(1:7)で溶出し、4-ヒドロキシインダンを橙色の油状物質(1.0 g)として得た。

0070

実施例2:4-インダニルトリフラート
ピリジン(5 mL)を溶媒とする4-ヒドロキシインダン(1.2 g、8.9 mmol)の溶液に0℃で、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(1.6 mL、9.8 mmol)を緩やかに添加した。結果として得られた混合物を0℃で5分間、攪拌後に、室温になるまで加温した後に45分間、攪拌した。次に混合物を水に注ぎ、および酢酸エチルで抽出した(3×25 mL)。混合した抽出物を水、1 M塩酸水溶液、水、および鹹水で連続的に洗浄後に乾燥し(Na2SO4)、ならびに真空中で濃縮して、粗トリフラートを橙色の油状物質(2.13 g、89%)として得た。

0071

実施例3:アクリル酸メチル3-(インダン-4-イル)
ジメチルホルムアミド(15 mL)を溶媒とする粗4-インダニルトリフラート(2.13 g、8.0 mmol)、アクリル酸メチル(1.01 mL、11.2 mmol)、トリエチルアミン(4.4 mL、32 mmol、4 eq)、およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(170 mg、0.24 mmol)の混合物を85℃で71時間、加熱した。少量のアリコートを除去してGC/MS解析を行ったところ、有意な量の出発材料が未だ存在することが判明した。追加のアクリル酸メチル(0.7 mL)、トリエチルアミン(2 mL)、およびパラジウム触媒(170 mg)を添加し、ならびに混合物をさらに24 時間加熱した。次に混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、および有機抽出物を水で、次に鹹水で洗浄して乾燥し(Na2SO4)、ならびに真空中で濃縮して、粗生成物を油状物質(2.4 g)として得た。粗生成物のクロマトグラムをシリカゲル上で得た。酢酸エチル/ヘキサン(1:19)で溶出し、開始時のトリフラート(812 mg、38%)を無色の油状物質として、次に所望のアクリル酸メチル3-(インダン-4-イル)を色の油状物質として得た(880 mg、54%)。

0072

実施例4:ケイ皮酸メチル3-ベンゾイル
3-ブロモベンゾフェノン(5.0 g、19 mmol)、酢酸パラジウム(215 mg、0.958 mmol)、およびトリ-o-トリルホスフィン(290 mg、0.953 mmol)の混合物に、トリエチルアミン(3.3 mL、45 mmol)、トルエン(4 mL)、およびアクリル酸メチル(2.2 mL、27 mmol)を添加した。混合物を100℃で18時間加熱し、時間-TLC解析で、反応が未だ不完全であることが確認された。追加分の酢酸パラジウム(215 mg、0.958 mmol)、トリ-o-トリルホスフィン(290 mg、0.953 mmol)、トリエチルアミン(3.3 mL、45 mmol)、およびアクリル酸メチル(2.2 mL、27 mmol)を添加し、ならびに混合物を110℃で、さらに18時間加熱した。室温に冷却後に混合物を水に注ぎ、および酢酸エチルで抽出した(3×100 mL)。混合した有機抽出物を、水および鹹水で連続的に洗浄して乾燥し(MgSO4)、ならびに茶色の油状物質(5.3 g)に濃縮した。この油状物質のクロマトグラムをシリカゲル上で得た。酢酸エチル/ヘキサン(1:9)で溶出し、ケイ皮酸メチル3-ベンゾイル(4.6 g、91%)を黄色固体として得た。

0073

実施例5:ケイ皮酸3-ベンゾイル
5 M水酸化物カリウム水溶液(10 mL、50 mmol)を、メタノール(20 mL)を溶媒とするケイ皮酸メチル3-ベンゾイル(2.5 g、9.4 mmol)の溶液に添加し、および混合物を室温で18時間、攪拌した。混合物を濃縮し、および1 M塩酸水溶液でpH 1に酸性化させた。結果として得られた沈殿物を濾過して回収し、および真空下で乾燥して、ケイ皮酸3-ベンゾイル(2.2 g、93%)を黄色固体として得た。

0074

実施例6:5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-ナフトエ酸
250 mLの丸底フラスコ内の5-ブロモ-2-ナフトエ酸(2.12 g、8.44 mmol)、1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(1.84 g、8.86 mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィンパラジウム)(0)(502 mg、0.435 mmol)の混合物を排除し、および窒素でパージした(3回のサイクル)。アセトニトリル(40 mL)および2 M炭酸ナトリウム水溶液(10 mL)をシリンジを介して混合物に添加し、ならびに混合物を、還流させながら窒素雰囲気中で22時間、加熱した。反応混合物を冷却した後に1 M塩酸水溶液(30 mL)を添加後に酢酸エチルで抽出した(3×50 mL)。混合した有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過し、および真空中で濃縮して、粗生成物を得た(風乾後に2.98 g)。この粗材料を熱エタノール(150 mL)に溶解し、および加熱して黄色の不純物(120 mg)を除去しながら濾過した。濾液を真空中で濃縮し、および残渣をジクロロメタン(30 mL)から再結晶して、5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-ナフトエ酸を白色固体(724 mg、34%)として得た。第2の生成物である5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-ナフトエ酸(527 mg、25%)を、濃縮された母液から、ジクロロメタン(20 mL)からの再結晶によって得た。

0075

実施例7:5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-ナフトイルグアニジン
塩化オキサリル(1.1 mL、13 mmol)を、ジメチルホルムアミド(2滴)を含む無水ジクロロメタン(200 mL(反応物を溶解させる際に少量ずつ添加されたもの))を溶媒とする5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-ナフトエ酸(1.19 g、4.71 mmol)の溶液に、窒素雰囲気中で添加し、および混合物を室温で4.25時間、攪拌した。次に反応混合物を、40℃で1時間、加熱し、減圧下で濃縮した。結果として得られた粗酸塩化物を無水テトラヒドロフラン(50 mL)中に懸濁し、およびこの混合物を、2 M水酸化ナトリウム水溶液(15 mL、30 mmol)を溶媒とする塩酸グアニジン(2.09 g、21.9 mmol)の溶液に滴下し、ならびに次に反応混合物を30分間、攪拌した。有機層を分離し、および水層をクロロホルムで抽出後に(3×30 mL)、酢酸エチルで抽出した(3×30 mL)。混合した有機抽出物を、1 M 水酸化ナトリウム水溶液(60 mL)および水(40 mL)で連続的に洗浄して乾燥し(Na2SO4)、ならびに真空中で濃縮してガラス状固体(高真空下での乾燥後の重量は1.45 g)を得た。この固体をジクロロメタンに溶解し、次に緩やかに蒸発させることで、5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-ナフトイルグアニジンを黄色固体(1.15 g、83%)として得た。

0076

実施例8:エチル2,3-メチレンジオキシケイ皮酸
トリエチルホスホノ酢酸(4.05 mL、20.2 mmol)を、無水テトラヒドロフラン(20 mL)を溶媒とする水素化ナトリウム(0.80 g、20 mmol)の攪拌後の懸濁物に、0℃で窒素雰囲気中で滴下した。混合物を0℃で20分間、攪拌した。テトラヒドロフラン(10 mL)を溶媒とする2,3-メチレンジオキシベンズアルデヒド(2.50 g、16.7 mmol)の溶液を0℃で摘下した。混合物を2時間、攪拌し、この間に室温に戻した。混合物を水(250 mL)中に注ぎ、および酢酸エチルで抽出した(3×250 mL)。次に、混合した有機抽出液を鹹水で洗浄して乾燥し(MgSO4)、および真空中で濃縮した。粗生成物のクロマトグラムをシリカゲル上で得た。酢酸エチル/ヘキサン(1:10)による溶出で、エチル2,3-メチレンジオキシケイ皮酸を無色固体(3.50 g、92%)として得た。

0077

実施例9:2,3-メチレンジオキシケイ皮酸
メタノール(25 mL)および水(5 mL)を溶媒とするエチル2,3-メチレンジオキシケイ皮酸(3.40 g)の溶液を水酸化カリウム(4.3 g)の水溶液(25 mL)で処理した。混合物を室温で一晩攪拌し、真空中で濃縮して、当初の容量の半分とした。次に同濃縮物を濃塩酸で酸性化後に、2,3-メチレンジオキシケイ皮酸を、濾過して回収して一晩真空下で乾燥することで無色固体(2.81g、95%)として得た。

0078

実施例10:2,3-メチレンジオキシシンナモイルグアニジン
塩化オキサリル(0.68 mL、7.8 mmol)を、一滴のジメチルホルムアミドを含むジクロロメタン(5 mL)を溶媒とする2,3-メチレンジオキシケイ皮酸(500 mg、2.6 mmol)の懸濁物に添加した。混合物を2.5時間、攪拌し、および結果として得られた溶液を、減圧下で蒸発させて乾燥した。残渣を乾燥テトラヒドロフラン(5 mL)に溶解し、および2 M水酸化ナトリウム水溶液(8 mL)を溶媒とする塩酸グアニジン溶液(1.24 g、13 mmol)に溶解した。反応物を室温で1時間、攪拌後にクロロホルムを添加した。結果として得られた粗生成物(100 mg)の沈殿物を濾過して回収した。濾液をクロロホルム(3×30 mL)および酢酸エチル(20 mL)で抽出した。混合した有機抽出物を2 M水酸化ナトリウム水溶液(20 mL)、水(20 mL)で洗浄して乾燥し(Na2SO4)、および減圧下で濃縮して、さらなる量の粗生成物(400 mg)を得た。粗生成物の2つの生成物を統合し、クロロホルム(10 mL)に懸濁し、および20分間、激しく攪拌した。結果として得られた2,3-メチレンジオキシシンナモイルグアニジン(420 mg)を濾過して回収し、および真空下で乾燥した。

0079

実施例11:ウイルス阻害アッセイ法
先に説明したように、本発明の化合物の抗ウイルス活性のスクリーニングに使用される方法は、全体が参照として組み入れられるPCT/AU2004/000866に詳述されている。

0080

本発明の化合物によるHIV-1の成長の阻害特性を、初代マクロファージを対象にインビトロで、抗体中和評価法と類似の方法で検討した(VanCott TC et al. (1999))。今回の場合は、マクロファージに感染することが知られている実験用HIV-1株Ba-Lを使用した。

0081

11.1マクロファージの調製
末梢血単核球細胞(PBMC)を健康なドナーから、オーストラリア赤十字血液サービス(ARCBS)から入手したバフィーコートパックを使用して調製した。血液は献血の翌日に入手し、ならびに血清および血小板を除去して、少量(100 mL未満)の濃縮白血球を得た。

0082

血液細胞および顆粒球から白血球を、密度勾配遠心(Ficoll Paque)で分離し、およびPBS(Ca/Mgを含まない)で十分に洗浄して血小板を除去した。回収した細胞を、プラスチック製の組織培養フラスコ(Becton Dickinson)で37℃で2時間、5% CO2で、培地(DMEM(高)/10% AB血清/50μg/mLゲンタマイシン/2 mM L-グルタミン)中に吸着させた。この期間に骨髄細胞接着性単層を形成し、リンパ球接着しなかった。

0083

非接着性のリンパ球を、温PBS+(Ca/Mgを含む)で洗浄して除去し、および一般的な手順で廃棄した。場合によっては、これらの細胞を回収して、ウイルスストック感染に使用するために、培地/10%DMSO中に凍結した。接着性の単球を、プラスチック製の細胞スクレイパーで丁寧に掻き取って回収した。次に骨髄細胞を96ウェルプレートに1.5Xl06/mLの細胞濃度となるようにプレーティングし、14日間をかけて十分に分化させた。

0084

11.2アッセイ法のプロトコル
マクロファージを14日間かけて、必要に応じて培地を交換することで分化させた。14日目に、0〜10μMの範囲でBIT化合物の濃度を低めながら細胞に感染させた。7日目に、各ウェルから25μLの培養上清試料を除去し、および新しい培地+化合物希釈液を添加した。

0085

11.3ウイルス阻害の解析
7日後に、化合物を添加した試料、および化合物を添加しなかった化合物を解析して、p24ELISA(Innotest)で、ウェル中に存在するウイルスのレベルを評価した。試料中のウイルスレベルを、(化合物を含まない)対照を元に、「対照ウイルス成長のパーセンテージ」値に変換した。用量反応曲線(例は図1)からIC50を計算し、および化合物の抗HIV活性尺度として使用した。

0086

11.4細胞毒性
ウイルス阻害アッセイ法による、細胞に対する試験化合物の毒性をMTTアッセイ法(Pauwels R, et al., (1988);D'Cruz OJ et al., (1999);Joo H. (2003))を用いて測定した。この方法では、チアゾリルブルー(MTT)を使用する。MTTを細胞培養物(100μg/ウェル)に添加し、および4〜5時間インキュベートすると、生きている代謝的に活性のある細胞はMMTをその紫色の代謝物(細胞内結晶を形成する)に変換する。この紫色は、細胞が透過状態になると、10% triton X-100を含む酸性イソプロパノールを使用する比色分析(570〜590 nm)で測定される。最も強い発色は、代謝能をもつ細胞の数が最も多いウェルで見られる。

0087

測定OD値を、対照(化合物を含まない)に基づく「パーセンテージ生存率」の値に変換することで、50%細胞生存率(TC50)が測定された値を推定できる。得られた値は、パーセンテージ生存率−濃度用量反応曲線(図1)から手計算で推定した。

0088

11.5 結果
各化合物のIC50値を、実施された個々の実験から計算し、ならびに図1および図2に示した。

0089

培養物中の細胞に対する化合物の毒性を、阻害実験、および高濃度の化合物を使用する別の実験で検討した。

0090

抗ウイルス指標(Antiviral Index;AI)の値を以下の式で計算した。
AI = TC50/IC50

0091

(表1)初代マクロファージにおけるHIV-1Ba-Lに対する試験化合物のIC50値、TC50値、およびAI値

0092

すべてのIC50値は、図1の用量反応曲線から推定した。TC50値は、化合物の濃度がさらに大きい別の実験(示していない)から推定した。

0093

追加の化合物を、上述の同じアッセイ法システムおよび用量反応曲線を使用して検討し、ならびにそれらのIC50を推定した。得られた概要データを表2に示す。

0094

(表2)本発明の追加の化合物の推定IC50値

0095

実施例12:細菌バイオアッセイ法による化合物の抗ウイルス活性
さまざまなウイルス標的に対する化合物の抗ウイルス活性を検討するために、この実施例で使用される細菌バイオアッセイ法は、全体が本明細書に参照として組み入れられるPCT/2004/000866に詳細に説明されている。細菌バイオアッセイ法試験の結果を、以下の表3にまとめた。表中のVpu、p7、およびMは、ウイルスの成長および/または複製を支持する機能活性を有する、HIV、HCV、およびデングウイルスにそれぞれコードされた小型の膜タンパク質である。

0096

本発明を特定の態様に関して説明したが、記載された本発明の原理および趣旨を維持するために変更および修正も含まれると理解されたい。

0097

(表3)本発明の化合物に関する細菌バイオアッセイ法の平均スコア

0098

参考文献

図面の簡単な説明

0099

初代ヒトマクロファージにおけるBIT化合物によるHIV-1Ba-Lの阻害および細胞毒性。「%VC」用量反応曲線は、対照(化合物なし)と比較時の、(濃度を低下させていった)化合物を含むウェル中のウイルスレベルの(3個のウェルの)平均から計算された「対照ウイルスの成長に対するパーセンテージ」の数値を意味する。HIV-1レベルはp24ELISAで決定し、および化合物を含まない対照培養ウェル中に検出されたウイルスのp24レベルを元に、対照の値に対するパーセンテージに変換した。「%生存率」曲線は、細胞生存率の尺度として、MTTアッセイ法で得られたOD560nmのデータから計算した。OD値(3個のウェルの平均)を、対照(化合物を含まない)に対するパーセンテージに変換した。50%レベルを示す水平方向のラインから、IC50値およびTC50値を推定することができる。
細胞毒性。化合物を、広範囲の濃度における細胞毒性に関して検討した。

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